環境・建設委員会速記録第一号

令和七年二月十三日(木曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長曽根はじめ君
副委員長原  純子君
副委員長須山たかし君
理事かまた悦子君
理事田村 利光君
理事保坂まさひろ君
漢人あきこ君
桐山ひとみ君
伊藤 大輔君
アオヤギ有希子君
小磯 善彦君
小宮あんり君
本橋ひろたか君
こいそ 明君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長須藤  栄君
次長宮澤 浩司君
総務部長緑川 武博君
環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長兼務中島 隆行君
企画担当部長三浦亜希子君
政策調整担当部長長谷川徳慶君
気候変動対策部長荒田 有紀君
率先行動担当部長中村 圭一君
建築物担当部長関   威君
環境改善部長戸井崎正巳君
環境改善技術担当部長丹野 紀子君
自然環境部長生物多様性担当部長兼務宮武 和弘君
資源循環推進部長宗野 喜志君
資源循環技術担当部長横山 英範君
資源循環計画担当部長木村 真弘君
建設局局長花井 徹夫君
次長上林山 隆君
道路監湯川 雅史君
総務部長荒井 芳則君
用地部長澤井 晴美君
道路管理部長上田 貴之君
道路建設部長久野健一郎君
三環状道路整備推進部長福本  充君
公園緑地部長佐々木 珠君
河川部長斉藤  有君
企画担当部長山本  聡君
公園計画担当部長大道 和彦君
公園建設担当部長水谷 正史君

本日の会議に付した事件
理事の互選
建設局関係
 第一回定例会提出予定案件について(説明)
 ・令和七年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 建設局所管分
 ・令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費 建設局所管分
 ・東京都立公園における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例
 ・東京都立公園条例の一部を改正する条例
 ・東京都霊園条例の一部を改正する条例
 ・城北中央公園調節池(二期)工事請負契約
 ・呑川防潮堤耐震補強工事(その二百七)請負契約
 ・善福寺川整備工事(その九)請負契約
 ・都道の路線の廃止について
 ・令和七年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について
 ・令和六年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更について
 陳情の審査
 (1)六第八三号 市民の寄附により設置された日比谷公園の思い出ベンチの撤去の再考に関する陳情
環境局関係
 第一回定例会提出予定案件について(説明)
 ・令和七年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 環境局所管分
 ・令和六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、繰越明許費 環境局所管分
 ・東京都公害紛争処理条例の一部を改正する条例
 ・東京都自然公園条例の一部を改正する条例
 報告事項(説明)
 ・東京都の保護上重要な野生生物の戦略的保全方針(案)について

○曽根委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 議長から、去る二月十日付をもって、谷村孝彦議員が本委員会委員から経済・港湾委員会委員に変更になり、新たに、かまた悦子議員が経済・港湾委員会から本委員会委員に所属変更になった旨の通知がありましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の、かまた悦子委員をご紹介いたします。

○かまた委員 皆様、こんにちは。かまた悦子です。どうぞよろしくお願いいたします。

○曽根委員長 紹介は終わりました。

○曽根委員長 次に、谷村孝彦議員の所属変更に伴い、理事一名が欠員となっておりますので、これより理事の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○須山委員 委員長の指名推選の方法によることとして、直ちに指名をしていただきたいと思います。

○曽根委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。よって、理事には、かまた悦子委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。よって、理事には、かまた委員が当選されました。

