財政委員会速記録第十一号

平成二十四年九月十四日(金曜日)
第二委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十二名
委員長鈴木 章浩君
副委員長淺野 克彦君
理事中山 信行君
理事西岡真一郎君
理事宇田川聡史君
加藤 雅之君
福士 敬子君
鈴木 勝博君
松下 玲子君
田中たけし君
鈴木 隆道君
大沢  昇君

 欠席委員 一名

 出席説明員
財務局局長中井 敬三君
経理部長櫻井  務君
契約調整担当部長石井 正明君
主計部長武市  敬君
財産運用部長奥田 信之君
利活用調整担当部長岩瀬 和春君
建築保全部長末菅 辰雄君
技術管理担当部長室木 眞則君
庁舎運営担当部長間庭  修君
主税局局長新田 洋平君
総務部長田倉 英明君
税制部長宗田 友子君
税制調査担当部長小山 明子君
調整担当部長安藤 敏朗君
課税部長木村 芳生君
資産税部長阿南 威彦君
徴収部長西海 哲洋君
特別滞納整理担当部長藤井  朗君

本日の会議に付した事件
 主税局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件の上告受理の申立てに関する報告及び承認について
 財務局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・警視庁大塚警察署庁舎(二十四)改築工事請負契約
・都立練馬工業高等学校(二十四)改築工事請負契約
・都立江戸川地区特別支援学校(仮称)(二十四)増築工事請負契約
・都立第三商業高等学校(二十四)改修及び改築工事請負契約
・東京国際フォーラム(二十四)ガラス棟改修工事請負契約
・東京都監察医務院(二十四)本館改築その他工事請負契約
・東京消防庁武蔵野消防署庁舎(二十四)新築工事請負契約
・妙正寺川鷺の宮調節池工事(その四)請負契約
・トンネル本体築造工事及び擁壁築造工事(二十四 四-放三十五)請負契約
報告事項(説明)
・「平成二十三年度東京都年次財務報告書」について

○鈴木(章)委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 議長から、去る八月三十日付をもって大塚たかあき議員が本委員会から文教委員会に変更になり、新たにくりした善行議員が文教委員会から本委員会に所属変更になった旨の通知が、また、去る九月十二日付をもってくりした善行議員が本委員会から厚生委員会に所属変更になった旨の通知がそれぞれありましたので、ご報告いたします。
 なお、議席につきましては、お手元配布の議席表のとおりといたしますので、ご了承願います。

○鈴木(章)委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、収用委員会事務局及び会計管理局の幹部職員に交代がありましたので、順次ご紹介いたします。
 初めに、収用委員会事務局長に醍醐勇司君が就任いたしました。
 醍醐勇司君を紹介いたします。

○醍醐収用委員会事務局長 去る八月一日付で、収用委員会事務局長を拝命いたしました醍醐勇司でございます。
 公共事業を円滑に推進するため、公正、中立、そして迅速に収用事務を進めてまいります。鈴木委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻方よろしくお願い申し上げます。

○鈴木(章)委員長 次に、会計管理局の幹部職員に交代がありましたので、会計管理局長から紹介があります。

○松田会計管理局長 このたび七月十六日付で異動のありました幹部職員をご紹介申し上げます。
 管理部長の土渕裕でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(章)委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○鈴木(章)委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、主税局及び財務局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、並びに財務局関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより主税局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、主税局長から紹介があります。

○新田主税局長 去る七月十六日付で異動のございました主税局の幹部職員をご紹介申し上げます。
 総務部長の田倉英明でございます。税制部長の宗田友子でございます。徴収部長の西海哲洋でございます。特別滞納整理担当部長の藤井朗でございます。よろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(章)委員長 紹介は終わりました。

