委員長 | 田の上いくこ君 |
副委員長 | 佐野いくお君 |
副委員長 | 河野ゆりえ君 |
理事 | 栗林のり子君 |
理事 | 関野たかなり君 |
理事 | 三宅 正彦君 |
平 慶翔君 | |
西郷あゆ美君 | |
やながせ裕文君 | |
田村 利光君 | |
宮瀬 英治君 | |
原田あきら君 | |
保坂まさひろ君 | |
小磯 善彦君 |
欠席委員 なし
出席説明員環境局 | 局長 | 遠藤 雅彦君 |
次長 | 池田 俊明君 | |
総務部長 | 笹沼 正一君 | |
環境政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 小原 昌君 | |
政策調整担当部長 | 松本 明子君 | |
地球環境エネルギー部長 | 小川 謙司君 | |
都市エネルギー推進担当部長 | 村山 隆君 | |
環境改善部長 | 松永 竜太君 | |
環境改善技術担当部長 | 近藤 豊君 | |
自然環境部長 | 須藤 栄君 | |
緑施策推進担当部長 | 金子 亨君 | |
資源循環推進部長 | 谷上 裕君 | |
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務 | 風祭 英人君 | |
建設局 | 局長 | 西倉 鉄也君 |
次長 | 片山 謙君 | |
道路監 | 三浦 隆君 | |
総務部長 | 今村 篤夫君 | |
用地部長 | 関 雅広君 | |
道路管理部長 | 杉崎智恵子君 | |
道路建設部長 | 奥山 宏二君 | |
三環状道路整備推進部長 | 辻 保人君 | |
公園緑地部長 | 日浦 憲造君 | |
河川部長 | 東野 寛君 | |
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 花井 徹夫君 | |
総合調整担当部長 | 鹿田 哲也君 | |
道路保全担当部長 | 田中 慎一君 | |
道路計画担当部長 | 加藤 直宣君 | |
公園計画担当部長 | 細岡 晃君 |
本日の会議に付した事件
意見書について
環境局関係
報告事項(質疑)
・私債権の放棄について
建設局関係
契約議案の調査
・第百五十一号議案 夢の島公園西地区護岸改修工事(その四)請負契約
・第百五十二号議案 夢の島公園東地区護岸改修工事(その三)請負契約
・第百五十四号議案 善福寺川整備工事(その百四)請負契約
・第百五十五号議案 外濠(市谷濠、新見附濠、牛込濠)しゅんせつ工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百五十六号議案 建物収去土地明渡等請求事件に関する和解について
○田の上委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
初めに、意見書について申し上げます。
委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
お諮りいたします。
本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田の上委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○田の上委員長 次に、契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。
平成二十九年九月二十七日
東京都議会議長 尾崎 大介
環境・建設委員長 田の上いくこ殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
記
1 調査議案
第百五十一号議案 夢の島公園西地区護岸改修工事(その四)請負契約
第百五十二号議案 夢の島公園東地区護岸改修工事(その三)請負契約
第百五十四号議案 善福寺川整備工事(その百四)請負契約
第百五十五号議案 外濠(市谷濠、新見附濠、牛込濠)しゅんせつ工事請負契約
2 提出期限 平成二十九年十月二日(月)
○田の上委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局関係の付託議案の審査、契約議案の調査並びに環境局関係の報告事項に対する質疑を行いたいと思います。
これより環境局関係に入ります。
初めに、過日の委員会において紹介できませんでした幹部職員について、環境局長から紹介があります。
○遠藤環境局長 去る九月十五日の当委員会を欠席させていただいておりました当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
次長の池田俊明でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○田の上委員長 紹介は終わりました。
