環境・建設委員会速記録第一号

令和四年二月十四日(月曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長曽根はじめ君
副委員長須山たかし君
副委員長里吉 ゆみ君
理事田村 利光君
理事関野たかなり君
理事加藤 雅之君
北口つよし君
漢人あきこ君
西山  賢君
星  大輔君
原  純子君
たきぐち学君
伊藤 ゆう君

欠席委員 一名

出席説明員
環境局局長栗岡 祥一君
次長笹沼 正一君
総務部長宮澤 浩司君
環境政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務上田 貴之君
地球環境エネルギー部長小川 謙司君
環境改善部長筧   直君
自然環境部長和田 慎一君
資源循環推進部長上林山 隆君
調整担当部長風祭 英人君
建設局局長中島 高志君
次長須藤  栄君
道路監奥山 宏二君
総務部長小林 忠雄君
道路管理部長前田  豊君
道路建設部長花井 徹夫君
公園緑地部長植村 敦子君
河川部長齊藤 俊之君
公園計画担当部長根来 千秋君

本日の会議に付した事件
環境局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和四年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 環境局所管分
・令和三年度東京都一般会計補正予算(第十八号)中、歳出 環境局所管分
・高圧ガス保安法関係手数料条例の一部を改正する条例
・液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例
・電気工事士法関係手数料条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・廃棄物等の埋立処分計画の改定について
・第十三次東京都鳥獣保護管理事業計画の策定について
・第二種特定鳥獣管理計画(第六期東京都第二種シカ管理計画)の策定について
建設局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和四年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 建設局所管分
・令和三年度東京都一般会計補正予算(第十八号)中、歳出 建設局所管分
・東京都河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例
・東京都霊園条例の一部を改正する条例
・東京都葬儀所条例の一部を改正する条例
・令和四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について
・令和三年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更について
・都道の路線の認定及び廃止について
陳情の審査
(1)三第一一三号 野川流域河川整備計画の最上流部区間(未着手)整備の早期実施に関する陳情

○曽根委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、環境局関係の報告事項の聴取並びに建設局関係の陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより環境局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○栗岡環境局長 令和四年第一回定例会に提出を予定しております環境局関係の案件につきまして概要をご説明申し上げます。
 お手元の資料1、令和四年第一回都議会定例会提出予定案件の概要をご覧ください。
 今回提出を予定しております案件は、予算案二件及び条例案三件でございます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。予算案の概要につきましてご説明申し上げます。
 まず、1、令和四年度一般会計当初予算(環境局所管分)でございます。
 (1)、一般会計当初予算計上額でございます。
 歳出予算は一千百八十四億二千六百万円を計上しております。歳入予算は二百七十二億四千三百三十八万七千円を見込んでおりまして、差引一般財源充当額は九百十一億八千二百六十一万三千円となっております。
 歳出予算は、令和三年度当初予算と対比いたしまして、六百四十六億一千四百万円の増、率にして一二〇・一%の増となっております。
 次に、(2)、令和四年度予算案の基本的な考え方でございます。
 令和四年度予算は、都政に課された使命を確実に果たし、次なるステージへと力強く歩みを進めることで、希望ある未来を切り開いていく予算と位置づけております。
 この中で、環境局の令和四年度予算は、こうした方針及び東京都環境基本計画や、昨年度末に策定いたしましたゼロエミッション東京戦略二〇二〇 Update & Reportなどを踏まえ、ゼロエミッション東京の実現に向けた取組、自然豊かで多様な生き物と共生できる都市環境の継承、快適な大気環境、良質な土壌、水循環の確保と廃棄物の適正処理の促進などに資する各種施策をサステーナブルリカバリーの視点でバージョンアップし、都民、事業者のご協力の下、着実かつスピーディーに展開していくために必要な経費を計上しております。
 とりわけ二〇五〇年に向けては、二〇三〇年までの行動が極めて重要であると認識しておりまして、二〇三〇年カーボンハーフの実現に向けて取組を強化してまいります。
 二ページをお開き願います。(3)、主要事業でございます。
 令和四年度予算案では、環境局の事業の体系を大きく三つに区分してございます。
 以下、それぞれの区分ごとに主な事業を申し上げます。
 ア、ゼロエミッション東京の実現に向けた取組でございます。
 まず、(ア)、エネルギーセクターといたしまして、再生可能エネルギーの基幹エネルギー化に向けた取組として、災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業などでございます。
 また、水素エネルギーの普及拡大等に向けた取組として、燃料電池自動車導入促進を含むZEV導入促進事業などでございます。
 次に、(イ)、都市インフラセクターといたしまして、ゼロエミッションビルの拡大に向けた取組として、大規模事業所に対する温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度の運用などでございます。
 また、ゼロエミッションビークルの普及促進に向けた取組として、ZEV導入促進事業などでございます。
 三ページをお開き願います。次に、(ウ)、資源・産業セクターといたしまして、3Rの推進に向けた取組として、資源循環施策の新たな展開でございます。
 また、プラスチック対策として、革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクトなどでございます。
 そして、食品ロス対策として、食品ロス、食品廃棄物対策の推進などでございます。
 さらに、フロン対策として、先進技術等を活用したフロン排出削減推進事業などでございます。
 次に、(エ)、気候変動適応セクターといたしまして、適応策の強化に向けた取組として、気候変動適応に係る企画調整等でございます。
 また、(オ)、共感と協働といたしまして、環境における国際連携の推進でございます。
 四ページをお開き願います。イ、自然豊かで多様な生きものと共生できる都市環境の継承でございます。
 生物多様性の保全、緑の創出に向けた取組として、都民が親しむ保全地域プロジェクトなどでございます。
 また、生物多様性の保全を支える環境整備と裾野の拡大に向けた取組として、自然公園の整備などでございます。
 ウ、快適な大気環境、良質な土壌、水循環の確保と廃棄物の適正処理の促進でございます。
 大気環境等のさらなる向上に向けた取組として、揮発性有機化合物、VOC対策の推進などでございます。
 また、化学物質による環境リスクの低減に向けた取組として、土壌汚染対策関連手続のデジタル化と関連情報のオープンデータ化でございます。
 そして、水環境の向上に向けた取組として、清流復活関連施設の維持管理でございます。
 さらに、静脈ビジネスの発展及び廃棄物の適正処理の促進に向けた取組として、ポリ塩化ビフェニル、PCB廃棄物対策でございます。
 最後に、災害廃棄物対策の強化に向けた取組として、東京都災害廃棄物処理計画に基づく災害廃棄物対策でございます。
 以上、令和四年度一般会計当初予算の概要についてご説明申し上げました。
 引き続き、五ページをお開き願います。2、令和三年度一般会計補正予算(環境局所管分)でございます。
 執行実績を踏まえ、現時点で不用となることが明らかな事項や、都債充当分の調整等について予算上の対応を行うものでございます。
 (1)、一般会計補正予算計上額でございますが、歳入予算につきまして、十億九百八十万円を減額計上しております。歳出予算につきまして、十五億八千四百四十万八千円を減額計上しております。
 (2)、補正事項でございますが、歳入予算につきまして、繰入金及び都債充当額を更正するため、繰入金について千七百八十万円の減額補正、都債について九億九千二百万円の減額補正を行うものでございます。
 次に、歳出予算につきまして、事業費について現時点で不用額となることが明らかな事項について、十五億八千四百四十万八千円の減額補正を行うものでございます。
 また、歳出予算の財源更正といたしまして、繰入金及び都債充当分の調整に伴いまして、十二億九千二百万円の一般財源への更正を行うものでございます。
 以上、令和三年度一般会計補正予算の概要につきましてご説明申し上げました。
 続いて、六ページをお開き願います。条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部を改正する政令の施行に伴い、改正を要する条例が三件ございます。
 1、高圧ガス保安法関係手数料条例の一部を改正する条例につきましては、高圧ガス製造保安責任者試験手数料及び高圧ガス販売主任者試験手数料の額を改めるものでございます。
 2、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例につきましては、保安確保機器認定申請手数料、液化石油ガス貯蔵施設等変更許可申請手数料及び液化石油ガス設備士試験手数料の額を改めるものでございます。
 3、電気工事士法関係手数料条例の一部を改正する条例につきましては、電気工事士免状書換手数料の額を改定するものでございます。
 以上、今定例会に提出を予定しております案件の概要につきましてご説明申し上げました。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○宮澤総務部長 それでは、令和四年第一回定例会提出予定案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、お手元の資料2をご覧ください。令和四年度一般会計当初予算事業別概要でございます。
 なお、金額につきましては、原則として百万円未満を四捨五入してご説明させていただきます。
 表紙から二枚をおめくりください。当初予算総括表でございます。
 次のページ、一ページをお開きください。まず、1、歳入予算でございます。
 使用料及び手数料から都債まで、合わせまして二百七十二億四千三百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ九十二億三千七百万円の減となっております。
 二ページをご覧ください。2、歳出予算でございます。
 環境局合計で一千百八十四億二千六百万円を計上しており、前年度当初予算に比べ六百四十六億一千四百万円の増となっております。
 3、一般財源充当額は九百十一億八千三百万円で、前年度当初予算に比べ七百三十八億五千百万円の増となっております。
 恐れ入ります、三ページをご覧ください。繰越明許費でございます。
 自然公園整備及び小笠原公園整備におきまして、年度内に支出が終わらない見込みのあるものにつきまして、合計で一億三千三百万円を計上しております。
 四ページをご覧ください。5、債務負担行為でございます。
 債務負担が発生する都有施設への再生可能エネルギー発電設備設置工事などに係る経費として、合計で十四億一千八百万円を計上しております。
 五ページをご覧ください。予算の性質別内訳をお示ししております。
 一枚おめくりください。続きまして、Ⅱ、当初予算事業別概要につきましてご説明申し上げます。
 七ページをご覧ください。環境局の予算科目は、環境管理費、環境保全費、廃棄物費の三つの項から成っております。
 七ページは一つ目の項の環境管理費でございまして、歳出計の欄にありますように四十億九千八百万円を計上しております。
 八ページをご覧ください。八ページから一〇ページにかけまして、環境管理費の内訳となっております。
 まず、八ページは一つ目の目の管理費でございまして、環境管理事務に従事する職員の給料、諸手当及び管理事務等に要する経費として二十二億四千三百万円を計上しております。
 九ページをご覧ください。二つ目の目の環境政策費でございまして、環境政策に要する経費として十億五千九百万円を計上しております。
 一〇ページをご覧ください。三つ目の目の環境科学費でございまして、環境に関する調査研究等に要する経費として七億九千七百万円を計上しております。
 一一ページをご覧ください。二つ目の項の環境保全費でございまして、一千五十八億一千四百万円を計上しております。
 一二ページをお開き願います。一六ページにかけまして、環境保全費の内訳となっております。
 まず、一二ページは一つ目の目の管理費でございまして、環境保全事業に従事する職員の給料及び諸手当に要する経費として二十二億二千万円を計上しております。
 恐れ入ります、一三ページをご覧ください。二つ目の目の地球環境エネルギー費でございまして、地球環境エネルギー対策に要する経費として九百十八億七千九百万円を計上しております。
 一五ページをご覧ください。三つ目の目の環境改善費でございまして、環境改善に要する経費として二十七億四千三百万円を計上しております。
 一六ページをお開きください。四つ目の目の自然環境費でございまして、自然環境対策に要する経費として八十九億七千二百万円を計上しております。
 一七ページをご覧ください。三つ目の項の廃棄物費でございまして、八十五億一千四百万円を計上しております。
 一八ページをご覧ください。二〇ページにかけまして、廃棄物費の内訳となっております。
 まず、一八ページは一つ目の目の管理費でございまして、廃棄物対策事業に従事する職員の給料、諸手当及び管理事務に要する経費として十二億三千八百万円を計上しております。
 一九ページをご覧ください。二つ目の目の廃棄物対策費でございまして、廃棄物対策に要する経費として六十三億七千百万円を計上しております。
 二〇ページをご覧ください。三つ目の目の施設整備費でございまして、海面処分場の建設整備に要する経費として九億六百万円を計上しております。
 以上、令和四年度一般会計当初予算事業別概要につきましてご説明申し上げました。
 続きまして、お手元の資料3をご覧ください。令和三年度一般会計補正予算説明書でございます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。1、歳入予算総括表でございます。
 歳入予算を補正する款は繰入金及び都債でございまして、環境局全体で十億一千万円を減額補正するものでございます。
 二ページをご覧ください。三ページにかけまして、歳入予算の補正の内訳についてご説明申し上げます。
 項は基金繰入金、目はゼロエミッション東京推進基金繰入金でございます。
 内訳につきましては、右側の説明の欄にございますとおり、ゼロエミッション東京推進基金からの繰入金について、一千八百万円を減額補正するものでございます。
 三ページをご覧ください。項は都債、目は環境債でございます。
 内容につきましては、右側の説明欄にございますとおり、保全緑地の公有化事業費、自然公園の整備事業費及び中央防波堤内側施設の整備事業費について、合計で九億九千二百万円を減額補正するものでございます。
 四ページをご覧ください。2、歳出予算総括表でございます。
 歳出予算を補正する款は環境費でございまして、環境局全体で十五億八千四百万円を減額補正するものでございます。
 五ページをご覧ください。六ページにかけまして、歳出予算の補正の内訳についてご説明申し上げます。
 項は環境保全費、目は地球環境エネルギー費及び自然環境費でございます。
 内容につきましては、右側の説明の欄にございますとおり、都有施設での再エネ利用を通じた島しょ地域におけるレジリエンス向上について、七億四千万円を減額補正し、また、自然環境費の財源を更正するものでございます。
 六ページをご覧ください。項は廃棄物費、目は廃棄物対策費及び施設整備費でございます。
 内容につきましては、右の説明欄にございますとおり、東京二〇二〇大会における使い捨てプラスチック対策及びBブロックの施設整備(単独)について、合計で八億四千四百万円を減額補正し、また、施設整備費の財源を更正するものでございます。
 以上、令和三年度一般会計補正予算案につきましてご説明申し上げました。
 続きまして、お手元の資料4をご覧ください。高圧ガス保安法関係手数料条例の一部を改正する条例につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。改正理由でございますが、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部を改正する政令の施行に伴い、手数料の額を改定する必要があるためでございます。
 内容についてでございますが、別表に規定する手数料の額を資料に記載のとおり改めるものでございます。
 二ページをご覧ください。施行日でございますが、令和四年四月一日としております。
 三ページから四ページは本条例、五ページから七ページは新旧対照表でございます。
 続きまして、資料5をご覧ください。液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。改正理由でございますが、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部を改正する政令の施行に伴い、手数料の額を改定する必要があるためでございます。
 改正の内容でございますが、別表に規定する手数料の額を資料に記載のとおり改めるものでございます。
 二ページをご覧ください。施行日でございますが、令和四年四月一日としております。
 三ページから四ページは本条例、五ページから六ページは新旧対照表でございます。
 続きまして、資料6をご覧ください。電気工事士法関係手数料条例の一部を改正する条例につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。改正理由でございますが、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部を改正する政令の施行に伴い、手数料の額を改定する必要があるためでございます。
 改正の内容でございますが、別表に規定する手数料の額を資料に記載のとおり改めるものでございます。
 施行日につきましては、令和四年四月一日としております。
 二ページは本条例、三ページは新旧対照表でございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○曽根委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○里吉委員 それでは、予算質疑に関わりまして、資料要求させていただきます。
 まず一つ目、都内の温室効果ガスの年間排出量の推移。
 二、都内の二酸化炭素排出量の部門別推移。
 三、都内のエネルギー消費量の部門別推移。
 四、再生可能エネルギーによる都内電力利用割合、過去五年分。
 五、太陽熱利用の施設、設備設置に関わる補助制度と額の推移、五年分。
 六、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質濃度の全国上位十局の推移。
 七、昨年度の微小粒子状物質、PM二・五濃度の測定結果。
 八、保全地域に関わる指定面積、公有化面積、公有化予算及び公有化決算額、過去十年分。
 九、保全地域における希少種の状況。
 十、緑被率、みどり率の推移。
 十一、自動車交通量の推移、過去十年分。
 十二、建設汚泥の発生量、過去五年分と大口の排出現場。
 十三、日本からの廃プラスチック輸出量の推移、国と地域でお願いします。
 最後、十四、区市町村で回収している容器包装プラスチック量とリサイクル量とその合計、直近の結果を区市町村別でお願いします。
 以上です。