○曽根委員長 次に、議席について申し上げます。
 議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○曽根委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局及び環境局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、環境局関係の報告事項の聴取並びに建設局関係の陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより建設局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○花井建設局長 令和七年第一回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 予定案件は、予算案二件、条例案三件、契約案三件及び事件案三件でございます。
 お手元の資料1、令和七年度主要事業及び提出予定案件の概要をご覧ください。
 一ページをお開きください。まず、予算案に関連いたしまして、令和七年度主要事業の概要についてご説明いたします。
 道路、河川、公園などの都市基盤は、都市活動や都民生活を支える上で欠かすことのできない極めて重要なものでございまして、切迫する首都直下地震などから都民の生命と財産を守る大切な役割を担っております。
 建設局は、快適で利便性の高い都市、安全で美しいまちの実現を図るため、幹線道路をはじめ、人に優しい歩行空間、水害から都市を守る河川、ゆとりと潤いを創出し、災害時の活動拠点や避難場所になる公園など都市基盤の整備を推進しております。
 首都東京の成長を支える都市基盤施設の効果的、重点的な整備と適切な維持管理を通した万全の危機管理により、都民の安全・安心を確保するとともに、次世代に良好な社会資本を継承していくための予算を編成いたしました。
 令和七年度の予算案は、一般会計、土木費で六千五百六十七億円となっております。
 国際競争力と経済活力の強化、ゼロエミッション東京の実現などの課題に取り組みますとともに、防災対策のさらなる強化充実を図り、百年先も安心して暮らせる強靱で持続可能な東京を目指して、TOKYO強靱化プロジェクトを推進してまいります。
 事業の執行に当たりましては、先端技術の活用などによって、都民が実感できるクオリティー・オブ・サービスの向上を図り、政策の効果を素早く都民に届けられますよう、職員一丸となって都市基盤の整備、管理をより一層推進し、都民の負託に積極的に応えてまいります。
 それでは、順次、事業別にご説明申し上げます。
 最初に、道路事業でございます。
 震災時に、特に甚大な被害が想定される木造住宅密集地域における特定整備路線につきましては、関係権利者の生活再建に十分配慮し、理解と協力を得ながら事業を推進してまいります。
 首都圏三環状道路のうち、東京外かく環状道路につきましては、工事の安全を最優先に事業を進めることを国など事業者に求めますとともに、受託しております用地取得を推進してまいります。
 なお、令和二年に調布市において発生した陥没、空洞事故を受けまして、引き続き、国など事業者に対し、地元住民の不安払拭に向けて、地元自治体と連携し、丁寧な説明やきめ細やかな対応を行うことなどを求めてまいります。
 二ページに移りまして、都市の骨格を形成する幹線道路の整備につきましては、区部では放射第二五号線や環状第四号線などにおきまして整備を進めますとともに、多摩地域では府中所沢鎌倉街道や南多摩尾根幹線などの整備を進めてまいります。
 また、骨格幹線道路を補完し、地域生活を支える地域幹線道路では、補助第七四号線や調布三・四・二号線などにおきまして整備を推進してまいります。
 都市高速道路の整備では、新京橋連結路の整備を推進いたします。
 連続立体交差事業につきましては、京浜急行本線泉岳寺駅から新馬場駅間や西武新宿線の東村山駅付近などのさらなる事業推進を図ってまいります。
 多摩都市モノレールの整備では、多摩地域のアクセス利便性、活力や魅力の向上を図るため、上北台から箱根ケ崎駅間の延伸の事業化に向けまして、インフラ部の整備に係る調査及び設計等を進めてまいります。
 橋梁の整備では、等々力大橋や関戸橋などの新設、架け替えを進めてまいります。
 また、予防保全型管理による長寿命化対策を推進するほか、定期健全度調査結果などに基づく橋梁の補修、補強を推進いたします。
 道路補修につきましては、遮熱性舗装や保水性舗装を路面補修工事に合わせて実施いたします。
 道路の災害防除につきましては、緊急度の高い斜面から順次、のり枠や落石防止柵などの対策を進めてまいります。加えまして、河川増水時に道路の流失を防ぐ擁壁の強化等、山岳道路の防災力向上に向けた取組を実施いたします。
 無電柱化事業では、東京都無電柱化計画に基づきまして、都道におきましては、震災対策上重要な位置づけにある第一次緊急輸送道路や利用者の多い主要駅周辺などを中心に整備を推進いたします。区市町村道の無電柱化におきましては、防災上優先的に整備を図る路線への設計費などの補助率を拡大するなど、財政的、技術的支援により整備を促進いたします。
 また、島しょ地域におきましては、東京都島しょ地域無電柱化整備計画により、緊急整備区間や優先整備区間の無電柱化を着実に推進いたします。さらに、利島・御蔵島無電柱化整備計画に基づきまして、電柱のない島を目指して先行整備する二島におきまして整備を推進してまいります。
 自転車通行空間の整備では、東京都自転車通行空間整備推進計画に基づきまして、車道の活用を基本とした自転車レーンなど、地域の道路事情に応じた整備形態により、誰もが安全で安心して移動できる自転車通行空間の整備を推進してまいります。
 三ページに移りまして、道路のバリアフリー化では、主要な駅と公共施設、福祉施設などを結ぶ都道におきまして、段差の解消や視覚障害者誘導用ブロックの設置などを実施いたします。また、特定道路に指定された区市町村道につきまして、区市町村への財政支援を実施するなど、国や区市町村と連携した面的なバリアフリー化を進めてまいります。
 多摩地域を重点とした歩道の整備を進めますとともに、令和七年度から十年間の新たな計画といたしまして、第四次交差点すいすいプランを策定し、交差点における渋滞対策を推進してまいります。さらに、みちづくり・まちづくりパートナー事業において、市と協力して都道整備を実施してまいります。
 次に、河川事業でございます。
 激甚化、頻発化する豪雨から都民の生命と暮らしを守るため、石神井川や空堀川など二十八河川におきまして、護岸の改修を着実に進めますとともに、工事中の環状七号線地下広域調節池や、石神井川上流地下調節池などに加えまして、妙正寺川と柳瀬川で新たな調節池の基本設計に着手するなど、十五施設の整備などを推進いたします。さらに、神田川など八河川で新たな調節池の事業化に向けた検討を進めてまいります。
 また、気候変動を踏まえた河川施設のあり方に基づき、気候変動の影響による降雨量の増加等を踏まえた効率的、効果的な河川施設整備に向けた取組を推進してまいります。
 東部低地帯におきましては、東部低地帯の河川施設整備計画(第二期)に基づきまして、令和七年度は新中川など二十二河川、日本橋水門など九施設で耐震対策工事などを進めてまいります。
 さらに、首都直下地震の発生リスクが迫る中、発災時の迅速な航路確保や水上輸送に活用するため、防災船の建造を進めてまいります。
 また、隅田川を中心に照明施設などを整備いたしまして、歩行者の利便性や回遊性の向上による水辺空間のにぎわい創出と魅力の向上を図ってまいります。
 土砂災害対策として、都民の生命と財産を守るため、砂防堰堤などの着実な整備に加え、ソフト対策を推進してまいります。
 四ページに移りまして、次に、公園事業でございます。
 令和六年三月に改定いたしましたパークマネジメントマスタープランや、東京グリーンビズに基づく取組を進めてまいります。
 新たな都立公園の整備といたしまして、練馬城址公園などで用地取得を進め、篠崎公園などで造成を行いますとともに、浜離宮恩賜庭園など九庭園におきましては、保存、復元事業等を進めてまいります。
 ユニバーサルデザインに配慮した遊具広場の整備につきましては、都立公園において、六仙公園などで整備を進めますとともに、区市町村に対する補助を引き続き実施いたしまして、整備を促進してまいります。
 また、震災時の救出救助活動拠点や避難場所となる都立公園の防災機能強化といたしまして、夜間照明の充実や非常用電源の整備を実施してまいります。
 あわせまして、都立公園の魅力や価値を向上させるため、大花壇やLEDイルミネーションによる四季を通じた花と光の演出などを実施いたします。
 動物園では、希少動物の保護繁殖を図るとともに、来園者サービスを向上させるため、恩賜上野動物園において鳥類展示施設解体工事を、多摩動物園ではトキ展示ゾーンの整備を進めてまいります。また、葛西臨海水族園では、PFI手法により再整備事業を進めてまいります。
 霊園葬儀所では、青山霊園などにおきまして再生事業を進めてまいります。また、青山葬儀所や瑞江葬儀所の建て替えを進めてまいります。
 次に、その他事業といたしまして、多摩・島しょ地域のまちづくりを推進するため、市町村が施行する道路整備や公園整備などの土木事業に対する補助を引き続き実施いたします。
 また、公共事業の施行に伴い移転を余儀なくされる関係権利者の方々に対して、生活再建資金の貸付けや代替地のあっせんなどを行ってまいります。
 特に、特定整備路線の整備に当たりましては、民間事業者のノウハウを活用した相談窓口や優遇金利による移転資金貸付に加えまして、訪問型生活再建支援や公的住宅などを活用した移転先の確保を行うなど、関係権利者のニーズに応じて生活再建をきめ細かく支援してまいります。
 以上が令和七年度主要事業の概要でございます。
 五ページをご覧ください。続きまして、令和六年度補正予算案の概要につきましてご説明いたします。
 令和六年度予算の執行状況の精査の結果、土木費合計で七百三十六億円の減額補正を行いますとともに、不足する繰越明許費を四千五百万円増額いたします。
 続きまして、条例案についてでございますが、東京都立公園における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例など三件でございます。
 続きまして、契約案は、城北中央公園調節池(二期)工事など三件でございます。
 続きまして、事件案は、都道の路線の廃止についてなど三件でございます。
 以上が令和七年度主要事業及び提出案件の概要でございます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○荒井総務部長 第一回定例会提出予定案件の内容につきましてご説明申し上げます。
 最初に、令和七年度当初予算案でございます。
 お手元の資料2、令和七年度当初予算説明書をご覧ください。
 一ページをお開きください。令和七年度建設局予算総括表でございます。
 1、歳入歳出予算の一段目の一般会計、土木費の欄をご覧ください。七年度予算額は六千五百六十七億二千八百万円で、前年度と比較いたしますと三・二%の増となっております。
 下段の左側の表、2、繰越明許費は、一般会計、土木費の欄にございますように、二十七事業、七百四十二億五千万円となっております。
 下段の右側の表、3、債務負担行為につきましては、七十五件、四千三百九億八千七百万円となっております。
 二ページをお開きください。一般会計(土木費)予算総括表でございます。
 億円未満を四捨五入いたしまして、上段の歳出予算の六千五百六十七億円に対する特定財源は、下段の表、歳入の一行目にございますように、三千百九十二億円で、前年度と比較いたしますと二五・二%の減となっております。これは主に繰入金や都債の減によるものでございます。
 次に、三ページをお開きください。ここからは歳出予算の内容につきまして、事項ごとにご説明いたします。
 1の道路の整備の予算額は二百六十二億円でございます。
 右側の概要欄の中ほど、事業内容をご覧ください。
 1、都市の骨格を形成する幹線道路の整備や、2、地域幹線道路の整備を進めてまいります。3、東京外かく環状道路の整備推進では、国から受託している用地取得に係る事務経費などを計上しております。さらに、多摩・島しょ地域に係る事業といたしまして、4、山間・島しょ地域の振興を図る道路整備や、6、第三次みちづくり・まちづくりパートナー事業などを進めてまいります。
 四ページをお開きください。2の街路の整備の予算額は千九百三十三億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、都市の骨格を形成する幹線道路の整備では、放射第二五号線や立川三・二・四号線などを、2、地域幹線道路の整備では、補助第七四号線や調布三・四・二号線などを整備いたします。4、都市高速道路の整備では、都心環状線と八重洲線とを接続する新京橋連結路の整備を進めてまいります。5、鉄道の連続立体交差事業の推進では、京浜急行本線など七路線九か所で事業を進めてまいります。6、多摩都市モノレールの整備では、上北台から箱根ケ崎間の延伸の事業化に向けて、インフラ部の整備に係る調査及び設計などを進めてまいります。
 また、下段に再掲で記載しております木密地域における特定整備路線は、放射第二号線など十八路線二十九か所で整備を推進いたします。
 五ページをお開きください。3の橋梁の整備の予算額は二百九十八億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、橋梁の整備は、橋梁の新設、架け替えを進めるもので、2、橋梁の長寿命化は、予防保全型管理を実施することにより、橋梁の耐用年数を延ばすものでございます。3、橋梁補修は、定期健全度調査等に基づき、橋梁を計画的に補修してまいります。
 六ページをお開きください。4の道路の保全の予算額は四百七十三億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、路面補修では、遮熱性舗装など沿道環境に配慮した路面補修を実施してまいります。3、道路施設整備では、トンネルの予防保全型管理を推進するほか、道路照明のLED化などを進めてまいります。4、道路緑化の推進では、植樹帯の再整備や街路樹診断等を実施してまいります。5、異常な天然現象に対する防災機能の強化では、令和元年東日本台風など、これまでの災害の教訓を踏まえ、山岳道路におきまして優先路線を選定し、集中的に防災機能の強化を図ってまいります。6、既設斜面対策施設の経年劣化対策では、グラウンドアンカー、のり枠やモルタル吹きつけなどの斜面対策施設において補修工事を実施してまいります。
 七ページをお開きください。5の交通安全の予算額は五百七億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、歩道整備では、吉野街道などの歩道の整備や要町通りなど都道のバリアフリー化を進めてまいります。また、特定道路に指定された区市町村道について補助し、区市町村を支援してまいります。2、交差点改良では、第三次に引き続き、令和七年度から十年間の新たな計画として、第四次交差点すいすいプランを策定し、さらなる渋滞対策を推進してまいります。3、無電柱化の推進では、都道における無電柱化を推進するとともに、区市町村への無電柱化補助を引き続き実施し、面的な無電柱化をさらに推進してまいります。島しょ地域におきましては、緊急整備区間や優先整備区間の無電柱化を着実に推進するとともに、電柱のない島を目指すため、先行整備する利島、御蔵島の二島の整備を推進してまいります。4、自転車通行空間の整備では、葛西橋通りなどで地域の道路事情に応じた整備を進めてまいります。5、道路附属物整備等では、東京ストリートヒューマン1st事業を実施し、まち並みと調和した歩道の景観を整備してまいります。
 八ページをお開きください。6の河川の改修の予算額は八百十六億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、中小河川の整備のうち、(1)、護岸の整備では、石神井川や空堀川など二十八河川で護岸整備を実施いたします。(2)、調節池等の整備では、激甚化、頻発する豪雨に対処する善福寺川上流地下調節池や境川金森調節池など十五施設の整備等を推進してまいります。また、2、河川防災では、既設護岸の局部的な改良や調節池など大規模構造物の予防保全型管理による補修工事などを実施してまいります。
 九ページをお開きください。7の高潮防御施設の整備の予算額は三百八十四億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、高潮防御施設の整備では、石神井川などで防潮堤の整備を、また、2、江東内部河川の整備では、横十間川などで護岸の整備を実施してまいります。3、東部低地帯における耐震・耐水対策の推進では、新中川などの堤防や日本橋水門などの施設でさらなる対策の強化を進めてまいります。6、水辺の魅力を活かした東京の顔づくりでは、隅田川を中心に人々が集い、にぎわいが生まれる水辺空間の創出に向けた取組として、照明施設の整備などを実施してまいります。
 一〇ページをお開きください。8の砂防海岸の整備の予算額は九十三億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 主に多摩・島しょ地域において、砂防や地滑り防止、海岸保全、急傾斜地崩壊対策などを進めてまいります。
 一一ページをお開きください。9の都市公園の整備の予算額は四百四十億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、都立公園の整備のうち、(1)、個性豊かな都立公園の整備では、練馬城址公園や六仙公園などで、開園につながる用地取得や公園造成を進めてまいります。また、だれもが遊べる児童遊具広場整備につきましては、都立公園での整備を進めますとともに、(3)、広場整備の補助によりまして、区市町村に対する補助を引き続き実施し、整備を促進してまいります。(4)、世界をおもてなしする庭園の再生では、浜離宮恩賜庭園などで保存、復元事業等を進めてまいります。2、都立公園の防災機能の強化充実では、防災公園の整備として、旧古河庭園などにおいて夜間照明の充実や非常用電源の整備などを実施してまいります。
 一二ページをお開きください。上段の10、動物園の整備の予算額は四十二億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、恩賜上野動物園では、鳥類展示施設の解体工事などを、2、多摩動物公園では、トキ展示ゾーンの整備などを行い、3、葛西臨海水族園では、PFI手法により再整備事業を進めてまいります。
 下段の11、霊園葬儀所の整備の予算額は六十億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 2、区部霊園の再生では、青山霊園などにおいて霊園の再生事業を進めてまいります。3、既設霊園・葬儀所の整備では、青山葬儀所や瑞江葬儀所の建て替えを進めてまいります。
 一三ページをお開きください。上段の12、生活再建対策の予算額は十一億円で、生活再建資金の貸付けや代替地の購入を行ってまいります。特に、木密地域における特定整備路線の整備に当たりましては、生活再建に向けてきめ細かな支援策を実施してまいります。
 下段の13、市町村土木補助の予算額は五十六億円で、市町村が施行する道路整備、公園整備など、土木事業に対して補助を行ってまいります。
 一四ページをお開きください。14のその他投資的経費ですが、予算額は二百七十七億円で、主なものは、道路、河川の国直轄事業負担金でございます。
 一五ページをお開きください。15の都市基盤施設の良好な維持管理ですが、予算額は六百八十二億円でございます。
 概要欄の最上段をご覧ください。道路、河川、公園などの都市基盤施設を良好な状態に保つ維持、修繕等に加え、安全性や景観の向上などに重点を置いた管理を実施してまいります。
 一六ページをお開きください。職員の給料、諸手当などの経常経費を記載してございます。
 続きまして、用地会計につきましてご説明いたします。
 一七ページをお開き願います。事業用地先行取得でございます。
 この経費は、財務局から当局が執行委任を受け、道路、河川、公園事業において用地を取得するものでございます。予算額は五十五億円でございます。
 一八ページをお開きください。繰越明許費の詳細でございます。
 事業の性質上、年度内に支出が終わらないおそれがあるものにつきまして、翌年度に継続して実施するため、あらかじめ繰越明許費を計上しております。
 対象は、一般会計、土木費で二十七事業、用地会計が二事業、予算額は合わせて七百四十三億円でございます。
 続きまして、債務負担行為につきましてご説明いたします。
 お手元の資料3、令和七年度当初予算債務負担行為をご覧ください。
 一ページをお開き願います。債務負担行為は、工期が複数年にまたがり、分割契約が困難な工事などにつきまして、令和八年度以降の工事費等を、限度額を定め債務を予定するものでございます。
 一ページから一三ページには、事項ごとに期間、限度額、対象事業、理由を記載してございます。
 なお、一四ページからは工事等の内訳を、少し飛びまして、七四ページ以降には議会の議決を要する九億円以上の工事についての図面がございます。
 以上で令和七年度当初予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、令和六年度補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 資料の4、令和六年度補正予算説明書をご覧ください。
 一ページをお開きください。令和六年度建設局予算総括表でございます。
 1、歳入歳出予算の表の一段目、一般会計、土木費の欄をご覧ください。
 今回の補正予算は七百三十六億三千二百万円の減額で、既定予算と合わせた補正後予算額は五千六百二十九億二千六百万円でございます。
 左下の表、2、繰越明許費をご覧ください。補正額は四千五百万円で、既定予算と合わせた補正後の金額は六百八十九億一千二百万円となります。
 二ページをお開きください。令和六年度一般会計(土木費)予算総括表でございます。
 下段の表をご覧ください。今回の歳出補正予算に対する特定財源でございますが、歳出予算額の補正に伴い、主に繰入金や都債などの財源更正を行うものでございます。
 三ページをお開きください。このページから一三ページまで、補正予算を計上する各事項につきまして、補正予算の科目、金額、経費内訳などを記載してございます。
 次に、一四ページをお開きください。繰越明許費でございます。今回の補正予算では、右側の説明欄に記載のとおり、河川海岸のうち一事業で繰越明許費を計上しております。
 以上で令和六年度補正予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、資料5をご覧ください。条例案につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただきまして、今回提出を予定している条例案三件の件名が目次に記載してございます。
 一ページをお開きください。条例案三件の概要をまとめたものでございます。条例案につきましては、本概要にてご説明申し上げます。
 整理番号の1は、東京都立公園における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 改正案の内容でございますが、関係法令の改正に伴い、条ずれが生じたため、所要の規定を改定するものでございます。
 整理番号の2は、東京都立公園条例の一部を改正する条例でございます。
 改正案の内容でございますが、条例に定める使用料及び占用料の上限額を改定するものでございます。
 整理番号の3は、東京都霊園条例の一部を改正する条例でございます。
 改正案の内容でございますが、染井霊園の立体埋蔵施設の使用料の上限額を改定するとともに、雑司ケ谷霊園の樹林型合葬埋蔵施設の使用料を新設するものでございます。
 二ページ以降に議案及び新旧対照表を添付してございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 続きまして、資料6をご覧ください。契約案につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくり願います。今回提出を予定している契約案三件の件名は、目次に記載のとおりでございます。
 一ページをお開きください。城北中央公園調節池(二期)工事でございます。
 本工事は、石神井川において洪水を貯留する施設である調節池を整備するものでございます。
 工事場所は板橋区小茂根五丁目地内から練馬区羽沢三丁目地内まで、契約の相手方は戸田・西松建設共同企業体、契約金額は三百九十九億九千二百七十万円、工期は令和十二年九月十七日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
 二ページをお開きください。本件工事の案内図と平面図でございます。案内図の丸で囲んでおりますのが工事場所でございます。
 構造物の形状は、平面図及び三ページの標準断面図のとおりでございます。
 四ページをお開きください。呑川防潮堤耐震補強工事(その二百七)でございます。
 本工事は、最大級の地震が発生した場合においても浸水防止機能を保持するため、延長百九十六・一メートルにおいて地盤改良工などを行い、防潮堤の補強を図るものでございます。
 工事場所は大田区北糀谷二丁目地内から同区西糀谷一丁目地内まで、契約の相手方は真柄建設株式会社、契約金額は十四億六千九百三万九千円、工期は令和九年二月二十六日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
 五ページをお開きください。本件工事の案内図と平面図でございます。案内図の丸で囲んでおりますのが工事場所でございます。
 構造物の形状は、平面図及び六ページの標準断面図のとおりでございます。
 七ページをお開きください。善福寺川整備工事(その九)でございます。
 本工事は、善福寺川において、一時間五十ミリ規模の降雨により生ずる洪水を安全に流下させるため、護岸を整備するものでございます。
 工事場所は杉並区松ノ木一丁目地内から同区大宮一丁目地内まで、契約の相手方は新日本工業株式会社、契約金額は十二億四千三百万円、工期は令和九年二月二十六日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
 八ページをお開きください。本件工事の案内図と平面図でございます。案内図の丸で囲んでおりますのが工事場所でございます。
 構造物の形状は、平面図及び九ページの標準断面図のとおりでございます。
 次に、資料7をご覧ください。事件案につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくり願います。今回提出を予定している事件案三件の件名は、目次に記載のとおりでございます。
 一ページをお開きください。整理番号1の都道の路線の廃止についてでございます。
 小金井市へ都道を移管するため、道路法第十条第一項の規定に基づき、都道武蔵小金井停車場線を廃止するものでございます。起点及び終点の所在地は記載のとおりでございます。
 二ページをお開きください。整理番号2の令和七年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担についてでございます。
 1の提案理由でございますが、本議案は、東京都が施行する連続立体交差事業の実施に伴う令和七年度の費用につきまして、関係特別区、市の負担限度額を定めるに当たり、地方財政法第二十七条第一項及び同条第二項に基づき提出するものでございます。
 2の関係特別区・市の負担限度額をご覧ください。連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区、市の負担につきましては、各鉄道の路線と箇所別に、港区など十区二市の負担限度額を定めるものでございます。
 三ページをお開きください。整理番号3の令和六年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更についてでございます。
 1の提案理由でございますが、本議案は、東京都が施行する連続立体交差事業の実施に伴う令和六年度の費用につきまして、関係特別区の負担限度額を改めるに当たり、地方財政法第二十七条第一項及び同条第二項に基づき提出するものでございます。
 2の関係特別区の負担限度額をご覧ください。連続立体交差事業の実施に伴う費用について、事業の進捗に伴い、葛飾区の負担限度額を改めるものでございます。
 四ページ以降に議案を添付してございますので、後ほどご覧いただければと存じます。
 以上で令和七年第一回定例会提出予定案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○曽根委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○アオヤギ委員 それでは、資料要求させていただきます。
 一件目、建設局の事業別予算、決算額の推移、十年分。
 次に、道路橋梁費における事業別財源の内訳。
 三点目、直轄事業負担金の推移、外環道は再掲でお願いします。十年分でお願いします。
 四点目、建設局に係る中小企業への工事発注実績、十年分。
 五点目、建設局発注工事における事業別入札不調件数及び発生率。
 六点目、骨格幹線、地域幹線道路の計画概要と進捗状況を箇所ごとに、総延長、進捗率、予算額をお願いします。
 七点目、都市計画道路の整備方針における未着手路線、建設局施行分。
 八点目、骨格幹線、地域幹線道路の事業化前の調査費計上路線、三年分。
 九点目、特定整備路線の進捗状況、境界立会い率と用地取得率、これも建設局施行分。
 十点目、砂防、地滑り対策、急傾斜地崩壊対策の整備箇所をお願いいたします。

