委員長 | 遠藤 衛君 |
副委員長 | 松原 忠義君 |
副委員長 | 大木田 守君 |
理事 | 西条 庄治君 |
理事 | 古館 和憲君 |
鈴木貫太郎君 | |
野田 和男君 | |
星野 篤功君 | |
山本賢太郎君 | |
山崎 泰君 | |
松村 友昭君 | |
桜井良之助君 | |
渡辺 康信君 |
欠席委員 一名
出席説明員財務局 | 局長 | 木内 征司君 |
技監 | 畑野 喜邦君 | |
経理部長 | 碇山 幸夫君 | |
契約調整担当部長 | 中村 忠夫君 | |
主計部長 | 成田 浩君 | |
財産運用部長 | 橋本 剛君 | |
地域整備担当部長 | 菊地 睦郎君 | |
庁舎管理部長 | 川島 英男君 | |
営繕部長 | 野本 孝三君 | |
参事 | 岸野 勇君 | |
主税局 | 局長 | 大塚 俊郎君 |
総務部長 | 白戸 毅君 | |
税制部長 | 鮎澤 光治君 | |
調整担当部長 | 須々木亘平君 | |
参事 | 谷口 広見君 | |
参事 | 川村 栄一君 | |
課税部長 | 佐藤 昭久君 | |
資産税部長 | 齋藤 熙君 | |
徴収部長 | 小泉 克已君 | |
参事 | 小林 宣光君 | |
出納長室 | 出納長 | 佐々木克己君 |
副出納長 | 三宅 亨君 | |
副出納長 | 道本 佳治君 | |
収用委員会事務局 | 局長 | 安間 謙臣君 |
次長 | 宇口 昌義君 |
本日の会議に付した事件
出納長室関係
事務事業について(説明)
財務局関係
事務事業について(説明)
主税局関係
事務事業について(説明)
収用委員会事務局関係
事務事業について(説明)
○遠藤委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
先ほどの理事会で、お手元に配布の日程のとおり申し合わせましたので、よろしくお願いいたします。
次に、請願陳情について申し上げます。
当委員会に付託されております請願陳情は、お手元配布の件名表のとおりであります。ご了承をお願いいたします。
本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、出納長室、財務局、主税局、収用委員会事務局の順に、事務事業について説明の聴取を行います。
なお、事務事業につきましては、本日は説明を聴取し、資料の要求をすることにとどめ、質疑は後日行いたいと思いますので、ご了承願います。
これより出納長室関係に入ります。
初めに、佐々木出納長より、あいさつ並びに幹部職員の紹介がございます。
○佐々木出納長 出納長の佐々木克己でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
遠藤委員長を初め委員の皆様方には、今後、東京都の会計事務を所掌いたします私どもの出納長室の事務事業につきまして、格別のご指導をいただくわけでございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
それでは、続きまして、私どもの幹部職員をご紹介させていただきます。
副出納長の三宅亨でございます。それから、警視庁・東京消防庁担当副出納長の道本佳治でございます。それから、当委員会との連絡等を担当いたします総務課長の一瀬秀樹でございます。
以上でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○遠藤委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○遠藤委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○佐々木出納長 それでは、出納長室の事務事業につきまして、その概要をご説明申し上げます。
紫色の事業概要の三ページをごらんいただきますと、出納長室のあらましというところがございます。ここを中心に簡単に申し上げます。
出納長室は、会計に関する事務を所掌しておりまして、大きく分けまして三つの種類の事務を行っております。
その第一が、出納長の職務権限に属する事務でございます。これは、現金及び有価証券の出納保管、それから支出負担行為の確認、決算の調製などの会計事務でございます。
二つ目は、知事の補助組織として行う事務でございます。これには、支払い資金が不足するときに行う一時借入金の借り入れ、それから基金に属する現金や有価証券の運用管理に関する事務、さらには、財務会計システムの管理運用や用品に関する事務などがございます。
それから三つ目が、都の一般会計にかかわる事務以外のものでございまして、これは地方自治法上の法定受託事務でございます、国の歳入歳出にかかわる支出官、歳入徴収官等の国の会計事務、それから地方公営企業法の一部が適用されるところの、いわゆる準公営企業に関する会計事務などでございます。
出納長室では、これまで、以上のような会計に関する事務の適正な執行に努めてきたところでございますけれども、ご案内のように、近年の我が国における金融状況の大変大きな変化、それからIT化の著しい進展、こういうことに伴いまして、早急に取り組むべきさまざまな課題が実は生じております。
現行の会計制度というのは、半世紀以上前に制定されたものでございまして、その後も適切な改正というのがそれほど加えられてないというようなものでございます。したがいまして、このような環境の急変に対しまして、十分に対応できるものとはなっていないというのが現状でございます。
そういうことから、出納長室では現在、新たな社会経済状況に対応すべく、種々の検討を行っている最中でございます。とりわけ、平成十四年四月のペイオフ解禁に備えた公金の管理の問題、それから指定金融機関制度のあり方等は大変重要な課題でございますし、また、会計制度におけるIT化への対応についても、住民サービスの向上と事務の効率化の観点から、これも早急に取り組む課題でございます。
出納長室といたしましては、会計事務の適切な執行及び円滑な財政運営に努めていくとともに、このような諸課題に並行して積極的に取り組んでいくというところでございます。そういう事情でございますので、今後とも、ひとつよろしくご指導、ご鞭撻のほどをお願い申し上げたいと存じます。
詳しいことにつきましては、三宅副出納長からご説明申し上げます。どうかよろしくお願い申し上げます。
○三宅副出納長 出納長室の事務事業につきまして、お手元にお配りしてございます事業概要により、ご説明させていただきます。
三ページの出納長室のあらましでございますが、ただいま出納長からご説明申し上げましたので、説明を省略させていただきたいと存じます。
四ページをお開きいただきたいと存じます。出納長室の機構図及び職員数でございます。
まず、組織でございますが、出納長のもとに、本庁勤務の副出納長と警視庁・東京消防庁担当の副出納長が置かれ、そのもとに総務課以下七つの課が設置されております。
出先事務所といたしましては、中央出納事務所以下、区部、多摩、島しょ地域を合わせまして十四の出納事務所が設置されております。
職員数は、下の表に記載しておりますとおり、本年八月一日現在で、出納長以下二百五十七名でございます。
