委員長 | 曽根はじめ君 |
副委員長 | 須山たかし君 |
副委員長 | 里吉 ゆみ君 |
理事 | 田村 利光君 |
理事 | 関野たかなり君 |
理事 | 加藤 雅之君 |
北口つよし君 | |
漢人あきこ君 | |
鈴木 純君 | |
星 大輔君 | |
原 純子君 | |
たきぐち学君 | |
こいそ 明君 | |
伊藤 ゆう君 |
欠席委員 なし
出席説明員環境局 | 局長 | 栗岡 祥一君 |
次長 | 笹沼 正一君 | |
総務部長 | 宮澤 浩司君 | |
環境政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 上田 貴之君 | |
政策調整担当部長 | 木村 真弘君 | |
地球環境エネルギー部長 | 小川 謙司君 | |
次世代エネルギー推進担当部長 | 榎園 弘君 | |
事業調整担当部長 | 三浦 大助君 | |
環境改善部長 | 筧 直君 | |
環境改善技術担当部長 | 志村 公久君 | |
自然環境部長 | 和田 慎一君 | |
資源循環推進部長 | 上林山 隆君 | |
調整担当部長 | 風祭 英人君 | |
資源循環計画担当部長 | 宗野 喜志君 | |
建設局 | 局長 | 中島 高志君 |
次長 | 須藤 栄君 | |
道路監 | 奥山 宏二君 | |
総務部長 | 小林 忠雄君 | |
用地部長 | 山本 明君 | |
道路管理部長 | 前田 豊君 | |
道路建設部長 | 花井 徹夫君 | |
三環状道路整備推進部長 | 福島 眞司君 | |
公園緑地部長 | 植村 敦子君 | |
河川部長 | 齊藤 俊之君 | |
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 湯川 雅史君 | |
総合調整担当部長 | 澤井 晴美君 | |
道路保全担当部長無電柱化推進担当部長兼務 | 村上 清徳君 | |
道路計画担当部長 | 原島 孝至君 | |
公園計画担当部長 | 根来 千秋君 |
本日の会議に付した事件
環境局関係
事務事業について(説明)
報告事項(説明)
・都民の健康と安全を確保する環境に関する条例等(低公害・低燃費車の導入義務)の改正の方向性について
・東京都資源循環・廃棄物処理計画の策定について
建設局関係
事務事業について(説明)
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・都道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例
・中川護岸耐震補強工事(その五十)請負契約
・新中川護岸耐震補強工事(その十二)請負契約
○曽根委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
初めに、議席について申し上げます。
本件は、過日の委員会で理事会にご一任をいただきましたが、協議の結果、ただいまご着席のとおりとなりましたので、ご了承願います。
○曽根委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の事務事業の説明聴取、建設局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに環境局関係の報告事項の聴取を行います。
なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、提出予定案件及び報告事項に対する質疑は会期中の委員会で行い、事務事業に対する質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
これより環境局関係に入ります。
初めに、環境局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○栗岡環境局長 環境局長の栗岡祥一でございます。
曽根委員長をはじめ、委員の皆様方には、平素から当局所管の事務事業につきまして特段のご指導を賜り、誠にありがとうございます。
ゼロエミッション東京の実現を目指し、職員一同、全力を挙げて事業の積極的な執行に努めてまいります。委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
それでは、お手元配布の環境局理事者名簿に従いまして、当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
次長の笹沼正一でございます。総務部長の宮澤浩司でございます。環境政策担当部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長及び政策企画局カーボンハーフ担当部長兼務の上田貴之でございます。政策調整担当部長の木村真弘でございます。地球環境エネルギー部長の小川謙司でございます。次世代エネルギー推進担当部長の榎園弘でございます。事業調整担当部長の三浦大助でございます。環境改善部長の筧直でございます。環境改善技術担当部長の志村公久でございます。自然環境部長の和田慎一でございます。資源循環推進部長の上林山隆でございます。調整担当部長の風祭英人でございます。資源循環計画担当部長の宗野喜志でございます。また、当委員会との連絡を担当いたします総務課長の中島隆行でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○曽根委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○曽根委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○栗岡環境局長 環境局所管の事務事業につきまして概要をご説明申し上げます。
お手元の資料1、こちらになります、環境局の事務事業(概要)をご覧くださいませ。
一ページをお開き願います。1の持続可能な環境先進都市の実現に向けた施策展開でございます。
都は、東京都環境基本計画を踏まえまして、スマートエネルギー都市の実現、3R、適正処理の促進と持続可能な資源利用の推進、自然豊かで多様な生き物と共生できる都市環境の継承、快適な大気環境、良質な土壌と水循環の確保、環境施策の横断的、総合的な取組を政策の五つの柱として位置づけまして、都民、事業者と協力して持続可能な環境先進都市の実現を目指した取組を進めております。
また、世界全体で深刻さを増している気候変動の問題に対応するため、二〇五〇年CO2排出実質ゼロに貢献するためのビジョンと具体的な取組等をまとめたゼロエミッション東京戦略を策定し、脱炭素社会の実現に向けた施策を推進してございます。
戦略策定後、新型コロナウイルス感染症の猛威により、世界が未曽有の危機に直面する中で、気候危機の状況は一層深刻さを増してございます。令和三年一月には二〇三〇年までの今後の十年間の行動が極めて重要であるとの認識の下、二〇三〇年までに都内温室効果ガス排出量を二〇〇〇年比で五〇%削減するカーボンハーフを表明いたしたところでございます。同年三月、この実現に向けて、ゼロエミッション東京戦略二〇二〇 Update&Reportを策定し、行動を加速しております。
今後とも、都は、これまで実施してきた施策のノウハウを生かして、新たな課題にも確実に対応し、都民生活や事業活動の安全・安心を確保してまいります。
二ページをお開き願います。2の環境局所管の事務事業でございます。
まず第一の政策の柱、スマートエネルギー都市の実現でございます。
〔1〕、省エネルギー対策、エネルギーマネジメント等の推進でございますが、平成二十八年十一月に発効したパリ協定では、世界共通の目標として、産業革命前からの平均気温の上昇を二度Cより十分低く保ち、一・五度Cに抑える努力を追求することが明記されてございます。
都は、CO2削減対策や省エネルギー対策を一層推進するため、大規模事業所における温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度、中小規模事業所における地球温暖化対策報告書制度等を実施しております。
また、家庭のゼロエミッション行動推進事業や家庭における熱の有効利用促進事業、スマートエネルギーネットワーク構築事業などの施策を展開してございます。
〔2〕、再生可能エネルギーの導入拡大でございます。
都は、電力の大消費地としての責務を踏まえ、化石燃料から脱炭素エネルギーへの転換、防災力の向上などに資する再生可能エネルギーの導入拡大を推進してございます。
〔3〕、ゼロエミッションビークル、ZEVの導入でございます。
都は、走行時にCO2を排出しないゼロエミッションビークルの普及に向けまして、ZEV普及プログラムにおいて二〇三〇年の目標を掲げ、充電設備や水素ステーションなどインフラの確保や、ZEVの普及を加速させるための施策を推進しております。
三ページをご覧ください。〔4〕、水素社会の実現に向けた取組でございます。
都は、環境負荷の低減、エネルギー供給源の多様化、経済波及効果、非常時における活用など、大きな意義を有する水素社会の実現に向け、二〇三〇年までの目標を策定し、再エネ由来水素の本格活用を見据えた設備等導入促進事業など、官民一体となった取組を推進してございます。
第二の政策の柱、3R、適正処理の促進と持続可能な資源利用の推進でございます。
〔1〕、持続可能な資源利用の推進でございます。
都は、東京都資源循環・廃棄物処理計画に基づき、区市町村、都民、事業者と連携して、本計画の基本的考え方である持続可能な資源利用への転換と、良好な都市環境の次世代への継承に向けた施策を実施してございます。
