環境・建設委員会速記録第二号

令和七年三月三日(月曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長曽根はじめ君
副委員長原  純子君
副委員長須山たかし君
理事かまた悦子君
理事田村 利光君
理事保坂まさひろ君
漢人あきこ君
桐山ひとみ君
伊藤 大輔君
アオヤギ有希子君
小磯 善彦君
小宮あんり君
本橋ひろたか君
こいそ 明君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長須藤  栄君
次長宮澤 浩司君
理事高崎 秀之君
総務部長緑川 武博君
環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長兼務中島 隆行君
企画担当部長三浦亜希子君
政策調整担当部長長谷川徳慶君
気候変動対策部長荒田 有紀君
再生可能エネルギー実装推進担当部長小林 洋行君
率先行動担当部長中村 圭一君
建築物担当部長関   威君
環境改善部長戸井崎正巳君
環境改善技術担当部長丹野 紀子君
自然環境部長生物多様性担当部長兼務宮武 和弘君
資源循環推進部長宗野 喜志君
資源循環技術担当部長横山 英範君
資源循環計画担当部長木村 真弘君
建設局局長花井 徹夫君
次長上林山 隆君
道路監湯川 雅史君
総務部長荒井 芳則君
道路建設部長久野健一郎君
河川部長斉藤  有君
企画担当部長山本  聡君

本日の会議に付した事件
建設局関係
契約議案の調査
・第百三十六号議案 城北中央公園調節池(二期)工事請負契約
・第百三十七号議案 呑川防潮堤耐震補強工事(その二百七)請負契約
・第百三十八号議案 善福寺川整備工事(その九)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百四十六号議案 令和六年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更について
・第百五十一号議案 令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費 建設局所管分
環境局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百五十一号議案 令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費 環境局所管分
付託議案の審査(決定)
・第百四十六号議案 令和六年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更について
・第百五十一号議案 令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費 環境・建設委員会所管分

○曽根委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

令和七年二月二十八日
東京都議会議長 増子ひろき
(公印省略)
環境・建設委員長 曽根はじめ殿
   契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第百三十六号議案 城北中央公園調節池(二期)工事請負契約
第百三十七号議案 呑川防潮堤耐震補強工事(その二百七)請負契約
第百三十八号議案 善福寺川整備工事(その九)請負契約
2 提出期限 令和七年三月三日(月)

○曽根委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局及び環境局関係の中途議決に係る付託議案の審査並びに建設局関係の契約議案の調査を行います。
 これより建設局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百三十六号議案から第百三十八号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○かまた委員 城北中央公園調節池の整備についてお伺いをいたします。
 激甚化する豪雨による河川氾濫への対策としまして、これまでも調節池の整備を我が党の政策目標、チャレンジエイトに掲げまして、都の取組を後押ししてまいりました。
 私の地元では、城北中央公園調節池の本体工事が進められていまして、先日も現場に行かせていただき、工事中の状況を確認してまいりましたが、改めて大規模な工事に取り組んでくださっている皆様に感謝をするとともに、地域の方々とこの調節池の完成を心待ちにしております。
 そこでまず、城北中央公園調節池工事の現在の進捗状況と、今回の提出案件の概要についてお伺いをいたします。

○斉藤河川部長 城北中央公園調節池は、石神井川において年超過確率二十分の一規模の降雨に対応することを目指して整備する貯留量約二十五万立米の地下箱式調節池でございます。
 このうち、貯留量約九万立米の調節池となる第一期工事を平成三十年度に着手し、今年度、調節池の本体工事が完了いたしました。現在、取水施設などの工事を実施しております。
 今回の提出案件は、第一期工事が進捗してきたことから、第二期工事として整備する貯留量約十六万立米分の三つのケーソンのうち二つを施工するものでございます。

○かまた委員 第一期工事は着実に進捗をしており、第二期工事につきましても、引き続き切れ目なく進められているとのことです。
 先日、私が現場に伺った際にも、工事を進める上で様々な状況変化でご苦労されているとの話もありました。
 水害対策に効果の高い調節池の整備を進めていくことは重要ですけれども、昨今の物価高騰で工事進捗に影響が生じないか心配をしているところでもあります。
 そこで、第一期工事におきまして、これまでに生じた現場状況の変化への対応や、昨今の物価高騰への取組についてお伺いをいたします。

○斉藤河川部長 本体工事では、地表からおおむね二十五メーターより深い地盤におきまして、自然由来のヒ素が確認されたことや、取水施設の施工では、河川の水位上昇による作業エリア内への洪水の浸入などの事象に対して、適切に対応してまいりました。
 契約後の材料費などの上昇に対しましては、インフレスライド条項を適用し、工事金額の変更を行うこととしております。

