環境・建設委員会速記録第六号

平成三十年六月八日(金曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長田の上いくこ君
副委員長佐野いくお君
副委員長河野ゆりえ君
理事栗林のり子君
理事関野たかなり君
理事三宅 正彦君
平  慶翔君
西郷あゆ美君
やながせ裕文君
田村 利光君
宮瀬 英治君
原田あきら君
保坂まさひろ君
小磯 善彦君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長和賀井克夫君
次長吉村 憲彦君
総務部長谷上  裕君
環境政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務若林  憲君
政策調整担当部長松本 明子君
地球環境エネルギー部長小川 謙司君
都市エネルギー推進担当部長村山  隆君
環境改善部長筧   直君
環境改善技術担当部長近藤  豊君
自然環境部長須藤  栄君
緑施策推進担当部長金子  亨君
資源循環推進部長松永 竜太君
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務風祭 英人君
建設局東京都技監建設局長兼務西倉 鉄也君
次長片山  謙君
道路監三浦  隆君
総務部長今村 篤夫君
用地部長政策調整担当部長兼務関  雅広君
道路管理部長杉崎智恵子君
道路建設部長奥山 宏二君
三環状道路整備推進部長辻  保人君
公園緑地部長日浦 憲造君
河川部長村井 良輔君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務花井 徹夫君
総合調整担当部長鹿田 哲也君
道路保全担当部長加藤 直宣君
道路計画担当部長田中 慎一君
公園計画担当部長細川 卓巳君

本日の会議に付した事件
環境局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
報告事項(説明・質疑)
・平成二十九年度予算の繰越しについて
建設局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・新宿歩行者専用道第二号線Ⅲ期-一工区整備工事(三十 三-主四青梅街道)請負契約
・街路築造工事(三十 二-補二十六三宿)請負契約
・和田堀公園調節池工事その二請負契約
・野川大沢調節池工事(その二)請負契約
報告事項(説明・質疑)
・平成二十九年度予算の繰越しについて
・都道上で発生した自転車と自動車の交通死亡事故が道路の管理瑕疵(かし)によるものであることを理由とする損害賠償請求事件に関する控訴の提起について
陳情の審査
(1)三〇第一五号 下高井戸調節池工事に伴う準備工事計画に関する陳情
(2)三〇第一六号 下高井戸調節池工事に伴う準備工事による都立中央ろう学校の桜伐採に関する陳情
(3)三〇第一九号の三 岸記念体育会館の移転・建て替えに関する陳情

○田の上委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課担当書記の山田大貴君です。
 よろしくお願いいたします。
   〔書記挨拶〕

○田の上委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、報告事項の聴取及び建設局関係の陳情の審査を行います。
 なお、本日は、提出予定案件につきましては、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより環境局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動により幹部職員に交代がありましたので、環境局長から紹介があります。

○和賀井環境局長 去る四月一日付の人事異動によりまして、新たに説明員となりました幹部職員及び職名の変更がございました幹部職員をご紹介させていただきます。
 次長の吉村憲彦でございます。総務部長の谷上裕でございます。環境政策担当部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務の若林憲でございます。環境改善部長の筧直でございます。資源循環推進部長の松永竜太でございます。また、当委員会との連絡を担当いたします総務課長の藤本誠でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○田の上委員長 紹介は終わりました。

○田の上委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○和賀井環境局長 平成三十年第二回定例会に提出を予定しております環境局関係の案件につきまして、概要をご説明申し上げます。
 お手元の資料1、平成三十年第二回都議会定例会提出予定案件の概要をごらんください。
 今回提出を予定しております案件は、専決処分の報告及び承認案一件でございます。
 表紙をおめくりいただき一ページをお開き願います。地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてでございます。
 排水基準を定める省令の一部を改正する省令の一部を改正する省令の施行と同時に、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する必要が生じましたが、議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであったため、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づく知事の専決処分により所要の措置を講じ、本年五月十七日に条例第六十九号として公布し、同月二十五日付で施行いたしました。
 本件は、そのご報告及びご承認を求めるものでございます。
 以上、今定例会に提出を予定しております案件の概要につきましてご説明を申し上げました。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○谷上総務部長 それでは、平成三十年第二回定例会提出予定案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料2をごらんください。専決処分をいたしました都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例についてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。一、条例の概要につきまして、(一)、改正の理由でございますが、排水基準を定める省令の一部を改正する省令の一部を改正する省令の施行と同時に、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する必要があるためでございます。
 (二)、改正の内容でございますが、まず、ア、附則第二項に定める一・四-ジオキサンの暫定排水基準の適用期限を平成三十年五月二十四日から平成三十三年五月二十四日に改めるものでございます。
 次に、イ、附則別表に定める一・四-ジオキサンの暫定排水基準を(ア)及び(イ)に掲げる業種について、記載のとおり改めるものでございます。
 (三)、本条例の施行日でございますが、平成三十年五月十七日に公布し、同月二十五日付で施行しております。
 二ページをお開き願います。二、専決処分の理由でございますが、議会の議決すべき事件について、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めたためでございます。
 三、報告等の根拠でございますが、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき条例を専決処分したので、同条第三項の規定に基づき報告し、その承認をお願いするものでございます。
 三ページ及び四ページは本条例の報告及び承認について、五ページは新旧対照表でございます。
 以上でご説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○田の上委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田の上委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○田の上委員長 次に、理事者からの報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○谷上総務部長 平成二十九年度予算の繰り越しにつきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料3、平成二十九年度一般会計予算繰越説明書をごらんください。
 表紙をめくって一ページをお開き願います。繰越額総括表でございます。
 区分は繰越明許費、事業名は自然公園整備及び海面処分場整備で、繰越額は計二億三百四十一万五千円でございます。繰越財源内訳は繰越金でございます。
 二ページをお開き願います。繰越明許費繰越説明でございます。
 まず、自然公園整備についてでございます。表の上段をごらんください。
 款は環境費、項は環境保全費、目は自然環境費、予算現額は十億四百七十一万九千円、繰越明許費の予算議決額は一億一千三百万円で、六千八百六十五万円を翌年度へ繰り越しするものでございます。
 繰越理由でございますが、資料右側の説明欄に記載しておりますとおり、奥多摩地区登山道改修工事等四件につきまして、年度内に支出が終わらなかったため、翌年度に繰り越して支出するものでございます。
 次に、海面処分場整備についてでございます。表の下段をごらんください。
 款は環境費、項は廃棄物費、目は施設整備費、予算現額は四十億六千六百四十一万九千円、繰越明許費の予算議決額は二億六千八百万円で、一億三千四百七十六万五千円を翌年度へ繰り越しするものでございます。
 繰越理由でございますが、中防合同庁舎エレベーター改修工事につきまして、年度内に支出が終わらなかったため、翌年度に繰り越して支出するものでございます。
 以上、平成二十九年度予算の繰り越しにつきましてご報告申し上げました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○田の上委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田の上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田の上委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○田の上委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、東京都技監に西倉鉄也君が就任いたしました。
 また、幹部職員の交代がありましたので、西倉東京都技監建設局長兼務より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○西倉東京都技監 四月一日付で東京都技監を拝命いたしました西倉鉄也でございます。建設局長を兼務いたします。
 東京都技監といたしましては、都政運営を支える技術職員を束ね、さまざまな職種の枠を超えて全庁的に横串を刺し、二年後に迫った東京二〇二〇大会を成功させるため、全力で取り組んでまいります。
 また、東京大会のその先も見据え、激化する世界の都市間競争に東京が打ち勝ち、ひいては我が国の持続的な成長に向け、インフラ整備を初めとする都市づくりを着実に推進してまいります。
 引き続き、田の上委員長を初め委員の皆様方のお力添えをいただきながら、職員一同力を合わせまして、局事業の円滑な執行に努めてまいります。何とぞご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 それでは、四月一日付で異動のございました当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
 河川部長の村井良輔でございます。道路保全担当部長の加藤直宣でございます。道路計画担当部長の田中慎一でございます。公園計画担当部長の細川卓巳でございます。最後になりますが、当委員会との連絡を担当いたします総務課長の萩原功夫でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○田の上委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○田の上委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○西倉東京都技監 第二回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 お手元配布の環境・建設委員会資料(建設局所管分)をごらんいただきたいと存じます。
 今定例会でご審議いただきますのは、新宿歩行者専用道第二号線Ⅲ期-一工区整備工事(三十 三-主四青梅街道)など契約案四件でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 詳細につきましては、総務部長よりご説明いたします。

○今村総務部長 第二回定例会提出予定案件の内容につきましてご説明申し上げます。
 資料1をごらんください。契約案につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくり願います。今回提出を予定している契約案四件の件名は、目次に記載のとおりでございます。
 一ページをお開きください。新宿歩行者専用道第二号線Ⅲ期-一工区整備工事(三十 三-主四青梅街道)でございます。
 本工事は、都庁第一本庁舎から青梅街道を経て小田急新宿西口駅前ビルへ至る地下歩道の未整備区間の一部につきまして、躯体構築工事を行うものでございます。
 工事場所は新宿区西新宿七丁目地内、契約の相手方は鉄建・カジマリノベイト建設共同企業体、契約金額は二十三億五千二百二十四万円、工期は平成三十三年四月三十日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
 二ページをごらんください。本件工事の案内図でございます。中ほどに黒で着色しておりますのが施工箇所でございます。
 三ページをごらんください。構造物の形状は、平面図、側面図及び断面図のとおりでございます。
 四ページをごらんください。街路築造工事(三十 二-補二十六三宿)でございます。
 本工事は、特定整備路線であります補助第二六号線における延長四百八十メートルの街路築造工事を施行するものでございます。
 工事場所は世田谷区三宿二丁目地内から代沢一丁目地内、契約の相手方は北野建設株式会社、契約金額は十二億三千七百四十六万四千円、工期は平成三十三年二月二十四日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
 五ページをごらんください。本件工事の案内図でございます。中ほどに黒で着色しておりますのが施工箇所でございます。
 六ページをごらんください。構造物の形状は、平面図及び標準断面図のとおりでございます。
 七ページをごらんください。野川大沢調節池工事(その二)でございます。
 本工事は、野川において時間六十五ミリ規模の降雨に対応するための整備の一環として、既存の調節池の容量を増強するものでございます。
 工事場所は三鷹市大沢五丁目地内から大沢六丁目地内、契約の相手方は日本国土・坂田建設共同企業体、契約金額は十億二千九百二十四万円、工期は平成三十一年十月十五日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
 八ページをごらんください。本件工事の案内図でございます。中ほどに黒で着色しておりますのが施工箇所でございます。
 九ページをごらんください。構造物の形状は、平面図及び標準断面図のとおりでございます。
 一〇ページをごらんください。和田堀公園調節池工事その二でございます。
 本工事は、善福寺川において時間七十五ミリ規模の降雨に対応するための整備の一環として、都立和田堀公園内に調節池を整備するものでございます。
 工事場所は杉並区松ノ木一丁目地内から大宮一丁目地内、契約の相手方は松尾建設株式会社、契約金額は十八億二千五百二十万円、工期は平成三十三年二月二十六日までとする工事請負契約を一般競争入札により締結しようとするものでございます。
 一一ページをごらんください。本件工事の案内図でございます。中ほどに丸で示しておりますのが施工箇所でございます。
 一二ページをごらんください。構造物の形状は、平面図及び標準断面図のとおりでございます。
 以上で平成三十年第二回定例会提出予定案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○田の上委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○河野委員 契約案四件の入札の経過がわかる資料をお願いいたします。
 以上です。

