委員長 | 近藤やよい君 |
副委員長 | 森田 安孝君 |
副委員長 | 小美濃安弘君 |
理事 | 松村 友昭君 |
理事 | 川井しげお君 |
理事 | 中村 明彦君 |
秋田 一郎君 | |
鳩山 太郎君 | |
執印真智子君 | |
桜井良之助君 | |
藤川 隆則君 | |
桜井 武君 |
欠席委員 なし
出席説明員財務局 | 局長 | 松澤 敏夫君 |
経理部長 | 臼井 勇君 | |
契約調整担当部長 | 山本 憲一君 | |
主計部長 | 熊野 順祥君 | |
財産運用部長 | 宮川 雄司君 | |
調整担当部長 | 平田 章君 | |
参事 | 三津山喜久雄君 | |
建築保全部長 | 福島 七郎君 | |
コスト・調整担当部長 | 松村 光庸君 | |
参事 | 南部 敏一君 | |
出納長室 | 出納長 | 櫻井 巖君 |
副出納長 | 島田幸太郎君 | |
副出納長 | 宇藤 雅隆君 | |
会計制度担当部長 | 岳野 尚代君 |
本日の会議に付した事件
出納長室関係
報告事項(説明)
・平成十六年度資金管理計画について
・平成十六年度資金管理実績報告(第一・四半期)について
財務局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・都立葛飾地区総合学科高等学校(仮称)(H十六)改修工事請負契約
・都営住宅十六H-一〇一北(村山)工事請負契約
・多摩大橋鋼けた製作・架設工事(その二)請負契約
・日暮里・舎人線鋼けた製作・架設工事(その二十八)請負契約
・日暮里・舎人線鋼けた及び鋼支柱製作・架設工事(その二十九)請負契約
・工作物収去土地明渡等の請求に関する民事訴訟の提起について
報告事項(説明)
・「今後の地方財政を考える」について
○近藤委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
次に、先般の人事異動に伴い、主税局長及び幹部職員に交代がありましたので、局長からあいさつ及び幹部職員の紹介があります。
主税局長にご就任なさいました山口一久さんをご紹介いたします。
○山口主税局長 ただいま委員長からご紹介いただきました山口一久でございます。
本年七月十六日付をもちまして主税局長を拝命いたしました。歳入確保に向けまして、全力を尽くしてその職責を全うしたいと考えております。
近藤委員長初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
続きまして、八月一日付をもちまして異動がございました主税局の幹部職員をご紹介申し上げます。
課税部長の松田曉史でございます。徴収部長の吉田裕計でございます。参事で調整担当の橋本隆之でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕
○近藤委員長 次に、同じく収用委員会事務局長及び幹部職員に交代がありましたので、局長からあいさつ及び幹部職員の紹介があります。
収用委員会事務局長にご就任なさいました嶋津隆文さんを紹介いたします。
○嶋津収用委員会事務局長 ただいまご紹介いただきました収用委員会事務局長の嶋津隆文でございます。
もとより微力ではございますが、全力を尽くして職責を全うしてまいりたいというふうに考えてございます。
どうぞ委員長初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
なお、先般の人事異動で私どもの審理担当部長に就任いたしました、ご紹介申し上げます、井戸秀寿でございます。
よろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○近藤委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。ありがとうございました。
○近藤委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、出納長室関係の報告事項の説明聴取並びに財務局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項の説明聴取を行います。
なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求することにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思いますので、ご了承願います。
これより出納長室関係に入ります。
初めに、先般の人事異動に伴い、出納長及び幹部職員に交代がありましたので、出納長からあいさつ及び幹部職員の紹介があります。
出納長にご就任なさいました櫻井巖さんをご紹介いたします。