なお、本年十二月一日より、出納事務の簡素効率化を図るため、中央出納事務所及び台東出納事務所を統合し、新たに千代田出納事務所を設置する予定でございます。また、島しょ地域の四出納事務所を廃止し、これらの業務を本庁で一括処理することとしております。
これら各課及び出納事務所の分掌事務につきましては、次の五ページから一七ページにかけて記載してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
少し飛びまして、二一ページをお開きいただきたいと存じます。出納長室の予算と決算でございます。
まず、平成十二年度一般会計予算の概要でございますが、上段の歳入は、合計欄に記載してありますとおり、総額で十三億九千百十一万余円でございます。その主なものは、財産運用収入として基金から生じます利子及び配当金収入、用品調達基金からの繰入金収入、都預金利子による収入などでございます。
次に、下段に掲げてございます歳出は、総額で九十億三千万円となっており、その内容は、当室職員の人件費や財務会計システムの管理運用に要する経費などから成る管理費、金融機関へ手数料として支払う公金取扱費、基金への積立金及び一時借入金等に対する支払い利子でございます。
二二ページをお開きいただきたいと存じます。平成十一年度一般会計決算の概要でございます。
歳入は、合計で四十五億三千七百三十八万余円、歳出は、合計で八十九億八千七百六十六万余円となっております。
歳入歳出の内容は、先ほどの予算の概要でご説明申し上げたものと同様の科目で、表に記載のとおりとなっております。
次に、二五ページをお開きいただきたいと存じます。このページから五六ページにかけましては、出納長室が行っております事務事業の内容を記載してございます。
まず、金銭会計事務でございます。
金銭会計事務のうち、(1)の収入事務でございますが、一般的な収入の方法といたしまして、納入義務者となる都民の方などが銀行や郵便局といった金融機関などの窓口で納付する方法や、口座振替により納付する方法等がございます。このような方法により納付されました収納金は、指定金融機関にございます都の預金口座に振りかえられ、都の収入となります。
こうした収納の方法は、IT化の進展に伴い、ATM、電話、パソコン等の利用により、住民の方が時間、場所の制約を受けずに行うことが可能となってまいりました。官公庁や企業、金融機関等との間をネットワークで結び、収納の簡便化、多様化を図る、いわゆるマルチペイメントネットワークの導入につきまして、収納サービスの向上の観点から、現在研究を進めているところでございます。
次に、(2)の支出事務でございますが、各局または各事業所は、それぞれの事業執行に伴う経費の支払いを行うため、支出命令書を発行いたします。出納長等は、この支出命令が法令等に適合しているかどうかの審査をし、確認をした上で債権者に支払いをしております。
支払いの方法といたしましては、次の二六ページに記載してございますように、小切手や現金による支払い、口座振替払いなどがございます。
なお、本年三月より、口座振替払いの一形態として、口座情報払いの制度を導入し、債権者の利便性の向上を図っております。
次に、(3)の決算事務でございます。
会計年度の出納閉鎖は、法令の規定によりまして五月末となっており、出納長は、それから三カ月後の八月末までに、決算を調製し、その附属書類とともに知事に提出いたします。知事は、これらを監査委員の審査に付した後、議会の認定に付することになっております。
なお、現在、各方面から関心を寄せられております貸借対照表、いわゆるバランスシートにつきましても、関係局と鋭意検討を進めております。
次に、二八ページをお開きいただきたいと存じます。平成十一年度各会計歳入歳出決算総括表でございます。
一般会計の外十九の特別会計につきまして、歳入歳出それぞれごとに、予算現額、収入済額または支出済額、予算残額、収入率または支出率をお示ししてございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
次に、三〇ページをお開きいただきたいと存じます。資金管理でございます。
まず、(1)の歳計現金及び一時借入金に関する事務でございますが、出納長室では、歳計現金の収支状況を的確に把握するため、事業を執行している各局に収支予定表などの提出を求めるとともに、経済動向等を考慮しながら、資金計画を作成しております。この資金計画によって、支払い資金の不足が予測されます場合は、市中の金融機関や国から一時的に資金を借り入れることになりますが、この一時借入金の借入最高額は、毎年度、予算で定めることとされており、平成十二年度は三千五百億円でございます。
なお、平成十一年度の資金事情の概況につきましては、次の三一、三二ページにかけて記載してございますが、基金等からの繰りかえ運用を行うことにより、金融機関等からの一時借り入れは行いませんでした。また、現在のところ、本年度におきましても一時借り入れは行わない見込みでございます。
引き続き、三二ページをごらんいただきたいと存じます。(3)の基金でございます。
まず、アの特定の目的のために資金を積み立てる基金として、十二の基金がございます。このうち、東京都財政調整基金は、現在の都財政を反映し、十五億余円の残高となっております。また、今年度より新たに、東京都緊急地域雇用特別基金及び東京都介護保険財政安定化基金の二つが設けられました。
このほかに、表の下のイにお示ししてある定額の資金を運用するための基金として、東京都区市町村振興基金など三基金がございます。なお、これらの基金のうち、東京都土地開発基金は、本年五月末日をもちまして廃止となりました。
以上の歳計現金や基金などの公金につきましては、平成十四年四月のペイオフ解禁に備えた安全かつ効率的な運用を図る必要がございます。ご案内のように、ペイオフが解禁されますと、金融機関が破綻した場合に預金者に保護されるのは、原則として一千万円までの預金とその利息分のみであり、この取り扱いは公金についても同様でございます。このため、出納長室では他の自治体とともに、金融機関や金融商品の適切な選択、金融機関の破綻に備えた対策について検討を進めております。今後とも、公金の安全かつ効率的な運用を図っていく所存でございます。
次に、三四ページをお開きいただきたいと存じます。指定金融機関等について記載してございます。
都の公金は、公金取り扱いの効率的運営と安全性を確保するため、法令に基づき、現金の取り扱いに熟達している金融機関を指定して取り扱いをさせております。その種類といたしましては、指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署の四種類がございますが、三五ページの第7表に、指定金融機関等の指定状況をお示ししてございます。
都の指定金融機関は、現在、富士銀行でございますが、同行は本年九月に、日本興業銀行及び第一勧業銀行と、持ち株会社みずほホールディングスを設立いたしました。富士銀行外二行は、現在の形態のまま、その傘下に入ることとなります。今後、これら三行は、平成十四年春に部門別、機能別に再編される予定であると聞いております。こうした動向を踏まえまして、指定金融機関制度について現在検討を進めているところでございます。