○田の上委員長 ほかにはありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田の上委員長 ただいま河野副委員長から資料要求がございましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田の上委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○田の上委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○今村総務部長 平成二十九年度建設局予算の繰り越しにつきましてご報告申し上げます。
 予算を翌年度に繰り越して使用する場合は、地方自治法施行令第百四十六条第二項及び第百五十条第三項の規定によりまして、議会に報告することとされております。
 お手元にお配りしております資料2、平成二十九年度繰越説明書の一ページをお開き願います。平成二十九年度繰越明許費総括表でございます。
 表の最上段、一般会計、土木費の行をごらんください。
 土木費の予算現額は四千百三十九億三千三百三十一万円、繰越明許費の予算議決額は四百四十二億七百万円で、二百四十二億四千六百六十二万七千円を翌年度に繰り越しするものでございます。
 財源は分担金及び負担金、国庫支出金、繰越金などでございます。
 次に、下から二段目、用地会計の行をごらんください。
 この会計は財務局の所管でございますが、当局が執行委任を受けて執行したものでございます。
 翌年度繰越額は千三十七万五千円で、財源は都債及び繰越金でございます。
 一般会計と用地会計を合わせた翌年度繰越額の合計は、二百四十二億五千七百万二千円でございます。
 二ページをお開きください。一般会計に係る明許繰越の事項についてご説明申し上げます。
 番号1番の土木補助及び2番の生活再建資金貸付は土木管理費でございます。
 繰越理由は、右側の説明欄にそれぞれ記載しておりますとおり、土木補助については、市町村が関係機関との調整や用地取得に伴う関係人との折衝等に日時を要したこと、また、生活再建資金貸付につきましては、生活再建資金借り受け者が建物再建等に日時を要したことによるものでございます。
 三ページをお開きください。3番の道路補修から五ページ下段の8番、橋梁整備までは道路橋梁費に係る繰越明許費の詳細を記載してございます。
 次の六ページ上段の9番、河川防災から八ページ上段の13番、砂防海岸整備までは河川海岸費の詳細を記載してございます。
 同じ八ページ下段の14番、公園整備から次の九ページ下段の16番、霊園葬儀所整備までは公園霊園費の詳細を記載してございます。
 これら事業の主な繰越理由は、地元住民や関係機関との調整、施工方法の再検討及び用地取得に伴う関係人との折衝に日時を要したことによるものでございます。
 一〇ページをお開きください。用地会計による公共用地先行取得でございます。
 繰越理由は、用地取得に伴う関係人との折衝に日時を要したことによるものでございます。
 一一ページをお開きください。平成二十九年度事故繰越総括表でございます。
 事故繰越は、年度内に支出負担行為をし、避けがたい事故のため年度内に支出が終わらなかった経費について、地方自治法第二百二十条第三項ただし書きの規定に基づき、翌年度に繰り越して使用するものでございます。
 表の最上段、一般会計、土木費の行をごらんください。
 翌年度繰越額は十一億三千四十七万三千円で、財源は国庫支出金及び繰越金でございます。
 一二ページをお開きください。事故繰越の事項についてご説明申し上げます。
 番号1番の交通安全施設から次の一三ページ上段の3番、街路整備までは道路橋梁費の詳細を、同じ一三ページ下段の4番、中小河川整備から次の一四ページ下段の6番、河川災害復旧までは河川海岸費の詳細を、また、次の一五ページ上段の7番、公園整備は公園霊園費の詳細を記載してございます。
 これら事業の主な繰越理由は、施工方法の再検討や用地取得に伴う物件移転に日時を要したことによるものでございます。
 以上で平成二十九年度予算の繰り越しにつきましてご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○杉崎道路管理部長 都道上で発生した自転車と自動車の交通死亡事故が道路の管理瑕疵によるものであることを理由とする損害賠償請求事件に関する控訴の提起についてご説明申し上げます。
 お手元に配布の資料3、一ページをお開きください。
 1、事件の概要でございます。本件は、都道上を走行していた自転車が転倒し、並走する自動車にひかれて死亡した事故について、その被害者遺族が事故現場付近の集水ますのすき間が事故の原因として、東京都と自動車運転手に対して損害賠償を求める訴訟を提起したものでございます。
 第一審の東京地方裁判所の判決が平成三十年五月三十一日にいい渡され、東京都が一部敗訴いたしました。第一審判決には、事実誤認または法令の適用に誤りがあり、その取り消しを求めて控訴の提起を行うため、第二回都議会定例会開会日の六月十二日に議案を付議し、議決を求めるものでございます。
 次に、訴訟の概要ですが、2、訴訟の概要の(1)、訴えの概要のとおり、原告、中村雅則外三名が東京都及び自動車運転手に対して一億六千十二万二千百九十円の損害賠償を求めたものでございます。
 事故発生以降、第一審判決までの経過につきましては、(2)、経過に記載のとおりでございます。
 次に、(3)6、第一審の判決内容と控訴理由をごらんください。判決では、被害者の自転車は集水ますのすき間があったために転倒したものであると認められ、事故の発生と集水ますの管理の瑕疵との間には相当因果関係があることから、東京都は損害賠償責任を負うものとしております。敗訴額は七千四百六十七万六千三百五十四円でございます。
 次に、控訴の理由でございます。都といたしましては、集水ますのすき間に自転車の車輪が落下した痕跡がないなど物的証拠がなく、すき間と事故との因果関係を認めるに足りる証拠が存在していないこと、また、裁判所が認定事実としている推認では、事故の発生とすき間との因果関係が立証されたとはいいがたいことから、事故との因果関係や法令の適用に関しまして、改めて高等裁判所で審理し、ご判断をいただきたい。このために控訴するものでございます。
 以上、損害賠償請求事件に関する控訴の提起についてご報告させていただきました。

○田の上委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○やながせ委員 今、報告がございました自転車の事故、非常に痛ましい事故だなというふうに思いました。文京区で将来のある若い方が自転車事故をされたということで、その理由として集水ますにすき間があったということが理由ではないかとされているということであります。
 この裁判の書面を見ると、相当因果関係があるということでありますけれども、これでは因果関係がはっきりしていないという東京都の判断だということですよね。そういうことだと思います。
 それで、私はなぜすき間があったのかということを、しっかりと因果関係を質疑していきたいというふうに考えております。
 まず、この裁判の意義を教えていただければというふうに思います。

○杉崎道路管理部長 国家賠償法に基づき、都が賠償責任を負うには、道路の管理瑕疵と事故との間に因果関係があることが要件でございます。
 本件では、集水ますのすき間に自転車が落下した痕跡がないなど物的証拠がなく、また、裁判所が認定事実としている推認では、事故の発生とすき間との因果関係が立証されたとはいいがたい、すなわち法の要件を満たしているとはいいがたいと認識しております。
 裁判制度上認められている控訴の手段を用いないまま、この判決を受け入れ、賠償金を支払うことは、税金の適切な執行とはいえないとも受けとめてございます。
 そこで、改めて高等裁判所で審理し、ご判断をいただくため、控訴をするものでございます。

○やながせ委員 ありがとうございます。
 国賠法の要件は四つあって、公がつくったものであるということ、また損害が発生している、そしてまたその道路の管理に瑕疵があったということ、瑕疵と損害の間に因果関係があるという四つを満たさなければならないと。上の三つに関しては認めるけれども、四つ目の瑕疵と損害、事故の因果関係について争っていくということなんだろうというふうに思います。
 判決文を見ても、集水ますとグレーチングの間に四センチ以上のすき間があいていたと。東京都も、五センチぐらいのすき間があいていただろうということは認めていらっしゃるということであります。このすき間があいていたという状態が、通常有すべき安全性を欠く状態であったと。東京都に本件集水ますの管理に瑕疵があったということは、はっきりと認定されているわけであります。
 とするならば、なぜこのすき間があいていたのか。すき間があいていたから事故が起きたのかどうかということはわかりません。わからないんですけれども、なぜすき間があいていたのかということ、これについてもどのように原因を判断されているのか、これをお伺いしたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 本件の集水ますにすき間が生じた原因は不明でございます。
 一般的な事象といたしましては、車両の乗り上げや振動などにより、すき間の幅が拡大することはございます。

○やながせ委員 すき間が生じた原因は不明であるということであります。
 それで、私は何回かやりとりをさせていただく中で確認をさせていただいたんですけれども、通常すき間というのは一・五センチ程度になるように仕様書上はなっているということであります。それが五センチあいていたということです。
 ですから、これ、何があったのかなということでありますけれども、一つ考えられるのは、当初、この集水ますをつくったときに、そもそも一・五センチという仕様になっていなかったんではないかということが考えられます。
 それが工事不良によるものだということになれば、集水ますのすき間と事故の因果関係がはっきりしたときに、その原因としては、その工事業者も負うことになるというようなことも考えられるわけでありますけれども、業者の責任ということについてはどのようにお考えになっているのか聞きたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 本件のすき間の原因につきましては、先ほど申し上げましたように不明でございますが、通常、私どもで工事の完了検査を行うに当たりましては、適切に施工されていることを確認しているところでございますので、施工業者の責任は問えないのではないかというふうに考えてございます。

○やながせ委員 工事の完了検査をしっかりやっているんだということから、すき間に関しては、それだけのすき間があいているようなものは、東京都としては完了検査のときに認められないということだというふうに思います。
 それで、調査をしていくと、過去に集水ますのすき間が原因でけがをしたというような自転車の事故があったのかどうか、その状況はどういうものだったのか、この点についてお伺いをしたいと思います。

○杉崎道路管理部長 平成十九年度以降で記録を確認できる限りでは、死亡事故というものはございませんが、負傷事故については四件について示談を締結しております。

○やながせ委員 これまで同じような集水ますにすき間があいていたよということで、東京都と被害を受けられた方が示談をしたというのが四件あるということであります。それ以外にもあるかもしれませんということなんですけれども、はっきりしているのは四件だよということでした。
 この四件の概要を、私は示していただいたわけでありますけれども、これを見ると、同様にやっぱり三センチから五センチ程度あいていたよと。そこに自転車がはまって転倒して骨折等をしたということが示されているわけであります。
 この件については、東京都は、東京都の責任というものをどのように認めてきたのか。東京都と被害に遭われた方の責任割合については、どのように認めてきたのかということを聞きたいと思います。

○杉崎道路管理部長 道路を走行する自転車運転手にも相応の注意義務があるということでございますので、前方の不注意などの過失がある場合にはそれを考慮し、また、過去の事例にも照らして責任割合について双方で合意し、示談を締結しております。
 その結果、この四件につきましては、都は、それぞれ損害総額の五〇%から一〇〇%の賠償金を支払ったところでございます。

