平成二十九年第二回臨時会会議録第十二号

○議長(尾崎大介君) 八十三番のがみ純子さん。
〔八十三番のがみ純子君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○八十三番(のがみ純子君) 都議会公明党を代表して質問を行います。
 都議会公明党は、昨年九月に、いわゆる盛り土問題が発覚して以来、都民の台所を支える市場として、豊洲市場は安全・安心が十分確保されているかという視点から、豊洲市場移転問題特別委員会を通じて、豊洲市場の移転に向けての諸課題、つまり豊洲市場の安全性、地下水モニタリング調査の結果など、都民の安全・安心を確保する観点を中心に議論をしてまいりました。
 そして、その過程で、ことし三月の専門家会議で平田座長から、地上は大気の実測値を見ても安全、地下も対策をすればコントロールできるとの見解が示され、我が党の上野和彦議員が、豊洲市場での地下水管理の重要性を指摘し、具体策を提案したところであります。これを受けて、六月の専門家会議では、同システムの機能増強の方向性が示されました。
 こうした経緯を踏まえ、小池知事は、六月二十日、築地の中央卸売市場機能を追加の安全対策工事を実施した上で豊洲へ移転し、築地市場跡地の取り扱いとして、五輪前に環状二号線を暫定開通させた上で、当面は輸送拠点として活用するなどの方針を示しました。
 そして今回、この方針を具体化するための補正予算案を上程されたわけであります。
 もともと、豊洲の新市場予定地にあっては、法律に定められた安全対策を超える対策が講じられていました。その上で、大切なことは都民の安心の確保であります。
 そこでまず、今回の補正予算に基づく対策によって、地上部だけでなく地下も含め、都民が豊洲市場に求めている安心の確保も得られていくのか、知事の見解を求めます。
 次に、今回の補正予算案のタイミングであります。
 我が党は、豊洲移転に向けてスピード感を持って取り組む知事の姿勢を評価するものであります。
 第三回定例会の開催を待てば、補正予算の成立は約一カ月おくれることになるわけでありますが、臨時会を招集して補正予算を提案した根拠は何か、その理由について改めて知事の見解を求めます。
 さて、昨年九月、我が党が、豊洲市場の地下ピット、つまり地下の空間を調査した際、そこには水が滞留していました。
 都は、それに対して、都が講じた応急対策を踏まえ、現在の状況について明らかにしていただきたいと思います。
 豊洲市場用地は、過去にはガス工場があったことから、工場操業由来のベンゼンやシアン等が地中に存在し、実際に環境基準値を超える調査結果が出たため、都は調査で把握した汚染土壌については掘削除去するなどの対策をとってきました。
 昨年九月に設置された専門家会議においても、リスクをコントロールして、これからも低減を図っていく具体策が論議されてきました。その結果が今回の補正予算五十四億七千八百万円に反映されていると理解しております。
 そのリスクマネジメントとして、まず、豊洲市場用地における地下水の管理が重要となります。なぜなら、豊洲市場の土地は、街区ごとに、側面は遮水壁、底面は不透水層により水を遮断しているため、雨が降ると、まるでおけに水がたまっていくように地下水の水位が上がってしまうのです。
 その結果、地中に部分的に残っていたベンゼンや水銀などの有害物質が地下水を通じ、地上に出て気化するため、地下水の管理が重要となるわけです。
 地下水を飲み水にしたり、魚や野菜の洗浄に使用したりすることはないとはいえ、食を扱う市場施設に対して不安を感じる都民がいることも事実です。
 こうした意味でも、将来にわたり地下水を管理していくことが安心感を高める上で重要です。都の見解を求めます。
 次に、専門家会議の提言に基づく追加対策工事について質問します。
 まず最初に、地下ピットの対策について質問します。
 専門家会議では、盛り土がなく、地下ピットとなっていることに対しての安全対策を検討してきたと承知しております。
 その結果、専門家会議では、二つの案が提言されております。
 都は、工期や工事費用の面ですぐれている、床面にコンクリートを打設する案で進めることを決定しましたが、この対策は盛り土と同等の対策であるといえるのか、見解を求めます。
 また、都民からは、この案における厚さ二十五センチメートルのコンクリートにおける対策では、地下水が上昇したときに、コンクリートは水圧でひび割れが生じるのではないかとの声があります。
 このことについて大丈夫なのか、都民にわかりやすく説明していただきたいと思います。
 次に、地下水管理システムについて質問します。
 豊洲市場用地の地下水位は、徐々に低下しつつあるものの、現行の地下水管理システムに欠陥があるのではないかと危惧する人たちもいます。
 そこで、豊洲市場の地下水管理システムの本来あるべき機能と追加対策の効果について、都の見解を求めます。
 豊洲市場をめぐるこの重大な地下水管理について、今後取り組んでいく対策について、都の所見を求めます。
