委員長 | 山加 朱美君 |
副委員長 | 森口つかさ君 |
副委員長 | 池川 友一君 |
理事 | 伊藤しょうこう君 |
理事 | 大松あきら君 |
理事 | 米倉 春奈君 |
吉住はるお君 | |
たかく則男君 | |
米川大二郎君 | |
五十嵐えり君 | |
三宅 正彦君 | |
長橋 桂一君 | |
石川 良一君 | |
中村ひろし君 |
欠席委員 なし
出席説明員財務局 | 局長 | 潮田 勉君 |
理事主計部長事務取扱 | 山田 忠輝君 | |
経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 古川 浩二君 | |
契約調整担当部長 | 小泉 雅裕君 | |
財産運用部長 | 五十嵐 律君 | |
運営・調整担当部長 | 矢部 信栄君 | |
利活用調整担当部長 | 前山 琢也君 | |
建築保全部長 | 渡辺 正信君 | |
施設整備担当部長 | 飯泉 洋君 | |
技術管理担当部長 | 金子 陽子君 | |
庁舎運営担当部長 | 鈴木 光祐君 | |
オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長 | 小野寺弘樹君 | |
主税局 | 局長 | 砥出 欣典君 |
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 川上 秀一君 | |
税制部長 | 丹羽恵玲奈君 | |
税制調査担当部長 | 三浦 仁君 | |
調整担当部長 | 原島 幸男君 | |
課税部長 | 櫻井 幸枝君 | |
資産税部長 | 辻谷 久雄君 | |
徴収部長 | 菊澤 道生君 | |
特別滞納整理担当部長 | 蓮沼 正史君 | |
会計管理局 | 局長 | 堤 雅史君 |
管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 副島 建君 | |
警察・消防出納部長 | 磯貝 宏君 | |
会計企画担当部長 | 筒井 宏守君 | |
収用委員会事務局 | 局長 | 後藤 啓志君 |
本日の会議に付した事件
財務局関係
事務事業について(説明)
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・令和三年度東京都一般会計補正予算(第十四号)中、予算総則、歳入、歳出−財務局所管分
・東京都しごとセンター(三)改修工事請負契約
・東京消防庁本所消防署緑出張所庁舎(仮称)(三)改築工事請負契約
・東京消防庁福生消防署庁舎(三)改築工事請負契約
・都立南多摩地区特別支援学校(仮称)(三)新築工事請負契約
・東京アクアティクスセンター(三)改修工事その二請負契約
・都営住宅三H−一〇二西(村山)工事請負契約
・都営住宅三H−一二〇東(江戸川区西瑞江四丁目第四)工事請負契約
・都営住宅三H−一〇三東(板橋区板橋富士見町)工事請負契約
・都営住宅三H−一二七東(江東区亀戸七丁目)工事その二請負契約
・東京都しごとセンター(三)改修電気設備工事請負契約
・東京都しごとセンター(三)改修空調設備工事請負契約
・中川護岸耐震補強工事(その五十)請負契約
・新中川護岸耐震補強工事(その十二)請負契約
報告事項(説明)
・「令和二年度東京都年次財務報告書」について
主税局関係
事務事業について(説明)
会計管理局関係
事務事業について(説明)
収用委員会事務局関係
事務事業について(説明)
○山加委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
初めに、議席について申し上げます。
本件は、過日の委員会で理事会にご一任をいただきましたが、協議の結果、ただいまご着席のとおりとなりましたので、ご了承願います。
○山加委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申合せをしましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、財務局、主税局、会計管理局及び収用委員会事務局関係の事務事業の説明聴取並びに財務局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取を行います。
なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、提出予定案件、報告事項に関する質疑は会期中の委員会で行い、事務事業に対する質疑は後日の委員会で行います。ご了承願います。
これより財務局関係に入ります。
初めに、財務局長から挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○潮田財務局長 財務局長の潮田勉でございます。
財務局所管の事務事業につきまして、日頃から特段のご理解を賜りまして厚く御礼を申し上げます。
山加委員長をはじめ委員の皆様方におかれましては、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
それでは、財務局の幹部職員を紹介申し上げます。
財政企画担当理事で主計部長事務取扱の山田忠輝でございます。経理部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務いたします古川浩二でございます。契約調整担当部長の小泉雅裕でございます。財産運用部長の五十嵐律でございます。運営・調整担当部長の矢部信栄でございます。利活用調整担当部長の前山琢也でございます。建築保全部長の渡辺正信でございます。施設整備担当部長の飯泉洋でございます。技術管理担当部長の金子陽子でございます。庁舎運営担当部長の鈴木光祐でございます。オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長の小野寺弘樹でございます。当委員会との連絡等に当たらせていただきます総務課長の小西拓でございます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
〔理事者挨拶〕
○山加委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○山加委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○潮田財務局長 それでは、財務局が所管しております事務事業の概要をご説明いたします。
資料第1号、財務局の事務事業(概要)をご覧願います。
恐れ入りますが、表紙をおめくりください。初めに、番号1の財政運営でございます。
東京都の令和三年度当初予算は、一般会計が七兆四千二百五十億円、十六の特別会計で五兆八千三百十七億円、十一の公営企業会計で一兆九千十二億円、全会計合計では十五兆一千五百七十九億円となっております。
令和三年度当初予算は、厳しい財政環境の中にあっても、都民の命を守ることを最優先としながら、東京の経済を支え、その先の未来を見据えて、都政に課せられた使命を確実に果たしていく予算と位置づけ、編成いたしました。
また、現在も猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に対しては、刻々と変化する感染状況や社会経済情勢を踏まえ、時機を逸することなく的確な措置を講じるため、累次にわたる補正予算の編成などを通じ、切れ目なく必要な対策を講じてまいりました。
これから、令和四年度予算編成が本格化してまいります。今後の景気動向の不透明性を踏まえると、都の財政環境の先行きを見通すことは困難な状況にあります。
一方で、世界はポストコロナを見据えて行動を加速しており、都も感染症の脅威などを克服し、サステーナブルリカバリーの実現に向け施策をバージョンアップしていくとともに、東京二〇二〇大会に向けて磨き上げてきた取組を都市のレガシーへと発展しつつ、持続可能な都市へと変革を遂げていくことが求められております。
とりわけ、脱炭素社会や安全・安心な東京の実現に向けた施策を積極的に展開するとともに、未来の水準点となる都市モデルの発信や国際金融都市の地位の向上に向けた取組などを強力に進めていく必要がございます。
また、全ての子供が健やかに育つことのできる環境や、女性も高齢者も誰もが活躍できる社会を実現するなど、都民が安心して暮らし、輝ける社会を築くための施策を推進していくことも重要であります。
こうした施策を力強く展開していくためにも、賢い支出の徹底を図ると同時に、より実効性、効率性の高い施策構築の実現に向けて、新たに政策評価と事業評価を一体的に実施するなど、施策の新陳代謝を促進してまいります。
また、都債や基金といった財政の対応力を将来負担を見据えながら適切に活用し、山積する都政の諸課題の解決に取り組んでまいります。
次に、番号2の契約事務でございます。
財務局の令和二年度契約実績は、工事請負契約が五百九十四件、千七百二十億円、物品の買入れその他の契約が千五百九十一件、千九十八億円、合わせまして二千百八十五件、二千八百十八億円でございます。
財務局では、都が行う工事の請負、物品の売買等の契約について、制度の整備、手続の統一などの総括的な契約調整機能を果たすとともに、各局から依頼を受けた一定金額以上の契約の締結と、その履行完了確認のための検査を行っております。
また、入札契約制度につきましては、契約における透明性、競争性、品質確保の三原則を基本として、適切な入札、契約が実現できる環境の整備など制度改革に継続して取り組んでおります。
最近の契約制度における動きといたしましては、工事請負における入札契約制度改革の実施のほか、令和元年度の品確法改正の趣旨も踏まえ、工事に先立つ設計等委託における品質確保の取組や建設業の働き方改革に資する取組などを進めております。
今後とも、時代や状況に応じた、よりよい入札契約制度の構築に向けて取組を進めてまいります。
次に、番号3の財産運用事務でございます。
