財政委員会速記録第十九号

平成二十年十二月十五日(月曜日)
第二委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十三名
委員長きたしろ勝彦君
副委員長西岡真一郎君
副委員長ともとし春久君
理事秋田 一郎君
理事遠藤  衛君
理事曽根はじめ君
伊沢けい子君
原田  大君
菅  東一君
高木 けい君
上野 和彦君
桜井  武君
酒井 大史君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長村山 寛司君
経理部長塚本 直之君
主計部長真田 正義君
主税局局長熊野 順祥君
総務部長宮下  茂君
会計管理局局長三枝 修一君
管理部長山本  隆君
収用委員会事務局局長野口  孝君

本日の会議に付した事件
 決議について
 付託議案の審査(決定)
・第二百四号議案   平成二十年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、予算総則、歳入、歳出-財政委員会所管分、都債
・第二百三十六号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築工事(その二)請負契約
・第二百三十七号議案 都立武蔵村山高等学校(二十)改修工事請負契約
・第二百三十八号議案 中央環状品川線五反田換気所下部工事請負契約
・第二百三十九号議案 街路築造工事に伴う道路構造物設置工事(二十北南-西東京三・二・六東伏見)請負契約
・第二百四十号議案  街路築造工事に伴う道路構造物設置工事(二十北南-西東京三・二・六富士町)請負契約
・第二百四十一号議案 永田橋上部製作・架設工事請負契約
・第二百四十三号議案 当せん金付証票の発売について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○きたしろ委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、決議について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました決議一件については、お手元配布の案文のとおり調整をいたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

商業地等に対する負担水準の上限引下げなど固定資産税等の軽減措置の継続に関する決議(案)
 米国発の金融危機を契機とする世界同時不況の影響により、我が国の経済も急速に後退しており、企業収益の減少や雇用環境の悪化など、社会経済に大きな影響が生じている。特に、円高や原材料高に加え、金融機関の貸し渋りなどにより、中小企業の経営は更に危機的な状況にある。こうした中で、二十三区の地価水準は、全国と比較すると依然として高く、固定資産税等の過大な負担の実態があることに加え、負担水準の不均衡はいまだ解消されていない。
 都は、これまで独自に固定資産税等の軽減措置を実施することで税負担の緩和を図り、二十三区に住み、働く、都民や中小企業者等の定住確保や事業の継続等を支援してきた。
 今、これらの軽減措置を廃止することは、かつてないほど深刻な経営状況にある中小企業者等に対し、多大な税負担増を求めることになりかねない。
 よって、東京都議会は、二十三区に住み、働く、都民や中小企業者等の税負担感に配慮する観点から、次の事項を実施するよう強く求めるものである。
一 商業地等に対する固定資産税等の負担水準の上限引下げを平成二十一年度も継続すること。
二 小規模住宅用地に対する都市計画税の軽減措置を平成二十一年度も継続すること。
三 小規模非住宅用地に対する固定資産税等の減免措置を平成二十一年度も継続すること。
 以上、決議する。
  平成二十年十二月 日
東京都議会

○きたしろ委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承をお願いいたします。

○きたしろ委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第二百四号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債及び第二百三十六号議案から第二百四十一号議案まで並びに第二百四十三号議案を一括して議題といたします。
 本案については、既に質疑を終了しております。
 なお、第二百三十六号議案から第二百四十一号議案までの契約議案については、事業所管の常任委員会から、お手元配布のとおり調査の報告がありました。
 朗読は省略いたします。ご了承願います。

平成二十年十二月十一日
経済・港湾委員長 岡崎 幸夫
財政委員長 きたしろ勝彦殿
契約議案の調査について(報告)
 十二月十日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第二百三十六号議案 都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築工事(その二)請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、民主党、公明党及びネットは、本議案に対し異議はありません。
(2) 日本共産党は、本議案に対し、次の意見がありました。
 (意見)
 中小企業の技術支援の拠点である都立産業技術研究センターは、現在北区西が丘にある本部と駒沢支所を統廃合し、区部拠点として臨海部に新規建設するものとして、提案された。東京の製造業の中小企業が都内に各地域に集積されている特性からも産業技術センターは、これまでそれぞれの地域のものづくりを支え、技術面から支援し地場産業の振興に大きな役割を果たしてきた。わが党は、一ヶ所への集中ではなく、それぞれの所での改築改修等を求めてきたところである。
 建設する臨海部は、埋立地であり中小企業の集積はない地域である。しかも軟弱地盤、液状化や塩害の危険もあり、センターの業務が精密製を求められる実験や計測の施設にはなじまない所であること。また、西が丘本部の敷地と比べ狭い土地に一棟の建物に集約しなければならないものとなっている。
 振動を伴う施設と振動を嫌う施設、電磁波を発生する施設と嫌う施設等、相対立する施設が重い設備のため一階フロアに押し込める形になり、特別な工事、必要以上の天井高を要し、経費がかさむものになっている。
 現在の西が丘であれば安定した地盤、広い敷地を活用して相反するこれら実験施設を別棟にすることは可能であり、老朽化しているとはいえ、調査した上で改修可能なものは補強して生かしていくことなど、世界の流れ・温暖化防止の方向でリニュアルすることは可能であると考え、本議案に反対する。