次の三六ページから五六ページまでは、ただいまご説明申し上げました事務のほか、出納長室が所掌しております会計事務の企画、指導に関する事務、物品の管理に関する事務、財務会計システムの管理運用に関する事務、用品に関する事務、国費会計に関する事務、準公営企業会計に関する事務及び小笠原村費会計に関する事務について、それぞれ記載してございます。
なお、小笠原村費会計事務の補助執行につきましては、小笠原村の事務執行体制が整備されましたため、今年度をもちまして終了することになっております。
その他の事務につきましても、いずれも、より公正で効率的な会計事務あるいは環境に配慮した用品の供給等、今日の社会経済状況に適切に対応した処理が行われるよう、改善を図ってきているところでございます。
五九ページ以降は、付表として、局及び所の出納機関別担当区分、出納長室の沿革などをお示ししてございますが、説明は省略させていただきます。
以上をもちまして、出納長室の事務事業の概要について説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○遠藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方はご発言を願います。
○松村委員 二つになると思いますけれども、一つは、指定金融機関等の指定状況の中で、収納代理金融機関、この中で普通銀行が百十二行指定されていますけれども、この普通銀行の上位十行と、それから取扱高というんですか、そういうのがわかれば……
○佐々木出納長 預金高ですか、それとも東京都の公金の取扱高ですか。
○松村委員 上位十行と、それに関する実績というか、ちょっと後で……。
○佐々木出納長 では、後ほど。
○松村委員 もう一つは、準公営企業会計、ここにも収納取扱金融機関として十二金融機関を指定しているというふうにありますけれども、その十二金融機関の、同じように実績といいますか、そういうのがわかる資料。
二点お願いいたします。
○遠藤委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 ただいま松村委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出を願います。
以上で出納長室関係を終わります。
○遠藤委員長 これより財務局関係に入ります。
初めに、木内財務局長より、あいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
○木内財務局長 財務局長の木内征司でございます。
財務局といたしまして、所管事務事業につきまして、適切かつ円滑な運営に努めますとともに、現下の都政の最大の課題の一つである財政構造改革の推進に、引き続き全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。遠藤委員長を初め、委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を切にお願い申し上げます。
それでは、財務局の幹部職員をご紹介申し上げます。
技監の畑野喜邦でございます。経理部長の碇山幸夫でございます。契約調整担当部長の中村忠夫でございます。主計部長の成田浩でございます。財産運用部長の橋本剛でございます。地域整備担当部長の菊地睦郎でございます。庁舎管理部長の川島英男でございます。営繕部長の野本孝三でございます。技術管理担当参事の岸野勇でございます。当委員会との連絡等に当たらせていただきます、参事で総務課長事務取扱の斉藤一美でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○遠藤委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○遠藤委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○木内財務局長 財務局で所管しております主要な事務事業の概要について、ご説明申し上げます。
初めに、財政運営の概要について申し上げます。
まず、平成十一年度の一般会計決算でございますが、歳入が六兆四千四百億円、歳出が六兆四千二百億円で、差し引きの形式収支は約二百億円の黒字となりましたが、翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は八百八十一億円の赤字となり、二年連続の赤字となりました。減収補てん債の発行や減債基金積み立ての一部見送りなどの財源対策を講じることによって、赤字幅の圧縮を図りましたが、なおこの赤字額、先ほど申した八百八十一億円を計上する結果となりました。これらの財源対策を講じなかった場合の実質的な赤字は、約五千八百億の巨額なものでございます。
次に、平成十二年度予算でございますが、当初予算の歳出は、一般会計が五兆九千八百八十億円、十八の特別会計で三兆四千五百三十億円、十二の公営企業会計で二兆三千二百九十億円でございまして、合計は十一兆七千七百億円でございます。
十二年度予算は、財政再建推進プランの初年度の予算として、都財政の構造改革を推進する中で、財政再建の達成に向けて確実な第一歩を踏み出す予算と位置づけました。
予算の編成につきましては、職員定数の削減など内部努力への取り組みのほか、すべての施策や実施体制について、あらゆる角度から精査、点検を行い、一千九百四十億円の財源を確保いたしました。それでもなお財源不足が生じたため、職員給与の削減や減債基金積み立ての一部計上見送り、土地開発基金の廃止などの臨時的な財源対策を講ずることにより、予算を編成したところでございます。
都財政は引き続き厳しい状況下にございまして、財政再建に向けた道のりはまだ遠く険しいといわざるを得ません。このため、六月に「財政構造改革の推進に向けて」なる冊子を公表いたしまして、依然として危機的状況にある都財政の現状と、財政構造改革を進めるに当たっての課題について明らかにしたところでございます。
現在、十三年度予算編成の過程にございますが、財政再建推進プランで示した財政構造改革の基本的視点に立ち、引き続き徹底した施策の見直しを進める中、事業の再構築を図ってまいります。
今後とも、全庁を挙げて積極的に施策の見直しや税財政制度の改善などの財政構造改革を推進し、新たな施策展開を行い得る強固で弾力的な財政体質の確立に努めてまいります。
次に、契約事務について申し上げます。
契約事務は、都における各種事務事業の円滑な執行を確保するための手段として、極めて重要な事務でございまして、常に厳正かつ公正であることを基本といたしております。そのため、競争入札参加資格の格付順位や入札結果等を公表するとともに、予定価格の事前公表や低入札価格調査制度を実施し、入札・契約手続の公正性、透明性のより一層の向上を図っております。
また、中小企業対策の観点から、これまで分離分割発注の推進、共同企業体方式の活用などにより、中小企業者の受注機会の確保を図ってまいりました。今後も、引き続きこれらに配慮しつつ、現下の財政状況を踏まえまして、適切な発注ロットの設定など、建築や土木工事のコストの縮減の取り組みを行ってまいります。
