財政委員会速記録第三号

平成二十一年三月三日(火曜日)
第二委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長きたしろ勝彦君
副委員長西岡真一郎君
副委員長ともとし春久君
理事秋田 一郎君
理事遠藤  衛君
理事曽根はじめ君
伊沢けい子君
原田  大君
菅  東一君
高木 けい君
上野 和彦君
桜井  武君
酒井 大史君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長村山 寛司君
経理部長塚本 直之君
主計部長真田 正義君
主税局局長熊野 順祥君
総務部長宮下  茂君
会計管理局局長三枝 修一君
管理部長山本  隆君
収用委員会事務局局長野口  孝君

本日の会議に付した事件
付託議案の審査(決定)
・第九十八号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入、歳出・繰越明許費-財政委員会所管分、都債
・第百号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入
・第八十一号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築工事請負契約
・第八十二号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築電気設備工事請負契約
・第八十三号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築空調設備工事請負契約
・第八十四号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築電気設備工事(その二)請負契約
・第八十五号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築空調設備工事(その二)請負契約
・第八十六号議案 環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十 一-環二西新橋工区)請負契約
・第八十七号議案 平成二十年度ドラグサクション式しゅんせつ船製造請負契約

○きたしろ委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第九十八号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入、歳出、繰越明許費、財政委員会所管分、都債、第百号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入及び第八十一号議案から第八十七号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、既に質疑を終了しております。
 なお、第八十一号議案から第八十七号議案までの契約議案については、事業所管の常任委員会から、お手元配布のとおり、調査の報告がありました。
 朗読は省略いたします。ご了承願います。

平成二十一年三月二日
厚生委員長 東野 秀平
財政委員長 きたしろ勝彦殿
   契約議案の調査について(報告)
 二月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第八十一号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築工事請負契約
第八十二号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築電気設備工事請負契約
第八十三号議案 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築空調設備工事請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、民主党、公明党、ネットは、全議案に対し異議はありません。
(2) 日本共産党は、全議案に対し、次の意見がありました。
(意見)
 臨床医学総合研究所、精神医学総合研究所、神経科学総合研究所は、それぞれ都立駒込病院、松沢病院、そして神経病院や府中療育センターなどと一体的になって研究を進めてきた施設である。
 それが三研究所の統合によって、臨床現場との連携のうえで困難が生じることは、統合によって若干のメリットがあったとしても、そのデメリットを補うものではない。
 しかも統合によって、研究室の床面積はこれまでの三研究所の研究室面積に比べ三割も減少し、研究員の体制もさらに削減されることは、本来求められる研究機能の強化に逆行するものである。
 たとえ、工事や設備等の契約であっても、三研究所統合縮小自体同意できるものではない。
 以上の理由から、本議案に反対である。

平成二十一年三月二日
経済・港湾委員長 岡崎 幸夫
財政委員長 きたしろ勝彦殿
   契約議案の調査について(報告)
 二月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第八十四号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築電気設備工事(その二)請負契約
第八十五号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築空調設備工事(その二)請負契約
第八十七号議案 平成二十年度ドラグサクション式しゅんせつ船製造請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、民主党、公明党及びネットは、全議案に対し異議はありません。
(2) 日本共産党は、第八十四号、及び第八十五号議案に対し、次の意見がありました。その他の議案については異議はありません。
(意見)
 第八十四号、及び第八十五号議案は、臨海部に建設される区部中小企業の技術拠点である産業技術研究センターの工事請負契約である。
 臨海部には中小企業の集積もなく、埋立地という地盤条件の悪い所であり、同センターは一つの建物に相反する研究実験施設を押し込める計画となっており、これは臨海開発救済以外の何物でもない。
 アメリカ発の深刻な経済危機の下、都内各地に集積した中小企業にとり、ものづくりをはじめとした中小企業支援の拠点施設が、今ほど、独立行政法人ではなく、都立の施設として東京都が充実させて身近な所にあることが求められている時はない。
 臨海部への移転を中止し、計画の見直しを求める。