○櫻井出納長 ただいま委員長よりご紹介いただきました出納長の櫻井巖でございます。
都政を取り巻く状況、環境の変化を十分に踏まえ、出納長室が取り組むべき課題に全力を傾注していく所存でございます。
近藤委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
続きまして、去る八月一日付で異動のありました出納長室の幹部職員をご紹介申し上げます。
副出納長の島田幸太郎でございます。
以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○近藤委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○近藤委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取します。
○島田副出納長 報告事項のご説明に入る前に、新銀行について申し上げます。
新銀行の設立につきましては、これまで出納長室で準備を進めてまいりましたが、本年八月一日付で新銀行設立本部が発足し、所管することとなりました。この場をおかりしまして、ご報告いたします。
それでは、報告事項についてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元の資料第1号をごらんいただきたいと存じます。平成十六年度資金管理計画についてご説明申し上げます。
恐縮ですが、表紙をおめくりいただき、一ページをごらんください。1の、都の資金管理を取り巻く経済・金利動向と計画策定に当たっての基本的考え方でございます。
短期金利につきましては、日銀の金融緩和政策により低位で安定しており、消費者物価指数が安定的にプラスに転じる局面には至っていないため、政策変更も当面は想定されないとの見方が多く、低水準での推移が予想されております。
このため、都の運用対象となる二年までの金利は、若干上昇の傾向も見られるものの、短期金利の見通しからは依然として厳しい運用環境が予想されております。
こうした中で、今年度の資金管理に当たっては、「東京都におけるポートフォリオ」などを踏まえまして、安全性、流動性を確保した上で、運用対象商品の一部拡大等により、効率性の向上を図ってまいります。
恐縮ですが、二ページをごらんください。2の歳計現金等でございます。
まず、(1)の資金収支の見通しです。下段の図-2のような推移になると見込んでいるところでございます。
平成十六年度の平均残高は、三ページの表-1にございますように、四千三百億円と見込んでおります。
次に、(2)の資金配分基準でございますが、昨年度と同様、支払い準備金は流動性預金で保管し、余裕資金は、定期性預金を基本として、可能な限り長い期間保管いたしたいと考えております。
(3)の保管計画でございますが、その下にございます表-2に、歳計現金等の想定配分をお示ししております。
さらに、恐縮でございますが、四ページをごらんください。3の基金でございます。
(1)の基金残高の見通しでございます。平成十六年五月末現在の基金総額は八千二百七十一億円でございますが、十六年度末におきましては、七千四百八十八億円程度と見込んでいるところでございます。
五ページをごらんください。(2)の資金配分基準でございます。都財攻の状況が厳しいことから、運用期間の上限を原則として二年といたしまして、昨年度と同様、リスク分散を図るため、預金と債券等の配分割合の目標を五対五としております。また、金利見通しに影響されないラダー型ポートフォリオと一括運用を組み合わせ、安定的かつ効率的に資金を配分してまいります。
次に、(3)の運用計画でございます。運用商品につきましては、昨年度、新たに資産担保コマーシャルペーパーを運用対象といたしましたが、今年度はこれをさらに拡大するとともに、財投機関債と金融機関等の社債につきまして購入ができることといたしました。
おめくりいただきまして、六ページでございますが、ここに基金につきましての預金と債券等の期間別の想定配分をお示ししてございます。
以上が、簡単でございますが、資料第1号の説明でございます。
引き続きまして、お手元の資料第2号をごらんいただきたいと存じます。平成十六年度第一・四半期の資金管理実績についてご報告申し上げます。
一ページは概要でございます。第一・四半期につきましても、短期金利が低水準で推移している中、安全性、流動性を確保しつつ、効率的な資金運用に努めてきたところでございます。
恐縮ですが、二ページをごらんください。運用商品別内訳でございますが、下のグラフをごらんいただければというふうに思います。
上段の歳計現金等でございますが、一番右側でございますが、平成十六年度第一・四半期の期中平均残高は二千八百十四億円、運用利回りは〇・〇一一%となっております。その下の基金につきましては、期中平均残高は七千九百二十八億円、運用利回りは〇・〇七八%となっております。
