環境・建設委員会速記録第三号

令和八年三月十六日(月曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長清水やすこ君
副委員長天沼ひろし君
副委員長とや英津子君
理事竹平ちはる君
理事藤井あきら君
理事風間ゆたか君
しのはらりか君
村松としたか君
田中とも子君
本橋たくみ君
田村 利光君
保坂まさひろ君
関野たかなり君
中村ひろし君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長須藤  栄君
次長緑川 武博君
総務部長荒田 有紀君
環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務三浦亜希子君
政策調整担当部長白石 正樹君
気候変動対策部長小林 洋行君
再生可能エネルギー実装推進担当部長長谷川徳慶君
率先行動担当部長真島 建司君
建築物担当部長松岡 公介君
環境改善部長中島 隆行君
環境改善技術担当部長丹野 紀子君
自然環境部長生物多様性担当部長兼務関   威君
資源循環推進部長宗野 喜志君
資源循環技術担当部長横山 英範君
資源循環計画担当部長木村 真弘君

本日の会議に付した事件
意見書について
環境局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 環境局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第百十一号議案 東京都立多幸湾公園の指定管理者の指定について
報告事項(質疑)
・東京都資源循環・廃棄物処理計画の策定について
・東京都食品ロス削減・食品リサイクル推進計画の策定について

○清水委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○清水委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 令和八年度予算は、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

令和八年三月十三日
東京都議会議長 増子 博樹
(公印省略)
環境・建設委員長 清水やすこ殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十三日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十九日(木)午後五時

(別紙1)
環境・建設委員会
 第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中
歳出
繰越明許費
債務負担行為 環境・建設委員会所管分

(別紙2省略)

○清水委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより環境局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、環境局所管分、第百十一号議案及び報告事項、東京都資源循環・廃棄物処理計画の策定について外一件を一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○荒田総務部長 去る二月十二日の当委員会で要求いただきました資料についてご説明申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会資料をご覧ください。
 表紙をおめくり願います。目次にありますとおり、二十二項目ございます。
 まず、一ページをお開きください。1、東京の温室効果ガスの年間排出量の推移でございます。
 平成二十六年度から令和五年度までの各年度における東京の温室効果ガスの年間排出量を記載しております。
 令和五年度は速報値となっており、二ページ及び三ページについても同様になっております。
 なお、表の上段には、京都議定書の基準年である平成二年度の数値及び都の温室効果ガスの削減目標の基準年である平成十二年度の数値を記載しており、こちらも二ページ及び三ページについて、同様に記載しております。
 二ページをお開き願います。2、都内の二酸化炭素排出量の部門別推移でございます。
 平成二十六年度から令和五年度までの各年度における産業、家庭、業務、運輸及びその他の各部門の二酸化炭素排出量を記載しております。
 三ページをお開き願います。3、都内のエネルギー消費量の部門別推移でございます。
 平成二十六年度から令和五年度までの各年度における産業、家庭、業務及び運輸の各部門のエネルギー消費量を記載しております。
 四ページをお開き願います。4、各再生可能エネルギーに関わる設置補助制度と実績額の推移(過去五年分)でございます。
 各再生可能エネルギーに関わる設置補助事業につきまして、その概要及び令和二年度から令和六年度までの各年度における実績額を八ページにかけて記載しております。
 九ページをお開き願います。5、令和六年度微小粒子状物質(PM二・五)濃度の測定結果でございます。
 微小粒子状物質(PM二・五)の濃度につきまして、(1)、一般環境大気測定局における測定局ごとの年平均値を記載しております。
 一〇ページをお開き願います。(2)、自動車排出ガス測定局につきまして、同様に記載しております。
 一一ページをお開き願います。6、保全地域に係る指定面積、公有化面積、公有化予算額及び公有化決算額(過去十年分)でございます。
 平成二十九年度から令和八年度までの各年度における保全地域に係る指定面積、公有化面積、公有化予算額及び公有化決算額を記載しております。
 一二ページをお開き願います。7、保全地域における希少種の状況でございます。
 調査対象の保全地域において確認された植物、鳥類等の希少種の数及び主な希少種名を一六ページにかけて記載しております。
 一七ページをお開き願います。8、緑被率、みどり率の推移でございます。
 区部及び多摩地域それぞれにつきまして、(1)では平成三年及び平成七年の緑被率を、(2)では平成十年から令和五年まで五年ごとのみどり率を記載しております。
 なお、次の一八ページに、みどり率の用途別の内訳等を記載しております。
 一九ページをお開き願います。9、都内自動車走行量の推移(過去十年分)でございます。
 平成二十六年度から令和五年度までの各年度における旅客及び貨物の自動車走行量を記載しております。
 二〇ページをお開き願います。10、建設汚泥の発生量(過去五年分)でございます。
 令和元年度から令和五年度までの各年度における建設汚泥の発生量を記載しております。
 二一ページをお開き願います。11、日本からの廃プラスチック輸出量の推移と主な国・地域別の内訳でございます。
 令和三年から令和七年までの各年における輸出量の推移の合計及び主な国、地域別の内訳を記載してございます。
 二二ページをお開き願います。12、区市町村で回収している容器包装プラスチック量及びリサイクル量並びにその合計(令和六年度、区市町村別)でございます。
 令和六年度における区市町村別のペットボトルと容器包装プラスチックの回収実績とリサイクル量を二三ページにかけて記載しております。
 二四ページをお開き願います。13、東京ゼロエミ住宅導入促進事業及び東京ゼロエミ住宅普及促進事業の実績でございます。
 令和元年度から令和六年度までの各年度における戸建住宅、集合住宅それぞれにつきまして、補助件数及び金額を記載しております。
 二五ページをお開き願います。14、既存住宅の断熱補助の補助実績でございます。
 令和二年度から令和六年度までの各年度における高断熱窓及び高断熱ドア、外壁、床等の断熱、高断熱浴槽それぞれにつきまして、補助件数及び金額を記載しております。
 二六ページをお開き願います。15、区市町村との連携による環境政策加速化事業における再エネ導入拡大に係る事業の補助実績でございます。
 令和六年度における各事業の補助自治体数及び金額を記載しております。
 二七ページをお開き願います。16、キャップ&トレード制度の対象となる事業所(情報通信)の年間CO2排出量、所在区市町村でございます。
 令和五年度における各事業所ごとの年間CO2排出量及び所在区市町村を三三ページにかけて記載しております。
 三四ページをお開き願います。17、浮体式洋上風力発電導入における住民説明会の実施状況(過去二年分)及び各調査の内容(過去三年分)でございます。
 浮体式洋上風力発電導入につきまして、(1)では令和六年度及び令和七年度における住民説明会の実施状況を、(2)では令和五年度から令和七年度までの各年度における調査の内容を記載してございます。
 三五ページをお開き願います。18、Airソーラーの都有施設及び民間施設への設置状況でございます。
 令和八年二月末現在における都有施設及び民間施設のAirソーラーの設置状況を記載しております。
 三六ページをお開き願います。19、賃貸住宅を対象とする断熱・再エネ補助事業の実績(令和六年度)でございます。
 令和六年度における断熱化及び再エネ導入それぞれにつきまして、交付申請件数、支払い件数及び金額を記載しております。
 三七ページをお開き願います。20、東京ゼロエミポイントの補助実績(過去五年分)でございます。
 令和二年度から令和六年度におけるエアコン、冷蔵庫、給湯器及びLED照明器具につきまして、補助件数及び金額を記載しております。
 三八ページをお開き願います。21、東京都ツキノワグマ目撃等情報マップにおける都内のツキノワグマの目撃等件数でございます。
 令和五年度及び令和六年度の東京都ツキノワグマ目撃等情報マップにおけるツキノワグマの痕跡、撮影、捕獲及び目撃件数を記載してございます。
 三九ページをお開き願います。22、PFOS等含有泡消火薬剤の転換促進事業の実績(令和六年度)でございます。
 令和六年度におけるPFOS等含有泡消火薬剤の転換促進事業の交付申請件数、支払件数及び金額を記載しております。
 以上、簡単でございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○清水委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○保坂委員 では、よろしくお願いします。
 私からは、まず最初に、これまでも質問をさせていただきましたフロンの対策の推進についてから伺ってまいります。
 フロンは、冷凍、冷蔵機器などの冷媒として広く活用されていますが、非常に高い温室効果で、気候変動対策としてその排出削減は大きな課題です。都内の温室効果ガス排出量の約一割にも及んでおり、実効性のある対策を早急に実施することが必要であります。
 使用時のフロンの漏えいは発見が極めて難しくて、機器の不具合が発生するまで漏えいが進行してしまうという場合があります。
 このため、都は、我が会派との質疑を踏まえて、令和四年度からAIなどを活用して、フロン漏えいを遠隔で監視する技術の効果を検証し、今年度から技術を導入する事業者に対する支援をいよいよ開始をいたしました。
 そこで、令和八年度予算では、この事業をさらに拡充していくということですが、来年度、具体的にどのように取り組んでいくのか伺います。

○中島環境改善部長 都は、遠隔での迅速なフロン漏えいの検知に加え、管理コスト軽減などの効果検証を踏まえ、今年度よりノンフロン機器への代替が困難な空調機器を対象として、八つの遠隔監視技術を登録し、支援を開始いたしました。
 来年度は、車両の振動等の影響でフロン漏えいのリスクが高い輸送用冷凍、冷蔵庫を支援対象に追加し、車載型の遠隔監視技術を新たに登録した上で、生鮮食品等を運搬する事業者への支援を開始いたします。
 具体的には、中小事業者等に対して経費の三分の二、運搬車両を多く保有する大企業に対してもフロン削減計画等の公表を要件として、経費の二分の一の支援を行ってまいります。
 まず、環境意識の高い運送事業者に導入を働きかけるとともに、業界団体等を通じて、支援策の周知や導入メリットの紹介を行うなど、活用促進に向けた取組を強化してまいります。

○保坂委員 確かに冷凍、冷蔵機能を有したトラックの運行時におけます振動によるフロンの漏れは、改めて環境対策として輸送業界に対して周知していくことはよいことだと考えます。
 そして、使用時漏えい対策に効果的なAIなどの先進技術の普及について、来年度は支援の対象を拡大して取り組んでいくということも確認ができました。
 引き続き、事業者に導入のメリットを丁寧に説明されて、本支援事業の積極的な活用を促していくことを求めて、質問を次に移ります。
 次に、家庭用の蓄電池の普及拡大についても伺います。
 先日の我が会派の代表質問で、二〇三〇年カーボンハーフ達成に向けた取組を知事に伺った際、都からは、太陽光発電設備の導入目標について、二〇三〇年、二百万キロワットとしていた目標達成を二年前倒し、従来の目標も二百五十万キロワットへ大幅に引き上げるなど、取組をさらに強化していく旨の力強い答弁をいただきました。
 太陽光発電設備は、発電をした電気を自家消費することで、CO2排出削減のほか、災害時におけますレジリエンス向上効果も期待ができます。
 こうした自家消費を最大限行うためには、蓄電池を活用することが有効であり、とりわけ都内一千四百万以上が住む住宅におけます設置を一層進めていくことが大変重要になってきます。
 そこで、都内におけます家庭用蓄電池の導入の見通しと今後の取組について伺います。

○小林気候変動対策部長 都はこれまで、家庭用蓄電池設置に係る補助率の引上げや補助メニューの充実などの支援強化を図り、都内住宅における大幅な導入拡大につなげてきました。
 こうした状況を捉え、二〇三〇年までに二百五十万キロワットアワーとしていた家庭用蓄電池の導入目標の達成を二年前倒しするとともに、これまでの目標も百万キロワットアワー引き上げた三百五十万キロワットアワーとすることで、導入を加速させてまいります。
 この目標の達成に向けて、来年度は、蓄電池への導入補助について、今年度の約二倍に相当する約五万件分の予算を計上するなど、さらなる普及拡大に向けて取り組んでまいります。

○保坂委員 今答弁いただきましたように、家庭用蓄電池の導入について、さらなる高い目標を設定して強力に推進していくことが今確認できました。
 都民の災害に対する意識も確実に高まってきておりますので、より積極的にPRをしていただくことを求めておきます。
 太陽光や蓄電池におけます高い目標を達成するためには、約七百万戸といわれる既存住宅への設置推進が欠かせません。
 この点、主に既存住宅向けの事業であります災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業についてですが、令和八年度の予算案では、令和七年度当初予算と比較して三百億円以上増額し、約千十二億円が計上されています。
 予算を拡充した支援策について、太陽光発電設備や蓄電池の重要性と併せて広く普及させることで、計上された予算が有効に活用され、住宅の脱炭素化につながっていくと考えます。
 そこで、主に既存住宅向けの太陽光発電設備や蓄電池の支援策について、どのように活用につなげていくのかを伺います。

○小林気候変動対策部長 断熱・太陽光住宅普及拡大事業について、来年度予算案では、令和七年度当初予算の約二倍となる太陽光発電設備三万三千件、蓄電池は約三万九千件分を計上しております。
 規模を拡充した支援が確実に活用されるよう、知名度の高いキャラクターを活用して、太陽光発電設備や蓄電池の設置メリットを分かりやすく伝えるコンテンツを作成し、SNSやウェブ広告等により、都民に向けて広く発信してまいります。
 さらに、住宅関連団体約五十社で構成される東京都省エネ・再エネ住宅推進プラットフォームを活用し、事業者に向けて助成制度の周知を行ってまいります。
 これらの取組を通じて、住宅における太陽光発電設備と蓄電池の導入を強力に推進し、二〇三〇年カーボンハーフの実現を目指してまいります。

○保坂委員 都内の住宅ストックにおけます太陽光発電設備及び蓄電池の導入拡大に向けた取組が今進んでいるということは確認させていただきました。
 既存住宅へのこうした支援については、まだ知らない都民も少なくありませんので、各自治体とも連携をされて、より広く周知していただくことも求めておきます。
 また、これらの設備のさらなる普及に当たっては、新築の機会を捉えた設置促進も重要になってまいります。
 都は、令和元年度から、断熱、省エネ性能の高い新築の住宅に対して、建築費用などの一部を助成する東京ゼロエミ住宅促進事業を実施しています。この事業は、多くの都民に利用されておりまして、今年度は十二月に補正予算を編成することで、そのニーズに応えております。
 補正予算の審議をしました第四回定例会の環境・建設委員会におけます質疑を通じて、住宅の建設費用だけでなく、同時に導入する太陽光発電設備や蓄電池の設置費用に対する支援により、この事業が住宅の脱炭素化やレジリエンス強化に寄与することを確認しております。
 脱炭素化、これはもとより、防災力を強化するためには、住宅にこうした自立分散型の電源を備えることは大変大きな意味があると考えます。
 そこで、東京ゼロエミ住宅普及促進事業の太陽光発電設備と蓄電池に関する来年度の取組について伺います。

○松岡建築物担当部長 脱炭素化に加え、レジリエンスにも資する住宅を求める都民が増えた結果、今年度の東京ゼロエミ住宅における太陽光発電設備の設置割合は九割を超え、蓄電池の設置割合は約半数となっております。
 こうした取組をさらに後押しするため、来年度の東京ゼロエミ住宅の申請見込みを一万四千棟へ引き上げ、太陽光発電設備の助成規模を一万四千件、蓄電池については約七千六百件へと大幅に拡大いたします。
 これらの取組により、新築住宅の脱炭素化を進めるとともに、レジリエンスの強化にもつなげてまいります。

○保坂委員 東京ゼロエミ住宅の普及拡大を通じて、住宅の新築時における太陽光発電設備と蓄電池の設置、これを来年度もより一層推進していくことを今確認させていただきました。
 今後も住宅の脱炭素化やレジリエンスの強化に向けて、こうした取組をしっかり進めていただくことを強く求めておきます。
 続いて、既存住宅の省エネ対策についても伺います。
 既存住宅の脱炭素化を進めるには、再生可能エネルギーの普及拡大に加えて、各家庭における省エネ対策も重要です。一方で、膨大なストックを抱える都内の既存住宅の約半数を占める賃貸住宅においては、オーナーが断熱改修などの省エネ対策について、メリットを感じにくいといった特有の課題もあり、そうした住宅の特性を踏まえながら、オーナーに寄り添った支援を充実することが必要不可欠だと主張をしてきました。
 それを受けて都は、既存の賃貸住宅の断熱化などを集中的に強化する事業を開始しましたが、来年度予算案ではさらに予算が拡充されております。
 そこで、既存の賃貸住宅の断熱改修に関する今年度及び来年度の取組についても伺います。

○小林気候変動対策部長 賃貸住宅の断熱化の加速に向けて、都は今年度から、賃貸住宅オーナーに対し、省エネ診断や改修プランの提案、補助事業の活用まで、専門家が伴走型でサポートする取組を開始しております。
 来年度は、支援規模を大幅に拡充し、五万戸分の予算を計上するとともに、地元金融機関や管理会社等とも連携しながら、賃貸オーナーへの働きかけを強化し、支援の活用を促してまいります。
 加えて、賃貸オーナーに向けたショールームでの体感イベントや、実際に断熱改修を行った賃貸住宅の見学会について、開催回数をさらに拡充するなど、幅広くオーナーの改修意欲を高めてまいります。
 これらの取組により、賃貸住宅の断熱改修をさらに促進し、既存住宅の脱炭素化につなげてまいります。

○保坂委員 既存の賃貸住宅の省エネ対策に関する、今、都の取組を確認させていただきました。
 断熱改修は、熱中症対策にも大変効果がありますので、こうした取組を今後も着実に進めていただくことを求めておきます。
 次に、区市町村との連携、支援について伺います。
 二〇五〇年ゼロエミッション東京の実現に向けて、環境政策の一層の推進を図るためには、地域ネットワークや、地域特有の資源を有する区市町村との連携を一層強化していくべきと考えます。
 都は、令和六年度から、区市町村との連携による環境政策加速化事業により、多様な環境課題の解決に資する区市町村の取組に対して財政支援を行ってきましたが、本事業のこれまでの実績と成果を伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都は、環境政策加速化事業により、区市町村が実施する家庭の省エネ、再エネ促進や、プラスチックの持続可能な利用推進、生物多様性の保全など様々な取組に対して財政支援を行っております。
 令和七年度の本事業は、五十六団体、十一億一千万円の活用見込みであり、前身事業である地域環境力活性化事業を開始した平成二十六年度の実績から、活用自治体数は約二倍、補助金額は約七倍と拡大しております。
 本事業により、区市町村等の地域特性や地域資源を活用した多様な環境施策の裾野が広がるとともに、都の施策と連携した区市町村等の取組の大幅な加速が実現いたしました。

○保坂委員 ありがとうございます。この環境政策加速化事業、これによって区市町村の取組が加速をしているということが、まさに今確認ができました。
 多くの区市町村が幅広い取組を進めている今こそ、補助事業の内容をさらに効果的なものへと見直していき、区市町村の取組をより深化させ、都内全体に広げていく必要があります。
 そこで、来年度は、新たに区市町村との連携による環境政策高度化事業、これが創設されますが、その具体的な内容と今後の取組を伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 環境政策高度化事業は、区市町村のニーズや環境課題により効果的かつ柔軟に対応するため、現在の環境政策加速化事業をバージョンアップし、広域的環境課題の解決に資する取組に係る経費の二分の一を支援いたします。
 このうち、都として緊急的、重点的に対策が必要な事業は、補助率を三分の二へ拡充し、来年度は、暑さ対策の取組を強力に後押しいたします。
 さらに、未来を見据えた施策を促進するためのメニューを創設し、広域連携や将来性ある先進的な取組など、都の重要政策と一体となる取組に対して、その経費の三分の二を補助いたします。
 今後、区市町村等に対する事業説明会などで積極的な活用を促すとともに、自らの取組内容を他の区市町村等に周知することを求めることで、取組の拡大や広域化につなげ、都内全域に環境施策を波及させてまいります。

○保坂委員 新しい補助金により、社会状況の変化や区市町村のニーズに沿った効果的な支援をしていくということが分かりました。
 猛暑への対策は、都民の命を守るために大変大切な取組でありますので、今後も区市町村との連携を深めていただいて、しっかりと取組を進めていただくよう求めておきます。
 続いて、この来る夏を見据えた都の暑さ対策についても伺います。
 近年、地球温暖化の影響で夏の気温は年々上昇し、昨年の夏は、都内でも最高気温が何と四十度を超える日があり、都心の猛暑日日数は過去最多の二十九日となるなど、年々この暑さが厳しくなっております。
 こうした異常事態ともいえる暑さから都民の健康や安全を守るには、都民一人一人が体感の温度を下げる効果がある日傘や暑さ対策グッズ、こういったものを活用しながらしっかりと対策を行うことが欠かせません。
 都はこれまでも、日傘の貸出しや日傘の普及のためのイベントを開催するなど、都民への普及啓発を実施しており、日傘の利用率が七割を超えるなど、一定の成果を出してきました。
 こうした機運の高まりを捉えて、来る夏に向けてさらに取組を強化していくべきと求めてきたところでありますが、そこで、来年度、暑さ対策グッズを活用した取組をさらに進めるため、どのように取り組んでいくのかも伺います。

○松岡建築物担当部長 都は、昨年、動画配信やサイネージ広告などにより様々な暑さ対策グッズを紹介するほか、日傘の普及啓発を進めるため、都有施設における日傘の貸出しやお勧め日傘の紹介を行うイベントなどを実施いたしました。
 来年度、暑さ対策グッズの利用拡大を図るため、これまでの取組を強化し、暑さが本格化する前に、新たにグッズコンテストを実施いたします。
 コンテストでは、効果が高く、創意工夫を凝らした様々なグッズを都民に実際に見て投票してもらうことなどにより、関心を持つ機会を創出いたします。
 さらに、受賞したグッズを表彰イベントや大規模展示会などで広く発信し、利用を促してまいります。
 こうした取組により、暑さに適応するためのさらなる行動変容につなげてまいります。

○保坂委員 都民の暑さ対策グッズの活用を促すため、新たな取組を実施するということを今確認しました。
 この暑さ対策グッズについて、多くの都民に関心を持ってもらい、実際に使ってもらうには、気軽に活用できるものかどうかが大変重要な要素となってきます。
 また、近年は、様々なグッズが販売されていますので、よりよいグッズが選ばれるためには、多くの事業者にこのコンテストに参加してもらう必要があります。
 そこで、この暑さ対策グッズコンテストでは、どのようなグッズを募集しているのでしょうか、幅広い応募に向けた取組と併せて伺います。

○松岡建築物担当部長 来年度実施するグッズコンテストは、都民の行動変容を促進するため、募集するグッズは個人が身につけたり、持ち運びができるなど、負担感の少ない形で利用可能なものを対象としております。
 具体的には、帽子や日傘などの日陰づくり部門、経口補水液や塩タブレットなどの水分・塩分補給部門、ファン付ウエアなどの体温冷却・調節部門、WBGT計などの測定・見守り部門の四部門を設けて募集しております。
 また、事業者からより多くのグッズを応募してもらえるよう、部門別にグランプリ等の賞を設定するとともに、業界団体、メーカー、販売店などの関係主体に対し、幅広く参画を促しております。

○保坂委員 今のいただいた答弁で、都民が利用しやすいグッズを対象としているということや、表彰も充実しており、業界団体などにも幅広く声かけして参加を募っているということが確認ができました。
 ぜひ、玩具の業界なんかにも面白いアイデア商品があるかもしれませんので、次回はさらに幅広い業界への案内も求めておきます。
 そして、この事業がより効果の高いものとなるよう、今注目されております東京アプリでの発信も検討するなど、より積極的に取り組んでいただくよう求めて、次の質問に移ります。
 様々な対策をしてもなお、熱中症になるリスクがゼロとなるわけではありません。そうしたときに役立つのが、厳しい暑さから都民の命と健康を守るためのクーリングシェルターであります。
 この二年間で二千施設以上が指定されるなど、都は着実に取組を進めていますが、二〇三五年までに三千施設の政策目標の達成に向けて、さらなる指定拡大が必要です。
 また、クーリングシェルターは、指定するだけでなくて、しっかりと都民に利用されることが重要であり、クーリングシェルターであることが誰にでも分かるよう、はっきりと表示していくことなど取組が必要ではないかと、これまでも求めてきました。
 そこで、クーリングシェルターの指定拡大と利用促進に向けた取組を伺います。

○松岡建築物担当部長 都はこれまで、クーリングシェルターの指定拡大に向け、区市町村や業界団体に働きかけを行うとともに、利用を促進するため、東京都防災マップなどへの掲載や、ポスターやステッカーでの周知を行ってまいりました。
 来年度は、クーリングシェルターの指定拡大に向けた備品調達費や、利用促進に向けた住民への広告費などについて、これまで二分の一であった補助を三分の二とすることで、区市町村の取組支援をさらに強化してまいります。
 また、都民がクーリングシェルターを現地ではっきりと認識できるよう、新たに視認性の高いのぼり旗を作製し、暑さが本格化する前に希望する区市町村へ配布いたします。
 これらの取組により、暑さから都民の命を守るため、クーリングシェルターのさらなる指定拡大と利用促進を図ってまいります。

○保坂委員 今年の夏も、ここ数年のように猛暑が続くおそれがあります。引き続き区市町村とも連携をされ、指定の拡大と利用の促進に取り組んでいただくことを求めておきます。
 続いて、データセンター、これに関して三点聞いてまいります。
 まず、データセンターの情報把握について伺っていきます。
 AIによる技術革新を支えるデータセンターは、今や社会にとって必要不可欠なインフラであり、東京の国際競争力を支える基盤となり得るものです。
 一方で、データセンターの整備に当たっては、電力需要の増加や環境への配慮、地域との共生への対応が求められております。
 先日、都民ファーストの会代表質問の知事からの答弁にもあったとおり、都は、認定制度の創設や省エネ設備の導入支援に加えて、ガイドラインを策定するとのことであります。
 こうした取組を事業者へ周知し、環境などとの整合性が取れたデータセンターを増やしていくためには、まずは、現在十分に把握されていないデータセンターの情報を正確に把握することが重要です。
 そこで、都は、データセンターの情報を早い段階で把握する独自の仕組みも構築するということですが、具体的な取組内容を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、条例に基づく義務制度により、データセンターを含む大規模な建築物の計画から運用までの各段階において、省エネの深掘りや再エネの利用促進などを促し、事業者の取組内容を把握しております。
 四月からは、各義務制度において、提出様式の建物用途欄に新たにデータセンターと明記するよう求めてまいります。
 各施設の情報を把握した上で、事業者等に対して、エネルギー効率などを評価する認定制度の活用を促すなど、環境に調和したデータセンターの整備を後押ししてまいります。

○保坂委員 環境局だけでなくて、各局が連携して取組を進めることで、環境などに配慮したデータセンターの整備を進めていくということを改めて要望しておきます。
 次に、データセンターの排熱活用について伺います。
 データセンターにおいては、二十四時間三百六十五日、サーバーなどが稼働することに伴って、排熱が増加する懸念が高まっています。
 人工排熱などの未利用熱は、利用範囲が狭く、それに見合う熱需要を確保しないと活用できないため、再利用は限定的です。
 こうしたデータセンターの排熱などの未利用熱活用に関して、新たな発想や技術を有するスタートアップを積極的に活用し、課題解決を図るべきと考えますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 デジタル社会に不可欠なデータセンターの整備に当たり、環境への配慮や地域との共生を図るため、来年度新たに未利用熱を活用する新技術の実装化に向けた取組を後押しいたします。
 具体的には、データセンターの排熱の有効活用を目的に、熱を電気に変える技術など、未利用熱の専門的な知見等を持つスタートアップを公募いたします。
 都内のデータセンターをフィールドとして、社会実装への取組を二千万円を上限に支援いたします。
 こうした取組により、スタートアップの強みを生かした新たな排熱活用技術の実装化へとつなげてまいります。

○保坂委員 まさにこの取組は、これまで活用されにくかったデータセンターの排熱などの未利用熱について、新たな技術やアイデアを用いて課題解決を図り、その実用化を目指す点で画期的なものであり、評価をいたします。
 ぜひこの取組を通じて、都市が持つ未利用エネルギーの有効活用につなげていただきたいと求めておきます。
 続いて、データセンターの再エネ活用についても伺います。
 データセンター需要が拡大する中、二〇三〇年カーボンハーフ、二〇五〇年ゼロエミッション、これを実現するためには、都内のデータセンターの省エネ、再エネ利用を一層促進し、脱炭素化を図ることが重要です。
 データセンターの消費電力の増加に伴って、サーバーの冷却など、これによって省エネ技術の進展や支援が求められますが、省エネで対応し切れない部分については、再エネの活用を促していく必要があります。
 そこで、都は、再エネ供給拡大の支援策として実施しています小売電気事業者による電源先行拡大事業、これを拡充するということですが、来年度の取組を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、新たな再エネ電源開発を後押しするため、小売電気事業者を対象に、再エネ設備の新設に対し、設備等の導入費用の二分の一を補助する事業を実施しております。
 本事業では、令和五年度からこれまで、合計十一件、六千キロワットを超える支援実績があり、今年度からは、データセンターへの供給など、高出力の再エネ設備に向けた補助メニューを設置しております。
 来年度は、事業規模を大幅に拡充し、今年度の二倍以上に相当する約十九億円を計上しており、データセンターを含む大規模な電力需要への対応として、都内への再エネ電力の供給拡大を図ってまいります。

○保坂委員 ありがとうございます。社会に不可欠なデータセンターの整備に当たりましては、脱炭素との整合が欠かせません。そしてデータセンターでの再エネの利用が拡大しますよう、これも着実に取組を進めていただくことを求めておきます。
 さて、これまで、ゼロエミッション東京の実現に向けた家庭部門対策に加えて、暑さ対策やデータセンターへの対応などについて、質問をさせていただきました。
 昨今、一部では、脱炭素化施策など、これを疑問視する向きもありますが、近年の災害級の暑さや過去に例のない豪雨など気候危機が目の前にある危機であることは明らかであり、引き続き、都が気候変動対策を強力に牽引していくことが求められます。
 そこで、最後に、二〇三〇年カーボンハーフ達成に向けた局長の決意を伺います。