○鈴木(章)委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○新田主税局長 第三回定例会に提出を予定しております地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件の上告受理の申立てに関する報告及び承認について、概要をご説明申し上げます。
 固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件につきましては、去る八月二十九日、東京高等裁判所において、東京都一部敗訴の判決が出されました。本判決は、法律の解釈及び適用を誤ったものであり、上告受理の申し立てをする必要があると判断いたしましたが、上告受理の申し立ての期限という時間的制約があることから、専決処分を行ったものでございます。
 詳細につきましては、資産税部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○阿南資産税部長 第三回定例会に提出を予定しております専決処分の報告及び承認案につきまして、ご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号、固定資産税等の過徴収に係る損害賠償請求控訴事件の上告受理の申立てに関する報告及び承認についてをごらんいただきたいと存じます。
 本件訴訟は、旭冷蔵工業株式会社外六社が、固定資産税等につきまして、過大な金額を納付したとして、損害賠償を求めて訴えを提起したものでございます。
 本年一月の地裁判決に対し、都、原告双方が控訴を提起し、高裁で争ってきたものでございます。
 まず、高裁での争点でございますが、本件倉庫に関し、都が行った価格決定及び賦課決定には、国家賠償法第一条第一項の過失があったか、でございます。
 次に、高裁の判決内容でございますが、冷凍倉庫は、経過年数に応じて、一般倉庫に比べて短期間で減価するところ、都は、冷凍倉庫として評価すべき本件倉庫を一般倉庫として評価したものであるから、原告五社に対し、過納金相当額等を損害賠償金として、合計二億一千四百万余円を支払えとされたものでございます。
 残りの二社の請求権につきましては、損害及び加害者を知ったときから三年間行使しておらず、時効により消滅したとして請求は棄却されました。
 都といたしましては、控訴審判決は、本年七月三十一日の小牧市冷凍倉庫事件最高裁決定の内容に反することから、都の適正な税務行政運営のため、最高裁の判断を仰ぎたいと考えてございます。
 このことから、最高裁判所に上告受理の申し立てを行う必要があると判断いたしましたが、上告受理の申し立ての期限という時間的制約がございますことから、専決処分とさせていただいた次第でございます。
 なお、お手元には、資料第2号、提出予定議案及び資料第3号、国家賠償法条文をお配りしてございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上で、第三回定例会に提出を予定してございます専決処分の報告、承認案について、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○鈴木(章)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○淺野委員 本件の裁判に係る地裁及び高裁にかかった弁護士費用等の費用の明細について、その内訳も詳しく出してください。
 また、今後上告するとした場合の最高裁でかかる費用、これ、勝訴すると敗訴するで大分違うと思いますが、その見通しについて、金額の見込みについてもあわせてお願いいたします。

○鈴木(章)委員長 ほかに……。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 ただいま淺野副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で主税局関係を終わります。

○鈴木(章)委員長 これより財務局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、財務局長に中井敬三君が就任いたしました。中井局長からあいさつ並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。
 中井敬三君を紹介いたします。