具体的には、食品ロス等の資源ロスの削減、エコマテリアルの利用促進、廃棄物の循環的利用のさらなる促進などを進めております。
また、プラスチック削減プログラムに基づきまして、CO2実質ゼロの持続可能なプラスチック利用の実現を目指した具体的な施策を推進しております。
〔2〕、静脈ビジネスの発展及び廃棄物の適正処理の促進でございます。
都は、廃棄物の適正処理の推進などによる環境リスクの低減、スーパーエコタウン事業における、先進的な施設などによる健全な廃棄物処理、リサイクルビジネスの発展に向けた取組を促進しております。
〔3〕、災害廃棄物対策の強化でございます。
都はこれまで、東日本大震災や大島土砂災害、熊本地震、西日本豪雨災害、令和元年台風第十九号の災害廃棄物処理支援などを行ってまいりました。こうした経験を生かしまして、東京都災害廃棄物処理計画に基づき、区市町村や民間処理施設等との連携体制を具体化するなど、首都直下地震等に備えた対策を進めております。
第三の政策の柱、自然豊かで多様な生き物と共生できる都市環境の継承でございます。
〔1〕、生物多様性の保全、緑の創出でございます。
都は、緑化計画書制度及び開発許可制度によりまして、既存の緑の保全など、より質の高い緑を確保する施策を推進しております。
また、新たな緑の創出に向け、生物多様性の保全にも配慮した緑施策の取組を行っております。
さらに、希少種の保護やキョンなどの外来種等への対策も進めております。
〔2〕、生物多様性の保全を支える環境整備と裾野の拡大でございます。
都は、貴重な自然の保護と利用の両立を図る東京都レンジャーの配置など、人間と自然との適切な関わり合いを維持する施策を推進しております。
また、東京グリーンシップ・アクションなど、都民、企業、大学、NPO等との連携により自然環境を保全する取組を行っているほか、世界自然遺産である小笠原諸島については、国及び小笠原村と共に、外来種対策等、小笠原諸島の自然を次世代に確実に引き継ぐための取組を行っております。
さらに、東京の自然公園ビジョンを踏まえ、自然公園の持つ魅力の拡充に向けた取組を推進しております。
五ページをご覧ください。第四の政策の柱、快適な大気環境、良質な土壌と水循環の確保でございます。
〔1〕、大気環境等のさらなる向上でございます。
東京の大気汚染は、ディーゼル車規制や工場、事業場等の固定発生源対策に取り組んできた結果、大幅に改善しておりますが、大気環境等のさらなる向上のため、PM二・五や光化学オキシダントの低減に向けたClear Skyサポーター制度の実施など、大気汚染対策に着実に取り組んでおります。
〔2〕、化学物質による環境リスクの低減でございます。
都は、事業者に対して化学物質の使用量等の報告を義務づけておりまして、その適正な管理、排出量の抑制などを促進しております。
また、土壌汚染による人の健康への影響を防止するための規制、指導を行っております。
〔3〕、水環境、熱環境の向上でございます。
都は、河川や東京湾の水質汚濁を防止するため、水質の監視や工場、事業場に対する規制、指導を行うとともに、地下水保全対策や清流復活事業などの施策に取り組んでおります。
また、まち中でのクールスポットの創出の支援や、家庭等での打ち水の呼びかけ等、暑さ対策を推進してございます。
最後に、第五の政策の柱、環境施策の横断的、総合的な取組でございます。
都は、多様な主体と連携して、持続可能な都市づくりに向けた環境配慮の促進や、実効性の高い環境行政の推進に向けた体制の充実などを図っております。
このほか、これまでにご説明申し上げた施策に加えまして、都民が健康で安全かつ快適な生活を営むことができる良好な環境を確保するため、様々な施策に取り組んでおります。
以上、環境局所管の事務事業の概要につきましてご説明申し上げました。
詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
○宮澤総務部長 引き続き、環境局所管の事務事業につきましてご説明申し上げます。
お手元の資料2、環境局事業概要、緑色の冊子でございますが、こちらをご用意ください。
まず、表紙の見返しをお開き願います。環境局の組織でございます。
環境局の組織は、総務部、右へ参りまして、地球環境エネルギー部、環境改善部、自然環境部、資源循環推進部の五部と、総務部が所管いたします多摩環境事務所、資源循環推進部が所管いたします廃棄物埋立管理事務所の二事業所で構成されております。
四枚ほどおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。組織・人員でございます。
一ページから八ページに各部、所の分掌事務を記載してございます。
九ページをお開き願います。職員配置でございます。
令和三年度の当局職員定数は、表の左下の局合計欄のとおり、四百八十二名でございます。
一〇ページをお開き願います。予算・決算でございます。
令和三年度の当初予算における歳出予算額は五百三十八億一千二百万円でございます。
一二ページをお開き願います。環境に関する主要な条例でございます。
東京都環境基本条例、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例、いわゆる環境確保条例のほか、東京都廃棄物条例、東京における自然の保護と回復に関する条例、いわゆる自然保護条例、東京都自然公園条例及び東京都環境影響評価条例の六つの条例がございます。
次に、事業の概要につきましてご説明いたします。
一九ページをお開き願います。環境施策の横断的・総合的な取組でございます。
東京都環境基本計画は、環境基本条例に基づき、環境の保全に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために定めているものでございます。
本計画に基づき、環境施策と経済成長を両立させた世界一の環境先進都市東京の実現に向けた取組を進めております。
また、令和元年十二月、二〇五〇年にCO2排出実質ゼロに貢献するゼロエミッション東京の実現に向け、そのビジョンと具体的な取組、ロードマップをまとめましたゼロエミッション東京戦略を策定いたしました。
令和三年三月には、二〇三〇年までの今後の十年間の行動が極めて重要であるとの認識の下、気候危機への行動をさらに加速させていくため、ゼロエミッション東京戦略二〇二〇 Update&Reportを策定いたしました。
戦略では、二〇三〇年に向けた目標の強化として、都内温室効果ガス排出量を二〇〇〇年比で五〇%削減、再生可能エネルギーによる電力利用割合五〇%程度等を掲げるとともに、政策のアップデートを行っております。
また、二〇ページに記載しておりますとおり、令和三年三月に東京都気候変動適応計画を策定いたしました。本計画に基づき、気候変動の影響を回避、軽減する適応策を推進してございます。
二一ページをご覧ください。広域的な共通課題の取組でございます。
九都県市首脳会議等の広域連携会議におきまして、共同の取組を進めるとともに、区市町村と連携した取組の促進を図っております。
二三ページをお開き願います。都民・NPO・企業などとの連携でございます。
環境学習の推進や東京都地球温暖化防止活動推進センターと連携した事業の推進、国際環境協力の取組を行っております。
二六ページをお開き願います。広報・広聴でございます。
各種媒体を通じて積極的な広報活動を行うとともに、都民からの苦情、要望等に迅速かつ適切に対応しております。
また、二九ページに記載しておりますとおり、公害紛争処理法に基づき、東京都公害審査会を設置しております。
三二ページをお開き願います。都の率先行動でございます。
都は、令和三年三月に新たにゼロエミッション都庁行動計画を策定いたしました。都自ら脱炭素化に向けた取組を加速し、二〇三〇年カーボンハーフの実現に向けて、全庁的な取組を進めております。
三三ページをご覧ください。都有施設使用電力の再生可能エネルギー一〇〇%化に記載しておりますとおり、昨年度から、都内で発電された卒FIT電力、これは固定価格買取り制度での買取り期間が終了した電力でございますが、これを含む再生可能エネルギー一〇〇%電力を都有施設で活用する、とちょう電力プランを進めております。
また、令和元年六月に策定いたしました都庁プラスチック削減方針に基づき、ワンウエープラスチックの削減などに向け、都庁自ら先導的な取組を実施しております。
三五ページをお開き願います。環境に関する調査・研究でございます。
都の先導的な環境施策を展開していくため、東京都環境科学研究所において調査研究に取り組んでおります。
三七ページをお開き願います。環境影響評価でございます。
制度の対象となる大規模な開発などの事業は四一ページから四四ページに記載しております二十六種類でございます。四五ページに基本的な手続を記載しております。
また、四六ページに記載しておりますとおり、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック環境アセスメントを実施しております。
四九ページをお開き願います。スマートエネルギー都市の実現でございます。
まず、気候変動対策でございます。
都は、全国に先駆けた独自の気候変動対策を展開しております。大規模事業所における対策としては、温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度、いわゆるキャップ・アンド・トレード制度を導入しており、五一ページから五五ページに制度の概要を記載しております。
