財政委員会速記録第一号

平成十八年二月十七日(金曜日)
第二委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長山加 朱美君
副委員長東村 邦浩君
副委員長大沢  昇君
理事村上 英子君
理事曽根はじめ君
理事大西 英男君
鈴木 隆道君
伊沢けい子君
高倉 良生君
佐藤 広典君
吉田康一郎君
神林  茂君
門脇ふみよし君
桜井  武君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長谷川 健次君
経理部長臼井  勇君
契約調整担当部長山本 憲一君
主計部長安藤 立美君
財産運用部長泉本 和秀君
調整担当部長塚本 直之君
特命担当部長三津山喜久雄君
建築保全部長南部 敏一君
参事吉田 長生君
参事松村  進君
主税局局長菅原 秀夫君
総務部長三橋  昇君
税制部長川村 栄一君
税制調査担当部長宮下  茂君
参事橋本 隆之君
課税部長松田 曉史君
資産税部長安田 準一君
徴収部長吉田 裕計君
特別滞納整理担当部長齊藤 吉民君
出納長室出納長幸田 昭一君
副出納長島田幸太郎君
副出納長牛山 幸彦君
参事細野 友希君
収用委員会事務局局長嶋津 隆文君
審理担当部長井戸 秀寿君

本日の会議に付した事件
 理事の辞任及び互選
 財務局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十八年度東京都一般会計予算中、予算総則、歳入・歳出-議会局・財務局所管分、都債
・平成十八年度東京都用地会計予算
・平成十八年度東京都公債費会計予算
・平成十七年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入・歳出-財務局所管分、都債
・平成十七年度東京都公債費会計補正予算(第一号)
・長期継続契約を締結することができる契約を定める条例
・東京オリンピック開催準備基金条例
・東京都事務手数料条例の一部を改正する条例
・東京都市街地再開発事業会計条例を廃止する条例
・東京都議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例
・都立石神井高等学校(H十七)改築工事請負契約
・都立世田谷地区総合学科高等学校(仮称)(H十七)改築及び改修工事請負契約
・都営住宅十七H-一〇六東(百人町四丁目第五)工事請負契約
・都営住宅十七H-一〇五東(高松三丁目第四)工事請負契約
・都営住宅十七H-一〇一東(新宿六丁目)工事請負契約
・都営住宅十七CH-一〇八東(江戸川二丁目・江戸川区施設)工事請負契約
・全国自治宝くじ事務協議会への堺市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更について
報告事項(説明)
・財務諸表を活用した都政改革の推進について
 出納長室関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十八年度東京都一般会計予算中、歳出出納長室所管分
・東京都収入証紙条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・平成十七年度資金管理実績(第三・四半期)について
 収用委員会事務局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十八年度東京都一般会計予算中、歳出収用委員会事務局所管分
・東京都収用委員会委員等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
 主税局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成十八年度東京都一般会計予算中、歳入、歳出 主税局所管分
・平成十八年度東京都地方消費税清算会計予算
・平成十七年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳入、歳出 主税局所管分
・東京都都税条例の一部を改正する条例
・東京都宿泊税条例の一部を改正する条例
・東京都固定資産評価員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
・東京都固定資産評価審査委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・平成十八年度地方税制の改正について

○山加委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、門脇ふみよし理事から、本日付をもって理事を辞任したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認めます。よって、門脇ふみよし理事の辞任は許可されました。

○山加委員長 次に、ただいまの門脇ふみよし理事の辞任に伴い、理事一名が欠員となりましたので、これより理事一名の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○佐藤委員 委員長の指名推選の方法によるものとし、直ちに指名していただきたいと思います。

○山加委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認めます。よって、理事には村上英子委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認めます。よって、理事には村上英子委員が当選されました。
 なお、議席につきましては、ただいまご着席のとおり変更いたしたいと思います。ご了承願います。

