財政委員会速記録第十二号

平成二十七年十月六日(火曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長和泉 武彦君
副委員長大松あきら君
副委員長桜井 浩之君
理事中村ひろし君
理事高木 けい君
理事曽根はじめ君
山内  晃君
大津ひろ子君
木村 基成君
西崎 光子君
柴崎 幹男君
鈴木 隆道君
鈴木貫太郎君
植木こうじ君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長長谷川 明君
経理部長十河 慎一君
主計部長岩瀬 和春君
主税局局長小林  清君
総務部長西海 哲洋君
会計管理局局長塚本 直之君
管理部長片山  謙君
収用委員会事務局局長目黒 克昭君

本日の会議に付した事件
付託議案の審査(決定)
・第百七十二号議案 都立小平南高等学校(二十七)改修工事請負契約
・第百七十三号議案 都立日野台高等学校(二十七)改修工事請負契約
・第百七十四号議案 警視庁有家族者待機寮青戸住宅(二十七)改築工事請負契約
・第百七十五号議案 平成二十七年度中防内五号線橋りょうほか整備工事請負契約
・第百七十六号議案 平成二十七年度中防揚陸施設撤去その他工事請負契約
・第百七十七号議案 環二地下トンネル(仮称)及び築地換気所(仮称)ほか築造工事(二十七 一-環二築地工区)請負契約
・第百七十八号議案 地下トンネル築造工事及び街路築造工事(二十七 二-環五の一千駄ヶ谷)請負契約
・第百七十九号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その十)請負契約
・第百八十号議案  土地の信託の変更について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○和泉委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十二号議案から第百八十号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 なお、付託議案中、第百七十二号議案から第百七十九号議案までの契約議案につきましては、事業所管の常任委員会から、お手元配布のとおり調査の報告がありました。
 朗読は省略いたします。ご了承願います。

平成二十七年十月五日
文教委員長 小竹ひろ子
財政委員長 和泉 武彦殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月三十日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
 第百七十二号議案 都立小平南高等学校(二十七)改修工事請負契約
 第百七十三号議案 都立日野台高等学校(二十七)改修工事請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

平成二十七年十月二日
経済・港湾委員長 近藤  充
財政委員長 和泉 武彦殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月三十日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
 第百七十五号議案 平成二十七年度中防内五号線橋りょうほか整備工事請負契約
2 調査結果
 (1) 自民党、公明党、民主党は、本議案に対し異議はありません。
 (2) 日本共産党は、本議案に対し、次の意見がありました。
 (意見)
   本件は、国直轄の臨港道路事業いわゆる南北線の橋りょう中防内と外との工事契約案である。
   南北線事業は、国際戦略港湾計画や過大な東京港第八次港湾計画に基づいての需要予測や交通量予測となっているものであり、南北線の総事業費は千百億円そのうち、東京都が四百億円の事業費という多大な投資的経費を伴う事業となる。
   しかし、今後東京都の維持更新経費の増加額は二十年間で、二兆三千億円にも及ぶなかで、東京の持続的な発展のためにも、インフラ整備は最大限に抑制することが求めらている。
   また、環境影響についても、臨海地域は現状でも、二酸化窒素などが高い地域である。さらに自動車交通量を増やすことは、環境悪化を招くことを、避けられない。
   よって、本件の工事契約案には反対である。

平成二十七年十月二日
環境・建設委員長 野上ゆきえ
財政委員長 和泉 武彦殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月三十日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
 第百七十六号議案 平成二十七年度中防揚陸施設撤去その他工事請負契約
 第百七十七号議案 環二地下トンネル(仮称)及び築地換気所(仮称)ほか築造工事(二十七 一-環二築地工区)請負契約
 第百七十八号議案 地下トンネル築造工事及び街路築造工事(二十七 二-環五の一千駄ヶ谷)請負契約
 第百七十九号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その十)請負契約
2 調査結果
 (1) 自民党、公明党、民主党、ネットは、全議案に対し異議はありません。
 (2) 日本共産党は、第百七十六号議案及び第百七十七号議案に対し、次の意見がありました。
  その他の議案については異議はありません。
  (意見)
   第百七十六号議案は、四百九十一億円とされる競技会場整備費を必要最小限に抑え、環境にやさしいオリンピック大会を目指すよう提案してきた経緯から、揚陸施設撤去に反対する。中潮橋の撤去は、臨海道路南北線の整備への多額の税金の投入のため、反対する。
   第百七十七号議案は、築地市場内の工事であり、豊洲への市場移転を前提としているが、市場移転は今なお市場関係者や食の安全を求める都民と合意が形成されていない。また、環二の沿線住民の生活環境の悪化への懸念がある状況であり、工事は認められない。
   よって、第百七十六号議案及び第百七十七号議案には反対である。

