財政委員会速記録第十九号

平成十二年十一月二十八日(火曜日)
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長遠藤  衛君
副委員長松原 忠義君
副委員長大木田 守君
理事西条 庄治君
理事古館 和憲君
理事大西 英男君
鈴木貫太郎君
野田 和男君
星野 篤功君
山本賢太郎君
松村 友昭君
桜井良之助君
渡辺 康信君

 欠席委員 一名

 出席説明員
財務局局長木内 征司君
技監畑野 喜邦君
経理部長碇山 幸夫君
契約調整担当部長中村 忠夫君
主計部長成田  浩君
財産運用部長橋本  剛君
地域整備担当部長菊地 睦郎君
庁舎管理部長川島 英男君
営繕部長野本 孝三君
参事岸野  勇君

本日の会議に付した事件
 請願の取り下げについて
 財務局関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・平成十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、財務局所管分
  ・都営住宅十二H-一〇四(村山)工事請負契約
  ・都営住宅十二H-一〇六(村山)工事請負契約
  ・戸吹トンネル(仮称)整備工事(その一)請負契約
  ・神田川・環状七号線地下調節池(第二期)善福寺川取水施設工事(その四)請負契約
  ・平成十二年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その一)請負契約
  ・高砂橋鋼けた製作・架設工事請負契約
  ・当せん金付証票の発売について
  報告事項(説明)
  ・財産利活用総合計画について

○遠藤委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、請願の取り下げについて申し上げます。
 お手元に配布の請願一二第五二号の二について、平成十二年十一月十七日付で取り下げを許可した旨、議長から通知がございました。ご了承願います。

○遠藤委員長 次に、今後の委員会について申し上げます。
 先ほどの理事会で、お手元に配布の日程のとおり申し合わせをいたしましたので、よろしくお願いをいたします。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、財務局関係の第四回定例会提出予定案件及び報告事項の説明聴取を行います。
 提出予定案件及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより財務局関係に入ります。
 第四回定例会に提出を予定しております案件について、理事者の説明を求めます。