○曽根委員長 ただいまアオヤギ委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○曽根委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情六第八三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○大道公園計画担当部長 お手元配布の資料8、陳情審査説明表の一ページにございます整理番号1、陳情六第八三号をご覧いただきたいと存じます。
 本件は、市民の寄附により設置された日比谷公園の思い出ベンチの撤去の再考に関する陳情で、小金井市の日比谷公園の歴史と文化をこよなく愛する会代表高橋康夫さん外百四十七人から提出されたものでございます。
 本陳情の要旨は、都において、市民の寄附によって日比谷公園に設置されている思い出ベンチの撤去を考え直していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都立公園におけるベンチや遊具などの公園施設については、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行うとともに、公園の再整備等の際には、機能向上や公園全体としての魅力向上を図るため、撤去やリニューアル等を行っております。
 思い出ベンチ事業は、公園の施設として利用されるベンチを寄附により設置するものであり、設置されたベンチは都に帰属し、ほかの公園施設と同様、公園の再整備等の際には撤去やリニューアル等の対象となります。思い出ベンチ寄附者募集時の要項にもその旨示しております。
 思い出ベンチの撤去が必要となる場合には、寄附者に対し、お礼とともにその旨をお知らせし、希望がある場合には、ベンチに取り付けられていた記念プレートをお渡しすることとしております。
 日比谷公園の思い出ベンチについても、バリアフリー日比谷公園プロジェクトの実施に伴い撤去が必要となるものにつきましては、前述のとおり対応しております。
 ご説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○曽根委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○こいそ(明)委員 それでは、本陳情につきまして、何点かお聞きしたいと思います。
 また、この思い出ベンチ事業は、公園、霊園、また動物園ということで、千二百十九基というような資料もいただいているわけでありますけれども、昨年も募集していますよね。現在はこの募集というのはどうなっているのかなということをちょっと教えていただきたいということとともに、陳情にあります日比谷公園のこの思い出ベンチでありますけれども、当初、これ、何年から設置、この事業が始まったのかと。そして、何基設置されたのか、その辺りをお願いします。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業でございますが、平成の十五年度に開始をされております。現在、日比谷公園では百四十七基の思い出ベンチが設置されております。
 これまで、使用上の破損ですとか、バリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づく整備に伴い撤去が必要となった思い出ベンチが五十六基ございます。
 それから、修正ございますが、私ども、ホームページに千二百十九基と記載ございますが、集計上、一基漏れがございましたので、千二百二十基という形で、申し訳ありませんが、修正をさせていただければと思っており……(発言する者あり)一基計数上の未処理がありまして、失礼いたしました。

○こいそ(明)委員 日比谷公園にはといいますか、このベンチ事業が平成十五年から行われたということで、これはまさに市民の皆さんが都のこの施設にいわゆるベンチを設置する中で、寄附をされたということですね。これ、A、Bがあって、Aが十五万、二種類ということですね、Bが二十万ですかね。十五万と二十万、決して少なくない寄附だと思うんですよね。
 そういう中で、当初、この日比谷公園でいわゆる思い出ベンチを設置されたのが二百三基と聞いているんですね。現状では、今お話がありましたように、現在は百四十七基ということであります。五十七基が撤去されたということですかね。(「五十六基」と呼ぶ者あり)五十六基ですかね。そういうことで、現状の今、このいわゆる思い出ベンチ、特にあの日比谷公園内の思い出ベンチがそういう形で撤去されている。これすなわち、当たり前の当然の話でありますけれども、東京都がこのいわゆる公園の再生整備を計画されたと。そして、当然意思決定は都がされたわけでありますよね。
 また、本事業というのはこの思い出ベンチ事業。この中でプレートをご希望の方にお渡しするということをされてこられたということでありますけれども、私はこのいわゆる金額的なものだけじゃありませんけれども、それぞれ、この資料にも書いてあるとおりに、非常にいろんなそのときそのときの思いがつづられているんですね。
 この資料では、家族で訪れた公園の思い出をいつまでもということもあるし、いろんなそれぞれの、そのときそのときの時代的な中においての思いがつづられて、大切な、私はやはりこの思い出ベンチではないのかなというふうに思うんですね。
 そういう中で、プレートを寄附者にお渡しする際は、より感謝の気持ちをこれでしっかり伝えられているというお話もあるんですけれども、いろんな思いの中で、私はこのプレートを返される、この感謝の気持ちを伝えられるということでありますけれども、もう一段のやっぱり工夫をすべきと考えるわけでありますけれども、いかがでしょうか。

○大道公園計画担当部長 都は、寄附者に対し、思い出ベンチの撤去の際、お礼の言葉とともに、その旨をお知らせし、ご希望がある場合には、ベンチに取り付けられていたプレートをお渡しすることとしております。
 お渡しするに当たり、長年にわたり多くの方々に親しまれてきたベンチをご寄附いただいたことについての感謝の意をより一層しっかりとお伝えするため、今後、お渡しする際の、より丁寧なパッケージやメッセージカードの添付などの工夫について、早急に検討し、寄附者の思いにより寄り添った対応をしてまいります。

○こいそ(明)委員 先ほどご答弁いただきましたけれども、現状でも百四十七基が現在ございますよね。
 私もせんだって、日比谷公園、その近くでちょっと会合があったんで、ちょっと時間あったんで、散策させてもらいましたけれども、ああ、それだけまだあるのかなという感もいたしましたが、そういう中で、一つ一つ、先ほど申し上げたような思い出のメッセージを読んだわけじゃありませんけれども、やはりいずれにしても、東京都の再生整備の中で、このやはり思いを思いとした思い出ベンチが消えていくということ。その中でやっぱりご希望の方にはプレートをお返ししましょうと、お渡ししますと。
 私は、今ご答弁ありましたけれども、やはりもう少し寄り添うというのかな、思いを思いとしてやっぱり分かってあげられる東京都の政策過程があってもいいんじゃないのかなと思うんですよね。もう少し、もう一段やはりあってしかるべきじゃないかな。
 そういう中で、例えばお返しをするということなんでしょうけれども、あの現在地に、現在地というのは日比谷公園ですよ。その中に、その思い出ベンチのプレートを何らかの形で残せることはできないのか。思い出ベンチそのものが、やはりどうしても万やむを得なく撤去していくということの現状の中でも、何らかの形で残せないか、工夫できないかと、こういうことを思うわけでありますけれども、その辺りどうでしょうか。

○大道公園計画担当部長 ただいま頂戴しました委員からのご提案も踏まえまして、今後、思い出ベンチがあった記憶をどのような形で公園に継承することができるか、今後検討をしてまいります。

○こいそ(明)委員 今ご答弁いただきまして、いずれにしても、このいわゆる思いは思いとしてぜひ、何回もいって申し訳ありませんけれども、寄附者の皆さんの思いにやっぱり寄り添うというか、そういうお気持ちを大切にするというか、こういうことの中でぜひ、いろんな工夫はやっぱり考えられると思いますよ。ですから、それはただお返しするというだけじゃなくて、ぜひその辺りを、創意工夫というか、ぜひともやはり対応、しかるべき、今、本旨、いわゆるその思いに寄り添うというか、そういう思いを大切にしているんだよというか、そういう表し方ですね。こういうことをぜひご検討いただきたい。これは要望であります。
 以上です。

○伊藤委員 それでは、この陳情について質疑をします。
 平成十五年度から開始をしたというこの事業では、今もご質疑ありましたが、昨年度末時点において、都立公園、霊園、動物園など、合わせて千二百二十基分のご寄附があったということです。約二十年間にわたって多くの方々の思いとともに、都の施設が支えられてきたということがよく分かります。
 今回、この思い出ベンチが撤去されるということに対しての陳情なんですが、まず最初に、一般的に公園で再整備などが行われる場合のこの思い出ベンチの取扱いについてお伺いをします。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業は、公園施設として利用されるベンチを寄附により設置するものでございます。公園におけるベンチは都に帰属し、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行う公園の休養施設でございまして、ほかの公園施設同様に、公園の再整備等の際には撤去等の対象となります。思い出ベンチ寄附者募集時の要項にも撤去等を行うことがある旨を明記してございます。
 撤去が必要となるものにつきましては、寄附者に対しまして、お礼の言葉とともに、その旨をお知らせしまして、ご希望がある場合には、ベンチに取り付けられていたプレートをお渡しすることとしております。

