環境・建設委員会速記録第九号

平成二十八年十月七日(金曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長田中 朝子君
副委員長菅野 弘一君
副委員長高椙 健一君
理事西崎 光子君
理事上野 和彦君
理事神林  茂君
山森 寛之君
米倉 春奈君
吉倉 正美君
斉藤あつし君
大島よしえ君
高橋かずみ君
林田  武君
こいそ 明君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長遠藤 雅彦君
総務部長笹沼 正一君
環境政策担当部長小原  昌君
政策調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務鈴木 研二君
地球環境エネルギー部長松下 明男君
都市エネルギー推進担当部長小川 謙司君
環境改善部長松永 竜太君
環境改善技術担当部長近藤  豊君
自然環境部長志村 昌孝君
緑施策推進担当部長須藤  栄君
資源循環推進部長谷上  裕君
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務風祭 英人君
建設局局長西倉 鉄也君
次長中野  透君
道路監三浦  隆君
総務部長片山  謙君
用地部長杉崎智恵子君
道路管理部長今村 篤夫君
道路建設部長相場 淳司君
三環状道路整備推進部長辻  保人君
公園緑地部長五十嵐政郎君
河川部長東野  寛君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務安部 文洋君
総合調整担当部長前田  豊君
道路保全担当部長伊佐 賢一君
道路計画担当部長加藤 直宣君
公園管理担当部長日浦 憲造君
公園活用担当部長松原 英憲君

本日の会議に付した事件
意見書について
環境局関係
付託議案の審査(質疑)
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
建設局関係
契約議案の調査
・第百七十一号議案 中川護岸耐震補強工事(その三十四)請負契約
・第百七十二号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その二百五十一)請負契約
・第百七十三号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その二十七)請負契約

○田中委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○田中委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十八年十月五日
東京都議会議長 川井しげお
環境・建設委員長 田中 朝子殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百七十一号議案 中川護岸耐震補強工事(その三十四)請負契約
 第百七十二号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その二百五十一)請負契約
 第百七十三号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その二十七)請負契約
2 提出期限 平成二十八年十月七日(金)

○田中委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局関係の付託議案の審査及び建設局関係の契約議案の調査を行います。
 これより環境局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、環境局長から紹介があります。

○遠藤環境局長 去る九月二十六日の当委員会を欠席させていただいておりました新任の幹部職員をご紹介させていただきます。
 地球環境エネルギー部長の松下明男でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○田中委員長 紹介は終わりました。

○田中委員長 付託議案の審査を行います。
 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてを議題といたします。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○田中委員長 これより建設局関係に入ります。
 契約議案の調査を行います。
 第百七十一号議案から第百七十三号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○片山総務部長 去る九月二十六日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会要求資料の表紙をおめくりいただきますと、目次に三件の資料の件名が記載してございます。
 一ページをお開き願います。中川護岸耐震補強工事(その三十四)請負契約における入札経過でございます。
 この資料は、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 二ページをお開き願います。綾瀬川護岸耐震補強工事(その二十七)請負契約における入札経過でございます。
 この資料も、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 続きまして、三ページをお開き願います。綾瀬川護岸耐震補強工事(その二百五十一)請負契約における入札経過でございます。
 この資料も、これまでと同様、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○田中委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○上野委員 私からは、契約案件三件に関連いたしまして、意見を述べさせていただきます。
 今回付議されている中川、綾瀬川での工事は、東日本大震災によって引き起こされた未曽有ともいえる甚大な被害を踏まえ、東京において想定される最大規模の地震が発生した場合においても、津波などによる浸水を防ぐことを目指して、河川護岸の耐震補強を行う極めて重要な事業であります。
 ご承知のとおり、地盤の高さが東京湾の海面より低い、いわゆるゼロメートル地帯が広範囲を占めている東部低地帯には中川、綾瀬川のほかにも多くの河川があり、過去、幾多の大水害に見舞われてきました。現在では、堤防や水門が整備されており、これらに守られて約三百万人の都民が生活しておられます。
 しかしながら、地元の方々は、大地震により、万が一施設が損傷して本来の機能が発揮できなくなると、地震後の津波やスーパー台風による高潮により広い範囲が浸水してしまうとの不安があり、堤防などの耐震性が早期に向上されることを強く待ち望んでいるのであります。
 東京都は、東日本大震災発生後、速やかに整備計画を策定しました。これによりますと、津波や高潮の影響を直接防ぐ防潮堤や水門などは平成三十一年度まで、それ以外の護岸は平成三十三年度までに耐震対策を完了させることとしています。
 都は、直ちに隅田川や大島川水門の耐震化に着手し、また、現在までに旧江戸川などの堤防、今井水門、上平井水門、木下川排水機場などで耐震対策工事に着手するなど、鋭意進めているところであります。このことはこれまでも折に触れて何度も確認しており、地元選出の議員として大いに応援してきたところであります。
 切迫する首都直下地震などに対して一刻も早い備えが求められております。今回の中川、綾瀬川の契約案件三件については、多くの住民にとって生命線となる極めて重要な工事であり、契約を速やかに着手し、安全かつ確実に進めていってもらいたいと思います。
 そして、耐震対策事業全体を計画どおり確実に完了させるよう、事業のさらなる進捗に向けた都の一層の努力を要望いたしまして、意見の表明を終わります。