平成二十七年十月二日
警察・消防委員長 秋田 一郎
財政委員長 和泉 武彦殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月三十日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
 第百七十四号議案 警視庁有家族者待機寮青戸住宅(二十七)改築工事請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

○和泉委員長 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○植木委員 我が党が反対する三つの契約議案と百八十号議案に反対する立場から意見を述べます。
 第百七十五号議案は、国直轄の臨港道路、いわゆる南北線の延長につながる橋梁を伴う工事です。南北線事業は、国際戦略港湾計画や過大な東京港第八次港湾計画に位置づけられたもので、総事業費が一千百億円、そのうち都が四百億円負担する過大な投資的経費を伴うものであり、反対であります。
 百七十六号議案は、中央防波堤の東西航路がオリンピックのボート及びカヌースプリント競技コース内にあり、揚陸施設が障害物となるため撤去するものです。我が党は、競技場の整備費は必要最低限に抑え、環境に配慮したものに見直すよう具体的に提案してきたもので、揚陸施設の撤去には反対です。また、中潮橋の撤去とそれに伴う配管海底切り回し工事は、臨港道路南北線の整備に伴うものであり、百七十五号で述べたように反対です。
 百七十七号議案は、環二地下トンネル及び築地換気所などの工事ですが、土壌汚染のひどい豊洲新市場への移転は、市場関係者や都民との合意がない中、強行するものです。また、都市再生の基軸である環状二号線は、建設局分だけでも一千七百九十億円もの巨額の事業費がかかるもので反対であります。
 百八十号議案は、新宿モノリスの土地信託事業を再々延長するものです。都有地を信託銀行に預けてビルを建設し、二千四百十六億円もの配当利益を見込みながら、二十三年たってやっと二三%しか配当されず、しかも年々配当額は減り続けています。信託事業では、信託銀行が信託報酬と貸付利息などで利益を確保し、また、都庁幹部の天下りの温床になってきたものであり、徹底的な検証が必要です。土地信託では、公共施設を主たる目的にすべきでないにもかかわらず、多くの都有施設を入居させ、経営難を繕ってきたものがあります。そもそも都有地は、都民の施策にこそ活用するのが本来のあり方であり、反対するものであります。
 以上です。

○和泉委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百七十五号議案から第百七十七号議案まで及び第百八十号議案を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○和泉委員長 起立多数と認めます。よって、第百七十五号議案から第百七十七号議案まで及び第百八十号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百七十二号議案から第百七十四号議案まで、第百七十八号議案及び第百七十九号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 異議なしと認めます。よって、第百七十二号議案から第百七十四号議案まで、第百七十八号議案及び第百七十九号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○和泉委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○和泉委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、長谷川財務局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○長谷川財務局長 所管四局を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 本定例会に提出いたしました議案につきまして、それぞれご審議の上、ただいまご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 付託議案及び報告事項の審議の過程で委員の皆様方から賜りました貴重なご指摘、ご意見につきましては、十分に尊重させていただき、今後の都政運営に万全を期してまいりたいと存じます。
 また、昨年の十月以来、和泉委員長を初め委員の皆様方には、二十七年度予算の編成、地方税財政制度あるいは公会計制度の改革など、私どもが所管しております事務事業につきまして、さまざまな視点から熱心にご審議をいただきました。
 各先生方におかれましては、今後とも、ご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。

○和泉委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げます。
 この一年間、両副委員長並びに理事の皆様方、そして、委員の皆様方のお力により委員会運営を滞りなく行うことができました。
 財政委員会は、とりわけ東京都のかなめの委員会の一つとして、これからもますます重要な役割を担い続けるものと思っております。有意義な委員会活動をできましたこと、この場をおかりまして、厚く、心から皆様方に御礼を申し上げる次第でございます。
 今後とも、今までの成果を都政運営に反映していただけますことを心よりご祈念申し上げ、退任の挨拶にかえさせていただきます。
 本当に皆様方、ありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時七分散会

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