○伊藤委員 公園のベンチですから、子供からシニアの皆さん、また障害をお持ちの皆さん含め、本当に多くの方々が利用されますので、今ご答弁にあったように、利用者の方が安全かつ快適にご利用いただけるようにこの維持管理を行うことは重要であって、安全性が確保できない状態で放置をするわけにはいかないというふうに思います。
 また、都では、希望がある場合はプレートを寄附者の方にお渡しができるようにという手はずを整えているということなんですが、プレートのお渡しについては、寄附されてから大分長い年月がたっています。こうした中での手続になるので、連絡が取りにくいなど、難しい点もあると思いますが、具体的にこうした点についてはどのように対応されているんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチの撤去の際には、寄附申込書の連絡先をたどり、書面で長年にわたり多くの方々に親しまれたベンチをご寄附いただいたことにつきまして、お礼の言葉とともに、ご希望があれば、ベンチのプレートをお渡しする旨をお伝えすることとしております。
 宛先不明等により書面で連絡がつかなかった方には、公園緑地事務所の職員が直接寄附者の方にお電話するなど、様々な方法で連絡を取るよう努めているところでございます。プレートはベンチの撤去から一定期間保管し、寄附者の方からお申出があった際にお渡しできるようにしております。

○伊藤委員 今のご答弁で、都としては、単にむやみにベンチを撤去しているということではなくて、こうした寄附者の方々の思いに寄り添って、丁寧なご対応をくださっているというふうに思います。
 今回の陳情は、日比谷公園の思い出ベンチについてなんですが、日比谷公園のこの思い出ベンチのまず現状について伺います。

○大道公園計画担当部長 日比谷公園では、年齢、性別、国籍、障害の有無等にかかわらず、誰もが利用しやすく、楽しめる公園に進化させ、将来の都民へ引き継いでいくため、バリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づく整備を進めております。
 日比谷公園では、現在百四十七基の思い出ベンチが設置されており、最も新しく設置されたベンチでも設置から十六年以上が経過し、バリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づく整備に伴い撤去が必要となるものについては、寄附者に対してお礼の言葉とともに、ご希望がある場合にはプレートをお渡しすることとしております。

○伊藤委員 このご希望があった場合にはプレートをお渡ししているということなんですけれども、実際にどのぐらいの方が対象になっていて、どのぐらいの方からご希望があったのか、また、寄附者の方々からどのような感想が寄せられているかも、もしお分かりになれば教えていただきたいと思います。

○大道公園計画担当部長 これまでに思い出ベンチ五十六基の寄附者五十四名に連絡を試みましたところ、二十二名の方からプレートのお引取りのご希望があり、十九名の方に既にお渡しをしております。
 寄附者の方からは、プレートを渡してくれたことに対する感謝の言葉や、想定していた以上にベンチが長い期間使われてよかったといった感想がありました。

○伊藤委員 都が寄附者の思いを大切に受け止めてくださっていて、また、寄附者の方からも感謝の言葉が寄せられているということです。今日のこの質疑を通しまして、十数年、もう二十年近くたった今でも、ご寄附くださった方々に対して誠意ある、寄り添った対応をしているということが分かりました。
 そこで、先ほどもご答弁いただいたんですが、現在、連絡先が分からないでプレートをまだお渡しできていない方々に対してなんですが、例えば都外に引っ越した方がニュース、あるいはネット等々でこのベンチの撤去ということを知ったと。そういう方々に対して、例えばですけれども、この建設局のホームページに、ご希望があればプレートをお渡しできますよというようなことを掲載することで、連絡がつかなかった寄附者の方にも伝わる可能性が高まるということからも、寄附者に対してさらに寄り添うことができるんではないかなというふうに考えるんですが、この点について見解を伺います。

○大道公園計画担当部長 これまで電話等で連絡を試みておりますが、依然として連絡がつかない方が一定数いらっしゃいます。このような方々を念頭に、プレートをお渡ししていることを広く伝えられるよう、ホームページにその旨を分かりやすく掲載してまいります。

○原委員 原純子です。
 都において、市民の寄附によって日比谷公園に設置されている思い出ベンチの撤去を考え直していただきたいとの陳情で、陳情の賛同者は百四十七名になっています。
 東京都の思い出ベンチ事業は、二〇〇三年に始まり、現在も続けられている事業です。二〇二三年までに千二百二十基ということで、都立公園、霊園、動物園などに設置をされてきています。
 市民に寄附を募る事業で、二十年以上続いている事業というのは珍しいのではないでしょうか。昨年、二〇二四年も、公園三十基と霊園が十基ということで、四十基の募集を続けています。
 二〇〇三年の日比谷公園百周年記念事業に合わせて、日比谷公園及び井の頭公園から募集を開始してきた東京都思い出ベンチですが、都立公園の発展にどのように貢献してきたとお考えですか。お答えください。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業は、公園施設であるベンチを寄附により設置するものであり、他のベンチと同様、一般の利用に供され、公園における休養施設の充実に寄与しております。

○原委員 ベンチは寄附によって設置をされてきたという、普通の公園施設の整備ということではなく、都民と一緒につくり上げた、こういう事業だということが本当に特徴あります。そういうことをちょっと語ってほしいなというふうに思ったんですけれども、ベンチは十五万円と二十万円の二種類ありまして、記念プレートをベンチに貼るという事業で、これまで毎年二十基、三十基と寄附を募って取組を続けてきています。それが今も寄附での協力がいただけているということをもっと誇りに思い、リスペクトが表明されてもよいのではないでしょうか。
 市民の寄附によってメッセージを刻んだプレート、これをベンチに貼り付けることで、文字どおり唯一無二の思い出ベンチというふうになっています。利用者と都が一緒につくってきた思い出ベンチ、こういうふうにいっても過言ではないのでしょうか。これについて一言いただけたらと思います。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業は、公園施設として利用されるベンチを寄附により設置するものでございます。思い出ベンチは他のベンチと同様、都に帰属し、休養施設として公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう、都が維持管理を行ってございます。

○原委員 都に帰属して都が維持管理をするということ、それは分かるんですけれども、そこを強調するときなのかなというふうに思うんですね。
 私たちの道ここで決めましたなどと、とても思い出深いメッセージプレートのあるこのベンチに、来園者がまたそこに座って、それを見ながら思い思いの時間を過ごして、そしてまたそこで思い出をつくっていく。本当に私はこのロマンチックな、みんなが、来た人たちが喜ぶ取組なんだろうなというふうに思います。海外の取組も参考にされたというふうに聞いています。公園施設の充実に市民が貢献してきたといえると思います。
 この東京都思い出ベンチ事業は、今後も続けられるんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業は、本年度も募集をしてまいりましたが、都立公園等の設置状況などを踏まえまして、毎年募集する公園等を決定の上、寄附を受け入れております。

○原委員 この事業、これからも、やめるという予定はなくて、続けるという答弁だったと思います。
 日比谷公園では二百三基設置されてきたということですけれども、今回日比谷公園の再生整備計画で、既に第二花壇の方では五十五基が撤去をされました。そして今回、大噴水のエリアで四十基が撤去とのことです。これは再生整備が理由になっているわけですね。老朽化ということではないんです。
 同じく最初から設置をしてきた井の頭公園ではどうなっているかと私が尋ねたところ、特に今、再生整備計画の予定などがないので、撤去の予定がないというふうに確認をしているんですね。
 だから、再生整備によって、この思い出ベンチ、皆さんが寄附をして、唯一無二のベンチとして、公園への親しみも感じてきた大事な事業なんですが、それが再生整備によって、こういうふうに撤去をどんどんとされるという事態になっているわけです。そうしたときに、ベンチの取扱いについて、正面から利用者や寄附者から意見をお聞きになった、そういう経過はありますでしょうか。

○大道公園計画担当部長 公園におけるベンチは都に帰属し、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行う公園の休養施設であり、他の公園施設と同様に、公園の再整備等の際には撤去等の対象となります。
 都立日比谷公園再生整備計画は、令和元年十月の東京都公園審議会への諮問、学識経験者等による審議を経て、都民等からの意見も踏まえまして取りまとめられた審議会答申に基づき策定しており、この事業計画として取りまとめられたバリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づき、現在整備を進めているところでございます。

○原委員 そのお話の中で、都民からの意見も踏まえてというふうに答えていただいたと思いますが、そこに公園を実際に利用する皆さんや思い出ベンチの寄附の方の声は入っているんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 都は、令和元年十月に、東京都公園審議会に対し、都立日比谷公園再生整備計画の策定について諮問し、学識経験者等による様々な観点からの審議や、パブリックコメントを経て、令和三年三月に答申がまとめられ、これを踏まえ、令和三年七月に都立日比谷公園再生整備計画を策定しております。こうした議論、検討を経た上で、令和五年七月に、事業計画としてバリアフリー日比谷公園プロジェクトを取りまとめているところでございます。

○原委員 パブリックコメントなんかもやっているんですけれども、そのベンチの取扱いについて正面から意見を募集したということがないんですね。今お答えを聞いていると、寄附はしてもらったのは事実だけれども、ベンチの所属は都に帰属しているということで、それは寄附者も確認済みなんだから、そのベンチの扱いについては都が決めていいんだというふうにしか聞こえないんですよね。一緒につくってきた事業に対して、撤去という選択を都が勝手に決めるのはいかがなものかというふうにいいたいわけです。
 陳情者も、撤去をやめてほしいという陳情ではなくて、もう一度立ち止まって再考してほしい、検討してほしいということを求めているわけですから、再考をすべきではないでしょうか。撤去ありきではなく、立ち止まって都民の意見を聞くべきであります。
 そして、日比谷公園の整備に当たって、思い出ベンチの扱いについてはエリアごとに決めていくとの説明がこの間ありますが、エリアによっては残す可能性があるとの認識で間違いないんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業は、公園施設として利用されるベンチを寄附により設置するものでございます。公園におけるベンチは都に帰属し、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行う公園の休養施設であり、ほかの公園施設と同様に、公園の再整備等の際には撤去等の対象となります。

○原委員 撤去等の対象になりますというふうに何回も繰り返されるんですよね。撤去していいんだと、それは都が勝手に決めていいんだということを一貫して都がいっていると。いろんな声が届いているのに、それを聞かないという態度が問題なわけなんです。
 東京都は、基本方針として全て撤去しようという方針なんでしょうか。バリアフリー日比谷公園プロジェクト、先ほどもこの方針に基づいてやっていますといいましたが、バリアフリー日比谷公園プロジェクトの中のどこを読んでも、ベンチを撤去しますと、撤去等の対象ですといわれる方針が書いてありません。どこでそんな方針を表明されたのかをお答えください。

○大道公園計画担当部長 日比谷公園では、バリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づき、百二十年の時代を経て積層した魅力にさらに磨きをかけ、歴史ある公園を誰もが利用しやすく、楽しめる、新たな時代の公園へと進化させるべく、現在整備を進めております。公園施設についても、この考え方に基づき、整備に取り組んでおります。

○原委員 それでは、ベンチについての方針を書いていないということを確認したいんですけれども、書いていないということでよろしいんですね。

○大道公園計画担当部長 公園のベンチは公園の施設に含まれるということでございまして、この考え方に基づきまして、整備に取り組んでいるところでございます。

○原委員 今の説明だと、整備計画は公園施設一般が撤去等の対象であるということにおいて、思い出ベンチもそれに含まれるというふうにいいたいと、答弁だったというふうに思いますが、思い出ベンチは寄附者と共同で設置した施設です。そのベンチを残すか撤去するかの基本方針を示さないのに、第二花壇の五十五基のベンチが既に撤去され、そして今回、大噴水をこのベストの位置から眺めることのできる四十基のベンチ、これも撤去というふうに勝手に決めるのは、明らかに都のやり方、間違っているんじゃないですか。
 そして、公園の施設一般が撤去等の対象といいますが、公園そのものが都民の財産です。だから公園施設、ベンチ以外のものについても、一つ一つ、やはりエリアごとに、また、公園全体、これをどういうふうにしていくのか、施設をどういうふうにしていくのか、この議論が本当に必要なんだという認識が全くないといわざるを得ません。
 バラの植栽も、思い出ベンチも、大噴水も、小音楽堂もしかりです。こんな大事な歴史と文化の日比谷公園のさま変わりを、都は本気で都民に支持されると思っているんでしょうか。
 その中でも、とりわけ都民の貢献による共同事業で寄附者と設置したベンチを撤去するというのは、まさに都民の声を無視して公園を大改造していく建設局の姿勢の表れで、許されないというふうに考えます。
 この間、第二花壇周辺の整備で思い出ベンチが撤去された前後に、利用者や市民からはどのような意見が出されていましたか。

