環境・建設委員会速記録第十二号

令和七年十一月六日(木曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長清水やすこ君
副委員長天沼ひろし君
副委員長とや英津子君
理事竹平ちはる君
理事藤井あきら君
理事風間ゆたか君
しのはらりか君
村松としたか君
田中とも子君
本橋たくみ君
田村 利光君
保坂まさひろ君
中村ひろし君

欠席委員 一名

出席説明員
環境局局長須藤  栄君
次長緑川 武博君
総務部長荒田 有紀君
環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務三浦亜希子君
政策調整担当部長白石 正樹君
気候変動対策部長小林 洋行君
再生可能エネルギー実装推進担当部長長谷川徳慶君
率先行動担当部長真島 建司君
建築物担当部長松岡 公介君
環境改善部長中島 隆行君
環境改善技術担当部長丹野 紀子君
自然環境部長生物多様性担当部長兼務関   威君
資源循環推進部長宗野 喜志君
資源循環技術担当部長横山 英範君
資源循環計画担当部長木村 真弘君

本日の会議に付した事件
環境局関係
事務事業について(質疑)

○清水委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより環境局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○須藤環境局長 去る十一月一日付の人事異動により、新たに説明員となりました幹部職員をご紹介させていただきます。
 政策調整担当部長の白石正樹でございます。自然環境部長で生物多様性担当部長兼務の関威でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○清水委員長 紹介は終わりました。

○清水委員長 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○荒田総務部長 去る九月十九日の当委員会で要求いただきました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会資料をご覧ください。
 表紙をおめくり願います。目次にありますとおり十九項目ございます。
 まず、一ページをお開き願います。1、都内の二酸化炭素排出量の部門別推移(過去五年分)でございます。
 令和元年度から令和五年度までの各年度における産業、家庭、業務、運輸及びその他の各部門の二酸化炭素排出量を記載しております。
 令和五年度は速報値となっており、二ページ及び三ページにつきましても同様となっております。
 なお、表の上段には、京都議定書の基準年である平成二年度の数値及び都の温室効果ガス削減目標の基準年である平成十二年度の数値を記載しておりまして、こちらも二ページ及び三ページについて同様に記載しております。
 二ページをお開き願います。2、東京の温室効果ガスの年間排出量の推移(過去五年分)でございます。
 令和元年度から令和五年度までの各年度における東京の温室効果ガスの年間排出量を記載しております。
 三ページをお開き願います。3、都内のエネルギー消費量の部門別推移(過去五年分)でございます。
 令和元年度から令和五年度までの各年度における産業、家庭、業務及び運輸の各部門のエネルギー消費量を記載しております。
 四ページをお開き願います。4、風力発電、地熱発電、水力発電、バイオマス発電、太陽光発電の普及状況(過去五年分)でございます。
 令和元年度から令和五年度までの各年度における発電方式ごとの設備容量を記載してございます。
 五ページをお開き願います。5、再生可能エネルギーによる都内電力利用割合(過去五年分)でございます。
 令和元年度から令和五年度までの各年度における再生可能エネルギー電力利用割合等を記載してございます。
 六ページをお開き願います。6、保全地域に係る指定面積、公有化面積、公有化予算額及び公有化決算額(過去五年分)でございます。
 令和三年度から令和七年度までの各年度における保全地域に係る指定面積、公有化面積、公有化予算額及び公有化決算額を記載しております。
 七ページをお開き願います。7、都内自動車走行量の推移(過去十年分)でございます。
 平成二十五年度から令和四年度までの各年度における旅客及び貨物の自動車走行量を記載しております。
 八ページをお開き願います。8、都内の新車販売台数及び自動車走行距離に占めるEV・PHV・FCVの割合(乗用車)(過去五年分)でございます。
 令和元年度から令和五年度までにおける(1)、新車販売台数及び(2)、自動車走行距離に占めるEV、PHV及びFCVの割合を記載しております。
 九ページをお開き願います。9、建設汚泥の発生量(過去五年分)でございます。
 平成三十年度から令和四年度までの各年度における建設汚泥の発生量を記載しております。
 一〇ページをお開き願います。10、区市町村で回収している容器包装プラスチック量及びリサイクル量並びにその合計(令和五年度、区市町村別)でございます。
 令和五年度における区市町村別のペットボトルと容器包装プラスチックの発生実績とリサイクル量を一一ページにかけて記載しております。
 一二ページをお開き願います。11、都有施設の太陽光発電システムの設置ポテンシャル及び設置状況の推移(施設分類別・過去五年分)並びに区市町村有施設における設置状況の推移(区市町村別・過去五年分)でございます。
 (1)、都有施設につきましては、令和元年度から令和五年度までの各年度における施設分類ごとの設備容量及び平成三十年度に実施した調査における設置ポテンシャルを記載しております。
 一三ページをお開き願います。(2)、区市町村有施設につきまして、令和元年度から令和五年度までの各年度における区市町村ごとの設備容量を一五ページにかけて記載しております。
 一六ページをお開き願います。12、省エネ、再エネのための補助金利用実績(予算額・決算額・交付申請件数・支払件数)(過去五年分)でございます。
 令和二年度から令和六年度までの各年度における事業ごとの予算額、決算額、交付申請件数、支払い件数を二〇ページにかけて記載しております。
 二一ページをお開き願います。13、東京ゼロエミ住宅導入促進事業及び東京ゼロエミ住宅普及促進事業の実績でございます。
 (1)では、令和元年度から令和六年度までの戸建て住宅、集合住宅ごとの交付申請件数及び支払い件数を記載しております。
 (2)では、令和六年度における戸建て住宅、集合住宅ごとの水準一から水準三まで及び水準Cから水準Aまでの交付申請件数の内訳について記載しております。
 二二ページをお開き願います。14、既存住宅の断熱補助の補助実績でございます。
 令和二年度から令和六年度までの各年度における高断熱窓及び高断熱ドア、外壁・床等の断熱、高断熱浴槽それぞれにつきまして、補助件数及び金額を記載しております。
 二三ページをお開き願います。15、区市町村との連携による環境政策加速化事業における再エネ導入拡大に係る事業の補助実績でございます。
 令和六年度における各事業ごとに補助した自治体数及び金額を記載しております。
 二四ページをお開き願います。16、緑被率、みどり率の推移でございます。
 区部及び多摩地域それぞれにつきまして、(1)では平成三年及び七年の緑被率を、(2)では平成十年から令和五年まで五年ごとのみどり率を記載しております。
 なお、次の二五ページに、みどり率の用途別の内訳等を記載しております。
 二六ページをお開き願います。17、東京都レッドデータブックに掲載された東京本土部における保護上重要な野生生物種数の推移でございます。
 一九九八年、二〇一三年、二〇二三年の各年度における分類群別の種数を記載しております。
 二七ページをお開き願います。18、アスベスト対策に係る補助事業の実績(過去五年分)でございます。
 令和三年度から令和六年度までの事業ごとの金額及び補助件数を記載しております。
 二八ページをお開き願います。19、都内の太陽光パネルのリサイクル補助実績でございます。
 令和五年度及び令和六年度における都内の太陽光パネルのリサイクル補助実績を記載しております。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○清水委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○保坂委員 それでは、よろしくお願いします。
 まず初めに、八丈島の災害廃棄物処理について伺ってまいります。
 台風二十二、二十三号の豪雨と暴風が直撃した八丈島では、断水や家屋の損傷によって今も自宅に戻れず、避難している世帯も多くあります。改めて被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 小池知事は、十月十五日に八丈島を視察され、元の日常にただ戻るというだけでなくて、島のさらなる魅力向上につなげるため、全力で復旧、復興を進めていく方針を示されました。
 早期の復興に向けては、損壊した家屋や倒木、流木などの災害廃棄物を迅速に処理していくことが欠かせません。
 そこで、そのためには、都は、マンパワーなどが不足する町役場をしっかりと支えながら災害廃棄物処理を円滑に進めるための体制を確保していくことが重要になると考えますが、見解を伺います。

○宗野資源循環推進部長 環境局では、台風二十二号が通過した直後の十月十日には、第一陣として職員三名を派遣し、島内における災害廃棄物処理施設の稼働状況や廃棄物等の運搬車両の通行ルート等について現地確認を行うとともに、町役場と連携し、応急対応等に関する調整を図ってまいりました。
 加えて、台風二十三号の通過後からは、派遣職員を毎日五名の班編成として増強いたしまして、町役場のみならず、地元の廃棄物処理業者等とも緊密な連携を、調整を行いながら災害廃棄物の仮置場や運営支援、また災害廃棄物の発生量推計などを支援しております。
 今後は、八丈町における災害廃棄物処理方針の策定に向けた技術的助言に加え、仮置場に集積されている災害廃棄物の円滑な搬出、処理をプッシュ型でサポートし、迅速な処理につなげてまいります。

○保坂委員 今の答弁で環境局が台風二十二、二十三号が直撃する、まさにその合間に職員を派遣されて、その後も円滑な廃棄物処理に向けた支援に取り組んでいることが今分かりました。引き続き、町役場などと緊密な連携を取っていただいて、災害廃棄物の処理ルートをしっかりと確保され、迅速な復旧につなげていくことを求めておきます。
 富士箱根伊豆国立公園に指定されている八丈島は、その美しい海岸線と八丈富士や三原山が存在し、海岸沿いを中心に自然公園の施設が整備されています。
 台風二十二、二十三号の風速五十メートル近い暴風によって家屋の屋根や壁は吹き飛ばされ、土砂災害が発生するなど、八丈島における建物やインフラの被害は甚大です。また、いまだ一部の地域では断水が続く深刻な状況が続いています。
 そこで、今回の台風による自然公園施設の被害状況についてを伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 先月の台風二十二号、二十三号では、海岸沿いの底土園地、南原園地、大潟浦園地において、トイレの屋根等の破損や案内板が崩壊する被害がございました。
 また、八丈島空港に近い大賀郷園地や八丈植物園内では、温室のガラス破損や多数の倒木が発生しております。

○保坂委員 園地には島民が利用する広場もあって、憩いの場になっているとも聞いています。今は島民の生活再建に関わる工事などがもちろん優先とはなりますが、自然公園の施設についても、段階的に復旧を進めていく必要があると考えますが、見解を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 被害のあったトイレ等の施設は、屋根の応急処置などを実施し、安全を確保した上で開放を進めております。また、園地内の倒木は処理し、主要な園路は通行可能な状態としております。
 生活インフラの復旧状況などを確認しつつ、今後どのような形で自然公園施設の修理を進めていくのか、八丈支庁と共に検討を進めてまいります。

○保坂委員 近年、強い勢力を持った台風や大雨警報が発令される頻度は増加傾向にあるように思います。災害から島民や観光客を守るためにも、復旧に当たっては自然公園の施設の強靱化という、まさにこの視点を加味してしっかり検討を進めていくことを求めておきます。
 続いて、島しょでのエネルギーの地産地消についてを伺います。
 先月、八丈島や青ヶ島を襲った大型の台風で、電力は一時、約六千五百軒が停電となりましたが、十月末時点では、大規模な土砂崩れが発生した周辺の家屋や施設を除いて復旧したとのことであります。
 強大な自然災害への備えとして、島しょにおけますエネルギーの地産地消は、まさに大きな課題であると改めて感じております。
 そこで今後、自然災害に強い島しょを築いていくためには、エネルギーの地産地消に向けた具体的な取組も必要と考えますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 島しょでは、強風や塩害など特有の自然条件への対応が必要なため、太陽光発電設備等の導入費用が高くなることから、都は令和四年度より、設備費等の四分の三を上限一億円まで助成する手厚い補助事業を実施しておりまして、昨年度は三十七件の申請がございました。
 また、令和六年度からは、停電時の電源確保などレジリエンス向上の観点から、蓄電池の補助上限容量を撤廃するなど助成内容を拡充した結果、昨年度は、前年度比約一・五倍の容量の約六百七十キロワットアワーの蓄電池の申請がございました。
 あわせて、都有施設においても、太陽光発電設備と蓄電池の導入を進めておりまして、昨年度は合計で約九十キロワットの太陽光発電設備と約八十キロワットアワーの蓄電池を設置し、今年度は二施設の設置を進めております。
 今後も、島しょ地域におけるエネルギーの地産地消を推進していくため、庁内各局等と連携を図りながら、太陽光発電設備と蓄電池のさらなる普及を推進してまいります。

○保坂委員 島しょにおいては、地域のレジリエンス向上に向けた再生可能エネルギーの地産地消の推奨は極めて重要な課題です。
 今後も、多様な主体との連携を深めていき、さらなる再エネ導入の拡大に積極的に取り組んでいただくことを求めて、次のテーマに移ります。
 続いて、建築物の環境報告書制度、いわゆる太陽光パネル設置義務化の制度などについて聞いてまいります。
 本年四月に開始されました本制度は、大手ハウスメーカーなどを対象とするとともに、中小のハウスメーカーなども任意に参加できる制度であり、太陽光パネルの設置状況などの公表を通じて、まさに意欲のある事業者の取組を促すものであります。
 本制度をてこにして、環境性能の高い住宅を広げていくためには、大手ハウスメーカーなどの中でも先進的な事業者のさらなる取組の促進と、義務の対象とならない中小のハウスメーカーや地域の工務店などを含めた業界全体の底上げが重要になってまいります。
 そこで、まずは大手ハウスメーカーなどによります、より環境性能の高い住宅の供給に向けました具体的な取組状況を伺います。

○松岡建築物担当部長 都は、本年八月に制度開始後初めてとなる訪問を行うなど、各社の取組を把握しております。
 具体的には、屋根の形状に対応して太陽光パネルの搭載容量を増やすことが可能な小型パネルや建材一体型パネル、近隣への反射光のまぶしさを軽減するパネルの積極的な採用など、東京の地域特性に対応した取組が見られました。
 また、集合住宅においては、屋根の大きさを最大限活用し、より容量の大きい太陽光パネルの設置に向けた取組が進展していることが確認できました。
 こうした取組をポータルサイト等で紹介することで、業界全体のさらなる取組の向上につなげてまいります。

○保坂委員 今の答弁で大手ハウスメーカーなどの先進的な取組状況、これが確認できました。
 続いて、中小のハウスメーカーや地域の工務店などがその技術力を高めるとともに、建築物環境報告書制度へ参加することによって、業界全体の底上げにつなげていくべきと考えますが、見解を伺います。

○松岡建築物担当部長 都は、住宅の環境性能の向上等に向け、中小ハウスメーカー等による住宅モデルの開発や、地域工務店による設計、施工技術の向上の取組に対して経費の一部を支援しております。
 また、環境性能の高い住宅の普及に取り組む事業者を表彰する東京エコビルダーズアワードにおいて、地域工務店等の制度参加を促すため、今年度から地域ビルダー部門を新設いたしました。
 当該部門には、地域工務店等十五事業者から応募があり、そのうち二事業者は、さらに制度への参加を申請するなど、着実に事業者の取組に広がりを見せております。
 引き続き、意欲ある事業者を支援するとともに、より多くの制度参加を促す取組を進めることで、事業者全体の底上げを図ってまいります。

○保坂委員 中小のハウスメーカーなどの制度参画に向けた都の取組と事業者への広がりについて、今確認ができました。引き続き、先進的な事業者の取組の普及と義務の対象とはならない事業者の取組の促進を通じて、環境性能の高い建物を業界全体のスタンダードとしていくことを期待しております。
 続いて、太陽光発電設備の普及など、既存の住宅ですね、これにおける脱炭素に向けた取組について伺います。
 今年度より新築住宅などへの太陽光義務化制度が開始されましたが、太陽光発電設備のさらなる普及拡大のためには、都内約七百万戸といわれる既存住宅への設置推進が欠かせません。
 また、近年では、太陽光発電設備と併せて蓄電池を設置するご家庭も増えてきており、住宅のレジリエンスを高める観点でも、既存住宅の脱炭素化は大変重要な取組であります。
 そこで、既存住宅の脱炭素化に向けた取組と断熱・太陽光住宅普及拡大事業、これの実績について伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、住宅関連団体約五十社で構成される東京都省エネ・再エネ住宅推進プラットフォームを活用し、業界団体と意見交換を行いながら様々な助成制度の周知を行っております。
 また、太陽光発電設備の設置メリットを分かりやすく伝える動画の作成のほか、SNS発信や知名度の高いキャラクターを活用した広報を行い、建物の脱炭素化に向けた意識醸成を図っております。
 主に既存住宅向けの支援事業である断熱・太陽光住宅普及拡大事業の令和六年度の申請実績は、太陽光発電設備や蓄電池を中心に大きく件数が伸長し、事業全体で前年度の約二倍となる十万件程度となりました。また、今年度上半期の申請実績は、昨年同時期比で約二割増となっており、さらなる増加傾向となっております。

○保坂委員 着実に伸びているということが確認できました。
 都は、特に近年、太陽光義務化制度をてこにして、建物の脱炭素化に関わる支援や発信を大幅に強化をしてきました。これまでの取組が、まさに少しずつ実を結んでいる結果だと認識をしております。
 ぜひこうした支援を継続して、着実に実績を積み重ねるなど、二〇三〇年カーボンハーフ実現に向けた施策を一層加速していっていただきたいと思います。
 さて、今の質疑では、都による建築物環境報告書制度や断熱・太陽光住宅普及拡大事業など、太陽光パネルの導入促進について伺ってきましたが、一方で、太陽光パネル使用後のリサイクルへの対応も重要になってきます。
 太陽光パネルの寿命は、二十五年から三十年とされていますことから、二〇一二年の固定価格買取り制度開始以降に設置された太陽光パネルの廃棄が二〇三〇年代半ば以降に本格化していくと見込まれます。
 こうした状況を見据えて、都は、国に先駆けて、高度にリサイクルができる首都圏の施設を指定され、当該施設で処理される住宅用パネルに対して補助を実施することで、このリサイクルのルートを構築していることは評価ができます。
 昨年の事務事業で私が太陽光パネルのリサイクル促進について質問をした際に、都からは、施設の追加指定に向けた公募の実施に加えて、補助上限の拡大や、その周知に取り組んでいくんだと非常に力強い答弁をいただいております。
 そこでまず、これまでに指定された施設数、そのうち都内の施設数、補助の実績について伺います。それに合わせて今後、補助制度の利用をどのように促していくのか伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都が指定するリサイクル施設は、令和五年度の補助開始時点では六施設でありましたが、昨年度に二施設、今年度に一施設を追加し、現在九施設となっております。そのうち都内は一施設でございます。
 また、補助実績は昨年度末までで十四件でしたが、今年度は既に十三件の申請を受け付けておりまして、累計で二十七件となっております。
 今後は、解体工事業者への個別案内や、太陽光発電関連団体が開催するイベント等を通じて、補助制度のさらなる利用拡大を図り、パネルのリサイクルを促進してまいります。

○保坂委員 都が指定するこのリサイクル施設と補助の実績がちょっとずつ着実に増えているということが分かりました。
 しかし、都が指定している施設のうち、都内はいまだ一つのみとなっております。廃棄される太陽光パネルは産業廃棄物でありまして、広域処理が原則ではありますが、効率的な運搬の面から、排出場所から施設までの距離は短い方が望ましいとも考えます。
 そこで、都内の効率的なリサイクルの実現に向けた都の取組を伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、都内でのパネルのリサイクル事業に取り組む事業者を後押しするため、本年六月よりリサイクル設備の導入に対する補助を開始しております。
 さらに、廃棄場所からリサイクル施設への運搬効率の向上を支援するため、積替え保管場所の整備費用への補助も開始しております。
 これらの補助制度を都に登録している約三百社の産業廃棄物処理業者及び約二万社の収集運搬業者に対して案内しており、これまでにリサイクル事業に意欲を持つ複数の事業者から問合せを受けております。
 こうした取組により、効率的なリサイクル体制の構築を推進してまいります。

○保坂委員 本格廃棄時期を迎えるのは、まだ先ではありますけれども、施設の整備にも時間がかかります。今のうちから効率的なリサイクル体制を整えていくことが大変重要です。
 太陽光パネルの確実な再資源化に向けた取組を進めていくことを強く要望して、質問を変えます。
 深刻化する気候変動への対応として、ゼロエミッション東京を実現するには、運輸部門の中でもZEV、ゼロエミッションビークルの普及は不可欠であります。
 都は、新車販売に占める非ガソリン車の割合について、乗用車は二〇三〇年までに、二輪車は二〇三五年までに一〇〇%とする目標を掲げています。
 また、ZEVは走る蓄電池として、災害時の電力供給にも活用ができて、都市のレジリエンス向上に大変寄与する存在でもあります。
 こうした観点からも、ZEVの普及促進は重要であり、都の補助事業は、その推進力となっていると私は認識しております。
 そこで、ZEVのさらなる普及に向けて、乗用車及び二輪車に対する補助事業の取組と実績をまず伺います。

○小林気候変動対策部長 都は今年度から、ZEV購入時の補助額をEVの場合で最大百万円まで引き上げるとともに、電動バイク専用充電器の購入費やバッテリーシェアリングサービス利用料への補助を開始いたしました。
 こうした取組などにより、令和六年度の個人向けZEVの申請件数は九千八百十七件でありましたが、令和七年九月末時点では、前年同期比一・二倍の申請件数となっております。
 また、令和六年度の個人向け電動バイクの申請件数は百六十四件でありましたが、令和七年九月末時点では、前年同時期比二・二倍の申請件数となるなど、ZEV、電動バイクともに申請件数が増加しております。

○保坂委員 ZEV、電動バイクともに申請が好調だということが分かりました。
 今後もZEV普及により、脱炭素社会の実現に向けた取組を一層加速していただくことを求めて、次の質問に行きます。
 続いて、今回も引き続き、東京ゼロエミポイント事業についてを伺います。
 都内エネルギー消費量の約三割を占める家庭部門において、省エネ家電への買換えは、都民が日頃の暮らしの中で取り組める大変効果的な取組です。
 昨年十月には、東京ゼロエミポイント事業が大幅にリニューアルされました。販売時に直接値引きができる方式に変更したほか、一部家電対象製品については、新規の購入も対象としたり、長期の使用家電からの買換えに対してポイントの上乗せ枠を設けてくれました。
 本日は、事業リニューアルからおよそ一年がたったことを踏まえまして質問します。
 まず昨年、令和六年十月からの拡充をどのように周知してきたのかを伺うとともに、今年度の申請の実績を伺います。

○小林気候変動対策部長 令和六年十月の事業拡充に伴い、都は、店舗と連携したPRのほか、区市町村の広報紙やホームページへ掲載していただくなど、区市町村と連携した広報を実施いたしました。
 また、事業のポイントを分かりやすくまとめたPR動画を作成し、街頭ビジョンを活用した放映やウェブ広告を掲載するなど、都民が事業の情報を日頃から見聞きする機会を創出いたしました。
 今年度上半期の申請実績は、エアコンが約二十万七千台、冷蔵庫が約十二万九千台、給湯器が約二万台、LED照明器具が約十一万四千台となっておりまして、全体では約四十七万一千台と、前年同期比で約八割増と大きく増加しております。
 このうちエアコンと冷蔵庫について、長期使用家電の購入分は計十五万五千台、新規購入分は計三万二千台と、新たに拡充したメニューにつきましても多くの都民に活用をいただいております。

○保坂委員 事業拡充後、様々な広報が展開され、都民の省エネ行動を後押しできていることが、今具体的な数字をいただいて確認ができました。
 申請の実績が大きく伸びてきた理由は、ポイント拡充に加えて販売店と連携した取組、申請方法がよりシンプルになったことも大きな理由かと考えます。今後も継続して本事業を展開していくには、事業リニューアルに伴う都民や販売店の声も把握していくことが大変重要になります。
 これまで、都民などの声を踏まえた省エネ行動の促進について繰り返し要望、質疑をしてきたところですが、事業の大幅拡充による都民や販売店の反応は現在どういう状況なのか、事業の変更後、都民や販売店からはどのような声が寄せられているのか伺います。

○小林気候変動対策部長 令和六年十月の事業リニューアル以降、購入時に店舗で直接値引きを行う方式へと変更したことで、都民からは、申請が負担感なくできたとの声が多数寄せられております。
 また、製造から長期間経過したエアコンや冷蔵庫の買換え等については、付与ポイントを大幅拡充したため、これを機に省エネ家電への買換えを決断したとの声や、新規の家電購入も対象としたことで、より省エネ性能の高い機種が購入できたという声が届いております。
 販売店からは、店舗での直接値引きにより、省エネ家電の購入を進めやすくなったとの声が届いております。

○保坂委員 今の質疑で、令和六年十月の事業のリニューアルが多くの都民や販売店に好評で、今年度の申請実績からも、省エネ家電の買換えにつながっていることが今確認ができました。私も実際、この機に買換えをすることができたという都民の方々から多くの声をいただきました。
 都は、今年の八月に、暑さ対策もありまして、高齢の方や障害のある方を対象にしたエアコンのポイント拡充も開始をしました。
 今後も事業を継続しながら、必要に応じた見直しを行ってもらい、販売店などともしっかりと連携しながら、家庭での省エネ行動を促進していくよう強く求めておきます。
 続いて、家庭における宅配ボックスの設置について質問します。
 再配達を抑制する取組は、運送ドライバーの深刻な労働力不足、物流業界の課題への対応に加えて、CO2削減にも寄与する重要な取組です。
 都は、我が党の要望によって、令和六年度より、住宅への宅配ボックス設置に関わる区市町村への支援を新たに開始をしました。再配達抑制の重要性を発信しつつ、家庭の宅配ボックス設置を都と区市町村が連携して支援をしていくことは有効であると考えます。
 そこで、新たに創設された宅配ボックス設置に関わる区市町村への補助事業について、補助の活用に向けた取組と併せて実績を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、令和六年度より、区市町村が住宅を対象に宅配ボックスの設置を支援する場合、その経費の二分の一を補助する事業を開始いたしました。区市町村に対しては、課長会や説明会を通じて補助の活用を促すとともに、都民に対しては、再配達抑制に係る重要性について、家庭の省エネハンドブックで分かりやすくPRしております。
 本補助事業は、令和六年度に四自治体で活用いただき、約百九十件の設置につながりました。
 また、令和七年度には、新たに二自治体増え、計六自治体で補助を予定しております。
 今後も区市町村を通じて継続的に支援を実施してまいります。

○保坂委員 今後も区市町村と連携するということでしたので、粘り強く、この再配達抑制に向けた取組を進めていっていただくことを求めておきます。
 都は、ゼロエミッション東京の実現に向けて様々な施策を展開していますが、脱炭素社会の構築には、行政の取組だけでなくて、都民や事業者の理解と参加を促す機運の醸成が必要不可欠です。
 そのため都では、HTT、電力を減らす、つくる、ためるをキーワードに、都民、事業者の行動変容を促す広報活動を行っていますが、その取組状況や成果を伺います。

○小林気候変動対策部長 令和四年度の電力逼迫を背景に、節電アクションとしてスタートしたHTT広報は、令和六年度からは、節電から脱炭素へと訴求メッセージをアップデートしてきました。
 また、令和七年度は、太陽光設置義務化の初年度であることを踏まえ、減らすの次はつくる、ためるをキャッチフレーズに掲げ、つくる、ためるの訴求を強化するなど、都の重点施策と連動した広報展開を進めております。
 今年度は、約五億円の予算の下、タレントを活用した動画をテレビCMやユーチューブなどのウェブ広告で発信するとともに、話題性のあるイベントなどを実施しております。
 こうした取組の結果、HTT広報を見たことがある方の約九割が具体的なHTT行動を実践しているなど、高い広報効果を確認いたしました。

○保坂委員 それなりに効果が出ているんだと、都民の皆さんの行動に変化が見られたりということが今答弁でありました。今後もより多くの都民の方々の理解と協力を得ながら、施策を前進していけるよう創意工夫を凝らして、効果的な広報活動を行っていただくことを求めて、次の質問に移ります。
 続いて、熱中症対策について伺います。
 もはや災害級ともいえる厳しい暑さから、都民の命と健康を守るための取組を加速させることは喫緊の課題です。その取組の一つとして、区市町村が指定される暑熱避難施設、いわゆるクーリングシェルターを増やしていくことが重要であると私も繰り返し求めてきました。
 昨年度まで、都内には千五百二十五施設のクーリングシェルターが指定されていましたが、二〇三五年までには三千施設の政策目標の達成に向けて、さらなる指定の促進が必要になってきます。昨年度の環境・建設委員会でも質問しましたが、特に業界団体へ呼びかけるなどして、民間の施設の指定を促進することが重要になってまいります。
 そこでまず、今年度の指定促進の取組と指定の状況についてお伺いします。

○松岡建築物担当部長 今年度、都は、クーリングシェルターが未指定の区市を重点的に訪問し、指定の働きかけを行うとともに、日本百貨店協会、日本チェーンストア協会等の業界団体を訪問し、指定への協力を依頼いたしました。
 こうした取組により、六区市が新たに公共施設等における指定を行い、百貨店やスーパーマーケット等、民間施設においても指定が拡大しております。
 この結果、今年度、新たに四百八十三施設が指定され、合計で二千八施設となりました。そのうち民間施設は四百六十九施設であり、昨年度の約三倍に増加いたしました。
 これからも区市町村や業界団体等と連携し、クーリングシェルターの指定拡大に努めてまいります。

○保坂委員 区や市、業界団体に対する積極的な働きをしてもらって、民間施設を含めて施設数が大幅に増加しているということが今確認ができました。
 一方で、都民が外出時に厳しい暑さを避けるためにクーリングシェルターを指定するだけでなくて、施設の場所も含めた認知度を向上させることも重要になってまいります。
 そこで、クーリングシェルターの周知に関わる取組について伺います。

○松岡建築物担当部長 都はこれまで、施設の位置を分かりやすく確認できるよう、東京都防災マップ等に掲載してまいりました。
 今年度から新たに東京暑さマップからクーリングシェルターの位置を確認できるようにするなど、アクセス性向上を図るとともに、活用を呼びかける動画配信や区市町村へのポスター配布を行いました。
 さらに、子供政策連携室と連携し、夏休み中にクーリングシェルター等で実施するイベント情報を提供するなど、子供向けの利用促進を図っております。
 こうした取組を通じ、クーリングシェルターの利用拡大につなげてまいります。

○保坂委員 クーリングシェルターの周知についても様々な取組、これを進めているということは今答弁でいただきました。
 一方で、実際のその施設がクーリングシェルターであることが分からなければ、せっかくの取組も効果が十分発揮されません。
 そこで、クーリングシェルターであることが誰にでも分かるようにはっきりと表示していくべきと考えますが、見解を伺います。

○松岡建築物担当部長 都は昨年度、現地で都民の目に触れやすくするため、クーリングシェルターであることを表示するためのステッカーを新たに作成し、希望する区市町村へ約三千枚配布いたしました。
 さらに、暑さが本格化する前の本年五月に、改めて都民が認識しやすいよう、区市町村に対してステッカーの貼付について協力を依頼いたしました。
 また、区市町村の周知活動に対しては、のぼり旗、ポスター、チラシの作成等の取組について、経費の一部を補助しております。
 今後、区市町村とも連携しながら、一層都民がクーリングシェルターを現地ではっきり認識できるよう、さらなる取組を検討してまいります。

○保坂委員 ぜひしっかり周知をお願いいたします。
 続いて、データセンターの整備について伺います。
 大規模なビルなどの建物は、一度建てられれば数十年にわたり使用されるため、着実に環境配慮の取組を促進していくことが重要になります。都内でも、工場などの跡地に大規模な建物が建設される事例が見られますが、その中でも、近年新たな社会インフラといわれるデータセンター計画への関心が高まっています。
 このような計画は、多くの場合、最初のステップとして、新たな土地所有者や地元自治体により土地利用構想がまず策定され、土地利用の計画が決定した後、土地の造成や道路の整備などが行われて、最後に建物が建設されるといった流れでステップを踏んで、段階的に進んでいくことになります。
 こうしたプロセスにおいて、まちづくりの在り方の方向性を担う自治体や、国や都のまちづくりの、その各部門などの極めて多岐にわたる主体が関わることになって、相互に連携をしながら、それぞれの役割を果たしていくことが求められていると考えております。
 そこで、環境局もこうした大規模な建物の整備に際しては、条例制度を通じた関わりを持っておりますが、都内で新たにデータセンターを建設するに当たっての環境局の役割や関わり方について伺います。

○小林気候変動対策部長 データセンターの建設に当たりまして、当局は、環境への配慮の観点から、建築確認申請や建物竣工後の各段階を捉え、建築物等に起因する環境への負荷の低減を図るため、条例に基づく義務制度を活用して、省エネ、再エネ利用を促しております。
 具体的には、土地利用の計画が決まった後に、大規模な新築建物に対して、地域における脱炭素化に関する計画制度において、建築確認申請等の三百日前までに省エネ、再エネ目標の設定などを求めております。
 また、建築物環境計画書制度では、建築確認申請等の提出日までに省エネ性能基準への適合や再エネ設置、建物の排熱対策などの計画を求めております。さらに、建物の運用後は、キャップ・アンド・トレード制度により、CO2排出量の総量削減義務を課しております。
 こうしてそれぞれのフェーズにおいて建物の脱炭素化を促進することにより、環境への配慮を求めております。

○保坂委員 今の答弁で環境局は建物の建設から竣工後の各段階を捉えて、建物の脱炭素化を図る役割をまさに担っているということが分かりました。
 まちづくりという中長期的なスパンで見ますと、環境局の制度自体は、大規模建築物の立地の規制などを行うというものではなくて、主に土地利用の計画が決定した後のステップにおいて、建物の環境配慮を促進するということで理解をしました。
 社会に不可欠なデータセンターの整備と脱炭素化を両立するためには、こうした優れた制度を運用する役割は大変大きいと考えます。引き続き、様々な関係者と連携を図り、取組を進めていくことを強く求めておきます。
 続いて、ツキノワグマ対策について伺います。
 近年のツキノワグマに伴う事態の深刻化を踏まえて、都は、防除対策や普及啓発、出没時に備えた訓練の実施など、様々な対策を行っております。それぞれの対策の実効性を一層高めていくには、熊の生息実態や、熊の行動などをしっかりと把握することが重要であると考えております。
 そこでまず、熊の生息実態の把握などについて、都はどのように取り組んでいるのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都が令和二年度に実施した調査では、東京のツキノワグマの推定生息数は約百六十頭でございます。
 現在、最新の生息状況の調査を進めるとともに、併せて捕獲した熊にGPS首輪を装着し、移動距離や行動特性などを把握する調査を実施しております。

○保坂委員 熊の生息実態などの把握を進められているということが今確認できましたが、ぜひこうした調査結果を基に専門家の意見などを伺いながら、防除対策の効果を高めていくことを求めておきます。
 熊の出没時には、熊を捕獲する狩猟の担い手の役割は欠かせません。しかし、現在、都内には熊の捕獲技術を持つ狩猟者は大変限られており、高齢化も指摘され、狩猟の担い手の育成は重要な課題です。
 そこで、都内におけます狩猟の免許取得者の状況及び実際に猟を行っている方の人数を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 令和六年度末の狩猟免許保有者は、銃猟、わな猟、網猟の単純合計で約八千五百名であり、このうち熊の銃猟などに用いる装薬銃を使用できる第一種銃猟免許保有者は約四千二百名でございます。
 また、昨年度、都内で狩猟を行うための登録申請者数は三百七十四名、そのうち第一種銃猟登録者は二百六十名でございます。

○保坂委員 今答弁いただいたように、狩猟免許保有者に対して、実際に猟を行っている人の人数は決して多くはないということであります。
 こうした状況に対し、都は猟友会と連携して、狩猟の担い手育成に向けた講習会を開催する、こういったことは新たな取組を行っているということで理解を示し、また評価ができます。
 一方で、熊の捕獲は、より高度な捕獲の技術が必要だと聞いております。狩猟者の裾野を広げることに加えて、今後、熊の捕獲にも対応できる高い技術を持ったハンターを育成する方策についても検討されることを求めます。
 狩猟者の育成は重要な課題でありますが、一方で、猟銃を使える人が無秩序に増えることは、一面で危険ではあるのではないでしょうか。
 そこで、猟銃の免許試験はどのような方を対象に、どのような試験内容であるのか、また、猟銃の所有まではどのような手続があるのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 狩猟免許は、銃猟免許は二十歳以上、網やわな免許は十八歳以上の都内に住民登録している方が受験対象となります。
 狩猟免許試験は、鳥獣保護管理法などに関する知識試験、視力、聴力、運動能力などの適性検査、実技等の技能試験により合否が判定されます。受験に際しては、精神障害や麻薬中毒者等ではないことを証明する医師の診断書等の提出が必要となります。
 また、銃器を所持するためには、銃刀法に基づき、東京都公安委員会から銃砲所持許可を取得する必要がございます。この許可申請には、猟銃等講習会と射撃教習を受けた修了証明書のほか、狩猟免許試験と同様、医師の診断書の提出が必要となります。