令和二年度末の東京都が所有する公有財産の現況についてでございますが、公有財産合計価格は二十二兆三千四百四十六億円でございまして、そのうち、土地が三億七千三十二万平方メートル、九兆六千百九十三億円、建物が三千三百十三万平方メートル、三兆六千八百五十四億円でございます。
財務局では、公有財産の取得、管理及び処分に関する総合調整機能を果たすとともに、各種事業用不動産の取得、財産管理及び処分のための評価、測量事務、財務局が保有する財産の売却や全庁的な財産の利活用等を行っております。
都はこれまで、都有財産を取り巻く様々な環境の変化に対応した財産の有効活用を推進しております。また、平成二十八年九月には、待機児童解消に向けた緊急対策に基づき、全庁横断的な組織体制として、副知事をトップとする都有地活用推進本部を設置し、保育所等の整備を一層推進するため、都有地を最大限活用する取組を進めております。
今後とも、都有財産の価値を最大限に発揮させるとともに、都の施策へ貢献する具体的な取組を展開し、都有財産の一層の有効活用に努めてまいります。
最後に、番号4の建築保全事務でございます。
財務局が令和二年度に行った工事の執行状況は、建築工事が五十四件、二百九十四億円、機械工事が九十三件、八十七億円、電気工事が三十六件、四十六億円、合わせまして百八十三件、四百二十六億円でございます。
財務局では、各局が所管する都有建築物の整備に当たり、企画、計画段階から関与するとともに、施行委任を受けた工事については、基本設計から実施設計及び工事の起工、監督までを一貫して担当しております。
また、公共建築物の長寿命化など新たな行政課題に適切に対応するため、第二次主要施設十か年維持更新計画に基づき、適切かつ着実な維持更新に引き続き取り組んでおります。
こうした中で、平成三年の開庁から三十年経過した新宿都庁舎につきましても、計画的に設備更新等の改修工事を進めるとともに、東日本大震災後の状況を踏まえ、長周期地震動対策等に対応した新たな設備等の整備を進めております。
さらに、東京二〇二〇大会競技施設等につきましては、引き続き、大会開催後の最終的な整備を行ってまいります。
以上、財務局の事務事業の概要をご説明申し上げました。
詳細につきましては、引き続き経理部長からご説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
○古川経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 財務局の事務事業の詳細につきまして、お手元配布の資料第2号、事業概要に基づきましてご説明申し上げます。
表紙を一枚おめくりいただきますと、見開きで、財務局機構図及び職員定数を記載しております。
財務局の組織は、経理部、主計部、財産運用部、建築保全部の四部二十課で構成されておりまして、本年八月一日現在の職員定数は四百四十六名でございます。
七ページをお開き願います。このページから三〇ページまで、財務局の組織について記載しております。
ここでは、課の分掌事務及び職員配置状況について記載しておりますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
三三ページをお開きください。令和三年度財務局の当初予算を記載しております。
下段(2)の歳出の表をご覧ください。歳出総額は、一般会計が五千八百二十五億五千百万円、用地会計が百七十七億七千五百万円、公債費会計が一兆一千七百三十二億四千五百万円でございます。
それぞれの会計の内訳は、三四ページから三六ページに記載しております。
また、局長より概要をご説明いたしました新型コロナウイルス感染症対策の全体像につきましては、事業概要の末尾に参考資料として添付させていただいております。
次に、各部の事務事業についてご説明申し上げます。
四一ページをお開きください。ここから五八ページまでは、経理部の事務事業について記載しております。
経理部では、都が行う売買、賃貸借、請負などの契約について、これを処理するための制度整備や手続の統一、調整など総括管理事務を行うとともに、一定金額以上の契約の締結、その履行確認のための検査など、契約、検収事務を集中的に処理しております。
そのほか、所管庁有車の運行管理、本庁安全衛生委員会に関する事務など、各局事務の総括的役割を担うとともに、局内にあっては、庶務主管部として一般庶務事務を分掌し、局内の連絡調整に当たっております。
(2)、契約事務をご覧ください。
中ほど、アの契約調整機能に係る取組につきまして、四一ページの中ほどから四四ページの上段にかけて記載しております。
特に、直近の契約制度に関する動きといたしましては、四二ページの中ほど、(イ)にありますように、令和元年度の品確法改正の趣旨も踏まえ、工事に先立って実施する設計等委託について、品質確保と将来の担い手確保、育成などを目的として、令和二年十月より財務局契約案件で最低制限価格制度の試行を開始しており、令和三年十月より各局等の契約案件にも試行範囲を拡大してまいります。
また、建設業の働き方改革への対応として、下段、(ウ)にありますように、施工時期等の平準化に取り組んでおり、具体的には、これまでの債務負担行為の活用に加え、繰越明許費の柔軟かつ効果的な活用に向け、取組を進めております。
四七ページをお開きください。
上段に第1表がございますが、ここでは、財務局が行っております工事の請負、物品の買入れ等の契約につきまして、昨年度の実績を示しております。
その内訳及び年度別の推移につきましては、下段及び次の四八ページに記載しております。
四九ページの中ほどをご覧ください。(3)、検収事務でございます。
一枚おめくりいただき、五〇ページの第2表には、契約の適正な履行や給付の完了を確認するため、財務局が実施した昨年度の検査実績を記載しております。
その内訳及び年度別の推移につきましては、五一ページ及び五二ページに記載しております。
六一ページをお開きください。ここから七四ページまでは、主計部の事務事業について記載しております。
主計部では、都議会及び議会局との連絡事務を一元的に処理し、執行機関と議決機関との円滑な連絡を図るとともに、毎会計年度の予算の調製、配当及び執行監督、都財政に関する調査及び資料の作成、都債の発行及び償還並びに宝くじの発売を行うなど、財政面から都の事務事業の適正円滑な遂行を図っております。
予算についてでございますが、六三ページをお開きください。
一般会計、十六の特別会計、十一の公営企業会計のそれぞれにつきまして、本年度の各会計予算額を第6表に示しております。このうち、一般会計予算の款別内訳につきましては、一枚おめくりいただきまして、六四ページ及び六五ページに記載しております。
続きまして、六六ページをお開きください。(5)、公債事務について記載しております。
地方自治法及び地方財政法等の規定に基づき、都債の計画、発行及び管理等を行っております。六七ページから七二ページまでに、都債残高、都債発行額等を記載しております。
次に、七三ページをご覧ください。(6)、宝くじ発売事務について記載しております。
都は、当せん金付証票法、その他関係法令等に基づき、宝くじを発売しております。中ほどの第12表に、都が発売する宝くじについて、年度別の事業実績を記載しております。
七七ページをお開きください。ここから一〇二ページまでは、財産運用部の事務事業について記載しております。
財産運用部では、公有財産の取得、管理及び処分について制度を整え、必要な調整を行うなどの総合調整事務を所管するほか、各種事業用不動産の取得事務等を集中処理しております。また、評価事務、測量事務等を行うとともに、保有財産の売却や利活用を図っております。
中ほど、(2)のア、総合調整といたしまして、公有財産に関する制度の整備、取得、管理及び処分についての必要な調整、公有財産表の作成等を行っております。
七八ページをお開きください。東京都が保有する土地建物等の公有財産の現況を第13表に記載しております。
八二ページをお開きください。中ほどから、(3)、公有財産の有効利用、さらにその取組として、八三ページ上段からは、イ、都有財産の利活用についてを記載しております。
財産運用部では、平成二十九年二月に、都有施設等総合管理方針を策定し、財産利活用の実施方針として、計画的な維持更新に向けた用地の確保等、都政を取り巻く喫緊の課題に対応するための財産利活用、都有財産の適切かつ効率的な管理と情報公開の徹底といった視点により、都有財産の一層の利活用を図っております。
八五ページをお開きください。(4)、仮称都民の城の活用でございます。
財務局では、令和元年九月に国から取得した旧こどもの城の土地建物について、ダイバーシティの実現に向けた複合拠点、仮称都民の城として活用することを目指しております。仮称都民の城の概要につきましては、第19表に記載しております。
次に、(5)、普通財産の管理及び処分でございます。
ここでは、公有財産のうち、用途廃止等により各局から引き継がれた普通財産の管理及び処分の事務について記載しております。これら普通財産の内訳につきましては、八六ページの第20表に記載しております。
八九ページをお開き願います。ここでは、昨年度における普通財産の売払い等の処理実績を記載しております。
一枚おめくりいただき、九〇ページ下段をご覧ください。ここからは、(6)、評価事務を、さらにページが飛びますが、九五ページ下段からは、(7)、測量事務について記載しております。
土地建物等不動産の取得や処分、使用許可等に伴う評価算定事務、事業用地の測量事務を行っているほか、国土利用計画法施行令に基づき、都内全域で基準地の標準価格を調査、公表しております。
一〇五ページをお開きください。ここから一二〇ページまでは建築保全部の事務事業について記載しております。
建築保全部では、都有建築物の整備計画に係る調整を行うとともに、各局から委任を受け、学校、福祉施設、病院、庁舎等の建設と既設の建築物の改築、改修、設備更新等の工事の設計及び監督を行っております。