○かまた委員 大きな効果を発揮する調節池は、都民が早期に整備を望むところでありますけれども、今回の契約案件である本工事におきましても、今後の施工において施工条件の変更とともに、さらなる物価高騰も考慮して対応しなければならないと考えます。
 そこで、提出案件であります第二期工事では、物価高騰に対してどのように対応しているのかについてお伺いをいたします。

○斉藤河川部長 昨今の物価高騰を踏まえ、工事の発注に当たりましては、最新の材料費や労務費などを用いて予定価格の積算を適切に行っております。
 今後も物価の動向を注視し、適正な価格で工事が行われるよう対応してまいります。

○かまた委員 引き続き、物価高騰など様々な状況にも柔軟に対応しながら、しっかりと将来の準備を進めていただきますことを要望しまして、私の質問を終わります。

○漢人委員 それでは、私は契約議案第百三十八号、善福寺川整備工事(その九)について質問いたします。
 善福寺川流域では、善福寺川上流地下調節池工事に対する反対運動が起こるなど、情報開示や説明責任を果たしていないまま事業認可に踏み切ったとして、都に対して、不信と不満の声が上がっているところです。
 この本件に関しては、調節池ではなく護岸整備ということではあるんですけれども、地域住民への周知と説明というのは尽くされているのかどうかお伺いいたします。

○斉藤河川部長 都は、善福寺川の河川整備に当たりましては、これまで工事の内容や工程などについて工事説明会などを実施し、周知しております。
 本工事を含む都道四二八号線との交差部に位置する済美橋より上流区間の整備につきましては、平成二十五年一月に事業説明会を開催するとともに、工事説明会などを繰り返し実施してまいりました。また、現在実施している和田堀公園調節池工事の現地掲示板におきましても、本工事の予定をお知らせしてございます。
 なお、善福寺川上流地下調節池につきましては、都市計画法に基づき、都市計画素案説明会や、都市計画案の縦覧などを行い、地域住民へ計画を周知してまいりました。加えて、オープンハウスなどの開催や、都のホームページで資料等の公開を行った上で、都市計画の決定や事業認可を取得してございます。

○漢人委員 質問していない善福寺川上流調節池での状況についても、何か丁寧にご説明いただいて、東京都としてはやっていますよと、そんな情報開示や説明責任を果たしていないってことはないですよというご主張だと思うんですけれども、そのように受け止められていない現状があるということは踏まえた上で、本件についても対応していただきたいと思うんですね。
 平成二十五年に事業説明会ということで、これはもう十二年前ということですから、そのほかにも繰り返してきたということではあるんですけれども、新住民もいらっしゃるし、またやっぱり問題、関心をどの時点で持つかということでは、住民様々ですので、この工事に関しても、地域からの要望などがありましたら、ぜひ丁寧な説明などを努めていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 二問目なんですけれども、今回の工事で川辺が少なくなると思います。生物多様性については確保ができるのかどうかということが心配されております。
 杉並区では、自然環境報告書で和田堀公園付近の生態分布などが分析をされていますけれども、この水辺の植物や魚や鳥に対する護岸整備の影響については、この工事に関連して、東京都としては把握をしているのかどうかお伺いしたいと思います。

○斉藤河川部長 和田堀公園内の善福寺川の整備では、崖地の保全を行うなど、既に自然環境に配慮した整備を行っております。

○漢人委員 質問は、水辺の植物や魚や鳥に対する護岸整備の影響について把握をしているかっていう、現状の把握について伺ったんですけれども、ご答弁の方は、配慮した整備を行っていますということなんですね。
 配慮した整備を行っていて、じゃ、その結果はどうなのか。配慮したけど、失われているかもしれないし、失われていくかもしれないわけですよ。もしかしたら、それはそれなりに保全されていくとか、その状況の把握というものもやはり必要だと思います。
 大体質問して、答弁をはぐらかしたというか、やっていますかということについて、そのことに是非がない、明確じゃないというときは、やっていないという答弁だなというのが大体分かるわけですけど、把握をされていないということなんですよね。
 ただ、聞くところによると、この護岸整備全体では、この和田堀公園付近ではない、別の地点での、定点での環境把握は、状況把握はしているというふうにも伺っています。
 その辺について、どんな感じで行っているのか、状況がどうなのかということはちょっと別途また確認をしていきたいと思いますし、極力その定点の位置を拡大することも含めて、配慮した工事をしたよということだけではなくて、その結果どうだったかということも把握をしていき、これからも続くこの工事について、より適切な対応をしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 以上です。

