環境・建設委員会速記録第三号

平成二十九年三月三日(金曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長両角みのる君
副委員長河野ゆうき君
副委員長大島よしえ君
理事まつば多美子君
理事清水 孝治君
理事西崎 光子君
高倉 良生君
舟坂ちかお君
河野ゆりえ君
近藤  充君
今村 るか君
小山くにひこ君
高橋かずみ君
こいそ 明君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長遠藤 雅彦君
総務部長笹沼 正一君
環境政策担当部長小原  昌君
政策調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務鈴木 研二君
地球環境エネルギー部長松下 明男君
都市エネルギー推進担当部長小川 謙司君
環境改善部長松永 竜太君
環境改善技術担当部長近藤  豊君
自然環境部長志村 昌孝君
緑施策推進担当部長須藤  栄君
資源循環推進部長谷上  裕君
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務風祭 英人君
建設局局長西倉 鉄也君
次長中野  透君
道路監三浦  隆君
総務部長今村 篤夫君
用地部長日浦 憲造君
道路管理部長杉崎智恵子君
道路建設部長相場 淳司君
三環状道路整備推進部長辻  保人君
公園緑地部長五十嵐政郎君
河川部長東野  寛君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務安部 文洋君
総合調整担当部長前田  豊君
道路保全担当部長伊佐 賢一君
道路計画担当部長加藤 直宣君
公園管理担当部長公園活用担当部長兼務松原 英憲君

本日の会議に付した事件
環境局関係
付託議案の審査(質疑)
・第八十三号議案 平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 環境局所管分
建設局関係
契約議案の調査
・第六十九号議案 環状七号線地下広域調節池(石神井川区間)工事請負契約
・第七十二号議案 妙正寺川整備工事(その二〇二)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第五十二号議案 東京都無電柱化推進基金条例
・第八十一号議案 平成二十八年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更について
・第八十三号議案 平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費 建設局所管分
付託議案の審査(決定)
・第五十二号議案 東京都無電柱化推進基金条例
・第八十一号議案 平成二十八年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区の負担の変更について
・第八十三号議案 平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費 環境・建設委員会所管分

○両角委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することとなっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十九年三月二日
東京都議会議長 川井しげお
環境・建設委員長 両角みのる殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第六十九号議案 環状七号線地下広域調節池(石神井川区間)工事請負契約
 第七十二号議案 妙正寺川整備工事(その二〇二)請負契約
2 提出期限 平成二十九年三月三日(金)

○両角委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の中途議決に係る付託議案の審査及び建設局関係の契約議案の調査を行います。
 これより環境局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第八十三号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、環境局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○こいそ委員 それでは、平成二十八年度の一般会計補正予算案について伺いたいと思います。
 廃棄物対策費についてでありますが、ここでは排水処理場の運転事業費二億七千万円が減額更正することになっております。
 まず、この内容について、いわゆる減額更正の内容について説明をお願いします。

○谷上資源循環推進部長 埋立処分場に降った雨は、ごみ層を通って汚れた水となりますので、排水処理場において浄化処理を行い、公共下水道へ送っています。
 降雨量は毎年異なるため、過去の排水処理実績をもとに排水処理量を計画し、予算額を見積もっております。
 平成二十八年度は、排水計画量よりも実績量が少なく推移し、これに伴い、下水道料金と薬品使用量が少なくなる見込みとなったため、減額更正案を提出しています。

○こいそ委員 平成二十八年度は、排水計画量よりも実績量が少なく推移したと、今答弁でありましたけれども、この事業については、平成二十七年度も減額の更正が行われております。
 そして、過去五年間にわたって、当初予算額と決算額、このあたりがどのようになっているのか、これを教えていただきたいと思います。

○谷上資源循環推進部長 過去五年間の当初予算額と決算額との推移でございますが、平成二十三年度は五億六千万円、平成二十四年度は五億二千万円、平成二十五年度は五億三千万円、平成二十六年度は三億三千万円、平成二十七年度は四億九千万円の差となっております。

○こいそ委員 二十八年度は二億七千万の減額更正ということでありますが、今のご答弁のように過去五年間だけのいわゆる実績でありますけれども、いわゆる決算状況を見ても、毎年のように予算見積もりや排水計画がどうも過大に積算されているんではないのかなということを思うんですね。こういう中で、その理由というのは当然あろうかと思いますけれども、そのあたりはどうなんでしょうか。