また、建設工事等に係る技術管理事務やコスト管理事務、建築物保全事務のほか、本庁舎の建物、敷地等の管理及び維持保全を行っております。
一〇七ページをお開きください。財務局が執行いたしました昨年度の工事執行状況を第5図に記載しております。
一枚おめくりいただきまして、一〇八ページから一〇九ページにかけましては、第35表、年度別工事執行状況、第36表、令和三年度主要工事施行状況を記載しております。
一〇九ページ下段から一一〇ページの中ほどにかけましては、オ、主要施設十か年維持更新計画について記載しております。
平成二十七年三月に、新たな行政課題に適切に対応するために、平成二十七年度から令和六年度にわたる第二次主要施設十か年維持更新計画を策定し、これに基づき、建築物の長寿命化の推進や行政施策を反映した施設整備の推進など、計画的な維持更新を着実に進めております。
同じく一一〇ページの中段以降に記載しております、(3)、技術管理事務についてでございます。
都の工事関係基準に関する総合調整として、工事施行規程等の整備、工事積算標準単価の設定などを行っております。
一一四ページをお開きください。上段(4)、建築物保全事務といたしまして、建築物保全に係る規程等の整備、保全コールセンターによる各施設管理者への技術支援などを行っております。
同じく一一四ページ下段からは、(5)、庁舎管理事務について記載しております。
一一五ページ上段の第39表、庁舎の概要にございますとおり、第一、第二本庁舎、都議会議事堂のほか、飯田橋庁舎の建物と敷地の管理及び維持保全を行っております。
本庁舎では、組織改正等に伴う事務室スペースの割当てや移転の調整、庁舎の有効活用のほか、来庁者に対しての庁舎案内や行事、催物情報の提供、展望室や都民広場等の施設利用に関する業務を行っております。
また、各庁舎の修繕、電気、空調等の各設備機器の運営、保守、そのほか、清掃や電話交換等の保全管理業務を行っております。
続きまして、一一九ページをお開きください。カ、都庁舎の設備更新等についての取組について記載しております。
平成三年の開庁から三十年が経過した新宿都庁舎におきましては、設備機器の本格的な更新時期を迎えておりまして、現在、各局等と連携して、全庁的な視点で様々な調整を行いながら改修工事を実施しております。都庁舎の設備更新等に関するスケジュールは、下段の第6図に記載しております。
最後に、一二〇ページ中ほどの(6)、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会競技施設の整備についてでございます。
財務局では、大会開催後の競技施設等の最終的な整備に向けて、競技施設等の建築工事に係る設計及び工事の監督、競技施設等の整備に係る技術的支援等を行っております。
以上、各部の事務事業についてご説明申し上げました。
引き続きまして、都が二五%以上の出資等を行っております団体の事業等をご説明申し上げます。
恐れ入りますが、事業概要に挟み込んでおります別冊の一ページをお開き願います。財務局が所管しております株式会社セントラルプラザについてでございます。
この法人は、不動産の管理、賃貸及び店舗の運営等を目的として設立された株式会社で、現在、飯田橋庁舎等の施設管理及びショッピングセンターの管理運営等の事業を行っております。
昨年度の事業実績等、詳細につきましては、二ページ以降に記載しておりますので、後ほどご参照いただければと存じます。
以上で財務局の事務事業説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○山加委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○米倉委員 七点お願いいたします。
まず、主要施設十か年維持更新計画の最新の進捗状況及び今後の見通しについて。
次に、都の各種基金の設立年次と実績、運用状況の一覧について。
次に、都有地で新たに普通財産となった箇所数と面積、過去五年分です。
次に、都有地活用の実績の中で、福祉インフラ事業とその他の活用別について、十年分。
次に、都内自治体の公契約条例、あるいはそれに類する要綱の実施状況について。
次に、省エネ・再エネ東京仕様の実績。
最後に、都が管理する建物について、戸数を面積ごとにお願いいたします。
○山加委員長 ただいま米倉理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山加委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○山加委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○潮田財務局長 第三回定例会に提出を予定しております財務局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元にお配りをしてございます資料、令和三年第三回東京都議会定例会提出予定議案等件名表をご覧いただきたいと存じます。
今回提出をいたします議案は十四件ございまして、予算案一件、契約案十三件でございます。
初めに、予算案についてご説明申し上げます。
資料第3号、令和三年度九月補正予算(案)についてをご覧願います。
まず、1の補正予算編成の考え方でございますが、現下の感染状況や社会経済情勢を踏まえ、万全な医療提供体制の確保や感染の終息に向けた対策を講じるとともに、経済の再生、回復に向け、今後の行動制限緩和に向けた準備等の取組を展開するなど、必要な施策を実施していくため、予算措置を行うものでございます。
次に、2の財政規模でございますが、今回の補正予算の規模は、一般会計で三千三百六十三億円の増額、公営企業会計で二十四億円の増額、合計で三千三百八十七億円の増額となっております。
恐れ入りますが、先ほどの件名表の方にお戻りを願います。
契約案でございますが、今回提出いたします十三件の内訳は、建築工事が九件、設備工事が二件、土木工事が二件でございます。契約金額の総額は約二百六十二億円でございます。
以上が提出を予定しております議案の概略の説明でございます。
詳細につきましては、それぞれ所管の理事及び部長からご説明いたします。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○山田理事 それでは資料第3号、令和三年度九月補正予算(案)についてご説明申し上げます。
1の補正予算編成の考え方と2の(1)、補正予算の規模につきましては、ただいま局長から説明したとおりでございます。
1ページ目最下段、(2)の補正予算の財源でございますが、内訳といたしましては、国庫支出金が三千九十六億円、財政調整基金繰入金が百九十一億円、福祉先進都市実現基金繰入金が七十六億円となってございます。
一ページおめくりいただき、二ページをお開きください。今回の補正事項の一覧でございます。
まず、上段の1、新型コロナウイルスの感染再拡大を阻止する対策には三千三百四十一億円を計上しております。
三ページをご覧ください。
中段の2、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化充実には二十七億円を計上しております。
その下の3、感染症防止と経済社会活動との両立を図る取組には十五億円を計上しております。
下段の4、社会構造の変革を促し、直面する危機を乗り越える取組には四億円を計上しております。
一ページおめくりいただき、四ページをご覧ください。ここからが補正予算の具体的な内容でございます。
まず、1、新型コロナウイルスの感染再拡大を阻止する対策でございます。
医療提供体制等の強化充実に三千百六十五億円を計上しております。
入院治療が必要な患者を確実に受け入れるため、医療機関に対して、引き続き空床確保料を補助し、必要な病床数を確保いたします。
また、迅速な医療提供体制の確保に向け、重点医療機関等に医療チームを派遣する医療機関を支援いたします。
五ページ中段をご覧ください。
施設型の酸素・医療提供ステーションについて、自宅療養者への対応を強化するため、施設数を拡大した上で、引き続き運営いたします。
また、新たな臨時の医療施設を確保し、様々な症状の患者からの医療ニーズに対応いたします。
さらに、ホテル等の宿泊施設を活用し、看護体制の拡充を図るなど、医療体制を一層強化した上で、抗体カクテル療法等を実施するための療養環境を確保いたします。
一ページおめくりいただき、六ページをご覧ください。
自宅療養の適切な実施に向け、保健所等と連携し、療養者に対し適切かつ効率的な健康観察と生活面での支援を行うとともに、安心して療養生活を送れる体制を構築いたします。
また、オンライン、電話診療が可能な医師の協力の下、都内全域の自宅療養者を対象として、ビデオ通話システムを活用した遠隔診療を実施いたします。
さらに、抗体カクテル療法の対象となる患者を早期、確実に治療につなげていくため、治療を実施している医療機関への患者搬送を実施いたします。
一ページおめくりいただき、八ページ中段をご覧ください。
感染の終息に向けた取組に百二億円を計上しております。
まず、新型コロナウイルスワクチン接種後の抗体価の保有状況について、東京都医学総合研究所等において研究を行い、三回目接種の有効な手法等を検討いたします。
また、中小企業や大学等が実施する職域接種を支援し、ワクチンの効果的、効率的な接種を進めます。
九ページ中段をご覧ください。
学校や保育所等において児童や生徒等の感染が判明した際に、保健所による濃厚接触者の特定及び検査が即時に実施されない場合に、感染拡大を未然に防止するため、保健所に先行してPCR検査を実施いたします。
一ページおめくりいただき、一〇ページ上段をご覧ください。
区市町村と一体となった対策に七十四億円を計上しております。
都と区市町村が共同で行う連携の仕組みに参画する区市町村に対し、感染拡大防止に向けた取組に係る経費を引き続き支援いたします。
一一ページをご覧ください。