○山加委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、財務局、出納長室、収用委員会事務局及び主税局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、財務局、出納長室及び主税局関係の報告事項の説明聴取を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより財務局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○谷川財務局長 財務局所管の案件につきましてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてあります提出予定議案件名表をごらんいただきたいと存じます。
 今回の提出予定議案は、予算案五件、条例案五件、契約案六件、事件案一件の計十七件でございます。
 初めに、予算案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、資料第1号の一ページをごらん願います。
 平成十八年度予算は、第二次財政再建推進プランの最終年度の予算として、財政構造改革の足取りを確かなものとし、東京のさらなる発展を目指す予算と位置づけております。
 また、予算編成に当たりましては、次の二点を基本としてございます。第一には、内部努力や施策の見直しなど、財政再建を徹底するとともに、隠れ借金の圧縮や基金残高の確保などに取り組み、強固で弾力的な財政基盤を構築すること、第二には、都民生活の安全確保を初め、都政が直面する課題に着実に対応しながら、オリンピックなど、東京の将来を展望する取り組みにも重点的に財源を配分し、都民の負託に積極的にこたえることでございます。
 一枚おめくりいただきまして、二ページをごらんいただきたいと思います。一般会計の予算規模でございますが、六兆一千七百二十億円となってございます。都税収入は前年度比五・九%増の四兆五千二十八億円となっております。一般会計に特別会計と公営企業会計を合わせました東京都全体の予算規模は、十二兆四千三百二十二億円となっております。
 飛んで申しわけございませんが、四三ページをお開きいただきたいと思います。平成十七年度最終補正予算案についてでございます。
 今回の補正予算は、都市再生やアスベスト対策などの緊急課題について、国庫支出金を確保し積極的に取り組むこと、税連動経費など義務的な事項について必要な措置を行うこと、都税収入の増加などを活用し、隠れ借金の圧縮と将来需要を見据えた基金積み立てを行うこと、以上を基本的な考えとして編成いたしました。
 補正予算の規模でございますが、一般会計で三千八百五十二億円、特別会計、公営企業会計を含めた全体では五千四百三十四億円となってございます。
 次に、平成十八年度予算案のうち、議会局及び財務局分についてご説明申し上げます。
 資料第2号の五ページをごらんいただきたいと思います。まず、議会局予算でございますが、議会の運営費と事務局の経費を合わせまして、一般会計で五十七億五千百万円を計上してございます。
 次に、七ページをごらんください。表の右上から三段目が財務局の予算でございます。一般会計で約一兆一千六十億円を計上してございます。
 次に、資料3号の平成十七年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 三ページをごらんいただきたいと思います。平成十七年度一般会計補正予算のうち、議会局分と財務局分を合わせました補正額は、補正予算額欄の中段、計の欄にございますように、歳出で約二千五百五十四億円の増額、歳入では、財務局分のみですが、下から三段目、特定財源の計欄にございますように、約二百三億円の増額となってございます。
 次に、条例案についてご説明申し上げます。
 資料第4号は、長期継続契約を締結することができる契約を定める条例でございます。
 地方自治法施行令の改正に伴い、物品の借り入れ、または役務の提供を受ける契約で条例で定めるものについては、長期継続契約を締結することができることとなったため、その契約の範囲を条例で定めるものでございます。
 資料第5号は、東京オリンピック開催準備基金条例でございます。
 オリンピック開催に関連する社会資本等の整備に要する資金に充てるため、新たに基金を設置するものでございます。
 資料第6号は、東京都事務手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 これは宗教法人の境内地等の証明に関する手数料の額を改定するものでございます。
 資料第7号は、東京都市街地再開発事業会計条例を廃止する条例でございます。
 事業の収束に伴いまして、本会計を廃止するものでございます。
 資料第8号は、東京都議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これは東京都議会議員の報酬額を改正するものでございます。
 次に、資料第9号は契約案でございます。
 契約案六件の内訳は、いずれも建築工事でございます。これらの契約金額は合計で約八十四億六千万円でございます。
 最後に、資料第10号の事件案についてでございます。
 事件案は、全国自治宝くじ事務協議会への堺市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更についてご承認いただくものでございます。
 以上が概略の説明でございます。
 なお、これらの詳細につきましては、それぞれ所管の部長から、資料に基づきましてご説明いたします。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○安藤主計部長 それでは、まず最初に資料第1号、東京都予算案につきましてご説明を申し上げます。
 緑の冊子でございますが、めくっていただきまして、一ページの編成方針並びに二ページの財政規模は、ただいま局長からご説明申し上げましたので、四ページの予算のポイントからご説明を申し上げます。
 第一のポイントは、ここにございますように、都民の安全・安心を確保しつつ、東京のさらなる発展を目指す取り組みといたしまして、六つの分野に分けてまとめてございます。
 左でございますが、第一は、都民生活の安全確保ということで、耐震化への助成、浸水被害対策緊急事業、新興感染症への備えなどに取り組むものでございます。
 第二は、都市機能の拡充でございまして、区部環状道路や多摩南北道路など道路ネットワークの構築、鉄道の連続立体交差化の推進、羽田空港の再拡張などを進めてまいります。
 第三は、福祉・保健医療の充実でございまして、子育て推進交付金の創設、介護予防の取り組みなどに当たってまいります。
 右のページに参りまして、第四でございますが、東京の産業力強化といたしまして、中小企業の技術革新に対応する産業支援体制の強化、産学公連携による人材育成を推進してまいります。
 第五は、教育・文化・スポーツの振興でございまして、都立高校改革の推進、オリンピックの招致、東京マラソンの開催等に当たってまいります。
 第六は、良好な生活環境の実現でございまして、都独自の総合的な花粉症対策、さらにディーゼル車規制に対応した車両の買いかえ促進等に取り組んでまいります。
 予算のポイントの第二は、次のページでございますが、強固な財政基盤を構築し、構造改革の足取りを確かなものとする取り組みでございます。
 まず、六ページのグラフにございますように、第二次プランに基づきます取り組みの成果といたしまして、巨額の財源不足の解消を図ることができました。
 また、右のページに移りまして、ここ数年の大きな課題でございました隠れ借金の圧縮についても、この表にございますように、平成十七年度末約九千億円でございますが、十八年度末には約五千九百億円にまで圧縮することができたところでございます。
 さらに、下の方でございますが、将来需要を見据えた基金残高の確保ということで、長期的には大幅な税収の増加が期待できない中で、将来の財政需要や不測の事態に備える取り組みといたしまして、六千億円を超える基金の残高を確保いたしたところでございまして、これで基金残高が隠れ借金を上回ることになるところでございます。
 めくっていただきまして、次の八ページからは歳入の状況でございます。
 全体の状況はここの表のとおりでございます。それぞれにつきまして説明申し上げます。
 右の都税の表をごらんいただきたいと存じます。最近の好調な企業業績などから、法人二税が一〇・六%と伸びたことなどから、都税は前年度に比べて二千五百二十億円、五・九%の増となっております。しかしながら、法人事業税の分割基準の見直しや固定資産税の評価替えに伴う影響によりまして、平成十七年度の最終補正後の予算、後ほどご説明いたしますが、四兆五千六百六十四億円でございますけれども、これと比べますと、六百三十六億円の減となっているところでございます。
 下の方に都税の過去の推移をグラフで示してございますけれども、法人二税が多くを占める都税収入は、回復と悪化を繰り返す企業収益の影響を受けやすくて、極めて不安定な形で増減を繰り返してございますので、引き続き適切な財政運営に努めていく必要があるというふうに考えてございます。
 次のページをお開きいただきますと、都債についてご説明してございます。
 都債の発行は、将来の財政負担を考慮して、これまで以上に抑制に努めたところでございます。発行額は三千五百六十三億円、また、起債依存度は五・八%と、ともに過去十年間で見ると最低の水準にございまして、国や地方財政計画と比べて、極めて健全であると考えております。
 右のページには三位一体の改革の影響をまとめてございます。
 下の方の表をごらんいただきますと、ここでは三位一体の改革と、それと同時期に行われました税制改正等に伴う都の影響額を示してございますが、平成十八年度で、一番下の行ですけれども、九百五十億円、平年度で千四百億円ものマイナスとなっているところでございます。
 一枚おめくりいただきますと、今度は歳出の状況をお示ししてございます。
 一般歳出につきましては、第二次財政再建推進プランに基づきまして、施策の見直し、再構築を行う一方、都政が直面する課題あるいは将来を展望する取り組みに重点的に財源を配分しました結果、前年度に比べて二・〇%の増、四兆一千八百二十三億円となりまして、平成十三年度以来五年ぶりに増となりました。
 この一般歳出の内訳でございますけれども、経常経費は一・六%の増、投資的経費は六千四百七十三億円で、三・九%増となってございます。
 経常経費の内訳で、給与関係費が〇・五%の増となってございますが、これは右のページの真ん中の表にございますように、給与関係費のうちの退職手当が十八年度は千六百五十八億円ということでございまして、対前年度二百二十九億円と大幅に伸びたことによるものでございまして、その他の給与関係費は一・〇%の減、こうなっているところでございます。