○谷上資源循環推進部長 排水処理場の運転事業費につきましては、排水処理場の予算が不足して、運転を停止するような事態を招かないよう、過去五カ年の排水処理実績をもとに排水処理量を計画し、当初予算を見積もってまいりました。
 過去に予算不足となったこともあるため、一定程度の安全率は見込まざるを得ませんが、今後は、当初予算額と実績額の差が大きくならないよう、より適正な予算見積もりとなるよう努めてまいります。

○こいそ委員 過去五年間の排水処理実績をもととして、排出量を計画して、より予算を見積もってきているというお話であります。
 そういう中でも、やはり排水処理施設の稼働なくして、埋立処分場の運営はまさに成り立たないわけであります。
 また、天候が極めて影響するわけでありますが、そのような中で不確定な要素があることも一定の当然理解ができるわけでありますが、しかし、過去、今ご答弁いただいた中でも、やはり一定金額といいますか、中には五億以上ということもありますし、それから比べればという話もあるわけでありますけれども、やはり我々の一般的な目線からすると、これだけ毎年のように減額更正が出てくるということは留意点の一つではないのかなと率直に思うんですね。
 多額の経費を要する重要な事業であればこそ、この所要額の積算についてはいうまでもありませんけれども、どうか十分に精査していただきたいなというふうに思いますし、今回は二億七千万の減額補正を行うわけでありますけれども、これもやはり一般的に見れば、もういうまでもありませんけれども、決して小さな金額ではないと思います。
 必要な事業に予算を集中して、しっかりと成果を挙げていただきたいということが趣旨でありますけれども、それらの点も留意していただきたいなというふうに要望いたします。

○両角委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○両角委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第六十九号議案及び第七十二号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○今村総務部長 去る二月十七日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会要求資料の表紙をおめくりいただきますと、目次に二件の資料の件名が記載してございます。
 一ページをお開き願います。環状七号線地下広域調節池(石神井川区間)工事請負契約における入札経過でございます。
 この資料は、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 二ページをお開き願います。妙正寺川整備工事(その二〇二)請負契約における入札経過でございます。
 この資料も、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○高橋委員 第六十九号議案、契約案件であります環状七号線地下広域調節池、石神井川区間工事についてお尋ねいたします。
 人口や資産が集積し、地下鉄や地下街が高度に発達している首都東京では、洪水が地下へ流れ込み、例えば地下鉄の線路が冠水することで交通網が麻痺するなど、浸水リスクがますます増大しております。
 近年では、ゲリラ豪雨とも呼ばれる集中豪雨が都内の至るところで降っており、浸水被害を起こしています。こうした雨は、局地的で短時間に集中して降るという特徴があることから、複数の調節池を連結し、機能を相互に融通することにより、広範囲な地域を水害から守ることが可能となることを、私は都議会の場において提案し、繰り返し主張してきました。
 特に、今年度末に本格運用が始まる白子川地下調節池と、既に完成している環七地下調節池を連結させ、白子川、石神井川、神田川の三流域を水害から守る広域調節池とすることを提案してきました。都は、これに応え、本格的にトンネル工事に取り組むということであり、大いに期待しております。
 そこでまず、環状七号線地下広域調節池の整備効果と今回契約する区間の事業概要についてお伺いいたします。

○東野河川部長 環状七号線地下広域調節池は、総延長十三・一キロメートル、二十五メートルプールにして約四千八百杯分となる百四十三万立方メートルの洪水を貯留する施設でございます。貯留容量を複数の流域間で相互に融通することで、時間百ミリの局地的かつ短時間の豪雨にも効果を発揮いたします。
 このうち、白子川地下調節池と環七地下調節池を結ぶ今回の整備区間は、内径十二・五メートル、延長五・四キロメートルのトンネル構造、貯留量は約六十八万立方メートルであり、平成三十七年度末の完了を目指します。トンネルのルートは、用地取得の必要がない都道環七通りと目白通りの地下約四十メートルに設定いたしました。
 なお、トンネルがカーブする環七通りと目白通りが交差する豊玉陸橋付近など、一部の区間では区分地上権を設定し、民有地の地下を通過いたします。
 なお、工事の発注に当たりましては、技術提案型総合評価方式を採用いたしました。

