委員長 | 曽根はじめ君 |
副委員長 | 原 純子君 |
副委員長 | 須山たかし君 |
理事 | 細田いさむ君 |
理事 | 山田ひろし君 |
理事 | 小松 大祐君 |
漢人あきこ君 | |
もり 愛君 | |
アオヤギ有希子君 | |
こいそ 明君 | |
成清梨沙子君 | |
小磯 善彦君 | |
小宮あんり君 | |
増子ひろき君 |
欠席委員 なし
出席説明員環境局 | 局長 | 栗岡 祥一君 |
次長 | 宮澤 浩司君 | |
理事 | 高崎 秀之君 | |
総務部長 | 緑川 武博君 | |
環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長兼務 | 上田 貴之君 | |
企画担当部長 | 三浦亜希子君 | |
政策調整担当部長 | 長谷川徳慶君 | |
気候変動対策部長 | 荒田 有紀君 | |
再生可能エネルギー実装推進担当部長 | 小林 洋行君 | |
率先行動担当部長 | 中村 圭一君 | |
建築物担当部長 | 木村 真弘君 | |
制度調整担当部長 | 関 威君 | |
環境改善部長 | 戸井崎正巳君 | |
環境改善技術担当部長 | 宗野 喜志君 | |
自然環境部長生物多様性担当部長兼務 | 和田 慎一君 | |
資源循環推進部長 | 志村 公久君 | |
資源循環技術担当部長 | 横山 英範君 | |
資源循環計画担当部長 | 中島 隆行君 | |
建設局 | 東京都技監建設局長兼務 | 中島 高志君 |
次長 | 古屋 留美君 | |
道路監 | 花井 徹夫君 | |
総務部長 | 荒井 芳則君 | |
用地部長 | 澤井 晴美君 | |
道路建設部長 | 久野健一郎君 | |
河川部長 | 斉藤 有君 | |
企画担当部長 | 松島 進君 |
本日の会議に付した事件
建設局関係
契約議案の調査
・第百二十六号議案 平久川護岸耐震補強工事(その六)及び仙台堀川護岸耐震補強工事(その九)請負契約
・第百二十七号議案 呑川新橋下部工事(五 二−放十七呑川)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百三十三号議案 令和五年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
・第百三十五号議案 令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 建設局所管分
環境局関係
契約議案の調査
・第百二十八号議案 新海面処分場(五)Bブロック西側貯留池等整備工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百三十五号議案 令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 環境局所管分
付託議案の審査(決定)
・第百三十三号議案 令和五年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
・第百三十五号議案 令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 環境・建設委員会所管分
○曽根委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
初めに、契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。
令和六年二月二十九日
東京都議会議長 宇田川聡史
(公印省略)
環境・建設委員長 曽根はじめ殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
記
1 調査議案
第百二十六号議案 平久川護岸耐震補強工事(その六)及び仙台堀川護岸耐震補強工事(その九)請負契約
第百二十七号議案 呑川新橋下部工事(五 二−放十七呑川)請負契約
第百二十八号議案 新海面処分場(五)Bブロック西側貯留池等整備工事請負契約
2 提出期限 令和六年三月一日(金)
○曽根委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局及び環境局関係の中途議決に係る付託議案の審査並びに契約議案の調査を行います。
これより建設局関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第百二十六号議案及び第百二十七号議案を一括して議題といたします。
本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○細田委員 私からは、契約議案の平久川及び仙台堀川護岸の耐震補強工事について質問をいたします。
本年元旦に発生いたしました令和六年能登半島大地震では、建物の倒壊や土砂崩れなどに加えて、津波による浸水被害も発生いたしました。
東京の東部低地帯では、地盤が海水面より低いゼロメートル地帯などが広がっていまして、過去にも洪水や高潮などによる水の甚大な被害を受けてきた、このような歴史があります。また、地震によって堤防が壊れてしまった場合には、津波と、また広範囲な浸水をしてしまうおそれもあります。
そのために、都は、東日本大震災の後の平成二十四年度に、東部低地帯の河川施設整備計画を策定し、河川施設の耐震対策を進めてきました。
