財政委員会速記録第三号

平成十三年三月六日(火曜日)
   午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長遠藤  衛君
副委員長松原 忠義君
副委員長大木田 守君
理事西条 庄治君
理事古館 和憲君
理事大西 英男君
鈴木貫太郎君
野田 和男君
星野 篤功君
山本賢太郎君
松村 友昭君
桜井良之助君
渡辺 康信君

 欠席委員 なし

 出席説明員
財務局局長木内 征司君
経理部長碇山 幸夫君
主計部長成田  浩君
主税局局長大塚 俊郎君
総務部長白戸  毅君
出納長室出納長佐々木克己君
副出納長三宅  亨君
収用委員会事務局局長安間 謙臣君
次長宇口 昌義君

本日の会議に付した事件
 付託議案の審査(決定)
  ・第百十六号議案 平成十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、歳出 財政委員会所管分、都債
  ・第百十八号議案 平成十二年度東京都公債費会計補正予算(第一号)
  ・第百三号議案 都立世田谷地区単位制高等学校(十二)建設工事請負契約
  ・第百四号議案 都営住宅十二H-三〇一東(町屋六丁目)工事請負契約
  ・第百五号議案 都営住宅十二H-一〇一北(東大和向原)工事請負契約
  ・第百六号議案 平成十二年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その二)請負契約
  ・第百八号議案 土地の売払いについて
  ・第百九号議案 土地の売払いについて

○遠藤委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして付託議案の審査を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百十六号議案、平成十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債、第百十八号議案、第百三号議案から第百六号議案まで、第百八号議案及び第百九号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了しております。
 なお、第百三号議案から第百六号議案までの契約議案につきましては、それぞれ所管の常任委員会から、お手元配布のとおり調査報告がございました。
 朗読は省略いたします。ご了承願います。

平成十三年三月五日
           文教委員長 村松みえ子
財政委員長 遠藤  衛殿
   契約議案の調査について
 三月一日付をもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
 第百三号議案 都立世田谷地区単位制高等学校(十二)建設工事請負契約中、文教委員会所管分
2 調査結果
 異議はありません。

平成十三年三月五日
        経済・港湾委員長 いなば真一
財政委員長 遠藤  衛殿
   契約議案の調査について(報告)
 三月一日付をもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
 第百六号議案 平成十二年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その二)請負契約
2 調査結果
(1) 自民党、公明党、民主党は議案に対して、異議はありません。
(2) 日本共産党は議案に対し、次の意見がありました。
 (意見)
 技術革新が進んでいる中で、しゅんせつ土対策を考え直す時期に来ているのでないかと考える。
 都財政が厳しい中で、これ以上大型公共事業を進めることが必要なのか疑問である。

平成十三年三月五日
        建設・住宅委員長 倉林 辰雄
財政委員長 遠藤  衛殿
   契約議案の調査について
 三月一日付をもって議長から依頼のあったこのことについて、左記のとおり報告します。
     記
1 調査議案
 第百三号議案 都立世田谷地区単位制高等学校(十二)建設工事請負契約中、建設・住宅委員会所管分
 第百四号議案 都営住宅十二H-三〇一東(町屋六丁目)工事請負契約
 第百五号議案 都営住宅十二H-一〇一北(東大和向原)工事請負契約
2 調査結果
 全議案に対して異議はありません。