○保坂委員 今ここまで、生息実態の把握や担い手の問題について質疑をしてきましたが、熊の問題は年々深刻化しています。熊自体の生息や行動の変化、里山の荒廃による生息域の拡大など、様々な変化に対応し、実効性の高い取組を展開していただくよう求めておきます。
 今の質疑や、さきの我が党の代表質問で、都のツキノワグマ捕獲を担う狩猟者の育成についての質問を通じて、その課題と取組を共有することができました。現在も全国的に熊による死傷者数は過去最多のペースで増加をしています。
 そこで、視点を変えて、人身被害を少しでも減らせるよう、熊出没の注意喚起や防除対策などについて、どのように都民への周知を行っているのか、この視点で質問していきたいと思います。
 ツキノワグマは、レッドリスト、これに掲載されていることから、狩猟を行うことができず、捕獲は人身被害のおそれがある場合などに限られます。
 そこで、こうした情報はどのように周知をしているのか、また、どのような方法で熊を捕獲しているのか、実例と併せて伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、自然環境保全審議会の議論を経て策定した鳥獣保護管理事業計画により、ツキノワグマの狩猟を禁止しており、ホームページ、狩猟免許受験者向けの狩猟読本及び狩猟登録者に交付する鳥獣保護区等位置図、通称ハンターマップにおいて周知を図っております。
 熊が市街地等に繰り返し出没する場合は、市町村が箱わなを設置して捕獲するほか、人の生命、身体に危険が生じた場合には、警察官職務執行法等に基づき、猟銃による捕殺を行っております。
 なお、本年九月、人の日常生活圏に熊が出没した場合に、安全確保など一定の条件を満たしたときに、市町村長の判断で銃器を使用した捕獲等ができる緊急銃猟制度が設けられております。

○保坂委員 ツキノワグマによる人身被害のニュースを目にする機会が増えています。今年度は、先月、十月末時点で全国で過去最悪の十人を超える死者が出ております。
 こうした人身被害は、特に熊の生息地である山林で発生するケースが多いことから、山菜狩りや登山者に対して一層の注意喚起を行うことが必要と考えますが、見解を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、TOKYOくまっぷによる目撃情報の発信に加え、自然公園施設等におけるチラシ配布、JR駅等へのポスター掲示、Xや「広報東京都」への記事掲載など、様々な媒体により、登山者や観光客に対する注意喚起を行っております。
 とりわけ、今年度は八月の奥多摩町での人身被害を受け、毎週末、Xにより登山者や地域住民等に向けて、熊と出会わないために注意すべき点や、万が一遭遇した際の対処方法等を発信しております。
 具体的には、登山時の熊鈴の着用推奨のほか、キャンプ時等における食料の適正管理、熊スプレーの使用方法などの情報を発信しております。

○保坂委員 今答弁いただきましたTOKYOくまっぷによりますと、一か月以内の目撃情報のほとんどが山林ではなく、住宅街に集中され、また、全国でも人身被害の七割近くが住民の生活圏で発生しているという報道も目にしております。
 そこで、地元自治体、行政機関と一層の連携が必要だと考えますが、見解を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 熊による被害を防ぐには、緩衝帯や電気柵の設置などの防除対策や、人の生活圏に出没した際の備えを市町村や警察等と連携して進めていくことが重要でございます。
 このため、都は、市町村の行う防除対策を財政面で支援するとともに、本年十月には、緊急銃猟制度の適用を想定し、市町村等との情報連絡会、机上訓練を実施するなど、これまで以上に緊密に連携を図りながら熊に対する備えを進めております。

○保坂委員 様々に注意喚起を行って、市町村とも連携して取り組まれているということが確認できました。熊の出没状況や注意喚起は、繰り返し周知していくことが大変重要です。引き続き緊張感を持って、被害防止に向けて取り組んでいただくことを求めて、最後の質問に行きます。
 一般廃棄物のリサイクル率の向上について、最後伺います。
 都は、東京都資源循環・廃棄物処理計画に基づいて、持続可能な資源利用への転換に向けた取組を進めておりますが、その実現のためには、3Rをより一層進めていくことが重要であり、ごみの量を減らすリデュース、リユースを可能な限り進めるとともに、リサイクルをさらに拡大して、資源として有効利用を図っていくべきと考えます。
 そこで、現在、廃棄物処理計画の改定に向けて、廃棄物審議会でのこの議論が進んでいると聞いておりますが、一般廃棄物排出量、この現状と審議会で一体どのような議論がされているのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、令和三年度に策定した東京都資源循環・廃棄物処理計画におきまして、令和十二年度までに一般廃棄物排出量四百十万トン、一般廃棄物再生利用率三七%という目標を掲げております。
 都における一般廃棄物排出量は、人口が増加する中にあっても減少傾向にありまして、平成三十年度の約四百四十一万トンから、令和五年度には約四百八万トンと約七%減少しております。
 また、一般廃棄物再生利用率につきましては、平成三十年度の約二三%から、令和五年度には約二五%に増加をしております。
 現在、プラスチックの資源循環や食品ロス対策、SAFの普及拡大など、重点対策分野をはじめ、今後の施策展開の方向性につきまして、廃棄物審議会において議論をしているところでございます。

○保坂委員 現在、廃棄物審議会において議論されている今後の資源循環及び廃棄物処理に関わる施策の方向性を踏まえて、一般廃棄物排出量や再生利用率の新たな目標を掲げ、さらなる取組を加速していくこと、これにつなげていくことを求めたいと思いますが、続いて、これに関わって、一般廃棄物のリサイクル率の向上に向けて伺いますが、可燃ごみの中に占める割合が依然として多いプラスチックの分別とリサイクルを進めることが必要不可欠です。
 都では、令和二年度から、プラ製容器包装等・再資源化支援事業を開始し、自治体のプラスチックの分別収集を促進しております。多摩地域と比較して取組が遅れていた区部でも分別収集が開始されつつあります。
 しかし、プラ新法の制定を受けて、容器包装プラスチックに加えて、製品プラスチックへの対策も求められる中、プラスチックの回収の実効性を高めるには、既に回収に取り組んでいる自治体の取組の引上げも重要になります。
 そこで、既に容器包装プラスチックを回収している自治体に対する都の取組について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、既に容器包装プラスチックの分別収集に取り組む自治体が、製品プラスチックの分別収集を開始する場合に、調査費等の準備経費や、収集運搬業務経費への財政支援を実施しており、これまでに区部で五つの自治体、多摩地域で二つの自治体が支援を活用しております。
 これに加え、プラスチック回収量の拡大や分別精度の向上に向けた取組へ支援を実施しており、区部で五つの自治体、多摩地域で六つの自治体がごみの組成調査の実施や、集合住宅向けの掲示板の掲示物の作成、選別機器の導入の取組を実施しております。
 あわせて、効果的な分別収集に関する取組事例や、先進的なリサイクル事業者に関する情報など、区市町村による分別収集の推進に有益な情報の共有を図ってまいりました。
 こうした取組により、都内の自治体の区市町村の取組の引上げを図り、プラスチックの循環利用を推進してまいります。

○保坂委員 既にプラスチックの再資源化に取り組んできた区市町村に対しても、取組のさらなる引上げを行っていることが今分かりました。
 今後も都は、都内のプラスチックの再資源化に向けて、各地域の課題や取組状況を把握しながら、区市町村の取組をしっかりと後押ししていくことを強く求めて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○中村委員 それでは、東京都議会立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会の中村ひろしです。環境局の事務事業について質問します。
 まず最初に、家庭等に対するLPガス価格高騰緊急対策事業の期間延長について伺います。
 都は、さきの定例会の前の九月五日、物価高騰緊急対策事業について、令和七年九月末までとしている実施期間を同年十二月末まで延長すると発表しました。半年分で総額百五十三億円、単純計算で三か月分なら七十億円を超える規模の予算であり、本来であれば補正予算を組んで議会に提案し、さきの定例会で議論すべきでした。提案がされなかったので質問する機会を得られなかったため、まずは最初に質問します。
 環境局が所管する家庭等に対するLPガスの価格高騰緊急対策事業についても三か月延長されました。物価高騰対策を行う必要はあると思いますが、補正予算として議会で審議すべきだったと主張もしました。
 都の資料によると、もともとの半年の予算が二十三億円、一世帯当たり最大三千円の支援でしたが、今回は半分の千五百円の支援と発表しました。
 そもそも延長する前提として、六か月の成果はどうだったのでしょうか。また、延長する三か月分の予算はどこから捻出するのか伺います。

○中島環境改善部長 本年四月から実施している本事業は、九月末時点で三百九十社から申請があり、現在も事業者からの申請を受け付けております。
 なお、本事業は、既定の予算で支援期間を十二月末まで延長しております。

○中村委員 既定の予算で支援期間を延長するとのことでした。しかし、議会の議決を得ていないので、局間の流用はできないので、環境局としては局の中でやりくりするしかありません。これはもちろん、知事や財務局の判断が問題なんですが、都の単独事業でもありますので、これまでの成果を検証して、延長する必要があるのかを審査する必要がありました。改めて物価高騰対策について補正予算を組むべきであったことを指摘して、次の質問に移ります。
 次に、ユニバーサルデザインタクシー、いわゆるUDタクシーについて質問します。
 都は、オリンピックに向けて、業界と共にUDタクシーの導入を拡大してきました。都は、UDタクシーの中でも環境性能の高いタクシー車両を対象に補助を行い、普及していますが、最初に導入した車の買換え時期が間もなく来ます。
 高齢者や車椅子の方にとっては、乗り降りしやすいため、オリンピックが終わったからといって、時計の針を逆に戻すことはできません。
 UDタクシーの普及継続のためには、新規だけではなく買換えについても支援する必要があると考えますが、見解を伺います。

○中島環境改善部長 UDタクシーは、誰もが移動しやすく、環境性能が高いことから、都は、平成二十八年度に補助事業を開始し、継続して支援を実施してまいりました。
 今後とも業界団体等とも連携しながら、環境性能の高いUDタクシーの普及に取り組んでまいります。

○中村委員 UDタクシーの普及に取り組むとの答弁ではありましたが、UDタクシーの買換えについてはお答えがなかったのは残念です。
 環境局の事業なので、メーカーが少しでも環境性能が向上した機種を開発していただければ、買換えによる環境への効果があるということで、支援を継続してもよいと思います。
 私は、この事業は福祉と環境の両方の側面があるので、まずは、これまで取り組んできた環境局にさらなる支援をしていただきたいのですが、一方では福祉的側面もあるので、縦割りではなくて、都庁全体での議論を行うことが必要です。
 事業の押しつけ合いによって、移動に困難を伴う方々が置き去りにされないようにすることが必要です。環境と福祉の両面からの都庁全体での議論を通じて、引き続いての支援を行うことを求めます。
 次に、環境についての国際貢献、国際発信に関連して伺います。
 地球規模での環境問題への取組として、都が積極的に国際的な取組に参加し、都の国際的なプレゼンスを向上することは重要だと思います。環境問題は地球規模の問題であり、その問題解決は都民のためにもなります。
 しかし、都の国際的な環境分野の取組について、国際会議に出たり他の都市と協定を結ぶなど、環境局の国際連携の成果が見えません。
 協定を結ぶだけではなく、締結してどう取り組み、都民に具体的に還元されたかが重要です。説明責任を果たすべきと考えますが、見解を伺います。

○白石政策調整担当部長 環境対策は、地球規模で対応すべき問題であることから、都は、国際的な都市間ネットワークや国際会議への参加を通じて、先進的な施策を積極的に発信するとともに、知見の共有を進めてまいりました。
 また、合意書締結などにより、アジア諸都市等への政策構築支援や技術交流を実施しております。これらの成果につきましては、都庁ホームページ等において公表をしております。
 引き続き、国内外への情報発信や働きかけを強化し、世界の脱炭素化に貢献するとともに、都の国際的プレゼンスの向上を図ってまいります。

○中村委員 局としての説明についてお答えはいただきました。
 先日、報道でもやっていましたが、小池都知事が今年五回目の海外出張としてエジプトなど中東を訪問しました。東京都は世界の主要都市として、そのトップである知事が国際会議に招かれたり、講演を依頼されることはあるでしょうし、必要があれば出席することは大切だと私も思っています。
 ただ、歴代知事に比べて回数が多く、地域的にも中東が多いという偏りもあるようです。税金を使っての出張ですから、大切なのは、都民にどのように還元されるかという成果が問われます。環境局の取組はご答弁いただきましたが、引き続き、都民に対して説明責任を果たしていただきたいと思います。とりわけ、知事には、都民に対して説明することを強く求めます。
 次に、気候変動対策について伺います。
 ここ数年の猛暑は、地球温暖化の影響といわざるを得ません。以前、温暖化で何度か気温が上がるといわれても、何度か上がるだけなら大したことはないと思われがちでしたが、とんでもなく大変な事態になっているということが、厳しい猛暑でいや応なく考えさせられるものになりました。
 都はこれまでも、環境問題には取り組んできたと思いますが、都民の皆様と共に着実な取組が必要になったと思います。
 都は、バックキャストの手法として、理想的な未来の状態を設定し、そこから逆算して現在の行動を計画する手法で取り組んでいます。ゼロエミッション東京として、二〇五〇年にCO2排出実質ゼロを定めました。その目標達成は高いハードルですが、実現しなければならない目標でもあります。
 しかし、どうもその達成が危ぶまれて仕方がありません。さらに新たな目標として、二〇三五年に二〇〇〇年比で六〇%以上削減を示しました。
 まずは、直近の達成状況をお答え願います。また、その達成状況は、最終的な目標達成に向けて十分なものと評価しているのかどうか伺います。

○小林気候変動対策部長 二〇二三年度の速報値では、都内のエネルギー消費量は五百七十三ペタジュールであり、基準年である二〇〇〇年度比では二八・六%減少となっております。
 温室効果ガス排出量は五千六百二十一万トンCO2、二〇〇〇年度比では九・九%の減少となっております。
 引き続き、カーボンハーフ等の目標達成に向けて取り組んでまいります。

○中村委員 取組を聞きまして、数値の方も聞きました。ただ、数値を聞いたわけですけれども、そもそも二〇二三年度にどのくらいの目標に達するかという数値がないので、どのくらい実現したかというと、比べようがないので評価のしようもありません。
 今後技術が進み、飛躍的に削減できるという可能性はなくはありませんが、それにしても、二〇〇〇年から二十三年間で九・九%減とすると、あくまでこれは単純計算ですが、あと二十七年間で九〇・一%減らさなければならないことになり、普通から考えると大変厳しい数字です。
 しかし、そもそも毎年の数値目標が示されていません。二〇三〇年までに温室効果ガス排出量五〇%削減するカーボンハーフを掲げていますが、毎年の数値目標が示されていないので、毎年結果が示されても、二〇五〇年にゼロになるかは、どうも分かりません。
 バックキャストの手法とはいえ、毎年の目標を示してはいけないわけではありませんし、むしろ示してもいないので、途中経過が分からず、実際に目標年次に近づいて達成が危ぶまれても、気づいたときには手遅れになってしまいます。
 最終年度までの目標を毎年示すべきです。年度ごとに達成できるかが分かれば、不十分であったと気づけばさらに強化もできます。毎年の目標を設定し公表する必要がありますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、二〇三〇年カーボンハーフ等の達成に向け、目標に対する進捗状況について、環境審議会への定期的な報告、議論等を行い、各施策の成果や課題等を検証するなど、目標達成に向けた施策の実効性を高めております。
 また、その内容をホームページや環境白書等を通じて分かりやすく公表しております。

○中村委員 さきに設定した目標に向けての施策の設定をしても、毎年の目標がなければ順調なのかどうかも分かりません。達成に向けて取り組んでいるので、仮定の話になるかもしれませんが、未来に目標を設定するので、その段階で達成できなくても、今関わっている人の多くはそのときに異動などをしてしまい、今いる人は誰もおらず、誰も責任を取らないことになります。私は、これは大変危機的な状況だと思います。毎年の目標を定めるべきだと思っています。
 さて、施策の実効性を向上させるとの答弁がありました。Airソーラー導入量や断熱改修など、多くの項目について二〇三五年の目標がありますが、それぞれの項目での達成の見通しも必要です。
 例えば、新築住宅での太陽光パネルの設置のように法規制を定めるとか、また、法規制が適切ではない場合には補助金など予算を確保するなど、裏づけが必要となります。
 都が目標を立てて、あとは民間任せというわけにいかない中、全ての項目に達成への施策を講ずる必要がありますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、二〇三〇年カーボンハーフの実現に向け、今年度施行した新たな条例制度をはじめ、各種施策の拡充を図っております。
 加えて、温室効果ガスの新たな削減目標の達成に向け、再エネや省エネ対策について個別の政策目標も新たに掲げ、それぞれの取組の拡充を図っております。

○中村委員 二〇三五年の温室効果ガス排出量を二〇〇〇年比で六〇%以上に削減するために、個別の政策目標も新たに掲げたとのことでした。
 具体的な施策はそれぞれ必要なんですが、そのそれぞれの施策も二〇三五年の目標だけでしかなく、毎年の目標設定がされていません。一体どのように進捗を管理するのでしょうか。
 私は、今からでも全ての施策に毎年の目標を設定して、その総体が温室効果ガス排出量六〇%以上削減にもつながっていくわけですから、二〇五〇年までの毎年の目標設定を定めることを改めて求めたいと思います。
 さて、建築物から出される温室効果ガスの削減のため、建築物環境計画書制度やキャップ・アンド・トレード制度など様々な制度があります。しかし、建物の脱炭素化をいかに制度化しようとも、CO2排出はゼロではありません。建物の総戸数が増えればCO2排出の総量は増加します。
 都全体のまちづくりを決める際に、環境局も積極的に参加すべきです。開発だけではなく、環境面から見たまちづくりに取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 当局においては、建築確認申請や建物竣工後の各段階を捉え、環境確保条例に基づく地域における脱炭素化に関する計画制度、建築物環境計画書制度、キャップ・アンド・トレード制度を大幅に強化するなど、建築物の省エネ、再エネの取組を促進しております。

○中村委員 環境局の先進的な取組は進めていただきたいと思っています。しかし、それは都市整備局などが進めるまちづくりを前提として建設されるものへの規制でしかありません。都全体での政策決定の中で環境局が発言力を強め、まちづくりの方針を決める段階から積極的に関わってほしいと思います。
 都心部に超高層ビルが建ち並びますが、どのようなまちづくりを行うかを決める際に、環境の視点を入れていただくことを求めます。
 CO2削減について、部門別の目標についても定める必要があります。エネルギー起源CO2排出量について、産業、業務部門では二〇三〇年で約五〇%程度削減とし、二〇二三年度の速報値では一〇・二%減でした。
 運輸部門は二〇三〇年、約六五%程度削減の目標に対して、二〇二三年度は五二・六%減でした。そもそもこれも毎年の目標値がないので何ともいえませんが、確かに減ってはいます。
 しかし、これが家庭部門になると、二〇三〇年で約四五%程度削減の目標に対して、一九・三%増加になっています。減るどころか増えているので、これは目標達成が大いに危ぶまれると見られます。
 この状況をどう考えているのでしょうか。家庭部門の取組への遅れにどう対応するのか伺います。

○小林気候変動対策部長 二〇三〇年のカーボンハーフ実現に向け、家庭部門の対策は待ったなしの状況であり、都は取組を強化しております。

○中村委員 待ったなしとの答弁でした。率直な感想ではありますが、具体的にどうするかのお答えはありませんでした。毎年の目標を定めるどころか、この時点でも達成が危ぶまれます。より一層の危機感を持って取り組むよう求めます。
 家庭部門の削減には、都民にも、当事者として生活をどう変えるかが重要です。気候変動都民会議を開くべきと考えます。都内でも、世田谷区や武蔵野市などの自治体では取り組まれています。
 私は、都でも取り組むとともに、まだ行っていない市区町村への取組も支援すべきですが、見解を伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都はこれまでも、自治体や環境団体等が実施する市民参加型のシンポジウムや勉強会等に参加することで、都民の生の声を聞きながら都の取組についても発信し、共感と協働を呼びかけてきました。
 環境審議会での議論においても、未来を担う若者等との意見交換を実施するなど、様々な場で多くの主体の参画を得て、実効性ある取組を推進しております。
 また、市区町村が環境課題の解決に向けた計画を策定するために、地域住民等から必要な意見聴取を行う経費に対して支援を行っております。

○中村委員 都民の声を取り入れようとして取組がされていることは分かります。しかし、これだけ危機的な状況になると、環境について意識の高い方だけでなく、日頃あまり関心を持たない方にも、例えば無作為抽出の手法を取るなどして参加いただき、様々ご意見を得て、それを政策決定に反映させることも重要です。
 温暖化対策は、自分たちの生活をどうするかが問われているので、役所が勝手に決めて押しつけようとするだけではうまくいかないので、住民自らが考え、行動できるような仕掛けが必要です。既に取り組んでいる自治体はありますので、都でも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 さて、都民に積極的に省エネに取り組んでいただくためにも、都の施策を積極的にPRすることは重要です。担当者の方は一生懸命やっていると思いますが、申し訳ないながら、HTTという言葉が認知されているとはいえません。
 このHTTの広報にかけている費用、取組効果について伺います。

○小林気候変動対策部長 今年度は、約五億円の予算の下、タレントを活用した動画をテレビCMやユーチューブなどのウェブ広告で発信するとともに、話題性のあるイベントなどを実施しております。
 こうした取組の結果、HTT広報を見たことがある方の約九割が具体的なHTT行動を実践しているなど、高い広報効果を確認しております。

○中村委員 HTTを見たことがある方の九割が実践しているということでしたから、見たことがない人にとってはどうであるかは分からないと思います。
 環境への理解をしてもらうには、確かに広告、宣伝は必要だと思っていますが、これだけの費用をかけるのであれば、効果を出すことが必要だというふうに思っています。
 HTTという、このロゴがあっただけで、それが本当に省エネに結びつくかどうかということだと思うので、そういったキャッチコピーをどういうものをつくるかということだと思いますが、ここでいいたいのが、要は、都の広告、宣伝が費用対効果を出せているのか問われるところです。膨大な費用をかける以上は成果も求められます。検証をしっかり行って、方向性が仮に違っているということであれば、立ち止まって見直すことも必要だと思います。よろしくお願いします。
 HTTという、そのアルファベットの文字がなじみにくいと思いますが、例えば、ペロブスカイト改めAirソーラーなどは、何となくなじみやすいような感じはしています。ただ、名前がなじんでも、それが普及するには課題もあるようです。
 都は、Airソーラーについて、二〇三〇年に導入量を約一ギガワットとしています。もちろん毎年の目標値がないので、これも達成できるかどうかは分かりませんが、Airソーラーが普及するには、耐久性や発電性能の向上、発電コスト低減の必要があると考えます。
 Airソーラーの普及拡大に向けた取組について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、都有施設等における実装検証や、開発支援を通じた早期実用化の推進とともに、都有施設への先行導入や民間事業者に対する導入支援を通じた初期需要の創出により、事業者の量産体制の構築の促進に取り組んでおります。

○中村委員 実証実験で下水道局の森ヶ崎の処理場とか、環境局のオフィスにあるのも見させていただきました。都の方も積極的に協力いただいているのはいいかと思っています。
 新しい技術が普及するには、技術そのものが画期的であることですが、普及のためには量産が可能になり、価格が下がる必要があります。都としても、下水処理場での実証実験への協力などを行っていますが、日本初の新技術として、CO2削減の切り札となるよう普及に向けた施策展開を要望します。
 さて、これまでの太陽光パネルに比べてAirソーラーは柔軟に設置できるとは思いますが、それにしても場所は必要です。これまでは環境のためとして屋上緑化を進めてきましたが、太陽光パネルとのすみ分けはどう考えているのか伺います。

○松岡建築物担当部長 建築物環境計画書制度では、自治体条例等で屋上緑化をしなければならない部分は、太陽光発電設備の設置可能場所から除外することができるとしております。

○中村委員 ビルの屋上は室外機などもあり、設置できる場所は限られていますが、屋上緑化も太陽光パネルもどちらも設置が促進されるように求めたいと思います。
 都が掲げる二〇三五年の目標の一つに、洋上風力発電導入量として一ギガワット以上としています。もちろん、これにも毎年の目標値がないのですが、現時点では設置そのものがありません。
 浮体式洋上風力は期待したいのですが、都の取組を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 洋上風力の導入に当たっては、島しょ地域の方々のご理解、ご協力が必要であることから、昨年九月、各町村における検討会を設置し、意見聴取、検討を行うとともに、漁業や自然環境等に関する調査を実施しております。

○中村委員 東京都には島しょ部に広大な海域があるので、洋上風力には期待できます。もちろん漁業関係者の方々の理解が必要なので、丁寧に進めていただきたいと思います。
 しかし、最近の報道では、他の地域で設置の準備を進めていた三菱商事が撤退を表明したことに大きな衝撃が走りました。この撤退の影響をどう見ているのか伺います。また、都はどう対応するのかも併せて伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 事業者の撤退が生じないよう、国に対しては、実効性ある事業者公募制度への改善を強く働きかけてまいります。

○中村委員 事業者の選定は国が行うとのことですので、今後選ばれる次の事業者には撤退がないように取組を求めます。
 いろいろと質問をしてまいりましたが、近年の地球温暖化は、いや応なく環境への関心を持たざるを得なくなりました。厳しい目標であっても達成していくためにも、改めて繰り返し申しますが、毎年の数値目標をきちんと定めて、進捗管理を行いながら着実に実施することが必要だと思っています。そのことを強く申し上げて質問を終わります。

○本橋委員 よろしくお願いいたします。
 一般廃棄物の収集運搬業は、衛生的で快適な生活を支える基盤となる大変重要な業務です。一般廃棄物の適正な処理に向け、その事業基盤が着実に整えられるよう、都は、各自治体の取組をしっかり後押しすべきです。
 令和六年九月三十日に国が発出した通知などに基づき、都は昨年度、市長会や町村長会と連携し、市町村における労務費等の適切な価格転嫁や働き方改革に向けた契約方法の見直し等を強力に働きかけてきました。
 また、本年の予算特別委員会において、我が党は、各自治体の契約が国の通知に対応したものとなるよう、広域自治体としての働きかけを強めるべき旨を要請しました。
 そこで、今年度都は、多摩地域の市町村に対して契約内容の見直しなどに向け、どのように取組を促しているのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は今年度、一般廃棄物の収集運搬事業において、物価高騰が続く中でも事業者が確実に業務を履行できるよう、市区町村等に対し、働き方改革や価格転嫁に向けた取組を総合的に支援することといたしました。
 具体的には、契約の適正化に向けて収集運搬事業者や、自治体を対象とした専門の相談窓口を設置して適切な助言を行う取組や、早急に契約内容の見直しを促すための支援を開始いたしました。
 これらの取組について、本年四月には総務局、産業労働局との三局連携によりまして、市町村向けの環境所管部長会を臨時に開催いたしまして、契約に係る実態調査の結果、また、改善すべきポイントのほか、都における支援策の周知を図るなど、継続的に自治体への働きかけを行っております。

○本橋委員 都が市町村への働きかけを強め、契約の適正化に向けた取組を進めていることを理解しました。
 しかしながら、昨年九月末、国は、適切な価格転嫁に向けた契約の見直しについて通知しましたが、その以前から、国は重ねて一般廃棄物処理業は専ら自由競争に委ねられるべき事業ではないとの考え方を明確に示してきました。また、その趣旨は、平成二十六年の最高裁判決でも明確に示されています。
 それにもかかわらず、多摩地域の八市では、いまだに価格競争のみで受託者が選定される指名競争入札の方式を採用しており、契約方法の改善が十年以上進んでいないことも事実です。
 都は、こうした自治体に対して特命随意契約の採用や、廃棄物処理業者における実績を適切に評価する総合評価方式の導入など、実効性のある形での契約方法への改善を促すべきと考えますが、都の取組について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、都民生活を支える一般廃棄物収集運搬事業者の安定した事業運営に向けて、業界の特性を踏まえた契約実態の把握や適正な契約手続の確保に努めております。
 これまで各自治体に対し、国の通知を踏まえた対応を行うよう繰り返し求めてきた結果、改善が必要な八つの自治体全てが、契約改定時に価格競争のみによらない方法で行う方針を示すなど、進展が図られております。
 こうした改善に向けた取組を迅速かつ確実な実施を求めるため、今年度も各自治体を直接訪問いたしまして、都が策定した契約適正化に向けた業務マニュアルや、補助金の積極的な活用を促しながら契約見直しの進捗を確認し、取組の促進を図っております。

○本橋委員 国からは、繰り返し契約方法の改善に関する通知が出されています。そのことを都としても重く受け止め、各自治体における指名競争入札の見直しについて、具体的な動きにつなげていくよう、引き続き強く要望しておきます。
 次に、熱中症対策について伺います。
 本年六月から、職場における熱中症対策が義務化され、各自治体の委託業務を含む事業においても適切な暑熱対策が求められることになりました。
 一方で、建設業であれば、猛暑日に工事を休止することができますが、ごみの収集は、まちの衛生環境を維持するため休止することは許されません。収集業務は、作業の合間にまち中の涼しい場所での休息や飲料の補給なども必要であることから、地域住民の理解が欠かせません。
 都は、発注者である市町村に対して、事業者が熱中症対策に取り組みやすい環境を整備するよう促すべきと考えますが、今年度の取組について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は今年度、自治体職員や事業者等に向けた熱中症対策に係る勉強会を開催し、労働安全の専門家などから、職場における熱中症対策の義務化に関する労働安全衛生規則の改正の周知や、収集作業時における熱中症対策事例の解説などを行っております。
 加えて、七月の市長会や都が発出した通知におきまして、エッセンシャルワーカーへの熱中症対策について、各自治体が発注する委託業務を含め、適切な暑熱対策が取られるよう、経費計上など対応を求めております。
 あわせて、ファン付ウエアなどの活用を促すほか、収集作業員の休憩場所としての公共施設等の確保ですとか、業務中の水分補給、車の中での休憩等について、住民の理解と協力を求める広報の実施などを具体的に示しまして、実効性ある取組を促しております。

○本橋委員 都は、循環型社会形成の担い手となるエッセンシャルワーカーである一般廃棄物処理業の持続的な事業運営をしっかりと支えていかなければなりません。
 厳しい暑さの中においても、業務を止めることができないエッセンシャルワーカーの熱中症対策をさらに進めることが必要と考えますが、都の見解を伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は昨年度から、市区町村に対し、一般廃棄物の処理業務などに携わるエッセンシャルワーカー等の方々に向け、ファン付ウエア等の熱中症対策用品の配備等に係る財政支援を実施しております。
 本事業の活用を一層促進するため、各自治体に対して前年度から周知を図ってきたことで、今年度は昨年度の二倍に当たる四つの区と十七の市から補助金の申請が見込まれております。
 また、本年四月以降、エッセンシャルワーカー等の熱中症対策を推進するため、業界団体へのアドバイザー派遣事業を実施し、一般廃棄物の収集運搬を担う二つの業界団体の参加を得て、作業現場の暑さ指数など、現場実態を把握しながら効果的な熱中症対策を提案いたしました。
 引き続き、業界団体等との意見交換を継続的に行い、実態をきめ細かく把握しながら労働環境の改善につなげてまいります。

○本橋委員 夏の暑さが年々ひどくなっていることは、誰もが感じていることと思います。作業員の労働環境のさらなる改善に向けて、来年度もエッセンシャルワーカーの暑さ対策を市区町村と連携してしっかり進めていくことが重要です。
 都は引き続き、熱中症対策のみならず、事業者における働き方改革の一層の推進に向け、総務局や産業労働局と連携し、発注者である市区町村の契約の着実な改善を図っていくことを要望し、次の質問に移ります。
 次に、都内の温室効果ガスの排出実績等について伺います。
 都では、二〇三〇年にカーボンハーフを目標に掲げ、条例制度の強化や支援策の拡充など、多面的な取組を進めてきました。
 都内の社会経済状況に目を向けますと、オフィスビルの床面積が大幅に増加をしているほか、世帯数は、カーボンハーフの基準年となる二〇〇〇年から三割以上増加するなど、多くのハードルがあると聞いていますが、都の総力を挙げた取組により、目標達成に向けて取り組んでいくことが必要です。
 そこで、二〇二三年度の速報値における都内のエネルギー消費量や、温室効果ガス排出量の実績とその要因について伺います。

○小林気候変動対策部長 二〇二三年度の都内のエネルギー消費量は五百七十三ペタジュールであり、基準年である二〇〇〇年度比では二八・六%減少となっております。
 温室効果ガス排出量は五千六百二十一万トンCO2、二〇〇〇年度比では九・九%の減少となっております。
 その要因は、エネルギー消費量の削減に加え、再エネ価値等を反映した電気のCO2排出係数を採用したことなどでございます。
 前年度比では、エネルギー消費量は一・四%の減、温室効果ガスは〇・三%の増となりました。
 その要因は、電気の排出係数の上昇によるものなどであり、排出係数が二〇二三年度と同水準であった場合は、前年度との比較で〇・八%の削減となります。

○本橋委員 エネルギー使用量が二〇〇〇年度比で約三〇%、大幅な削減が進んでいることや、温室効果ガスの削減も着実に進展していることを理解いたしました。
 二〇二二年度比では、温室効果ガスは微増しておりますが、エネルギー使用量は着実に減少しているとのことですので、引き続き二〇三〇年カーボンハーフに向け、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 昨年度末、都は、ゼロエミッション東京戦略 Beyond カーボンハーフを公表し、温室効果ガスの新たな削減目標を掲げました。カーボンハーフのさらに先を見据えた野心的な目標を達成するためには、これまで以上の対策が求められると思いますが、目標達成に向けた都の取組を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、ゼロエミッション東京の着実な達成に向け、カーボンハーフの先の道筋として、二〇三五年までに温室効果ガスを六〇%以上削減する目標を掲げました。
 その達成に向け、三十一の個別目標を新たに掲げ、あらゆる分野で実効性ある取組を推進することとしております。
 具体的には、Airソーラーの普及拡大では、二〇三五年に約一ギガワットを導入する目標の下、初期需要の創出等に取り組むほか、既存住宅の断熱では、断熱改修済みの住宅を倍増する目標を掲げ、戸建てや賃貸など、住宅特性に応じた支援策を講じるなど、取組を大幅に拡充しております。
 これらの取組を通じて目標の達成に向けて取り組むとともに、世界のモデルとなる脱炭素都市を実現してまいります。

○本橋委員 都の新たな戦略では、多岐にわたる目標設定や新たな取組が多く盛り込まれており、環境局の目標達成に向けた強い決意を感じます。庁内外の多くの主体としっかりと連携し、さらに取組を加速することを強く期待して、次の質問に移ります。
 太陽光パネル設置義務化等に関連した質問です。
 二〇三〇年のカーボンハーフ、二〇五〇年のゼロエミッションの実現に向けては、エネルギー消費量が都内全体の約三割を占め、部門別で唯一増加している家庭部門の対策が重要です。とりわけ二〇五〇年時点で約七割が新築に置き換わる住宅について、環境性能を一層高めていく必要があります。
 都は、大手ハウスメーカー等を対象に、新築住宅等において断熱、省エネ性能や太陽光パネルなどの設置を求める制度を本年四月から開始しました。
 都は、制度開始に向けて、制度対象と見込まれる事業者を訪問し、事業者の実態を把握してきました。報告書の提出は、来年九月末となりますが、現在の事業者の状況を把握し、着実な義務履行に向けていくことが重要です。
 そこで、まずは大手ハウスメーカー等における制度開始後の取組状況について伺います。

○松岡建築物担当部長 都は、本年八月に、制度開始後初めてとなる事業者への直接訪問による意見交換を行い、全ての義務対象見込み事業者等が制度の基準適合に向けて取組を進めていることを確認いたしました。
 具体的には、注文戸建て住宅においては断熱、省エネ性能と太陽光パネル設置ともに義務基準を大幅に上回る事業者が多数でございました。また、建て売り戸建て住宅においては、リース等の初期費用ゼロスキームを活用し、ほぼ全ての住宅に太陽光パネルを搭載するなど、パネル設置の標準化に取り組む事業者が多数でございました。

○本橋委員 制度開始後も各事業者の取組が着実に実施されていることが確認できました。環境性能の高い住宅のさらなる普及に向けては、地域工務店等や太陽光パネル施工事業者など、これからの住宅を供給する担い手を増やしていくことが重要です。
 都はこれまで、建築物環境報告書制度の円滑な推進のため、中小ハウスメーカー等による住宅モデルの開発や地域工務店による設計、施工技術の向上の取組を支援してきました。
 そこで、制度開始後における新築住宅を供給する事業者への支援について伺います。