私の地元であります江東区を流れる平久川、仙台堀川も、都による耐震工事が着実に進んでいまして、地震に対する安全性を高めていることを実感しています。
そこで、平久川、仙台堀川におけます護岸の耐震対策の進捗状況について確認をいたします。
○斉藤河川部長 平久川におきましては、令和四年度末までに対策延長約二・一キロメートルのうち、約一・一キロメートルの対策を完了し、現在〇・一キロメートルが施工中でございます。
仙台堀川におきましては、令和四年度末までに対策延長約二・八キロメートルのうち、約二・四キロメートルの対策が完了してございます。
今年度は、本契約案件により、平久川で約〇・六キロメートル、仙台堀川で約〇・四キロメートルの工事に着手する予定でございます。
これにより、平久川につきましては対策延長の約九割、仙台堀川では対策延長の全てで工事が着手されることになります。
○細田委員 本契約案件によりまして、残りもう僅か、仙台堀川におきましては、もうこれで完了するという、このようなご答弁をいただきました。まさに安全性が向上している、この状況を確認させていただきました。
また、この本工事では、この進捗状況で様々な点で地域に影響を及ぼしていきます。水と緑の水彩都市江東区、地元の皆さんは、この協力が特に必要となります現場もあります。
一例では、毎年春には、お江戸深川さくらまつりが開催されるなど、お花見の時期には特に大盛況のにぎわいを呈するところです。まさに親水性、そして、内水氾濫等も及ぼさない護岸工事の安全性、こういうものを併せてやってくださっている。
この仙台堀川や平久川も同様に、花見のために、このお江戸深川さくらまつりが開催される時期、観光船の往来なども増加してまいります。
そこで、お江戸深川さくらまつり開催期間において地域へ配慮すべきと私は考えますが、東京都の見解を求めます。
○斉藤河川部長 お江戸深川さくらまつりの開催地周辺の平久川、仙台堀川等におきましては、これまで祭りの開催期間中は、工事作業船の航行や停泊及び河川内での作業は行わないことで、祭りの開催や観光船の運航に配慮してまいりました。
本工事におきましても、地域に対して同様の配慮を行い、工事を進めてまいります。
○細田委員 お江戸深川さくらまつり開催期間における地元住民、また、周辺事業者に対しての配慮、これを確認させていただきました。安全をつくる、そして安心を築く、併せて地域への振興、住民生活にも配慮する、このようなご答弁でありました。
首都直下地震などの際、堤防の決壊や水害、津波、二次被害から地域住民を守るためにも、本工事の一日も早い完成に向けまして、着実に進めていただけることを求めまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○小磯(善)委員 私からは、令和五年度の補正予算について……
○曽根委員長 ちょっとお待ちください。今、契約議案の審査なので、付託議案についてはこの後に行います。
ほかにこの件で発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○曽根委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第百三十三号議案及び第百三十五号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、建設局所管分を一括して議題といたします。
本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
これより質疑を行います。
発言を願います。
○小磯(善)委員 令和五年度補正予算について質問いたします。
この補正予算は、今年度実施を予定していた事業で実施できなかった、そういう事業を精査した結果であるということでございますが、一般会計、土木費で合計約九百八十六億円という減額でございまして、少ない額ではございません。
建設局事業であります道路、河川、公園の整備に当たっては、まずはやっぱり何といっても用地、これをしっかりと取得してから初めて始まるわけでございまして、大変重要であります。
そこでまず、減額する用地費の内訳についてお伺いをしたいと思います。
○澤井用地部長 用地費につきましては、執行状況を踏まえまして、現時点で執行しないことが明らかな不用額を精査し、約三百七十九億円の減額となってございます。
この内訳といたしましては、国庫補助事業におきまして、交付金が実際に配分されなかったため減額するもの、いわゆる内示減が約百五十三億円、年度内に用地の取得ができる見込みのないもの、いわゆる実績残が約二百二十六億円となっております。
○小磯(善)委員 その用地費の減額の内訳は分かりました。
実績残として、この約二百二十六億円の用地費が執行できない、できなかったということでございますが、その用地取得が予定どおりに進まない理由というのが、どういったことが考えられるのか伺いたいと思います。
○澤井用地部長 用地取得に当たりましては、関係権利者との合意が必要になりますが、そこに至るまでに予想以上に時間を要することがございます。
その理由といたしましては、マンション居住者の合意形成、借地における権利関係の整理、高齢者の移転先の確保などが挙げられます。
○小磯(善)委員 我々も現場で、こういう用地取得に関わっている関係者から、いろいろとご相談を受けることが度々あります。そうすると、今、大体答弁にあったような、そういったことで、なかなか前に進まないということはよく分かります。