 めくっていただきまして、一四ページは目的別の内訳を示してございます。福祉と保健から企画・総務等、額と増減とをお示ししてございますので、後ほどごらんをいただきたいと存じます。
 一五ページから三二ページは、先ほど申し上げました六つの分野の事務を、諸事業を紹介してございますが、これも後ほどごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、飛びまして三三ページをお開きいただきたいと思います。ここでは平成十八年度重点事業の予算化状況についてお示しをしてございます。
 平成十八年度重点事業につきましては、全会計で五百六十一億円の計画額を全額予算計上をいたしたところでございます。
 恐れ入りますが、三六ページをお開きいただきたいと存じます。ここでは第二次財政再建推進プランの取り組みをお示ししてございます。
 まず、左側の内部努力でございますけれども、給与関係費の削減につきましては、この真ん中の表にありますように、職員定数を、右隅にありますが、千九百八十四人削減するなどの取り組みを行いました。この結果、平成十六年度から十八年度までの三カ年では、プランの目標でございます四千人を大きく上回る五千六百五十一人の定数が削減されたところでございます。
 右のページにありますように、コスト管理の徹底あるいは監理団体に対する財政支出の見直しを図るとともに、これ以外にも施策の見直しにつきましても、次の三八ページでございますけれども、ここに代表例をお示ししてございますが、時代状況の変化や、民間または区市町村との役割分担などの観点から、既存の施策及びその実施体制について改めて見直しを行うとともに、スクラップ・アンド・ビルドを徹底して、必要な再構築を行うことによりまして、都民ニーズへの的確な対応を図ったところでございます。
 右の歳入確保でございますが、このうち、受益者負担の適正化につきましては、下の表にありますように、一般会計で二十五条例等で料額の改定及び新設を行うこととしてございます。
 続きまして、次の四〇ページ、四一ページでございますけれども、四〇ページでは地方税財政制度の改善についてお示しをしてございます。
 依然として、根拠のない東京ひとり勝ち論をもとに都から財源を吸い上げようとする不合理な動きが絶えませんけれども、こうした動きに対しましては毅然として反論し、その阻止に向け国に対し強く働きかけてまいります。
 また、右の四一ページでは、今後の都財政の課題についてお示しをさせていただいております。
 十八年度予算では、財源不足の解消に加えまして、隠れ借金についても大幅に圧縮するなど、健全化は進んでおるところでございますが、決してこの先も安定した財政運営が約束されているわけではございませんで、このため、引き続き都財政の構造改革を積極的に推進いたしていきたいと考えてございます。
 次いで四二ページでございますけれども、ここでは参考といたしまして、第二次財政再建推進プランに基づく財源確保額を、プランの目標額とともにお示しをしてございます。内部努力といたしまして確保額が千百二十八億円、施策の見直しで千百三十四億円、歳入確保で五百六十億円などとなっているところでございます。
 次に、隣の右のページで平成十七年度最終補正予算についてご説明申し上げますが、この四三ページの規模等は先ほど局長からご説明申し上げましたので、四四ページをごらんいただきたいと存じます。
 ここでは平成十七年度の最終補正予算の概要でございます。
 一つは、都市再生や災害対応などの緊急課題への取り組みとして、二百七十九億円を計上してございます。
 二つ目は、税連動経費など義務的に補正が必要な事項につきまして、千三十四億円を計上してございます。
 また、右の上でございますが、隠れ借金の圧縮と将来需要を見据えた基金積み立てということでございますが、表にございますように、今回の最終補正では、都税収入を当初の四兆二千五百八億円から四兆五千六百六十四億円と、三千百五十六億円ほどの補正をいたしました。この都税増収分などを活用いたしまして、隠れ借金の圧縮に約一千億、また将来需要を見据えた基金積み立てといたしまして約千五百億、合計二千五百三十九億円を補正するものでございます。
 次の四六ページでございますが、ここでは特別会計並びに公営企業会計の補正の内容、内訳をお示ししてございます。
 四七ページ以降は附属資料でございますが、この中には予算編成方針、使用料、手数料の改定等、そして予算案の特徴、そして都と国の予算比較を付してございます。
 また、五七ページ以降には各種の計数表を付してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 また、この資料とは別に、平成十八年度主要事業という冊子を参考に配布をさせていただいておりますので、これも後ほどごらんいただければと存じます。
 以上で予算案の説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、資料第5号から資料第8号までと資料第10号についてご説明をさせていただきます。
 まず、資料第5号でございますけれども、東京オリンピック開催準備基金条例でございます。
 これはオリンピック開催に関連する社会資本等の整備に要する資金に充てるため、地方自治法第二百四十一条第一項の規定に基づき、新たに東京オリンピック開催準備基金を設置するものでございます。
 引き続きまして、資料第6号は、東京都事務手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 恐れ入りますが、次のページの新旧対照表をごらんいただきたいと存じます。
 今回の改正案は、第四条にございますように、宗教法人の境内地または境内建物であることの証明に関する手数料につきまして、原価計算に基づき、一件につき現行の三千六百円から五千四百円に、改定率一・五倍を限度に改定するものでございます。この改定は平成十八年四月一日から施行する予定となっております。
 引き続きまして、資料第7号でございますけれども、これは東京都市街地再開発事業会計条例を廃止する条例でございます。
 これは昭和五十三年に設置をいたしました市街地再開発事業会計を、事業の収束に伴い廃止するものでございます。
 引き続きまして、資料第8号は、東京都議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 これは去る一月十九日に知事に提出されました東京都特別職報酬等審議会の答申に基づきまして、東京都議会議員の報酬額を改定するものでございます。
 恐れ入りますが、次のページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。
 今回の改正案は、第二条にございますように、下段の現行額を上段の額に改定するものでございます。この改定は平成十八年四月一日から施行する予定となっております。
 引き続きまして、飛びまして、資料第10号でございますが、これは全国自治宝くじ事務協議会への堺市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更についてでございます。
 これは堺市が平成十八年四月一日から政令指定都市となりますので、これに伴い、全国自治宝くじ事務協議会に堺市を加えるとともに、同協議会規約の一部の変更を行うものでございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○臼井経理部長 それでは私の方からは、まず、資料第2号によりまして、平成十八年度議会局及び財務局所管の予算案につきましてご説明申し上げます。
 三ページをお開き願います。初めに、一般会計でございますが、議会局及び財務局合算の平成十八年度一般会計当初予算総括表でございます。
 歳出額は一兆一千百十七億六千万円で、前年度と比較いたしまして、九百十三億二千五百万円の増でございます。また、特定財源は千八百四十二億三千百万余円、また、差引一般財源充当額は九千二百七十五億二千八百万余円でございます。
 恐れ入りますが、八ページをお開き願います。各事業別の予算案の内容のうち、議会局所管の予算でございます。
 1の議会の運営でございます。本年度の予算額は三十五億五千八百万余円でございまして、議員の報酬、費用弁償、その他議会運営に要します経費でございます。
 次に、九ページをごらんいただきたいと思います。2の事務局の経費でございます。予算額は二十一億九千二百万余円でございまして、議会局職員の人件費を初め、都議会の広報関係費、議事録の作成などの経費でございます。
 次に、一〇ページをお開き願います。議会局の合計でございます。予算額は、歳出が五十七億五千百万円、特定財源が百二万七千円で、差引一般財源充当額は五十七億四千九百万余円でございます。
 引き続きまして、財務局所管の予算につきましてご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、一一ページをごらんいただきたいと思います。1の管理事務及び庁有車維持運営等の経費でございます。人件費を初め、工事、物品等の契約、検査、予算編成事務、宝くじの発行事務及び庁有車の維持運営などに要する経費を計上したものでございまして、予算額は三十六億四千九百万円でございます。
 次に、一二ページをお開き願います。2の建築保全事務及び庁舎の維持補修事務等でございます。これは、人件費を初め都庁舎の改修費を含みます本庁舎等の維持管理及び都有施設アスベスト対策に要する経費を計上したものでございまして、予算額は百六億八千六百万円でございます。
 恐れ入りますが、一三ページをごらんください。3の公債費でございます。これは一般会計の財源として起債いたしました都債の元金及び利子の償還などに要する経費で、公債費会計に繰り出すものでございます。予算額は四千九百八十九億二千七百万円でございます。
 一四ページをお開き願います。4の財産運用事務でございます。これは公有財産を資産として効率的に運用を図るとともに、これらを適正に管理するための経費等を計上したものでございます。予算額は二十三億二千六百万余円でございます。
 一五ページをごらんいただきたいと思います。5の財政調整基金積立金でございます。これは東京都財政調整基金条例に基づきまして、所要の額を基金に積み立てるものでございます。積立額は六十五億二百万円でございます。
 下段の6の社会資本等整備基金積立金でございます。これは東京都社会資本等整備基金条例に基づきまして、土地信託事業の配当金収入を基金に積み立てるものでございます。積立額は十七億六千八百万余円でございます。