○松岡建築物担当部長 都は今年度、制度への任意参加を条件に、中小ハウスメーカー等が義務基準を満たす住宅モデルを新規に開発するための取組に対して、三千万円を上限に経費の三分の二を補助しております。
 また、地域工務店等による設計、施工技術の向上の取組に対しては、今年度から、より環境性能の高い東京ゼロエミ住宅を新たに建設する場合の補助上限額を百万円から二百万円に引き上げるとともに、太陽光パネル施工事業者を補助対象に加えました。
 こうした取組により、新築住宅を供給する、より多くの担い手の確保を図っております。

○本橋委員 地域工務店や太陽光パネル施工工事業者など、新築住宅を供給する事業者に対ししっかりと支援を行っていることを理解しました。環境性能の高い住宅を一層普及するためには、事業者の取組に加え、そうした住宅を購入したいという都民の理解促進との両面から取組を進めていくことが重要です。
 現在、新築住宅の購入を検討している方はもちろん、将来、住宅を購入することになる若い世代にも、そのメリットについて知ってもらい、選んでもらうことが重要です。
 そこで、環境性能の高い住宅に対する都民の理解促進に向け、どのように取り組んでいるのか伺います。

○松岡建築物担当部長 都は、環境性能の高い住宅に対する都民の理解促進を図るため、特設サイトでの情報発信に加え、様々なコンテンツや媒体により、対象に応じたきめ細かい広報を実施しております。
 今年度は、住宅購入検討層向けに著名なファイナンシャルプランナー等を活用し、環境性能の高い住宅のメリットを詳しく解説する動画や記事を、ウェブ広告や不動産検索サイト等で発信しております。
 また、若年層の関心を高めるため、知名度の高いキャラクターを活用した動画をティーバーやユーチューブ等で放映しており、これらのコンテンツの視聴数は、本年十月末で六百万回を超えております。
 今後とも、より多くの方に住宅の環境性能への理解を深めていただき、環境性能の高い住宅が選ばれやすくなるよう、効果的な広報を展開してまいります。

○本橋委員 都民の理解促進に向け、ターゲット別にきめ細かく、かつ多くの方に広報を実施しているということを確認できました。
 住宅の環境性能の向上に向けては、供給する事業者と住まい手となる都民との両面へのアプローチが不可欠です。今後も住宅の環境性能のさらなる向上と普及拡大に向け、事業者や都民への後押しをしっかりと進めていただくよう要望し、次の質問に移ります。
 Airソーラーについて伺います。
 日本生まれの技術であるAirソーラーは、主要な原材料であるヨウ素の産出量は、日本が世界第二位であり、他国に過度に依存することなく、国内で安定的な生産体制を構築できる強みがあります。
 一方で、諸外国においても開発が加速しているなど、国際競争が激化しており、経済安全保障の観点からも重要性が増しています。また、建物の壁や窓への設置など、幅広い活用が期待されていますが、実用化に向けては、耐久性の向上や施工工法の確立などの課題もあります。
 こうした背景を踏まえ、我が会派は、都に対してAirソーラーの実証実験や開発支援など、早期実用化を後押しする取組を進めるよう求めてきました。
 そこで、都によるAirソーラーの早期実用化に向けた施策の取組状況について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、都有施設等を活用した実装検証に加え、より多様な環境下でAirソーラーの性能や施工方法等を検証するため、令和六年度から開発事業者向け支援を開始いたしました。
 具体的には、東京体育館敷地内に災害時の自立型電源としても活用可能なAirソーラーを搭載した庭園灯を三十五本設置し、耐久性や低照度下での発電性能等を検証しております。
 また、既存建物への導入が比較的容易なAirソーラーを搭載した建材一体型内窓の実装検証の取組を採択し、断熱による省エネと太陽電池による創エネの一体的実現が可能となる検証を開始いたしました。
 これらにより、Airソーラーの特性を生かし、多様な分野における早期実用化を後押ししてまいります。

○本橋委員 国産エネルギー確保の点からも、Airソーラー早期実用化は重要であります。開発企業を引き続き積極的に後押しし、Airソーラーの普及を強力に進めるよう要望し、次の質問に移ります。
 伊豆諸島での洋上風力の導入について伺います。
 現在、伊豆諸島の海域での洋上風力の導入検討が開始されており、五海域が国により再エネ海域利用法の準備区域に整理され、第一歩を踏み出しました。エネルギーの大消費地である東京で大規模な脱炭素電源を確保できることは極めて重要な取組だと思います。
 一方、洋上風力の導入に対しては、様々な懸念の声も聞こえてきます。その一つが台風の影響です。
 先月の台風で、八丈町は甚大な被害を受け、現在も復旧作業が行われています。台風二十二号に伴い、八丈町は最大瞬間風速五十四・七メートルが観測されました。洋上風力発電設備は、このような強い風に耐えられるのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 最新の洋上風力発電設備は、台風等の極地風速を考慮した新しい国際規格の認証取得が進み、十分間平均風速毎秒五十七メートル、最大瞬間風速毎秒七十九・八メートルの強風に耐えられるように設計され、風車の安全性がさらに向上しています。
 また、あらかじめ設定した風速を超えた場合には、風車を停止した上で羽の傾きを変えて風を受け流すなど、システム面での対策も取られています。

○本橋委員 最新の洋上風力発電設備が台風仕様で設計されていることを理解いたしました。
 さて、洋上風力は、陸上に比べて騒音等の影響が少ない一方、海上に設置するため、周辺海域における漁業やバードストライクなどの自然環境への影響を懸念する声も聞こえてきます。こうした懸念を解消するための都の取組について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 漁業への影響を把握するため、今年度、伊豆諸島近海でのエリアごとの魚種や漁法等、漁業操業の実態について、地元の漁業関係者はもとより、近隣県の漁業関係者にもご協力いただきながら調査を行っております。
 あわせて、各島における鳥類、コウモリ類、海生哺乳類の生息状況等を把握するため、陸地からの観測に加え、船舶や航空機も活用した四季を通じた調査を実施しており、先般、住民の方々へ中間報告を行いました。
 調査結果を踏まえ、住民の方々に丁寧な説明を行うとともに、漁業や生態系への影響が最小限となるよう検討を進めてまいります。

○本橋委員 住民の方々の不安払拭に向けて、今年度詳細な調査を行っていることが分かりました。気候変動対策のためには、再生可能エネルギーの導入が必要ですが、洋上風力について、外資系企業の参入による日本の安全保障等への影響や、輸入による導入コストへの影響などが指摘されています。
 そこで、洋上風力事業を産業政策と連動させながら、国内産業競争力を強化する必要があると思いますが、現在の状況について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 洋上風力発電は、一プロジェクト当たりの事業規模が数千億円から一兆円規模にもなり、構成する機器や部品点数が数万点に及び、関連産業の裾野も広いことから、経済波及効果が見込まれています。また、建設や管理運営等を通じた雇用創出や、地方創生に貢献する観点からも重要性が高まっています。
 本年八月、国は、洋上風力産業ビジョン(第二次)を公表し、二〇四〇年までに製造から撤去までのライフタイム全体における国内調達比率を六〇%とする現在の目標を六五%以上に引き上げ、風車の産業構築を含め、浮体式洋上風力等の産業競争力の強化に貢献することとしています。

○本橋委員 都が浮体式洋上風力の導入を進めることが事業者の投資を強力に促すことにつながり、我が国の技術を活用した風車のサプライチェーン構築に寄与すると考えます。さらには、中小企業を含めた都内企業が活躍できるチャンスも生まれ、雇用創出にもつながると考えます。
 ここまで幾つかの懸念に対する都の考え方を聞いてきましたが、洋上風力に関する正確な情報や様々な取組について、都としてしっかりと伝えていただきたいと思います。
 また、事業を進めていくためには、こうした情報も含め、地元の住民の方々へしっかりと説明し、理解醸成を図っていくことも極めて重要であります。
 先般の第三回定例会における我が党の代表質疑において、知事は、事業実施に向け、地元への丁寧な説明とともに、島の将来像や振興策等の意見交換を重ねていくとの答弁をしました。具体的にどのように取り組んでいるのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 昨年度から、伊豆諸島の五町村において、住民の皆様への説明会や、地元自治会、漁業関係者等をメンバーとする検討会を開催し、事業内容等を説明するとともに、島の将来像や振興策に関する様々なご意見やご質問を伺っております。
 あわせて、今年度から地元町村と連携し、住民の方々へ分かりやすく情報提供を行うための連載広報や、将来を担う地元の子供たち向けに体験型の環境学習イベントを新たに開催しております。
 引き続き、地元の皆様としっかりと意見交換を行うなど、理解促進に努めてまいります。

○本橋委員 都が洋上風力の導入を目指し、工夫を凝らした様々な取組を行っていることが分かりました。地域の方々のご理解、ご協力が得られるよう、丁寧にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 今年の八月、秋田県や千葉県の海域の洋上風力発電事業の撤退が公表され、また海外においても、洋上風力計画の中止などが発表されるなど、逆風が吹いています。
 しかしながら、離島のカーボンニュートラル化のみならず、電力の大消費地である東京全体のエネルギー源としての活用やレジリエンス向上、新たな産業振興という観点からも、都が伊豆諸島の好風況という財産を生かして、洋上風力発電を進めていくことは極めて意義のあることです。
 国では、公募制度の見直しなど、洋上風力発電の事業環境整備を検討していますが、この一大プロジェクトを実現させるべく、都としても責任を持って、しっかりと取組を進めていただくことを要望し、次の質問に移ります。
 建築物の省エネ、断熱対策について伺います。
 都は、令和元年度から、国の断熱、省エネ基準を上回る環境性能を有する新築住宅に対して、建築費用の一部を助成する東京ゼロエミ住宅普及促進事業を実施しています。
 先日の決算特別委員会の分科会において、我が会派から昨年度の実績について質問し、当初予算を大幅に上回る申請があったとの答弁がありました。事業開始から令和六年度までに、交付申請については二万八千件以上、支払いについては一万六千件以上の実績があるとのことであり、東京ゼロエミ住宅が定着し、多くの都民に活用されているものと承知をしています。
 そこで、今年度における各水準の内訳を含めた申請状況について伺います。

○松岡建築物担当部長 東京ゼロエミ住宅は、令和六年十月に、より環境性能の高い認証基準に強化し、これに適合する住宅を広げていくために助成額を引き上げました。その結果、令和七年四月から九月までの半年間の申請金額は、昨年度の同期間を上回る約百七十八億円となっております。
 申請戸数は七千八百八十九戸であり、水準別の内訳は、水準Aが三千五百八十六戸、水準Bが三千四百六十六戸、水準Cが八百三十七戸となっており、環境性能が最も高い水準Aの割合は、申請戸数の半数近くに達しております。

○本橋委員 基準を強化したにもかかわらず、昨年度を上回る申請があり、その中でも最も高い水準のAの申請が半数近くを占めているとのことです。改めて、都民、事業者の環境意識の高まりにより、ゼロエミ住宅が定着してきていることを実感いたします。
 こうした機運をさらに高めていくことがゼロエミッション東京を実現するためには不可欠です。切れ目のない支援で都民、事業者の意欲に応えていくことを求め、次の質問に移ります。
 既存住宅の断熱改修について質問します。
 都内の住宅ストックは、戸建てと集合住宅合わせて約七百万戸と膨大であり、家庭部門のエネルギー消費量削減のためには、既存住宅の断熱を強力に進めていく必要があります。
 また、断熱改修は、CO2排出削減だけでなく、都民の健康で快適な暮らしにも資する重要な取組です。
 都は今年度、断熱改修に係る申請手続の簡素化を図ったほか、断熱防犯窓への上乗せ補助を実施するなど、支援の充実を行いました。こうした補助の拡充に加え、より多くの方に断熱のメリット等を理解してもらうことが実際の断熱改修につながるものと考えます。
 そこで、令和七年度における断熱改修をより一層推進するための具体的な取組や実績について伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、断熱改修の様々なメリットを伝えるため、断熱体感イベントやセミナーの開催、動画やSNS等を活用し、高齢者や子育て層といった住まい手の特性に合わせた広報を展開しております。
 また、断熱改修に興味を持った方が具体的に改修の検討を進められるよう、関係局と連携し、住宅の省エネ点検から改修提案、施工に至るまで、伴走型で支援する事業を開始いたしました。
 今年度上半期の断熱改修に係る申請実績は二万戸超となっており、昨年同期比で約三倍増となっております。また、このうち高断熱窓の申請は、昨年同期比で約九割増と大きく増加しております。
 今後は、本年十月下旬に締結した窓、サッシメーカーとの連携協定等に基づき、住宅リフォーム事業者等への情報発信を強化するなど、断熱改修に向けた取組をより一層加速させてまいります。

○本橋委員 今年度、断熱改修に係る取組をより一層強化し、大きな実績につながっていることを理解いたしました。また、補助金申請について、今年度から必要書類や申請フローを見直すなど、手続の大幅な簡素化が実施され、補助事業の利便性も向上していると聞いています。
 引き続き、都民に寄り添った支援により、断熱改修の加速化に取り組んでいただくよう要望しておきます。
 一方、賃貸住宅では、断熱による光熱費削減等のメリットを賃貸住宅オーナーが享受できないことや、入居者との調整が必要なことなどから、取組が進みにくいという実情があります。
 我が会派では、とりわけ都内住戸の約半数を占める賃貸住宅の断熱対策を抜本的に強化するよう強く求めてまいりました。
 都は、令和六年度から、賃貸住宅独自の新たな補助を開始しており、断熱改修や省エネ診断費用に支援を行っていますが、賃貸住宅の特性に応じたさらなる支援が必要です。
 そこで、賃貸住宅の断熱改修に関する取組状況を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、令和六年度に開始した賃貸住宅独自の事業により、断熱改修への補助率を三分の二としたほか、省エネ性能診断費用も全額補助するなど、手厚い支援を行っております。
 今年度は、これらに加え、新たに省エネ性能診断や改修プランの提案、補助事業の活用に至るまで、賃貸住宅オーナーを伴走型で支援するコンシェルジュによるサポート事業を開始しました。
 賃貸住宅オーナーからは、断熱の重要性やメリットが実感できたので、ぜひ改修に取り組んでみたい、充実した補助制度や専門家の助言があり、安心できるといった好評の声をいただいております。
 今後も賃貸住宅オーナーを対象としたイベントの開催や、多様な媒体による広報等を行い、賃貸住宅の断熱化を加速してまいります。

○本橋委員 都が行っている新たな取組について確認できました。コンシェルジュによる支援を通じて、賃貸住宅オーナーにしっかりと寄り添い、賃貸住宅の断熱改修を一層進めていただくよう要望し、次の質問に移ります。
 次に、環境に優しい航空燃料、SAFについて伺います。
 航空業界の脱炭素化に向けては、CO2削減効果の大きいSAFの活用が欠かせません。国は、二〇三〇年に航空燃料の一〇%をSAFに転換する目標を掲げており、今後、SAFの需要は確実に増大していくことから、その原料の確保は大変重要です。
 現在、SAFの原料として、家庭から出る廃食用油については、都のキャンペーンなどで回収が始まりましたが、家庭から出る可燃ごみなどの一般廃棄物にも大きな可能性があることはあまり知られていません。
 私の昨年の第二回定例会において、SAFの原料としてポテンシャルの高い一般廃棄物の活用について伺ったのに対して、都は、先進技術による取組実績を持つ事業者を選定し、SAF製造につながる取組を推進していくということでありました。
 そこで、これまでの取組状況と今後の展開について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は昨年度、都内の一般廃棄物からSAFの原料となるエタノール製造に取り組む事業者として、廃棄物を高温でガス化する方式と廃棄物を微生物で発酵する方式を採用する二社を選定いたしまして、二十三区清掃一部事務組合とも連携して、家庭ごみの組成分析を行いました。
 また、その結果を踏まえ、ごみの種類に応じた破砕、脱水などの最適な前処理工程の検証や、木くずや廃プラスチック等のごみの種別ごとの適切な配合比率のシミュレーション等を行いました。
 今年度は、効率的な設備の構成を検証するほか、航空燃料とした際のCO2削減効果、建設費、運営費の事業採算性を検証しております。
 今後は、プラントの実用化に向けたスケールアップの手法や、連続運転による安定性の確認、さらなるコストダウンを検証しながら、事業の取組をさらに後押ししてまいります。

○本橋委員 SAFの需要の高まりを見据え、先進技術を持つ事業者や二十三区清掃一部事務組合と連携して、着実に取組が進められていることが分かりました。
 可燃ごみなどの一般廃棄物由来のSAF原料を製造する施設が都内にできれば、国内で初めての施設となります。都には引き続き、業者と連携した取組をしっかりと進めていただくよう要望しておきます。
 次に、フロン対策について伺います。
 フロンは、熱を効率よく運ぶ物質であることから、オフィスや商業施設などの空調設備や家庭用エアコン、スーパーのショーケースなどの冷凍冷蔵設備等の冷媒として広く活用されていますが、二酸化炭素の数十倍から一万倍以上の温室効果があり、都内温室効果ガス総排出量の約一割にも及んでいます。
 都は、本年三月に、フロン排出量を二〇三五年までに二〇一四年度比で七〇%削減する新たな目標を設定しており、その達成に向け、対策は急務であります。
 そこで、初めに都内におけるフロン排出の状況について伺います。

○中島環境改善部長 二〇二三年度における都内のフロン排出速報値は、CO2換算で約五百一万トンであり、これまでの増加傾向から横ばいとなりました。フロン排出量の約六割を占める業務用機器からの排出は、ノンフロン機器への転換や先進技術の活用、立入検査の強化、フロンの国際的な取組であるモントリオール議定書による規制の効果により、減少に転じてまいりました。
 一方、排出量の約三割を占める家庭用エアコンからの排出は、エアコンの稼働台数が増えたことなどにより、依然として増加傾向となっております。

○本橋委員 都内フロン排出量が、二〇二三年度の速報値では横ばいになったとの答弁でありました。業務用機器からの排出については、国に先駆けた都の取組の成果や、国際的な規制により減少に転じており、今後とも対策を強力に推進し、さらなる減少につなげていくことを期待いたします。
 一方、家庭用エアコンからのフロン排出は、いまだ増加傾向にあるということです。家庭用エアコンにフロンが使用されており、その漏えいが気候変動に影響を与えているということを知っている都民は少ないのではないでしょうか。
 二〇三五年までの目標を達成するためには、家庭用の対策も急務であると考えますが、都の取組について伺います。

○中島環境改善部長 家庭用エアコンからのフロン排出は、機器老朽化に伴い冷媒が漏えいすることや、エアコンの取り外しや廃棄時の不適切な取扱いにより、漏えいすることが原因となっております。
 このため、都は、家庭用エアコンからのフロン漏えいによる温室効果に加え、古いエアコンの早期買換えや、家電リサイクル法に基づく適正な廃棄の必要性を周知するため、イベントや動画、SNSを活用した普及啓発を実施してまいりました。
 今年度は、家庭用エアコンからの取り外しから廃棄までのフロン排出実態や課題をより詳細に把握するため、関連する事業者へのヒアリングや文献データの調査などを開始いたしました。
 今後、調査結果を踏まえ、業界団体等と連携した漏えい防止対策を検討し、家庭用エアコンからのフロン排出削減に向けた取組を強化してまいります。

○本橋委員 家庭用エアコンについても都民への普及啓発を進めるとともに、有効な対策に向けて、排出実態の調査を開始していることが分かりました。
 業務用、家庭用ともに、二〇三五年目標の達成に向けて、都にはスピード感を持ってフロン漏えい対策を強力に進めていくことを要望して、次の質問に移ります。
 有機フッ素化合物、PFASについて質問します。
 PFASは、半導体製造や撥水加工、泡消火剤など、幅広い用途で使用されてきました。このため、広く環境中に放出されたおそれがあり、地下水中からはPFASの検出が全国でも相次いでいます。
 都民からは、身近な地下水は大丈夫なのかと心配する声もしばしば聞かれます。このような都民の不安を払拭するためには、地下水の水質状況をしっかりと確認し、結果を周知することが重要です。
 都は、都内の地下水の状況をどのように調査し、周知をしているのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、令和三年度より、都内全域における地下水中のPFOS等の検出状況を把握するための概況調査を実施しておりまして、令和六年度からは、これまで複数年かけてきた都内全域二百六十地点の調査を一年間で実施しております。
 調査により、指針値を超過した地点につきましては、継続的に監視するための調査や周辺の状況を把握するための追加調査も実施しております。
 これらの調査結果につきましては、環境局のホームページに掲載し、広く都民に公開するとともに、各局と連携し、PFOS等に関する最新の動向や都の取組等の情報を分かりやすく発信しております。
 今後とも、都民の不安払拭を図るため、これらの取組を着実に実施してまいります。

○本橋委員 都は、地下水の調査をきめ細やかに実施し、都民の不安払拭につながるようしっかりと取り組んでいることが理解できました。これからもこれらの取組を継続し、風評被害の防止にも配慮しながら、しっかりと情報発信をしていただくよう要望いたします。
 一方で、環境中のPFASが農作物に及ぼす影響については、まだ十分に明らかにはなっていません。令和六年度に農林水産省が行った実態調査によると、国産農畜水産物十四品目からのPFOS、PFOAの摂取量は、耐容一日摂取量と比べて十分に少なく、日本人の平均的な食生活においては、健康への懸念が生じる水準ではないと考えられるとのことです。
 都においても、環境中のPFASが農作物に及ぼす影響について、都の試験研究機関を活用し、明らかにしていくべきと考えますが、都の見解について伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 PFOS等による農作物への影響を確認するため、都の試験研究機関である東京都環境科学研究所と東京都農林総合研究センターが連携し、調査研究を令和七年五月から開始いたしました。
 具体的には、農林総合研究センターの人工気象器内でPFOS等を含有した水で農作物を栽培し、収穫した農作物に含まれるPFOS等の量を環境科学研究所で測定、分析するものでございます。
 PFOS等を含有した水が農作物へ移行する状況等について調査研究を進めておりまして、結果がまとまり次第、研究成果として公表する予定でございます。

○本橋委員 東京都環境科学研究所と東京都農林総合研究センターが連携し、PFOS等による農作物への影響に関して、しっかりと調査研究を進めていることが分かりました。今後も引き続き調査研究を進め、成果を活用して、都民の不安払拭につなげていただくことを要望いたします。
 ところで、PFOSは、既に製造、輸入等が禁止されていますが、PFOS等含有泡消火剤の使用は禁止されていないため、火災を消火する能力が高いことから、今でも商業施設やマンションの駐車場等、身近な場所で使われ続けています。
 都は、令和六年度より、PFOS含有泡消火剤の交換に係る費用について補助を行っています。しかし、新聞報道によると、消火設備所有者の中には、保有している泡消火剤にPFOSが含まれているか認識がない方もいるとのことです。
 泡消火剤の交換を促進するためには、消火設備所有者にどのような泡消火剤を保有しているかしっかり認識してもらうことが重要であると思います。
 消火設備所有者が保有している泡消火剤にPFOSが含有しているかを把握するため、都はどのように取り組んでいるのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都内に数多く設置されている消火設備所有者の中には、泡消火薬剤にPFOSが含まれているか把握されていない方もおられます。
 このため、都は、九月末に消防法に基づき、届出のある都内の泡消火設備保有施設約四千八百件に診断チャートを用いましたPFOS等含有有無に関する調査につきまして、郵送したところでございます。

○本橋委員 今回調べた結果、泡消火剤がPFOS含有であった施設には、速やかに交換をしてもらうことが重要です。駐車場は民間による管理が多く、コストの高さが交換を妨げているといわれていることからも、都の補助制度をしっかり周知していくことが重要であると考えます。
 PFOS含有泡消火剤の交換に向けて、補助制度の利用促進にどのように取り組んでいるのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 今回の泡消火薬剤の調査と併せまして、泡消火薬剤の転換促進事業に関するリーフレットを同封し、交換を周知いたしました。また、東京消防庁等と連携いたしまして、消防設備業者や点検事業者等に対して補助制度の案内を行うなど、様々なルートから消火設備所有者への周知を行っております。
 さらに、調査の結果、PFOSの含有が判明した消火設備に対しましては、補助金の活用について継続的に周知するなど、非含有泡消火薬剤への転換に向けた取組を推進してまいります。

○本橋委員 泡消火設備は、火災時だけでなく、車両衝突や老朽化、誤作動によっても流出することがあるので、速やかにPFOSを含まない泡消火剤に交換することが重要です。
 補助事業がしっかり活用され、一刻も早く都内からPFOS含有泡消火剤がなくなるように取組を進めていくよう要望して、次の質問に移ります。
 アライグマ、ハクビシン対策について伺います。
 私の地元の国分寺市、国立市では、アライグマやハクビシンを道や畑などで見たという情報や、庭に侵入してきたという相談が市役所に寄せられています。アライグマやハクビシンによる被害は、農作物をはじめ、生活環境、生態系への影響など多岐にわたります。
 こうしたことから、対策に取り組む市区町村は増えているものの、近年は被害が対策地の周辺に拡大しているともいわれています。
 アライグマ、ハクビシンによる被害を減らしていくには、市区町村と連携して対策を進めていくことが重要と考えますが、この問題に対する都の取組状況を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画を策定し、現在、都内の九割以上の市区町村と連携しながら対策を実施しております。
 この計画に基づき、都は、市区町村が行う捕獲業務や、わな、監視カメラの購入等の経費に対する財政的支援を行っております。また、技術的支援として、生態や防除方法など、最新の知見を学ぶ講演会を実施するとともに、専門家による個別相談会を開催して、各自治体の取組を後押ししております。
 こうした取組などにより、昨年度はアライグマ約千五百頭、ハクビシン約六百頭を捕獲しております。

○本橋委員 財政面、技術面の双方から市区町村を支援することにより、対策を進めていることが分かりました。今後、防除計画に参画していない自治体への働きかけを行うなど、さらに一層、捕獲の圧力を強化していただきたいと思います。
 さて、外来種の問題は、アライグマやハクビシンに限った話ではありません。東京は、多様で豊かな自然を有している一方で、活発な経済活動が営まれ、国内外の物流の拠点でもあることから、外来種の侵入や影響を受けやすい環境にあります。
 外来種対策は、地域や種によって求められる対応は様々であり、現場に応じた効果的な取組を着実に進めていくことが重要です。都として、どのように外来種対策の実効性を高めていくのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、本年九月、専門家の協力を得て、種ごとに定着段階や侵略性、生態系に及ぼす影響を評価し、それらに基づき対策の優先度を示した外来種対策リストを公表しております。
 また、このリストと併せ、外来種対策の基本的な考え方や、里山、住宅、港湾等のエリアごとの課題と対策、種ごとの防除のポイントなどを解説した外来種対策行動の手引きを公表しております。
 これらのリストや手引の活用を促進するため、今後、市区町村向けの説明会や防除対策現場での実践的な技術講習会を実施することなどにより、外来種対策の実効性を一層高めてまいります。

○本橋委員 私も先般公表された手引を拝見しましたが、大変充実した内容となっていると感じました。こうしたツールも有効に使いながら、引き続き市区町村をきめ細かく支援するなど、外来種対策を機動的に展開をしていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○清水委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二十分休憩

   午後三時三十五分開議

○清水委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○竹平委員 よろしくお願いいたします。
 初めに、東京ゼロエミポイントについてお伺いいたします。
 都は、家庭の省エネ行動を促すため、より省エネ性能の高いエアコン、冷蔵庫、給湯器、LED照明器具への買換え等に対し、東京ゼロエミポイントを付与し、店舗で直接値引きする事業を展開しております。
 都議会公明党は、本年八月、猛暑などの状況を踏まえ、高齢の方や障害のある方のエアコン購入の負担を極力少なくするべく、本事業の支援拡充を緊急要望いたしました。これを受け、都が速やかに支援拡充を決定したことは大変評価できます。
 また、施策拡充に伴い、こうした支援があることを様々な方に知っていただき、活用を促すことも重要であります。
 そこで、まずは、令和七年八月の施策拡充について、都がどのように周知を行ったのかを伺います。

○小林気候変動対策部長 本年八月三十日、東京ゼロエミポイントにおいて、熱中症リスクの高い高齢者や障害者を対象に、省エネエアコンの購入支援を大幅に拡充し、暑さと省エネの両面の対策を強化いたしました。
 事業拡充に伴う周知や店舗での円滑な案内につなげるため、業界団体等へ直接説明を行い、家電販売店の理解と協力を得ながら、店舗と連携した広報等を展開しました。また、新たなチラシを速やかに作成したほか、事業専用ホームページを活用し、付与ポイントの説明に加えて、よくある質問を新たに掲載するなど、都民の関心に応じて発信を行いました。
 さらに、拡充対象である高齢者や障害者に直接届く広報を展開するため、区市町村、町会、民生委員の協力を得て、積極的に周知を実施いたしました。

○竹平委員 事業拡大にとどまらず、しっかり周知を行っているということを確認させていただきました。
 次に、東京ゼロエミポイントにおける登録販売店の取組について質問をいたします。
 本事業は、令和六年十月以降、登録販売店で直接値引きする方式を取っています。本方式によって、都民の利便性向上が図られる一方、事業リニューアル前は、申請する店舗側からは、申請の手間や、また、ポイント分の一時的な現金立替えに不安の声がありました。
 たとえすばらしい事業であったとしても、店舗側の理解がなければ、登録販売店の数は増えず、必要な支援が都民に行き届きません。
 そこで、販売店の負担軽減に向けた取組と現在の登録販売店数についてお伺いいたします。

○小林気候変動対策部長 令和六年十月の事業リニューアルに当たりましては、販売店の申請手続の負担を軽減するため、業界団体や家電販売店と意見交換や調整を重ね、申請書類等の大幅な簡素化を図りました。
 また、事業リニューアル後についても、申請体制の強化を行い、申請から振込までの期間を二か月間から一か月間程度に大幅に短縮するなど、販売店の負担を軽減する対策を実施しました。
 令和六年十月、事業開始時以降、着実に登録販売店の数が増加し、本年十月末時点で約四千店超となっております。多くの販売店に事業に参加いただいていると思っています。

○竹平委員 本事業について、申請書類の簡素化、また、審査体制を強化し、振込までの期間を短縮したことで、販売店の負担軽減がなされ、そして登録販売店が増加しているということも確認をいたしました。
 しかし、店舗で直接値引きを行う以上、店舗側に全く負担がないわけではありませんので、引き続き販売店に寄り添った対応を続けていただきたいというふうに思います。
 最後に、まだこの事業拡充から間もない状況でございますが、高齢者や障害者を対象としたエアコンの申請実績を伺いたいと思います。

○小林気候変動対策部長 事業を拡充した令和七年八月三十日から九月末までの約一か月間で、エアコンの申請台数は約五万五千台であり、前年同期比の約二・七倍と大きく増加しました。
 このうち、高齢者と障害者の申請台数は、当該期間内のエアコン申請台数の約六割を占める三万五千台程度となり、多くの方の省エネエアコンへの買換え等につながったと思います。

○竹平委員 約一か月程度の実績ではありますが、既に多くの高齢の方や障害のある方の購入につながっていることが数字で確認できました。
 一方で、事業拡充の時期は、ちょうど毎年のエアコン在庫処分の時期と重なり、特に価格を抑えた対象製品から順に品切れになったとの話を聞いております。まだ対象製品はあるものの、多様なラインナップの中で購入を検討したい方も多いかというふうに思います。
 今後も本事業の拡充を継続することで、より多くの方々へ支援を届けていただきたいというふうに思います。
 また、本事業は、省エネ対策はもちろん、熱中症対策や二〇二七年に製造等が禁止される蛍光管のLED化推進にも資するなど、様々な効果が期待されるものであります。エアコンだけにとどまらず、都民ニーズ等を踏まえ、今後とも必要に応じた事業の拡充などを要望し、次の質疑に移りたいと思います。
 次に、都有施設の省エネ、再エネ対策についてお伺いいたします。
 二〇三〇年カーボンハーフ、二〇三五年の新たな削減目標に向けて、都は、再生可能エネルギー導入の率先行動として、都有施設へ太陽光発電設備を二〇三〇年度までに七万四千キロワット設置する必要があります。また、二〇三五年度までにAirソーラーなど約一万キロワット導入する意欲的な目標を掲げております。それには、屋上だけでなく、他の場所にも設置が必要だと考えます。
 これらの目標達成に向けた取組状況と今後の見通しについて伺います。

○真島率先行動担当部長 都は、設置可能な都有施設の屋上に太陽光発電設備を二〇三〇年度までに設置する方針の下、二〇二四年度末には、都有施設全体で約四万三千キロワットを設置いたしました。
 また、本年度は、既存の都有施設初の取組として、都立多摩図書館におきまして、屋上のパネルに加え、壁面やひさしなど、様々な箇所への建材一体型太陽光パネル設置に向けた設計を行いました。
 今後は、こうした壁面設置等のノウハウを生かし、庁舎や学校、スポーツ施設など、様々な用途の都有施設においても整備を進めていくとともに、将来的なAirソーラーの壁面等への設置につなげてまいります。
 これらの取組により、都有施設のポテンシャルを最大限生かし、七万四千キロワットの目標達成を実現してまいります。

○竹平委員 都有施設への太陽光発電設備の導入目標の達成と、壁面などへの設置拡大に向けた新たな取組がよく分かりました。引き続き目標の達成に向けて、しっかりと取り組んでいただきますよう要望いたします。
 一方、温室効果ガスの削減を進めていくためには、既存の都有施設において省エネルギー機器の導入とともに、断熱性をさらに向上させていくことも求められますが、見解を伺います。

○真島率先行動担当部長 都は、ゼロエミッション都庁行動計画に基づき、都有施設への省エネルギー機器の率先導入や設備の運用改善などにより、省エネ対策に取り組んでおります。
 今年度、既存の都有施設の断熱化強化に向けて、開口部が大きい学校の四施設や二十四時間稼働の警察施設等、異なる施設特性を持つ十か所で施工方法の調査を開始しました。
 この調査を踏まえ、内窓を設置するスペースがないなど、多様な環境下での円滑な断熱改修工事を進めるとともに、効果的な施工方法のノウハウを蓄積してまいります。
 今後は、これらの知見を生かし、様々な都有施設への断熱改修を推進してまいります。

○竹平委員 都が都有施設の断熱性能の向上に向けて、既存の施設において取組を推進していることが分かりました。今後も率先的に省エネ化、再エネ化を進めることで、東京都全体の温室効果ガスの削減を牽引していただくことを要望いたします。
 また一方で、都有施設のみならず、都内区市町村などの公共施設においても、さらなる太陽光発電設備の導入を進めることが重要であります。
 都はこれまでも、区市町村への導入支援を行ってきましたが、設置拡大に向けた取組状況についてお伺いいたします。

○小林気候変動対策部長 都は、平成二十六年度から、区市町村公共施設への再生可能エネルギー設備の導入補助を開始し、令和四年度からは、補助率を三分の二に引き上げて支援を継続しております。
 また、都は、既存建築物の最新のZEB化の動向や、太陽光発電設備の壁面設置の施工方法等のノウハウを学ぶ機会を提供するなど、区市町村職員のスキルアップを図っております。その際、都の補助制度の活用による再エネ設備の積極的な導入を促しております。
 こうした取組により、令和六年度は、前年度の二倍を超える七百七十三キロワットの太陽光発電設備の申請があり、令和七年九月末時点では、前年同期比の約四倍の申請があるなど、区市町村公共施設への再エネ導入が進んでおります。
 引き続き、区市町村と緊密に連携を図りながら、太陽光発電設備など再エネ設備の導入を拡大してまいります。

○竹平委員 区市町村の公共施設への太陽光発電設備の導入が着実に拡大していることが分かりました。地域のレジリエンス強化の観点からも、さらなる公共施設への太陽光発電設備など、再エネ設備の導入に向けた取組が不可欠であります。引き続き、区市町村に対して、積極的な導入を働きかけていただくよう要望いたします。
 次に、このAirソーラーについて、全体的にお伺いしたいというふうに思います。
 昨今、メガソーラーによる自然環境への影響が懸念される事例が見られる中、柔軟、軽量な特徴を有するAirソーラーは、従来の太陽光パネルが設置困難な壁や窓などにも設置できるため、土地の狭い我が国において、再生可能エネルギーの導入拡大と、地域共生との両立にも資するものとして期待をされております。
 Airソーラーの普及拡大に向けて、都は昨年度、二〇三五年に都内に約一ギガワット導入する目標を策定いたしました。目標実現に向けては、耐久性の向上や、施工方法の確立などの課題を解決し、公共施設や民間の事業所等に大規模に設置していくことに加え、多くの都民が生活する住宅に導入を拡大していくことも重要と考えますが、都の見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都はこれまで、港湾施設などの都有施設や、サービス付高齢者住宅において、Airソーラーの耐久性や施工方法等について実装検証を行ってまいりました。
 昨年度からは、将来的な実用化を見据え、より多様な環境下で検証を後押しするために、開発事業者向けの支援事業を開始いたしました。
 今年度は、住宅サッシメーカー等から、将来的な住宅への展開も見据えた申請があり、施工性やメンテナンス性に優れ、既存建物等への普及が期待されるAirソーラーを用いた建材一体型内窓の実証検証の取組を採択いたしました。
 こうした取組により、住宅をはじめとする多様な分野への普及拡大を推進してまいります。