○高橋委員 環状七号線地下広域調節池の整備がもたらす大きな効果がわかりました。
 次に、契約方法についてお伺いいたします。
 今回の契約案件では、一般的な競争入札ではなく、総合評価方式を採用したとのことであります。
 そこで、技術提案型総合評価方式を採用した理由について伺います。

○東野河川部長 技術提案型総合評価方式は、技術的な工夫の余地が大きく、技術的課題や困難性が大きい工事を対象に、企業に対し、構造物の性能等に関する高度な技術提案を求め、入札価格と提案内容を総合的に評価して落札者を決めるものでございます。
 本工事のシールド工事は、長距離、大断面で、かつ道路の下を通ることから一部に急なカーブを伴うものでございまして、同様の特徴を持つ施工は過去に例がなく、高度な技術力を要する工事でございます。また、本工事で構築するトンネル等は、地下四十メートルと深いところに設置いたしますため、つくり直しが困難であり、長期にわたって使用できる高い品質が求められます。
 このため、民間企業が有する最新の技術を活用し、工事を安全かつ工期内に確実に完了させるとともに、高い品質が確保できる提案を期待して、技術提案型総合評価方式を採用いたしました。

○高橋委員 昨年、福岡市で起きた陥没事故のように、トンネル上部にある環状七号線や目白通りに影響が出ることはあってはならないことであります。
 大変困難な工事ということでありますが、都が求めた技術提案と企業が示した技術提案の内容及びその効果について伺います。

○東野河川部長 今回、都が求めた技術提案は、確実な工期遵守への取り組み、構造物の品質確保の取り組み、工事中の周辺地域への配慮の三点でございます。
 これに対しまして、工期遵守では、トンネル掘進中のトラブル対策として、耐摩耗性の高いシールド掘進設備の採用や、トンネルの部材となるセグメント組み立ての工夫などの提案がございました。構造物の品質確保では、中間立て坑の耐久性を向上させる工法の採用や、トンネルと立て坑の接合部における地下水の止水効果を高める工法などの提案がございました。周辺地域への配慮では、地上部での工事におきまして、より遮音性にすぐれた防音壁の採用に加え、工事車両が出入りする環七通りへの交通影響を低減する搬出入経路などの提案がございました。
 これら提案の実施によりまして、確実な工事の履行と都が設定した標準案を上回る品質、環境負荷の低減が期待できます。

○高橋委員 総合評価方式を採用し、さまざまな技術提案により、安全かつ着実に整備が行われるとの答弁でありました。
 一方、多くの技術提案を実施するには、少なからず費用がかかると思いますが、落札率が九一・二%で、低価格の入札になっています。
 そこで、当該価格で適正に工事ができることをどのように確認しているのか伺います。

○東野河川部長 今回評価値が最も高かった一方、低入札価格の基準に該当いたしました大成・鹿島・大林・京急建設共同企業体に対し、低入札価格調査制度に基づきまして、入札価格の内訳書や、配置予定技術者の実績などの資料の提出を求め、低価格で入札した理由等についてヒアリングを行いました。
 ヒアリングでは、当該企業体より、第一に、使用材料の大量購入による価格低下の実現、仮設材の余剰在庫の活用などによる工事費の削減などが示されました。第二に、技術の伝承、技術者の育成のため、企業として継続的にシールド工事を施工したく、ぜひとも受注したい工事であったことなどの回答を得ました。
 ヒアリングの結果を踏まえ、財務局が設置いたします低入札価格審査委員会におきまして、契約の適正な履行が可能であると判断し、落札者として決定をいたしました。

○高橋委員 契約の適正な履行が可能であることを低入札価格審査委員会で確認していることがわかりました。
 工事の実施に当たっては、施工管理にも万全を期し、品質の高い施設を早く完成させていただき、白子川、石神井川、神田川流域の治水の安全性向上に努めてもらいたいとお願いしておきます。
 最後に、今回の契約案件である環状七号線地下広域調節池と接続する白子川地下調節池につきましては、密接に関係する施設でありますので、あえてこの場でお尋ねいたします。
 現在、整備が進んでいる白子川地下調節池は、平成十七年に二度の水害が発生したことから、私が都議会の場で整備の重要性を強く訴え続けてきた結果、都は、これに応え、平成十一年以降、中断していた工事が十年ぶりに再開されたものであり、その完成が待ち望まれております。
 そこで、白子川地下調節池の整備状況についてお伺いいたします。