○やながせ委員 東京都に責任があるんだよということで一〇〇%認めた。少なくとも五〇%に関しては東京都の責任を認めてきたといった事例が、十九年度からということでありますけれども、四件あるということでございました。
 例えば、平成二十四年の事故を見ても、骨折ということで非常に大きな事故になっているわけであります。これは、集水ますとグレーチングの間にすき間があいていたということとの因果関係ははっきりしているということでありました。
 こういった事故が過去四回、十九年度からだけではっきりしているものとしては四回起こっているわけでありますけれども、こういった事故を受けて、都としてはどのような対応をしてきたのかということをお伺いしたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 集水ますの点検につきましては、日常の車両による巡回点検や集水ますの清掃時、あるいは職員による徒歩点検など、さまざまな機会を捉えて行っているところでございます。
 さらに、今お話がありましたように、事故等があった場合につきましては、適宜、集水ますのすき間などについて点検を強化するなどの取り組みを行ってきたところでございます。
 その際、すき間を発見した場合につきましては、すき間を塞ぐなどの対策を実施し、安全性の確保に努めてきたところでございます。

○やながせ委員 ということは、じゃあ、この四件の事故を受けて、点検なりを強化して、こういったすき間がないように努力をしてきたということでしょうか。とすると、何で今回、五センチのすき間があいていたのかということですよね。
 この五センチすき間があいていた時期なんですけれども、時期というかタームなんですけれども、これ、原告の主張では、二十七年の三月に事故に遭われているわけですけれども、平成二十六年の十月から少なくとも六カ月間ぐらいあいていたんではないかという主張もございます。
 そして、裁判所も相当期間あいていたということを認めているわけですね。なぜ、四件の事故があって点検を強化したけれども、五センチが半年間あいていたというような状況があったのか。どうでしょうか。

○加藤道路保全担当部長 先ほども申し上げましたように、日常点検などによりまして、適切に集水ますの点検を行ってきてございます。その際、すき間を見つけた場合につきましては、すき間を塞ぐなどの対応をしてきたところでございますが、一般的に、最初に申し上げましたように、車の乗り上げですとか、あるいは振動等によって、ますのすき間が拡大することもございますので、それに応じてすき間が拡大したこともあり得るのかなというふうに思ってございます。

○やながせ委員 じゃあ、今回の五センチが半年間ぐらいあいていたということは、これは通常よくあることなんだと。別にあってもおかしくないことなんだと。イレギュラーなことではないという認識だということでしょうか。

○加藤道路保全担当部長 今回のすき間につきましては、私どもは事故当時あいていたという認識はございません。
 事故の翌日につきまして、警察署から連絡を受けまして、都の職員が現地で確認いたしまして、その際、五センチ程度のすき間があったということは確認してございます。あわせまして、その際応急的な措置をとったところでございます。

○やながせ委員 とすると、都としては、その事故の当日は五センチのすき間はあいていなかった、翌日になったらあいていた、そういうことをいうんですか。そういうことでよろしいんですか。

○加藤道路保全担当部長 事故の当日にすき間があったかどうか、私どもは確認していません。不明ということでございます。

○やながせ委員 じゃあ、事故当日、これがあいていたかどうかということに関しては、どう推定されているんですか。

○加藤道路保全担当部長 事故の当日、私どもはすき間があったことは確認してございませんが、そういった可動域があったということは否定できないというふうに考えてございます。

○やながせ委員 ちょっと詭弁だなというふうに思うんですね。事故があって、警視庁からすき間があいているよという連絡があって、これを修正したというふうに聞いています。
 ですから、これは普通に考えて、事故当時もすき間があいていただろうというふうに考えるのは当然だと思いますけれども、それも否定されるということですか。

○加藤道路保全担当部長 私どもといたしましては、事故当日にすき間があいていたかどうかということにつきましては不明でございます。

○やながせ委員 なかなかおかしな主張だなと思いますよ。そんな主張しても、何の解決にもならないと思いますよ。だって、事故があって、警視庁がすき間があいていますよといって、翌日直したんでしょう。だけれども、当時はあいていなかったと思いますと、そんな主張をしても何も得られないんではないかなと。それを根拠に、これ、否認するということなんですか。それは原因ではないということをいいたいんですか。どうぞ。

○杉崎道路管理部長 裁判の主張では、当日、そこにすき間があったということは確認できていないことから不明というふうにしておりますが、翌日、警察から連絡があり、その日の午後に五センチ程度のすき間があったということを確認しております。
 そういう意味では、すき間があいていたということの可能性については否定できないものというふうに考えております。

○やながせ委員 ちょっとそこの事実関係を争っていくというのは不毛なことなのかなというふうに思います。
 一定程度の根拠があって、裁判所も、相当期間このすき間があいていたということによって、東京都の責任の道路管理瑕疵があるんだということを認めているわけであります。
 じゃあ、国賠法の要件である道路管理の瑕疵についても、これは認めないということでよろしいんでしょうか。

○杉崎道路管理部長 先ほどご答弁いたしましたとおり、今回の第一審では、その当日にすき間があったかどうかは確認できていないことから不明というふうに申し立てております。
 しかしながら、今後の裁判の中でどのように主張していくかということについては、今後の裁判への影響を考慮して、このたびは答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

○やながせ委員 わかりました。いずれにせよ、事故直後なのかもしれませんけれども、四センチのすき間があいたということですよね。四センチのすき間があいていたということは事実、五センチでしょうか、あいていたということは事実です。
 これまで四件の事故があって、骨折をされるような事故があった。当然、これは道路に隣接しているところですから、ここで事故が起きれば、これは大きな事故につながる可能性が高いということも想定されるわけであります。
 四件の事故が起こって、四件の事故が起こる前とその後で、どのような対応の強化ということがされたのか、これをもう一度聞きたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 先ほど申し上げましたように、集水ますの点検につきましては、日常の車両による道路巡回点検や集水ますの清掃時、あるいは職員による徒歩点検などのさまざまな機会を捉えて行っているところでございます。
 今、委員おっしゃいましたように、四件の事故があったところにつきましては、さらにそういった場合につきましては、適宜、集水ますのすき間などについて、重点的に調査するような、点検するような強化に取り組んできたところでございます。その際、すき間を発見した場合につきましては、塞ぐなどの対策を実施し、安全性確保に努めてきたところでございます。

○やながせ委員 そういった取り組みをしてきたということをおっしゃるかもしれませんけど、結果としては取り組みが何もなされてこなかったんですよ。だから今回、都道上に十五万ぐらいある集水ます、それを全部点検したと。その結果というのはどういう結果になっているんですか。今回、全部点検されたんですよね。

○加藤道路保全担当部長 今回の事故を受けまして、都といたしまして、都が管理する集水ますについての一斉点検を実施してきたところでございます。
 その中で、一斉点検した集水ますの数が十六万強でございまして、約一割に当たります一万七千カ所につきまして、一・五センチ以上のすき間を確認したところでございます。
 その際、確認したところにつきましては、ゴム材のはめ込みなどを行いながら、すき間を一・五センチ以下にするということの対応をとってきたところでございます。

○やながせ委員 ですから、一割近くは規定よりも広いすき間があいていたと。十個に一個は規定よりすき間が大きかったということですよね。これは、さまざまな事故を繰り返していきながら点検を強化したよといって、結果として、全部点検してみたら一割、十個に一個は広がっていたということであります。
 これは強化をしたということにはならないんではないかというふうに思うんです。
 私は、これから同じような事故を繰り返してはいけないと。今回のすき間と事故の因果関係については、はっきりと認めることはできないということなんでしょうけれども、やはりこれは明らかに事故につながりますよ、道路に隣接していますから。この時間帯は違いますけれども、夜なんか見えないですからね。だから注意義務があるんだということ。もちろん注意義務はあるのだと思いますけれども、やっぱり大きな事故につながっていく可能性が高いものなんではないかというふうに思うわけであります。
 ですから、今回、一時的にすき間を塞いだということがあっても、これは根本的な解決にはならないんではないかというふうに思うんです。また同じことは起きますよ。起きるんじゃないですか。そのときに、都議会何をやっているんだと。控訴のことで私たちもこの案件を知って、こういった事案だったということは明らかになったわけですよ。また同じ事故を繰り返したら、それこそまさに、私たちは不作為だったということをいわれざるを得ないわけですね。
 既に不作為なんではないかとも思いますけれども、根本的な解決をするために何が必要だというふうにお考えですか。

○加藤道路保全担当部長 先ほど申し上げましたように、今回の事故を受けまして、既に都が管理する集水ますについては一斉点検を行いまして、必要な対策を行って、まず安全性は確保しているところでございます。
 ただ、そうはいいながらということなので、引き続き、先ほど申し上げましたように、道路巡回、あるいはますの清掃時、あるいは職員による徒歩点検、さまざまな機会を捉えまして、今回一旦安全対策を行いましたところを、またしっかりと集水ますの点検を行っていきたいというふうに思ってございますし、行った中ですき間等を発見した場合には、速やかにすき間を塞ぐなどの対策を実施して、安全性の確保に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

○やながせ委員 余り時間がないんであれなんですけれども、定期的な点検をしているということをおっしゃるんですけど、定期巡回ということをおっしゃっているんですけど、これは、特に落下物がないかどうかということを、車で建設局の方が走って目視をされているということでありました。これは、集水ますが二センチとか三センチあいているとかということは絶対わかりません。こんなのわかるわけないですよね。
 とすると、今、都がやっていることというのは、集水ますの清掃ということだと思います。ただ、聞くところによると、集水ますの清掃というのは汚れやすいところ、詰まりやすいところだけを清掃しているということで、定期的な清掃というのはしていないということであります。
 とするならば、きちんと施工されたものであっても、先ほどおっしゃいましたように何らかの理由で穴が広がる、すき間が広がる可能性があるとするならば、やっぱりこれは定期的に見ていただかなければいけないんではないかなというふうに思います。ですから、定期的な点検が必要なんではないかということ、これを申し上げたいというふうに思います。
 そして、もう一点は、やっぱり根本的な解決として、すき間があくような構造になっているということそのものが問題なんではないかなというふうに思います。ですから、これから徐々にということではあると思いますけれども、構造そのものを--なぜすき間を一・五センチあくようにしているのかといえば、グレーチングが取り出しやすいようにということのようですけれども、そんなすき間をあけなくても取り出せる構造はできるというふうに思います。
 今回の事故を契機に、ぜひ構造の転換ということにも取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、ぜひ答弁があれば聞きたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 まず、集水ますのすき間につきましては、さまざまな機会を捉えて点検をするような形で、いろいろと検討していきたいというふうに考えてございます。
 それから、集水ますの構造につきましても今お話がございましたが、まず、やはり路面の雨水を速やかに排水するというのが一番重要でございますので、そういった上で、やっぱり新しい技術、あるいは製品、こういったものも開発が進んでいるんじゃないかと思いますので、そういった状況につきまして、十分注視しながら対応していきたいというふうに考えてございます。

