委員長 | 加藤 雅之君 |
副委員長 | 清水 孝治君 |
副委員長 | 山内 晃君 |
理事 | 池川 友一君 |
理事 | 成清梨沙子君 |
理事 | 入江のぶこ君 |
小林 健二君 | |
増田 一郎君 | |
伊藤しょうこう君 | |
大松あきら君 | |
本橋ひろたか君 | |
清水ひで子君 | |
森村 隆行君 | |
宇田川聡史君 |
欠席委員 なし
出席説明員財務局 | 局長 | 潮田 勉君 |
経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 古川 浩二君 | |
主計部長 | 山田 忠輝君 | |
財産運用部長 | 五十嵐 律君 | |
運営・調整担当部長 | 矢部 信栄君 | |
利活用調整担当部長 | 小泉 雅裕君 | |
建築保全部長 | 佐藤 千佳君 | |
主税局 | 局長 | 砥出 欣典君 |
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 川上 秀一君 | |
税制部長 | 丹羽恵玲奈君 | |
税制調査担当部長 | 長田 稔君 | |
課税部長 | 萱場 明子君 | |
資産税部長 | 池田 美英君 | |
徴収部長 | 菊澤 道生君 | |
会計管理局 | 局長 | 佐藤 敦君 |
管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 副島 建君 | |
警察・消防出納部長 | 中村 佳史君 | |
会計制度担当部長 | 筒井 宏守君 |
本日の会議に付した事件
会計管理局関係
報告事項(説明)
・令和二年度公金管理実績(上半期)について
財務局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都一般会計補正予算(第十二号)中、予算総則、歳入、歳出、債務負担行為−財務局所管分、都債
・東京都東村山福祉園(二)改築工事請負契約
・神津島港津波避難施設(二)新築工事その三請負契約
・都営住宅二H−一〇七東(北区浮間三丁目)工事請負契約
・都営住宅二H−一一二東(足立区花畑七丁目)工事請負契約
・雑司が谷環状第五の一号線トンネル(仮称)(二)立坑築造工事その二請負契約
・中川護岸耐震補強工事(その五十一)請負契約
・当せん金付証票の発売について
・土地の信託の変更について
陳情の審査
(1)二第八一号の二 特定整備路線の建設中止及び新型コロナウイルス感染症対策への財源活用に関する陳情
主税局関係
報告事項(説明)
・令和二年度東京都税制調査会答申について
○加藤委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、財務局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、会計管理局及び主税局関係の報告事項の聴取並びに財務局関係の陳情の審査を行います。
なお、提出予定案件及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
これより会計管理局関係に入ります。
理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○副島管理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 令和二年度公金管理実績の上半期分につきましてご説明申し上げます。
お手元の資料第1号、令和二年度公金管理実績(上半期)についての表紙をおめくりいただき、一ページをごらんください。
初めに、1、全体でございます。
令和二年度上半期の平均残高は六兆六百五十二億円で、対前年同期比、二千五百六十九億円減少しております。また、利回りは〇・〇三五%で、前年同期比〇・〇〇一ポイント低下しております。この結果、運用収入は十億五千五百七十七万円で、前年同期と比べ九千四百万円減少しております。
次に、2、内訳でございます。
まず、(1)の歳計現金等でございます。
平均残高は一兆八百五十九億円で、新型コロナウイルス感染症対策に係る支出の増加等によりまして、前年同期と比べ一千八百八十四億円減少しております。また、利回りは〇・〇〇三%で、定期性預金の金利の低下等によりまして、前年同期比〇・〇〇四ポイント低下しております。この結果、運用収入は一千五百六十五万円で、前年同期と比べまして二千七百七十五万円減少しております。
次に、(2)の基金でございます。
平均残高は三兆九千九百四十七億円で、東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金等の取り崩しによりまして、前年同期と比べ百七十六億円減少しております。また、利回りは〇・〇五〇%で、市場金利の低下等によりまして、前年同期比〇・〇〇三ポイント低下しております。この結果、運用収入は十億百六十三万円で、前年同期と比べまして六千九百四万円減少しております。
次に、(3)の準公営企業会計資金でございます。
平均残高は九千八百四十六億円で、企業債の償還等によりまして、前年同期と比べ五百十億円減少しております。一方、利回りは〇・〇〇八%で、定期性預金の割合の増加等によりまして、前年同期比〇・〇〇一ポイント上昇しております。この結果、運用収入は三千八百四十八万円で、前年同期と比べまして二百七十九万円増加しております。
二ページをお開きください。運用商品別内訳でございます。
表頭の期中平均残高の構成比の欄をごらんください。