○田の上委員長 次に、報告事項、私債権の放棄についてに対する質疑を行います。
本件については、既に説明を聴取しております。
これより質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○田の上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田の上委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で環境局関係を終わります。
○田の上委員長 これより建設局関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第百五十一号議案、第百五十二号議案、第百五十四号議案及び第百五十五号議案を一括して議題といたします。
本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○今村総務部長 去る九月十五日の当委員会において、契約議案に関しまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
お手元の環境・建設委員会要求資料の表紙をおめくりいただきますと、目次に四件の資料の件名が記載してございます。
一ページをお開きください。夢の島公園東地区護岸改修工事(その三)請負契約における入札経過でございます。
この資料は、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
二ページをお開きください。夢の島公園西地区護岸改修工事(その四)請負契約における入札経過でございます。
この資料も、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
三ページをお開きください。善福寺川整備工事(その百四)請負契約における入札経過でございます。
この資料も、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
四ページをお開きください。外濠しゅんせつ工事請負契約における入札経過でございます。
この資料も、ほかと同様に、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○田の上委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○関野委員 それでは、質疑をさせていただきます。
まずは、夢の島公園東地区その三、西地区その四について質疑をさせていただきます。
初めに、初歩的な質問になりますが、夢の島公園東地区、西地区の護岸工事についてですが、この場所の護岸修繕工事の目的についてお伺いします。
○細岡公園計画担当部長 今回改修する夢の島公園の護岸は、昭和四十年代につくられたため、鋼矢板に経年変化に伴う腐食による穴があいております。
また、平成二十三年三月に発生した東日本大震災の影響により、護岸のゆがみや背面の陥没等が確認されております。
そのため、護岸の耐震化や液状化対策を含めた改修を目的として、改修工事を進めているところでございます。
○関野委員 では、東地区と西地区なんですけれども、提出された契約資料を確認する限り施工方法が違うように感じたんですが、その理由についてお伺いするとともに、今回新たにつくる護岸はどの程度もつのかについてもお伺いいたします。
○細岡公園計画担当部長 護岸改修には、現場状況に応じて、海側からと陸側からの施工方法がございます。今回の工事は、東地区については、夢の島マリーナを利用する方への影響を考慮して、陸側からの施工としております。また、西地区については、隣接する野球場の利用を妨げないように、海側からの施工としたため、施工方法が異なっております。
なお、新たにつくる護岸については、国土交通省監修の港湾施設の技術上の基準に基づき、供用期間を五十年として設計しております。
○関野委員 では、東地区、西地区ともに、今までの実績と今後の護岸工事の予定についてもお伺いいたします。
○細岡公園計画担当部長 東地区、西地区とも、平成二十七年度より工事に着手しております。これまでに東地区は、二件の工事を実施し、残りの区間については、夢の島マリーナを管理する港湾局等の関係機関と協議を図りながら、引き続き改修を進めてまいります。また、西地区は、これまで三件の工事を実施し、今回の契約案件が最後の工事区間となってございます。
○関野委員 ありがとうございます。夢の島公園については以上で終わります。
次に、外堀しゅんせつ工事について質問させていただきます。
こちらも初歩的な質問になりますが、しゅんせつ工事の内容についてお伺いします。