○木内財務局長 第四回定例会に財務局から提出を予定しております議案は、補正予算案一件、契約案六件、事件案一件の合わせて八件でございます。
 初めに、平成十二年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 三宅島の火山活動及び伊豆諸島における一連の地震活動により、三宅村、新島村、神津島村の住民の方々に多大な被害が生じております。とりわけ三宅島では、全島民が島外避難するという状況に立ち至り、避難生活が長期化しております。また、港湾や道路など生活の基盤となる施設や農林水産業、観光などの基幹産業に大きな被害が発生しております。
 今回は、災害発生に伴う応急対策や道路、河川の復旧、農林水産業などの産業振興といった緊急に必要となる経費につきまして、歳出規模で三百三十八億円、事業規模で六百二十八億円となる補正予算を編成することとしたものでございます。
 続きまして、契約案についてご説明申し上げます。
 建築工事が二件、土木工事が三件、設備工事が一件の合わせて六件でございます。これらの契約金額の総額は、約百二十一億円でございます。
 次に、事件案についてご説明いたします。
 当せん金付証票の発売についてでございます。これは、平成十三年度分の宝くじの発売限度額を二千九十四億円に定めるものでございます。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。
 なお、具体的な内容につきましては、それぞれ所管の部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○成田主計部長 それでは、私の方から、資料第1号、第2号及び第4号についてご説明申し上げたいと思います。
 まず、資料第1号をごらんいただきたいと思います。平成十二年度の十二月補正予算でございます。
 先ほど局長が申し上げましたように、三宅島を初めとする伊豆諸島の災害復旧関連の対策は、都政の喫緊の課題となってございます。そこの編成の考え方にございますように、(1)、当面の住民の生活の安定化を図るための生活資金の貸し付けなどの災害応急対策、(2)、道路や河川の災害復旧、(3)、農林水産業などの産業振興、これらに迅速に対応するために緊急に必要となる、ただいま申し上げました三つの柱の経費について、予算の措置を講じさせていただいたところでございます。
 2といたしまして、財政規模でございますが、今回は、歳出三百三十八億円、債務負担行為二億円でございます。これらに係る事業規模といたしましては、右の端に書いてございますように六百二十八億円となってございます。そして、今日、都財政は厳しい状況にございますが、こうした災害対策を迅速に講ずる観点から、そこに書いてございます特定財源、今回は国庫支出金百九十億円、都債百億円、その他といたしましては、繰越金四十六億円を含む特定財源ですが、これらを適切に活用し補正予算を組んだところでございます。
 補正予算の概要を三つの柱に沿ってご説明させていただきたいと思います。
 まず、災害応急対策でございますが、避難をされた島民に対します寝具、被服等生活必需品の支給等といたしまして三億三千百万、また、三宅島の小中学校の生徒並びに高校生が秋川高校に現在避難しておりますが、その受け入れに要する経費といたしまして、その下の枠に掲げてございますように、賄いの材料費であるとか、あるいは給食調理補助員の雇い上げ等を初めとする給食関係費といたしまして二億三千五百万、また、親元を離れての生活で精神的に不安になりがちな児童生徒に対します心のケアということで、アドバイザリースタッフを派遣しておりますが、それらの経費七百万円等々、二億五千四百万でございます。
 また、神津島村及び新島村におきましては、被災者受け入れのための村営住宅建設に対する補助を二億二千四百万講じているところでございます。
 続きまして、二ページ目でございますが、そこに書いてございますように、生活福祉資金あるいは災害援護資金の無利子貸付を既に行っておりますが、今回の予算で、新たに災害復興住宅融資の利子補給ということで、被災住宅の新築、補修につきましては、公庫の融資が、新築につきましては二千八十万、補修につきましては九百七十万行われますが、それにつきまして十年間、当初五年間は本人負担ゼロ、六年目以降は一%の利子補給で一・一%の負担、こうした住宅融資の利子補給を開始することとしたところでございます。
 また、災害対策本部の運営等で三億七千五百万を計上しております。
 二番目の柱でございます道路、河川の災害復旧といたしましては、河川災害復旧ということで、そこに書いてございますように、三宅村の伊ヶ谷沢あるいは大沢等々の砂防ダムの設置等の工事といたしまして百三十五億五千九百万、また、道路災害復旧等といたしまして、三宅村の三宅循環線を初め三路線、二十八カ所の工事費五十七億四千七百万を計上しております。
 なお、都道の二一一号線の新島トンネルにつきましては、十三年度から工事に着手するところでございます。
 三番目の柱といたしまして、農林水産業などの産業振興でございます。
 最初の柱は、農林業の災害復旧及び振興ということで、三宅村の農地降灰及び泥土の除去等、ほかに林道事業等を行うもので六十六億一千百万でございます。
 また、三池港あるいは若郷漁港を初め、六港湾、九漁港、二海岸につきましての災害復旧並びに水産業振興のための漁業資源調査等で五十四億八千万を計上してございます。
 三番目は、観光振興ということで、この間の噴火、地震により欠損が増大しております離島航路事業者への補助、東京-神津島等四航路に対します離島航路補助のほか、伊豆諸島では、今回の災害の中で深刻な風評被害を大島、三宅島等で受けておるところでございます。これらに対しまして、補助率三分の二の振興事業という形で今回新たに予算を計上させていただきました。地元の町村観光協会、船会社、さらには旅行代理店を巻き込んだ観光客の呼び込みのための事業に、創意と工夫を凝らしていただきたいと思います。
 以上が今回の十二月の補正予算でございます。
 現在、三宅島等におきましては、引き続き有毒ガスの発生とか、そういう事態が続いております。私どもといたしましては、今後、この十二月補正に加え、最終補正あるいは十三年度予算の中で適切に対応してまいりたいと考えております。
 続きまして、資料第2号でございます。資料第2号は、平成十二年度の補正予算説明書でございます。
 恐れ入ります、二ページをごらんになっていただきたいと思います。一般会計の補正予算の議会局、財務局の予算総括表でございます。その表の下の方をごらんになっていただきたいと思います。
 今回の補正は財務局分のみで、そこに書いております繰越金四十五億七千二百万余を計上するものでございます。
 次の三ページに簡単な説明を記載してございますので、後ほどごらんいただければと思います。
 以上で補正予算の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、資料第4号でございます。資料第4号は、当せん金付証票の発売についてでございます。
 当せん金付証票、すなわち宝くじの平成十三年度の限度額に関する議案でございまして、記の欄に書いてございますように、公園整備等の費用の財源に充当するために、前年比〇・八%、十七億円増の二千九十四億円の限度額を定めるものでございます。
 提案理由に書いてございますように、この裏面に参照条文を記載してございますが、当せん金付証票法第四条第一項の規定に基づき提案するものでございます。
 よろしくご審議のほどお願いいたします。