○須藤環境局長 委員ご指摘のとおり、昨年の東京における猛暑日は過去最高を記録するなど、気候危機は現実のものとなって我々の生活を脅かしており、対策の強化は一刻の猶予もございません。
 また、昨今の国際情勢や今後の経済成長を踏まえると、さらなるエネルギーの安定確保が求められております。
 こうした状況の中で、都は、脱炭素化とエネルギー安全保障を両立し、都民の生命と財産を守るため、先進的な気候変動対策を進めてまいりました。
 全国初の取組である太陽光パネル設置義務化は、都民の行動変容や住宅メーカーなどの再エネ導入拡大の大きな契機となっており、都民の省エネ、再エネ支援制度の利用実績は、三年前と比較して約五倍となるなど、飛躍的な伸びを示しております。
 こうした再エネ、省エネの大きなうねりを捉え、太陽光発電設備や蓄電池の導入目標を大きく引き上げるとともに、来年度のゼロエミ関連予算を大幅に拡充するなど、取組をさらに加速してまいります。
 加えて、Airソーラー実装に向けた予算の拡充や、浮体式洋上風力発電の早期実装に向けた取組など、二〇五〇年を見据えた取組も戦略的に進めてまいります。
 また、近年の暑さに備えるため、区市町村や事業者などと連携し、様々な機会を捉えて都民に効果的な情報を発信することで行動変容につなげていくほか、社会基盤として欠かせないデータセンターについても、環境に配慮し、地域と共生が図られるよう、情報の把握に努め、組織の垣根を越えて対策を進めてまいります。
 こうした取組を通じて、都民、事業者の皆様の共感を得ながら、脱炭素に向けたあらゆる施策を総動員することで、二〇三〇年カーボンハーフの達成はもとより、二〇五〇年ゼロエミッション実現に向けて取り組んでまいります。

○保坂委員 ただいま局長から、カーボンハーフ達成に向けた力強い決意を伺いました。
 引き続き、環境局を中心として、世界をリードする気候変動対策を推進していくことを強く求めて、私の質疑を終わります。

○田村委員 私からは、まず洋上風力について伺います。
 これまで我が党として、洋上風力の導入については、地域との共生が不可欠であり、地元の方々の意見に対し丁寧に対応していくことが理解醸成につながるため、しっかりと進めていくよう要望してきました。
 そこでまず、これまで地元の理解醸成に向け、どのように取り組んできたのか、また、来年度どのように進めていくのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、地元の理解を得るべく、令和六年九月、各町村に地域研究・検討会議を設置し、これまで四半期に一回程度開催し、地元自治体や漁業者等と検討を進めてまいりました。
 あわせて、洋上風力について、住民の方々へ分かりやすく情報提供を行うための広報物を作成し、四半期に一度、全戸配布を行うとともに、住民説明会をこれまで計十九回開催し、三百人超のご参加をいただいております。
 加えて、将来を担う地元の子供たち向けの環境学習イベントを夏休み期間に、各島二日間開催いたしました。
 令和八年度は、引き続き検討会議や住民の方々への説明会等を行ってまいります。
 さらに新たな取組として、より広く周知を図るため、住民の方が日頃から利用する施設等へブースを設置し、積極的なPRを実施するほか、地元の子供たちへの出前授業を行うなど、理解醸成に向けた取組を進めてまいります。

○田村委員 地元の理解醸成に向け様々な取組を進めてきたこと、また、引き続き取り組んでいくことが分かりました。
 これまでの取組については、環境局のホームページでも公表されておりますが、この事業は、地元の方々の理解、協力がなければ実を結ばないことです。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次に、先日の代表質問において、我が党の質問に対し、知事から、速やかに促進区域に指定されるよう、風況や送電系統等の必要な調査を国に先んじて都が実施し、早期の実装につなげていく旨、答弁がありました。
 国に先んじて都が調査を実施する意図や効果について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 昨年十二月に国が公表した千葉県や秋田県の洋上風力からの事業者撤退要因等の分析結果によれば、撤退の主な要因として、インフレ等による事業環境の変化や、安価な供給価格の設定に加え、海底地盤の状況が想定と異なったことによる事業費増大も挙げられています。
 こうした結果を踏まえると、水深が深く、地形も複雑な伊豆諸島の海域においては、事業実施に必要な風況や海底地盤等の状況を早期に調査し、実態を明らかにすることが事業の確実な遂行に極めて重要でございます。
 そのため、都が先行して調査を実施することにより、事業者の積極的な参入意欲を喚起し、確実かつ早期の実装につなげてまいります。

○田村委員 都が、事業者の撤退等を招かないよう、先手先手で事業を推進していることが分かりました。来年度から実施する調査について、都は、債務負担行為も積極的に活用し、事業の迅速化を図っていくということです。
 そこで、債務負担行為を活用しながら、着実に調査を進めていくためにどのように取り組んでいくのか、具体的な方法について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 風況調査については、国の調査研究機関のガイドラインに基づき、ブイに風速等を測る機器を搭載し、海上に浮かべるほか、陸上に観測塔を設置し、風速、風向等を一年間計測いたします。
 また、送電系統の調査については、まず、文献等を基に敷設可能なルートを検討し、その後、当該ルートについて、海底地形、地質等の状況を確認するための地盤調査を行ってまいります。
 こうした地盤調査は複数年にわたることから、債務負担行為も活用しつつ、実施に当たっては、法に基づく区域整理の状況等、事業の進捗状況を確認しながら、適切かつ着実に取り組んでまいります。

○田村委員 洋上風力の海中部分は、魚を集める漁礁効果があり、漁業振興にもつながるなど、地元の関係者はこの事業に期待を寄せています。
 また、国の成長戦略でも、再生可能エネルギーについては、Airソーラー及び浮体式洋上風力の国産技術の開発や製造基盤の確立を求めるとともに、国内外の市場への本格的な展開を推進することとしており、我が国の経済成長や産業競争力という観点からも、取組を着実に進めていただきたいと思います。
 次に、Airソーラーについて伺います。
 Airソーラーは日本生まれの技術であり、主な原材料のヨウ素が国内に豊富に存在するため、サプライチェーンの自律性も高いなど、安定的な供給が期待できます。
 国においても、次世代エネルギーとして、十七の戦略分野に位置づけられており、都としても、戦略的な投資を後押ししていくべきと考えます。
 都は、先月の本会議での我が会派の質問に対し、都有施設や民間施設への導入を加速し、量産化を後押ししていくと答弁しました。具体的にどのように進めていくのか、見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、再エネ導入のゲームチェンジャーとなるAirソーラーの普及に向け、量産化の後押しを行っており、特に本格的な実用化が始まる来年度において普及拡大に向けた取組を加速いたします。
 具体的には、Airソーラーの予算規模を十二億円から二十一億円に増額し、晴海客船ターミナルをはじめとする都有施設への導入を拡大するとともに、区市町村の避難施設への設置促進に向け、補助率四分の三で支援する事業を新たに開始いたします。
 また、民間事業者向けの設置支援の規模を倍増するなど、さらなる需要の創出を図ってまいります。
 こうした取組により、Airソーラーの普及拡大を強力に牽引してまいります。

○田村委員 都がAirソーラーの普及拡大に向けた取組を一層強化していくことを確認できました。
 Airソーラーの普及に向けた取組のさらなるスピードアップを図っていくことを要望し、次の質問に移ります。
 次に、キャップ・アンド・トレード制度に関する質問をいたします。
 私は、事務事業質疑等でも質問してきましたが、二〇五〇年ゼロエミッションに向けた取組を加速させるため、最新の実績や今後の取組について確認をさせていただきます。
 まず、二〇二四年度の制度対象事業所におけるCO2排出量と二〇二〇年度からの第三計画期間における削減量の実績について伺います。

○小林気候変動対策部長 対象事業所の二〇二四年度における排出量の速報値は千百四十二万トンであり、夏の猛暑などの影響もある中、第三計画期間における削減義務率二七%を上回る三一%の削減となりました。
 第三計画期間の五年間の削減実績は、合計で約二千六百四十三万トンであり、高効率機器への更新や再エネ利用の拡大などの取組の進展により、削減義務率を大幅に上回る水準が維持されております。

○田村委員 第三計画期間においても、事業者の削減努力により着実に成果が上がっていることが確認できました。
 しかし、省エネの取組は、従来の手法だけでは限界が見え始めているとも感じています。この省エネの手法のさらなる深掘りに向け、都が取り組んできた内容と、その成果について伺います。

○小林気候変動対策部長 都では、従来よりも建物全体の省エネ性能を飛躍的に高めるため、建物の省エネの可能性等を把握する調査への助成を新たに開始し、今年度は、事務所ビルや複合施設、商業施設から申請がございました。
 この助成事業により、建物全体のエネルギー使用状況等を把握し、分析した上で、使用実態に応じた効率的な制御システムの導入や設備容量の最適化等により、高い省エネ水準を目指す大規模改修の計画が策定されました。

○田村委員 建物の大規模改修により、より高い省エネ効果が期待できる新たな手法の改修を進めていくことが重要です。
 しかしながら、建設費高騰などの影響で費用負担が大きく、その効果や投資回収の見通しが立てにくくなっていることから、踏み込んだ省エネ改修は進んでいないとの声も聞いています。
 このような実態も踏まえ、今年度実施してきた調査の成果をどのように活用していくのか伺います。

○小林気候変動対策部長 来年度は、今年度調査を実施した事業所を対象に、用途ごとの基準排出量から七〇%を削減する回収モデルの確立に向けた技術実証事業を開始いたします。
 具体的には、事業所が行う既存技術の徹底的な深掘りと最新技術の活用等を取り入れた改修に対して、一般的な設備改修に比べ、追加的に必要となる費用の二分の一、上限額六億二千万円を助成いたします。
 今後、二〇三〇年以降におけるキャップ・アンド・トレード制度の運用を見据え、この技術実証を通じて得られた成果を他の事業所へ広く普及させ、建物の実態に即した省エネ改修を促進してまいります。

○田村委員 キャップ・アンド・トレード制度の次なる展開を見据え、来年度以降、先進的な改修事例の創出に向けた技術実証に取り組んでいくことが確認できました。
 一方、省エネや再エネに取り組んだ結果、それでも残ってしまう排出量については、CO2の排出を相殺する手段も活用することが重要であると考えます。
 そこで、森林などCO2吸収源対策についても、取引可能なクレジットを創出する手段として検討していくべきと考えますが、都の考えを伺います。

○小林気候変動対策部長 令和八年度から本格実施となる国の排出量取引制度では、J−クレジット制度等を通じて、森林吸収系クレジットを購入し、オフセットに活用できる仕組みとなっております。
 一方で、森林吸収系のクレジットは、昨今頻発する森林火災や、虫の害といった永続性への対応や、高額な創出コストといった課題も指摘されております。
 このため、国の制度が本格的に稼働していく中で、森林吸収系のクレジットがどの程度活用されるのか、注視していく必要がございます。
 なお、キャップ・アンド・トレード制度は、都内のCO2排出総量の削減を目的としており、都内の大規模事業所を対象に、省エネ、再エネによる排出削減を確実に進めることを基本とする制度であり、義務履行に活用できるクレジットなど、制度の設計や運用に関しましては、社会情勢等を考慮しながら適切に対応してまいります。

○田村委員 二〇五〇年ゼロエミッションの実現に向け、省エネの深掘りと再エネの基幹エネルギー化により排出量を最小化した上で、都の面積の約四割を占める森林を活用したCO2吸収源対策を含め、あらゆる手段を用いて総合的に排出量削減に取り組んでいくことが必要です。
 都には、国や海外の動向を見極めるとともに、検討を加速し、取組を一層深化されるよう要望いたします。今後も実効性のある制度運用が図られることを期待し、次の質問に移ります。
 次に、ツキノワグマ対策について伺います。
 年末以降、ツキノワグマは冬眠時期に入っており、秋季と比べ、目撃情報は減少していきます。しかし、今後は冬眠から覚め、活動が活発になる時期を迎えるため、出没に備えた防除対策を進めていくことが必要です。
 そのため、集落周辺の竹林や森林などを整備して、緩衝帯の創出を図るなど、防除対策を着実に進めていくことが必要です。
 そこで、都は、こうした防除対策について、今後どのように推進していくのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、熊による被害を未然に防ぐため、市町村が実施する防除対策を支援するとともに、都自らも森林整備を通じた対策を進めております。
 具体的には、市町村が行う竹の伐採や草刈り等による緩衝帯の創出などについて、来年度は経費の全額を支援するなど、地域の実情に応じた取組を後押ししてまいります。
 また、都においても、熊の出没が確認された集落や農地に近い森林で皆伐を行うなど、今年度、二十か所の緩衝帯の創出に取り組みました。
 来年度は、三十か所の実施を予定しており、こうした取組を通じて、熊を人里に近づけない環境を整えてまいります。

○田村委員 市町村の取組を支援するとともに、都自らも森林の皆伐による緩衝帯の創出を進めるなど、人と熊の接近を防ぐ対策に取り組んでいることが分かりました。
 人身被害を防止するためには、こうした取組を地域の実情に応じて着実に進めていくことが重要です。引き続き、関係機関と連携しながら、都民の安全確保に向けた対策を進めていくことを求めておきます。
 次に、ハンターの確保について伺います。
 昨年の第三回定例会以降、我が会派は、緊急銃猟時等に備えるため、捕獲の担い手となるハンターの確保の重要性を訴えてきました。
 先日の予算特別委員会では、今後、捕獲の担い手となるハンターの確保をどのように進めていくのか質疑を行ったところ、都は、猟友会と連携し、捕獲の担い手の裾野の拡大と、高度な技術を持つ人材育成の両輪で取り組んでいくとの答弁がありました。
 そこで、具体的にどのようなプログラム等で人材育成を進めていくのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 捕獲の担い手の裾野の拡大のため、都は、新たに初心者を対象とした座学と実践を含む体系的なプログラムによる講習会を実施いたします。
 具体的には、座学では、銃猟、わな猟の基本技術や装備の安全管理、法令等の講習を実施し、実技では、射撃練習や猟場等での実習に加え、解体実技等を盛り込んだ内容とし、年十回程度開催いたします。
 また、高度な技術力を持つ人材を育成するため、熊を想定した大型獣の捕獲を行う実地訓練を実施いたします。
 訓練では、他県の猟友会とも連携し、都外の猟場等においてライフルを使用した鹿等の大型獣の捕獲訓練を実施し、技術力の高い狩猟者を育成いたします。
 これらの取組を通じ、捕獲の担い手の裾野の拡大と高度な技術力を持つ人材育成を両輪で進めてまいります。

○田村委員 初心者を対象としたプログラム、高い技術を持つ担い手を育成するプログラム、いずれも非常に充実した内容であると感じました。
 そして、高い技術力を持つ担い手を育成するには、練習場の整備が必要と聞いております。ぜひ東京都には、積極的に検討をしていただきたいと思っています。
 熊の出没を防ぐ対策をしっかり行っていくためには、長期的な視点に立ち、具体的な対策を計画的に位置づけていくことが必要です。
 都は来年度、熊対策を含めた第十四次鳥獣保護管理事業計画の改定を進めていくとしています。そのため、今年度は計画の改定に活用するため、生息調査及びゾーニング調査を実施していますが、実施状況について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都はこれまで、平成二十年度からおおむね五年ごとに生息数調査を行い、あわせて、行動圏調査は、令和三年度から実施しております。
 生息数調査については、今年度、西多摩地域五市町村で合計六十か所に熊の体毛を採取する仕掛けを設置し、採取した体毛からDNAを解析する手法によるツキノワグマの生息数調査を実施いたしました。
 現在、採取したサンプルを分析しており、年度内に推定生息数を確定するとともに、分析結果を第十四次鳥獣保護管理事業計画の策定に活用してまいります。
 また、人と熊とのすみ分けを目的としたゾーニング調査を実施いたしました。
 調査では、土地利用や植生図、出没情報等の収集、分析により、熊の良好な生息場所や緩衝地帯に適した場所等を解析し、調査結果に基づき、ゾーニングマップを作成しております。
 来年度は、市町村が緩衝帯設置等の防除対策を効果的に行うためのゾーニングマップの作成支援及び実効性のある計画の策定に活用してまいります。

○田村委員 こうした基礎調査をしっかり分析し、実効性、具体性のある計画策定や市町村の防除対策に生かしていただきたいと思います。
 熊の日常生活圏への出没を完全に防ぐには、最終的には、人と熊とのすみ分けをしっかり行い、共存していくことが必要です。
 その実現には時間がかかりますが、関係者と連携した対策をしっかり行っていただきたいと思います。
 次に、保全地域を活用した環境学習の取組について伺います。
 保全地域の保全活動を担ってきたボランティア人材の減少が見込まれる中、将来にわたり自然を支えていくためには、より若い世代のうちから自然と向き合う機会を広げていくことが必要不可欠です。
 昨年の事務事業では、今年度から対象を小中高まで拡大した教育機関と連携した保全活動、東京グリーン・キャンパス・プログラムについて、子供たちの成長につながる取組として取り上げました。
 そこでまず、拡大後の実施状況と教育現場からの評価について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 今年度実施した東京グリーン・キャンパス・プログラムでは、これまでに矢川、八王子館町、横沢入、多摩東寺方の四つの保全地域をフィールドに、多摩地域を中心とした七校の小学校と連携し、約四百五十名の児童が参加いたしました。
 参加した児童には、多様な動植物の生息、生育状況や、人が関わることで自然がよりよい状態に保たれる点などを講義で学んだ上で、竹の伐採や外来種の駆除、下草刈りなどの体験作業を実施していただきました。
 実施後のアンケートでは、約九割の児童が緑地を守る大切さを実感したと回答しており、教員からは、里山や緑地の管理の必要性について、体験を通じて理解が深まったとの評価を得ております。

○田村委員 学びと体験の双方を通じて、子供たちの自然に対する関心が高まり、取組の効果があったものと考えます。
 こうした成果を踏まえ、参加校の拡大を図っていくことが重要と考えますが、今後の取組について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 今年度は、学校側が求める体験活動等の内容をヒアリングして、適切な保全地域を選定するなどプログラムの調整を行い、実施してまいりました。
 今後、参加校の拡大に向けては、今年度の取組で得られた知見を生かし、学校側が検討しやすくなるよう、各保全地域で実施可能な体験の内容や難易度等をメニュー化して提示してまいります。
 また、実際に参加した児童の声等をホームページで紹介するとともに、近傍に保全地域がない地域の学校に対しても、教育委員会等と連携しながら積極的に働きかけを行い、来年度は、二十五校の参加を目指して取組を進めてまいります。

○田村委員 先日、西多摩地域で長く幼児教育に携わる方とお話をしてきました。その方に、田村さん、本物っていうのは何かっていうふうに問われました。
 その方いわく、本物というのは成功が約束をされていない環境のことをいうんだ、例えば、釣りに行っても釣れる日もあれば釣れない日もある、虫捕りに行っても捕れる日もあれば捕れない日もある、それが本物だというふうにおっしゃっていました。
 西多摩はその本物の自然環境の宝庫であります。ぜひ保全地域を利用して、本物の子供たちを育てていただきたいというふうに思います。
 ここまで自然環境分野として、ツキノワグマ対策と保全地域を活用した環境学習の取組について伺ってきました。
 自然環境の保全や人と野生生物との関係を適切に保つためには、都民一人一人が自然との関係を意識することに加え、あらゆる関係者が連携しながら、生物多様性に関わる取組を進めていくことが重要です。
 そこで、最後に、東京の自然を守るに当たって重要な人材育成、そして関係者間の連携について、局長の決意を伺います。

○須藤環境局長 東京は、一千四百万の都民が暮らす大都市でありながら、今お話がありました本物の自然を有する奥多摩の山地から丘陵地の里山、市街地の緑地や水辺、島しょ部の原生的な自然などを有する世界でも類を見ない都市でございます。
 こうした東京の自然環境を次世代につないでいくため、都は、東京都生物多様性地域戦略において、都民一人一人をはじめ、事業者、民間団体など、あらゆる主体が生物多様性に配慮、貢献する取組を促していくこととしております。
 本日ご質問をいただきましたツキノワグマ対策では、都民の安全を最優先で確保した上で、熊の出没防止に向けた市町村への支援や、猟友会と連携した狩猟の担い手の確保などにより、熊対策を担う人材を育成するとともに、様々な主体と連携した取組を通じて、人と熊との共存に取り組んでまいります。
 また、東京の環境を次世代につなぐために必要な担い手の育成では、保全地域において、学校や関係団体などと連携した自然体験活動等の取組を拡大し、子供をはじめとした幅広い世代の行動変容につなげてまいります。
 こうした取組を通じ、都民、区市町村、企業、NPO等の関係機関など、様々な主体と連携しながら、東京の自然環境を守る人材を育成し、ネーチャーポジティブを実現してまいります。

○田村委員 ネーチャーポジティブの実現に向けた人材育成について力強い答弁をいただきました。
 ネーチャーポジティブ実現には、目に見える自然環境のみでなく、目に見えない自然環境、つまり地中、土中の生物多様性にも目を向けた施策が必要です。
 自然は雄大であり、その保全や回復、共生には長い年月が必要となります。今後とも、こうした取組を継続していくことを強く期待をして、質問を終わります。

○風間委員 私の方からは、ごみの問題について伺いますけれども、予算委員会や代表質問等でも私たちは申し上げてきましたように、特に東京二十三区においては、ごみの問題、この有料化ということについては、小池都知事のミスリードであったということは指摘をしてきたところでありますし、二十三区においては、二十三区としての努力をしながら、ごみの削減に努めているというところでありますから、この二十三区のそれぞれの取組を尊重していく、また、東京都としては、しっかりと支援をしていくという姿勢が重要だと考えております。
 来年度予算案の中から見てみますと、TOKYOクリーンアップムーブメントというところに予算がついております。十一億円ということで、新規予算ということでありますけれども、特に観光客等のポイ捨て問題というところに焦点を当てて、このごみ問題に取り組んでいくということについては、大変に重要なことだと考えておりますけれども、この中で、これまでもこの観光客等のポイ捨て問題ということについては、特に広報予算であるとか、普及啓発ということについては取り組んできたことかと思います。
 これがまた、さらにこういった広報予算等莫大な予算を投入して、あまり成果が分からないということであっては困るなということは、私たちも考えているところでありますし、具体的にこのごみのポイ捨てが減っていくということが重要でありますから、この広報をさらに行っていくということなのであれば、より具体的にターゲットを絞って訴求力を上げていくということが重要だと思います。
 このTOKYOクリーンアップムーブメントにおいて、さらに広報に予算を割いていくということでありますから、具体的にどのようなことを想定しているのかということを伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、区市町村や事業者などと共に外国人旅行者等に対して、訴求力のあるコンテンツと媒体によりまして、ごみの持ち帰りマナーの理解と実践を促す広報を展開してまいります。

○風間委員 具体的にそのターゲットについては、もう明確になってきているところかと思います。インバウンドの方々にしてみれば、幾らそういった広報を打ったところで、何か物を買えば、また物を食べれば、ごみというものは発生するものでありますから、それを最終的にどこに捨てるのかということになってくるかと思います。
 自国に最後までごみを持って帰るというわけにはいかないでしょうから、そのごみの廃棄場所、こういったことをしっかりと設けていくということ、それの案内をしっかり行っていくということも重要かと思います。
 その意味においては、関係事業者と連携してというようなことが今答弁でもありましたけれども、関係事業者とは具体的にどのような人たちなのか、そしてどのような取組を行っていくのかということを伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、区市町村のほか、宿泊、交通などの関係団体と連携し、ごみの持ち帰りマナーの理解と実践を促す広報を行うとともに、区市町村や交通事業者が行うリサイクルステーションの整備を支援してまいります。

○風間委員 リサイクルステーションの整備を行っていくということ、観光客等がそこで食べ物を買って、ごみをずっと持ち歩いて帰ると。宿泊施設まで帰るという方も、そう多くはないかもしれませんから、分かりやすいところにそういったリサイクルステーションを設置していくということについては、大変に重要な取組だと思います。
 こういったことに取り組む区市町村を財政面で支援をしていくということが大変に重要なのだろうと思いますけれども、区市町村との連携ということについては、どのように進めていくのかを伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、区市町村などが行う観光地等でのリサイクルステーションの整備を支援いたします。
 IoTを活用したスマートごみ箱を導入する場合は、その費用の五分の四、また、最長三年間の運用費用を補助いたします。

○風間委員 新たな技術も使って、そのリサイクルステーションを設置していくということであります。
 区市町村それぞれ、自分たちの地元自治体をきれいに保っていくために相当努力をしているところでありますし、冒頭申し上げました二十三区のごみ問題ということについても、当然二十三区として連携をしながら取り組んでいくところでありますが、このポイ捨て、特に観光客等によるポイ捨てが集中する場所、そういった自治体もあろうかと思いますから、そういったところに集中的に支援をしていくということで、この東京全体、そしてこのポイ捨てのなくなる東京ということを目指していただければと思います。
 次に、食品ロスという観点から質問をします。
 この予算を見ておりますと、DXを活用した家庭系食品ロス削減推進事業ということに新規で六千万円の予算がついているということであります。
 これ、具体的には、DXを活用したということについて、どのように進めていくのかを伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、消費者モニターの協力を得まして、DXを活用したスマート冷蔵庫等による食品ロス対策を実証し、対策前後のロス量の変化を検証いたします。
 これにより、削減効果が明らかになった対策の普及につなげてまいります。

○風間委員 様々な形でこの食品ロス、これを取り組んできたところかと思いますけれども、こういった家庭内の食品ロスを削減していくという新たな取組として大変評価をしております。
 ここで得られた調査結果、これに基づいて、広く都民に普及していくような展開を期待しておりますので、よろしくお願いします。
 続きまして、先ほど来、少し議論がなされておりましたけれども、都が取り組んできたゼロエミッションという取組について、中でも、私の方からは、都有施設のゼロエミッション化ということについて伺います。
 都はこれまでも、都有施設への太陽光発電設備設置を率先的に取り組んできたというところであるかと思います。
 改めて、この目標数値、そして、現在はどの程度実績があるのかということを伺います。

○真島率先行動担当部長 都は、ゼロエミッション都庁行動計画において、都有施設へ二〇三〇年度までに七万四千キロワットの太陽光発電設備を設置する目標を立てております。
 また、局内に専任組織を立ち上げ、取組を加速してきた結果、二〇二四年度までに約四万五千キロワットを設置いたしました。

○風間委員 ありがとうございます。目標数値の半分強というところで進んでいるということが確認できました。
 この目標達成に向けて、都は、今年度の予算案では、ゼロエミッション化推進事業、また、Airソーラーの普及事業等で、既存の太陽光発電設備に加えて新たな設置について取り組んでいるようでありますけれども、具体的な取組内容について伺います。

○真島率先行動担当部長 都は、壁面等への建材一体型太陽光パネルの整備に着手しており、屋根上に加え、これまで対象としていなかった壁面等への設置を進めております。
 加えて、Airソーラーの初期需要の創出に向けて、都有施設への先行導入に向けても推進してまいります。
 これらにより、都有施設へのさらなる再エネ導入の拡大を図ってまいります。

○風間委員 Airソーラーについては、先ほどの委員からもお話がありましたように、都がこうして積極的に取り組むことによって、東京都全体で広がっていくということが期待されるところでありますし、この壁面というところで、なかなか難易度の高い取組に着手しているということについても期待をしておりますので、計画どおりに進んでいくことを求めまして、重複した質問については省きましたので、これで私の質問は終わります。

○竹平委員 よろしくお願いいたします。
 初めに、気候変動に対する適応策の推進についてお伺いをいたします。
 昨年の夏の国内平均気温は、統計開始以降、最も高温を記録し、都内の熱中症による救急搬送数は最多を更新いたしました。
 また、局地的な豪雨による建物浸水等が発生するなど、気候変動が都民にもたらす影響は大きいといえます。
 二〇五〇年ゼロエミッション東京の実現に向けて、CO2を削減する緩和策を実施してもなお避けられない影響を軽減する適応策は、両輪として進める必要があります。
 今後、都で効果的な適応策を推進していくために、まずは、気候変動が都にどのような影響を及ぼしているか、実態把握をすべきであると考えますが、見解を伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 東京都気候変動適応計画に基づく施策を効果的に進めるため、来年度、気候変動の進行による都市生活や生態系、産業、経済活動等への影響について調査分析する都内気候変動影響調査を実施いたします。
 具体的には、国の気候変動影響評価報告書等による最新の科学的知見を活用し、都内における観測結果の収集、将来予測などを行います。
 さらに、企業、団体等へのアンケート、ヒアリング調査により、直面している現状や課題等を確認いたします。
 これらにより、将来起こり得る気候変動影響の程度や可能性などを評価し、適応策を推進してまいります。

○竹平委員 最新の科学的知見を活用し、都における気候変動の影響を調査分析し、実態を把握することはとても意義のあることだというふうに思います。これらによって得られた情報をぜひ活用していただきたいと思います。
 私の地元江戸川区では、二〇二一年に都内で初めて気候変動適応センターが設置されました。江戸川区は、川や海に囲まれ、陸域の約七割がゼロメートル地帯であるため、台風や豪雨による洪水の危険があります。
 そのため、気候変動適応センターでは、区民への普及啓発を行い、水害への備えの重要性や気候変動の緩和策、適応策に関する情報を発信しております。
 都も東京都気候変動適応センターを設置していますが、今後ますます深刻化する気候変動に適応するために、都が先頭に立って区市町村と連携をし、都民の行動変容を促していくことが必要であると考えますが、見解を求めます。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 東京都気候変動適応センターは、気候変動適応の推進に必要な情報基盤として、国や区市町村など関係機関とも連携し、都民への普及啓発等に取り組んでおります。
 令和八年度は、気候変動が進んだ場合の社会生活イメージをビジュアル化し、個人でできる適応策を示したデジタルブックを作成いたします。
 デジタルブックをSNSやイベント等でPRするほか、区市町村への出前講座などを通じて効果的な情報発信を行い、都民が気候変動を自分事として行動することを促してまいります。

○竹平委員 気候変動が進むことで、今後一層大きくなると予想される影響への適応について、デジタルブックなどのツールを通じて、都民の行動変容を促していくということでございます。
 都民一人一人が気候変動への適応策を理解し、行動に移せるよう分かりやすいデジタルブックを作成するとともに、区市町村と連携をして取り組まれるよう要望いたします。
 また、とりわけ気候変動が及ぼす健康への影響については、都議会公明党が予算特別委員会でも取り上げたとおり、課題認識をしっかり持って、アクションプランのバージョンアップ等の取組を進めていただきたいと思います。
 次に、気候変動が与える健康への影響の中で、最も重要となる暑さ対策についてお伺いいたします。
 昨年の夏は記録的な暑さとなり、区市町村においても様々な対応が求められました。今年の夏も厳しい暑さが予想されているため、都は、ニーズに応じた、これまで以上の支援を行っていくことが必要であります。
 そこで、暑さ対策の区市町村への支援について補助の内容と、どのような事業を対象に区市町村に対してどの程度の支援を行ってきたのか実績をお伺いいたします。あわせて、来年度の補助内容についてお伺いします。