また、中小規模事業所におきましては、五六ページから六〇ページに記載しておりますとおり、地球温暖化対策報告書制度やカーボンレポート制度、地域の多様な主体と連携した中小規模事業所省エネ支援事業、中小規模事業所向け省エネ型換気・空調設備導入支援事業などの取組を推進しております。
六〇ページをお開き願います。家庭における対策の推進でございます。
都は、六〇ページから六三ページに記載しておりますとおり、家庭のゼロエミッション行動推進事業や自家消費プラン、家庭における熱の有効利用促進事業、東京ゼロエミ住宅導入促進事業の実施等、家庭における対策をより一層推進しております。
六四ページをお開き願います。環境都市づくりの推進でございます。
建築物における環境負荷の低減を目的とした建築物環境計画書制度や、スマートエネルギーネットワーク構築事業などエネルギーマネジメント等の推進のほか、六九ページから七〇ページに記載しておりますとおり、区市町村と連携しクールスポット創出を促進するなどのヒートアイランド対策を実施しております。
七一ページをお開き願います。再生可能エネルギーの導入拡大でございます。
都は、二〇五〇年には使用エネルギーの一〇〇%脱炭素化を目指し、都内外における再生可能エネルギーの拡大に向け、需給両面での取組を強化してまいります。
七二ページから七四ページに記載しておりますとおり、再生可能エネルギーの利用を拡大するため、地産地消型再エネ増強プロジェクトや住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進事業、再エネ設備の新規導入につながる電力調達構築事業などの取組を行っております。
七五ページをお開き願います。ゼロエミッションビークル(ZEV)の導入促進でございます。
都内で新車として販売される乗用車を二〇三〇年までに、二輪車を二〇三五年までに、それぞれ一〇〇%非ガソリン化する目標に向けて、八〇ページにかけて記載しております、充電設備導入促進事業やゼロエミッションビークルの導入補助等の支援策を実施しております。
八一ページをご覧願います。水素社会の実現に向けた取組でございます。
水素エネルギーの活用に向け、二〇三〇年までの政策目標を策定しております。
政策目標の実現のために、再エネ由来水素の本格活用を見据えた設備等導入促進事業など、具体的な取組を推進しております。
また、八三ページに記載しておりますとおり、都民への普及、浸透とともに、国への規制緩和等の働きかけや福島県、NEDO等との連携により、水素社会の実現に向けた取組を実施しております。
八五ページをお開き願います。快適な大気環境、良質な土壌と水循環の確保でございます。
まず、大気環境の保全でございます。
大気環境の環境基準達成状況等をお示ししてございます。
八七ページからは、大気監視の体系につきまして詳細を記載しております。
九一ページをお開き願います。大気汚染対策でございます。
工場、事業場等に対する規制、指導を行うとともに、アスベスト対策、微小粒子状物質PM二・五対策、光化学オキシダント対策及びVOC対策に取り組んでおります。
九八ページをお開き願います。水環境の保全でございます。
河川などにおける環境基準達成状況等をお示ししてございます。
九九ページからは、水質監視の体系の詳細を記載してございます。
一〇四ページをお開き願います。水質汚濁対策でございます。
工場、事業場に対する規制、指導や生活排水対策等に取り組んでおります。
一〇七ページをお開き願います。地下水保全対策でございます。
有害物質を取り扱う事業場への立入検査、指導による地下水汚染対策、地下水の揚水規制や総合的な保全対策による地盤沈下防止対策に取り組んでおります。
一一二ページをお開き願います。土壌汚染対策でございます。
環境確保条例により、有害物質取扱事業者及び土地の改変者に対して、土壌汚染状況調査及び対策を義務づけております。
また、土壌汚染対策法による規制も併せて、土壌汚染対策を推進しております。
一一六ページをお開き願います。中小事業者技術支援でございます。
中小事業者の土壌汚染対策を支援するため、技術フォーラム等の開催、高度な知識を有するアドバイザーの派遣等を行っております。
一一八ページをお開き願います。騒音・振動・悪臭対策でございます。
規制、指導を実施するとともに、騒音、振動の低減化を関係機関に要請するなど、総合的に各種対策を推進しております。
一二四ページをお開き願います。化学物質対策でございます。
都は、化学物質の環境への排出量の把握や適正管理、災害時における化学物質の漏えい、流出防止などの対策に取り組んでおります。
一三〇ページをお開き願います。公害防止管理者でございます。
環境への影響が大きい工場を対象に、公害防止管理者等の設置を義務づけております。
一三二ページをお開き願います。高圧ガスの保安対策・フロン対策でございます。
高圧ガス、液化石油ガスの販売、製造等の規制や災害防止の指導などを行っております。
また、一三六ページに記載しておりますとおり、オゾン層破壊と地球温暖化の要因となっているフロンにつきましては、機器使用時の適正管理と廃棄時の回収、処理が義務づけられております。昨年度からは、法改正に合わせ指導体制を強化し、全件立入り等の調査を実施しております。
一三七ページをご覧ください。一三七ページから一三九ページにかけて、火薬類、猟銃等の規制指導及び電気工事業者等の規制指導について記載しております。
一四〇ページをお開き願います。自動車の環境負荷低減対策でございます。
ディーゼル車への規制等、自動車の公害対策、環境負荷低減について記載しております。
一四二ページをお開き願います。低公害、低燃費車の普及促進でございます。
自動車からの環境負荷を低減するため、一定規模以上の自動車を使用する事業者に対して、特定低公害、低燃費車の導入を義務づけております。
一四三ページから一四四ページに記載しておりますとおり、低公害、低燃費車等の購入に当たっては、中小企業者に対する融資あっせん、バス事業者や貨物事業者、タクシー事業者に対する補助等を実施しております。
それから、一四五ページから一四七ページに記載しておりますとおり、運送事業者に対する貨物輸送評価制度などのエコドライブの推進や、局地汚染対策などの取組を実施しております。
一四九ページをお開き願います。自然豊かで多様な生きものと共生できる都市環境の継承でございます。
都は、緑施策の新展開-生物多様性の保全に向けた基本戦略に基づき、緑の量の確保に加え、生物多様性の保全にも重点を置いた取組を行っております。
また、一五一ページから一五八ページに記載しておりますとおり、自然環境保全を行う人材育成、緑化計画書制度、水辺環境の保全、保全地域の指定、管理や開発許可制度、多摩の森林再生などの取組を行っております。
さらに、保全地域におけるボランティア活動を支援するため、森林・緑地保全活動情報センターの設置や、民間財団との協働による環境体験学習等を実施しております。
一五九ページをご覧ください。自然とのふれあいでございます。
都は、自然公園制度に基づき、自然公園の保護と適正な管理を図っております。
また、一六二ページから記載しておりますとおり、自然公園などの適正な利用を誘導していくため、多摩地域と小笠原諸島に東京都レンジャーを配置するとともに、島しょ地域では自然の保護と適正な利用を図る東京都版エコツーリズムを実施しております。
さらに、平成二十九年に策定した自然公園ビジョンにおいて、自然公園の戦略的な施策展開の方向性を示すとともに、自然公園における多様なニーズに対応するため、民間事業者との連携を図り、自然公園事業を推進しております。
一六五ページをお開き願います。小笠原諸島世界自然遺産の保全でございます。
小笠原諸島の世界自然遺産への登録を受けて、外来種対策や普及啓発など、島の自然を次世代に確実に引き継ぐための取組を行っております。
一六七ページをお開き願います。野生動植物対策でございます。
東京における絶滅のおそれのある種をまとめたレッドリストを策定し、普及啓発を行うとともに、キョン等の外来生物対策を行っております。
また、鳥獣保護管理及び狩猟免許等に関する事務等を行っております。
一七一ページをお開き願います。3R・適正処理の促進と「持続可能な資源利用」の推進でございます。
循環型社会に向けた取組として、東京都資源循環・廃棄物処理計画に基づき、食品ロス、使い捨てプラスチックなどの資源ロス削減の取組や廃棄物の循環的利用のさらなる促進に向けた廃プラスチック対策、太陽光発電設備3R推進事業などを進めております。
一七二ページに記載しておりますように、食品ロス削減の取組として、令和三年三月に策定いたしました東京都食品ロス削減推進計画に基づき、二〇三〇年の食品ロス半減を目指し、取組を進めております。
また、使い捨てプラスチックの削減、循環的利用の高度化については、令和元年十二月にプラスチック削減プログラムを策定し、二〇三〇年に廃プラスチック焼却量を四〇%削減する目標を掲げ、持続可能な資源利用の実現を目指した具体的な施策を推進しております。
一七八ページをお開き願います。一般廃棄物対策でございます。
一八〇ページから記載しておりますように、都は、区市町村に対する技術的、財政的支援や、一般廃棄物処理施設の設置許可等を行っております。
また、一八七ページに記載しておりますとおり、平成二十九年六月には、首都直下地震等に備えるために東京都災害廃棄物処理計画を策定するとともに、都内外で発生した災害廃棄物の受入れを行ってまいりました。
次に、一八九ページをお開き願います。産業廃棄物対策でございます。
都は、排出事業者や処理事業者に対して規制、指導を行うとともに、不適正処理を行った事業者については行政処分を行い、厳正に対処しております。