 昨年九月に設置された専門家会議は、その活動期間を通して、豊洲市場の法的、科学的安全性について種々のデータを駆使して明らかにし、豊洲市場の安全性をより高めていく観点から提言をまとめました。
 このような地下ピット対策と地下水管理対策といった、この補正予算案の骨格ともいえる専門家会議の提言に基づく追加対策を行うことによる全体の効果について、都の見解を求めます。
 市場では、産地から生鮮食料品が運び込まれ、スーパーや小売店を通して消費者に届けられるまで、卸売業者の方々を初め、仲卸、買参人、買い出し人の方々によって、さまざまな活動が行われていて、それぞれがその役割を担っていくことで成り立っています。その点で、市場関係者が開場前に豊洲市場内を知り、どのように活動していくのか、実地で確認し、開場初日から支障なく円滑に営業活動を展開してもらうためには、習熟訓練は大変重要な意味を持ちます。
 築地ブランドとは、築地市場で取り扱う生鮮食料品に対する信頼によって培われた、他に類を見ない魅力であります。このブランドは、国内外からの多種多様な品ぞろえ、仲卸業者等の目ききによる品質の信用など、築地市場の持つ本来の機能や市場で働く人々の活力からつくり出されています。
 しかし、現在の築地市場は、老朽化、狭隘化が著しく、高度な品質管理が困難など、深刻な課題を抱えており、このままでは市場自体の活力が衰退し、ブランドとしての魅力も失われてしまうおそれがあります。
 そのため、高度な品質管理ができる施設の整備や効率的な物流の実現など、時代のニーズに対応した機能強化が図られた豊洲市場に一刻も早く移転していく必要があります。
 その前提としては、市場関係者が充実した施設を使いこなしていくための習熟訓練が欠かせません。
 築地ブランドは、このような市場機能の強化とともに、築地の信頼を担ってきた卸、仲卸など、市場業者が移ることで、豊洲新市場へと引き継がれていきます。このため、移転準備とともに、習熟訓練を速やかに再開できる環境づくりに努めるべきです。
 そこで、今回の補正予算案による習熟訓練の具体的な内容と効果について、都の見解を求めます。
 今回の補正予算案では、豊洲市場開場に向けた移転準備に必要な経費について予算が積まれております。内容としては、引っ越し作業の再構築や造作工事、習熟訓練の本格化への対応、開場準備に伴う施設稼働の本格化など、豊洲市場へ移転するに際して必要な事業についての経費であります。
 その中で、造作工事、習熟訓練の本格化への対応は十六億円となっており、総予算額の中でも大きな割合を占めています。
 この十六億円は、築地市場に設置する造作相談室の運営で六億円、豊洲市場における造作工事と習熟訓練への対応として十億円と、内容別に分けられるとのことであります。
 豊洲市場への移転に向けては、市場業者の造作工事を順調に進めていかなければならないことはもとより、新たに豊洲市場で業務を円滑に行うためには、事前の習熟訓練は必須であり、それらを本格化していかなければなりません。
 築地市場から豊洲に移転する一千社近くもの事業者にとっては、新市場で取り組むべき造作工事が悩みの種となっております。特に、仲卸などの中小事業者に対しては、開設者である都が十分にサポートする必要があります。
 また、新しい市場で業務を行うことに不安を感じている多くの事業者にとって、豊洲市場が開場する前に、さまざまな形で新市場の使い方を練習することは不可欠であり、習熟訓練が円滑に実施できるよう、丁寧に対応していくことも、豊洲市場への移転を行う上には必須の事業であります。
 それぞれの業務について、より効率的な執行ができるよう、精査しつつ、その目的が十分に達成されるよう、適切かつ効率的に業務を進めるべきです。
 そこで、造作相談室の運営、並びに豊洲市場における造作工事と習熟訓練への対応について、具体的な事業内容を伺います。
 廃棄物の処理の仕方も、同様に、新たな課題となっております。
 例えば、築地市場では、現在も大量の発泡スチロールが廃棄物化し、溶融処理されています。
 また、段ボールや魚のあら、野菜くずの適切な処理など、豊洲市場の衛生環境を良好な状態で保つためには、新市場に期待される機能に応じた新たなルールの確立も急務となっています。新しい市場への移転を契機として、ぜひ模範となるルールづくりを進めていただきたいと思います。
 そこで、豊洲市場の利用ルールなど、市場関係者と協議を進める場を積極的に設けるべきだと考えますが、都の見解を求めます。
 豊洲市場は、閉鎖型の施設として、築地市場に比べ、衛生管理が格段にすぐれた施設です。その点では、生鮮食料品等の衛生管理の向上にも、大きな期待が持てます。
 しかし、衛生管理は、施設が持つ機能だけに頼ってはいけません。大きな事故は人為的なミスから起こることを、私たちは過去の事例から学びとっています。
 産地の施設などでは、手洗い、消毒を初め、靴底の洗浄などを徹底していると聞いております。髪の毛一本まで衛生管理の対象としております。