○松岡建築物担当部長 都は今年度、区市町村による暑さ対策の定着に関する取組や、暑熱対応設備の設置などを対象に経費の二分の一を補助しており、対象事業のうち、エッセンシャルワーカーへの熱中症対策については、一区市町村当たり六百万円、暑熱対応設備の設置については一件当たり五百万円を補助対象経費の上限としております。
 今年度は、三十八区市がクーリングシェルターにおける備品調達や、ごみ収集運搬作業者等へのファン付ウエアの配布、ドライ型ミストの設置などについて活用いたしました。
 来年度は、補助率を三分の二に引き上げることにより、クーリングシェルターの指定拡大と利用促進、エッセンシャルワーカーへの熱中症対策などについて、区市町村への支援をさらに強化してまいります。
 また、これらの支援強化の内容について、区長会、市長会、町村長会などの場におきまして説明を行い、支援策の活用を促してまいります。

○竹平委員 暑さへの備えが区市町村の実情に応じて進められてきたことを確認させていただきました。
 私の地元江戸川区でも、昨年の夏は、区の施設のほか、都や民間の施設と協定を結びまして、区内八十六か所にクーリングシェルターを設置いたしました。
 今回の支援拡充を契機として、取組が一部にとどまることなく、より多くの自治体に浸透するよう、継続的な後押しがなされることを期待し、次の質問に移ります。
 次に、都有施設の省エネ、再エネ対策についてお伺いいたします。
 ゼロエミッション東京の実現に向けて、都が都有施設へ約四万五千キロワットの太陽光発電設備を二〇二四年度末までに設置したと聞いております。都が率先的に太陽光発電設備の設置を進め、民間の取組を牽引していくことが重要です。
 さらなる設置に向けて、都議会公明党は、太陽光発電設備を都有施設の屋上だけでなく、壁面にも導入するよう検討すべきと強く求めてまいりました。
 そこで、既存の都有施設壁面への太陽光パネルの導入に向けた今後の取組について見解を求めます。

○真島率先行動担当部長 都は今年度、これまでの屋根置きに加え、建物壁面等の新たな場所への太陽光発電設備設置に向けた検討を進め、既存都有施設初の取組として、都立多摩図書館の壁面などに約百三十キロワットの太陽光パネルを設置する工事に着手いたしました。
 来年度は、異なる施設特性を持った都有施設において、壁面設置のノウハウを蓄積することで、多様な手法での太陽光パネルの設置を拡大してまいります。
 具体的には、事務所施設に加え、スポーツ施設や学校等十か所の都有施設について設計を進めてまいります。
 これらにより、都有施設へのさらなる再エネ導入を強力に推進してまいります。

○竹平委員 都有施設の建物壁面への太陽光パネル設置が順調に進んでおり、都が率先して再エネの導入拡大に取り組んでいることが分かりました。
 壁面への設置に当たっては、まぶしさを抑える防眩型や、また、軽量型の太陽光パネルの採用など、周辺住民への環境や安全に配慮しながら、引き続きしっかり取り組んでいただきますよう要望いたします。
 また、都議会公明党は、既存の都有施設の壁面への太陽光パネル設置に加え、断熱化の重要性も主張してまいりました。
 一方、都有施設は、マンション等の規格化された窓と違い、様々なタイプの窓が混在しますし、学校の授業と並行しながらの教室の工事など、施設を運営しながらの工事は大変だと聞いており、工夫を凝らした取組が求められます。
 来年度の窓断熱化の予算は大幅に拡充されておりますが、既存都有施設の断熱化に向けた今後の取組についてお伺いいたします。

○真島率先行動担当部長 都は、既存都有施設の省エネ化に向け、今年度、上野消防署などの事務所のほか、葛飾野高校など学校を加えた計十施設について、窓断熱改修に向けた調査検討を実施いたしました。
 この調査を踏まえ、次年度、都は、十施設について約六億円の予算を計上し、順次、設計及び工事を進め、令和九年度竣工を目指します。
 さらには、高い断熱効果が期待できる施設の洗い出しを行うとともに、多様な窓に適した工事手法に加え、施設運営への影響を最小限とする施工方法や工期などの検討を進めてまいります。
 今後は、これらの取組を踏まえ、都有施設に適した窓断熱手法を体系的に取りまとめ、各局と連携しながら、断熱強化の取組を進めてまいります。

○竹平委員 既存都有施設断熱化に向けて、都が取組を進めていることも分かりました。
 断熱化は健康に資する重要な取組でもあり、着実に進めていただくとともに、今後は、区市町村へも広げていただけますよう要望いたします。
 次に、TOKYOクリーンアップムーブメントについて伺います。
 近年、東京を訪れる観光客が大幅に増加し、都内各地が大きなにぎわいを見せている一方で、特に観光客等が集中する地域では、ポイ捨て等により、ごみが散乱し、まちの美観へ影響が生じているところもあります。
 こうした課題に対し、都は来年度、区市町村や事業者と共にオール東京でまちをきれいにするTOKYOクリーンアップムーブメントを新たに推進するとのことであります。
 実効性の高い取組を展開していくためには、地域における環境美化の担い手となる区市町村や観光関連の事業者等と連携した対応が重要になります。
 そこでまず、都は、具体的にどのように区市町村等と連携をし、クリーンアップムーブメントを推進していくのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、区市町村や宿泊、交通など関連団体と共に、外国人旅行者等に対して訴求力のあるコンテンツや媒体により、ごみの持ち帰りマナーの理解と実践を促す広報を戦略的に展開してまいります。
 あわせて、区市町村や交通事業者が行う観光地等でのリサイクルステーションの整備を財政面から支援いたします。
 具体的には、IoTの活用により、リアルタイムで集積状況を把握でき、自動圧縮機能により、通常の約五倍のごみを収容できるスマートごみ箱を導入する場合、導入に向けたルート調査や設置工事費などを含め、整備費用の五分の四、一か所当たり八百万円を上限に支援いたします。
 加えて、ランニングコストも最長で三年間支援し、区市町村等による設置場所に応じた最適な維持管理体制の構築を促進してまいります。

○竹平委員 区市町村等と連携をし、環境美化の機運を醸成する広報展開を図るとともに、IoTを活用したスマートごみ箱などの整備、運用を高補助率で支援していくということが分かりました。
 私の地元の江戸川区では、長年、環境をよくする運動に力を入れており、町会、自治会、子供会、商店街などから選出され、区長の委嘱を受けた推進委員が中心となり、地区ごとに住民と共に美化活動などに積極的に取り組んでおりますが、都内各地域においても、町会やNPO等による清掃、美化など市民活動により、地域美化が維持されております。
 また、繁華街を抱える地域では、見回り活動の充実など、ポイ捨て対応を強化する区市町村も出てきております。
 こうした状況を踏まえ、清潔で魅力あふれる都市環境を確保するため、区市町村が地域で取り組む清掃、美化の推進に資する取組への支援を強化すべきと考えますが、都の見解を求めます。

○宗野資源循環推進部長 都はこれまで、区市町村に対し、地域団体と連携した清掃活動等を対象に補助率二分の一、一団体当たり上限一千万円で財政支援を行っており、今年度は、二十自治体が補助事業を活用し、美化に資する取組を推進しております。
 来年度は、こうした取組の実効性を高め、繁華街や自然公園など、地域の特性に応じた環境美化活動を一層促進するため、区市町村への支援を強化してまいります。
 具体的には、従来の地域美化活動を含め、本事業の補助率を三分の二に引き上げます。また、新たに補助メニューに加えます見回り活動や監視カメラの設置といったポイ捨ての予防に資する取組については、一団体当たり上限二千万円で強力に支援してまいります。

○竹平委員 オール東京でまちの景観を維持していくためには、地域における環境美化の担い手となる区市町村の取組を支援していくことは欠かせません。
 今後も地域の事情や特性に精通している区市町村と緊密に連携をし、地域美化の取組を広げていくことを要望して、次の質問に移ります。
 次に、大規模事業所におけるプラスチック対策についてお伺いいたします。
 都は、今年度末に改定予定の資源循環・廃棄物処理計画において、家庭及び大規模オフィスビルから排出されるプラスチック焼却量を二〇三五年度までに二〇一七年度比で五〇%削減するという新たな目標を掲げています。
 そうした中、区部のオフィスビル等から排出されるお弁当容器などのプラスチックについては、可燃ごみとして扱われることが多く、分別してリサイクルに切り替えていくためには、テナント等の協力を得て、ビル全体で3Rに取り組むことが重要になります。
 都は来年度、新たな目標の達成に向けて、大規模オフィスビル等におけるゼロウエースト化に向けた予算を計上していますが、プラスチック等の資源循環を促進していくための具体的な進め方について伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都はこれまで、大規模建築物等におけるごみの発生抑制策やリユース容器の導入の進め方などをまとめた3Rガイドラインを作成し、区市町村等と連携して取組を促進してまいりました。
 来年度は、プラスチックをはじめとする多様な廃棄物の減量や再資源化に向け、三棟程度の大規模オフィスビル等を対象に、建物管理者やテナント等による分別状況や処理契約の内容等に加え、3Rの意識などを調査して、課題を分析いたします。
 その上で、対象建物に実装が可能な2Rや廃プラの水平リサイクルの導入に係る必要な費用やプロセス等を取りまとめます。
 こうした調査検討を建物管理者等と協働して行うことで、ゼロウエースト化に向けた建物の創出につながる取組を進めてまいります。

○竹平委員 大規模建築物におけるごみ処理の実態を把握し、テナントとの協力の下で、ゼロウエースト化に向けた取組を進めていくことが分かりました。
 プラスチックの焼却量削減目標の達成に向けては、重要な取組となりますので、しっかりと進めていただきたいというふうに思います。
 民間の大規模オフィスビル等での取組を促進するためには、都内で有数の事業所を有している都自らが率先して範を示すことが重要であります。
 都庁舎では、現在、プラスチックの資源循環に取り組んでいると聞いておりますが、これまでの取組実績と今後の対応について伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、令和六年度から、本庁舎内で使用された容器包装プラスチック等の水平リサイクルに率先して取り組んでおり、これまでに累計百三十五トンを再資源化いたしました。
 具体的には、多少汚れたプラスチックも対象とする分別方法を定めた上で、廃プラスチックについて、単独で収集運搬及び再生処理を行う委託契約を締結しております。
 また、本庁舎の各階リサイクルルーム等に分かりやすい分別ポスターを掲示するほか、庁内職員に対し、継続的な発生抑制と分別徹底の呼びかけなどを実施しております。
 来年度は、これらの取組実績やノウハウを広く発信するとともに、二百を超える都の大規模事業所等を対象に、廃プラスチック等の排出実態調査を行い、資源循環に向けた行動を強化してまいります。

○竹平委員 都庁舎では、廃プラスチックをしっかりと分別をして水平リサイクルしていることに加え、来年度から、都の出先事業所におけるごみの排出実態を把握していくことが分かりました。
 こうした率先した行動で得られたノウハウを惜しみなく民間の事業所等にも広く発信するとともに、オフィスビルの模範となるよう、今後も着実に取組を進めていただくことを要望し、次の質問に移ります。
 次に、食品ロス対策についてお伺いいたします。
 家計負担の軽減に加え、食品生産や廃棄に伴うCO2排出量を減らす観点からも、食品ロスの削減は重要な課題であります。
 昨年十二月の本会議における代表質問で、都議会公明党から、区市町村と連携をし、家庭における効果的な食品ロス対策を講じるよう求めたところ、都からは、食材の在庫状況やロス発生の実態調査を検討するとの答弁がありました。
 都は、来年度の予算にDXを活用した家庭系食品ロスの削減を推進する事業を掲げていますが、具体的な進め方についてお伺いいたします。

○木村資源循環計画担当部長 都は来年度、食品ロスの発生状況を詳細に把握するとともに、食品ロスの削減効果が期待されるAIスマート冷蔵庫や食材管理アプリ等のDXを活用し、食材の買い過ぎの防止や使い切りの促進等に係る対策の効果検証を実施いたします。
 具体的には、自治体の協力を得ながら、地域別、世帯構成別に可燃ごみの状況について、未利用食品や食べ残し等の組成調査分析を行うことで、廃棄が多い食材やその量など、食品ロスの実態を把握いたします。
 また、DX等の先進技術を用いた対策を都内約百世帯の消費者モニターに実践していただき、ロス量の計量やその要因等を丹念に調査することで、対策前と比較した効果を検証いたします。
 こうした実態把握と効果的な削減手法の検証を踏まえ、食品ロス削減効果の高い先進技術等の普及に向けた取組につなげてまいります。

○竹平委員 家庭における食品ロスの発生について、詳細な排出実態の把握と新技術等の活用による効果検証を行うということが分かりました。
 この検証に参加する都民の方から、食品ロス削減に向けた意識、行動の変化や新技術等の使い勝手、今後の利用意向などを丁寧に聞き取り、より効果の高い食品ロス対策の構築に生かしていくことを求めておきます。
 また、都内の食品ロス発生量は、家庭に次いで外食産業の割合が高く、その中でも、お客さんの食べ残しが多くを占めています。
 そこで、さきの事務事業質疑において、外食産業と連携したキャンペーンについて質問したところ、千を超える飲食店等と連携をし、食べ残しゼロや持ち帰り促進に向けた啓発を実施すると答弁がありました。
 外食産業における食品ロスの削減に向けては、利用客と店舗の双方による取組が重要であると考えます。
 昨年実施したキャンペーンの実績と今後の取組についてお伺いいたします。

○木村資源循環計画担当部長 昨年秋に実施したキャンペーンでは、五千を超えるポスターや卓上ポップ等の啓発グッズとともに、都のオリジナル容器約二万個を店舗に配布し、食べ残しゼロを優先しつつ、利用客による食べ残しの持ち帰りも促しました。
 利用客のアンケートでは、約八割の方から食べ残し削減の意識が高まったとの回答が得られました。
 また、完食した人の割合は九割を超え、食べ残した場合でも半数以上の利用客が持ち帰りを実践しており、持ち帰りへのニーズが高いことがうかがえる結果でした。
 都は現在、こうした利用客の声や、店舗でのキャンペーン期間中の取組内容等を踏まえまして、テキストや動画等を作成した上で、業界団体等と連携して講習会を実施しており、年度末までに計五回開催する予定でございます。
 来年度は、こうした講習会の開催回数をさらに増やすとともに、規模を拡大してキャンペーンを実施することなどにより、外食産業における食品ロス削減を一層推進してまいります。

○竹平委員 キャンペーン参加店舗においては、ほとんど食べ残しが発生しなかったことに加え、仮に食べ残しが生じた場合でも、多くが持ち帰られるなど、食品ロスの削減につながった点は評価できます。
 今後は、さらなる削減に向けて、参加店舗を一層増やし、内容も充実したキャンペーンを開催していくことを要望いたします。
 食品ロス対策においては、発生抑制を最優先に取り組み、様々な理由で不要になったものの、まだ食べることができる食品については、それらを必要とする場所で消費することが重要です。
 その代表的な例として、都や区市町村が首都直下地震等の災害に備えて備蓄している大量の防災備蓄食品の有効活用が挙げられます。
 都議会公明党からの提案を受けて、都は、防災備蓄食品の寄贈元となる自治体とフードバンク等をつなぐマッチングシステムを構築し、運営していますが、このシステムを利用した寄贈実績と今後の取組について伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、令和二年度から、区市町村等と連携し、フードバンク等に対して、防災備蓄食品マッチングシステムの利用を継続的に働きかけております。
 今年度は、新たに六団体が寄贈先に加わったほか、寄贈元に対し、システムの通知機能を活用して、寄贈時期の平準化を図るための呼びかけを実施しております。
 こうした取組により、今年度は、先月末までに、過去最多の年間約十四万食を上回る約二十万食に達し、累計では約六十万食の寄贈を実現しております。
 今後は、寄贈元、寄贈先の双方に対するマッチング率向上に向けたアンケートを実施し、必要な工夫や改善を進めることで、さらなる寄贈の拡大を図ってまいります。

○竹平委員 今年度は、過去最大となる二十万食を超える寄贈につながっており、食品ロスの削減に加え、困窮者対策としても大きな貢献を果たしたものと評価できます。
 今後も寄贈元と寄贈先とのコミュニケーションを密に図りながら、防災備蓄食品を無駄にすることなく有効活用していくことを求め、次の質問に移ります。
 次に、SAFの原料となる廃食用油の回収について伺います。
 国は、航空業界の脱炭素化に向け、二〇三〇年に航空燃料の一〇%をSAFに転換する目標を掲げていますが、目標の期限が迫る中、現在、多くが捨てられている家庭の油の重要性は高まっています。
 そうした中、都は、二〇五〇東京戦略において、本年一月、SAFに関する政策目標を新たに掲げました。
 私は、昨年十二月の委員会質疑において、着実に回収を拡大していくよう、目指すべき数値目標の設定を求めていましたので、廃食用油の回収量を二〇三五年に年間百五十万リットルという今回の目標設定は、大いに評価いたします。
 この目標達成に向けて、まず重要なのは、回収拠点の拡大です。より多くの都民が取り組みやすい環境を整えていくべきと考えますが、都の見解を求めます。

○宗野資源循環推進部長 都はこれまで、世界陸上と連携したキャンペーン等を通じて、自治体や民間企業と共に、家庭の廃食用油の回収拠点の拡大を図り、羽田−ニューヨーク間に相当する約一万一千リットルの油を回収いたしました。
 来年度は、さらなる回収拡大に向けまして、複数のスーパーチェーンと連携して、生活に身近で利便性の高い回収拠点の大幅な拡充を図るとともに、不動産管理会社等の協力を得て、大規模マンションにおいて多くの居住者が出しやすい効率的な回収体制を構築してまいります。
 また、区市町村が回収拠点を拡充する場合、設置経費の全額を支援することで、取組の拡充を促してまいります。

○竹平委員 回収拠点を増やしていくことは、目標達成に直結する取組です。
 都内にはたくさんのスーパーや大規模なマンションがありますので、ぜひ取組の輪を広げていただきたいというふうに思います。
 回収拠点の拡大と併せて重要なのが、都民一人一人の具体的な行動につなげていくための取組であります。
 家庭で油を使っている方の中には、使用済みの油がSAFの原料となる有効な資源であることをよく知らない方や、知っていても面倒で捨ててしまっている方も多いと思います。
 私は、昨年十二月の委員会で、回収意欲を高める観点から、インセンティブの付与を要望しましたが、こうした方たちに関心を持ってもらうためには有効な方策と考えます。
 そこで、家庭の油の回収が暮らしの中に定着していくよう、都民の行動変容を促進する取組が重要と考えますが、都の見解を求めます。

○宗野資源循環推進部長 都はこれまで、家庭の油の回収拡大に向け、キャンペーンや、油を簡単に回収できる江戸前じょうごの配布、人気料理研究家を起用したSNS発信等により、効果的な広報を展開してまいりました。
 来年度は、さらなる回収拡大に向けまして、戦略的な広報展開に加え、東京ポイントと連携した取組を開始いたします。
 具体的には、新たに回収を開始するスーパーの店舗において、廃食用油を持ち込んだ際に東京ポイントを付与することで、多くの都民のSAFへの関心を高めるとともに、具体的な行動に結びつけてまいります。
 また、訴求力のある動画を作成し、電車内の集中的な広告やサイネージ広告等の活用により、SAFの認知度向上を図るとともに、都内全域の回収拠点の情報を集約し、マップ形式で紹介することで、都民の行動変容を促進してまいります。

○竹平委員 東京ポイントの付与は、都民が実際に取組を始めるきっかけとして、非常に有効であると思います。今後も、廃食用油の回収に対して、実効性ある取組を積極的に推進されることを求めます。
 また、今後、需要の拡大が見込まれるSAFについては、安定供給に向けて、多様な原料の調達が必要とされており、廃食用油だけでなく、廃棄物の活用も期待されます。
 そうした中、都は来年度、都内廃棄物を原料にSAF燃料を製造する実証プラントの設置に向けた支援を実施するとのことであります。こちらの事業についても、脱炭素化につながる重要な取組ですので、着実に進めていただくことを要望して、次の質問に移ります。
 次に、ポリ塩化ビフェニル、PCB廃棄物について伺います。
 PCBは、主として変圧器やコンデンサーなどの電気機器の絶縁油として使用されてきましたが、環境中に長期間残留し、人体や生態系に深刻な影響を及ぼすおそれがある有害物質であるとして、昭和四十七年に製造が禁止されました。
 その後、国において処理期限が定められ、高濃度PCBは、今年度までに処理が行われたと聞いております。
 低濃度PCBについては、令和八年度末が処理の最終期限ですが、都内においては、いまだ一定数の未処理機器が残されており、とりわけ中小企業や個人事業者においては、処理費用の負担が大きくなっています。
 そこでまず、都内の低濃度PCB廃棄物の現状と、これまでの都の取組について伺います。

○横山資源循環技術担当部長 都はこれまで、低濃度PCB廃棄物の適正処理を促進するため、国と連携し、パンフレットやホームページ等で法の期限内処理の周知を行うとともに、保管事業者へ毎年、保管や処理状況の報告を求め、電話や窓口での案内や立入指導を実施してまいりました。
 また、国に先行して平成二十三年度から、中小企業や個人を対象に、低濃度PCB廃棄物に係る処理費用の二分の一を補助する事業に取り組み、昨年度末までに延べ一万台の処理を実施してまいりました。
 今年度からは、従来の補助に加えまして、国が昨年四月から開始した低濃度PCBの処理に係る補助事業と協調した支援を実施しておりまして、中小企業等の処理費用について最大四分の三を補助し、迅速な処理を促進しているところでございます。

○竹平委員 低濃度PCBについて、都がこれまで国に先行して支援制度を創設し、中小企業や個人の負担軽減に大きく寄与してきたことが分かりました。
 一方、処分期限まで残された時間は限られており、期限内の処理に向けては、引き続き事業者の取組を促すとともに、中小企業や個人に向けた都の積極的な支援が不可欠と考えますが、都の見解を伺います。

○横山資源循環技術担当部長 都は、処理期限が迫っていることを踏まえ、来年度、中小企業等の負担を軽減するため、国と協調した補助事業について、申請期間を令和八年度末まで一年間延長いたします。
 また、PCBを保管する全ての事業者に対して、従来の書面による処理の依頼に加えまして、直接訪問して処理方法や支援事業の活用等について丁寧に説明を行うことで、低濃度PCB廃棄物の処理を後押ししてまいります。
 なお、特段の理由なく処理を行わない事業者に対しては、事情を確認した上で、必要に応じて指導助言や勧告、記録等を実施し、確実な処理を求めてまいります。

○竹平委員 低濃度PCB廃棄物の処理期限に向け、都は、補助や直接訪問により、着実に取組を進めていくということが分かりました。
 引き続き、中小企業等からの声も丁寧に聞いていただきながら、しっかり対応していただくよう要望いたします。
 ここまで、都が今年度末に改定を予定する資源循環・廃棄物処理計画や食品ロス削減、食品リサイクル推進計画に基づく新たな取組について確認をしてきました。
 先ほどの質疑で取り上げた食品ロスの削減の取組は、資源循環の観点のみならず、ネットゼロやネーチャーポジティブの観点からも重要な課題であると考えます。
 また、私たちは、近年、世界各地で起こっている国際紛争などを背景として、化石燃料や物価の高騰といったエネルギーや食料をめぐる問題にも直面しております。
 日々の暮らしの中で消費している食品や製品について改めて考えてみると、その製造から廃棄に至る各過程において、大量のCO2を排出しているとともに、多くの天然資源も消費していることを痛感します。
 こうしたことから、大量生産、大量消費、大量廃棄のライフスタイルを見直し、リデュース、リユースの2Rと水平リサイクルなど、都民や事業者が一丸となった資源循環の取組を加速していかなければなりません。
 サステーナブルな循環型社会の構築に向けて、都が果たす役割は一層重要となるものと考えますが、最後に、局長の決意をお伺いいたします。

○須藤環境局長 気候変動、生物多様性の損失など、地球規模の危機は一層深刻化しております。
 また、とりわけエネルギー資源に乏しい我が国にとって、資源の活用が制約されるというリスクは、社会経済状況に加えて、現在も中東情勢、日々報道されておりますけれども、国際的な情勢にも影響されるものでございます。
 そうした状況の中で、持続可能な資源利用を実現するためには、都内自治体や都民、事業者が一体となって、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取組を推し進めていく必要がございます。
 このため、都は、年度末に改定を予定している資源循環・廃棄物処理計画などにおいて、一般廃棄物排出量などの政策目標を全国トップレベルに引き上げる目標を掲げ、今後の具体的な施策強化の方向性をお示しいたしました。
 この目標を実現していくため、本日ご質問いただきましたSAFの普及拡大では、来年度、廃食用油の店舗などでの回収を拡大いたします。
 また、安定的な廃棄物処理体制を確保するため、廃棄物処理施設におけるリチウムイオン電池に起因する火災防止対策を強力に支援してまいります。
 また、年間約三十五万トン発生している都内の食品ロス対策に向けては、外食産業やフードバンクと連携した取組に加え、最新技術を活用した家庭の食品ロス対策を進めてまいります。
 加えて、まちの景観を維持するための取組、循環型社会の担い手となるエッセンシャルワーカーの労働環境改善に向けた取組、DXの活用による廃棄物処理システムの効率化に向けた支援など、資源循環施策の土台となる仕組みづくりにも積極的に取り組んでまいります。
 こうした取組を通じ、資源の大消費地である東京の責務として、持続可能な都市にふさわしい循環型経済の実現を目指してまいります。

○竹平委員 都民、事業者と積極的に連携をし、資源循環施策に取り組んでいくという、局長の力強い意気込みを聞かせていただきました。
 我が国が資源やエネルギーの海外依存を回避し、自立した循環経済を確立するため、環境局が果たすべき役割は大きく、期待するところであります。
 新年度に向けてさらなる取組の展開を求め、私の質疑を終わります。

○清水委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時五分休憩

   午後三時二十分開議

○清水委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○とや委員 共産党のとや英津子です。よろしくお願いします。
 まず、私からは、東京における樹冠被覆率について伺っていきたいと思います。
 東京都における樹冠拡大に向けた取組状況について、まずお聞かせください。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都はこれまでも、街路樹の計画的な剪定などを通じた樹冠拡大による緑陰確保に取り組んでございます。

○とや委員 大変簡単なご答弁でしたが、街路樹の計画的な剪定などを通じて、樹冠拡大による緑陰の確保をしているということです。私は、そこにとても疑問を感じています。
 私の住んでいる練馬区では、都道に街路樹は植えられているものの、高木は強剪定で、本来の樹冠、樹形から大きく変化し、夏でも緑陰どころの話ではありません。
 ここ十五年くらいで新たにできた道路は中低木が多く、これも緑陰がないんですね。高木の樹冠は高いところで日差しを遮りますし、その下は二度ぐらい温度が下がるといわれており、大変効果があるともいわれています。
 そして、私は東京都の街路樹維持管理計画書を拝見させていただきました。街路樹の樹冠拡大による緑陰の確保を進めるというふうに書いてありました。そして、冬の剪定では、剪定のダメージを最小限にとどめるために、樹木の休眠期に剪定を行うと。そして、厳冬期の剪定を避ける樹木も指定されていました。
 しかし、私、今申し上げましたが、見かける街路樹は多くが強剪定され、冬は寒々とした姿をさらしているような状況です。どう考えても落ち葉の処理を簡易にするための剪定なのではないかといわれても仕方ありません。
 こうした強剪定はやめて、樹木を守り育てていただき、緑陰をつくれるような配慮のある剪定をまず求めておきたいと思います。
 私たちは、これまで何度も、夏のヒートアイランド現象の低減や夏の日傘の役割を果たす樹冠被覆率を引き上げることを求めてきました。しかし、東京都は、樹冠被覆率を基礎調査項目にすることに大変ちゅうちょがあるようです。
 そこで伺います。
 東京都の樹木や緑の状況を測るには、どのような手法を現在採用しているか、また、今採用している手法で何が分かるのか教えてください。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、生物多様性の保全や、人々の安らぎや潤いなど、緑の持つ多面的な機能に着目したみどり率により、緑の現状及び推移を把握しております。

○とや委員 みどり率によって緑の現状及び推移を把握というお答えでした。もうちょっと詳しく具体的にお答えいただきたかったんですが、みどり率は緑に覆われた地表、樹林や草地、屋上緑化などに公園や河川などの水面を含めた面積が全地域、全面積に占める割合ということです。
 今日ご提出いただいた資料では、二〇一三年、平成二十五年は区部で二四・五%だったものが、二〇二三年は二四%になってマイナス〇・五ポイント、多摩地域は同じ時期に、六八・四%が六七・四%、一ポイント減となっています。調査の精度が上がってきているから、単純比較はできないというふうに記載されていましたが、ほぼ変化は見られません。ところが、樹冠被覆率については、東大の調査の論文では、二〇一三年が九・二%だったものが、二二年は七・三%と二割も減って、東京ドーム約二百五十六個分の樹冠が減ったというふうにありました。大変、これは深刻なことだと思います。
 そこで伺いますが、樹冠被覆率は気候変動や生物多様性の観点から国際的に重視される都市緑化の評価基準、国連機関の事業の認定基準でありますが、ご存じでしょうか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 緑を測る指標は様々であり、面的に緑を測る緑被率や樹木に着目した樹冠被覆率などがあることは承知しております。

○とや委員 私がお聞きしたのは、緑を測る指標にどんなものあるのかということではなくて、国連機関の事業の認定基準に樹冠被覆率が使われているかどうか、それを知っているかということをお聞きしたんですね。これ、ご存じだということでよろしいですか。お答えいただけますか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 繰り返しのご答弁で恐縮でございますが、緑を測る指標は様々であり、面的に緑を測る緑被率や樹木に着目した樹冠被覆率などがあることは承知しております。

○とや委員 ご存じだと、承知しているということだけれども、正面からお答えになれないということだと思います。樹冠被覆率が国連機関の事業の認定基準になっている、これは明らかな事実であります。
 では、もう一つお聞きします。
 東京都が採用しているみどり率で、樹木の枝葉で覆われた土地の面積割合は分かりますか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都では、樹木の面積を捉えるだけでなく、草地や農地、宅地内の緑などに加え、河川等の水面も含め、気候変動への適応や生物多様性の保全、災害時の延焼防止、潤いのある生活環境の形成など、多様な緑の機能に着目したみどり率を用いております。