表側の一段目、歳計現金等及び三段目、準公営企業会計資金につきましては、預金が一〇〇%となっております。
表側の二段目、基金につきましては、預金が七四・五%、債券等が二四・五%、その他が一・〇%となっております。
三ページをごらんください。ここでは、令和二年度第一・四半期及び第二・四半期の状況をお示ししてございます。
四ページをお開きください。ここでは、平均残高及び利回り推移についてグラフでお示ししてございます。
五ページをごらんください。金融機関種別預金内訳でございます。
表頭の令和二年度上半期のうち、期中平均残高の構成比をごらんください。
表側の一段目、歳計現金等につきましては、これまで同様、都市銀行が一〇〇%となっております。
表側の二段目、基金につきましては、都市銀行が五七・六%、信託銀行が一八・八%、地方銀行等が四・八%、外国銀行が一八・七%となっております。
表側の三段目、準公営企業会計資金につきましては、都市銀行が四三・二%、信託銀行が二二・五%、地方銀行等が〇・七%、外国銀行が三三・六%となっております。
六ページをお開きください。ここでは、基金と準公営企業会計資金の預金内訳の推移をグラフでお示ししてございます。
続きまして、七ページをごらんください。債券種別内訳でございます。
債券の保有がありますのは基金のみでございます。
表頭の令和二年度上半期のうち、期中平均残高の構成比をごらんください。
国債一一・三%、地方債が三七・六%、政府保証債が三・三%、財投機関債等が三八・七%、金融債が八・一%、外債が一・〇%となっております。下段には、債券内訳の推移をグラフでお示ししてございます。
最後に、公金管理につきましては、引き続き、安全性を最重要視いたしまして、流動性を十分に確保した上で、柔軟かつ効率的な保管、運用を行っております。
以上をもちまして報告事項の説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○加藤委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 なしですね。−−資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で会計管理局関係を終わります。
○加藤委員長 これより財務局関係に入ります。
初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○潮田財務局長 第四回定例会に提出を予定しております財務局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元にお配りをしてございます資料、令和二年第四回東京都議会定例会提出予定議案件名表をごらんいただきたいと存じます。
今回、提出をいたします議案は九件でございまして、予算案一件、契約案六件、事件案二件でございます。
初めに、予算案についてご説明申し上げます。
資料第1号、令和二年第四回定例会補正予算(案)についてをごらん願います。
まず、1の補正予算編成の考え方でございますが、今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制及び経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化充実など、年末年始を含めた万全の対策等を実施するため、予算上の必要な措置を講ずるものでございます。
次に、2の財政規模でございますが、今回の補正予算の規模は、一般会計で二千三百八億円でございます。
恐れ入りますが、最初の件名表にお戻りいただくよう、お願いいたします。
契約案でございますが、今回提出いたします六件の内訳は、建築工事四件、土木工事が二件でございます。契約金額の総額は約百七億円でございます。
最後に、事件案でございますが、当せん金付証票の発売について及び土地の信託の変更についてでございます。
以上が提出を予定しております議案の概略の説明でございます。
詳細につきましては、それぞれの所管の部長からご説明をいたします。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○山田主計部長 それでは、資料第1号、令和二年第四回定例会補正予算(案)についてご説明を申し上げます。
1の補正予算編成の考え方と、2の(1)、補正予算の規模につきましては、ただいま局長から説明したとおりでございます。
一ページ目最下段、(2)の補正予算の財源でございますが、内訳といたしましては、国庫支出金が一千八百十三億円、福祉先進都市実現基金繰入金が百五十一億円、その他の基金繰入金が〇・一億円、都債が三百四十四億円でございます。
一ページおめくりいただき、二ページをお開きください。今回の補正事項の一覧でございます。
まず、上段の新型コロナウイルス感染症への緊急対策として、二千三百八億円を計上しております。
その内訳として、1、医療提供体制等の強化充実には一千三百八億円を計上しております。
中段の2、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化充実には一千億円を計上しております。
下段のその他の事項には〇・二億円を計上しております。
三ページをごらんください。ここからが具体的な補正予算の内容でございます。
まず、1、医療提供体制等の強化充実でございます。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止、終息に向けて、ウイルスに立ち向かい、強い使命感を持って業務に従事している医療機関の従事者に対し、引き続き、慰労金を支給いたします。