○竹平委員 Airソーラーの普及に向けた具体的な取組について確認ができました。住宅などへの普及が進み、多くの方たちが再エネを導入できるよう、継続的な支援を要望いたします。
 次に、持続可能な資源利用の観点から、太陽光パネルのリユース、リサイクルについてお伺いいたします。
 固定価格買取り制度の導入以降、太陽光発電の普及が進み、都内でも多くの太陽光パネルが設置されてきました。これに伴い、使用済みパネルのリサイクルが今後の重要な課題となっております。
 都は、パネルメーカー、解体業者、収集運搬業者、リサイクル業者などといった一連の関係事業者で構成する協議会を設置して、リサイクルの促進に向け取組を進めていると伺っております。
 寿命を迎えた太陽光パネルはリサイクルされるべきものですが、寿命が二十五年から三十年程度と長いため、それまでの間は、可能な限りリユースすることが資源の有効活用につながります。
 そこで、協議会でのリユース、リサイクルに関するこれまでの取組と今後の活動についてお伺いいたします。

○木村資源循環計画担当部長 都は、令和四年度、パネルの取り外しから再資源化に至るまでのリサイクルルートの確立を目的に協議会を立ち上げ、これまでに計九回の会議を開催しております。
 協議会では、取り外しや運搬に関する注意事項や作業手順を分かりやすく整理したマニュアル等を作成するとともに、リサイクル技術に関する最新情報や、リサイクルをめぐる動向などについて議論しております。
 また、リユースパネルの発生状況や、リユースをする際の条件、リユース先等について調査するとともに、先進的な事例と併せて発信することで、リユースを促進しております。
 今後は、パネルのリユース、リサイクルへの理解を促すための動画を作成し、都民や事業者へ情報発信をすることで、取組をさらに誘導してまいります。

○竹平委員 今後も協議会での取組を進めていただき、太陽光パネルの資源循環を推進していただくことを要望いたします。
 次に、食品ロス対策について伺います。
 都は、二〇三〇年の食品ロス半減目標を十年前倒しで達成したことを踏まえ、二〇五〇東京戦略において、その目標を六〇%削減に引き上げ、二〇五〇年食品ロス実質ゼロに向けて取り組んでいます。
 近年、食品ロス発生量は減少傾向にありましたが、先般公表されました二〇二三年度の推計量は増加に転じ、特に外食産業では約一五%増となったことから、飲食店での対策が重要でございます。
 今年の第一回定例会において、私から、都は、ファミリーレストランやファストフード店等、都内に数多くある飲食店において効果の高い対策を広く浸透するよう、食品ロスの削減に向けたきめ細やかな取組を進めるべきであると質問をしたところ、環境局長から、食べ残し削減に向けて、実践的なコンテンツを作成し、キャンペーンを実施するとの答弁がございました。
 そこで、食品ロスが再び増加した外食産業において、このキャンペーンの具体的な取組についてお伺いいたします。

○木村資源循環計画担当部長 都は、都内約千の飲食店等と共同し、食品ロス削減の日でもある十月三十日から外食の機会が増える年末にかけて、食品ロスゼロに向けたキャンペーンを実施しております。
 江戸時代から続くもったいないの江戸文化をモチーフに、チラシ、動画、ポスターやステッカーなどを作成するとともに、外国人観光客なども飲食店を多く利用していることから、コンテンツの多言語化を図り、食べ残しゼロを啓発しております。
 また、参加店舗には、ご飯や料理の小サイズの提供などメニューの工夫や、宴会、団体向けに、冒頭三十分と最後の十分間は食事に集中することを呼びかける三〇一〇運動など、提供形態に応じた取組のポイントなどを周知しております。

○竹平委員 都は、都内全域の多くの飲食店で連携してキャンペーンを実施し、店舗における食べ残し削減に取り組んでいることが分かりました。
 私の地元である江戸川区でも四十を超える店舗が参加しており、各地域からも食品ロス削減への機運が高まることが期待されます。
 今回のキャンペーンでは、店舗での食べ残し削減を重点的に進めていることは理解しておりますが、様々な理由でやむを得ず食べ切れなかった料理を持ち帰り、そのご自宅等で食べ残しをゼロにすることも重要であると考えます。
 そこで、都は、このキャンペーンにおいて、食べ残しの持ち帰りをどのように進めているのかを伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、店舗での食べ残しゼロに向けた取組を優先的に進めておりますが、やむを得ず食べ残しが発生した場合には、利用者と店舗側、双方の理解の下、持ち帰りの促進にも取り組んでおります。
 具体的には、持ち帰りが可能な店舗に対して、国のガイドラインを基に、生ものは持ち帰りを控えることや、持ち帰り後は速やかに食べることなど、都が安全な持ち帰り方法などを整理したリーフレットや動画により、事前に分かりやすく案内しております。
 また、持ち帰りを希望する利用客に対しては、チラシやポスター等に加え、持ち帰りの注意事項を記載した都独自のオリジナル容器も活用して、安全な持ち帰りの方法を周知しております。
 こうした取組を通じて、利用客と飲食店の双方にとって安心できる持ち帰りを促進し、食べ残しゼロに向けたライフスタイルの定着を図ってまいります。

○竹平委員 やむなく食べ残した場合であっても、安全・安心な料理の持ち帰りが広がっていくことは、もったいないの意識から実践にもつながるものであり、現代の東京においても大切な取組と評価できます。
 食べ残しゼロに向けた利用客に対する意識啓発や持ち帰り促進などの取組は、キャンペーンに参加した店舗だけでなく、都内に数多くある飲食店などにも広げていくことが重要と考えます。
 このキャンペーンは、年末で終了するとのことでありますが、年明け以降の取組についてもお伺いいたします。

○木村資源循環計画担当部長 キャンペーン終了後は、参加店舗の利用客に対して実施したアンケートを集約し、店内での食べ切りや食べ残しの持ち帰りなどに関する意識や行動の変化等を分析いたします。
 また、参加店舗に対しては、メニューの工夫、店内での啓発活動、食べ残しの多かった食材の把握と改善策の実施状況等を調査し、業種業態別に食べ残し削減に効果的な手法や課題などを整理してまいります。
 さらに、キャンペーンで得られた情報も踏まえたテキストや動画等を作成し、区市町村等と連携して、多くの飲食店等を対象に講習会を開催することなどにより、外食産業における食品ロスの削減を推進してまいります。

○竹平委員 年明け以降、自治体と連携した講習会を通じて、地域に根差した飲食店などにも食べ残しの削減を促進していくことは、食品ロス削減に効果的だと考えます。
 先日、十月三十日に私は食品ロス削減の全国大会に参加をさせていただきましたが、このような取組の重要性を改めて感じました。
 自治体をはじめ、企業や団体などが連携をして継続的に取り組むこと、そして都民一人一人が意識をして行動することも大切だというふうに思います。
 今後とも、今回のこのキャンペーンで得られたノウハウを広く発信をし、外食産業でのさらなる取組を着実に推進していただくよう要望いたします。
 次に、持続可能な航空燃料、SAFについて伺います。
 使用済みの油からつくられるSAFは、約八〇%のCO2削減効果があり、航空業界の脱炭素化の切り札として期待されておりますが、家庭から出る油の多くは捨てられております。
 私が今年の第一回定例会で、家庭から出る油の回収を進めるべきと質問した際に、世界陸上の開催を契機に回収拡大に向けた集中的なキャンペーンを実施するとの答弁がありました。
 このキャンペーンは、東京都と世界陸上の連携により、家庭の油で飛行機を飛ばそうというキャッチフレーズの下、取り組まれ、十月末をもって一つの区切りとなりましたが、都民が気軽に参加できる資源循環の取組として、大きな注目を集めました。
 世界のトップアスリートが集う世界陸上を契機とするキャンペーンは、航空燃料の原料となる油を集めるという取組の分かりやすさもあって、各地域の回収所や大会会場付近のブースにも多くの来場者が家庭の油を持参していた姿が印象的でありました。
 私の地元江戸川区でも、スポーツ施設など七つの場所で回収所を設け、私も届けさせていただきました。これまで捨てられていた家庭の油で飛行機が飛ぶということを知らない方も多い中で、今回のキャンペーンは、SAFの周知と回収拡大を広く都民に訴えかけた点で大きな意義があったというふうに思います。
 都は、今回のキャンペーンの成果をどのように捉えているのかお伺いいたします。

○宗野資源循環推進部長 都は、家庭の油を効果的に回収するため、メッセージ性のある訴求力の高い広報や、安易に取り組める仕組みにより、都民の参加を促してまいりました。
 具体的には、世界陸上と連携し、大会アスリートアンバサダーの北口榛花選手を起用したCMを放映したほか、人気料理研究家との連携により、調理後の油を回収する様子をSNS発信し、三十五万回以上視聴される等、SAFの認知度が大きく向上いたしました。
 また、調理後の油を簡単に容器に入れられるよう、資源を無駄にしない江戸の流儀の意味を込めました江戸前じょうごを各自治体に設置した約八十か所の回収所で配布いたしまして、都民の回収を促進いたしました。
 こうした取組の結果、十月中旬までに羽田—ロサンゼルス間に相当する約九千リットルの油を回収いたしております。

○竹平委員 今回のキャンペーンが広く都民の行動変容を促し、実際に飛行機を飛ばす量の廃食用油の回収につながったということは大きな成果であり、評価いたします。
 国では、脱炭素化に向けて、二〇三〇年に航空燃料の一〇%をSAFに転換する目標を掲げております。
 そこに向けても、こうした機運の高まりを契機として、今回のキャンペーンで得られた知見を活用しながら、一層の回収拡大につなげていくことが重要と考えますが、都の見解を伺います。

○宗野資源循環推進部長 世界陸上キャンペーンを通じた訴求力のある広報や利便性の高い回収の工夫のほか、自治体や事業者と協働する取組などにより、回収量の拡大を図ることができました。
 また、回収所で実施したアンケートでは、六割強の方から、取組を継続するには、身近な場所に回収所を設置してほしいとの意見が寄せられました。
 今後は、都の支援策のさらなる活用を促しながら、区市町村との連携の輪をさらに広げ、オール東京で取り組んだキャンペーンで得られた知見の横展開を図ってまいります。
 加えて、チェーン展開するスーパー等と連携した利便性の高い回収拠点の拡大に向けた方策を検討し、暮らしに身近な取組として、油の回収を社会に根づかせてまいります。

○竹平委員 ぜひ区市町村や民間の店舗などにおいて、廃食用油の回収が当たり前となるよう、引き続き積極的な取組を求めます。
 また、持参された方へのインセンティブの付与が回収意欲の向上につながる有効な手段であると考えます。こうした取組には一定の手間やコストが伴いますが、今後検討いただくことを要望して、次の質問に移ります。
 最後に、リチウムイオン電池対策についてお伺いをいたします。
 今年の夏も猛烈な暑さに見舞われ、暑さ対策のためのハンディー扇風機やファン付空調服などリチウムイオン電池が内蔵された製品が多く使用されていました。
 このような、私たちの身近にある数多くのリチウムイオン電池を原因とする収集運搬車両や廃棄物処理施設の火災事故は依然として多く発生しております。
 ごみを出す機会が増える年末に向けて、住民に分別の徹底を促すとともに、排出された電池や内蔵製品を区市町村が確実に回収し、適正に処理することが必要です。
 分別後に排出される電池の回収促進に向けては、都では、昨年度から複数自治体の電池をまとめて回収し、再資源化する取組を実施しております。
 この事業について、昨年度の試行を踏まえ、どのように取り組んでいるのかお伺いいたします。

○宗野資源循環推進部長 昨年度の試行により、運搬時の容器については、安全性と利便性の観点からペール缶が適していることや、回収する電池の種類を増やすことで回収効率の向上につながることなどの知見が得られております。
 また、本事業の実施により、自治体単位では、回収量が少なく、買取りに至らない電池等の再資源化や、売却収入による参加自治体の処理経費の削減につながっております。
 今年度は、五月に再資源化事業者を選定しておりまして、七月から継続して回収を実施しております。
 現時点で五区七市、二つの一部事務組合が参加しておりまして、十月までに約十二トン回収しております。
 今後も、本事業に関する自治体の意見も踏まえながら、リチウムイオン電池の回収をきめ細かく後押ししてまいります。

○竹平委員 都が広域的な回収を進めることで、リチウムイオン電池の回収や再資源化につながることに加え、参加する自治体にも処理経費の削減というメリットがあることが分かりました。
 一方で、このような区市町村の回収を促す取組と同時に、回収や処理における安全の確保も重要であり、特に適切な分別の普及啓発を促しても、なお混入してしまう電池による火災を防ぐための方策が必要であります。
 先日、都議会公明党は、一般廃棄物と産業廃棄物の処理施設を視察させていただきましたが、その施設では、リチウムイオン電池を検知する機器を取り入れていましたが、高額であり、このような機器を導入できていない施設も多いとお聞きし、都として支援が必要だと感じました。
 このような状況を踏まえて、回収や処理における安全確保に向けた取組を行うべきと考えますが、都の見解を伺います。

○宗野資源循環推進部長 都はこれまで、区市町村等を対象とした勉強会におきまして、車両への混入防止対策や処理施設における火災防止対策の事例等の共有を行うほか、手選別強化に係る経費に対する財政支援等を実施してまいりました。
 火災事故の防止に向けては、区市町村に適正処理を求める本年四月の環境省の通知において、選別の精度を高めるためのX線等を活用した混入電池の除去や、発火を迅速に検知し、初期消火をする機器等も有効とされているところでございます。
 今後は、これら機器選別や火災検知等に関する技術動向に加え、処理過程での実態を踏まえ、リチウムイオン電池に由来する火災の未然防止に向けた対策の検討を進めてまいります。

○竹平委員 使い終わったリチウムイオン電池や内蔵製品について、住民が身近なところで排出できる環境づくりとともに、適正な処理と再資源化を担う処理施設の安全の確保を進めていくことが重要であります。
 また、住民が排出する際の分別の徹底に関しては、外国人の方も視野に入れた対応が必要です。都議会公明党がさきの第三回定例会代表質問において提案をした外国人の方の理解促進に向けた多言語ポスターの作成については、早速、取り組んでいただいております。
 これらを自治体や事業者等に活用いただくとともに、十分理解をしていない都民への周知についても、しっかり対応していただきたいというふうに思います。
 引き続き、都が広域自治体として、区市町村の取組を引き上げながら、リチウムイオン電池の安全な回収と処理につなげていただくことを要望いたします。
 最後になりますが、先日、東京都廃棄物審議会において、新たな資源循環・廃棄物処理計画に向けた施策の方向性に関する中間取りまとめが示されました。
 本日の質問で取り上げた太陽光パネルのリサイクル、食品ロス削減、SAFの利用拡大、リチウムイオン電池対策などとともに、使用済紙おむつの再資源化についても、しっかりと取組を検討いただくことを要望して、質問を終わります。ありがとうございました。

○田中委員 日本共産党の田中とも子です。
 まず初めに、有機フッ素化合物、PFAS対策について伺います。
 都は、二〇一〇年度から都内全域で地下水調査を行ってきました。二〇二一年度からは、都内を二百六十のブロックに分けて、地下水の調査を行っています。
 まず、このPFAS調査の実施状況を伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、令和三年度より、都内全域における地下水中のPFOS等の検出状況を把握するための概況調査を実施しておりまして、令和六年度からは、これまで複数年かけてきた都内全域二百六十地点の調査を一年間で実施しております。
 測定地点の選定に当たりましては、各自治体の意見を聞きながら適切に選定しまして、計画的に調査を行っております。

○田中委員 国は、健康への影響を考慮して、一リットル当たり五十ナノグラムということで、今までは暫定指針値ということでしたけれども、今年の六月末からは指針値ということで設定をしまして、そして、今ご答弁ありましたように二百六十ブロックに分けた調査の中で、この値を超過した地点については、都は、継続監視調査をしております。
 その実施状況、推移について伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 継続監視調査につきましては、令和五年度は二十六地点、令和六年度は五十地点で実施しております。

○田中委員 答弁は昨年、今年ということで、二年間のみでしたけれども、この間推移を見てみますと、ここ数年の実績でも継続監視の地下水が増えているんですよね。どうしてそうなるんでしょうか。

○丹野環境改善技術担当部長 継続監視調査は、五年連続で指針値を下回っていることを確認するまで継続して実施するものでございます。
 継続監視の調査地点が増えておりますのは、毎年度新たに指針値を超過した地点において、継続的に監視を行っているためでございます。

○田中委員 要するに、毎年度新たに指針値を超えた地点が増えているんですよね。測るたびに継続監視すべきところが増えると、それで高い値が出るということは、それだけ汚染が広がっている、高濃度の汚染源があるからだと思うんですね。
 区市町村と連携した追加調査も行っておりますけれども、この調査の内容と実績を伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、比較的高濃度のPFOS等が検出された地域におきまして、都の追加調査を補完する調査を実施する自治体に対して支援を実施しております。
 昨年度は八自治体、計六十九地点の調査に支援を行いました。

○田中委員 八自治体、六十九地点ということです。自治体と一緒になって追加調査を行っていただくということはいいんですけれども、都が調査して、高かったところの周辺を測定するという補助を行うということなんです。
 私の地元の調布市では、防災用井戸二十九か所、民間井戸十六か所の合計四十五か所調査しております。しかし、都の支援は十二か所ということなんです。
 府中市でも公共用井戸十一か所、民間井戸十三か所の合計二十四か所調査をしております。しかし、都の支援は十二か所のみです。
 調布市も府中市も高かったところの周辺三か所のみと、都の追加調査を行ったと聞いているんですけれども、なぜこうやって限定をするんでしょうか。自治体が調査したいといっているところを全て、ぜひ追加調査すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

○丹野環境改善技術担当部長 先ほども答弁させていただきましたが、追加調査の趣旨でございます。
 比較的高濃度のPFOS等が検出された地域におきまして、都の追加調査を補完する調査を実施する自治体に対して支援を実施しております。

○田中委員 都のPFOS及びPFOAの地下水継続監視調査測定結果の令和元年から六年度までの推移を見ますと、府中市では四か所が全て五十ナノグラムの指針値を超えております。昨年は三百二十ナノグラム、そしてその場所は、この六年間ずっと指針値を超えているんです。最高で四百五十ナノグラム、指針値の九倍の値になります。
 調布市でも一か所は、この六年間同じように指針値を超え、昨年、四百三十ナノグラム、最高時は五百五十ナノグラムと、指針値の十一倍もの値が出ているんですね。狛江市でも一か所は、昨年二百十ナノグラム、最高で二百四十ナノグラムということで、この六年間ずっと指針値を超えております。立川市でも同じような傾向が見られます。
 区市町村は、住民の不安の声に応えて、血液検査も含めまして、独自に調査もし、努力もしているんですね。それで地下水の調査については、このように高い値が出続けているんです。
 都としてもできるだけ対象を拡大するなど、ぜひこの区市町村の要望に応えていただきたいと思うんです。これは強く要望しておきたいと思います。
 次に、国は昨年度から、泡消火薬剤に係る正確な情報の把握を行うために、PFOSを含む泡消火剤の在庫調査をしておりますけれども、その調査結果を伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 令和六年度の環境省調査によりますと、都内には、駐車場施設を中心に約三十二万リットルのPFOS含有泡消火薬剤の在庫が存在しております。

○田中委員 資料を見せていただきました。空港に三百リットル、石油コンビナート等が一万四千七百三十、やっぱり一番多いのがその他の駐車場ということで、三十万六千三百四十ということで、先ほど答弁いただきましたけれども、都内に約三十二万リットルということなんです。
 では、国の調査に基づいた都の調査っていうのはやっているんでしょうか。特に駐車場の特定はできているんでしょうか。また、泡消火薬剤の転換促進事業を行っているんですけれども、その内容について教えていただきたいと思います。

○丹野環境改善技術担当部長 消防法に基づき、届出のある都内の泡消火設備保有施設は約四千八百件と把握しております。
 また、泡消火薬剤の転換促進事業は、令和六年七月から開始しておりまして、令和六年度の申請は五件でございました。

○田中委員 都内の泡消火設備の保有施設、約四千八百件ということなんですが、そのうち、PFOS等を含む泡消火設備の設置台数は把握できているんでしょうか。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、九月末に消防法に基づき、届出のある都内の泡消火設備保有施設約四千八百件にPFOS等の含有有無を確認する調査を郵送したところでございます。

○田中委員 ということは、郵送しただけで、今のところは正確には把握はされていないということだと思うんですね。
 そこで、一般社団法人日本消火装置工業会が発行する登録証っていうのがあるんですね。登録証とかシールがあるようですので、関係団体と連携をすることで把握することは可能だと思いますし、現在確認中だということですので、ぜひしっかり確認をしていただきたいと思います。
 同時に実績を伺いました。昨年度からということで、実績は五件ということですが、いかにも少ないと思うんですけれども、どうしてこんなに少ないんでしょうか。

○丹野環境改善技術担当部長 泡消火設備の交換には多額の経費がかかります。それに、例えば駐車場の施設ですと、駐車場を一時的に封鎖しなければいけないという状況も生じますので、なかなか所有者の方は転換することに前向きになれないというような実態がございます。
 あと、今PFOSとかを含有している泡消火薬剤を使用してはならないという、そういった規制がありませんので、そういったことも要因かと考えられます。

○田中委員 多額の経費がかかるというのは、そのとおりなのかなっていうふうに思うんですよね。それだからこそ、それを転換させるために都の新事業があるということで、ぜひそれを使っていただくということで、ぜひ周知も行っていただきたいというふうに思います。
 それで今郵送をされているということですので、郵送だけじゃなくて後追いの調査もぜひしていただきたいと思うんですよね。ただ郵送されて、返事が返ってこなければそれでおしまいということでは、なかなか設置が進んでいかないというふうに思うんです。ぜひよろしくお願いします。
 設置しているということは、やはり今火事があったら、そこの場所で泡消火薬剤を放出する危険があるということなんですね。新たなPFAS汚染をつくることにもなりかねません。
 まず、設置している場所の特定をして、そして、消防関係の団体などとも連携をして、転換を促進すべきと思いますけれども、ぜひ再度ご答弁お願いしたいと思います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、消火設備所有者に対しまして、補助制度の周知を徹底するため、九月末に消防法に基づき、届出のある都内の泡消火設備保有施設約四千八百件に対しまして、泡消火薬剤の転換促進事業に関するリーフレット等を送付いたしました。
 また、東京消防庁等と連携いたしまして、消防設備業者や点検事業者等に対して補助制度の案内を行うなど、様々なルートから消火設備所有者への周知を行っているところでございます。

○田中委員 多額の経費がかかると同時に、やはり消防関係だと、その消防能力の問題もかなり業界ではあるやに聞いております。やはり地下駐車場だと、かなりその泡消火を使って、しっかり消火をするっていうのが、業界としてはそういう状況なので、その消火能力の高い泡消火をどう今後とも進めていくかということについても、やはり関係団体とも調査なども含めてしっかりと対応も、消防関係の方々に周知をすると同時に、対応も求めていっていただきたいというふうに思うんですね。
 私は、補助要綱を見ました。補助対象は、中小企業等、大企業、独立行政法人、学校法人、社団法人、医療法人、社会福祉法人、協同組合や管理組合等、駐車場を設置していると思われるほとんどの対象が入っています。しかし、区市町村が対象になっていません。
 区市町村も、ホールなどの大規模施設の駐車場などに設置している場合があると思うんですけれども、区市町村もぜひ対象に含めるべきと考えるんですけれども、いかがでしょうか。

○丹野環境改善技術担当部長 先ほどの委員のご発言の繰り返しになってしまいますが、当該補助事業における対象は、大企業、中小企業、マンション管理組合、その他公益法人等でございます。

○田中委員 ですから、区市町村も補助の対象にしていただきたいと要望しているわけです。
 泡消火設備が設置されている駐車場は、かなり大規模な駐車場となります。泡消火設備の転換にも、先ほど答弁があったとおりに多額の経費がかかるという状況ですので、区市町村も転換を進めようとはしていると思います。しているんですけれども、民間の設置もほとんどですので、区市町村の中ではどこに設置されているかは分かっていないと。
 そういう中で、自分のところだけは転換をしようとしております。それなので、設置がぜひ早く進むように対象にしていただきたいというふうに改めて求めておきたいと思います。
 次に、今年の五月から収穫した農作物に含まれるPFOS等の量を測定、分析するために東京都の環境科学研究所で調査を行っておりますけれども、どのような調査を行っているんでしょうか。

○丹野環境改善技術担当部長 東京都農林総合研究センターの人工気象器内でPFOS等を含有した水で栽培した農作物を用いまして、調査研究を行っております。
 当該調査研究につきましては、結果がまとまり次第、研究成果として、今後公表していく予定でございます。

○田中委員 私は、このまず、文字を見たときに、測定分析っていうのを見たときに、農作物の調査なので、土壌調査をするのかなっていうふうに思ったんですけれども、今ご説明されたとおりに、汚染した水をかけて、その植物の成長の中で残留がどのぐらいあるかというような、そういう影響調査ということだと思うんですね。
 国は、農作物への影響を調べるために土壌調査も行っております。横田基地周辺の自治体では、土壌からPFOS等が検出されたとも聞いております。やはり農作物への影響を考えた場合には、土壌調査も必要ではないでしょうか。
 昨年八月の台風では、米軍が泡消火剤を含む水が基地の外に漏れ出たと公表しました。そして、十二月二十二日には、横田基地内での立入調査を行いました。しかし、サンプリング調査は行っておりません。
 都としても、横田基地周辺の土壌に長期間PFASが浸透して、多摩地域を汚染し続けている可能性のある土壌を調査すべきと強く要求をしておきます。
 先ほどの質問で、調査の公表については答弁がありましたので、これは割愛させていただきます。
 これは大変重要な調査だと思いますので、さらに関心も高いですので、結果がまとまったら速やかに公表していただきたいと思います。このテーマは終わります。
 次に、再生可能エネルギーの利用促進について伺います。
 二〇二三年度の温室効果ガスの排出量は、五千六百二十一万トンで、温室効果ガス排出量全体では、二〇〇〇年度比九・九%減少、昨年度比〇・三%増加ということです。
 二〇〇〇年度比で、現状で一〇%程度しか削減できていないわけですから、二〇三〇年のカーボンハーフ、そして三五年の六〇%削減に向けて、さらなる削減が必要です。
 そこで伺いますけれども、都内の二酸化炭素排出量の部門別の推移の資料をいただきましたが、これによりますと、各部門別内訳では、二〇〇〇年度比で家庭部門が一九・六%の増加となっております。この増加の原因として考えられることについて伺います。

○小林気候変動対策部長 都内の世帯数が基準年の二〇〇〇年度から三〇%以上増加していることなどでございます。

○田中委員 世帯数の増によるということなんですけれども、この家庭からの排出をいかに少なくしていくかということも重要な課題であると思います。
 そこで次に、東京ゼロエミ住宅に対する事業について伺います。
 新築の住宅に対する支援ですけれども、この五年間で申請が増えてきていると思います。現在までの実績を伺います。

○松岡建築物担当部長 事業開始から令和六年度までに工事が完了した住宅に対して一万六千件以上の支払いを行いました。

○田中委員 都内の新築住宅戸数は年間で約三万件と聞いております。新築住宅のうちの何割くらいをゼロエミ住宅として設置をしてもらうかなど、ぜひ目標を持って取り組んでいただきたいと思います。
 都は、二〇二五年の四月から、新築住宅への太陽光発電の設置を義務化しました。国は、二〇三〇年までに新築の戸建住宅の六割に太陽光パネルの設置を目指すとしていますけれども、太陽光パネルの設置目標は設定されているんでしょうか。

○小林気候変動対策部長 都は、ゼロエミッション東京を着実に推進するため、太陽光発電設備導入量を二〇三〇年に二百万キロワット以上とする目標を掲げております。
 なお、二〇二三年度の太陽光発電設備導入量は、八十・一万キロワットでございます。

○田中委員 今、二〇二五年ですので、今から五年後に八十・一から二百万キロワットということで、二倍以上にするという目標です。
 そのための義務化だとは思いますけれども、大手の住宅メーカーだけではなくて、小規模な工務店も排除されない仕組みづくりとか、技術的な支援も行っていただき、進めていただきたいと、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、賃貸住宅の断熱・再エネ集中促進事業の目的と取組状況、見通しを伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、都内住宅の約半数を占める賃貸住宅の断熱化に向け、断熱改修の補助に加え、今年度、専門事業者が賃貸住宅オーナーをサポートする事業を開始したところでございます。

○田中委員 都内住宅の約半数が賃貸住宅ということで、都のゼロエミッション化を進めるためには、賃貸住宅の断熱、再エネは避けて通れない課題と考えます。
 都が賃貸住宅への支援に踏み込んだことは、大変大きなことだと思います。既存住宅の断熱、再エネ以上にしっかり力を入れて取り組んでいただき、貸す側にとっても、借りる側にとっても意義もメリットもある取組だということを、オーナーの皆さんをはじめ、借りる都民の皆さんについても強くアピールをしていただきまして、広報活動にも取り組んでいただきたいと思います。
 次に、ゼロエミポイントの実績について伺います。

○小林気候変動対策部長 令和六年度の東京ゼロエミポイントの申請実績は六十万台超であり、令和七年度の上半期は四十七万台超でございます。

○田中委員 先ほどの質疑で、昨年から今年度の上半期で八割以上増えているというご答弁もありました。ということで、かなり増えているということだと思います。
 そこで、八月三十日から熱中症リスクの高い高齢者や障害者へのエアコン購入費への八万ポイントの付与が行われました。気候変動の影響を最も受けやすい所得の低い方が実際にエアコンを購入して、エネルギー貧困を解消できるようにすることが重要と考えます。
 現在までの高齢者と障害者のエアコン購入に係る申込み状況を伺います。

○小林気候変動対策部長 令和七年八月三十日から九月末までの高齢者と障害者のエアコン申請実績は三万台を超えておりまして、当該期間内のエアコン申請台数の約六割を占めております。

○田中委員 一か月で三万台ということなので、かなり多い数ではないのかなと思います。そもそも夏の終わり頃ではありましたが、まだまだ暑い時期でもあったので、この機会に買い換えようという方もあって、都の支援がインセンティブにつながったのは間違いないのではないかと思います。
 北区では、都の事業に上乗せをする形で支援をしておりまして、非課税世帯の場合は七万円、それ以外の世帯は四万円の支援があります。実質負担ゼロか、負担が少なく高性能のエアコンを購入することができます。
 二十三区では、この機会に、都の補助に上乗せ、横出しをする形で支援を行うところが増えております。
 一方で、私の地元の調布市、そして狛江市でも、ようやく生活保護世帯へのエアコンの設置補助が実現したばかりの状況です。財政力の弱い多摩地域は、なかなかすぐには補助できる状況にはありません。
 所得の低い高齢者、そして障害者、負担なく高性能のエアコンを購入できるように補助を拡充すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

○小林気候変動対策部長 令和七年八月三十日の事業拡充は、暑さ対策及び省エネ対策として、熱中症リスクの高い高齢者や障害者を対象としたものでございます。

○田中委員 それは分かるんですけれども、ぜひお願いしたいと思います。
 実は東京大学と東京都監察医務院は、二〇一三年から二〇二三年、この十年間の間に東京二十三区において、熱中症で亡くなった方々、千四百四十七症例の研究、分析を行っております。
 その分析結果が今年の六月に、中間まとめですけれども、発表されました。その結果によりますと、二〇二〇年以降は、いずれも熱中症で亡くなった方は二百五十件を超えておりまして、熱中症での死亡件数は高止まり傾向が確認されているということです。
 屋内死亡例の四四・九%でエアコンがオフになっていたと。二九・四%でエアコンが設置されていなかった。一〇・〇%ではエアコンが故障と報告されております。さらに、六・五%ではエアコンがオンであったと報告されております。
 屋内死亡例の千二百九十五例では、男性が七〇・八%、女性の六〇・五%が一人暮らしで、男女合わせて六十代以上の一人暮らしが死亡症例の六〇・一%を占めていたとのことです。エアコンが設置されていないか、故障だった方が約四割に上っていることは重大だと思います。
 都の補助を行うに当たっては、そもそも本当に必要な方に届いているのか考える必要があると思います。電気代を気にしてつけられないなどの方が、かなりの自己負担を覚悟でこの補助を受けられるのかはとても疑問ですし、そもそも低所得も含めて、暑さ対策も省エネも恩恵を受けられるようにすべきではないかと思います。さらに、エアコンが未設置の方もまだまだ残されていると、これを考える必要があると思います。
 高齢者や障害者へのエアコンの補助のさらなる拡充を求めるものですけれども、再度ご答弁お願いいたします。

○小林気候変動対策部長 東京ゼロエミポイントは、全ての都民が所得にかかわらず活用できるものでございます。
 今回の事業拡充は、暑さ対策及び省エネ対策として、熱中症リスクの高い高齢者や障害者を対象に、付与ポイントを八万ポイントに大幅に拡充したものでございます。

○田中委員 私の地元の皆さんからもいろいろとお話を伺ってきました。調布の人は、この機会に買い換えようと思って量販店まで行って確認して、店員さんから説明を受けて星三つ以上の高性能のエアコンは十五万円から二十万円だと聞いて、とても買えないと諦めて帰ってきました。私に電話があって怒っていました。この方は年金暮らしの方です。
 そしてほかの方は、今、量販店に行ったら申込みが殺到していると。だから納入が十二月になってしまうといわれたと。そのことと同時に、都の補助金がなくなっても、あなたは予約したんだから高いお金でも買ってくださいよといわれたと。そして、この方も諦めております。こういう方がいるんですね。
 ぜひ誰でも買えるように、店員さんから説明を受けて、そして、こうした状況です。都民は、助成が拡大されたと聞いて喜んで買い換えようと思ったけれども、買えないと分かってとてもがっかりしております。
 低所得の年金の方でも誰でも高性能のエアコンの購入を諦めなくていいような支援の拡充をぜひ強く求めていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 ゼロエミポイントは、現在、家電量販店や小売店がその手続を管理することとなっております。都からのポイント付与まで、事業者が立替払いを余儀なくされております。機器が高額になることからも早急に事業者による立替払いの問題を解消することが必要だというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

○小林気候変動対策部長 申請に係る都民負担の軽減を図るため、令和六年十月の事業リニューアルにより、店舗で直接値引きできる申請方式へ変更いたしました。事業リニューアル後、審査体制の強化を行い、申請から振込までの期間を二か月間から一か月間程度に短縮する対策を実施しております。

○田中委員 申請から振込までの時間を一か月程度に短縮したということなんですが、十五万円から二十万円のエアコンであれば、一台当たり七万円から十二万円程度自己負担があるということになりますので、まちの小売店にとっては、やはり大きな負担になると思います。できるだけ負担の少ない形での対応を引き続きお願いしたいと思います。
 また、この事業は一か月で三万台もの実績があったということは、都の支援があれば、新たに設置したいと考える人とか、省エネにも資するエアコンに買い換えたいと考える方が多くいることを示しています。
 省エネ対策にも資する事業ですので、今年度限りではなく、来年度以降も継続した補助を求めたいと思います。よろしくお願いします。
 次に、都有施設の太陽光発電等の設置について伺います。
 委員会資料の一二ページ、都有施設の太陽光発電の設置状況の資料では、学校と住宅の伸びはあるものの、設置ポテンシャルから見て、まだまだ設置が進んでいないように見えるんですけれども、実際はどうなっているんでしょうか。

○真島率先行動担当部長 設置ポテンシャルですが、屋根面積から機械的に算出した容量でございまして、建物の耐荷重その他の要件は考慮しておりません。
 知事部局におきましては、あらかじめ建物強度や日照条件等の詳細調査を行った上で設置を進めているところでございます。

○田中委員 あらかじめ詳細設計を行って設置を進めているということなんですが、二〇三〇年までの目標はあるんでしょうか。また、それに対して設置見込みはどうでしょうか。

