財政委員会速記録第十九号

平成十八年十二月十二日(火曜日)
第二委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長山田 忠昭君
副委員長尾崎 大介君
副委員長橘  正剛君
理事村上 英子君
理事桜井  武君
理事曽根はじめ君
鈴木 隆道君
伊沢けい子君
山口  拓君
佐藤 広典君
高木 けい君
藤井  一君
酒井 大史君
高島なおき君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長谷川 健次君
経理部長泉本 和秀君
主計部長安藤 立美君
主税局局長菅原 秀夫君
総務部長三橋  昇君
出納長室出納長幸田 昭一君
副出納長関  敏樹君
収用委員会事務局局長中田 清己君
審理担当部長太田雄二郎君

本日の会議に付した事件
決議について
付託議案の審査(決定)
・第二百四十一号議案 都営住宅十八CH-一〇四東(小松川三丁目第二・江戸川区施設)工事請負契約
・第二百四十二号議案 街路築造工事に伴う道路構造物設置工事(十八北南-府中三・四・七清水が丘)請負契約
・第二百四十三号議案 平成十八年度新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事請負契約
・第二百四十四号議案 当せん金付証票の発売について
・第二百五十七号議案 審理、喚問、聴聞等に出頭した者及び公聴会に参加した者の費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○山田委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、決議について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました決議一件につきましては、お手元配布の原案のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

商業地等に対する負担水準の上限引下げなど固定資産税等の軽減措置の継続に関する決議(案)
 景気は緩やかに回復しているというものの、多くの都民にその実感はなく、個人消費の低迷により景気の基調判断が一年十一か月ぶりに下方修正されるなど、景気の先行きについては不透明感が強まりつつある。また、二十三区の地価水準は、全国と比較すると依然として高く、固定資産税等の過大な負担の実態があることに加え、負担水準の不均衡はいまだ解消されていない。
 都は、これまで独自に固定資産税等の軽減措置を実施することで税負担の緩和を図り、二十三区に住み、働く、都民や中小企業者等の定住確保や事業の継続等を支援してきた。
 今、これらの軽減措置を廃止することは、厳しい雇用、賃金状況にある都民や、いまだ深刻な経営状況にある中小企業者等に対し、多大な税負担増を求めるものであり、先行き不透明な景気の回復に水を差すことになりかねない。
 よって、東京都議会は、二十三区に住み、働く、都民や中小企業者等の税負担感に配慮するとともに、着実な景気回復に資する等の観点から、次の事項を実施するよう強く求めるものである。
1 商業地等に対する固定資産税等の負担水準の上限引下げを平成十九年度も継続すること。
2 小規模住宅用地に対する都市計画税の軽減措置を平成十九年度も継続すること。
3 小規模非住宅用地に対する固定資産税等の減免措置を平成十九年度も継続すること。
4 新築住宅に対する固定資産税等の減免措置の適用期限を一年延長すること。
 以上、決議する。
  平成十八年十二月 日
東京都議会

○山田委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承をお願いいたしたいと思います。

○山田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第二百四十一号議案から第二百四十四号議案まで及び第二百五十七号議案を一括して議題といたします。
 本件につきましては、既に質疑を終了しております。
 なお、第二百四十一号議案から第二百四十三号議案までの契約議案につきましては、事業所管の常任委員会から、お手元配布のとおり調査の報告がありました。
 朗読は省略いたします。ご了承をお願いいたします。

平成十八年十二月十一日
都市整備委員長 吉原  修
財政委員長 山田 忠昭殿
   契約議案の調査について(報告)
 十二月八日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第二百四十一号議案 都営住宅十八CH-一〇四東(小松川三丁目第二・江戸川区施設)工事請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

平成十八年十二月十一日
環境・建設委員長 小磯 善彦
財政委員長 山田 忠昭殿
   契約議案の調査について(報告)
 十二月八日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第二百四十二号議案 街路築造工事に伴う道路構造物設置工事(十八北南-府中三・四・七清水が丘)請負契約
2 調査結果
 異議はありません。