また、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行に伴う発熱患者等の診療及び検査の需要に対応するため、年末年始期間中においても診療を継続する医療機関に対して協力金を支給し、診療、検査体制を確保いたします。
このほか、救急医療機関等における感染拡大防止対策や、患者受け入れに向けた空床確保料の補助などに、年度末までに必要となる予算を追加で措置いたします。
続きまして、一ページおめくりいただき、四ページをごらんください。2、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化充実でございます。
まず、中小企業制度融資等について、年末の資金需要に万全を期すため、融資に必要となる預託金を増額するとともに、融資に係る信用保証料補助額を計上いたします。実質無利子融資に係る利子補給額については、債務負担行為を設定いたします。
また、新型コロナウイルス感染症の発生による休業等により、一時的な資金需要に対応する生活福祉資金の特例貸付について、当面必要となる原資を追加で計上いたします。
さらに、年末において、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による失業等に伴い住居を失った方に対して、区市と連携して一時住宅等を提供いたします。
下段のその他の事項といたしまして、まず、令和元年台風第十五号及び第十九号による災害廃棄物の適正かつ円滑、迅速な処理を支援するため、国の内示に基づき基金を造成し、対象事業費を計上いたします。
また、都民の城の改修工事基本設計委託に必要となる債務負担行為を設定いたします。
補正予算の内容は以上でございます。
次ページ以降でございますが、こちらには局別総括表及び補正予算案の議案を添付してございます。
あわせまして、事件案につきまして、お手元の資料第4号、当せん金付証票の発売についてご説明申し上げます。
これは、当せん金付証票、いわゆる宝くじの令和三年度の発売に関する議案でございます。議案の中ほどの記書きの発売の目的にございますように、公園整備等の費用の財源に充当するために発行するものでございまして、令和三年度の発売限度額を一千七百十五億円と定めるものでございます。
裏面に参考に条文を掲載してございますが、当せん金付証票法第四条第一項の規定に基づきご提案するものでございます。
説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○古川経理部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 私からは、まず、議会局及び財務局所管の令和二年度一般会計補正予算案についてご説明申し上げます。
お手元の資料第2号、令和二年度補正予算説明書の一ページをお開き願います。令和二年度一般会計補正予算議会局・財務局総括表でございます。今回の補正は財務局分の債務負担行為のみを補正するものでございます。
恐れ入りますが、二ページをお開きいただきます。
今回計上いたしました債務負担行為につきまして、期間、限度額などを記載してございます。仮称都民の城改修工事基本設計委託につきましては、委託発注時期の調整により委託期間が翌年度にわたるため、債務負担行為として期間を令和三年度まで、限度額を一億七千四百万円余として計上するものでございます。
なお、歳入、歳出につきましては、補正予算への計上はございません。
以上で補正予算案の説明を終わらせていただきます。
続きまして、お手元の資料第3号、令和二年第四回定例会提出予定工事請負契約議案の概要についてをごらんください。
一ページをお開き願います。工事請負契約議案一覧でございます。
1の総括をごらんください。今回ご審議いただきます契約議案は、右側の計の欄のとおり、合計六件、契約金額の総額は百六億九千九百十五万円でございます。
次に、案件別の表によりまして、概要についてご説明いたします。
番号1は、東村山市萩山町一丁目地内におきまして、東京都東村山福祉園の改築工事を施行するものでございます。
番号2は、神津島村地内におきまして、神津島港津波避難施設の新築工事を施行するものでございます。
番号3と番号4は、いずれも都営住宅を建設するもので、番号3は北区浮間三丁目地内、番号4は足立区花畑七丁目地内におきまして、それぞれ施行するものでございます。
番号5は、豊島区高田二丁目地内から同区雑司が谷三丁目地内にかけまして、仮称でございますが、雑司が谷環状第五の一号線トンネルの立て坑築造工事を施行するものでございます。
番号6は、葛飾区青戸二丁目地内におきまして、中川の護岸耐震補強工事を施行するものでございます。
次に、契約の方法でございますが、提出予定の六件につきまして、いずれも一般競争入札によるものでございます。それぞれの契約金額及び契約の相手方は、表の右側に記載のとおりでございます。
一枚おめくりいただきまして、二ページから四ページにかけまして、案件ごとに件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法及び工事概要等を記載しておりますので、後ほどごらんいただければと存じます。
また、各案件の入札経過等につきましては、五ページ以降に記載しておりますので、あわせてごらんいただきたいと思います。