○真島率先行動担当部長 二〇三〇年に七万四千キロワット設置の目標達成に向け、設置を進めてまいります。

○田中委員 資料によりますと、二〇二三年度までの合計が三万六千八百キロワットということです。伺いましたところ、毎年六千キロワットぐらいずつ増加しているということで、今年度時点で五万キロワットまで到達できるかどうかということだと思うんです。
 そうなると、あと五年間で二万数千キロということで、目標との関係では、到達が可能なのかなとは思うんですが、今後、目標達成に向けまして、どのように取り組んでいくとお考えでしょうか。

○真島率先行動担当部長 都は、目標達成に向け、局横断的に設置を進める体制を構築し、全庁一丸となって設計、施工を進めているところでございます。

○田中委員 着実に進めていただきまして、目標をクリアできるよう、超過達成できるようにしていただきたいと思います。
 そして、一方、資料一三ページの区市町村有施設についての資料によれば、この五年間を見てもほとんど変わっていない区市町村もあって、かなり取組状況に差があるのが分かります。
 資料二〇ページの区市町村公共施設等への再生可能エネルギー導入促進事業についても、交付申請件数もかなり少ないように見えますけれども、都だけでなく、区市町村も含めて、まず、公共施設での再エネを進める必要があると思います。
 私の地元の調布市では、二〇一四年度から太陽光発電に係る公共施設屋根貸し事業を行っております。着実に実績を上げています。
 市営住宅や児童館、図書館等の三十八施設を想定していましたけれども、現在三十四か所の公共施設に太陽光パネルの設置、パワーコンディショナー設置、発電量監視システム設置等を行って、合計九百二十四・五四キロワットの発電量を確保しております。
 二〇二〇年の二月からは、都の地産地消型再エネ増強プロジェクト、この補助金を活用しまして、多摩川自然情報館において、当該電力一〇〇%活用にも取り組んでおります。
 このような進んだ区市などの例を都として紹介するなど、区市町村にも働きかける必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○小林気候変動対策部長 都は、既存建築物の最新のZEB化の動向や、太陽光発電の壁面設置の施工方法等のノウハウを学ぶ機会を提供するなど、区市町村職員のスキルアップを図っております。

○田中委員 私ども共産党都議団は、この間二回にわたり都内の自治体アンケートを行っております。二〇二三年に行ったアンケートでは、専門知識を持った担当者等との交流の機会がなく、現状では市として十分な推進体制づくりも整っていないと、体制や専門知識についての苦労が浮き彫りになり、自治体への支援が求められていることが明らかとなりました。
 ぜひ専門知識、そして技術について学ぶ機会の提供など、スキルアップが図られるような都としての支援をお願いしたいと思います。質問を終わります。ありがとうございました。

○天沼委員 よろしくお願いいたします。
 再生可能エネルギーについては、現在、都民の手の届く範囲で実現化、現実化しているのが太陽光発電ではないかなというふうに思っております。
 新築住宅の太陽光発電義務化が緒に就いたばかりのところでございますけれども、すぐに使える資源の乏しい日本でカーボンニュートラルに取り組むための再生可能エネルギーの一つとして、太陽光発電の普及は大切であると私は考えております。
 また、太陽光発電の課題に対する懸念が都民の間にあることも事実です。森林環境保全のために風力発電を実用化することも一つの手段であると考えます。この点から三点お伺いします。
 まず、Airソーラーについて伺います。
 軽量で柔軟な特徴を持つAirソーラーは、再生可能エネルギーの導入拡大に資する革新的な技術であります。従来の太陽光パネルでは設置困難な建物の壁や窓など多様な場所への活用が期待されるなど、大きなポテンシャルを秘めておりますけれども、普及に向けては、耐久性や発電性能の向上など、解決すべき課題もあります。
 こうした課題の解決に向けては、開発企業と連携したフィールド実証を実施し、技術的な検証を行うことが有効だといわれております。
 また、Airソーラーの特性を生かした施工方法の確立や、実用化初期における発電コストの高さなども普及を進める上での課題になると思いますので、この辺りに東京都からの支援が必要ではないかと思います。
 そこで、この点において、Airソーラーの普及拡大に向けた取組についてお伺いいたします。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都はこれまで、都有施設等を活用した実装検証に取り組むとともに、開発事業者向け支援によって、Airソーラーの早期実用化に向けた技術的課題の解決を後押ししてまいりました。
 また、都有施設への先行導入による設置事例の蓄積や、民間事業者がAirソーラーを導入する際の機器費や施工費を補助する導入支援事業の実施に向けた取組を進めております。
 これらの取組により、Airソーラーの普及拡大を着実に推進してまいります。

○天沼委員 開発事業者向けの支援、それから実装検証に取り組んでいること、また、先行導入による設置事例の蓄積や、機器費や施工費を補助する導入支援事業の実施に向けた取組を行っていることを理解させていただきました。
 次に、洋上風力についてお聞きします。
 国は、洋上風力を再生可能エネルギーの主力電源の一つとして導入を進めてきましたが、世界的なインフレや円安による資材価格の高騰等、建設費の急増で投資回収が困難になったことを理由に三菱商事をはじめとする企業連合は、本年八月、二〇二一年十二月に第一回公募で落札した秋田県二海域と千葉県一海域の三つの洋上風力発電事業から撤退してしまいました。
 足元では、臨時国会における高市内閣総理大臣の所信表明演説からは、改めて国民民主党も課題としている原子力を安全第一に再構築し、再稼働させることについては言及がございましたけれども、風力発電に関する言及がありませんでした。
 また、四日に設置された成長戦略十七分野においても、量子やフュージョンエネルギー、核融合ですね、については独立した分野としていましたけれども、風力発電は、資源、エネルギー安全保障、GXにまとめられており、独立した個別の分野になっておりません。
 引き続きこの分野に関する国の動向を注視しますけれども、風力発電だけに風向きが変わらないか心配しております。このことは、江戸川区の環境部長在任中に、環境省と経済産業省、資源エネルギー庁との意見の相違を経験していることからの懸念とご理解ください。
 ともあれ、民間が設備投資をしない場合、経済を拡大させて内需を拡大するためには、公共投資ということになります。
 本年六月、国により伊豆諸島の五海域が再エネ海域利用法の準備区域に整理され、都においても検討が進められているとお聞きしておりますが、都が地域のポテンシャルを最大限活用した洋上風力の導入を進めることで、島しょ地域はもとより、東京全体の再エネ利用割合の向上や、温室効果ガス削減にも大いに貢献するものと期待しております。
 洋上風力の導入に当たっては、地元の方々の理解が何よりも重要と考えますけれども、導入に向けた今年度の都の取組状況についてお聞かせください。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 洋上風力の導入に当たっては、地域の方々のご理解、ご協力が必要であることから、昨年九月、各町村における検討会を設置し、意見聴取、検討を行っております。
 あわせて、洋上風力について、住民の方々へ分かりやすく情報提供を行うための広報物及び映像等を制作し、住民説明会で活用するとともに、将来を担う地元の子供たち向けの環境学習イベントを開催しております。
 こうした取組により、地元の方々の理解促進を図っております。

○天沼委員 昨年の九月から一年を超える期間、検討会を各町村において開催しまして、意見聴取、検討を実施していること、広報物等を制作して、地元の住民、子供たち向けの環境学習イベントを開催していることについて理解させていただきました。
 非常にクリーンなエネルギーということですので、メガソーラーに代わるエネルギーの供給元として、非常に重要なことでありますので、引き続き東京都において努力をしていただければと思います。
 三点目に、太陽光発電の既存戸建てへの普及について質問いたします。
 二〇五〇年ゼロエミッション東京の実現に向けては、太陽光発電設備の設置拡大を一層推進していく必要があります。
 一方で、太陽光発電設備の導入には、初期費用がかかるため、一般家庭、既存住宅にとっては大きな負担となるとの声もあります。
 特に高齢者等、建て替えの希望のない方については、非常なる負担になって取組に足が向かないということもございます。
 そのため、リースなどの仕組みを活用し、初期費用ゼロで住宅に太陽光発電設備を設置できるサービスの利用促進を図り、より多くの家庭に太陽光発電設備の導入という選択肢を提供することが重要です。
 都では、こうした初期費用ゼロのサービスを対象とした補助制度を実施し、住宅への太陽光発電設備の導入を支援していますけれども、その実績と今後の普及に向けた取組についてお伺いします。

○小林気候変動対策部長 都は、初期費用ゼロで太陽光発電設備や蓄電池を設置するサービスに対して助成を行うことで、サービス利用料の低減等を通じて、太陽光発電設備の設置拡大を進めております。
 令和六年度には千六百二十五件、約七千キロワットの申請があり、令和七年九月末時点では、新築建て売り住宅を中心に前年同期比の約二倍の申請があるなど、初期費用ゼロの仕組みが着実に拡大しております。
 今後、本事業のメリット等について、事業者と緊密に連携し、様々な機会を活用して、都民に広く普及をすることで、サービスの利用拡大を図り、さらなる太陽光発電設備の設置拡大を進めてまいります。

○天沼委員 東京都で進める初期費用ゼロで太陽光発電設備の設置、これについて令和六年度実績で千六百二十五件、七千キロワットの申請があったことを理解しました。
 令和七年九月末時点ではその二倍を見込んでいるということでございますので、今後も六年度に対して、七年度はかなり実績が増えていくのではないかと思いますけれども、やはり既存住宅についての太陽光パネルの設置、これはリースにして、改修は電気代、それも現在の電気代よりも安い電気代で賄っていくと、回収していくというような工夫が必要ですが、その場合、どうしてもやはり各事業者が自分の事業として、このことについて工夫を凝らし、自分の商売、事業のメニューとして、いろいろと東京都の後ろ盾っていうんでしょうかね、東京都の資格を持っている人間が伺うということで進めていくという必要があるのではないかなというふうに思っております。ありがとうございます。引き続き東京都の方で進めていただければと思います。
 私は、コロナ禍をくぐり抜けた高齢者が自宅で熱中症にかかって命を落とす現場に遭って、この地球温暖化対策は非常に重要だと認識しております。
 二〇三五年に二〇〇〇年比六〇%以上削減、二〇五〇年ゼロエミッションを推進する目標の達成のために、まず実効性のある太陽光発電を各家庭に普及させること、自然、とりわけ森林を壊さない、緑を守る風力発電の可能性を追求すること、そして新しい太陽光発電技術を実用化することについて質問をさせていただきました。
 今後も大変期待しておりますので、都の取組、注視してまいりたいと思います。ありがとうございました。

○しのはら委員 東京・品川からやさしい未来をの、しのはらりかです。よろしくお願いいたします。
 まずは、再生可能エネルギーに関連して質問します。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギーの拡大は喫緊の課題です。再生可能エネルギーの普及に向けては、建物の新築時における太陽光パネルの設置義務化など、東京都として先進的な取組を進めているところです。
 一方で、既存住宅や集合住宅に住む世帯、あるいは都市部で設置場所が限られる家庭が自ら再エネを選択、利用する手段は依然として限られています。
 そうした中で、世田谷区では、廃校を活用した複合施設の屋上、かつてプールだった跡地に個人向けの都市型太陽光発電所が誕生しました。電力小売ベンチャーと区が協力して実現したもので、商業施設で廃棄予定だった太陽光パネル二百二十枚をリユースし、十一月から区内五十世帯に電力を提供するというものです。クラウド発電と呼ばれる仕組みで、利用者は月額定額のサブスクリプション契約を通じて、遠隔地のパネルを疑似的に所有、利用することができます。
 地域の小学校の児童が発電所の名前を考案するなど、環境教育的な効果も期待をされており、まさに地域と企業、そして自治体が連携した都市型の再エネの新しいモデルといえると思います。
 このように設置困難な世帯でも再エネを選択できる仕組みや、廃棄パネルを再利用する資源循環型の発電事業は、ゼロエミッション東京の理念にも合致する取組だと考えます。
 一方で、こうした事業は、まだ区や民間の独自の努力に委ねられており、制度、財政的な後押しが十分でないのが現状です。
 まず、こうした遊休地を活用した小規模太陽光発電所やクラウド発電の取組に対し、都として助成や技術的支援を行う制度は現状あるのか、また、今後に新たに検討する考えがあるか伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、再エネ発電設備を新設する小売電気事業者に対し、導入に係る設備費等の経費を補助する事業を実施しております。
 これまで調整池への太陽光パネルを設置する取組や、農地で発電した電力を都内中学校へ供給する取組などに対して補助を行っております。
 引き続き、本事業を推進し、太陽光発電をはじめとした再エネの利用拡大を進めてまいります。

○しのはら委員 都として様々に支援を行っていることが確認できました。また、今回の事例では、廃棄予定だった太陽光パネルが再利用されています。今後大量のパネル廃棄が見込まれる中で、こうしたリユースの仕組みを推進することは重要です。
 そこで、リユースに対する都の取組を伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、パネルメーカー、リユース、リサイクル業者など、太陽光発電の関係事業者で構成する協議会において、リユース品の発生事由や先進的なリユース事例等の情報を共有し、成果を公表しております。
 今後も、こうした協議会での取組などを通じて、太陽光パネルのリユースを促進してまいります。

○しのはら委員 都心部にはまだ多くの遊休地や屋上空間、廃校などの未利用資産が存在しています。これらを活用して、再エネの導入とパネルのリユースを同時に進めることは、脱炭素と資源循環の両面から大きな意義があります。
 都として、こうした地域発の事例を参考に、リユースの拡大を促進していくことを要望いたします。
 次に、ペロブスカイト太陽電池、Airソーラーに関連して質問します。
 特に東京都のような都市部では、土地制約が大きく、屋根上の設置だけでは導入量の拡大に限界があります。
 こうした中で、軽量、薄型で、建物の壁や窓にも設置可能なこのAirソーラーは、都市型の次世代技術として期待される技術です。
 高市首相は、メガソーラーの乱立が森林伐採や土砂災害を招き、さらに中国製パネルへの過度な依存が経済安全保障上のリスクとなっていると指摘し、太陽光発電支援制度の見直しや廃止を打ち出すと同時に、ペロブスカイト太陽電池についても言及されました。
 また、赤澤経済産業大臣も、このメガソーラーへの規制強化と併せて、ペロブスカイトなどへの支援強化を表明しています。
 東京都は、こうした国の動向に先駆けて、次世代型ソーラーセル社会実装推進事業等により、次世代型ソーラーセルの早期実用化に向け、開発事業者が実施する実証事業の経費の一部を助成することで、社会実装の加速化を図るなど、既に積極的な取組を進めていると承知しています。
 そこで、国がこの次世代型太陽光発電の支援方針を打ち出したことを踏まえて、都として、Airソーラーをどのように普及拡大をしていくのか伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は昨年度末に、都内導入目標と取組の方向性をまとめたロードマップを策定し、初期需要の創出や、事業者による量産体制の構築を促進しております。

○しのはら委員 普及拡大に向けて体制構築が進んでいることが分かりました。
 また、都の次世代型ソーラーセル社会実装推進事業等の取組を踏まえ、民間施設、住宅、公共施設など、より広い範囲での普及を見据えるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、下水道施設等の都有施設に加え、サービス付高齢者向け住宅でも実装検証に取り組むなど、多様な分野への普及拡大を推進しております。

○しのはら委員 ありがとうございます。さらに本年八月、都は、東京体育館敷地内にAirソーラーを搭載した庭園灯を設置し、耐久性などを検証する実証実験を開始しています。
 今後、この実証実験の成果を踏まえ、社会実装を進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、災害時の自立型電源としても活用可能なAirソーラーを搭載した庭園灯の実証検証に取り組んでおり、検証の成果を踏まえ、早期実用化を後押ししてまいります。

○しのはら委員 都は、既に次世代型ソーラーセルの社会実装に向けて着実に取組を進めており、都市に適した形での再生可能エネルギー導入をリードしています。今後は、実証を重ねて得られた成果を基に、公共施設だけでなく民間や住宅分野にも広げて、都市全体での活用を進めることが重要です。
 引き続き先導的に取組を進めて、持続可能で強靱な都市づくりを実現していくことを期待して、次は廃食用油に関する質問に移ります。
 先ほども関連した質疑がありましたけれども、本年九月に開催された東京二〇二五世界陸上では、環境負荷の低減を目指した取組として、この持続可能な航空燃料、SAFの原料となる廃食用油の回収キャンペーンが行われました。
 このような世界的イベントと連携した取組は、SAFへの理解を深め、廃食用油の回収を促進する上で大きな効果が期待できます。今後もこうした機会を捉え、積極的に推進していただきたいと思います。
 しかし、常に注目度の高い大規模イベントが開催されるわけではありません。世界陸上を契機とした区市町村との連携をさらに強め、廃食用油の回収が日常生活に定着するよう、さらなる取組を行うべきと考えますが、都の見解を伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、廃食用油回収の拡大を共同して行う事業者と共に、各自治体が実施する環境イベントなどにおいて、廃食用油からSAFが製造される過程をVRで体験できるコンテンツなどを活用し、SAFの認知度の向上を図っております。
 また、区市町村に向けまして、繰り返し使用可能な専用容器による回収や、訴求効果の高い広報紙の配布等に係る経費を対象といたしまして、二百万円を上限として補助を行うなど、効果的な回収の取組に対して支援をしております。
 今後も自治体や事業者と連携いたしまして、廃食用油の回収場所の拡大を図ることで、都民の理解と行動変容を促し、廃食用油の回収拡大につなげてまいります。

○しのはら委員 ありがとうございます。廃食用油のSAF化は、脱炭素社会の実現に向けて実践的で効果的な手段です。都として、日常的な回収体制の強化、民間事業者との連携促進など、さらに積極的に推進することを要望いたします。
 次に、リチウムイオン電池の分別回収について質問いたします。
 リチウムイオン電池を含む小型充電式電池は、近年、家庭や事業所から多く排出されており、破損や圧縮により発火の危険があり、適正な処理が求められています。
 東京都では、区市町村と連携し、分別回収の徹底を呼びかける「リチウムイオン電池 混ぜて捨てちゃダメ!」プロジェクトを実施していますが、いまだに収集車両やリサイクル施設での火災事故が増加しています。
 私の選出区の品川区では、令和六年九月よりリチウムイオン電池などの充電式電池や、それらを含む小型家電を月二回の陶器、ガラス、金属ごみの日に別袋に充電池と表記の上で出すよう呼びかけ、個別回収を行っています。これにより、住民の利便性を高めつつ、安全な分別回収を推進しています。
 やはり確実な分別を進めていくためには、都民の皆さんにとって利便性の高い個別回収を行うことが有効であるというふうに考えますけれども、リチウムイオン電池の分別回収を進める自治体への支援策として、どのような財政的、技術的な支援があるか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、自治体が新たにリチウムイオン電池を回収する際のごみの組成調査、また、普及啓発等、回収に必要な経費への財政の支援を行っております。
 また、区市町村が参加する共同検討会において、先行する自治体の回収方法や、安全対策等の情報提供を行うなど、技術的支援についても行っております。

○しのはら委員 リチウムイオン電池の適正な分別回収は、火災事故の防止と資源の有効活用につながります。品川区の取組をはじめ、都内各自治体の努力を支援し、全体としての回収体制の強化と効率化を図ることが重要です。都として、今後も積極的な支援と普及啓発活動を推進していただくよう要望いたします。
 次に、熱中症対策について伺います。
 近年の猛暑や熱帯夜の増加により、高齢者や障害者、屋外で働く方々など、熱中症リスクの高い方々の健康被害が懸念されています。
 熱中症は重症化すれば命に関わる危険性もあるため、予防策や見守り体制の充実は重要です。都民が安心して夏を過ごせるよう、都としての施策や支援を進めていくことが必要です。
 訪問系介護サービス向け暑さ対策緊急支援事業では、自転車などで高齢者宅を移動し、サービスを提供する訪問系介護サービスに従事している職員の暑さ対策グッズの購入経費を補助することで、職場環境の改善を図るなど、大変な有効な支援だと認識しています。
 品川区では、高齢者熱中症見守り宅配事業が昨年度行われ、七十五歳以上の高齢者がいる全世帯に飲料水やスポーツドリンクなどを夏に二回配送しました。所得制限を設けず、熱中症予防と生活支援を目的として実施しました。
 こうした事業は、個々の高齢者に直接支援を届けるとともに、地域での見守りや、この熱中症など健康意識の向上にもつながるものです。
 こういった地域独自の取組に対する都の支援も必要だと考えますが、都の見解を伺います。

○松岡建築物担当部長 都は、クーリングシェルターにおける飲料水などの備品調達、エッセンシャルワーカーへのファン付ウエアの配布、微細ミストの設置などの暑さ対策に取り組む区市町村等に対し、支援を実施しております。

○しのはら委員 近年の猛暑は、もはや災害ともいえる深刻な状況であり、特に高齢者や障害者など、熱中症リスクの高い方々への対策は喫緊の課題です。
 都が区市町村と連携し、クーリングシェルターの整備や、エッセンシャルワーカーの支援など、多面的に取組を進めていることを評価します。
 今後は、地域の実情に応じた創意工夫ある取組がさらに広がるよう、都が支援、後押しを強め、誰もが安心して夏を過ごせる環境づくりを一層推進していただくことを期待しまして、CO2削減に向けた取組についての質問に移りますけれども、この宅配ボックスの設置についての質問をしようと思っていたんですけれども、先ほどもありましたので、この質問はカットをしまして、要望のみ申し上げます。
 置き配サービスは、受取人の不在時でも荷物を安全に届けることができ、再配達の削減に寄与するものと期待されています。
 国交省は、今年十月に発表した宅配の未来に向けた新たな方針において、オートロック解錠を活用した置き配サービスの普及を後押しする方針を示しています。
 具体的には、配達員がオートロックを解錠するための技術や、セキュリティ面での課題解決に向けた支援を行うとともに、関連する法制度の整備を進めるというふうにしています。
 このような動きを受けて、東京都としても、この都内の集合住宅における置き配サービスの導入促進や、オートロック解錠に関する技術の支援、また、セキュリティ上の検証など、具体的な取組を検討していくべきだと考えます。
 次に、野鳥への餌づけ行為に関連して質問いたします。
 近年、野鳥撮影や風景撮影の影響もあり、観察者による意図的な餌づけ行為が散見されています。例えば人工飼料やミールワームなどを用いて野鳥を誘引することで、撮影条件を整える目的で餌を与える行為が指摘をされています。
 このような餌づけによって、野鳥が人を恐れなくなる、野生での採餌能力が低下する、特定の餌に偏ることで栄養バランスが崩れるといった生態的な影響が懸念されています。
 実際に、ある報道では、ミールワームを与え続けると野鳥が栄養、ミネラル不足になり、死亡することもあるというふうにもいわれており、撮影目的、餌づけ目的の行為は生物や環境に及ぼすリスクが目立っています。
 そこでまず、野鳥への餌づけ行為が生態系、野鳥の健康、生活環境に及ぼす影響についてどのように認識をしているか。具体的に都として、現在実施をしている啓発、監視上の対策などがあればお伺いいたします。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 餌づけは、野鳥が自然の中で餌を取る能力を奪ってしまうことに加え、個体が密集することによる感染症リスクや鳴き声やふんによる生活環境被害の原因となることを、都は、ホームページやポスター、チラシにより啓発しております。
 また、都が委嘱した鳥獣保護管理推進員が公園等を巡回し、餌づけ行為を見つけた際には、直接声をかけ、指導を行っております。

○しのはら委員 法的に禁止をすることはできない中で、都としても啓発を行っているということですけれども、一方で、都の調査でも、野生鳥獣への餌やりが鳥獣にも人間にも悪い影響をもたらすという考え方を知らなかったと答える人が二割以上であり、まだまだ浸透していないこともうかがえます。引き続き、さらなる啓発が必要だと考えます。
 また、都内では、公共の場所でのハト等への給餌を禁止する条例を制定し、違反に対する指導、勧告、命令や過料規定を含む条文を整備している板橋区、ハトやカラスへの給餌による被害防止条例を施行し、公共の場での給餌禁止と違反に対して過料を科す規定がある大田区など、条例で禁止や過料を規定している自治体もあります。
 東京都は、区市町村が条例制定や啓発を行う際に、どのような支援を行っているか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 野鳥に関する区市町村からの問合せや相談については、専門知識と経験を有する職員が対応しております。
 また、餌づけ行為に関する普及啓発については、都が作成したホームページやポスターを区市町村が活用するなど、連携して取り組んでおります。

○しのはら委員 野鳥への餌づけは、生態系のバランスを崩し、結果的に野鳥自身を弱らせる行為となりかねません。環境局におかれましては、こうした行為の危険性を周知するため、啓発や現場での指導により一層取り組んでいただきたいと要望します。
 今後も区市町村との連携を一層強化し、野生生物と人とが適切な距離を保ちながら共生できる環境づくりを進めていただくよう要望いたします。
 次に、先ほど来テーマとしてたくさん上がっておりますけれども、熊対策についてもお伺いします。
 近年、東京都内においても、熊による人身被害や農作物への被害が問題となっている中で、都では地域住民への普及啓発として、出前事業を開催していると認識しています。
 また、改正鳥獣保護管理法の施行により、市町村での判断で、熊の緊急銃猟が可能となる制度が開始されたことから、市町村等と連携した机上訓練を実施する予定とのことです。
 そこで、これらの取組の具体的な内容についてお伺いします。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 地域住民向けの出前講座では、熊による被害を防ぐため、柿の木は除去すること、ごみは当日の朝に出すことなど、熊を集落に引き寄せないための対策を講義しております。

○しのはら委員 ありがとうございます。地域住民への丁寧な啓発や関係機関との連携による訓練、さらに実践的な人材育成の取組を進めていることを評価いたします。
 熊の出没、今後も増えていく可能性があります。迅速な体制の整備と地域との連携強化が一層重要です。また、狩猟者の高齢化が進む中で、若手の育成、技術の継承を着実に進めて、将来にわたって安全で持続可能な熊の管理体制を構築していただくよう要望をいたします。
 次に、PFOSを含む泡消火薬剤設備の交換促進事業について伺う予定でしたけれども、既に出ましたので、質問はスキップをいたしまして、先ほど来ありますように、多額の費用がかかるからなかなかこの取替えが進んでいないというお話があります。
 中小企業に対しては三分の二、そして大企業に対しては二分の一を支援するという、こういったせっかくの事業ですので、非常にこの重要な取替えについてしっかりと進めるように申し述べまして、私の最後の質問に移ります。
 最後は、アスベストを含む民間建築物の解体工事の増加を踏まえた都の対応ついてお伺いします。
 アスベストは、かつて建築物の断熱や防音など、幅広い用途で使用されてきました。しかし、その繊維を吸入することによって、中皮腫や肺がんなどを引き起こすことが明らかとなり、二〇〇六年に全面的に使用が禁止をされています。
 現在、昭和から平成初期にかけて建設された建築物が老朽化し、今後アスベストを含む建築物の解体工事が二〇二八年頃にピークを迎えると見込まれています。
 実際都内でも解体工事件数は増加傾向にあり、今後、現場での適切な飛散防止対策がますます重要になります。
 大気汚染防止法では、全ての解体、改修工事において、アスベストの有無を事前調査することが求められており、二〇二〇年の改正では、一定規模以上の工事で調査結果を都道府県等に報告することが義務化され、無報告や虚偽報告に対しては罰金刑が導入されるなど、規制が強化されました。
 一方で、依然として事前調査の不備、養生措置の不徹底など違反事例も見られており、若い職人がアスベストの危険性を知らないまま作業に従事する事例も懸念されています。
 解体工事が増加をする中で、都としてどのように対応しているかお伺いします。

○中島環境改善部長 都は、大気汚染防止法による規制強化を受け、専門職員、いわゆるアスベストGメンによるパトロールを強化し、解体現場において、飛散防止対策の徹底を指導するとともに、改正法の周知を実施しております。
 また、工事発注者に対しては、新聞広告やリーフレットの配布、改正法の解説動画のウェブ配信など、様々な媒体による周知を行っております。
 さらに、現場指導を担う自治体に対しては、実務研修会の開催や資格取得等の支援を実施しております。

○しのはら委員 ありがとうございます。アスベスト対策については、都として法改正を踏まえた監視体制の強化や、発注者、施工者への周知、さらに区市町村への支援など、多方面から取り組まれていることを確認しました。
 しかしながら、今後二〇二八年頃に解体工事のピークを迎えるに当たっては、現場での実効性をさらに高めていくことが求められます。
 とりわけ下請や個人事業者など、法改正の内容が十分に浸透していない事業者への丁寧な周知、そして、まだアスベストのことをあまりよく知らない若い作業員への安全教育の充実が不可欠です。
 引き続き、都民の健康と安全を守る観点から、現場での確実な飛散防止と法令遵守の徹底に向けた取組を強力に進めていただくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○清水委員長 この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。
   午後五時二十八分休憩

   午後六時開議

○清水委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○藤井委員 それでは、よろしくお願いいたします。
 最初に、データセンターについて伺います。
 AI時代において、データセンターは、東京の競争力を支える基盤であり、産業の成長やイノベーションに必要不可欠な存在であります。一方で、電力需要や環境負荷、住民や地域の理解といった課題への対応が求められているのが現状だと認識をしています。
 先日の私の一般質問で知事から答弁があったように、都は今後、各施設の情報を把握する独自の仕組みを整備し、省エネ水準の明確化や脱炭素化を進める方針があるところと認識をしております。こうした取組に加えて、住民へのメリットを明確に示すことが重要ではないかと考えています。
 データセンターの設置は、固定資産税や事業税などによる基礎自治体への税収増を通じて財源を確保することによって、自治体の福祉や公共サービスの充実にも資する可能性があると考えています。さらに、再エネ活用モデルや排熱利用による地域還元策を提示し、理解促進を図るべきだと考えています。
 電力、環境、まちづくりの整合を図りながら、住民の理解を得て、データセンター整備を後押しすべきですが、環境局としての見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 データセンターの整備に当たりましては、土地利用構想の策定、土地の造成や道路の整備等、建物の建設といったそれぞれのステップにおいて、各局が連携を図りながら取組を進めることが重要でございます。
 当局は、条例による義務制度を強化し、データセンターを含む建築物の計画段階から省エネの深掘りや再エネの利用促進を進めているほか、大規模な電力需要に対応できるよう、今年度から再エネ設備導入支援を拡充し、制度と支援の両面から脱炭素化を進めております。
 今後は、各施設の情報をより明確に把握するため、条例による義務制度において用途の追加や記載方法の変更等を行い、データセンターの見える化を図ります。また、国に対し、データセンター施設に求める省エネ水準の明確化や、情報処理設備の効率を評価できる新たな指標の設定などを働きかけていきます。
 こうした取組によりデータセンターの省エネ、再エネ利用を促進し、脱炭素化を推進してまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。環境局としては、まずは、データセンターがどこにあるかということを把握して、その他、各種施策を通じて再エネ等を進めていくというのがご答弁だったというふうに思っております。
 データセンターにつきましては、やはり何といっても、生成AIなどの中で、海外のビッグテックといわれるような会社さんがかなり力を入れてやっていますと。私、民間で働いていたのは二〇〇七年から二〇一三年ぐらいですけど、その頃も結構クラウドサービスなどでデータセンターの設置というのをやっていて、サービスを取り扱っていたので、いろいろとその先端のデータセンターの話とか聞いていましたけれども、その頃と比べても、さらにその再エネの利用というか、ゼロエミッション化というのを進めるというのは大分進んでいるものがあるなと思いますし、会社によっては、二〇三〇年にはゼロエミッションを達成して、何ですかね、ネガティブエミッションというんですかね、これまでその会社が排出した二酸化炭素を全てそのデータセンターで回収するような新しい取組というのも、いろんな技術を使ってやっていくということを進めていると聞いております。
 そういった新たな技術動向もにらみながら、データセンターの脱炭素化を一層促進していっていただきたいと思います。
 データセンターの整備に当たりましては、環境への配慮をはじめとした都市の持続可能性との調和が不可欠ですが、各局が連携した取組により、電力、環境、まちづくりとの整合性を図りながら、データセンターの整備を後押ししていくことを要望いたします。
 続きまして、エネルギー施策に関連して、浮体式洋上風力発電について伺います。
 東京都は、これも今までいろんな委員が述べていますんで、かいつまんでお話をしますと、伊豆諸島での浮体式洋上風力発電の導入というのを検討していますが、三菱商事さんが国のプロジェクトで、たしか三つの海域を落札したんですけれども、そちらで撤退するなど、事業性に懸念点があるというのが今の状況だと考えております。国でも制度の見直しをしているところと聞いているところであります。
 一方で、島しょ部のエネルギー自給率の向上であったり脱炭素化を進めるためには、洋上風力の活用というのは不可欠だと考えています。
 島しょ部の課題には、安定供給と、そして、電力の長期貯蔵というのもありまして、災害時などに備えて、リチウム電池に加えて、長期貯蔵が可能なレドックスフロー電池などを導入して、レジリエンスの向上というのを実現すべきじゃないかと考えています。
 さらに、地元住民との丁寧な調整や情報公開、地域還元策を明示して、浮体式洋上風力のメンテナンスや、周辺産業での雇用創出など、地域経済へプラスの効果を示しながら進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は、昨年九月に設置した地域研究・検討会議において、島しょ地域のレジリエンス向上のため、洋上風力の導入に合わせ、災害時の電力確保が可能となるよう、蓄電池の設置について議論を行っております。
 また、洋上風力の導入に当たっては、漁業や地域との共存共栄が必要なことから、公募により選定された事業者には、地元と一緒になって地域の活性化に向けた取組を進めていくことが求められています。
 そのため、検討会議において、プラス効果となる漁獲量の増加を目指した人工魚礁、藻場の造成や、洋上風力に関連する雇用の創出による移住、定住の促進等について、先行地域の事例をお示ししながら、精力的に島の将来像や振興策等の意見交換を重ねております。
 地元の方々と共に、水産業や観光など様々な視点から漁業、地域振興につながるよう検討を進めてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。浮体式洋上風力もそうですが、こういった新しい再エネなど、地域に仕事、雇用を生み出すもの、メンテナンスとかも含めてだと思っていますんで、しっかりと対応いただければと思います。
 また、今年の七月三十日の洋上風力発電に関する説明会の資料も拝見したんですが、その中でも住民の声がありまして、台風の強い風に耐えられるのかであったりとか、風車の音や振動はどれぐらいという不安の声であったり、また、電気料金が安くなることを期待しているという声もあったかに確認をしております。
 先ほど述べましたとおり、事業面で難しい面も出てきておりますが、そういった期待の声にも応えられるように、ぜひ島しょ地域のメリットとなるように、浮体式洋上風力を進めていただきますようにお願いをいたします。
 次に、これも先ほど来ありますAirソーラーについて伺います。
 ほかの方々からも説明がありましたが、Airソーラー、ペロブスカイト太陽光発電につきましては、柔軟かつ軽量という特徴を持っていて、建物の屋根だけではなくて、壁や窓などに設置することで、都内に多数あるオフィスビルや住宅等の発電ポテンシャルを最大限活用できるなど、都市型再エネの新しい価値を創出する可能性があるというものであります。
 このような特徴を持つAirソーラーですが、東京のような大都市をはじめ、海外ですと例えばシンガポールだったりとか、欧州、ヨーロッパの都市もそうだと思うんですが、土地の制約がある地域では、建材一体型や高層ビル向けに強みを発揮できるものじゃないかなと思っております。
 こうした市場をターゲットにもしながら、都として、量産技術であったりとか耐久性向上等に向けた企業支援を強化し、国際競争力を高めるべきですし、さらに、室内光発電や自動車へのモビリティー用途など、新分野への展開も視野に入れて産業化を後押しすべきですが、見解を伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 Airソーラーは、国産の資源や技術の活用が期待されており、その早期社会実装に向けまして、都は、耐久性等の性能向上や、新たな用途への展開に向けた施工方法等の課題解決を図るために、民間企業と連携した実装検証に取り組んでまいりました。
 具体的には、企業との協定を締結し、都有施設等を活用して、より多様な環境下における発電性能や耐久性能等の検証を実施しており、これまで都庁展望室や東京国際クルーズターミナルなどにおいて検証を行ってまいりました。
 また、Airソーラーの開発事業者向けに、実証経費の三分の二を助成する開発支援事業を実施しており、これまでテレコムセンタービルや東京体育館敷地内における事業に対し助成を行ってまいりました。
 こうした検証事例を積み重ね、Airソーラーの早期の実用化を後押ししてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。先ほどもありましたけれども、開発事業者向けに実証経費の三分の二を助成する支援事業を実施しているということで、そのご答弁にありました、テレコムセンタービルであったり東京国際クルーズターミナルでの実装検証の取組を、先日、ここにいる清水委員長とも視察をしてまいりました。
 その際、まさにAirソーラーは、薄く軽く曲がるという特徴のほかにも、赤外線で発電する従来型の太陽光パネルと違って、紫外線でも発電をするという特性を持つという話を聞きました。室内でも発電しているという様子も見てきたところであります。
 この実装検証に当たっては、こうした特性を踏まえて行うべきですが、本事業の目的とこれまでの成果、これをお伺いいたします。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は今年度、Airソーラーを搭載した内窓の実装検証を採択し、テレコムセンタービルにおいて発電性能や省エネ効果等を検証しております。
 具体的には、既存ビルに多く採用されている赤外線を反射するガラス越しでのAirソーラーの発電性能や、内窓設置による断熱効果を検証し、実装を見据えた取組を進めております。
 また、東京国際クルーズターミナルでは、塩害への耐久性や、円柱に巻き付ける設置方法の強風下での安定性等について検証しており、一定の性能が確認されました。