○斉藤委員 それでは、私の方からも契約案件について伺いたいと思います。特に綾瀬川の護岸工事、二つの契約案について幾つか質問いたします。
 今回この契約案件については、中川に関してが一件、綾瀬川に関してが二件の耐震補強工事のこの契約案でございます。
 三つとも比較的近いところだったんで、私も直接見に行ったんでございますけれども、この中川の一件については、比較的周辺に空地がありますので、工事の難易度はそれほど高くないかなという印象を持ちました。
 ただ、これ、全てにおいて周辺地盤が低い、先ほど話にもありましたように、いわば東部低地帯の河川工事でございますので、高潮や津波を想定して人が手をしっかり入れていくということについては必要な場所だというふうに認識いたしました。
 それで、幾つか確認したいのは綾瀬川についてであります。
 その二十七、議案でいうと百七十三号の工事ですが、これについては入札をした会社が一者で、落札率は九九・九%でございました。
 百七十二号になります、その二百五十一の工事では、四者が入札をして、結果としては九一・三%の落札率でございました。
 昨今、九〇%台、九〇%後半の落札率の案件に関しては、一般の納税者の目も非常に厳しいものがございます。私どもも、しっかりこういった場合には確認をしていかなければいけないと思うわけですが、そういった背景も含めて確認いたします。
 予定価格が事前に公表されていましたので、当然各社、それに近い数字を入札したいというのが心情だと思いますが、この二件は同じ河川に並んである案件でございますけれども、落札率と入札の会社数に差が生じているわけでございます。
 この二つの契約案件の工事においての工事過程を、どのように進めていくのかという内容について教えていただきたいと思います。

○東野河川部長 この二件の工事は、最大級の地震が発生した場合におきましても、浸水防止機能を保持し、津波等による浸水を防止するため、護岸の補強を図るものでございます。
 二件に共通する工事といたしまして、まずは、既設の堤防の前面に連続して約二十メートルの深さまで鋼管矢板を打設いたします。続いて、河床、すなわち川底の下を地盤改良し、堤防の損傷や沈下を防ぐ補強を行います。
 さらに、その二百五十一工事では堤防直下の地盤改良を、その二十七工事では鉄筋の増設による堤防本体の補強をそれぞれ行います。加えて、その二十七工事では、今回の耐震補強に合わせまして、必要がなくなった二カ所の排水構造物の撤去を行います。

