財政委員会速記録第十号

平成二十三年九月十六日(金曜日)
第二委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長高木 けい君
副委員長たぞえ民夫君
副委員長吉田康一郎君
理事菅  東一君
理事中谷 祐二君
理事上野 和彦君
福士 敬子君
くりした善行君
斉藤やすひろ君
鈴木 隆道君
田島 和明君
大西さとる君
斉藤あつし君
酒井 大史君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長安藤 立美君
経理部長櫻井  務君
契約調整担当部長石井 正明君
主計部長武市  敬君
財産運用部長奥田 信之君
利活用調整担当部長岩瀬 和春君
建築保全部長末菅 辰雄君
技術管理担当部長室木 眞則君
庁舎運営担当部長藤森 教悦君
主税局局長新田 洋平君
総務部長目黒 克昭君
税制部長田倉 英明君
税制調査担当部長小山 明子君
調整担当部長須藤 充男君
課税部長木村 芳生君
資産税部長阿南 威彦君
徴収部長宗田 友子君
特別滞納整理担当部長西海 哲洋君

本日の会議に付した事件
 主税局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都都税条例の一部を改正する条例
 財務局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・警視庁志村警察署庁舎(二十三)改築工事請負契約
・警視庁有家族待機宿舎東大和住宅(仮称)(二十三)新築工事請負契約
・中央環状品川線中目黒換気所建築工事請負契約
・都立第五商業高等学校(二十三)校舎棟改築工事請負契約
・東京消防庁日野消防署庁舎(二十三)新築工事請負契約
・黒目川黒目橋調節池工事(その十)請負契約
・国分寺陸橋(仮称)鋼けた製作・架設工事(二十三北北-国分寺三・二・八)請負契約
・都庁舎(二十三)昇降機設備改修工事その三請負契約
・都庁舎(二十三)昇降機設備改修工事その四請負契約
報告事項(説明)
・「平成二十二年度東京都年次財務報告書」について

○高木委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、会計管理局及び収用委員会事務局の幹部職員に交代がありましたので、順次ご紹介いたします。
 初めに、先般の人事異動に伴い、会計管理局長に交代がありましたので、局長からごあいさつがあります。
 会計管理局長に就任されました松田芳和君をご紹介いたします。

○松田会計管理局長 去る七月十六日付で会計管理局長を拝命いたしました松田芳和でございます。
 高木委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りまして、都の会計事務をつかさどる役割と責任をしっかり果たしてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○高木委員長 次に、収用委員会事務局長に交代がありましたので、事務局長からごあいさつがあります。
 収用委員会事務局長に就任されました細野友希君をご紹介いたします。

○細野収用委員会事務局長 ただいま委員長からご紹介を賜りました収用委員会事務局長の細野友希でございます。
 公共事業の円滑な推進のため、公正、中立、そして迅速に収用事務を進めてまいります。高木委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻、何とぞよろしくお願い申し上げます。

○高木委員長 あいさつは終わりました。

○高木委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、主税局及び財務局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、並びに財務局関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をするにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより主税局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、主税局長及び主税局の幹部職員に交代がありましたので、局長からごあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
 主税局長に就任されました新田洋平君をご紹介いたします。

○新田主税局長 新田洋平でございます。去る七月十六日付で主税局長に就任いたしました。
 高木委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜り、歳入所管局といたしまして、職責をしっかり果たしてまいる覚悟でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、八月一日付で幹部職員の異動がございましたので、ご紹介申し上げます。
 税制調査担当部長の小山明子でございます。資産税部長の阿南威彦でございます。特別滞納整理担当部長の西海哲洋でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○高木委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○高木委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○新田主税局長 第三回定例会に提出を予定しております東京都都税条例の一部を改正する条例(案)につきまして、概要をご説明申し上げます。
 この条例案は、東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するため地方税法が改正されたこと等に伴いまして、不動産取得税の特例措置を講ずるほか、固定資産税及び都市計画税の特例措置に関する手続を定めるものでございます。
 詳細につきまして、税制部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○田倉税制部長 引き続きまして、第三回定例会に提出を予定しております都税条例案の詳細をご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号、東京都都税条例の一部を改正する条例(案)の概要(平成二十三年第三回定例会)をごらんいただきたいと存じます。
 東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するために地方税法が改正されたこと等に伴う改正でございます。
 初めに、不動産取得税についてでございます。
 一点目は、警戒区域内に所在する家屋やその敷地の代替として不動産を取得した場合に、従前の面積相当分について不動産取得税を課さない特例を追加するものでございます。
 二点目は、第二回定例会において追加した被災代替家屋等の取得に係る不動産取得税の特例について、その適用を、平成二十三年四月二十七日以後の不動産の取得から、平成二十三年三月十一日以後の不動産の取得に変更するものでございます。
 次に、固定資産税及び都市計画税についてでございます。
 これは、東日本大震災により被災した住宅用地に対する軽減措置の特例等を受けようとする者に対し、申告に関する手続を定めるものでございます。
 お手元に、資料第2号、東京都都税条例の一部を改正する条例(案)関係資料をお配りしておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 第三回定例会に提出を予定しております条例案の説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○高木委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高木委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で主税局関係を終わります。