 一六ページをお開き願います。7の東京オリンピック開催準備基金積立金でございます。これは先ほど局長、また主計部長からもご説明しましたとおり、今回本議会に審議をお願いしております東京オリンピック開催準備基金条例に基づき、オリンピック開催に関連する社会資本等の整備のため基金を積み立てるものでございます。積立額は一千億円でございます。
 下の段の8の公営企業会計借入金償還金でございます。これは中央卸売市場会計からの借入金の償還に要する経費でございまして、予算額は千六百十八億八千万円でございます。
 一七ページをお開き願います。9の他会計支出金でございます。これは特別会計及び公営企業会計に対する支出金でございまして、予算額は三千百五十二億六千七百万円でございます。このうち特別会計に対する繰出金は、中ほどの計上説明欄の経費内訳にございますように、四百五十四億六千六百万円、また公営企業会計に対する支出金は二千六百九十八億百万円でございます。
 一八ページをごらんいただきたいと思います。10の過誤納還付金につきましては三百万円、その下の段の11の予備費につきましては五十億円を予算計上いたしております。
 一九ページをお開き願います。12の特定財源充当歳入でございます。これは財務局の歳入のうち他局の特定事業に充当する歳入でございまして、七百九十一億七千二百万余円を計上いたしております。
 恐れ入りますが、二〇ページをごらんください。13の一般歳入でございます。これは減税補てん債及び繰越金を六百八十五億百万円計上したものでございます。
 下の段の14の税等でございますが、これは地方特例交付金として、一千五百九十八億七千百万余円を計上したものでございます。
 二一ページをお開き願います。財務局の本年度の予算額の合計でございまして、これまでご説明申し上げました各事業の合計といたしまして、歳出で一兆一千六十億九百万円、特定財源で千八百四十二億三千万余円、差引一般財源充当額は九千二百十七億七千八百万余円でございます。
 なお、財務局予算に係ります都債の内容につきましては、二二ページをごらんいただきたいと思います。
 以上で、議会局、財務局所管の一般会計事業別予算案についての説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、次に、財務局所管の二つの特別会計がございます。用地会計、公債費会計についてご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、三一ページをお開き願います。まず、用地会計でございます。
 この会計は、公共用地の先行取得に要する経費を経理する会計でございます。本年度予算額は千百二十七億七千九百万円でございまして、その内訳の主なものは、計上説明欄の経費内訳に記載してございますように、用地買収費二百八十五億一千五百万円、一般会計繰出金五十一億一千四百万余円、公債費会計繰出金七百八十八億六千五百万余円などを計上しております。
 以上の経費に係る財源といたしまして、財産収入、繰入金、都債などを計上しております。
 このほか、次の三二ページに記載してございますが、繰越明許費八億五千七百万円をお願いしております。
 以上で用地会計の説明を終わらせていただきます。
 次に、三五ページをお開き願います。公債費会計でございます。
 この会計は、一般会計のほか、十八会計の都債の発行及び償還費などの経費を一括経理する会計でございまして、本年度予算額は二兆百八十四億一千六百万円でございます。その内訳の主なものは、計上説明欄の経費内訳に記載してございますように、元金償還金一兆四千二百八十六億三千五百万余円、利子償還金二千九百七十七億六千二百万余円、減債基金積立金として二千八百五十七億五千二百万余円などを計上しております。
 以上の経費に係る財源といたしまして、各会計からの繰入金、都債などを計上しております。
 なお、次の三六ページ、三七ページに各会計ごとの詳細を一覧表で記載してございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
 また、債務負担行為及び都債の内容につきましては、三八ページ、三九ページをごらんいただきたいと思います。
 以上で平成十八年度の議会局、財務局所管の当初予算案についての説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、補正予算案について説明を申し上げます。
 資料第3号をごらんいただきたいと思います。
 三ページをお開き願います。一般会計の議会局及び財務局合算の総括表でございます。
 補正は財務局分でございまして、補正額は、歳出で二千五百五十三億六千万余円、特定財源二百二億六千九百万余円の増額でございます。既定予算額と合わせますと、歳出で一兆二千七百五十七億九千五百万余円、特定財源で二千四百四十三億三百万余円となります。
 また、税等の地方特例交付金は、二百二十八億五千四百万余円を増額しまして、既定予算と合わせますと、千九百六十五億七千六百万余円となります。
 四ページをお開き願います。各事業別の補正予算案の内容のうち、1の公債費でございます。これは都税等の増収分を都債の元金及び減債基金積立金に充てるため、六百四十六億四千二百万余円を増額補正し、公債費会計に繰り出すものでございます。
 次に、五ページをごらんいただきたいと思います。2の財政調整基金積立金でございます。これは将来の財政運営に備えて、一千七億四千万余円を増額補正し、財政調整基金に積み立てるものでございます。
 下の段の3の社会資本等整備基金積立金でございます。これは都有施設の更新や大規模修繕に備えまして、五百億円を増額補正し、社会資本等整備基金へ積み立てるものでございます。
 六ページをお開き願います。4の公営企業会計支出金でございます。これは隠れ借金でございます公営企業会計への支払い繰り延べをすべて解消するため、三百九十九億七千八百万余円を増額補正し、公営企業会計に支出するものでございます。
 七ページをお開き願います。5の一般歳入でございます。前年度からの繰越金につきましては、二百二億六千九百万余円を計上するものでございます。
 下の段の6の税等でございます。地方特例交付金の増加分を、二百二十八億五千四百万余円を増額補正するものでございます。
 財務局合計額につきましては、八ページをごらんいただきたいと思います。
 次に、公債費会計につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、一一ページをお開き願います。補正は財務局分でございまして、補正額は、六百四十六億四千二百万余円を増額するものでございます。
 その内訳は、計上説明欄の経費内訳に記載してございますように、元金償還金が十四億七千八百万余円、減債基金積立金として六百三十一億六千四百万円を計上しております。
 以上の経費にかかわります財源といたしまして、一般会計からの繰入金を特定財源として計上しております。
 これで平成十七年度補正予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、資料第4号によりまして、長期継続契約を締結することができる契約を定める条例につきましてご説明申し上げます。
 長期継続契約につきましては、地方自治法第二百十四条の債務負担行為の規定にかかわらず、翌年度以降にわたりまして契約を締結することができるものでございます。
 従前は、電気、ガス、水の供給を受ける契約、電気通信役務の提供を受ける契約、不動産を借り入れる契約に限定されておりましたが、地方自治法施行令の改正に伴いまして、物品を借り入れ、または役務の提供を受ける契約で条例で定めるものにつきましては、長期継続契約を締結することができることとなりましたので、その範囲を条例で定めるものでございます。
 第一条は、長期継続契約を締結することができる契約の範囲に関する規定でございます。
 第一号は、電子計算機を借り入れる契約その他の物品を借り入れる契約であって、商慣習上複数年にわたり締結することが一般的であるものでございます。
 第二号は、庁舎等の設備保守に係る契約その他の翌年度以降にわたり経常的かつ継続的に役務の提供を受ける必要がある契約でございます。
 第二条につきましては、施行に関し必要な事項の規則等への委任に関する規定でございます。
 この長期継続契約の条例の施行につきましては、平成十八年四月一日からの施行を予定しております。
 引き続きまして、資料第9号によりまして、契約議案の概要についてご説明申し上げます。
 表紙を一枚おめくりいただきまして、工事請負契約議案一覧をお開き願いたいと思います。
 初めに、1の総括の表をごらんください。
 今回ご審議をいただきます契約議案は、右側の計の欄にございますとおり、合計六件、契約金額の総額は八十四億五千九百八十五万円でございます。契約の方法は、提出予定六件すべてにつきまして、一般競争入札により契約を締結しようとするものでございます。
 次に、2の案件別の表によりまして、概要についてご説明申し上げます。
 番号1は、練馬区関町北四丁目地内の都立石神井高等学校の校舎棟を改築するほか、体育館などの既存棟の改修工事を施工するものでございます。
 番号2は、現在の都立砧工業高等学校の敷地である世田谷区岡本二丁目地内に、仮称でございますが、都立世田谷地区総合学科高等学校を開設するため、校舎の改築等を行うものでございます。
 番号3から6は都営住宅の建築工事で、番号3は新宿区百人町四丁目地内に、番号4は豊島区高松三丁目地内に、番号5は葛飾区新宿六丁目地内に、番号6は江戸川区江戸川二丁目地内に、それぞれ公営住宅等を建設するものでございます。
 契約の相手方は、表の右の欄に記載してございます。
 一枚おめくりいただきまして、二ページから四ページには、案件ごとに件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法及び工事概要等を記載してございます。後ほどごらんいただきたいと思います。
 また、各案件の入札の経過等につきましては五ページ以降に記載してございますので、あわせてごらんいただきたいと思います。
 以上が契約議案の概要でございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山加委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○曽根委員 六点ほどお願いしたいんですが、一つは、第二次財政プランに基づく施策見直しなど、各項目についての事業や財源の内訳について。
 二つ目に、その第二次財政プランの税収見込みと実際の税収との対比。
 三つ目に、この間、都の所有する都民利用施設で各局から引き継いだもの、その後の処分状況の資料をお願いしたい。
 四つ目、この間、財務局が所管した入札で落札率が九〇%以上だったものの資料。
 五つ、都が入札の指名停止している企業と指名停止期間について。
 六つ、他の道府県の今年度補正予算の回数、金額、主な事業の一覧をお願いしたいと思います。
 以上です。