○とや委員 それは毎回ご答弁いただいているので、存じ上げているんですけれど、私たちは、そのみどり率そのものを否定しているわけではないし、有効でもないということはいっておりません。しかし、東京都が採用しているみどり率は、公園や河川などの水面まで含めているわけですね。これでは東京の緑がどのくらいあって、それが人々の暮らしにどの程度影響しているのか。緑や、そして樹林、樹木の効果を測るには、やっぱり不十分じゃないかということを申し上げています。
 しかも、東京都全体の話、局も違うんですけれども、最近は緑ということで、都庁から新宿駅に行く動く歩道、ありますよね。あそこで都市空間における新たな緑の創出事業ということで、人工観葉植物などフェイクグリーンも配置されているというふうになっちゃっているんですよね。やっぱり現実をきちんと把握して、どういう指標を用いるのか、どういう基礎項目を用いるのが一番現実的なのかということをぜひご検討いただきたいと思っています。
 気候変動にも、ヒートアイランド現象の低減にも、生物多様性にも効果がある樹冠被覆率を、やっぱり都として採用していただきたい、樹冠被覆率を増やす取組を強化するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、生物多様性の保全や、人々の安らぎや潤いなど、緑の持つ多面的な機能に着目したみどり率により、緑の現状及び推移を把握しております。

○とや委員 どうしても認められないというか、何でそんなにむきになって、みどり率にこだわるのかよく分からないんですが、日本の平均気温は、先ほど来いろんな委員の方の質問の中で、平均気温が上昇していて今年の夏も大変だという、こうした議論があったわけで、東京はそれが顕著になっているということは事実です。
 そして、専門家の皆さん、あるいは市民の皆さんからは、樹冠被覆率を引き上げるよう声も上がっていて、運動も始まっています。ぜひこうした意見に耳を傾けて、都の基礎調査項目に樹冠被覆率を活用して、引き上げる努力をしていただきますよう求めて、次の質問に移ります。
 ツキノワグマの保護と管理、人間との共生について伺っていきたいと思います。
 最初に、来年度予算案についてです。
 ツキノワグマ対策について、今年度と比較して増額となった予算額と内容を伺います。また、他県との連携など、今年度から来年度にかけて拡充した取組についても伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 来年度予算額は、一億円増額の一・七億円でございます。
 拡充した内容は、市町村と連携した防除対策、新たな担い手の育成や中級ハンター向け講習プログラム、TOKYOくまっぷのリニューアルでございます。
 他県との連携に関しましては、TOKYOくまっぷについて、山梨県と連携し、県境を越えた、より広域な目撃情報を発信しております。また、埼玉県、神奈川県との情報共有を進めます。

○とや委員 昨年と比較して大幅な増額ということで、これは本当によかったなと歓迎したいと思います。
 新たな担い手の育成ということですが、これ、お聞きしましたら、狩猟の免許は持っているけれども、現場に出ていない方などを対象に講習会などを行うということでした。
 また、市町村との連携では、防除対策ということで、やぶ払いや草刈り、柿の木の伐採などで、これまでは奥多摩町のみだったものを他の市町村にも拡大して、委託をして、熊が寄ってこないような環境をつくるということでありました。
 今おっしゃったように、他県との連携は、くまっぷでの共有ということですが、どれもすぐにできることで、大事な取組だと思います。思いますが、直ちに着手できる重要な取組として堅果類の調査がありますが、東京都は独自にやっていません。
 平成二十七年の熊の生息密度調査、これやっていますが、その報告を読ませていただきましたが、ドングリ調査を基にした出没予測も提案をされているんですね。なぜ行わないのか、都としてドングリなど堅果類の調査を実施すべきだと考えますが、いかがですか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 堅果類の豊凶調査結果は、毎年、都道府県から報告されたものを環境省が公表しております。
 また、都の調査結果は、東京都レンジャーニュースにも掲載してございます。

○とや委員 私、レンジャーニュース、拝見させていただきました。レンジャーの皆さんは、自主的にサポートレンジャーと共に、独立行政法人森林総合研究所のツキノワグマ出没予測マニュアルに基づいて、二〇一三年度から調査をしていることが分かっています。
 堅果類の豊凶調査はとても大事で、熊の行動圏の変化を示す有力な情報です。そして、人々の行動変容を促し、危険から命を守る上でも重要な情報です。これは、熊にとっても不要な捕獲を避けることができるわけであります。
 他県では、普通にホームページで誰でもすぐに見ることができます。しかし、東京都はレンジャーからの情報収集をする立場であり、独自に調査して情報発信していないんですね。だからホームページに載っていないんです。
 対応マニュアル、拝見させていただきましたが、都が発信するとなっているんですよ。なのに発信されていません。ぜひ東京都として堅果類調査をしていただいて、都のホームページにも掲載をしてください。求めておきます。
 他県との連携について、くまっぷの共有ということですが、この連携をさらに強めてほしいと思っています。
 私たちは、ツキノワグマについて、専門家からもお話を聞いてきました。その中で確認した重要な取組の一つが広域管理です。熊には、当然、県境は関係もありませんし、移動距離も長くて、堅果類の凶作の年は、さらに広くなるというふうに聞きました。
 こうした点を踏まえて、環境省は広域での保護、管理を行うユニットを示しています。東京都と群馬県と埼玉県と山梨県、長野県での管理になっているわけですが、これを関東山地ユニットというそうですが、広域での保護、管理を進めることが重要であります。
 そこで伺っておきたいんですが、東京都がイニシアチブを取って、関東山地ユニット全体でツキノワグマの保護、管理方針を定め、関係各県と広域協議会も設置して、ユニット単位での広域的な保護、管理の運用を進めることを提案しますが、いかがでしょうか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 熊の活動域が重なる隣県との情報連絡体制の構築と連携を深めているところでございます。

○とや委員 今のご答弁も聞いていて思うんですけど、もうちょっと詳しく具体的にお答えいただきたいんですね。それだけじゃ、聞いている都民の皆さん、分からないですよ。情報連絡体制の構築と今おっしゃいましたけど、それはこの前にご答弁があったくまっぷの共有のことですよね。それはそれで大事だと思います。加えて、広域管理の視点が大事だということを申し上げているんです。
 環境省は、ゾーニング管理とユニット管理は車の両輪であり、広域管理は重要な要素とも述べています。東京都がイニシアチブを取って広域管理を進めることを求めておきたいと思います。
 ここからは、熊の出没が相次いで、明らかにステージが変わっている状況で、どのようにツキノワグマを保護、管理していくのか、その取組の強化について伺っていきます。
 東京都は、ツキノワグマを南多摩地域で絶滅危惧Ⅱ類、西多摩地域では準絶滅危惧ということで評価をしています。
 しかし、この数十年の間に人々の生活が変化して、奥山に生息していた熊は、人間の生活圏にも進出し、分布が広がってきています。熊が人に危害を及ぼす事態が全国でも発生し、都内でも多摩西部を中心にツキノワグマの目撃情報が多数寄せられています。
 冬眠の時期を終えて既に秋田県などでは目撃情報も寄せられました。有効な対策が講じられなければ、今後さらに出没範囲が拡大する可能性も指摘されています。
 熊被害の発生拡大を防止するために、当面の対策が急がれると同時に、東京都が中長期的なツキノワグマの管理計画を立て、熊と人のすみ分けによる共存を目指し、腰を据えた対策を進める必要があります。
 まず、そこで、東京都が行ってきた調査について伺っていきたいと思いますが、これまで東京都は、ツキノワグマについて、いつからどのような調査を行ってきましたか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 生息数調査は平成二十年度からおおむね五年ごとに、行動圏調査は令和三年度から実施しております。

○とや委員 生息数調査と行動圏調査を行ったということですが、ここ数年、例えば令和六年、七年、どういう調査を行ってきたのか詳しく教えてください。そして、来年度どうするのかも詳しく教えてください。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 生息数調査を令和六年度及び令和七年度に実施しております。
 行動圏調査は令和六年度から実施し、令和八年度も引き続き実施いたします。

○とや委員 私が教えてほしいといったのは、行動圏調査をどのような形でやったのか、どういう分析をしたのか、その中身をきちんと教えていただきたい、来年度どうするのかも教えていただきたい、具体的に詳しくお答えください。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 行動圏調査は、捕獲した熊にGPS首輪を装着し、移動距離や行動特性などを把握する調査でございます。
 これまで実施した調査につきましては、第十四次鳥獣保護管理事業計画の検討に活用してまいります。

○とや委員 どういう分析をしたのか、それも含めて教えてください。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 分析につきましては、専門家の意見を伺いながら、第十四次鳥獣保護管理事業計画に活用してまいります。

○とや委員 GPSをつけて、何頭の熊につけたのか、この間、熊、いなくなっちゃってしまった調査もありますよね。
 先ほどの熊の質問をした他党の議員の方もいらっしゃいましたけれども、きちんと報告を答弁しているじゃないですか。分かるようにきちんと説明をしていただきたいんですよ。令和六年度はどういう調査をやったのか、GPSをつけただけでは分かりません。何頭の熊にGPSをつけたのか、生息数調査はどんなことをやったのか、そして分析はどういうふうに分析したのか、来年度はどういう調査をするのか含めて、きちんと詳しく教えてください。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 生息数調査につきましては、今年度、西多摩地域五市町村で合計六十か所に熊の体毛を採取する仕掛けを設置し、採取した体毛からDNAを解析する手法によるツキノワグマの生息数調査を実施いたしました。
 現在、採取したサンプルを分析しておりまして、年度内に推定生息数を確定するとともに、分析結果を第十四次鳥獣保護管理事業計画の策定に活用してまいります。
 行動圏調査につきましても、分析結果を第十四次鳥獣保護管理事業計画の策定に活用してまいります。

○とや委員 DNA調査もやって、熊の体毛も採取したと。そこまで、やっぱりちゃんと説明していただきたかったですね、最初から。この間、二〇〇八年度から調査を行っているということですが、もう二十年近く調査をしてきていることになっているわけですね。
 では、ツキノワグマ調査で得られた結果はどのように生かされているのか。
 例えば、平成二十四年の調査では、東京都ツキノワグマ対策マニュアル案が検討されています。その後、策定されていますが、策定時期と改正内容についても伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 生息数調査等の分析結果を第十四次鳥獣保護管理事業計画の策定に活用してまいります。
 平成二十九年度に策定した東京都ツキノワグマ対応マニュアルにつきましては、令和六年度に緊急度合いに応じた危機レベルの設定と、そのレベルごとに市町村や警察、都が取るべき対応を明確化いたしました。
 さらに、昨年九月の改正鳥獣保護管理法の施行に合わせ、緊急銃猟の実施基準などを反映いたしました。

○とや委員 マニュアルを策定して適宜改定されているということでした。これまでの調査結果は、先ほど来お答えいただいているように、第十四次の鳥獣保護管理事業計画の策定に活用するということですが、現在の、今の第十三次計画は、令和四年、二〇二二年から二七年の五年間になっているわけですが、ということは、その前に行ってきた令和三年までの調査は、現在の計画に生かされていることなんでしょうか。
 ここでちょっと深くはお聞きしませんが、第十三次、現在の計画も私、読ませていただきました。ツキノワグマについては、狩猟禁止鳥獣の項に記載があったんですが、ツキノワグマについて一般論を述べるにとどまり、調査結果がどのように生かされているのかよく分かりませんでした。今はそのような記載で済む局面ではなくなっていると思います。
 これまで東京都は、約二十年間調査をしてきたわけですが、本格的に計画を立てることが必要だと思います。人的被害を出さない、作物などの被害を最小限に食い止める、そして都として熊とのすみ分けをどうするのか。コア生息地、緩衝帯など、東京都のツキノワグマをどのように保護、管理するのか、方向性を明確にできれば、都としてのゾーニングも明確に示すことができ、人と熊との共存に効果的な対応ができるのではないでしょうか。
 東京都は、これまでの調査は第十四次の鳥獣保護管理計画を策定して生かすということですが、この計画そのものの性格ですけれども、野生動物全般にわたる方針なんですよね。ツキノワグマの保護、管理計画ではありません。専門家の力も借りて、中長期的なツキノワグマについての第二種特定鳥獣管理計画を策定すべきですが、いかがでしょうか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 来年度は、生息数調査結果等を活用するとともに、有識者や地元自治体、猟友会等の意見を伺いながら、鳥獣保護管理事業計画の改定を進めてまいります。

○とや委員 第二種計画については、幾つかの県の事例がありました。島根県では、ツキノワグマは、日本の森林生態系の重要な構成種であり、生物多様性保全のためにも、将来にわたって健全な状態で存続させる必要があるとして、計画策定の背景についても述べていました。
 二〇一六年に第一種特定鳥獣保護計画を策定していたんですが、ツキノワグマの分布調査や出没状況、捕獲数の増加などを踏まえ、第二種特定鳥獣計画に切り替えています。ただ、熊を人身被害や作物の被害から守るため、個体数を管理して、保護、駆除するというだけのものではなくて、錯誤捕獲なども課題も明らかにして、熊と人とのすみ分けをしていこうというものなんですね。
 第十四次計画の策定作業の中で、ぜひ第二種特定計画策定に向けた検討を求めておきます。
 科学的な管理の視点を持って熊を保護、管理するには、専門家や専門機関との協働が重要です。毎年、数十頭の熊が駆除されているようですけれども、その熊がどんな熊なのか、何を食べて、何年生きてきたなど、研究して蓄積していくことによって、東京に生息する熊の姿が見えてくるのではないでしょうか。都の研究機関は野生動物には関わっていないようですが、標本にするなど、いろいろやれることがあると思うんですね。
 そこで、提案をしたいと思います。
 ツキノワグマを含む野生動物の科学的な管理の推進に向けて、都の研究機関における専門部署の設置、そして大学との協働体制を構築するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 熊対策につきましては、自然環境保全審議会の専門家や市町村などの関係者と議論を重ね、随時、取組に反映してございます。

○とや委員 審議会の議事録も拝見させていただきました。審議会そのものは、重要な知事の附属機関ですから、テーマ別によく議論していただきたいと思います。
 私は、もっと踏み込んで研究することが必要ではないかと申し上げています。開示請求資料には、鳥獣部会の山崎晃司教授、農工大の小池伸介教授などのコメントも掲載されていました。こうした方々の力も借りて、ぜひ研究をしていただきたいということを申し上げておきます。
 また、専門人材の育成も重要だと考えますが、いかがですか。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、既に専門的知識を有する鳥獣保護管理相談員や、外来鳥獣対策専門員、野生生物対策専門員を配置しております。

○とや委員 既にという言葉をおつけになって、専門家を配置しているとご答弁がありましたが、その職員の皆さんは、知識や経験、主体的に鳥獣保護などに関わろうという方々ばかりだと思いますよ。思いますが、いずれも身分は会計年度任用職員です。継続して働けるかどうかの保障もありません。獣医師の免許を持っていたとしても、野生動物に詳しくても、期限が来れば終わってしまうんですよ。育成にはやっぱり無理があると思います。
 都は、専門知識のある人を結局恒常的に配置することはしていないんです。都に配置がなければ、当然、市町村はいないでしょう。農業や林業、観光などをやっている人が兼務しているのが現状ではないでしょうか。早く対策をすれば被害が出ませんし、特に野生動物は長期的な管理が必要な仕事だといいます。専門職員を採用して、そこに張りついてもらう。そうすれば、熊だけじゃなくて、鹿とか猿とかキョンなどの野生動物にも対応できるし、何かあれば現場に直行できるんじゃないでしょうか。被害が出る前に長期的な視点で人材育成をしていただきたいということを申し上げておきます。
 先ほど紹介した島根県は、鳥獣職を正規職員で採用しています。現場に根差して、被害が出る前に、毎年住民説明会などもやっているようです。職員の異動そのものはありますが、その職種の中で回していくことができています。
 秋田県も熊被害で大変なんですが、ツキノワグマの専門職員を正規で採用して、今三人いるようですけれども、この三人がいなかったら、もっと大変だったろうといわれています。どこの自治体にも非常勤の皆さん、配置されて頑張っているんだけど、やっぱり限界があるし、優秀な人材を育てようと思ったら、やはり時間をかけて育成することが重要だと思います。
 日本学術会議は、二〇一八年に方針も出しています。農工大では、コアカリキュラムを持っていますから、こうしたものも活用して育成していただくよう求めて、私の質問を終わります。
 以上です。

○天沼委員 国民民主党の天沼ひろしでございます。
 令和八年度一般会計予算中、環境局所管に関する質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、洋上風力発電についてお伺いいたします。
 四方を海に囲まれた世界第六位の海域面積、排他的経済水域、EEZも含めると、広大な海域を有している日本は、洋上風力発電に適した地理的条件を持っているといえます。国産エネルギーの拡大、大規模な経済波及効果、地元の雇用創出などが期待されています。
 安定した強風による高い発電効率、広大な設置場所の確保、騒音、景観問題の低減が可能なため、二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けた主力電源の切り札として推進されています。
 もちろん、様々な実現に向けた技術的課題、事業費等の課題、そして住民の理解の取付け等々もありますけれども、一つ一つ克服して実現をしていただきたいと思います。
 そこでお伺いいたします。
 浮体式洋上風力発電導入推進事業等を導入した結果、再生可能エネルギーの目標割合はどの程度になるんでしょうか。目標値を何%に設定しているのかお答えください。

○小林気候変動対策部長 都は、洋上風力発電導入量一ギガワット以上に加え、太陽光発電設備の設置義務化やAirソーラーの普及拡大などの取組を加速させることによりまして、二〇三五年再エネ電力利用割合六〇%以上の目標を掲げており、ゼロエミッション東京を着実に推進してまいります。

○天沼委員 ただいまの答弁で目標が明らかになりました。委員の皆様もご存じのとおり、昨今の中東湾岸地域における紛争により、数日のうちにガソリンが一リットル当たり三十円も値上がりをしております。
 国民民主党が昨年十二月三十一日をもって五十年余り続いたいわゆるガソリン暫定税率の廃止、これによってガソリンは二十五円十銭値下がりしました。エネルギーを他国に頼る日本においては、三年に及ぶ政治的エネルギーを尽くして制度改正をしたわけですけれども、数日で失われるような状況でございます。
 洋上風力発電は緒に就いたばかりともいえますが、国民、都民生活のために、日本のエネルギー安全保障の点やコストプッシュ型の物価高騰対策の点などに鑑み、化石燃料はできるだけ減らし、エネルギーミックスの実現のため、洋上風力発電を推進していただけますよう改めて要望いたします。
 次に、住宅におけるゼロエミッションの推進について伺います。
 ゼロエミッション東京の実現に向けては、家庭部門の取組が極めて重要であり、住宅の高断熱化や再エネ機器の導入を漏れなく支援し強化していく必要があります。都内には新築、既存、戸建て、集合、分譲、賃貸など様々な住宅の形態が存在していますけれども、どのように支援を行っていくか伺います。

○小林気候変動対策部長 都はこれまで、様々な住宅の省エネ、再エネ導入が進むよう、断熱化や太陽光発電設備導入等に係る支援策の拡充を図ってきたところであり、現在、新築、既存や分譲、賃貸など、住宅の種類を問わず、幅広い補助メニューを設定しております。
 各事業での申請数が大きく伸びるなど、住宅への再エネ導入や高断熱化への都民の関心の高まりを踏まえ、来年度は取組をさらに強化いたします。
 具体的には、環境性能の高い新築住宅の建築費用に対する助成規模を一万六千戸から二万四千戸へ大幅に拡大いたします。既存住宅については、賃貸住宅を含めた断熱改修に対する支援規模を十万戸から十三万戸へ拡充するとともに、分譲、戸建て住宅向け等の助成額について、三分の一から二分の一相当へ大幅に引上げを行います。
 これらの取組により、住宅の脱炭素化を一層推進してまいります。

○天沼委員 都が住宅の高断熱化や再エネ機器の導入等に対して、網羅的な支援を行っていることを確認させていただきました。
 引き続き、ゼロエミッション東京の実現に向けて、こうした取組を強化していただきたいと要望いたしまして、次の質問に移ります。
 都は、ゼロエミッション東京の実現に向け、乗用車新車販売に占めるZEVを含む非ガソリン車の割合を一〇〇%にしていくという目標を掲げています。
 ZEVについては、製造時におけるCO2排出量が多いとの指摘もありますが、ライフサイクルで見ると使用段階での排出が小さいことから、長く使用するほど走行距離当たりのCO2排出は低下するとされています。このため、ZEVをできるだけ長く使い続けるという視点も重要であります。
 その一方で、こうした特性を踏まえつつ、生産から廃棄に至るまで、ライフサイクル全体を通じてCO2排出量そのものの低減を図っていくことも不可欠と考えますが、ZEVのライフサイクル全体での環境負荷低減を自動車メーカーに促していくことについて、都の見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は今年度から、自動車メーカー別の補助額の算定において、ZEV乗用車の販売台数実績等に加え、新たにライフサイクル全体での持続可能性の確保など、メーカーのGX実現に向けた取組等を総合的に評価し補助額を決定しております。
 こうした取組や脱炭素化に向けたZEVの普及拡大を図るため、ZEV購入時の補助額をEVの場合で最大百万円まで引き上げております。
 自動車メーカーには、都の取組内容を伝え、ZEVのライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減を促しており、これによりZEVの普及を着実に推進してまいります。

○天沼委員 ZEVの普及に当たり、購入支援にとどまらず、メーカーの取組をライフサイクル全体で評価し、誘導している点は非常に重要であります。引き続き、環境負荷の低減と普及拡大が両立する取組を着実に進めていくことを期待いたします。
 次に、廃棄物の適正処理について伺います。
 このたびの第一回定例会の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、家庭ごみの有料化について、廃棄物の減量化を目的とするのであれば、有料化ありきではなく、ごみの減量やリサイクルについて、現行制度でまだ取り組んでいない営みを最大限行った上で、今後のごみ量予測、ごみ減量目標を立て、廃棄物処理基本計画と、それに伴う施設整備計画を策定してから、それでも足りなければ導入すべきという立場から質問をさせていただきます。
 令和八年度、環境局予算、廃棄物対策費のうち、プラスチック製容器包装等・再資源化支援事業、資源循環の推進に係る予算は約五十五億円計上されており、前年度比約十四億円の増となっております。
 そこでまず、事業系ごみの3Rについて伺います。
 都内には、オフィスビル、商業施設などの大規模建築物が数多く存在しています。ミックスペーパーなどの事業系一般廃棄物や弁当殻等の廃プラスチックといった産業廃棄物については、どちらも排出事業者が処理責任を負っており、自らごみの減量やリサイクル等に取り組む必要があります。
 また、事業系の廃棄物については、廃棄物処理法に基づき、一般廃棄物は区市町村が、産業廃棄物は都道府県が事業者の適正処理に関する指導を行うことになっています。こうした中、大規模建築物におけるごみの3Rを推進するためには、都と区市町村が連携し、排出事業者等の取組を一体的に促進していくことが重要と考えますが、都の見解を伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都はこれまで、事業系廃棄物の3Rを促進するため、区市町村等と連携し、大規模事務所ビル等におけるごみの排出実態等を把握した上で、廃棄物処理に精通したアドバイザーを派遣し、延べ三百件を超える建物の廃棄物責任者等に対し助言を実施いたしました。
 また、今年度は、区市から提供を受けた約一万件の建築物における各種ごみの排出量や再利用量等のデータを基に、建物用途別やごみ種類別のベンチマークを作成し、3Rの取組状況を自己診断できるシステムの開発を進めております。
 今後は、このシステムをウェブ上で公開するとともに、区市町村等を通じて大規模建築物の廃棄物関係者等へ周知することにより、自発的なごみの3Rの取組を促進してまいります。

○天沼委員 都内に所在する多くの大規模建築物におけるごみのデータを活用し、事業者自らが3Rの取組状況を診断できるツールの活用により、事業系ごみのさらなる3Rの進展が期待されます。
 オフィス等においては、廃棄物の責任者等が必ずしもごみのリサイクル手法について精通しているとは限らず、従前の方法のまま、前例踏襲でごみ処理を行っているケースがあると考えられます。
 そこで、廃棄物責任者等に対し、再資源化が可能な処理施設等の情報提供を充実するとともに、先行事例の共有などを通じて、廃棄からリサイクルへの転換を促すべきと考えますが、見解を伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は来年度、大規模オフィスビル等におけるゼロウエースト化に向けた検討の一環として、事業系のごみの種類に応じたリサイクル先に係る調査を実施いたします。
 具体的には、プラスチックや小型家電、食品廃棄物等に関する各種リサイクル法に基づき、国から認定を受けた事業者等に対し、アンケートやヒアリング等を実施し、首都圏の施設における受入れ対象品目や量、性状や品質等に係る詳細な情報を把握いたします。
 こうした調査で得られた情報を整理し、区市町村等と共有を図るとともに、アドバイザーによる3Rの助言やオフィスビルと認定事業者等とのマッチング等により、循環利用への切替えを促してまいります。

○天沼委員 事業系ごみのリサイクル先の調査検討を進めることが分かりました。この取組に当たっては、都内の大規模建築物から排出されるごみの状況をしっかりと把握しながら、リサイクル先での受入れ基準に適合するよう、ビル側の分別方法なども併せて検討することを求めます。
 次に、自治体によるプラスチックの再商品化について伺います。
 区市町村等では、都内の家庭から収集した容器包装プラスチックや製品プラスチックについて、国の指定法人を通じ、再商品化施設でフレークやペレット等の再生原料へ加工する水平リサイクル等に取り組んでいます。
 あわせて、プラスチック資源循環法に基づく再商品化計画の大臣認定制度を活用し、製品プラスチックだけを別ルートで再商品化する取組なども、近年、全国的に広がっています。
 一方、私の地元である江戸川区では、先行して容器包装プラスチックの回収を進め、回収量の増加につなげているものの、製品プラスチックへの回収拡大に当たっては、現行の中間処理施設における処理能力等が課題となっています。
 今後、製品プラスチック等の水平リサイクルを推進していくため、都は、自治体と再商品化事業者等における連携強化を促すべきと考えますが、見解を伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、家庭系プラスチックごみのリサイクルを推進するため、令和二年度から区市町村がプラスチックの分別収集を新たに開始する場合などに対し、財政的な支援等を実施しております。
 今後は、区市町村等との共同検討会等において、プラスチック資源循環法の認定を受けた再商品化事業者による最新事例等を紹介し、自治体と事業者等が双方の意見交換する機会を設けます。また、都内外の再商品化施設等において、受入れ可能なごみの種類や量、異物混入等の許容範囲など、自治体が必要とする情報について調査を行います。
 こうした情報を区市町村等と共有するとともに、プラスチックの再資源化に関する技術的な助言を行うことで、自治体と事業者が協働した取組へとつなげてまいります。

○天沼委員 先行して容器包装プラの回収に取り組み、焼却量の削減に貢献してきた自治体においては、製品プラスチックの再商品化を引き受ける相手先を確保することは、回収拡大に向けた一歩となると考えられます。今後、再商品化の受入れ基準に適合する自治体での中間処理に係る技術的な助言も進めることを要望いたします。
 家庭から多く排出されるプラスチック製容器包装や製品プラスチック類については、いわゆるサーマルリサイクルといわれる焼却後の熱を利用する取組から、資源として再生利用する水平リサイクルへの転換が求められます。
 そのためには、廃プラスチックから異物などを除去し、再生プラスチックの品質を高める選別、破砕などを行う中間処理施設や、プラスチックを元の素材と同等の品質に戻す高度リサイクル施設の整備が必要です。
 廃プラスチックは都内に限らず、広域的に処理、リサイクルされることが多いと認識していますが、できる限り都内で処理できる環境を整備していくことが効率的な資源循環につながると考えます。
 そこで、都内の廃棄物処理事業者における廃プラスチック類の高度なリサイクル施設等の整備を促進していくことが重要ですけれども、都の取組について予算も含めてお伺いいたします。

○木村資源循環計画担当部長 都は、今年度から、AI等先端技術を用いたリサイクル設備を導入する事業者に対して、国と協調した補助を開始しており、令和十二年度末までを申請期間としております。
 この補助制度について、関係団体の講習会や都内約三百社の産業廃棄物処理業者への個別案内などを通じて積極的な活用を働きかけております。
 これまでに、設備導入に意欲を持つ複数の事業者から問合せを受けており、対象となる高度リサイクル設備や最適な処理工程等に関する技術的な助言を丁寧に行っております。
 来年度は、処理業者が国補助の受付期間や予算枠にとらわれずに設備の導入を進められるよう、都単独補助を追加し、予算を約二億円から約三億円に拡充して、事業者のニーズに寄り添いながら整備を促してまいります。

○天沼委員 プラスチックの高度再資源化に意欲を持つ事業者を積極的に後押ししていることが分かりました。
 せっかくの制度ですので、多くの事業者に活用していただけるよう、引き続き事業者からの相談にきめ細かく対応していただくことを要望して、次の質問に移ります。
 次に、家庭から排出される生ごみのリサイクルについて伺います。
 都は、今年度末に改定予定の食品ロス削減、食品リサイクル推進計画において、食品ロスの発生抑制や有効活用の強化に加え、食品廃棄物の資源循環利用を新たに主要施策の一つに位置づけています。
 その中で、都内食品廃棄物の約七割を占める家庭系生ごみの分別収集、資源循環の促進を重点施策としていますが、実施に当たっては、都内の食品リサイクル施設は、主に事業系を対象としていることや施設の偏在、可燃ごみとは別に収集運搬体制を構築する必要があることなど、様々な課題があると考えられます。
 こうした中、都は、家庭の生ごみの自治体横断的な回収ルートの構築に取り組むとしていますが、生ごみの処理責任を負う区市町村等に対し、具体的にどのように支援を行っていくのか、見解を伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都はこれまで、中小の食品小売店舗に対するコンポスト等の導入支援や、自治体を通じた事業者等による堆肥化の後押しなどにより、食品リサイクルの推進に取り組んでまいりました。
 今後は、家庭から排出される生ごみの循環利用の促進に向け、区市町村と都内食品リサイクル事業者の交流会等を開催し、食品廃棄物の堆肥化等の再資源化事例等を共有して新たな取組を促してまいります。
 その上で、広域的な回収ルートの構築に向け、複数の自治体と連携し、効率的な収集運搬や適切な回収容器等の保管方法、運搬や処理コスト等について検証を行いながら、自治体による実施計画の策定等を伴走型で支援してまいります。
 こうした取組を通じて、生ごみの再生利用を促進し、食品ロス実質ゼロに向けた取組を一層強化してまいります。

