財政委員会速記録第二号

平成二十七年三月二日(月曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長和泉 武彦君
副委員長大松あきら君
副委員長桜井 浩之君
理事中村ひろし君
理事曽根はじめ君
理事高木 けい君
山内  晃君
大津ひろ子君
柴崎 幹男君
木村 基成君
西崎 光子君
鈴木貫太郎君
鈴木 隆道君
植木こうじ君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長中井 敬三君
経理部長奥田 信之君
契約調整担当部長松永 哲郎君
主計部長潮田  勉君
財産運用部長岩瀬 和春君
利活用調整担当部長菊地 俊夫君
建築保全部長室木 眞則君
技術管理担当部長妹尾 高行君
庁舎運営担当部長井上  充君
オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長小野寺弘樹君
主税局局長塚田 祐次君
総務部長西海 哲洋君
税制部長加藤  隆君
税制調査担当部長大久保哲也君
調整担当部長萱場 明子君
課税部長山内 和久君
資産税部長安藤 敏朗君
徴収部長熊谷 克三君
特別滞納整理担当部長藤井  朗君

本日の会議に付した事件
主税局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十八号議案 平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳入、歳出、繰越明許費 主税局所管分
・第百二十号議案 平成二十六年度東京都地方消費税清算会計補正予算(第一号)
財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十八号議案 平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入、歳出-財務局所管分、都債
・第四十一号議案 東京都防災街づくり基金条例
・第百六号議案 都営住宅二十六H-一〇六東(江東区東砂八丁目)工事請負契約
・第百七号議案 警視庁大橋庁舎(二十六)新築工事請負契約
・第百八号議案 東京都写真美術館(二十六)改修工事(その二)請負契約
・第百九号議案 舎人公園非常用発電設備工事その二請負契約
・第百十号議案 竪川水門耐震補強工事請負契約
報告事項(説明)
・第二次 主要施設十か年維持更新計画について

○和泉委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、主税局及び財務局関係の中途議決に係る付託議案の審査並びに財務局関係の報告事項の聴取を行います。
 報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は三月十八日の委員会で行いますのでご了承願います。
 なお、付託議案中、第百六号議案から第百十号議案までの契約議案につきましては、議長から事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているとのことでございます。ご了承願います。
 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十八号議案、平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳入、歳出、繰越明許費、主税局所管分及び第百二十号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○和泉委員長 これより財務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百十八号議案、平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入、歳出、財務局所管分、都債、第四十一号議案及び第百六号議案から第百十号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○奥田経理部長 それでは、先日の委員会におきまして要求のございました契約案に関する資料についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元に配布してございます要求資料第1号をごらんください。
 こちらは、中小企業の受注実績を局別にお示ししたものでございまして、一ページから五ページにわたり五年分記載してございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○和泉委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○木村委員 平成二十六年度最終補正予算に関連して、今回計上された国の経済対策への対応について何点か質問させていただきます。
 現在、我が国の経済状況は、有効求人倍率や名目雇用者報酬など各種経済関係の指標が上向きに推移しており、企業収益の拡大が賃金の上昇や雇用の拡大につながり、消費や投資の増加を招くという経済の好循環が生まれ始めています。
 私は、日ごろさまざまな会合等に出席するなどして、さまざまな方々と意見交換をいたします。東京都商工会連合会の村越政雄会長は、アベノミクスによって明らかに経済がよくなった、この流れが自分たちのところまできたときにしっかりと捉えることができるよう、常に努力しておく必要があるという旨の発言をされていました。こうした声を聞いて、改めて中小企業や個人事業者への配慮が必要だと感じる次第です。
 景気が回復基調にある一方で、個人消費の足踏みや設備投資に弱い動きも見受けられ、その状況は、低所得者層や子育て世帯、地方の中小企業等において特に顕著と考えられています。
 こうした中、政府は、足元の景気の状況に対応することを目的とした経済対策として、昨年末に、地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策を策定し、二月三日には、この対策の実施に関連した補正予算が国会において成立いたしました。国を挙げて経済の活性化に向けて動き出すという方向のもと、都としても適切な対応が必要であることから、新しく創設された交付金のことなども含め、ここでしっかりと認識を共有しておきたいと思います。
 そこでまず、今回の国の補正予算にある緊急経済対策の概要について、改めて確認させてください。

○潮田主計部長 昨年末に閣議決定をされました地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策は、経済の脆弱な部分に的を絞った対策を講ずることで、上向きつつある経済の動きを確かなものとすることを目的としております。
 この対策は、一つには、現下の経済情勢等を踏まえた生活者、事業者への支援、そしてもう一つには、地方が直面する構造的課題等への実効ある取り組みを通じた地方の活性化、そして三点目に、災害復旧、復興加速化など災害危機等への対応の三点が大きな柱となっておりまして、対策策定の趣旨に鑑み、スピード感を持って具体化を図ることが求められております。
 中でも、目玉の一つとして、今回新設をされました地域住民生活等緊急支援のための交付金は、地域の消費喚起や仕事と人の好循環の確立を目的としておりまして、その目的に沿うものとして、国が示した取り組み事例を参考としつつ、実効性の高い取り組みを各自治体がそれぞれの地域の実情に応じて実施することとなっております。

○木村委員 今回の国の経済対策は、昨年四月の消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動減や、円安の進行に伴う輸入物価の上昇などへの対応を図るべく、昨年十一月に我が自由民主党が政府に対して行った政策提言の内容を踏まえて策定されたものであります。
 先般発表された十月から十二月期の実質GDPの速報値は、三・四半期ぶりに前期に対してプラスとなったものの、家計の所得は物価上昇に追いついておらず、個人消費の回復におくれが見られることから、こうした経済対策により上向きかけた傾向をさらに確かにしていく必要があります。
 都としても、今年度、中小企業の経営安定化支援や、成長産業の育成、強化、商店街の活性化支援など、経済の活性化に資するさまざまな取り組みを進めていますが、今回の対策を好機と捉え、国と歩調を合わせた適切な対応が求められます。
 そこで、国の補正予算に対する都の基本的な考え方と現在の対応状況について伺います。

○潮田主計部長 景気は、緩やかな回復基調が続いておりますが、委員ご指摘のとおり、中小企業や都民を取り巻く経済状況には、いまだ厳しさを払拭できていないところがございます。
 そのため、都としては、これまでも経済の成長を牽引するための取り組みを積極的に推進してまいりましたが、改善傾向にある景気を本格的な回復軌道に乗せるため、今回の都の補正予算では、国の経済対策を受け、機を逸することなく所要額を予算計上することで、迅速かつ効果的な措置を講ずることとしております。
 具体的には、先ほど申し上げました地域住民生活等緊急支援のための交付金を活用いたしまして、地域の消費喚起や地方創生に資する取り組みに約三十三億円を計上するとともに、多摩産材の活用などを図る森林整備加速化・林業再生事業や農用地の利用の効率化などを図る農業構造改革支援基金への積み立てなど、国の経済対策への対応として、それらを合わせて約五十二億円を計上しているところであります。