○やながせ委員 もう最後ですので、これで終わりにしたいと思いますけれども、点検は強化したと。強化というのは、じゃあ、何をもって強化なのかということだと思います。やっぱりこれは定期的に義務づけるとか、一年に一回は必ず一つのますにアプローチができるとか、そういったことをしっかりと決めていただきたい。十六万個ということでいうと、二年に一回なのかもしれません。でも、やっぱりそれだけの期間でも定期的にはやるんだよということだと思います。
 それで今、構造の転換については、そういったことも検討してみたいというようなこともいただけたのかなと勝手に理解しておりますので、ぜひお願いしたいというふうに思います。
 これで、このような五センチとか三センチとかすき間があくということは、もうないということでよろしいんでしょうか。その点だけ最後言質をとりたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 道路の使用状況によりまして、集水ますにすき間ができるかどうかというのは、はっきりとは私どもは申し上げられませんけれども、今、委員お話がありましたように、しっかりと点検もやりつつ、新しいものが導入できるかどうかの検討も進めながら取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

○田の上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田の上委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○田の上委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、陳情三〇第一五号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○村井河川部長 お手元配布の資料4、陳情審査説明表の整理番号1、陳情三〇第一五号をごらんください。
 本件は、下高井戸調節池工事に伴う準備工事計画に関する陳情で、杉並区の下高井戸調節池工事に伴う準備工事計画の見直しを求める会代表の五島歸一さん外千五百五十八人の方から提出されたものでございます。
 その要旨でございますが、第一に、計画では、工事車両通行路は一ルートのみを専用通路として新たに整備し、使用することとされているが、他の既存の自動車通路を含めた複数の工事車両通行路を設けること、第二に、下高井戸調節池工事及び準備工事を合わせて約十年の計画となっている工事期間の短縮化を図ること、以上の二点を実現していただきたいというものでございます。
 この要旨に対する現在の状況でございますが、下高井戸調節池工事の現場周辺に幹線道路からアクセスする道路といたしましては、永福通りが大型車両の相互通行可能な唯一の道路でございます。
 永福通りから工事現場に至る道路は、いずれも幅員が狭く、屈曲しておりまして、歩車道を分離する施設がございません。
 このため、永福通りから神田川上に設置した構台を通行いたしまして、工事現場に至るルートを搬出入路として採用いたしました。
 現場周辺の騒音、振動、安全対策といたしましては、搬出入路に接する都立中央ろう学校の窓の二重サッシ化を現在進めておりますほか、工事中は、構台に防音パネルを設置し、工事車両の低速走行を徹底させますとともに、永福通りには交通誘導員を適切に配置いたします。
 緊急時の消防態勢等につきましては、杉並消防署と事前に調整を図っておりまして、活動に影響がないことを確認しております。
 工事期間につきましては、準備工事と調節池工事で約六年半、調節池工事後の公園整備事業、構台撤去を含めますと約八年半となる予定でございまして、平成三十年三月に行いました工事説明会におきまして既に地元へ説明をしております。
 今後も地域住民への丁寧な説明に努めてまいりますとともに、安全に十分配慮しながら、着実に事業を進めてまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○田の上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○関野委員 では、陳情三〇第一五号に関して、ちょっと二点ほどお伺いをさせていただきます。
 この案件に関しては、平成二十九年十二月十一日に下高井戸調節池工事請負契約というものが提出されて、審査の上で質疑をしたというふうに覚えておりますが、その際、答弁では、この調節池は時間五十ミリの雨量に対して治水安全度の早期向上を図ることを目的としておると、この調節池の整備によって永福橋から下流の未整備区間の治水安全度が向上する、また、既に護岸整備を完成している上流側にも河床掘削が可能となることで、早期に治水安全度を向上させるために不可欠の施設であるというようなもの、また、多目的スポーツコートとして利用されている部分の地下を有効に活用して、地上部に設置する管理棟など施設の配置は区と公園計画を十分に整合性を図っている、その上で、周辺には都立中央ろう学校を初め学校が複数あり、通学路なども多いと、交通誘導員を適切に配置するなど安全面に最大の配慮をして施工していくというような答弁があったと記憶しております。
 その際、我が会派としても質疑の中で、効果的、効率的かつ安全第一で、また住民に丁寧に説明しながら進めてほしいというようなことを要望していたとも記憶しています。
 そういう意味では、この工事については、地域住民への説明など工事内容を説明している中で、たしか工事内容の変更などもあって搬入路の見直しがされたのかなというふうな記憶が私にはあるんですけれども、その上でお伺いをいたしますが、住民説明などの末に搬入路の見直しを行うなど、住民への配慮を行ったというふうに記憶しているんですけれども、最終的な搬入ルート、この部分に関しては住民の意見を反映させたものとなっていたのか、この点についてお伺いをいたします。

○村井河川部長 平成二十九年二月の事業説明会でお示しいたしました当初の案は、永福通りから永福中央公園前の区道に入り、自転車集積所の敷地内を抜け、神田川上の構台を通行し、工事現場に至るルートでございました。
 その後、地元からは、子供の利用が多い公園前の区道の通行を避けてほしいという要望や、神田川上の構台が住居に近接するため、治安や生活環境などの悪化を懸念する意見がございまして、搬出入路として永福通りから神田川上に設置した構台を通行し、工事現場に至るルートを採用いたしました。
 さらに、神田川上の構台を川沿いの家屋の対岸に寄せる構造といたしまして、防音パネルを設置するなど、近隣住民の方々に配慮した対応を図っております。

○関野委員 近隣の方々と話した上でルートを決めたというようなことですけれども、この調節池の工事、正直、この工事をやることで、地域住民の命や財産を守るために大切な工事なのかなというふうに私も認識はしております。
 これ、契約はもう終わって工事が始まろうとしているところなんだと思いますが、今後、地域住民にどのように理解を深めてもらって、また、どういった対応を図っていこうと考えているのか、この点についてお伺いいたします。

○村井河川部長 工事に当たりましては、作業内容や進捗状況などにつきまして、引き続き地域の方々に丁寧に情報提供を行い理解を求めてまいります。
 今後とも、神田川流域の治水安全度向上のため、着実に事業を進めてまいります。

○関野委員 ありがとうございます。これは高井戸ということで、私の地元ではないんですが、我が会派としても地元の方からいろいろ聞く限り、中にはこれで納得している方もいたり、またはこういった陳情があったりというようなこともあります。
 ある意味、計画するに当たっても、いろいろと地域住民の方ともお話をされた上で、ルート変更したりということもあったのかなというふうには感じておりますが、やはり全員が全員、納得するというのはなかなか難しいところでもあります。
 ただ、やはり反対している方がいる、でも納得している方が多いからこのままやっていけばいいやという考えではなく、こういった陳情が来るということは、心配している部分が多分あるんだと思うんです。そういうところでもしっかりと丁寧に、今後も工事の中で進めていっていただければなということを要望いたしまして、この質疑に関しては終わらせていただきます。

○栗林委員 それでは、私の方からも下高井戸調節池工事に伴う準備工事計画に関する陳情について、何点か質疑させていただきます。
 地元地域に、工事計画について最初に説明をされたのが平成二十九年二月の説明会だと思いますけれども、このときに提示した工事車両通行路、搬出入路はどのようなルートだったんでしょうか。

○村井河川部長 平成二十九年二月の説明会では、永福通りから永福中央公園前の区道を通りまして、自転車集積所の敷地内を抜けて、神田川上に設置した構台を通行し、工事現場に至るルートを提示いたしました。
 本ルートは、幅員が広く、歩車道が分離された道路を通ることで、安全にも配慮いたしますとともに、神田川上の構台延長が短く、工期が短くなるものでございます。

○栗林委員 今のようなご説明が二十九年二月の説明会であったわけですね。
 この説明会で行われた計画案についてでございますけれども、やはり我が党の杉並区選出のまつば議員の方にも地元住民の皆様から大変厳しいお声、不安なお声、さまざま懸念の声をいただき、地元選出の都議会議員として、まつば議員も皆様のお声を受けて、建設局の皆様の方にもさまざまな要望を粘り強く行わせていただいたかと思っております。
 そして、六カ月後の平成二十九年八月の説明会では、二月の説明会で提示された工事車両通行路に対して、どのような意見や要望があったのか伺います。

○村井河川部長 主な意見や要望といたしましては、子供の利用が多い永福中央公園前の区道に工事車両を通行させることを避けてほしいという要望や、神田川上に設置する構台が住居に近接することから、日照、治安、生活環境などの悪化を懸念する意見がございました。
 また、地域住民からは、荒玉水道道路から杉並区のおおぞら公園内を通行する案、永福橋から河川上の構台を通行する案など、四つのルートの提案がございました。

○栗林委員 それでは、説明会でのご要望や、また意見を受けて、当初の案の再検討を行ったが、どのようにそれを進められたのか確認をしたいと思います。

○村井河川部長 地元から提案のございましたルートも含めまして、複数のルートについて、歩行者などの安全確保や住環境への影響、工期などの観点から比較検討を行いました。さらに、河川上の構台の構造や永福橋の補強に関する検討を実施いたしました。
 複数のルートについて、地元町会や周辺の学校から改めて聞き取りを行いますとともに、警察や消防などの関係機関との調整を行いました。
 地域の住民の方々とは、検討内容などにつきまして適宜意見交換するなど、個別な話し合いを継続して行いまして、丁寧な対応に努めてまいりました。

○栗林委員 今までの経過を少し確認させていただいたわけでございますけれども、当初案を再検討した上で行われた平成三十年三月の説明会でございますが、この説明会で提示された搬出入路はどのようなルートだったんでしょうか。

○村井河川部長 提示いたしましたルートは、永福通りの永福橋から神田川上に設置した構台を通行いたしまして、工事現場に至るものでございます。
 これにより、構台設置後、工事車両は永福中央公園前の区道を通行することがなくなります。
 構台は、川沿いの家屋の対岸となる右岸側に寄せる構造とすることで、左岸側の管理用通路の通行を確保いたしますとともに、防音パネルを設置するなど、近隣住民の方々に配慮しております。

○栗林委員 二十九年二月に提示された当初案、そして三十年三月に提示された案、再検討案ということを今確認させていただいたわけでございますが、この再検討案では、構台を右岸側に寄せる案となっている。隣には都立の中央ろう学校がございます。そこに寄せたということから、このろう学校に近いところに位置することになるわけでございますが、工事の騒音等、教育の悪化も懸念される不安が出てくると思います。その点はどのように対応するのか、お考えをお聞かせください。

○村井河川部長 これまで中央ろう学校や保護者の方々に、工事中の搬出入路の計画や影響につきまして丁寧に説明してまいりました。
 工事中の騒音対策といたしましては学校の窓を二重サッシにすること、振動対策といたしましては構台上の工事車両の通行は時速十キロメートル以下の低速走行を徹底させることなどを説明しておりまして、ご理解をいただいているところでございます。