○漢人委員 予算に関して、六点お願いいたします。
 一つ目、水素ステーションの都内整備実績。
 二つ目、グリーン水素の生産計画。
 三つ目、東京ゼロエミ住宅導入促進事業の実績。
 四つ目、集合住宅と戸建て住宅のCO2排出量の比較。
 五つ目、既存住宅の断熱補助の実績。
 最後です。区市町村との連携による地域環境力活性化事業の再生可能エネルギー由来電気の導入拡大事業の補助実績。
 以上六点、よろしくお願いいたします。

○曽根委員長 ただいま里吉副委員長、漢人委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○曽根委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○風祭調整担当部長 このたび、廃棄物等の埋立処分計画を改定しましたので、ご報告申し上げます。
 資料7が計画の概要、資料8が計画の本編でございます。
 それでは、お手元の資料7に基づき、ご説明させていただきます。本計画の策定に当たりましては、関係各局と調整を図りながら、環境局と港湾局の両局で取りまとめました。
 初めに、1、計画改定の背景でございます。
 本計画は、都の埋立処分場に受け入れる廃棄物等の種類、埋立処分量などを定め、計画的に使用することにより、埋立処分場の延命化を図ることを目的に、おおむね五年ごとに改定しております。
 次に、2、計画期間でございます。
 令和四年度から十八年度までの十五年間の計画となっております。
 次に、3、改定計画のポイントでございます。
 廃棄物等のさらなる減量化、リサイクルの推進により、総埋立処分計画量を既定計画と比較して約九%削減する計画といたしました。
 次に、4、廃棄物等の種類別受入方針でございます。
 区部から受け入れる一般廃棄物については、中間処理を行うことを前提に、全量を受け入れることとしております。
 産業廃棄物については、都内中小企業から排出される産業廃棄物を中間処理し、受入れ基準を満たすものを一定量受け入れることとしております。
 二ページをご覧ください。5、埋立処分計画量でございます。
 十五年間の埋立処分計画量を記載してございます。改定計画では、廃棄物系については、小計の欄にあるとおり一五%の削減、土砂系については、小計の欄にあるとおり七%の削減を行うこととしております。
 総埋立処分計画量は、先ほど申しましたように、九%削減する計画といたしました。
 最後に、6、新海面処分場の容量増大を図る施策でございます。
 深掘りと沈下促進、しゅんせつ土減量化を港湾局が実施してまいります。
 以上、簡単ではございますが、廃棄物等の埋立処分計画の改定についてご説明させていただきました。