次に、財産運用について申し上げます。
都が保有する公有財産のうち、各局の事務事業に供するものについては、行政財産としてそれぞれの局が管理し、それ以外の財産は普通財産として、原則として財務局が管理しております。
また、今年度から、各局が所管する財産全般につきまして、施設利用の有効性、効率性、維持管理状況等を一定の評価基準のもとに評価する資産アセスメントを実施しております。その結果を踏まえ、現在、行政財産を含む各局が所管する財産全般につきまして有効活用策等を明らかにする、財産利活用総合計画の策定を進めているところでございます。
このほか、本庁舎及び通信施設の維持管理、並びに各局からの施行委任に基づく諸施設の営繕工事等が、財務局の主要な事務事業でございます。
なお、詳細につきましては、経理部長よりご説明申し上げます。
○碇山経理部長 財務局の事務事業につきまして、私からご説明を申し上げます。
お手元にお配りしてございます事業概要の表紙のすぐ裏側でございます。目次の前のページになりますが、これをお開きいただきたいと存じます。財務局の組織図及び職員定数をお示ししてございます。
財務局の組織は、ごらんのように、経理部、主計部、財産運用部、庁舎管理部、営繕部の五部及び二十八課一室で構成されております。このうち財産運用部は、平成十二年四月一日付組織改正によりまして、管財部と用地部を統合し発足したものでございます。八月一日現在の当局の職員定数は、六百九十六名でございます。
それぞれの部の分掌事務につきましては、七ページから三五ページにかけて記載してございますので、後ほどごらんいただければと存じます。
次に、財務局の予算概要についてご説明を申し上げます。恐れ入りますが、四三ページをお開きいただきたいと存じます。
下の歳出の表をごらんいただきますと、本年度の当初予算の歳出総額は、一般会計で八千四百五十九億七千九百万円、用地会計で一千七百四十億六千六百万円、公債費会計で一兆三千二百八十九億八千六百万円でございます。それぞれの会計の内訳は、次の四四ページから四六ページに記載してございます。
次に、各部の事務事業の内容についてご説明をさせていただきます。
五一ページをお開きいただきたいと存じます。このページから六五ページまでは経理部でございます。
経理部は、局の庶務担当部としまして、局内の連絡調整や一般庶務事務を処理しております。また、都が行います売買、賃借、請負などの契約につきまして、その制度を整え、必要な調整を行うなどの総括管理事務を行っております。
現在、契約におきます経済性、公正性、透明性、あるいは履行の確保をより一層図っていくという観点から、一般競争入札の拡大、予定価格の事前公表や低入札価格調査制度のあり方、適切な発注規模など、契約・入札制度の改革に取り組んでおるところでございます。
次に、五三ページをお開きいただきたいと存じます。
財務局では、知事の補助執行事務として、八千万円以上の土木・建築工事及び二千六百万円以上の設備工事の請負契約、並びに五百万円以上の物品の買い入れ等の契約を一元的に処理し、契約事務の効率的かつ公正な運営を期しております。
平成十一年度の契約実績は、第1表、平成十一年度契約実績に記載のとおりでございます。区分欄の契約第一課分は工事関係でございまして、ごらんのように、千六百三十二件、四千五百六十億八千百万余円となっております。契約第二課分は物品、委託関係でございまして、千八百四十八件、七百二十二億二千二百万余円となっております。これらの合計は、三千四百八十件、五千二百八十三億四百万余円となっております。
そのほか、契約の履行を検査する検収事務を担当いたしますとともに、庁有乗用車を集中管理し、円滑な輸送事務の執行に努めております。
次に、六九ページをお開きいただきたいと存じます。このページから八〇ページまでは主計部でございます。
主計部は、議決機関と執行機関との円滑な連絡を図るとともに、毎会計年度の予算の調製、配当及び執行監督、都財政に関します調査及び資料の作成、都債の発行及び償還並びに宝くじ発売を行うなど、都議会に関する事務及び都財政に関する事務を処理し、財政面から都の事務事業の適正円滑な執行を図っております。
次に、八三ページをお開きいただきたいと存じます。このページから一〇六ページまでが財産運用部でございます。
財産運用部は、公有財産の取得、管理及び処分につきまして、これを処理するための制度を整え、必要な調整を行うなどの総合調整を行いますとともに、普通財産の管理、処分、各種事業用地の取得を行っております。また、これらの取得、管理、処分及び行政財産管理のための評価事務、測量事務、建設省所管の国有財産との境界確定事務等を分掌しております。さらに、財政再建を積極的に図っていくため、売り払い予定財産につきましては、公募抽せんや一般競争入札による売却促進を図っておるところでございます。
八四ページをお開きください。表が左右、ちょっと見づらいかと思いますが、第18表、東京都公有財産の現況でございます。平成十二年三月三十一日現在の総額は、表の右下欄でございます合計欄にございますが、二十四兆一千九百五十四億六千七百万余円でございます。
八六ページから八八ページにかけまして、公有財産の有効活用について記載してございます。財政構造改革を財産運用面で積極的に進めていくため、都有地につきまして、全庁的視点から、より一層の有効活用を図ることとしております。
八七ページの一行目から四行目にかけて記載してございますが、各局所管のものを含め未利用地を総点検し、都として利用予定がない土地につきましては、積極的に売却を進め、臨時的な歳入の確保に取り組んでおるところでございます。また、利用計画を有するものにつきましても、利用開始までの間、定期借地制度による貸し付けや、一時貸し付け等の暫定利用を進めておるところでございます。
なお、八八ページの一番上、イの資産アセスメントの項にございますように、今年度から、各局が所管します財産全般につきまして資産アセスメントを実施し、その結果を踏まえた資産利活用総合計画の策定を現在進めているところでございます。
続きまして、九一ページをお開きください。九一ページ、第25表、平成十一年度用地取得実績でございます。都市整備用地や学校用地など、十一年度に取得しました事業用地の件数は、ごらんのように九十件、総面積は約十五万二千平方メートル、取得金額は六十九億二千八百万余円となってございます。
九七ページをお開きいただきたいと存じます。
都が土地建物等を取得したり処分などを行う際の評価に当たりましては、条例に基づき、東京都財産価格審議会に付議いたしまして、適正な価格の評定を得ております。その審議状況につきましては、34表、平成十一年度東京都財産価格審議会審議状況に記載してございます。
次に、一〇九ページをお開きいただきたいと存じます。このページから一二六ページまでは庁舎管理部でございます。
庁舎管理部は、庁舎の建物、敷地及び有線・無線通信施設の管理及び維持保全を行っております。当部が管理しております庁舎は、一〇九ページの第42表、庁舎の概要にございますように、(1)の第一、第二本庁舎、都議会議事堂、(2)の飯田橋庁舎を合わせまして、総延べ床面積は約三十九万三千平方メートルでございます。