○栗林委員 ただいま部長の方から、二十九年に出された案から地元の方たちのご要望を伺い、また、その中でどこまで調整ができるか等々、さまざまな搬出入路の検討も重ねながらということで、再検討案を出されたということを今伺わせていただきました。
 工事車両通行路の再検討案については、それでもやはりまださまざまな検討の中で、この案しかないんだというところまで検討したという、建設局側の最終的な検討をし尽くした中で出されたものだということは受けとめることができます。
 しかし、ある程度の期間、長期にわたって行われる工事でございます。地域の安全・安心のための工事とはいっても、やはり毎日工事となりますと、毎日車の出入り等々、環境が大きく変化するという現実はございます。
 近隣の地元住民の皆様が、こうした東京都の事業にご協力をいただくということは、やはり住民の皆様の生活の少しの、いや、少しじゃないかもしれません、多くの犠牲の上にあるんだ、成り立っているんだということを重々ご理解をいただかなくてはならないと思います。
 私も先ほど申し上げましたように、地元選出のまつば議員が、それこそ約一年間、地元からさまざまなご要望、これ少しでも改善できないか、何か新しい改善策はないかということでかけ合ってきた様子を隣の席なもんですから、ずっと見ておりまして、何か途中バトルをするような場面も見ておりますし、涙ながらに訴えていたなんていう場面も見ておりました。
 それだけに、せっかくのこの工事です。地元の皆様のご不安が少しでも軽減できるように、どうかそのお声に真摯に向かっていただくということを、また改めてお願いするところでございます。
 最後に確認をしたいのは、この調節池工事の後に施工する公園整備事業です。
 そこに公園が整備されるわけでございますが、この公園整備事業は杉並区が行う工事と聞いています。神田川上に設置する構台を使用しないでほしいとかいうお声を地元から伺っていると聞いていますが、その点の対応はどのように考えていらっしゃいますか。

○村井河川部長 工事の搬出入路として使用いたします構台の取り扱いにつきましては、今後、公園事業者であります杉並区と調整を図ってまいります。

○栗林委員 東京都の事業、杉並区の区の事業と、ご担当が分かれることにはなりますけれども、住民の皆様にとったら、やはり公共工事ということで、区別というものが本当にわからない状況もございます。どうか杉並区の事業に移行されてからでも、しっかりとこの事業がトータル的に完成して皆様に喜んでいただく、それを目的、目標にして頑張っていただきたいということを心よりお願い申し上げまして、質疑を終わります。

○原田委員 私からも、下高井戸調節池工事に伴う準備工事計画に関する陳情についてお聞きします。
 下高井戸調節池は、旧東電グラウンドを区立公園とし、その地下に巨大な調節池を建設する計画です。水害対策は杉並区の悲願であり、調節池の設置は高い公共性を有しているといえると思います。
 しかしながら、調節池は、その少なからずが住宅街の真ん中につくられ、接道も貧弱で、長い年月の工事により隣接地域の環境負荷が甚大であることがこの間、問題となってきています。
 調節池の建設は、水害撲滅という意義を地域の共通認識とすると同時に、地域ぐるみでの環境負荷軽減等についても議論する場が必要であるということを指摘するものであります。
 下高井戸調節池建設計画は、これまで搬入路等について地域住民の反発がありました。この間の経緯については、先ほど関野委員や栗林委員から質疑がありましたので、割愛させていただきますが、搬出入路を工事期間中、全て住宅地を通ることをとめて、永福通りから川の上を走る甲板をつくるという、しかも片側にするという計画に練り直していただいたと。
 それは、私もかねてより東京都に求めた対応でしたが、住民の求めに応じて大きな計画の変更を行ったことは、私は丁寧な対応だったと思っています。
 ただし、本陳情は、さらに搬出入路の複数化を求めるものとなっています。搬出入路の複数化の可能性について、改めて、都に検討したことがあるのかを問います。

○村井河川部長 地元からの意見や要望などを踏まえまして再検討いたしました結果、安全性や工期などを総合的に判断いたしまして、現在のルートといたしました。

○原田委員 そこでお聞きしますが、調節池の上流に位置する荒玉水道道路、これは許可をとれば、実は十トンダンプも通行が可能だと聞いております。
 この点について、もし見識があればお答えください。

○村井河川部長 荒玉水道道路は、幅員が狭く、歩車道が分離されていないことから、大型車両である十トンダンプトラック通行時には、歩行者や自転車への安全確保が図れないため、搬出入路としては使用いたしません。

○原田委員 軽車両くらいなら荒玉水道道路を通せるのではないかという声もあります。
 その際、あわせて、水道道路沿道の住民の声などを確認しているか伺います。

○村井河川部長 荒玉水道道路に面する町会及び荒玉水道道路を通学路としている小中学校から意見を伺っております。
 具体的には、荒玉水道道路は道幅が狭い上、防護柵もなく、歩行者や自転車に対して危険であるため、工事車両の通行は避けてほしいという意見をいただいております。

○原田委員 確かに幅員の狭さというのは永福通りよりも問題となると思います。しかし、その分、永福通りへの交通量の集中、調節池より下流の川沿いの住民への環境負荷は一極集中します。まさに頭を抱えるような地域の一大事なわけですね。まちづくりの本当に難しいところだと思っています。
 私は、こうした問題は東京都が一方的にこうだと計画を押しつけるのが一番よくないと思っていまして、地域にとっては十年近くにもわたる工事が、まちを揺るがす大変な一大事なわけですから、都が地域住民とともにまちづくり協議会的なものでもつくって、広く議論する場が必要なんじゃないのかと。
 調節池というのは、本当に皆さんがここで、さあ水害対策のためにつくろうといって、ぱっとつくれるようなものではないと私は思うんですね。もっと地域に入って、反対運動が起きてからそれに対応するとかではなくて、地域の人たちと、どこに車両を通そうとか、ここに一極集中する場合には、やはり地域の人たちの負担について周りの人たちもちゃんと理解をしようとか、そういう議論が、私はこの地域のまちづくりというものを結果的に進めていくんじゃないのかなと思うんですけれども、どうでしょうか。

○村井河川部長 工事に当たりましては、作業内容や進捗状況などにつきまして、引き続き地域の方々に丁寧に情報提供を行い、理解を求めてまいります。

○原田委員 本陳情は、願意の二つ目に工期の短期化を求めています。もちろん、単に短期化して工事が乱暴になったり、不備が出ては元も子もありません。
 本陳情の趣旨は、まさに環境負荷を減らすためにさまざまな努力を払ってほしいし、十年ともいわれる工事期間を何とかして短期化できるよう努力してほしいという願いであると私は受けとめています。
 そこでお聞きしますが、調節池工事が計画よりも早く終わるようであれば、杉並区が公園整備にすぐに取りかかれるように、区とよく連携すべきと思いますが、いかがかお答えください。

○村井河川部長 公園整備につきましては、今後、杉並区と協議してまいります。

○原田委員 公園整備については、今後、区と工期の連絡をとり合い、スムーズに区が公園整備に取りかかれるように連携するよう努力を求めたいと思います。
 以上です。

○田の上委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○田の上委員長 起立少数と認めます。よって、陳情三〇第一五号は不採択と決定いたしました。

○田の上委員長 次に、陳情三〇第一六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○村井河川部長 お手元配布の資料4、陳情審査説明表の整理番号2、陳情三〇第一六号をごらんください。
 本件は、下高井戸調節池工事に伴う準備工事による都立中央ろう学校の桜伐採に関する陳情で、杉並区の下高井戸調節池工事に伴う準備工事による都立中央聾学校桜伐採から桜を守る会代表伊藤やよいさん外千百四十四人の方から提出されたものでございます。
 その要旨でございますが、第一に、本工事により伐採されようとしている都立中央ろう学校の神田川遊歩道沿いの桜について、既存の木を可能な限り移植し、存続に努めること、第二に、機械的に桜を伐採するのではなく、樹木医の意見をもとに地域住民と話し合い、樹木医及び地域住民立ち会いのもと、工事に支障を来す部分の枝のみを最小限に剪定し、桜の木に与えるダメージを最小に抑えること、以上の二点を実現していただきたいというものでございます。
 この要旨に対する現在の状況でございますが、下高井戸調節池工事の搬出入路は、永福通りから神田川上に設置した構台を通行し、工事現場に至るルートとしております。
 構台の設置に当たりまして、神田川沿いの十六本の桜をできる限り守り、存続させる観点から、樹木医による樹木調査に加え、腐朽診断を実施いたしました。
 調査によりまして、いずれの桜も腐朽が進み、移植には耐えられないという診断結果を得ましたため、現地にて剪定することといたしました。
 剪定に先立ち、樹木医立ち会いによる現地説明会を平成三十年五月に開催いたしまして、桜一本一本に対して工事の影響範囲と剪定箇所を明示し、桜への影響などにつきまして、地域住民へ丁寧に説明いたしました。
 このように既に対応を進めておりまして、今後、樹木医の意見を参考に七月中旬以降、剪定していく予定でございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○田の上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○関野委員 では、先ほどの陳情と同様、下高井戸調節池の工事に係って、桜をどういうふうに管理していくかというようなことに対するもので陳情が入ったと思うんですけれども、要旨の1の部分では、既存の木を可能な限り移植しというようなことが書かれております。
 今、局の方から現在の状況という形で答えられたところからすると、なかなか難しい部分もあるのかなと。また、私も正直、造園屋でもないのでわかりませんが、ネットでちょっといろいろそういったものを調べる限り、なかなか桜というのは移植というのが難しいのかなというような部分も、私も調べた限りでは認識をしております。
 そういう意味では、桜の移植ができないというところから剪定という流れになっていくのかなというふうに思っておりますが、樹木医の指導のもとというところが入っておりますので、専門家がしっかり見ていただけるのかなというふうにも感じています。
 そこでお伺いしますが、剪定を行う予定ということですけれども、剪定後に枯れてしまうことはないのか。素人目線ではありますが、この点についてお伺いをいたします。

○村井河川部長 樹木医の指導のもと、現地にて、影響のある桜の枝一本一本について、剪定位置や剪定方法等を確認しておりまして、それに基づき剪定することとしております。

○関野委員 ありがとうございます。枯れてしまうかどうかというところに対しては答弁がなかったですけど、今の答弁のニュアンスを聞くと枯れないんだろうなというような--うなずいておりますので、そういうふうに認識させていただきます。
 また、今後、剪定を行うに当たって、この要旨2の方には、剪定の際に桜の木にダメージを最小限に抑えることというところで、やはり桜が枯れてしまうことに対する心配、こういったものもあります。
 そういったところから、樹木医がいて、都として剪定をしてというだけではなく、剪定をするに対して、先ほど来、ほかの陳情でもいいましたが、地域住民に対してどんな感じで説明または対応を図っていこうと考えているのか、この点についてお伺いをいたします。

○村井河川部長 剪定に先立ちまして、樹木医立ち会いによる現地説明会を平成三十年五月に開催いたしまして、桜の枝一本一本に対して工事の影響範囲と剪定箇所を明示いたしまして、桜への影響等について地域住民に丁寧に説明しております。
 剪定に当たりましては、樹木医立ち会いのもと実施いたします。