○藤井委員 ありがとうございます。テレコムセンターの方は、既存のビルの内窓に設置できるということで、今あるビルにこういう太陽光を設置できるということで、非常に大きなポテンシャルが東京ではあるんじゃないかなというふうに思っています。
 また、国際クルーズターミナルの方は、まさに薄くて軽くて曲がるという特性を生かして、柱に巻き付けていて、様々工夫をしてやっていただいていたかと思うんですが、こちらも非常に可能性のある、いろんなところに巻き付けられたりするということで、大変興味深い実証だったというふうに思っております。
 Airソーラーのこの革新性を生かす取組が行われているということを実際に確認をさせていただきましたし、ご答弁でも確認することができました。
 民間企業でも、高層ビルにメガワット級のAirソーラーを設置するプロジェクトが進行中であるという話も聞いておりまして、まさに名前のコンセプトどおり、空気のようにあらゆる場所に活躍が広がっているというものであるということを実感しております。
 Airソーラーのさらなる普及に向けては、こうした検証や開発支援によって技術的な課題を克服するということに加えて、Airソーラーの可能性や意義を効果的にPRし、都民や事業者への認知度を高めるということも重要じゃないかと考えています。
 そこで、Airソーラーの認知度向上に向けた取組についてお伺いいたします。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 都は今年度、この太陽電池の一層の普及拡大につなげるため、親しみやすい名前を都民投票によって選定するネーミング総選挙を実施いたしました。
 SNSの活用や、上野公園等での投票キャラバンなどによって、約一か月間で一万五千票を超える多くの投票をいただき、最多得票を得たAirソーラーに決定いたしました。
 これまでに、東京二〇二五世界陸上とも連携し、Airソーラーの実物を使ったデモンストレーションなどを実施したほか、動画の活用により、都民の関心を高める取組を行っております。
 これら多岐にわたる取組により、Airソーラーの認知度向上を図ってまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。ネーミング総選挙も一万五千票を超える多くの投票があったということでありますし、様々取り組んでいただいているということを確認いたしました。
 ちょっとこれはお恥ずかしながらなんですが、気候変動であったりとか、ペロブスカイトの太陽光発電の開発、またビジネス展開に私は非常に興味があるところなんですけれども、今年の八月にその名称がAirソーラーになったということを、ちゃんと把握が実はできておりませんでして、ということは、やはり都民も知っているのは、一万五千票も集めているんで、かなり広がってはいるものの、でも、必ずしも、何ですかね、人口に膾炙しているというか、一般的にはまだまだなっていないんじゃないかと思うところがありますんで、この都民への認知の強化というのはぜひしっかりとお願いをしたいなと思います。
 あと一点ですね、先ほど少し述べたんですが、Airソーラーに関しましては、都市部での活用というのはいろんな可能性があるなというふうに思っております。
 一方で、日本発のすばらしい技術ですし、ヨウ素ですかね、基となるものも海外に依存しないということで、非常にポテンシャルがあるものである一方で、今、現行のシリコン型ですかね、の太陽光発電については、かなり価格も下がってきていて、メガソーラー等も含めてかなり海外では大規模にも使われているということがあるかと思います。
 東京みたいに広大な土地がないところはペロブスカイト、向くと思うんですけれども、そうじゃないところに対しては、なかなかその価格競争という面でも厳しいんじゃないかというところを感じているところであります。
 でも、できる限り、やはり海外から外貨をしっかりと稼いでいただくということが重要だというふうに思っていまして、先ほどいったシンガポールであったりとか、ヨーロッパ、そういった都市型のところをしっかりと、何ですかね、マーケティングというか、狙った展開というものも、今後、商用化するに当たっては考えていく必要があるんじゃないかと思いますので、そういったビジネス面での検証というのもしっかりとしていただきますようにお願いをいたします。
 次に、プラグインソーラーについて、今年の都議会第一回定例会の一般質問で私が取り上げさせていただきました。
 このプラグインソーラー、コンセントに差して再生、太陽光とかを蓄電して使うような仕組みになっているんですけれども、ここに関しましては現行の規制が結構ありまして、なかなか実現するのは難しいんじゃないかという話もあります。
 すみません、ちょっと話が飛んじゃうんですけれども、ドイツとかで進んでいる、バルコニーに太陽光パネルを置いて、そこで発電したものを家庭の中で使ったり蓄電したりして使うというような仕組みなんですけれども、日本ではなかなか難しいんじゃないかといわれているんですが、実際に、既に規制の中でも実施をしている会社さんというのがいらっしゃって、それは一万円から三万円の工事で設置できる二百ボルトのコンセントにプラグインソーラーをつなぐことで、電力会社から許可を取って実現しているということであります。こういった会社もあります。
 ドイツなどヨーロッパで進むこのプラグインソーラーの実装に向けて、実証実験を行うなど取り組むべきですが、都の見解を伺います。その際、一般質問で聞きましたポータブル蓄電池への補助についても都として補助金を出していくべきと考えますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は今年度、集合住宅のバルコニー等に設置し、電源コンセントにつないで活用可能な太陽光パネルについて、都内への導入に向けた調査を開始いたしました。
 日本への導入に当たりましては、電気事業法への準拠や簡易で安全な設置方法の確立なども必要であるため、利用の際の技術面での検証等を行い、早期の実用化を後押ししてまいります。
 また、設置工事が不要なポータブル型の太陽光パネルや蓄電池については、家庭での幅広い導入促進に向け、都は、区市町村を通じた支援を行っております。区市町村による補助事業のさらなる活用に向け、説明会等を通じて周知を実施してまいります。

○藤井委員 まず、プラグインソーラーについては、調査を開始しているということで、この調査を受けて、今後、ぜひ実装実験などを行っていただくようにお願いをしたいと思います。
 先ほど申し上げたとおり、既に実装しているという会社さんもありますんで、現行制度の課題などを洗い出した上で、場合によってはヒアリングなどもしていただきたいと思います。
 ポータブル蓄電池につきましても、ありがとうございます、取組を進めていただきまして。現在は、一つの区でしかまだ採用されていないというふうに聞いていますんで、持ち運びができるということで、ちゃんと家で使われているのかであったりとか、再生可能エネルギーがためられているのかとか、課題があるということは重々承知をしておりますが、都で直接補助をすることも含めて、先ほどのプラグインソーラー等とかと含めて、モニタリングできるような仕組みもあると聞いていますんで、ご検討をいただければ幸いです。
 続きまして、さらなる再エネの拡大に向けた取組につきまして伺います。
 先進的な再エネ技術を幅広く支援すべきと考えます。
 都は、昨年度から、様々な次世代再エネ発電技術の社会実装に向けた取組を後押しするため、次世代再生可能エネルギー技術社会実装推進事業を開始したところであります。
 そこで、この事業の今の状況と今後の取組について伺います。

○長谷川再生可能エネルギー実装推進担当部長 本事業は、都内における早期社会実装が期待され、都の地域特性に適した発電技術の社会実装に先駆的に取り組む事業者を支援するものであり、昨年度は、舗装式太陽光発電の国内初の公道設置や、遮熱効果と発電が同時にかなう光発電ガラスの内窓設置など、五件の事業を採択し、実証事業を行っております。
 今年度は、五月から公募を開始し、四件の応募の中から二事業を採択したところでございます。今年度採択された発電事業は、海水と淡水の塩分濃度差を利用した発電設備や、食品、農業廃棄物を燃料とする微生物発電設備の設置でございます。
 今後、発電効率や安全性等の性能向上など、都内をフィールドとした三年間の実証事業を通じ、様々な建築物、施設等への普及につなげてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。ご答弁いただいた塩分濃度差を利用した発電だったりとか、食品、農業廃棄物を燃料とする微生物の発電設備など、新たな取組をしているということで、非常に興味深く聞かせていただきました。
 二〇三〇年のカーボンハーフ、二〇五〇年ゼロエミッション東京の実現を見据えますと、こういった新たな技術を活用して、取組を進めていく必要があると考えています。
 現在は、今、実証事業を行っているということでありますが、この成果が確認されたら、そのまま都であったりとか、道路であったりとか、活用していただくということが非常に重要だと思っていますんで、そういった検討もお願いできればと思います。
 今、採択しているところ、結構、東京都だったり、各自治体だったりですかね、道路だったり、様々な場所を使っていると思いますんで、都が率先して利用することが重要だと考えております。
 こうした先進的な再エネ技術も早期実用化するよう、引き続きの支援をお願いいたします。
 次に、気候変動対策におけるスタートアップとの協働について伺います。
 これまで本会議などでも述べてきておりますが、世界で活躍するスタートアップを生み出すために必要なことというのは、何といっても、社会が抱えている大きな課題を解決するということであると考えています。
 その中で、日本だけでなく、世界が直面する一番の課題は何かといえば、環境局の皆さんがまさに取り組んでいただいている、気候変動、温暖化というのが一番大きな課題だと考えております。
 クライメートテックであったり、気候変動テックともいいますが、脱炭素を進める新たな技術やその取組というのは、日本の科学技術であったり化学の強みというものを生かして、外国からお金を稼いで、そして日本の新たな産業となる可能性を大きく秘めているものだと感じており、私は非常に押しております。
 世界では、このクライメートテックの分野で新たなスタートアップが次々と生まれてきておりますし、多くの投資を集めているのが現状であります。
 気候変動や災害など深刻さを増すこの危機の状況を克服して、持続可能な社会を実現していくために、AIなどイノベーションをもたらす先端技術を、東京都自ら先頭に立ち導入していくということが重要だと考えています。
 こうした社会課題を解決し成長を牽引していくのはスタートアップの力であり、脱炭素化に当たっても積極的に活用していくべきと考えますが、環境局の取組を伺います。

○小林気候変動対策部長 新しい技術や革新的なビジネスモデルを用いて、社会の課題解決や新たな価値創造を目指すスタートアップとの協働は、脱炭素分野においても効果的であり、様々な取組を進めております。
 具体的には、中小企業の再エネ導入促進に向けた簡易な再エネ電力調達につながるオンラインプラットフォームの構築や、電気使用量の見える化など、都民の行動変容による効果を実感できるビジネスモデルの創出などを行っております。
 このほか、断熱改修については、無関心層にも訴求できる新たなサービスなどの創出に向け、スタートアップとの協働した取組を開始いたします。
 このように、再エネ、省エネの各分野において、十社以上のスタートアップを活用した新たな取組を進めております。

○藤井委員 環境局におきましてもスタートアップを活用した様々な取組、協働を行っているということを理解させていただきました。
 また、都有施設においてもスタートアップと協働した新たな取組を開始したと聞きましたが、この具体的な内容をお伺いします。

○真島率先行動担当部長 都は今年度、脱炭素化の専門性とAIとを組み合わせ、脱炭素化経営を推進するスタートアップと協働し、四千を超える都有施設全体の温室効果ガス排出量を見える化する取組を開始いたしました。
 具体的には、ビッグデータを基に、エネルギー消費量などを用途や規模が類似する施設間で比較分析し、より効果的なエネルギー管理を施設管理者に提案することを可能とすることで、都有施設のさらなる脱炭素化につなげてまいります。

○藤井委員 ゼロエミッション東京の実現や世界のカーボンニュートラルの達成に向けても、スタートアップの活用というのは不可欠であります。東京都の取組を確認させていただきました。ありがとうございます。
 この都の環境政策を所管するこの環境局におきましては、スタートアップをはじめ、今までご答弁もいただいたような新たなこの脱炭素技術というのを、都政の場において積極的に活用していただきたいと思います。
 それを経て、世界に飛び出すデカコーンといわれるようなスタートアップを生み出して、そのことを通じて世界の脱炭素化を達成するんだという気概を持って、スタートアップ等との取組も進めていただきたいということを要望させていただきまして、次の質問に移ります。
 再生可能エネルギーの普及に当たり、地域産業との連携強化というのは不可欠であります。愛知県や富山県、北海道では、環境部局と産業部局が連携し、GX推進と地域企業の参画を促す取組というものも進めております。
 東京都も、環境局と、そして産業労働局も産業に関わるエネルギーに関しては、今、ご所管をされていて、より連携をしていただく必要があると考えておりますし、再エネ導入を地域の産業振興につなげる仕組みというのを構築していただきたいと思います。
 特に公共調達において環境配慮を評価する東京都グリーン購入ガイドを活用いたしまして、再エネや低炭素製品を重みづけして優先採用する仕組みの強化ということが重要だと考えております。
 こうした調達指針の改善と産業連携を一体的に進めるべきですが、見解を伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都は、東京都グリーン購入ガイドにより、各局等における環境に配慮した物品や役務の調達を推進し、自らの事業活動から生じる環境負荷の低減を図っております。
 具体的には、再エネ電力調達割合を四〇%以上とすることや、省エネ性能の高い製品の購入などを調達基準としており、これらの基準は、関係各局と連携の下、技術開発や市場の動向、業界団体との意見交換等も踏まえ見直しを行っております。
 このグリーン購入ガイドを通じまして、製造者等の製品の開発や供給における環境負荷の低減を促し、環境配慮製品の市場拡大につなげてまいります。

○藤井委員 東京都グリーン購入ガイドを最新の技術動向等も踏まえて改善を図っているということを確認させていただきました。
 都内最大の事業者、消費者として、都が率先して環境配慮型の製品の調達を進めていただくということは、市場拡大にとって非常に有効であると考えていますので、取組を進めていただきますよう改めてお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 気候変動の影響で、東京都では猛暑日が増えまして、熱中症や慢性疾患患者への健康リスクというのが深刻化しております。日本医療政策機構というのがプラネタリーヘルスという考えを提唱しておりまして、地球環境と人間の健康を不可分と捉えて、医療を都市政策と統合するという考え方であります。
 国際的には、気候変動と健康を結びつけた政策が進む中で、東京都の気候変動対策においても、健康と環境を包括的に扱う視点が必要ではないかと考えています。
 今後、このプラネタリーヘルスの理念も踏まえ、医療、福祉分野との連携や都民への啓発を強化すべきですが、見解を伺います。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 災害級とも呼べる暑さなど、気候変動の影響が深刻化する中、都は、東京暑さマップの公開やクーリングシェルターの設置促進のほか、高い断熱性能を備えた住宅の普及など、都民の健康影響を最小限にするための適切な予防策や対処策を進めております。
 関係各局と連携の下、脱炭素化だけではなく、都民の健康にも資する施策横断型のアプローチを積極的に展開するとともに、情報発信を強化し、気候変動のリスクから都民の命や健康を守る取組を推進してまいります。

○藤井委員 気候変動による健康影響から都民を守るために、医療、福祉などと関係する分野間の連携をしっかりと強化して取り組んでいっていただきたい、ご答弁いただいたように取り組んでいっていただきたいと思います。
 この猛暑や寒冷時の健康リスクの低減と、光熱費削減のためには、建物の断熱化というのは重要であります。
 これも先ほど来あるかと思いますが、東京都は、家庭向けに高断熱窓やドア改修等を補助し、東京ゼロエミ住宅の普及を進めているところでありますが、学校施設や都営住宅では断熱対策が十分とはいえないと認識をしています。
 学校は、子供の健康や学習環境にも直結し、断熱化により電気代削減や医療費抑制効果も期待できるところだと考えています。また、住宅費の負担の増も踏まえまして、都営住宅での断熱性能向上というのも重要だと考えます。
 こうした断熱化を適応策と位置づけ、学校や公営住宅での取組を強化すべきと考えますが、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、都立学校をはじめとした都有施設の新築、改築時において、省エネ・再エネ東京仕様を適用して、ZEB化を目指しております。
 さらに、今年度からは、既存施設において窓の断熱改修に向けた取組を開始いたしました。また、都営住宅の建て替えでは、ZEH水準を満たす仕様とするなど、各局とも連携して断熱性能の向上に取り組んでおります。
 さらに都は、区市町村職員を対象に省エネ、再エネ研修会を実施し、断熱性に優れた先進的な設計事例などの共有を図ってきました。今年度からは、区市町村公共施設のZEB化に係る計画策定や、基礎調査等の実施に対して助成を開始しました。
 これらの取組を通じて、都有施設及び区市町村公共施設における断熱化を推進してまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。学校と都営住宅と、そして区市町村とも連携をして、断熱化の取組を推進していただいているということで、しっかりと進めていただきたいと思います。
 近年の猛暑対策としまして、都市空間における暑さの緩和の対策が重要だと考えておりまして、その上で緑の確保というのが有効で、屋外で樹木により日陰を確保するということが必要だと考えおります。
 例えば、海外での取組として、メルボルン市では、都市森林戦略によって樹冠被覆率を二二%から四〇%へ引き上げて、街路樹を計画的に増やして、遮熱リスクの高い道路で日陰を確保しているということであります。
 東京でも、ヒートアイランド対策や歩行者の快適性向上など、暑さ対策を推進しているところですが、東京の特性も踏まえて、生物多様性の保全など多面的な機能を持ち、暑さ対策にも寄与する緑を増やす取組を進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都市における緑には、木陰による日射の緩和や、草地による地表面温度の低減など、快適な都市環境の形成、屋上緑化によるエネルギー削減効果など複合的な効果がございます。
 都は、都市空間の暑さの緩和にも資するこうした緑の効果を発揮させるため、緑化計画書制度などによる屋上等の緑化推進や、街路樹の適切な維持管理、生態系にも配慮した企業緑地の拡大など、緑を育てる多面的な取組を実施しております。
 例えば、積極的に在来種を植栽し、生物多様性の保全に取り組んでいる民間事業者の緑地を都が登録、公表する江戸のみどり登録緑地制度により、これまでに十八件の企業緑地を登録しており、民間における緑化を着実に誘導しております。
 関係局が連携して、東京の緑を育てる取組を進めてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。街路樹についてもぜひ聞きたいと思っていますんで、それは建設局さんに聞いていきたいなと思っています。
 次に、またちょっと話題が変わりまして、ほかの委員からも出ていましたが、ツキノワグマ対策に関連いたしまして、私からはTOKYOくまっぷについて伺います。
 皆さんご存じのとおり、このくまっぷは、ツキノワグマの目撃情報を可視化する仕組みであります。最近は、全国でも東京でもこの熊の目撃情報が相次いでいることから、TOKYOくまっぷの利用者というのも大幅に増加していると聞いています。
 課題としましては、情報の正確性を期すために、掲載まで一定の時間がかかってしまうということがあるかと思います。
 また、現行のくまっぷは、少し使いにくいんじゃないかという声も聞くところであります。ちょっとここは議論があるかと思いますんで、少し後で話したいと思います。
 誰もが迅速に熊の出没情報を取得できるように、機能向上を図っていく必要があります。さらに、熊の行動は県境に関係なく広域に及ぶため、山梨県など近隣県と連携し、データを統合したシステムを構築すべきと考えますが、見解を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 TOKYOくまっぷは、迅速で正確な熊出没情報の発信に加え、地域住民、観光客、登山者等にとって有益な情報となるよう、視覚や操作性等に配慮した機能向上を図っております。
 昨年七月にはアンケート機能を追加し、地図に等高線の表示をしてほしいといった利用者の声を踏まえた改善を実施しております。
 また、現在、正確な情報をよりタイムリーにくまっぷに情報登録できる機能の追加や、多言語対応とするなど、システムの改修について検討を行っております。
 さらに、県境をまたぐ熊の情報を把握するため、山梨県など近隣県と連携したシステムの運用について検討を開始いたしました。

○藤井委員 ありがとうございます。かなりいろいろと取り組んでいただいて、改善もしていて、アンケートも見たんですけど、アンケートや感想を送ることもできるということで、ユーザーの声をしっかりと聞いているということも確認をさせていただきました。
 熊の目撃情報なんで、一般の利用者がいたずらや間違えて入力するリスクを避けるように、今、入力は自治体など信頼できる機関のみが行っているということであります。
 このいたずらの対策はしつつも、一般の方の目撃情報というのがやはり一番早くというか、熊をキャッチするものだと思いますんで、そういったものもアップできるシステムとしていただければと思います。そのために、例えばですけど、AIによる画像認識であったりとか、誤認検知の仕組みなどを導入するということも有効ではないかと考えます。
 他県との連携も踏まえまして対応していただきたいと思いますし、この間ちょっと、くまっぷとほかの自治体のマップなども比べてみたんですけど、比べると、くまっぷの方が使いやすいかなというのは、正直、感想としては思ったところであります。よくできているなと思っています。
 一方で、他県との連携ということもありますんで、独自システムなど使いやすさを重視したUIというのを採用していただきまして、通知の機能、またスマホの最適化を進めることで、都民がこの安全情報を迅速に取得できる環境を整備していただきますようお願いをいたします。
 次に、また話題が変わりまして、アップサイクルについて伺います。
 近年、循環型社会の実現に向けた取組というのは進んでおりますが、政策の多くは依然としてリサイクル中心の発想にとどまっているのではないかと感じているところがございます。
 従来のリサイクルでは、廃棄物から付加価値の低い製品を生み出すということが多く、経済的、環境的な効果というのは限定的だったというふうに認識をしております。
 一方で、技術の進化によるこのアップサイクルによりまして、高付加価値の製品をつくり出すということが可能になってきております。
 例えば、食品残渣から新たな食品や高品質素材を生み出すという事例もあるところであります。
 こうした取組を、東京都としても積極的に後押しすべきではないでしょうか。リサイクルだけでなく、アップサイクルへの政策をより一層進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○木村資源循環計画担当部長 食品ロスをより付加価値の高い製品の原材料に活用することは、廃棄物の発生抑制だけでなく、資源の循環利用にも効果的であるため、都は、先進的な技術を有する事業者と連携して、アップサイクルを促進しております。
 具体的には、食肉加工の工場で余剰となった鳥のレバーを原料にした缶詰の商品化や、期限間近の乾パン、製麺所で廃棄される端材などを活用したクラフトビールの醸造などの取組を後押ししてまいりました。
 こうした付加価値を高める取組につきましては、技術紹介集にまとめて広く発信するとともに、食品製造、卸、小売の業界団体等で構成されるパートナーシップ会議で情報共有も図っております。
 現在、同会議での意見等を踏まえまして、今後の食品ロスの施策強化の方向性を検討しており、その中でアップサイクルの促進策も併せて検討を深めてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。東京都がアップサイクルについても積極的に取り組んでいただいているということを理解ができました。
 一方で、この東京都が、何ですかね、アップサイクルを応援しているんだということを、ぜひもっと前面に出して表明していただきたいなと思っております。
 そこで、今お話のあった検討の中で、アップサイクルに挑戦する企業への補助金だったり、なかなか都では難しいかもしれないですけれども、税制の優遇、公共調達での優先採用であったり、さらには、例えばですけど、東京都アップサイクルアワードなどの表彰制度をつくるなど、検討していただければと思います。
 続いて、食品ロスの削減に向けましては、このアップサイクルなどによる発生抑制に加えて、やはり既存の食品の有効活用ということも重要だと考えています。
 都や区市町村には、首都直下型地震等の災害に備え、大量の防災備蓄食品が保管されています。これらの食品は、賞味期限を目安にして定期的に入れ替えられています。その際、期限の迫った食品を廃棄せず、フードバンクや子供食堂などで有効活用するということは、食品ロスの削減に加え、生活困窮者支援にもつながる重要な取組であります。
 都は、令和二年度から、防災備蓄食品の寄贈元となる自治体とフードバンクとをつなぐマッチングシステムの運用というのを開始しておりまして、昨年の事務事業質疑におきましても、防災備蓄食品の寄贈拡大に関する我が会派からの質問に対しまして、都からは、システムのさらなる活用により未利用食品の有効活用を推進するという旨の答弁がありました。
 そこで、これまでのこのマッチングの実績や都の取組について伺います。

○木村資源循環計画担当部長 都は、庁内各局や区市町村等に対し、課長会等を通じて、防災備蓄食品のさらなる有効活用に向けたシステムの利用を継続的に呼びかけております。
 今年度は、区市と連携して、システム運用開始後に設立されたフードバンク等に対して利用方法や登録手続等を個別に案内することで、新たな団体への寄贈も開始できました。
 こうした取組もあり、本年十月末までに百二件のマッチングが成立し、既に昨年度を上回る約八万四千食の寄贈につなげており、これまでの累計では約五百八十件のマッチング、四十万食を超える寄贈を実現しております。
 なお、昨年度は、期限が迫った時点でシステムに登録される食品が少なくなかったことから、今後、寄贈元に対して、早期の出品をこれまで以上に働きかけてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。実績が上がってきているということで、数も増えているということを確認させていただきました。
 最後におっしゃっていたとおり、ぎりぎりの出品になってしまうと、どうしてもマッチングも難しくなってくると思いますので、ぜひ早期の出品を働きかけていただきまして、さらなるこの防災備蓄食品等の有効活用をお願いしたいと思います。
 食品ロスの実質ゼロに向けましては、発生抑制策であったり有効活用に最大限努めていただきまして、さらに発生するこの食品ロスについては、リサイクルをしていくという取組が重要だと考えております。
 国は、食品リサイクル法により、廃棄物処理法の特例制度を設けるなどして、事業者のリサイクルを推進しております。
 現在、食品製造業などから排出される食品残渣のリサイクル率は九割以上と進んでいるそうでありますが、一方で、食品卸、小売業や外食産業では、まだ取組が途上となっているところであります。
 こうした事業者の中には、食品のリサイクルに取り組む意欲があっても、実際に取り組もうとすると、関係者が多いことや、制度の仕組みが複雑で分かりづらいことから、結果として行動に移せないという場合もあるそうであります。
 都は、こうした仕組みの積極的な周知を行い、利用を促すところで、食品リサイクルをさらに進めていくべきと考えますが、都の取組を伺います。

○宗野資源循環推進部長 食品リサイクルの取組を進めるに当たっては、排出事業者から、収集運搬業者、リサイクル施設、再生した製品を販売する店舗に至る多くのステークホルダーがおり、煩雑な調整や手続が必要となるため、都は、様々な支援を講じてまいりました。
 具体的には、食品残渣を排出する外食チェーン店から、収集運搬業者、残渣を飼料に再生する事業者、また飼料を使用する養鶏業者、そして、そこで生産された卵を当該チェーン、外食チェーンですね、が仕入れるまでの食品リサイクルのループ、その構築を都が後押しをしてまいりました。
 また、関係法令や特例制度について、排出事業者や廃棄物処理業者に向けた講習会等で、専門家により業態に即して分かりやすく周知をしております。
 東京サーキュラーエコノミー推進センターと連携して、排出側とリサイクルをする側の事業者が交流する場を提供するほか、好事例の情報発信を行うなど、多面的な取組により食品のリサイクルを着実に促進してまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。着実に進めていただければと思います。
 この食品残渣というのは、食品製造業などから排出される場合というのは、廃棄物処理法上、産業廃棄物に該当するということでありまして、有価物であれば廃棄物扱いにはなりませんが、無価で、ただで譲渡する場合というのは廃棄物処理業の許可が必要となって、企業側が法的リスクを懸念して提供を避けるケースがあるというふうにも聞いております。
 何がいいたいかというと、先ほどのアップサイクルの話とつなげますと、廃棄、リサイクルする場合は店側の負担になるんですけれども、アップサイクルなどする場合にはアップサイクルする企業側が有料で、いわゆるその廃棄物、ごみとなるものを、ちょっと難しいところですが、引き取らなければならないということであります。
 先ほどのアップサイクルの話とつなげて考えますと、例えばですけれども、アップサイクルの用途であれば、無償や処理コストを逆に受け取れる仕組みなども、ぜひ検討をいただけないかなと思っております。
 さらに円滑な資源循環を促す制度設計というものもご検討をお願いいたします。
 最後になりますが、東京都では、産業廃棄物の許認可件数というのが年間約一万三千件に上るということであります。この膨大な事務負担となっていると聞いています。
 他の自治体では、生成AIやRPAを活用して書類審査や確認作業を効率化する取組が進んでいます。こうした技術を東京都でも積極的に導入すべきであります。
 具体的には、申請書類の自動チェックや不備指摘、過去事例データを活用した審査支援、そしてFAQ対応や事業者サポートの自動化などをAIで実装することなどが考えられます。
 さらに、スタートアップ企業との連携により、迅速な開発と革新的なソリューションを取り入れるということが重要だと考えています。
 安全性や法令遵守を前提に、AI活用による許認可業務の効率化を進めるべきですが、見解を伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、産業廃棄物に係る手続について、事業者の利便性向上に向け、シン・トセイXのリーディングプロジェクトの一つとして、令和十一年度から運用を開始することをめどとして、AI等を活用したDXを進めております。
 具体的には、手続のオンライン化など、事業者が容易に申請できる環境を整えていくとともに、申請のデジタル化を通じて、審査業務における審査の精度向上とスピードアップを図ってまいります。
 現在、先行した取組として、収集運搬業において届出件数の多い車両変更手続について電子化を進めておりまして、AIによる画像認識機能を活用して、定型書類や車両写真を審査するシステムの運用を来年度から開始いたします。
 さらに、AIを活用したFAQ対応や申請者サポートに関する機能について、ユーザーである業界団体等の意見も踏まえまして構築し、アジャイル手法を取り入れたシステムの改善を重ねることで、DXを着実に推進してまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。まさに提案した内容を進めていただいているというようなお話だったと思います。シン・トセイの中で、産業廃棄物の審査業務に関するDXに向けた取組というのが進められているということでありました。
 今後は、デジタルに不慣れな方々への配慮であったり、セキュリティ対策の強化というものも留意していただきながら、着実に進めていただきたいと要望をさせていただきます。
 以上でこの事務事業質疑、終わらせていただきます。ありがとうございました。

○風間委員 既に幾つかの質問が重なって、答弁も出ていますので、そういったことはまとめてお伺いしたりしますので、よく確認していただければなと思います。
 まずは、ゼロエミッション東京の実現に向けて幾つか伺ってまいります。
 東京ゼロエミポイントの申請実績については、先ほど答弁ありましたけれども、今年度上半期も申請実績が対前年同期比約八割増との答弁でした。
 そのような状況で、八月末からエアコンのポイント拡充が行われたわけですけれども、既に今年度上半期に購入した方からは不満の声も聞こえてきています。なぜ夏も終わりが見えてきた八月末から、さらなるポイント拡充を行ったんでしょうか。

○小林気候変動対策部長 観測史上最も暑い夏となった今年の猛暑状況等を踏まえまして、八月に緊急的に取組を行ったものでございます。

○風間委員 もともとは省エネ対策っていうことだったので、環境局として暑さ対策として行ったということについては、そもそものその事業目的どうなのかなということには、ちょっと懐疑的なところがあります。
 八月末からのポイント拡充は高齢者と障害者を対象にしたものとなっていました。対象外となった多くの方からは不満の声も寄せられていましたし、今申し上げたように、省エネ対策という事業趣旨を鑑みれば、より多くの方を対象とすべきだったんではないでしょうか。
 拡充の対象者を高齢者と障害者に限定した理由を伺います。

○小林気候変動対策部長 東京ゼロエミポイントは、家庭の省エネ行動を促すために、より省エネ性能の高いエアコン等の買換え等を行った場合にポイントを付与するものでございまして、全ての都民が活用できるものでございます。
 こうした中、今回の事業拡充は、省エネ対策に加え、暑さ対策として、熱中症リスクの高い高齢者や障害者を対象に拡充をしたものございます。

○風間委員 省エネ対策というのが本来の趣旨だったということで確認取れましたけれども、であるならば、やはり夏のある程度の需要が終わった後に八月末から行うということなのであれば、より一層、省エネ対策を拡充していくという意味では、対象者を制限せずにやった方が、よりその省エネ対策の効果というのは上がったんではないかなと考えますので、そういう意見もあるということを認識していただければなと思います。
 続いて、ゼロエミ推進策の一つでもあるエコキュートについて伺います。
 騒音や振動によって生活環境の変化から、近隣住民同士のトラブルが発生しているということを都は把握しているでしょうか。私のところにも、隣家がエコキュートを設置したことによって、体調悪化につながったとの相談を受けたこともありますけれども、補助金を交付している東京都としては、こういった問題に対してどのような見解かを伺っておきます。

○小林気候変動対策部長 エコキュート等の設置に係る助成金交付に当たりましては、業界団体作成の騒音等防止のためのガイドブックに準拠することや、環境確保条例に定める騒音、振動の規制基準を遵守することを条件としております。

○風間委員 条件としていいつつも、補助金があるから導入をしたと。導入をしたけれども、結果的に隣のうちに迷惑がかかっていると。その迷惑かかっている家としては、何の対策も打てないと。行政に苦情をいっても受け入れてもらえないということで、相当に困っているというような相談を受けたことがあるわけですね。
 こういったことをその何とか団体に任せているということではなくて、こういったことも想定しながら、この省エネ対策ということが広がっていくようなことも、東京都としてお金を出すんであれば取り組んでいくべきかなと思いますので、今後検討していただければなと思います。
 次に、EVバイクについて伺います。
 先ほど、令和六年度の個人向け電動バイクの申請件数は僅か百六十四件であったとの答弁がありました。非ガソリン自動車の普及に比べると著しく遅れていると感じます。
 私自身も原付バイクに乗って地元を回ったりしておりますけれども、周囲で原付に乗っている人たちの中で、こういった助成制度があるという話を知っているという方、ほとんどいません。それは大変残念なことだなと思いますので、電動バイクのさらなる利用拡大に向けては、普及啓発や支援により一層力を入れて取り組んでいくべきだと思いますけれども、見解を伺います。

○小林気候変動対策部長 電動バイクの利用拡大に当たりましては、販売店やイベント等を通じて補助制度の周知を図るとともに、令和七年度からは、専用充電器の購入やバッテリーシェアリングサービス料の補助を併せて実施することで、さらなる普及を後押ししております。

○風間委員 原付バイク等の小型のバイクについては、その買換え需要がそれほどあるわけではないと思いますけれども、買換えのタイミングで検討の土台に乗っておくことっていうのは非常に重要なんだろうなと思います。
 しかも、今答弁にありましたように、その充電設備等の補助もあるということで、実質的に同じタイプのガソリンバイクと同等の金額で購入ができるというような状況であれば、なおさらやっぱり、そういった環境意識の高い二輪車乗りの方々は、そちらにシフトしていく可能性があるんだろうなと思うんですね。
 ですので、その販売店ですとか、広報の強化ということに引き続き力を入れていただければなと思いますけれども、申請件数も対前年比で二・二倍増と少し、そういう意味では認知も広がってきたのかなとは思います。これが広がっていくと、今度は一気にその買換え需要が来たときに対応し切れるのか、条件を満たしている人たちが補助金を受けられないなんてことがないのかなということは少し懸念があるわけですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○小林気候変動対策部長 電動バイクの助成につきましては、年度をまたいだ柔軟な助成事業の執行が行えるよう、東京都環境公社に基金を設けて支援を行っておりまして、基金残高の範囲内において補助金の交付は可能でございます。

○風間委員 今質問した内容に関しては、ゼロエミッション東京の実現ということに向けて補助金、かなりお金を出して取り組んでいることかと思います。これがより多くの都民の皆さんにきちんと伝わって、ニーズのある方にはしっかりと使ってもらえるような制度となっていくように、引き続き取り組んでいくことを求めて、この質問は終わります。
 次に、資源循環と廃棄物の処理について伺います。
 先ほど、ほかの方の答弁によって、一般廃棄物排出量については、人口増加という状況下でも削減されているということが分かりました。
 一方で、再生利用率については、さらなる向上が求められるなと感じているところでありますけれども、東京都は区市町村の取組をどのように促しているのかを伺います。

○宗野資源循環推進部長 都内における一般廃棄物の排出量削減と再生利用率の向上に向け、都は、区市町村に対し、食品ロスの削減や家庭から出る廃プラスチックの再資源化の促進など、様々な支援を行っております。