○東野河川部長 本工事は、外堀の水質改善を目的といたしまして、市ヶ谷濠、新見附濠、牛込濠の三堀にたまっているヘドロをしゅんせつにより除去するものでございます。
工事の手順といたしましては、交通量の多い外堀通りから台船等の資機材を大型クレーンでつりおろしまして、ポンプにてヘドロを吸引するものでございます。
吸引したヘドロは、約二・三キロメートル先の神田川まで仮設の管路により圧送し、土砂運搬船に積み込みまして、新海面処分場まで搬送し、処分するものでございます。
この手順を各堀で繰り返し実施をいたしまして、全体で約二万八千立方メートルのヘドロを除去するものでございます。
○関野委員 ありがとうございます。近年、夏場などにはアオコの悪臭の発生がすごかったり、また、千代田区とかには駅利用者からの苦情が上がっていると聞いております。東京都にも、千代田区や関係自治体などから水質改善など、そういった意見が上がっていると思いますが、把握しておりますか。
○東野河川部長 外堀の位置しております千代田区、港区、新宿区から外堀の水質改善に関する要望を受けております。
○関野委員 聞く順番が行ったり来たりしますが、先ほど工事内容を伺いましたけれども、今回しゅんせつ工事を行うこととなった理由、この点についてお伺いします。
○東野河川部長 外堀は、豊かな水と緑に恵まれた都民の貴重な文化遺産でございまして、東京のシンボルともなっております。
今回、水質やヘドロの堆積状況などを踏まえまして、しゅんせつを実施することといたしました。外堀の水質を改善することは、二〇二〇年東京大会で東京を訪れる国内外からのお客様へのおもてなしの一環ともなると考えております。
○関野委員 工事内容、また千代田区、関係自治体からの意見が上がっているというのに関してはわかりました。
また、雨天時、特に集中豪雨などのときに、外堀周辺の下水道管から汚水まじりの雨水があふれて外堀に入ると、関係自治体、また千代田区の方からも聞いているんですが、その状況と今後の対応についてお伺いしたいと思います。
○東野河川部長 今回工事を行う三堀には、十カ所の下水道のはけ口がございまして、降雨時には汚水のまじった雨水が流入しております。
下水道局では、外堀周辺におきまして、合流式下水道の改善に向けた施設の整備を進めていると聞いております。
○関野委員 わかりました。工事の内容もそうですが、せっかく工事をするのであれば、そういった下水からの汚水まじりの雨水がまた入ってこないようにということも鑑みて、要望をさせていただきます。着実に事業の推進を図ることを望むと同時に、下水道の整備を早急に行うよう下水道局へ伝えることを強く要望しておきます。
次に、善福寺川整備工事についてでございます。
こちらに関してもですが、善福寺川の整備計画の概要及び整備の完了時期についてお伺いいたします。
○東野河川部長 善福寺川は、杉並区の善福寺池を源流といたしまして、神田川に合流する延長十・五キロメートルの河川で、神田川流域河川整備計画に基づいて、時間当たり七十五ミリの降雨に対応する整備を行うものでございます。おおむね三十年間で整備を完了させる予定でございます。
時間五十ミリまでは護岸の整備で、それを超える降雨には調節池等で対処するものといたしまして整備を進めております。
○関野委員 では、現在の善福寺川の整備状況についてお伺いいたします。
○東野河川部長 善福寺川では、水害を早期に軽減するため、済美橋上流及び本工事区間を含む宮下橋上流の二つの区間で工事を実施してまいりました。
平成二十九年度は、これらに加え、平成二十八年八月に取水を開始いたしました善福寺川調節池上流区間におきましても、新たに護岸整備に着手し、合わせて三つの区間で並行して工事を推進してまいります。
○関野委員 ありがとうございます。私は、東京の河川は貴重な水辺空間とも考えております。また、東京都もそのような認識であると思いますが、本工事において、親水性や生態系にはどのように配慮しているのかお伺いいたします。
○東野河川部長 本工事は、宮下橋上流におきまして、約百二十メートルの護岸等を整備するとともに、河川の上部に設置いたしました工事桟橋を撤去する工事でございます。
整備に当たりましては、既存の石積みを再利用するとともに、周囲の湧水を遮断しない工夫を行うなど、水辺に親しみやすい景観となるよう配慮をしております。
また、善福寺川は魚類の生息も確認されておりますことから、洪水時に魚が逃げ込める空間などを配置いたしまして、生物の生息環境に配慮しております。
なお、先ほどの質問で一言漏れました。整備の状況でございますけれども、時間五十ミリの降雨に対する護岸の整備率は二十八年度末で五四%となっておりますので、報告申し上げます。
○関野委員 本工事についても確認をしたところですが、今後、工事区間で、隣接する公園または公共用地などを活用した緑化推進や親水空間の予定はあるのか、その点についてお伺いします。