○関野委員 わかりました。先ほどの搬入路での陳情でも、最後の方、私、発言させていただきましたが、やはりそういう意味では、この場合は工事とは別ですけれども、地域住民は心配している部分もありますし、どういった形でというのを知らないでそれが進んでいくというのは、やはり不安な部分でもありますので、しっかりと丁寧に説明をしながら進めていってほしいなということを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○栗林委員 それでは、私の方からも、三点ほど確認をさせていただきたいと思います。
 神田川沿いの桜は、本当に、大変見事ですばらしい、また都民の皆様に愛されている場所でございます。
 陳情は、神田川に隣接する都立中央ろう学校の桜が、この下高井戸調節池工事に伴い影響を受けることに対する陳情でございます。この件についても、地元のまつば議員からも要望して、今までもやりとりをさせていただいたことでございますけれども、桜をできるだけ守ることを地元の皆様にもご理解いただくことが大変重要ではないかと思います。
 先ほどご説明がございましたけれども、丁寧な剪定をしていくということで、伐採ではなく剪定で守っていきたいということでございます。地域住民の皆様にご理解いただくために、これまでどのような取り組みを行ってきたのか教えてください。

○村井河川部長 平成二十八年十一月に桜の外観診断を行い、さらに詳細を把握するため、二十九年九月に精密診断として腐朽状態を定量的に把握する調査を実施いたしました。
 その結果、全ての桜において移植が困難であることが判明いたしましたため、工事に影響のある枝を剪定する方針といたしました。
 三十年三月の説明会では、工事車両の搬入ルートの説明に合わせまして、桜の剪定の必要性について説明をしております。
 その後、樹木医、住民立ち会いによる現地説明会を五月に開催いたしまして、桜の枝一本一本に対して工事に影響する範囲をお示しし、剪定位置や剪定方法などにつきまして、地域住民の方々へ説明を行っております。

○栗林委員 五月の説明会で、樹木医さんも立ち会いで行われたということでございますけれども、五月の説明会では、樹木医の判断はどのようなものであったんでしょうか。

○村井河川部長 樹木医からは、剪定はなるべく枝を長く残すこと、時期については梅雨明けが望ましいとの意見をいただいております。

○栗林委員 それでは、その樹木医の意見を受けて、今後どのように対応するのか教えてください。

○村井河川部長 工事の進捗に合わせまして、地元に周知いたしまして、樹木医立ち会いのもと、七月中旬以降に剪定を行っていく予定でございます。

○栗林委員 剪定ということによって、今までの桜とは少し形は変わってくるといったところは、やはり地域住民の方にとっては今までと違う状況が生まれるわけでございますので、最大限そういった思いを配慮、桜を守りたいという思いをとにかく酌んでいただきまして、大事にご対応していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○原田委員 私からも、本陳情について質疑をしたいと思いますが、地域のシンボルともいえる神田川沿いの名所の桜を伐採しないでほしい、剪定するにしても慎重に慎重を期してほしいという陳情でございます。
 そこで、これまで樹木に対する住民の声にどう対応されてきたのかについてお聞きしようと思いましたが、さきのお二人の質疑で、樹木医による樹木調査の結果、移植が困難なため剪定することとしたと住民に説明してきたことがわかりました。
 この剪定が原因で枯れたりしないのか心配ですし、剪定は工事業者が工事の観点から必要なだけ切るというのではなく、樹木をいたわる観点から樹木医や造園業者が行うべきだというふうにお聞きしようと思いましたが、いずれも樹木医の指導のもと、造園業者により適切に対応されるとお聞きしました。この状況下において、大変努力の見られる答弁をいただいたと思っております。
 七月中旬に剪定ということを、最後に一問だけお聞きしたいと思うんですけれども、その際、やっぱり多くの人たちは、この議会の様子とか答弁とかというのは聞いていないと思いますので、桜の木が伐採されてしまうんではないのかというふうに心配になると思いますので、ぜひ地域の声を聞いて、伐採ではなく剪定で、しかも樹木医と造園業者によって丁寧に行うということを掲示していただければなと思いますが、それを求めて、質問を終わりたいと思います。

○村井河川部長 委員ご指摘のとおり、地元の方々にはしっかりと広報して剪定に入らせていただきたいというふうに考えております。

○田の上委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○田の上委員長 起立少数と認めます。よって、陳情三〇第一六号は不採択と決定いたしました。

○田の上委員長 次に、陳情三〇第一九号の三を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○関用地部長政策調整担当部長兼務 お手元配布の資料4、陳情審査説明表、整理番号3、陳情三〇第一九号の三をごらんいただきたいと思います。
 本件は、岸記念体育会館の移転・建て替えに関する陳情でございまして、新日本スポーツ連盟東京都連盟理事長萩原純一さんから提出されたものでございます。
 本陳情の要旨でございますが、事実の検証が行われ、都民の理解と納得が得られるまで、岸記念体育会館の用地買収や移転先である神宮外苑の都有地の売却は凍結することを求めるというものでございます。
 続きまして、現在の状況でございますが、代々木公園は、明治神宮と一体となった豊かな緑に包まれ、都民の憩いの場であるとともに、陸上競技場などの運動施設や、週末には多くの来場者でにぎわうイベント広場等を有する東京を代表する都市公園でございます。
 昭和三十二年十二月に岸記念体育会館の敷地も含め都市計画代々木公園として決定がなされ、平成二十七年十二月に当該敷地が優先整備区域に設定されたことから、平成二十八年七月に都市計画事業認可を取得するなど、適正な手続に基づき公園整備事業に着手したものでございます。
 平成三十年度予算に計上されました代々木公園の用地取得費及び代替地である神宮外苑の不動産売り払い収入につきましては、平成三十年第一回定例会で審議を経て、議決されたものでございます。
 東京の都市としての魅力を一層高め、緑豊かな景観に潤いを与えるため、代々木公園の整備事業を着実に推進してまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○田の上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○原田委員 岸記念体育会館問題をめぐる一連のやりとりは、都民の不信を招いています。本陳情が指摘しているように、これまで東京都は、岸記念体育会館の改築にかかわり、ただならぬやりとりを行ってきたことを隠し、まるで岸記念体育会館の神宮外苑移転や、跡地を公園用地として買収する計画は、二〇一五年、平成二十七年十二月以降に事が進んだかのように説明をしてきました。
 岸記念体育会館の移転、跡地の買収は、ハンドボール競技の運営用地が不足することから、その敷地の活用が五輪組織委員会からオリ・パラ準備局、オリ・パラ準備局から都市整備へと打診されたことによるとされてきました。
 ところが、実際は都市整備局がオリ・パラ準備局の確認も抜きに、岸記念体育会館の敷地は五輪のために必要だという文書をつくっていたということも、この間わかっています。
 我が党都議団の質問に対し、事実と違う答弁を繰り返してきた都市整備局は、とうとう一連のみずからの答弁について陳謝する事態ともなっています。
 本日は、建設局がこの問題にどうかかわってきたのかを確認し、本陳情が求める岸記念体育会館に関連する予算の凍結が妥当かどうかを見きわめたいと思います。
 さて、本陳情は、建設局に対し、都民の理解と納得が得られるまで予算の執行を停止するよう求めています。建設局は、この間の岸記念体育会館をめぐる都の対応について、都民の納得が得られるとお考えか、率直にお聞きしたいと思います。

○日浦公園緑地部長 先ほどの、現在の状況の説明と重なる部分もございますけれども、岸記念体育館に係ります代々木公園の用地取得費及び神宮外苑の売却費を含む平成三十年度予算につきましては、平成三十年第一回定例会で審議を経て、議決されたものと認識しております。

○原田委員 そもそもこの予算の審議でも、この場に、岸記念体育会館がかかわっている事業だということも半ば伏せるようにして予算書が提出をされ、我々はそれについて、共産党以外でどれだけ審議ができたのかということが大きく問われているわけですよね。審議の場がなかなか--情報も提供されてこなかったし、それが問題になっているわけです。その議決をもって、全て都民の理解、納得を得られたという姿勢は不信を買うばかりだと思います。
 私は、建設局の存在する意味が問われると思うんです。岸記念体育会館の用地買収に疑義が生じているとすれば、みずから調査し、問題があれば予算の執行を停止するということも建設局に任された大事な仕事だと思うんですけど、いかがですか。

○日浦公園緑地部長 建設局の仕事ということで申し上げますと、公園事業につきましては、事業認可し、公園を整備していき、それを良好な状態に維持管理するという仕事がございます。
 また、その都市計画と申しますか、まちづくりに関しましては、まちづくりをどうしていくかということを考えるセクションはあるという中で、その一つの都市施設である公園を整備していくというのが局の責務だというふうに考えております。

○原田委員 まちづくりを考えるセクションは別にあるんだという、まるで都市整備が決めたことであって、建設局はこういう計画については知らない話だと。それは建設局としての存在意義が私は問われると思うんですよ。いいなりじゃないんです。
 都市整備局がちゃんとしっかり計画をしてきたと。しかし、それに対して都民から疑義が生じたとすれば、建設局自身がしっかりと調査をして、どういうところに問題があるのか、なかったのか、発表するぐらいの意気というものが私は必要だと思うんですよね。
 岸記念体育会館は、都市整備局によって、二〇一五年、平成二十七年十二月、代々木公園拡張のために優先整備区域に指定されました。東京五輪の際には、ハンドボール競技会場の用地として使用されると聞いています。
 建設局は、岸記念体育会館跡地がどのようにハンドボール会場として使用されるのか確認していますか。

○日浦公園緑地部長 平成二十七年の九月に、都市整備局から岸記念体育館敷地を優先整備区域に指定するということについて協議を受けた際に、大会組織委員会が大会運営用地として当該敷地を活用するということについて検討しているということを知ったということでございます。

○原田委員 ちょっと質問の意図を間違えていると思うんですけれども、私が聞いているのは、ハンドボール競技会場の具体的な使用方法というのは聞いているのかと、確認しているのかと聞いたんです。

○日浦公園緑地部長 申しわけございません。岸記念体育館跡地の大会時の使用ということでございますけれども、大会組織委員会が代々木会場のより円滑かつ効率的な運営に向けまして、岸記念体育館敷地も含めて、施設の配置について具体的に検討を行っているというふうに聞いております。

○原田委員 もうその予算が通っちゃっているわけですよ。百二十三億円もの税金をかけて、ここに来て会場として何に使うか検討中という確認なんですか。

○日浦公園緑地部長 あくまでも大会の使用時に何に使うかということを具体的に検討しているということは聞いているということでございますけれども、そもそも公園事業というのは、都市計画区域に区域決定をされたものに対して公園にしていくということで、当該岸記念体育館の敷地につきましては、昭和三十二年にもう都市計画決定をされているということで、公園の事業を進める立場としては、事業化を進めていくということでございます。

○原田委員 部長がお答えになったのは、そもそも公園にしていくのみだと。上からいわれたら、都市整備局からいわれたら公園にするだけだと。事業化するのみが建設局の仕事だと。本当にそういう姿勢なんですか。

○日浦公園緑地部長 極端なことだと、質問の趣旨がたまたまオリンピックに絡めた、オリンピック時に使うことが決まっていないのに公園にするのかというご質問でしたので、そういうようなお答えをさせていただいたところでございます。
 あくまでも、まちづくりの計画セクションがあり、その実施部隊がありというように組織の中での役割はございますけれども、当然、我々としては、まちづくりを担っているということで、良好な都市環境を形成するための公園をつくっていくということに変わりはございません。
 以上です。