○曽根委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○曽根委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百四十六号議案及び第百五十一号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費、建設局所管分を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○小磯(善)委員 令和六年度の補正予算案について質問いたします。
 建設局は、都民の命と暮らしを守るといいますか、直結いたします都市インフラ整備、また、その維持保全のための改修などを行うために、多くの工事を発注しているわけでございます。
 これらの工事を計画的に発注することが重要であると思いますけれども、現実、発注予定を公表したにもかかわらず、不調になる案件がありまして、このような年度内の再発注が困難な案件につきましては、今回の減額の要因の一つということで、減額補正七百三十六億円の一つの要因となっているということでございます。
 このようなことが生じないように、予定した工事が入札不調とならないように取り組む必要があると思います。
 そこでまず、過去五か年と令和六年度の不調発生件数、令和六年度の不調発生率が令和五年度同時期と比べてどうなっているのかお伺いいたします。

○荒井総務部長 令和元年度は二百二十二件、令和二年度は百二十一件、令和三年度は百十六件、令和四年度は八十四件、令和五年度は百九件で、令和六年度は十二月末時点の集計でございますけれども、六十五件でございます。
 また、今年度の不調の発生率は一三・五%でございまして、前年同期の発生率が一〇・六%でしたので、発生率は前年度より高くなっております。

○小磯(善)委員 この令和元年度から減少しているということは分かりました。しかし、また令和五年度の件数が増えていて、そのときの発生率がまた今度、令和六年度は、令和五年度より不調発生率が高くなっているということでございます。
 そこで、令和五年度、六年度と、不調が上昇に転じておりますけれども、その原因について、どのような見解をお持ちかお伺いいたします。

○荒井総務部長 不調のございました工事の入札参加者へヒアリングを実施いたしましたところ、配置すべき技術者が不足しているという声が多く寄せられております。

○小磯(善)委員 昨今の人手不足の影響が出ているものと思われます。不調にならないように取り組むべきでありますけれども、建設局の取組についてお伺いいたします。

○荒井総務部長 事業者が技術者を計画的に配置しやすいように、債務負担行為を活用するなどによりまして、工事の施工時期を平準化しているところでございます。

○小磯(善)委員 入札が不調になりますと、工事着手が大幅に遅延するだけでなく、インフラ整備の遅延で影響を受ける地域住民や利用者にとっても不便が生じることがございます。経済活動や地域発展に悪影響を及ぼすこともあるわけでございます。
 そういった意味で、業者からしっかり聞き取りをしていただきたいと思いますけれども、いわゆる技術者の配置の不足というのもありますけれども、また一方では、やはり資材高騰であったり、労務費であったり、そういったものをしっかり踏まえた適切な予定価格とか、また適切な工期でありますとか、また、週休二日制ということになったときの、そういう労務費ですね、そういったのもしっかり十分考慮していくということと、それから、この前の我が党の代表質問で、建築関係の、建築を担う人材のリスキリングということについても質問いたしまして、いろいろとそういったものに配慮した企業に対しては、いろいろと支援していくという答弁もございましたので、そういった意味では、こういういろんな、建設局だけじゃなくて、いろんな局のそういう支援策なんかも織り交ぜて、この人材育成、技術者の育成とか、そういったものに頑張っていただきたいと思います。
 引き続き適切な対応をお願いいたしまして、質問といたします。

○原委員 原純子です。
 第百五十一号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)、建設局所管分について、日本共産党の意見を述べます。
 今回の補正予算は、例年同様、土木費を総額七百三十六億三千二百万円減額して、土木費総額は六千三百六十五億円余から五千六百二十九億円余に大幅な予算減額を行うものです。
 減額分の七割以上が五百二十六億円余の道路橋梁費の減額で占められ、そのまた半分以上を街路整備費が占めています。
 このことは、大型道路などの整備事業が住民の反対や不安の声をまともに聞き取り検討することなく、一方的に事業化が推し進められてきた二〇一六年以来の第四次優先整備路線などの整備手法が行き詰まりつつあることを示しています。
 また、かつて前年度の事業進捗状況を踏まえて、次年度予算を減額することを賢い予算の使い方と答弁していた小池知事の姿勢が次第に影を潜め、今年度は、建設局が見積もっていた道路予算の減額幅を知事査定で押し戻すなど、知事の強引な姿勢こそ、最終補正で予算の減額補正を大きくする大きな要因になっていることは明らかです。
 我が党は、大型道路について、地元住民の反対が強い道路計画の見直しを求めてきたという立場から、使い残しが明確になった道路予算等を減額する補正予算を組むことには賛成であることを表明します。
 ただし、建設局の説明では、特定整備路線の今年度事業予算については、減額補正をしなかったとのことです。
 都の防災の重点的な位置づけにもかかわらず、未整備の特定整備路線が防災にも、住みよいまちづくりにも貢献しないことがますます明らかになりつつあること。今年一月末には、都の防災都市づくり基本計画の見直し案の中で、残りの特定整備路線の完成期限をさらに二〇三〇年度末まで五年延長せざるを得ない提案がされている中でも、建設局が本事業にこだわって、年度末の減額補正さえ行わないことは大きな矛盾があることを指摘せざるを得ません。
 以上、意見を述べ、全体としては補正予算案に賛成を表明するものです。
 以上です。