また、産業廃棄物処理業の許可及び産業廃棄物処理施設の設置許可を行っております。
一九六ページをお開き願います。ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の処理でございます。
都内のPCB廃棄物について、適正管理の指導を徹底しております。あわせて、国が定める期間内での処分に向け、中小企業者等を対象に、PCBの分析経費や処分費用等の一部を補助する制度を実施しております。
二〇一ページをお開き願います。廃棄物の最終処分でございます。
中央防波堤外側埋立処分場及び新海面処分場の管理運営を行っております。
最後に、二〇五ページをお開き願います。主な附属機関でございます。
この後、二一〇ページまで、東京都環境審議会など当局所管の主な附属機関について、設置の根拠、所掌事項等を記載しております。
資料2の説明は以上でございます。
続きまして、環境局所管の政策連携団体等の運営状況につきましてご説明申し上げます。
お手元の資料3、東京都政策連携団体運営状況(公益財団法人東京都環境公社)をご覧ください。
一ページをお開き願います。公益財団法人東京都環境公社でございますが、本公社は、地球温暖化防止活動の推進、省資源化と資源の循環利用の促進等、環境に係る事業を通じて快適な都市環境の向上に貢献し、環境負荷の少ない都市東京の実現に寄与することを目的として設立された公益財団法人でございます。
現在、環境に係る調査研究及び技術開発等に関する事業、地球温暖化防止活動の支援等に関する事業、自然環境の保全等に関する事業、廃棄物の適正処理及び処理技術の支援等に関する事業などを行っております。
詳細につきましては、二ページ以降をご覧いただきたいと存じます。
次に、お手元の資料4、東京都事業協力団体運営状況(東京熱供給株式会社)をご覧ください。
一ページをお開き願います。東京熱供給株式会社でございますが、本会社は、清掃工場からの排熱を利用して、冷暖房、給湯に係る熱供給を行うことを目的として設立された株式会社でございます。
現在、清掃工場のある光が丘団地地区、品川八潮団地地区のほか三地域において温熱及び冷熱の製造販売を行っております。
詳細につきましては、一ページ中段以降をご覧いただければと存じます。
以上をもちまして、環境局所管の事務事業につきましてご説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○曽根委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○里吉委員 それでは、十七点、資料要求させていただきます。
一、都内の二酸化炭素排出量の部門別推移。
二、東京の温室効果ガスの年間排出量の推移。
三、都内のエネルギー消費量の部門別推移。
四、風力発電、地熱発電、水力発電、バイオマス発電、太陽光発電の普及状況、これは五年分。
五、再生可能エネルギーによる都内の電力利用量の割合。
六、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質濃度の全国上位十局の推移。
七、昨年度の微小粒子状物質、PM二・五濃度の測定結果。
八、保全地域に関わる希少種の状況。
九、保全地域に関わる指定面積、公有化面積、公有化予算及び公有化決算額、これは十年分お願いします。
十、緑被率、みどり率の推移、十年分。
十一、都内自動車走行量の推移、十年分。
十二、都内新車販売台数に占めるEV、PHV、FCVの割合及び自動車走行距離に占めるそれぞれの割合。
十三、建設汚泥の発生量、五年分。
十四、日本からの廃プラスチック輸出量の推移。
十五、区市町村で回収している容器包装プラスチック量とリサイクル量、その合計。
十六、東京都と区市町村別の公共施設、庁舎や学校、病院、福祉施設などの太陽光発電システムの推定設置可能容量と設置状況の推移、五年分。
十七、省エネ、再エネのための補助金の利用実績、これは予算額、決算額、募集件数、申込件数、利用件数、過去五年分。
以上です。よろしくお願いします。
○曽根委員長 ほかにございますか。--ただいま里吉副委員長より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○曽根委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。
○筧環境改善部長 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例等(低公害・低燃費車の導入義務)の改正の方向性についてご説明申し上げます。
お手元の資料5をご覧ください。
まず、1、現状ですが、都では、自動車使用による環境負荷の低減を目的として、自動車を多く使用している事業者に対して、環境確保条例及び同施行規則により、一定割合以上の特定低公害、低燃費車を導入することを義務づけております。
この制度は、平成十三年度に開始し、五年ごとに期限の設定と義務率等の見直しを行ってきております。
現行の制度におきましては、対象は、都内で二百台以上の自動車を使用する事業者であり、現在約百八十者となっております。
事業者が使用する車両のうち、特定低公害、低燃費車を一五%以上導入することを義務づけており、導入率の算定に当たっては、燃料電池自動車及び電気自動車は一台を三台に、プラグインハイブリッド自動車は一台を二台に換算しております。
達成期限は、本来、令和三年三月三十一日まででしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を勘案し、昨年度、一年間延長し、令和四年三月三十一日としたところでございます。
令和二年度末現在で約八割の事業者が義務率を達成済みであり、令和四年三月三十一日までに、おおむね全ての事業者が現行の導入義務を達成する見込みでございます。
次に、2、改正の方向性ですが、近年、東京の大気環境は改善されてきておりますが、PM二・五や光化学オキシダントなど対策が必要なものも残されており、低公害車のさらなる普及が求められております。
また、ゼロエミッション東京戦略に掲げた温室効果ガス削減の達成に向けて、自動車からのCO2削減や非ガソリン車の普及の取組を加速させていく必要がございます。
こうしたことから、令和四年三月三十一日で期限を迎える低公害、低燃費車の導入義務について、新たな期限の設定と制度の改正に向けた検討を行っているところでございます。
改正の方向性ですが、達成期限を令和九年三月三十一日までとし、低公害、低燃費車の導入義務率を現行の一五%から、二〇から三〇%程度に引き上げることを考えております。
また、新たに、乗用車における非ガソリン車の導入義務率を設定するとともに、ZEVにつきましては、一台を二台に換算することを検討しております。
最後に、3、スケジュールでございますが、専門家による検討会の意見を踏まえて見直し案を取りまとめ、九月末からのパブリックコメントを経た上で、第四回定例会に条例改正案を提出させていただく予定でございます。改正後、来年一月から制度の対象事業者への説明を行い、令和四年四月に施行を予定しております。
以上、簡単ではございますが、低公害、低燃費車の導入義務の改正の方向性についてご報告させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
○上林山資源循環推進部長 去る九月六日に東京都廃棄物審議会が取りまとめた最終答申を受け、このたび策定をいたしました東京都資源循環・廃棄物処理計画についてご説明をいたします。
本件は、昨年十一月に同審議会に諮問し、本年五月に示された中間取りまとめについて、第二回定例会において、その内容をご報告させていただいたものでございます。
お手元の資料6をご覧ください。1、位置づけでございます。
東京都資源循環・廃棄物処理計画は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく法定計画であり、廃棄物の発生量及び処理量の見込みなど、適正な処理に関する基本的事項等を定めるとされております。
これまで五年ごとに改定をしてきており、今回の計画期間は二〇二一年度から二〇二五年度までの五年間でございます。
2、これまでの経緯と今後の予定でございます。
令和二年十一月に廃棄物審議会に諮問後、同審議会計画部会での審議を経て、令和三年五月、中間取りまとめが示されました。その後、六月から七月に実施したパブリックコメント及び区市町村等からの意見聴取を経て、九月六日、同審議会より最終答申がございました。
3、パブリックコメント等の概要でございます。
パブリックコメント等で提出されたご意見は、3Rの基本であるリデュースを積極的に進めてほしい、都などが排出する廃棄物の処理に際しては、電子契約及び電子マニフェストの使用を進めてほしい、ライフサイクルコスト、CO2の観点も重要であるなど、全五十二件でございました。
4、計画の基本的考え方でございます。
二〇三〇年度のあるべき姿として、持続可能な形で資源を利用する社会の構築を図りつつ、社会基盤としての廃棄物、リサイクルシステムの強化を目指すとしております。
あるべき姿の実現に向け、持続可能な資源利用の実現、廃棄物処理システムのレベルアップ、社会的課題への果敢なチャレンジを三本の柱としております。
次ページをお開きください。5、計画目標でございます。
(1)、本計画において設定する目標として、一般廃棄物排出量、一般廃棄物再生利用率、一般廃棄物と産業廃棄物の最終処分量、区市町村災害廃棄物処理計画策定率の四点を設定いたしました。
このうち、一般廃棄物排出量と区市町村災害廃棄物処理計画策定率は、今回の改定において初めて定める目標でございます。