○天沼委員 この事業はこれまで、家庭から排出され、可燃ごみとして自治体が設置する清掃工場で燃やされていた生ごみを食品リサイクル施設において再資源化につなげていく取組であることが分かりました。
 自治体が生ごみのリサイクル施設を整備する場合には、国の循環型交付金を活用することができますが、民間事業者にはこのような補助制度がありません。今後、家庭系生ごみのリサイクル化が拡大していくようなので、事業者における再生処理能力の不足にも対応できるよう、必要な支援策について検討することを要望いたします。
 今回の質問は、平成十二年、西暦二〇〇〇年に清掃事業が特別区に移管されてから四半世紀たつ今日、一般廃棄物の処理責任は区、産業廃棄物の処理責任は都という役割分担を行った結果から生じた新しい課題について取り上げさせていただきました。一廃、産廃のグレーゾーンについて、広域自治体の都が基礎的自治体の区へどのような支援ができるか、都域を越えた活動の領域についての積極的な都の踏み込み、また、関係事業者への支援など、新しい領域についてお伺いいたしました。
 資源循環計画担当部長さんとレベルの高い質疑ができましたこと、大変貴重な機会となりました。今後、この分野はさらに深く掘り下げてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 その他の質問については重複がありましたので、割愛させていただきまして、以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

○しのはら委員 東京・品川からやさしい未来をの、しのはらりかです。よろしくお願いします。
 重複した質問については割愛しつつ、一言申し述べる形で進めていきます。
 まずは、スタートアップによる未利用熱活用促進事業についてです。こちらも重複がありましたので、一言申し添えます。
 未利用熱の活用は、再エネ導入の拡大と併せて、都市の脱炭素化を進める上で重要であり、データセンターの排熱のような都市部特有のエネルギー資源に着目した点は意義が大きいと考えます。スタートアップと事業者の協業支援を通じて、具体の実装事例が生まれていくことを期待しております。
 次、大規模オフィスビル等のゼロウエースト化調査についてですけれども、こちらも重複がありました。
 大規模オフィスビル等のゼロウエースト化を進める上では、単に分別を徹底するだけでなく、テナントやビル管理者、オーナーなど、多様な主体が関わる建物運営の実態を踏まえた実装可能なモデルづくりが鍵となると考えます。
 都としても、これまで大規模建築物向けの3Rアドバイザー事業や、オフィスビルによるリユースの取組などを進めてきており、ぜひとも今回の調査を実効性あるゼロウエースト化の検討につなげていただきたいというふうに思います。
 次がDXを活用した家庭系食品ロスの削減推進事業についてです。こちらも、この削減を進める上では都民一人一人の行動変容が重要である一方で、単なる啓発だけでは限界があります。可燃ごみの組成分析による実態把握や様々な食品ロス対策の施策の効果検証を踏まえて、家庭で無理なく続けられる食品ロス削減策へとつなげていただくことを期待しております。
 そして、食品リサイクルの広域化支援事業についてです。こちらも広域回収ルートの構築や実施計画の策定の支援など、生ごみのリサイクルというのは、促進されていくことは非常に重要なんですけれども、分別回収そのものにやはり一定の手間が伴うからこそ、住民の協力を引き出しやすい制度設計というのが非常に重要だというふうに考えています。
 家庭ごみの有料指定袋制度がある自治体では、ごみ減量への意識が働きやすいということは、こういった手間がかかってもリサイクルをしていこうという意識が働きやすいかなということもあると思いますので、こういった点も含めて地域の実情に応じた仕組みづくりが必要だと考えます。
 その意味で、都が広域回収ルートの実証と自治体支援を併せて進めることが、意義が大きいと考えますので、ぜひとも進めていただきたいというふうに考えます。
 次に、TOKYOクリーンアップムーブメントについてです。
 ごみの持ち帰りマナーの啓発広報と、リサイクルステーションの整備促進のためのスマートごみ箱の導入補助など適切にごみを捨てられる環境を整える必要性というのは改めて高まっておりまして、スマートごみ箱のような新たな技術の活用は有効な方向性であるというふうに考えますが、一方で、このまち中のごみ箱が減少してきたのは、テロ対策や不審物対策といった背景もあったわけでありまして、今後はこういった環境美化の推進と安全面への配慮というのをどう両立させるかということが重要だと考えますので、ぜひとも地域や利用者の実情も踏まえながら、実効性ある取組として進めていただきたいというふうに考えます。
 次に、地域と連携した街の清掃美化事業についてです。
 担い手の高齢化などによって、この活動の継続が課題となっている地域もありますので、担い手の負担が増す中では、そもそも散らかりにくい環境をどうつくるかということも大切にしながら、地域の皆さんが無理なく取り組める形で広がっていくことを期待いたしております。
 ここから質問です。
 スタートアップ連携による環境科学研究所強化ということについて伺います。
 環境政策を進めるためには、科学的知見に基づいた政策形成が重要です。都の環境科学研究所は、環境に関する調査研究を担う重要な役割を果たしています。
 令和八年度の予算では、スタートアップとの連携による環境科学研究所の研究力強化事業が計上をされています。スタートアップとの連携により、新たな技術や発想を取り入れることが期待をされますが、本事業を通じて環境科学研究所の研究力強化をどのように進めていくのか、都の見解を伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 東京都環境科学研究所は、調査研究による専門的、技術的知見に基づき、都が推進する先導的な環境政策をバックアップしております。
 令和八年度予算案では、こうした環境科学研究所のシンクタンク機能強化に資する技術を持つスタートアップを選定し、連携事業を実施することとしてございます。

○しのはら委員 ありがとうございます。環境科学研究所の強みは、都の政策を支える中立的かつ継続的な調査研究にある一方で、スタートアップには新しい技術や発想を素早く社会実装につなげる強みがあります。
 今回の事業は、その両者をつなぐことで、研究所の知見をより実践的な政策形成へと結びつけていく取組として重要であると考えます。ぜひ単なる連携にとどまらず、都の環境政策を支える研究基盤の強化につながるよう進めていただくことをお願いしまして、次の質問に移ります。
 大気環境は、都民の健康や日々の行動判断に直結する重要な基盤です。東京都はこれまでも、測定体制を整え、測定結果を公表してきましたが、データを政策や注意喚起、研究、分析に生かすには、できるだけ迅速に、かつ活用しやすい形で提供することが重要です。
 一方で、測定データはそのまま公表されるのではなく、エラーチェック、整理、確定などの工程を経るため、確定、公表までに時間や作業負担が生じ得ます。こうした部分をデジタル技術で効率化し、都民サービスの向上につなげることは非常に重要なことだと考えます。
 令和八年度主要事業に位置づけられている次世代型大気環境モニタリングについて伺います。
 本事業では、RPAを用いたデータ確定支援ツールの導入、活用等により、大気環境データの確定、公表を迅速化し、活用しやすいデータ提供を行うとされています。
 まず、これまでの取組として、どのデータ項目を対象に改善を進めてきたのか伺います。その上で、令和八年度は、どの項目で改善を広げ、どのように迅速化を図っていくのか、あわせて、都民や民間事業者等が活用しやすいデータ提供をどのように行っていくのか、都の見解を伺います。

○中島環境改善部長 都は、大気汚染物質を常時測定し、多くのデータを保有しており、これらのデータの迅速な集計や利便性の高い形での公表を進めております。
 具体的には、令和六年度からPM二・五のデータ集計において、RPAを用いたエラーチェック機能を導入し、作業の迅速化を図っており、来年度は窒素酸化物や光化学オキシダントなどに対象を拡大いたします。
 測定結果は、都のホームページで地図情報を用いて視覚的にも分かりやすく公表しているほか、情報サービス企業などが活用できるよう詳細データをオープンデータカタログサイトに掲載しております。

○しのはら委員 ありがとうございます。大気環境データは迅速に確定し、分かりやすく公表し、さらに活用しやすい形で提供されてこそ価値が高まるものです。
 PM二・五で進めてきたこのRPA活用を窒素酸化物や光化学オキシダント等にも広げ、地図情報やオープンデータとしての提供を進めていく今回の取組は、都民サービスの向上と政策の高度化の両面で重要であると考えます。今後の着実な展開を期待し、最後の質問に移ります。
 最後に、揮発性有機化合物、いわゆるVOCの対策について伺います。
 大気環境の改善に向けては、発生源対策を着実に進めることが不可欠です。VOCは塗料や洗浄剤などに含まれており、光化学スモッグの原因物質である光化学オキシダント等を生成するため、これらの対策にとって、VOCを削減することは極めて重要です。
 都内の事業系のVOC発生源は、クリーニングや印刷、給油など、比較的中小規模の事業所が多いとのことです。これらの中小事業者は、自主的に対策を行うにしても、知識不足やコストが障害となり、対策を行うことをちゅうちょするケースもあると聞いています。
 そこで、都は、これらの事業所がVOC対策を積極的に推進するためにどのように取り組んでいくのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都はこれまでも、VOC排出の削減手法をまとめた対策ガイドの作成や、技術的助言等を行うアドバイザーの派遣などを実施してまいりました。
 また、クリーニング業、印刷業、屋内塗装業において設置される揮発性溶剤を回収し再利用する設備や、給油時に発生するガソリン蒸気を回収する給湯設備などの導入につきまして、費用の一部を支援しております。
 来年度も引き続き、VOC対策に取り組む中小事業者の支援を行うことで、VOC排出のさらなる削減を進めてまいります。

○しのはら委員 VOC対策は、中小事業者が実際に取り組める形で進めていくことが重要です。普及啓発と設備導入支援の両面から着実に取組が広がることを期待します。
 以上、環境局の予算について伺いました。脱炭素、資源循環、大気環境の改善、まちの美化といった課題は、それぞれ別のテーマに見えても、都民の暮らしの質を高め、持続可能な東京をつくっていくという点でつながっています。
 令和八年度予算案には、新たな技術やデータの活用、地域や事業者との連携を通じて、環境政策を一歩前に進めようとする取組が数多く盛り込まれています。ぜひ個々の事業を単発で終わらせることなく、現場で使われ、都民に実感される施策として着実に展開していただくことを求め、私の質問を終わります。ありがとうございます。

○藤井委員 都民ファーストの会、スタートアップ議員の藤井あきらです。
 東京が二〇三〇年のカーボンハーフ、そして二〇五〇年のゼロエミッション東京を実現するためには、クライメートテックなどの革新的な技術を持つスタートアップと連携し、イノベーションを生み出していくということが必須だと考えております。
 令和八年度の環境局予算案は、総額二千八百十三億円、前年度比で二九・二%増という過去最大規模となっており、極めて意欲的な内容だと思います。
 都民の命と暮らしを守り、未来への投資を加速させる観点から、環境局の来年度予算、事業について伺います。
 まず、来年度予算案では、次世代再生可能エネルギー技術社会実装推進事業に五億六千万円を計上し、早期実用化に取り組む事業者への開発支援や都有施設への先行導入を進めるとしております。
 また、先ほども質問がありましたが、環境科学研究所におきましても、スタートアップとの連携による研究力の強化が新規に盛り込まれているところであります。
 これらのクライメートテックスタートアップに対し、都有施設をフィールドとした実証実験やデータセンターとのマッチングなど、社会実装を後押しするための具体的な支援の在り方というのが重要だと考えております。
 来年度、脱炭素社会の実現に向けて、クライメートテックをはじめとするスタートアップとの協働を都としてどのように進めていくのか、見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都においては、都内における早期社会実装が期待され、都の地域特性に適した発電技術の社会実装に先駆的に取り組むスタートアップを含む事業者の支援を行っており、来年度も引き続き実施してまいります。
 この事業を通じて、発電効率や安全性等の性能向上など、都内をフィールドとした三年間の実証事業を実施し、様々な建築物、施設等への普及につなげてまいります。
 こうした取組をはじめ、スタートアップ等との連携により、脱炭素社会の実現に向けた様々な取組を進めてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。ゼロエミッション東京の実現を見据えますと、これも何度も申し上げておりますが、既存の技術だけではなくて、こうした新たな技術やイノベーション、スタートアップ等との協働を通じて、実効性のある脱炭素に向けた取組を進めていくことが必須だと考えております。
 そこで、昨年の事務事業質疑におきまして、こうした先進的な再エネ技術の早期実用化に向けて、実証の成果が確認されたら、都が積極的に導入するなどを要望したところであります。
 令和八年度予算案において、これまでの開発経費等の支援に加え、どのような取組を行っていくのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 新たな再エネ技術は、開発当初は価格が高く、普及が進まないという課題があることから、技術を浸透、普及させていくためには、初期需要を創出することで量産化を進め、価格低減を図っていく必要がございます。
 そのため、来年度から、実証事業を終了した次世代再エネ技術等に対し、初期需要の創出に向けて、都有施設への先行導入のほか、導入を希望する事業者等への支援を開始いたします。
 具体的には、優れた技術を都が認定し、この技術の導入に係る費用に対して、補助率三分の二、上限五千万円を導入希望の事業者等に支援いたします。
 これにより、都市部における設置事例の蓄積を図り、次世代再エネ技術の普及につなげてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。私が要望してきました都有施設への先行導入に加えて、まさにご答弁にもありましたけれども、初期需要を創出するために、都内の事業者への費用の一部を支援するというご答弁でありました。まさに官民を挙げて、次世代再生可能エネルギーの需要を創出して、早期普及に向けて取り組んでいただけていることを評価いたします。
 どんなに画期的な技術であっても、新技術を浸透、普及させていくためには、認知度向上を図ったりとか、また、事例を積み重ねていくということが重要であります。引き続き、早期実用化に向けた支援をお願いしたいと思います。
 続いて、データセンターに関連してお伺いをいたします。ここ、私も少し質問がかぶっているんですが、違う部分もあるので、質問させていただきます。
 デジタル社会の心臓部ともいえるのがこのデータセンターでありまして、生成AIの劇的な普及やDXの進展によりまして、データセンターの設置数及びその電力需要というのは世界的に急増しておりまして、東京もその例外ではございません。
 私は、昨年の第三回定例会一般質問におきまして、このデータセンターの問題を取り上げさせていただきました。データセンターは、都市活動に不可欠なインフラでありますが、一方で膨大な電力を消費し、大量の熱を排出いたします。だからこそ、地域との共生、環境への配慮、そして電力インフラとの整合性を図った上での整備促進というのが東京の持続可能性において極めて重要であるということを訴えさせていただいております。
 これらを受けまして、環境局では来年度、データセンターの電力需要増大という課題を解決する一手としまして、スタートアップによる未利用熱活用促進事業というのを新たに一・二億円の規模で立ち上げております。スタートアップの持つ、とがった技術を活用して排熱を資源へ転換しようという意欲的な試みだと評価をしております。
 本事業では、二千万円掛ける二事業者への支援金というのを想定されているということでありますが、総予算一・二億円の残りの用途を含めて、どのような内容の事業なのかお伺いをいたします。

○小林気候変動対策部長 デジタル社会に不可欠なデータセンターの整備に当たり、環境への配慮や地域との共生を図ることを目的としまして、排熱の有効活用に向けた取組を新たに開始いたします。
 具体的には、データセンターから排出される熱を活用する新技術の実装化に向けた取組を後押しいたします。
 例えば、電力への変換、排熱の回収、蓄熱、農水産物への活用など、未利用熱に関する専門的な知見等を持つスタートアップを公募し、都内のデータセンターにおいて社会実装への取組を支援いたします。
 本事業では、一社当たり上限二千万円でスタートアップを支援するほか、コーディネーター役を担う事業者を公募し、スタートアップとデータセンター事業者のマッチングや伴走型支援などを実施いたします。

○藤井委員 スタートアップに直接的に使う、その二千万円以外の部分としては、コーディネーター公募などに使う費用というご答弁だったかというふうに理解をいたしました。公募だけでなく、コーディネーターへの費用という形かと思います。
 この事業の肝となるのは、何といってもスタートアップとデータセンター事業者のこのマッチングの部分であると思っておりますので、コーディネーターの役割というのは極めて重要であります。
 技術はありますが、一方でフィールドがないスタートアップと、環境対策の必要性を感じているデータセンターの事業者というのを強力に結びつけることができる事業者、コーディネーターをしっかりと選定していただきまして、環境局の方でもこの排熱活用のモデルというのをつくっていただきますようにお願いをいたします。
 続きまして、データセンターに関連いたしまして、調査について伺わせていただきます。
 来年度、産業労働局におきまして、環境に配慮したデータセンター整備促進事業というのが開始され、都独自の認定制度が創設されるなど、局を超えた連携というのがこれから始まっていくものだというふうに認識をしております。
 適切な政策誘導を行うためには、まず、都内にどのようなデータセンターが、どの程度の規模で、どのような環境対策を講じて存在しているのかなど、正確な現状把握というのが不可欠であります。
 既存の制度でありますキャップ・アンド・トレード制度や建築物環境計画書制度の枠組みを使って情報の明確化を図っていくということは、これまでもやり取りをしておりますが、これは一歩前進だと考えております。
 データセンターの電力需要増大は喫緊の課題でもありまして、環境負荷の低減に向けて、都独自の認定制度を創設するだけでなくて、都内データセンターの現状を正確に把握するための調査を行うべきと考えますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、条例に基づく義務制度により、データセンターを含む建築物の計画から運用までの各段階において、省エネや再エネ利用などの脱炭素化を促し、事業者の取組内容を把握しております。
 既存建物を対象としたキャップ・アンド・トレード制度では、提出様式等の一部変更を行い、データセンターをより明確にしていきます。
 新築建物を対象とした地域における脱炭素化に関する計画制度、建築物環境計画書制度では、提出様式等の建物用途欄に明記を求め、情報を把握してまいります。
 データセンターの情報のさらなる明確化を図るとともに、ガイドラインや認定制度など、各局の取組と密に連携することにより、データセンターの環境負荷低減につなげてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。私が民間のIT企業で働いていた約二十年前でも既に都内にはデータセンターというのが多く存在しておりましたし、その当時、また、この十年ぐらいでも、データセンターによっては住宅地の近くに存在するという例は以前からあると思います。ぜひ、今ご答弁いただいたような内容に加えて、都が主体的に、都内各地に既に存在しているデータセンターの実態調査をしていただきまして、その現状と課題の整理をしていただきたいと要望させていただきます。
 これまでも様々、住民とのやり取りなどをしてつくってきたデータセンターというのは多くあると思いますんで、そういった調査、そして事例というのをしっかり集めていただきたいと思います。ご検討よろしくお願いいたします。
 次に、環境局予算の大きな柱でもあります既存住宅の脱炭素対策について伺います。
 二〇三〇年カーボンハーフの実現に向けて、東京の温室効果ガス排出量の約三割を占める家庭部門の対策というのは、まさに一刻の猶予も許されない核心部分だというふうに認識をしております。
 部門別のエネルギー消費量の推移で見ますと、産業や運輸部門というのが減少する中で、家庭部門は二〇〇〇年度比で唯一増加しているという深刻な状況にあるものであると考えています。
 都はこれまでも、災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業を通じて、窓やドアの断熱化への補助というのを強力に進めてきました。来年度予算では、窓、ドアの高断熱化の目標を前年度の七万件から八万件に拡充して、さらに補助率も引き上げるなど、攻めの姿勢に転じているというか、攻めの姿勢であることを高く評価しております。新たに実施される断熱改修のアクセラレータープログラムにおきまして、スタートアップと連携してどのような新サービスを創出し、普及を加速させていくのか伺います。

○小林気候変動対策部長 本事業では、断熱効果の認知不足、改修費用など、消費者側の課題に加えて、人手不足、専門知識不足など、改修の担い手である工務店等の課題を解決する新サービスの創出を目指しております。
 令和七年度は、断熱改修の効果を可視化するため、改修された部屋におけるリラックス度や集中力を数値化する試みなど、窓、サッシメーカー等とスタートアップ企業三組から提案があり、サービス化に向けた具体的な検討が開始されております。
 令和八年度は、施策のさらなる進展を図るため、次のステップとなる実証や事業化に向けた提案を募集するなど、断熱改修の新サービスの創出に向けた取組を加速させてまいります。

○藤井委員 断熱改修の効果を今ご答弁のありました、今年度はリラックス度や集中力といった形で直感的に可視化するという取組は、都民のQOLの向上を実感させ、需要を掘り起こすという点で非常に興味深いアプローチだと思います。単なるハードの補助にとどまらず、スタートアップ等の技術を使って、住まいの価値そのものを上げていく、アップデートしていくという新サービスが来年度、令和八年度からの新しい事業でも次々と生まれていくことを期待するものであります。
 続きまして、物流分野の脱炭素化、いわゆるスコープ3の対策について伺います。
 ECサイトの利用拡大に伴いまして、再配達によるCO2負荷の増大というのは、都市としても大きな課題であると認識をしております。
 これを解決する極めて有効な手段というのは、もう、皆さんご存じの家庭への宅配ボックスの設置であると考えております。都民にとっても、時間を気にせず荷物を受け取れる利便性の向上に加え、物流の二〇二四年問題への対策にもつながります。
 家庭の宅配ボックス設置をさらに普及させるため、区市町村と一層の連携を進めるべきと考えますが、来年度の取組を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、令和六年度より、区市町村が住宅を対象に宅配ボックスの設置を支援する場合、その経費の二分の一を補助する事業を開始しました。
 本補助事業は、令和六年度に四自治体で活用いただき、令和七年度は新たに三自治体増え、計七自治体が補助を活用しております。
 区市町村に対しては、課長会等を通じて補助の活用を促すとともに、都民に対しては再配達抑制に係る重要性について、家庭の省エネハンドブック等でPRしてまいります。

○藤井委員 都は、令和六年度から市区町村への補助を開始して、令和七年度には七自治体まで広がってきたということであります。広がっていること自体は評価するところでありますが、一方で七自治体ということで、都内全域の再配達を劇的に減らすには、まだ道半ばといわざるを得ない状況かと思います。
 残念ながら、私の地元の町田市でも、これ活用されていないわけでありまして、配達の抑制というのは都民一人一人が今日からできる身近な脱炭素の行動で、アクションでありまして、区市町村が地域の実情に合わせて導入しやすいよう、よりきめ細かな情報提供を行うとともに、断熱改修の取組と同様に、デジタルやスタートアップなどイノベーションの力を借りて、都民にも便利だからということで、自ら選んでいただくような仕組みづくりというものも進めていただきたいと思います。
 続きまして、プラグインソーラーについて伺います。
 これまで一般質問や昨年の事務事業質疑を通じまして、私は、集合住宅のベランダ等に簡易で設置をできるプラグインソーラーの重要性ということを申し上げてまいりました。来年度は、新たな再生可能エネルギー関連施策の展開として予算が計上されているのを確認しております。
 これまでのプラグインソーラーに関する取組実績と、来年度実施する安全性検証や実証調査の具体的な内容について伺います。また、併せてこれまでも伺っておりますが、ポータブル充電池への補助に向けた検討状況をお伺いさせていただきます。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は今年度、集合住宅のバルコニー等に設置し、電源コンセントにつないで活用可能な太陽光パネル、いわゆるプラグインソーラーについて、都内への導入に向けた調査を行っております。
 具体的には、日本へ導入する際に課題となる電気事業法への準拠などの課題を整理するとともに、サンプルを用いて、バルコニーに設置する際の施工性や部材の耐久性など、設置に関する安全性を検証しております。
 今後、今年度の調査等の結果を踏まえて、海外の先進事例も参考にしながら、電気系の安全性の検証など、プラグインソーラーの導入に向けた取組を進めてまいります。
 あわせて、現在実施している区市町村を通じた設置工事が不要なポータブル型の太陽光パネルや蓄電池の設置支援について、区市町村の担当者向けの説明会等を通じて補助事業の活用を促すことで、家庭での幅広い導入促進につなげてまいります。

○藤井委員 まずは、プラグインソーラーの実現に向けまして、非常に前向きなご答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 法規制や安全性の壁というのを都が率先して取り払う、取り組んでいくということは、事業者や都民が安心して導入するための大前提になるものだと期待をしております。
 また、ポータブル蓄電池につきましても、区市町村と連携して進めていくということでありますが、これもすみません、何度も申し上げていて申し訳ないんですけれども、ぜひ誰もが手に取りやすい環境を整えるように、都が直接的な支援をするということも検討していただきますようにお願いをいたします。
 プラグインソーラーやポータブル蓄電池の活用というのは、再エネのさらなる導入拡大につながる取組だと認識をしております。引き続き、導入に向けた積極的な取組を継続されることを要望いたします。
 次に、最後の二問になりますが、東京を世界一の環境先進都市へと押し上げる先端技術の社会実装について伺わせていただきます。
 まずは、次世代型の太陽電池、いわゆるAirソーラー、ペロブスカイト型の太陽電池について伺います。
 この技術は、軽くて曲がるという特性から、これまで設置が困難だったビルの壁面や耐荷重の低い屋根など、住宅が多いこの東京の景観そのものを発電所に変える可能性を秘めていると考えています。
 令和八年度予算案では、このAirソーラーの普及拡大に向けて、前年度の十二億円から二十億六千四百万円と大幅に予算を拡充しているところであります。
 Airソーラーにつきまして、初期需要の創出から量産化に向けたロードマップに基づいた取組をどのように進めるのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は昨年度、Airソーラーの普及拡大に向けたロードマップを策定し、二〇三五年に約一ギガワット導入する目標の達成に向けた取組を進めております。
 今年度からは、一部企業による商用化が開始される見込みであることも捉えまして、実装段階への移行期と位置づけて、Airソーラーの普及拡大に向けた取組を加速しております。
 具体的には、テレコムセンタービルでのAirソーラーを搭載した内窓の実証検証や、お台場海浜公園等への庭園灯の設置など、実装を加速する取組を推進しております。
 来年度は、都有施設への導入拡大や民間事業者向け支援の規模を拡大するとともに、新たに区市町村の避難施設への導入を後押しする取組を開始いたします。
 こうした取組により、官民が協力して需要を創出し、量産化の構築を後押ししてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。避難所への導入というのは、都民が先端技術の恩恵を安心という形で実感できる取組だと思いますんで、ぜひ着実に進めていただきたいと思います。
 また、ご答弁の中にもありましたが、お台場海浜公園等に庭園灯を設置するなど、Airソーラーの特性を生かした製品開発というのも進んでいるということが確認ができました。ぜひこの特性を生かして商品化、また、東京という都市の特性を生かした普及に向けた取組というのを進めていただきたいと思います。
 世界に先駆けたこの量産化のモデルというのを東京から示していただきたいと要望させていただきます。
 次に、エネルギーに関連して、最後の質問になりますが、浮体式洋上風力発電について伺います。
 こちらも伊豆諸島海域での二〇三〇年ギガワット級ファームの実現というものがありますが、東京のエネルギー安全保障を抜本的に強化するというか、支える非常に重要なプロジェクトであると考えております。
 しかし、これも先ほど来いわれております、これまでも議論してきておりますが、洋上風力をめぐりましては、事業者が撤退するなどしておりまして、リスクというものをいかに低減し、民間の参入意欲を維持するかということが重要だと考えております。
 伊豆諸島海域での浮体式洋上風力発電のギガワット級ファーム実現に向けた予算につきまして、今年度の九億円から来年度、二十七億円に予算が大幅に増えておりますが、来年度、どのように調査を加速させていくのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 国が公表した洋上風力からの事業者撤退要因等の分析結果によれば、撤退の主な要因として、インフレ等による事業環境の変化や、安価な供給価格の設定に加え、海底地盤の状況が想定と異なったことによる事業費増大も挙げられています。
 こうした結果を踏まえると、事業実施に必要な風況や海底地盤等の状況を早期に調査し、実態を明らかにすることが事業の確実な遂行に極めて重要でございます。
 そのため、都が先行して調査を実施することにより、事業者の積極的な参入意欲を喚起し、確実かつ早期の実装につなげてまいります。

○藤井委員 ぜひこの件は着実に進めていただきたいと思います。
 以上で最後になるんですけれども、今日のやり取りを通じても、かなり多くの新しい技術であったりとか、二〇五〇年のゼロエミッション東京に向けた取組を進めていただけているということが確認が取れました。
 加えて、例えば世界では今、核融合など次世代のエネルギーの研究というのが進んでおりますし、ちょっと議論ができなかったんですけれども、DACなど二酸化炭素除去の技術であったり、その回収した二酸化炭素を資源に変える取組、東京都でも一部取り組んでいると思いますが、新たなイノベーションの社会実装というのが始まっているところであると考えております。
 ゼロエミッション東京の実現は、都民の生活を守るのみでなくて、東京を新たなグリーン産業の拠点へと進化させる大きなチャンスであると考えております。
 環境局としましても、この過去最大の予算というのを最大限活用していただきまして、議論してまいりましたクライメートテックをはじめとしたイノベーションによって、東京の未来を切り開く取組をさらに強力に推進されることを要望させていただきまして、私からの質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○本橋委員 よろしくお願いいたします。
 初めに、市区町村が委託する一般廃棄物収集運搬業務について伺います。
 一般廃棄物の収集運搬業は、本来、市町村の責任の下で行われる業務であり、都民生活に不可欠な業務です。それにもかかわらず、人件費等の適切な価格転嫁や働き方改革に向けて、十分な対応が取られていない状況が継続してきました。
 令和六年九月三十日に国が都道府県知事に発出した契約の適正化を求める通知に基づき、都は、昨年度から、市町村における労務費等の適切な価格転嫁や働き方改革に向けた契約方法の見直し等を強力に働きかけてきました。
 また、我が党は、各自治体の契約が国の通知に対応したものとなるよう、広域自治体としての働きかけを強めるべき旨を要請してきたところです。
 そこで、今年度、都は多摩地域の市町村に対して、どのように取組を促したのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は今年度から、一般廃棄物収集運搬業務の契約の適正化に向けて、収集運搬事業者や自治体を対象とした専門の相談窓口を設置し、適切な助言を行う取組や、早急に契約内容の見直しを行う自治体に対する財政支援を開始しております。
 これらの取組について、総務局、産業労働局と連携いたしまして、市町村の環境所管部署に加えまして、企画財政部署の部課長を対象に、契約に関して改善すべき内容のほか、都における支援策の周知を図ってまいりました。
 部課長会開催後も自治体への直接訪問による契約見直しの働きかけや、相談窓口に寄せられた意見に基づく事業者とのコミュニケーションの改善に向けた助言など、継続的に行っているところでございます。

○本橋委員 都が今年度も契約の適正化に向けた取組を市町村に強く促していることが分かりました。
 契約の見直しに関しては、多摩地域の八市において、いまだに一般廃棄物収集運搬業務委託について、価格競争のみで事業者が選定される指名競争入札が実施される状況が継続しています。
 平成二十六年の最高裁判決において、廃棄物処理業は専ら自由競争に委ねられるべきではない事業であることが示され、国の通知においても、経済性の確保等の要請よりも、業務の確実な履行を重視する考え方が明確に示されてきました。
 これらの自治体の事業者の選定方法などの契約見直しに向けた検討状況について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、価格競争のみで事業者を選定している自治体に対し、都の財政支援の活用も促しながら、その選定方法を見直すよう強く働きかけを行ってまいりました。
 その結果、指名競争入札を行う八自治体全てが、契約改定時に価格競争のみによらない方法とする方針を示しております。
 これらの自治体においては、選定方法の見直しに加え、都の助言や業務マニュアルに基づき、委託料の原価計算や事業者とのヒアリング、収集運搬の効率化などの取組も並行して進められているところでございます。
 都は、今後とも契約の見直しの迅速かつ確実な実施に向けて、適宜進捗を確認し、取組の促進を図ってまいります。