○遠藤委員長 この際、古館理事から発言を求められておりますので、これを許します。

○古館委員 まず、第百八号議案、土地の売払いについて述べます。
 この議案は、世田谷区深沢二丁目の土地、旧都立大跡地を民間マンション業者に売却するものでありますが、近隣の祖師谷公園は、住民が反対しているにもかかわらず公園用地買収を都が強引に進める一方で、駒沢公園に接する貴重な本件用地は、公有地の有効活用を求める都民の声に反してマンション業者に売り払うというものであり、このような対応には賛成することはできません。
 第百十六号議案、二〇〇一年度、平成十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)について意見を述べます。
 本最終補正予算は、三千五百九十七億円という税収増を見込んだ総額五千二百九十五億円に上る大型のものとなりました。これは、この十年間をとってみても、群を抜く巨額の補正予算であり、都民にとっては、長期化する不況と生活苦の中で一筋の光明を見る思いで、その予算編成に期待をしておりました。それは、二〇〇一年度の当初予算と合わせると、税収増は実に八千四百億円にも達し、財政再建推進プランが目標とした財源不足六千三百億円をも上回り、切り縮めてきている都の福祉施策の復元や、介護保険料、利用料の減免制度の実現、雇用拡大など、都民が切望している諸施策の充実に十分にこたえられるだけの財源があるからであります。
 しかし、本補正予算案では、法律で定められた財政調整基金千七百四十一億円の積み立て、公営住宅や中小河川の整備費などもありますが、その多くは都民の願いにこたえるものではなく、大型公共事業に多くの予算を投入するものとなりました。国の補正予算に伴う経済対策として千五百二十三億円が計上され、そのうちの九割を超える千三百九十億円が投資型経費で占められ、汐留区画整理に二百五十六億円、さらに、本来、国や同公団が責任を持って調達しなければならない首都高速道路公団への無利子貸付が二百十一億円、国が行う国道、一級河川などの道路河川整備の直轄事業の負担金として、その使途も明らかにされないものに、国のいいなりで二百二十五億円が予算計上され、さらには財政破綻の臨海副都心開発救済のために、来年度から返済すればよいことになっている羽田沖埋立会計借入金二百十四億円を前倒しして返済するなど、不要不急ともいえる事業への大盤振る舞いが実行されようとしています。
 我が党は、二十一世紀の東京で真に必要な公共事業は、社会資本整備としておくれている福祉、住宅、公園、歩車道分離、バリアフリー対策などに力を注ぐべきであることを主張しておりますが、これらについては不十分なままであり、こうした方向への転換を強く求めるものです。
 今年度都が行った福祉の切り捨ては、国の年金改悪、医療制度の改悪、介護保険料の徴収などによる負担にさらなる拍車をかけ、高齢者、障害者などには、ずっしりと重くのしかかってきています。この福祉施策の切り捨ては、財源不足を最大の理由として断行されてきたことからも、その根拠が、二〇〇〇年度末と二〇〇一年度当初で八千四百億円もの増収が見込まれているからには、切り捨てた福祉をもとに戻すことは当然のことであります。
 シルバーパス全面有料化、老人医療費助成・マル福、老人福祉手当、心身障害者医療費助成などの切り下げた分をもとに戻すのにかかる経費は約四百億円、増収分の一部でできます。介護保険料、利用料の減免は九十億円でできます。景気対策の即効薬は、個人消費を高めることにあることは明らかです。そして、地方自治体の使命が、都民の福祉と暮らしを守ることにあることも明らかであります。そして、しっかりと財源もあります。
 日本共産党都議団は、増収分を都民の福祉、暮らしにと一貫して主張してきた者として、本補正予算案に反対するものであります。
 以上です。

○遠藤委員長 発言は終わりました。

○大西委員 率直に申し上げますけれども、今の発言については、共産党の自己の、政党の宣伝活動、街頭演説にも匹敵するような、そうした扇動的な発言というのは、委員会の中で気をつけていくべきだと思うのですよ。私たちも、この委員会審議の中で、申し上げるべきところは申し上げている。で、あなたたちは委員会審議の大半の時間を使って、あなたたちの主張をしているじゃないか。それを我々は静かに聞いているよ、委員会のルールに基づいて。
 しかし、それを、あえてまた再度こういう形で発言をして、党利党略的にやっていくということは、委員会の公平公正性からいっても問題がある。それを申し上げておくのにとどめます。(「そんな討論ないじゃないの」と呼ぶ者あり)討論じゃないよ、意見だよ。議事進行について意見を述べちゃいけないのか。

○渡辺委員 今の発言ですけれども、これは理事会で議論されて、そして意見を申し述べるということを確認されたわけでしょう。だから、そういうことに従ってやっているわけだ。(「だって、内容はつまびらかにされていないじゃないか」と呼ぶ者あり)ちょっと黙って聞きなさいよ。(「今の内容は街頭演説だよ」と呼び、その他発言する者あり)黙って聞きなさいよ。(「大西理事は欠席して……」「欠席じゃないよ、やるということだけを聞いているだけだよ。内容については聞いてないだろう、内容について理事会で審議してないだろう」と呼び、その他発言する者多し)
 あなたのいうことは何だ、それは。言論そのものを封殺するものじゃないか。許されないよ、そんなことは。(「委員長、休憩して理事会やりなさいよ」「委員長、委員長」と呼び、その他発言する者多し)冗談じゃないよ。私が……