以上が今回提出を予定しております契約議案の概要でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○小泉利活用調整担当部長 私からは、資料第5号についてご説明申し上げます。
本件は、平成二十七年十二月十六日に議決されました、住宅政策本部が所管いたします東京都中央区勝どき一丁目四百二番九ほかの土地の信託につきまして、信託期間を変更するものでございます。
変更の内容でございますが、本土地の信託は令和三年二月二十八日をもって信託期間を満了いたしますが、信託期間を現在の信託期間満了日から一年後の令和四年二月二十八日まで延長するものでございます。
以上で説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
○加藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○池川委員 前回に続いてですが、各基金の状況の変化について、前回からの更新についてお願いいたしたいと思います。
以上です。
○加藤委員長 ほかにございますでしょうか。−−ただいま池川理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○加藤委員長 次に、陳情の審査を行います。
陳情二第八一号の二を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○山田主計部長 陳情二第八一号の二、特定整備路線の建設中止及び新型コロナウイルス感染症対策への財源活用に関する陳情についてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元の財政委員会付託陳情審査説明表の表紙をおめくりいただき、整理番号1をごらんください。
この陳情は、東京都特定整備路線連絡会代表、多田康弘氏外一千四百七人から提出されたものでございます。
陳情の要旨につきましては、令和二年度予算の組みかえを行い、新型コロナウイルス感染症対策を抜本的に拡充すること、また、令和三年度予算編成においても、不要不急の公共事業の徹底的な見直しによる財源確保を行い、新型コロナウイルス感染症対策予算の抜本的拡充を行うことというものでございます。
現在の状況でございますが、まず、令和二年度予算につきましては、都では、新型コロナウイルス感染症対策として、これまで一・六兆円を超える規模の対策を講じてまいりました。
具体的には、抗原検査、抗体検査の実施や、医療機関等の従事者に対する慰労金、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた医療機関に対する臨時支援金の支給などにより、医療提供体制の強化充実を図るとともに、協力金の支給などにより感染拡大の防止に取り組むなど、都民の命と健康を守るための施策を時機を逸することなく講じてまいりました。
また、中小企業制度融資の拡充や、売り上げが減少した中小企業等への家賃支援、飲食事業者に対する支援を行うなど、経済活動と都民生活を支えるための対策も切れ目なく講じてまいりました。
第四回定例会においても、年末年始を含めた万全の対策等を実施するために二千三百八億円の補正予算案を提案しており、必要な対策を迅速に講ずることとしております。
次に、令和三年度予算編成につきましては、感染症との闘いを乗り越え、新しい日常や持続可能な都市東京の実現に向けて、戦略的な取り組みを果敢に進めていくことを基本方針の一つとして位置づけており、現在、編成作業を進めております。
なお、都市インフラの整備、更新については、都民の利便性と生活の質の向上を図る上でも不可欠であり、真に必要な取り組みは着実に進めていく必要があると認識をしております。
説明は以上でございます。よろしくご審査賜りますようお願い申し上げます。
○加藤委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○池川委員 特定整備路線の建設中止及び新型コロナウイルス感染症対策への財源活用に関する陳情について、採択すべきだという立場から意見を申し上げます。
提出された陳情は、特定整備路線を初めとする不要不急の道路など公共事業の抜本的な見直しを求め、その財源を新型コロナ対策に活用すべきだという内容です。
特定整備路線の事業のあり方については、環境・建設委員会に分割付託されているため、財政委員会では意見を述べたいと思います。
来年度予算編成において、さらなる新型コロナ対策や都民施策の材料を生み出すために、不要不急の事業を見直すことが求められています。
先日、来年度予算に向けての各局要求が明らかになりました。新型コロナ対策については直前の状況で判断するということでありますが、大型道路建設優先という基本構図は変わっていません。
特定整備路線とともに、外環道整備の見直しは急務だと考えます。十月十八日の道路陥没事故に続き、十一月二日には、長さ三十メートル、幅三メートル、高さ三メートルの空洞が発見され、さらに、二十一日にもトンネル直上の住宅の下に、新たに長さ二十七メートルの空洞が見つかりました。地下四十メートルよりも深い大深度地下の工事だから地上に影響はないといってきた大深度地下法の根拠は崩れ去っていると思います。
さらに、事業費は当初の一・八倍に膨れ上がり、さらに増額することが予測されます。
しかし、事もあろうに、陥没事故後に出した国の予算編成に対する東京都の提案要求で、事故に一切触れず、外環道事業の促進や東名以南の事業着手を求めていることは大問題だと思います。