○大道公園計画担当部長 第二花壇周辺等の整備に向けたオープンハウスのアンケートでは、新しく進化した部分を感じられる日比谷公園にしてほしい、整備内容には魅力を感じました、ベンチを減らさないでほしいなどの声がありました。
 新しく整備された芝庭広場を実際に利用した方からは、くつろげる広場やゆったり座れるベンチ等について好意的な意見が多く寄せられております。具体的には、いろんな楽しみ方ができるようになってうれしい、とてもすてきな芝生広場でしたといった声が利用者アンケートで寄せられているほか、長いベンチは座りやすい、整備で座るところが増えてよい等の声も届いております。

○原委員 ベンチについての声、ありましたか。思い出ベンチについての声を。

○大道公園計画担当部長 先ほど申し上げましたが、第二花壇周辺等の整備に向けたオープンハウスのアンケートでは、新しく進化した部分を感じられる日比谷公園にしてほしい、整備内容には魅力を感じました、ベンチを減らさないでほしいなどの声がありました。
 新しく整備された芝生広場におきましても、先ほどのように、長いベンチは座りやすい、整備で座るところが増えてよい等の意見も届いております。

○原委員 好意的な意見があったということは分かりました。思い出ベンチについては減らさないでほしいという声が実際出ていたわけです。その次のエリアの整備計画を立てる際に、そうした声、検討の対象にするのは当然ではないでしょうか。
 思い出ベンチを残してほしいとの声を、東京都は大噴水、小音楽堂周辺の設計をする際に議論しているんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 オープンハウス等でいただく意見は、整備に当たっての参考とさせていただいております。
 思い出ベンチ事業は、公園施設として利用されるベンチを寄附により設置するものでございます。公園におけるベンチは都に帰属し、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行う公園の休養施設であり、他の公園施設と同様に、公園の再整備等の際には撤去等の対象となります。

○原委員 参考にしたといわれても、結果、ベンチ撤去の計画が出されたので、どう参考にされたのか、全く都民には結果しか伝わっていないんです。
 都民の意見を聞くのは都の仕事です。撤去という結論しか聞かされていない都民、意見をいってもしようがないと思ってしまうような、そういう東京都の冷たさ。これ、本当に、一緒に事業をやってきた思い出ベンチ、これをもう本当に無にするという信頼失墜につながるんではないでしょうか。
 ベンチの耐用年数について、東京都はどのように考えていらっしゃいますか。

○大道公園計画担当部長 個々のベンチが使用される期間は、一般的にベンチが設置されている場所や周辺の状況、利用の頻度等によってまちまちでございまして、劣化の度合い等により判断するほか、ベンチを含むエリアのリニューアル工事の有無等によっても左右されます。

○原委員 もちろん安全性が大事ですから、劣化など、補修とか必要なことはやっていただきたいと思うんですけれども、劣化が進むのはベンチを見れば分かるんですが、木材の部分だと思います。脚の部分、脚部は鋳鉄製で、非常に耐久性があります。腐食やさびに強い鉄の合金です。
 デザインも洋風公園に大変しっくりくるリーフの模様など、すてきなデザインがとてもやっぱりファンが多いというところが分かります。
 そして、摩耗するのは来園者が座る木材の部分ですが、多摩産材が使われていまして、この都の林業活性化を後押しするという環境に優しいものが選ばれています。
 このベンチ、木材の部分の更新をすれば、劣化が進んだとしても長く使えるんではないでしょうか。補修や木材交換で長く使うという発想が大事ではないでしょうか。そういうことも試しにやってみてから、ベンチの取扱いを議論してほしいと思います。
 何でも耐用年数が過ぎたら撤去だという姿勢は一時代前の発想で、今はSDGsの時代ですから、頭を切り替える必要があります。大事に使えば使うほど価値が上がるという考え方、ぜひそういう考え方も取り入れて、オープンで話合いの機会を広げていただきたいというふうに思います。
 私、陳情者の要望にあるように、この思い出ベンチの撤去について再考をすべきとの立場に賛成をして、本陳情は採択を主張しますが、議事運営上、趣旨採択を表明して、質疑を終わります。

○須山委員 私からも質問しようと思ったんですけれども、もう大分出ておりますし、今、こいそ先生の答弁以上のものはなかなか出てこなそうなので、質問はしませんで、意見だけ述べさせていただきたいと思いますけれども、この思い出ベンチ、平成十五年度から始まったということで、まさに陳情の日比谷公園に関しても一年目からやっているということで、本当二十年近く、その寄附者の皆さんからの寄附からそうした事業が成り立っているんだなということも改めて勉強させていただきました。
 また、その寄附をしていただいた皆さんも、この東京都建設局の都立公園の公園事業というか、そうした施策に賛同していただいて、そして、またご自身の人生であったりとか、そうした何かの節目である、そうしたところの記念で、こうしたプレートも残せるような、そうしたことを、東京都に寄附をして、形で残していきたいといった思いで、こうした思い出ベンチというものができてきたんだなというふうにも思っております。
 そうした意味においても、やはり寄附をしていただいた方のまずは思いに寄り添っていただきたいなということは非常に強く申し上げさせていただきます。そして、かつ、その中でいろいろな計画があったりとかということはもちろん分かるんですけれども、公園というものはやはり憩いの場であり、そしてまた子供たちが育ち、学んでいくような、そうした都立公園であります。だからこそ、そうしたこともしっかりと、その寄附者の皆さんの、一人一人はたった少しかもしれないんですけれども、その人たちの思い、またご寄附があったことによってそうした憩いの場がつくれたということも改めて東京都建設局としては感じていただきたいと強く思います。
 そうした中で、二十年たって、また計画があって、撤去をするかもしれないということになっているわけでありますけれども、寄附をした方々お一人お一人にしっかりと意向を聞いていただいて、そして、もう私はプレートでいいよという方であればプレートをお返しする。また、残してほしいなという方がもしいるかもしれません。そうした場合には、じゃ、この中では、ここでちょっと移動させてとか、そういうことも対応ができると思います。そうしたように柔軟に対応していっていただいて、寄附をしていただいた皆さんとともに、またこれから先も、この都立公園がすばらしい都民のための憩いの場であるようにしていっていただきたいと思いますんで、ぜひ寄附をしていただいた皆さんにしっかりと寄り添っていただくように強く要望させていただきまして、私の発言を終わります。

○桐山委員 先ほどからも、私も質問、かぶるところが多々ありますので、割愛をしながら質問させていただきたいと思います。
 先ほどからも出ておりますけれども、この思い出ベンチ事業って私もすばらしい事業だなというふうに思っています。話の、この事業を実施した背景の中には、平成十五年の頃というのは、非常に都も財政状況が大変厳しくて、都立公園のベンチも置く費用も出せない、あるいは修繕する費用もなかなか捻出が厳しいということで、この事業が始まったというふうに伺っています。
 でも、そこからさらに二十年ぐらい経過する今の都財政を見ると、非常に税収も上がって、別のいい方をすれば、寄附を募らなくても、公園の整備ですとか、ベンチの事業ですとか、リニューアルですとか、そういった事業というのは必要に応じて進めていけるのかなというふうには思っておりますが、一方で、今回の陳情者の思いを考えたときには、先ほどからも質疑の中で出ていたように、この日比谷公園のバリアフリー日比谷公園プロジェクトという、公園全てにおいて再整備を進めていくんだということで、何ていうんでしょう、日比谷公園だけがこの思い出ベンチを全て撤去する。この撤去ありきのようにやはり聞こえてしまっているのは非常に残念だなというふうに思っています。
 そこで、これまでも長年、ご寄附していただいた方々の思いとかを考えたときに、撤去をするのではなくて、撤去するんですけど、そのプレートもお返しをするということで対応されているということでありますが、先ほど、連絡がつかなかった方には、電話など様々な方法で連絡をしていても連絡が取れない方がいたと。それで、プレートは一定期間保管をされるということまでは伺ったわけですけれども、この一定期間というのはどれぐらい保管を考えているのか、まず一点お伺いをしたいです。

○大道公園計画担当部長 ベンチの撤去から三年程度を考えております。

○桐山委員 保管期間は、連絡が取れない方にとっては三年間保管をされるということが分かりましたけれども、その三年間というふうに決めている何か理由なんかあるんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 一つの目安として三年を区切りとして考えております。

○桐山委員 今のご答弁だと、一つの目安として三年間保管をしますよというお話だったと思います。事前にいろいろレクを受けていた際には、三年間という部分というのは、機械的にするんではなくて、一定程度の配慮というか、思いがあるからこそ、三年間、もしかすると途中で欲しいよと、今考えているんだけど、欲しいよという方がいらっしゃって、その際の期間を長く、ある意味、三年間、一定期間保管をするんだというふうにお決めになったんだというふうに理解させてはいただいています。今の答弁だと、何かとても冷たく感じるので、もう少し寄り添っていただけたらありがたいなというふうに思っております。
 先ほどから出ている課題なんですけれども、あくまでも陳情者の方は、この撤去に際する、既にもう五十五基でしたっけ、思い出ベンチ五十六基か、を撤去していて、プレートをお返しされている方もいらっしゃるということなんですけれども、今後、先ほどから出ている、エリアごとに今後、この整備も、日比谷については整備も計画ごとに設計をして、どういう形でもって整備をしていくのかというのが取り決めていかれるというふうに認識しているんですけれども、そうすれば、箇所によっては、もしかするとこのベンチ、動かさなくてもいい部分もあるでしょうし、木と同じで、思い出ベンチという事業とか、思いとかをすごく配慮するのであれば、移設をするということも考えられると思うんですね。
 今後の整備位置も、整備状況を考えたときに、先ほども議論がありましたけれども、もう撤去ありきなんだじゃなくて、検討される余地というものはあるのかどうなのかというのを確認させていただきたいです。

○大道公園計画担当部長 先ほどの繰り返しとなりますけれども、思い出ベンチ事業は、公園施設として利用されるベンチを寄附により設置するものでございます。公園におけるベンチは都に帰属し、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行う公園の休養施設でございまして、他の公園施設と同様に、公園の再整備等の際には撤去等の対象になるものでございます。

○桐山委員 おっしゃることはよく分かるんですよ。安全性もあるし、先ほどからも質疑がありましたように、ひなたのところと日陰のところのベンチの劣化度の違いですとか、様々、多分、同じ時期に設置をしていても、その劣化をされるとか、故意に壊される場合もあるかもしれませんけれども、そういうものもあることも認識をしているんですけれども、今のご答弁だと、撤去等の対象なんですよ。対象だということは分かるんだけれども、先ほどから申し上げているのは、いや、撤去ありきではなくて、そうではなくて、設計とか、これから計画をエリアごとにしていく段階においては、もしかすると、置ける場所も、そのまま存続する箇所があってもいいんじゃないかというふうに思うんですけど、その点についてのお考えはないという認識でいいんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 現在の考え方におきましては、先ほど答弁させていただいたとおりでございます。

○桐山委員 そうすると、最初からもう撤去することを前提にお考えになっているというふうにしか、答弁を聞いているとそういうふうにしか感じないんですよね。そうすると何かとても悲しい話というか、先ほどから、公園自体もやっぱり都民の財産だから、そういう、先ほど、こいそ委員もあったように、プレートだけでもお返しするのではなくて、それこそ、そこに思い出ベンチがあったんだよということが日比谷公園の中にも、どこかしらでも、一か所だけでも例えばあって、そういう場所があったんだよということでもいいとは思うんですよ。何かそういう考え方も持ち合わせていないのかなと思うことがすごく残念だなって、答弁を聞いていて思うんですね。
 そのほかの都立公園も、今後この事業を、先ほどの答弁の中でも継続をされていくというお考えは変わっていないわけですので、そうすると、今後、新しくこの再整備を完全に終わった際に、じゃあ、思い出ベンチ、ここでもう一回再募集するんですかということも含めて、どういうふうにお考えになっているのかということもこの際お伺いしたいんですけれども、お願いします。

○大道公園計画担当部長 日比谷公園の再整備につきましては、バリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づきまして、今まさに整備を進めているところでございます。この整備を進めてまいります。