○曽根委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で建設局関係を終わります。

○曽根委員長 これより環境局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百五十一号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費、環境局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○かまた委員 家庭等に対するLPガス価格高騰緊急対策事業についてお伺いをいたします。
 これまで都議会公明党が要望してきました家庭等に対する四回目となるLPガス使用料金の補助事業を、このたび補正予算案に計上されたことは評価をいたします。
 本日は、今年度事業の進捗状況や、来年度事業の財源が適切に確保されているのかという観点から質問をしたいと思います。
 最初に、今年度の本事業の進捗状況についてです。
 昨年の第三回定例会におきまして、補正予算の審議が行われた際、都からは、中小企業等に配慮した事業周知等を行いながら、本事業を実施するとの答弁をいただきました。
 今年度は、十月二十一日から申請受付を開始しておりますが、どのように事業者周知を行ったのか、併せて現在の申請状況についてもお伺いをいたします。

○戸井崎環境改善部長 今年度は、東京都LPガス協会と連携した事業説明資料の郵送や、当該資料に関するホームページへの説明動画の掲載に加えまして、昨年度の参加事業者への個別電話連絡など、より丁寧な事業周知に取り組んでまいりました。
 また、提出書類を一部不要としたことや、郵送からメールでの申請に変更することにより、事業者の負担軽減も図ってございます。
 こうした取組の結果、今年度は二月十五日時点で既に約十五万世帯をカバーする二百四十九社から申請がございまして、このうち概算払いを申請した事業者は二十九社でございます。

○かまた委員 今年度はより丁寧な事業周知が行われていたとのことで、既に多くの都民に支援が届いていることが分かりました。
 今年度のLPガス使用料金の値引きは、四月検針までが対象と伺っております。今後、申請件数はさらに増えると思いますので、都には引き続き、迅速に審査するよう要望しまして、次の質問に移ります。
 このたびの補正予算案では、約二十二億六千万円と、これまでとほぼ同額を計上しておりますが、今年度事業から、事業者の事務負担軽減が図られているため、来年度は申請件数が増えることも予想されます。
 来年の事業の予算は、こうした状況も加味して計上することが重要ですが、都はどのような考え方で積算をしたのか、また、来年度事業はいつごろから申請受付を開始する予定なのかについてお伺いをいたします。

○戸井崎環境改善部長 今般の補正予算案は、対象となる事業者七百社全てが約六十五万世帯を対象に、四月から九月までのLPガス利用料金から合計で三千円を値引きすることが可能な経費を計上いたしました。
 この中には、昨年度同様、事業者によるシステム改修等の経費や申請書類作成等の事務経費を支援する財源も含んでおります。
 来年度も事業者への周知等を迅速に行いまして、四月下旬から申請受付を開始する予定でございます。

○かまた委員 補正予算案での財源が十分に確保できていることや、四月下旬から申請を受け付ける予定であることが確認できました。
 来年度当初は、今年度事業に基づく補助申請と、来年度事業に基づく補助申請の時期が重なります。都には、事業者が混乱することがないよう、引き続き丁寧に取り組むことを要望しまして、私からの質問を終わります。

○アオヤギ委員 日本共産党のアオヤギ有希子です。私もLPガスの負担軽減のことについて質問をします。
 物価高騰対策として家庭へのLPガス負担軽減の都の補助制度の繰越明許が今回計上され、令和七年九月まで継続することは一歩前進だと思っております。
 昨年度末は残念ながら一旦中止となって、今年度前期は負担軽減制度がありませんでした。そして今年度後期から再開され、年度をまたいで今回延長となりました。
 一方で、環境局だけを見ても、税収増からゼロエミ基金に六百五十億円のお金が積み戻され、全体でも税収増分は三千億円というお金があり、基金に積み上げや債権の償還、借金を返すことに充当されることとなっています。
 この予算を物価高騰対策や、環境局分でいうと、都民から要望の強く、途中で締め切ったものなどについても、もっと都民のために使うべきだという立場です。
 まず最初に、このLPガスの昨年度の実績と今年度の実績をお示しください。そして、協力した事業者と軽減を受けた都民の数をお示しください。