○東野河川部長 現在、善福寺川に隣接する都立和田堀公園を活用いたしまして、平常時には水辺と公園の緑が一体となった親水空間ともなる調節池の整備を進めているところでございます。
また、本工事区間の上流には都立善福寺川緑地内を流れる区間がございますため、護岸の整備に際しましては、引き続き自然と調和した整備を進めてまいります。
○関野委員 わかりました。
では、工事に関してなんですけれども、周辺住民の方へ事前説明というのが必ず行われると思いますが、その事前説明だけではなく、工事現場の壁面などに事業の進みぐあいとか、また計画の全体図、本工事による完成図や、緑化、親水空間のイメージ図など、そういったお知らせ板はあるのかどうか、この点についてお伺いします。
○東野河川部長 工事の実施に当たりましては、これまでも周辺の住民に工事内容を説明いたしますとともに、工事看板により工事の内容をわかりやすくPRしてまいりました。
本工事におきましても、例えば、善福寺川の整備状況や本工事の完成イメージ図の掲示、ホームページによる工事情報の充実など、よりわかりやすい情報提供に努めてまいります。
○関野委員 わかりました。善福寺川整備工事もそうですが、先ほど質問させていただいた外堀のしゅんせつ工事、この二点については九九%と高い入札率となっております。その結果を踏まえて、東京都はどのように考えているのかお伺いをいたします。
○東野河川部長 入札の結果につきましては、落札者が入札するに当たって積算をした結果が反映されているものと考えております。
一般論としてでございますが、入札参加者が工事の施工条件が厳しいという中で、採算性を確保する必要があると判断した場合、入札額が予定価格に近づくことはあると考えております。
○関野委員 わかりました。今、入札改革が行われているところですから、その取り組みに期待したいなというふうに思っております。
また、善福寺川整備工事だけではなく、そういった河川工事等に関してですが、工事箇所についての住民説明だけでは--やはり地域住民ですね、住民説明というのはある程度の範囲でしか行えませんので、足りないのかなというふうには思っております。説明し過ぎることに対しては、私は問題ないと考えておりますので、先ほどの話というか質問でも話しましたが、今後の工事箇所などと同時に工事計画の全体像がわかるようなイメージ図などでアピールをしておくということで、事前の理解も深まるのではないかなというふうに考えています。
できることなら本工事から実施してほしいなというふうに思っておりますが、こういった部分に関しても早急な対応をお願いすることを要望して、私の質問を終わらせていただきます。
○原田委員 よろしくお願いします。私からは、議案第百五十四号について数点お聞きしたいと思います。
本工事は、水害対策として善福寺川改修を行うもので、早急な水害対策を求めてきた当都議団としては、基本的に賛成の立場であります。
しかしながら、その工事内容については大変注意が必要だと考えています。それは、この工事が都立和田堀公園内で行われる工事であることに起因します。
平成十六年六月、初の総合的な景観に関する法律である景観法が制定されました。同法では、良好な景観の形成に関する基本理念や、国、地方公共団体、事業者及び住民の責務を明らかにするとともに、景観に関する総合的な計画としての性格を持つ景観計画を初め、具体的な規制や支援等について定められることとなりました。
都立和田堀公園は、東京都が作成した平成二十七年五月、和田堀公園マネジメントプランにおいて、建設局がつくったものではありませんけれども、マネジメントプランにおいて、東京を代表する水と緑の拠点として大きな役割を担っているとされまして、杉並区景観計画においては、景観重要公園として位置づけられています。武蔵野の原風景を思わせる植物の植生や、崖、池の存在、湧き水などが豊富で、都内の生息が希少とされているカワセミの巣もあります。
ところが、こうした和田堀公園に善福寺川の拡幅工事が及んだとき、大量の樹木の伐採、崖がなくなるなどの問題が発生しました。住民が問題を指摘しても、現場は、水害対策でやっていることで問題はないという姿勢にこの間終始するという事態があり、住民とのあつれきが激しくなった時期がありました。河川整備と景観保護が全く別の部署で行われ、連携がとられてこなかったのが問題だと指摘したいと思います。
しかし、こうした中、住民の粘り強い指摘により、結果として相当数の樹木が保護される対応がとられたと、これまでの工事では聞いています。
そこでお聞きしますけれども、本契約案件の下流区間の工事において樹木の伐採本数を減らした経緯について、当局の認識を確認しておきたいと思います。