一一二ページをお開きいただきたいと存じます。
有線・無線通信事務としまして、本庁舎の有線通信施設につきましては、一番下の表46のとおり、多機能電子交換機等を備えました、合計一万三千回線の情報通信設備を運用してございます。
それから、折り込みになっておりますが、一二三ページ、一二四ページをお開きいただきたいと存じます。
無線通信施設につきましては、都庁局を統制局といたしまして、国や区市町村等防災機関との間で、データ、画像等の電送も可能な、ごらんのような防災行政無線ネットワークを整備しておるところでございます。
次に、一二九ページをごらんいただきたいと存じます。このページから一三七ページまでは営繕部でございます。
営繕部は、各局からの施行委任に基づきまして、学校、福祉施設、病院、庁舎等の工事の設計及び監督を行っております。
当部が平成十二年度に施行する主な工事につきましては、一三二ページの表でございますが、第52表、平成十二年度主要工事施行一覧に記載してございます。これら施設の建設に当たりましては、一三三ページから一三六ページにかけて記載してございますが、社会経済情勢に適切に対応するため、工事施行基準等にかかわる調整及び設計、積算、施工の技術的支援を行うとともに、工事予算の精査、VE、バリューエンジニアリングでございますが、このVE手法、あるいは建築物の長寿命化の推進等、総合的なコスト管理に努めているところでございます。
以上、各部の事業についてご説明申し上げました。
最後になりますが、都が二五%以上の出資を行っております団体の事業等についてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、事業概要の最後に挟み込んでおります別添の資料をごらんいただきたいと思います。
当局が所管しております団体は、株式会社セントラルプラザでございます。この法人は、不動産の管理、賃貸及び店舗の運営等を目的として設立された株式会社でございまして、現在、東京都飯田橋庁舎等の施設管理及びショッピングセンターの管理運営等の事業を行っております。
十二年度の事業計画等詳細につきましては、一ページ以降に記載しておりますので、よろしくご参照のほどお願い申し上げます。
以上、財務局の事務事業の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○遠藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方はご発言を願います。
○古館委員 「財政構造改革の推進に向けて」の一七ページのところで、公営企業等への支出金の推移が出ておりますけれども、これに関連して、各会計ごとの九九年度決算における内訳、支出内容を資料として提出をお願いします。
それから、現時点での一般会計における来年度財政収支見通しについて、お出しいただければと思います。
それから、三つ目ですが、工事、物品における九九年度の都の中小企業契約実績について、企業局を含め局別に出していただければと思います。
以上です。
○遠藤委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 ただいま古館委員から資料要求がございました。これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出をお願いいたします。
以上で財務局関係を終わります。
○遠藤委員長 これより主税局関係に入ります。
初めに、大塚主税局長より、あいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
○大塚主税局長 主税局長の大塚俊郎でございます。
委員長を初め委員の皆様のご指導、ご鞭撻を賜りまして、歳入所管局としての責務を全うしてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして、主税局の幹部職員をご紹介申し上げます。
総務部長の白戸毅でございます。税制部長の鮎澤光治でございます。調整担当部長の須々木亘平でございます。参事で税制調査担当の谷口広見でございます。同じく参事で税制調査担当の川村栄一でございます。課税部長の佐藤昭久でございます。資産税部長の齋藤熙でございます。徴収部長の小泉克已でございます。参事で特別滞納整理担当の小林宣光でございます。最後に、当委員会との連絡等に当たらせていただきます総務課長の加島保路でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○遠藤委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○遠藤委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○大塚主税局長 主税局の分掌事務は、都税の賦課徴収並びに地方譲与税等に関することでございます。その主要な事務事業につきまして、概要をご説明申し上げます。
初めに、平成十二年度の都税収入の動向について申し上げます。
平成十二年度予算では、都税収入を三兆九千八十五億円、平成十一年度決算見込み額に対しまして、二・九%の減としております。これは、政府の経済見通し等を勘案するとともに、十一年度の恒久的な減税の平年度化及び十二年度税制改正による減収の影響を織り込んで見込んだものでございます。
ご案内かと思いますが、現在の経済状況を申し上げますと、平成十二年一-三月期の国内総生産は、実質ベースで前期比二・五%、四-六月期一・〇%、二期連続のプラス成長となっております。政府経済見通しの成長率も、今後、上方修正されると伺っております。また、主な民間経済研究機関におきましても、今年度の実質経済成長率は二%前後になると修正されております。
こうした中、今年度の都税収入についてでございますが、十一月末に申告される三月決算法人の予定・中間申告状況及び九月決算法人の申告状況を見きわめる必要がございます。現時点では、確たることを申し上げることはできませんが、最近の企業収益等の動向を勘案いたしますと、当初予算を相当程度上回ることが想定されます。
いうまでもなく、主税局は歳入の大宗を占める都税を所管する局として、適正、公平な課税、徴収により、都税収入の確保を図ることがその使命でございます。このため、引き続き、課税部門、徴収部門など主税局の組織が一体となって、その責務を果たしていく所存でございます。
次に、税制について申し上げます。
本年四月には地方分権一括法が施行されましたが、地方税財源の充実確保につきましては、中長期的な課題として先送りされております。
そうした中で、東京都は、安定的な税収及び税負担の公平性の確保を目的として、本年第一回都議会定例会におきまして、銀行業等に対する事業税の外形標準課税を提案し、ご承認をいただいたところであります。
また、本年五月には東京都税制調査会を設置し、地方主権の時代にふさわしい地方税制及び国、地方を通じた税制全体のあり方等について検討を行ってまいりましたが、去る十月六日に中間のまとめが報告されました。