○原田委員 百二十三億円かけて買うわけです。買った後は、その土地にオリンピックのハンドボール競技場ができるわけです。
 それについて、この一大プロジェクトについて、建設局としては何に使うかわかっていないということですか。私たちが入手した開示文書には、しっかりと何に使うかという欄があって、そこは黒塗りになっていますけれども、その欄はちゃんとあるんです。それも見ていないということですか。

○日浦公園緑地部長 オリンピック組織委員会の方で、この土地に関してハンドボール会場の運営用地ということで、こういうものに使いたいというような案については、お話は伺っておりますけれども、まだそれをこう使うというふうに決定されたということの話は伺っていないということでございます。

○原田委員 何に使おうかなという段階で、岸記念体育会館を買うということが都市整備局によって決められ、建設局に、部長いわく実動部隊にその計画がおりてきたという答弁でしたね。
 代々木体育館周辺の西隣には建設局が所管する代々木公園B地区というのがあり、陸上競技場や歩道状広場など、さまざまな用途に活用できる土地があります。岸記念体育会館の用地がどうしても必要という合理的な理由を建設局はどのように聞いてきたのか。B地区という地域があるけれども、こっちにも活用できそうな土地があるよという議論も何にもしなかったんですか。

○日浦公園緑地部長 大会組織委員会が代々木会場のより円滑かつ効率的な運営に向けて、岸記念体育館敷地のほかに、代々木公園B地区を含めて、会場施設の配置について具体的に検討を行っているというふうに聞いております。
 また、代々木競技場のみでは、やっぱり大会運営用地というものに活用できる敷地は不足しているんだというような話も聞いているところでございます。

○原田委員 B地区も含めて検討しているんですね。初めてお聞きしましたけれども、改めてそこを確認したいと思います。B地区も含めて、大会用地として検討しているんですね。

○日浦公園緑地部長 B地区に関してというお話でございますけれども、B地区を含めて検討ということでございます。

○原田委員 この間、皆さんが、オリ・パラ局などとB地区について練習会場などとして使いたいとか、組織委員会とも話し合っているというのが出てきましたけれども、ハンドボール会場としても使おうと思っていると。そうなると、B地区を含めるとすると、本当にかなり広い土地なんですね。
 そうすると、岸記念体育会館の三、四千平米の土地というのが、これがなければ本当に成り立たないというぐらい、ハンドボール競技は、代々木体育館だけでなくB地区も全部使っても足りないという議論になっているということですね。

○日浦公園緑地部長 B地区を含めて、大会運営用地でどんな機能がどのくらいの規模で必要となるかという具体的な話はまだ聞いておりません。
 ただ、競技会場と、ほかに選手、関係者のための施設ですとか、それからプレス、放送、また駐車スペース、警備のスペース、いろいろなものが必要となるという中で、現在の場所だけでは足りないという、敷地が不足しているんだというようなお話は伺っております。

○原田委員 大変重要な答弁がありました。具体的な話はまだ聞いていない。百二十三億円予算がついて、具体的に進んでいるんですよ。ところが、B地区も含めて具体的に検討中だと聞いている。土地も何も全然足りていないと。岸記念体育会館は、とにかく買っておかなきゃいけないぐらい用地が不足しているんだといっておきながら、予算を執行する建設局は、具体的に、じゃあ、何が足りていないのか、どういうふうにB地区も含めて、岸記念体育会館跡地も含めて使うのか聞いていないと。深刻じゃないですか。
 検討中という答弁が本当、不明朗なんですけれども、B地区について、オリ・パラ局や組織委員会と協議していますよね。どんな協議をしてきたんですか。

○日浦公園緑地部長 組織委員会の中で具体的に検討しているというお話ですので、その検討についての話を、建設局としては伺っているという段階でございます。

○原田委員 オリ・パラや組織委員会とどういう協議をしているのか、もうちょっと詳しく聞きたかったんですけど、出ますか。どういう協議をしてきたのか。まあ、結構です。
 建設局は、百二十三億円もの税金を使って岸記念体育会館跡地を買うわけです。組織委員会が検討しているというばかりで、どれだけ競技会場用地が切迫しているのかも確認していないし、岸記念体育会館の用地取得だけではなく、B地区の活用等の検討も確認していないと。でも、足りないんだといい張る。
 私だったら、一体なぜ足りないのか--建設局としては、予算を執行する側として、唯々諾々といわれたことをやる実行部隊だというのみならず、しっかりとこの執行されるお金に道理があるのか確認するのは当然だと思うんですけれども、それはしていないということがわかりました。
 建設局は、オリ・パラ局、都市整備局と岸記念体育会館の神宮外苑移転について、それぞれいつからどのような協議をしてきたのか教えてください。

○日浦公園緑地部長 今現在、組織委員会といろいろとやっている中で、組織委員会では代々木会場運営に当たって、岸体も含めて配置を検討しているという段階で、その話を具体的に聞いている。そういうオリンピックの会場整備が明らかでないのに、公園を買うというようなご趣旨かと思いますが、あくまでも我々は、ちょっと繰り返しになってしまって申しわけないんですけれども、やっぱり都市公園、代々木公園を整備するというために税金を投入していくと、整備をし、公園にしていくということでやっているということでございます。
 また、都市整備局等との協議に関してでございますけれども、都市整備局からは平成二十六年の十月、神宮外苑地区のスポーツクラスター実現に向けて、岸記念体育館の敷地と都立明治公園のこもれびテラスの土地交換等についての話がございました。
 その後、二十七年三月、岸記念体育会館の移転によります神宮外苑地区におけるスポーツクラスター形成に向けて、都市整備局を含む関係局が連携して取り組んでいくということを確認いたしました。
 なお、オリ・パラ局に関してですが、岸記念体育会館の神宮外苑移転について話をしたという記録は見つかっておりません。

○原田委員 部長から、ただいま冒頭の方で、あくまでも都市公園を整備するということで、私たちは、今この事業に、岸記念体育会館をめぐる事業にかかわっているんだと。あくまでも都市公園を整備することでやっているんだとお答えがありましたが、本当ですね。
 都市公園整備が唯一の目的となって、この事業は進んでいるんですね。確認します。

○日浦公園緑地部長 あくまでも建設局の立場としてお話をさせていただいたものでございます。
 これは、唯一という部分が--我々の事業も、建設だけのためというか、目的ではなく、いろいろな、まちづくりもあれば、当然オリンピックに向けたものもある、そういった行政目的、行政施策を実現するためにやっているという面も当然あると考えております。

○原田委員 先ほどは、計画をする部署があって、それを事業実行部隊としてやるのみだといっていたのに、今度は、私が、じゃあ都市公園整備だけが唯一の目的ですねと聞いたら、突然、まちづくりも、オリンピックも、行政施策を遂行するために、私たちは実行部隊だけの仕事ばかりじゃないといい出すと。つまり、いろんな計画にもかかわるんだと。だったら、百二十三億円かけて、本当にこの用地が行政にとって必要な土地なのかどうなのかを見るはずでしょう。
 都市整備局から、平成二十六年十月に岸記念体育会館の敷地と都立明治公園のこもれびテラスの土地の交換について要請があったと答弁がありました。
 そこでお聞きしますが、岸記念体育会館敷地を五輪ハンドボール競技の運営用地として使用するということについては、いつ、どのようにして知ったんですか。

○日浦公園緑地部長 平成二十七年の九月、都市整備局の方から岸記念体育館敷地を優先整備区域に指定することにつきまして協議を受けた際、大会組織委員会が大会運営用地として当該敷地を活用するということについて検討しているということを知ったということでございます。

○原田委員 ちょっと確認したいんですけど、ただいまの答弁で、岸記念体育会館跡地をハンドボール競技の運営用地として活用することは、優先整備区域に指定することについて都市整備から協議を受けたときに知ったと。優先整備区域に指定されることを知ると同時に、ハンドボール競技の運営用地として活用することも知ったということでいいんでしょうか。
 優先整備区域に指定されることと、ハンドボール競技の運営用地だとわかるのが同時であることに何か必然性、関連性はありますか。

○日浦公園緑地部長 組織委員会としては、大会運営用地ということで代々木の競技場の中では適切な敷地が不足しているということで、周辺の適地を探している中で、その隣接地について大会中使用できる可能性がないかということをオリ・パラ局の方に検討を依頼したと。
 オリ・パラ局の方は、都市整備の方に代々木公園が都市計画決定されていることから、大会運営用地確保に向けて検討をよろしくということをもって、都市整備局の方から建設局に対して、使用についての検討の依頼があったということで、建設局として大会運営用地としての活用ということを知ったということでございます。

○原田委員 よくわかりました。
 平成二十七年八月ぐらいにオリンピックのハンドボール競技会場として敷地が余りにも足りないという話になって、組織委員会がオリ・パラ局にいって、オリ・パラ局が都市整備にいって、都市整備が建設局に大会用地になる場所はないかと駆け込んできて、組織委員会が動いたのが、用地が不足しているよという話になって、九月に都市整備局と建設局の間に協議があったと。その三カ月後ぐらいには、岸記念体育会館跡地が優先整備指定をされて、私たちが問題にしている立ち退き料百二十三億円が支払われる流れができると。
 今、私の質問に対して、平成二十七年九月に都市整備局から優先整備区域に指定することも、それからハンドボール競技会場として必要だということも話があったというふうに答弁がありました。
 しかし、我が党都議団は、さきの三月の予算特別委員会、大山都議の質疑で、初めて知ったのは九月だと今おっしゃいましたけれども、都市整備局が同じ年の三月四日付で、都市計画代々木公園における事業着手の必要性について(案)という文書を作成し、都市整備局が岸体敷地を代々木公園にすべく緊急に事業着手する理由として、オリ・パラ開催に伴い大会運営に必要な仮設施設や駐車場等が設置可能となるオープンスペースの確保が必要である、渋谷側からの歩行者動線上に入場者をコントロールするためのたまり場の確保が必要であるとしていることを明らかにしました。
 この質疑は、建設局長を初め、建設局の幹部の皆さんも聞いていたかと思うんですけれども、この三月四日付の資料、細かいけど、多分見ていると思うんですよね。(パネルを示す)こんな感じなんですけれども、ここの一番上に緊急的に事業着手する理由といって、条件に合致する土地は岸体育会館に限られるというふうに書いているわけですが、この三月四日付で作成した文書は、都市整備局によると建設局や財務局との打ち合わせ資料だというんですね。
 先ほど、五輪ハンドボール競技の運営用地として使用することについて、平成二十七年九月に都市整備局からの協議を通じて初めて知ったとお答えになったんですが、実はその半年前の三月には、建設局は五輪運営用地として活用することを知る立場にあったんじゃないですか。お答えください。

○日浦公園緑地部長 二十七年の三月に、建設局としては知り得る立場にあったのではないかというお話でございますけれども、あくまでも都市整備局が優先整備区域にするという中での検討ということで、我々が具体的に大会運営用地として活用するというふうに聞いたのが二十七年の九月ということでございます。