○東野河川部長 善福寺川におきましては、工事の施工に支障となる樹木につきまして、必要最低限の範囲で伐採等を行っております。
本工事区間の下流で行いました工事では、実施の際に地域の住民との話し合いや現地での立ち会いを重ねながら、施工ヤード内の搬入路計画を見直すなどの工夫をすることで、樹木の伐採本数を削減いたしました。
○原田委員 実際に、この間の工事で住民の指摘によって伐採を免れた樹木が多数あったという経過がありました。これには現場が、あるいは東京都がしっかりと住民の声を聞いてくれたという感謝とともに、実は切らなくてもいい木が多数伐採される状況に陥っていたということに対しての不信も生まれてきています。
私、今後が肝心だと思うんですね。本契約において、樹木に対する配慮はどのように行われていくのかお聞かせください。
○東野河川部長 善福寺川は散策を楽しむ人々も多く、地域の方々の憩いの場となっております。
本工事区間におきましても、引き続き緑豊かな環境に配慮し、可能な限り樹木の保全に努めてまいります。
○原田委員 よろしくお願いします。河川の拡幅は原則として下流から上流に向かって整備していくわけです。和田堀公園の工事が進み、今後さらに上流に工事が進みますと、いよいよ尾崎橋付近、都立善福寺川公園に差しかかる、これは桜の名所として有名ですね。住民は、この桜の名所がなくなるのではないかと不安に感じています。尾崎橋上流の整備における樹木への配慮についてどう考えているのか伺います。
○東野河川部長 河川の整備では水害に対する安全性を高めることが第一でございますが、周辺環境に配慮することも重要でございます。
善福寺川の尾崎橋上流におきましても、将来の整備に当たりましては、樹木などの周辺環境に可能な限り配慮をしてまいります。
○原田委員 地元では「おざきばし」と呼んでいましたけれども、正確には「おさきはし」ということで、失礼しました。
周辺環境に配慮しながら実施するとのことですので、ぜひ頑張っていただきたいと思うんですね。その際に、住民の声、あるいは環境保護の観点を持った専門家の知見を生かすなど、そうしたことも必要ではないかなと指摘をしておきたいと思います。
さきにも指摘しましたように、和田堀公園、善福寺川公園、両マネジメントプランを東京都は作成をしているわけで、今後とも環境局と建設局が連携を深めて、環境保護と水害対策を両立させる努力を求めて、質問を終わります。
○やながせ委員 私からも何点か質問していきたいと思いますけれども、私の質問の半分ぐらいは関野理事の方から出ておりますので、重複は避けてしたいと思います。
まず最初に、外堀のしゅんせつ工事についてお伺いしたいと思うんですけれども、これ、目的が、さっきいったとおり水質改善のためなんだということでありましたけれども、水質改善とは具体的に何を指すのかということ、この点についてまずお伺いしたいと思います。
○東野河川部長 水質でございますけれども、外堀に関して申し上げますと、閉鎖性水域となっておりますため、CODが一つの指標になるというふうに捉えております。
○やながせ委員 済みません、事前の調整が余りうまくできていないんで、ちょっとやりとりがうまくできたらなというふうに思うんです。今、CODがということをおっしゃったんですけど、これ、池とか沼とかのCODというのは環境基準が八以下ということで指定されているわけですけれども、この外堀は、ずっと長いこと八を超えるような状況にあったということだというふうに思います。
それが何で今、しゅんせつをしようとしているのかと聞かれたならば、多分これはオリンピックのためなんだというふうに答えられるというふうに思うんですけれども、じゃあ、水質改善というのは、CODを八以下にしようということを目的にしているのかどうなのか、その点を聞きたいと思います。
○東野河川部長 外堀につきましては、CODの値が二十を超えるような測定値が出ることも発生してございますけれども、外堀には水質の基準が現在適用されておりませんで、したがいまして、COD八というところの基準はございませんが、水質が悪いことによって、臭気ですとか、そういった人に感じられるような弊害もございますので、なるべく低くしていく必要はあるというふうに考えているところでございます。
○やながせ委員 ありがとうございます。外堀ですので、これはCODを八以下にしなくちゃいけないという環境基準はありません。ただ、池とか沼とかが八以下であるという一定の指標があって、そこに合わせていこうということなんだろうなというふうに思うんですけれども、どれくらいしゅんせつするかという話があるんですが、それは今回五十センチだということだと思います。