○戸井崎環境改善部長 昨年度の支援実績につきましては、上半期が五百八十七社、約五十万世帯、下半期が五百八十社、約五十七万世帯でございます。
 今年度は、二月十五日時点で二百四十九社から申請がございました。世帯数については申請ベースで約十五万世帯となっております。

○アオヤギ委員 LPガスは都市ガスが引かれていないところや、アパートなど賃貸住宅などで使われているケースがありますけれども、昨年度前期と後期では、後期が七万世帯利用する世帯が増えたということです。
 今年度後期はまだ途中ですので、全体が分かりませんけれども、一定数LPガスを利用している方がいるということは分かります。
 この値引きには、LPガスを販売する事業者の皆さんにご協力いただいて、一旦自腹で値引きをしていただいて、実績報告後、お金が支払われるのが基本的な仕組みですが、値引き分を事業者が負担するとなると厳しいという事業者もおられます。
 ということで、概算払いを丁寧に周知するよう、この間求めて、より使いやすくしていただいているわけですけれども、概算払いを申請した事業者数の昨年度と今年度をお示しください。

○戸井崎環境改善部長 昨年度の概算払いの実績は、上半期が十五社、下半期が三十四社でございます。
 今年度の概算払いにつきましては、二月十五日時点で二十九社でございます。

○アオヤギ委員 この概算払いの分を値引き分に充ててよいということになっていますので、さらに使いやすくしていただきたいと思います。
 この間、事業者の方から、前の書式で提出したら受け取ってもらえず、何度か都とやり取りをする必要があったというお声もいただきました。
 事業者の申請について簡略化するという答弁が前もありましたけれども、どのように簡略化したのか、また簡略化した後、事業者が新たに用意しなければならない書類や作業もお示しください。

○戸井崎環境改善部長 今年度は、申請は原則メールで受け付けることといたしました。
 また、販売事業者に求めていた事業参加申込書の提出や返信用封筒の準備を不要としたものでございます。

○アオヤギ委員 この事業者の参加申込みを改めてする必要がなくなったり、返信用封筒をなくしたということです。
 都庁内の申請というのは、ワンスオンリーを目指すということでありますので、なるべく少なく、また、事業者さんには丁寧に対応していただきたいと思います。
 メールで申請になったということで、これは事業者さんによっては新たな申請方法となるという場合もあります。
 都民に対して幾ら値引きをしたのか示すため、システム改修も行われた事業者もいれば、手書きで今も値引き分を一件一件書いている事業者さんもおられますので、メールも難しいという事業者もいる可能性があります。
 都は、従来の申請のやり方、書類でも対応するということですけれども、事業者の申請をきちんと受け取っていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○戸井崎環境改善部長 本事業では、電子化サポート窓口を設置いたしまして、この活用をご案内しておりますが、メール申請が難しい事業者につきましては、従前どおり郵送での申請を受け付けてございます。

○アオヤギ委員 郵送も受け付けているということですけれども、郵送も電子メールでもできる状態にして、事業者さんに案内していただきたいと思います。
 次に、補正予算についてですけれども、物価高騰が続いており、LPガスを使用している都民は、都市ガスが引けない場所、アパートなど生活に困窮している人も多くいます。令和七年度以降、途切れなく支援を続けていくべきではありませんか。

○戸井崎環境改善部長 今回の補正予算案につきましては、長引く物価高騰等の状況を勘案して計上したものでございます。

○アオヤギ委員 今、長引く物価高騰の状況を勘案しているとお話がありました。昨年度途切れてしまった時期なんですけれども、それと比べれば一歩前進だと思いますが、令和七年九月にもし途切れたら、LPガスを使う都民にとっても、事業者にとっても、大きな負担となると考えます。
 今回の税収増の金額を考えれば、令和七年九月以降より、もっと先まで続けることもできますし、値引き額を増額したり、事業者への事務手数料を増やして応援することもできると考えます。そのことを指摘して、質疑を終わります。

○曽根委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○曽根委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百四十六号議案及び第百五十一号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百四十六号議案及び第百五十一号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。よって、第百四十六号議案及び第百五十一号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十六分散会