○本橋委員 指名競争入札の見直しに向けては、都は、引き続きその実施を確実なものとするよう強く要望しておきます。
 なお、既に選定方法が特命随意契約等により、価格のみによらない方法で実施している自治体については、収集運搬業務における働き手の不足の解消や、働き方改革を推進するために、人件費等の価格転嫁に向けた取組の早期実施が不可欠です。
 特に、長期継続契約に基づく契約期間が来年度以降も残る自治体の中には、契約変更等の対応が取られていない状況もあり、適切な価格転嫁が必要です。
 都は、こうした自治体を含め、各市町村において人件費や車両経費等の適切な価格転嫁等が促進されるよう補助事業を開始していますが、今年度の実績と今後の取組について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、一般廃棄物収集運搬業務委託について、国の通知及び都が策定した業務マニュアルに則して早急な取組を行う市区町村に対して、令和九年度までの三か年の補助事業を実施しております。
 今年度は、十市三区が補助申請を実施しておりまして、各自治体において、国の労務単価などの公表資料に基づく人件費の価格転嫁や、昨今の物価高騰を踏まえた車両経費に関する見直しなどが実施されております。
 また、申請のあった自治体のうち、二つの自治体は収集運搬業務を複数年の長期継続契約により実施する自治体であり、長期にわたる契約であっても、契約変更により価格転嫁を実施する動きが着実に広がっております。
 来年度からは、令和八年度を初年度とする三か年の補助事業を開始することで、さらなる取組を促してまいります。

○本橋委員 補助事業を活用して人件費の転嫁を促す動きが見られることは評価できます。引き続き、さらなる価格転嫁等が実施され、業界が直面する課題の解決につなげていくよう要望をいたします。
 なお、価格転嫁に加えて、働き方改革の観点では、従業員の休日の確保も重要です。労働基準法の改正により、年五日以上の有給休暇を労働者に取得させることが使用者の義務となる中、収集運搬業者は、それに対応できる職員の体制が十分に確保されていません。
 また、年末年始においても、依然として十二月三十一日まで収集が行われる自治体が存在するなど、厳しい労働環境が継続をしています。
 これらの状況を改善するため、働き方改革の推進の観点から、どのように市町村の取組を後押ししているのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、各市町村への直接訪問や環境所管部課長会等を通じて、作業従事者の健康確保や担い手確保の観点から、行政機関に準じた休暇の算定や夏季の苛酷な労働環境に留意した人員の確保を市区町村に求めております。
 労働環境の改善に向けて取り組む市町村には、都の補助事業により後押しをしており、今年度は従業員の確実な年休取得を目的とした予備人員に要する経費の計上や、夏季における作業を考慮した予備人員と予備車両の確保など、取組が新たに実施をされております。
 また、今年度から年末の収集日を短縮した自治体もございまして、休日の確保に向けて、年末年始の作業日を見直す動きも見られております。
 来年度も従業員の働き方改革に資する人員確保や収集日の着実な見直し等に向けた働きかけを実施してまいります。

○本橋委員 次に、熱中症対策について伺います。
 本年度六月から職場における熱中症対策が義務化され、各自治体の委託業務を含む事業においても適切な暑熱対策が求められています。
 都は、循環型社会形成の担い手となるエッセンシャルワーカーである一般廃棄物処理業の持続的な事業運営を支えていくため、厳しい暑さの中においても業務を止めることができないエッセンシャルワーカーの熱中症対策の充実に向けた都の取組について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は今年度、自治体職員や事業者等に向けた勉強会を開催し、熱中症対策の義務化や対策事例に関する周知を行っております。
 加えて、市長会などを通じて、各自治体が発注する委託業務等において、適切な暑熱対策に必要な経費計上等の対応を求めております。
 また、エッセンシャルワーカー等を対象とした熱中症対策用品の配備等に係る市区町村への財政支援の活用を促し、今年度は、昨年度の二倍となる四区十八市が申請をしております。
 収集運搬業務の二つの業界団体に対しては、熱中症対策の推進に向けたアドバイザーを派遣し、作業現場の暑さ指数を把握した上で、職場環境の改善や職員の体調管理方法等の効果的な対策を提案いたしました。
 来年度も厳しい暑さが想定される中で、一般廃棄物収集運搬業の実態をきめ細かく把握しながら、必要な対策の実施につなげてまいります。

○本橋委員 猛暑の中での作業は本当に苛酷であり、暑さ対策の備えは引き続き喫緊の課題であります。
 来年度もエッセンシャルワーカーの暑さ対策を市区町村と連携してしっかり進めていくことが重要です。来年度も収集運搬業務の働き方改革の一層の推進に向け、市町村の契約の改善を一層図っていくことを要望し、次の質問に移ります。
 Airソーラーについては、先ほど質疑がありましたので、割愛をさせていただきます。
 次に、有機フッ素化合物、PFASについて質問します。
 PFASは、これまで幅広い用途で使用されてきており、また、分解されにくい性質であることから、過去において様々な形で環境中に排出され、地下水等から検出されることがあります。
 私は、昨年の事務事業質疑において、PFASの問題について取り上げ、その中で地下水調査等の取組を継続し、風評被害の防止にも配慮しながら、しっかりと情報発信していくよう要望いたしました。
 都では、令和三年度から水質測定計画等に基づき、都内全域の地下水調査を行っていますが、まず、令和七年度の取組状況について伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 令和七年度は、都内全域における地下水中のPFOS等の検出状況を把握するための概況調査を都内全域二百六十地点で実施いたしました。
 また、過去も含めて指針値を超過した地点につきましては、継続的に監視するための調査を七十六地点で実施するとともに、超過した地点の周辺の状況を把握するための追加調査を十九地点で実施いたしました。
 さらに、比較的高濃度のPFOS等が検出された地域において、都の調査を補完する調査を実施した八市二区に対しまして、六十八地点分の調査費用の一部を支援いたしました。
 概況調査及び追加調査等の結果につきましては、本年度中にホームページで公表するとともに、関係局や市区町村と連携し、指針値を超過した地下水を飲用しない取組の徹底を図ってまいります。

○本橋委員 今年度、都民の不安払拭につながるよう、しっかりと調査を行い、その結果を速やかに公表していくことが確認できました。
 ところで、現在、都が地下水等において測定し公表しているのは、要監視項目のPFOS、PFOAと、要調査項目のPFHxSの三物質ですが、昨年、国は要調査項目に新たに七物質のPFASを指定しました。このため、都においてもPFHxSと同様に、七物質についても地下水の調査を行い、実態を明らかにすることが必要であると考えます。
 新たに国において要調査項目に指定された七物質の対応も含め、都は来年度、PFASの地下水調査にどのように取り組んでいくのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 要調査項目は、国において、知見、情報の収集が必要な物質とされておりまして、追加で指定された七物質のPFASは、幅広い用途で使用されております。
 このため、令和八年度は、調査項目をPFOS、PFOA、PFHxSの三物質のほか、新たに七物質を追加いたしまして、検出状況を把握するための概況調査を都内全域二百六十地点で実施いたします。
 また、継続監視調査や追加調査及び市区町村が実施する補完調査におきましても、同様に調査対象項目に追加いたします。
 これらの調査結果につきましては、ホームページで速やかに公表いたします。

○本橋委員 来年度も引き続き都内全域のきめ細やかな調査を実施し、速やかに公表するとともに、調査項目を拡充することが確認できました。このような都の対応を高く評価させていただきます。
 PFASについて、いまだに不安を感じている都民は少なくないと思います。これらの不安を払拭するため、これからも継続的に調査結果を収集し、都民に分かりやすく情報を発信していくよう要望させていただきます。
 最後に、持続可能な航空燃料、SAFについて伺います。
 国は、本年一月、さらなるSAF導入促進に向けた基本方針の中間取りまとめを行い、脱炭素やエネルギー安全保障の観点から、多様な原料による国産SAF導入拡大の方向性を示しました。
 その中、国産SAFの原料となる家庭から出る廃食用油については、都と世界陸上が連携した回収キャンペーンなどにより、取組が前進しています。
 一方、SAFの原料として大きな可能性を有する家庭から出る可燃ごみなどの一般廃棄物は、ほとんど焼却処理されているのが現状であり、その活用に向けた動きを加速していくことが重要です。
 都はこれまで、先進技術による取組実績を持つ事業者を選定し、廃棄物からSAF製造につながる取組を後押ししていますが、現在の取組状況と今後の展開について伺います。

○宗野資源循環推進部長 需要が増大するSAFの安定供給には、原料としてポテンシャルの高い廃棄物の活用が必要であり、都はこれまで、選定した事業者に対し、二十三区清掃一部事務組合の協力も得て、家庭ごみから効率的にSAF原料を製造するフローや事業採算性の検証等、実行可能性の調査を支援してまいりました。
 来年度は、調査結果を踏まえ、事業者が品質の確保や技術の安全性、経済性等を確認するため実証プラントを設置する際に、国の支援策の活用に係る助言を行うほか、都独自に地質や地盤などのインフラ条件の調査を支援いたします。

○本橋委員 国産SAFの安定供給に向けては、多様な原料が必要となります。都内廃棄物はSAFの原料として大きな可能性を持つことから、着実に取組を進めていただくよう要望させていただき、質問を終わります。

○中村委員 ゼロエミッション東京の実現について質問をします。
 記録的な猛暑が続く中で、地球温暖化対策の重要性がいわれます。しかし、あまりに暑いので温暖化が注目されますが、冬も寒く、また、都市型水害も起こるように、温暖化だけではなく様々な影響が出ていることから、気候危機という方が合っていて、厳しい状況を認識することが必要です。
 そうした状況において、都は、来年度予算に世界のモデルとなる持続可能な環境先進都市として、今年度から九百億円以上増額した三千八百八十億円を計上しました。環境政策は待ったなしなので、早急に対応することが必要です。
 そこで、ゼロエミッション東京の実現について質問します。
 これはぜひやっていただきたいのですが、示されている数値を見ると実現できるのか心配になります。
 予算書の一一〇ページに掲載された数値によると、温室効果ガス排出量は、基準の二〇〇〇年は六千二百四十三万トンで、最新の数値である二〇二三年は五千六百二十一万トンでした。二〇三〇年はカーボンハーフを掲げているので、数値は六千二百四十三万トンを単純に二で割ると三千百二十一万トンになります。
 今後七年間で二千五百万トン、単純計算で毎年三百五十七万トンずつ減らすことが可能なのでしょうか。個々の施策の数値の積み上げが必要だと考えますが、具体的な施策を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、二〇三〇年カーボンハーフの実現を見据え、今年度施行した新たな条例制度をはじめ、各種施策の拡充を図っております。
 加えて、温室効果ガスの新たな削減目標の達成に向け、再エネや省エネ対策について、個別の政策目標も新たに掲げるとともに、来年度のゼロエミ関連予算を大幅に拡充するなど、それぞれ取組の強化を図っております。

○中村委員 温室効果ガスの削減に向けて、簡単ではないと思っています。だからこそ、二〇三〇年、二〇三五年、二〇五〇年という節目の年だけの数値目標ではなく、毎年数値目標を掲げて取り組む必要があると度々求めてきました。
 二〇三五年のときに六〇%以上削減するとしているわけですけれども、数値は予算書に記載がありませんが、六〇%以上削減だとすると六千二百四十三万トン掛ける〇・六、三千七百四十五万トン以上削減するということになります。
 そうすると、二〇〇〇年度、六千二百四十三万トンから引くと二千四百九十八万トン以下の数値を示すことになります。六〇%と示しているなら、計算すれば分かる数値を目標値として掲げて記載するように求めます。
 さて、二〇三〇年から二〇三五年の五年間を考えると、これも三千百二十一万トンから二千四百九十八万トン引いて六百二十三万トン減らす必要があります。五年間なので、これを単純に五で割ると一年間に百二十四万トン削減することになります。その前の七年間が毎年三百五十七万トン減らすという高い目標だったことを考えると、随分低い目標ではないかと思います。このような数値になった考え方を伺います。

○小林気候変動対策部長 都が昨年三月に公表した二〇三五年の温室効果ガスの削減目標は、国際的に求められる水準も踏まえ、エネルギーの大消費地として、さらなる削減に取り組む観点で設定したものでございます。

○中村委員 最終的な目標を掲げて取り組むのは当然ですが、二〇五〇年というのは大分先で、そのときに達成できませんでしたというわけにはいきません。これまでも述べてきましたが、私は二〇五〇年に至るまでの毎年の数値目標を定めて取り組む必要があると思います。
 カーボンハーフ、カーボンニュートラルの達成に向けて取り組むことを改めて求めます。
 次に、環境の交通施策について伺います。
 主要な交通手段である自動車については、ガソリンから電気への転換がありますが、そもそもエネルギーを使わない環境に優しい乗り物として、都は、自動車から自転車への転換を促しています。自転車はもとより気軽に乗れる便利な乗り物ですが、近年のスマートフォンなどICTの発展により、自転車シェアリングの仕組みができるようになったのは、自転車の利用促進にとって大きかったと思います。昨今では、二十三区だけではなく、多摩地域にもかなりポートも増え、まち中でもレンタル自転車に乗る方の姿を日常的に見かけるようになってきました。
 そこでまず、現状、ポートの装置はどのぐらいの市区町村に広がっているのか伺います。

○中島環境改善部長 都は、環境に優しい移動手段である自転車シェアリングの普及を図るため、動画によるPRのほか、市区町村が自転車シェアリングを導入する際の財政支援等を行っております。
 現在、都内の多くの地域で自転車シェアリングのポートが設置されており、本年三月現在、市区町村の区域内に一つ以上のポートが設置されているのは、二十三区二十五市三町一村となっております。

○中村委員 区域内に一つ以上ということでしたので、ほとんどの市区町村にあることになります。もちろん採算の問題もあるのでポートの数という点では、感覚的ではありますが、より都心においてポートを多く見かけるということかと思います。
 一方で、自転車が関係する事故は多く、自動車からは被害を受けますが、歩行者に対しては加害者になります。
 そこで、四月から自転車の規制が強化され、青切符制度も始まり、警察の取締りも厳しくなるそうです。環境局としても、自転車シェアリングを進めるのは環境上大切な施策ですが、進める以上はルールやマナーを守り、安全運転をすることもセットでなければなりません。見解を伺います。

○中島環境改善部長 都は、自転車シェアリングの安全利用を図るため、日本語版と英語版のリーフレットを作成し、ヘルメットの着用や乗車時の交通ルール、マナーの遵守等を呼びかけております。

○中村委員 リーフレットでヘルメットの着用も求めるようですが、盗難や衛生の問題もあるので、ヘルメットは自転車とセットでレンタルはされてはいません。折り畳みのヘルメットもあるようですが、それほど普及しているという感じでもありません。
 自転車は気軽に乗れる便利な乗り物ですが、それがゆえに乱暴な運転がされないよう、環境だけの取組だけではないのは承知をしておりますが、他の部門とも連携して安全の確保をしていただくよう求めます。
 さて、環境のためという点では、そもそも自家用車ということではなく、公共交通の利用も重要です。電車やバスなど乗り合いの移動手段を使えば、一人一人が自動車に乗るよりも環境への影響を低減できます。
 いかに、環境性能によいからと補助金をつけても、環境への負荷がなくなるわけではないので、まずは公共交通機関の利用を促すことも重要です。見解を伺います。

○中島環境改善部長 都は、自転車や公共交通機関等の移動が自家用車に比べてCO2削減につながることをホームページで分かりやすく図示するとともに、交通手段ごとの排出量が比較できる計算ツールも公開し、環境に優しい交通手段での移動を促しております。

○中村委員 都内、とりわけ都心部はかなり公共交通機関が発達しているので、自家用車に乗らなくても移動はできます。自家用車を減らすと渋滞も減るので、より環境に優しいことになります。バスやタクシーなどの交通機関で働く運転士さんの労働組合が公共交通機関を利用しようと定期的にキャンペーン活動を行っているので、私も趣旨に賛同して参加をしています。
 環境局もホームページで環境に優しい交通手段での移動は促進しているようですが、より積極的な取組を求めます。
 次に、有機フッ素化合物、PFOSについて質問します。
 このPFASの対策については、新年度予算にも五億三千四百万円と昨年より一億五千百万円増加になりました。私も度々質問してきましたが、都民の関心も高く、水道局や保健医療局など他局にも関わる問題ですが、何より環境局にとっては引き続き重要な事業となります。
 来年度の事業として、要監視項目の地下水の調査や、市区町村と連携した地下水調査促進も行うとのことです。この問題は多摩地域の方が関心が高いのですが、必ずしも地域限定ではなくて、都全体の課題でもあります。都としての現状と、どのように把握をし、どのように対応するのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、都内全域における地下水中のPFOS等の検出状況を把握するための概況調査を令和八年度も都内全域二百六十地点で実施いたします。
 また、指針値を超過した地点につきましては、継続的に監視するための調査や周辺の状況を把握するための調査を実施いたします。
 さらに、比較的高濃度のPFOS等が検出された地域において、都の調査を補完する調査を実施する市区町村に対しまして支援を実施いたします。
 これらの調査結果はホームページで公表するとともに、関係局や市区町村と連携し、引き続き指針値を超過した地下水を飲用しない取組の徹底を図ってまいります。

○中村委員 このPFOS等については、これまでも調査をしていただいていますが、来年度も調査を実施するとのことでした。PFOSは実態が分からないこともあるので、それがゆえに継続的な監視、調査、情報公開が必要になります。引き続きの取組を求めます。
 また、このPFOSについて、含有泡消火薬剤の転換促進事業に取り組んでいますが、どのくらいの量が存在しているのでしょうか。実態はどうなっており、それがどのぐらいの見通しを持って行われるのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、昨年九月末に、消防法に基づき、届出のある都内の泡消火設備保有施設、約四千八百件に対しまして、郵送により泡消火薬剤中のPFOS等の含有に関する調査を実施いたしました。
 その結果、約四割から回答があり、そのうち約六割でPFOS等の含有を確認いたしました。回答がないなど含有のおそれがある施設に対しましては、個別に訪問して含有状況を明らかにいたします。
 含有が確認された施設につきましては、補助事業の活用を働きかけるなど、適切な対応を促してまいります。

○中村委員 この委員会に今日配布された資料では、令和六年度の交付申請件数は五件と少ないようではあります。とはいえ、重要な課題なので、大変ではありますが、個別訪問により状況を明らかにし、事業者にご理解をいただくよう引き続きの対応を求めます。
 次に、市区町村との連携について伺います。
 区市町村との連携による環境政策高度化事業に十四億円が新規事業として計上されています。暑さ対策や広域的環境課題の解決に資するとありますが、その内容について、まずは伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 環境政策高度化事業は、市区町村等のニーズや環境課題に、より効果的かつ柔軟に対応するため、現在の環境政策加速化事業をバージョンアップし、広域的環境課題の解決に資する取組への支援を行います。
 このうち、都として緊急的、重点的に対策が必要な事業は補助率を拡充し、来年度は暑さ対策の取組を後押しいたします。
 今後、市区町村等に対する事業説明会などで活用を促すとともに、自らの取組内容を他の市区町村等に周知することを求め、取組の拡大や広域化につなげてまいります。

○中村委員 従来も、名称は違いますが、同様の制度があったようですが、今回、名称を変えてバージョンアップということですけれども、暑さ対策などについては補助率を上げて力を入れるようです。
 暑さ対策も様々な取組がありますので、各自治体の取組を支援していただくことはよいかと思いますし、また、補助を受けた市区町村が自らの取組を他の自治体にPRするというのも、こういうやり方もいいと思います。これは環境施策だけではなくて、都庁全体に通じるところですが、政策には著作権はありませんから、よい政策があれば、他に先を越されたとか関係なく、積極的に広めたり、取り入れたりしていくことが必要です。むしろ、まねをすることで一から考える労力を省略できることもありますので、ぜひアンテナを高くして積極的によいものを取り入れていただきたいと思います。
 次に、データセンターについて伺います。
 AIの普及など、ますます多くの情報量が扱われる中で、データセンターが必要になることは事実としてあります。これには災害にも強い安定的な地盤に建設することが必要だと思いますが、昨今では、都市部に建設されれば圧迫感や熱の排出などが問題になり、郊外であれば樹木の伐採など、自然環境への影響などが問題になっています。必要な施設ではありますが、新たな施設として、整備に何ら規制がないと周辺との摩擦が起きます。
 今回、新規予算でスタートアップによる未利用熱活用促進事業が計上されました。この事業はデータセンターがあるという前提での事業であり、熱を利用するからその設置を前向きに捉えるということでもありません。
 データセンターの設置については、その特殊性から一定の法規制が必要だと考えますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 データセンターの整備に当たりましては、土地利用構想の策定、土地の造成や道路の整備等、建物の建設、運用といった、それぞれのステップにおいて、各局が連携を図りながら取組を進めております。
 当局は、条例に基づく義務制度を強化し、データセンターを含む大規模な建築物に対して、計画から運用までの各段階を捉え、省エネや再エネ利用など、実効性ある対策を求めております。

○中村委員 省エネや再エネ利用など実効性ある対策について、義務制度を強化して行うとのことでした。ただ、大規模建築物ということの一般論ではなくて、データセンターという新たな施設が登場してきたので、改めて環境の視点から新たな対応が必要になると考えます。
 今後、ますます大容量のデータを扱うようになると、施設もより大きくなる可能性もあります。産業面から必要という判断になるので、環境面からどのような問題があるのかを含めて検証し、対策を講じ、都だけでは対応が難しければ国に対して要望することなど対策を求めます。
 また、スタートアップとの協力による未利用熱活用は評価しますが、象徴的な取組ではありますが、データセンターに限らず、他の事業所でも同様の取組を行うことが望ましいと思いますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 本事業は、デジタル社会に不可欠なデータセンターの整備に当たり、環境への配慮等を図るため、来年度新たに未利用熱を活用する新技術の実装化に向けた取組を後押しするものでございます。
 都内のデータセンターをフィールドとして、スタートアップの強みを生かした技術の実装化へとつなげてまいります。

○中村委員 今回は新規事業として質問しましたが、事業所における未利用熱の活用はデータセンターに限らず、積極的に行っていただきたいのですが、未利用熱を活用するから、そのことがデータセンターの設置をそのままよしとするものではないということです。新たな法規制が必要ですが、それができる前でも、設置する場合には地域住民に対して丁寧な説明と対応を求めるものです。
 次に、リチウムイオン電池について伺います。
 リチウムイオン電池について、一般ごみと一緒に捨てる方がいるため、ごみ処理過程で火災が発生するなど事故が頻発しています。
 まずは、都内における事故の件数やその状況について伺います。

○宗野資源循環推進部長 東京消防庁の資料によりますと、令和六年度のリチウムイオン電池を原因とするごみ収集車の火災件数は十四件、ごみ処理関連施設の火災件数は七件となっております。
 火災が発生した場合、収集車両への被害に加え、作業員にも危害が及ぶ危険性があるほか、処理施設が火災で停止した際には、処理が滞ることで地域の生活環境に影響を及ぼす可能性がございます。

○中村委員 リチウムイオン電池は充電して繰り返し使え大変便利です。それがゆえに気軽に使え、簡単に捨ててしまうと、ごみを収集する方にとっては大変危険なことになります。対策が必要だというふうに思います。
 そこで、新規事業として、廃棄物処理施設に対する対策の予算を計上したことは、捨て方を誤る人がいるために仕方がない予算だとは思いますが、一方、それを捨てるのをやめさせないと、ますますこういった事故が増えてしまいます。
 そもそも、ごみではなくても夏に高熱になると自動車内において火災になるなど、他の場面でも事故が多く見られます。そもそもの危険性を広報し、また、他のごみと混ぜて捨てないよう、より啓発することがまずは必要だと考えますが、見解を伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、リチウムイオン電池の発火の危険性や適切な分別への理解促進に向け、内蔵製品の具体例や廃棄時の注意点等を示したポスター、動画等を作成し、市区町村や経済団体を通じて都民や事業者に幅広く発信しております。

○中村委員 リチウムイオン電池は大変便利だということですけれども、また、小型化もできるので、パソコンやスマホのように当然入っていると分かるものは捨ててはいけないと認識されることが多いようですが、小型の扇風機とか、入っていることに気づきにくいものにも使われている場合には、故意ではなくても気づかずに捨ててしまうこともあるようです。
 知っていれば防げるという点では、まさに広報、啓発活動が重要になります。ぜひ収集される方々の安全を守るためにも、積極的な広報を求めます。
 次に、ごみの減量についても伺います。
 環境問題の取組としては、ごみの分別を徹底し資源化し、燃やしたり埋めたりするのを減らすことです。多摩地域では、自区内処理の原則から、自らの自治体では最終処分できないことから、日の出町にお願いをしています。そのため、ごみを減らす努力をして、多摩地域の市町村は全国でも冠たるリサイクル率を誇っています。
 一方では、多摩地域から二十三区に通う人は、最初、驚くんですが、二十三区のリサイクルはそこまで徹底していません。都として、このように二十三区と多摩地域の違いをどう考えているのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 多摩地域では、最終処分場の埋立余力の逼迫を背景といたしまして、ごみの発生抑制や分別の徹底によるリサイクルの推進に積極的に取り組んでいると認識をしております。

○中村委員 多摩地域では、日の出町の最初の処分場である谷戸沢処分場が満杯となり、二か所目の二ツ塚処分場も限界に近づいてきています。
 そのため、二ツ塚処分場にエコセメントの工場を設置し、焼却灰として持ち込み、製品化することで、さらに埋めるごみを減らす取組をしています。ごみを日の出町へ持ち込むことを極力減らすために、多くの自治体で分別を徹底しました。住民も協力した結果、多摩地域では分別が大きく進みました。このことは都として環境行政を行う際には、多摩地域が大きく貢献しているということをぜひご認識いただきたいと思います。
 二十三区でもさらなるごみの減量を進める必要があります。もちろん、都は埋立てに限界が近づいている中央防波堤を管理する立場からは、二十三区に減量を強くいうべきとは思います。都として、どのように二十三区のごみの減量を進めるのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、二十三区で唯一の最終処分場を管理しており、その延命化のためには、可能な限り埋立量を少なく抑える必要がございます。
 このため、都は、これまでも都内自治体に対し、ごみ減量につながる取組について、財政面から後押しをするほか、技術的な助言を行っておるところでございます。

○中村委員 多摩地域の日の出町のように、二十三区にとっての埋立地である中央防波堤を管理する立場から、都としてということではありました。
 ただ、一方では、どういう手段で減量するかは、これは二十三区が自治として判断することなので、ご答弁あったように、財政面からの後押し、技術面の助言をお願いします。
 以上、ごみの減量について質問しました。環境負荷を減らすにはリサイクルの前に減量だと思います。特に石油から生成されるプラスチックについては、中東情勢が厳しさを増す中、石油への依存度を減らしていくことも必要であることから、ますます減量が求められます。さらなる取組を求めて、質問を終わります。

○清水委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後五時三十四分休憩

   午後五時五十五分開議

○清水委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○村松委員 よろしくお願いいたします。
 ちょっとこの時間ですので、かなりかぶってしまうところがあるんですけれども、完全にかぶるものは、なるべく省略をさせていただいてという形で行わせていただきたいと思います。
 初めに、市区町村が委託する一般廃棄物の収集運搬業務について伺います。
 家庭ごみの収集運搬業務を担う事業者の多くは、昨今の物価高騰や人件費の上昇に加え、働き手不足などの問題に直面し、依然として厳しい経営環境に置かれています。
 このような状況にもかかわらず、市区町村が委託する一般廃棄物処理業務委託においては十分な価格転嫁が行われない状況が継続してきました。また、委託の積算に当たり、事業者へのヒアリングも十分に行われない自治体もあったと聞きます。
 これまで都議会公明党は、都内自治体における契約実態の把握や契約手法の適正化に取り組むよう強く求めてまいりました。これを受け、東京都は、昨年三月に市町村における一般廃棄物の収集運搬業務の委託業務契約の適正な契約に向けた業務マニュアルを作成いたしました。
 まず、都は今年度、事業者からのヒアリングの実施を含め、このマニュアルをどのように活用してきたのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、市町村の契約に係る仕様書や原価計算書の作成に係る業務マニュアルに基づき、環境所管部課長会や首長を含む各自治体への直接訪問によりまして、各自治体の契約適正化に向けた取組を促してまいりました。
 本マニュアルでは、自治体が委託契約を実施する際に、各自治体と事業者の双方が原価計算書などを作成した上でヒアリングを行うことを記載しておりまして、丁寧なコミュニケーションを図るよう働きかけを行っております。
 業務マニュアルに記載された事項の取組状況を確認したところ、昨年度はヒアリングを実施していない自治体が複数ございましたが、今年度は全ての自治体で実施しているとの回答でございました。

○村松委員 多摩地域の自治体では事業者とのヒアリング実施状況が改善されていることが確認できましたが、そのヒアリングの内容が適切なものであったのか、引き続き状況把握と改善への働きかけを求めます。
 これらの自治体とのヒアリングの実施を含め、業務マニュアルに記載された事項を着実に実施していくことが重要です。
 都は今年度から、一般廃棄物処理業務の価格転嫁、働き方改革等の推進に向けて、自治体や事業者からの相談を受け付ける専門の窓口を設置していますが、その運用状況について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都が設置した相談窓口では、市区町村が実施する人件費や機材費、燃料費等の適切な価格転嫁や働き方改革等について、自治体や事業者からの契約に関わる各種相談を受け付け、助言を実施しております。
 これまで約五十件の相談が寄せられておりまして、自治体からは、都のマニュアルに基づく人件費の価格転嫁の方法や事業者ヒアリングの実施方法に関する相談があり、労働環境の整備に向けた具体的な方法について助言を行っております。
 また、事業者からは、価格転嫁に向けた事業者とのコミュニケーションが不足しているとの声や、契約方法を早期に見直すよう求める意見などが寄せられておりまして、都からは、自治体に対して適切な対応を求めるよう助言を行い、事業者と自治体との相互理解を図っております。
 来年度以降も相談窓口のさらなる活用を促しながら、各自治体における適切な対応を促してまいります。

