財政委員会速記録第十三号

平成二十四年十月二日(火曜日)
第二委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長鈴木 章浩君
副委員長淺野 克彦君
副委員長たぞえ民夫君
理事中山 信行君
理事宇田川聡史君
理事西岡真一郎君
加藤 雅之君
福士 敬子君
田中たけし君
鈴木 隆道君
鈴木 勝博君
松下 玲子君
大沢  昇君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長中井 敬三君
経理部長櫻井  務君
主計部長武市  敬君
主税局局長新田 洋平君
総務部長田倉 英明君
会計管理局局長松田 芳和君
管理部長土渕  裕君
収用委員会事務局局長醍醐 勇司君

本日の会議に付した事件
 意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百七十三号議案 警視庁大塚警察署庁舎(二十四)改築工事請負契約
・第百七十四号議案 都立練馬工業高等学校(二十四)改築工事請負契約
・第百七十五号議案 都立江戸川地区特別支援学校(仮称)(二十四)増築工事請負契約
・第百七十六号議案 都立第三商業高等学校(二十四)改修及び改築工事請負契約
・第百七十七号議案 東京国際フォーラム(二十四)ガラス棟改修工事請負契約
・第百七十八号議案 東京都監察医務院(二十四)本館改築その他工事請負契約
・第百七十九号議案 東京消防庁武蔵野消防署庁舎(二十四)新築工事請負契約
・第百八十号議案  妙正寺川鷺の宮調節池工事(その四)請負契約
・第百八十一号議案 トンネル本体築造工事及び擁壁築造工事(二十四 四-放三十五)請負契約
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件の上告受理の申立てに関する報告及び承認について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○鈴木(章)委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書二件につきましては、いずれも調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○鈴木(章)委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十三号議案から第百八十一号議案まで及び地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件の上告受理の申立てに関する報告及び承認についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に質疑を終了しております。
 なお、付託議案中、第百七十三号議案から第百八十一号議案までの契約議案につきましては、事業所管の常任委員会から、お手元配布のとおり調査の報告がありました。
 朗読は省略いたします。ご了承願います。

平成二十四年九月二十七日
文教委員長 畔上三和子
財政委員長 鈴木 章浩殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百七十四号議案 都立練馬工業高等学校(二十四)改築工事請負契約
第百七十五号議案 都立江戸川地区特別支援学校(仮称)(二十四)増築工事請負契約
第百七十六号議案 都立第三商業高等学校(二十四)改修及び改築工事請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

平成二十四年九月二十七日
厚生委員長 今村 るか
財政委員長 鈴木 章浩殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百七十八号議案 東京都監察医務院(二十四)本館改築その他工事請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

平成二十四年九月二十八日
経済・港湾委員長 伊藤まさき
財政委員長 鈴木 章浩殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百七十七号議案 東京国際フォーラム(二十四)ガラス棟改修工事請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

平成二十四年九月二十八日
環境・建設委員長 上野 和彦
財政委員長 鈴木 章浩殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百八十号議案 妙正寺川鷺の宮調節池工事(その四)請負契約
第百八十一号議案 トンネル本体築造工事及び擁壁築造工事(二十四 四-放三十五)請負契約
2 調査結果
 全議案に対し異議はありません。

平成二十四年九月二十七日
警察・消防委員長 菅  東一
財政委員長 鈴木 章浩殿
   契約議案の調査について(報告)
 九月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百七十三号議案 警視庁大塚警察署庁舎(二十四)改築工事請負契約
第百七十九号議案 東京消防庁武蔵野消防署庁舎(二十四)新築工事請負契約
2 調査結果
 全議案に対し異議はありません。

○鈴木(章)委員長 この際、本案及び本件に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○淺野委員 付託議案、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件の上告受理の申立てに関する報告及び承認についてに対し意見を述べます。
 本裁判については、本年第一回定例会で専決処分された控訴提起を承認いたしました。その理由は、原告との和解と都の対応や納税者にわかりやすい固定資産評価への改善を促すため、控訴権を認めるという苦渋の決断でございました。
 しかし、今回、都とのやりとりの中で、原告との和解をする意思が感じられず、また、制度の問題点については、国の改善を促すばかりで、みずから納税者にわかりやすい固定資産評価への改善に取り組む姿勢は、極めて弱いといわざるを得ません。
 もとより、裁判を受ける権利は、すべてに認められたものではありますが、地方自治法で議会承認を必要とされる案件であるという意味は、議会として意思表示することを求められているということであります。
 そこで、都の意識改革を促し、納税者の方を見てほしいという思いを前提に、事実審は、高裁で終わっているということ、その事実審である一審、二審とも敗訴という結果が出ていることをかんがみ、本専決議案には反対いたします。
 以上です。

