平成二十九年第二回臨時会会議録第十二号

○議長(尾崎大介君) 十番大場やすのぶ君。
〔十番大場やすのぶ君登壇〕

○十番(大場やすのぶ君) 私、大場やすのぶは、一人会派新風自民党、無所属議員として当面活動していくことといたしました。
 今回の補正予算案を初め、都の政策や議案等の一つ一つについて十二分に吟味して、是々非々の立場で自分の考えを貫いてまいります。
 一千三百万都民の台所と食を支える築地市場の豊洲市場への移転問題は、これ以上なく高い関心を集めております。
 私も、このたびの選挙では、豊洲市場への早期移転の推進を公約の一つに掲げました。したがいまして、小池知事の基本方針には強く賛同するところであります。
 そこで、まず安全宣言についてお伺いいたします。
 先日提出された市場問題プロジェクトチームの報告書におきまして、殊さら安全宣言というのも奇妙であると考えるとの記載があり、築地市場で働く事業者さんからは、一斉に奇妙とは何との驚きの声が上がったと聞いております。
 今後、専門家会議の提言に従って、今回の補正予算に基づく対策工事を講じますと、現時点でも科学的、法的には地上は安全とされている豊洲市場の安全性が一〇〇%確保されることになります。
 しかしながら、一旦広がってしまった豊洲市場に対する世間の不安を完全に払拭するためには、私は、知事による安全宣言が必要絶対不可欠と考えます。
 なぜなら、行政として何百万円、何千万円もの広報PR費用を投じるよりも、どんな専門家の見解よりも、いや、圧倒的な客観データよりも何よりも、都民からの信頼の厚い小池知事の一言以上に人々の心に響くものはないからです。科学とか法律とかではなく、人間の感情の問題であります。これができるのは、小池百合子知事を除いては、この東京、日本にはおりません。
 継続的な情報発信を行うとのことですが、市場開設者である東京都の当然の責務であって、それだけでは足りません。PDCAサイクルによる評価改善方策を講じる、そんな難しいことは求めません。対策工事終了後は、豊洲市場は安全であると宣言いただく、都民は、小池さんがいうのだから大丈夫と納得する、それが真に説得力を持つ唯一かつ確実な方策と考えます。これまで明確に答弁をいただいていないようなので、簡単で結構です、小池知事、考えをお聞かせください。
 さて、豊洲市場の当初開設日であった平成二十八年十一月七日は、六曜の暦の上では大安であったと聞いております。私自身、世田谷区で代々事業を行っておりまして、暦には大変気を使っております。
 ご商売を営まれる市場業者さんにとっては、験と申しますか、縁起というのは非常に重いものです。これから八十年も百年も使っていく市場ですから、そのスタートとなる晴れの日に対する業者さん方の思いは、とても強いと考えます。
 平成三十年六月上旬の工事終了以降で、具体的な開場日は業界との丁寧な調整の上、専門家会議による確認も経て今後決定されます。
 そこで、二十一世紀に非科学的といわれるのを承知の上で、今回も業界の意向があれば、暦を十分考慮していただきたいと考えますが、見解を伺います。
 現在の築地市場の現場で誰からも、誰よりも頼りにされているのは、日々早朝よりご苦労されている市場衛生検査所の職員の方々です。獣医さんもいらっしゃるそうです。
 豊洲市場でも、市場衛生検査所の活動、存在意義は極めて大きなものになると認識しております。この議場に新しく加わられた議員の方々に、市場衛生検査所についての理解促進を図る観点からも、改めてその役割、重要性についてお伺いいたします。
 最後に、我々無所属の議員三名に質問を割り振りいただきましたことに感謝を申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大場やすのぶ議員のご質問にお答えをいたします。
 豊洲市場の安全・安心についてでございます。
 まず何よりも、今ご審議いただいている補正予算案、これが専門家会議の提言に基づいた追加対策工事の費用でございますが、これを着実に実施するということが、まさしく豊洲市場の安全・安心を増すということにつながると思います。
 また、こうした追加対策工事の過程、それから整備効果、豊洲市場の客観的データなどについて、私自身都民にわかりやすく発信をしてまいります。
 的確な対策、そして正確な情報を発信することで、豊洲市場の安全・安心について、都民、そして市場業者の方々の理解が得られるように最善の努力をしてまいりたく存じます。
 ご質問その他につきまして、関係局長よりご答弁とさせていただきます。ありがとうございます。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 豊洲市場の開場日についてでございますが、市場業界から商習慣上、開場日は大安が望ましいといった声があるのは承知しております。
 豊洲市場の開場時期につきましては、市場業界と調整した上で決定する必要があると認識しておりまして、都としては、今後、業界からのさまざまなご意見を伺いながら、新市場建設協議会等を通じて、業界との調整を進めてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 市場衛生検査所に関するご質問にお答えをいたします。
 市場衛生検査所は、都内二十三区内にございます十カ所の卸売市場を所管しており、その役割は卸売市場に流通する食品の安全を確保することでございます。
 そのため、有害、不良な食品を市場に入れない、市場から出さない、市場でつくらないを基本理念に、監視指導と食品の試験検査を一体的に実施しており、平成二十八年度には、午前四時からの早朝監視や午前八時からの通常監視を通じて、有毒魚の有無や食品の保存温度の確認などの監視指導を約十七万件行いますとともに、細菌や貝の毒、ノロウイルスなどの生物学的検査や食品添加物、残留農薬などの理化学検査を約五万二千件実施しております。
 また、市場内の営業者や関係団体を対象とした講習会や個別の相談対応を通じまして、事業者に食品衛生に関する知識や技術の普及を行っているところでございます。

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