○村松委員 引き続き相談しやすい窓口となるよう、さらに活用を促すとともに、都が仲介役となって課題解決に結びつけていただきたいと思います。
 この相談窓口の助言も踏まえ、都の業務マニュアルが求める委託料の原価計算や事業者とのヒアリングを実施した上で、市区町村が契約の適正化を着実に行っていくことが重要です。
 昨年度の都の働きかけを受けて、これまで価格競争のみで事業者を選定してきた八市が、次期契約改定時には価格競争のみによらない方法で選定する方針を示しています。これらの契約方法の見直しが着実に実施されるよう、都としてどのように取り組んでいくのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、廃棄物処理の確実な履行を確保する観点から、価格競争のみに委ねる競争入札については見直しが必要であることを業務マニュアルに記載し、その選定方法の見直しを強く働きかけてまいりました。
 指名競争入札を実施する八自治体については、今年度も各自治体を直接訪問いたしまして、契約改定時において総合評価方式や特命随意契約などへの見直しを行うよう働きかけを継続して実施しております。
 このうち三つの自治体は、都の財政支援を活用しながら、契約改定時に選定方法の見直しを行うための具体的な検討を進めております。
 今後も各自治体の進捗を確認しながら、契約方法の見直しの確実な実施を促してまいります。

○村松委員 契約方法の見直しが着実に行われるよう、引き続き都から強く働きかけていただくよう要望をいたします。
 また、契約方法の見直しとともに価格転嫁ができるよう、委託料の適正化を進めることも喫緊の課題です。これまでは事業者が希望価格を提示しても、財政上の理由などから、市区町村からの委託料が抑えられてきた状況が続いてきました。
 都は今年度から、国の通知及び都の業務マニュアルを踏まえ、委託料を適正かつ合理的に算定する自治体に対する財政支援を開始していますが、具体的な取組事例も含め、その実施状況について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は今年度から、一般廃棄物収集運搬委託業務について、従事者の働き方改革や処遇改善等に資する契約適正化に向け、早急な対応に取り組む自治体に対し、経費の二分の一、三千万円を上限とする補助事業を実施しており、今年度は十市三区から補助の申請を受けております。
 これらの自治体のうち、例えば東村山市においては、予備人員の拡充や実勢価格に基づく車両取得費の増額が実施されたほか、府中市や青梅市などでは、公表資料を基に人件費の価格転嫁が行われております。また、武蔵村山市では、有給休暇の確実な取得を前提として予備人員が計上されるなど、委託料の引上げや働き方改革につながっております。
 今年度、補助の交付を受ける自治体は、最長三年間、補助事業の活用が可能でございまして、都は、補助事業の活用を通じまして、自治体が自律的に価格転嫁等の取組を行うよう促してまいります。

○村松委員 今年度は十三自治体が補助を活用し、着実に価格転嫁の取組を行っていることが分かりました。
 しかしながら、多摩地域において補助事業を活用した自治体は三分の一にとどまっていることも事実であり、依然として収集運搬業務における価格転嫁が十分に行われているとはいえません。
 そこで、多摩地域全体での取組を底上げしていくためには、補助事業の活用をさらに促していくことが必要と考えますが、都は、来年度から補助事業をどのように活用していくのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 一般廃棄物収集運搬委託業務に関する自治体への補助事業については、自治体の早急な取組を促すため、今年度から令和九年度までの三か年の事業として開始しております。
 各自治体における契約方法の見直しや価格転嫁に向けた取組の進捗が見られる一方、補助事業の活用に必要な契約方法の見直しには、事業者との調整も含め一定の期間を要する状況も見られておるところでございます。
 そのため、令和八年度を初年度とする三か年の補助事業を開始することで、来年度から価格転嫁に着手する自治体の取組を強力に後押しし、働き方改革の一層の促進につなげてまいります。

○村松委員 一定期間を要するという状況、こういうことを鑑みまして、来年度から補助事業を活用する自治体も、三か年補助を活用することで一層の取組が図られるということを期待しております。
 事業者からは、可燃ごみの収集運搬については、価格転嫁の取組が着実に進んでいるという声は聞いておりますが、古紙や瓶、缶などの資源ごみや粗大ごみの収集委託については、まだ十分でないという声も寄せられております。
 都は、マニュアルに基づく市区町村の取組状況に関するフォローアップ調査を実施していると聞いています。相談窓口に寄せられる意見も含め、現場の実態をしっかりと把握しながら自治体の取組を後押しし、収集運搬事業者の安定的な事業運営の確保につなげていただくよう要望し、次の質問に移ります。
 次に、Airソーラーについて伺います。
 この次世代型太陽電池の普及に向け、都は、実証事業や開発支援による早期実用化の後押しなどを積極的に進めております。報道によれば、来年度は、複数の事業者により市場投入が行われる予定であり、いよいよ実用化の段階に入ってきています。
 今後のAirソーラー普及に向けては、量産化による価格低減を図り、さらなる導入拡大につながる好循環を生み出していくことが不可欠です。
 先月の一般質問においてこの点を取り上げ、都からは、Airソーラーを搭載した庭園灯を都庁舎等に導入する取組や、民間施設への設置を促進するなど、多様な場所への導入を進めることで需要を喚起し、量産化を後押しするとの答弁がありました。
 事業者による量産体制の構築を後押しするため、都は、今後どのように施策を進めていくのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、官民を挙げてAirソーラーの導入需要を創出し、将来的なコスト低減につなげていくため、都有施設や民間施設への設置を進めてまいります。
 Airソーラー搭載型庭園灯の都庁舎及びお台場海浜公園への設置工事につきましては、既に着手しておりまして、今年度中に設置を完了する予定でございます。
 加えて、来年度、都有施設へのさらなる導入に向けて、予算額を一・五倍の九億円に拡充し、都自らが積極的な需要創出を図ってまいります。
 さらに、都内に多数存在する民間施設への導入支援事業の規模を九億円に増額することで、Airソーラーの開発企業とも連携しながら、民間施設への導入を加速してまいります。
 こうした取組により、都内全域にAirソーラーの普及を推進してまいります。

○村松委員 Airソーラーの普及は、円滑に量産体制をつくれるかどうか、これが最も大きな課題だと思います。都が需要喚起を促して、量産化によるコスト低減を後押しし、さらなる積極的な取組を行うことを要望しまして、次の質問に移ります。
 次に、洋上風力について伺います。
 都議会公明党は、令和六年第四回定例会の代表質問などで洋上風力の導入を取り上げ、エネルギーの大消費地である東京で大規模な脱炭素電源を確保することは極めて重要と後押しをしてまいりました。
 都は、伊豆諸島の海域において、一ギガワットの浮体式洋上風力発電の導入を目指すという二〇三五年目標を掲げ、取組を進めています。
 秋田県沖、千葉県沖における事業者の撤退など、事業性、コストへの懸念も指摘されておりますが、島しょ地域のエネルギー自給率向上や都の脱炭素化を進めるためには、洋上風力の活用は不可欠だと考えております。
 そこで、改めて都はどのような目的でこの事業を進めているのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 再生可能エネルギーの基幹エネルギー化に向けまして、東京のポテンシャルを最大限に生かし、再エネ実装をさらに加速していく必要がございます。
 そのため、都は、平均風速が毎秒九メートルを超える好風況の伊豆諸島海域に浮体式洋上風力のギガワット級ファームを導入することで、エネルギーの安定供給やレジリエンス向上を図ることとしております。

○村松委員 ぜひ実現をしていただきたいと期待をしておりますが、どんなにポテンシャルがあっても、事業性、コスト増大の観点から、事業者撤退なども懸念がされております。
 そこで、事業化を後押しするため、都はどのような取組を行っているのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 事業者による事業の円滑な実施には、風況や海底地盤等の状況を早期に調査し、実態を明らかにすることが重要であるため、都は、こうした調査を国の事業者公募に先んじて実施し、事業の確実な遂行につなげてまいります。
 来年度は、国の調査研究機関のガイドラインに基づく風況等調査を行うとともに、送電系統の敷設可能なルートの検討や、当該ルートに関する地盤調査を行ってまいります。

○村松委員 都は、国に先んじて様々な調査を行いながら、事業実施の確実性を高めているということが分かりました。
 こうした調査に加え、洋上風力の導入に当たっては、島しょ地域の方々にとってどのようなメリットがあるのか丁寧に説明をし、その上で一緒に協議を重ねていくことが重要だと考えます。都の見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 洋上風力で発電した電力は、まずは島しょ地域で利用するとともに、災害時の電力確保が可能となるよう、蓄電池の活用も検討することで、島しょ地域のレジリエンス向上につなげてまいります。
 また、洋上風力の管理運営等に必要な人材の育成に加え、新たな雇用の創出も期待されております。
 洋上風力の導入に当たっては、漁業や地域との共存共栄が必要なことから、法令等により公募で選定された事業者は、地元と一緒になって地域の活性化に向けた取組を進めることとされています。
 このため、各町村に設置した地域研究・検討会議において、精力的に島の将来像や漁業、地域振興策等の意見交換を重ねながら取組を進めてまいります。

○村松委員 島しょ地域の皆様の声を聞きながら都が事業化の後押しをし、洋上風力の導入が島しょ地域の活性化につながるよう要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、既存住宅の断熱改修について質問をします。
 都内の住宅ストックは膨大であり、家庭部門のエネルギー消費量削減のためには、既存住宅の断熱を強力に進めていく必要があります。また、断熱改修は、CO2排出削減だけではなく、都民の健康で快適な暮らしにも資する重要な取組です。
 都は、主に既存住宅向け支援である、災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業において、予算規模を大きく拡充し、断熱改修に係る取組を強化することとしています。
 そこで、既存住宅の断熱改修について、令和八年度予算を踏まえた具体的な取組を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、高断熱窓やドアへの支援について、戸建て向けなどの助成額を設置経費の三分の一から二分の一相当へ引き上げるとともに、支援規模を拡充いたします。
 また、断熱改修に興味を持った方が具体的に改修の検討を進められるよう、関係局と連携し、住宅の省エネ点検から改修提案、施工に至るまで伴走型で支援する事業を実施いたします。
 さらに、こうした断熱改修に係る支援やメリットを伝えるため、断熱大会イベントの開催や、動画やSNS等を活用し、高齢者や子育て層といった住まい手の特性に合わせた広報を展開いたします。
 これらにより、断熱改修を一層促進し、家庭の省エネ対策を強化してまいります。

○村松委員 今ご答弁にありました、断熱改修に興味を持った方が具体的に改修の検討を進められるよう、関係局と連携し、住宅の省エネ点検から改修提案、施工に至るまで伴走型で支援をするというふうにございました。
 実際にはどういった方が関わり、点検などをしていくか、事業の詳細について伺います。

○小林気候変動対策部長 省エネ点検・改修キャンペーン事業では、関係局と連携し、アドバイザーが無料で住宅の省エネ点検を行い、改修のアドバイスや施工事業者の情報提供等を実施いたします。
 具体的には、業界団体等と連携し、建築や省エネに関する知識を有するアドバイザーを各家庭に派遣し、住宅の設備について省エネ改修の余地があるかを現場で点検いたします。
 また、点検後は、改修意向の確認や疑問点の解消を行うフォローアップを実施することで、実際の断熱改修につなげてまいります。

○村松委員 ありがとうございました。一般の都民にとっては、どのように支援が活用できるのか分からないといった声も寄せられております。また、こういったすばらしい、この伴走の支援も、家に来る方がよく分からない方だと詐欺なんじゃないかというふうに間違えてしまう可能性もありますので、そういったことを見分けがすぐつくように、しっかりと分かりやすく進めていただきたいということを要望しまして、次の質問に移らせていただきます。
 スタートアップによる未利用熱活用促進事業につきましては、これはほとんどかぶっておりましたので、省略をさせていただきたいと思います。
 要望としましては、データセンターの排熱に関しては、スタートアップなどの新たな技術を生かして、工夫を凝らした取組というのが必要になりますので、優良な事例を多く生み出していただくことを要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、フロン対策について伺います。
 フロンには二酸化炭素の数十倍から一万倍以上の温室効果があり、都内温室効果ガス排出量の約一割にも及ぶフロン対策は、喫緊の課題であります。
 都議会公明党は、これまでフロン対策の強化を継続して要望し、私も昨年の事務事業質疑において、冷凍冷蔵機器等のノンフロン化に向けた支援や、業務用のみならず、家庭用のエアコンの対策等も求めてまいりました。
 都は、都内フロン排出量の二〇三五年目標として、二〇一四年比で七〇%削減することを掲げており、これを実現するためにも、フロン機器をノンフロン機器に転換していくことが重要です。
 都はこれまで、スーパーのショーケースなどをノンフロン機器に転換する事業者への支援を実施してきました。来年度は、ノンフロン機器に転換する事業者への支援をさらに拡充するとのことですが、具体的な取組内容について伺います。

○中島環境改善部長 都は、令和元年度からノンフロン機器への転換を促すための施策を展開しており、これまでの間、補助率を引き上げるなど、支援の拡充を図ってまいりました。
 加えて、展示会でのリーフレット配布や機関誌などへの広報掲載など、積極的な事業周知も図っており、累計で約一千台のノンフロン化を後押ししてきたところでございます。
 来年度は、フロン保有量が多く、対策の効果が高い倉庫業と食品製造業を補助対象に加え、予算を約十二億円から約十六億円までに拡充することで、冷凍冷蔵設備等のノンフロン化をさらに加速してまいります。

○村松委員 来年度のノンフロン機器への支援は、対策の効果が高い倉庫業と食品製造業を補助対象に加え、予算を十二億円から十六億円まで拡大をするということが分かりました。
 都内には多くの冷凍冷蔵倉庫及び食品製造工場があります。都の支援がこうした事業者に着実に届くよう、丁寧な周知を要望させていただきます。
 冷凍冷蔵設備は、多くのノンフロン機器が流通していますが、大規模な空調機器等は、ノンフロン機器の開発途上にあり、ノンフロン化に関心があっても、すぐに取り組むことができない事業者もいると聞いております。
 こうした中、近年、ノンフロン機器に転換するまでの措置として、既存機器の冷媒を温暖化への影響が少ないものに入れ替えるレトロフィットという取組が注目をされております。こうした既存機器を生かす取組も進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○中島環境改善部長 既存機器の冷媒を温室効果が低いものに入れ替えるレトロフィットについては、冷媒に適した設備改修に伴う費用負担や、機器の性能低下への懸念などが導入に際しての課題となってございます。
 このため、都は来年度、新たにレトロフィットに取り組み、複数年にわたって実稼働データの提供に協力する事業者を公募し、その費用を上限二千万円まで支援してまいります。
 都は、提供を受けたデータ等を分析し、冷媒を入れ替えても同様の機器性能が確保できることを検証、公表することで、レトロフィット実施に慎重な事業者の懸念払拭を図り、新たな技術の実装につなげてまいります。

○村松委員 この取組は、複数年かけて行うとのことですが、都の検証結果を通じて事業者の懸念が払拭され、今後レトロフィットに取り組む事業者が増えることを期待しております。
 次に、家庭用エアコンの対策について伺います。
 家庭用エアコンからのフロンの排出量は、近年増加傾向にあります。都はこれまで、都民等に対してフロン対策の必要性の理解と適切な処理を促すための普及啓発に取り組んできましたが、家庭用エアコンからのフロン排出量を削減するためには、一歩踏み込んだ対策を講じることが急務です。
 こうした中、都は来年度予算に、家庭用エアコンからのフロン排出抑制総合対策として約一億円を新規に計上しております。
 そこで、都は来年度、この総合対策をどのように取り組んでいくのか伺います。

○中島環境改善部長 家庭用エアコンからのフロン排出量は、都内のフロン排出量の三割を占めている状況であり、その対策は急務でございます。
 しかし、故障したエアコンの取り外しと買換えの際の取り外しでは、フロンの回収方法が異なっております。また、電気工事事業者が回収する場合とリユース業者等が回収する場合では、処分ルートが異なっており、家庭用エアコンからのフロン排出実態は、いまだ明確に把握できておりません。
 このため、来年度は、業界団体と連携し、取り外し時の実態を調査するとともに、処分ルートごとの排出割合を明らかにしてまいります。これらの調査を踏まえ、ターゲットを特定し、それに応じたガイドブックを作成するとともに、優良な電気工事事業者等の活用を促してまいります。
 こうした取組により、取り外し時のフロン漏えい防止につなげてまいります。

○村松委員 家庭用エアコンからのフロン漏えい防止に向け、来年度は現場の詳細な実態を調査した上で、ターゲットに応じたガイドブックを作成し、対策を進めていくということが確認できました。
 都内フロン排出量の二〇三五年目標の達成に向け、今後もしっかり取組を進めることを要望いたします。
 新たに創設する環境政策高度化事業につきましては、質問がかぶっておりましたので、要望だけにさせていただきます。
 地域ごとに事情は様々あることから、今後も区市町村の声にしっかりと耳を傾け、連携を一層深めながら事業を進めていただくことを要望して、次の質問に移ります。
 最後に、保全地域の取組について伺います。
 私の地元町田市には、七国山や図師小野路など、生物多様性豊かな自然を有する保全地域があります。こうした保全地域は、樹木の間伐や下草刈りなど、適切な管理を継続して行うことにより、多様な動植物の生息、生育の環境が保たれています。
 例えば、七国山では、地域のボランティア団体である七国山自然を考える会の皆様が、長年にわたり樹木の管理や希少種の保全など、年間を通じて保全活動に取り組んでおられます。
 こうした活動団体の地道な取組により、多摩地域の原風景が残る里山の自然環境が良好に保たれ、その魅力やすばらしさにつながっているものと考えています。
 そこでまず、保全地域、とりわけ七国山の魅力を多くの都民に知っていただくための都の取組を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都では、保全地域の自然の魅力を体感し、未経験者でも参加しやすい自然体験プログラム「里山へGO!」を平成二十七年度から実施しております。
 七国山緑地保全地域においても、樹木や竹の伐採などの体験作業や自然観察を行うプログラムを展開しており、事業開始当初から、七国山自然を考える会の協力を得ながら実施しております。
 これまで約十年間で累計二百名を超える参加があり、今年度実施したアンケートでは、多くの参加者から、今後も活動に参加したいとの声をいただいております。
 今後とも、活動団体の協力を得ながら、内容の充実を図るとともに、七国山緑地保全地域の自然の魅力をより実感できる取組を行ってまいります。

○村松委員 七国山の自然や保全活動の魅力を知ってもらう取組を進め、多くの参加者が継続的な活動へ意欲を示していることは、大変意義があると感じました。
 ところで、保全地域は広大な緑地であり、樹木の間伐や下草刈りなどは多くの人手が必要な場合もあります。地域の団体が長年続けてきた保全活動を継続していくためには、こうした活動を支援していくことも重要であると考えます。
 そこで、地域の団体の活動を支える取組について、都はどのように進めていくのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、企業とNPO法人等が連携して保全活動を行う東京グリーンシップ・アクションを実施しております。
 七国山緑地保全地域では、例年、草刈りや低木の伐採などの保全活動を行っており、今年度は三社、約百五十名の方々に参加いただきました。
 今後とも、こうした取組を通じて、地域の団体の活動を支えながら、保全活動をより一層推進してまいります。

○村松委員 保全活動の取組を将来にわたり継続していくためには、こうした体験の機会を通じて自然環境への関心を高め、次の世代へとつないでいくことが重要であると考えております。
 また、私も先日、七国山自然を考える会の活動に参加をしてきました。車を止める場所がないですとか、水場がない、また、トイレがないといったハード面での課題があるということも耳にいたしました。活動を継続する、参加者を増やしていく、こういった現場の声も取り入れていただき、改善を要望させていただきたいと思います。
 都では、学校と連携した保全活動として、東京グリーン・キャンパス・プログラムにも取り組んでいると聞いておりますが、若い世代が自然に触れ、保全活動を体験する、こうした取組は、将来につながる大変意義のあるものだというふうに思います。
 こうした取組が七国山をはじめ、都内の保全地域でも広がることを期待しまして、質問を終わります。

○田中委員 浮体式洋上風力について伺います。
 昨年の六月下旬、東京都大島町沖、八丈町沖などが再生可能エネルギー海域利用法に基づく準備区域の指定を受けました。今後、事業化に向けた法定協議会の早期設置を目指す段階になったと思います。現在、都として、住民への説明等、事業化に向けた取組が進められております。
 そこで、浮体式洋上風力発電に係る住民説明会等について伺っていきたいと思います。
 資料をいただきまして、ありがとうございました。資料の17、浮体式洋上風力発電導入における住民説明会の実施状況及び各調査の内容ですけれども、伊豆諸島の各島で、昨年度、三宅村と八丈町を除いて一回ずつと、今年度、八丈町を除いてそれぞれ三回ずつ説明会が行われているということです。
 ここではどのような説明を行ったんでしょうか。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、洋上風力について、住民の方々へ分かりやすく情報提供を行うための住民説明会において、都が洋上風力発電事業に取り組む目的や洋上風力発電の基本情報、導入した場合の効果、影響などについて説明し、意見交換を行っております。
 この内容につきましては、環境局ホームページで随時公開をしております。

○田中委員 私も説明会の資料を見させていただきました。導入した場合の効果、影響について、期待されることは、風車の海中部分が魚礁となり魚が集まる、風車の管理、点検、補修など新たな雇用が生じる可能性、風車の視察、見学ツアーなど新たな観光資源となる可能性、災害時のバックアップ電源となる。
 一方、心配されることは、回遊ルートの変化、航行ルートへの干渉などの漁業への操業の影響、バードストライク、景観の阻害など生態系、自然環境への影響、騒音、振動など暮らしへの影響、風車の安全性、風車の耐久性、故障など、それぞれ挙げられております。
 それぞれの説明会での島民の参加数、意見はどんなものがあったんでしょうか。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 住民説明会をこれまでに計十九回開催し、三百人超のご参加をいただきました。
 地元の方々からは、洋上風力導入による地元へのメリット、漁業への影響、鳥類や星空など自然環境、景観への配慮、住民への周知の必要性等について意見がございました。

○田中委員 住民にとっては初めての事業ですので、不安があるのは当然のことと思います。特に漁業への影響について様々な意見があったということです。
 令和五年度から調査も行っていますけれども、それぞれどのような調査だったのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 令和五年度及び六年度に実施した調査では、各種法令による規制や自然環境条件等を踏まえ、洋上風力発電の導入可能な海域の絞り込みを行いました。
 また、令和七年度は、漁業操業の実態を把握するための調査や、各島における鳥類等の生息状況を把握するための調査を行っております。

○田中委員 私たちは、今年の一月に大島の風力発電の視察に行ってまいりました。町の方からもお話を伺ってきました。
 やはり一番心配されていること、また、丁寧に対応されていると思ったのが、島の主要な産業である漁業関係者との話合いなんですね。
 漁業の実態調査について調査されているということですけれども、伊豆諸島の漁業関係者にとっては懸念もある事業と思いますけれども、これまでの話合いの状況というのはどうなっていたんでしょうか。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 各町村に設置した地元自治体や漁業関係者等がメンバーの地域研究・検討会議や漁業実態調査等を通じ、丁寧な意見聴取、検討を行っております。
 漁業関係者からは、浮体式洋上風力発電は漁礁効果が見込まれることから、漁獲量増加を期待する声などをいただいております。

○田中委員 漁業関係者からは漁獲量の増加を期待する声があったということで、表立った反対の声は聞いていないということで、それも伺ってまいりました。
 昨年十月、浮体式洋上風力発電設備に、大型魚の餌となるマアジが集まるという調査結果を長崎大学水産学部の研究グループが公表されたそうです。洋上風力発電で先行するヨーロッパ諸国や千葉県沖での例でも、漁業者との共生を図る取組が行われているということです。
 先行事例なども研究しながら、しかし、まだまだ検討が必要なところも多く残されていると思いますので、ぜひ関係者の皆様の意見に耳を傾けて、真摯に対応していただきたいと思います。
 さらに、二六年度の予算についてですが、昨年度より三倍の二十七億円が計上されております。予算書では、風況調査、送電系統の調査等としていますけれども、具体的にはどのような調査を行うんでしょうか、伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 来年度、国の調査研究機関のガイドラインに基づく風況等調査を行うとともに、送電系統の敷設可能なルートの検討や、当該ルートに関する地盤調査を行ってまいります。

○田中委員 先ほどもいいましたけれども、私たちは一月に大島に視察に行きました。町からこれまでの経過など説明も聞いてきました。
 大島では、今回の都の計画の以前から、民間での浮体式洋上風力発電の計画があったということです。それだけ洋上風力発電の可能性が高いといった島だということもいえるのだと思います。
 実際に設置が検討されている洋上風力発電機は、沖から何キロ程度の立地を今想定されているんでしょうか。数多く設置される状況だと、景観や騒音等の問題もあると思います。
 また、送電についてはどのようにするんでしょうか。島の方々が使用する電力を賄うのが原則という認識でよいのかどうか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 地元自治体はもとより、漁業関係者等、地元の方々のご意見を丁寧に聞きながら、洋上風力発電の導入可能な海域について調査検討を行っております。
 また、洋上風力で発電した電力は、島しょ地域で活用するとともに、余剰電力を本土に送電して活用することを想定しております。

○田中委員 大島に視察に行ったときに、沖からちょうど向こうの方、海の方、二キロ程度のところに調査用のブイが設置されているのが目視でも確認できました。印象としては、かなり近い印象がありました。
 答弁では、洋上風力発電の導入可能な海域について調査検討ということなんですけれども、景観や騒音の問題についても、やはり十分に検討していただきまして、合意を得る努力をしていただきたいというふうに思います。
 電力については、島しょ地域と共に、余剰電力を本土、東京に送電するということです。送電ルートとか活用方法についても今後の調査と思いますけれども、調査内容についても速やかな公表をお願いしたいと思います。
 三月九日に経済産業省は、洋上風力発電に使用する風車の最大手、デンマークのベスタス社と覚書を交わしたと発表いたしました。二〇二九年度までに日本国内で風車を生産するとして、工場の候補地として、北九州とか北海道の室蘭市などが挙げられているとのことです。
 日本はこれまで、風車を輸入に依存してきた状況でしたけれども、国内の供給網を整備することで、洋上風力の採算性が高まると期待をされております。
 先ほどご答弁がありました、各町村に設置した地域研究・検討会議ですが、私、設置要綱を見させていただきました。この検討会の所管事項として、(1)、洋上風力発電の基本情報に関すること、二つ目として、先行事業、自然環境、生態系及び景観等に与える影響に関すること、三つ目として、導入の可否に関すること、四つ目として、その他必要と認められることについて協議及び検討を行うとしております。
 会長と副会長は都の担当部長ですけれども、委員には、関連会社をはじめ行政関係者及び町村議員、漁業協同組合、観光協会、商工会などの関係者が各代表として入っております。今後とも、各関係者からの意見を十分に聞いて、調査等にも反映していただきますよう要望をしておきたいと思います。
 引き続き、浮体式洋上風力発電事業について注意深く見守っていきたいと思っております。この質問は終わります。
 次に、再生可能エネルギー等の区市町村支援について伺います。
 まず、Airソーラーの普及拡大について伺います。
 二六年度の予算でAirソーラーの普及について、避難所施設への導入のために、区市町村への設置支援が盛り込まれました。
 まず、なぜ避難所施設への導入なんでしょうか。その目的について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 避難所は、被災者が安全に避難生活を送り、生活の基盤を確保する極めて重要な施設であるため、エネルギーの自立化は必須でございます。
 Airソーラーは、従来型の太陽光発電の設置が難しい箇所にも設置が可能であり、避難所のレジリエンス強化のためにも、区市町村向けの補助事業により、避難施設への導入を支援し、取組を進めてまいります。

○田中委員 太陽光発電について、設備を設置したくても、今までは設置が難しい箇所でも設置が可能ということだと思います。
 今後の普及に向けて様々な課題もあると思いますが、課題について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 Airソーラーの普及に向けては、風圧や塩害等に対する耐久性の向上や、設置、施工方法の確立が主な課題といわれております。

○田中委員 都は、昨年の十二月に日野市のモデルハウスへAirソーラーを設置し、稼働の検証とか、設置工法の評価を行う実証実験を行っております。垂直壁面とかベランダ、窓での接着工法、窓枠固定工法などの検証を行うということです。
 答弁をいただいた課題については、今後どのように対応するんでしょうか。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、都有施設等を活用した実装検証や、開発事業者向け支援によって技術的課題の解決を後押ししてまいります。

○田中委員 そうしますと、来年度、二〇二六年度の予算では、避難所への設置はどのぐらいの規模を想定しているんでしょうか。既に区市町村からも多くの期待の声が寄せられているということです。
 量産に対する問題も指摘されておりますけれども、都が率先して区市町村の避難所へ導入を支援するわけですから、申請があった区市町村への支援をすると同時に、周知もしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 来年度は、複数の事業者から市場投入されるといわれており、都は、区市町村向けの説明会等において、都が先行事例から得られたノウハウを共有するなど、案件の発掘を行ってまいります。

○田中委員 どれぐらいということで規模的にはお答えにはなりませんでしたけれども、予算について、ある程度根拠のある数字として積み上げていると思いますので、申請があった区市町村の避難所について、構造的にも対応ができるところについては速やかな設置を求めたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 次に、区市町村の連携による環境政策高度化事業について伺います。
 平成二十六年度から、地域環境力活性化事業から、今年度は環境政策加速化事業、来年度は環境政策高度化事業と名前を変えて続けてきた事業ですけれども、まずこの事業の内容について伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 環境政策高度化事業は、市区町村等のニーズや環境課題に、より効果的かつ柔軟に対応するため、現在の環境政策加速化事業をバージョンアップし、都内に波及することで、広域的環境課題の解決に資する取組への支援を行います。

○田中委員 要綱を見せていただきました。区市町村への補助メニューが二十事業あるんですね。それぞれの自治体に合ったメニューが選べるということなんです。
 同時に、二六年度からは、各事業の取組について、都内の他の区市町村に周知するなど、事業の広域化の取組を行うということも要件に入っております。ですから、広域的環境課題の解決に資する取組ということだと思うんですね。
 さらに、二六年度予算で、暑さ対策については、緊急的、重点的として、補助率が二分の一から三分の二に拡充されました。今年度はどのぐらいの区市で実施し、その内容はどんなものが多かったんでしょうか。実績を伺います。また、補助の上限はあるんでしょうか。

○松岡建築物担当部長 今年度、三十八区市がクーリングシェルターにおける備品調達やごみ収集運搬作業者等へのファン付ウエアの配布、ドライ型ミストの設置などについて活用いたしました。
 なお、補助対象経費の上限は、エッセンシャルワーカーへの熱中症対策については、一区市町村当たり六百万円、暑熱対応設備の設置については、一件当たり五百万円としております。