○木村委員 今回の国の補正予算に呼応して、都としても適切に対応されているということだと思います。
 ここで、今回の国の経済対策の目玉ともいえる地域住民生活等緊急支援のための交付金に話題を移しますが、この交付金の内容については、プレミアムつき商品券の発行を初め、既にメディアなどでも大きく取り上げられています。プレミアム商品券については、過去にも、消費喚起事業として全国で実施されており、その実施結果の検証においても、新たな消費につながったとの報告がなされています。消費の喚起、地域経済の活性化策として有効な手段の一つであるといえます。ぜひこのような機会をうまく利用して、商店街の魅力向上を図っていただきたいと思います。
 今回のこの交付金については、都道府県そして区市町村にそれぞれ交付されることになっており、自治体が地域の実情に応じて、効果の高いものを実施していくこととなっています。あわせて、国からは、さまざまな事業メニューが示されており、その中から選択することも可能であるように聞いています。ついてはこの交付金について、今回の補正予算にどのような考え方で計上したのか、また、今後どのように事業展開を図っていくのかを明らかにすることで、その実効性を把握しておきたいと思います。
 そこで、地域住民生活等緊急支援のための交付金について、都の補正予算への計上の考え方と今後の対応について伺います。

○潮田主計部長 地域住民生活等緊急支援のための交付金は、大きく二つに分類されます。まず一つは、地域における消費喚起や生活支援を目的とします地域消費喚起・生活支援型でございまして、もう一つは、仕事づくりなど地方が直面する課題への取り組みに充てます地方創生先行型であります。
 最初の地域消費喚起・生活支援型の交付金は、約二十六億円が都に交付されることとなっております。この交付金の使途でございますが、区市町村がプレミアムつき商品券などを発行する際に、この交付金を活用して都が補助を行うことで、商品券等の発行枚数やプレミアム率の拡大を図ることにより、地域における消費喚起を促していきたいというふうに考えております。
 一方、地方創生先行型につきましては、約八億円が都に交付されることとなっておりまして、これを財源に、東京の魅力を印象づけるテレビCMを放映することで、旅行地としての東京の認知度向上や訪都機運の醸成を図るとともに、東京を基点とした外国人旅行者の全国への波及により、日本全体の地方創生にもつなげていけることを期待しているものでございます。
 また、多摩・島しょ地域におけます雇用状況の実態を踏まえ、女性や若年無業者等を対象とした人材育成と雇用就業の促進を図ることで安定した雇用創出につなげていくこととしております。
 今後、三月上旬を目途に国に実施計画を提出しまして、スピード感を持って事業を実施することにより、経済の好循環拡大を図ってまいります。

○木村委員 新たな交付金を活用した都の対応状況がわかりました。少々古いデータですが、一つご紹介させていただくと、昨年二月の帝国データバンクによる多摩地区企業の人手不足に対する意識調査によれば、多摩地域においては、人手不足を感じていると回答した企業が全国を上回るという結果が出ているようであります。こうした状況を踏まえ、多摩・島しょ地域においては、労働力の確保といったことにもきちんと目くばせをされたということかと思います。
 また、地方創生という命題に対して、旅行地としての東京の認知度向上のため、世界に向けてPRを行うといった事業は、東京を日本の玄関口として、世界各国からの旅行客を呼び込み、広く都内を満喫していただくとともに、全国への波及も期待されるところであり、東京と地方の双方にとって、ともに有益なものであります。
 今回の補正予算に計上された事業は、いずれも高い効果が期待でき、それがスピーディーに予算化されたものと考えます。真の地方創生とは、東京と地方の対立構造からは決して見出されるものではなく、東京と地方の両者がともに発展するウイン・ウインの関係に立つことによってもたらされるものであります。
 東京への集中を是正しようという動きに対してですが、東京の活力というものは、一部を切り取ってほかの地域に分配できるようなものではないと主張すべきです。産業や文化は集積して厚みを増し、クラスターとして機能するのではないでしょうか。
 また、東京自身の活性化を目指すことはもとより、東京と地方がともに栄え、日本全体に活力を行き渡らせることに注力していかなければなりません。それこそが首都の役割であり、気概というものだと思います。
 あわせて、足元の地域経済の活性化も先送りすることのできない喫緊の課題であり、決して現在の景気や税収動向を案ずることなく、都民一人一人が経済の好循環を実感できるよう、さらなる対策に取り組んでいってもらいたいと考えます。
 こうした認識に立ち、最後に、総括的に今後の展望を確認させていただきたいと思います。真の地方創生の実現や景気の回復をより確かなものとするため、引き続き、都として地に足のついた実効性の高い対応を講ずるべきと考えますが、局長の見解を伺います。

○中井財務局長 真の地方創生や地域経済の活性化は、国の経済対策のみで達成されるものではなく、地域の実情を踏まえた各自治体の地道な取り組みがあって初めて実現するものであると考えます。
 経済の好循環拡大を確かなものとするためには、産業をさらに活性化させ、都民の生活水準を押し上げていく必要がありますが、そのためには、中小企業の経営安定化支援に注力するほか、起業、創業の促進や成長産業の育成強化など、東京はもとより、日本全体の活性化にもつながる施策を積極的に推進していく必要がございます。
 また、委員からもご指摘がございましたとおり、真の地方創生を実現するためには、地方と大都市がともに栄え、国全体に活力を行き渡らせることが不可欠でございます。
 東京も一つの地方でございます。東京の経済の活性化を足元から引き続き行っていくとともに、お話にもございました各地方の観光PR、そういったことを初め、相互で連携した事業などにしっかりと取り組んでいかなければならないと考えております。
 こうした事業を着実に実施することで、東京、そして、ひいては日本全体の経済活性化を図り、東京と地方がともに繁栄する真の地方創生の実現に向け、引き続き全力を尽くしてまいります。

○木村委員 財務局長から、今後に向けた決意を伺うことができました。平成二十六年度最終補正予算と、これから審議に入る平成二十七年度予算における取り組みを一連のものとして、都民一人一人の生活の質の向上を図りながら、日本全体の活力の創出に向けて取り組むことが重要であります。
 こうした気概は、局はもちろん全庁一丸となって共有し、邁進されることを要望して、私の質問を終わります。

