環境・建設委員会速記録第十八号

令和元年十二月十三日(金曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長細谷しょうこ君
副委員長米川大二郎君
副委員長里吉 ゆみ君
理事舟坂ちかお君
理事小磯 善彦君
理事滝田やすひこ君
藤井とものり君
保坂まさひろ君
原田あきら君
神林  茂君
もり  愛君
桐山ひとみ君
高倉 良生君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長吉村 憲彦君
次長奥田 信之君
総務部長谷上  裕君
建設局局長三浦  隆君
次長今村 保雄君
道路監奥山 宏二君
総務部長杉崎智恵子君

本日の会議に付した事件
付託議案の審査(決定)
・第百八十四号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為 環境・建設委員会所管分
・第二百十八号議案 都道における道路構造の技術的基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百三十一号議案 東京都奥多摩ビジターセンターの指定管理者の指定について
・第二百三十二号議案 首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
・第二百三十三号議案 東京都立東京臨海広域防災公園の指定管理者の指定について
・第二百三十四号議案 東京都立高井戸公園の指定管理者の指定について
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○細谷委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百八十四号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分、第二百十八号議案、第二百三十一号議案から第二百三十四号議案まで及び地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案及び本件に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○原田委員 日本共産党都議団の意見を述べます。
 まず、建設局の賛成四議案から意見を述べますが、議案番号は前後しますので、ご了承ください。
 第百八十四号議案について。
 本議案は台風十九号による道路災害、河川災害の復旧に必要な補正措置であり、また二〇二〇大会に向けた追加対策についても異議はないため、賛成とします。
 なお、河川の復旧にかかわって質疑を行いました、あきる野市山田の市道の復旧については、堤防の復旧とあわせて都が行っていただけるよう要望いたします。
 また、同市牛沼地区における護岸崩壊と、その上部の民間造成地及び家屋が損壊した災害については、都の護岸だけでなく、上部の民間造成地の復旧及び損壊家屋の撤去費用などについて、護岸の保全に必要な影響範囲の土地と捉え、河道断面を守る目的で、のり面の保護等の対策を実施するよう要望すると同時に、河川内の損壊した家屋について、所有者の同意を得た上で、河川管理上の支障物として、河川管理者が撤去する方針に対して、建設局の努力を評価いたします。
 また、河川のしゅんせつについての質疑では、今後の詳細調査を受けて、流下能力の向上に向けて局所改良などの対策をとっていくとする答弁は重要でありまして、建設局の積極的な姿勢を評価し、意見とします。
 次に、二百三十一号議案、奥多摩ビジターセンターの指定管理の指定について意見を述べます。
 日本共産党都議団としては、そもそも行政施設への指定管理者制度の導入は事業の安定性、継続性、発展性において問題が生じる危険性があり、反対の立場ではありますが、実際に指定管理者制度が適用された施設の指定管理者の選定については、個々のケースに応じて、事業者の適格性を鑑み、可否の判断をしています。
 以上の観点から同議案を精査いたしました。株式会社自然教育研究センターは、他のビジターセンター等を運営し、奥多摩ビジターセンターを中心に連携した取り組みを進める計画とのことで、かつ奥多摩の伝統芸能等も取り入れたプログラム等の提案も評価されたとのことです。
 そもそも当ビジターセンターの開設された昭和六十三年、一九八八年から二年間は、自然教育研究センターの前身である団体が同館の運営に当たっていたとお聞きしました。
 また、その後公園協会が三十年にわたって同センターを運営する中でも、人気のフィールドワーク事業を請け負い、事業として軌道に乗せるなどの実績があったとお聞きしています。
 自然教育研究センターの役員の方々も、今回のような受託事業だけでなく、さまざまなボランティア団体や環境団体に属され、環境保全等に活躍をされていることがわかりました。
 同ビジターセンターの運営上、専門的な知見を有しており、かつ事業者としての重大な問題があるとはいえず、本議案には賛成と判断します。
 指定管理者制度の根本問題である事業継承の問題点では、これまで三十年間にわたって同ビジターセンターを運営してきた公園協会のノウハウが、しっかりと継承されるのかが重大な課題です。
 その点では、事業継承がしっかりとなされるよう、都も引き継ぎ期間の中で十分協力し、かつ自然教育研究センターの特色が発揮されるよう支援していただきたいと要望します。
 次に、二百三十四号議案、高井戸公園の開設と指定管理制度について意見を述べます。
 さきの議案と同じく、当都議団は、行政施設への指定管理制度の導入自体には、事業の安定性、継続性、発展性に問題を生じさせる危険性があり、反対するものですが、高井戸公園の指定管理者である公園協会は、都市部の公園北部グループの指定管理者であり、これまでの運営実績があるとともに、高井戸公園だけを違う指定管理者に指定するのは合理的ではありません。