(2)、既定計画において設定している目標でございます。
既定計画で目標を設定しております廃プラスチック焼却量、食品ロス発生量の二点につきましても、本計画に含めることとしております。
6、主要な施策でございます。
(1)、資源ロスのさらなる削減として、プラスチック削減プログラム及び東京都食品ロス削減推進計画に基づき、消費者やメーカーなどと連携した施策を推進するとしております。
(2)、廃棄物の循環的利用のさらなる促進として、家庭系プラスチックごみのリサイクル促進、区市町村と連携したアドバイザーの派遣等により、事業系廃棄物の3Rを推進するとしております。
(3)、廃棄物処理システムの強化として、電子化、ICT・RPAの活用等による業務効率化を推進するとしております。
(4)、健全で信頼される静脈ビジネスの発展として、サーキュラーエコノミーへの転換に向け、事業者の連携を後押しするとしております。
(5)、社会的課題への的確な対応として、感染症対策の徹底等による事業継続性の確保、システムのレジリエンスを強化するとしております。
詳細につきましては、資料7をご覧ください。
以上、簡単ではございますが、東京都資源循環・廃棄物処理計画の策定についてご説明をさせていただきました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○曽根委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で環境局関係を終わります。
○曽根委員長 これより建設局関係に入ります。
初めに、建設局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○中島建設局長 建設局長の中島高志でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
曽根委員長をはじめ、委員の皆様には、建設局事業につきまして日頃からご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。
今後とも、適正かつ効率的な事業運営に努めてまいりますので、委員長をはじめ、委員の皆様のより一層のご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
それでは、お手元の名簿に従いまして、当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
次長の須藤栄でございます。道路監の奥山宏二でございます。総務部長の小林忠雄でございます。用地部長の山本明でございます。道路管理部長の前田豊でございます。道路建設部長の花井徹夫でございます。三環状道路整備推進部長の福島眞司でございます。公園緑地部長の植村敦子でございます。河川部長の齊藤俊之でございます。企画担当部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務いたします湯川雅史でございます。総合調整担当部長の澤井晴美でございます。道路保全担当部長で無電柱化推進担当部長を兼務いたします村上清徳でございます。道路計画担当部長の原島孝至でございます。公園計画担当部長の根来千秋でございます。最後になりますが、当委員会との連絡を担当いたします担当部長で総務課長事務取扱の小林直樹でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○曽根委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○曽根委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。
○中島建設局長 建設局所管の事務事業につきまして、概要をご説明申し上げます。
お手元の資料1の令和三年度主要事業の概要の表紙をおめくりください。
まず初めに、局の課題と主要事業についてでございます。
新型コロナウイルス感染症の拡大を終息させ、停滞している日本の経済社会全体の復活への道筋を確かなものとするためには、首都である東京が成熟都市としてさらなる進化を遂げるための取組を強力に進めていかなければなりません。
道路、河川、公園などの都市基盤は、首都東京の都市活動や都民生活を支える上で、欠かすことのできない重要な役割を担っております。しかし、慢性的な交通渋滞に加え、頻発する集中豪雨による都市型水害や切迫する首都直下地震、橋梁やトンネルをはじめとする施設の老朽化など、喫緊の課題を抱えております。
このため、建設局では、経済活性化に不可欠であり、災害時には命の道となる首都圏三環状道路をはじめ、都市の骨格を形成する幹線道路の整備を着実に進めております。
また、首都直下地震や豪雨災害から都民の安全を守るため、高度防災都市づくりを進めておりまして、防災力を高める道路の無電柱化や、木造住宅密集地域における特定整備路線の整備、河川の護岸や調節池の整備を推進し、都立公園において防災機能の強化を図っております。
また、施設の老朽化対策として、予防保全型管理を順次導入いたしますとともに、ICT等の活用により、日常管理や災害時の対応を効率化、高度化させてまいります。
二ページの後半をご覧ください。事業の実施に当たりましては、適切な情報提供や事業の重点化、事業効果の早期発現に取り組みますとともに、デジタルトランスフォーメーションをてこといたしまして、生産性と、都民へのクオリティー・オブ・サービスの向上を推進してまいります。
また、九月五日をもって東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会が終了いたしました。大会に向けて実施した取組を、今後はレガシーとして引き継ぎ、発展させてまいります。
続いて、当局が取り組む主要事業につきましてご説明申し上げます。
三ページをご覧ください。まず、都民の安全を守る取組についてご説明いたします。
(1)の特定整備路線の整備でございますが、今年度末までに全区間での工事着手を目指しておりまして、関係権利者の皆様の生活再建に十分配慮し、ご理解とご協力を得ながら、一日も早い完成に向けて取り組んでまいります。
続いて、(2)の無電柱化事業の推進でございますが、都市の防災機能の強化や安全で快適な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出を図るため、無電柱化事業を推進しております。
四ページにかけてでございますが、センター・コア・エリア内の計画幅員で完成した都道におきましておおむね整備を完了させるなど、令和二年度末までに都道の整備対象延長のうち、四四%に当たる千二十一キロメートルを整備済みでございます。
さらに、本年二月には、都道のスピードアップなど七つの戦略を掲げました無電柱化加速化戦略を策定いたしまして、六月にはこの戦略を踏まえ、東京都無電柱化計画を改定いたしました。また、区市町村道の無電柱化を一層促進するため、支援の充実を図っております。
四ページの下段、(3)の地震、津波、高潮対策の推進でございますが、東部低地帯における堤防や水門などの耐震、耐水対策を進めておりまして、五ページでございますが、今年度末までには、現在の整備計画の対象となります堤防の約八割に当たる六十六キロメートルと水門等十六施設を完了させますとともに、次期整備計画を策定いたしまして、切れ目のない整備を推進してまいります。
(4)の中小河川の洪水対策の推進でございますが、護岸に調節池や分水路等の整備を組み合わせまして、早期の安全性向上を図ってまいりました。
さらに、近年頻発する局地的な集中豪雨等を踏まえまして、引き続き新たな調節池の事業化を進めますとともに、環状七号線地下広域調節池につきまして、将来の地下河川化も含め、その延伸の検討を進めてまいります。
六ページをご覧ください。ソフト対策といたしまして、水防災総合情報システムによりまして、大雨、洪水などに関する適時適切な情報の提供を行っております。
六ページ下段、(5)の土砂災害対策の推進でございます。土砂災害から都民の命を守るため、ソフトとハードの両面から取組を進めております。
土砂災害防止法に基づきます土砂災害警戒区域の指定が令和元年九月末に完了いたしましたが、引き続き、基礎調査の二巡目の作業を順次進めてまいります。
また、砂防事業なども着実に実施してまいります。
七ページ中段をご覧ください。(6)の防災公園の整備では、都立公園における非常用発電機などの防災機能の強化に取り組んでおりまして、(7)の山間・島しょ地域の道路整備では、道路の拡幅や線形改良、集落の孤立化を防ぐ代替路の確保など、防災性の向上と地域振興を図る道路整備を進めております。
八ページをご覧ください。(8)の橋梁、トンネル、地下調節池等の予防保全型管理につきましては、施設の損傷や劣化が進行する前に対策を行うことで、更新時期の平準化や総事業費の縮減を図ってまいります。
(9)の都道の良好な維持管理でございますが、日常的に巡回点検を行うことに加えまして、計画的に補修、修繕工事を実施し、都道を常時良好な状態に保つよう着実に取り組んでおります。
九ページをご覧ください。利便性を向上させ、経済的発展を支える取組についてでございます。
(1)の交通ネットワークの充実でございますが、国や高速道路会社により整備が進められております東京外かく環状道路のうち、事業中の関越道から東名高速間につきましては、安全を最優先に工事を進め、コスト縮減を図りながら、早期に開通することを求めますとともに、引き続き、国から受託しております用地取得を推進するなど、積極的に支援してまいります。