 今月二十四日、豊洲市場で、水産仲卸売り場や青果棟などの計九十六店舗の棚や陳列台にカビが発生したと報道されました。カビは、いずれも建物完成後に業者が設置した備品に発生しており、都は、清掃や設備交換などの対応を行うと聞いております。
 しかしながら、今夏の長雨などが原因となり、豊洲市場の施設内でカビが発生したと報道されていますが、なぜこのような事態を招いたのか、その原因究明と再発防止のための徹底した今後の衛生管理対策について、あわせて、都の見解を求めます。
 豊洲市場におけるハード、ソフト両面の準備を着実に進めていくことに加えて、開場に向けて残る大きな課題は、約一千にも上る市場業者の引っ越しを、一週間弱という短期間で滞りなく完了させるための取り組みにあります。引っ越しそのものは、各市場業者や業界団体が担うものでありますが、市場関係者任せでは混乱が生じるおそれがあります。
 ぜひ、こうした点も留意し、都がしっかりと市場関係者と向き合い、綿密な調査に乗り出すべきです。スケジュールの検討も含め、都の見解を求めます。
 昨年秋から、豊洲市場に関する報道が相次いで取り上げられる中、まるで豊洲地域全体が課題を抱えているかのようなマイナスイメージが広がり、豊洲地区の住民までもが、いわれのない風評被害に悩まされていると聞きます。
 そこで、盛り土の不存在などの問題が豊洲市場や豊洲地区全体にもたらした風評被害に対し、知事みずから現地に赴くなど、先頭に立って、その払拭に取り組んでいくべきであると考えますが、知事の見解を求めます。
 風評被害を払拭するために、我が党は、都民の新たな台所となる豊洲市場の安全性を都民に訴えるべく、さまざまな点で見える化を進めるべきと主張してきました。
 実際、これまでも、都民見学会の実施などを提案し、都はこれを受けて、見学会を実施しました。都民の安全・安心を得ていく上でも、このような取り組みを一過性のものとしてはなりません。
 そこで、都民見学会の継続実施など、見える化によって豊洲市場の安全性に対する都民の理解を得ていくべきだと思いますが、都の見解を求めます。
 特に、風評被害の払拭のためにも、豊洲市場では、大気や地下水の状況を都民にわかりやすく情報発信していくべきと考えます。見解を求めます。
 また、既に都民見学会を三回実施しております。先週土曜日、八月二十六日にも見学会が実施されましたが、おおむね評判はよかったと耳にしております。
 そこで、見学会に参加した方々の率直な感想を伺います。
 今後は、一般都民向けの見学会だけでなく、豊洲市場に出入りする事業者や児童生徒向けに幅を広げて見学会を実施していく必要があります。
 地元の小学生、中学生や、生産者、出荷者、さらにはまち中の小売店の方々を対象に、積極的に見学会を実施していくべきと考えますが、見解を求めます。
 一方、豊洲市場内には、大きなマグロのモニュメントはあるものの、児童生徒が興味、関心を持つような展示物が少ないのが現状です。
 他の自治体などでも、さまざまな工夫をして、児童生徒の見学時や、社会科や理科などの学びの材料を提供しています。
 地元の学校や教育委員会とも連携して、積極的なPRの場として見学者ルートを活用することも考えるべきです。都の見解を求めます。
 現在、築地市場は、海外のガイドブックにも掲載されるなど、その知名度から、日本を訪れる外国人観光客に絶大なる人気があります。
 この外国人観光客に機能を強化された豊洲市場をアピールすることが、豊洲を世界に向けて知ってもらうための大きな力になると思います。
 東京を訪れる外国人観光客が豊洲市場を訪れ、高度な品質、衛生管理のもと、取引を行う環境を体感し、その市場から供給される東京の食を堪能することにより、自国に帰ってその魅力を語り広げてもらえれば、豊洲の世界への発信に大きく寄与します。
 豊洲市場は、築地の持つ活気やにぎわいを継承するとともに、時代のニーズに即した豊洲市場の施設の魅力を多くの来訪者が体感できるようにすることが大切です。
 このため、豊洲市場では、衛生面にも配慮しつつ、国内外の多くの方がマグロの競りを間近に見ることができるデッキや、多種多様な生鮮食料品の取引の様子を一望できる見学者通路を整備していると聞きます。
 また、市場ならではの臨場感を感じてもらえるよう、多言語に対応したパネルなどの設置を進めているとも聞きます。
 こうした豊洲市場が多くの来訪者から愛され、親しまれる取り組みを進めていくことは大変好ましいことだと思います。
 今後は、さらに、大使館関係者を招いたり、外国人向けの観光案内を強化したりするなどの工夫を凝らすべきです。都の見解を求めます。
 豊洲市場への移転、開場に向けた作業は、優先の課題ではあります。急ピッチで進めるべきでありますが、その一方で、六月二十日に知事が表明した築地再開発についても、将来への布石として、都の取り組み方針をあらかじめ整理しておく必要があります。この件について、都市整備局が中心となって検討会議を立ち上げ、今後、議論を進めると聞いております。
 しかしながら、問題の所在や前提条件をしっかり押さえた上で議論を進めなければ、考慮に入れるべき事項を過小評価したまま検討がスタートしてしまい、後々取り返しのつかない事態になりかねません。