2、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化充実でございます。
経済活動を支えるセーフティーネットに二十七億円を計上しております。
非正規労働者等の再就職やキャリア形成により成長産業分野への人材シフトを促進するため、eラーニング等による新たな資格やデジタルスキルの取得支援及び職業紹介等の就職支援を一体的に実施いたします。
下段からは、3、感染症防止と経済社会活動との両立を図る取組でございます。
一ページおめくりいただき、一二ページ上段をご覧ください。
まず、外出自粛要請等の影響で困窮する飲食事業者等に対する支援として、ATM跡地などを活用したテークアウト専門店を新たに出店する際の経費の一部を助成いたします。
また、本格稼動の再開を検討する都内飲食事業者に対しては、専門家を派遣し、収益増加や経営基盤強化につながる取組を支援いたします。
次に、観光需要回復を見据えた準備として、ホテル、旅館が行う取組を後押しするため、経営戦略策定のための専門家派遣や経営戦略の実行、マイクロツーリズム等のプランづくりなどの支援を行います。
また、旅行業者及び観光バス事業者の取組に対しても、経営活力向上に資する経費を支援することで後押しいたします。
さらに、宿泊施設を活用したサテライトオフィスについて、多摩地域に加えて新たに区部の施設も活用し、希望者に安価に提供いたします。
一三ページをご覧ください。4、社会構造の変革を促し、直面する危機を乗り越える取組でございます。
コロナ後を見据え、中小企業のさらなる付加価値の向上を促進するため、デジタルトランスフォーメーションの推進に資する設備等の導入を対象とした助成を拡充いたします。
補正予算の内容は以上でございます。
次ページ以降でございますが、こちらには、会計別総括表、局別総括表及び補正予算案の議案を添付してございます。
説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○古川経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 私からは、まず、議会局及び財務局所管の令和三年度一般会計補正予算案についてご説明申し上げます。
お手元の資料第4号、令和三年度補正予算説明書の一ページをお開き願います。
令和三年度一般会計補正予算議会局・財務局総括表でございます。今回の補正は財務局分のみでございます。
歳出は、表中の補正予算額欄の上から六段目にありますとおり、二億八千万円余、特定財源は、同じく下から三段目にありますとおり、三百六十億九千二百万円余を計上するものでございます。
次に、二ページをお開き願います。今回の補正予算事業別説明でございます。
番号1、他会計支出金は、計上説明欄にございますとおり、公営企業会計に対する支出金に要する経費として二億八千万円余を計上してございます。
次に、三ページをご覧ください。
番号2、特定財源充当歳入は、財務局が所管する歳入のうち、他局の特定事業に充当する歳入で、国からの新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を百六十九億五千四百万円余計上してございます。
次に四ページをお開き願います。
番号3、一般歳入は、今回の補正予算の各局事業の財源として、財政調整基金からの繰入金を百九十一億三千八百万円余計上してございます。
次に五ページをご覧ください。財務局合計でございます。
今回の補正により、歳出予算は、表の右端、上から五段目の歳出計にございますとおり、既定予算額と合わせまして五千八百四十八億五千八百万円余となります。また、歳入予算は、表の右端、下から三段目の特定財源計欄にございますとおり、既定予算額と合わせまして三兆三千六百六十七億一千百万円余となります。
以上で令和三年度補正予算案の説明を終わらせていただきます。
次に、契約案についてご説明申し上げます。
お手元の資料第5号、令和三年第三回定例会提出予定工事請負契約議案の概要をご覧ください。
一ページをお開き願います。工事請負契約議案一覧でございます。
1の総括をご覧ください。今回ご審議いただきます契約議案は、右側の計の欄のとおり、合計十三件、契約金額の総額は二百六十一億九千二百九十二万九千四百円でございます。
次に、2の案件別の表によりまして、概要についてご説明いたします。
番号1は、千代田区飯田橋三丁目地内におきまして、東京都しごとセンターの改修工事を施行するものでございます。
番号2は、墨田区江東橋一丁目地内におきまして、仮称東京消防庁本所消防署緑出張所庁舎の改築工事を施行するものでございます。
番号3は、福生市大字福生字奈賀地内におきまして、東京消防庁福生消防署庁舎の改築工事を施行するものでございます。
番号4は、八王子市鑓水二丁目地内におきまして、仮称都立南多摩地区特別支援学校の新築工事を施行するものでございます。
番号5は、江東区辰巳二丁目地内におきまして、東京アクアティクスセンターの改修工事を施行するものでございます。
番号6から番号9は、いずれも都営住宅を建設するもので、番号6は武蔵村山市緑が丘地内、番号7は江戸川区西瑞江四丁目地内、番号8は板橋区富士見町地内、番号9は江東区亀戸七丁目地内におきまして、それぞれ施行するものでございます。
二ページをお開き願います。
番号10及び番号11は、先ほどご説明いたしました東京都しごとセンターの改修工事に伴う設備工事を施行するもので、番号10は電気設備工事、番号11は空調設備工事でございます。
番号12は葛飾区青戸二丁目地内におきまして、中川の護岸耐震補強工事を施行するものでございます。
番号13は、江戸川区西小岩一丁目地内から同区西小岩二丁目地内にかけまして、新中川の護岸耐震補強工事を施行するものでございます。
次に、契約の方法でございますが、提出予定の十三件につきまして、いずれも一般競争入札によるものでございます。それぞれの契約金額及び契約の相手方は、表の右側に記載のとおりでございます。
三ページから九ページにかけまして、案件ごとに件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法及び工事概要等を記載しておりますので、後ほどご覧いただければと存じます。
また、各案件の入札経過等につきましては、一〇ページ以降に記載しておりますので、併せてご覧いただきたいと思います。
以上が今回提出を予定しております契約議案の概要でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○山加委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○池川委員 この間お願いしている各補正予算時点での各種基金の残高状況についてお願いいたします。
○山加委員長 ただいま池川副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山加委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○山加委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。
○山田理事 令和二年度の決算につきまして、お手元の資料第6号、令和二年度東京都年次財務報告書によりご報告させていただきます。
お手元にA4の資料五枚組の概要版をご用意させていただいておりますので、こちらをご覧いただければと思います。
まず、一ページをご覧ください。令和二年度普通会計決算の概要でございます。
一番上の表が決算収支等でございます。表の上から一段目と二段目をご覧ください。
歳入と歳出の総額ですが、新型コロナウイルス感染症対策に伴う対策経費の増加や、それに伴う国庫支出金の増加などによりまして、歳入総額は九兆五百四十七億円、歳出総額は八兆六千九十五億円と過去最大となりました。
上から五段目が実質収支でございまして、九億円の黒字となり、五年ぶりにほぼ均衡となっております。
その下が財政の弾力性を示す経常収支比率と公債費負担比率でございます。経常収支比率は、都税収入の減少などによりまして、前年度から一〇・五ポイントの上昇となります八四・九%、公債費負担比率は、元利償還金の減少などによりまして、前年度から〇・三ポイント改善となる五・三%となっております。
さらに、その下の基金残高と都債残高でございます。コロナ対策の財源として活用したことなどによりまして、基金残高は前年度から三千八百五十億円減少して二・二兆円余り、都債残高は前年度から千五百七十三億円増加いたしまして三・九兆円余りとなってございます。
一番下の表をご覧ください。財政健全化法に定める比率でございます。上段に都の数値、下段に国が定める早期健全化等の必要性を判断する基準をお示ししております。実質公債費比率は一・四%、将来負担比率は二四・二%と、いずれも国が定める基準を大きく下回っております。
続きまして、二ページをご覧ください。新公会計制度による財務報告でございます。
まず、一番上の表が貸借対照表でございます。資産の部合計は三十五兆四千三百六十億円、負債の部合計は六兆六千七百八十二億円、資産から負債を差し引いた正味財産の部合計は二十八兆七千五百七十八億円となっております。
その下の表が行政コスト計算書でございます。表の一番下の段、当期収支差額は二十八億円となっております。
三つ目の表がキャッシュ・フロー計算書でございます。行政活動キャッシュ・フロー収支差額は、コロナ対策のための支出の増加などによりまして、二千四百三十二億円の支出超過となりました。また、財務活動収支差額は、コロナ対策のため、九年ぶりに都債発行額が償還額を上回り、一千五百六十五億円の収入超過となりました。
一番下の表が、政策連携団体などを含めました東京都全体の財務諸表でございます。
貸借対照表上の資産は四十九兆円余り、負債は十三兆円余り、差引きで正味財産は三十五兆円余りとなっております。
続きまして、三ページをご覧ください。決算を分析することで、コロナ禍における都の財政運営や都財政の現状、また、今後の都の財政運営の方向性についてまとめております。
