環境・建設委員会速記録第十一号

令和五年十月三日(火曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長里吉 ゆみ君
副委員長須山たかし君
副委員長曽根はじめ君
理事柴崎 幹男君
理事成清梨沙子君
理事小磯 善彦君
漢人あきこ君
もり  愛君
原  純子君
渋谷のぶゆき君
伊藤こういち君
こいそ 明君
山田ひろし君
たきぐち学君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長栗岡 祥一君
次長宮澤 浩司君
理事高崎 秀之君
総務部長緑川 武博君
建設局東京都技監建設局長兼務中島 高志君
次長古屋 留美君
道路監花井 徹夫君
総務部長荒井 芳則君

本日の会議に付した事件
付託議案の審査(決定)
・第百七十四号議案 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
・第百八十七号議案 土地の買入れについて
特定事件の継続調査について

○里吉委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査及び特定事件の閉会中の継続調査の申出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十四号議案及び第百八十七号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申出がありますので、これを許します。

○漢人委員 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例について意見を述べます。
 今回の条例改正は、二〇五〇ゼロエミッション東京、二〇三〇カーボンハーフに必須の産業、業務部門のCO2排出量削減の決め手となる大規模事業所に対するキャップ・アンド・トレード制度と、その他の中小規模事業所の地球温暖化対策報告書制度の強化を内容とするものです。
 特にキャップ・アンド・トレードは、東京都が先駆的に取り組み、成果を上げてきた注目の制度でもあります。環境基本計画の改定、審議会での議論、パブコメなど、事業者の理解も得るため、二年半にわたる準備期間を設け、意欲的な内容で提案されたものとして評価し、担当の皆さんに感謝します。
 しかし、この一年、さらにこの数か月の間にも、グテーレス国連事務総長の言葉を借りれば、地球のあらゆる場所で起きている異常気象は、私たちが対応できる速度を超えていて、気候は崩壊しつつあります。先進国には二〇四〇年カーボンゼロが求められ、一刻の猶予もない状態です。
 今回の条例、制度改正が、このような事態に対して十分に対応する内容であるのかとの判断が迫られます。残念ながら、答えはノーです。
 先日の質疑で、今回の制度改正では、環境基本計画の産業、業務部門のCO2排出量半減という目標の実現は不可能であり、二〇三〇カーボンハーフは達成できないということを指摘しました。
 世界のCO2排出量第五位の日本の首都東京が、当然果たさなければならない二〇四〇年ゼロカーボンどころではありません。二〇四〇年ゼロカーボンに向けた環境基本計画の速やかな見直しと、本制度については対象事業所の拡大や義務やペナルティーの強化などが求められます。
 そのために必須なのは、二〇四〇カーボンゼロへの知事の決断、そして全庁的な取組です。気候崩壊の現状、そして必要な対策を最もよく分かっている環境局からの知事と庁内、そして事業者に対しての強力な発信に期待し、お願いをします。
 本条例については、進行する気候崩壊に対して全く不十分ではありますが、現状の対策からは大きく前進するものであることから、今後の早期の見直しを強く求めて賛成します。

○里吉委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 第百七十四号議案及び第百八十七号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認めます。よって、第百七十四号議案及び第百八十七号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○里吉委員長 次に、特定事件についてお諮りいたします。
 お手元配布の特定事件調査事項につきましては、閉会中の継続調査の申出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○里吉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○里吉委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、中島都技監から発言を求められておりますので、これを許します。

○中島東京都技監 発言のお許しをいただき、両局を代表いたしまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。
 今定例会に提案いたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。里吉委員長をはじめ、委員の皆様には熱心なご審議を賜り、誠にありがとうございました。
 委員会審議を通じまして皆様から頂戴いたしました貴重なご意見、ご指摘などにつきましては、今後の事業執行に反映させてまいりたいと存じます。
 今後とも、一層のご指導を賜りますようお願い申し上げまして、甚だ簡単ではございますが、お礼の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○里吉委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げます。
 この一年間、曽根副委員長、須山副委員長をはじめ、委員の皆様、また、環境局、建設局の皆様、議会事務局の皆様にも様々なご協力をいただきまして、審議を進めてくることができました。改めて心から感謝申し上げます。
 この間、委員の皆様には、様々な問題について活発に質疑をしていただきました。どれも今後の都政にとって重要な課題であり、理事者の皆様には委員会で出された議論、ぜひ都政へ反映していただけますよう、よろしくお願いいたします。
 今後も、委員の皆様、各分野で東京都政のためにご活躍いただきますことをご祈念いたしまして、甚だ簡単ではありますが、委員長としてのご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時六分散会

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