財政委員会速記録第三号

平成十七年三月七日(月曜日)
第二委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十二名
委員長倉林 辰雄君
副委員長秋田 一郎君
副委員長森田 安孝君
理事酒井 大史君
理事鈴木 一光君
理事松村 友昭君
東村 邦浩君
鳩山 太郎君
山下 太郎君
執印真智子君
新藤 義彦君
桜井  武君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長松澤 敏夫君
経理部長臼井  勇君
主計部長熊野 順祥君
主税局局長山口 一久君
総務部長菅原 秀夫君
出納長室出納長櫻井  巖君
副出納長島田幸太郎君
収用委員会事務局局長嶋津 隆文君
審理担当部長井戸 秀寿君

本日の会議に付した事件
付託議案の審査(決定)
・第百三十七号議案 平成十六年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入・歳出-財政委員会所管分、都債
・第百三十九号議案 平成十六年度東京都地方消費税清算会計補正予算(第一号)
・第百四十二号議案 平成十六年度東京都公債費会計補正予算(第一号)
・第百二十六号議案 都営住宅十六H-一〇七東(百人町四丁目第四)工事請負契約
・第百二十七号議案 都営住宅十六H-一〇三東(板橋清水町)工事請負契約
・第百二十八号議案 警視庁小岩警察署庁舎(H十六)改築工事(その二)請負契約
・第百二十九号議案 警視庁三田警察署庁舎(H十六)改築工事(その二)請負契約
・第百三十号議案  警視庁有家族待機宿舎三田住宅(仮称)(H十六)新築工事(その二)請負契約
・第百三十一号議案 平成十六年度新海面処分場Gブロック西側護岸(二重鋼管矢板式)建設工事(その一)請負契約
・第百三十二号議案 平成十六年度新海面処分場Gブロック西側護岸(二重鋼管矢板式)建設工事(その二)請負契約

○倉林委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百三十七号議案、一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債、第百三十九号議案、第百四十二号議案及び第百二十六号議案から第百三十二号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 なお、契約議案につきましては、事業所管の常任委員会から、お手元配布のとおり、調査の報告がありました。
 朗読は省略いたします。ご了承願います。

平成十七年三月四日
都市整備委員長 和田 宗春
財政委員長 倉林 辰雄殿
   契約議案の調査について(報告)
 三月三日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百二十六号議案 都営住宅十六H-一〇七東(百人町四丁目第四)工事請負契約
第百二十七号議案 都営住宅十六H-一〇三東(板橋清水町)工事請負契約
2 調査結果
 自民党、民主党、公明党、日本共産党、ネットは、議案に対し異議はありません。

平成十七年三月四日
経済・港湾委員長 野島 善司
財政委員長 倉林 辰雄殿
   契約議案の調査について(報告)
 三月三日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百三十一号議案 平成十六年度新海面処分場Gブロック西側護岸(二重鋼管矢板式)建設工事(その一)請負契約
第百三十二号議案 平成十六年度新海面処分場Gブロック西側護岸(二重鋼管矢板式)建設工事(その二)請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、公明党、民主党は、全議案に対し異議はありません。
(2) 日本共産党は、第百三十一号及び第百三十二号議案に対し、次の意見がありました。
 (意見)
 埋立処分場である中央防波堤外側処分場は、六年間埋立免許が延伸され、新海面処分場のC、Dブロックの埋立実績においても、十一年程度の埋立量を確保している。さらなる処分量の減量化や良質土砂の有効利用を行えば、延命化が図れる。
 新海面処分場については、当初から廃棄物の発生量などに照らして、建設計画そのものが過大であることを指摘してきた。いま、ヒートアイランド現象や京都議定書の発効などから、自然環境を守り、環境への負荷を抑えることがますます重要になっている。東京港の水面も貴重な財産であり、環境保護からも、廃棄物の処理と埋立処分も徹底した見直しを行うべきである。
 したがって、巨額の建設資金を投入する新海面処分場のGブロックの護岸建設工事を急ぐ必要はない。
 よって、この契約議案二件に反対である。