 先週金曜日、八月二十五日の経済・港湾委員会では、都市整備局から、五年以内の着工を目指すとの表明がありましたが、築地の再開発について、土壌汚染対策や埋蔵文化財調査は、ケースによっては手続や工事期間が長期化する懸念があります。こうしたことを十分留意すべきであると、我が党は委員会の場で指摘したところであります。
 再開発に当たり、今後浮上する課題を丁寧に整理しなければ、民間主導で行われる再開発の完了が先延ばしになり、当該賃料分などの収入が見込めず、市場会計に深刻な影響を及ぼす可能性があり、懸念されるところです。
 ことし三月の予算特別委員会で、我が党は、市場会計をキャッシュフローの視点から分析し、豊洲市場単体の収支が赤字基調であっても、十一市場の運営を賄う現行の市場会計は、築地市場跡地の売却収入が見込める限り、豊洲市場への移転が実現しても市場会計の持続可能性に特段の問題はない旨、明らかにしたところです。
 しかし都は、豊洲市場への移転を考える際に、築地市場用地を売却せず、貸し付けという新しいスキームを出しています。
 再開発までのタイムスケジュールを考えると、土壌汚染対策だけでも概況調査や、その後のボーリング調査が必要であり、さらにその結果、汚染があった場合、対策工事を講ずる必要があります。これだけでも数年かかります。
 また、埋蔵文化財が築地市場にはあることが既に判明しております。正確な期間はいえないとの教育庁の説明も聞いておりますが、一般的に、発掘の調査や作業には五年から十年を要するといわれています。ちなみに、汐留の再開発では発掘に九年間を要しています。さらに、環境アセスの期間も考慮しなければなりません。
 築地の再開発は、今から取り組んでも十年以上かかることも考えられます。賃金収入が市場会計に入ってくる時期が大幅におくれる可能性も念頭に置く必要があります。
 貸付スキームでも、市場会計が長期にわたり事業継続性を確保できるのか、財政面からの精査を進めるべきと考えますが、都の見解を求めます。
 知事は、資金面、財政面から検討を行うとともに、経済合理性を確保しながら、民間主導で検討を進めると表明しました。
 しかし、本来の民間主導とは、そうした経済合理性も民間で判断し、さまざま工夫を凝らすことを意味します。
 都による資金面、財政面からの検討が新たな都の税金投入につながることを危惧するものでありますが、この点は大丈夫なのか、具体的な内容を含め、知事に見解を求めます。
 一方、築地の土地を一般会計に有償所管がえするのであれば、財政安定化に寄与するだけでなく、民間主導の開発もしやすくなると思われます。有償所管がえを選択肢の一つに残しておくべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 今後の議論の進め方については、検討会議で丁寧な議論を継続していく必要があります。さらに、議会でチェックを進めるためにも、築地再開発をめぐる検討会議での議論を議会に適宜報告すべきであると考えますが、都の見解を求めます。
 議論の場づくりを進めていくことも重要ですが、より大切なことは、築地をどのようなまちにしていくか、どのようにまちづくりを進めていくかが大変重要であります。
 とりわけ浜離宮など、築地には歴史と伝統を感じさせる施設があり、このようなポテンシャルをいかに生かしていくかが築地のまちの発展の鍵を握ります。
 浜離宮の存在を生かした新たなまちづくりについて、知事はどのようなイメージをお持ちなのか、見解を求めます。
 次に、追加対策工事における環境影響評価手続について質問します。
 知事は、今臨時会初日において、盛り土がなかったことを踏まえての地下ピットの追加対策工事や地下水管理システムの機能強化等の追加工事について、再度の環境影響評価手続は不要である旨、環境影響評価審議会に報告されたと発言されました。
 環境手続は、都民が深く関心を寄せる事柄であります。なぜ再アセスメントが必要ないと判断されたのか、その理由を都は明らかにするべきです。見解を求めます。
 六月二十日の知事の基本方針において、環状二号線は、東京五輪大会前に暫定的に開通させるとしております。環状二号線は、大会だけでなく、地域交通にとっても必要な道路であります。
 築地市場の豊洲市場への移転は、長い年月をかけて、関係者や都議会での議論を経てきました。とりわけ、築地市場の関係者にとっては、自分たちの仕事、事業活動の場であるため、強い関心を持って今後について考えております。
 開場に向けては、さまざまな課題がありますが、ぜひ真摯な対応をお願いしたいと思います。
 豊洲市場の開場準備が本格化するこれからこそ、都は、一つ一つの事業者に対し、それぞれが抱える課題や状況の違いに寄り添い、丁寧に移転に伴う問題の解決に取り組むべきです。見解を求めます。
 豊洲市場は、五十年先まで見据えた首都圏の基幹市場として、築地市場が果たしてきた豊富で新鮮な生鮮食料品流通の円滑化と価格の安定という機能に加え、消費者の意識が高まっている食の安全・安心の確保、効率的な物流の実現など、産地や顧客、消費者のさまざまなニーズにも対応した最新鋭の施設を擁した市場です。