上段の表でございますが、令和二年度におけます都のコロナ対策の概要をお示ししております。
都は、累次にわたり補正予算を編成するなど対策に取り組み、決算額の合計でございますが、約一・七兆円となっています。
中段の都のコロナ対策の財源内訳の欄をご覧ください。
令和二年度においては、国からの財源が約四五%、都の財源が約五五%となっております。
都の財源では、財政調整基金が財源全体の約二七%、都の財源の約五割を占める四千七百二十一億円となっており、財政調整基金の単年度の取崩し額としては、過去最大となっています。
また、都債につきましては、このページの一番下の項目でございますけれども、新型コロナウイルス感染症対応緊急融資に係る金融機関への貸付金、すなわち預託金の財源として活用しております。預託金は後年度に金融機関から返還されるため、都債の償還財源は将来的に確保されており、将来世代に負担を残さない形で活用をしております。
続きまして、四ページをご覧ください。
上段左側のグラフと右側の説明をご覧ください。
これまでの都の財政運営を振り返りますと、バブル経済崩壊後、平成十年度の実質収支は過去最大の一千六十八億円の赤字になるなど、財政危機に直面いたしました。
そのため、都は、二次にわたる財政再建推進プランを策定いたしまして、右上の平成五年度から十七年度の欄をご覧いただけているかと思いますが、この上の三つ目の点でございますけれども、職員定数の削減や投資的経費の抑制など、内部努力や施策の見直しを徹底することで、平成十七年度決算では実質収支が黒字に転換するなど、財政再建に一つの区切りをつけました。
その下の平成十八年度から令和二年度の欄をご覧いただければと思います。
平成十八年度以降も、財政再建期に集中的に実施した事業見直しの努力を事業評価の取組として再構築いたしまして、平成十九年度からの合計で約六千五百億円の財源確保につなげております。
また、財政再建達成後、着実に基金を積み立ててきたことによりまして、コロナ対策においても、累次にわたる補正予算の編成に迅速かつ的確な対応が可能となりました。
都債残高につきましては、都債の発行抑制や償還を進めたことで、平成十二年度末の七・七兆円から、令和元年度末には約半分の三・八兆円にまで圧縮されています。
下段の左側をご覧いただけますでしょうか。都財政の現状についてでございます。
令和二年度決算時点では、基金残高は二・二兆円、都債残高はピーク時から約五割減少しておりまして、過去の数値と比較しても、財政対応力を一定程度維持できている状況にあると考えております。
しかしながら、右のグラフにございますように、都税収入は減少する一方、行政活動支出は急増しております。また、右下隅のグラフでございますけれども、財政調整基金は、令和三年度に入ってからもコロナ対策として活用しておりまして、令和三年九月十七日現在の残高見込みは一千九百七十六億円となってございます。
五ページをご覧ください。今後の財政運営の方向性でございます。
一番上段の部分でございますけれども、コロナとの闘いを通じまして、危機に直面した際、機動的に対策を実施するためには、財政対応力が不可欠であることが改めて浮き彫りとなりました。また、財政対応力を堅持しつつ、様々な課題に的確に対応するためには、一つ一つの事業をゼロベースで検証し、施策の新陳代謝を促進していくことが重要でございます。
そうした上で、上段左側の基金についてでございますけれども、基金については、景気変動などによる歳入の急減や危機対応のための歳出の急増などに備えるとともに、施策を安定的に実施していくためにも、基金残高を一定程度確保しておくことが重要でございます。また、右側の都債についてでございますけれども、将来負担を考慮しつつ、目的や状況に応じまして施策の推進のための財源として活用するなど、計画的かつ戦略的に活用していくことが必要であります。
さらに、施策のPDCAサイクルを強化する取組も重要であると考えております。
中段の政策評価と事業評価の欄をご覧いただければと思います。令和三年度から、政策評価と事業評価を一体的に実施いたしまして、より成果重視の視点から評価を行うなど、一層効率的で実効性の高い施策を構築してまいります。
また、その下の欄でございますが、各局における主体的な見直しを促す仕組みといたしまして、予算要求におきまして、さらなる見直しが必要な事業については、原則として総額でマイナス一〇%のシーリングをかけるなど、主体的な見直しを促す仕組みを導入いたします。
下段の青い囲みの部分でございますけれども、現在、都財政は、景気変動に伴う税収減と、危機対応による突発的な財政需要の発生という課題に直面しており、引き続き、状況を注視していく必要があります。
景気変動に左右されやすい不安定な歳入構造である都が、質の高い行政サービスを安定的に提供していくためには、戦略的な基金や都債の活用に加えまして、見直すべき事業は確実に見直し、無駄をなくすための取組を一層強化することによりまして、財政対応力を堅持することが不可欠でございます。
積極的な施策展開を支える財政運営を行うことで、感染症の脅威を乗り越え、より強靱で持続可能な都市へと進化するサステーナブルリカバリーを実現するとともに、東京二〇二〇大会に向けて磨き上げてきた数々の取組を都市のレガシーへと発展させ、都民の豊かな生活につなげてまいりたいと思っております。
なお、このA4の資料一枚、その後についているものでございますけれども、令和二年度東京都年次財務報告書に関する情報の更新をお手元にご用意させていただいております。
これは、令和三年九月十七日に発表いたしました、令和三年度九月補正予算案による情報の更新を記載したものでございます。財政調整基金の残高見込みなどを更新してございますので、併せてご参照いただきたいと存じます。
資料の説明は以上でございます。
○山加委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山加委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で財務局関係を終わります。
○山加委員長 これより主税局関係に入ります。
初めに、主税局長から挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○砥出主税局長 主税局長の砥出欣典でございます。
山加委員長をはじめ委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜り、当局の使命である都税収入の確保に向けて職責をしっかり果たしてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、主税局の幹部職員を紹介いたします。
総務部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務いたします川上秀一でございます。税制部長の丹羽恵玲奈でございます。税制調査担当部長の三浦仁でございます。調整担当部長の原島幸男でございます。課税部長の櫻井幸枝でございます。資産税部長の辻谷久雄でございます。徴収部長の菊澤道生でございます。特別滞納整理担当部長の蓮沼正史でございます。当委員会との連絡等に当たらせていただきます総務課長の宮崎正徳でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○山加委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○山加委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○砥出主税局長 主税局の事務事業につきまして、概要をご説明申し上げます。
主税局は、多岐にわたる都政課題に都が的確に対応していく上で不可欠な財政基盤を支えるため、歳入所管局として着実な税収の確保を使命としております。このため、都税の課税から徴収まで創意工夫を凝らし、局を挙げて適切な税務行政の推進に努めております。
それでは、お手元にお配りしてございます資料第1号、事業概要要旨をご覧ください。
恐れ入りますが、表紙をおめくりください。
初めに、1、組織でございます。
都税の課税及び徴収の実務については、出先機関である二十六の都税事務所等において行っております。また、本庁においては、運営管理、企画指導部門として五つの部が設置されております。
都税の特徴といたしましては、法人事業税などの道府県税を都の全域で賦課徴収するほか、二十三区内では、地方税法に基づく都の特例として、固定資産税などの市町村税の一部を都税として賦課徴収しております。
次に、2、都税収入でございます。
令和二年度の都税収入決算額は、新型コロナウイルス感染症の影響による企業収益の悪化等から、九年ぶりの減収となる五兆三千四百九十八億円となりました。
都税徴収率は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい徴税環境となったことや、その影響を受けた納税者に配慮し徴収猶予の適用を拡大したことなどにより、前年度を〇・八ポイント下回る九八・三%となっております。
令和三年度の都税収入につきましては、当初予算において五兆四百五十億円を見込んでおります。
我が国の景気は、設備投資や生産などの面で持ち直しの動きが続いているものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあります。また、国内外の感染症の動向が内外経済をさらに下振れさせるリスクや、金融資本市場の変動などに鑑みれば、今後の景気動向は不透明な情勢であり、引き続き、税収への影響を慎重に見極めてまいります。
続きまして、3、主税局ビジョン二〇三〇についてでございます。
主税局では、税務基幹システム、TACSSの再構築を含む二〇三〇年の税務行政の在り方を、主税局ビジョン二〇三〇として令和二年一月に策定いたしました。