なお、昨年十月に調布市で発生した陥没、空洞事故につきましては、国など事業者に対しまして、住民の不安払拭に向け、丁寧な説明やきめ細やかな対応、再発防止対策の確実な実施を求めております。
九ページの下段から一〇ページにかけてでございますが、区部、多摩ともに、都市の骨格となる都市計画道路及び橋梁の整備を重点的に実施しております。
一〇ページ中段になりますが、交通のボトルネックとなっております踏切を除去し、渋滞緩和や防災性の向上、沿線のまちづくりなどに大きく寄与いたします、道路と鉄道の連続立体交差事業を進めております。
一〇ページの下段から一一ページにかけてでございますが、(2)の道路のバリアフリー化では、高齢者や障害者など誰もが安全・安心、快適に利用できる道路空間を整備するため、平成二十八年三月に策定いたしました東京都道路バリアフリー推進計画に基づきまして、現在、令和六年度の完了を目指しまして、駅や生活関連施設を結ぶ約九十キロメートルの整備を進めております。
また、補助制度を創設いたしまして、区市町村と連携した面的なバリアフリー化を推進しております。
(3)の自転車通行空間の整備についてでございますが、本年五月に策定いたしました東京都自転車通行空間整備推進計画に基づきまして、誰もが安全で安心して移動できる自転車通行空間を整備してまいります。
一二ページをご覧ください。快適で潤いのある暮らしを演出する取組についてでございます。
(1)の緑のネットワークの形成では、幹線道路の街路樹や河川などの緑と連続した緑のネットワークの拠点として、令和二年七月に改定いたしました都市計画公園・緑地の整備方針に基づきまして、着実に公園や緑地の整備を進めております。
(2)のヒートアイランド対策の推進でございますが、路面温度の上昇を抑える遮熱性舗装などのほか、日差しを遮る緑陰を確保するため、街路樹の樹形を大きく仕立てる剪定を計画的に実施しております。
(3)の水辺のにぎわいづくりでございますが、規制緩和によります水辺の利活用を進めておりまして、一三ページ中段にありますとおり、昨年十一月には、民間活力により水運と陸運の結節点となる両国リバーセンターが開業いたしました。
(4)の公園、動物園等の魅力創出でございますが、都立公園では、民間のアイデアを活用したカフェ、レストランを設置するなど、来園者の利便性を高め、魅力を高める取組を推進しております。
一四ページ中段でございますが、葛西臨海水族園では、葛西臨海水族園の更新に向けた事業計画に基づきまして、今月十六日に事業内容を示しました実施方針を公表し、PFI手法により、新たな施設の整備に取り組んでおります。
あわせて、現在の施設につきましては、環境教育を行う場とするなどの基本的な考え方を取りまとめまして、利活用の検討を進めております。
(5)の道路空間のにぎわい創出等につきましては、道路占用の規制緩和を活用することで、にぎわいを創出する道路管理を展開しております。
一五ページをご覧ください。今後の事業の進め方についてでございます。
今までご説明してまいりました各事業を効率的に執行し、その効果を一層発揮させるため、(1)の計画的かつ効率的な維持管理、(2)の事業の品質確保と生産性向上、一六ページ、(3)の技術力の保持と人材育成に取り組んでおります。
一七ページをご覧ください。財源の確保についてでございます。
各事業を着実に進めていくため、国に対しまして、安定的かつ重点的に財源を確保するよう、引き続き強く求めてまいります。
都市基盤整備は多くの費用と時間を要し、一朝一夕には完成いたしません。しかし、一たび完成いたしますと、適切に維持管理を行うことで絶大な効果を永続的に発揮し、都民、国民にそのストック効果を還元できるものでございます。都市基盤の整備と管理を通じまして、明るい未来の東京を切り開いてまいります。
環境・建設委員会の委員の皆様には、建設局事業にご理解を賜り、またご支援をいただけますようお願い申し上げます。
なお、事務事業の詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくお願いいたします。
○小林総務部長 引き続き、事務事業の詳細につきましてご説明申し上げます。
お手元の資料2、事業概要の表紙をお開き願います。建設局機構図をご覧ください。
局長の下、次長、道路監を設置し、局事業を分掌する本庁組織として、総務部以下、七つの部と二十九の課を設置しております。また、第一建設事務所以下、江東治水事務所まで、部長級の所長を置く……(「すみません、聞こえません」と呼ぶ者あり)すみません、失礼しました。また、第一建設事務所以下、江東治水事務所まで、部長級の所長を置く十五の事務所を設置しております。
七ページをお開き願います。組織の概要でございます。
本庁各部課の分掌事務を表で示しております。
八ページをお開き願います。2、事務所の概要でございます。
十五の事務所の所在地、所管区域、所管業務、今年度の主な事業予定などを記載してございます。
恐れ入ります。少し先の一七ページをお開き願います。令和三年四月一日現在の人員一覧表でございます。
各部、各事務所別に職員数を記載しております。一番下、計の欄の右端にございますように、局全体の職員合計は二千四百六十五名となっております。
一八ページをお開き願います。右側中段、第1・1表、建設局関係予算規模(会計別)をご覧ください。
令和三年度の一般会計の予算額は五千六百四十六億円、用地会計との合計は五千六百八十九億円で、対前年度比三・二%の減となってございます。
二二ページをお開き願います。右側中段、第1・10表、目的別(項別)予算をご覧ください。歳出予算の事業別内訳でございます。
道路橋梁費は三千五百九十六億円、河川海岸費は千二百二十七億円、公園霊園費は五百七十一億円、局全体の共通経費であります土木管理費は二百五十二億円でございます。
少し先の三一ページをお開き願います。ここからは、各事業の内容についてご説明いたします。
初めに、道路の建設でございます。
第1、あらましをご覧ください。
道路は、都民生活を支える最も基礎的な社会基盤として重要な役割を担っております。東京の道路整備は、交通渋滞の解消により国際競争力を高めるとともに、快適で利便性が高く、環境負荷の少ない都市を実現する上で重要であるとともに、また、震災時の救援物資輸送などを支え、延焼遮断帯を形成し、燃え広がらない高度な防災性を備えた都市へ進化させるためにも不可欠でございます。
三二ページをお開き願います。上段、第2・1表、都市計画道路の整備状況をご覧ください。
合計欄の右端にございますように、都市計画道路の完成率は六四・二%となってございます。
下段にございます第2・2図、混雑時平均旅行速度をご覧ください。
棒グラフの左から三番目にございますとおり、都全体で時速十七・七キロとなっております。一番右の全国平均の時速三十三・〇キロと比較いたしますと、いまだ低い数値となってございます。
三五ページをお開き願います。3、今後の対応方針をご覧ください。
今後とも、首都東京の渋滞解消、防災性の向上、環境改善を図るため、道路ネットワークを形成するなど、道路施策を実施してまいります。
三六ページをお開き願います。第2、都市の骨格を形成する幹線道路の整備でございます。
1、幹線道路網の整備の(1)、概要欄下段に記載のとおり、令和三年度は、環状第四号線、小平三・二・八号線などで整備を行ってまいります。
同じ三六ページの右側、2、三環状道路の整備、(3)、東京外かく環状道路をご覧ください。
外環道は、渋滞解消や国際競争力の強化に資するとともに、快適で利便性の高い都市を実現する上で必要不可欠な道路でございます。都は、事業の実施に当たりましては、安全を最優先に工事を進め、コスト縮減を図りながら、早期に開通することを国など事業者に求めるとともに、引き続き国から受託した用地取得を推進するなど、積極的に支援してまいります。
なお、昨年十月に調布市で陥没、空洞事故が発生し、外環のシールドトンネルの施工が原因とされました。都は、国など事業者に対しまして、住民の不安払拭に向け、緩んだ地盤の補修、補償などを含めた丁寧な説明やきめ細やかな対応、再発防止対策を確実に実施することを求めております。
三九ページをお開き願います。第3、橋梁の整備は、老朽橋の架け替えによる耐震性、耐荷力の向上や交通上のボトルネックの解消、災害発生時における避難、輸送ルートの確保など、道路ネットワークの強化を図るものでございます。
令和三年度は、等々力大橋(仮称)や関戸橋、日野橋など十三橋で新設、架け替え事業を実施いたします。
四〇ページをお開き願います。第4、地域幹線道路の整備では、補助第二三〇号線や調布三・四・一七号線などで整備を進めてまいります。
同じ四〇ページの右側、第5、山間・島しょ地域の振興を図る道路の整備では、大久野青梅線や大島循環線などで整備を進めてまいります。
次の四一ページ、第6、都市計画道路の整備でございます。
下段の2、木密地域、特定整備路線の整備をご覧ください。
都では、防災性の向上に資する二十八区間、延長約二十五キロメートルの特定整備路線全区間で事業に着手しております。引き続き、関係権利者の生活再建に十分配慮し、理解と協力を得ながら事業を推進してまいります。
同じ四一ページの右側、第7、道路と鉄道の立体交差化をご覧ください。
都内に残る約千五十か所の踏切は、円滑な道路交通の阻害と安全で効率的な都市活動の妨げとなっております。
四三ページをお開き願います。下段、第2・4表、連続立体交差事業事業箇所に記載のとおり、西武新宿線など五路線六か所で事業を進めておりますほか、東武東上線大山駅付近などにつきましても、事業化に向けて積極的に取り組んでおります。