用地取得を推進していくためには、やはり関係権利者に丁寧に粘り強く対応していくことが重要でありますが、具体的に、今後、どのようなところに力を入れて取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。
○澤井用地部長 引き続き、関係権利者への丁寧な説明などに努めますとともに、用地折衝の機会を一層増やしていくことが不可欠でございます。
そのため、補償金額の算定、契約及び登記の書類作成といった多岐にわたる用地事務につきまして、仕事の進め方を見直しますとともに、システムの導入によりまして効率化を図ることで、これまで以上に用地折衝のための時間を確保してまいります。
このような取組を順次進めることによりまして、丁寧かつ迅速な関係者への対応を実現してまいります。
○小磯(善)委員 今の答弁で、この内部事務の効率化をしっかり進めていくということでございました。
東京都庁のシン・トセイという今後のプロジェクトが出ておりますけれども、用地事務支援システムの構築プロジェクトということで様々な、補償金額の算定、契約及び登記の書類作成、いわゆる用地事務というのが結構時間がかかるということで、これをシステム化することで、前に進めていくということでございます。
様々な工夫をしていただいて、一人一人に対して丁寧な説明を行って、関係権利者の理解と協力を得ながら、用地取得をこれからもしっかり推進をお願いして、質問を終わります。
○アオヤギ委員 それでは、百三十三号議案、令和五年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について意見を申し上げます。
連続立体交差事業の費用算定について、日本共産党都議団は、高架方式、地下化方式、そして工法の在り方も含め、負担限度額決定や変更への賛否は、事業計画自体への賛否につながると、この間判断してきました。
地元から要望のある事業については賛成の立場です。その中で、今回、事業対象に沿線住民による多くの反対意見が出されてきた世田谷区京王電鉄高架化事業が含まれています。
地下化の技術の発展、交通需要の変化、環境重視、地震、風水害対策など、社会情勢が大きく変化する中で、最善の工法をと地下化を要求する住民との対話が十分であったとはいえません。
工事騒音や完成後の沿線環境悪化への住民の不安は、いまだ払拭されていません。住民の合意の得られていない事業が含まれる本事業案に対し反対を表明いたします。
以上です。
○曽根委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上で建設局関係を終わります。
○曽根委員長 これより環境局関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第百二十八号議案を議題といたします。
本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○曽根委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第百三十五号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、環境局所管分を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しております。
これより質疑を行います。
発言を願います。
○こいそ(明)委員 まず、私からは、ただいまの基金について、ゼロエミッション東京推進基金について伺いたいと思います。
ゼロエミッション東京推進基金は、二〇五〇年ゼロエミッション東京、二〇三〇年カーボンハーフの実現に向けて、令和元年度に設置をされたものであります。
今回、一千億円という、かなり多額の基金を積み増しするわけでありますけれども、補正予算案が今回計上されている中で、まず、この基金の設置趣旨、充当方針、改めて確認させていただきたいと思います。
○上田環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長兼務 ゼロエミッション東京推進基金は、都内からの二酸化炭素排出量を実質ゼロにするとともに、世界の脱炭素化にも貢献するゼロエミッション東京の実現に向け、再生可能エネルギー及び水素エネルギーの利用拡大、省エネルギーの推進、ZEVの普及、プラスチック対策等の施策を推進するため、令和元年度に設置したものでございまして、これらに係る事業への充当を想定してございます。
○こいそ(明)委員 ご答弁いただきましたけれども、改めて本基金の設置趣旨が分かったわけでありますけれども、これまで本基金の設置により、水素エネルギーの普及促進及び再生導入拡大など、東京都が具体的な事業の予算を措置する際に、活用できる財源として、安定的に諸事業に取り組む、その環境整備を整える、これは意義あるものだなというふうにも評価するところでもあります。
でありますが、次に、本基金が、今までお話があったかと思いますが、改めて、どのような事業にどれだけ使われてきたのか、具体的な活用実績及び成果について伺いたいと思います。
○上田環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長兼務 都はこれまで、本基金を効果的に活用し、ゼロエミッション東京の実現に向けた取組を強力に推進しており、令和五年度末までに合計約二百七十六億円の充当を予定してございます。