 その機能を最大限に発揮し、築地市場の歴史と伝統を継承し、前向きに発展させていくことが、豊洲市場の魅力を高めることにつながります。
 今こそ、豊洲市場を、世界に冠たる市場、日本を代表する中央卸売市場にすべく、一丸となって全力を傾けるときです。
 そうした取り組みの先にこそ、東京オリンピック・パラリンピックの成功があると訴え、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) のがみ純子議員のご質問にお答えをさせていただきます。
 まず、豊洲市場の安心の確保についてのお尋ねがございました。
 豊洲市場の用地につきましては、土壌汚染対策法に基づく対策が的確に講じられ、法的、科学的な安全が確保されているということは専門家会議で確認されたところでございます。その上で、将来のリスクに備えて、地下ピットの追加対策工事、地下水管理システムの機能強化といった専門家会議が提言した対策を着実に実施をしてまいります。
 こういったこれらの追加対策工事に加えまして、先日完了いたしました環境アセスメント手続、農林水産大臣の認可手続といった一連のステップを着実に進めているところでございます。
 そして、こうした取り組みの状況や豊洲市場の客観的なデータなどにつきまして、正確な情報発信を続けていくことで、豊洲市場の安全・安心について、都民、そして市場業者の方々の理解が得られるように努めてまいります。
 今回の補正予算案の提出についてのご質問がございました。
 市場移転問題に関しましては、六月二十日にお示しをいたしました基本方針を踏まえて、行政組織としての取り組みを迅速に進めるために、関係局長会議におきまして、課題を整理し、豊洲市場への早期移転を円滑に行うことが最優先事項であるということを確認したところでございます。
 市場業者は、豊洲市場の安全対策に対しまして、高い関心を持っているのはいうまでもありません。移転への理解を得るためにも、専門家会議の提言に基づく追加対策工事を可能な限り速やかに完了させるとともに、さまざまな移転準備を早急に進めていく必要がございます。
 追加の対策工事やその契約手続など、迅速に行いまして、豊洲市場への移転に向けた環境を可能な限り早期に整えるために、第三回定例会を待つことなく、臨時会を招集し、関連する補正予算案を提出して、都議会の皆様にご審議いただいているところでございます。
 風評被害の払拭についてのご質問でございます。
 豊洲市場や豊洲地区をめぐる風評につきましては、建物下に盛り土がなされておらず、地下ピットに水が滞留していたことなどの事実に加えて、そうした状況を正しく発信することができていなかった、これらのことも要因でございます。
 このため、専門家会議の提言に基づく追加対策工事を着実に実施するに当たりましては、正確な情報をわかりやすく発信するなどして、都民や事業者の理解と安心を得る努力を重ねてまいります。
 また、豊洲市場の現状を見てもらうということも重要でございます。今後、広く都民、市場を利用する方々へと対象を拡充いたしまして、見学会も行ってまいります。
 そして、私自身も、さまざまな場面におきましてメッセージを発信するなど、先頭に立ちまして、豊洲市場、豊洲地区の風評被害を払拭するために、この臨時会が終了いたしましたときに、早いタイミングで豊洲市場へ足を運びたいと考えております。
 築地再開発の検討についてのご質問でございます。
 築地の再開発に当たりましては、民間の知恵とノウハウを生かしていくことが重要でございます。このことを通じて、まちの魅力、そして、その付加価値をそれぞれ高めてまいります。
 具体的には、民間からのアイデアなどのヒアリングを行いながら、まちづくりの方針を具体化してまいります。その後、民間からの提案を受けまして、事業者を選定するなど、民間主導による再開発の検討を進めてまいる計画でございます。
 あわせて、都におきましては、資金面、財政面から、さまざまな試算、試みの計算などを行うなど精査を進めまして、経済合理性を確保してまいります。
 こうした検討を行いながら、築地のロケーションを最大限に生かした夢のある姿を描いてまいりたいと考えております。
 築地市場用地の取り扱いについてのご質問がございました。
 豊洲と築地の両方を生かすという基本方針の実現に向けましては、この先も市場会計が長期にわたっても持続可能性が確保できるということが前提でございます。
 こうした観点から、今後の検討に当たりましては、長期の貸し付けだけではなく、ご提案の内容も含めまして、多角的に検討をし、経済合理性の確保に努めてまいりたいと考えております。
 そして、浜離宮を生かしたまちづくりについてのご質問でございます。
 浜離宮恩賜庭園は、日本を代表する大名庭園でございます。歴史や文化を感じられる空間であること、先日、私も訪問したばかりでございます。築地は、こうしたすばらしい空間に築地川を挟んで隣接をしており、その景観も大きな魅力となっております。