○山加委員長 ただいま曽根理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出を願います。

○山加委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○安藤主計部長 それでは、資料第11号、財務諸表を活用した都政改革の推進についてご説明をさせていただきたいと存じます。
 東京都は、平成十八年度から、都のすべての会計に複式簿記・発生主義を導入することとなってございますけれども、その導入に当たりまして、改めて公会計改革の意義、財務諸表活用の基本的考え方及び当面の具体的活用策を整理し、冊子としてまとめたものでございますので、ご説明をさせていただきたいと存じます。
 一枚めくっていただきますと、目次がございます。全体の構成は、1は東京都が公会計改革を通じて目指すもの、2が財務諸表活用の基本的な考え方、3が財務諸表を活用した構造改革の三章立てになってございます。
 めくっていただきますと、「はじめに」が出てまいりますけれども、ここではこれまでの経緯を述べるとともに、複式簿記・発生主義の導入の意義について、このページの中ほどの「しかしながら」という段落の中でございますけれども、読ませていただきますと、発生主義の考え方や、複式簿記による会計処理を通じて、これまで不足していた情報を高い精度で取得し、その情報を整理・分析することによって、都民に対する一層の説明責任を果たすとともに、今後の財政運営や事務事業の不断の見直しにつなげていくことと述べているところでございます。
 めくっていただきまして、ここから五ページまでが、東京都が公会計改革を通じて目指すものを記してございます。
 二ページでは、自治体経営の視点を確立すること、隣の三ページでは、自立した自治体の責任を果たすこと、めくっていただきまして四ページでは、説明責任を充実していくこと、そして五ページでは、以上の三点を踏まえまして東京都の構造改革を目指していくことを述べております。
 次に、六ページをごらんいただきますと、財務諸表活用の基本的な考え方をここから述べてございます。
 一つ目の柱が、企業会計方式と官庁会計方式の利点の融合ということで、発生主義の考え方、複式簿記による会計処理には多くの利点がございますが、一方、現行の官庁会計方式もまた大きなメリットを有しておりまして、両方式のメリットを最大限に活用した新しい仕組みを構築してまいりたいと考えてございます。
 二つ目の柱は、六ページの中ほどですけれども、財務諸表を、都政改革を推進するためのツールとして活用することでございます。
 その一つが、議論の素材を提供する財務諸表ということでございまして、例えば財務諸表で新たに提供されるコスト情報を活用して、その費用対効果を高めていくことなどが想定されますが、そのように議論の素材を提供するものとして十分な意義がございますので、そうした活用を図っていきたいと考えております。
 また、右の七ページには、ツールとして機能するための条件を書いてございます。下の方に数字を振ってあるところでございますけれども、財務諸表が正確かつ妥当な情報に基づいて作成された透明性の高いものであることなど、三点を掲げたところでございます。
 次に、八ページでは、財務諸表活用の目的と視点を記してございまして、財務諸表の具体的な活用に当たりましては、その目的は、一つは、(1)、マネジメントの強化、(2)、アカウンタビリティー、説明責任の充実の二点が挙げられております。そしてこの二つの目的を達成していくためには、一つは東京都全体の財政運営の効率性を見るマクロ的な視点、二つ目が各部署が部門レベルの効率化の努力を積み重ねていくミクロ的な視点という二つの視点からのアプローチが必要としております。
 八ページには、このマクロ的な視点から、財務諸表を使った新たな分析の可能性につきまして、八ページの下の方でございますけれども、〔1〕以下にありますように、貸借対照表、右に行きまして、行政コスト計算書、キャッシュフロー計算書、そしてこの三表の組み合わせから、新たな分析の視点を示してございます。
 九ページの下の方には、ミクロの視点から、事業経営の視点に立った活用の方策を述べてございますけれども、具体的には次の一〇ページに示してございまして、内容は四点でございます。
 まず、当期の事業コストをより正確に把握すること、二つ目は、事業に関連する資産と負債の状況をより正確に把握すること、三点目が、より的確な事業評価を行うこと、そして年次報告書の作成でございます。
 そして右の一一ページに、活用の際に最も重要なことでありますところの東京都版マネジメントサイクルを確立すべきと述べてございます。
 一番下の段落にございますように、財務諸表を今後の予算編成に活用するためには、事業を所管する各部署が、人件費、金利、減価償却費など民間並みのコスト情報が盛り込まれた事業別財務諸表を活用して、決算の分析や事業の評価をこれまで以上に質を高めて行い、その結果を次の予算に的確に反映させる仕組み、つまり予算、執行、検証、見直しというマネジメントサイクルを確立していく必要があるといたしたものでございます。
 次の一二ページからは、財務諸表を活用した構造改革といたしまして、具体的な取り組みについて十八年度決算から実施をすること、それと十九年度以降、順次実現していくことに分けて述べてございます。
 一二ページの下のところで、まず、説明責任の充実ということで、十八年度決算から実施するものでございますけれども、右側の一三ページにございますように、一つは財務諸表を議会に提出してまいります。
 また、主要施策の成果には、財務諸表を作成することで得られた情報を反映させたいと考えてございます。
 また、三点目は、各局におきまして事業別財務諸表を作成することとし、東京都版マネジメントサイクルの確立に向けた取り組みを行います。
 そして四つ目は、普通会計財務諸表の前倒し作成とアニュアルレポートの公表、これは財務局が担当いたしますが、八月に普通会計決算を発表しておりますけれども、この公表と同時に財務諸表を作成するとともに、財務局として都全体の財政運営の効率性等を見るマクロ的な視点に立った都財政のアニュアルレポートを公表してまいります。
 最後に、連結財務諸表を財務局として作成いたします。
 以上の五課題に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 一四ページには、ただいまの十八年度決算への取り組みに、さらに改革の推進に向けた取り組みを四つに分けて整理をしてございまして、その一つは、一四ページの中ほどでございますが、財務諸表分析のポイントの整理研究ということでございまして、各局とともに行政施策の分析にふさわしい手法の整理研究を、より実践的な観点から行っていきたいと考えてございます。
 右のページに移りまして、事業別財務諸表の充実、各局担当でございますけれども、予算における事業体系との整合性にも留意しつつ、順次、個別事業ごとの財務諸表の作成に取り組んでまいります。
 また、局別の年次報告書の公表、各局がこの公表を行うような取り組みにつきましても、取り組んでまいりたいと思っております。
 また、一番下でございますが、マネジメントサイクルの確立に向けた仕組みづくりということで、例えば、事業ごとに予算から執行、決算へと情報を確実に追跡できる仕組みなどを課題として取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 内容は以上でございます。
 一七ページ以降には、連結財務諸表の様式イメージを付してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上、簡単ですが報告を終わります。

○山加委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 なければ、資料要求はなしと確認をさせていただきます。
 以上をもって財務局関係を終わります。