○和田自然環境部長 第十三次東京都鳥獣保護管理事業計画の策定についてご説明いたします。
 お手元の資料9をご覧ください。1、計画策定の目的でございます。
 人と野生鳥獣との共生の確保及び生物多様性の保全を基本として、野生鳥獣を適切に保護及び管理するとしております。
 2、鳥獣保護管理事業計画についてでございます。
 国が定めた基本的な指針に即して、都の実情を踏まえた第十三次東京都鳥獣保護管理事業計画を策定します。
 計画の期間は、令和四年四月一日から令和九年三月三十一日まで、対象区域は、島しょ地域を含む都内全域でございます。
 3、計画の主な変更点等でございます。
 (1)、鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の許可に関する事項として、ウミネコ及びムクドリによる生活環境被害に対応するため、予察捕獲を可能としております。
 また、禁止鳥獣に指定されているツキノワグマについて、狩猟禁止を継続するとしております。
 (2)、鳥獣保護管理事業の実施体制に関する事項として、有害鳥獣捕獲等を行う担い手不足を解消するため、担い手育成の取組を実施するとしております。
 (3)、その他の事項として、鳥類の鉛中毒の発生防止について、普及啓発など取組を強化するとしております。
 また、ニホンジカ等の大型獣類の市街地出没への対応に関する取組を実施するとしております。
 これまでの検討経過でございます。
 令和三年五月に自然環境保全審議会に諮問後、同審議会鳥獣部会での審議を経て、本年二月九日の同審議会で計画案を承認いただきました。
 今後のスケジュールでございます。
 現在実施しているパブリックコメントを踏まえ、計画の最終案を作成し、三月下旬に同審議会より答申をいただく予定です。
 詳細については、資料10をご覧ください。
 以上、簡単ではございますが、第十三次東京都鳥獣保護管理事業計画の策定についてご説明させていただきました。
 引き続きまして、第二種特定鳥獣管理計画(第六期東京都第二種シカ管理計画)の策定についてご説明いたします。
 お手元の資料11をご覧ください。1、計画策定の目的でございます。
 森林生態系の保全、回復及び農林業被害軽減のため、鳥獣保護管理法に基づく第二種特定鳥獣管理計画として策定しております。
 2、管理すべき鳥獣の種類は、ニホンジカ。
 3、計画期間は、令和四年四月一日から令和九年三月三十一日まででございます。
 4、計画の対象とする区域でございます。
 八王子市の一部、青梅市、あきる野市、日の出町、檜原村及び奥多摩町でございます。
 5、現状と課題でございます。
 分布域は東や南へ拡大し、推定生息数は令和元年度末で約三千五百頭と横ばい傾向でございます。
 また、高標高域に生息密度が高い区域があり、高尾山一帯でも鹿の確認頻度が増加傾向でございます。
 6、主な取組等でございます。
 市町村は農林業の区域を中心に捕獲を実施し、都は市町村の支援を強化しております。
 また、都は生態系保全の観点から捕獲を実施するとしております。
 これまでの検討経過でございます。
 令和三年五月に自然環境保全審議会に諮問後、東京都シカ管理計画検討会及び同審議会鳥獣部会での審議を経て、本年二月九日の同審議会で計画案を承認いただきました。
 今後のスケジュールでございます。
 現在実施しているパブリックコメントを踏まえ、計画の最終案を作成し、三月下旬に同審議会より答申をいただく予定です。
 詳細については、資料12をご覧ください。
 以上、簡単ではございますが、第二種特定鳥獣管理計画(第六期東京都第二種シカ管理計画)の策定についてご説明させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