五十センチしゅんせつすると、CODというのはどれくらい下がるというふうに考えていらっしゃるのか。その効果ですね。つまりこの事業をどういう効果ではかっていくのかというところがかなり曖昧だなというふうにちょっと私は思っているので、こういう話をさせていただいているんですけれども、じゃあ、CODをここまで下げていこうという目標数値があるのか。
まあ、事前のやりとりでは、ほかの沼とか池とかが環境基準は八なので、八を目指してやっていくんじゃないかみたいな、非常に曖昧なお答えがあったんですけれども、これはそこを目的としてやっていく、だから五十センチのしゅんせつということを決めたのかどうなのか、その辺の事業の目標としているところが何らかの数値指標があるのかどうかということですね。
○東野河川部長 外堀のしゅんせつにつきましては、平成五年ごろ、複数年にわたっているのですけれども、しゅんせつを行った経緯がございます。
このときに、しゅんせつの深さを決めるときに、外堀の石垣が国の史跡に指定されていること、あるいは外堀の下に地下鉄が通っているということ等がございまして、どこまで掘って安全だという指標を決めてございます。そのときの指標に従って掘った深さまで今回も掘ることについては、安全上支障はないという判断で五十センチについて掘り下げると、ヘドロを掘るということを決定したものでございます。
それから、しゅんせつを行った効果ということでございますけれども、今申し上げました前回のしゅんせつを行いましたときに、湖や沼などの水質の汚濁の程度を示す、先ほど申し上げましたCODで比較をいたしますと、しゅんせつの前後のそれぞれ五カ年の平均値が一リットル当たりCODが二十二ミリグラムから約十五ミリグラムに減少しております。これは、先ほどおっしゃった八ミリというところにはなっておりませんけれども、相当程度、水質の汚濁が軽減されたということが効果として確認をされているところでございます。
○やながせ委員 わかりました。五十センチだというのは--維持池床高というのがあるんですけれども、要は、池の底が、これぐらいの高さまでに維持していこうというのが維持池床高で、今おっしゃったのは、これは史跡認定されているから、それ以上深く掘ると史跡に傷をつけてしまうかもしれないということだから、五十センチしか掘れないんだということですよね。五十センチというのはよくわかりました。
ただ、五十センチ掘って、臭気というのは、さっき地元から臭気に対する苦情が出ているという話もありましたけれども、これはかなり軽減できるという確信があるのでしょうか。五十センチ掘る、で、CODがある程度下がるということによって臭気が軽減できるという確信があるのかどうかということですね。
○東野河川部長 前回のしゅんせつの例で申し上げますと、しゅんせつの前後において、臭気、例えば、見た目の水質、そういったものも含めてかなり改善されて、苦情がなくなったというようなことも聞いてございます。
○やながせ委員 ありがとうございます。前回の同じぐらいのしゅんせつで効果があったということのようですので、僕は、やっぱり臭気に関しても何らかの指標を持っていただきたいなというふうに思います。
それで、なぜこれをいうかというと、しゅんせつを、じゃあ、いつ実施するんだということが、過去の実績を見ると、昭和三十六年から三十八年の間にやりました。その後、平成四年から九年なんですね。かなり飛んでいるわけですよ。
今回は、思いついたように、オリンピック・パラリンピックがあるから、とりあえずやっておくかみたいな感じでやっているということで、事業のあり方が、やっぱり何らかの指標に基づいて、これぐらい泥がたまったから、やっぱりしゅんせつしなくちゃいけないなという根拠に基づいて、この事業のあり方というのを、やるかどうか、どれだけのコストをかけるのかということを徹底していただきたいなと思います。
ですから、事業をやるに当たっては、ここまでの臭気の被害があったら、なかなか難しいとは思うんですけれども、そういった一つの指標をぜひつくっていただきたいということ、これを要望しておきたいというふうに思います。
それから、さっき九九%の入札だったという話はあったんですけれども、これは一者入札であります。一者入札であったことについて、その理由についてはどういう見解を持っているのかということを聞きたいと思います。
○東野河川部長 一者入札の理由につきましては承知をしておりませんが、推察といたしまして、現場の施工条件を踏まえて見積もりをした結果、採算性が確保できると判断をした入札参加者が一者であったというふうに考えられると思います。
○やながせ委員 こういったしゅんせつができる企業というのが大体九十八社ぐらいあるという話を聞いています。今回、五洋さんがやっているわけですけれども、それがなぜこの五洋さんだけだったのかというのは、非常に疑義が残りますよ。だから、都は、入札改革をして一者入札をやめていこうということになっているわけで、それで九九%ですから、競争性は働いていないということなんですよね。