○碇山経理部長 資料第3号によりまして、第四回定例会に提出を予定しております工事請負契約議案の概要につきましてご説明を申し上げます。
 表紙を一枚おめくりいただきまして、一ページにございます工事請負契約議案一覧をお開き願いたいと存じます。
 初めに、上の表でございますが、1の総括の表をごらんいただきたいと存じます。
 今回、ご審議いただきます契約議案は、表の右端の計欄にございますように、合計六件、契約金額の総額は百二十一億二千二百二十五万円でございます。契約の方法は、提案予定の六件すべてにつきまして、競争入札により契約を締結しようとするものでございます。
 次に、表の真ん中以降の、2の案件別の表によりまして、各案件の概要についてご説明いたします。
 それぞれの契約の相手方は、工事の規模等によりまして二者から四者で構成されます建設共同企業体によるものと、工事の性質等によりまして建設共同企業体による施工になじまない工事につきましては、単独の企業とそれぞれ契約を締結しようとするものでございます。
 表の番号1及び番号2でございますが、武蔵村山市緑が丘地内に都営住宅を建設するものでございます。
 番号3は、八王子市戸吹町地内からあきる野市牛沼地内におきます、これは仮称でございますが、戸吹トンネルを整備するものでございます。
 番号の4でございますが、杉並区堀ノ内二丁目地内におきまして、神田川・環状七号線地下調節池の取水施設を建設するものでございます。
 番号5でございますが、江東区晴海二丁目地先におきます新海面処分場Gブロックの西側護岸の地盤を改良するものでございます。
 番号6は、葛飾区青戸二丁目地内から同区高砂二丁目地内におきます高砂橋の鋼けたを製作、架設するものでございます。
 次の二ページから四ページにかけましては、ただいまご説明申し上げました契約案件ごとに、件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法、工事概要等を記載してございますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。また、各案件の入札の経過等につきましても、五ページ以降に記載してございます。あわせてごらんいただきたいと存じます。
 以上が、今回提出を予定しております契約案件の概要でございます。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。

○遠藤委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。

○渡辺委員 一つだけお願いしたいのですけど、三宅島の全島避難という状況のもとで、三宅島の村民に対しての生活支援ですね、いろいろあると思います。その内容について、具体的にどういうものを支援してきたのかということがわかるような資料をお願いしたい。これは貸付金等々も含めてお願いしたいと思います。

○遠藤委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 ただいま渡辺委員から資料要求がありました。これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 異議なしと認め、理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出をお願いいたします。