 今後、築地再開発検討会議を早期に設置いたしまして、民間からのアイデアも募りながら、このようなロケーションをどう生かしていくのか、幅広く検討をしてまいります。
 その他のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長よりのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 検討会議の議会報告等についてでございます。
 築地再開発検討会議については、透明性を確保するため、改正された附属機関等設置運営要綱に基づいて、原則として、会議や会議資料、議事録等を公開しながら、検討を進めていく予定でございます。
 検討会議の状況については、進捗に応じ、節目節目において議会に報告してまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 十九点のご質問にお答えいたします。
 まず、地下ピット内のたまり水についてでございますが、建物周りの外構工事の進展等に伴い、平成二十八年七月から八月にかけまして、仮設の排水設備を撤去せざるを得なくなりましたが、この時期、台風等の影響を受け、相当量の雨が降ったことによりまして、地下水位が上昇し、地下ピット内にたまったものでございます。
 たまり水の影響につきましては、専門家会議は、地下水にわずかに含まれる水銀が気化し、換気のない地下ピット内に滞留することで、指針値を上回る濃度となるリスクがあると評価しております。
 たまり水につきましては、専門家会議による評価後、平成二十八年十二月から強制排水を実施いたしまして、現在は、ならしコンクリート床面より下にまで低下しております。
 地下水管理の重要性についてでございますが、昨年九月、たまり水のある地下ピット内で空気調査を行った結果、水銀濃度が指針値を超過いたしましたが、その後、地下ピット内のたまり水を強制排水し、換気を行った上で、改めて空気調査を行ったところ、指針値を下回ることを確認いたしました。
 専門家会議では、地下ピット内の空気中の水銀濃度が上昇したのは、通常の測定方法では検出できないほどごく微量に水中に含まれる水銀が、地下ピット内の空気中に気化、滞留したためと推定しております。
 そのため、地下ピット内の揮発性物質濃度の上昇を防ぐためにも、適切な地下水管理に取り組んでまいります。
 地下ピットの追加対策についてでございますが、盛り土の効果は、地下水から揮発したガスの地上部への上昇に対して抑制効果が大きいことでございます。
 また、盛り土と地下ピットの一番の違いは、地下ピットの場合は、ガスがピット内に滞留することでございます。このため、盛り土にかわる対策といたしましては、地下水から揮発したガスの地下ピットへの浸入を遮蔽する、もしくは浸入を低減し、かつ換気することが必要となります。
 専門家会議は、今回の対策は盛り土と同等の効果を有している旨の見解を示しております。
 コンクリートの水圧への耐性についてでございますが、床面のコンクリートの水圧への耐性については、仮に地下ピット内に地下水が最もたまった昨年十二月の水位になったとしても、コンクリートが浮き上がらない厚さとなっており、基本的にひび割れは生じないと考えております。
 また、地下ピット内に地下水が上がらないよう、地下水管理システムの機能強化を図ることとしており、床面のコンクリートに水圧がかかる状況にはならないものと考えております。
 地下水管理システムの機能等についてでございますが、地下水管理システムは、街区周縁を遮水壁で囲まれた豊洲市場におきまして、地下水を揚水することで、APプラス一・八メートルを基本として、地下水位を安定的に管理するシステムでございます。
 専門家会議では、豊洲市場用地の現状の地下水位が高い状況にあることや、地下水管理システムの稼働状況を踏まえて、早期に目標管理水位まで地下水を低下させるとともに、地下水位上昇時の揚水機能を強化する必要があるとの提言をいただいたところでございます。
 今後、この提言を踏まえまして、地下水管理システムの機能強化を進め、同システムを適切に運用することにより、地下水位を管理するとともに、システムの揚水機能を発揮し、中長期的に水質の改善を図ってまいります。
 地下水管理の今後の取り組みについてでございますが、具体的な対策といたしまして、地下水管理システムにおいて、揚水機能が低下した井戸の洗浄や、ポンプの交換を行うとともに、地下ピット内に新たな揚水ポンプを設置いたします。
 また、地下水位を観測するための井戸を揚水井戸として活用するほか、地下水位が高い箇所において、吸引管と真空ポンプを用いた揚水を実施し、揚水能力を確保してまいります。
 こうした機能強化の取り組みを着実に進めることによって、早期の地下水位の低下を目指すとともに、地下水管理を適切に行ってまいります。
 追加対策を行うことによる効果についてでございますが、専門家会議の提言を踏まえ、地下ピットにおいて、換気とコンクリート打設により、建物一階の空気中に揮発性ガスが侵入してくるリスクを低減いたします。