一枚めくっていただきまして、三ページでございます。上の表の右側が第一・四半期の金融機関種別預金内訳でございます。上段の歳計現金等の保管先は、すべて都市銀行となっております。基金の運用先につきましても、下のグラフの一番右側、平成十六年度第一・四半期で、信託銀行への預金割合が最も多く、四三・六%となっております。
続きまして、指定金融機関であるみずほ銀行の中小企業向け貸し出しの状況等についてご報告申し上げます。
都といたしましては、去る平成十四年第一回都議会定例会における付帯決議の趣旨を踏まえまして、指定金融機関であるみずほ銀行の財務状況や中小企業向け貸し出しの状況について注視してきたところでございます。
本年七月に発表された、みずほフィナンシャルグループの平成十六年三月期の経営健全化計画の履行状況における中小企業向けの貸出実績は、本店と営業部店が一体となって従来以上に取り組みを強化した結果、計画対比で、参考資料にございますように、約一千三百億円のプラスになっているところでございます。
なお、みずほフィナンシャルグループに対しましては、金融庁より、昨年一月に中小企業向け貸し出しの大幅な減少などを理由とし、また八月には収益目標と実績との大幅な乖離があったことを理由といたします二つの業務改善命令がそれぞれ発せられておりました。ただ、十六年の三月期の決算で計画を上回る貸し出しや利益を計上したことにより、既にこれは解除されたところでございます。
都といたしましては、今後とも、都議会の付帯決議の趣旨を踏まえまして、みずほ銀行の財務状況を注視していくとともに、地域経済社会に対して積極的に貢献することを求めてまいる考えでございます。
以上をもちまして報告事項の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○近藤委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上をもって出納長室関係を終わります。
○近藤委員長 これより財務局関係に入ります。
初めに、先般の人事異動に伴い、財務局長及び幹部職員に交代がありましたので、局長からあいさつ及び幹部職員の紹介があります。
財務局長にご就任されました松澤敏夫さんをご紹介いたします。
○松澤財務局長 ただいま委員長よりご紹介いただきました松澤敏夫でございます。
本年七月十六日付をもちまして財務局長を拝命いたしました。財政再建を初め、財務局の課題に対しまして全力を尽くして取り組んでいきたいと考えております。
近藤委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
それでは、去る八月一日付で異動のありました財務局の幹部職員をご紹介させていただきます。
経理部長の臼井勇でございます。契約調整担当部長の山本憲一でございます。財産運用部長の宮川雄司でございます。調整担当部長の平田章でございます。
以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○近藤委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○近藤委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○松澤財務局長 それでは、お手元にお配りしております提出予定議案件名表をごらんいただきたいと存じますが、財務局所管の提出予定議案は、契約案五件、事件案一件の合計六件でございます。
初めに、契約案についてご説明申し上げます。恐れ入りますが、資料第1号の一ページをお開き願います。
契約案は、建築工事二件、設備工事三件の計五件でございます。これらの契約金額の合計は、約七十五億円でございます。
次に、事件案についてご説明申し上げます。
事件案は、工作物収去土地明渡等の請求に関する民事訴訟の提起についてでございます。これは、江東区内に所在する都有地を権原なく不法占有をしている者に対しまして、工作物の収去及び土地の明け渡しを求めて訴訟を提起するものでございます。
以上が概略の説明でございます。
なお、詳細につきましては、それぞれ所管の部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○臼井経理部長 第三回定例会に提出を予定しております工事請負契約議案の概要につきまして、資料第1号によりご説明申し上げます。
表紙を一枚おめくりいただきまして、工事請負契約議案一覧をお開きいただきたいと思います。