その後、業務改革のより具体的なイメージやデジタル化による組織改革の方向性を追加し、広く都民等に意見募集を行った上で、本年七月に更新版を公表いたしました。
詳細につきましては、後ほど総務部長よりご説明いたします。
最後に、東京都税制調査会について申し上げます。
東京都税制調査会は、地方分権にふさわしい地方税制及び国、地方を通じた税制全体の在り方等に関する事項を検討するため、平成十二年五月に設置いたしました。
今年度の東京都税制調査会は、真の地方自治の確立を目指し、地方自治体の自主、自立的な行財政運営のために必要な制度についての検討や、気候危機、新型コロナウイルス感染症など、直面する税制上の諸課題について検討を行っております。現在、様々な議論を重ねているところであり、十月を目途に答申を取りまとめる予定となっております。
東京都税制調査会の答申につきましては、改めてご報告させていただきます。
以上、主税局の事務事業の概要をご説明させていただきました。
なお、詳細につきましては、総務部長からご説明させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
○川上総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 引き続きまして、お手元にお配りしてございます資料第2号、事業概要に沿いまして、主税局の事務事業についてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、表紙から四枚おめくりいただきまして、一ページをお開きください。ここから三八ページまでは、第1章、仕事を進める仕組みでございます。
一枚おめくりいただきまして、三ページをご覧ください。本年四月一日現在の主税局機構図でございます。
主税局の組織は、本庁として総務部、税制部、課税部、資産税部、徴収部の五部二十課ございまして、局事業の企画立案や都税事務所等に対する指導などの業務を行っております。
出先機関といたしましては、都税の賦課徴収事務を行うため、区部に各区一か所ずつ計二十三か所の都税事務所を、多摩地域に二か所の都税事務所を設置しております。このほか、多摩地域には、受付相談窓口として四か所の都税支所を設置しております。また、自動車税等の賦課徴収事務と都税の過誤納金等に関する事務を行うため、都税総合事務センターを設置しております。
続きまして、二二ページをご覧ください。主税局所管の行政委員会及び審議会等といたしまして、東京都固定資産評価審査委員会及び東京都税制調査会につきまして記載してございます。
一枚おめくりいただきまして、二四ページからは、当局の事業予算でございます。
お開きいただいた左側のページには、令和三年度の主税局所管歳出予算額を、右側の二五ページには、令和二年度の決算額と対比させて、見開きでお示ししてございます。
一枚おめくりいただいて、二七ページをご覧ください。都の税務事務を支える基幹システムである税務総合支援システム、通称TACSSについてでございます。
ページの下、主税局の電算化、ICT化の流れという図にございますように、TACSSは、平成十七年七月の稼働から現在まで十六年が経過いたしました。税務行政のデジタル化に向けて、令和八年度を目途にTACSSの再構築を進めてまいります。
恐れ入りますが、三九ページをお開きください。ここから六六ページまでは、第2章、都税のあゆみでございます。
四五ページをご覧ください。都税の種類と特徴といたしまして、主税局所管の都税十六税目について、ページ上の図でお示ししてございます。
図の左から三列目、一番上の行にございます都民税から一番下の行の宿泊税までは道府県税でございまして、東京都が都の全域で課税しております。
また、その隣の図、右上にございます都民税(法人)から、その列の一番下にございます都市計画税までは、本来、市町村税でございますが、地方税法に基づく都の特例といたしまして、二十三区では東京都が都税として課税しております。
恐れ入りますが、六七ページをお開きください。ここから八七ページまでは、第3章、都税収入の状況でございます。
一枚おめくりいただきまして、六九ページをご覧ください。令和三年度一般会計歳入当初予算額の内訳をページの下の円グラフにてお示ししてございます。
総額七兆四千二百五十億円のうち、都税は五兆四百五十億円でございまして、その割合は六七・九%となっております。
次に、七〇ページをご覧ください。ページ中ほどの円グラフにて、令和三年度都税当初予算額の内訳を税目別にお示ししてございます。
個人、法人を含めました都民税は一兆四千三百九十二億円、その割合は二八・五%、事業税は九千九百五十一億円で一九・七%、固定資産税は一兆三千二百十八億円で二六・二%となっております。
なお、七四ページと七五ページには、都税収入額の推移といたしまして、平成二十九年度から令和三年度当初予算額までの五年度分を、また、七六ページには都税徴収率等の推移をお示ししてございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
恐れ入りますが、八九ページをお開きください。ここから一一六ページまでは、第4章、主税局の主な取組でございます。目次に記載しております第1節から第12節までの主な取組のうち、幾つかご説明させていただきます。
初めに、一枚おめくりいただきまして、九一ページをご覧ください。ここから九四ページまでは、新型コロナウイルス感染症への対応でございます。
主税局においては、現在のコロナ禍にあって納税者が置かれている厳しい状況を踏まえ、徴収猶予や申告期限等の延長などを積極的に活用し、納税者に寄り添った税務事務の執行を徹底しております。
続きまして、一〇四ページをご覧ください。ページの中段にございます、8、スマートフォン決済アプリ収納でございます。
これまで主税局では、クレジットカード収納やeLTAXを利用した電子納税など多様な納付方法を導入してまいりましたが、令和二年六月からスマートフォン決済アプリ収納を開始しており、今年五月から対象アプリをさらに拡大しております。
引き続き、キャッシュレス納税の推進に積極的に取り組んでまいります。
恐れ入りますが、一一七ページをご覧ください。ここから一二六ページまでは、第5章、税を身近に感じるための仕組みでございます。
都民の税に対する関心は従来にも増して高くなってきており、税務行政の円滑な推進のため、積極的な広聴広報活動を展開しております。
一枚おめくりいただきまして、一一九ページをご覧ください。
ページの中央、2、税務相談(広聴)活動の三段落目にございますとおり、令和二年度から主税局ホームページ上でAIチャットボットサービスを本格稼働いたしました。納税者に分かりやすく便利な手続の実現にICT技術を活用したもので、これにより、二十四時間三百六十五日の税務相談を可能としております。
今後とも、都税に対する都民の理解と協力を得るため、分かりやすく親しまれる広報を積極的に展開してまいります。
続きまして、恐れ入りますが、お手元の資料第3号、主税局ビジョン二〇三〇更新版につきましてご説明をさせていただきます。
このビジョンは、十年後の税務行政のあるべき姿を示したもので、更新版として今年七月に公表したところでございます。
表紙を含めて四枚おめくりいただき、四ページをご覧ください。
こちらでは、主税局を取り巻く環境の変化として、行政と税務のデジタル化の動きを、また、ページをめくっていただきまして、五ページ、そして六ページには、税務事務の複雑化、困難化の状況をまとめております。
次に、八ページをご覧ください。こちらで本ビジョンの目指す二つの柱を示しております。
一つ目は、納税者へのクオリティー・オブ・サービス、QOSの向上でございます。
具体的には、全ての納税者がスマートフォン等を活用して、あらゆる税務手続を完結させること、また、国や他自治体等とのデータ連携により、納税者の申請手続に係る手間を大幅に削減することを目指してまいります。
二つ目は、税務行政の構造改革でございます。システムで可能な業務はシステムに任せ、限られた人材を複雑化、困難化する業務に重点配置することで、より専門性の高い組織を構築してまいります。
この二つの柱を実現するために、税務基幹システムの再構築を軸とした税務事務のデジタル化と、業務フローの見直しや事務分掌の見直しによる主税局組織の再編、これらを一体で進めることにより、主税局のデジタルトランスフォーメーション、DXを推進してまいります。
九ページをご覧ください。DX推進後の将来像を一枚にまとめております。
来庁不要のサービスを充実させることでバーチャル都税事務所を実現するとともに、デジタル機器に不慣れな方への対応、複雑困難化する業務への対応もしっかりと行ってまいります。
一〇ページ以降は、DXによる税務事務改革の具体例として、納税者の手続や職員の業務がどのように変わるかをビフォー、アフターで示しております。
二一ページ以降は、今後の取組について、二〇三〇年の将来像からバックキャストしたスケジュールを示しております。
納税者の皆様がQOS向上を実感できるよう、主税局職員が一丸となって、本ビジョンの実現に向けて取組を進めてまいります。
続きまして、恐れ入りますが、資料第4号、事業概要(参考資料)をご覧ください。
一枚おめくり願います。主税局所管の政策連携団体でございます公益財団法人東京税務協会の概要について記載しております。
公益財団法人東京税務協会は、東京都及び都内の全区市町村を会員といたしまして、昭和二十七年十月に設立された団体でございます。税務行政の円滑な運営に寄与するため、地方税財政制度に関する調査研究、住民に対する納税思想の普及宣伝などの事業を行っております。詳細につきましては、後ほどご覧いただきたいと存じます。
以上で主税局の事務事業に関するご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○山加委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○池川委員 三点お願いします。