○鈴木(貫)委員 私からも、最終補正予算案について何点か伺っておきたいと存じます。
 今回の最終補正予算のポイントは、今、自民党の木村委員からもご指摘がありましたとおり、第一義的には、国の経済対策、例えば、プレミアムつき商品券等の発行を支援する、こういう問題への対応、二つ目には、将来の財政需要への備えとして、社会資本等整備基金の一千億、それから防災都市を実現するため新たな防災街づくり基金を創設する、一千億と、合わせて二千億という巨額な基金の積み立てを行っていくというこの二つが象徴的だと、私はポイントとして挙げられると思っています。
 ポイントの一つである後半戦の基金についてでありますけれども、私はこれについて論じていきたいと思っております。
 私たちが、都議会公明党としても、都民の安全・安心を守る党として、緊急要望等あらゆる角度から、防災、減災対策の強化を再三再四求めてまいりました。
 今回の新たな基金の創設は、これに呼応したまさに的確な対応であり、私は高く評価をいたしたいと思っております。
 それではまず、質問の第一項目でありますけれども、二十六年度最終補正予算における基金の創設に関して、まず聞きたいことは、基本的な考え方、それから財源をどのようにして捻出したのか、具体的にお答えをいただきたいと思います。

○潮田主計部長 都の歳入の根幹をなす都税収入は、法人二税の占める割合が高いことから、景気の変動による影響を非常に受けやすく、都の歳入構造は極めて不安定であるという特徴を持っております。
 こうした中にありましても、安定的な施策展開を可能とするための年度間の財源調整機能を果たすのが基金でありまして、行政サービスを将来にわたって安定的かつ継続的に提供する上で、基金は特に重要な役割を担っております。
 そうしたことから、今回の補正予算では、増収となった都税収入のほか、今年度予算の徹底した総点検により生み出された財源や契約差金など、現時点で不用額となることが明らかな経費を活用しまして、今後対応が必要な財政需要への備えとして、新たに防災まちづくりのための基金を創設するとともに、社会資本等整備基金へ積み立てることとしたところであります。

○鈴木(貫)委員 内容的によく理解をさせていただきました。だから、こうした観点に立って、都は、この最終補正予算と平成二十七年度当初予算において、世界一の都市東京の実現に向けた、集中的、重点的な政策展開を図ることを目的として、七つの基金を創設するということがのっているわけでございますね。
 そこでまずは、平成二十六年度最終補正予算での設置を提案されている防災街づくり基金について、私はさらに詳しくお聞きしたいと思います。
 第二点目でありますけれども、新たに創設する防災街づくり基金について、今回、一千億を積み立てておりますけれども、まず、基本的な考え方、それからまた、今後の活用策について具体的にお答えをいただきたいと思います。

○潮田主計部長 オリンピック・パラリンピック開催を五年後に控え、東京を災害に強い安全な都市としていくためには、木造住宅密集地域の不燃化や、建物の耐震化を集中的、重点的に推進していく必要がございます。
 今回創設する防災街づくり基金は、二〇二〇年に向け、東京を高い防災力を備えたまちとして整備するために、今後の集中的、重点的な取り組みを着実に進める財源を確保することを目的として創設するものであります。
 今後、この基金を適切かつ効果的に活用することにより、災害に強い都市づくりをしっかりと進め、都民の安全・安心を将来にわたって確保してまいりたいと考えております。

○鈴木(貫)委員 今、主計部長からもしっかりとという言葉が出てまいりましたから、見守っていきたいと思っております。
 それで、防災街づくり基金の創設は、今お話がありましたとおり、オリンピック・パラリンピック開催に向け、災害に強い安全な都市づくりを集中的、重点的に進めていく、これが骨子だと思いますし、財政面から最大限の措置を講じたものと、私もよく理解をいたしております。
 この一千億という金額について、都の防災、減災に取り組む力強い、そこからほとばしる決意のほどを私は感じとっております。大変貴重な財源であることはいうまでもないと思います。
 でも、予算は単年度主義でありますから、中には、予算は全て使い切るものだと、一々基金に、預金に回すことはないのだと、こういう論議も、粗っぽい論議も中にはありますね。あるべき財源は、その年に全て会計年度に使い切れというそういう論議からすると、私は、その論議はちょっと違うんじゃないかなと思いますね。
 ずっと、私も議員経験をしていて、そのことを強く感じますし、特にリーマンショック後の平成二十から二十一年に一兆円も都税収入ががくっと落ちたことを経験しておりますから、そういうものにあらかじめ備えておくという危機管理的な、そういう財政手法というものをとっておくことも極めて大切であり、将来の財政需要に備えて基金を確保することは、何回も繰り返すようですけれども、極めて大事な視点だと、私は、このことを思うがゆえに評価をさせていただいております。
 もう一つ、災害に強い安全な都市づくりのためのインフラ整備を、防災の名を借りた大型開発として否定するという一部意見もあるやに私は仄聞しております。木造住宅密集地域対策を初めとするこうした取り組みを、私は軽視してはならないという立場でありますし、当然、前段に申し上げた意見は近視眼的であり、私は極めて都民に対する無責任な発言だと指摘せざるを得ません。そのことを申し上げておきたいと思います。
 ですから、いわんとするところは、東京の将来を見据えた大局観を持って議論をしていくべきだと、このように私はあえて苦言を呈し、指摘しておきたいと思っております。
 そして、我々が常々いってきたことは、二〇二〇年大会の成功は終着点ではないということであります。オリンピック・パラリンピックの大会は通過点であるということ、大会終了後も、都民が安全・安心を実感できる都市づくりを、しっかりと取り組んでいかなければならないということは、誰しもこれはよくわかっていることだと私は思います。
 ですから、長期的な視点で課題の解決に取り組んでいく必要がある、そういうことを、私たちは代表質問でも、舛添知事に基本的な財政運営のあり方ということで質問をさせていただいたという経緯があります。
 現在、福祉医療施設や教育施設など、まさに都民の安全・安心を守る拠点となっている都有施設の多くが、建物や設備などの更新時期を迎えていることもよくわかっています。
 今後、計画的に改築、改善を推し進めていかなければならないということはいうまでもないと思います。こうした社会資本ストックの維持更新経費の将来推計については、平成二十五年度東京都年次財務報告書に記載がありますし、第三者機関の試算によっても、毎年平均一千百億円のペースで増加をしているといわれています。
 今後、二十年間における増加額の累計を試算してみますと、約二・三兆円に達すると予測をされています。こういう財源をどうやって捻出するんだと、こうなるわけです。
 このように、都民の生活に直結するところで、財政需要の増大が見込まれている中、本最終補正予算において社会資本等整備基金へ--これは違った角度で申し上げますけれども、一千億円の積み立てが計上されていることにも私は注目をしております。
 そこで改めて、社会資本等整備基金の意義と今回の積み立ての考え方について、私は改めて、また伺っておきたいと思います。