初めに、1の総括の表をごらんください。今回ご審議いただきます契約議案は、右側の計の欄にございますとおり合計五件、契約金額の総額は七十五億二千七百四十五万円でございます。契約の方法につきましては、提案予定の五件すべてにつきまして、一般競争入札により契約を締結しようとするものでございます。
次に、2の案件別の表によりまして、概要についてご説明申し上げます。
番号1は、葛飾区南水元四丁目地内に、仮称でございますが、都立葛飾地区総合学科高等学校の校舎を改修するものでございます。
番号2は、武蔵村山市緑が丘地内に都営村山団地の公営住宅を建設するものでございます。
番号3は、八王子市小宮町地内から昭島市宮沢町三丁目地内にかけて、多摩大橋の鋼けたを製作・架設するものでございます。
番号4及び番号5は、日暮里・舎人線の鋼けた工事でごさいまして、番号4は、荒川区西日暮里二丁目地内から同区西日暮里五丁目地内にかけて、鋼けたを製作・架設するものでございます。番号5は、荒川区西日暮里五丁目地内から同区東尾久四丁目地内にかけて、鋼けた及び鋼支柱を製作・架設するものでございます。それぞれの契約の相手方は、表の右側の欄に記載してございます。
一枚おめくりいただきまして、二ぺージ、このぺージから四ページには、案件ごとに、件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法及び工事概要等を記載してございますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。
また、各案件の入札の経過等につきましては、五ぺージ以降に記載してございますので、あわせてごらんください。
以上が今回提出を予定しております契約議案の概要でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○宮川財産運用部長 私からは、工作物収去土地明渡等の請求に関する民事訴訟の提起についてご説明申し上げます。資料第2号をごらんいただきたいと存じます。
訴訟の趣旨は、都有地の不法占有者であります徳山鐘出こと卞鐘出を相手方といたしまして、工作物収去土地明け渡し等の訴えを提起するものでございます。
明け渡しを求める土地でございますが、所在は江東区枝川一丁目九番二百三十及び二百三十一、面積は合計で千三百六十二・三四平方メートル、地目は宅地でございます。
収去を求める工作物は、鉄骨づくり平屋建ての車庫二棟でございまして、占有者により貸し駐車場として使用されております。
なお、土地の所在等につきましては、二枚目の参考資料にお示ししてございますので、恐れ入りますが、あわせてごらんいただきたいと存じます。
事案の概要でございますが、本件土地は、昭和三年四月に公有水面埋め立てによりまして、当時の東京市が所有権を取得した土地の一部でありまして、昭和五年十二月に東京市道として供用を開始された道路敷地の一部でございます。その後、当該道路は、昭和三十六年四月に江東区へ移管され、特別区道江四八号となりましたが、平成十四年三月に至り、江東区は本件土地を道路区域から除外し、同年七月に都に返還してまいりましたので、現在、普通財産として財務局が管理をしているものでございます。
不法占有の経緯でございますが、本件訴訟の相手方である徳山鐘出こと卞鐘出の父、徳鳳は、本件土地について、少なくとも昭和三十年代から資材置き場として不法占有を開始いたしました。徳鳳の死去後、本件の被告でございます鐘出が、貸し駐車場として不法占有を継続し、現在に至っているものでございます。
都といたしましては、これまで、適正化のための交渉を重ねてまいりましたが、当事者間での合意による解決が極めて困難であることから、本件訴訟を提起するものでございます。
以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○近藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
○近藤委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○熊野主計部長 去る七月に、「今後の地方財政を考える」という小冊子を発表させていただきました。お手元の資料第3号に基づきましてご報告申し上げます。
表紙と目次をおめくりいただきたいと思います。一ページ、「はじめに」というところで、本書の趣旨を述べております。
下の三つ目のパラグラフからごらんいただきたいと思いますが、ご案内のとおり、三位一体の改革の議論が進んでおりますけれども、抜本的な改革に当たりましては、まず、現状を正しく認識する必要があると考えております。そのため、本書では、危機に瀕する地方財政の状況、都と区市町村間の財政面での関係などにつきまして、主として昭和六十二年度以降今日までの推移を中心に、全国と東京の自治体間の比較を交えながら現状の把握を行ったところでございます。で、今後の議論のきっかけとなることを期待して本書を発表したところでございます。