○桐山委員 何か語尾が聞き取りにくかったから、分からなかったんですけれども、このプロジェクトの進め方を見させていただく中でも、この間、私も再整備を進められた区間のところは、今、全て石のロングベンチでぐるっと出来上がっていて、確かに皆さんすごくもう腰かけていらっしゃって、にぎわっている公園なんだなっていつも伺うと思うんですけれども、すぐ隣の、これから多分整備する大噴水や小音楽堂周辺は、もう本当に思い出ベンチがたくさんあって、そちらの方もすごくたくさんの方が昼間座っていらっしゃる風景とかを見たときに、全部が全部、多分、石の状態の、ここの陳情の中にもありましたけれども、石のベンチに替わるということでもないのではないかなと思うんですよ。
 やっぱり植栽があって、木があって、やっぱりそこになじむベンチも必要だと思っていて、そこで私が申し上げたいのは、そのエリアごとに存続されるベンチもあっていいんじゃないかってやっぱり思うので、最初からその撤去前提にということを、建設局が最初からそういうふうに、まだどういうふうに今後設計されて、どういう公園になっていくのかということも分からない状況の中でおっしゃるのはどうかなというふうに思っているんですけれども、今後はやはり、先ほどから答弁繰り返しになるのかもしれないんですけれども、そのお考えは変わらないということでよろしいんでしょうか。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業は、公園施設として利用されるベンチを寄附により設置するものでございます。公園におけるベンチは都に帰属しまして、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行う公園の休養施設であり、他の公園施設と同様に、公園の再整備等の際には撤去等の対象となるものでございます。

○桐山委員 もう終わりますけれども、先ほど、多分、私がいっていることって結構こいそ委員がおっしゃっていることともちょっと似ているのかなと思うんですけれども、やはり思い出ベンチ撤去ありきじゃなくて、やっぱりその長年の寄附者の思い——もちろんさっき耐用年数、当初は多分七年ぐらいといっていたのが、二十年も置いてもらったことについて、電話とか、その返却の連絡をされたときに、いや、こんなに長く置いていただいてありがとうという感謝の声もあったという話もあったように、それだけ、当初は財政難で厳しかったけれども、耐用年数も七年ですよと示していたけれども、それをあえて、寄附者の思いと、あとはその整備をしながら、まだ使えるベンチはやっぱり長く使えるまで使おうという考え方もあって今まで来ている話だと思うので、やはり当時の都の状況を考えたときに、ベンチの、この整備によって撤去されるところはもうやむを得ない部分はあるのかもしれないです。けれども、やはり思い出ベンチがここに、日比谷公園にもあったんだという何か残す場所もそうだし、うちの会派の中でも、よく名前を石に刻むとか、ちょっと古いんですけど、そういうのも何か残してあげればいいじゃないかとか、いろんなそんな話もあったんです。
 あと、プレートだけじゃなくて、ベンチそのものをもし置ける広さがあるお宅だったら、もしかするとベンチも欲しいという方がいらっしゃるんだったら、そういうのも一緒に処分をされるのであれば、幾ら都の財産だからといっても、最終的には処分をするのであれば、そういう形でもって、プレートと同じような感覚でお渡しするとか、そういうことも考えてもいいのかなとか、できるだけ陳情者の思いの中でのこの撤去の再考に関する部分については、私はもう少し、全撤去じゃなくて、エリアごとの整備状況に合わせて、残せるものは残していただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。

○漢人委員 最後になりまして、大分、既に行われている質問も多いんですけれども、少しはしょりながら伺いたいと思います。
 まず、陳情書でも述べられているんですが、この思い出ベンチ事業について確認しておきたいと思います。
 この思い出ベンチ事業は、単に寄附を募ってベンチを設置するのではなく、寄附者の公園の思い出をメッセージにしてプレートに刻み、背板に貼り付けるというインセンティブを付与したベンチを設置するもので、二〇〇三年、平成十五年の日比谷公園百周年記念事業に合わせて募集したところ、好評で、特に日比谷公園への設置を希望する人が多く、すぐ締め切らなければならないほどだったということですね。
 陳情者は、東京都都市公園制度百五十一年の歴史の中で初めてのすばらしい事業ではなかったかとも述べられています。また、二十年以上既に親しまれてきたプレートの言葉は、単に個人の思い出だけではなく、公の言葉になったとも述べられています。まさにそうだと思います。
 来園者の皆さんは、たまたま座ったベンチかもしれないけれども、そこのプレートに刻まれた様々なこの人生の物語を共有することになるわけですね。公園の宇宙が、単にそこに来ただけではない、そこからさらに時代も遡って、世界が広がるような、深みが増すようなことにもなっているという、とてもすばらしい事業だと思っています。
 それで、用意した質問に入る前に、先ほどこいそ委員へのご答弁があったんですが、実は私、ほぼ同じことを、二〇二三年九月の陳情審査のときに要望しているんですね。思い出ベンチについても、それは記念プレートをお返しするだけじゃなくて、例えば、希望するベンチは公園内のどこかほかの場所に移動するとか、あるいは記念プレートを園内のどこかに掲示するということができないんでしょうか。
 やはり日比谷公園に思いがあって、日比谷公園に思い出ベンチを置きたいと思って申し込まれた方がいるわけだから、はい、返しますよとプレートを返されたら、やっぱり日比谷公園につながっていたい思いで出していると思うので、それはもうぜひ希望する方のベンチを幾らかでも残すとか、あるいは、プレートを本人にお返しするんでもいいんですけど、希望があれば、公園の中のどこかにあれば、思い出ベンチはなくなっても、プレートはあの公園に行けばあるという、何かそういう、日比谷公園とつながる思い出なんだから、ぜひそれはそういった方法も含めて検討していただきたいというふうに述べているんですが、残念ながら、当時はこれに対してのご答弁はいただけなかったんですけれども、今再びこの問題、ご質問したいと思います。いかがですか。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチがあった記憶をどのような形で公園に継承していくことができるのか、今後検討してまいります。

○漢人委員 こいそ委員にもうちょっと丁寧に答えられていたと思うんですが、それはぜひ皆さん、会議録をご覧いただいて、まあ進めたいと思います。
 二年前には全く無視されたんですけれども、今回はちゃんとやはり認識が進んでいるんだなということで受け止めたいと思います。
 その公園の中にこういったプレートがあれば、今いった個人のその方の、寄附した方の思いだけじゃなくて、いろんな人生の場面を来園者の皆さんがそこで共有することもできるというのもとてもすてきなことだと思いますので、ぜひこれは実現をしていただきたいと思います。
 それで、思い出ベンチ事業の現状と方針も伺おうと思ったんですが、ざっくりいえば、とにかく今、これは継続はしていると、現在しているということが先ほど原委員の質問などに対してご答弁があったかと思いますので、それはそのように受け止めたいと思います。
 この思い出ベンチ事業の都としての評価ということを伺いたいんですね。特に公園利用者からの評価とか、あるいは撤去の要望などがあるのかということについてお伺いいたします。

○大道公園計画担当部長 思い出ベンチ事業は、公園施設であるベンチを寄附により設置するものであり、ほかのベンチと同様、一般の利用に供され、公園における休養施設の充実に寄与しております。公園のベンチを撤去してほしいとの要望は承知しておりません。

○漢人委員 前半はいいとして、撤去してほしいような要望はないんですね。
 それから、評価ということで、すごく客観的な、寄附してもらったし、施設の充実に寄与するといったことをご答弁いただいたんですけれども、東京都の建設局のホームページにはこう書いてあります。この思い出ベンチ事業のページですけど、この事業では、これまで都立公園、霊園、動物園合わせて千二百十九基の寄附があり、多くの都民の方々に好評いただいております。基数は違うということが先ほど説明ありましたけれども、多くの都民の方々に好評いただいている、そういう事業であるとホームページの方で公表しているんですから、東京都の評価はそういうことだと思うんですね。
 では、なぜそのような評価、多くの都民に評価をされているような思い出ベンチを何らかの形で残すような計画にしなかったのか。このバリアフリー公園プロジェクトにおいて。公園を整備するとしても、その中に、じゃあ、この思い出ベンチは幾らか、何らかの形で生かせないかというふうに考えることもできたと思うんですが、なぜそれをしなかったのか伺います。

○大道公園計画担当部長 日比谷公園の再整備は、公園審議会の答申に基づく都立日比谷公園再生整備計画、その事業計画であるバリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づき、計画的に整備を進めております。
 その上で、公園におけるベンチは都に帰属し、公園利用者が安全かつ快適に利用できるよう維持管理等を行う公園の休養施設であり、ほかの公園施設と同様に、公園の再整備等の際には撤去等の対象となります。

○漢人委員 撤去等の対象になるというのはいいんですけれども、なぜこの日比谷公園では撤去しなければならないのかというのは結局分からないんですよね。これだけ好評な事業なわけですから、安全性とか、その問題がクリアされれば、撤去しないで続けることができるはずだと思いますので、ここは、でも、多分何回聞いても同じ答弁を繰り返されるというのをもう学んできていますので、繰り返さずに次の質問に行きたいと思います。
 この思い出ベンチは、背もたれと座面に多摩産材のヒノキを使用しています。バリアフリー日比谷公園プロジェクトでは、この多摩産材の使用の方針というのはどのようになっているかお伺いいたします。

○大道公園計画担当部長 公園施設等の整備において木材を使用する場合には、多摩産材を積極的に利用するという都の方針に基づき対応することとしております。
 日比谷公園の整備はエリアごとに段階的に進めることとしており、詳細な内容については、エリアごとの段階的な整備において実施する設計等の中で検討していくこととしております。

○漢人委員 今、公園施設等の整備で木材を使用する場合はということなんですけれども、これ、積極的に木材を使用するということなんじゃないですかね、まずは。
 東京都建築物等における多摩産材等利用推進方針というのと、その運用というのがありますけれども、そこでは積極的に、東京都内の公共建築物等の整備を実施するに当たっては、積極的に木材を利用した方法を採用し、多摩産材の使用に努めるものとするというふうにあります。
 この中に、具体的に建築物等とは何かという中で、公共、公共物も含み、その中で、公園の中ではベンチもその中に位置づいているわけですよ。
 だから、このバリアフリープロジェクトにおいても、公園内のベンチについては、現状は多摩産材の思い出ベンチなんですよ。それを撤去してしまって、今は石のものを置いているんですね。別に石のベンチを全て否定しませんけれども、でも、この東京都建築物等における多摩産材等利用推進方針からすれば、積極的に木材を使用し、そして、そこには多摩産材を使用するということが求められると思うんですね。
 今は多摩産材のベンチを撤去することだけが決まっているんです。だから、先ほどの、今後、公園施設での整備で木材を使用する場合はという、もしも木材を使用するんだったらねというんじゃなくて、積極的に使用する、そして、それを多摩産材にするということが必要だと思うんですが、いかがでしょうか。

○大道公園計画担当部長 これまで都立公園では、都の方針に基づきまして、多摩産材の活用をしてきておりまして、公園施設をつくるときには、用途に応じて適した材質を利用しております。

○漢人委員 一般論なんですけど、じゃ、日比谷公園はどうなるかということです。もう、だから、多摩産材による思い出ベンチが百四十七基撤去されようとしているんですよね。多摩産材による木材のベンチがそれだけ撤去されるんですから、当然今増やしていく方針なんだから、それに代わるような、さらに多くの木材による施設、このベンチもそうですね。置いていくということが必要なんじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。

○大道公園計画担当部長 公園施設をつくるときには、用途に応じて適した材質を選ぶようにしております。

○漢人委員 これもきっと何回聞いても同じ答弁を繰り返されると思うんですけど、それは部長はそうです。建設局長、これ、東京都の建築物の方針なんですよね。木材をより使っていくし、それについては多摩産材を使っていくと。今回日比谷公園でこれだけ多摩産材のものを撤去するんですから、それに代わるものは当然それを上回るような木材使用が必要だというふうに思いますので、ぜひそれはご検討いただきたいと思います。
 そして、先ほど桐山委員の質問で、思い出ベンチの再募集というのが出ていましたが、私もこれも、今のご答弁でも、今後、日比谷公園の整備はエリアごとに段階的に進めていくんだと。ほかの問題で聞いてもそうですよ。詳細はこれから考えますというんですよ。エリアごとに考えていく詳細はこれからだというのに、なぜ思い出ベンチを撤去することだけは明確なのかというのがとても分からないです。
 生物多様性の問題、いろんなことを伺っても、いや、これから整備、詳細に検討しますからということなんですから、当然その中では私は、仮に老朽化して使えないとしても、新たな思い出ベンチを、安全なものを募集して設置をするということはほかの公園でもやっていることで、ここでできないはずはない。それを位置づくような詳細な計画をこれから考えればいいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○大道公園計画担当部長 日比谷公園では、バリアフリー日比谷公園プロジェクトに基づき、百二十年の時代を経て積層した魅力にさらに磨きをかけ、歴史ある公園を誰もが利用しやすく、楽しめる、新たな時代の公園へと進化させるべく、現在整備を進めております。公園施設についてもこの考え方に基づき、整備に取り組んでまいります。