○潮田主計部長 道路、橋梁、河川、港湾施設など、社会資本の維持更新は、利便性の向上や安全の確保など、都民生活に大きく寄与するものでございまして、活力ある東京を次世代に引き継ぐ上でも極めて重要な取り組みでございます。
 そうした中、委員ご指摘のとおり、東京では現在、高度経済成長期やバブル期に整備されました都有施設を初めとしたさまざまな社会資本が続々と更新期を迎えております。
 社会資本の老朽化は、景気動向や財政状況に関係なく進むものでございまして、かつ、維持更新に要する経費は膨大なものでありますため、計画的に実施して経費を平準化するとともに、その財源をいかに確保していくのかが大きな課題でございます。
 こうしたことから、社会資本の維持更新を継続的かつ計画的に実施していくための備えとなります社会資本等整備基金は非常に重要でございまして、今回、近年の社会資本等整備基金の活用実績などを勘案しながら、必要な積み立てを行うこととしたものでございます。

○鈴木(貫)委員 これも着実に推し進めていただきたいと思います、膨大な経費がかかるわけでございますから。
 そこで、今回の最終補正予算についてでありますけれども、二〇二〇年に向けた集中的、重点的な取り組みを図る基金の創設と、都民の安全・安心を確保していくための備えとして、適切に基金の積み立てが行われているということは、今、二つの設問に対して適宜適切にお答えを頂戴いたしたことで私は評価をさせていただきたいと思います。これは、都の行政を支えている屋台骨の基金の一つだと私は思っていますので、ぜひしっかりと、役に立てていただけるものと私は思っています。
 そして、重ねて申し上げますと、社会資本ストックの計画的な維持更新、それから首都直下型地震等に対する備えの強化、安全・安心な都市を実現していくことは、さっきも申し上げましたけれども、東京を世界一の都市にするための基盤となるものであるということはいうまでもありません。
 こうした意味におきまして、重ねて申し上げますけれども、今後、持続的に東京の将来を見据えた取り組みを財政面からしっかりと支えていくことが、何よりも重要だと私は思います。
 そこで最後に、局長に決意を伺いたいと思いますけれども、世界一の東京をつくっていく、安全・安心な都市の実現に向けて、今後の財政運営に対する局長の決意を、私はもう一度聞きたいと思っています。

○中井財務局長 ただいま委員の方からもご指摘いただきましたとおり、良質な社会資本ストックとして適切に維持更新をすることや、都民の安全・安心を守る防災対策を着実に進めることは、二〇二〇年とその先の明るい未来に向けて必要不可欠な要素であり、極めて重要なものだと考えております。
 景気の荒波に翻弄されてきた都の宿命ともいえる財政構造の中にあっても、さまざまな施策を財政面からしっかりと支えることは、我々財政当局の責務でございます。
 そのため、歳出面においては、事業評価などの手法を活用しながら、施策の効率性や実効性を常に高めるとともに、社会資本の長寿命化や更新経費の精査などにより、経費の平準化や縮減を引き続き図ってまいります。
 また、歳入面においては、都税収入の動向も踏まえながら、基金や都債を計画的かつ戦略的に活用するなど、積極的な施策展開と将来への備えを両立させる財源の確保に、引き続きしっかりと取り組んでまいります。
 今後とも、財政委員会の先生方のご指導、ご支援を賜りながら、健全な財政運営に全力で当たってまいる所存でございます。よろしくお願い申し上げます。

○鈴木(貫)委員 今、局長から戦略的にという言葉も使われておりましたので、ぜひその辺は、効果的に、多角的、複合的にお互いに論議をしながら使わせていただくと、これが目的だと私は思います。
 今、私は、やはり財政運営というのは、三歩前進、一歩後退、前三後一という方程式もありますけれども、そういうふうに着実に歩んでいく、東京はそういう方式をとってきたと思います。基金の果たす役割は大変大きなものがあると、先ほど、るる申し上げましたけれども、そういう立場に立って、私はきょうは論議をさせていただいていると、このように思っています。
 そこでもう一つ、先ほど木村委員の方からも、プレミアムつき商品券の問題もありましたけれども、これは、かつて我が党が地域振興券等々で大分論議を呼び、その後、全国各地でもそれに類したものが随分と底辺を広げて利用されて、私の住む荒川でも、今回の東京都のを利用して、三億三千万で、まず第一回目をやろうという、これがなくなればもう一回、一億一千万で、独自の財源でやりたい、年間を通じて景気の底上げをやっていきたいと、こういう発想で今進んでいるやに私は区からも報告は聞いているのです。とてもこれは、待ち焦がれているものであったがゆえに、とても役に立つし、一つの商店街を活性化させていくためにも、大いに利用していくべき課題だと思っています。
 中には、影響がない等という論議も一部にあるやに仄聞をいたしておりますけれども、使っている側の人たちはそうではない。私が申し上げたいのは、荒川区でも、今まで一人三万円を限度にして発売をしていた。今後は、これだけの大きな金額ですから、十万円単位で売ってもいいだろうと、こういうふうに発想が変わるような感じのことを聞いているんです。当然いいことだと思います。しかも三十分か二十分でみんな売り切れちゃうというのですから、買い求めて。そういうことも、私はご紹介をしながら、ぜひこれを効果的に使っていく。見事に補正予算の案に取り入れられたと、私はこのように評価を申し上げ、これからも、概括的にもう一度申し上げますけれども、都政運営が積極的かつ前に前進することを祈念申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 以上です。

○曽根委員 私からも、補正予算の中で、七つの基金の中でいち早く、今回防災街づくり基金が計上されておりますので、今後の展開について現時点で聞けるところを質問しておきたいなと思います。
 防災街づくり基金の意義や位置づけについては、前の委員の方からご質問がありましたので、ダブりを避けまして、私たちも都財政収入が景気動向に大きく左右されるという都の財政運営の特徴を踏まえれば、都の緊急課題については、財政確保が可能なときに適切に積み立てを行うことについては、十分理解できると考えております。
 同時に、一旦積み立てをした基金を、いつどのように、どの目的で取り崩し活用するかということは、その都度きちんと判断されるべきであり、私たち議会としても、取り崩しの際の使い道については、本来の防災まちづくりにかなったものかどうかについては意見も述べ、また要望などもしていきたいと思っております。
 そこで、この防災街づくり基金は、今年度の補正で積み立てを行い、取り崩しは、基本的に平成二十八年度からというふうに聞いておりますが、現時点で、その充当対象として想定される事業などはどういうものがあるでしょうか。

○潮田主計部長 防災街づくり基金は、オリンピック・パラリンピックを五年後に控えまして、東京を高い防災力を備えたまちとして整備するため、今後の集中的、重点的な取り組みを支える財源として確保したものでございます。
 主な充当対象事業としましては、木造住宅密集地域の不燃化や建物の耐震化などを想定しておりますが、個々の充当対象や取り崩し額については、来年度以降の予算編成を通じて具体的に検討することとしております。