一つ目が、資本金区分別法人数及び法人都民税、事業税額の推移。
二つ目が、都税の滞納整理における差押件数。
三点目が、東京都における超過課税及び主な軽減措置について、それぞれ五年分。よろしくお願いします。
○山加委員長 ただいま池川副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山加委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
以上で主税局関係を終わります。
○山加委員長 これより会計管理局関係に入ります。
初めに、会計管理局長から挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○堤会計管理局長 会計管理局長の堤雅史でございます。
山加委員長をはじめ委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りまして、都の会計事務をつかさどる役割と責任をしっかり果たしていく所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、当局の幹部職員をご紹介申し上げます。
管理部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務いたします副島建でございます。警察・消防出納部長の磯貝宏でございます。会計企画担当部長の筒井宏守でございます。当委員会との連絡等に当たらせていただきます総務課長の伊藤正勝でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○山加委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○山加委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○堤会計管理局長 会計管理局の事務事業につきまして、その概要をご説明申し上げます。
お手元配布の資料のうち、令和三年度事業概要要旨をご覧ください。
表紙をおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。
当局は、交通、水道、下水道等の地方公営企業を除きました都の会計事務全般を所管しておりまして、その事務は大きく四つございます。
第一は、会計管理者が知事から独立した権限により行う一般会計及び特別会計に属する会計事務でございまして、現金及び有価証券並びに物品の出納及び保管、現金及び財産の記録管理、支出負担行為に関する確認、決算の調製などでございます。
第二は、知事の補助機関として行います基金の運用管理に関する事務、一時借入金に関する事務、指定金融機関等に関する事務、用品に関する事務などでございます。
第三は、地方自治法上の法定受託事務として行う国の歳入及び歳出に係る会計事務でございます。
第四は、病院、市場等の準公営企業に関する会計事務でございます。
二ページをお開きください。現在、当局では以下の三点を重点事項として取り組んでございます。
まず第一に、適正な会計事務の確保でございます。
会計上の事故を未然に防止し、適正な会計事務を継続的に確保するため、会計企画部門、検査指導部門及び出納審査部門が連携し、全庁における会計事務の適正な運用を図っております。
具体的には、各局、所に対して、会計事務等の指導及び検査や研修等を実施してございます。また、時代の変化に対応した新たな公金収納方法や会計管理書類の簡素化、電子化の検討など、会計制度の改善に向けた取組を行っております。
第二に、リスク管理を徹底した公金管理の実施でございます。
公金管理に当たりましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等を踏まえまして、不透明な社会経済動向や金融情勢の先行きに特段の注意を払いつつ、安全性を最重要視し、流動性を十分に確保した上で、柔軟かつ効率的な保管、運用を行っております。
第三に、新公会計制度の推進でございます。
新公会計制度のさらなる活用促進に向けた自治体間連携の強化及び庁内への情報発信、支援を行うとともに、財務諸表について精度の一層の向上に取り組んでございます。
詳細につきましては、引き続き管理部長からご説明を申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○副島管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 それでは、お手元配布の事業概要によりご説明申し上げます。
まず初めに、会計管理局の概要につきましてご説明させていただきます。
三ページをお開きください。
ただいま局長がご説明いたしましたように、当局では、適正な会計事務の確保、リスク管理を徹底した公金管理の実施、新公会計制度の推進の三点の重点事項を挙げて取り組んでおります。詳細につきましては、後ほど、個々の事務事業説明の中で説明させていただきます。
続きまして、七ページをお開きください。組織と定数でございます。
当局は、管理部、警察・消防出納部の二部と六課を設置しておりまして、定数は百六名でございます。
九ページをお開きください。予算と決算でございます。
まず、(1)、令和三年度予算の総額は、歳入が三億二千二百七十六万余円、歳出が三十億七千七百万円でございます。
歳入の主なものは、款のうち財産収入に計上しております各基金の運用による利子及び配当金で三億八百九十一万余円でございます。
歳出の主なものは、款のうち総務費、その中の会計管理費のうち管理費に計上しております職員の給料、諸手当及び管理事務費などで二十二億三千二百万円でございます。
一二ページをお開きください。(2)、令和二年度決算でございます。
総額は、歳入が収入済額の合計欄にありますとおり、三億四百九十万余円、歳出が支出済額の合計欄にありますとおり、二十八億一千九百三十五万余円でございます。歳入合計の予算現額に対する収入率は五六・五%となっております。一方、歳出合計の予算現額に対する執行率は八一・八%となっております。
続きまして、個々の事務事業につきましてご説明いたします。
一八ページをお開きください。会計事務でございます。
地方公共団体におきまして、会計事務は、公金の収入支出、資金管理、決算調製等、組織運営の最も基礎的な業務であります。
事故を未然に防止し、適正な会計事務を確保していくためには、職員の実務能力の向上や、時代の変化を的確に捉えた会計制度の改善を図る不断の努力が必要でございます。
まず、(1)、収入事務でございます。
収入においては、納入の通知を受けた納入義務者からの公金の納付方法といたしまして、銀行等金融機関の窓口等における納付のほか、口座振替による納付及びマルチペイメントネットワークを利用する電子納付もございます。また、自動車税、固定資産税、都市計画税などにつきましては、インターネットを通じたクレジットカードやスマートフォン決済アプリによる納付も可能となっております。
二〇ページをお開きください。(2)、支出事務でございます。
支出に当たりましては、法令または予算に違反していないかなどにつきまして、厳格に審査を行っております。
二一ページをご覧ください。(3)、災害時の支払訓練でございます。
災害時におきましても円滑な支払い事務が行えるよう、訓練を実施しております。
二二ページをお開きください。(4)、決算事務でございます。
右側、二三ページ、下段のフロー図をご覧ください。
地方自治法では、会計管理者は、五月末日の出納閉鎖後、三か月以内に決算を調製し、歳入歳出決算書などの決算調書を知事に提出することとされております。知事は、これらを監査委員の審査に付した後、監査委員の意見をつけて議会の認定に付することになっております。
次に、二五ページをお開きください。会計制度の企画でございます。
会計事務に関する法令改正などに対応し、関係する都の規則及び制度を見直すとともに、都民サービスの向上と会計事務の簡素効率化の実現に向けた取組を行っております。
具体的には、都庁におけるキャッシュレス化の推進を図るため、収入においては、利用者が多い主要施設へのキャッシュレス決済手段の導入支援を行っております。
一方、支出におきましては、資金前渡による支払いについて、法人向けブランドデビットカードの導入を推進しております。
また、関係各局と連携しながら、起案から支出まで関連する業務プロセスを一連でデジタル化する取組を進めており、デジタルを前提としたBPRや必要となるシステム連携の検討を行っております。
次に、二七ページをお開きください。会計事務の指導・検査でございます。
まず、(1)、会計事務の指導でございます。
会計事務の適正な処理を図るため、各局、所に対しまして指導、相談対応、研修等の業務を行っております。
二八ページをご覧ください。(2)、会計事務の検査でございます。
会計管理者が行う直接検査と各局長が行います自己検査の二つを通して、会計事務の適正化と全庁の会計職員の能力向上を図っております。
続きまして、三〇ページをお開きください。財務会計システムの管理運用でございます。
予算の執行、決算等に係る内部管理事務につきまして、大規模な全庁的基幹システムである財務会計システムの管理運用を行っております。
次に、三三ページをお開きください。新公会計制度に関する事務でございます。
東京都会計基準に基づく新公会計制度を運用し、作成した財務諸表を決算参考書として議会に提出しております。
(1)、新公会計制度導入の目的でございます。
資産、負債や、減価償却費等を含む正確なコスト情報を明らかにする複式簿記・発生主義会計による新公会計制度を導入し、マネジメントへの活用やアカウンタビリティーの向上等を図っております。
三四ページから三七ページにかけましては、新公会計制度に係る会計事務の企画、指導、検査や財務会計システムにおける複式処理サブシステムの安定運用の確保などについてお示ししております。