○遠藤委員長 次に、理事者から、財産利活用総合計画について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○橋本財産運用部長 資料第5号、財産利活用総合計画についてご説明申し上げます。
 お手元の資料をごらんください。表紙の次にございます目次をごらんいただきたいと存じます。「はじめに」以下、全体を三章で構成してございます。
 第1章は、財産の有効活用方策でございます。ここでは、資産アセスメントに基づく活用のほか、未利用地の有効活用、土地の処分、施設の有効活用などに関する計画を述べております。
 続きまして、第2章では、財産の利活用に関係する制度改善や事務改善の方策を述べております。
 また、第3章では、資料といたしまして、資産アセスメントによる見直し対象施設や未利用地などのリストを掲げてございます。
 次に、一ページをごらんいただきたいと存じます。
 1の計画策定の目的でございますが、本計画は、資産アセスメントの結果等を踏まえまして、建物や土地を中心とする財産の利活用に関する総合的な計画を策定し、財政構造改革を財産面から推進していくことを目的としております。
 次に、3の、この計画の位置づけでございますが、この計画は、土地や建物について、従来の適正な管理に重点を置く考え方から、それらを行政経営資源の一つと考えて、その利活用を図るということに、さらに重点を移していくための方策を示すものでございます。
 4の計画期間でございますが、原則として、平成十三年度から十五年度までの三年間としております。
 次に、二ページをお開きいただきたいと存じます。資産アセスメントに基づく有効活用でございます。
 先般、資産アセスメント調査を実施いたしまして、各局が所管する約二千件の施設の使用実態を調査いたしました。その結果、利用の効率が低いもの、周辺の土地利用と整合しないものなど、百八の施設について見直しの必要があるといたしました。
 これらの見直しを必要とするものにつきましては、具体的な方策を提言して活用を図っていくこととしております。この方策につきましては、三ページの上の方に七種類の類型ごとの内訳を示してございます。一つの施設について複数の方策を掲げたものがございますので、活用方策の数は見直すべき施設の数よりも多くなり、合計で百四十九となっております。
 次に、四ページをお開きください。財務局所管未利用地の有効活用方策でございます。
 財務局が所管する未利用地は、駐車場や学校グラウンドなどとして暫定利用しているものを含めまして、約百九十八ヘクタールございます。このうち、土地利用計画がないもの約九十七・六ヘクタールにつきましては、地元の区市町村に利用照会を行い、利用予定のないものについて売却を図ることといたしました。また、土地利用計画があるものにつきましても、計画決定後五年以上経過して未着手である事業につきましては、計画そのものを見直すことといたしております。
 次に、六ページをお開きいただきたいと存じます。各局所管未利用地の有効活用方策でございます。
 財務局を除く各局が所管する未利用地は約七十九ヘクタールございます。このうち、約十七ヘクタールにつきましては財務局に引き継ぎ、全庁的な利活用を図るもの以外は売却することとしております。したがいまして、未利用地につきましては、財務局所管分と各局所管分を合わせた約百十五ヘクタールにつきまして、地元区市町村の利用予定がないものを売却してまいります。
 次に、八ページをお開きください。都有地の売却促進でございます。
 十一、十二両年度の売却目標額は五百億円でございましたが、十一年度は二百八十億円を売却しております。今後、売却目標額を増額いたしまして、平成十二年度から十四年度で一千億円以上を売却する計画でございます。
 次に、一〇ページをお開きいただきたいと存じます。施設の有効活用でございます。
 都庁本庁舎にファシリティーマネジメントを導入してオフィスコストを削減するとともに、空きスペースに、民間ビルを賃借している事業所を移転させるなど、施設の有効活用を図ってまいります。
 次に、一六ページをお開きいただきたいと存じます。土地、建物の活用手段の多様化でございます。
 今年度は、定期借地制度や定期借家制度を導入いたしまして、高齢者福祉・医療の複合施設の職員用住宅などに適用いたしましたけれども、十三年度以降、さらに適用事例を拡大してまいります。
 次に、一八ページをお開きください。財産運用事務の改善方策といたしまして、財産管理業務の包括的外部委託などを行い、アウトソーシングの拡大を進めてまいります。
 次に、二三ページをお開きいただきたいと思います。
 このページ以降は資料でございますけれども、資産アセスメントによって見直しが必要とされた施設のほか、財務局及び各局所管の未利用地リストなどを掲載してございます。恐縮ですが、各リストの説明は省略させていただきますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 なお、計画の概要版を挟み込んでおきました。
 以上、雑駁ではございますけれども、説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○遠藤委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 発言がありませんので、資料要求はなしと確認をさせていただきます。
 財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十九分散会

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