 また、地下水管理システムの機能強化対策により、地下水位を適切に管理するとともに、汚染地下水を徐々に回収し、中長期的に地下水の水質を改善していくこととしております。
 都といたしましては、これら追加対策を着実に実施するとともに、大気や水質の測定結果など、正確な情報発信を通じて、都民や事業者の理解と安心につなげてまいります。
 習熟訓練についてでございますが、豊洲市場では、移転後のなれない環境の中でも円滑に営業活動を開始できますよう、現場の状況に即して、機器の操作や営業動線の確認、荷の運搬など、市場業者による習熟訓練を実施しております。
 豊洲市場への早期移転を実施するためには、こうした訓練に必要な環境を整えていく必要がございます。このため、市場業者が習熟訓練を実施しやすいよう、豊洲市場における訓練の受け入れ体制を充実させてまいります。
 具体的には、入退場の管理体制を強化し、年末年始を除き、いつでも訓練の実施を可能とするほか、入退場ができるゲートをふやすといった取り組みを進めてまいります。
 今後とも、業界と調整しながら、習熟訓練を着実に進め、豊洲市場への円滑な移転を目指してまいります。
 造作相談室の運営等についてでございますが、豊洲市場への移転に向けては、事業の効率性に留意した上で、市場業者を適切にサポートしながら、造作工事や習熟訓練を進めていく必要がございます。
 このため、都は、造作相談室を設置し、市場業者向けの相談体制を整えることで、工事図面の作成や消防法を初めとした各種法令等に基づく申請などの取り組みを支援するとともに、工事実施の際の工程調整などを行うことで、造作工事の円滑な実施を後押ししてまいります。
 また今後、豊洲市場への入退場に係る管理体制を強化いたしますが、そのための人員を造作工事と習熟訓練の双方の事業に活用することで、効率的な事業執行を図ってまいります。
 市場関係者との協議の場についてでございますが、都では、業界調整を行う場として、新市場建設協議会、また新市場建設懇談会を活用し、業界との調整を進めてまいりました。
 今月には、開場に向けて、清掃や廃棄物の処理など、市場運営に係るさまざまな課題について、現場の実情に即しながら具体的に検討するため、同協議会のもとに、新たに街区別の検討会を設置し、十日から十六日にかけて全ての街区の検討会を開催いたしました。
 今後、こうした検討体制を生かして、実務者レベルによる具体的な協議を促進するなど、多岐にわたる課題について、業界との協議を精力的に進めてまいります。
 カビの発生についてでございますが、豊洲市場では、施設内における結露を防止するため、換気や空調設備の運転を外気や湿度の状況等に応じて実施してきたところでございます。
 しかしながら、今月に入り、例年にない長雨が続いたことに加え、台風の通過に伴って売り場内の湿度が非常に高くなったことから、豊洲市場の一部店舗において、木製造作物等にカビの発生が確認されたところでございます。
 こうした状況を踏まえて、施設内の湿度をより詳細に把握した上で、きめ細かく空調運転を実施するとともに、巡回点検時のチェックを徹底してまいります。あわせて、被害のあった店舗の清掃、滅菌等の作業や清掃等で対応できない場合には交換等について別途個別に対応するなど、事業者の方々に真摯に対応してまいります。
 豊洲市場への移転作業についてでございますが、今回の移転作業は、市場全体を対象とした大規模なものでございまして、これを円滑に実施するためには、市場業者と調整しながら計画的に作業を進める必要がございます。
 このため、都は、移転や廃棄の対象となる物量を調査するとともに、移転経路に係る関係機関との協議を進めてまいります。
 こうした内容を踏まえながら、業界団体と調整し、物品の搬入方法や搬出入動線、移転物流の分散策などを盛り込んだ実施計画を策定し、計画的な移転に向けた準備を着実に進めてまいります。
 また、都と業界で設置いたしました引越準備委員会を活用し、業界との調整を緊密に行うことで円滑な移転を目指してまいります。補正予算成立後に速やかに契約手続を進め、計画の策定や業界調整など、必要な準備を着実に進めてまいります。
 豊洲市場の見える化の取り組みについてでございますが、豊洲市場への移転に当たっては、多くの方にごらんいただき、食の安全・安心に関する取り組みについて、都民の理解を深めていただくことが重要でございます。
 そのため、今後は、現在行っている都民向け見学会を毎月実施していくこととし、さらに社会人の方も参加しやすい土曜日にも開催していくことで、さまざまな年齢層の方に豊洲市場を見ていただけますよう、見える化の取り組みを推進してまいります。
 大気や地下水の状況の情報発信についてでございますが、豊洲市場において、今後も継続的に測定していく大気や地下水のデータにつきましては、正確かつ迅速に公表し、都民や市場関係者の理解と安心を得る努力を重ねていくことが重要でございます。
 そのため、ホームページやSNSを通じて数値の推移を示すなど、わかりやすく発信していくとともに、豊洲市場内のPRコーナーでの掲示や見学会の際に説明を行うなど、さまざまな機会を捉えて情報発信に取り組んでまいります。