○曽根委員 オリンピック・パラリンピックの実施が五年後に迫っている、それに向けて東京を高度な防災力を持った都市にしていく、極めて緊急の課題が、当面、差し迫っているというふうに思います。
 そういう点では、この基金を全面的に十分に活用するという点で、私は、これから取り組むこの基金の活用については、やはり短期間の間で最も効率が上がる防災の事業に充当すること、オリンピック・パラリンピックは通過点ではありますが、世界中から観客またスポーツ選手を初めとしたたくさんの人が来るだろうということから、これに備えるという点に大きな力を入れなければならないと思います。
 また、その点からいうと、今、防災の木造密集地域の対策や建物の耐震化などが挙げられていましたが、東京の都市としての、本当に今、防災の力を、レベルを上げていくために必要なものが何かという点と全面的に一致するのか、その中で緊急性の高いものは何かという非常に高度な判断が必要になります。
 そこで、一例として申し上げますと、先ほどほかの委員からもありましたが、新しい事業、新しい道路建設などの事業については、私、率直にいって、この条件については、必ずしも一〇〇%一致するのかなという疑問があります。
 私の地元北区では、赤羽西地域に、今補助八三号線の拡幅事業を行っておりますが、八三号線、七三号線ですが、十年以上かかって、まだ、完成していないという状況で、新しい都市施設、インフラをつくるのは大変時間もかかる。もちろん、基本的にはほとんどの方が事業には反対をせずにそれぞれ交渉に応じて、土地建物を立ち退き、買収に応じている道路でさえこういう問題がありますし、先ほどちょっとお話に出た特定整備路線などの中には、非常に、まだ住民の反対の強い路線もあります。そういうことについては、一つ一つの事業について厳密に判断をしていく必要があると思います。
 現在、東京都の計画では、特定整備路線二十八路線について、総事業費が三千億円を大きく超える事業となっており、同じ防災の分野で計画されている、例えば、河川の護岸の改修や海岸施設の整備などに係る費用が約三千八百億円でしたでしょうか、に次ぐ大きな規模になりますので、これからの基金の取り崩し対象として、こうした新しい道路建設にかなり重点が振り向けられてしまうんじゃないかということを想定しますと、これが果たして十分にこの基金の本来の目的にかなうものかどうかという疑問が湧くんですが、この点では、どこまで検討されているでしょうか。

○潮田主計部長 東京を高い防災力を備えたまちとして整備するためには、例えば、特定整備路線の整備はもちろん、緊急輸送道路の機能確保に向けた取り組み、あるいは河川などの豪雨対策、また、帰宅困難者対策など、さまざまな分野にわたる取り組みが必要であります。
 防災街づくり基金は、こうした、防災力の強化に向けた総合的な取り組みの財源として充当することを予定しているものであり、二〇二〇年を見据え、高度な防災都市の実現に向け、今後適切に活用してまいります。

○曽根委員 この後は、今後の取り崩し、活用段階での議論が本格的に行われなければならないと思いますが、防災街づくり基金という名前にあるような、まちづくり関係のみならず防災目的のためにはソフト分野の事業もありますし、また、まちづくりの中でも、今は大変予算は少ないんですけれども、今後重視されるべき建物の耐震化、特に、住宅の耐震化事業などが、今後予算が大きくなっていく可能性もあると考えております。
 また、いわゆる火災を発生段階で防止する感震ブレーカーや感震分電盤などの設備に対する公的な支援も拡充される可能性もあると思いますので、こうしたソフト分野の事業も含めて幅広くこの基金を活用するということを検討すべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○潮田主計部長 都は、これまでも、首都東京の防災力強化を重要な課題の一つと位置づけておりまして、例えば、ソフト事業では、帰宅困難者対策、防災ブックの作成、配布、あるいは防災訓練、あるいは防災隣組の推進など、幅広い取り組みを行ってまいりました。
 また、ハード事業におきましても、特定整備路線の整備を初めとします木造住宅密集地域の不燃化、耐震化はもとより、豪雨対策や津波高潮対策など、災害に強い都市づくりの推進に向けて的確に財源を振り向けております。
 今後とも、今回の基金につきましては、特に経費が多大にかかりますハードが中心となってくるかと考えますが、基金なども効果的に活用しながら、さまざまな災害に強い都市づくりを引き続き推進してまいります。

○曽根委員 最後に改めて、防災のための財政確保、現在の若干財政の確保が可能な時期に積み立てを行う、このことについては基本的に私たちも賛成です。同時に、今後のこの基金の使い道については、現在、防災に向けての東京都の取り組みについては、私たちも一部については意見もあり、また反対している部分もありますので、これに沿って、それぞれの各事業の委員会で、基金の充当、もしくはその事業の推進については意見を述べさせていただき、場合によってはこの基金取り崩しに反対せざるを得ない場合もあり得るということは申し上げて、質問を終わります。

○中村委員 それでは、平成二十六年度最終補正予算について伺います。
 今回の最終補正予算では、社会資本等整備基金を積み増すとともに、東京を高い防災力を備えたまちとして整備するため、東京都防災街づくり基金を新設し、一千億円を積み立てるなど将来に対する備えを厚くしています。
 今回の基金積み立ての原資が都税収入の上振れや、契約差金などの現時点で不用となることが明らかな財源であるということで、都民サービスの圧縮により捻出したものではないことも含め、一定の評価はしたいと思います。
 ただ、物価の上昇や格差の拡大により厳しい状況の都民も多く、将来的にも、少子高齢社会の到来により、今のままの制度を前提とすれば、社会保障費が毎年三百億円増加していくという試算もある中、都の財政状況は決して楽観できるものではないという認識は持ち続けなければなりません。
 これから議論となる平成二十七年度予算においても、多くの基金が新設され、大変わかりにくいという状況にもなっています。こうした中、それら一つ一つが何を目的に設立されたものなのか、目的に沿った活用がなされるのか、財政規律という意味で確認をしていく必要性があります。
 そこでまず、防災街づくり基金を新たにつくる意義は何か、また、どのような用途に使うのか、所見を伺います。

○潮田主計部長 防災街づくり基金は、都税収入が不安定な中におきましても、東京を高い防災力を備えたまちとして整備するための取り組みを、集中的、重点的に進めていくことができるよう、財政面から、現在できる最大限の措置を講じたものでございます。
 今後、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催に向けまして、木造住宅密集地域の不燃化や建物の耐震化など、災害に強い都市づくりを、確実に、着実に進めていく財源として、適切に活用してまいります。

○中村委員 今回の最終補正予算では、防災街づくり基金のほかに、社会資本等整備基金についても、一千億円積み増しをしています。防災のまちづくりは、社会資本の整備により、都民の安全・安心を確保するということが中心になると思いますが、社会資本等整備基金の目的と使い道が重複している部分も多いかと思います。
 そこで、今回創設する防災街づくり基金と社会資本等整備基金との違いは何か伺います。