○曽根委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で環境局関係を終わります。

○曽根委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○中島建設局長 それでは、令和四年第一回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 予定案件は、予算案二件、条例案三件、事件案三件でございます。
 お手元の資料1、令和四年度主要事業及び提出予定案件の概要をご覧ください。
 一ページをお開きください。まず、予算案に関連いたしまして、令和四年度主要事業の概要についてご説明いたします。
 道路、河川、公園などの都市基盤は、都市活動や都民生活を支える上で欠かすことのできない極めて重要なものであり、切迫する首都直下地震などから都民の生命と財産を守る大切な役割を担っております。
 建設局は、快適で利便性の高い都市、安全で美しいまちの実現を図るため、幹線道路をはじめ、人に優しい歩行空間、水害から都市を守る河川、ゆとりと潤いを創出し、災害時の活動拠点や避難場所になる公園など都市基盤の整備を推進しております。
 首都東京として、災害への備えに万全を期すとともに、新型コロナウイルス感染症対策等を踏まえながら、東京二〇二〇大会の開催への取組をレガシーに発展させますとともに、都市基盤施設の効果的、重点的な整備と適切な維持管理を通した万全の危機管理によりまして、都民の安全と安心を守り、次世代に良好な社会資本を継承するための予算を編成いたしました。
 令和四年度の予算案は、一般会計、土木費で五千八百五十五億円となっております。
 デジタル技術活用等による構造改革を踏まえつつ、東京をより持続可能な都市へと進化させるためには、安心で暮らしやすい社会の実現、国際競争力と経済活力の強化、環境に配慮した魅力ある都市づくりなどの課題に取り組みますとともに、防災対策のさらなる強化充実を図り、高度防災都市づくりを積極的に推進する必要がございます。
 今後とも、職員が一丸となって都市基盤整備のより一層の推進を図り、東京をさらに安全で機能的、魅力的な都市へと進化させてまいります。
 それでは、順次、事業別にご説明申し上げます。
 最初に、道路事業でございます。
 震災時に、特に甚大な被害が想定されます木造住宅密集地域における特定整備路線につきましては、関係権利者の生活再建に十分配慮し、理解と協力を得ながら事業を推進してまいります。
 首都圏三環状道路のうち、東京外かく環状道路につきましては、工事の安全を最優先に事業を進めることを国など事業者に求めますとともに、受託しております用地取得を推進してまいります。
 なお、一昨年十月に調布市において発生した陥没事故を受けた対応といたしまして、引き続き国など事業者に対し、地元住民の不安払拭に向けて、地元自治体と連携し、丁寧な説明やきめ細やかな対応を行うことなどを求めてまいります。
 二ページをご覧ください。都市の骨格を形成する幹線道路の整備につきましては、区部では放射第二五号線や環状第二号線などにおきまして整備を進めますとともに、多摩地域では府中所沢鎌倉街道線や新青梅街道などの整備を進めてまいります。
 また、骨格幹線道路を補完し、地域生活を支える地域幹線道路では、補助第二三〇号線や日野三・四・三号線などにおきまして整備を推進してまいります。
 連続立体交差事業につきましては、京王京王線の笹塚駅から仙川駅間や西武新宿線の東村山駅付近などのさらなる事業推進を図ってまいります。
 多摩都市モノレールの整備では、多摩地域のアクセス利便性や生活利便性の向上を図るため、上北台から箱根ケ崎間の延伸の事業化に向けて、インフラ部の整備に係る現況調査及び設計等を進めてまいります。
 橋梁の整備では、等々力大橋や関戸橋などの新設、架け替えを進めてまいります。
 また、予防保全型管理による長寿命化を推進するほか、定期健全度調査結果などに基づく橋梁の補修、補強を推進いたします。
 道路補修につきましては、遮熱性舗装や保水性舗装を路面補修工事に併せて実施いたします。
 道路災害防除につきましては、山岳道路におきまして、令和元年東日本台風など、近年の災害の教訓を踏まえまして、優先路線で擁壁等を新規に整備いたしますとともに、既設斜面における経年劣化対策を拡大するなど、防災力の向上を図ってまいります。
 無電柱化事業では、令和三年六月に改定いたしました東京都無電柱化計画に基づきまして、都道におきましては、震災対策上重要な位置づけにある第一次緊急輸送道路や、利用者の多い主要駅周辺等を中心に整備を推進いたします。
 また、島しょ地域におきましては、令和四年一月に策定いたしました東京都島しょ地域無電柱化整備計画に基づきまして、緊急整備区間全線で設計に着手するなど、事業を推進いたします。
 区市町村道の無電柱化につきましては、無電柱化チャレンジ支援事業制度による補助を行うなど、財政的、技術的支援により整備を加速させてまいります。
 特に、島しょ地域におきましては、町村や電線管理者等と調整の上、先行実施する島を選定いたしまして、都道のみならず町村道の無電柱化を促進し、一島丸ごと電柱のない島を目指してまいります。
 自転車通行空間の整備では、令和三年五月に策定いたしました東京都自転車通行空間整備推進計画に基づきまして、車道の活用を基本とした自転車レーンなど、地域の道路事情に応じた整備形態により、誰もが安全で安心して移動できる自転車通行空間の整備を推進してまいります。
 道路のバリアフリー化では、主要な駅と公共施設、福祉施設などを結ぶ都道におきまして、段差の解消や視覚障害者誘導用ブロックなどの設置を進めてまいります。
 また、特定道路に指定された区市町村道につきまして、区市町村への財政支援を実施するなど、国や区市町村と連携した面的なバリアフリー化を進めてまいります。
 三ページに移りまして、多摩地域を重点とした歩道の整備を進めますとともに、交差点すいすいプランや、みちづくり・まちづくりパートナー事業を実施してまいります。
 次に、河川事業でございます。
 激甚化、頻発化する豪雨から都民の生命と暮らしを守るため、石神井川や空堀川など二十八河川におきまして、護岸の改修を着実に進めますとともに、工事中の環状七号線地下広域調節池や谷沢川分水路などに加えまして、目黒川流域で新たな調節池の基本設計に着手するなど、十四施設の整備等を推進いたします。さらに、神田川等九河川で新たな調節池の事業化に向けた検討を引き続き進めてまいります。
 また、令和四年度より、気候変動の影響による降雨量の増加や海面上昇、台風の大型化等を考慮いたしまして、今後目指すべき整備目標や、地下河川を含めました施設整備方針等を示す河川施設の在り方策定に向けた取組を実施してまいります。
 多摩地域の河川におきましては、狭隘箇所や蛇行区間の局所改良によりまして、護岸の強化や溢水対策を実施してまいります。
 都民の迅速な避難行動につながるソフト対策として、河川監視カメラ等の設置拡大や、水防災総合情報システムの強化等を進めてまいります。
 東部低地帯におきましては、耐震対策の新たな対象範囲や事業期間を示しました河川施設整備計画(第二期)を令和三年十二月に策定いたしました。令和四年度は、新中川など二十一河川、亀島川水門など十三施設で耐震対策工事等を進めてまいります。
 また、隅田川を中心にテラスの連続化や照明施設などを整備し、歩行者の利便性や回遊性の向上による水辺空間のにぎわい創出と魅力の向上を図ってまいります。
 土砂災害から都民の生命と財産を守るため、砂防堰堤などの着実な整備に加え、ソフト対策を推進してまいります。
 次に、公園事業でございます。四ページをご覧ください。
 令和四年度は、練馬城址公園などで用地取得を進め、高井戸公園などで造成を行うとともに、小石川後楽園など八庭園におきましては、保存、復元事業等を進めてまいります。
 また、ユニバーサルデザインに配慮した遊具を設置した広場の整備につきましては、令和三年度に創設いたしました区市町村に対する補助を引き続き実施し、整備を促進してまいります。
 また、震災時の救出救助活動拠点や避難場所となる都立公園の防災機能強化として、夜間照明の充実や非常用発電機の整備を実施してまいります。
 あわせまして、都立公園の魅力や価値を向上させるため、新たに大花壇やLEDイルミネーションによる四季を通じた花と光の演出や、代々木公園における水景施設の改修などを実施いたします。
 動物園では、希少動物の保護繁殖を図るとともに、来園者サービスを向上させるため、令和四年度は、恩賜上野動物園において表門周辺施設の整備を、多摩動物公園ではシマウマ・オリックス舎の整備を進めてまいります。また、葛西臨海水族園の再整備に向け、事業者を決定し整備に着手いたします。
 霊園葬儀所では、青山霊園などにおきまして再生事業を進めてまいります。また、青山葬儀所の解体を進めますとともに、瑞江葬儀所の建て替えを実施いたします。
 次に、その他事業といたしまして、多摩・島しょ地域のまちづくりを推進するため、市町村が施行する道路整備や公園整備などの土木事業に対する補助を引き続き実施いたします。
 また、公共事業の実施に伴い移転を余儀なくされる関係権利者の方々に対して、生活再建資金の貸付けや代替地のあっせんなどを行ってまいります。
 特に、特定整備路線の整備に当たりましては、民間事業者のノウハウを活用した相談窓口や優遇金利による移転資金貸付など、関係権利者のニーズに応じて生活再建をきめ細かく支援してまいります。
 以上が令和四年度主要事業の概要でございます。
 続きまして、令和三年度補正予算案の概要でございます。
 令和三年度予算の執行状況の精査の結果、土木費全体で七百七十七億円の減額補正を行います。
 五ページをご覧ください。続きまして、条例案ですが、東京都河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例外二件でございます。
 続きまして、事件案は、令和四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について外二件でございます。
 以上が令和四年度主要事業及び提出予定案件の概要でございます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○小林総務部長 第一回定例会提出予定案件の内容につきましてご説明申し上げます。
 最初に、令和四年度当初予算案でございます。
 お手元の資料2、令和四年度当初予算説明書をご覧ください。
 一ページをお開きください。令和四年度建設局予算総括表でございます。
 1、歳入歳出予算の一般会計、土木費の欄をご覧ください。四年度予算額は五千八百五十五億九百万円で、前年度と比較いたしますと二百八億七千四百万円、三・七%の増となっております。
 下段の左側、2、繰越明許費は、一般会計、土木費の欄にございますように、二十一事業、四百六十二億四千三百万円でございます。
 その右側、3、債務負担行為につきましては、八十六件、二千六百二十一億八千七百万円となっております。
 二ページをお開きください。一般会計(土木費)予算総括表でございます。
 億円未満を四捨五入いたしまして、上段の歳出予算五千八百五十五億円に対する特定財源は、下段の表、歳入の一行目にございますように四千六百七十六億円で、前年度と比較いたしますと二百三十八億円、四・八%の減となっております。これは主に都債の減によるものでございます。
 次に、三ページをお開き願います。ここからは歳出予算の内容につきまして、事項ごとにご説明いたします。
 番号1の道路の整備の予算額は百九十億円でございます。
 右側の概要欄の中ほど、事業内容をご覧ください。
 1、都市の骨格を形成する幹線道路の整備や、2、地域幹線道路の整備を進めてまいります。3、東京外かく環状道路の整備推進では、国から受託しております用地取得に関わる事務経費などを計上しております。さらに、多摩・島しょ地域に関わる事業といたしまして、4、山間・島しょ地域の振興を図る道路の整備や、6、第三次みちづくり・まちづくりパートナー事業等を進めてまいります。
 四ページをお開きください。2、街路の整備の予算額は千九百九十六億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、都市の骨格を形成する幹線道路の整備では、放射第二五号線や小平三・二・八号線などを、2、地域幹線道路の整備では、補助第一三三号線や日野三・四・三号線などを整備いたします。4、鉄道の連続立体交差事業の推進では、京王京王線など六路線七か所で事業を進めてまいります。5、多摩都市モノレールの整備では、上北台から箱根ケ崎間の延伸の事業化に向けて、インフラ部の整備に係る現況調査及び設計等を進めてまいります。
 また、下段に再掲で記載しております木密地域における特定整備路線は、放射第二号線など十八路線、三十か所で整備を推進いたします。
 五ページをお開き願います。3、橋梁の整備の予算額は二百七十一億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、橋梁の整備は、橋梁の新設、架け替えを進めるもので、2、橋梁の長寿命化は、予防保全型管理を実施することにより、橋梁の耐用年数を延ばすものでございます。3、橋梁補修は、定期健全度調査等に基づき、橋梁を計画的に補修してまいります。
 六ページをお開きください。4、道路の保全の予算額は三百七十五億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、路面補修では、遮熱性舗装など沿道環境に配慮した路面補修を実施してまいります。3、道路施設整備では、トンネルの予防保全型管理を推進するほか、道路照明のLED化を進めてまいります。4、道路緑化の推進では、植樹帯の再整備や街路樹診断等を実施してまいります。5、異常な天然現象に対する防災機能の強化では、令和元年東日本台風など、これまでの災害の教訓を踏まえ、山岳道路におきまして新たに優先路線を選定し、集中的に防災機能の強化を図ってまいります。6、既設斜面対策施設の経年劣化対策では、対象施設をこれまでのグラウンドアンカーに加え、のり枠や落石防止網等、その他の施設にも拡大して実施してまいります。
 七ページをお開きください。5、交通安全の予算額は四百十一億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、歩道整備では、吉野街道などの歩道整備や、不忍通りなど都道のバリアフリー化を進めてまいります。また、特定道路に指定された区市町村道について補助し、区市町村を支援してまいります。2、交差点改良では、第三次交差点すいすいプランなどを進めてまいります。3、無電柱化の推進では、都道における無電柱化を推進するとともに、区市町村への無電柱化補助を引き続き実施し、面的な無電柱化をさらに推進してまいります。また、新たに島しょ地域の町村道の無電柱化につきまして、地域特有の課題に対処するための調査に加え、測量、設計作業に着手いたします。あわせて、町村や電線管理者等と調整の上、先行実施する島を選定し、町村道も含めた島内完全無電柱化を推進してまいります。4、自転車通行空間の整備では、東八道路などで地域の道路事情に応じた整備を進めてまいります。5、道路附属物整備等では、東京ストリートヒューマン1st事業を実施し、まち並みと調和した歩道の景観を整備してまいります。
 八ページをお開き願います。6、河川の改修の予算額は五百三十七億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、中小河川の整備のうち、(1)、護岸の整備では、石神井川や善福寺川など二十八河川で護岸整備を実施いたします。(2)、調節池等の整備では、激甚化、頻発化する豪雨に対処する環状七号線地下広域調節池や谷沢川分水路など十三施設の整備等を推進してまいります。また、新たな調節池の事業化に向けた検討を進めておりまして、目黒川流域において基本設計に着手してまいります。また、2、河川防災の(3)、多摩河川の治水能力強化では、多摩地域の河川におきまして、狭隘箇所、蛇行区間の局所改良により、護岸の強化や溢水対策を実施してまいります。
 九ページをお開き願います。7、高潮防御施設の整備の予算額は三百十八億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、高潮防御施設の整備では、毛長川などで防潮堤の整備を、2、江東内部河川の整備では、横十間川などで護岸の整備を実施してまいります。3、東部低地帯における耐震、耐水対策の推進につきましては、現行計画に引き続く整備計画を令和三年十二月に策定いたしました。これに基づきまして、令和四年度は、新中川などの堤防や亀島川水門などの施設でさらなる対策の強化を進めてまいります。6、水辺の魅力を活かした東京の顔づくりでは、隅田川を中心に人々が集い、にぎわいが生まれる水辺空間の創出に向けた取組として、テラス連絡橋の整備などを実施してまいります。
 一〇ページをお開き願います。8、砂防海岸の整備の予算額は九十七億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 主に多摩・島しょ地域において、砂防や地滑り防止、海岸保全施設の整備、急傾斜地崩壊対策などを進めてまいります。
 一一ページをお開きください。9、都市公園の整備の予算額は四百十七億円でございます。
 概要欄の事業内容、1、都立公園の整備のうち、(1)、個性豊かな都立公園の整備では、練馬城址公園や大戸緑地などで、開園につながる用地取得や公園造成を進めてまいります。(3)、だれもが遊べる児童遊具広場整備補助では、区市町村に対する補助を引き続き実施し、整備を促進してまいります。(4)、世界をおもてなしする庭園の再生では、小石川後楽園などで保存、復元事業等を進めてまいります。2、都立公園の防災機能の強化充実では、防災公園の整備として、武蔵野公園などにおいて夜間照明の充実や非常用発電機の整備などを実施してまいります。
 一二ページをお開きください。上段の10、動物園の整備の予算額は三十三億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 1、恩賜上野動物園では、表門周辺施設の整備などを、2、多摩動物公園では、シマウマ・オリックス舎の整備などを行い、3、葛西臨海水族園では、老朽化が進む水族園の再整備に向け、事業者を決定し、整備に着手いたします。
 下段の11、霊園葬儀所の整備の予算額は四十一億円でございます。
 概要欄の事業内容をご覧ください。
 2、区部霊園の再生では、青山霊園などにおいて霊園の再生事業を進めてまいります。3、既設霊園、葬儀所の整備では、青山葬儀所の解体を進めるとともに、瑞江葬儀所の建て替えを実施いたします。
 一三ページをお開きください。上段の12、生活再建対策の予算額は十五億円で、生活再建資金の貸付けや代替地の購入を行ってまいります。特に、木密地域における特定整備路線の整備に当たりましては、引き続き生活再建に向けた支援策を実施してまいります。
 下段の13、市町村土木補助の予算額は五十六億円で、市町村が施行いたします道路整備、公園整備などの土木事業に対して補助を行ってまいります。
 一四ページをお開きください。14、その他投資的経費ですが、予算額は三百二億円で、主なものは、道路、河川の国直轄事業負担金でございます。
 一五ページをお開きください。15、都市基盤施設の良好な維持管理で、予算額は五百四十八億円でございます。
 概要欄の最上段記載のとおり、道路、河川、公園などの都市基盤施設を良好な状態に保つ維持、修繕等に加え、安全性や景観の向上などに重点を置いた管理を実施してまいります。
 一六ページをお開き願います。職員の給料、諸手当などの経常経費を記載してございます。
 次に、用地会計につきましてご説明いたします。
 一七ページをお開き願います。事業用地先行取得でございます。
 この経費は、財務局から当局が執行委任を受けまして、道路、河川、公園事業において用地を取得するものでございます。予算額は五十七億円でございます。
 一八ページをお開きください。繰越明許費でございます。
 事業の性質上、年度内に支出が終わらないおそれのあるものにつきまして、翌年度に継続して実施するため、あらかじめ繰越明許費を計上しております。
 対象は、一般会計、土木費で二十一事業、用地会計で三事業、予算額は合わせまして四百六十五億円でございます。
 続きまして、債務負担行為についてご説明いたします。
 お手元の資料3、令和四年度当初予算債務負担行為をご覧ください。
 一ページをお開き願います。債務負担行為は、工期が複数年にまたがり、分割契約が困難な工事などにつきまして、令和五年度以降の工事費等を、限度額を定め債務を予定するものでございます。
 一ページから一五ページには、事項ごとに期間、限度額、対象事業、理由を記載してございます。
 なお、一六ページからは工事等の内訳を、少し飛びまして、六六ページ以降は議会の議決を要します九億円以上の工事箇所等の図面を記載してございます。
 以上で令和四年度当初予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、令和三年度補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入ります、資料4、令和三年度補正予算説明書をご覧ください。
 一ページをお開き願います。令和三年度建設局予算総括表でございます。
 1、歳入歳出予算の一般会計、土木費の欄をご覧ください。
 今回の補正予算は七百七十六億五千三百万円の減額で、既定予算と合わせました補正後予算額は四千八百六十九億八千二百万円でございます。
 二ページをお開き願います。令和三年度一般会計(土木費)予算総括表でございます。
 下段の表をご覧ください。今回の歳出補正予算に対する特定財源でございますが、歳出予算額の補正に伴いまして、都債や繰入金などの財源更正を行うものでございます。
 三ページをお開きください。このページから一二ページまで、補正予算を計上する各事項につきまして、補正予算の科目、金額、経費内訳などを記載してございます。
 以上で令和三年度補正予算案の説明を終わらせていただきます。
 次に、資料5をご覧ください。条例案につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくり願います。今回提出を予定しております条例案三件の件名は、目次に記載のとおりでございます。
 恐れ入ります、一ページをお開き願います。条例案三件の概要をまとめたものでございます。条例案につきましては、本概要にてご説明申し上げます。
 整理番号1は、東京都河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例でございます。
 改正案の内容でございますが、工業用その他の流水占用料等の額を改定するものでございます。
 次に、整理番号2、東京都霊園条例の一部を改正する条例でございます。
 改正案の内容でございますが、一点目は、埋蔵施設等の使用料の上限額を改定するもの、二点目は、埋蔵施設等の管理料の上限額を改定するもの、三点目は、使用許可証承継交付等の手数料の額を改定するものでございます。
 最後に、整理番号3、東京都葬儀所条例の一部を改正する条例でございます。
 改正案の内容でございますが、瑞江葬儀所の使用料の上限額を改定するものでございます。
 なお、二ページ以降に議案及び新旧対照表を添付してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
 次に、資料6をご覧ください。事件案につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくり願います。今回提出を予定しております事件案三件の件名は、目次に記載のとおりでございます。
 一ページをお開き願います。整理番号1、令和四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担についてでございます。
 1、提案理由でございますが、本議案の提出は、地方財政法に基づき、東京都が施行する連続立体交差事業の実施に伴う令和四年度の費用につきまして、関係特別区、市の負担限度額を定めるに当たり、都議会の同意を得るためにお諮りするものでございます。
 2の関係特別区・市の負担限度額をご覧ください。連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区、市の負担につきまして、各鉄道と箇所別に、港区など十二区市の負担限度額を定めるものでございます。
 二ページをお開きください。整理番号2、令和三年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更についてでございます。
 1、提案理由でございますが、本議案の提出は、地方財政法に基づき、東京都が施行する連続立体交差事業の実施に伴う令和三年度の費用につきまして、関係特別区の負担限度額を改めるに当たり、都議会の同意を得るためにお諮りするものでございます。
 2の関係特別区の負担限度額をご覧ください。連続立体交差事業の実施に伴う費用について、事業の進捗に伴い、世田谷区など三区の負担限度額を改めるものでございます。
 三ページをご覧ください。整理番号3、都道の路線の認定及び廃止についてでございます。
 本議案の提出は、旧江戸川橋梁(仮称)の整備に伴いまして、新たに都道王子金町市川線を認定し、これと重複する都道王子金町江戸川線を廃止するものでございます。起点及び終点の所在地は記載のとおりでございます。
 四ページ以降に議案を添付してございますので、後ほどご覧いただければと存じます。
 以上で令和四年第一回定例会提出予定案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○曽根委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○原委員 資料要求をさせていただきます。
 一、建設局の事業別予算額、予算、決算額の推移、過去十年分。
 二、道路橋梁費における事業別財源内訳。
 三、直轄事業負担金の推移、過去十年分。外かく環状道路については再掲でお願いします。
 四、建設局に関わる中小企業への工事発注実績、過去十年分。
 五、建設局発注工事における事業別入札不調件数及び発生率。
 六、骨格幹線、地域幹線及び特定整備路線の箇所づけを区間名を付して、それぞれ総延長、進捗率、予算。
 七、都市計画道路の整備方針における未着手路線、建設局施行において。
 八、骨格幹線、地域幹線道路の事業化前の調査費計上路線、過去三年分。
 九、特定整備路線の境界立会い率及び用地取得進捗状況。
 十、契約案について、一般競争入札の経過が分かる資料。
 以上十点をお願いいたします。