少し先の四六ページをお開き願います。道路の管理についてご説明いたします。
第1、あらましをご覧ください。
道路管理の目的は、道路を常時良好な状態に維持することによりまして、安全、円滑な交通を確保することを基本としてございます。
少し先の五五ページをお開き願います。第4、道路・橋梁の維持補修でございます。
左側、第2・11表、道路維持費をご覧ください。
令和三年度は、路面、街灯、街路樹などの維持管理を合計欄にございますように約二百四十九億円で実施しております。
五六ページをお開き願います。右側下段、(2)、遮熱性舗装、保水性舗装でございます。
ヒートアイランド対策の一つとして、センター・コア・エリアを中心とした重点エリアにおきまして、遮熱性舗装と保水性舗装の整備を令和二年度までに約百五十七キロメートル実施いたしました。
五八ページをお開き願います。4、橋梁の維持補修でございます。
橋梁を安全に安心して利用いただくための維持補修や、本年三月に策定いたしました橋梁予防保全計画に基づき、計画的に橋梁の耐久性や耐震性の向上、定期点検に基づく補修を行う橋梁整備事業などを推進してまいります。
少し先の六六ページをお開き願います。左側、(2)、都道のバリアフリー化をご覧ください。
平成二十八年三月に策定いたしました東京都道路バリアフリー推進計画に基づきまして、これまで整備を進めてきた東京二〇二〇大会に向けた競技会場や観光地周辺などに引き続き、駅や官公庁などを結ぶ道路、文化施設やスポーツ施設周辺などにつきましても、都道のバリアフリー化を推進しております。
六八ページをお開き願います。第7、集中的な渋滞対策の1、第三次交差点すいすいプランなどの交差点改良をご覧ください。
平成二十七年三月に策定いたしました第三次交差点すいすいプランに基づき、平成二十七年度からの十か年で七十六交差点の整備に取り組んでおります。
六九ページをご覧ください。第8、快適な道路空間の整備の1、無電柱化の推進を……(発言する者あり)
○曽根委員長 部長、もう少し大きい声になりませんか。
○小林総務部長 失礼しました。第8、快適な道路空間の整備の1、無電柱化の推進をご覧ください。
これまで東京都無電柱化計画に基づき事業を推進し、令和二年度末現在の都道の地中化率は約四四%となっております。激甚化する自然災害への備えを一段と高めるため、本年二月に無電柱化加速化戦略を策定し、さらに六月には、この戦略を踏まえ、東京都無電柱化計画を改定いたしました。令和三年度は、右側下段にございますとおり、延長約四十一キロメートルの地中化を予定しております。
七〇ページをお開き願います。2、自転車通行空間の整備をご覧ください。
本年五月に、前の計画に続く新たな計画として策定いたしました東京都自転車通行空間整備推進計画等に基づき、都内各地で誰もが安心して移動できる自転車通行空間の確保に取り組んでまいります。
少し先の七五ページをお開き願います。河川についてご説明いたします。
第1、あらましをご覧ください。
河川事業は、洪水、高潮による水害や土砂災害から都民の命と暮らしを守るとともに、潤いのある水辺の形成や自然環境の保全、再生、河川利用などを推進し、良好な河川環境と都市環境の形成を目的としております。
七九ページをお開き願います。第4、中小河川の整備でございます。
これまで進めてきた一時間当たり五十ミリの降雨に対応する護岸整備などを着実に進めるとともに、五十ミリを超える降雨に対処するため、新たな調節池等の整備について優先度を考慮しながら順次進めております。
令和三年度は、妙正寺川や谷地川などで延長一・四キロメートルの護岸整備を実施するとともに、環状七号線地下広域調節池などの整備を着実に進めてまいります。
八〇ページをお開き願います。上段、第3・2表、中小河川整備進捗状況でございます。
これは、市街化区域内で改修を必要といたします四十六河川、延長三百二十四キロメートルにつきまして、一時間当たり五十ミリの降雨に対応できる護岸の整備率を示したものでございます。表の左から三列目、整備率の欄に記載のとおり、令和二年度までの護岸整備率は六八%でございます。
また、その一つ右の四列目、河川の安全度達成率とは、目標水準に対応する対策の達成度を表すものであり、対策強化流域は上段の六二%、一般の流域は下段の七九%となっております。
八二ページをお開き願います。右側、3、中小河川の新たな整備水準達成に向けた取組の(1)、調節池の整備をご覧ください。
未来の東京戦略に基づき、令和七年度までに現在整備中の七施設を稼働させ、都内全域の調節池貯留量を約一・四倍の約三百六十万立方メートルに拡大し、さらに令和十二年度までに新たに約百五十万立方メートルの調節池を事業化するなどして、浸水被害を軽減してまいります。
少し先の八五ページをお開き願います。第5、低地河川の整備でございます。
東部低地帯は軟弱な地盤で構成され、過去の地盤沈下により、高潮、洪水、大地震などの自然災害に対して極めて弱い地域となっております。
このため、2、高潮防御施設の整備といたしまして、令和三年度は毛長川の護岸整備などを行っております。
また、3、江東内部河川の整備といたしまして、横十間川の河道整備や北十間川の耐震護岸の整備などを、4、スーパー堤防等の整備といたしまして、隅田川などでスーパー堤防やテラス整備を実施してまいります。
5、河川施設の耐震、耐水対策では、東部低地帯の河川施設整備計画に基づきまして、約八十六キロメートルの堤防の耐震対策と全二十二施設の水門、排水機場などの耐震、耐水対策を進めております。
令和三年度には、現行計画に引き続く次期整備計画を策定し、切れ目のない整備を推進してまいります。
本年度は、綾瀬川や中川などの防潮堤や護岸約九・〇キロメートル、日本橋水門など十二施設の耐震、耐水対策を進めてまいります。
少し先の九一ページをお開き願います。第6、土砂災害対策事業といたしまして、砂防、急傾斜地崩壊対策、地滑り対策の三事業を実施しております。
九一ページ、右側上段をご覧ください。
平成二十五年十月の台風二十六号により甚大な被害を受けた伊豆大島では、平成二十八年度には神達地区上部の導流堤や斜面対策などの短期対策が完了いたしました。引き続き、大金沢の中長期対策を実施してまいります。
次の九二ページ、5、ソフト、ハードの連携した土砂災害対策では、土砂災害防止法に基づく警戒区域等の指定が令和元年九月に都内全域において完了いたしました。本年八月末時点では一万五千四百九十三か所の土砂災害警戒区域と一万三千六百四十六か所の土砂災害特別警戒区域を指定しております。
引き続き、おおむね五年ごとに行います二巡目の基礎調査を都内全域で進めてまいります。
次の九三ページをご覧ください。第7、海岸保全事業でございます。
左側中段に記載のとおり、海岸侵食から国土を保全し、人家や公的施設の安全性を確保するため、海岸保全事業を実施しております。
同じ九三ページの右側、第8、河川環境の整備でございます。
1、概要をご覧ください。
自然を生かした川づくりや河川の緑化など、潤いのある水辺空間の創出に取り組んでおります。
少し先の一〇四ページをお開き願います。公園・霊園についてご説明いたします。
第1、あらましをご覧ください。
公園、緑地は、都民に安らぎやレクリエーションの場を提供し、都市に潤いや風格を与えるだけでなく、都市環境の改善や防災空間の確保など、成熟都市東京にとって必要不可欠な存在であります。
一〇九ページをお開き願います。3、公園整備事業でございます。
左側、(2)、一般公園造成につきましては、都市公園の新規開園に向けた整備工事を高井戸公園や六仙公園など十八公園で実施いたします。
また、用地取得につきましては、和田堀公園や城北中央公園など二十二公園で進めてまいります。
その下、(3)、既設公園の整備の〔1〕、都立公園の防災機能の強化充実では、避難者の安全確保や救出救助部隊の活動支援のための夜間照明の充実、非常用発電設備やソーラーパネル等による停電時の電源確保など、さらなる防災機能の強化に取り組んでまいります。
同じ一〇九ページの右側上段、(4)、世界をおもてなしする庭園の再生として、都立庭園を国際的な観光拠点として一層の活用を図るため、保存、修復等を進めており、令和三年度は、浜離宮恩賜庭園の石積み修復工事などを実施いたします。
少し先の一一四ページをお開き願います。第3、動物園・水族園でございます。
1、概要をご覧ください。
都立動物園、水族園は、憩いや安らぎの場を提供するだけでなく、多様な野生生物の行動や生態、生息環境を伝え、その保全に取り組む必要性を認識する場所でもあります。
(1)、恩賜上野動物園では、本年六月に誕生いたしましたジャイアントパンダの子二頭が順調に生育しております。また、昨年九月には、西園に新たなジャイアントパンダ舎としてパンダのもりが公開されております。
同じ一一四ページの右側中段、(2)、多摩動物公園では、本年七月に、平成二十八年より改修工事のため展示休止しておりましたライオン園が再整備され、一般公開され、ライオンバスも新たに運行再開しております。
次の一一五ページの左側、(4)、葛西臨海水族園では、開園から三十年以上が経過し、社会状況の変化や施設の老朽化が著しいことから、昨年十月に葛西臨海水族園の更新に向けた事業計画を策定し、新施設の整備に向け取り組んでおります。
なお、既存施設の利活用につきましては、新施設整備の取組と並行して検討しております。
一一九ページをお開き願います。第6、霊園事業でございます。
最下段、第4・7表、都立霊園・葬儀所の現況をご覧ください。
表の左側、区分欄に記載のとおり、青山霊園など八か所の霊園運営や、同じ表の右側、区分欄最下段に記載のとおり、青山と瑞江葬儀所の管理運営を行っております。