○漢人委員 時代の要求にとか進化とかという中に、絶対的に木材をさらに使用していくというのは入るんですよ。今以上に使用していく。多摩産材を活用していく。これは方針にも書いてあるけれども、今の気候変動とか、生物多様性とかそういったところからいっても当然求められることですから、今後の詳細な検討の中で当然検討されるということ。先ほどのプレートの問題とかも、二年たったら違う答弁も出てきたように、検討されて、変わっていくということを期待しておきたいと思います。
 それで、また、思い出ベンチの、まあ古くなったから、老朽化したから、危険だから撤去するというような話なんですけれども、私はこれは補修して使い続けられるものだろうと。未来永劫とはいわないけれども、鉄の部分については相当にもつと思うんですね。結局、木材部分をどう維持できるかということです。この木材部分の、多摩産材ですね。この部分の交換費用や交換実績についてお伺いいたします。

○大道公園計画担当部長 公園施設の補修、修繕については、指定管理者の日常の維持管理業務の中で実施しておりまして、個々の内容につきましては承知しておりません。

○漢人委員 これ、問題だと思うんですよ。だって、東京都の事業として設置している思い出ベンチ、その設置した後は全部指定管理者に丸投げということですか。どんなふうに補修するのかとか、維持管理するのかということは全く把握していないって、それはおかしいですよ。
 一定の規格のものなんですから、一定の同じ規格の座板とか背もたれとかというのは、ちゃんと契約していけば、確実に全部老朽化していくんですから、その場所によって多少劣化の度合いは違うとしても、確実に劣化していって、危険があれば交換する必要があるので、それは東京都として全体的に、思い出ベンチ方針全体として、どのぐらいの交換費用がかかる、どのぐらいの維持経費がかかるということは把握して、それを適切に指定管理者に実行してもらうということにするべきだと思うんです。任せているから全然分かりません、把握もしていませんというのは、それは大変無責任な態度だと思います。
 また、東京都としては、古くなったら捨てるということじゃないですよね。全体的な東京都の方針として、例えばグリーン購入方針とかありますけれども、できる限り修繕をして使い続ける。廃棄、ごみは出さないというのが東京都全体としての方針でもあると思いますから、この思い出ベンチについても、補修、交換費用が、いや、すごく膨大な、莫大な費用がかかってしまうというようなことがあればまたそれは別ですけれども、把握さえしていないというのは、これは大いに問題だと思いますので、ぜひこれについては、今日は答弁ができないようなんですけれども、しかるべき機会というか、今後、予算の審査などもありますので、その頃までにはしっかりと把握をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○大道公園計画担当部長 公園のベンチは、ベンチが設置されている場所や周辺の状況、利用の頻度等によってまちまちでございます。劣化の度合い等により判断することになりましたり、ベンチを含むエリアのリニューアル工事等の有無によってその判断を行っているものでございます。
 公園施設の日々の修繕につきましては、指定管理者の維持の中で対応しているものでございます。

○漢人委員 何か今のご答弁はそんなの把握する必要がないというふうに聞こえましたけれども、そんなことないですよ。いろんなところがあるといったって、一定のケースはあるわけですよ。日が当たるところ、日が当たらないところ、それから子供がよく使うとか、それは、劣化の具合とか状況は変わりますけれども、一定のパターンはあって、座板を交換するかどうかですから、そんなに厳密に違うわけはないわけですよ。同じ、A型とB型のベンチがあって、そこに使われている座板と背もたれは同じですよね、規格は基本的に。とすれば、それは一定の規模でまとめて購入して、その時々、例えば何年かに一遍、ある程度の数を一斉に交換するとかいう、費用をかけない形での維持の仕方だってあるはずなので、その辺はぜひもう研究するべきだと思いますし、まずは実態として、どのぐらいの交換費用をかけているのかということは、これは把握するべきということで、していただけると信じて、質問は終わりにしたいと思います。
 本当に、プレートの問題みたいな、少し、ちゃんと時間がたてば考え方も変わることもあられるようですし、この日比谷公園についても、エリアごとに段階的に詳細なことをこれから決めていくということなので、何か先ほどからの答弁だと、思い出ベンチはもう絶対に撤去するかのように聞こえますが、実はそうじゃないはずなんですよね。
 私、木材のエリアをどうするかということもそうだし、じゃ、そこに、例えば、今の思い出ベンチじゃないとしても、新たな思い出ベンチ、あるいは違う木製のベンチとかいうものも、いろんなことはこれから可能性が十分あると思いますし、大いに検討することが必要だと思いますので、強く求めておきたいと思います。

○曽根委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○曽根委員長 起立少数と認めます。よって、陳情六第八三号は不採択と決定いたしました。
 陳情の審査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。