 評議員会等を通じて、さまざまな専門家や住民の声も取り入れる組織体制となっていることも重要です。
 以上の点から特命での公園協会の指定には賛成します。
 なお、同公園の名称については、今後も住民の声をよく聞き、名称変更を含めて柔軟に対応するよう求めるものです。
 また、公園を東西に横切る区道については、地域にとって重要な道路であり、その存廃については、地域住民の声をしっかりと聞き、地域交通の維持と公園機能のあり方について、住民とともにしっかりと検討することを求めて意見とします。
 第二百三十二号議案、首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック期間中の首都高のマイカー規制については、試行期間の結果、TDMだけでは不十分との結果を受けた追加対策として示されました。
 オリンピック・パラリンピック期間の自動車交通量の抑制を図るために、昼間の時間帯に料金を上乗せ、夜間は割り引くというロードプライシングについては理解します。
 しかし、物流車両、タクシーなど事業用車両、障害者が利用する車両などは料金上乗せから除外する一方で、自家用車を仕事に使う場合は料金上乗せとなることについては、少なくない事業者から批判が出ています。仕事で使う場合に、自家用車について事前登録を行い、料金上乗せから除外するなどの対応を求めます。
 また、障害者の事前登録については、手続を簡略にできるよう要望いたします。
 最後に、反対の立場から、第二百三十三号議案、東京臨海広域防災公園の指定管理者の指定について意見を述べます。
 同公園は、平常時はイベントの管理のみならず、都民に対して防災意識の普及啓発を行うとする重要な任務を担うと同時に、発災時は防衛省や消防庁などが、同公園に拠点をつくる基幹的広域防災拠点とされています。
 このような重要な公園の管理を果たして一民間業者に担わせていいのかが問われています。発災時の指定管理者の任務は多岐にわたります。来園者の避難誘導を行うと同時に、国や都など各機関との連絡体制、さらには、震災による公園施設への被害があった場合、応急措置、応急復旧を事業者が行うこととなっています。
 初動として行う来園者の避難誘導だけでも、一体どこまで避難誘導をするのかなど、一筋縄ではいきません。指定管理者の常勤者は所長と副所長の二人で、その任務の重さから、発災時、参集指示が出ると一時間以内の参集義務が課せられています。
 このような特殊かつ重要な任務を担う公園の管理は、指定管理者制度の導入に適さないと同時に、一民間事業者が担うべきではないと考えるため、本議案には反対とし、意見の開陳を終わります。

○細谷委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第二百三十三号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○細谷委員長 起立多数と認めます。よって、第二百三十三号議案は、原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百八十四号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分、第二百十八号議案、第二百三十一号議案、第二百三十二号議案及び第二百三十四号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○細谷委員長 異議なしと認めます。よって、第百八十四号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分、第二百十八号議案、第二百三十一号議案、第二百三十二号議案及び第二百三十四号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてを採決いたします。
 お諮りいたします。
 本件は、報告のとおり承認することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○細谷委員長 異議なしと認めます。よって、本件は、報告のとおり承認することに決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○細谷委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○細谷委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○細谷委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、吉村環境局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○吉村環境局長 発言のお許しをいただき、両局を代表して、御礼のご挨拶を申し上げます。
 今定例会に提案いたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。
 細谷委員長を初め各委員の皆様方には、一方ならぬご指導を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。
 今定例会において頂戴いたしました貴重なご意見、ご提言につきましては、今後の施策に十分反映させてまいります。今後とも両局に対し、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、ご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○細谷委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十二分散会

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