なお、このうち青山葬儀所は、施設の老朽化が顕著でありますことから、本年四月から施設の使用を休止しております。
少し先の一三一ページをお開き願います。用地についてご説明いたします。
第1、あらましの1、概要をご覧ください。
道路、河川、公園の整備を効果的に進めていくためには、事業用地の計画的、重点的な取得が必要でございます。
3、取組状況の右側中段に記載のとおり、用地取得に当たりましては、関係権利者の生活再建を支援し、移転の早期実現を図るため、移転資金の貸付け、代替地のあっせん、公営住宅への入居あっせんを三本柱にいたしました生活再建支援制度を活用しながら、きめ細かな折衝を行い、理解と協力が得られるよう努めております。
特に早期の用地取得が求められます特定整備路線につきましては、民間事業者のノウハウを活用した相談窓口の設置や優遇金利による移転資金貸付など、関係権利者のニーズに応じて生活再建をきめ細かく支援しております。
少し先の一四七ページをお開き願います。土木技術支援・人材育成センターについてご説明いたします。
第1、土木技術支援・人材育成センターの概要をご覧ください。
技術支援として、事業現場での技術的な課題等をサポートするほか、人材育成として、技術職員の能力開発のための技術研修、ベテラン技術者のノウハウ等を次世代に引き継ぐ技術継承に取り組んでおります。
少し先の一六一ページをお開き願います。第4、災害対策・感染症対策の取組についてご説明いたします。
建設局は、道路、公園、河川などの整備と維持管理を担っておりまして、災害時には、これら施設への被害を最小限にとどめ、都民の安全・安心を確保することが重要でございます。
このため、建設局では、東京都総合防災訓練への参加や局独自の初動対応訓練を毎年実施しておりまして、日頃より災害対応能力の向上に取り組んでおります。
同じページの右側中段、2、被災地の支援をご覧ください。
建設局では、これまで培ってまいりましたノウハウと人材を活用し、宮城県、福島県及び熊本県に技術職員を派遣しております。引き続き、被災地における災害復旧業務を長期的に支援してまいります。
3、新型コロナウイルス感染症対策の取組をご覧ください。
新型コロナウイルス感染症発生に伴い、建設局では、局長を本部長といたします局対策本部を設置いたしました。感染拡大の状況に応じて、動物園や庭園などにおきまして、対策を適切に講じますとともに、一時的に道路占用料等の納付が困難な事情があります占用者等に対して、納付期限を猶予するなどの取組を適宜実施しております。
一六七ページからは資料編となってございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
次に、参考資料についてご説明いたします。お手元に少し厚みのある環境・建設委員会事務事業説明参考資料(建設局所管分)と記載してございます封筒をご覧いただきたいと存じます。
封筒の中には、表書きに記載してございますとおり、東京都道路路線図、区部及び多摩地域の東京都都市計画道路事業現況図、都立公園ガイド、東京の河川事業、東京の土砂災害対策事業の合計五種類の資料を同封してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
以上で当局事務事業の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○曽根委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○原委員 十三点の資料請求を行いたいと思います。
一、中小河川の整備状況を護岸、しゅんせつ、その他に分けて河川ごとにお願いします。
二、東部低地帯耐震、耐水対策の整備状況の推移、五年分お願いします。
三、都市計画公園の維持管理費、整備費及び用地取得状況の推移。用地取得費については、公園ごとの面積と金額をお願いいたします。
四、道路補修費の予算、決算額の推移。
五、歩道の整備状況の推移。
六、骨格幹線主要道路、地域幹線道路の整備費の推移。
七、特定整備路線の用地取得率及び事業認可以後の当初予算額と決算額の推移。
八、都市計画道路の整備方針における未着手路線及び廃止路線。
九、都市計画道路の事業化前の調査費が計上されている路線一覧、過去三年分お願いします。
十、自転車道路の整備状況と整備費の推移。
十一、無電柱化の計画と進捗状況、これは対象地域など、整備方針、予算計画、そして整備率をお願いいたします。
十二、道路の代替地として都が所有している用地の一覧。
十三、外環道の陥没事故後の補償などについての資料として、九月十三日の外環道事業連絡調整会議第九回の結果概要文書一式をお願いいたします。
以上です。
○こいそ委員 私は、二件、お願いしたいと思います。
特に、地域限定で、多摩地域における都道の整備率ですね、状況。そして、その未整備区間ですね。このような区間が、延長、どのくらいあるのか。ましてや、その状況、どうなっているのか。ここの資料をご提出いただきたい。年度としては五年間ぐらいですかね。
それとともに、事業決定され、都道整備を行っているという中で、用地買収がどのように進んでいるか、率ですね。これは多摩地域です。そして、多摩地域の各事務所ありますけれども、そこにおける人員対応、要員対応、これも推移としてどうなっているか。この辺りを資料としてお出しいただければありがたいというふうに思います。二件ですね。
○曽根委員長 ただいま原委員、こいそ委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○曽根委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。息苦しい場合には、マスクを外した形での説明で結構です。
○中島建設局長 第三回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
お手元配布の環境・建設委員会資料(建設局所管分)をご覧いただきたいと存じます。
今定例会でご審議いただきますのは、条例案が、都道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例一件、契約案が、中川護岸耐震補強工事(その五十)など二件でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
詳細につきましては、総務部長よりご説明申し上げます。
○小林総務部長 令和三年第三回定例会提出予定案件の内容につきましてご説明申し上げます。
最初に、資料3をご覧ください。条例案につきましてご説明申し上げます。
表紙をおめくり願います。今回提出を予定しております条例案は、都道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例でございます。
一ページをお開きください。改正案の内容でございますが、旅客特定車両停留施設の通路、乗降場、待合所などについて、バリアフリーに関する構造の基準を新たに規定するものでございます。
二ページ以降に議案を添付してございます。後ほどご覧いただきたいと存じます。
次に、資料4をご覧ください。契約案につきましてご説明申し上げます。
表紙をおめくり願います。今回提出を予定しております契約案二件の件名は、目次に記載のとおりでございます。
一ページをお開きください。中川護岸耐震補強工事(その五十)でございます。
本工事は、最大級の地震が発生した場合におきましても、浸水防止機能を保持するため、延長七十八・二メートルにおいて河川土工などを行い、護岸の補強を図るものでございます。
工事場所は葛飾区青戸二丁目地内、契約の相手方は西武建設株式会社、契約金額は十億七千五百八十万円、工期は令和五年二月二十八日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
二ページをお開きください。本件工事の案内図でございます。
丸で囲んでおりますのが施工箇所でございます。
三ページをご覧ください。構造物の形状は、平面図及び標準断面図のとおりでございます。
四ページをお開きください。新中川護岸耐震補強工事(その十二)でございます。
本工事は、最大級の地震が発生した場合においても、浸水防止機能を保持するため、延長四百六・二メートルにおきまして地盤改良工などを行い、護岸の補強を図るものでございます。
工事場所は江戸川区西小岩一丁目地内から同区西小岩二丁目地内まで、契約の相手方は若築建設株式会社、契約金額は九億六千七百四万三千円、工期は令和五年二月二十四日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
五ページをご覧ください。本件工事の案内図でございます。
丸で囲んでおりますのが施工箇所でございます。
六ページをご覧ください。構造物の形状は、平面図及び標準断面図のとおりでございます。
以上で令和三年第三回定例会提出予定案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○曽根委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○曽根委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
以上で建設局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時三十五分散会
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