これは、次の善福寺川の話もそうなんですけれども、一者入札が、都の入札改革によって再入札になってしまう。今回の外堀のしゅんせつ工事も、これは六月の上旬の公表分だから、新しい改革の適用を受けなかったということで、そのまま一者入札でもよかったわけですけれども、新しい制度になったときには、これは再入札になるんですよね。ちょっとその点を確認したいというふうに思います。
○東野河川部長 仮定のお話になりますが、本件が新しい試行の中で行われたと仮定をいたしますと、再入札ということになります。
○やながせ委員 そうですね、これは再入札になるんですね。これは議会案件の九億円以上の財務局契約ですから、一者入札はだめよと。これまではいいよといったものが、六月からこれはだめよということになったということで、これは新しい制度だと再入札になるんですね。
再入札になった場合に、この工事はどれくらいおくれる、そのことによってどれくらいのデメリットというか、おくれることによって、デメリット、損失が生じるというふうに考えているのか、その点についてお伺いしたいと思います。工期のおくれとデメリットについて。
○東野河川部長 これもまた仮定の話になりますが、本件について、速やかに契約手続を再度進めたといたしまして、順調に進んだ場合、契約までに約二カ月かかるものと考えておりますので、工期につきましても、同じ工期と考えれば、二カ月のおくれが生じるというふうに考えております。
デメリットにつきましては、再契約に至るまでの手続等の時間的なコスト等が考えられますが、こういったものにつきましては、公平性を確保しながら早期に事業を進めていく必要性ということを考えれば、やむを得ないものであるというふうに認識して仕事をしております。
○やながせ委員 この事業だけじゃないんですね。それで、これは新聞報道にもありましたけれども、この三カ月で三十件程度が一者入札で見直しになっているという話がありました。これは、また事務事業でもう一回追っかけたいというふうに思うんですけれども、どんどん工事がおくれていくわけですよね。
それで、次の善福寺川の百五十四号案件に移るんですけれども、善福寺川の整備工事も一者ですよね--一者なんですよ。それで、これも十二億円ということなので、これは議会案件で財務局契約だということなので、これも一者入札はだめよということになるので、これも同じく六月以降にやっていたならば、工期がかなりおくれるということになってしまうわけですよね。
つまりこれ、四つの案件がありますけれども、そのうちの二つが、もしこれが六月以降にやっていたならば、二つとも入札のやり直しということになってしまったわけでありまして、それは都の事業が全然進まないということを意味していることになってしまうと思うんですね。
私の考えを先に申し上げると、私は、やっぱり一者入札は問題だと思っています。だから、今回の都の改革にはやっぱり賛成をしているところはあります。一者で九九%といわれると、それを容易には認めがたいというのはありますけれども、ただ同時に、このように工事が全く進まないというような状況であれば、やっぱりそのやり方を改善していかなくちゃいけないというふうに思います。
特にこの善福寺川の場合には、過去の同じ事業をみると、過去もこの区間の事業を平成二十四年からやっているわけですけれども、最初の平成二十四年、二十五年の事業に関しては二者入札でした。そこで、青木あすなろのJVがとって、その後は、二十五、二十六年もこの青木あすなろの一者入札だった、二十七年から二十九年に関しては一回不調になったけれども、一者入札で青木あすなろだった、今回の二十九年から三十一年は青木あすなろの一者ということで、もうこれは一者になるだろうというのはかなり明らかにわかっていると思うんですね、契約の時点で。入札の発注をする段階でですね。
ですから、こういった案件に関しては、やっぱり事業を前に進めるという観点から、一者にならないように事前にしっかり工夫をしていただきたい、そうしないと入札改革の意味ありませんから、一者にならないような工夫をするべきだというふうに思うわけですけれども、この点について見解を伺いたいと思います。
○花井企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 一者にならない工夫とのご質問でございますけれども、一者入札を減らしていくためには、やはり入札に参加しやすい環境づくりがまず必要であると認識してございます。
そのために建設局では、施工条件を適切に反映いたしました予定価格の算定や、適切な工期の設定、あと発注時期の平準化などの取り組みを行っているところでございます。