来る十一月末には最終報告が予定されておりますが、主税局といたしましても、都議会のご協力をいただきながら、国への提案要求活動等に全力を挙げ、税源の充実確保と、あるべき税制の確立に努めてまいる所存でございます。
委員長を初め委員の皆様には、今後とも、ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
なお、事務事業の詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
○白戸総務部長 引き続きまして、お手元の資料第1号、平成十二年版事業概要に従いまして、当局の事務事業の詳細をご説明申し上げます。
初めに、表紙をめくっていただきまして、目次をごらんいただきたいと存じます。
本事業概要は、第1章、都税の歩み、第2章、都税収入の状況、目次を一ページめくっていただきますと、第3章、地方譲与税及び助成交付金、第4章、納税者のための制度、第5章、仕事を進める仕組み等の内容となっております。
それでは、順を追ってご説明申し上げます。
恐れ入りますが、九ページをお開きいただきたいと存じます。
九ページの表は、現在当局が所管しております都税十六税目を徴収方法別にお示ししたものでございます。上段の都民税、事業税等から右端にございます入猟税までは、道府県税に相当する税目でございまして、東京都が都の全域で課税しております。下段の固定資産税から事業所税までは、本来、市町村税に相当する税目でございますが、地方税法に基づく都の特例といたしまして、二十三区内では東京都が課税しているものでございます。
なお、都税十六税目の課税要件等につきまして、各税目ごとに、以下一九ページまで記載しておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
続きまして、二三ページをお開きいただきたいと存じます。
この円グラフは、平成十二年度一般会計歳入当初予算額の内訳を示したものでございます。総額五兆九千八百八十億円のうち、都税は三兆九千八十五億円でございまして、その割合は六五・三%となっております。
次に、二四ページの円グラフをごらんいただきたいと存じます。
この円グラフは、平成十二年度都税当初予算額を税目別にお示ししたものでございます。法人、個人を含めました都民税が一兆七百五十二億円でございまして、全体の二七・五%、以下、事業税が七千六百十八億円で一九・五%、固定資産税が一兆九百十七億円で二七・九%というようになっております。
次に、二八ページをごらんいただきたいと存じます。
ここでは、都税収入の伸び率と経済成長率の推移を折れ線グラフでお示ししてございます。点線が都税収入の伸び率、薄い実線が名目経済成長率でございます。
なお、都税収入額の推移につきまして、三〇ページと三一ページに、平成六年度から平成十年度までの五年間の実績を記載しておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
次に、三六ページをごらんいただきたいと存じます。
この表は、平成十一年度都税決算見込み額をお示ししたものでございます。都税総額の決算見込み額は、三六ページ最上段左端に記載してございますが、四兆二百五十八億五千九百万円でございます。すぐ右側の欄に記載しておりますように、平成十一年度最終補正後予算額に対しまして三百六十億五千九百万円、率にいたしまして〇・九%の増となっております。
また、平成十年度決算額に対しましては、さらに右側の欄に記載しておりますように、二千三百四億四千四百万円、率にいたしまして五・四%の減となっております。これは、景気の低迷に加え、恒久的減税による税率の引き下げ等の影響により、三七ページの下から二段目の法人二税が、率にいたしまして一四・二%の減収となったことが大きく影響しております。
なお、以下、各税目ごとに同様の比較をしておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
次に、四六ページをごらんいただきたいと存じます。
この表は、平成十二年度都税当初予算額をお示ししたものでございます。都税総額の当初予算額は、四六ページ最上段左端に記載してございますが、三兆九千八十四億八千五百万円でございます。すぐ右側の欄に記載しておりますように、平成十一年度最終補正後予算額に対しまして、八百十三億一千五百万円、率にいたしまして二・〇%の減となっております。
また、先ほどご説明申し上げました平成十一年度決算見込み額に対しましては、さらに右側の欄に記載しておりますように、千百七十三億七千四百万円、率にいたしまして二・九%の減となっております。
なお、以下、各税目ごとに同様の比較をしておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
続きまして、五一ページをお開きいただきたいと存じます。
五一ページから五二ページにかけましては、当局で所管しております地方譲与税及び助成交付金について記載してございます。
次に、五四ページをごらんいただきたいと存じます。
ここでは、消費譲与税を初めといたします五つの譲与税及び助成交付金の収入額の推移を、平成六年度から平成十二年度までの七年間にわたってお示ししてございます。
この地方譲与税の平成十二年度当初予算額は、五五ページの最上段右端に記載してございますが、二十八億六千三百万円でございます。また、助成交付金の平成十二年度当初予算額は、同じ表の最下段右端に記載してございますが、一千九百万円でございます。
続きまして、五九ページから六七ページにかけまして、不服申し立て等の救済制度、納税貯蓄組合、口座振替納税制度、税務相談と広報について記載してございますので、後ほどごらん賜りたいと存じます。
恐れ入りますが、七一ページをお開きいただきたいと存じます。
ここでは、主税局の機構図をお示ししてございます。主税局の本庁組織といたしましては、総務部、税制部、課税部、資産税部、徴収部の五部制になっておりまして、主税局の事務事業の企画立案、都税事務所や自動車税事務所に対する指導などのいわゆる本庁業務を行っております。
また、都税の賦課徴収事務を行うため、区部には各区にそれぞれ一所ずつ、計二十三所、多摩地域には六所の合計二十九の都税事務所を設置しております。
さらに、自動車税の納税通知書の作成、発付事務などを行うため、自動車税総合事務所を一所、自動車取得税の申告納付事務などを行うため、自動車税事務所を五所設置しております。
そのほか、島しょ地域の都税事務は、大島支庁など四支庁が担当しておりますが、これらの支庁は、ご案内のように総務局の所管でございます。
次に、七八ページから九三ページにかけましては、本庁及び都税事務所等の組織別の分掌事務の概要について記載してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。 また、九四ページから九五ページにかけましては、行政委員会及び審議会等といたしまして、東京都固定資産評価審査委員会、東京都特別土地保有税審議会、東京都税制調査会について記載してございます。
次に、一〇八ページをごらんいただきたいと存じます。ここでは、当局の事業予算をお示ししてございます。