平成二十年十二月十二日
文教委員長 大山とも子
財政委員長 きたしろ勝彦殿
契約議案の調査について(報告)
 十二月十日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第二百三十七号議案 都立武蔵村山高等学校(二十)改修工事請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

平成二十年十二月十二日
環境・建設委員長 石川 芳昭
財政委員長 きたしろ勝彦殿
契約議案の調査について(報告)
 十二月十日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第二百三十八号議案 中央環状品川線五反田換気所下部工事請負契約
第二百三十九号議案 街路築造工事に伴う道路構造物設置工事(二十北南-西東京三・二・六東伏見)請負契約
第二百四十号議案 街路築造工事に伴う道路構造物設置工事(二十北南-西東京三・二・六富士町)請負契約
第二百四十一号議案 永田橋上部製作・架設工事請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、民主党、公明党、ネットは、全議案に対し異議はありません。
(2) 日本共産党は、第二百三十八号議案、第二百三十九号議案及び第二百四十号議案に対して、次の意見がありました。その他の議案については異議はありません。
 (意見)
 第二百三十八号議案中央環状品川線五反田換気所下部工事は、「高速道路品川線問題近隣町会連絡会」三十町会と、九団体、三万二千八百六十八名の署名が二〇〇四年に提出され、地元で根強い反対運動がある。いま、自動車保有台数が減り、国土交通省も交通需要推計の下方修正をしているとき、高速道路や大型道路建設を聖域扱いにすることには反対である。
 第二百三十九号議案、第二百四十号議案の街路築造工事に伴う道路構造物設置工事は、西東京三・二・六調布保谷線で住民の合意が得られていない。品川線と同じく自動車保有台数が減り、国土交通省も交通需要推計の下方修正をしているとき、高速道路や大型道路建設を聖域扱いにすることに反対である。
 よって、第二百三十八号議案、第二百三十九号議案及び第二百四十号議案に反対である。

○きたしろ委員長 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○曽根委員 日本共産党都議団として、反対議案についての意見を申し述べます。
 二百三十六号議案は、産業技術研究センターを現在の北区西が丘及び駒沢支所から統廃合し、臨海部に新規建設するものですが、もともと当センターは、城北及び城西それぞれの地域のものづくりを支えるという点で貴重な役割を果たしてきたことから、一カ所への集中ではなく、それぞれのところでの改築、改修をすべきと求めてきたところです。
 また、建設する予定の臨海部は埋立地であり、軟弱地盤、液状化や塩害の危険もあり、また、西が丘本部の敷地と比べても狭い土地に一棟の建物に集約することから、振動を伴う施設、電磁波を発生する施設など、施設的にも困難を抱えることであり、反対をいたします。
 二百三十八号議案から二百四十号議案までは、中央環状品川線及び多摩の調布保谷線のいずれも高速道路や大型道路建設に伴う工事請負契約ですが、いずれの道路もいまだに根強い反対の世論と運動があり、環境問題など多くの問題を抱えています。
 また、今日、高速道路や大型道路建設は聖域扱いにせず、交通需要推計の見直しも含めて抜本的な見直しが求められており、この点からも道路計画の見直しを進めるべきであることを申し上げ、この議案には反対をいたします。
 以上です。

○きたしろ委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第二百三十六号議案及び第二百三十八号議案から第二百四十号議案までを一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○きたしろ委員長 起立多数と認めます。よって、第二百三十六号議案及び第二百三十八号議案から第二百四十号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百四号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○きたしろ委員長 起立多数と認めます。よって、第二百四号議案、平成二十年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債は、原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百三十七号議案、第二百四十一号議案及び第二百四十三号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 異議なしと認めます。よって、第二百三十七号議案、第二百四十一号議案及び第二百四十三号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○きたしろ委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○きたしろ委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。

○きたしろ委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、村山財務局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○村山財務局長 所管四局を代表いたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 本定例会に提案いたしました議案につきまして、それぞれご審議をいただき、ただいまご決定をいただきました。まことにありがとうございました。
 また、都税調答申など報告事項につきましても、委員長を初め委員の皆様に、さまざまな視点、観点からご審議をいただきました。まことにありがとうございました。
 審議の過程で賜りました貴重なご指摘、ご意見につきましては、十分に尊重させていただきまして、今後の都政運営に万全を期してまいりたいと存じます。
 今後とも引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○きたしろ委員長 発言は終わりました。
 以上をもちまして本日の委員会を閉会といたします。
   午後一時八分散会

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