○潮田主計部長 社会資本等整備基金は、道路、橋梁、河川、港湾施設などの都市インフラ、あるいは都立学校や福祉施設を初めとしました都有施設など、広く社会資本ストックの整備や維持更新を中長期にわたり着実に進めていくため、あらかじめその財源の一部を確保していくことを目的とした基金であります。
 これに対しまして、防災街づくり基金は、二〇二〇年に向け、東京を災害に強い安全な都市としていくため、集中的、重点的に進めるための財源を確保することを目的としており、既存の社会資本等整備基金とは別の特定目的基金として新たに創設をするものでございます。

○中村委員 都政にとって防災対策は最重要課題であり、都税収入が減ったからといって滞らせるわけにはいかないと思います。将来に備え、基金を積み立てることは、都税収入は景気による変動幅が激しく、そのたびに、都政運営が危機に直面するという厳しい経験を経てきたことにもよると思います。だからこそ、今回基金を積み増すからといっても、国の主張するように、都は豊かだから税を吸い上げて地方にばらまくということは適切ではありません。
 ただ、新設される防災街づくり基金も、条例に書かれた設置目的は、高い防災力を備えたまちとして整備するためと簡素な条文のため、かなり幅広く活用できるようにも読めます。他の数多くある基金も含めて充当先が曖昧なことによって、本来の趣旨を逸脱した用途に流用されることがないよう、きちんとした規律をもって使途を管理していただきたいと思います。
 さて、財政規律という意味で、将来需要を把握し、財政計画をつくることは重要です。
 防災街づくり基金は、二〇二〇年に向けた集中的、重点的な取り組みを図る基金としていますが、先般発表された長期ビジョンでは、三年分の経費しか示しておらず、二〇二〇年までにかかる経費は公表されていません。
 そもそも財政運営に当たっては、今後必要となる経費を予測し、そこに毎年度の税から充当するのが基本で、税収が予想に反して減収をした場合に基金から充当するものだと考えます。
 単に基金を積むだけではなく、長期的な計画を示し、その上で基金を積み活用していくものだと考えますが、見解を伺います。

○潮田主計部長 東京を高い防災力を備えたまちとして整備するためには、木造住宅密集地域の不燃化、あるいは建物の耐震化を初め、今後多岐にわたる課題への対応が必要不可欠でございまして、それらの政策の実現を図るには膨大な財政需要が想定されます。
 そうした中、今回の最終補正予算においては、増収となった都税収入のほか、不用額の精査などにより生み出されました財源を最大限活用し、東京の将来を見据え、現在でき得る限りの財源対策として、基金の積み立てを行ったところであります。
 今後とも、これらの基金を適切に活用することによりまして、安定的かつ継続的に災害に強い都市づくりを進めてまいります。

○中村委員 防災に限らず、都政全般においてある程度の中長期的な財政見通しを策定し、都政が抱える膨大な財政需要やその財源対策の方法を都民に示すことは必要だと思います。
 オリンピック・パラリンピックに向け、財政需要が拡大基調にある中、しっかりとした見通しを持って、今後の都政を支える安定的で継続的な基盤確保に向けて、さらに取り組んでいただくことを求めて質問を終わります。

○植木委員 私は、契約案件にかかわりまして質問をいたします。
 今回の契約の中でも、資材の高騰や労務費の増大など、不調による再入札案件があります。この間、品確法に基づいて、一連の入札契約制度の改革が行われてきました。そして一月三十日に、公共工事の品質確保の促進に関する関係省庁連絡会議が発注関係事務の運用に関する指針を発表しました。
 この運用指針では、各項目について、非常に詳細にわたって方向性を示しています。この指針の中で、これまで東京都が行ってきたのと違いが出ているのではないかと思い、質問をいたします。
 まず、予定価格の事前公表制についてです。
 提案されている契約案件では、予定価格を全て事前公表していると聞いています。ところが運用指針では、原則として事後公表にすると明記しています。ここでは、入札前に公表すると適切な積算を行わずに入札を行った建設業者が受注する事態が生じるなど、建設業者の真の技術力、経営力による競争を損ねる弊害が生じかねないとして、原則としてということを強調して事後公表にすると、こういうふうにいっているわけです。
 一方、事前公表については、弊害が生じた場合には、速やかな事前公表の取りやめなどの適切な措置を講ずるともいっています。
 これまで都は、どういう経過で事前公表にしてきたのか。また、事前がよいのか、事後がよいのかについて、品確法の運用指針をどう受けとめているのかを伺います。

○松永契約調整担当部長 予定価格の事前公表については、都では平成十四年四月以降、競争入札における不正行為の防止や入札契約手続の透明性の確保の観点から、二百五十万円を超える工事の競争入札案件全てを対象として実施しております。
 国がことし一月に発表した発注関係事務の運営に関する指針、いわゆる運用指針においては、予定価格を入札前に公表すると、適切な積算を行わずに入札を行った建設業者がくじ引きの結果により受注するなど、建設業者の技術力や経営力による適正な競争を損ねる弊害が生じかねないことから、原則として事後公表とするものとされております。
 一方で、事後公表については、入札前に入札関係職員から予定価格に関する情報等を得て入札の公正を害そうとする不正行為、談合等に対する発注者の関与が、その弊害として指摘されております。
 こうしたことを踏まえると、公表方法については、入札契約制度に対する都民の信頼を確保した上で、発注者の責務を果たしていくためには、事前公表がより望ましいものと考えております。
 事前公表の実施に当たっては、指針において、事前公表の弊害として指摘されている点を解消するため、総合評価方式への適用拡大や入札金額の内訳書の確認などにより、技術力の高い事業者を落札者とするなど、不良不適格業者の排除を図り、公共工事の品質を実現してまいります。

○植木委員 私が中小建設業の方々にお聞きした範囲では、きちんとした積算で入札に臨んでいる、こういう真面目に取り組んでいる企業の方々ですよね、積算能力がない業者が受注に加わることのないよう、予定価格を事後公表にしてほしいという声も寄せられているんですが、そういう声にはどうお答えになるでしょうか。

○松永契約調整担当部長 現在、都は、工事の入札において、積算能力のない事業者を落札者としないことを目的に、落札予定者から積算内訳書の提出を求めております。加えて、昨年六月に改正された入札契約適正化法に基づき、来年度より、入札参加者全員から入札金額の内訳書を提出させることが義務づけられました。
 このため、都においても、四月から、一般競争入札案件で内訳書を提出させるとともに、電子調達システムを改修次第、入札時にシステム上で積算内訳を入力してもらうことにいたしました。
 今後とも、不良不適格業者の排除を適切に図りつつ、入札契約手続の透明性や不正行為の防止の観点から、予定価格の事前公表を継続してまいります。