○たぞえ委員 第百七十五号議案、都立江戸川地区特別支援学校(仮称)(二十四)増築工事請負契約について意見を述べます。
 本議案は、肢体不自由の江戸川特別支援学校と、道路一本隔てて隣接する知的の小学部の小岩特別支援学校とを統合し、さらに同じ敷地内に中学部を新設して、肢体と知的の併置校とするための増築請負契約です。
 この契約について、次の点での問題を指摘するものです。
 第一に、併置化によって、知的障害部門は五十一学級、二百三十人程度まで拡大し、肢体不自由部門は三十三学級、百十人程度を加えると、全校で八十四学級三百四十人程度という大規模校となり、このための校舎用地を確保するために、本工事に先立ち、寄宿舎は二十三年度から閉舎しており、将来的にも設置しないことになっています。さまざまな理由で自宅からの通学が困難な障害児の学習権を保障する上で、寄宿舎は、特別支援学校にとって欠かせないものです。寄宿舎の廃止には、保護者からも反対の声が繰り返し上がっており、到底、認められません。
 第二に、増築工事では、校舎を江戸川特別支援学校側に移し、小岩特別支援学校側はグラウンドとして使用することが明らかになっています。子どもたちが区道を越え、日常的な体育の授業や行事に欠かせないグラウンド、プール、体育館エリアに移動することとなります。校舎の二階部分から渡り廊下でグラウンド側に移動できるようにし、グラウンド側には、歩道橋接続棟を設け、エレベーターを設置するとのことです。
 子どもたちが活発に体を動かし、活動できるためには、できるだけ簡単に移動できることが望ましいわけで、移動が複雑だと時間がかかり、安全確保のためにより多くの教員が必要だったりと制約を受けてしまいます。
 また、エレベーターには、車いすが一台から二台しか入らないため、付き添いの教職員とともに車いすを利用する児童が複数移動するには、大変不自由が予想されます。停電の際には、どう移動を確保するかなど、リスクも大きくなります。大規模校化や道路を挟んでの不自然な併置校化がつくり出す弊害が、こうした施設利用にもあらわれています。
 今回提案された増築契約議案は、教育条件の後退を招き、将来にわたって、障害を持つ子どもたちの学習と集団生活に困難をもたらすものがあることは明らかであり、よって、日本共産党は本契約に賛成することはできません。
 以上、意見といたします。

○鈴木(章)委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百七十五号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○鈴木(章)委員長 起立多数と認めます。よって、第百七十五号議案は、原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百七十三号議案、第百七十四号議案及び第百七十六号議案から第百八十一号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 異議なしと認めます。よって、第百七十三号議案、第百七十四号議案及び第百七十六号議案から第百八十一号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件の上告受理の申立てに関する報告及び承認についてを採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、報告のとおり承認することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○鈴木(章)委員長 起立多数と認めます。よって、本件は、報告のとおり承認することに決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○鈴木(章)委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○鈴木(章)委員長 この際、所管局を代表いたしまして、財務局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○中井財務局長 所管四局を代表いたしまして、一言ごあいさつ申し上げます。
 ただいまは、本定例会に提案いたしました議案につきましてご決定をいただき、まことにありがとうございました。審議の過程で賜りました貴重なご指摘、ご意見につきましては十分尊重させていただき、今後の都政運営に万全を期してまいりたいと存じます。
 昨年の十月以来、鈴木委員長を初め委員の皆様方には、二十四年度予算の編成及び地方税財政制度及び公会計制度の改革など、私どもが所管しております事務事業につきまして、さまざまな視点から熱心にご審議をいただきましたことに心より感謝申し上げます。
 各先生方には、今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○鈴木(章)委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ごあいさつを申し上げます。
 財政委員長退任に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 この一年間、副委員長、また理事、委員各位並びに理事者の皆様の多大なるご協力によりまして、充実した委員会活動を行うことができました。
 財政委員会の所管する各局は、都政運営の原資をつかさどるかなめの局であります。今年度予算は、特に、都税収入が、都政史上初の四年連続減収となり、また十九年度予算に比べますと一・三兆円の減収という大変厳しい状態にあるにもかかわらず、東日本大震災以降、果たすべき役割が増してきた都政において、そして、いつ起きてもおかしくないといわれております大震災の備えとしての高度防災都市づくりを、公会計制度、そして都債、基金をフレキシブルに活用して、財政面で支えておりまして、本当に各局のご努力には、心より感謝と敬意を表する次第でございます。
 当委員会におきましても、景気低迷、そして歳入減が今後も見込まれる中で、さらなるコスト意識を持った、効率的で選択と集中の財政運営を基本として、さまざまなご提言をさせていただけたと思っております。
 また、大震災以降、節電、エネルギー対策が行政の課題となる中で、都庁舎の節電化にいち早く取り組んでいただき、そしてまた、その事業を視察させていただき、また、今後の防災拠点としての都庁舎のエネルギー政策について有意義な議論をさせていただけたと思っております。
 以上のように、一年間、皆様のご協力によりまして、有意義な委員会活動ができました。本当に、この場をおかりいたしまして、皆様に心から感謝、御礼を申し上げる次第でございます。
 今後とも、この成果を今後の都政運営に反映いただきますことを心からご祈念を申し上げさせていただいて、簡単ですけれども、退任のごあいさつにさせていただきます。
 本当に皆さんありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十一分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る