○風間委員 様々な支援を行っているということですけれども、特にそのプラスチックのリサイクルということに関しては、先ほどのお話もありましたけれども、多摩地域よりも二十三区が遅れていたと。二十三区の中でも、私の地元世田谷区が最も遅れていたというような状況で、この世田谷区もようやく二〇三〇年度からプラスチックの分別収集を開始するということが先日公表されたわけであります。
 できなかった理由は相応にあるわけですけれども、これまで都の取組としては、その区市町村に対してどのような支援を行ってきたのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、プラスチックの容器包装等の分別回収を促すために、技術的な助言、また財政的な支援によりまして区市町村の取組を強力に後押ししており、プラスチックの分別収集を実施する自治体は拡大してきているところでございます。

○風間委員 世田谷区は、ご承知のとおり都内最多の人口であるというところから、そのプラスチックの量も、ごみの量も膨大であり、都のこれまでの支援ではプラスチックの分別収集のめどが立っていなかったということは、私、一般質問でも伺ったところであります。
 二〇三〇年度までに確実に世田谷区もこのプラスチックの分別収集が行われるように、都は支援をしていただければなと思います。
 続いて、区部における一般廃棄物の焼却灰を埋め立てる中央防波堤埋立処分場について伺います。
 先日、私たちは会派でもこの現場の視察も行ってまいりました。
 都によると、この最後の処分場となっている場所は、今後五十年以上埋立てが可能というふうに伺っていますけれども、有限であることはいうまでもありません。
 都民の生活や事業者の営みは百年後も続くわけであり、その先も続いていくわけですから、これが永久的に使えるというわけでもありませんけれども、この最終処分場が満了となった後の二十三区の焼却灰処分について、都はどう考えているのか伺います。

○横山資源循環技術担当部長 都は、埋立処分量の削減に向け、二十三区等と連携を図り、ごみの減量やリサイクルを促すとともに、焼却灰のリサイクル化など資源化の促進をしております。

○風間委員 様々な工夫で実際にごみのこの焼却灰も縮減してきているというところかと思いますけれども、申し上げたように、永久的にその埋立地が使えるというわけでもありませんから、そうなってくると、二十三区それぞれが努力をしていかなければならないという状況なんだと承知しております。
 しかし、二十三区に住んでいる都民の皆さんも、そのこと自体を本当に認識しているかといえば、必ずしもそうでない人たちも多いのではないかと思います。そういったことのこの啓発活動なんかは、東京都がやはりより一層力を入れて行っていただければなと思いますので、期待をしております。
 この夏は連日猛暑が続いているという状況で、このごみの収集ということに携わってくださっているエッセンシャルワーカーの皆さん、毎日のように目にしています。暑い中、走ってごみを収集して運んでという姿を目にしてきたわけですけれども、こういった方々の熱中症対策としてどのような取組を行ったのか確認します。

○宗野資源循環推進部長 都は、区市町村において、一般廃棄物の収集運搬業務などに携わるエッセンシャルワーカー向けに、熱中症対策用品の配布等を行う経費を対象として財政的な支援を行っております。

○風間委員 実際にエッセンシャルワーカーの方々にこういった支援の手が届くように、区市町村に対しても支援の拡充をしていただければなと思います。
 こういった場で働く人たちの人件費も高騰していますし、物価高ということで、各自治体のごみ収集運搬事業についても相応にコスト増となっている状況です。この問題に対して、都は、区市町村をどのように支援をしているのかも確認させてください。

○宗野資源循環推進部長 都は、今年度から、区市町村における一般廃棄物の収集運搬に係る業務委託契約において、近年の人件費や燃料費等の上昇に対応し、価格転嫁等が迅速に行われるよう、区市町村に財政的な支援を行っております。

○風間委員 こういった状況の変化に対して財政的な支援も行っているというところですけれども、本当に東京都内でこのごみの収集に関わってくださっている方々も、たくさんいらっしゃるわけでありますけれども、行政のDXを進めている東京都としては、やはりこのごみの収集に関するDX化の推進ということも非常に重要な課題だと考えます。
 既に杉並区や大田区などではこういったことについて取組が進んでいるとも承知していますけれども、より多くの自治体がこういったごみ収集に関するDX化に取り組んでいけるような支援も重要ではないかなと思いますけれども、東京都としてどのような支援状況か伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、区市町村における一般廃棄物の収集運搬に係る業務委託契約において、働き方改革に資するDXによる収集運搬の効率化等に係る取組を対象として、財政的な支援を行っております。

○風間委員 以上、ごみの収集ということについて伺ってまいりましたけれども、やはり都民の中でも、行政に頼るのは、ごみを集めてくれることぐらいだと感じているような若い人たちも、若い人たちと話をしていると耳にするところですけれども、そこには大きなコストがかかっているであるとか、今申し上げたような処分場に関してはやっぱり有限であるというようなことに関しての意識がない人たちもやっぱり多いなと感じているところです。
 大きな予算を使っていることですので、ぜひそういった東京都が取り組んでいる努力、各区市町村が取り組んでいる努力についても広報を強化していっていただければなと思います。
 続いて、熊対策についても私から伺います。
 既にもう多くの方からの質疑がありましたので、私からは、特にその各関係機関との連携状況について伺いたいなと思っています。
 連日の熊報道では、各地での人身事故に加えて、政府主導による自治体であるとか警察などの取組も報じられているところであります。
 都内でも、その奥多摩で人身事故があったということから、都民の関心も高まっていることかと思いますけれども、基本的には東京都は、その東北地方に比べれば、人里の方に熊がそれほど多く出てきているわけでもありませんし、この里での対策と、その人が山林地域に入っていったときの対策というのは別なものなんだろうなというふうに感じているところでありますけれども、いずれにしても、こういった政府が動いているということについて、東京もこういった熊が出没しているという状況においては、どのような連携をしていくのかというのは少し気になるところです。状況を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 熊による被害を未然に防ぐには、熊を人の生活圏に近づけない環境を整備することが重要でございます。
 このため、都は、市町村が行う緩衝帯の創設等に対する財政的支援を行うとともに、熊を寄せつけないための対策などを学べる住民向け出前講座を実施しております。また、熊の市街地出没を想定し、市町村や警察等と連携して対応訓練を実施しております。

○風間委員 最後になりますけれども、この環境の問題に対する取組というのは、やはり東京都が都民の皆さんからの税金を使って様々な取組が行われている、特にその普及啓発、広報ということに関する予算、または補助金ということに関する予算が多くを占めていると思います。
 先ほども触れましたけれども、この環境問題の対策というのはこの環境局だけでやっていることではなく、都庁全体で様々なところでも行っているところだと承知をしているところであります。
 生文でいえば、エシカル消費なんかも関わってくることだと思いますし、文化事業においても、このアートと、この環境問題、取り上げたことというのもかなり多くあろうかと思います。
 環境局の広報としては、こういったところも全て連携しながらPRをしていく、相乗効果を狙っていく必要もあろうかなと思いますけれども、局の広報としての見解も伺っておきます。

○荒田総務部長 都はこれまでも、スポーツや教育、まちづくりなど、様々な分野と連携し、都民や事業者が関心を持ち、自らのこととして捉え、行動につなげられるよう、戦略的に広報に取り組んでございます。

○風間委員 補助金などを通じて経済的合理性で判断する人たちに対するアプローチも有効かと思いますし、必ずしもそういった合理性だけではなく、行動経済学に基づくアプローチも有効だと思います。
 環境問題に関する都民への普及啓発、広報については、より多くの都民が自ら取り組んでいく、そして行動に移していくということが重要だと思いますので、こういったことも意識して、さらに強化していくことを求めまして、私の質問を終わります。

○田村委員 まず、キャップ・アンド・トレード制度に関する質問をいたします。
 温室効果ガスの排出の大きい事業所に率先して削減に取り組んでもらうために、都は、大規模事業所に対して温室効果ガス排出量の総量削減を義務化してきました。この制度は、都内の温室効果ガス排出量の約五割を占める業務、産業部門、大規模事業所対策として重要な役割を果たしてきました。
 そこで、これまでの排出量削減の実績と制度運用の状況について伺います。

○小林気候変動対策部長 対象事業所の二〇二三年度における削減量の実績は、二〇二〇年度からの第三計画期間の削減義務率二七%を上回る三一%となっております。
 今年度から始まる第四計画期間では、削減義務率を五〇%に引き上げ、省エネのさらなる深掘りと再エネ利用の拡大を一層促進する制度へと強化し、業務、産業部門の排出削減に取り組んでおります。

○田村委員 これまで削減義務率を上回る三一%という削減実績が達成されるなど、着実に成果が上がっていることが確認できました。
 多くの事業所が省エネ対策など削減努力を重ねているようですが、この制度は、排出量取引により他の事業所の削減量をクレジットとして取得し、削減義務を履行することも可能です。
 そこで、これまでに排出量取引がどの程度行われ、どのように義務履行に向けた支援をしてきたのか伺います。

○小林気候変動対策部長 二〇一〇年度からの第一計画期間では、対象事業所の約九%に当たる百二十四事業所が、二〇一五年度からの第二計画期間では、約一五%に当たる百八十三事業所がクレジット等を活用して削減義務を履行いたしました。
 義務履行に活用されたクレジット等の量は、自社が保有する複数の事業所の間での取引等も含め、二〇二三年度までの累計で約百二十七万九千トンとなっております。
 都はこれまで、対象事業所の確実な義務履行に向けて、取引を円滑に進めるための説明会や参考となる取引価格の公表、専用相談窓口での個別相談の受付など、事業者ニーズに合った支援を実施しております。

○田村委員 計画期間が進むにつれ、これまで以上に排出量取引を行う事業所が増えるものと想定されます。全ての事業所が削減義務を履行できるよう、引き続き寄り添った支援をしていただくことを要望いたします。
 また、今年度から始まる第四計画期間の削減義務率は五〇%に引き上げられました。対象事業者は、その達成に向けてさらなる削減努力が求められます。
 これまでの計画期間における削減実績は、その大部分が省エネによる削減でした。
 都は、第四計画期間に向け、再エネ利用の拡大を一層促進する制度へと強化したとのことですが、どのような強化をしたのか伺います。

○小林気候変動対策部長 第四計画期間に向けましては、再エネ利用の拡大を一層促進するため、これまでに比べ多様な手段を選択できる制度への改正を実施いたしました。
 具体的には、狭隘で事業所内に再エネ設備が設置できなくても、事業所外に導入された設備で発電された再エネ電力や、非化石証書等の再エネ由来証書の購入を義務履行手段にできるようにいたしました。
 また、再エネ一〇〇%でなくても、排出係数の低い電気や熱を選択した場合にも、義務履行へ反映できるようにいたしました。

○田村委員 第四計画期間は、再エネ利用の拡大に向け、事業所が多様な手段を選択できる制度へ改正したことを確認しました。
 さらに、大規模事業所の取組促進を図るためには、制度の取組に加えて、建物の改修の機会を捉え、従来の枠にとどまらない改修手法を積極的に取り入れるよう促すことも必要です。
 そこで、都は、ゼロエミッション東京戦略に掲げる建物のゼロエミッションビルの実現を目指し、大規模事業所の改修の促進に向け、どのような取組を推進していくのか伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、従来よりも建物全体の省エネ性能を飛躍的に高める改修技術の実証に向け、建物の省エネの可能性等を探る調査への助成を今年度から開始し、事務所ビルや複合施設から申請がございました。
 今後、この事業により得られた調査結果を建物の実態に即した最適な改修につなげることで、次期計画期間を見据えた先進的な改修事例を創出し、他の事業所へ広く普及を図るよう検討してまいります。
 こうした取組を通じまして、大規模事業所のゼロエミッション化の推進を加速してまいります。

○田村委員 次期計画期間に向けた先進的な改修事例の創出のための調査に取り組まれていることが分かりました。制度の運用のみならず、こうした先を見据えた取組をさらに促進することが、ゼロエミッション東京の実現には不可欠です。
 また、今後、キャップ・アンド・トレード制度は、ゼロエミッションに向けて目標値が上がるとクレジット創出が難しくなります。その際、森林などCO2吸収施策も、クレジット創出への手段として検討していくべきと考えます。今後の都の施策に期待をして、次の質問に移ります。
 次に、再エネ電力の供給拡大に向けた取組について伺います。
 二〇三五年までに温室効果ガス排出量を六〇%以上削減する都の目標を達成するためには、再エネの導入について、エネルギーの需給両面から取組を加速させていく必要があります。特に電力の大消費地である東京の責務として、省エネで対応し切れない削減量を再エネの活用で賄うことが必要です。
 これまで都は、都民や事業者が太陽光パネルなどの再エネ設備を導入するための取組に対する支援を中心に実施してきましたが、一方で、目標を達成するためには、供給側への取組、つまり再エネ電力を供給する側への支援も重要です。
 そこで、再エネ電力の供給拡大に向けた都の取組状況を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、二〇三五年再エネ電力利用割合六〇%以上の目標を掲げ、都内に電力を供給する小売電気事業者による再エネ電力の供給拡大に取り組んでおります。
 都は、エネルギー環境計画書制度において、昨年度から小売電気事業者等約三百社に対して求めている再エネ利用割合の目標を、二〇三〇年度五〇%程度と設定いたしました。
 また、新たな再エネ電源開発を後押しするため、小売電気事業者を対象に、再エネ設備の新設に対し、設備等の導入費用の二分の一を補助する事業を実施しており、昨年度までの二年間で合計八件、五千キロワットを超える支援実績がございます。
 こうした取組を通じて、都内への再エネ電力の供給拡大を図ってまいります。

○田村委員 再エネの供給側である小売電気事業者に対して支援を行うことにより、再エネの供給拡大を図っていることは分かりました。
 しかし、ゼロエミッションを見据えた場合、どれだけの電力量を再エネで賄わなければならないのか、それを実際に供給する能力があるのか検証すべきです。そして、太陽光パネルを中心とした再エネの供給能力に限界があるのならば、原子力の活用も都として視野に入れていくべきと考えます。
 今後も、ゼロエミッション達成に向けて着実に取組を進めていくことを要望して、次の質問に移ります。
 次に、生物多様性の保全について伺います。
 昨年の環境・建設委員会で私は、NbS、ネーチャーベースドソリューションズという、自然の機能を活用して社会課題を解決する取組の推進について質疑を行いました。
 NbSについては、生物多様性に対する意識や関心の高い企業などから徐々に取組が始まっています。そして、多くの企業、団体が集積している東京には、NbSを発展させていく牽引役となることが期待されています。
 私は、引き続き、東京都がNbSの普及に向けた取組を積極的に推進することが重要だと考えます。
 そこでまず、都が募集しているNbSアクションメンバーの加入状況と、メンバーを増やすための都の取組について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 NbSを実践するアクションメンバーは、令和六年四月に十一社からスタートいたしました。その後、各種イベントでの周知や、昨年度のNbSアクションアワード応募企業などへ働きかけを行った結果、新たに大学やホテルなどが加わり、先月末の時点で十八社まで拡大しております。
 今年度は、メンバー登録へのインセンティブとして、先月新たに登録メンバーのみを対象とした交流会を開催し、NbSに関する第一線の専門家との意見交換や国内外の最新動向を共有する機会を提供しております。

○田村委員 工夫を重ねてメンバーを増やし、東京でのNbS実践の輪を広げていっていただきたいと思います。
 さて、昨年度は、記念すべき第一回NbSアクションアワードが開催されました。こうした表彰制度は、先駆的に取り組んでいる企業や担当者にとって大きな励みになったのではないかと思います。
 私は、より多くの企業や団体に応募していただくことで、このアワードを大きく育てていくことが重要だと考えます。今年度のアワード募集ではどのような工夫をしたのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 第二回目となる今年度のアワードでは、企業規模等による取組内容の差を勘案し、大規模法人部門と中小規模法人部門の二部門に分けて募集を行っております。
 また、より多くの企業、団体に応募いただけるよう、募集告知に合わせ、NbSの具体的な取組事例をホームページやSNS等を通じて発信するとともに、応募者の負担軽減に向けて、申請書類の簡素化を図っております。
 加えて、今後、年明けに開催予定の表彰式への参加者を増やすための積極的な広報や、新聞広告等を活用した表彰企業の取組のPRなどを行うことで、優れたNbSの取組をより多くの都民に知ってもらえるよう取り組んでまいります。

○田村委員 今後は、アワードの受賞者の優れた取組から得られる知見を他の企業や東京都自身が参考にして、さらに効果的な取組にアップグレードするサイクルを構築していく、そのことこそが東京都ならではのNbSの特色となり、世界をリードする環境施策になり得ると思います。今後の取組に期待し、次の質問に移ります。
 次に、保全地域について伺います。
 保全地域は、樹林地や里山など、生物多様性豊かな自然を将来にわたり守り継ぐ、都独自の制度です。多摩地域には豊かな自然が多く残されており、これらを適切に保全し、次世代へと引き継いでいくことが重要です。
 都は、保全地域を二〇五〇年までに累計約千ヘクタールまで拡大する目標を掲げています。
 そこでまず、保全地域の指定状況と指定拡大に向けた都の取組について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 昨年度、国立市の矢川おんだし里山保全地域を十年ぶりの新たな保全地域として指定したことにより、現在の指定状況は五十一か所、約七百六十一ヘクタールとなっております。
 さらなる指定拡大に向け、現在、生物多様性豊かな谷戸や樹林地など六か所、約百ヘクタールにおいて、動植物の生息、生育環境などを把握することを目的とした自然環境調査を進めております。
 調査結果を踏まえ、保全や運営管理の方針、目標とする植生などを整理した保全計画書を作成し、新規指定に向けた審議会審議につなげてまいります。

○田村委員 十年ぶりに新たな地域が指定されたことは、これまでの取組の成果として評価できます。
 一方で、保全地域に指定されると建築行為などに一定の制限が生じることから、いかに地権者の理解を得ていくかが重要なポイントになると伺っています。
 地権者の理解を得ていくためには、保全地域の意義や効果を分かりやすく説明していくことが重要と考えますが、この点について、都はどのような取組を進めているのか伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 保全地域に対する地権者の理解促進等に向け、都は、今年度新たに、保全地域がもたらす様々な効果を定量的に測定する見える化に取り組んでおります。
 具体的には、杉、ヒノキの植林地や湿地など様々な環境要素で構成される勝沼城跡及び雑木林に複数の尾根と谷戸が入り組んだ七国山という代表的な特徴を持つ保全地域において、ドローンやAI等を活用し、CO2吸収量や暑熱緩和効果など保全地域がもたらす生態系サービスの調査を進めております。
 今後、地権者への説明の際に、こうした調査結果を活用することなどにより、保全地域に対する理解を促進し、指定拡大につなげてまいります。

○田村委員 定量的に効果を示していくことは、地権者の理解を促進する上で有効であると考えます。
 さて、保全地域は、単に守るだけでなく、地域にとって誇れる身近な自然環境として適切に活用していくという視点も重要です。とりわけ、子供たちが自然に触れ、学び、体験することは、自然環境を守る大切さや、私たちの生活が自然の恵みに依存していることを学ぶ、よい機会になるのではないかと考えます。
 都は、教育機関と連携し、学校教育の中で子供たちが自然を学ぶ取組を進めていると承知していますが、現在の取組状況を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都はこれまで、大学生を対象に、保全地域をフィールドとして生物多様性を学び、希少種の保全や外来植物の除去などを体験するグリーン・キャンパス・プログラムを実施し、これまでに延べ千七百九十人の参加を得ております。
 今年度からは、対象を小中高校にまで広げ、学校のニーズを踏まえたプログラムを実施することとしております。先月までにプログラムを実施した小学校三校では、竹の伐採や外来植物であるキショウブの抜き取り作業などを体験していただいております。

○田村委員 指定した保全地域で子供たちが自然に触れる機会を提供する取組は、東京の生物多様性保全と未来を担う子供たちの健全な成長に資する重要な取組であると考えます。
 しかしながら、それだけで終わらせてはもったいないと思います。二問目の答弁にもあるように、保全地域の効果についての調査を行うのであれば、その結果を基に生物多様性が豊かになる知見を見いだし、指定した保全地域の施策に生かしていくべきです。
 結果、東京都の保全地域は指定後、年々生物多様性が豊かになる、成長する保全地域になり、世界でも有数の自然環境を有する首都となることでしょう。
 今後も、様々に工夫を重ねながら、保全地域の取組を着実に進めていかれることを求め、次の質問に移ります。
 ツキノワグマ対策について伺います。
 我が会派は、さきの第三回定例会の代表質問で、緊急銃猟制度の活用を想定した被害防止の体制の構築と、銃猟の担い手の育成について質問を行いました。都からは、狩猟を体験できる実践的な講習の開催や、熊の出没を想定した机上訓練を実施していくとの答弁がありました。
 そこで、先月開催された実践的な講習会や机上訓練の実施状況を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 銃猟の担い手育成に向けて、都が先月開催した講習会には、二十代から五十代までの十九名が参加しております。当日は、経験豊富な狩猟者の指導により、鹿の捕獲から解体作業まで実践的な内容を体験いただいております。
 また、先月末には、市町村や猟友会、警察と共に、市街地への出没を想定した机上訓練を開催しております。訓練では、都のマニュアルや国のガイドラインにのっとって、事前準備から緊急銃猟の実施までの一連の流れを実際に運用するとともに、防護盾の装着や無線機等の使用方法の確認を行っております。

○田村委員 様々な取組を展開していることが分かりました。今回都が開催した講習会などにより狩猟の担い手の裾野を広げることは大変重要な取組であると考えますが、昨今、全国で問題となっている熊捕獲には高度な捕獲技術が求められると聞いています。
 私も顧問を務める西多摩地区の市町村議員で構成する東京都有害鳥獣対策議員連盟では、上級者を育成するためにも有用な演習場の整備も検討しています。
 都では、こうした動きも考慮しながら、東京都猟友会とも緊密に連携して、この喫緊の課題に対応していただきたいと思っています。
 次に、リチウムイオン電池火災対策について伺います。
 本年五月、都内産廃施設において発生したリチウムイオン電池が原因の火災事故は、建物や設備に大きな被害をもたらしただけでなく、黒鉛が羽田空港周辺にも及び、一部の飛行機の離発着に支障が出たと聞いています。
 都市の活動において不可欠な存在である廃棄物処理施設において、こういった火災事故が再び発生すると、都内の産業廃棄物の処理やリサイクル推進への支障を来すことから、都は積極的に対策を進めなくてはならないと考えます。
 我が会派は、これまでも、産業廃棄物を排出する側による適切な分別が重要と主張してきましたが、これまでの都の取組や今後の予定について伺います。

○宗野資源循環推進部長 リチウムイオン電池の適切な分別に向け、都は、産業廃棄物処理に係る業界団体との意見交換を様々な形で行っておりまして、より効果的な広報ですとか、排出事業者責任を明確にしたモデル契約書の普及、行政機関による契約発注時における混入防止の徹底等について要望を受けているところでございます。
 こうした要望を受けまして、都は、混入されやすい電池内蔵製品を例示したポスターについて、関係団体や経済団体を通じてオフィスや建設現場での掲示を働きかけるとともに、排出事業者へのモデル契約書の活用を促すなど、意識啓発を実施してまいりました。
 あわせて、大規模な排出事業者でもある都自らの取組として、廃棄に関する庁内の講習会におきまして、リチウムイオン電池の分別に関し注意の徹底を図っているところでございます。
 今後は、火災事故に遭った施設のご協力も得て、排出事業者を対象とした施設の見学会において注意喚起を行うなど、リチウムイオン電池の分別の徹底に向けた普及啓発に取り組んでまいります。

○田村委員 我が会派が要望した排出事業者の意識を向上させる取組が実施されており、安心しました。引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 次に、廃棄物処理業は、廃棄物の適正処理に加え、資源循環の重要な役割を担っていますが、さきに述べた施設の再建には相当の期間を要すると聞いています。こうした火災事故の防止に向けては、排出事業者側への意識啓発に加え、処理施設側での対策も積極的に講じる必要があります。
 そこで、分別の徹底を図ったとしても、混入が避けられないことを想定した取組を強化すべきと考えますが、都の取組を伺います。

○宗野資源循環推進部長 多種多様なリチウムイオン電池を内蔵する製品が急速に普及する中で、廃棄物の処理工程において、手作業や目視などによる選別だけで混入を防ぐには限界がございます。
 そのため、産業廃棄物の処理に係る業界団体からは、リチウムイオン電池の選別に係る精度向上に向けて、AIによる画像認識技術など最新技術の活用のほか、初期消火を確実に行うため、熱検知器と連動して、自動散水を行う技術を活用することが有効との意見をいただいているところでございます。
 こうした現場実態に関する業界団体等との意見交換を踏まえまして、火災防止に取り組む事業者を後押しする方策について検討し、安定的な廃棄物処理につなげてまいります。

○田村委員 リチウムイオン電池の問題は一層深刻化しており、早急な対策が求められます。
 都は、廃棄物処理事業者の声によく耳を傾け、効果的な対策が行われることを要望して、質問を終わります。

○村松委員 まず、災害廃棄物対策について伺います。
 本年十月中旬に八丈島を襲った台風は、暴風や大雨により停電や断水など甚大な被害に見舞われ、現在も避難生活を余儀なくされている方々がいます。被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 被災自治体では、職員のマンパワーが限られる中、災害に伴い様々な対応が求められております。
 災害廃棄物処理についても負担が大きいことから、都道府県が支援し、迅速な処理につなげていくことが重要です。
 令和六年一月一日に発災した石川県能登半島地震において、都は、都議会公明党の要請に応じ、早期の復興に向けた支援に取り組んできました。
 そこで、能登半島地震で発生した災害廃棄物処理において、都は、石川県内の被災自治体に対してどのような支援を行ってきたのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、能登半島地震の発災直後から、都及び市区町村等の職員を延べ五百人以上現地に派遣いたしまして、災害廃棄物の処理の支援を行ってまいりました。
 具体的には、発災直後から、仮置場の効率的な運営体制の構築や、倒壊した家屋に係る解体作業の迅速化に向けた工程管理など、復旧の各段階に応じた支援に取り組んでまいりました。
 また、昨年九月末から本年十月三日までの間、鉄道輸送により、都が新たに製造いたしました百基のコンテナも活用しながら、市区町村等と連携し、区部で六か所、多摩地域で十三か所の清掃工場におきまして可燃物を二千五百七十トン受け入れ、早期の復興に貢献してまいりました。

○村松委員 発災直後から職員を現地に派遣し、災害廃棄物の受入れを行い、復興に貢献してきたということが分かりました。
 都においても、首都直下型地震や気候変動などの影響に伴う台風被害の甚大化など、大規模災害のリスクが高まる中で、平時から備えを万全にしていかなければなりません。
 そのためには、能登支援などで経験を積んだ職員の知見も生かし、災害廃棄物処理の担い手となる自治体職員の人材育成を着実に進めていくべきと考えますが、都の取組について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都はこれまで、市区町村の職員を対象として、災害廃棄物の処理の図上訓練等を実施することにより、継続的に人材の育成を図ってまいりました。
 能登支援の経験を踏まえ、昨年度は、都内の廃棄物処理施設内において、家電製品などの不燃ごみや畳などの粗大ごみといった廃棄物を用意し、実際に仮置場の設営を行うとともに、災害廃棄物を適切に分別する作業を実践するなど、災害対応力の向上を図ってまいりました。
 今後は、大規模な地震や台風などで想定される倒壊家屋の迅速な解体撤去などの具体的な業務マニュアル等を活用しながら、より専門性を高めるための研修について市区町村と連携して進め、都全体で災害廃棄物の処理を着実に実施できる人材の充実に取り組んでまいります。

○村松委員 区市町村と連携した取組を通じて、災害廃棄物の処理を実施できるよう、人材育成を進めているということが確認できました。
 首都直下型地震では、膨大な災害廃棄物の発生が想定されます。今後、東京が被災した際には、都内のみならず、能登半島地震のように、他県も含めた広域的な処理体制についても平時から検討し、災害対応力をより高めることを要望いたします。
 八丈島では、十月九日には台風二十二号、その四日後の十三日には台風二十三号が相次いで襲い、暴風や大雨をもたらしました。
 都議会公明党は、十月十六日、現地に入り、公明党の町会議員と共に断水状況や学校での被災状況を調査し、町長や関係機関から被害の概要を聴取するとともに、被害に遭われた島民の方から直接要望を伺いました。そして、現地で掌握した課題について、十月十七日に小池都知事に緊急要望を行いました。その要望の一つは、災害廃棄物処理への支援でした。
 これがその支援へ行ったときの写真なんですけれども、これがまず、トタン屋根ですとか、金属物ですとか、混合物も混ざっているところになります。これ八丈島の南原スポーツ場というところの近くにある仮置場なんですけれども、こういった状況でございまして、これは十月十六日の状況でございます。
 また、同じ場所には区画を分けて、これは木材を置くところも設置をされておりました。このように大量の廃棄物が出ていますが、現在も、もっともっと、日に日に増えている状況でもございます。
 このように災害廃棄物が大量に発生している状況であり、町役場のマンパワーだけでは早期の復旧は困難な状況です。
 都は、発災直後から職員を現地に派遣し、災害廃棄物の処理支援に取り組んでいますが、現在の取組状況について伺います。 

○宗野資源循環推進部長 環境局では、台風二十二号通過直後の十月十日から翌日にかけて職員三名を現地に派遣するとともに、十月十六日からは支援体制を増強いたしまして、昨日までで延べ三十五名の職員を派遣し、災害廃棄物の円滑な処理に向けた支援を行っているところでございます。
 具体的には、八丈町役場の職員や廃棄物処理事業者と連携し、布団や畳等の生活ごみを中心とした仮置場の開設準備と効率的な運営体制の構築、住民への分かりやすい分別広報等の支援を行っております。
 引き続き、仮置場での住民の誘導や、運び込まれる廃棄物の荷下ろし、搬入量の確認のほか、新たな仮置場の設置に向けた町役場の技術的な助言や、処理業者との調整などに取り組み、迅速な復旧について支援してまいります。

○村松委員 迅速な支援に心より感謝を申し上げます。また、能登半島支援の経験やその後の仮置場の設置を行うなどの取組が生かされているのではないかというふうに感じました。
 台風二十二号による台風被害から間もなく一か月となります。日に日に増加している廃棄物について、島内施設での処理が進むよう、財政的な支援を行うとともに、町役場や事業者とも緊密に連携をして、島内で処理できない廃棄物などについては、都内全域での処理も見据え、早期の復旧に向けた支援に取り組んでいただくよう要望いたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、市区町村が委託する一般廃棄物収集運搬業務について伺います。
 家庭ごみの収集運搬業務の多くは、民間事業者に委託する形で実施されておりますが、物価高騰や人手不足、また、他の業界に比べて価格転嫁率が低いということなど、厳しい状況が続いております。
 昨年十月、都は、国が通知した一般廃棄物処理業務における人件費、燃料費等の適切な転嫁に向けて対応すべき重要項目を踏まえ、都知事名で各自治体に向け、取組の徹底に関する通知を発出いたしました。
 昨年の事務事業質疑において、都議会公明党は、国の通知に対する都の受け止めと取組状況について確認を行い、市町村における契約方法等の改善に向けた早急な取組を求めました。
 物価高騰などが続く中、継続的に各自治体の取組を後押ししていくことが重要です。
 そこでまず、都は、市町村に対してどのように周知徹底を行ったのか伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、市町村の契約が国の通知に対応したものとなるよう、契約に係る仕様書や原価計算書の作成に係る業務マニュアルを公表し、各自治体の契約適正化に向けた周知を図っております。
 加えて、今年度も環境所管部課長会等を通じて、働き方改革や適正な価格転嫁に向けた都の支援策の活用を促しているところでございます。
 また、記録的な猛暑が毎年のように続く中、熱中症リスクが増大していることから、事業者や自治体が取り組むべき暑熱対策の具体例や、本年六月に国が施行した事業者における熱中症対策の義務化に関する取組について、専門家等を講師とした説明会を実施いたしまして、適切な対応を促しております。

○村松委員 熱中症対策にも取り組んでいることが分かりました。また、都が区市町村へ適切な対応を求め、都の支援策の活用を促進したことは一歩前進であり、評価をしたいと思います。
 一方で、昨年九月末に国の通知が発出されておりますが、一般廃棄物の収集運搬事業に係る指名競争入札の見直しについては、過去にも重ねて国から同様の通知が出されておりましたが、改善がなされていないという状況がありました。こうしたことからも、周知を重ねるだけではなく、実効性を高めていくための取組が重要だと考えます。
 都は、今年度から、一般廃棄物処理業務の価格転嫁、働き方改革等の促進に向けた相談窓口を設置していますが、その活用状況について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、本年五月以降、市区町村が実施する一般廃棄物収集運搬業務における人件費や機材費、燃料費等の適切な価格転嫁や働き方改革等の推進に向け、事業者や自治体からの契約に関わる各種相談を受け付け、助言を行う専門の相談窓口を開設しております。
 これまで三十件以上の相談が事業者や自治体から寄せられておりまして、具体的には、適切な価格転嫁に向けた都のマニュアルに基づく原価計算等の具体的な方法、また、働き方改革のための予備人員、予備車両の適切な配置等、労働環境整備に関する相談が寄せられているところでございます。
 また、事業者の中には、契約の見直しに向けて自治体との十分なコミュニケーションが図られていないといった相談もあったことから、都は、発注部署に対して都のマニュアルに準じて適切に取組を行うよう助言を行い、事業者とのヒアリングにつながっております。
 引き続き、業界団体等との意見交換も継続的に行い、各市町村における適切な対応を促してまいります。

○村松委員 三十件以上もの相談があったということ、また、具体例も伺い、実効性を高める効果が出ているということも感じました。
 人件費や車両などの機材費、燃料費以外にも、作業員に対する労働環境の整備、いわゆる働き方改革についてもしっかり取り組まなければ、清掃事業の持続可能性は維持できないと考えております。
 この点で、エッセンシャルワーカーである収集作業員における休日の確保や、祝日作業の割当て手当といった処遇の改善、収集運搬業務の効率化などの取組についても一層促進が必要だと考えます。
 都は、予算特別委員会における都議会公明党の要請を踏まえ、今年度から、国の通知を踏まえた委託料が適正かつ合理的に算定された自治体に対する財政支援を開始しておりますが、その実施状況について伺います。

○宗野資源循環推進部長 都は、昨年度から、一般廃棄物の収集運搬業務などに携わるエッセンシャルワーカーの方々が暑さ対策に適切に対応できるよう、ファン付ウエアや冷却用ネッククーラー等の熱中症対策用品について、委託事業者への配布等を行う市区町村に対して財政支援を実施しております。
 加えて、今年度から、働き方改革等に向け適正かつ合理的な取組を行う自治体に対し、経費の二分の一、三千万を上限とする補助事業を実施しておりまして、これまでに十を超える自治体から申請の協議を受けているところでございます。
 具体的には、予備人員や予備車両の確保、人件費等の価格転嫁などの実施に係る経費が各自治体において今年度から新たに計上されるなど価格転嫁が図られており、委託料の引上げ等につながっております。

○村松委員 適正かつ合理的に算定された自治体に対する財政支援ということで、これはインセンティブをしっかりと与えて、効果を出しているのではないかというふうに感じました。
 一般廃棄物の収集運搬業務は、都民の毎日の生活と密着していることから、祝日でも家庭ごみの収集に休みはありません。多摩地域の中では、土曜日も家庭ごみの収集が行われている自治体があり、働き方改革の観点でも改善が必要な状況です。
 都は、相談窓口の設置による事業者への技術的な支援や、契約の適正化を図る自治体への継続した財政面の支援を行い、安定的な事業運営が確保されるよう要望しまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、フロン対策について伺います。
 フロンには二酸化炭素の数十倍から一万倍以上の温室効果があり、都内温室効果ガス総排出量の約一割にも及んでおります。二〇三〇年カーボンハーフ実現に向けては、都内のフロン排出量を抑制していくことが大変重要であります。
 都内フロン排出量のうち、業務用機器からの排出は、使用時が約六割、廃棄時が約四割となっており、排出抑制に向けては両側面からフロン対策を積極的に展開していくことが急務であると考えます。
 都は、令和七年度にこれまでのフロン対策をさらに強化しておりますが、まず、使用時の排出量を削減するための主な施策について現在の取組状況を伺います。

○中島環境改善部長 今年度は、省エネ型ノンフロン機器導入を支援する事業において、中小企業等によるフロン機器撤去費を補助対象に加えており、九月末時点で合計二百四十件の申請を受けております。
 使用時対策では、AIによりフロン漏えいを早期に発見する遠隔監視技術への支援事業を本年六月から開始し、支援対象とする四事業者の八技術を登録した上で、交付申請一件、導入に向けた問合せ十三件を受け付けているところでございます。
 また、専門職員、いわゆるフロンGメンによる機器管理者への立入検査を実施しており、今年度からこの立入り時に、漏えいリスクの高い機器を効果的に抽出するためのシステム構築を進めております。