あわせまして、事業者の方々が適切に見積もりができるよう、これまで提示してまいりました発注図書に加えまして、予定価格の算定に採用いたしました歩掛かりや数量を示した見積もり参考資料の提示を開始したところでございます。
今後も、これらの取り組みを着実に実施いたしますとともに、入札改革制度による入札の状況を注視して取り組んでまいりたいと考えております。
○やながせ委員 いろんな工夫をされて、一者にならないようにこれまで工夫をされてきたということはよくわかっておりますし、それでもこの一者だったということですから、これはどこに問題があったのかということは、ぜひもっとよく検証していただきたいというふうに思うわけです。そういった意味では、この入札契約制度の改革の試行は一年間やるということをいっています。一年後にこの報告を上げるということですかね、半年後ですかね。(発言する者あり)一年後ですか、そうですよね。やっぱり一年間このまま続けていくというのは、なかなか難しいと正直思います。
私は、この一者入札はおかしいと思っているから、この都のやった改革にはある程度賛同派なんです。これには賛同派なんですけれども、ただ、やっぱり弊害が出ているようであれば、それは早急に改善していかなくちゃいけないとも考えています。
ですから、そういった意味では、これは財務局に早目に、こんな手続、三カ月で三十件みたいなことが出る前に、小まめに、やっぱり財務局に現状こうなっているんだという状況を伝えていただきたいというふうに思うんです。それは制度改善の要望ということですけれども、それをぜひ建設局の方でも小まめに財務局と連絡を取り合って、どういう状況にあるのかということをやっていただきたいというふうに思うんですけれども、その点についてお伺いしたいと思います。
○花井企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今回の入札制度改革は、六月下旬に公表した案件から試行を開始しているところでございます。
入札制度改革には完璧な答えというのはございませんけれども、財務局におきまして、これらの改革を検証した上で、よりよい制度となるよう不断の見直しを行うこととなっております。
いずれにいたしましても、こういう工事を所管する建設局といたしましては、引き続き、競争性や公正性の確保、インフラの品質確保に努めまして、都市基盤の整備に取り組んでまいりたいと考えております。
○やながせ委員 ありがとうございます。それで、勘違いしないでいただきたいのは、あくまで、やっぱりこれ、改革を今行っているところですから、そこに向けて、一者にならないように、まず皆さんが努力をしていただくというのが大前提だというふうに考えます。
これまでどおりにやってきて一者でしたといって、これ変えてくれといっても、やっぱりそれは違うだろうという話になると思いますので、やっぱり一者にならないように工夫はしたよ、それでも一者だよ、どうしようもないんだと、だからちょっとこれを見直した方がいいねということであればわかると思いますので、ぜひその努力は怠らないようにしていただきたいというふうに思います。
また、事務事業でこれはしっかりと検証したいなというふうに思いますので、これからの発注案件なのか、また、今もう既に公表分で発注している案件というのはあると思いますけれども、それはどこを工夫したのかということは、次の事務事業でしっかりと聞いていきたいというふうに思いますので、ぜひまたそのときに答弁いただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○田の上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田の上委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田の上委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○田の上委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第百五十六号議案を議題といたします。
本案については、既に説明を聴取しております。
これより質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○田の上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田の上委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上で建設局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時五十三分散会
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