平成十八年十二月十一日
経済・港湾委員長 石毛しげる
財政委員長 山田 忠昭殿
   契約議案の調査について(報告)
 十二月八日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第二百四十三号議案 平成十八年度新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、民主党、公明党及びネットは、本議案に対し異議はありません。
(2) 日本共産党は、本議案に対し、次の意見がありました。
 (意見)
  新海面処分場はBCブロックの埋立実績において、十年近い埋立量を確保している。更なる廃棄物の減量化や土砂の有効活用により延命化は可能である。新海面処分場は建設当初から過大な計画であること、多額な建設資金を要することを指摘してきたが、貴重な海を埋め立て、自然環境への負荷を抑える点からもGブロックの護岸建設工事を急ぐ必要はない。
  その上、官製談合の摘発が進む中、今回の契約は公共工事における低価格入札となっており、独占禁止法で禁止する不公正な不当廉売としても問題である。採算を度外視した極端な安値受注が繰り返されれば、競争入札の公正な競争が成り立たなくなり、同時に工事そのものの品質確保や工事の安全性、下請けへのしわよせにつながりかねない。したがって,原価割れで入札する業者を排除すること等を検討する必要がある。よって、本議案に反対である。

○山田委員長 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○曽根委員 第二百四十三号議案について、日本共産党の意見を述べます。
 本契約工事は新海面処分場のGブロックですが、新海面処分場は総額七千四百億円という莫大な費用をかける事業として計画されましたが、十年近く前に私たちが、廃棄物の減量化や処分場の延命化が可能であること、必要以上に過大な計画面積になっていることを指摘しまして、実際の利用可能年数は計画を大幅に上回ることが明らかになり、見直しが行われました。
 現在、B、Cブロックまででも、廃棄物は十年以上、しゅんせつ土についても、再活用や処分ブロックの調整などで十分に間に合うものであり、Gブロックについては急ぐ必要のない工事であることから、反対をいたします。
 なお、今回初めて新海面の工事契約が六一%の落札額となったことについては、最近、東京都以外ですけれども、港湾関係の公共工事で入札予定額の六八%の落札額があり、下請への影響を指摘された受注ゼネコンが、下請に発注するに当たって、落札額に一億円上乗せするという誓約をせざるを得ないという異例の事態が発生いたしました。低価格入札については、このようなことから十分な吟味、審査が必要であることを、今後についても私たちは注目していきたいと思っております。
 以上、意見といたします。

○伊沢委員 二百四十一号議案への反対討論、そして二百四十二号議案、二百四十三号議案の工事請負契約議案について意見を申し述べます。
 ここのところ、東京都では、議会に出されている工事請負契約の落札率が下がってきております。今回出されている二百四十二号議案の道路構造物設置工事では、落札率が五四・三二%、二百四十三号議案の新海面処分場護岸建設工事では、六一・二九%となっています。それぞれの入札業者の数は十一者、十五者となっており、競争が行われた結果だと思います。
 しかし、二百四十一号議案の都営住宅については、八者の入札となっておりますが、二者が辞退しているため、実質上六者の競争となっています。その結果、二百四十一号議案の都営住宅の工事については、落札率が九二・四〇%と、九〇%を超える高落札率となっています。健全な競争を行えば、落札率は七五%から八五%に下がるはずです。
 また、現在、各県で官製談合が次々と発覚し、知事が逮捕される事態となっています。これは指名競争入札の発注工事が舞台となっています。東京都では一般競争入札の対象価格は九億円以上となっていますが、これは四十七都道府県の中でも五番目に高い価格です。国発注の公共工事でも、二億円以上が一般競争入札の対象となっています。東京都の一般競争入札の対象価格を引き下げ、対象となる工事の範囲を広げることを求めます。
 以上です。

○山田委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第二百四十一号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○山田委員長 起立多数と認めます。よって、第二百四十一号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百四十三号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○山田委員長 起立多数と認めます。よって、第二百四十三号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百四十二号議案及び第二百四十四号議案並びに第二百五十七号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山田委員長 異議なしと認めます。よって、第二百四十二号議案及び第二百四十四号議案並びに第二百五十七号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○山田委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○山田委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、幸田出納長から発言を求められておりますので、これを許します。

○幸田出納長 所管四局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 ただいまは、当委員会に付託されました各議案につきまして、それぞれご審議の上、ご決定をいただきました。まことにありがとうございました。
 また、都税調の中間報告など報告事項につきましても、さまざまな視点から大変ご熱心にご議論をいただき、まことにありがとうございました。
 この間、委員の皆様方からちょうだいいたしました貴重なご指摘、ご意見につきましては、今後の行政運営に、また事務の執行に反映させ、万全を期してまいりたいと存じます。
 今後とも、よろしくご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、御礼のごあいさつといたします。ありがとうございました。

○山田委員長 発言は終わりました。
 以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十分散会

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