 見学会に参加した方々の意見についてでございますが、これまで、六月と今月二十六日に公募による都民見学会を、また、今月九日には、親子見学会を開催いたしました。
 都民見学会の参加者からは、豊洲市場は衛生的に問題がない施設とわかったという意見や、豊洲市場を大いにPRして世界一安心な市場にしてほしいなどの意見が寄せられたところでございます。
 また、親子見学会に参加した小学生からは、豊洲市場のことをいろいろと知ることができてよかった、夏休みの思い出になったといった意見や、保護者からは、子供たちにとって、今後ニュースを見る際のよい勉強になったと思うとの意見がございました。
 市場見学会の対象者の拡大についてでございますが、豊洲市場の現状をさらに多くの方に見ていただくため、今後は、一般の都民向け見学会に加えまして、地元の方々を対象といたしました見学会を随時実施いたします。
 さらに、市場関係者と連携し、産地の出荷者や生産者、また小売事業者なども対象とした見学会を実施するなど、対象者の拡大を図ってまいります。
 児童や生徒による市場見学会についてでございますが、これまでも都は、築地市場を初めとする都内の各市場において、児童や生徒の社会科見学などの受け入れを行ってきております。
 豊洲市場におきましては、生鮮食料品の流通の仕組みや卸売市場の役割について学んでいただけますよう、さまざまな資料等をわかりやすく展示するコーナーや、マグロの競りなどの市場取引の様子を間近に見ていただける見学者専用ルートも新たに設けております。
 今後、地元の教育委員会等とも連携しながら、こうした見学者ルートを活用した効果的な市場見学の実施について検討を進めてまいります。
 外国人向けの観光案内の強化についてでございますが、現在の築地市場は、日本の食文化の拠点として多くの外国人観光客でにぎわっておりまして、豊洲市場への移転後も、引き続きこうした外国の観光客に対し、市場としての魅力を発信していくことが重要と認識しております。
 そのため、見学コースの多元化や市場取引を紹介するパネルについても英語表記を行うなど、外国人にも配慮した環境整備を進めております。
 今後も、ご提案の趣旨も踏まえ、外国人観光客への効果的な案内方法について検討してまいります。
 最後に、個々の事業者への対応についてでございます。
 豊洲市場への移転を円滑に行うには、市場業者が移転の準備を進める上で直面するさまざまな課題に対して適切に対応できますよう、きめ細かく支援する必要がございます。
 このため、まず、市場業者がふなれな引っ越し作業や造作工事に関しては、引っ越し相談室や造作相談室において、個々の事業者の抱える課題に応じて適切な相談対応を行ってまいります。
 また、資金繰りが困難な事業者などの移転を支援するため、豊洲移転サポート相談室において事業者からの相談に応じた上で、金融面での支援も行っております。
 今後、移転準備が本格化する中、こうした取り組みを通じて、さまざまな状況を抱える個々の事業者に丁寧に寄り添い、移転に向けた準備作業を支えてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 市場会計の事業継続性についてでございます。
 豊洲と築地の両方を生かすという基本方針の実現に向けましては、この先も市場会計が長期にわたり事業継続性を確保することが前提となります。
 そのためには、まず豊洲市場の企業債の返済を着実に行うとともに、コスト削減や収入確保など経営改善策を一つ一つ具体化してまいります。
 また、築地の再開発に当たりましては、築地が持つロケーションの優位性を最大限に生かしつつ、資金面、財政面から、さまざまなケースを想定した試算を行うなど、精査を進めてまいります。
 財政収支の観点から、市場会計全体として継続的に事業が運営できるよう、都庁一丸となり持続可能性を追求してまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) 豊洲市場の環境アセスメントについてでございますが、今回、事業者である中央卸売市場から提出された変更届では、水質汚濁、土壌汚染及び廃棄物の三項目について、予測、評価の見直しを実施し、いずれも今回の変更に伴う環境への影響は小さく、変更前後で評価の結論に変更はないとしております。
 変更届に示された根拠データや添付された資料は、変更内容を説明するのに適切であることを確認しており、その内容は専門家会議等においても検証をされております。
 このため、事業者の評価は妥当であり、今回の変更は、環境影響評価条例に定める再アセスメントの実施が必要な環境に著しい影響を及ぼすおそれがある変更には当たらないと判断したものでございます。

○副議長(長橋桂一君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時休憩

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