一ページ、ちょっと前に戻っていただいて、目次をごらんいただきたいと思います。今申し上げた趣旨に基づきまして、四章立てになっております。
第一章は、地方財政の危機ということで、国の財政、地方の財政の関係を述べております。それから、二章が都財政の現状でございます。それから、三章で、都の地域における、都と区市町村の財政の関係について述べております。それから、四章で、全国の自治体の状況について触れております。
それでは、内容に入らせていただきますが、三枚おめくりいただいて、四ページをお開きいただきたいと思います。
まず第一章、地方財政の危機について、国と地方を合わせた財政状況を見ますと、歳出と税収の間に大きなギャップが生じていることを述べております。四ページの下の図にありますように、十四年度決算で見ますと、歳出と財源の乖離が約七十二兆ございまして、国債及び地方債、いわゆる借入金で賄っているという状況。特に問題が、赤字国債が二十六兆、赤字地方債が三兆に上っているという点が問題であろうということで図をお示ししてございます。
一ページおめくりいただきまして、六ページでございますが、特に地方交付税の膨張の問題を取り上げてございます。六ページの二つ目の丸にございますように、この間、交付税原資で不足する分を交付税特別会計借入金により手当てし、あるいは臨時財政対策債で運用している、こういった状況をお示ししてございます。その結果、七ページの三つ目の丸にございますように、地方交付税の基準財政需要額に算入される公債費が急増して、ここ十年で三倍になっていることをお示ししてございます。
八ページをお開きいただきたいと思います。そうした結果、何が起こっているかというと、九ページの図でごらんいただきたいと思いますが、平成十六年度の交付税原資十一兆二千億を基準といたしますと、今後、公債費の償還のピーク--公債費だけではなくて借入金等も含めまして、償還のピーク時には、この交付税原資の約四分の三が償還の経費に充てられるという危機的な状況を迎えることを述べております。
一ページおめくりいただきまして、長期債務について述べております。ご案内のとおり、国と地方を合わせて七百兆に上る長期債務が残高として残ってまいります。一一ページの上の表にごらんいただくように、対GDP比較でも、日本は一六一・二%という多額の借入金が残るという状況をお示ししてございます。
二枚おめくりいただきまして、第二章、都財政の現状、一四ページでございます。
都財政につきましても、先ほど申しましたように、歳出と歳入の都税収入のギャップが現在まだ一・八兆円あることをお示ししてございます。
それから、もう一ページおめくりいただきまして、三位一体の議論の中で、特に東京ひとり勝ち論というふうなことがいわれておりますけれども、ここでは特に大都市に特有の財政需要について幾つか例を挙げて、こういったものが大都市需要として、東京都特有の財政需要を抱えているということを四ページにわたってお示ししてございます。
二〇ページをお開きいただきたいと思います。都財政についてですけれども、この間、赤字を埋めるためにいろいろ財政の対応力を活用して予算編成を行ってまいりましたが、その結果、二一ページの上の表にごらんいただきますように、隠れ借金が約一兆一千億に上っているということ。それから、その下にございますように、財政の対応力も限界が来ているということ。特に都債残高の累増、それから基金の減少。次のページをお開きいただきたいと思いますが、二二ページの上の表にございますように、減債基金については、積み立てを先送りしてきた結果、十七年度では約百億円、それから十八年度では三百三十億円の積立不足額が生じて、自転車操業に陥ることをお示ししてございます。
二三ページにお示ししたように、将来を見据えた財政運営を行うためには、こういった財政の対応能力を回復していくことが重要であることをお示ししてございます。
二六ページをお開きいただきたいと思います。区市町村と都の財政の関係でございます。
まず二六ページでは、四角の囲みの中にございますように、都と都内区市町村を比較してみますと、都では都税収入が減少傾向にあって、実質収支も赤字が続いているのに対して、区市町村では団体間により違いがありますけれども、総体として非常に堅調に推移しているということをお示ししてございます。
二八ページをお開きいただきたいと思います。都内の区市町村につきましては、全国の区市町村と比較して比較的良好な決算の指標を示しているということをあらわしております。そこでは、経常収支比率、公債費負担比率の二つを挙げてお示ししてございます。