○遠藤委員長 速記をとめて。
   〔速記中止〕

○遠藤委員長 速記を開始してください。

○渡辺委員 理事会で一応決まっていることに対して--大西委員だって理事なんだよ、参加しているんでしょう。それを認めていて、ここへ来たら、それをけしからぬということは何事かと、私からいいたいですね、それは。(「委員長」と呼ぶ者あり)ちょっと待ちなさいよ。(「もういいじゃないの、あと何がいいたいの」と呼ぶ者あり)まだある、これからだよ。
 私たちが審議の過程でいろいろ意見出して、そして理事者に対して質問をする、そういうことで、いかに私たちが主張しているのが理にかなっているかということを、私たちは自信を持って議論をしてきたわけですよ。その議論をしてきたものを、最終的にここで意見として申し述べて、そしてその議案に対する態度をはっきりさせる、当たり前のことじゃないですか、これは。そういうことまでやらせない、それに対していちゃもんをつけるということ自体が、民主的じゃないですよ、そんなやり方は。まして理事会で決まったことを否定するような、そんなことは絶対許されるものじゃないということを私は述べておきたいと思います。

○大西委員 理事会で発言が認められたというのは、おっしゃるとおりですよ。理事会において発言の内容までは、これはもちろん今までの委員会運営の関連からいってチエックできるものではありません。また、そういうことをしていいということでもありません。しかし、私は、その発言の中身について申し上げている。
 あの中身は、まさしく、委員会審議において共産党さんが大部分の時間を費やして主張なさったことを、さらにアジテーター的に街頭演説と聞き間違えるぐらいの論旨で行っておられるから、委員会審議の客観性や公平性について疑義があるのじゃないかという私の意見を、私の意見を申し上げている。だから、これについて決をとれとか、委員会の発言を取り消すとか、私は一言もいっていない。その私自身の意見開陳が許されない委員会なんですか。それこそ非民主的じゃないか、独善的じゃないかと申し上げておきたいと思います。
 私は、あくまで(「委員長」と呼ぶ者あり)委員長、不規則発言を封じてください。(「何が不規則発言だ」と呼ぶ者あり)不規則発言だ、おれが発言しているんだ。黙りなさい。私が発言しているんだよ。(「自分のことを棚に上げていうのじゃないよ」と呼ぶ者あり)黙りなさい。
 それで、そういうご意見を私として申し上げ、そして今後の委員会の運営について、ご参考に供していただきたいと各委員の皆さんに問題提起をして、私は終わります。
〔「だめだよ、認められないよ、そんなの」「何をいってるんだよ、発言を認められなかったら、ファッショじゃないか」と呼ぶ者あり〕

○渡辺委員 議会運営の問題に(「共産党のファシズム的な体質が一番明らかだ、これで」と呼び、その他発言する者あり)それこそ不規則発言じゃないか。黙って聞きなさい。
 理事会でちゃんと決められた内容、しかも、長々とやるということは、理事会でどれくらいあるのですかというふうに、大体大まかな話が出るでしょう、もちろん中まではチェックしないということはあるけれども。堂々とやるということは、これは必要なんですよ。ただ、これが十分も二十分もかかるとかというのだったら、話はまた違うかもしれない。(「時間の問題をいっているのじゃないの、内容についての私の意見を申し上げただけ」と呼ぶ者あり)中身の問題をあんたいっているんでしょう。中身の問題だって、大西委員からいわせたら、私たちの意見ということが、何かアジテーターみたいな、そういうニュアンスの話に立っているけれども、そんなことは絶対ないのですよ。これまで審議してきた内容そのものをコンパクトにまとめて、それで意見としているわけだから、当たり前の話ですよ。それを勝手にねじ曲げて、これが街頭宣伝でアジテーターやっているみたいな、そういうものだというふうな印象を与えるような発言なんていうことについては、絶対に許されるものじゃない。
 私は、そういう点で、大西委員の発言には同調しかねますから。

○遠藤委員長 大西理事の意見としての発言であり、それに対して渡辺委員の方から、異議に対する発言がございましたので、この問題については、これで発言を終わります。
 これより採決を行います。
 初めに、第百十六号議案、平成十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債、第百六号議案及び第百八号議案を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方のご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○遠藤委員長 起立多数と認め、よって、第百十六号議案、平成十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、予算総則、歳入、歳出、財政委員会所管分、都債、第百六号議案及び第百八号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百十八号議案、第百三号議案から第百五号議案まで及び第百九号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 異議なしと認めます。よって、第百十八号議案、第百三号議案から第百五号議案まで及び第百九号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十八分散会

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