○中井財務局長 ただいま委員長よりご紹介をいただきました中井敬三でございます。七月一日付をもちまして、財務局長を拝命いたしました。
 強固な財政基盤の堅持など、財務局の諸課題に対しまして全力で取り組んでまいります。委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 引き続きまして、七月十六日付の人事異動により、新たに就任いたしました財務局の幹部職員をご紹介申し上げます。
 庁舎運営担当部長の間庭修でございます。
 以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○鈴木(章)委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○鈴木(章)委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○中井財務局長 第三回定例会に提出を予定しております財務局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます平成二十四年第三回東京都議会定例会提出予定議案件名表をごらんいただきたいと存じます。
 今回提出をいたします議案は、契約案九件でございます。内訳は表の上から八件が建築工事、最後の一件が土木工事でございます。契約金額の総額は百五十八億四千七十二万円でございます。
 以上が提出を予定しております議案の概略の説明でございます。
 詳細につきましては、経理部長から資料に基づきましてご説明いたします。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○櫻井経理部長 第三回定例会に提出を予定しております工事請負契約議案の概要につきまして、資料第1号によりご説明を申し上げます。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページの工事請負契約議案一覧をお開きいただきたいと存じます。
 初めに、上の方の表でございます。1の総括の表をごらんください。今回ご審議いただきます契約議案は、右側の計の欄にございますとおり、合計九件、契約金額の総額は百五十八億四千七十二万円でございます。
 次に、2の案件別の表によりまして、概要についてご説明を申し上げます。
 まず、番号1は、文京区音羽二丁目地内におきまして、警視庁大塚警察署庁舎改築工事を施行するものでございます。
 番号2は、練馬区早宮二丁目地内におきまして、都立練馬工業高等学校改築工事を施行するものでございます。
 番号3は、江戸川区本一色二丁目地内におきまして、仮称でございますが、都立江戸川地区特別支援学校増築工事を施行するものでございます。
 番号4は、江東区越中島三丁目地内におきまして、都立第三商業高等学校改修及び改築工事を施行するものでございます。
 番号5は、千代田区丸の内三丁目地内におきまして、東京国際フォーラムガラス棟改修工事を施行するものでございます。
 番号6は、文京区大塚四丁目地内におきまして、東京都監察医務院本館改築その他工事を施行するものでございます。
 番号7は、武蔵野市吉祥寺北町四丁目地内におきまして、東京消防庁武蔵野消防署庁舎新築工事を施行するものでございます。
 番号8は、中野区白鷺一丁目地内におきまして、妙正寺川鷺の宮調節池工事を施行するものでございます。
 最後に、番号9は、練馬区早宮二丁目地内から同区北町七丁目地内にかけまして、放射第三五号線のトンネル本体築造工事及び擁壁築造工事を施行するものでございます。
 次に、契約の方法についてでございますが、提出予定の九件につきまして、いずれも一般競争入札により契約を締結しようとするものでございます。
 それぞれの契約金額及び契約の相手方は、表の右側に記載のとおりでございます。
 一枚おめくりをいただきまして、二ページから六ページにかけてでございますが、案件ごとに、件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法及び工事概要等を記載してございますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。
 また、各案件の入札経過等につきましても、七ページ以降に記載してございますので、あわせてごらんいただきたいと存じます。
 以上が、今回提出を予定しております契約議案の概要でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○鈴木(章)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○鈴木(章)委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○武市主計部長 平成二十三年度の決算を取りまとめましたので、お手元の資料第2号、平成二十三年度東京都年次財務報告書として取りまとめたものをご報告させていただきます。
 中身につきましては、表紙の一枚下にA3の資料二枚組みを別途ご用意させていただいておりますので、そちらのA3の参考資料を使いながらご説明させていただきます。
 こちらの東京都年次財務報告書の中身、大きく二点ございまして、一つは普通会計決算の状況でございます。もう一つが、複式簿記による財政分析の内容でございます。
 まず、一枚目の左側の部分に、平成二十三年度普通会計決算の概要を取りまとめさせていただいております。下の表が四つほどございますが、一番上の表、決算収支等、こちらが全体の概略を取りまとめているものでございます。
 この表の上から五段目が実質収支の状況でございまして、二十三年度は四億円の黒字ということで、ほぼ均衡している状況でございます。これは二十二年度に引き続き同様の状況でございます。
 また、その下、六段目が経常収支比率でございます。これは財政の弾力性を示す指標でございますが、二十三年度は九五・二%と、前年度に比べましてやや悪化してございますが、これは税収が減少したことなどによるものでございます。
 この左側の一番下の表が財政健全化法に定める比率でございまして、国の指標に基づく財政状況をお示ししているものでございます。この中の上段が東京都でございます。下の段、括弧書きの部分が国が定める基準で、この数値を超えますと、いわゆるレッドゾーンというのでしょうか、財政状況が悪いということでいろいろチェックが入るものでございます。
 その中では、実質赤字比率、連結実質赤字比率、資金不足比率は何もないという状況でございます。
 また、実質公債費比率は一・五%、将来負担比率は九二・七%と、いずれも国の基準に比べまして著しくいいという状況でございまして、健全な状況であるというのがおわかりいただけるかと思います。
 続きまして、右側の部分が、新しい公会計手法を使いました財政指標でございます。こちらも表が四つほどございますが、まず一番上が、貸借対照表、バランスシートでございます。まず、その中で、資産は全体で三十二兆円余でございます。また次に、負債は八兆円余でございまして、差引正味財産といたしましては二十四兆円弱となってございます。これは前年度に比べますと正味財産としては二千五百億円余ふえてございまして、資産に対します負債の割合は二六%ということで、これも非常に良好な水準であると考えてございます。
 その下の表が、行政コスト計算書でございます。この表の一番下の段が、当期収支差額でございまして、こちらは五百億円余、収入が費用を上回っている状況でございます。
 三つ目の表がキャッシュ・フロー計算書でございます。この表の一番下の段が、翌年度へ繰り越すキャッシュでございますが、形式収支と同額でございまして、千六百八十五億円収入超過という状況になってございます。
 一番下の表が、東京都全体の監理団体などを含めました連結決算の状況でございまして、貸借対照表で申し上げますと、資産としましては、四十七兆円余ございます。一方、負債は十五兆弱ございまして、差引正味財産としては三十二兆円余ございます。こちらも五千億円ほどふえている、そういう状況でございます。
 引き続きまして、二枚目の表をごらんいただきたいと存じます。こちら、財務諸表を読むとタイトルをつけさせていただいてございますが、財政状況を分析したものでございます。
 今回につきましては、二十三年度、都税収入が四年連続して減少していると、そういう状況にございますので、二十年前、バブル崩壊後のころの減収期、それを第Ⅰ期と名づけまして、また、十年ほど前、金融不安などで減収が続いた時期を第Ⅱ期とし、今回、リーマンショックなどの影響によりまして、二十年度以降、減収が続いている時期を第Ⅲ期として、その三期の比較をさせていただいてございます。
 左側中ほどに、都税収入のグラフがございますが、そのⅠ期のころは、三年間で一兆円ほど都税収入は減少してございます。また、Ⅱ期目は、二年間でございますが五千億円ほど減少してございます。それに対しまして、このⅢ期目でございますが、都政史上初めて四年連続の税収減が続いているという中で、特に、二十年から二十一年度にかけましては、一兆円大きく落ちているような状況、四年間では一・三兆ほど落ちているという状況でございます。
 ここの右側に、少し細かく分析を加えてございますが、一言で申し上げますと、現在、このⅢ期が、Ⅰ期目、Ⅱ期目と違うところといたしましては、税収が同じように減少している局面にもかかわらず、今回は、都債の状況でございますとか、基金の状況を見ますと、財政の健全性というものが、税収減が続いていながら維持できている、そういう状況にあるのかなと。すなわち基礎体力がまだ残っているというのが、現在の都財政の状況かなと考えておりまして、その点がⅠ期目、Ⅱ期目とは、大分違う状況かなと考えてございます。
 この一番下の段、右側に財政の健全性の堅持ということを記載させていただいておりますが、今後課題がいろいろある中で、引き続き財政の健全性を堅持、継続させていくことが、私ども重要な課題ということで整理をさせていただいてございます。
 説明は以上でございます。

○鈴木(章)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○鈴木(章)委員長 なけれは、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十四分散会

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