○漢人委員 三点の資料をお願いします。
 一つ目は、都市計画道路小金井三・四・一号線及び三・四・一一号線の優先整備路線の決定において、地域の安全の向上を選定理由としたことを裏づける資料。
 二つ目、都市計画道路小金井三・四・一一号線の事業化に向けて必要となる手続について、重複する都市計画(武蔵野公園)の整理なども含めた一覧。
 三つ目、西部公園緑地事務所の建て替えに関する庁内での検討と市民、関係団体への説明の経過。
 以上三点、よろしくお願いします。

○曽根委員長 ただいま原委員、漢人委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○曽根委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情三第一一三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○齊藤河川部長 お手元配布の資料7、陳情審査説明表の整理番号1、陳情三第一一三号をご覧ください。
 本件は、野川流域河川整備計画の最上流部区間(未着手)整備の早期実施に関する陳情で、国分寺市の野川復活一万人署名市民連絡会代表の龍神瑞穂さん外一万三千八百十五人の方から提出されたものでございます。
 その要旨でございますが、都において、野川流域河川整備計画に定める小金井市と国分寺市の境にある鞍尾根橋から一級河川の終点であるJR中央線下流までの千七百五十メートルの最上流部区間について、河道拡幅を含めた護岸整備を早期に実施していただきたいというものでございます。
 この要旨に対する現在の状況でございますが、野川は国分寺市東恋ケ窪の大池に源を発し、南東に流れ、小金井市、三鷹市、調布市及び狛江市を経て、世田谷区二子玉川付近で多摩川に合流する延長約二十キロメートルの都市計画河川でございます。
 これまで水害の早期軽減を目指して、昭和五十年代より、下流から順次時間五十ミリの降雨に対応する護岸改修を進め、現在、鞍尾根橋下流まで整備が完了しております。
 本陳情の対象となっている鞍尾根橋から上流のJR中央線までの約一・八キロメートルにつきましては、現在、護岸の定期的な点検などによる適切な維持管理を実施しております。
 本区間は、計画流量に対して流下能力が不足していることから、河川整備計画において、今後改修が必要な区間として位置づけております。
 都は、中小河川の護岸整備に当たりましては、浸水被害の発生状況や流域の市街化の状況を踏まえて事業を実施してきておりますが、近年、本区間におきましては、降雨時の水位上昇も低く、河川からの溢水による浸水被害も発生していない状況でございます。
 また、本区間は約二十メートルの幅で都市計画決定されており、事業区域内には家屋が立ち並んでいる状況でございます。
 このことから、国分寺市は、まちづくりと野川の整備を促進するため、まちづくりと野川に関する懇談会を開催し、住民の意識醸成を図っております。
 今後、国分寺市の取組も注視しつつ、流域における降雨や本区間の水位上昇のモニタリングなどを引き続き行い、適切な時期に事業を実施してまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○曽根委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○星委員 近年、全国各地で毎年のように大規模な水害が発生をしております。こうした水害に対処していくには、河川整備が非常に重要であります。こうした状況などを踏まえ、本陳情は、野川の地元に住む皆さんの河川整備に対する期待が表れたものであります。
 そこで、野川の整備に関し、何点か質問をさせていただきます。
 まず、野川流域河川整備計画における本区間の位置づけについてお伺いをさせていただきます。