具体的には、水素ステーション整備など水素エネルギーの利用拡大、再エネの導入拡大、ZEV充電設備の普及促進に加えまして、区市町村のプラスチック対策等、サーキュラーエコノミーの実現に資する取組など、あらゆる分野の広範な取組に活用することで、各施策の進展につなげてきたところでございます。
○こいそ(明)委員 本基金が再エネ発電設備導入、サーキュラーエコノミーの推進をはじめ、水素エネルギーの普及促進など、環境局以外の事業にも充当されてきた。今後もそうだと思いますけどね。ゼロエミッション東京の実現に向けたインフラ整備などを財政面で支えていくということのお話を今聞かせていただきましたけれども、特に水素エネルギーの普及促進に関する事業は、産業労働局に移管されましたよね、環境局から。
ゼロエミッション東京の実現に向けては、もちろん、無論のこと、我が国の産業振興のまさに観点からも、極めてこれは重要な事業だと認識もいたしております。水素社会実現に向けて、特にやはり供給網ですね、サプライチェーンの、これ、一層の整備が求められていると思うんですね。その中におけるこのステーションの整備促進も、まだまだ全体的な、地方では、東京以外では比較的地場のステーションが整備されつつというか、割と整備され始めてきたんですね。ところが、東京の場合は、あまり芳しい数字が出ていないような感がするんですね。
そういうことを含めて、やはり地場、中小でも参入がやはりできるような、より使い道をしっかりと支援する、こういう観点も、これは産業労働局に行っちゃったんだから知らないよということじゃなくて、実際これだけ基金を積み上げて、東京全体のこのいわゆる事業推進を図っていくという観点から見れば、私はやっぱりそのような、ただ積み上げ、積み上げで、使うのは向こうだよと。一言、二言の話もなかなか、あるかどうか、こっちも知らないよであれば、これは何か政策として、なかなかどうなのかなと思うところがあるんですね。
さらに一層のこの面の対応が求められると思います。本基金を有効に活用しながら、ゼロエミッション推進をさらに進めていく、加速させていくという観点から、局同士でしっかりと連携し、取り組んでいただくことを要望させていただきたいと思います。
今回新たに一千億円、この積み上げ、先ほどいいましたけれども、とのことでありまして、これは大変大きな数字ですよね。これはいうまでもないけれども。
かなり、この数字の中でも、今後のやはり意欲的な、将来を見据えた中でということの思いは伝わります。今後の活用の見通しについて伺いたいと思います。
○上田環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長兼務 今後は、これまでの取組に加えまして、ペロブスカイト太陽電池をはじめとした最新の再エネ技術の早期社会実装のほか、グリーン水素の製造利活用、小売業の食品ロス削減に向けた支援など、関係各局と調整、連携しながら、本基金を有効に活用し、新たな施策に集中的に投資するなど、ゼロエミッション東京の実現に向けた取組をより一層加速化してまいります。
○こいそ(明)委員 水素エネルギーの普及拡大、これは何よりもやはり、いわゆる大気環境を浄化していくといいますか、低減させていく。高水準に持っていくといいますか、そういう意味でも必要だと思うんですね。次世代再エネ技術の早期社会実装にも、これはやはりしっかりと取り組んでいかなきゃいけない。
本基金を活用して、それに対する対応をしていくということのようでありますけれども、ぜひしっかりとこの辺り進めていっていただきたいなと思います。
とりわけ、これまでもといいますか、これは各先生方からもお話がありましたけれども、私も取り上げてまいりました、開発の後押しや実装を加速すべきという、いわゆるペロブスカイト太陽電池であります。日本で生まれて、そして主な原料であるヨウ素は国内調達が可能であるとこれまでいわれてきました。
日本の産業技術振興の観点からも、極めて有望な次世代太陽電池であるということは、これはもう衆目の一致しているところではないかと思うんですね。
その中でも、これは開発にしのぎを削る企業間のいろいろ努力もあると思いますけれども、これはやっぱり海外の諸外国も急追というか、もう物すごい勢いで取り組んでいるんですね、水素もそうなんだけれども。ですから、そういう意味合いからも、ぜひ後押しをさらにしていっていただきたい。
そういう中でも、やはり、これはもうここではあまり質問はいたしませんけれども、後日させていただきたいと思いますが、かといって、その耐用年数はじめ、当面、様々に解決、対応しなきゃいけないことも結構ありますよね、これ、現実問題として。
ですから、夢のというか、ドリーム、ドリームもいいんだけれども、現実的な中における、しっかりその対応を、これはきめ細かくしっかり対応していかなきゃいけない部分もあると思います。これは後日またやりますけれども。
また、航空業界では、二〇三〇年までに航空燃料の、これもいわれておりますけれども、一〇%、SAFに置き換える、もう国の方針が示されました。今後、廃食用油、廃棄物などからの国産SAF製造を進めていくためにも、本基金の有効といいましょうか、しっかりとした活用をする、さらなる取組の加速化を、この点からも図っていただきたいと思います。
また、水素を活用したe-fuelですね。これはもう、現在の供給網、やはりガソリンスタンド、ここのやっぱり現在設備機能でこのe-fuelを対応できるんですよね、これ。