○高木委員長 これより財務局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い交代のあった幹部職員について、安藤財務局長から紹介があります。

○安藤財務局長 八月一日付の人事異動により就任をいたしました財務局の幹部職員をご紹介申し上げます。
 経理部長の櫻井務でございます。契約調整担当部長の石井正明でございます。主計部長の武市敬でございます。財産運用部長の奥田信之でございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○高木委員長 紹介は終わりました。

○高木委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○安藤財務局長 第三回定例会に提出を予定しております財務局関係の議案につきましてご説明を申し上げます。
 お手元にお配りしてございます平成二十三年第三回東京都議会定例会提出予定議案件名表をごらんいただきたいと存じます。
 今回提出をいたします議案は、契約案九件でございます。内訳は、表の上から五件が建築工事、次の二件が土木工事、最後の二件が設備工事でございます。契約金額の総額は百七十六億二千三百十四万七千五百円でございます。
 以上が提出を予定しております議案の概略の説明でございます。
 詳細につきましては、経理部長から、資料に基づきましてご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○櫻井経理部長 第三回定例会に提出を予定しております工事請負契約議案の概要につきまして、お手元の資料第1号によりご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページの工事請負契約議案一覧をお開きいただきたいと存じます。
 初めに、1の総括の表をごらんください。今回ご審議いただきます契約議案は、右側の計の欄にございますとおり、合計九件、契約金額の総額は百七十六億二千三百十四万七千五百円でございます。
 次に、2の案件別の表によりまして、概要につきましてご説明いたします。
 番号1は、板橋区東坂下二丁目地内におきまして、警視庁志村警察署庁舎改築工事を施行するものでございます。
 番号2は、東大和市桜が丘三丁目地内におきまして、仮称でございますが、警視庁有家族待機宿舎東大和住宅新築工事を施行するものでございます。
 番号3は、目黒区中目黒一丁目地内におきまして、中央環状品川線中目黒換気所建築工事を施行するものでございます。
 番号4は、国立市中三丁目地内におきまして、都立第五商業高等学校校舎棟改築工事を施行するものでございます。
 番号5は、日野市神明二丁目地内におきまして、東京消防庁日野消防署庁舎新築工事を施行するものでございます。
 番号6は、東久留米市大門町二丁目地内から同市浅間町二丁目地内にかけまして、黒目川黒目橋調節池工事(その十)を施行するものでございます。
 番号7は、国分寺市内藤一丁目地内から同市日吉町一丁目地内にかけまして、仮称でございますが、国分寺陸橋鋼けた製作・架設工事を施行するものでございます。
 番号8及び9は、新宿区西新宿二丁目地内におきまして、都庁舎昇降機設備改修工事その三及びその四を施行するものでございます。
 次に、契約の方法についてでございますが、番号1から7につきましては一般競争入札によりまして、また、番号8及び9につきましては、それぞれ製造、設置いたしました元施工者と随意契約によりまして契約を締結しようとするものでございます。
 それぞれの契約金額及び契約の相手方は、表の右側に記載のとおりでございます。
 一枚おめくりいただきまして、二ページから六ページでございますが、案件ごとに、件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法及び工事概要等を記載してございますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。
 また、各案件の入札経過等につきましても、七ページ以降に記載してございますので、あわせてごらんいただきたいと存じます。
 以上が今回提出を予定しております契約議案の概要でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○高木委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○大西委員 八番と九番のエレベーターに関してなんですけれども、エレベーターの改修の中で、ソフトとか、その部分があるのか。
 それと、要するに、どのぐらいの頻度で--例えば一つの例でいうと、三階をどのぐらいで動くのかとか、こういろいろ動く、何というか、その頻度というのがあると思うんですけど、それを、今までの他の事例も含めてちょっと示していただきたいと思います。
 今回のこの随意契約の中で、どのぐらいの修理の内容があるのか、もうちょっと詳しい資料をお願いいたします。