○齊藤河川部長 野川流域河川整備計画において、本区間は計画で定めた洪水を安全に流すための流下能力が不足していることから、河道拡幅を含めた護岸の整備を位置づけております。

○星委員 流下能力が不足していることから、護岸整備を実施する方針であるということが確認できました。現地を見させていただいても、非常に幅の狭い河川が住宅地の中を流れている状況であります。
 大雨のときなどは、河川沿いにお住まいの方は非常に心配なのではないかと思っておりますが、そこで、本区間における過去の溢水による浸水被害の発生状況についてお伺いさせていただきます。

○齊藤河川部長 過去三十年間、河川からの溢水による浸水被害の発生はございません。

○星委員 近年、浸水被害は発生していないということでありますが、大雨による危険な状況が発生しなかったのか、台風や集中豪雨のときの河川水位の状況についてお伺いさせていただきます。

○齊藤河川部長 過去三十年間で、鞍尾根橋観測所におきまして最高水位を観測したのは、時間最大五十八ミリの降雨を記録した平成十二年九月の集中豪雨時でございます。
 このときの水位は、河床から最大で約一・六メートルの高さまで上昇し、護岸の上端からは約〇・九メートル下までの高さでありました。

○星委員 時間五十ミリを超える豪雨が発生した場合でも、近年の実績としては溢水につながるような水位上昇が見られなかったということであります。
 先ほど、河川整備計画において護岸整備を実施する区間と位置づけられているとの答弁がありました。東京都は、都内全域の様々な箇所で護岸整備を行っておりますが、どのようなタイミングで事業を実施してきたのか、現在の中小河川における護岸の整備状況及び事業化する際の考え方についてお伺いさせていただきます。

○齊藤河川部長 中小河川において改修を必要とする区間は、四十六河川、三百二十四キロメートルであり、令和二年度末の護岸整備率は六八%となっております。令和三年度は、そのうち二十八河川で護岸整備を実施しております。
 護岸整備は、浸水被害の発生状況や流域の市街化の状況などを踏まえて事業化しております。

○星委員 事業化に当たりましては、浸水被害の発生状況などを踏まえて判断しているということであります。
 私の地元町田市の境川では、平成二十年に発生した浸水被害などを踏まえて、現在、金森調節池、また木曽東調節池の整備を進めるなど、河川整備が強化をされています。
 確認をさせていただいたところ、令和三年度の中小河川整備に関わる事業費、こちらは五年前の二倍強となっているところであります。まさに整備を加速している、そんな印象でありますけれども、都政の喫緊の課題となっている水害対策について、この実施に当たっては、限りある予算や人員を必要なところにぜひ配分していただいて、効率的に整備を実施していくことも重要であると考えております。
 そこで、本区間の事業化、こちらに関する考え方について、改めてお伺いさせていただきます。

○齊藤河川部長 本区間は、近年の降雨時における水位上昇も低く、河川からの溢水による浸水被害も発生していないため、引き続き流域における降雨や水位上昇のモニタリングなどを行い、適切な時期に事業を実施してまいります。

○星委員 適切な時期に事業を実施するとご答弁がありましたけれども、河川整備計画において護岸整備が必要な区間とされており、平成二十七年の我が会派の議員の一般質問におきましても、都は、今後とも市と連携をして、野川上流部の整備に向けて取り組んでまいりますと答弁をしているところであります。
 また、本陳情に関しまして、約一万四千人の署名が集まるなど、多くの方が整備を望んでいます。地元の皆さんが水害に対して危機意識を持っていることも踏まえまして、引き続き護岸整備の事業化に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 加えて、現状において、豪雨時における住民の安全性向上を図るためには、河川の水位が上昇した際に的確に避難に移れるよう、ソフト対策も併せて実施していくべきと考えますが、豪雨における河川の情報提供など、住民の安全性向上に関する都の取組について伺います。

○齊藤河川部長 河川の水位や映像を都民に分かりやすくリアルタイムに伝えるよう、水防災総合情報システムの改善を進め、迅速な避難行動につながる情報発信を強化しております。
 本区間におきましては、今後、豪雨時の急激な水位上昇等の状況を確実かつ速やかに伝える河川監視カメラの設置などを検討してまいります。

○星委員 本区間の事業実施までの間の対策として、河川の状況を自宅などで安全かつ正確に把握できる河川監視カメラの設置、こちらは非常に有効なのではないかと考えます。早期の設置に向け、しっかり検討を進めていただきたいと思います。
 本陳情は、地元の方を中心として、一万四千人という非常に多くの方の思いが詰まったものであります。都は、今後、事業化に向けたモニタリングなどを実施していくということでありますが、水位の上昇傾向を見ながら、そういった場合には、速やかに着手をしていただけるようにしっかりと準備をしていくことを求めます。
 また、河川整備計画では、野川流域の環境を地域の貴重な財産として次の世代へ継承していくことを第一に、行政と地域住民が連携して、治水、利水、環境の調和の取れた施策を積極的に推進し、将来にわたり水と緑に親しめる川であり続けることを理念としているため、事業の実施に当たりましては、河川整備にも配慮した整備を行うよう、都議会自民党として強く求めさせていただいて、質問を終わらせていただきます。

○関野委員 では、引き続き、野川流域河川整備計画の最上流部区間(未着手)整備の早期実施に関する陳情について、確認のために端的に三点ほどお伺いをさせていただきます。
 近年の豪雨増加傾向にある中、まず、現在の河川整備の状況、ここの部分について確認をさせていただきます。
 まずは、野川の護岸整備の状況と未整備の最上流部の状況についてお伺いをいたします。

○齊藤河川部長 野川につきましては、下流から順次護岸整備を進め、現在、鞍尾根橋上流の本陳情区間以外は既に整備が完了し、令和二年度末の護岸整備率は八六%となっております。
 本陳情区間は、約二十メートルの幅で都市計画決定されており、区域内には家屋が立ち並んでいる状況でございます。

○関野委員 ありがとうございます。令和二年末で八六%というようなことでありました。また、区間は約二十メートルの幅で都市計画決定もされているというようなところです。
 一方、野川では、野川流域連絡会という地域の活動が行われておりまして、そこで様々な意見交換などもされているというふうに存じています。
 そこで、野川流域連絡会の開催状況、これについてもお伺いをいたします。

○齊藤河川部長 野川流域連絡会は、流域住民や野川に関心を持つ団体、流域自治体及び都が情報、意見交換等を行うことを目的として、平成十二年八月に設置しております。総会につきましては、原則年二回としており、直近では本年一月に開催しております。また、定期的にフィールドワーク等の活動も実施しております。

○関野委員 ありがとうございます。このような地域の活動での意見の中で、環境の改善など、護岸整備に関する要望があったというふうにも聞いているところですが、今後、事業実施に向けて、都はどのような取組を行っていくのか、この点についての見解をお伺いいたします。

○齊藤河川部長 今後、住民の意識醸成を図るため、国分寺市が開催している懇談会の取組を注視しつつ、流域における降雨や本区間の水位上昇のモニタリングなどを引き続き行い、適切な時期に事業を実施してまいります。

○関野委員 ありがとうございます。今、三つの質問をちょっと行いまして、野川の現状を確認させていただきました。
 今回審議に入る前に、陳情者ともお会いをさせていただき、話を伺うと同時に、野川の現状も確認をいたしましたが、令和二年時点での整備率が先ほどあったように八六%となっており、また当時は下水など流入している状況でしたので、整備されるまでは国分寺の南町や東元町などで溢水や氾濫も起こっていたという状況であります。
 現状は、溢水や氾濫は起きておりませんが、今回の陳情者は、近年発生している集中豪雨など異常気象がいつ起こるのかとの心配や、また、住環境としての河川の親水整備に関心がある状況とも認識しております。
 その上で、先ほど、懇談会など国分寺市の取組についての答弁がありましたが、私としては、こうした市の取組に進展が見られ、まちづくりの計画が具体化されることが事業実施につながるのだろうというふうにも認識をいたしました。ぜひそうなるよう、都と市との連携を、取組をまずは要望しておきます。
 また、現地の状況は、川沿いに家屋が立ち並んでいる状況だと。また、事業実施には時間も要するというようなことを先ほども答弁をされましたが、署名者の中には整備区域に居住している方もいると聞いております。
 先ほどの他の委員の質問でもあったように、一万四千弱の署名があるところではありますが、ぜひ、今後の野川の事業を進めていくに当たって、地元の方々も参加している野川流域連絡会、ここにおいてモニタリング結果を定期的にしっかりと報告するなど、都、市の情報共有、これを図っていただき、しっかりと意見交換を行っていっていただくことを要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。