一〇八ページから一〇九ページにかけましての表は、当局が所管しております平成十二年度歳出予算額を、平成十一年度決算見込み額と対比させたものでございます。
続きまして、当局所管の東京都監理団体であります財団法人東京税務協会の事務事業につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、一一七ページをお開きいただきたいと存じます。
財団法人東京税務協会は、東京都と都内の区市町村が構成メンバーとなりまして、昭和二十七年十月に設立された団体でございます。現在の基本財産は三億二千六十万円でございますが、このうち、都の出捐率は九三・六%でございます。各団体における税務行政の円滑な運営に寄与するため、地方税財政制度の調査研究、講習会、講演会の開催、会員の所管する税務事務等の業務の受託などの事業を行っております。
なお、この詳細につきましては、一一八ページ以降に記載しておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
最後に、東京都においては、都議会議員及び民間有識者の方々から成る東京都税制調査会を本年五月に設置し、地方主権の時代にふさわしい地方税制及び国、地方を通じた税制全体のあり方等について検討を行ってまいりました。
最終答申は、本年十一月に予定されておりますが、十月六日に、基本的な考え方を明らかにした中間のまとめが報告されましたので、先日、委員長を初め委員の皆様へお送り申し上げたところでございます。
この中間のまとめでは、地方主権を支える税財政制度、活力を生み出す税制など、六つの視点からの提案がございました。
なお、特に税源移譲につきましては、国庫支出金、地方交付税を縮減することにより、国と地方の税源配分を見直し、段階的に地方へ税源を移譲するという具体的なシナリオが示されました。
以上、簡単ではございますが、当局の事務事業に関する説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○遠藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○古館委員 今、お話を聞きましたが、今年度の都税収入の当初見込みと最終見込みを、できれば税目ごとに、出せれば出してほしいと思います。
それから、来年度の都税収入の当初見込みについて--当初見込みというのは難しいかな、見通しを出していただければ出してほしい。
それから、法人事業税の外形標準課税ですが、付加価値を標準課税とした場合ということで例にとりまして、その場合の予測される全体の税収、都分の法人事業税と比較した場合に、割合としてはどの程度になるのか。
それから、その場合の大企業、中小企業のモデルケースとしてはどういうことが考えられるか、そうしたことが出せれば出していただきたい。
以上です。
○遠藤委員長 ほかにございませんか。
○松原委員 出ればお願いいたしたいんですが、都税の額が書いてあるんですが、納税者人口というのはわかるでしょうか。特に個人、法人、各納税額によって、アバウトで結構です、五段階ぐらいで、そういうふうなものが出れば。そして、あわせて固定資産税、そういうものも含めて、総体的に人数の方と納税額と、層が分かれていればお願いしたい。
○遠藤委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 ただいま古館理事、松原副委員長より資料要求がございました。これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出を願います。
以上で主税局関係を終わります。
○遠藤委員長 これより収用委員会事務局関係に入ります。
初めに、安間収用委員会事務局長より、あいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
○安間収用委員会事務局長 収用委員会事務局長の安間謙臣でございます。
委員長を初め委員の皆様方のご指導を賜りながら、収用委員会の事務事業の適正かつ円滑な執行に全力を尽くしてまいる所存でございます。ご指導、ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
引き続きまして、当局の幹部職員の紹介をさせていただきます。
次長の宇口昌義でございます。次に、当委員会との連絡に当たります参事で総務課長事務取扱の山本洋一でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕
○遠藤委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○遠藤委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○安間収用委員会事務局長 収用委員会の事務事業の概要につきまして、ご説明申し上げます。
お手元にお配りしてございます事業概要の一ページをお開き願います。初めに、第1、土地収用制度の概要でございます。
土地収用制度は、公共の利益となる事業のために土地等の財産権の取得が必要となり、民法上の手段ではそれが困難な場合に、憲法第二十九条第三項に基づき、正当な補償を支払って土地等を取得し、または使用することができる制度として設けられているものでございます。
恐れ入ります。次に、二ページをお開き願います。第2、収用委員会でございます。
まず、収用委員会の性格と役割でございますが、収用委員会は、知事とは独立して、その職権を行使する行政委員会でございます。具体的には、公共事業を行う起業者と土地所有者等の権利者との間に立ちまして、公正、中立な立場で両者の利害を調整し、裁決や和解などを行ってまいります。このような収用委員会の役割は、裁判所のそれと類似する準司法的なものでございます。
次に、収用委員会の組織でございますが、収用委員会は、法律、経済または行政に関してすぐれた経験と知識を有し、公共の福祉に関し公正な判断をすることができる七名の委員によって構成される合議制の機関でございます。このほか、欠員が生じたときのために、二名の予備委員が置かれております。委員及び予備委員は、知事が議会の同意を得て任命するものでございまして、任期は三年、土地収用法による身分保障がなされております。
以上が収用委員会の事務事業の概要でございます。
私ども事務局職員一同、事務事業の執行に当たりましては、常日ごろより、土地収用法等の定めるところに従いまして、公正な判断と迅速な処理を基本として、最善の努力をいたしております。どうぞ委員長を初め委員の皆様方には、ご指導、ご鞭撻のほど、重ねてお願い申し上げます。
なお、当局の事務事業の詳細につきましては、引き続き、次長からご説明を申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
○宇口次長 それでは、引き続きまして、収用委員会の事務事業につきまして、お手元の事業概要に基づきましてご説明申し上げます。
土地収用制度の概要及び収用委員会につきましては、ただいま局長からご説明申し上げたとおりでございますので、私からは、四ページ以降に掲載されておりますその他の事項につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、四ページをお開き願います。まず、事務局の組織でございます。