平成十七年三月四日
警察・消防委員長 こいそ 明
財政委員長 倉林 辰雄殿
   契約議案の調査について(報告)
 三月三日付けをもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
第百二十八号議案 警視庁小岩警察署庁舎(H十六)改築工事(その二)請負契約
第百二十九号議案 警視庁三田警察署庁舎(H十六)改築工事(その二)請負契約
第百三十号議案  警視庁有家族待機宿舎三田住宅(仮称)(H十六)新築工事(その二)請負契約
2 調査結果
 自民党、公明党、民主党及び日本共産党は、全議案に対し異議はありません。

○倉林委員長 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許可いたします。

○松村委員 意見を述べます。
 まず、百三十七号、補正予算案についてです。
 小泉増税の痛みのひどさの実感が、今、高齢者に広がっています。既に廃止が決定された三つの税控除によって、今まで非課税であった年金者がいきなり年数万円の課税となっている年金支払い通知を見て、本当に驚きと怒りの声がわき起こっています。この上、定率減税の縮小、廃止が現実となったら、一体都民生活はどうなるでしょうか。
 このように、小泉政権が都民生活に一層の痛みを押しつけようとしているときこそ、住民の福祉の増進の精神を発揮することが都政に求められています。
 しかも、かつてない税収増となった中、当然、都民生活を応援する補正予算が期待されました。ところが、石原都知事が提案した補正予算案は、都市再生のみで、都民施策といえるものは、わずかな災害対策以外は全くありません。
 その一方で、環状二号線地区再開発など、都市再生の大型開発に約五百億円の財源を投入しました。しかも、税収増でありながら、補正で新たに都債五百三十九億円を発行して都市再生を進めたため、都債残高はまたまた都政史上最高の六兆九千五百十二億円になりました。
 第二次財政再建推進プランによる都民施策切り捨ては計画どおり進めながら、都債発行は、抑制どころか、計画の四千二百億円を一千百億円以上も上回り、五千三百六十八億円にもなってしまいました。そのため、借金返済に充てる公債費が、石原都政となって五千億円台にも膨れ上がってしまったにもかかわらず、借金が減らないどころか、石原知事の借金積み増しが借金返しの公債費を引き上げ、福祉や教育などの都民施策を圧迫する事態にまでなっているのです。
 石原都政となってから二〇〇三年度までの補正予算の使い方を見ると、総額一兆二千六百三十七億円のうち、実に都市再生には四五・一%を使い、一方、都民施策には八・二%、福祉に至っては三十億円しか使っていないのです。
 石原都政となって、当初予算では都市再生の予算を低く抑えているように見せていますが、結局補正予算で大きく伸ばしているのが実態です。
 財政調整基金には一二・九%、借金対策に六・五%を使っていますが、それも、財調基金は底をつき、借金もふえていることからいって、都市再生につぎ込まれてきたといえます。
 今回の補正予算案では、こうしたやり方をこれまで以上に踏襲し、巨額の税収増を減債基金や財政調整基金に積み立てるとしていますが、来年度予算案で首都高速中央環状品川線を地方自治体が直轄事業として行うという前例にないことまでやろうとしていることなどからして、一たん積み立てても、結局は今まで以上に都市再生優先で使われることは明らかです。
 都財政の再建というならば、都民福祉の切り捨て、都市再生優先の逆立ちした財政運営の転換こそ最優先課題としてやるべきことを強く申し上げ、補正予算案には反対します。
 次に、百三十一号議案、百三十二号議案、新海面処分場Gブロック西側護岸建設工事のその一、その二の請負契約について一括して述べます。
 これまで我が党は、東京全体のごみ排出量が減少してきている状況から、新海面処分場の建設計画が過大であり、さらに都財政の現状からいって、多額の税金投入しての護岸改良工事は急ぐ必要はない、見直すべきだと指摘してきましたが、この立場は、東京湾の新たな環境問題からいっても重要となっています。
 よって、本契約案は反対です。
 以上です。

○倉林委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百三十七号議案、一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債、第百三十一号議案及び第百三十二号議案を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立をお願いいたします。
   〔賛成者起立〕

○倉林委員長 起立多数と認めます。よって、第百三十七号議案、一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債、第百三十一号議案及び第百三十二号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百三十九号議案、第百四十二号議案、第百二十六号議案から第百三十号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○倉林委員長 異議なしと認めます。よって、第百三十九号議案、第百四十二号議案及び第百二十六号議案から第百三十号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十分散会

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