○高木委員長 ほかにありますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高木委員長 ただいま大西委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高木委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○高木委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○武市主計部長 このたび、平成二十二年度の東京都年次財務報告書を取りまとめいたしましたので、ご報告申し上げます。
 お手元の方に資料第2号がございます。こちらが本文でございますが、さらにその中に、A3の資料、二枚とじで参考資料と右肩に振ってあるものがございますので、本日はこの参考資料の方でご説明をさせていただきます。
 この東京都年次財務報告書でございますが、大きく二つの内容を盛り込んでございます。一つが、この参考資料の一枚目でいきますと左側の部分でございまして、普通会計決算でございます。もう一つが、右側のものになりますが、五年前から始めております新たな公会計手法に基づく財務諸表の分析でございます。この二つのものを、この年次財務報告書の中に盛り込んでございます。
 まず、普通会計決算でございますが、一枚目の資料、左側の部分になりますが、こちらは、総務省の統一基準に基づきまして従来から行っている決算報告で、全国一律で行っているものでございます。
 ここでは表を四つほど記載させていただいておりますが、一番上の表が、全体の決算収支などにつきまして取りまとめたものでございます。
 この一番上の表の上から五つ目のところに実質収支がございます。これが全体の赤字、黒字の部分でございますが、二十二年度におきましては五億円の黒字でございます。これは、全体で六兆円の中の五億円でございますので、ほぼ均衡しているという状況にあるかなと考えております。ほぼ均衡している状況は、平成二十年度から三年連続して続いているところでございます。
 実質収支の一つ下の欄が経常収支比率でございます。こちらは財政の弾力性を示す指標でございまして、二十二年度におきましては九四・五%でございます。こちらは二十一年度が九六%でございまして、若干改善してございますが、恐らく公債費の減少などによるものと考えております。
 決算収支等の欄の一番下に都債現在高、東京都の借金、普通会計における借金残高でございますが、こちらは五兆七千四百二十七億円が二十二年度の残高で、前年度に比べまして九百十七億円減っているものでございます。これは平成十二年度以降、都債の発行を抑制してきた成果があらわれているものと考えてございます。
 その下の段が歳入の内訳でございます。
 さらにその下の表が歳出の内訳でございます。
 一番下に、財政健全化法に定める比率ということで五つほど記載をしてございます。この上段が東京都の数値でございまして、下段に括弧書きで示しているものが、健全化に着手すべきその基準など国が定めている数字、いわばデッドゾーンとなるものでございます。そこの国の定めている基準と東京都の数値を比べていただきますと、実質赤字比率など資金不足につきまして、三つは数値が何も出ていないという状況にございます。また、実質公債費比率、将来負担比率も、国が定めている基準に比べて非常に低い数値となっておりまして、健全な水準にあるものと考えております。
 以上が平成二十二年度普通会計決算の概要でございます。
 右側に移りまして、こちらが新たな公会計手法による分析でございまして、上の四分の三ほどが普通会計ベースでの数値となっております。一番下に、東京都全体の財務諸表、データを載せてございます。
 まず、普通会計ベースにおけます貸借対照表が一番上の表になってございます。こちらでは、二十二年度の資産の部といたしましては三十一兆九千億円余ございます。前年度と比べまして千五百億円ほどふえてございます。
 その次の欄が負債の部でございますが、こちらは八兆二千億円余の負債でございまして、こちらは前年度と比べますと、逆に千四百億円ほど減っているという状況でございます。
 その差し引き、正味財産の部でございますが、二十三兆六千億円ほどが二十二年度におけます普通会計での正味財産となっております。前年度に比べますと二千九百億円ほどふえているという状況でございます。
 その次の表が行政コスト計算書、三番目の表がキャッシュ・フロー計算書の内訳となってございます。
 一番下の表が東京都全体の財務諸表でございまして、これは普通会計以外に、残りの特別会計、公営企業会計、監理団体、それと三つの地方独立行政法人を加えた、いわば全体の連結決算でございますが、その貸借対照表で申し上げますと、資産といたしましては、全体で四十六兆六千億円余、前年度に比べまして二千四百億円余ふえてございます。
 また、負債の方は十五兆円余で、こちらは三千億円ほど減っている状況にございます。
 正味財産といたしましては三十一兆六千億円余で、五千六百億円ほどふえている、このような状況になってございます。
 一枚おめくりいただきまして、こちらの二枚目の方が、財務諸表を読むというタイトルをつけてございますが、過去五年間、この新しい公会計手法に取り組んでからの五年間における都の財政状況などにつきまして分析を加えているものでございます。
 この一番左側の真ん中のところにグラフがございますが、こちらは、キャッシュ・フロー計算書におけます都税収入と行政活動支出の過去五年間の推移をまとめたものでございます。折れ線グラフが都税収入で、棒グラフが行政活動支出、特に棒グラフの下の方が基金積立金を除いた実質的な行政活動支出になってございますが、こちらでは、都税収入が二十年度から二十一年度にかけまして一兆円減り、その状況が二十二年度も続いてございますが、一方で、行政活動支出については、安定的に、ほぼ同一の水準を過去五年間保ってきている、そういう状況になってございます。
 それを可能にしているものの一つが基金でございます。この全体のちょうど真ん中のところに、別にもう一つ、棒グラフと折れ線グラフを載せた資料が、図がございますが、この中で、二つ棒グラフがあるうち、上の方が、上に伸びているものが基金の積立額でございます。逆に下に伸びているものが基金の取り崩し額となってございますが、十九年度、二十年度あたりは基金に積極的に、好調な税収を反映して積み立てておりますが、二十一年度、二十二年度は逆に積極的に取り崩しをしております。こうしたことによりまして、行政活動支出を安定的な水準に保ってきてございます。
 以上が主な分析でございますけれども、こうしたこれまでの財政再建の取り組みによりまして、平成二十二年度におきましても、都財政は健全な状態にあるというふうに分析をしてございます。
 ただし、左側の折れ線グラフにもありますように、都税収入は平成二十一年度に大きく減少いたしまして、今後の動向も極めて不透明であるという状況にございますので、これまでの取り組みを引き続き継続していくことが必要かなと考えているものでございます。
 報告は以上でございます。

○高木委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高木委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十五分散会

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