○里吉委員 それでは、私からも、野川流域河川整備計画の最上流部区間(未着手)整備の早期実施に関する陳情について質疑を行います。
 この野川ですが、国分寺市から流れ出して、国分寺崖線の裾野から湧出する湧き水を集めながら、国分寺市、小金井市、三鷹市などを流れて、世田谷区の二子玉川付近で多摩川に合流する川です。この川の河川敷、大変人気のスポットもたくさんありまして、大変自然を愛する皆様に大事にされている場所がたくさんございます。
 昨年五月に市内の有志の皆さんでグループをつくって、先ほど来ご説明ありましたけれども、十二月には一万三千筆の署名を集めて、今日、現時点では一万三千八百十五人もの皆さんの陳情が出されていること、陳情者の皆さんは、治水対策とともに、国分寺市内を唯一流れている野川について、古いコンクリートに囲まれた川を自然に親しめる水辺にしてほしい、こういう思いで陳情を出されたと伺いました。
 人口十二万の国分寺市で、もちろん市外の方の署名もあったとは思いますが、人口の一割を超える一万三千八百十五筆の署名を集められたことは本当にすごいことだと思いますし、都議会も都も重く受け止めなければならないと思います。
 小金井市から下流の部分は、治水、そして親水化の両面の整備がおおむね完了していると。貴重種を含む多種多様な動植物の生育、育成、繁殖環境になって、豊かな生態系が実現しているということです。
 その豊かな自然については、実は建設局河川部の皆さんのつくった、この河川沿いウォーキングマップ野川コースにも記載されています。野川ってどんな川と書いてありまして、水辺に近づきやすい川づくりがされており、河川敷に下りて歩くことができますというふうに書いてあるんですね。野川には、鳥や昆虫、魚、草花など、多種多様な動植物がいます。カワセミの写真まで載っていて、本当に野川っていい川なんだよと説明をされているわけです。
 しかし、これは小金井市までの鞍尾根橋までの区間であって、それより上流の国分寺市側に入ると、三面コンクリート、ずっとコンクリートの壁の下を川が流れているという風景が続くということです。
 最近の気候状況からも、治水対策の必要性今、それぞれ質疑がございました。こうした自然豊かな河川環境をつくってほしいという点からも、治水対策が必要だという点からも、陳情者の皆さんの要望はそのとおりだと思います。
 野川流域河川整備計画の、この最上流部区間の整備について、その必要性、目的についてどのように書かれているのか伺いたいと思います。

○齊藤河川部長 野川では、年超過確率二十分の一、時間最大六十五ミリの降雨に対応するため、河川整備を実施しております。
 本区間は、河川整備計画で定めた洪水を安全に流すための流下能力が不足していることから、河道拡幅を含めた護岸の整備を位置づけております。

○里吉委員 治水対策の面から、まだ流下能力が不足しているので必要だというご説明でしたけれども、今のご説明だと、必要性と目的は治水対策しかないように聞こえるんですね。平成九年に河川法も改正されて、今、河川の整備は、治水はもちろんですけれども、多様な生物の生息環境、景観、こういったものも目的には入っているのではないかと思いますが、もう一度お答えいただきたいと思います。

○齊藤河川部長 河川整備計画では、治水、利水、環境の調和の取れた施策を積極的に推進することとしております。
 整備に当たりましては、水害対策に万全を期した上で、親水性や生態系にも配慮した河川環境の保全や創出を図ることとしております。

○里吉委員 私も野川流域河川整備計画を読ませていただきましたけれども、もちろん目的の一番最初に、洪水による災害の発生の防止、これが出てくるのは当然だと思います。並列して、(1)が洪水対策で、二番目は河川の適正な利活用などがあって、三番目に河川環境の整備と保全に関する事項というのが並んでいますよね。その一番目と三番目にこの部分が該当するということで、整備方針が出されているわけですね。ですから、治水対策ということだけでなく、河川環境の整備についても必要性、目的の中に含まれているということで、改めて確認させていただきました。
 そして、次に、護岸の安全性についても伺いたいと思います。
 私も地域を歩きましたけれども、このコンクリートが大分古いということで心配の声がございました。護岸の整備はいつ頃行ったものなのか。また、定期的な点検を行っているというご説明を今いただきましたけれども、具体的にはどのような点検を行っているのか伺います。

○齊藤河川部長 本区間の護岸の竣工は昭和四十年代と思われます。また、護岸の点検は、河川法に基づく年一回の定期点検に加え、出水時の臨時点検を行っております。
 具体的には、東京都堤防等河川管理施設(土木施設)及び河道の点検結果評価要領に基づきまして、護岸の劣化や損傷などの状況につきまして、目視や打音などの点検を行っております。

○里吉委員 目視や打音で年一回定期点検を行っているということが分かりました。専門家の方に聞きましたら、ひびが入っていても、打音でどれぐらいの範囲にひびが広がっているのかというのは、きちんと点検すれば分かるということで、ひびがあれば薬剤を注入したりして補強する、多分そういったこともやられているんだと思います。
 しかし、いつ竣工したか、実は分からないんですよね。多分昭和四十年頃というふうにご答弁ありましたけれども、地元の方は多分昭和三十年代だったんじゃないかという方もいらっしゃいました。とにかく相当古いことだけは確かです。
 今、いつ大地震が起きてもおかしくないということで、近隣の住民の方からは地震で倒壊しないか心配する声もあると伺いました。年一回の点検は非常に大事ですので、きちんと行っていただきたいと思いますけれども、この面からも早期の整備を求める声があるということもお伝えしておきたいと思います。
 そして、護岸整備の優先順位なんですけれども、どのようにこれを見直していくのか、もしくはどのように決めるのか伺いたいと思います。

○齊藤河川部長 護岸整備は、浸水被害の発生状況や流域の市街化の状況などを踏まえて事業化してございます。

○里吉委員 浸水被害の発生状況だけですと、ここ三十年間ずっとそういう被害がないということで、ずっと整備されないんじゃないか。今、気候変動も激しいので、今まではないけれどもこれからあるかもしれないということや、それから、先ほど私も質問しましたけれども、治水対策を優先されるのは分かりますけれども、その点でも急いでほしいという声もたくさんありましたが、あわせて、ここは、あと残りこれだけやれば、野川は本当に歩いて楽しめる川として整備が完了するということで、最後、取り残された区間と、しかも国分寺市を唯一流れている川ということで、そういうことも判断する、総合的判断することに入れていただきたいというふうに思います。
 最後に、地元自治体である国分寺市からはどのような要望が出されているのか伺います。

○齊藤河川部長 国分寺市からは、早期に目に見える形で国分寺市域の一部分だけでも整備に着手していただきたい旨の要望を受けております。

○里吉委員 現地を陳情者の方に案内していただきながら歩きましたけれども、行かれた方、皆さん驚かれると思うんですが、本当に見事に小金井市側と国分寺市側の境、鞍尾根橋の左右で全く違う風景が広がっているわけです。
 行ったときは雪の次の日だったんですけれども、子供たちが川べりに下りて遊んでおりました。春になると桜も咲いて、先ほどご紹介しました河川部のつくった河川沿いウォーキングマップに載っているようなお散歩も楽しめる環境になっています。
 一方、国分寺市側の野川は、コンクリート三面張りの水路のままということで、住民の皆さんからも、また国分寺市からも、早期に整備に着手を求める要望が出されているということですから、都としても、ぜひ早急に取り組んでいただきたいということで、陳情の採択を求めて、質問を終わります。

○漢人委員 それでは、陳情三第一一三号、野川流域河川整備計画の最上流部区間(未着手)整備の早期実施に関する陳情に関して質問をさせていただきます。
 この地域は、私の小金井市と隣接しておりまして、小金井市民にとっても大変関心の高い今回の陳情となっております。小金井市にとっての国分寺崖線(はけ)、野川というのは、本当に地元の大切な自然環境です。先輩市民の皆さんが、それは国分寺市民の方たちも含めて、野川の清流復活、そして、今の自然再生ということに取り組んできてくださったという経過があります。
 小金井市内については、例えば国の自然再生推進法で、全国で二十六か所の自然再生地区が指定されていますけれども、都内では唯一指定されているのが、この小金井の野川の地域、野川第一調節池、第二調節池という地域です。ここについても、国分寺市民の方なども含めて、本当にこの取組をされてきた。全国二十六か所しかない、都内唯一の自然が再生できる、その市民力や地域力もあるというところがこの野川なんですね。なのに、この小金井まではそういう整備がされているのに、その可能性のある国分寺については依然、これまで皆さんも述べているとおり、コンクリート三面張りという本当に悲しい状況が続いているという現状です。
 そして、今回の陳情なんですけれども、二つの陳情理由がありまして、一つ目は、治水及び防災の観点、そして二つ目は、環境の観点と野川流域河川整備計画の基本理念である野川流域の環境を地域の貴重な財産として次の世代に継承することの実現の観点、この二つの観点で陳情がされているわけですね。
 これまで質問された皆さん、また当局からの答弁についても、主にこの一番の治水及び防災の観点での発言が多かったかと思います。私は、それはもちろん重要なことなんですけれども、二つ目の方の自然再生の関係の方で主に質問したいと思います。
 この計画、二〇一七年、平成二十九年に策定されました野川流域河川整備計画では、第3章、河川整備計画の目標に関する事項の中の東京の中小河川の将来像として、まず次のように書かれています。おのおのの川がそれぞれの地域に生きていることを踏まえ、その地域の個性を生かしたものとする必要がある。このため、地域の人々の協力を得ながら地域に生きた親しめる川の復活を進め、望ましい川の姿を実現していくということです。
 そして、ここが大事ですね。計画の基本理念、ここではこのように書かれています。本河川整備計画は、この野川流域の環境を地域の貴重な財産として次の世代へ継承することを第一に、行政と地域住民とが連携して、治水、利水、環境の調和の取れた施策を積極的に推進し、将来にわたり、水と緑に親しめる川であり続けることを基本理念とし策定するものであるということなんです。
 繰り返しますね。この野川流域河川整備計画の基本理念は、この野川流域の環境を地域の貴重な財産として次の世代へ継承することを第一に掲げて策定されているんです。この基本理念についての変更はないということでよろしいでしょうか。