○原田委員 少しわかりにくい答弁ですよね。率直にお答えください。三月四日のこの文書、存在を知っていますか。

○日浦公園緑地部長 確認できておりません。

○原田委員 それは大変な答弁なんですよ。そうすると、建設局との検討資料と都市整備局が説明していたのは虚偽だったということになります。
 しかも、建設局との検討資料だという説明はどこで行われたか。小池知事へのブリーフィングで行われたんです。とんでもないことですよ。小池知事に対しても虚偽の説明を都市整備局は行っていたということですね。いいんですか。

○日浦公園緑地部長 ただいまお示しいただいたその三月の文書でございますけれども、それを受け取ったか受け取っていないのかという部分の確認がとれていないということでございます。
   〔原田委員「誰からですか。委員長、今のでわかりますか」と呼ぶ〕

○田の上委員長 挙手して発言してください。

○原田委員 今の答弁、さっぱりわからないんですけれども、いずれにしても……(日浦公園緑地部長発言を求む)はい。

○日浦公園緑地部長 ちょっと曖昧な答弁で申しわけございませんでした。
 とにかく文書自体が確認できていないので、この場ではお答えをしかねますということでございます。

○原田委員 これ、もう第一回定例議会で私たちは出している文書なんですよ。局長、見ていましたよね。答弁してください。

○西倉東京都技監 議会において、その資料が出ていたのは存じ上げております。

○原田委員 局長から、この文書があることは確認しているというお話がありました。
 こういう文書が確認されていて、今、極めて不明朗になっているのは、都市整備局が建設局との協議の資料だと示していたのが本当なのか、うそだったのか。建設局の答弁は、今、極めて重要になっていますけれども、局長、この三月四日付の文書、明らかに九月よりも以前に建設局は岸体問題について各局と議論を重ねていたということが明らかだと思いますけど、お認めになりますか。

○日浦公園緑地部長 この三月四日の文書ということでございますけれども、ただいまこの場で確認ができかねるということでございます。
   〔原田委員「委員長、いいんですか、これで。質疑の続行ができるんですか、この状況で。局長と部長で意見が割れていて、しかも、こうやって答弁がどんどん出てこないでスムーズじゃないことによって、私は、あと十分ぐらいしか時間がないんですけれども」と呼ぶ〕

○田の上委員長 内容については、詰めるのであれば挙手してお願いします。

○原田委員 いずれにしましても、三月四日付の文書の一つの肝というべきは、岸体敷地を急いで整備する理由については、五輪の運営地がここしかないということなんですね。防災や緑ということも大きくはあるけれども、急いで整備するのは、そういう理由ではないと。あくまで五輪だといっているわけです。
 見ていないということになると、建設局は三月四日の文書も知らず、何を根拠に二〇二〇年五輪までに急いで、百二十三億円もの大金を投入するということになる岸体敷地に合意したというんですか。

○日浦公園緑地部長 ちょっと繰り返しの答弁で恐縮でございますけれども、都市計画区域の中のスペースに関して優先整備区域に指定され、それを事業認可をとり、用地買収をしていくと。通常の手続に基づいて公園整備をやっていくということでございます。

○原田委員 (パネルを示す)ここに三月三十日付文書というのもあります。これも九月よりもずっと以前、三月四日付の後の文書ですけれども、この文書名は都立明治公園(こもれび広場)の取扱いについて。ここでは、財務局、都市整備局、建設局の三局での合意内容として、ラグビーワールド杯までの日体協ビル竣工を間に合わせるため、三局連携して以下に取り組むと書いてあります。
 先ほど、都市公園を整備することだけが唯一の目的だといっていましたが、この三月三十日の文書では、ラグビーワールド杯までの日体協ビル竣工を間に合わせるため、三局連携して以下に取り組む。〔1〕、都市整備局は、代々木公園の優先整備区域(相当)の方針を決定する。代々木公園が欲しいとか、オリンピックが欲しいとかの前に、ラグビーワールド杯までに日体協ビル竣工を間に合わせるんだと書いてあります。〔2〕、建設局は、岸記念体育会館用地をオリンピックまでに公園として整備することを理由に、その代替地として、仮換地後のこもれび広場を日体協に売却すると書いてあります。代々木公園を緊急に整備する合意です。
 しかし、先ほどいいましたように、岸体を急いで公園として整備する理由は、五輪に使う以外ないはずなんです。この資料を建設局は確認していますね。

○日浦公園緑地部長 資料については確認をしております。

○原田委員 資料について確認をしているという答弁がありました。
 じゃあ、なぜハンドボール競技会場が決まったのを知ったのも、優先整備区域指定になるということを知ったのも、この三月の段階で知っているのに、今この場で、我々委員会の公の場で九月と答弁したんですか。

○日浦公園緑地部長 この三月三十日の文書に関しましてでございますけれども、建設局、それから都市整備局、財務局、この三局で公園の整備の進め方等に関して確認をしたということでございます。
 先ほどハンドボール会場云々というお話を初めて知ったというのは平成二十七年の九月というふうにお答えをさせていただきましたけれども、この時点でオリンピックの関係というところは明記はされておりますけれども、ハンドボールの会場ということで、その運営用地ということを明確に話が出されたのが九月ということでございましたので、九月ということで答弁をさせていただきました。

○原田委員 今いいわけをして、明確にハンドボール競技会場になるのを知ったのは九月なんだといいましたけれども、さっきの三月四日の時点の資料で、国立代々木競技場は競技会場(ハンドボール、車椅子ラグビー)であり、オリ・パラ開催を踏まえ、隣接する代々木公園において拡充する必要があるともう書いてあるんですよ。
 三月三十日、それから三月四日の文書は、都市整備局が建設局への協議の資料として出したものです。知事にブリーフィングしているんです。こういう会議をしましたと、その資料にハンドボールで使うよということが--今、部長が答弁したように、本来だったら初めて知るのは九月の段階で、都市整備局から協議を受けて知るはずだったのに、そのずっと以前から、実は、まるで口裏合わせかのように、これから先、岸体を何とかして二〇一九年ワールドカップまでに日体協ビルをつくるために事業を早めるぞという打ち合わせが行われていた。
 先ほどから、私たちは実行部隊だとばかりいっていましたけれども、実は深くこの計画にかかわっていたのが建設局じゃありませんか。局長、どうなんですか。建設局は単なる実行部隊ではなく、この岸体問題で計画にも深く踏み込んでいたんじゃありませんか。

○日浦公園緑地部長 都庁の中の役割としての話をさせていただいたものが、ちょっと過度に強調され過ぎている嫌いがあると思います。
 建設局はただ実施をするというだけで、計画なり、まちづくりは都市整備局だというふうな、これが唯一の話かのようにお話しされておりますけれども、当然ながら、まちづくりですので、都市計画に当たりましては、建設局の方に協議をしてくるというようなこともあるわけでございまして、それをもって、建設局はただ実行部隊だというふうなことではございません。広く東京というまちづくりに寄与していく、貢献していくというところでございます。

○原田委員 既に、局長の答弁と部長の答弁で、資料の存在について知っている知っていないという重大な食い違いがあって、本当だったらこれで委員会がとまったっておかしくないぐらいなんですよね。
 私たちの委員会での質問に対して、九月に知ったと答えていたのに、実はそのずっと以前から、計画段階から建設局はこの話に一枚かんでいたということがもう明らかなわけで、それを誇張しているといわれても困るわけなんです。
 この問題はこれからも追及していかなきゃいけないなと思っておりますが、もうちょっと聞きたいことがあります。
 明治公園こもれびテラスの区域を廃止する方針について、都市整備局から、いつ、どのような提案があったのかお答えください。

○日浦公園緑地部長 都市整備局の方からは、二十六年の十月ごろに神宮外苑のスポーツクラスター実現に向けて、明治公園のうちのこもれびテラスの区域を廃止することについての話がございました。

○原田委員 過去、既に開園している公園を廃止した事例というのを調べてみると、多摩川緑道などを廃止した事例がありました。しかし、私どもは不要不急の道路づくりに賛同するものではありませんが、多摩川緑道の廃止は道路をつくるということで、やはり公園を廃止する際には明確な公共施設整備等の理由があったわけです。
 過去、既に開園している公園を都市計画公園から外した事例があったのかお答えください。

○日浦公園緑地部長 過去、篠崎公園を都市計画公園から外した事例はございます。

○原田委員 近年では篠崎公園があるのみで、いろいろ調べてほしいといいましたが、それも道路整備という公園と競合する都市施設の整備のためだったわけですね。
 こもれび広場の廃止というのは異例中の異例だと思うんですね。都市公園として存在しているのに、今開園している公園を、こもれびテラスを都市計画の計画区域から外してしまう。その際に、都市整備局からは、何で、わざわざ都市計画上からこの公園を、こもれびテラスを外したと説明があったんですか。

○日浦公園緑地部長 都市整備局の方からは、神宮外苑地区について、新たに地区計画を定めて、都市計画の保全、大規模スポーツ施設等を集積し、再整備を推進すると。この地区計画の決定に合わせて、公園機能の向上と施設利用者の安全性を確保して、適正かつ合理的な土地利用を実現するために、都市計画公園区域を変更するというお話がございました。

○原田委員 ちょっと時間になっちゃいました、委員長。ただ若干、委員の皆さんには申しわけないんですけれども、答弁も相当時間がかかりまして、あと二問で終わらせていただければと思っております。(発言する者あり)先輩、よろしくお願いします。
 今、都市計画変更の決定理由を合理的だと判断したということなんですけど、現在開園している都立公園を都市計画線から外してしまう、区域から外してしまう。これはどういう合理性が認められたのか。スポーツクラスターの形成というものが大きくかかわっているのでしょうか、お聞かせください。

○日浦公園緑地部長 都市公園の立場から申し上げますと、現状以上の公園面積の確保ですとか、公園の一体性、連続性に十分配慮されている計画であるとか、地表面の公園面積も可能な限り確保した計画となっているというところで支障がないというふうに判断をさせていただきました。

○原田委員 以上ですけれども、代々木公園用地として、岸体敷地を日体協から緊急に購入する。代替地として、こもれび広場部分を日体協に売却する。根本にかかわる問題なんですね。
 私は、この質問の冒頭、岸記念体育会館問題をめぐる建設局予算に疑義が生じているとすれば、建設局みずから調査し、問題があれば予算執行を停止するべきだと指摘しましたが、私の質疑で、建設局自身が深く岸体の神宮外苑移転、岸体跡地の購入の方針策定に当時かかわっていたことがわかってまいりました。
 かくなる上は、自浄作用を期待するというのは余りにも楽観に過ぎまして、二元代表制の一翼、議会の姿勢が今後鋭く問われてくることになると私は思います。
 いよいよ岸記念体育会館をめぐる各局の動きは不明朗きわまることが浮き彫りになったと思います。共産党都議団は、この岸記念体育会館に関する予算の凍結とともに、真相を究明するために全力を挙げる決意を申し上げるとともに、本陳情を採択すべきだと主張して、質問を終わります。

○田の上委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○田の上委員長 起立少数と認めます。よって、陳情三〇第一九号の三は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時三十五分散会

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