現在、来年度予算編成が行われているところですが、第三回定例会で、財務局長が、事業評価の取り組みを一層強化し、必要な見直しは確実に行うなど賢い支出を徹底すると答弁されましたが、特定整備路線や外環道整備は見直しを行うよう強く求めます。
新型コロナは第三波というべき事態が進行し、東京都の新規陽性者数も重症患者数もふえています。新型コロナ対応を確実に行うとともに、都民の命と暮らしを守る地方自治体の役割を発揮するときです。
税金の使い方を、巨大道路建設中心から都民の暮らし、福祉第一に転換することを求め、本陳情は採択すべきだということをあわせて申し上げ、発言といたします。
○加藤委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○加藤委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二第八一号の二は不採択と決定いたしました。
陳情の審査を終わります。
以上で財務局関係を終わります。
○加藤委員長 これより主税局関係に入ります。
理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○長田税制調査担当部長 先般、東京都税制調査会において取りまとめられた答申について、その概要をご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元の資料第1号、令和二年度東京都税制調査会答申の概要をごらんいただきたいと存じます。
まず、全体の構成でございますが、二章構成となっており、第Ⅰ章はコロナ危機下の経済社会の状況につきまして、具体的数値を用いて記載しております。また、第Ⅱ章では、感染症対策と税制としまして、具体的提言をしております。
初めに、Ⅰ章、コロナ危機下の経済社会でございますが、未曽有の経済危機では、二〇二〇年、四から六月期の実質GDPがリーマンショック後の減少幅を大きく上回り、統計開始以来最大の落ち込みとなったこと、また、感染症拡大の影響は産業や業種によって異なること、経済的影響を受けやすいのは非正規雇用労働者など相対的に所得水準が低い傾向にある人々であることなどの現状を述べております。
2、加速する社会変化では、加速するさまざまな社会変化に鑑み、行政サービスの質を向上させる思い切ったデジタルシフトが求められていること、感染拡大により、さまざまな分野でオンライン化が進むなど、従来の暮らしや働き方が変容しつつあることなどを述べております。
次に、Ⅱ章、感染症対策と税制でございます。
1、新型コロナウイルス感染症対策における税制措置におきまして、一律給付と税による事後調整では、一律給付する場合、終息後の年末調整や確定申告の際に税により調整を行う新たな仕組みを検討するべきこと、給付つき税額控除の検討では、コロナ禍の長期化や新たな感染症の流行も見据え、我が国でも給付つき税額控除の導入に向けた検討を始めるべきこと、地方税の軽減措置では、国がさらなる地方税の軽減措置を講ずる場合、国費で全ての自治体に全額を補填するべきこと、軽症者等への支援では、やむを得ず自宅療養する軽症者などが購入する日用品や備品の費用を控除対象とすることを検討するべきこと、個人住民税の現年課税化の推進では、前年所得を課税ベースとする個人住民税について現年課税の具体化に向けた検討を加速するべきことを提言しております。
ページを一枚おめくりいただき、二ページ目に続きますが、テレワークを推進する税制では、企業課税及び従業員の給与所得課税の両面において、テレワーク環境整備に要する費用の控除対象の拡大を検討するべきこと、行政のデジタル化の推進では、所得情報を正確かつリアルタイムに把握する基盤が必要であることと、税務手続簡素化などに当たっては、社会全体のデジタルトランスフォーメーションの推進が重要であることを提言しております。
次に、2、感染症における地方の役割を踏まえた税制では、感染症に対する地域の備えとして、地方創生臨時交付金などの拡充、継続とともに、将来に向け、感染症対策のための税源を検討していくべきことを指摘し、従前から課題である所得課税や法人課税の見直しとともに、国際協調の枠組みのもとでの税源確保など抜本的な検討も必要であるとしております。
具体的には、感染症対策の財源確保は世界共通の課題であり、EUではデジタル課税、国境炭素税、金融取引税が検討されていることを例に挙げ、国際協調は困難が予想されるが、例えば、為替取引税の議論を進め、国際的合意形成の余地を探る意義は小さくないとし、さらに、デジタル課税では、国際的合意形成が難しい場合に備え、デジタルサービス税導入の可能性を模索するべきこと、国境炭素税についても、地球温暖化対策のための税に税率を上乗せすることも考えられるとしております。
そして、これらの税収については適切な時期に特別会計化し、特例国債の償還や地方自治体への配分、さらには感染症対策に取り組む国際機関などに資金を拠出することも検討すべきと提言をしております。
令和二年度東京都税制調査会答申についての説明は以上でございます。
なお、お手元に資料第2号として答申の本文をお配りしておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
○加藤委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で主税局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時三十三分散会
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