令和三年第二回臨時会会議録第十三号

○議長(三宅しげき君) 十番岩永やす代さん。
〔十番岩永やす代君登壇〕

○十番(岩永やす代君) 都議会生活者ネットワークの岩永やす代です。
 東京都では、自宅療養者が二万人を超えてしまいました。感染しやすいデルタ株の家族感染が増え続け、病院への入院やホテルの宿泊療養では対応できず、自宅療養を余儀なくされています。
 都は、入院の判断基準を変更し、自宅療養にかじを切りました。しかし、食料が届かない、フォローアップセンターには電話がつながらないなどの混乱とともに、自宅療養中に死亡するという事態も起こっており、人員配置の強化が求められています。
 これまで都は、ベッド数やホテルの確保数など、目標数値を示して対策に当たってきました。現在増え続けている感染者への対応をどのように行っていくのか、改めて伺います。
 多摩地域の都立保健所は、管轄が複数市にまたがるために、保健所と自治体の情報共有が足りません。保育園での感染者の発生や、それに伴う休園が増えています。突然休園されると、保護者は仕事を休まねばならず、保育園の対応や再開見通しが分からないと心配の声が寄せられています。
 保健所が保育園を調査することになっていますが、感染拡大によって調査が遅くなっており、早くしてほしいと自治体からも悲鳴が聞かれます。市、保健所、保育園が情報連携を密にし、保育園と自治体が保護者への説明をできるようにすべきと考えます。
 多摩地域の保育園の子供や職員が感染した場合、都の保健所はどのように対応しているのか伺います。
 親の感染に伴い、養育が困難となった子供の一時保護を、保健所と児童相談所との連携で実施しています。また、市区町村でも、子供を預かる事業を実施しています。感染が拡大している中、このような家庭が増えていると思いますが、これまでの実績も含め、改めて都の取組について伺います。
 保育を担う保育士はPCR検査を受ける対象になっていません。保育に従事する人たちへのPCR検査が必要と考えます。保育園でのコロナ対策に対して、都はどのような支援をしているのか伺います。
 学校連携観戦についてです。
 緊急事態宣言下の二十四日に開幕するパラリンピックは無観客となりました。学校ではこの間、入学式や卒業式、修学旅行などが軒並み中止、縮小され、部活動も制限されています。昨日の新規感染者は五千三百八十六人となり、都の四人の教育委員も否定的な意見を述べています。感染が拡大する中、学校連携観戦をするのはリスクが高く、中止すべきと考えます。見解を伺います。(拍手)
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 岩永やす代議員のご質問にお答えいたします。四点のご質問にお答えいたします。
 まず、増加する感染者への対応についてでございますが、都は、これまで経験したことのない爆発的な感染拡大が進んでいる状況等から、緊急時の体制へ移行しており、医療機関の役割の明確化、宿泊療養施設の重点化、自宅療養者のフォローアップ体制の拡充を柱に、これらの取組を相互に連携して進めることとしております。
 今後も、関係機関と連携しながら、限られた医療資源を最大限活用し、医療提供体制の確保を図ってまいります。
 次に、多摩地域の保育施設の感染発生時の対応についてでございますが、保育施設の児童や職員が感染した場合には、国の通知に基づき、区市町村や保育事業者が保健所等と連携し、濃厚接触者の範囲を確認の上、臨時休園等を検討することとなってございます。
 都保健所は、保育施設の児童や職員の感染について発生届を受理した際には、感染拡大を防止するため、所在地の市町村に情報提供するとともに、当該施設に対し、濃厚接触者の特定、健康観察や外出自粛についての説明、臨時休園に関する助言などを行っております。
 次に、保護者の感染により養育が困難となった児童についてでございますが、保護者が新型コロナウイルスに感染し、家庭での養育が困難となった児童については、児童相談所が保健所と連携しながら、医療機関に一時保護委託を依頼しており、昨年三月から本年七月までの実績は二百二十件となってございます。
 また、都は、宿泊施設等を確保し、児童を一時的に受け入れる体制を整備する区市町村を支援しており、昨年度は八区市に補助を行いました。
 今後とも、取組が進むよう、区市町村に働きかけてまいります。
 最後に、保育所等における感染症対策への支援についてでございますが、都はこれまで、保育所等での児童の健康と安全を確保するため、手洗いなど基本的な感染症対策を徹底するよう周知するとともに、設備や遊具の消毒、清掃などを行う保育補助者等の雇用経費を助成しております。
 この七月からは、認可保育所や認証保育所等に勤務する保育士等について、新型コロナウイルス感染症対策の有効な手段であるワクチン接種を加速するため、都の大規模接種会場での接種を開始いたしました。
 さらに、保育従事者等に症状が現れた場合、早期に陽性者を発見し、感染拡大を防止するため、都内の保育所等に、国が配布する抗原簡易キットの活用方法等を周知してございます。

○議長(三宅しげき君) 以上をもって質疑は終わりました。

○六十七番(やまだ加奈子君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 明日は、午後一時より会議を開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後五時十四分散会

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