続きまして、三八ページをご覧ください。(7)、新公会計制度の活用促進へ向けた自治体間連携でございます。
都は、新公会計制度の特徴を生かした活用に向け、都と同様の制度を導入した自治体に対しまして運用支援を実施する一方、総務省の統一的な基準を採用する自治体に対しましては、実情に応じた情報提供や助言を行っております。
次に、四〇ページをお開きください。公金管理でございます。
(1)、公金管理の基本的取組といたしまして、当局が管理する公金について、東京都公金管理ポリシーにより、公金管理の基本方針を定めております。
四一ページをご覧ください。当局では、このポリシーに基づきまして、毎年度、公金管理計画を策定しております。
令和三年度公金管理計画におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等を踏まえ、社会経済動向や金融情勢の先行きに特段の注意を払い、迅速かつ的確なリスク対応を行いながら、安全性を最重要視し、流動性を十分に確保した上で、柔軟かつ効率的な保管、運用を目指すこととしております。
この詳しい内容につきましては、四二ページから四八ページにかけまして、(4)、令和三年度公金管理計画に基づく公金の保管・運用にお示ししてございます。
四九ページをお開きください。(5)、公金管理実績でございます。
公金の保管、運用の実績につきましては、年度及び四半期ごとに公表してございます。
このほか、五〇ページからは指定金融機関等に関する事務について、五三ページからは各局、所において共通的に使用する物品を一括購入し供給する用品に関する事務について、五七ページは国費に関する会計事務について、五八ページは病院事業や市場事業などの準公営企業会計に関する会計事務につきまして、それぞれ記載しております。
五九ページ以降は資料編となっております。会計管理局の分掌事務をはじめといたします当局に係る基本的な資料となっておりますので、後ほどご参照いただきたいと存じます。
以上をもちまして、会計管理局の事務事業についての説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○山加委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山加委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で会計管理局関係を終わります。
○山加委員長 これより収用委員会事務局関係に入ります。
初めに、収用委員会事務局長から挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○後藤収用委員会事務局長 収用委員会事務局長の後藤啓志でございます。
東京のまちづくりに向けまして、公共の利益と私有財産との調整を図るため、公正、中立な立場から職権を行使いたします収用委員会の役割を十分に認識し、当局事務事業を適切に執行してまいる所存でございます。
山加委員長をはじめとしまして、委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
続きまして、当局の幹部職員をご紹介申し上げます。
当委員会との連絡に当たらせていただきます担当部長で総務課長事務取扱の松井裕でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○山加委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○山加委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○後藤収用委員会事務局長 それでは、お手元の事業概要によりまして、当局の事務事業につきましてご説明を申し上げます。
まず、一ページをお開き願います。第1、土地収用制度の概要でございます。
日本国憲法第二十九条の規定を受けまして、土地収用法が定められております。
まちづくりなど公共事業のために土地等が必要となった場合には、任意の交渉によります売買契約などで取得するのが原則でございます。しかしながら、任意での契約締結に至らない場合に備えまして土地収用制度が設けられておりまして、私有財産との調整を図りながら公共の利益を実現することで、現代社会におきまして大きな役割を果たしているところでございます。
二ページをお開き願います。第2、収用委員会でございます。
まず、1、性格と役割でございますけれども、収用委員会は、土地収用法に基づきまして都道府県に置かれている行政委員会でございまして、知事の所轄の下にありながらも、独立して職権を行使しております。
具体的には、公益性を有すると認定されました事業に関しまして、事業を施行する起業者と土地所有者などの権利者との間に立ちまして、公正、中立な第三者機関といたしまして、補償金額などにつきまして両者の意見を聴取し、裁決などを行っております。
次に、2、組織でございます。
収用委員会は、法律、経済または行政の各分野におきます識見に優れた七名の委員で構成されております。このほか、委員の欠員に備えまして予備委員も置くこととしておりまして、共に都議会のご同意をいただきまして、知事が任命し、任期は三年となってございます。
三ページに、東京都収用委員会委員及び予備委員の名簿を記載してございます。
四ページをお開き願います。第3、収用委員会事務局でございます。
収用委員会の事務を整理するために事務局が設置されております。その構成は、1、組織及び2、職員配置状況のとおりでございまして、本年八月一日現在の職員数は二十四名でございます。
五ページに、課ごとの事務分掌を記載してございます。
続きまして、六ページをお開き願います。4、予算でございます。
まず、令和三年度の歳入でございますけれども、使用料及び手数料として四百四十万余円を計上しております。これは主に、裁決申請を行う起業者から徴収する手数料でございます。
次に、その下、諸収入としまして八千六百一万余円を計上しております。これは、収用委員会が補償額を算定するために支出した鑑定料を裁決後に起業者から負担金として収入するものなどでございます。
以上、歳入合計は九千四十二万円となっております。
右側、七ページの歳出でございますけれども、第十七款、諸支出金に、収用委員会費四億三千二百万円を計上しております。その内訳でございますけれども、まず、委員会費として三千八百六十三万円を計上してございます。これは、収用委員会委員の報酬など委員会の運営費に充てるものでございます。
また、表の中ほどには、管理費として三億九千三百三十七万円を計上しております。これは、事務局職員の人件費や鑑定料など事務局の管理事務費に充てるものでございます。
以上、歳出合計は四億三千二百万円となっております。
八ページをお開き願います。5、収用制度の活用促進のための取組でございます。
土地に関する紛争の早期解決を通して、収用委員会が東京のまちづくりに着実に寄与することができるよう、収用制度のより一層の周知とその活用促進に向けまして、九ページにかけまして記載しておりますように、制度のPR活動、起業者、権利者への支援など様々な取組を行っております。
一〇ページをお開き願います。第4、収用委員会の活動状況でございます。
まず、1、取扱件数等でございますけれども、令和二年度の取扱件数は五十二件で、処理件数は二十五件となっております。
右側、一一ページをご覧ください。
まず、上段の2、事業別取扱件数割合でございますけれども、例年、棒グラフの一番下の道路事業の割合が最も高く、令和二年度では四十三件で、全体の八割を超えております。
次に、下段の3、起業者別取扱件数割合でございます。例年、棒グラフの一番下の東京都の割合が最も高く、令和二年度では三十七件で、全体の七割を超えております。
一二ページをお開き願います。4、令和二年度委員会活動状況でございます。
収用委員会委員は、委員会での審議のほか、指名委員としての活動も行っております。
指名委員制度と申しますのは、収用手続の効率化、迅速化を図るため、収用委員会で事件ごとに審理や調査に関する事務の一部を委任する担当の委員をあらかじめ指名いたしまして、職権を行使していただくものでございます。
令和二年度では、委員会開催日数が二十四日、指名委員活動日数が各委員合計で四十日となってございます。
一三ページをご覧ください。第5、土地収用法に基づく収用手続の概要でございます。
こちらのフローチャートは、収用手続の流れをまとめたものでございます。具体的な手続の詳細につきましては、一四ページから一七ページにかけて記載しておりますので、後ほどご覧くださいませ。
一八ページをお開き願います。第6、土地収用法以外の規定でございます。
都市再開発法、生産緑地法など、土地収用法以外の個別の法律によりまして、土地収用に係る紛争以外につきましても、収用委員会に裁決の権限が付与されているものがございます。また、森林法などの法律によりまして、行政庁が裁定を行う際に、収用委員会への意見聴取を義務づける規定もございます。
一九ページ及び二〇ページには、主な用語の説明、そして、二一ページには、大都市東京の特性を反映いたしました東京都の収用事件の特徴を記載してございますので、後ほどご覧いただければと存じます。
以上をもちまして、事務事業につきましてのご説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○山加委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山加委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で収用委員会事務局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会といたします。
午後二時三十九分散会
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