それから、次のページ、三〇ページをお開きいただきたいと思います。都道府県支出金の状況でございます。
まず三〇ページでは、実質的な都税収入と区市町村への支出金の推移をお示ししてございます。それから、右、三一ページに移りまして、歳入の中に占める都道府県支出金の割合を全国市町村等々と比較してございまして、全国市町村では四・二%程度でございますが、都内の市町村においては一〇・四%、それから特別区においては五・〇%というふうになっていることをお示ししてございます。
三二ページをお開きいただきたいと思います。ここでは補助金の状況ということで、依然として高率補助、少額補助、長期継続補助などが多数存在することをお示ししてございます。
三四ページをお開きいただきたいと思います。そうした補助金の中でも財政補完的な補助について、地方分権の観点から、今後、区市町村の自主性、自立性あるいは自助努力を妨げるものにならないように注意する必要があることを述べております。例示として、振興交付金、都市計画交付金をお示ししてございます。
三六ページをお開きいただきたいと思います。都区財政調整制度について、今後また見直しが行われますが、運営に当たって不断の検証を行って、一層の適正化を図っていく必要があることを述べております。
それから、四〇ページ以降が全国の自治体の状況でございます。
ここでは、まず四〇ページで、一番上の丸にございますように、団体別の人口を見ますと、特別区と政令指定市に全国人口の二〇%以上が集中してきているという現状。それから、四一ページの一番下の丸にございますように、今後、総人口が減少する一方で、高齢化が進む、今世紀半ばには三人に一人が高齢者となる、こういった状況を踏まえますと、行政サービスの原資を負担する力が急速に弱まっていくことを意味しておりますので、今後、それぞれの社会経済の諸制度について構造改革が求められるのではないかということを申し述べております。
それから、四二ページをお開きいただきたいと思います。二つ目の丸にございますように、人口規模が一千人以下の団体で、一人当たりの歳出額が総平均の実に七・二倍になっているというふうなことをお示しして、非効率的な自治体の構成といったものをお示ししてございます。四三ページは、一人当たりの歳出額をお示ししてございます。ご参照いただきたいと思います。
それから、四四ページをお開きいただきたいと思います。ここでは、特別区の歳出構造を類似団体と比較してお示ししてございます。歳出額あるいは目的別で比較をしてございますので、ごらんいただきたいと思います。
それから、四六ページ以降は、行政サービスの実態について、特別区、それから都内市町村あるいは全国市町村、これらの水準をグラフでお示ししてございます。
五〇ページをお開きいただきたいと思います。「おわりに」でございますが、私ども、今後の地方財政を考えるに当たっては、こういう点が多分ポイントになってこようということで若干記述させていただいておりますが、まず、二つ目のパラグラフにございますように、少子高齢化の一層の進展は、福祉関係需要の増大と同時に、行政サービスの財源を負担する世代が減少する、二重に厳しい時代の到来を意味する。それから、一つパラグラフを飛んでいただいて、社会経済構造の変化により、中長期的にも税収に多くを期待できない中、行政需要の増大に今後どのように対応していくのか、また、限られた財源をより効率的、効果的に活用するにはどうしたらいいか、今まさにこうした点が、行政に、そして住民にも問われているのではないかという問題意識を持っておりまして、最後から二つ目のパラグラフにございますように、住民みずからが、単にサービスの高低だけではなくて、施策の優先順位あるいは内容にまで踏み込んで吟味し、選択できる仕組みをつくり上げること、これが分権の改革につながるというふうに考えておりまして、こうした点を踏まえながら、今後、地方財政を一緒になって考えていきましょうということでございます。
なお、一番最後に、補助金の一覧、これは、従来から先生方にお約束してございました補助金関係事務適正化委員会の報告を受けて、これに基づきまして、十六年度の予算ベースで補助金の一覧を一番最後、七一ページ以降につけておりますので、ごらんいただきたいと思います。
以上、雑駁でございますが、報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○近藤委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で財務局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時三十六分散会
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