○齊藤河川部長 河川整備計画に示している計画の基本理念に変更はございません。

○漢人委員 もう一つ、今の基本理念の中に書かれていますが、治水、利水、環境は並列の目標であり、優劣はないと考えてよろしいですか。

○齊藤河川部長 河川整備計画では、治水、利水、環境の調和の取れた施策を積極的に推進することとしております。
 整備に当たりましては、水害対策に万全を期した上で、親水性や生態系にも配慮した河川環境の保全や創出を図ることとしております。

○漢人委員 ただいまの河川部長の説明、またこれまでのほかの委員の皆さんへの答弁などでは、この区間では近年降雨時の水位上昇が低く、河川からの溢水による浸水被害も発生していないことから、何か整備の優先順位が低いかのように受け取れる説明、答弁などがありました。
 しかし、この野川の整備計画では、第一に掲げられているのは、流域の環境を地域の貴重な財産として次の世代へ継承することであることに変更はない、ということを再確認することができました。
 また、整備に当たっては、水害対策に万全を期す、もちろんそのとおりです。でもこれは、まず第一の目標として、この環境を次世代に維持する、継承するんだという、その親水対策、環境を再生するようなそういった整備をするということに当たって、当然水害対策にも万全を期すんだということだというふうに思いますので、ぜひそのように確認をしていただきたいと思います。
 次に、野川流域河川整備計画についてもう一つ伺います。
 第4章の河川の整備の実施に関する事項の河川工事の施行により設置される河川管理施設の機能の概要では、計画断面図と整備イメージが示されています。河川上流部の住宅街にもかかわらず、幅員約二十メートルで既に都市計画決定がされておりまして、緑豊かな親水性に富んだイメージが描かれています。
 これは、将来にわたり水と緑に親しめる川であり続けるという計画の基本理念に基づくものと考えてよろしいでしょうか。

○齊藤河川部長 河川整備計画に示す計画標準断面は、環境にも配慮しながら、計画で定めた洪水を安全に流すために実施する護岸整備の標準的な断面を記載したものでございます。

○漢人委員 標準的ということですけれども、ここで描かれている、川幅が二十メートルに広がり、緑豊かな、そして沿道には桜の花が咲く、そんな地域を、こんな整備をするんだということを示してつくられてきたこの計画だということ、地域の皆さんがそういった将来を大変期待しているということを示しているかと思います。
 この間、このコロナ禍の中でも、本当に身近な自然環境というものの必要性や重要性はすごく増していると思います。私の小金井の地域でも、本当にこの野川沿岸で過ごされる方がたくさん増えておりまして、こういった親水性の高い護岸整備というのは本当に早期実施していかなければならないということを確認したいと思います。
 次に、野川流域河川整備計画の変更原案におけるパブリックコメントに関してお伺いいたします。
 野川流域河川整備計画(変更原案)への意見募集において提出された意見と対応(基本的な考え方)というものがホームページ等でも公開されているんですけれども、ここに掲載されている事業への否定的な意見というのは一件だけでした。実際に、提出された事業に否定的な意見は何件あったのでしょうか。
 また、今回の陳情者の署名活動の中では、立ち退き対象となる沿川住民からの賛同も多かったと伺っております。現在の沿川住民の方の意向をどのように把握していらっしゃるのかお伺いいたします。

○齊藤河川部長 二点の質問ですが、一つ目についてですけれども、野川流域河川整備計画(変更原案)への意見募集において提出された意見と対応(基本的な考え方)におきましては、提出された複数意見をまとめて掲載いたしました。
 治水事業に関し、国分寺市在住の方からいただいた意見は六件で、うち本計画の中止などを求める意見は三件、事業の早期実施などを求める意見は一件でございました。
 また、沿川住民の意向把握に関する取組としては、毎年実施しております野川・仙川改修促進期成同盟との会議の場などを活用し、市と意見交換を実施しております。

○漢人委員 このパブリックコメントが行われ、計画が策定されてからもう既に五年がたっているわけです。この間に気候危機などの災害への不安、あるいはこのコロナ禍の中での身近な自然環境の必要性、そういったこともあり、大きく沿川住民の方の状況や意識なども変化しているというふうに思います。
 陳情者の署名活動の中では、先ほども申し上げたとおり、立ち退き対象となる沿川住民からも多くの賛同をいただいているそうです。ぜひ今の現状というものをしっかりと把握していただきたいと思います。
 また、もう一つご紹介しておきますが、パブコメの中には、早く国分寺市内の計画を進めてほしい、河川拡幅を早く進めないと年齢的にも難しいという意見も出されておりまして、これに対しての都の回答は、地権者の皆様の合意が得られるように十分な説明を行った上で、可能な限り早期に事業着手したいと考えます、このように回答されているんですね。ぜひこの回答を守っていただきたいというふうにお願いいたします。
 最後に、国分寺市の意向と取組について質問いたします。
 国分寺市は毎年、東京都に対して野川整備促進の要望をしています。その内容と都の回答についてお伺いいたします。

○齊藤河川部長 国分寺市から、早期に目に見える形で国分寺市域の一部分だけでも整備に着手していただきたい旨の要望を受けております。
 都からは、護岸整備は、水害の発生状況や降雨の状況、水位の変位状況を見ながら、早期に対策を打つべき箇所から着手している、鞍尾根橋の上流は水位の上昇が見られない、国分寺市には地元の機運醸成の取組を引き続きお願いしたい旨の回答をしております。

○漢人委員 今のやり取りもこれまで繰り返されてきましたけれども、水害の発生の予測とか、水位の上昇とかということですと、このエリアについては、これは幸いなことにという反面もあるわけですが、一方、これからの気候変動について不安な要素はたくさんありますけれども、その必要性があまり高くないというふうなことになります。
 でも、一方で、国分寺市による地元の機運醸成がだから大きなポイントとして、そもそものこの計画の第一に掲げられている問題からしても、国分寺市による地元の機運醸成が大変重要だということが今確認できたんだろうというふうに思います。
 しかし、既に国分寺市では、環境基本計画及び実施計画、また都市計画マスタープランには、親水空間の創出、あるいは緑豊かな空間の形成を重視した野川の整備などについては明記をされているんですね。特に環境基本計画では、野川、用水路及び湧水などの地域資源の保全、活用というのを重要プロジェクトとして位置づけていて、昨年三月、ちょうど一年前に策定されました実施計画では、東京都と連携し協議を進め、野川整備事業を促進しますと、国分寺市の方ではしっかりとこういったところに、基本的な計画の中でも取組を進めようということが書かれております。示されています。
 また、これまでも説明がありましたが、まちづくりと野川に関する懇談会というものを開催して、地元の機運醸成など、野川の整備促進に向けて取り組んできているわけです。護岸整備の事業化に関して、こうした地元市や地元住民の取組が当然考慮されるということでよろしいでしょうか、お伺いします。

○齊藤河川部長 今後、住民の意識醸成を図る懇談会など、国分寺市の取組も注視しつつ、流域における降雨や本区間の水位上昇のモニタリングなどを引き続き行い、適切な時期に事業を実施してまいります。

○漢人委員 同じ答弁なんですが、その適切な時期というのがポイントになるわけですね。
 今回の陳情は早期実施に関する陳情、別にいつつくってくれじゃないんですけれども、早期実施。そして、そもそもこの今回の計画−−今回の計画というのは、もともとの野川流域河川整備計画は、三十年間の計画期間というのを定めていて、既に五年が経過をしているわけです。そういった中での早期実施を求めている。
 先ほどのパブコメでもありました。本当に高齢の方などは、ぜひ命ある間に野川がしっかりと整備した状況を見たいと思って、それに対して東京都はできる限り早期に頑張りますというふうに答弁しているんですよ。回答しているんですよ。そして既に五年がたっているのに全く動きが見えないから不安だということもあって、今回の一万四千、署名が集まって、陳情が出されているというふうに思っています。
 もちろん地元理解が当然前提になりますから、地権者の方とか、立ち退きに対して不安がある、問題があるということがあれば、しっかりと慎重に対応しなければならないと思います。しかし、これまで聞いているお話では、かなりそういった面でも地元の意識は高まっているようです。
 そういうことを受けて、単に治水だけではない、従来の旧来型の河川管理ではない観点での判断というものが、この野川の整備については求められるということだと思います。
 何度も繰り返しますが、この計画の基本理念、行政と地域住民との連携というものもうたわれています。そして、今回一万筆を超える、一万四千筆もの署名が集まっているんですから、これはまさに連携する地域住民の動きとして、東京都としては東京都の計画を進めてくれと、早くやってほしいという陳情が一万四千筆、集まっているんですから、これにはしっかりと受け止めて向き合っていかなければ、この事業、東京都、今回だけではない、総合的に東京都の在り方というものが問われるんだろうと思っています。
 本当に自然再生の可能性もあるすばらしい地域なわけです。そして、住民のこういった意識も高まっている。そして、地元の国分寺市からも積極的な動きがある。さらに必要だということではありますけれども、しっかりその点を対応して、適切な早期の事業化を求めて、私の質問としては終わりたいと思います。
 また、この後、陳情の採決になるわけですが、私はこの内容からすれば当然採択されるべきものだと思っておりましたが、どうも皆さん、ほかの委員の方の動向ですと、趣旨採択という方が多いようですので、議事進行に協力をして、趣旨採択ということで賛同したいと思っていますが、本来、この内容は、東京都の計画、何の反対もない、進めようという内容ですので、しっかりとすっきり採択がよかったなと思っているということも申し上げておきたいと思います。

○曽根委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽根委員長 異議なしと認めます。よって、陳情三第一一三号は趣旨採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました陳情につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時五十六分散会

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