○山加委員長 これより出納長室関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○幸田出納長 平成十八年第一回定例会に提出を予定いたしております出納長室関係の案件は、予算案一件、条例案一件の合わせて二件でございます。以下、その概要についてご説明申し上げます。
 初めに、予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元配布の資料第1号の平成十八年度一般会計予算説明書の一ページをお開きいただきたいと存じます。予算総則中の一時借入金についてでございますが、平成十八年度の一時借入金の借り入れの最高額は、前年度と同額の三千五百億円とするものでございます。
 二ページをお開きいただきたいと存じます。平成十八年度予算総括表でございます。
 歳出予算の総額は四十二億二千三百万円でございまして、前年度と比べ三億九千七百万円の増額となっております。
 歳入予算の総額は、十四億七千六百五十六万二千円を見込んでおり、前年度と比べ十一億五千四百四十万一千円の増額となっております。
 続きまして、条例案につきましてご説明申し上げます。
 資料第2号をごらんいただきたいと存じます。
 東京都収入証紙条例の一部を改正する条例案についてでございますが、収入証紙により徴収する手数料を定める別表の規定を、根拠となる関係法令の改正などに伴い改正するものでございます。
 以上が出納長室で提出を予定しております案件の概要でございます。
 詳細につきましては島田副出納長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島田副出納長 それでは引き続きまして、第一回定例会に提出を予定しております出納長室関係の案件につきまして、内容をご説明申し上げます。
 資料第1号でございます。平成十八年度一般会計予算説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページの一般会計予算総則と、二ページの予算総括表につきましては、先ほど出納長からご説明申し上げましたので省略させていただきます。
 三ページをごらんいただきたいと思います。三ページの予算内訳からご説明申し上げます。
 総務費、会計管理費の本年度予算額は四十二億一千四百万円で、前年度と比べ四億二千五百万円の増額となっております。
 会計管理費のうち管理費は二十三億三千八百八十五万円で、前年度と比べ六億六千四百九十五万円の減額となっております。
 管理費は、出納長室職員の給料、諸手当及び管理事務費等を計上しております。減額となりましたのは、新たな財務会計システムの開発が終了したことなどによるものでございます。
 次に、その下の公金取扱費でございますが、本年度予算額は五億三千万円で、前年度と比べ三千万円の増額となっております。公金取扱費は、都の公金を金融機関等を通じて収納または支払いしたときの取扱手数料でございます。
 次に、四ページをごらんいただきたいと思います。積立金でございます。
 本年度予算額は十三億四千五百十五万円で、前年度と比べ十億五千九百九十五万円の増額となっております。
 積立金は、出納長室で保管しております災害救助基金など九基金から生じる利子等を、それぞれの基金に積み立てるため計上したものでございます。増額となりましたのは、十八年度から新たに東京オリンピック開催準備基金を積み立てることなどによるものでございます。
 次に、五ページをごらんいただきたいと存じます。公債費でございますが、本年度予算額は九百万円で、前年度と比べ二千八百万円の減額となっております。公債費は、支払い資金に一時的な不足が生じた場合に、金融機関などから借り入れをするための一時借入金等の利子に要する経費でございます。
 以上、ご説明申し上げました歳出の合計額は四十二億二千三百万円でございまして、前年度と比べ三億九千七百万円の増額となっております。
 最後に、この歳出予算に対します財源内訳でございますが、使用料及び手数料、基金から生じる利子収入などの財産収入及び歳計現金の預金利子収入などの諸収入を合わせました特定財源は十四億七千六百五十六万二千円で、差し引きの一般財源充当額は二十七億四千六百四十三万八千円となっております。
 以上が平成十八年度一般会計予算案でございます。
 引き続きまして、東京都収入証紙条例の一部を改正する条例案につきまして、内容をご説明申し上げます。
 お手数でございますが、資料第2号の東京都収入証紙条例の一部を改正する条例案につきまして、内容をご説明申し上げます。
 資料第2号をごらんいただきたいと思います。
 今回の改正は、収入証紙により徴収する手数料を定める別表の規定を改正するものでございます。
 まず、1は関係法令の改正に伴い別表の規定を整備するものでございます。通訳案内業法の一部改正によりまして、通訳案内業法関係手数料条例の一部が改正され、手数料の名称等を改めることに伴い、別表の規定を整備するものでございます。
 次に、2は収入証紙により徴収することとしております別表の項を削除するものでございます。
 東京都産業労働局関係手数料条例の一部手数料及び東京都種畜検査条例の種畜検査手数料につきまして、収入証紙による収入の方法を取りやめることに伴いまして、別表の項を削除するものでございます。
 なお、お手元には資料第3号、東京都収入証紙条例の一部を改正する条例案関係資料をお配りしてございますので、後ほどごらんいただければと存じます。
 以上をもちまして、本定例会に提出を予定しております出納長室関係の案件の説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山加委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○山加委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○島田副出納長 それでは、報告事項につきましてご説明申し上げます。
 これも大変恐れ入りますが、お手元の資料第4号をごらんいただければと存じます。
 平成十七年度第三・四半期の資金管理実績についてご説明申し上げます。
 (1)の歳計現金等でございますが、平均残高は法人二税の収入などによりまして、第二・四半期に比べ百三十億円増加し、九千五百五十三億円となっております。
 また、利回りは、余裕資金の増加に伴い平均運用期間が長期化したことから、第二・四半期の〇・〇二一%から〇・〇二三%へ向上いたしました。
 次に、(2)、基金でございますが、平均残高は、減債基金において、都債償還のための取り崩しを行ったことから、第二・四半期に比べまして七百十七億円減少し、七千二百八十一億円となっております。
 利回りでございますが、都債償還による取り崩しにあわせて短期運用を行っておりました預金が減少いたしました。こういうことで、預金の平均運用期間が長期化したこと、また、この預金の減少により、基金残高の中で債券の占める割合が増加したことなどから、第二・四半期の〇・一〇三%から〇・一一五%へ向上いたしました。
 二ページをごらんください。下段でございますが、これは今説明しました平均残高及び利回りの推移をグラフにしたものでございます。
 続きまして、三ページをごらんいただければと存じます。上の表の右側でございますが、これが第三・四半期の金融機関種別預金内訳でございます。
 上段の歳計現金等につきましては、支払い準備など流動性確保の観点から、これまでと同様にすべて都市銀行に預金しております。
 中段の基金につきましては、期中平均残高で、都市銀行一五・三%、信託銀行六三・三%、その他が二一・五%となっております。
 資金管理につきましては、引き続き安全性を最重要視した上で、効率的な保管、運用を行ってまいります。
 以上をもちまして報告事項の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○山加委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上をもって出納長室関係を終わります。

○山加委員長 これより収用委員会事務局関係に入ります。
 第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○嶋津収用委員会事務局長 平成十八年第一回都議会定例会に提出を予定しております収用委員会事務局関係の案件について、ご案内を申し上げます。
 案件は二つでございまして、一つは十八年度一般会計予算案、それと東京都収用委員会委員等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例案でございます。
 お手元にお配りしてございます資料第1号、一般会計予算説明書についてご説明いたしたいと思っております。
 一ページ目をお開きいただきたいと思います。
 まず、当初予算の総括表でございますが、今回提出を予定しております当初予算の歳出といたしましては、諸支出金として五億一千二百万円でございます。これは収用委員会の運営に要する経費及び事務局の経費でございます。歳入といたしましては、使用料及び手数料と諸収入で合計七千五十三万余円となってございます。差引一般財源充当額は四億四千百四十六万余となってございます。
 二ページ目は、十八年度の当初予算事業別の総括説明でございます。内容は、次の三ページ以降の事業別の説明によってご案内させていただきます。
 恐縮ですが、三ページをお開きいただきたいと思います。まず、収用委員会の運営に関する経費でございます。
 十八年度の予算額は三千九百九十一万余円で、十七年度の予算額とほぼ同額となってございます。
 内訳を申し上げますと、委員の報酬が三千八百五十六万余円、委員会の運営費が百三十五万円でございます。
 四ページをお願いいたします。これは事務局の経費でございまして、上部の区分の欄をごらんいただければと思います。
 十八年度の予算額は、人件費と事業費との歳出計が四億七千二百八万余円でございます。十七年度と比較して二千百七万円の増となってございます。
 財源といたしましては、特定財源として七千五十三万余を見込んでおりますので、差引一般財源充当額は四億百五十四万余円となってございます。
 次いで、計上説明欄をごらんいただければと思います。経費の内訳でございますが、職員費が三億一千三百八十六万円、管理費が一億五千八百二十二万余円でございます。
 特定財源の内訳は、起業者が裁決を申請する際に納入いたします手数料でございますが、そういったものが三百六十七万円、それから土地収用法の規定に基づいて起業者が負担する鑑定料というのがございまして、これが六千六百八十六万余円でございます。
 五ページについては、私ども事務局予算の合計でございますが、説明が重複いたしますので割愛をさせていただきます。
 次いで、東京都収用委員会委員等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例案につきまして、ご案内を申し上げます。
 資料第2号でございます。それから資料第3号が、改正内容の概要をまとめたものでございます。
 恐縮でございますが、このペラ一枚の資料第3号をごらんいただければと思います。
 まず、改定の理由でございますが、現行の報酬は、二年前、平成十六年四月に改定されたところでございますが、その後の社会経済情勢や一般職の給与改定及び先般答申をいただきました平成十七年度東京都特別職報酬等審議会の答申等を総合的に勘案いたしまして、改めるものでございます。
 内容でございますが、まず、会長につきましては、月額五十四万四千円のところを五十三万二千円に減らします。委員につきましては、月額四十四万五千円を四十三万五千円に、それから予備委員につきまして、日額二万九千三百円を二万八千六百円に、それぞれ改めるというものでございます。
 この条例は、平成十八年四月一日からの施行を予定しております。
 簡単ではございますが、以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○山加委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大沢委員 収用委員会の過去五年間の開催実績をお出しください。
 もう一点は、過去五年間、収用委員会に持ち込まれた案件の数をお示しいただければと思います。少ないようでしたら、件名まで書いていただけるとありがたいんですけれども。

○山加委員長 そのほかにいらっしゃいますか。--ただいま大沢副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出を願います。
 以上をもって収用委員会事務局関係を終わります。