○斉藤委員 大変、実際に行ってみますと、この二つ、その二十七の方の案件については、周辺にあります住宅数は、今回の契約でいうと、この南に位置しています、その二百五十一の場所と比較すれば、比較的住宅数が多いんでございます。
 また、交通量もその二十七の方が二百五十一より多いようであります。このかかっている橋を渡るようにして、かなり往復の車両が非常に多く、また、信号のある交差点の右折レーンが、特に夕方の時間帯はかなり交通量が多くて、渋滞をしているこの交差点がちょうどこの川にかかる橋の上にあるというような感じでございます。
 そういう意味では、工事を進める上で、この交通量はいろんな難易度をかなり上げていくものになるんじゃないかと思います。
 一方、その二百五十一の方でございますが、この場所に本当にすぐ川を渡る形で隣接する橋がかかっているんですが、この橋及びその道路の幅全体は非常に狭くて、歩行者も含めて、かなり狭い面積で車両や人が通っているという感じです。
 これを見ると、双方それなりに難易度が高いんではないかというふうに素人目には感じられます。
 そして、その二百五十一については、つまり入札が四者あった方ですが、高度耐震対策工事の部分などを見ると、今の護岸部分については厚みがあるんですが、その部分についても手を加えるということで、これはこれで大変難しそうな印象を受けるわけであります。しかし、結果として実際には、その二百五十一の案件については四者から入札があったということであります。
 その一方で、先ほど申しましたように、かかっている橋の上で渋滞する交差点があるというふうな、その二十七という場所については予定価格九九%で、入札は一者だというふうなことでありました。そのぐらい、その二十七の工事の方が難易度が高かったと。手間とかコストの部分についても、九九・九%にしたくなるぐらい、コスト的には非常に高かったというふうなことを入札した会社としては予想したんだろうというふうに思います。
 その二十七が高い難易度というふうなことで判断があるわけなんですが、それを客観的な事情として、その二十七の工事が難易度が高いというふうなことを確認したいところでありますので、その二十七及びその二百五十一、それぞれの工事、施工条件にはどのような特徴があるのかお伺いいたします。

○東野河川部長 二件の工事の特徴でございますが、その二百五十一工事は右岸側、すなわち片岸のみで施工するのに対しまして、その二十七工事は左右両岸で行うものでございます。
 また、二件の工事とも作業段階に応じまして、川沿いの道路で一定期間、車線規制を必要といたしますが、規制する道路のピーク時一時間当たりの交通量は、その二百五十一区間では約二百台、その二十七区間では約四百台となっております。
 さらに、その二十七工事では、河川と並行して走る首都高速道路が左岸側の堤防の上空を覆っております。このため、鋼管矢板をつり上げるクレーン作業に高さの制限がございまして、短い三本の鋼管矢板を現場溶接によって継ぎ足しながら打設する必要がありますとともに、作業全般を通じまして、受注者において首都高速道路株式会社との協議の上、特に慎重に施工することが求められます。

○斉藤委員 ありがとうございました。今お話伺った中で、私どもも見て、交通量が大分違うことはわかるんですが、今回比較しているのは、どちらかといえば、コストの金額というよりは、むしろ落札率の高さというふうな部分で比較をして、その二十七の方が高いけれども、実際それだけ難しいのかというふうなところで伺いました。今伺ったところ、いろんな要素がかかわる、いろんなところに配慮をしなければいけない工事ということで、しっかりそれが網羅できるような会社でなければ、なかなか入札しづらかったということは非常に理解できました。
 現地に行きますと、大変交通量が多いですから、当然先ほどみたいに交通規制すると、周辺の住民と、また、そこを通る近隣の皆様にかなりご不便をおかけするというのは、もう見るからに明らかでございますので、その部分については極力スムーズに対応できるように、交通管理者などとも協議をして、余り周辺住民に長時間迷惑がかからないような配慮は必要かなと思います。
 また、工事においても、河川部分の中からの工事もかなりありますので、安全という点でかなり注意をするところもたくさんございますので、その部分についても東京都の方で、いろんな形で配慮できる部分を努力していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 私の方からは質問、以上でございます。

○田中委員長 ほかにご意見、ご質問はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十九分散会

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