令和三年第二回臨時会会議録第十三号

○議長(三宅しげき君) 八番上田令子さん。
〔八番上田令子君登壇〕

○八番(上田令子君) 新型コロナ、デルタ株の危険性は以前から指摘されてきましたが、五輪、都議選直前に、知事は長期静養に入り、先手の医療対策を講じませんでした。その結果、医療非常事態となり、都民を医療難民化させたことは小池都政最大の失策でありもはや人災と、都民の声を受け、質疑いたします。
 現在、保健所機能が逼迫していることから、訪問看護師による健康観察を求めるものですが、現状、医療行為を行う訪問について仕組みがありません。この点をクリアすれば、より多くの中等症患者を救えることから、健康観察の訪問看護委託の推進を求めるものですが、所見を伺います。
 抗体カクテル療法が始まった療養施設ですが、個室管理よりも大規模会場を確保し、集中した治療を行うことで多くの命を救え、人手も費用も抑えられるはずです。
 ついては、パラアリーナを再度借り入れるなど、専用施設を検討すべきと考えますが、所見を伺います。
 若年層のためにも、がらがらの都庁ワクチン接種センターほか、都の集団接種会場を全ての都民に向け可及的速やかに開放すべきです。実施するかどうか、お答えください。
 小池都政では、飲食店を罰することばかり念頭に入れていますが、時短協力しない致命的な原因は支給の遅れです。対応がころころ変わるシステムに問題があります。当然、原因を検証していると思いますので、これまでの課題と改善につき、反省点を踏まえご報告ください。
 また、資金繰りに苦しむ事業者のために、振込日も明確にすることを強く求めます。所見を伺います。
 若年層ワクチン推進事業十億ですが、これまで投じた知事が頻繁に登場する十二億円の広告費の是非を知事ご本人に求めてきましたが、一切お答えになりません。今、災害級の危機に瀕しているということは、広告は蔓延防止に寄与しなかったことの証左です。アプリに二・五億円、PR七・五億円も投資するのは、天下の愚策リターンといわざるを得ません。
 まず、これまでの知事CM、動画数と平均再生数、費用対効果、次によもや広告代理店に発注し知事がCM等に出演することはないか、知事に伺います。
 一般職員であれば欠勤理由や期間を報告しなければなりませんが、六月の長期欠勤につき、知事は明らかにしないのか、知事、お答えください。
 都議選前日、都民ファーストの会特別顧問小池知事は、過度の疲労から突如復帰し、免停、無免許運転で自動車運転過失傷害を犯した木下ふみこ都議の応援に駆けつけました。
 非違行為を犯した都議の応援、抜てきをした政治責任と説明責任につき、知事の所見を伺います。
 都民の三たびの負託を得て、知事答弁を強く求め、再質問を留保し、質疑を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 上田令子議員の質問にお答えいたします。
 お話の都議の事案についてでございますが、起こした本人がしかるべき対処すべきもの、このように考えます。
 残余のご質問は、関係局長からの答弁です。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、自宅療養者の支援についてでございますが、都は、本年四月から、東京都医師会等と連携し、体調が悪化した自宅療養者に対し、電話、オンラインや訪問による診療を実施しております。
 また、地域の訪問看護師と保健所、自宅療養者フォローアップセンターとの連携による医療支援体制の強化に向け、東京都訪問看護ステーション協会と調整を進めてまいります。
 次に、抗体カクテル療法についてでございますが、抗体カクテル療法は、新型コロナウイルス感染症の患者で、基礎疾患を有する方などの重症化を抑制する効果が示されており、医療提供体制確保の観点からも重要でございます。
 そのため、都は、入院重点医療機関で必要な医薬品を常備し、速やかに投与できる体制を確保しております。
 また、宿泊療養施設においても抗体カクテル療法を実施できるよう、品川プリンスホテルのイーストタワーの一部を臨時の医療施設として指定し、抗体カクテル療法を開始いたしました。
 今後も、医療機関や宿泊療養施設での抗体カクテル療法を推進してまいります。
 次に、都の大規模接種会場の対象者についてでございますが、都では既に、大学と連携したワクチン接種会場において、住民票が他府県にあり、都内の大学、短期大学に通う学生に対してもワクチン接種を行うなど、若年層を対象とした取組を展開しております。
 都の大規模接種会場においては、広域自治体としての観点から、都民の安全・安心を守る方や、東京の都市活動を支える方について、年齢、住民を問わず、ワクチン接種を実施しております。
 今後とも、住民接種を進める区市町村と連携しながら、希望する全ての都民に接種できるように取り組んでまいります。
 最後に、ワクチン接種促進キャンペーン事業についてでございますが、事業実施に当たりましては、取組の実効性や効果検証の方法なども含め、最も優れた提案を行った事業者を委託先として選定いたします。
 若い世代の方々が、ワクチンの有効性や安全性に関する正しい知識を身につけ、接種を前向きに考えられるよう、SNS広告など、若年層に訴求力のある様々なメディアを組み合わせた広報活動を想定しております。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、協力金の迅速な支給についてですが、都はこれまで、民間の力も活用し、協力金の迅速な支給に努めてまいりました。
 しかしながら、提出書類に不備があった場合の確認などに時間を要するケースがございます。
 こうした状況を踏まえまして、申請時に間違いやすい事例をポータルサイトで紹介するとともに、申請書類の作成手順を動画で案内しているところでございます。また、コールセンターの人員も拡充し、申請者の負担軽減に努めております。
 さらに、審査体制の強化を行うことにより、支給の迅速化を図っているところでございます。
 次に、協力金の支給時期についてですが、都は、協力金の支給件数や処理件数、平均処理期間について、ポータルサイト等を通じて公開しております。
 また、ポータルサイトのマイページ機能を活用いたしまして、申請者に対して審査の進捗状況をお知らせするとともに、入金予定日が分かり次第、メールで通知しております。
 今後とも、事業者の方々が必要とする情報の提供を行ってまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 新型コロナウイルス感染症に関する広報についてでございますが、都は、感染防止対策に都民の協力を得るため、知事が都の取組等を伝える動画やCMを多様なメディアで展開いたしました。
 最新の情報や感染防止対策をSNSで呼びかける動画など約三百三十本を制作し、平均の再生回数は約四万四千回でございます。また、テレビCMは二十一本制作いたしました。
 都民三千人を対象としたアンケートでは、多くの方が都の広報に共感し行動したと回答するなど、大きな効果があったと考えてございます。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 知事、副知事等の特別職の勤務に係る法的位置づけについてでございます。
 知事は、地方公務員法上の特別職でございまして、一般職のように、勤務時間その他の勤務条件に係る規定の適用はなく、勤怠管理を行う必要はございません。
〔八番上田令子君登壇〕

○八番(上田令子君) 知事は、全国知事会コロナ対策会議の半分を欠席し、緊急事態宣言中、千代田区長選、都議選と都民ファースト候補の応援に行き、さらに長欠している間、蔓延拡大し、先週、四十代母親が、夫と子供を残し自宅で亡くなる悲劇も起きました。
 改めまして、東京都知事のコマーシャル、長期欠勤、木下都議問題の政治的説明責任を知事に求めます。
〔政策企画局長中嶋正宏君登壇〕

○政策企画局長(中嶋正宏君) 再質問にお答えいたします。
 知事の勤務の法的位置づけにつきましては、先ほどご答弁したとおりでございます。
 また、知事の静養に関する内容につきましては、既にプレス発表等により、理由等を公表しております。
 また、お話の都議の事案につきましては、先ほど知事からご答弁申し上げたとおりでございます。

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