○田中委員 今年度は三十八区市と、かなり活用があったということです。
 ドライ型ミストの設置は、公園等への設置など、今後とも多くのところで必要になってくると思います。また、事業者向けの暑熱対応施設に対する補助など、どの区市でも対応が求められている部分と思います。
 多くの区市町村が取り組めるよう、今後とも周知をしてもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○松岡建築物担当部長 これまでも区長会、市長会、町村長会等の場において説明を行い、活用を促しており、今後も同様に対応してまいります。

○田中委員 ありがとうございます。
 さらに、省エネ導入拡大に係る事業の補助実績の資料もいただきました。過去五年間の実績でいただいたんですけれども、あまり自治体数が伸びている状況ではないように見えるんですけれども、事業をどう評価されているんでしょうか。

○小林気候変動対策部長 再エネ導入に係ります区市町村への補助事業は、令和六年度からリニューアルしておりまして、それ以前とは単純に比較することはできません。
 なお、令和二年度から令和五年度までにおける活用自治体数は着実に増加しております。

○田中委員 今おっしゃった令和二年度から令和五年度は、令和二年度は自治体数は四で、令和五年度は十一ですので、着実なといえるかどうか分かりませんけれども、伸びているということは伸びていると。
 ですけれども、比較はできないということはおっしゃったんですけれども、令和六年度、自治体数としては十なんですね。あんまり、この事業に限っては、それほど伸びているっていう状況じゃないというふうに思うんです。評価については言及がありませんでした。
 江戸川区では、十二月十五日、民間四者の共同出資による地域エネルギー会社江戸川電力を設立いたしました。一般家庭の既存住宅に太陽光発電システムを無料で設置し、発電された電力を通常よりも割安な料金で提供するPPA事業を展開するということで、今後、二〇三〇年度までに八百五十五世帯にシステムを導入、まず、今年度内にモニターを実施して、二六年夏以降に五十件の一般向け募集を開始するということです。
 設置スペースを提供した区民が発電した電気を安価な使用料で利用できる仕組みを整えるということで、電気の使用料は、一般的な電力事業者が提供する価格設定よりも安くするという方針で、例えば、電気料金をキロワットアワー三十円と想定した場合に、年間五万円程度安くなると試算しているということです。
 区の調査によると、区内の太陽光パネル設置率は二・七七%、十一万七千六百八十六棟中の三千二百五十九棟にすぎないということで、一方で、パネルが設置されていない住宅の屋根の多くは、太陽光発電適合度、ポテンシャルが高いことが明らかになっているということです。こうした積極的な取組にも、ぜひ都の支援を行うよう求めたいというふうに思います。
 そして、我が党は、二〇二三年の秋に二回目の気候危機対策の都内自治体アンケートを行いました。その全体からいえることは、東京都に求められることとして、一つには、自治体がもっと専門的知見を活用できるように支援や補助を強化すること、二つ目に、自治体が中小企業支援により力を入れられるようにすること、特に各自治体で中小企業が気軽に相談できる体制整備が行えるよう、都の支援を強化すること、また、都の自治体向け補助メニューに学校の断熱改修に活用できるものを導入するなど、事業者の仕事につながっていくような取組を促進すること、三つ目として、各自治体で取組が始まっている無作為抽出の市民による気候市民会議を進める際に活用できる支援の強化、これらについて提案をしたところです。
 都としても、さらにこうした支援にも踏み出すよう求めて、この質問は終わります。
 次に、東京都資源循環・廃棄物処理計画の案について伺います。
 東京都資源循環・廃棄物処理計画の案の第四章、主要施策の方向性の二二ページ、施策強化の方向性、ごみの減量・資源循環を促す仕組みの構築と区市町村の取組の後押しについて、家庭ごみの有料化の導入や、資源化を促す持込み手数料の見直しなど、都民、事業者の行動変容を促す仕組みの導入に向けた検討を促すとしています。
 この検討ということなんですが、今までどういう検討をしてきたんでしょうか。

○宗野資源循環推進部長 都は従前から、区市町村と都との共同検討会におきまして、プラスチックの資源循環や家庭ごみの有料化など、ごみ減量に有用な方策について検討をしております。

○田中委員 区市町村と都との共同検討会で、プラスチックの資源循環や家庭ごみ有料化などを検討ということなんですが、今までも検討してきたということなのかなとは思います。
 今年一月九日、小池都知事が記者会見で、二十三区の家庭ごみの有料化についての発言が注目されていますけれども、議論の項目に挙がっていたとはいえ、東京都が区の頭ごなしに進めていくようなことがあれば、反発を生んでしまいかねません。都としての考え方について伺います。

○宗野資源循環推進部長 家庭ごみ有料化の導入は、廃棄物処理法に基づく処理責任を有する各区が判断することでございます。
 都は、ごみ減量につながる取組について、技術的、財政的支援をしておるところでございます。

○田中委員 家庭ごみ有料化の導入は、処理責任を有する各区が判断というご答弁でした。当然だと思います。
 例えば、私の地元の狛江市では、平成十七年からごみの有料化を導入しました。それまで、ごみ半減推進委員会等で長い時間をかけて議論してきた経過があります。
 そうした中で、自分の行動を変えること、分別することなど、行政と共に市民が進めてきました。そうした取組が多摩地域での一人当たりのごみ排出量、再生利用率とともに全国トップレベルの水準をつくってきたと思います。
 都は、こうした多摩地域の取組をどう評価しているんでしょうか。

○宗野資源循環推進部長 多摩地域では、最終処分場の埋立て余力の逼迫を背景といたしまして、ごみの発生抑制や分別の徹底によるリサイクルの推進に積極的に取り組んでいると認識をしております。

○田中委員 やはりそこの自治体に住んでいる住民自身が、やっぱりごみの現在の区の状況とか課題を知って、自分事として、どうしたらごみを減らせるのか、分別を徹底するとか、リサイクルを進めていくということについて、住民の多くが合意をする、こうした状況をつくっていかなければ、ごみの有料化をしても−−一旦は減るわけですよね。一旦は減るとしても、またすぐ元どおりにリバウンドしてしまうことにもなりかねません。
 住民の意識を変え、行動を変えていくことが鍵であります。これは多摩地域の例から見ても、これは本当に鍵だというふうに思っていますので、それぞれの自治体が丁寧に、ごみ減量につながる住民との話合いを進められるように、都は、側面から技術的、財政的な支援を行うよう求めて、質問を終わります。ありがとうございます。

○関野委員 では、質問させていただきます。
 狩猟における安全の確保についてお伺いをいたします。
 昨年、全国各地で熊の出没が相次ぎ、人身被害は過去最多を更新しております。都内においても熊の目撃情報等が増加し、緊急銃猟等に備えて、捕獲の担い手の確保が不可欠となっております。
 現在、都内では、熊の捕獲技術を持つ狩猟者の高齢化も指摘されているところです。そのため、狩猟の担い手の育成は重要な課題であるというふうに考えています。
 そこでまず、全国的に熊の出没が増加する以前の令和四年度と比較した場合の、都内における狩猟免許の合格者の状況と狩猟免許の所持件数の状況についてお伺いをいたします。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 令和六年度の銃猟、わな猟、網猟の狩猟免許試験合格件数は約千三百件であり、令和四年度と比較すると約三六%増加しております。
 また、令和六年度末の狩猟免許所持件数については約八千五百件で、令和四年度比で約一八%増加しております。

○関野委員 狩猟免許合格件数及び狩猟免許所持件数が増加傾向にあるということは分かりました。昨今の熊出没の増加などを背景に、狩猟免許を取得してみようと考える人が増えていることも増加の一因と考えられるのではないでしょうか。
 一方で、猟銃を使用できる人が増えることは、危険でもあるのではないかというふうにも考えております。先日の事務事業質疑において我が会派は、鳥獣保護管理法に基づく狩猟免許取得時の試験内容や、東京都公安委員会の所管となる銃刀法に基づく猟銃の所有手続について質疑を行い、狩猟免許の取得時や猟銃の所有における手続などについては厳重に行われているということも理解をいたしました。
 しかし、狩猟免許を取得し、猟銃を使用、保管できるようになった後には安全管理がおろそかになったり、事故や盗難などが発生する可能性もあります。継続的に厳格な安全管理を行っていくべきと考えます。
 環境局は、鳥獣保護管理法に基づき、狩猟免許の取得、更新、猟銃者の登録申請の事務を行う立場となると思います。
 そこで、鳥獣保護管理法を所管する環境局の立場から、狩猟免許取得後の安全管理の取組についてお伺いをいたします。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 狩猟免許の有効期間は三年間であることから、免許の更新手続が必要となります。更新手続の際には、視力等の検査のほか、更新講習を実施し、免許更新の可否を判断しております。
 更新講習では、銃器による誤射や暴発、基本的な取扱いの不徹底による過去の事故事例を記載した資料を配布し、銃器の適正利用、安全管理に係る講義を行っております。
 また、自己学習用として、環境局ホームページにおいて銃器の安全な取扱い及び事故防止の動画を配信しております。
 今後は、新たに実施する初心者向けの担い手育成講習のカリキュラムの一つとして、銃器の基本技術と安全管理の講義を加え、狩猟における安全管理を徹底してまいります。

○関野委員 これらの熊対策も視野に入れた狩猟の担い手の確保、育成は重要な課題であり、都は、関係者と連携して様々な取組を進めていってください。
 一方で、猟銃の所持や使用は危険と隣り合わせです。環境局が行う鳥獣保護管理法に基づく安全管理と併せて、銃刀法を所管する東京都公安委員会と連携して、狩猟や銃器等による事故が発生しないよう、徹底した安全管理を行っていただくことを要望しておきます。
 が、今、令和時代といわれております。ある意味、昭和の時代の考えと時代も人も変わっている状態です。昭和の時代の日本人も、そのときにいた外国人も、ある意味、性善説に立った今の法律で十分、世の中、安全に暮らせていました。
 しかし、外国人もそうなんですけど、最近の日本人もそうですが、やってはいけないからやらないというのではなく、捕まらなければ問題ないという、こういった思考の方々が多くおります。特に外国人は、そういった方々が多いです。
 人によっては、そのような立場、そういった方々もおるということを理解していただいて、安全管理、この徹底を要望して、次の質問に入らせていただきます。
 次に、リチウムイオン電池対策についてでございます。
 本委員会でも様々な質問がありましたが、少しちょっと角度が違うので、私の方から質問をさせていただきます。
 身近な電子機器で使用されているリチウムイオン電池でございますが、私たちの生活の中に浸透する一方、安全性に問題のあるリチウムイオン電池を原因とする火災事故は増加しているところでございます。
 これらのリチウムイオン電池は、メーカー等に回収と再資源化が義務づけられており、来年度からはモバイルバッテリー等の三つの内蔵製品の回収も義務づけられていますが、海外製品をはじめ、メーカー等に回収されていない多くの製品が存在しています。
 メーカーなどが製造者として責任を持ち、リチウムイオン電池の安全性の向上や回収の促進、取組を都として働きかけを行っていくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○宗野資源循環推進部長 都はこれまで、国及び業界団体に対し、内蔵される電池に関する製品への表示の徹底や、廃棄時に内蔵電池を取り出しやすい設計、製造事業者等による回収と再資源化の拡大等を求めてまいりました。
 これらに加え、今年度から、さらなる安全技術の向上や安全に配慮した設計の促進など、輸入製品も含めた製品の安全確保に向けた適切な措置を講じるよう求めております。
 来年度からは、メーカー等による回収が義務化されるモバイルバッテリー等の製品の積極的な広報を展開するとともに、業界団体等と連携した店頭やイベント等での回収促進を行い、メーカーなどによる回収の実効性を一層高めてまいります。
 今後も、製造販売から回収までの各主体と連携し、安全な回収と再資源化の取組を強化してまいります。

○関野委員 ありがとうございます。メーカーなどがその責任を果たし、リチウムイオン電池の安全性を高めるとともに、自ら製造販売した製品を確実に回収するよう、都としてしっかりと働きかけをお願いいたします。
 メーカーなどが取り組むとともに、廃棄物としてリチウムイオン電池を処理する区市町村の取組も重要です。
 昨年も都内外で、廃棄物処理施設においてリチウムイオン電池が原因とされる大規模火災が発生しております。この火災の修復には数十億円かかることもあるというふうに聞いております。パッカー車、いわゆるごみ収集車の火災の場合も、車両だけでなく、どの場所で火災になるかによっても、延焼も考えられます。
 また、施設の修復までの間、ごみの受入れができなくなるなど、都民の生活を脅かすことにもなりかねない問題であり、早急な対策が必要だというふうに考えております。
 回収、処理を担う市区町村においては、電池や内蔵製品の種類を問わず、安全に回収し、再資源化を進める体制を構築することに加え、処理地の火災防止に向けた取組を強化することが重要です。
 都は、安全で利便性の高い回収処理を行い、再資源化を図るため、市区町村をどのように後押ししていくのか、この点についてお伺いをいたします。

○宗野資源循環推進部長 都は、自治体が新たに電池等を回収する際の調査費や、容器などの経費への財政支援に加えまして、電池等を広域的に回収し、資源化する事業等により、市区町村の回収体制の構築を支援してまいりました。
 これらの事業に加え、来年度からは、回収のインセンティブとなる東京ポイントも活用いたしまして、市区町村等と連携したイベントなどにより、都民が所有する電池等の分別排出と回収を一層促してまいります。
 また、全ての電池と内蔵製品の安全な回収処理体制を構築する市区町村に対しまして、混入する電池を検知する機械等の導入を支援し、処理過程の安全確保を図ってまいります。
 これらにより、市区町村による回収と資源化を一層促進するとともに、処理時の火災防止につなげてまいります。

○関野委員 回収に対する都民へのインセンティブとして、東京ポイント活用というのは評価いたします。このような仕組みも活用して、区市町村に全ての電池や内蔵製品を回収するよう促すとともに、その火災リスクへの備えを強化することが重要です。
 今後も、回収の現場を担う市町村の安全な廃棄物処理をしっかりと支えていくことを要望するとともに、リチウムイオン電池やモバイルバッテリーなどの安全性を示すPSEマーク、こちらが表示された製品の販売を徹底するような体制の構築や、オンライン、ネットなどですね、そういったところで販売する事業者のPSEマークのない製品の販売停止措置、こういったのも含めて、関係各所と連携を取って進めていくことも要望し、次の質問に入らせていただきます。
 次に、太陽光パネルでございます。
 今後、大量の排出が見込まれる太陽光パネルのリサイクルは重要な課題です。そうしたことから、私は、令和三年の事務事業質疑において、パネルには再資源化が可能な素材が多く含まれているにもかかわらず、十分に再利用されていない状況を踏まえて、大量廃棄が本格化する前に関連する企業や団体と連携して、リサイクルルートの確立に取り組むべきというふうに要望をしてきました。
 その後、都は、パネルの資源循環を図るため、関係事業者で構成する協議会を設置して取組を進めてきたというふうに聞いております。
 そこでまず、協議会のこれまでの活動状況についてお伺いをいたします。

○木村資源循環計画担当部長 都は、令和四年度に、パネルメーカー、解体業者、収集運搬、リサイクル業者、ハウスメーカーなど、関係事業者十一者の参画を得て協議会を立ち上げ、これまで延べ十回開催してまいりました。
 この間の議論を踏まえ、住宅用パネルの取り外しや収集運搬が安全かつ適切に行われるよう、作業従事者の目線に立った具体的な手順等を盛り込んだマニュアルや動画を作成し、継続的な普及啓発に取り組んでおります。
 また、今年度は、事業者や自治体と共にパネルの撤去から再資源化までの各工程の取組状況や課題等について議論するセミナーを、太陽光発電に係る大規模イベントとタイアップして実施いたしました。
 このほか、先進的なリサイクル技術の共有や協議会メンバー間での意見交換等を実施し、サプライチェーンを通じた高度循環利用を促進しております。

○関野委員 ありがとうございます。協議会設置以降、様々な取組が行われているというふうに理解をいたしました。
 リサイクルを着実に進めていくためには、実務に精通した関係者と協働を深化させていくことが重要です。引き続き、協議会と二人三脚で取組を進めていただくことを要望しておきます。
 パネルをリサイクルするためには、アルミフレームやガラス、セルなどの素材ごとに分解し、再生材として回収する必要があります。国の調査によると、こうした高度な技術を有するリサイクル施設は全国で整備が進んでおりますが、パネルのリサイクルを円滑に進めるためには、これらの施設が十分に活用される仕組み、こういったものが重要です。
 そこで、リサイクルルートの構築に向けた都の取組についてお伺いをいたします。

○木村資源循環計画担当部長 都は、パネルの総重量の八割以上を再生利用できる首都圏の施設を公募で指定し、当該施設で処理される住宅用パネルのリサイクル費用を補助することで再資源化を促進しております。
 指定施設は年々増加しており、制度開始当初の令和五年度は六か所でしたが、現在は十か所になってございます。
 都は、これらの指定施設を適正かつ高度なリサイクルを行う施設として様々な媒体を通じて広報しており、施設側からも集客上のメリットになっているとの声が寄せられております。
 今後とも、さらなる指定施設の拡充に向け、処理方法や処理実績等の指定要件を満たす施設の調査、選定を着実に進めてまいります。

○関野委員 ありがとうございます。施設の指定とリサイクル費用の補助により、リサイクルルートの充実に取り組んでいるということが分かりました。
 現状では、埋立処分に比べリサイクル費用が高いですから、補助制度、こういったものは有効な後押しになるというふうにも考えています。制度を事業者や都民に十分浸透をさせていただき、実際の利用につなげていく、こういったことが重要です。
 そこで、補助の実績と今後の補助の利用をどう促していくのか、この点についてお伺いをします。

○木村資源循環計画担当部長 都はこれまで、屋根工事関係団体やハウスメーカーのリフォーム部門等の取り外し工事の関係者に対して補助制度を周知するとともに、環境関連イベントにおいてパネルの所有者へ個別案内を行うなど、補助の申請者である工事業者及び所有者向けに、補助の利用促進に向け継続的に情報発信してまいりました。
 制度開始当初のリサイクル補助の交付実績は、令和五年度が八件、六年度が六件でありましたが、今年度は二十件と過去二年度分の合計を上回っております。
 今後は、補助制度の要点を分かりやすく伝えるPR動画を作成し、協議会メンバーと連携した広報やSNS等で幅広い情報発信を行うことで、制度のさらなる浸透を図り、活用を促進してまいります。

○関野委員 ありがとうございます。ある意味、まだ住宅からの廃棄自体が少ないのかなというふうにも感じておりますし、ある意味、リサイクルが一歩進んでいるというふうにも感じております。業者の周知、こちらも大切ですが、都民への周知も工夫していただけるとうれしいかなというふうに感じています。
 今答弁いただきましたが、広報やSNSというような形で情報を取りに行かなければいけない状況でございます。例えば、電車の広告などこういったところに、情報が飛び込んでくるような、自然と目につくような場所への広報、こういったものも期待をしておりますので、引き続き、確実な再資源化に向けた取組を進めていただくことを要望しておきます。
 次に、ペロブスカイト、Airソーラーについてでございます。
 次世代型太陽電池として注目を集めているAirソーラーの商用化が近くなってきました。この太陽電池は、軽量で柔軟という特徴を有し、再エネ導入のポテンシャルを拡大化することが期待されるほか、製造に必要な資源量やエネルギーが少ないなどのメリットがあります。
 国もですが、都はこれまで、太陽光発電設置事業に多くの補助や予算をつけ、それによりAirソーラーの研究がスピードアップされたというふうにも考えておりますし、また、都有施設で実証事業や開発業者の支援を通じて早期の実用化を後押しするとともに、都内の導入目標の設定やロードマップを策定するなど、普及に向けた取組を進めてきたところでございます。
 今後は、商用化のタイミングを踏まえ、積極的にAirソーラーの導入を進めていくことが重要です。
 都は来年度、予算規模を拡充し、民間施設や公共施設への設置を進めていくというふうにしておりますが、具体的な取組内容をお伺いいたします。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 Airソーラーの早期普及拡大を図るため、都は、実用化が本格的に進展する来年度において、需要の創出に向けた取組を強化してまいります。
 具体的には、民間事業者向けのAirソーラー設置支援事業の予算額を二倍以上に拡充し、都内の民間施設への導入を推進することで、民間需要の拡大につなげてまいります。
 また、都有施設への導入に向けた予算規模を拡大して取組を加速するとともに、区市町村向けの補助事業を創設し、従来型の太陽光パネルが設置困難な体育館などの指定避難所等への導入を支援することで、公共施設での需要創出とレジリエンスの強化を同時に実現してまいります。
 これらにより、Airソーラーの普及促進に取り組んでまいります。

○関野委員 民間事業者向けの設置支援や区市町村への避難施設への導入を推進し、都が積極的に需要の創出を図っていくということは重要だというふうに考えます。
 しかし、こうした支援策を有効に活用していくためには、Airソーラーそのものの認知度を上げていくなどが必要、その普及拡大に着実につながるよう工夫をすべきと思いますが、あえてお伺いしますが、都の見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は来年度、Airソーラーに対する都民や事業者等の関心を高めるため、積極的な広報を実施いたします。
 具体的には、民間施設向け支援事業において、都と連携した情報発信を行うことを補助要件としており、Airソーラーの有用性などを分かりやすく伝える広報活動を助成対象事業者等と協力しながら行ってまいります。
 また、都や区市町村施設への導入事例を先行実装モデルに位置づけ、特設ホームページ等で好事例の積極的な発信を行ってまいります。
 さらに、Airソーラーの最新動向や都の取組等を紹介するシンポジウムの開催などにより、認知度向上に向けた取組を強化してまいります。

○関野委員 民間施設や公共施設への導入促進に加え、認知度向上に向けた取組など、都が多面的に取り組んでいくことを確認できました。
 Airソーラー普及に向けて、引き続き積極的な取組を継続されることを要望しておきますが、先ほども話したように、情報が飛び込んでくる、こちらから取りに行くというわけじゃなく、飛び込んでくるような、自然と目につくような場所への広報も、こういったのも期待をしておりますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、フロン対策についてお伺いをいたします。
 都は、家庭部門における脱炭素の取組として、東京ゼロエミポイント事業を実施し、省エネ性能の高い家電への買換え等を促進しています。
 特に、猛暑状況等を踏まえ、令和七年八月末からは、高齢者や障害のある方を対象にエアコン購入支援を拡充するなど、都民の命と健康を守る観点からも取組を進めているところです。
 一方で、家庭用エアコンの冷媒には、二酸化炭素と比べて極めて高い温室効果ガスを有するフロンが使用されており、老朽化によるフロンの漏えいを防止するためにも、古いエアコンの買換えは重要であるというふうにも考えております。
 まず、家庭用エアコンの買換えがフロン対策を含めた気候変動対策としてどのように意義を持つのか、併せて都のこれまでの取組についてもお伺いをいたします。

○中島環境改善部長 現在、家庭用エアコンの冷媒として使用されているフロンは、技術の進展により、十年以上前に主流であった機種と比べ、温暖化に与える影響が約七割以上低減しております。
 このため、都は、古いエアコンからの買換え等を促す東京ゼロエミポイント事業により、これまで約九十七万台のエアコンの買換え等を進めてまいりました。
 また、フロンの温室効果や古いエアコンの早期買換え、家電リサイクル法による適正処理等について、イベントや動画、SNSを活用した普及啓発を展開しております。

○関野委員 エアコンの買換えが温室効果の高いフロンの漏えい対策という観点からも重要であり、東京ゼロエミポイント事業で百万台に近いエアコンの買換えを促進してきたこと、これが確認をできました。
 今後とも、東京ゼロエミポイント事業と連携をしながら、買換えの意義を都民に対し丁寧に発信し、取組を進めていただきたい、こういったことを期待しております。
 次に、家庭用エアコンの廃棄時のフロン対策についてです。
 買換えや引っ越し、建物解体時など、エアコンが廃棄される際に、その過程においてフロンの漏えいのリスクがあると指摘をされております。家電リサイクル法に基づき適正に処理さえすれば、フロンはしっかり回収されるとのことですが、その割合は国の統計によると約四割から五割にとどまっております。
 都は、家庭用エアコンの廃棄時におけるフロン漏えい防止対策についてどのように取り組んでいるのか、この点についてお伺いをいたします。

○中島環境改善部長 今年度実施した関連事業者へのヒアリングや文献調査の結果、家庭用エアコンを取り外す際の不適切な取扱いによる漏えいリスクが高いことが明らかになってまいりました。
 そのため、来年度から新たに取り外し等を担う電気工事事業者等向けに、ガイドブックの作成や研修会の開催、取り外し現場でのフロン回収機を用いた実地講習などにより、フロン漏えい防止の技術力向上を支援してまいります。
 また、フロンの漏えい防止技術を有する優良な事業者を登録、公表する新たな制度を設け、都民に広く活用を促すことで、取り外しから廃棄まで一貫して漏えいを防止できる体制を構築してまいります。

○関野委員 電気工事事業者などの技術力向上を支援するとともに、優良な事業者の登録制度を設けるなど、廃棄時の対策を進めていくということが確認をできました。
 一方、実際に優良な登録事業者を都民に利用してもらうためには、まず、そういった制度があることをしっかり都民に伝えなければいけないのかなというふうに思います。また、身近な家電である家庭用エアコンの廃棄に関する周知は、市町村と連携して取り組んでいくこと、これも効果的であるというふうにも考えております。
 そこで、都は今後、どのように広報を展開していくのか、この点についてお伺いをいたします。

○中島環境改善部長 都民に優良な登録事業者の利用を促していくためには、エアコンの廃棄のタイミングを捉えた周知や、都民に身近な市区町村と連携した広報が効果的でございます。
 このため、都は来年度、建物の建て替えの際にエアコンを廃棄する都民に向けて、ハウスメーカー等と連携した周知を開始いたします。また、引っ越しが多い時期に集中的な広報を展開してまいります。
 さらに、市区町村との連絡会議等で登録制度の情報共有を行うとともに、市区町村が行う広報やイベントなどを支援することで、様々な機会を通じ、幅広く都民にフロンの適正処理の必要性を訴えてまいります。

○関野委員 ありがとうございます。市町村と連携して、オール東京で取り組んでいただければと思っております。来年度から、都が全国に先駆けて家庭用エアコンからの総合的なフロン漏えい防止対策に着手する、これを評価しておきます。
 二〇三〇年のカーボンハーフとその先を見据え、実効性のあるフロン対策を進めていただくことをあえて要望をしておきます。
 次に、不法投棄についてです。
 産業廃棄物の不法投棄について伺います。
 かつては日本各地で大規模な不法投棄が発生し、深刻な社会問題となっていましたが、法規制の強化や各自治体の取組などの効果によって、全国的には減少傾向にあると理解をしております。
 こうした不法投棄は、一たび発生すれば、周辺地域への環境影響や原状回復に大きな労力と費用を費やすことになることから、未然に防止していく取組が何より重要です。
 不法投棄件数の約八割が建物解体等の現場から発生していると聞いておりますが、まず、都における不法投棄防止に向けた取組や、その成果についてお伺いをいたします。

○宗野資源循環推進部長 都は、解体工事現場等への産廃Gメンによる立入り指導を都内で年間千件以上実施しておりまして、分別保管状況や委託契約の締結状況、マニフェストの確認等を実施しております。
 あわせて、関東甲信越や福島県、静岡県の三十七の自治体で構成される産廃スクラム等において、収集運搬車両への一斉路上調査や船舶、ヘリを使った港湾、河川、山間部のパトロールを実施しております。
 加えて、効果的な対策事例など適正処理確保に向けた情報共有など、広域的な連携を通じて未然防止につなげております。
 この結果、近年、都内において、国に報告が必要となる十トン以上の不法投棄の発生はございません。また、産廃スクラム管内でも不法投棄件数は減少傾向となっております。

○関野委員 発生源対策、とりわけ解体工事現場への立入り指導が重要であり、環境局では、産廃Gメンが年間千件以上現場に入っているということが分かりました。
 近年、解体現場の作業員が外国人であることも多いというふうに聞いておりますが、現場の指導に当たっては、言葉の障壁もあり、一筋縄ではいかないのかなというふうにも推察しているところです。
 そこで、解体現場における不法投棄防止に向けた都の取組状況、これについてお伺いをいたします。

○宗野資源循環推進部長 解体工事現場では、言語が通じにくい外国人の方も多いことから、都の産廃Gメンが、現場作業員だけでなく、日本語の通じる元請業者等に対し、適切な委託契約やマニフェストの交付など、排出事業者責任を丁寧に指導しております。
 また、警視庁と連携いたしまして、無許可業者の関与や悪質な不法投棄が疑われる事案について追跡調査を行うなど、関係機関とも連携し、厳正に対応しておるところでございます。
 こうした取組により、解体工事現場等を起因とする不法投棄の未然防止につなげております。

○関野委員 ありがとうございます。不法投棄対策は地道な取組でありますが、産廃Gメンによる未然防止対策、発生後の迅速で的確な対応、こういったのが極めて重要になってきます。
 引き続き、現場立入りなど発生源対策のほか、警察や地元自治体、または他県市と連携した不法投棄対策に着実に取り組んでいただくことを要望しておきます。
 が、先ほどもほかの部分でもお話しさせていただきました、やはり日本人も、そのときいた外国人、昭和の時代にいた外国人ですね、そういった人たちは、やってはいけないというところに対して、性善説でやらないようにしていました。ある意味、今の日本人、若者の中にもいますし、多くなってきた外国人の中にも、捕まらなきゃ問題ないんだというような考えの方も多く出てきております。そういった方々がいるということを踏まえて、こういった取組をしていただきたいというふうに思っております。
 また、今答弁の中で、日本語の通じる元請業者に対しというような話もありました。こちらにいる外国人がどういった形で就業に来ているのかによっては、日本語が通じない外国人という時点で、やはりこれ問題な状況も出てきます。
 ある意味、私がいいたいのは、外国人実習制度、こういった問題の中で、ある程度の日本語ができた上で日本に来るというのが、これ決まりです。今ここでいっても、多分生活文化局とか、そっち側の話にもなるんで、そういう意味では、もし日本語ができない方がいた場合、んっというような、ちょっと疑問を持っていただいて、それでしっかりとお話ができるような方とも話をして、しっかりとそういった、環境局じゃできない、例えば警察だったり入管だったり、そういったところ、いろんなところともありますので、そういった方々としっかりと協力をしていただきたいというふうにも思っております。
 不法投棄対策は、立入検査、こういった中でも、もし、今いった不法労働ですね、ここ、環境局じゃ多分できないと思いますので、しっかりと警察などと連携して対応していただくということを再度お願いをいたしまして、私からの質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

○清水委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時三十三分散会