○植木委員 今お示しありましたけれども、積算能力のない不良不適格業者や不正行為の弊害を取り除くというそういう側面もある、また公正な競争を確保するということの側面もあるわけです。
 国は、原則として事後公表といっているわけで、これはぜひ、引き続き改善、あるいは研究を進めていただくことを要望しておきます。
 次に、この指針で、受注企業の適正な利潤の確保という言葉が出てきている問題です。普通、公共事業にかかわってわざわざ受注企業の利潤について触れるということは余りないと思うんです。なぜ、受注企業の利潤という言葉を盛り込んだかということが問題だと思うんです。
 ここでは、品質確保法に基づいて公共工事の品質確保の担い手が、中長期に、育成及び確保されるための適正な利潤、こういって、公共工事を施工する者が確保できるように、適正に予定価格を設定しなさいということをいっているわけです。都としては、このことをどう受けとめて、どう対応しようとしているのでしょうか。

○松永契約調整担当部長 これまでも都は、契約手続上、一定の期間を要する議会付議案件で、案件公表後に単価改定等があった場合に、入札前に予定価格を修正する取り組みを進めるなど、可能な限り最新の労務単価や資材の実勢価格を予定価格に反映してまいりました。
 運用指針においても、予定価格の設定に当たっては、公共工事の品質確保の担い手が中長期的に育成確保されるために適正な利潤を建設業者が確保することができるよう、実勢価格や施行実態等を的確に反映した積算を行うこととされております。引き続き、品質確保の観点から、予定価格の適切な設定に向けて取り組んでまいります。

○植木委員 発注者側が、担い手確保のために適正な賃金の引き上げにつながるように、予定価格を適正に設定するということで、その努力をしているということだったんですけれども、やはり具体的に、実際の担い手確保につながるような賃金の水準になっていかなきゃいけないということだと思うんですね。
 もう一つ、歩切りについても厳しく戒めています。歩切りは、適正な積算に基づく設計書金額の一部を控除する、つまり積算よりも減額するということだと思いますけれども、これまで私が聞いてきた範囲では、これは、地方の自治体の問題であって、東京は違うんだと、東京は一切行っていないと、こういわれています。
 しかし、運用指針では、歩切りは違法であるというふうに厳格に今回いい切って戒めているという点から見ても、やはり重要視しなければならないというふうに思うんです。財務局が扱う案件はもちろんですけれども、このことについて、各局、現業もいろいろたくさんあると思うんですけれども、発注において、どのように徹底されているのか。文書で徹底しているのか、それとも仕組み上、歩切りをしないようになっているのか、わかるようにお示しいただきたいと思います。

○松永契約調整担当部長 都は、予定価格の適正な設定の観点から、市場の実勢等を的確に反映した積算による設計金額の一部を控除する行為、いわゆる歩切りについては実施しておらず、こうした制度も存在いたしません。
 なお、各局に対しましては、先月の会議の場において、今般、国が作成した歩切りの違法性を解説したリーフレットを配布するなど、歩切りの禁止について、改めて周知徹底を図ったところでございます。

○植木委員 違法であるという国の文書を配ったということですから、末端まで徹底してほしいと思うんですけれども、運用指針では、歩切りをすることは見積もりの能力のある建設業者が排除される恐れ、あるいは下請業者が現場職人の賃金や法定福利費などへのしわ寄せを招く、こういうふうにもいっていますので、ぜひこれは徹底をして、いささかもそういう疑念の持たれないようにしていただきたいというふうに思っています。
 それから、指針でもう一つ強調しているのは、担い手の育成確保の立場で、都の設計労務単価の引き上げをこの間やってきました。都としても、設計労務単価は、この間平均して、二〇一三年の四月には一八・三%、それから一四年には、七・三%引き上げ、そしてこの二月には二・五%と、三度の引き上げが行われました。合わせて平均約三〇%の引き上げになると思うんです。
 問題は、これが現場で働く人のところにどう反映されるかが私は重要だと思っていますけれども、現時点で、建設産業の労働者のところでは、実際の賃金で見れば、他産業の労働者と比べてどのような状況になっておるでしょうか。

○松永契約調整担当部長 建設業の男性生産労働者の平成二十五年度の年収額は三百九十五万円となっており、製造業の四百四十五万円と比べて五十万円少なくなっております。

○植木委員 約五十万円の差が依然としてあるということですから、この間引き上げられた設計労務単価、これに実際の賃金がどう上がっていくかというのを可能な限り近づくように、やはり事業者にも協力を求めていくべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○松永契約調整担当部長 ことし二月に、三年連続の設計労務単価の改定をいたしまして、その際、事業者団体には、改正の趣旨を徹底するようにということで、直接、事業者団体等への要請も行い、窓口におきましては、職員から事業者の方に周知徹底するようにしております。

○植木委員 周知徹底しているということなんですけれども、やっぱり実際につながらないとこれは意味がない、努力の意味がないというふうに思うんですね。
 私が、十月の委員会で質問したときに、低入札の工事案件を対象にして、受注者側において、賃金や社会保険加入状況などの労働条件がどのような実態にあるのか、社会保険労務士と連携しながらモデル事業を実施するというふうに答えております。その後、調査の委託を行ったというふうに思いますけれども、どのような案件をいつ委託されて、それから社会保険、賃金などの労働条件の実態について、どういう状況になっているかということを調査していると思うんです。その発注した目的や項目について、また進展状況についてお示し願いたいと思います。

○松永契約調整担当部長 低入札価格調査対象工事に関する特別調査委託については、昨年十一月に、東京都社会保険労務士会と委託契約を締結いたしました。本委託は、低入札価格調査対象工事における現場の労働条件や労働環境の実態を把握することを目的としており、三件の工事を抽出し、元請、一次下請及び二次下請を対象に調査を依頼いたしました。
 具体的な調査項目としては、賃金の支払い状況や社会保険の加入状況等について、社会保険関係の届け出書などの確認や事業者からのヒアリングを通じて調査を実施することとしており、二月末に調査報告書が提出され、現在、内容を精査しているところでございます。

○植木委員 調査報告書が二月末に出たということですので、調査結果については、いずれ、どこかでどのような傾向になっているかを、ぜひ教えていただきたいというふうに思っています。
 さて、発注関係事務の運用に関する指針では、担い手確保を柱にして、賃金水準の引き上げを求めています。これは私どもが一貫して求めてきたものです。財務局はこれまで、各企業が労使間で決定した賃金に対して、発注者である都が関与することの是非について検討すべき課題があると、こういって否定をしてきました。
 しかし、事業者に対して、積算基準である設計労務単価の引き上げを踏まえた適正な賃金水準の確保を求めて、事業者にお願いをしている。一見して矛盾しているかに見えますけれども、都はどのように考えておられるでしょうか。