平成二十一年三月二日
環境・建設委員長 石川 芳昭
財政委員長 きたしろ勝彦殿
   契約議案の調査について(報告)
 二月二十六日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第八十六号議案 環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十 一-環二西新橋工区)請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、民主党、公明党、ネットは、本議案に対し異議はありません。
(2) 日本共産党は、本議案に対し、次の意見がありました。
(意見)
 環状二号線は、二つの問題がある。
 一点目は、環状二号線地下トンネルは、桜田通りから汐留区画整理地区の海岸通りまで千四百九十mで臨海部開発に直結するものである。費用も四百七十億円もかかり国庫補助と都が二分の一を負担するものである。
 二点目が、この環二地下トンネル案件の場所は、住民追い出しの再開発事業である。
 これまで、都市整備委員会などの議論でも明らかになっているが、計画された平成十四年十月の段階では、権利者九百四十二人中、再開発されたビルに入居希望者が三百五人。平成十八年の段階では二百三十人になっている。住み慣れた町が壊され、新たな生活を余儀なくされた権利者が、七百十二人にもなったのである。
 地権者も四百五十八人中、入居希望者が、百四十五人ということで、圧倒的多くの住民は普通に暮らしていた場所を追い出されてしまったのである。
 以上二点の理由から、第八十六号議案に反対である。

○きたしろ委員長 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○曽根委員 本委員会に付託された議案について、日本共産党の意見を述べます。
 まず、一般会計補正予算第四号についてです。
 法人二税など都税の減収に対応して、各局の給与改定などによる人件費の減額分や、事業予算の精査で不用額となるべき財源及び減収補てん債五百七十五億円の発行などによって補てんするという、いわば整理予算として提案されています。
 都税の減収に対応する補正は当然ですけれども、減額されている二十一の事業の中には、介護保険事業への都の負担分の減額二十五億円などが含まれています。予算化された事業費さえ使い残している一方で、介護保険利用者から、国や都の後押しで認定やサービスの切り下げが進み、必要なサービスさえ削られているとの苦情が多くなっており、また、財源を残すくらいなら、保険料や利用料の減免を拡充すべきとの声が強まっています。したがって、安易な減額措置は認められません。
 片や、羽田再拡張事業への出資については、逆に、事業費を確保するため、予算の一部を減収補てん債に切りかえて充当するというのは、もともと出す義務のない国事業への出資ですから、減額するのが当然であり、借金してまで全額確保してやるのはやり過ぎです。
 また、臨海道路二期工事も大幅な増額が行われるなど、オリンピック関連インフラ最優先のやり方についても認められません。
 以上の点から補正予算第四号には反対します。
 第八十一から八十三号議案は、医学系総合研究所の設備工事案件ですが、三研究所の統合で、職員数も機能もともに縮小されるものであり、反対です。
 第八十四、八十五号議案は、産業技術センターの設備工事ですが、産業技術センター移転に当たっては、北区、板橋区など地元区の最終的な合意も得られないまま、また、その代替措置についてもまだこれからという現状で、移転だけが強行されているという点は認められません。
 最後に、第八十六号議案については、大変莫大な費用のかかる浪費的な大型事業である環二の築造工事であり、これについても反対をいたします。
 以上です。

○きたしろ委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第九十八号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入、歳出、繰越明許費、財政委員会所管分、都債及び第八十四号議案から第八十六号議案までを一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立をお願いします。
   〔賛成者起立〕

○きたしろ委員長 起立多数と認めます。よって、第九十八号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、予算総則、歳入、歳出、繰越明許費、財政委員会所管分、都債及び第八十四号議案から第八十六号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第八十一号議案から第八十三号議案までを一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立をお願いします。
   〔賛成者起立〕

○きたしろ委員長 起立多数と認めます。よって、第八十一号議案から第八十三号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入及び第八十七号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 異議なしと認めます。よって、第百号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、予算総則、歳入及び第八十七号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五分散会

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