○東野河川部長 白子川地下調節池は、中断していた事業を平成二十一年度に再開し、二十六年一月には延長三・二キロメートルのシールドトンネル工事を完成させ、二十七年一月から暫定的に取水を開始いたしました。
 現在、管理棟の建築工事を初め、排水ポンプや受電施設の工事を実施しておりまして、今月末には、これらの工事を完了させ、調節池の本格的な取水を開始いたします。
 今後は、残る維持管理用の車両ゴンドラ工事や、発進立て坑上部の復旧などを実施してまいります。
 白子川地下調節池への取水によりまして、下流の安全度が向上いたしますとともに、上流に向けてさらなる河道の整備が可能となり、早期に上流での水害を軽減させる効果がございます。

○高橋委員 都が事業を再開させてから六年の月日を経て、施設の完成がいよいよ目前となったことは非常に感慨深いものであります。引き続き白子川地下調節池の工事を進め、施設の早期完成を期待いたします。
 また、白子川、石神井川だけでなく、妙正寺川、善福寺川、神田川の水害軽減に大きく寄与する環状七号線地下広域調節池の工事に一刻も早く着手し、早期に完成することを強く要望して質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○高倉委員 それでは、契約案件のうちの七十二号議案の妙正寺川整備工事、その二〇二についてお聞きをいたしたいと思います。
 十二年前の平成十七年の九月、時間百ミリを超えます大変な集中豪雨によって、私の居住しております中野区内を流れる妙正寺川で大規模な水害が発生をいたしまして、床上、床下浸水合わせて千二百戸を超える、そういった被害が出たわけであります。
 私は当時、都議会議員に初当選をした直後でありまして、九月の第三回定例会の一般質問でこの災害を取り上げまして、都の早急な対策を強く要望したところであります。
 その後、建設局は環状七号線から下流四キロメートルの区間において、直ちに河川激甚災害対策緊急事業に着手いたしまして、五年間で護岸整備や河床、川の底ですね、河床掘削などを実施したわけであります。環七地下調節池への取水施設についても、計画を前倒しして供用したということでありました。
 また、平成二十五年には、上流の中野区白鷺に鷺宮調節池も完成をいたしまして、妙正寺川の水害に対する安全性は大変大きく向上していると思っております。この間の建設局の取り組みに、心から敬意を表しますとともに、その取り組みを高く評価を申し上げたいと思います。
 今回の契約案件は、さらに上流部における整備を進めるためというものでありますけれども、まず、大水害後、この十二年間における妙正寺川の整備状況について説明をいただきたいと思います。

○東野河川部長 妙正寺川では、水害を早期に軽減するため、平成二十一年度に河川激甚災害対策特別緊急事業を完了させ、二十二年度から環状七号線より上流の区間で鷺宮調節池の整備に着手いたしました。二十五年には取水を開始し、現在までに洪水を八回取水しており、効果を発揮しております。
 これによりまして、調節池から下流、環状七号線までの約一・五キロメートル区間の安全性が向上したことから、二十六年度より新たに調節池の上流の護岸整備に着手いたしました。
 本区間の周辺は道路が狭く、搬入路が限られる上、作業スペースや資機材置き場の確保が困難であることから、河川上部に仮設の工事用桟橋を設置することとし、これまでに設置いたしました約百メートルに引き続き、現在、下鷺橋からオリーブ橋上流までの約二百五十メートルにおきまして、桟橋設置工事を実施しております。

○高倉委員 本契約案件の整備部分でありますけれども、今説明がありました鷺宮調節池の上流部分ということでありまして、この付近には西武新宿線の鷺ノ宮駅もありまして、十二年前の集中豪雨では、この地域も大変大きな浸水の被害があったわけであります。
 鷺宮調節池の完成に続く上流部の整備については、水害からの安全向上を求める付近住民の期待も大変大きいわけであります。本案件の概要と整備効果といったことについて答弁をいただきたいと思います。