収用委員会の事務を整理するため、事務局長、次長のもとに、総務課及び審理室の一課一室が置かれており、その定数は二十三名となっております。
五ページには、総務課及び審理室の事務分掌を記載しており、土地収用等の事件の処理は、主に審理室が所管しております。
次に、六ページをお開き願います。収用委員会事務局所管の平成十二年度予算の概要でございます。
歳入につきましては、まず、使用料及び手数料として百七十万九千円を計上しております。これは、主に起業者が裁決申請をする際に納入する裁決申請手数料でございます。また、諸収入として、弁償金及び報償金の二千六百四十八万四千円を計上しております。これは、収用委員会が審理または調査のため必要があると認めた場合に、鑑定人による鑑定や参考人に対する審問を行いますが、これに要する鑑定料、旅費、手当の費用を起業者の負担として徴収するものでございます。以上で、歳入合計は二千八百十九万三千円となっております。
次に、七ページの歳出につきましてご説明申し上げます。
諸支出金中、収用委員会費として四億三千九百万円を計上しております。その内訳でございますが、まず、委員会費として四千二百十二万七千円を計上しております。これは、収用委員会の委員に対する報酬や委員会の運営費に充てるものでございます。また、管理費として三億九千六百八十七万三千円を計上しております。これは、事務局職員の人件費や事務局の経常的な管理事務費に充てるものでございます。
続きまして、八ページをお開き願います。以降、収用委員会の活動状況を幾つかのグラフであらわしております。
八ページのグラフは、平成三年度以降の取扱件数及び処理件数の推移をお示ししております。このうち、平成十二年度分につきましては、八月三十一日現在の実績を記載してございます。
次に、九ページのグラフをごらんいただきたいと存じます。このグラフは、平成三年度以降の取扱件数を事業別に区分して、その割合の推移をお示ししたものでございます。ごらんのように、道路事業における取り扱いがその大半を占めているところでございます。
次に、一〇ページをお開き願います。このグラフは、公共事業を行う主体となる起業者別に、平成三年度以降の件数割合の推移をお示ししたものでございます。ごらんのように、近年は、東京都が起業者となっているものが七割程度を占めているところでございます。
次に、一一ページの取扱事件の争点別分類でございますが、この表は、平成十一年度における取扱件数を申請時点でとらえ、争点別に分類したものでございます。争点として多いのは、土地価格に対する不満や、収用対象地の区域に対する異議などでございます。
次に、一二ページをお開きいただきたいと存じます。委員会開催状況でございますが、この表は、平成三年度以降の収用委員会の開催回数の推移をお示ししたものでございます。ごらんのとおり、年間五十回前後の開催がされております。
続きまして、一三ページでございますが、この表は、平成十一年度に開催した収用委員会において審議した議題数をお示ししたものでございます。受理、審理、裁決、和解等、合計で三百二十八議題について審議を行っております。
続きまして、一四ページをごらんいただきたいと存じます。この一四ページから一七ページにかけまして、収用手続の概要について記載してございます。
まず、裁決の申請に至るまでの手続でございますが、収用手続は、大きく分けて、当該公共事業が収用事業として適格であるかどうかを認定する事業認定手続と、これを前提とした収用裁決の手続とがございます。このうち事業認定手続は、建設大臣または都道府県知事の所管となっており、この事業認定の告示があった後に、起業者は、収用委員会に裁決申請と明け渡し裁決の申し立てを行うことができます。
次に、収用委員会における手続ですが、ここからが収用委員会の所管に係る部分でございます。収用委員会は、起業者から裁決の申請等がありますと、まず、その申請等が法令に適合しているかどうかを審査し、受理の決定をいたします。その後、裁決の申請があったことを関係者に通知するとともに、地元の区市町村長に対し、その公告縦覧についての依頼をいたします。
一五ページに移らせていただきますが、土地所有者や関係人は、この縦覧期間内に、土地の区域や補償金の額などについて収用委員会に意見書を提出することができます。収用委員会は、縦覧期間経過後、裁決手続の開始を決定し、審理の準備をいたします。
審理は、原則として公開で行われ、起業者、土地所有者及び関係人の出席を求め、意見を述べてもらいます。争点を明確にするために、意見書の提出を命じたり、適正な補償額の算定のために鑑定人に鑑定を命ずることもございます。
審理が終結いたしますと、収用委員会は、裁決申請に対しては、収用する土地の区域や土地に対する損失の補償等について、また、明け渡し裁決の申し立てにつきましては、土地の明け渡しに伴う建物移転料などの補償等について、裁決を行い、内容を確定いたします。
次に、一六ページに移りまして、土地収用法では、収用裁決のほかに和解及び協議の確認の制度を設けてございます。
和解は、収用委員会が審理を進めていく過程で、当事者全員で円満な合意がなされた場合に、和解調書を作成することによって、また、協議の確認は、事業認定の告示以降に当事者間で任意に協議が成立した場合に、収用委員会がこれを書面で確認することによって確定いたします。この場合、いずれも裁決と同一の効果が付与されることとなっております。
続きまして、一六ページの後半から一七ページにかけましては、土地所有者及び関係人の権利といたしまして、収用委員会における手続に関して認められている権利を列挙してございます。
続いて、一八ページをごらんいただきたいと存じます。この一八ページから二二ページまでは、土地収用委員会関連主要規程として、収用委員会規程及び事務局設置に関する規則を掲載しております。
続きまして、二三ページをお開き願いたいと存じます。この二三ページから二七ページまでは、土地収用法第三条に列挙されております収用適格事業をお示ししたものでございます。
最後に、二八ページをお開き願います。これは、参考といたしまして、収用手続の流れをチャートであらわしたものでございます。網かけをしてあります部分が、収用委員会の行う事務となってございます。
以上、甚だ雑駁ではございましたが、これで収用委員会の事務事業についてのご説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○遠藤委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方はご発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○遠藤委員長 発言がありませんので、資料要求はなしと確認をさせていただきます。
以上で収用委員会事務局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時十九分散会
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