○山加委員長 これより主税局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○菅原主税局長 第一回定例会に提出を予定しております主税局関係の予算案三件、条例案四件の概要をご説明申し上げます。
 初めに、平成十七年度一般会計補正予算案について申し上げます。
 まず、歳入でございますが、現下の経済状況や直近の収入実績等を踏まえました上で、都税収入の見込額を算定し、歳入予算の補正を提案させていただくものでございます。
 都税収入につきましては、徴税努力と好調な企業収益を反映いたしました法人二税の増収などから、総額で三千百五十六億余円の増額補正を行うことといたしました。
 次に、歳出でございますが、法人二税の確定減など還付金の増加により、過誤納還付金に不足が発生いたしましたので、二百億余円の増額補正をさせていただきます。
 続きまして、平成十八年度一般会計予算案について申し上げます。
 まず、歳入でございますが、都税収入につきましては、平成十七年度の最終見込額をベースといたしまして、企業収益予測や民間最終消費支出など、各税目と密接な関連を有する経済指標等を用いながら算定し、これに税制改正に伴う影響額を織り込み、都税総額は四兆五千二十八億余円を計上しております。これは、平成十七年度の当初予算額との対比では二千五百二十億余円、率にいたしまして五・九%の増となっております。
 都税総額に地方譲与税、助成交付金及び税外収入を加えました当局所管の平成十八年度一般会計歳入合計額は、四兆七千四百六十三億余円となっております。
 次に、歳出につきましては、徴税費及び諸支出金合計で千八百五十六億余円を計上いたしました。これは、平成十七年度当初予算額に対し三百二十三億余円、率にいたしまして二一・一%の増となっております。
 続きまして、平成十八年度地方消費税清算会計予算案についてご説明申し上げます。
 歳入合計で一兆千七百二十三億余円、歳出合計で一兆七百三十五億余円を計上いたしました。このうち一般会計への繰出金は三千五百六十六億余円を見込んでおります。
 引き続きまして、条例案について概要をご説明申し上げます。
 初めに、東京都都税条例の一部を改正する条例案でございますが、今回ご審議をお願いいたします内容は、小規模住宅用地に係る都市計画税の軽減措置を、平成十八年度においても一年間継続するほか、災害被害者に対する都税の減免に関する規定を整備するものでございます。
 次に、東京都宿泊税条例の一部を改正する条例案でございますが、宿泊税に関する書類の一部について、スキャナーにより電磁的記録に記録し、保存できるように規定を整備するものでございます。
 次に、東京都固定資産評価委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例案及び東京都固定資産評価審査委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例案でございますが、先般の東京都特別職報酬等審議会の答申の趣旨を勘案し、その報酬額を改定するものでございます。
 以上、簡単ではございますが、第一回定例会に提出を予定しております予算案、条例案の概要についての説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては総務部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三橋総務部長 引き続きまして、お手元の資料に従いまして、第一回定例会に提出を予定しております予算案、条例案をご説明申し上げます。
 初めに、平成十七年度一般会計補正予算案について申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号、平成十七年度一般会計補正予算(第二号)説明書の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 まず、歳入でございますが、この表は、A欄には今回ご提案申し上げます補正予算額を、B欄に既定予算額、C欄には最終見込額をお示ししてございます。
 都税の約四割を占めます法人二税でございますが、上から四行目の法人都民税は、企業収益が好調に推移したことなどから、一千四百四十七億八千七百万余円増の八千五百八十一億九千二百万余円を見込んでおります。
 さらに、四行下の法人事業税も、同じく企業収益の好調などから、千二百二十四億五百万余円増の一兆二千二百九十三億三百万余円を見込んでおります。
 資料にはございませんけれども、法人都民税、法人事業税を合わせました法人二税では、二千六百七十一億九千二百万余円増の二兆八百七十四億九千六百万余円となっております。
 なお、その他の税では、個人都民税、繰入地方消費税、不動産取得税などの増収が見込まれることによりまして、都税収入総額では、最上段にありますとおり三千百五十六億八百万余円増の四兆五千六百六十三億九千八百万余円を見込んでおります。
 次に、歳出でございます。
 恐れ入りますが、二ページをお開きいただきたいと存じます。
 今回、補正をお願いいたしますのは、下段の諸支出金内訳の二行目に記載しております過誤納還付金でございます。
 法人二税の確定申告税額が、予定・中間申告税額を下回る場合に発生いたします還付金が著しく増加をいたしたため、二百億八千万円増額するものでございます。
 続きまして、平成十八年度一般会計予算案について申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第2号、平成十八年度一般会計予算説明書の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 まず、歳入でございます。この表は、A欄に今回ご提案申し上げます十八年度予算額を、またB欄には十七年度当初予算額を記載し、その増減額と増減率をC欄とD欄にそれぞれお示ししたものでございます。
 初めに、上から四行目の法人都民税と、さらにその四行下の法人事業税でございます。
 法人都民税は、好調な企業収益などから千七百四十四億三千三百万余円、法人事業税は、分割基準の見直しによります減収が見込まれるものの、同じく好調な企業収益などから百八十億六千五百万余円の増を見込んでおります。
 資料にはございませんけれども、法人都民税、法人事業税を合わせました法人二税では、十七年度当初予算対比で千九百二十四億九千八百万余円の増となっております。
 次に、上から三行目の個人都民税は、定率減税縮減などの税制改正や上場株式等の配当金の増加などによりまして、四百二十九億五千三百万余円の増を見込んでおります。
 次に、上から九行目の繰入地方消費税でございますが、個人消費や輸入の増加などによりまして百四十五億四百万円の増を見込んでおります。
 その下の不動産取得税でございますが、不動産取引の増加によりまして、百三十億八千九百万余円の増を見込んでおります。
 次に、表の中ほどにございます固定資産税と、さらにその六行下の都市計画税でございます。評価替えに伴います家屋の大幅な減などによりまして、固定資産税で百五十七億三千二百万余円の減、都市計画税で三十九億四千四百万余円の減を見込んでおります。
 以上、都税総額は、最上段にございますとおり四兆五千二十八億三千七百万余円、十七年度当初予算対比では二千五百二十億四千六百万余円、率にいたしまして五・九%の増を見込んでおります。
 続きまして、下から八行目にございます地方譲与税の総額でございますが、二千三百二十三億一千百万余円で、前年度比で大幅な増を見込んでおります。
 これは、主に下から三行目の所得譲与税につきまして、いわゆる三位一体改革の中で、所得税から個人住民税への税源移譲を実施するまでの暫定措置として、千六百五十二億七千八百万余円の増額を計上するものでございます。
 恐れ入りますが、三ページをお開きいただきたいと存じます。
 税外収入でございます。A欄の下から二行目にありますとおり百十一億五千三百万余円を見込んでおります。
 以上、都税、地方譲与税等、当局所管の歳入合計は、最下段にありますとおり前年度対比九・七%増の四兆七千四百六十三億二千三百万余円でございます。
 次に、歳出でございます。
 恐れ入りますが、四ページをお開きいただきたいと存じます。
 まず、徴税費でございます。表の最上段にありますとおり八百五十七億四百万円、十七年度当初予算額に対しまして九十九億九千七百万円の増となっております。
 その内訳でございますけれども、二段目の徴税管理費は、管理事務に係る人件費あるいは都税事務所等の庁舎の維持管理等に要する経費などでございまして、百八十六億八千三百万円を計上いたしております。
 恐れ入りますが、五ページをお開きいただきたいと存じます。
 表の最上段の課税費は、課税事務に係る人件費や都税の課税事務に要する経費で、二百一億九千万円を計上いたしております。
 表の最下段にございます徴収費は、徴収事務に係る人件費や都税の徴収事務に要する経費でございまして、四百十四億二千四百万円を計上いたしております。
 恐れ入りますが、六ページをお開きいただきたいと存じます。
 表の中段の施設整備費につきましては、五十四億七百万円を計上いたしております。この経費は、都税事務所庁舎改修工事及び荒川都税事務所の移転先確保に係る経費を計上しております。
 恐れ入りますが、七ページをお開きいただきたいと存じます。
 諸支出金でございます。九百九十九億九千四百万円で、十七年度当初予算額に対し二百二十三億八千百万円の増となっております。
 以上、徴税費と諸支出金とを合わせました歳出予算の合計額は、最下段にございますとおり千八百五十六億九千八百万円、十七年度当初予算額と比較しますと三百二十三億七千八百万円、二一・一%の増となっております。
 続きまして、平成十八年度地方消費税清算会計予算案について申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第3号、平成十八年度地方消費税清算会計予算説明書の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 まず、歳入でございます。
 国から都に払い込まれます地方消費税は、表の上から三行目にありますとおり八千三百十三億三千万円を見込んでおります。
 また、都道府県間での清算によりまして都に払い込まれる地方消費税清算金収入額は、その三行下にありますとおり、二千四百四十九億四千八百万円を見込んでおります。
 これらに都預金利子と、十七年度からの繰越金等を加えました歳入の合計額は、最下段のとおり、一兆一千七百二十三億三千九百万円を見込んでおります。
 次に、歳出でございます。
 恐れ入りますが、二ページをお開きいただきたいと存じます。
 まず、表の上から三行目の、事務経費としまして国に支払う徴収取扱費は三十億六千八百万円、その下の、他の道府県分として清算支出いたします清算金は七千百三十九億一千三百万円、実質的に東京都の収入となります一般会計繰出金は三千五百六十六億七百万円、それぞれ計上いたしております。
 これらの歳出の合計額は、表の最下段のとおり一兆七百三十五億八千八百万円でございます。
 引き続きまして、条例案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第4号、東京都都税条例の一部を改正する条例案等の概要をごらんいただきたいと存じます。
 初めに、東京都都税条例の一部を改正する条例案でございます。
 一点目は、昭和六十三年度から都が独自に実施しております小規模住宅用地に係る都市計画税を二分の一とする軽減措置につきまして、景気は回復基調にあるとはいえ、中小企業等にとっていまだ先行きが不透明であること等を考慮いたしまして、平成十八年度におきましても一年間継続するものでございます。
 二点目は、近年、地震や水害等の災害が全国に頻発している状況等を踏まえ、不動産取得税につきまして、取得直後に被災した不動産を減免対象に加えるなど、災害被害者に対します都税の減免に関する規定を整備するものでございます。
 次に、東京都宿泊税条例の一部を改正する条例案についてでございます。
 今定例会には、条例等により保存等が義務づけられている書面の電子保存等を容認いたします、いわゆるe文書条例の提出が予定されております。この趣旨を踏まえまして、都税の中で独自の書類の保存を義務づけております宿泊税条例につきまして、書類の一部をスキャナーにより電磁的記録に記録し、保存することができるよう、関係規定を整備するものでございます。
 次に、東京都固定資産評価員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例案及び東京都固定資産評価審査委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例案でございますが、先般の東京都特別職報酬等審議会の答申の趣旨を勘案し、東京都固定資産評価員及び東京都固定資産評価審査委員会の委員の報酬を、現行の勤務一日につき二万九千三百円から二万八千六百円に改定するものでございます。
 施行期日は、いずれの条例案も、平成十八年四月一日を予定いたしております。
 なお、お手元には資料第5号から資料第8号まで、関係資料をお配りしてございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上で、第一回定例会に提出を予定しております予算案及び条例案に関する説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山加委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○曽根委員 三点お願いします。
 一つは、国の税制改定の都税並びに区市町村税への影響について。この中には、定率減税の全廃が行われた場合についても含めてお願いしたいと思います。
 それから、法人事業税の資本金の規模別の課税企業数、課税総額、課税、非課税の割合、滞納率などについてわかるものをお願いします。
 三つ目に、地方税のフラット化が行われた場合の、現在の課税区分別の納税義務者への影響を、できれば区市町村別にお願いしたい。
 以上です。