○東野河川部長 本工事は、下鷺橋下流からオリーブ橋上流の延長約三百二十メートルにおきまして、約二百八十メートルの護岸を整備するとともに、下鷺橋など区道橋二橋のかけかえを行うものでございます。
 橋梁のかけかえに当たりましては、区と調整し、新たに歩道を設置するなど、橋の幅員を拡幅いたします。
 本工事が完了いたしますと、護岸の整備に調節池の効果を加えた時間五十ミリ降雨に対する妙正寺川の治水安全度達成率は三ポイント上昇し、七五%となります。

○高倉委員 今説明をいただきましたけれども、本契約案件での整備では、橋のかけかえも行われるということであります。
 今回の整備区間に続いて、恐らくさらに上流も引き続きまた行っていくということになっていくと思いますけれども、例えばこの妙正寺川にかかる橋の中には、橋を渡るときに、階段を何段かでありますけれども上らなきゃならない、こういった橋もあるわけでありまして、バリアフリーの観点から改善も望まれるということでありまして、こういったことについても今後十分に検討をお願いしたいと思っています。
 また、この川にかかる橋は、それぞれ名前がついておりまして、地域の住民の方々や、あるいはこの地域を初めて訪れる方々にとって、いわゆる位置を知る重要なポイントになるというようなところでもあります。
 橋のデザイン、あるいはバリアフリーの観点も含めた位置情報の提供などについて、地元区とも十分交換しながら、今後取り組んでいただきたいと、このことは要望しておきたいと思います。
 先ほど、質疑をさせていただきましたとおり、水害を受け実施した激特事業におきまして、環状七号線地下調節池に妙正寺川から取水をする施設も整備されたわけであります。
 今回の契約案件には、先ほど高橋委員さんの方からのご質疑もありましたけれども、六十九号議案の環状七号線地下広域調節池、石神井川区間工事があります。環七地下調節池を今回の工事で延伸して、白子川地下調節池と結ぶことで、いわゆる広域化されるわけですが、中野区にとっても、妙正寺川あるいは神田川といった川が流れておりますけれども、大きな治水効果を発揮するということも期待をされておりまして、安全性がさらに向上するというふうに私どもも思っております。
 最後に、この環七地下広域調節池の整備効果について、ご見解をお伺いしたいと思います。

○東野河川部長 環状七号線地下広域調節池は、環七地下調節池と白子川地下調節池を結ぶ総延長十三・一キロメートル、百四十三万立方メートルの洪水を貯留する施設でございます。
 神田川、石神井川及び白子川の三流域、妙正寺川など計五河川にまたがり、貯留容量を複数の流域間で相互に融通することで、各流域におきまして、時間百ミリの局地的かつ短時間の豪雨にも効果を発揮いたします。

○両角委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、いずれもそのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○両角委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第五十二号議案、第八十一号議案及び第八十三号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、建設局所管分を一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○大島委員 無電柱化推進基金条例について意見を述べます。
 無電柱化は、道路の防災機能の向上、安全で快適な歩行空間の確保、良好な景観の創出などに効果があるという点で、この事業を進めることは必要だと思っています。
 本条例は、この無電柱化を進めるために、今後十年間、財政需要に対応し、建設局だけでなく、各局で持っている無電柱化事業を安定して進めるための基金を創設するための条例であり、賛成するものです。
 今後、無電柱化を進めるに当たって、先般、本委員会で審議された白山通りの無電柱化問題の陳情のように、工事の実施や地上機器の設置場所については、地元の理解と協力は不可欠であり、無電柱化への協力を住民に強制することがあってはなりません。
 また、歩道の地下に埋設されている共同溝の位置が浅く、バス停の上屋を立てる柱が共同溝に当たってしまい、設置できないという場所もあると聞いています。上屋の整備に支障がないよう、道路管理者やバス事業者などとの協議も必要です。
 国会で審議された無電柱化推進法案の質疑の中で、我が党の質問に石井国土交通大臣は、地元住民との十分な合意形成を図りながら景観への影響を必要最小限とする整備手法が求められていると答弁しています。
 無電柱化を進めるに当たり、地域住民の理解と納得、同意を得ること、意見を反映させることを徹底するよう要望し、意見といたします。

○両角委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で建設局関係を終わります。

○両角委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第五十二号議案、第八十一号議案及び第八十三号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第五十二号議案、第八十一号議案及び第八十三号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認めます。よって、第五十二号議案、第八十一号議案及び第八十三号議案、平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十七分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る