ですから、そういう意味合いからも、やはり今、本当に加速度的にといいましょうか、非常に東京都内のGSは減少しています。そういう意味合いからも、やはり次の対応策として、ただZEV、ZEV、ZEVで、これも結構なんだけど、もう将来ありませんよといっているのと同じなんだよね。三〇年までには、もうこれ、こういう数字で、それこそ化石燃料はもう脱却していくんだと。
方針としては結構なんだけれども、しかし、今まで築き上げていた、やっぱり、まさにサプライチェーンですよ。この体制が非常にもろくも崩れ去ろうとしている現状もあるわけであって、そういう意味合いからも、e-fuel、これをしっかりとして、実用化に向けて、新たな技術開発、また実装により普及をさらに後押しをですね、これは一体となったっていいと思うんですよ。局も音頭を取ってもらって、それで産労もそうだろうしね。
こういう中で、ぜひこの技術の実装化に向けた事業にも本基金がしっかり活用できるのかという、この確認をまずさせていただきたいと思います。
○上田環境政策担当部長生物多様性担当部長DX推進担当部長兼務 本基金は、ゼロエミッション東京の実現に向けた施策を推進するために活用することとしてございまして、その実現に資する取組につきましては、充当の対象になるものと考えてございます。
○こいそ(明)委員 e-fuelが将来有望な技術開発に対して基金が活用できると、ご答弁いただきました。そうした取組を今後ともさらなる後押しをしっかりしていただきたいな、進めていただきたいなと要望します。
今後も必要に応じて、さらなる積み増しも検討するかもしれないですよね、これ、分からないけど。これはもうしようがない。状況によっては、そういうことがあり得ると思います。
中長期的なビジョンを各局と共有して、ゼロエミッション東京の実現により取り組んでいただくことを要望させていただき、以上とさせていただきます。終わります。
○原委員 令和五年度一般会計補正予算、環境局所管分について意見表明をいたします。
ゼロエミッション東京推進基金について減額補正、一億九千六百五十億円は、北十間川での小水力発電が契約不調になった結果の繰戻し金とのことで、これは問題ありません。
歳出予算一千億円は、同基金への積み増し分です。前回は令和元年度に三百億円だったことから見ても、三倍以上で、大きな額になります。ゼロエミへの加速的な本気の再エネ、省エネの取組が求められていることからも、大事な基金として予算を確保することは重要です。賛成をいたします。
問題は、ゼロエミッション東京推進基金条例、第一条、設置について、以下のように書かれていることです。
都内からの二酸化炭素排出量を実質ゼロにするとともに、世界の脱炭素化にも貢献するゼロエミッション東京の実現に向け、再生可能エネルギー及び水素エネルギーの利用拡大、省エネルギーの推進、電気自動車等のゼロエミッションビークルの普及、プラスチック対策等の施策を推進するため、地方自治法に基づき、ゼロエミ東京推進基金を設置するとされています。
使途について、水素エネルギーの利用拡大が含まれております。水素は、あくまで鉄鋼生産や国際海運、将来の再エネ電源の調整力など、限定的、補完的な用途に的を絞って利用することが世界の共通認識です。需要がないのをあえて掘り起こしてまで、あらゆる分野で水素を活用するというビジョンは誤りです。
とりわけ、精製時にCO2を大量排出する化石燃料由来の水素エネルギー、いわゆるグレー水素を含む使い方は、化石燃料を温存することとなり、ゼロエミに逆行することになります。
この基金の使途については、厳格に、真の意味で再エネ、省エネの事業に資するよう徹底を図っていただきたいです。
以上、意見を付して、採択すべきものと表明をいたします。
○曽根委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上で環境局関係を終わります。
○曽根委員長 これより付託議案の審査を行います。
第百三十三号議案及び第百三十五号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、環境・建設委員会所管分を一括して議題といたします。
本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
これより採決を行います。
初めに、第百三十三号議案を採決いたします。
本案は、起立により採決いたします。
本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○曽根委員長 起立多数と認めます。よって、第百三十三号議案は原案のとおり決定いたしました。
次に、第百三十五号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、環境・建設委員会所管分を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認めます。よって、第百三十五号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、環境・建設委員会所管分は原案のとおり決定いたしました。
以上で付託議案の審査を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時三十六分散会
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