○山加委員長 ただいま曽根理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出を願います。

○山加委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○川村税制部長 平成十八年度の地方税制改正の動向につきましては、現在開会中の第百六十四回国会に、地方税法等の一部を改正する法律案が提出されております。
 お手元の資料第9号、平成十八年度地方税制の改正についてによりまして、主な税目の改正の概要をご説明申し上げます。
 初めに、個人住民税についてでございます。
 一点目は、いわゆる三位一体改革の一環としての国庫補助負担金の見直しにあわせて、所得税から個人住民税への三兆円規模の税源移譲を行い、現在三段階に区分されております所得割の税率を、一律一〇%にフラット化し、道府県民税を四%、市町村民税を六%とするものでございます。
 その際、個々の納税者の負担増が生じないよう一定の減額措置を講ずるとともに、長期譲渡所得に係る分離課税等の税率の割合等につきましても、道府県民税と市町村民税の所得割の税率の割合に合わせて、四対六に改めるものでございます。
 このような規模の税源移譲の実現は、現行の地方税法が昭和二十五年に制定されて以来、初めてのことでございます。
 二点目は、定率減税について、経済状況の改善等を踏まえ、平成十八年度分をもって廃止するものでございます。
 三点目は、地震災害に対する個人資産の保全を促進する等の観点から、現行の損害保険料控除を改組し、地震保険料控除を創設するものでございます。
 四点目は、生活扶助基準額及び生活保護基準額の改正に伴い、均等割及び所得割の非課税限度額を引き下げるものでございます。
 次に、2の所得譲与税についてでございます。所得税から個人住民税への税源移譲は、平成十九年度分から実施することとされており、このため平成十八年度分につきましては、改正後の道府県民税所得割及び市町村民税所得割の税率による税源移譲額を踏まえ、所得譲与税として、都道府県へ二兆一千七百九十四億円、区市町村へ八千三百億円を、それぞれ譲与するものでございます。
 次に、3の法人事業税についてでございます。
 平成十一年度に、いわゆる恒久的な減税の一環として措置されました税率の特例措置につきまして、本則の制度とするものでございます。
 次に、4の不動産取得税についてでございます。
 一点目は、本則四%の税率を三%とする特例措置につきまして、住宅及び住宅用地並びに商業地等につきましては、土地の流動化促進等の観点から三年間延長いたします一方、住宅以外の家屋につきましては、税率を三・五%とする経過措置を二年間講じた上で、四%の本則税率とするものでございます。
 二点目は、宅地等の取得に係る課税標準を価格の二分の一とする特例措置につきまして、三年間延長するものでございます。
 恐れ入りますが、資料を一枚おめくりいただきまして、二ページをごらんいただきたいと存じます。
 引き続きまして、5の地方たばこ税についてでございます。
 現下の極めて厳しい財政状況にかんがみまして、道府県たばこ税の税率を、千本当たり現行の九百六十九円から一千七十四円に、市町村たばこ税の税率を、千本当たり現行の二千九百七十七円から三千二百九十八円に、それぞれ引き上げるものでございます。
 次に、6の自動車税、自動車取得税についてでございます。
 いわゆる自動車税のグリーン化及び自動車取得税の低燃費車特例について、排出ガス基準及び燃費基準を厳しくするなど軽減対象を重点化した上で、二年間延長するものでございます。
 次に、7の固定資産税、都市計画税についてでございます。
 一点目は、宅地に係る負担調整措置について、商業地等に係る負担水準の上限七〇%を維持し、条例減額制度を継続するほか、負担水準の低い土地に係る当該年度の課税標準額につきまして、一定の上限に達するまで、前年度の課税標準額に評価額等の五%を加えた額とするなど、負担水準の均衡化を一層促進するものでございます。
 二点目は、著しい地価下落に対応した臨時的な税負担の調整措置を廃止するものでございます。
 三点目は、いわゆる新耐震基準を満たしておりません住宅の自発的な耐震改修を促進するため、住宅の耐震改修を行った場合、当該住宅に係る固定資産税額を一定期間二分の一に減額する制度を創設するものでございます。
 最後に、軽油引取税についてでございます。
 都道府県知事の承認を受けないで軽油を製造する者へ、情を知って、原材料や薬品、設備等を提供した者等に対する罰則を創設するなど、脱税防止対策を強化するものでございます。
 以上、平成十八年度の地方税制の改正についてのご報告とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○山加委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山加委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上をもって主税局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時三十五分散会

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