○曽根委員長 これより環境局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○須藤環境局長 令和七年第一回定例会に提出を予定しております環境局関係の案件について概要をご説明申し上げます。
 お手元の資料1、令和七年第一回都議会定例会提出予定案件の概要をご覧ください。
 今回提出を予定しております案件は、予算案二件、条例案二件でございます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをお開き願います。予算案の概要についてご説明申し上げます。
 まず、1、令和七年度一般会計当初予算(環境局所管分)でございます。
 (1)、一般会計当初予算計上額でございます。
 歳出予算は二千百七十六億七千八百万円を計上しております。歳入予算は一千百五十八億四千七百八十万円を見込んでおりまして、差引一般財源充当額は一千十八億三千二十万円となっております。
 歳出予算は、令和六年度当初予算と対比して四百十八億九千五百万円の増、率にして二三・八%の増となっております。
 次に、(2)、令和七年度予算案の基本的な考え方でございます。
 東京都の令和七年度予算は、不確実性が高まる社会情勢の中、成長と成熟が両立した持続可能な都市の実現に向けて、全ての人が輝く東京の未来を切り開く予算と位置づけております。
 これを受け、環境局では、気候変動に伴う様々な変化に対応し、エネルギーの安定供給の確保と快適な暮らしの維持を図る観点から、脱炭素化の推進に加え、資源の持続的な利用や自然環境の保全と良質な都市環境の実現を図り、二〇三〇年のカーボンハーフはもとより、今回新たに掲げた二〇三五年の政策目標やその先のゼロエミッションなどの実現に向け、必要な経費を計上しております。
 二ページをお開き願います。(3)、主要事業でございます。
 令和七年度予算案の主な事業を区分ごとにご説明申し上げます。
 まず、ア、エネルギーの脱炭素化と持続可能な資源利用によるゼロエミッションの実現でございます。
 (ア)、再生可能エネルギーの基幹エネルギー化でございますが、災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業などにより、家庭等への再エネなどの導入支援を拡充するとともに、次世代型ソーラーセルの普及拡大など、新たな再エネ技術の社会実装加速化等の取組を推進してまいります。
 次に、(イ)、ゼロエミッションビルディングの拡大については、東京ゼロエミ住宅及び建築物環境報告書制度の推進に向けた総合対策事業により、環境性能の高い住宅の普及を加速させるとともに、賃貸住宅の断熱化に向け、省エネ性能の診断キャンペーンや伴走型の支援を実施するなど、さらなる省エネ対策等を推進してまいります。
 (ウ)、ゼロエミッションモビリティの推進については、ZEV普及促進事業や充電設備普及促進事業などにより、家庭等におけるZEV導入などを支援するとともに、都有施設における充電設備の整備等を推進してまいります。
 (エ)、持続可能な資源利用の実現については、区市町村などと連携し、廃食用油、廃棄物を原料としたSAFの推進を図るとともに、太陽光パネルやプラスチックなどの高度再資源化に資するリサイクル設備などの導入への支援等を実施してまいります。
 次に、(オ)、フロン排出ゼロに向けた取組については、省エネ型ノンフロン機器の普及を促進するとともに、空調機器などからのフロン漏えいを早期に検知、診断できる遠隔監視技術の導入支援等を実施してまいります。
 (カ)、気候変動適応策の推進については、熱中症対策に向けた多面的な普及啓発を推進するとともに、業界団体などの熱中症対策ガイドライン作成支援等を実施してまいります。
 三ページをお開き願います。(キ)、都自らの率先行動を大胆に加速については、既存の都有施設のさらなる省エネ化、再エネ導入に向け、壁面などへの太陽光発電設備の設置や窓断熱化等を推進するとともに、都有施設のノンフロン化や都庁舎内でのマテリアルリサイクルの取組などを推進してまいります。
 続いて、イ、生物多様性の恵みを受け続けられる、自然と共生する豊かな社会の実現でございます。
 まず、(ア)、生物多様性の保全と回復を進め、東京の豊かな自然を後世につなぐでございますが、ツキノワグマ対策などを推進するとともに、老木化した樹林の再生など、保全地域における生物多様性の回復に向けた取組や保全地域の指定加速化などを実施してまいります。
 次に、(イ)、生物多様性の恵みを持続的に利用し、自然の機能を都民生活の向上にいかすについては、自然を活用した社会課題の解決策、NbSを実践する事業者などの取組を促進するとともに、自然公園内の橋梁の架橋工事や予防保全型管理に向けた点検等を実施してまいります。
 (ウ)、生物多様性の価値を認識し、都内だけでなく地球規模の課題にも対応した行動にかえるについては、自然環境デジタルミュージアム構想の具体化に向け、東京の自然を体感できるデジタルコンテンツの制作や標本収蔵等施設の設計などを実施するとともに、保全地域における人材育成等の取組を推進してまいります。
 次に、ウ、都民の安全・健康が確保された、より良質な都市環境の実現でございます。
 (ア)、大気環境等の更なる向上については、大気環境のデータ確定、公表の迅速化に向けた取組に加え、島しょ部での大気環境モニタリングを実施するほか、揮発性有機化合物、VOC対策に係る支援等の取組を推進してまいります。
 次に、(イ)、化学物質などによるリスクの低減については、工場跡地などの事業転換促進に向けた持続可能な土壌汚染対策支援事業等を実施するとともに、都内全域におけるPFOSなどの地下水の水質調査等を実施してまいります。
 四ページをお開き願います。(ウ)、廃棄物の適正処理の一層の促進については、令和六年能登半島地震における災害廃棄物の広域処理支援を実施するとともに、リチウムイオン電池の適切な分別と安全な回収、処理を促進するため、区市町村などと連携した普及啓発や広域的な電池の回収による再資源化の取組等を推進してまいります。
 最後に、エ、政策の実効性を高める横断的・総合的施策については、環境における国際連携の取組などを推進してまいります。
 以上、令和七年度一般会計当初予算の概要についてご説明を申し上げました。
 五ページをお開き願います。2、令和六年度一般会計補正予算(環境局所管分)でございます。
 LPガスを利用する家庭などの負担軽減に向けた緊急対策として、国の臨時交付金を活用し、使用料金の値引き支援を実施するための経費を計上するとともに、繰入金充当分の調整等について、予算上の対応を行うものでございます。
 (1)、一般会計補正予算計上額でございますが、歳入予算について六百四十九億一千六十四万円を減額、歳出予算について二十二億五千六百三十五万円を増額、繰越明許費について二十二億五千六百三十五万円を増額で計上しております。
 (2)、補正事項でございますが、歳入予算について、繰入金充当額の更正等のため、六百四十九億一千六十四万円の減額補正を行うものでございます。
 次に、歳出予算について、環境改善費について二十二億五千六百三十五万円の計上を行うものでございます。
 最後に、繰越明許費について、家庭などに対するLPガス価格高騰緊急対策事業について二十二億五千六百三十五万円の計上を行うものでございます。
 以上、令和六年度一般会計補正予算の概要についてご説明を申し上げました。
 六ページをお開き願います。条例案の概要についてご説明を申し上げます。
 1、東京都公害紛争処理条例の一部を改正する条例についてでございます。
 陳述もしくは意見を求められた参考人または鑑定を依頼された鑑定人の費用の支給に係る規定を改めるものでございます。
 2、東京都自然公園条例の一部を改正する条例についてでございます。
 有料施設等の使用料及び占用料の上限額を改定するほか、使用料及び利用料金に係る規定を改めるものでございます。
 以上、今定例会に提出を予定しております案件の概要についてご説明を申し上げました。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○緑川総務部長 それでは、令和七年第一回定例会提出予定案件の詳細につきまして説明申し上げます。
 初めに、お手元の資料2をご覧ください。令和七年度一般会計当初予算事業別概要でございます。
 なお、金額につきましては、原則といたしまして百万円未満を四捨五入して説明をさせていただきます。
 表紙から二枚おめくりください。Ⅰ、当初予算総括表でございます。
 次のページ、一ページをお開き願います。まず、1、歳入予算でございます。
 分担金及び負担金から都債まで、合わせまして一千百五十八億四千八百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ百九十七億九千九百万円の減となっております。
 二ページをお開き願います。2、歳出予算でございます。
 環境局合計で二千百七十六億七千八百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ四百十八億九千五百万円の増となっております。
 3、一般財源充当額は千十八億三千万円で、前年度当初予算に比べ六百十六億九千四百万円の増となっております。
 三ページをご覧ください。4、繰越明許費でございます。
 緑地整備、自然公園整備及び小笠原公園整備において、年度内に支出が終わらない見込みのあるものにつきまして、合計で一億八千九百万円を計上しております。
 四ページをお開き願います。六ページにかけまして、5、債務負担行為(債務負担行為のⅠ)の一覧となっております。
 債務負担行為が発生する都有施設への再生可能エネルギー発電設備等設置工事や海底圧送管整備工事などにつきまして、合計で百九十億七千二百万円の限度額を設定しております。
 七ページをご覧ください。予算の性質別内訳をお示ししております。
 続きまして、Ⅱ、当初予算事業別概要につきまして説明申し上げます。
 二枚ほどおめくりいただき、八ページをお開き願います。環境局の予算科目は、環境管理費、環境保全費、廃棄物費の三つの項から成っております。
 八ページは一つ目の項の環境管理費でございまして、歳出計の欄にありますように八十四億三千万円を計上しております。
 九ページをお開き願います。一一ページにかけまして、環境管理費を構成する三つの目の説明となっております。
 まず、九ページは管理費でございまして、環境管理事務に従事する職員の給料、諸手当、環境保全に関する広報広聴、その他管理事務等に要する経費として十九億八百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ一千万円の増となっております。
 一〇ページをご覧ください。環境政策費でございまして、ゼロエミッション地区創出プロジェクトや気候変動に係る効果的な適応策の推進など、環境政策に要する経費として五十五億三千三百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ二十億四百万円の増となっております。
 一一ページをお開き願います。環境科学費でございまして、環境科学研究所に係る管理運営や建物維持管理など、環境に関する調査研究等に要する経費として九億八千九百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ六百万円の増となっております。
 一二ページをご覧ください。二つ目の項の環境保全費でございまして、歳出計の欄にありますように一千九百三十六億四千九百万円を計上しております。
 一三ページをお開き願います。一六ページにかけまして、環境保全費を構成する四つの目の説明となっております。
 まず、一三ページは管理費でございまして、環境保全事業に従事する職員の給料及び諸手当に要する経費として二十三億九千六百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ二億一千八百万円の増となっております。
 一四ページをご覧ください。気候変動対策費でございまして、災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業や東京ゼロエミ住宅及び建築物環境報告書制度の推進に向けた総合対策事業など、気候変動対策に要する経費として一千七百二十八億四千万円を計上しており、前年度当初予算に比べ三百六十三億九千三百万円の増となっております。
 一五ページをお開き願います。環境改善費でございまして、省エネ型ノンフロン機器普及促進事業や大気監視システムの管理運営など、環境改善に資する経費として五十六億六千八百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ五千九百万円の減となっております。
 一六ページをご覧ください。自然環境費でございまして、生物多様性の回復に向けた保全地域の保全に係る連携事業や自然公園の整備など、自然環境対策に要する経費として百二十七億四千五百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ八億八千二百万円の増となっております。
 一七ページをお開き願います。三つ目の項の廃棄物費でございまして、歳出計の欄にありますように百五十五億九千九百万円を計上しております。
 一八ページをご覧ください。二〇ページにかけまして、廃棄物費を構成する三つの目の説明となっております。
 まず、一八ページは管理費でございまして、廃棄物対策事業に従事する職員の給料、諸手当及び管理事務に要する経費として十五億六千三百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ五億三百万円の増となっております。
 一九ページをお開き願います。廃棄物対策費でございまして、プラ製容器包装等・再資源化支援事業や廃棄物の埋立処分に係る排水処理場の運転など、廃棄物対策に要する経費として百五億九千九百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ六億五千六百万円の増となっております。
 二〇ページをご覧ください。施設整備費でございまして、排水処理場の整備や海底圧送管の再整備など、海面処分場の建設整備に要する経費として三十四億三千七百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ十二億八千二百万円の増となっております。
 以上、令和七年度一般会計当初予算事業別概要につきましてご説明申し上げました。
 続きまして、お手元の資料3をご覧ください。令和六年度一般会計補正予算説明書でございます。
 なお、金額につきましては、原則として百万円未満を四捨五入して説明をさせていただきます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。1、歳入予算総括表でございます。
 歳入予算を補正する款は繰入金及び諸収入でございまして、環境局全体で六百四十九億一千百万円を減額補正するものでございます。
 二ページをお開き願います。歳入予算の補正内訳について説明申し上げます。
 項は基金繰入金、目はゼロエミッション東京推進基金繰入金でございます。
 内容につきましては、右側の説明欄にございますとおり、ゼロエミッション東京推進基金からの繰入金について、六百四十九億二千百万円を減額補正するものでございます。
 三ページをご覧ください。項は弁償金及び報償金、目は諸費弁償金でございます。
 内容につきましては、右側の説明欄にございますとおり、物品その他に係る諸費弁償金について一千百万円を増額補正するものでございます。
 四ページをお開き願います。2、歳出予算総括表でございます。
 歳出予算を補正する款は環境費でございまして、二十二億五千六百万円を増額計上するものでございます。
 五ページをご覧ください。歳出予算の補正の内訳について説明申し上げます。
 項は環境保全費、目は気候変動対策費及び環境改善費でございます。
 内容につきましては、右側の説明欄にございますとおり、気候変動対策費については財源を更正するもの、環境改善費については家庭等に対するLPガス価格高騰緊急対策事業のための経費といたしまして二十二億五千六百万円を増額計上するものでございます。
 六ページをお開き願います。項は廃棄物費、目は廃棄物対策費でございます。
 内容につきましては、右側の説明欄にございますとおり、廃棄物対策費の財源を更正するものでございます。
 次に、繰越明許費の補正について説明申し上げます。
 七ページをご覧ください。3、繰越明許費でございます。
 繰越明許費を補正する款は環境費、項は環境保全費でございます。
 内容につきましては、家庭等に対するLPガス価格高騰緊急対策事業のための経費を翌年度に支出する必要があることから、二十二億五千六百万円を増額計上するものでございます。
 以上、令和六年度一般会計補正予算案につきましてご説明申し上げました。
 続きまして、資料4をご覧ください。東京都公害紛争処理条例の一部を改正する条例について説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをお開き願います。一、改正の理由でございますが、陳述もしくは意見を求められた参考人または鑑定を依頼された鑑定人の費用の支給に係る規定を改める必要があるためでございます。
 二、改正の内容でございますが、(一)、旅費種目について改正するものでございます。
 (二)、旅費等の額及び支給方法について新たに規定するものでございます。
 三、条例の施行日でございますが、令和七年四月一日としております。
 二ページ及び三ページは本条例案、四ページは新旧対照表でございます。
 続きまして、資料5をご覧ください。東京都自然公園条例の一部を改正する条例について説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをお開き願います。一、改正の理由でございますが、有料施設等の使用料及び占用料の上限額を改定するほか、使用料及び利用料金に係る規定を改める必要があるためでございます。
 二、改正の内容でございますが、(一)、条例別表第二及び第三に規定する自然公園施設の使用料及び占用料の上限額を適正額に改めるものでございます。
 三ページをお開き願います。(二)、条例別表第三の二に規定する有料施設の使用料の上限額を適正額に改めるものでございます。
 (三)、有料施設の使用料に係る規定を削除し、有料施設の利用料金に係る規定を定めた別表第四を改定するものでございます。
 三、条例の施行日でございますが、(一)及び(二)の規定につきましては令和七年四月一日、(三)の規定については規則で定める日としております。
 四ページから一〇ページは本条例案、一一ページから二〇ページは新旧対照表でございます。
 以上、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○曽根委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○アオヤギ委員 それでは、資料要求させていただきます。
 一点目、東京の温室効果ガスの年間排出量の推移。
 二点目、都内二酸化炭素排出量の部門別推移。
 三点目、都内エネルギー消費量の部門別推移。
 四点目、再生可能エネルギーによる都内電力利用割合、過去五年分。
 五点目、各再生可能エネルギーに関わる設置補助制度と実績の推移、過去五年分。
 六点目、昨年度の微小粒子状物質、PM二・五濃度の測定結果。
 七点目、保全地域に係る指定面積、公有化面積、公有化予算額及び公有化決定額、指定した年度もお願いします。過去十年分。
 八点目、保全地域における希少種の状況。
 九点目、緑被率、みどり率の推移。
 十点目、都内自動車走行量の推移、過去十年分。
 十一点目、建設汚泥の発生量、過去五年分。
 十二点目、日本からの廃プラスチック輸出量の推移、国と地域をお願いします。
 十三点目、区市町村で回収している容器包装プラスチック量とリサイクル量とその合計をお願いします。区市町村別です。お願いします。
 十四点目、東京ゼロエミ住宅導入促進事業の実績。
 十五点目、既存住宅の断熱補助の実績。
 十六点目、東京都区市町村との連携による地域環境力活性化事業における再生可能エネルギーの導入拡大に係る事業の補助実績。
 十七点目、都内データセンターの数、各施設の温室効果ガス排出量。これから進出するデータセンターの所在地と温室効果ガスの排出見込み量。お願いします。

○曽根委員長 ただいまアオヤギ委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○曽根委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○宮武自然環境部長生物多様性担当部長兼務 東京都の保護上重要な野生生物の戦略的保全方針(案)についてご説明いたします。
 お手元の資料6をご覧ください。1、背景等でございます。
 都では、レッドリスト掲載種が増加しており、野生生物の絶滅危険度の高まりが示されています。生物多様性が減少することにより、生態系のバランスが変化し、人類が享受できる様々な恩恵が消失するおそれがあります。
 こうした状況に対し、都が二〇二三年に改定した生物多様性地域戦略では、二〇三〇年までに生物多様性を回復軌道に転じさせるネーチャーポジティブの実現を目標に掲げ、実効性のある対策を推進していくこととしております。
 2、方針の目的等でございます。
 野生生物は、普通種や絶滅危惧種を問わず、互いに関係し、つながり合いながら生態系を構成しており、いずれも生物多様性を支える重要な構成要素であります。
 絶滅危惧種の保全はもとより、これまで普通に見られていた種が絶滅危惧種に移行してしまうことを防ぐためには、普通種を含む生息、生育環境を適切に保全し、生態系を回復させていく必要がございます。
 本方針は、様々な主体とともに対策を実践していく上での基本的な考え方や対応の方向性を戦略的保全方針として示すものであります。
 3、七つの保全戦略でございます。
 本方針では、都内共通の保全戦略として、七つの戦略を掲げております。
 まず、〔1〕、「生態系」に着目した保全として、都内の重要生態系を抽出し、保全活動等に活用してまいります。
 〔2〕、「種」に着目した保全として、条例に基づく希少野生動植物などを指定し、効果的な保全施策の実施につなげてまいります。
 〔3〕、外来種対策の実践の促進として、外来種対策リスト等による優先度を踏まえた取組を促進してまいります。
 〔4〕、都市における生態系の保全として、野生生物の生息、生育地となる環境の保全や創出に取り組んでまいります。
 〔5〕、専門知・伝統知等に基づく保全の推進として、専門知や伝統知等を収集、蓄積し、保全の取組に反映してまいります。
 〔6〕、野生生物に配慮した社会・経済活動の推進として、様々な主体の野生生物の保全に貢献する行動を推進してまいります。
 最後に、〔7〕、連携や協働が生み出す効果的な保全の促進として、都民、NPO、NGO、企業等、多様な主体の連携、協働を促進してまいります。
 次のページをお開きください。4、エリア毎の重点対策等でございます。
 ただいまご説明した都内共通の七つの保全戦略をエリアごとの課題に応じて組み合わせながら、対策を実践してまいります。
 最後に、5、スケジュールでございます。
 二月十日に自然環境保全審議会から答申をいただいており、年度内の公表を予定しております。
 詳細につきましては資料7をご覧ください。
 以上、簡単ではございますが、戦略的保全方針(案)についてご説明させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

○曽根委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。——なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で環境局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時二十一分散会