○松永契約調整担当部長 我が国における賃金や労働条件は、最低賃金法や労働基準法などで下支えした上で、各企業において、対等な労使間での交渉により自主的に決定されるものと考えております。都の契約制度もそれに立脚しており、これまでも我が国の法制度に従い、契約に当たり、受注者に対しまして契約約款により法令遵守を義務づけるなど、適正な労働環境の確保を図ってまいりました。
 改正品確法では、品質確保の観点から、公共工事従事者の労働条件や労働環境の改善への配慮が基本理念として位置づけられました。こうした認識のもと、事業者団体に対して、適正な賃金水準の確保を要請するとともに、現場の実態を調査するなど、担い手の中長期的な育成確保につながる取り組みを実施しているところです。
 今後も、現在進めている入札に参加しやすい環境の整備に向けての一連の取り組みを通じまして、改正品確法の趣旨を総合的に実現してまいります。

○植木委員 確かに、最終的に賃金を引き上げるかどうかという判断は受注企業であり、労使の間で決まることは、これは当然だと思うんです。しかし、やはり賃金についても一定のルール化が必要ではないかというふうに私は思っています。
 きょうの質疑の中で、幾つかの点が整理されていると私は思います。まず、長期にわたって建設産業で働く技能労働者や若手労働者が、低賃金で年々減少して、担い手不足になってきた。そのため、担い手育成確保のために賃金水準を引き上げる道筋が、必要になってきたということです。
 品確法に基づき運用指針がつくられ、適正な利潤の確保の必要性の意味、それから設計労務単価を引き上げる必要性、こういうものが出てきた。時代の要請や社会的な背景があると思います。
 しかし、設計労務単価を単純に引き上げたといっても、それが直接、賃金に即つながるわけではないというのも明らかであります。ですから、受注業者に対して引き上げを配慮してほしいとか、お願いをせざるを得ない。こういうことが、あると思うんです。また、実態調査をしたりして誘導していかないと賃金が上がっていかない、こういう現在の到達点ではないかと私は見ています。
 その上で、現在は公共事業が増加傾向にあり、設計労務単価の引き上げが進む傾向にあります。同じベクトルですから、矛盾は今起きてこないと思います。しかし、再び逆のベクトルが働いて、公共事業が減少したり、いろんな要素が出てきたときにどうすべきかという問題が、必ず出てくる可能性があると私は思っています。
 現に、この間の原因になってきたのは、ずっと下方のベクトルが働いて、それを今いろんな形で修正をしてきている。ですから、賃金についてルール化がないと成り立たないこともあり得るのではないかと私は思っています。
 不調やダンピングなどにより、賃金や労働条件が競争の犠牲になってはいけないということがその根底にはあると思うんです。したがって、現在の到達点の上に、公契約における適切なルールについての検討が必要だと私は思います。そのことを指摘し、運用指針の適正な実施を重ねてお願いをいたしまして、私の質問を終わります。

○和泉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○和泉委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○室木建築保全部長 私からは、第二次主要施設十か年維持更新計画についてご報告させていただきます。
 都では、平成二十一年に主要施設十カ年維持更新計画を策定し、都有施設の計画的な維持更新や一層の有効活用を進めてまいりました。本件は、計画策定から六年が経過し、その後の状況変化などに適切に対応するため、新たに計画を策定したものでございます。
 お手元の資料第2号を一枚おめくりいただきますと、参考資料といたしまして、A3の概要版をご用意しております。これに基づきましてご説明させていただきます。
 初めに、維持更新の背景でございますが、都有施設は、昭和四十年代及び平成一桁の時期に、その多くが整備されてきました。このうち、前者につきましては、施設そのものの老朽化が進行いたしまして、後者につきましては、設備を中心とした改修時期を迎えております。
 このような状況の中、施設の機能不全などにより、都民サービスに影響を与えないよう、計画的に維持更新を図る必要があります。
 続きまして、これまでの維持更新の実施状況でございますが、平成二十一年に策定いたしました計画は、計画期間を平成二十一年度からの十年間といたしまして、その間の概算事業費を八千三百億円程度と見込んでおりました。
 一方、平成二十六年度までに、概算事業費の約六割に当たります約四千九百億円が予算化されまして、計画的な維持更新を着実に進めてまいったところでございます。
 続きまして、今後の維持更新の考え方でございますが、引き続き都民サービスの維持向上を基本軸に据えまして、前計画に掲げられました安全・安心の確保などの五つの観点を十分に配慮してまいります。
 次に、計画対象の施設についてご説明いたします。
 前計画から事業を継続中の施設のほか、庁舎、都立学校、警察署などの建築物といたしまして、おおむね築三十五年を経過した延べ床面積三千平方メートル以上の施設などにつきまして、現時点における事業動向、施設の劣化状況、さらには都有財産の効果的な活用方法などの観点から、計画の対象施設を選定いたしました。
 選定した施設は三百五十六施設、総延べ床面積は、一般会計で管理しております都有施設の約三一%に当たります約三百万平方メートルとなってございます。
 続きまして、計画期間でございますが、平成二十七年度からの十年間をおおむね三年ごとの三期に分割いたしまして、財政状況などの変化に適切に対応するため、必要に応じ期ごとに計画を見直すこととしております。
 次に、計画を推進していく上での取り組みについてご説明いたします。
 まず初めに、長寿命化の推進でございます。
 都有施設は、都民の貴重な財産として、有効に活用されることが重要であることから、建築物の長期的な使用に対応可能な施設整備上の工夫や、適切な維持管理と保全の実施、最も適切な維持更新手法の検討などにより、建築物の長寿命化を推進してまいります。これらの取り組みによりまして、今後の都有施設が原則として六十五年以上使用可能となるよう努めてまいります。
 続きまして、行政施策を反映した施設整備の推進についてでございます。
 都有施設の用途や規模などに応じまして、防災対策、環境負荷の低減、新技術の積極的な採用など、さまざまな行政施策を反映した施設整備をより一層推進してまいります。
 続きまして、施策連動型財産利活用の推進でございます。
 都有財産の利活用を効果的に推進していくため、各種施設の合同化や行政財産の貸し付けなど、都の施策と連動させた取り組みを一層推進してまいります。
 最後に、概算事業費についてでございますが、十年間の総額で七千五百億円程度と見込んでおります。個々の施設の整備費用につきましては、各年度の予算編成過程におきまして改めて積算してまいります。
 本計画に基づきまして、都有施設の維持更新を今後とも着実かつ適切に進めてまいります。
 なお、本計画での対象施設につきまして、資料第2号に、主なものを掲載しておりますので、後ほどご参照いただきたいと存じます。
 説明は以上でございます。

○和泉委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○植木委員 第一次主要施設十カ年維持更新計画のⅠ期からⅢ期に、それぞれ対象にしていた、しかも具体的に名前を挙げていた施設で、第二次維持更新計画のⅠ期からⅢ期に引き続き計上する必要がある施設を期ごとに示してください。
 それから、第一次維持更新計画の対象施設で、維持更新が終わっていないにもかかわらず対象になっていない施設を示してください。
 以上です。

○和泉委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 ただいま植木委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和泉委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十分散会

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