○村松委員 三点の取組を確認することができました。
 AIによるフロン漏えいを早期に発見する遠隔監視技術への支援事業は、本年六月から開始をしたということ、件数についてはまだ、六月から始まっておりますので、これからというふうに感じましたけれども、使用時の排出量を削減するための対策が着実に進んでいるということが理解ができました。引き続き積極的に推進することを期待しております。
 次に、廃棄時の排出量を削減するための対策強化について、これまで都議会公明党がその必要性を訴えてきた取組として、重点回収業者の技術力認定制度の構築がございます。今年度は制度の構築を行い、来年度から本格運用していくとのことですが、現在までの進捗状況と今後の取組について伺います。

○中島環境改善部長 本認定制度は、重点回収業者によるフロン回収率の改善を図るため、重点回収業者の技術力を評価し、技術力向上につなげることを目的としております。
 制度の構築に向け、事業者ヒアリングやフロン回収作業の実態調査などを実施し、評価項目等の検討を進めてきたところでございます。
 現在は、フロン回収に詳しい学識経験者や業界団体から助言をいただきながら、事業者の技術力や優良な取組を適切に評価できるよう、評価項目や配点、審査方法などの制度設計を進めております。
 今後、事業者の協力を得て試験運用を開始し、制度の検証とブラッシュアップを繰り返すことで、来年度からの本格運用につなげてまいります。

○村松委員 制度設計を行いまして試験運用を今年度行っていくということ、そして、来年度から本格運用を目指していくということが確認ができました。
 重点回収業者からも、本制度に期待する声を聞いております。確実に来年度の本格運用につなげていただくように要望をさせていただきます。
 また、冷凍冷蔵機器等のノンフロン化に向けた支援や、業務用のみならず、家庭用のエアコンの対策等も求めまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、有機フッ素化合物、PFASについて伺います。
 PFASの一種であるPFOSについては二〇一〇年に、PFOAについては二〇二一年に製造、輸入等が禁止をされております。このため新たに製造、輸入されることはありませんが、分解されにくいため、これまで様々な形で環境中に排出されたものが、地下水等から検出されることがございます。
 このため、都議会公明党は、都民の安心・安全をより高めていくために、都内全域での地下水の水質調査を行うよう強く要望をしてまいりました。今年度どのように取り組んでいるのかを伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、都内全域における地下水中のPFOS等の検出状況を把握するため、本年八月より都内全域二百六十地点の調査を実施しております。また、指針値を超過した周辺の状況を把握するための追加調査を二十地点で行いますとともに、令和六年度までに指針値を超過していた八十四地点につきましては、継続的に監視するための調査も実施する予定でございます。
 さらに、比較的高濃度のPFOS等が検出された地域において、都の調査を補完する調査を実施する市区町村に対しまして支援を実施しており、十月末時点で六市二区計五十二地点の調査費用支援の申請を受理しております。
 これらの調査結果はホームページで公表するとともに、関係局や市区町村と連携いたしまして、指針値を超過した地下水を飲用しない取組の徹底を図ってまいります。

○村松委員 今年度も丁寧に水質調査を行い、都民への情報発信に向けて調査を進めているということが分かりました。
 ところで、私の地元町田市では、二〇二三年に市営駐車場でPFOSを含む泡消火薬剤が漏れ出すという事故が発生をいたしました。この事故は、夜中に不審者が消火設備を故意に起動したことが原因ですが、駐車場に飛散した泡消火薬剤を誤った方法で洗浄し、駐車場内の雨水管を通り、付近を流れる境川に泡消火薬剤が流出するということがございました。
 このような事故を防ぐためには、PFOSを含む泡消火薬剤をPFOSが入っていないものに交換をするとともに、流出時の適切な対応について消火設備の管理者に周知することが重要ではないかと考えます。
 これらについて都はどのように取り組んでいるのか伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、九月末に消防法に基づき、届出のある都内の泡消火設備保有施設約四千八百件に対し、PFOS等の含有有無確認の調査依頼をいたしまして、併せて泡消火薬剤流出事故等の対応を周知するリーフレットも送付いたしました。
 この中で、流出時のリスクや土のうの積み上げなど、流出防止のための応急措置について注意喚起するとともに、東京都等への事故届の提出義務等につきまして周知をしております。加えまして、PFOS非含有泡消火薬剤への交換に係る費用の補助制度に関するリーフレットも配布しております。
 流出時のリスクと補助制度について同時に周知することで、交換の必要性につきまして消火設備の管理者の理解を得るとともに、早期の交換を促してまいります。

○村松委員 PFOSが河川や地下水等に流出した場合の影響は大きく、流出の危険性を低減するためには、泡消火薬剤の交換を着実に進めていくとともに、流出時の適切な対応についても、しっかりと周知をしていくことが重要でございます。
 今後もしっかり取り組んでいただきたいと思いますし、また、これ、町田市においては、実はこの町田の市営駐車場ということもございましたので、補助をする際には、市区町村、自治体も検討をしていただきたいということを要望しまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、土壌汚染対策について伺います。
 中小事業者は、昨今の厳しい経済環境や雇用情勢の影響を受け、やむなく廃業する事例が増えております。特に有害物質を取り扱う工場など廃止時には、法令に基づき土壌汚染調査や汚染状況に応じた対策が義務づけられており、中小事業者にとっては費用や知識の面で大きな負担となっております。
 こうした課題に対し、都は、中小事業者の工場の現場に即した助言を行うため、土壌汚染対策アドバイザー派遣制度など技術的支援に取り組んでおります。
 そこでまず、都が実施している中小事業者への技術的な支援について、取組の概要と実績について伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 都は、調査や対策を検討する中小事業者に対し、アドバイザーを無料で派遣する制度を設けまして、技術的助言や操業中の事業場での土壌調査などを実施してまいりました。
 令和六年度末までのアドバイザーの派遣実績は、廃止時五百三十件、操業中八十七件でございまして、このうち操業中事業場で土壌調査を実施したものは三十三件でございました。
 このほか、総合相談窓口やチャットボットによる問合せ対応、事業者向け講習会の開催、対策方法を取りまとめたガイドラインの作成、配布等による情報発信を実施しているところでございます。

○村松委員 都は、事業者の実情に即した様々な技術的支援に取り組んでいることが確認できました。
 技術的支援以上に、事業者から切実な要望が寄せられているのが、汚染があった場合の対策費用についての支援です。
 都は、高額な掘削除去によらない、経済的で環境にも配慮した対策を工場跡地で行うものを支援する、工場跡地等における持続可能な土壌汚染対策支援事業を実施しています。
 第一回定例会の一般質問において、都議会公明党慶野議員から、操業中の事業者も本支援事業の対象とすべきとの質問に対しまして、知事から、操業中であっても実施可能な土壌地下水汚染対策を新たに後押しするとの答弁がありました。
 そこで、本事業の概要と実績、また、操業中の事業者への支援の取組状況について伺います。

○丹野環境改善技術担当部長 本事業は、令和五年度より開始しており、中小事業者等に対しまして、対策技術や土地取引に詳しい専門家による助言を行うほか、都が有識者の検討を経て認定しました地下水汚染への対策技術を実証するものに対しまして、最大三千万円を支援しております。また、被覆盛土に対する費用の一部も支援しております。
 事業開始以降、専門家による助言の実績は累計で十六件でございます。また、対策技術の実証は六件、被覆盛土の支援は一件でございます。
 操業中の取組の後押しにつきましては、本年度新たに操業中の土地にも適用可能な地下水汚染の対策技術を公募し、七事業者から十二件の応募がありまして、今月中に認定結果を公表する予定でございます。
 これらの技術を活用しまして、操業中の事業者への支援を実施してまいります。
 今後とも、円滑な土地利用転換の推進に向けまして対策事例を蓄積し、低コストで持続可能な対策技術の確立、普及を進めてまいります。

○村松委員 操業中からの対策を支援対象に加えた点につきまして、高く評価をいたします。認定された技術が一つでも多く実証され、操業中から対策の促進と、さらなる技術開発の機運醸成につながることを期待しております。
 ただ、被覆盛土につきましては、実績がまだ一件にとどまっておりまして、事業者からは、現行の被覆盛土の支援額では十分でないとの声も寄せられております。
 土壌汚染を残したままでも、適正な価格で土地を売却できる商習慣への転換は容易ではありません。都に対し、今後とも、現場や事業者の声を踏まえた、より実効性の高い支援策の充実を求め、次の質問に移らせていただきます。
 最後に、ツキノワグマに関連する問題について伺います。これまで、もう再三出ておりますので、なるべく重ならないように質問をさせていただきたいと思います。
 全国的に被害が増加している現下の状況では、東京都としても、熊の市街地出没を想定した備えに万全を期す必要があることは当然ですが、これと同時に、根本原因の改善に取り組むことが重要ではないかと考えております。
 熊が人里に出てくる背景には、杉やヒノキの人工林の間伐等の手入れが行き届いていないことや、鹿の食害などによって森林が荒廃し、生息環境が損なわれてきたことがあると指摘されております。森林を元気にし、熊をはじめとする野生動物が山にとどまり生活できる豊かな森をつくることが、都民の安全と自然の再生を双方につなげていけると考えます。
 そこで、多摩地域の森林再生に向けた都の取組について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、林業経営が困難な杉やヒノキの針葉樹を間伐し、熊などの野生動物が生息できるよう、多様な広葉樹の生育を促すことで、針広混交林化を図る森林再生事業を推進しております。
 私有林九千ヘクタールを対象として、これまでに約八千二百ヘクタールで間伐を行い、その結果、広葉樹への遷移が進むなど、森林の健全化が着実に進んでおります。
 今年度からは、新たに市町村が所有する森林を事業対象に加え、森林再生の取組を強化しております。

○村松委員 今年度からは市町村が所有する森林も事業対象に加え、森林再生の取組を強化するということが分かりました。
 森を豊かにする取組に加えまして、人と熊が遭遇しない環境を整えることも重要だと考えます。熊と人の間に緩衝帯をつくって、見通しを確保することで、一般的に警戒心の強い熊が、人の生活圏に出没するリスクを減少させることにつながるといわれております。
 そこで、人と熊のすみ分けに向けた都の取組を伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、熊との予期せぬ遭遇を防ぐため、人と野生動物が適切な距離を保てる環境づくりを進めております。
 今年度は、熊の出没が確認された集落や農地に近い事業対象地約二十か所において皆伐を実施し、緩衝帯の創出に向けた取組を行っております。また、民家周辺の果樹や生ごみなど熊を引き寄せる誘引物の除去を行う市町村に対して、財政支援等を行っております。
 引き続き、地域の要望や出没状況などの実情を踏まえ、人と熊の活動空間を分ける取組を着実に進めてまいります。

○村松委員 地域の要望というのが一番大事だというふうに思いますので、地域の要望、地域と連携をしっかりしていただいて、取組を進めていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

○とや委員 日本共産党都議団のとや英津子です。よろしくお願いします。資料のご提出、ありがとうございました。
 今日は、やっと最後になりました。東京都の断熱などの補助事業、それから、区市町村支援、学校などの都有施設の再エネ、省エネ化、そして、生物多様性などについて伺っていきたいと思います。
 まず、東京都の補助事業なんですけれども、最近の気温上昇と気候の変化は誰もが明確に感じるようになり、夏は酷暑で熱中症患者の増加、風水害も顕著になっており、命と暮らしを脅かすものになっています。
 都は、温室効果ガスの排出量を二〇三五年に二〇〇〇年比で六〇%以上削減する新たな目標を掲げていますが、大量の温室効果ガスを排出してきた日本の首都の責任に照らし、さらなる取組の強化が重要と考え質問していきたいと思います。
 まず、確認です。都は、クール・ネット東京を窓口にして、戸建て住宅や賃貸住宅などの省エネ、再エネ対策についての補助事業を行っていますが、その概要と事業の目的を伺います。

○小林気候変動対策部長 建物の脱炭素化等を推進するため、太陽光発電の設置や断熱改修などの補助事業を実施しております。

○とや委員 小池知事は、第三回定例会の我が党の代表質問において、気候変動対策は一刻の猶予もないと。エネルギーの大消費地として、温室効果ガスの新たな削減目標を掲げるなど、取組を推進しておりますと答弁しています。その言葉どおり、広く都民にこれらの事業を活用していただいて、温室効果ガスの削減のために効果を上げることを求めておきます。
 断熱が進んでエネルギー効率が上がれば、都民にとってもメリットがいっぱいです。住まいも快適になり、健康にもいいし、地元業者を活用すれば中小の事業者の仕事おこしになり、一石三鳥です。
 ぜひ進めていただきたいと思うんですが、既存住宅の断熱補助の実績、資料でいただきました。この五年間で断熱窓や高断熱ドアの補助が少しずつ伸びていて、これは歓迎したいと思います。その要因について伺っていきたいと思うんですが、どのような取組をしてきたのか伺います。

○小林気候変動対策部長 対象の拡充や補助率の引上げ、断熱改修メリットを分かりやすく伝える広報の展開などの結果、補助実績が増加いたしました。

○とや委員 お聞きしましたところ、断熱事業は、平成二十九年に断熱窓から始まって、令和二年からはドア断熱と。令和五年度には外壁、床等の断熱、初年度三件で、昨年度は五十八件と、これからだと思いますが、昨年度からは高断熱の浴槽が始まり九十六件の補助金が支払われています。
 気候危機が深刻になり、国や都が様々な補助制度を拡充し、広報をしていること、そして、新築にしても既存住宅にしても、都民が環境によい住宅をつくり改修することで、さらに広がっていくことを望むものです。
 そこで伺っておきたいのですが、今、五年間のお話させていただいたんですが、この直近ではどのくらいの実績がありますか。

○小林気候変動対策部長 令和六年度の断熱改修に係る申請数は約四万八千戸に上り、令和五年度と比べまして約四割増加いたしました。令和七年度上半期は二万戸超となっており、昨年同期比で約三割増となっております。

○とや委員 申請件数については集合住宅含めて申請件数が増えているということですが、では、既存住宅の断熱補助について、都としての普及計画と目標件数を伺います。

○小林気候変動対策部長 都は、二〇三〇年までに三百五十五万戸、二〇三五年度までに三百八十五万戸の断熱改修を目指すこととしております。

○とや委員 目標は二〇三〇年までに三百五十五万戸ということですが、あと五年で残りの大体三百八十万戸前後はやり遂げなければならないということです。そして、さらにこの十年間で、あと三十万戸上乗せしてやらなければいけないと。
 目標に到達するにはかなりの努力が必要なんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。今後の取組と併せてお聞きできますか。

○小林気候変動対策部長 断熱改修メリットを分かりやすく伝える広報の展開等も含めまして、目標に向けて取り組んでまいります。

○とや委員 何かちょっと今の答弁だと、本当に三百五十五万戸できるんだろうかというふうに思いました。もうちょっと頑張っていただきたいなと思います。
 いい制度だから伸びていると思うんですよ。そこは申し上げておきたいと思います。
 この制度は、昨年分の申請まで、申請や提出書類の多さなど課題があって、都民からの苦情も届いていました。断熱改修の取組をさらに進めるため、都民が使いやすい制度にする必要があります。
 そのため、必要書類の精査など手続の簡素化も図ったと伺っておりますが、具体的な改善点についてお聞きします。

○小林気候変動対策部長 クール・ネット東京では、断熱改修の補助申請につきまして、一部国と共通の必要書類としたり、国による補助金交付を待たずに申請できるようにするなど、適宜手続の簡素化を実施しております。

○とや委員 分かりましたが、昨年の申請分がまだ続いているということもあって、都民からは私どもの下に声も届いています。
 ある方は、国制度を申請してから都の制度の補助金の振込まで、年度を越えて一年以上かかりました。そして、業者に代行してもらったんですが、国と比較しても提出書類が多くて、国と同じ書類は使えないと返されたり、なぜこの書類が必要なのかと思うこともあったり、へとへとになったそうです。
 また、これは改善されたということなので、今後に期待したいと思うんですが、それ以外にも、この申請をしようと思って説明を聞いていて、嫌になっちゃって、途中で申請を諦めた人もいます。
 目標との関係でよほど頑張らないと達成できないと思います。都民にとって補助があることは、断熱改修の背中を押してもらうことであって、さらに制度を改善すれば、活用は広がると思います。
 そして、もう一つ気になることがあります。申請や審査、補助金の交付事務はどのような体制で行っていますか。

○小林気候変動対策部長 クール・ネット東京の補助金交付等は、補助金事業に係る電話での案内や相談のほか、申請後の審査や交付事務を行う職員等によって実施しております。

○とや委員 クール・ネット東京は委託で相談窓口、やってくださっているようですが、提出書類の説明だとか、その書類が正しいかどうかの判断もやっていると聞いています。
 相談した都民からは、こちらからこの制度を使ってくださいと頼んだ覚えはない、ルールどおりでできないのであれば、あなたが悪いといわれているような気持ちになったと、そういう声も届いているんですよね。
 元オペレーターをやっていた方からもお話を伺いましたが、都民からの声と一致する対応を現場で求められたということであります。
 多くの人に断熱の補助を使ってもらえるよう、対応の改善も求めておきます。
 二〇二五年四月以降に工事に着手する建築物については、床面積十平米以上の建築物全てに省エネ基準への適合が義務づけられるなど、再エネ、省エネは、国の法律も変わって、より高い断熱水準の住宅や建物が求められるようになりました。
 東京都のゼロエミ住宅、今日もたくさん質疑がありました。断熱性能と設備の省エネ性能を基準に、新築住宅の省エネ精度を向上させるための東京都独自の制度もあります。こうした取組をさらに拡充、充実させていただいて、ドイツなどヨーロッパは日本の断熱性能よりはるかに高いと聞きますが、ぜひ東京都が牽引して、世界水準まで持っていけるよう要望して、次の質問に移ります。
 区市町村との連携と中小企業の支援です。
 気候危機打開の取組を進める上で自治体は重要なキープレーヤーです。環境局として、都内各自治体とどのように連携し、支援をしていますか。

○三浦環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都は、多様な環境課題の解決に向けた区市町村との連携による環境政策加速化事業を通じて、脱炭素化に取り組む区市町村に対する財政支援を行うとともに、区市町村に対する事業説明会や課長会等での意見交換、都施策の情報提供などを実施しております。

○とや委員 課長会や担当者レベルの会議で、東京都の施策や情報提供、意見交換を行っているということです。
 また、環境政策加速化事業を通じての支援ということですが、この事業は、再エネ、省エネで区市町村が補助をする場合に、東京都が補助率二分の一、あるいは十分の十の割合で支援する制度だということが分かりました。
 要綱を拝見しましたら、様々なサービスというかメニューがあるんですよね。ZEB化やフードロス、外来種対策、節湯型のシャワーヘッド、日よけ、多くの支援策があるようですが、期間は三年間です。
 加速化事業のホームページには、二〇三〇年目標の達成に向けて、環境政策の一層の推進を図るためには、地域の実情に精通している区市町村との連携を一層強化していくことが重要です、このように記載されていました。大事な事業であり、区市町村の取組は、脱炭素化を進める上で今後も重視していただきたいと思います。
 次年度以降、二〇二六年度以降も継続するよう要望しておきたいと思うんですが、もう一つ要望ですが、これ、資料をいただきましたら、この加速化事業における再エネ導入拡大に係る事業の補助実績っていうのがあるんですが、これ、令和六年度で自治体数、十なんですよ。補助金額が二千六百万なんです。もっともっと活用してほしいなと思います。ぜひこれは、さらに進めていただきたいと要望しておきます。
 自治体支援のうち重要なのが、事業所への対応です。都内事業所のCO2排出量の業務、産業部門の内訳を拝見しました。
 大規模事業所は、全体の四〇%が一千二百社の大企業から排出されています。大企業への規制はもちろんなんですが、中小企業数は全事業所の九割以上に上って、排出量でいえば六割です。ここへの支援は、東京都が自ら定めた目標を達成する上でも鍵を握るのではないでしょうか。
 そこでお聞きしたいんですが、各自治体での機器の設置への補助は定着しつつありますが、それらも活用して中小企業が実際に省エネ、再エネに取り組むための相談体制については十分整備されていない様子がうかがえます。
 一方、都の相談窓口には相談が多く寄せられ、相談者が待たされる状況にあると聞いています。各自治体で中小企業が気軽に相談できる体制を整備できるよう、都の支援を強化するべきだと考えますが、いかがですか。

○小林気候変動対策部長 都は、区市町村が実施する中小企業への省エネ診断に向けたセミナーへ講師を派遣するなど、省エネ、再エネ利用に資する取組を支援しております。

○とや委員 環境局の資料では、CO2排出量の部門別構成比で一番多くを占めるのが業務部門です。二〇二三年度は二〇〇〇年比で減ったとはいえ、家庭部門や運輸部門よりも多く、全体の四割を占めます。
 中小企業については、産業労働局の事業として、区市町村の省エネ、再エネ支援を行っていると聞いていますが、クール・ネット東京の事業として行うことには変わりないわけです。環境局として産業労働局とも連携し、区市町村の相談機能の強化について拡充をしていく、強化していただくことを求めておきます。
 次に、学校などの断熱について伺っていきたいと思います。
 環境局は、令和三年に学校施設の省エネルギー対策についてという冊子を発行しました。どこでどのように活用してきたのか伺います。

○小林気候変動対策部長 学校施設の省エネルギー対策については、省エネルギー対策の研修会等で活用してきました。
 なお、現在は産業労働局の所管となっておりまして、クール・ネット東京のホームページに掲載し、周知していると聞いております。

○とや委員 それがちゃんと引き継がれているかどうかなんですよ。
 私、クール・ネット東京のホームページを拝見しました。研修やイベントのページにもなくって、研修会、セミナー、イベントのページから、業種別省エネルギー対策推進研修会のページを開いて、そのページの中に、これまでに作成した業種別省エネルギー対策テキストはこちらという記載があって、そこをクリックすると、ようやく、たどり着くんです、一番最後に。
 冊子を拝見しますと、学校での再エネ、省エネの重要性、どうやったら断熱ができるのか、機器の紹介、給食室の対策まで丁寧に書かれているんですね。
 環境局の職員の皆さんが作成されたんだと思うんですが、もっと大事にして活用してほしいんです。産業労働局とは連携をしているでしょうから、せっかくつくった冊子です。活用してもらえるよう、働きかけていただくことを求めておきます。
 学校の環境ですが、学校環境衛生基準では、教室の温度は十八度から二十八度と定められていますが、このところの夏は、とても基準に合致するような環境ではありません。校舎は大抵南向きで、ひさしのない窓が前面にあって、最上階は、これは以前、先生に聞いたんですが、私も行ってみましたが、三十五度ぐらいになるということです。
 エアコンはついていても効かない。テストをすれば、その紙の上に汗がたれてしまう。集中力はそんな環境では続かないです。特に最上階はエアコンをつけても焼け石に水だということなんですね。
 冬は冬で寒くて、暖房をつけるわけですが、窓を開ける機会が少なくなるので、室内の空気の環境は極めて悪くなるそうです。日本建築学会によれば、CO2三〇〇〇ppmを超える状況が多く報告されているということでした。この問題に関しては、換気を行うことによって解決されるんですが、窓を開ければ冷気が入って、また寒くなるという悪循環なんです。
 体育館も同じく、夏は三十五度になるんです。冬は本当に底冷えがする。避難所にもなる体育館がこんな状態でいいわけないと思います。
 環境局の皆さんもいろんなところに調査へ行っているから分かっていると思うんですが、学校の普通教室、体育館、暑くて寒いといわれている現状があります。断熱対策がされていない学校施設での人への健康影響について、また気候危機打開の面で適切と思われる対策について伺います。さらに、その有効性、効果についても伺っておきたいと思います。

○小林気候変動対策部長 建物の断熱化は、断熱化されていない建物と比べまして、省エネ性能だけでなく、健康や快適性、経済性などのメリットを有しております。

○とや委員 そういうことなんですよね。やっぱり断熱化されていないと、本当に体にもよくないと、そういうふうに思います。
 建物、特に学校での断熱を進めるっていうことは、子供たちが断熱を体感するということです。学校は児童生徒にとって生活の場であり、一日の大半を過ごす場所です。断熱が整備された環境を子供たちに体感してもらい、学んでほしいと思っています。
 そこでちょっとお聞きしておきたいんですが、都は様々な事業を通じて再エネや省エネを進めていますが、例えば、都民が断熱を体感することはとっても重要だと考えますが、いかがですか。

○小林気候変動対策部長 都は、断熱改修メリットを分かりやすく伝える一つの手法として、その効果を体感することは有効であることから、断熱効果を体験できるイベントを実施しております。

○とや委員 断熱を体感できるイベントを実施しているということですが、学校で子供たちが断熱を体感するということは格別の効果があります。
 世田谷区などでは、断熱ワークショップを開催し、効果を上げていますが、建築士の竹内昌義氏、東京大学大学院准教授の方々は、学校でのワークショップは断熱に対する意識の醸成になり、学校は保護者も教員も地域の人も多くの人が関わるだけに、環境教育や住教育として有効だと述べています。
 ワークショップの体感を家に持ち帰った子供たちが、どうして自分の家は寒いのかなどと問いかければ、保護者の意識が変わることも期待できるとおっしゃっています。
 そこで、もう一つ伺っておきたいんですが、環境局として行っている区市町村への支援に、学校や市民が取り組む断熱ワークショップなどを取り組めるようなメニューはありますか。

○小林気候変動対策部長 都は、断熱ワークショップの開催など、区市町村による再エネ、省エネに係る普及啓発等の取組に対し、対象経費の二分の一を支援しております。

○とや委員 私は世田谷区の小学校の取組を視察しました。断熱ワークショップは、出前授業や後づけの二重サッシの体感、天井断熱の実践、事業者さんと一緒に取り付けて作業をします。最上階普通教室のサーモグラフィーによる比較実証実験などで子供たちが学び、環境問題に関心を持つきっかけになると思いました。
 ぜひ環境局としても、小中学校、あるいは都立の工科高校などで断熱ワークショップや実証実験ができるよう、教育庁とも連携して実施してほしいと思います。
 次に、都有施設の断熱についてちょっと伺っておきたいんですが、今日、質疑を聞いていまして、都有施設っていろいろあるんですけれども、学校であったり都営住宅だったりあるんですが、都営住宅について幾つかの会派の方がお聞きになっていました。
 ちょっと確認させていただきたいんですが、都有施設、特に都営住宅に対する断熱、再エネ、省エネの改築のときの方針、取組、そして、もう一つは、既存の都営住宅に対しての同様の考え方、取組を教えてください。

○真島率先行動担当部長 都営住宅の断熱に対する取組ですけれども、改築の際に都営住宅の設計基準がありまして、それに基づいて行われると聞いてございます。

○とや委員 既存の都営住宅についても教えてください。

○真島率先行動担当部長 既存の都営住宅の断熱化ですけれども、これまで既存の都営住宅で断熱化の工事が行われたということは聞いてございません。

○とや委員 改築時のみ、再エネ、省エネを進めていくということです。
 先ほど来、質疑の中で、そこら辺がちょっとはっきりしていなかったのでお聞きしたんですけれども、既存の都営住宅はやらないということですが、先ほど来出ているように、東京都は非常に高い目標というか、もっと高くしてほしいんですけれども、立てているわけですよね、二〇三〇年までにね。
 これ、やり遂げるためには、都有施設全て、もうとっととやらないと、本当、間に合わないんじゃないか、できないんじゃないかと思います。
 住宅政策本部とも連携して、環境局と一緒になって、既存の都営住宅についても、改築についても、再エネ、省エネを進めていっていただきたいということを求めておきます。
 その都立の施設の中で、都立学校の断熱についてもお聞きします。
 環境局として、都立学校の断熱化に向け、どのように教育庁と連携して取り組んでいるのか伺います。

○真島率先行動担当部長 教育庁と連携し、今年度から都立学校の四校において窓の断熱改修に向けた取組を開始しているところでございます。

○とや委員 都立学校での断熱化が始まるということです。私どもは、この間、学校断熱を何度も求めてきたので、この取組は大いに歓迎したいと思うし、さらに頑張ってほしいと思っています。今年度は設計費ということですが、全校に広げて、子供たちの教育環境向上のために尽力していただきたいとお願いをしておきます。
 都立学校もエアコンが効かないため、生徒が熱中症の危険にさらされ、途中で授業が打切りになった学校もありました。子供たちの健康のために、そして学校は公共施設の中で最も面積のある施設です。学校の断熱化は、東京の気候危機対策に必ず貢献をします。ぜひ今後も、学校における断熱化を進めていただけるよう強く要望するものです。
 さらに、小中学校です。公立小中学校も、ほかの施設と比較しても窓が多くて、南向きで直射日光が教室に入りやすく、再エネ、省エネもまだ途上です。しかし、昨今の猛暑で、校舎の最上階は特にエアコンが効かなかったりして、子供たちの健康も懸念される状況です。
 環境局として、個人の住宅に支援するように支援メニューをつくって、遮熱カーテンだとか、天井の断熱とか、既存の校舎にも活用できるように支援するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○小林気候変動対策部長 公立小中学校における教室等の環境衛生の維持や施設整備につきましては、原則として設置者である区市町村の責任において行われるものでございます。

○とや委員 小中学校の施設も、都内で大体千八百校ぐらいあるんですよね。だから、本当に面積が大きいんですよ。ここでちゃんと断熱を進めていかないと、東京都がその責任を果たしたとはいえないんじゃないかと思うんです。
 都立高校でもやるようになったわけだし、公立小中学校も、個人の住宅、前はやっていなかったけれども、補助するようになったわけだから、ぜひ検討していただきたいと思います。
 自治体独自の予算では、とても設置に踏み出すことができないのが実情です。都立学校と同じように少しずつ始めてほしいと思います。
 世田谷区では、区の委託事業で事業者が実証実験を行っています。八教室を対象に、未改修、天井断熱、内窓プラス天井断熱の部屋、遮熱スクリーン、遮熱カーテン、遮熱フィルム、そして、熱交換の換気扇、そして、換気扇がない部屋をそれぞれ実証しているんです。
 どの教室が一番効果的なのかを調査しているところを視察しましたが、こうした実証実験を踏まえて、小中学校でも断熱改修ができれば、都内自治体もやってみようという気になると思うんです。ぜひ実証事業への支援、断熱改修メニューをつくっていただいて、区市町村を応援していただけるよう、重ねて求めておきます。
 最後に、生物多様性について伺います。
 東京都は、この間、生物多様性地域戦略の改定、二〇三〇年目標に生物多様性を回復軌道に乗せるネーチャーポジティブの実現を掲げ取り組んでいます。
 そして、今後、都民や事業者、民間団体など様々な主体と連携協力しながら、生物多様性の保全と回復、持続的な成長など、具体的な取組を進めていくこととしていますが、レッドリストに掲載されている動植物や昆虫などの保全や回復はどのように行っているのかお聞きします。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、生物多様性地域戦略に基づき、希少な野生動植物の保全に向け、都内の野生動植物の情報収集、生息、生育環境の保全などの取組を進めております。
 具体的には、保護上重要な野生生物の戦略的保全方針の策定や、自然保護条例に基づく保全地域の指定などに取り組んでおります。

○とや委員 保護上重要な野生生物の戦略的保全方針の策定、条例に基づいて保全地域の指定をしているということですが、戦略的保全方針については、昨年度、二〇二四年度に策定されていますが、ここでは今申し上げた、二〇三〇年までに生物多様性の損失を回復軌道へと転じさせるネーチャーポジティブの実現を目指すとして、方針が出ていました。
 気候変動をはじめとした地球環境の変化など、要因は様々ですが、絶滅危惧種が絶滅に至り、普通種が絶滅危惧種へと移行しているのが現状です、このように書いてありました。
 東京都レッドデータブックに掲載されたエリアごとの絶滅種数及び絶滅危惧種数という、決算特別委員会の資料でお出しいただいた資料を拝見しました。これによると、区部の絶滅種数は、植物で二〇一三年に百六十八種だったものが、二〇二三年には二百七種に増えていました。
 次いで多い絶滅種の昆虫は、同じく七十三種が十年で九十五種に増えていました。昆虫類は、北多摩に行くと絶滅種は四十一種、南多摩ですと二十五種、西多摩は十四種に減ります。やっぱり自然が豊かなところは、まだまだ生物、昆虫も植物も生息しやすいということがこれで分かると思います。本腰を入れて保全に取り組んでほしいと思います。
 先ほど保全地域のことが質問で出ていましたが、都内五十一地域が指定されていると聞きました。しかし、区部は玉川上水のみだということです。都立公園も含む地域を含めて保全地域を増やし、保護、回復に努めてください。
 生物多様性地域戦略では、レッドリストへの掲載の有無にかかわらず、種の保全や回復に努めるとの立場に立ち、昨年の決算特別委員会で、私、また、この問題を質問させていただいているんですが、地域における多様な生き物の生息、生育環境の保全に取り組んでいるという旨の答弁がありました。
 どのように保全に取り組んでいるのか、具体的にお答えいただきたいと思います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 都は、自然保護条例に基づき保全地域を指定しており、樹木の老木化や樹勢が弱った樹林を若い樹林に再生する取組のほか、希少種保全対策や外来種対策などを実施しております。
 また、区市町村に対して、外来種対策等をはじめとした生物多様性の保全に係る技術的支援及び財政的支援を実施しております。

○とや委員 希少種の保全対策として、例えば草花とか植物なんかは周辺の草刈りなどが効果的だとか、生物では希少種を捕食する害獣を駆除することで保全できるということを聞きました。
 それにしても、今のご答弁を聞いて思ったんですが、やはり都立の施設内、都立公園の中とかでも樹木の保全が不十分であったり、枯損したりしているところがあるんです。
 私の地元練馬の都立石神井公園三宝寺池周辺には、マルタンヤンマやアオヤンマ、オニヤンマといったトンボが卵を産み育てるのに適した場所があって、生息をしていたんですが、近年、商業目的の昆虫捕獲などによって激減をしています。
 東京都は、東京都外来種対策リスト二〇二五を策定し、また、東京都外来種対策行動の手引きも策定しています。
 これ、申し訳ないんですが、この二つの資料についてどういうものなのかをご説明いただいた上で、その活用方法をお答えください。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 東京都外来種対策リストでございますけれども、今回、東京都では初めてとなる外来種の対策に向けたリストを策定したということでございます。
 また、外来種対策の行動方針や具体的な取組の留意点を解説した手引、東京都外来種対策行動の手引きも併せて作成し、公表するというふうにしたものでございます。
 お尋ねの活用でございますけれども、今後、区市町村向けの説明会や防除対策現場での実践的な技術講習会などを通じ、このリストや手引の活用を促進してまいります。

○とや委員 これらの資料は今年の九月に発行されたもので、これまでまとまった形でのリストや対応策がなかったもので、作成できたのはよかったと思います。
 区市町村向けということですが、東京都は、野生生物の戦略的方針などでも述べているように、多様な主体との協働だと。つまり、NPOや住民などにも広げていただきたいと思うんですね。そういう人たちも活用できるようにしてくださるよう求めておきます。
 さらに具体的にお聞きします。都内の池や水辺などにはアカミミガメだとかアメリカザリガニ、ブラックバスのような水生外来種が生息しますが、これらに対する方針と対策について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 生物多様性地域戦略におきましては、外来種をこれ以上広げないために、各主体が連携しながら、防除やモニタリングなどの外来種対策を進めることとしております。

○とや委員 ありがとうございます。外来種のモニタリングはぜひ進めてほしいと思います。実際どのくらい生息していて、どの程度の影響があるのか知ることはとても重要だと思います。
 そこで、もう一つ伺いたいんですが、アメリカザリガニなど外来種が繁殖することによる、水生生物に与える、植物に与える影響について伺います。

○関自然環境部長生物多様性担当部長兼務 外来種対策行動の手引きでは、アメリカザリガニによる主な被害として、在来種の捕食や水草を採食し減少させるなど、水生植物にも影響が大きいとしております。

○とや委員 ありがとうございます。アメリカザリガニは、私の地元練馬区の先ほども申し上げた都立石神井公園にも生息し、子供たちが捕獲して、ザリガニ回収ボックスに入れています。この公園には特別天然記念物の沼沢植物群落があって、この植物群を守るためには、アメリカザリガニのような外来種を駆除しておかなければ、維持保全ができません。
 環境局としても、各局と連携して、各方面に働きかけていただきたいと思います。
 自然を守り、気候危機対策にも力を入れ、持続可能な社会を次の世代に残すため力を尽くしていただくことを求めて、質問を終わります。ありがとうございました。

○清水委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後八時五十四分散会