環境・建設委員会速記録第十号

平成二十七年十月二日(金曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長野上ゆきえ君
副委員長河野ゆりえ君
副委員長山田 忠昭君
理事山内れい子君
理事きたしろ勝彦君
理事小磯 善彦君
米倉 春奈君
河野ゆうき君
高椙 健一君
大西さとる君
高橋かずみ君
林田  武君
こいそ 明君

欠席委員 一名

出席説明員
環境局局長遠藤 雅彦君
次長和賀井克夫君
総務部長池田 俊明君
環境政策担当部長篠原 敏幸君
政策調整担当部長鈴木 研二君
地球環境エネルギー部長笹沼 正一君
都市エネルギー推進担当部長小川 謙司君
環境改善部長木村 尊彦君
環境改善技術担当部長島田 光正君
自然環境部長志村 昌孝君
緑施策推進担当部長須藤  栄君
資源循環推進部長谷上  裕君
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務野崎 慎一君
建設局局長佐野 克彦君
次長福田 良行君
道路監西倉 鉄也君
総務部長佐藤  敦君
用地部長杉崎智恵子君
道路管理部長今村 篤夫君
道路建設部長相場 淳司君
三環状道路整備推進部長川嶋 直樹君
公園緑地部長五十嵐政郎君
河川部長三浦  隆君
企画担当部長伊佐 賢一君
総合調整担当部長前田  豊君
道路保全担当部長川合 康文君
道路計画担当部長東野  寛君
公園管理担当部長日浦 憲造君

本日の会議に付した事件
環境局関係
契約議案の調査
・第百七十六号議案 平成二十七年度中防揚陸施設撤去その他工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百六十七号議案 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・私債権の放棄について
建設局関係
契約議案の調査
・第百七十七号議案 環二地下トンネル(仮称)及び築地換気所(仮称)ほか築造工事(二十七 一-環二築地工区)請負契約
・第百七十八号議案 地下トンネル築造工事及び街路築造工事(二十七 二-環五の一千駄ヶ谷)請負契約
・第百七十九号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その十)請負契約

○野上委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十七年九月三十日
東京都議会議長 高島なおき
環境・建設委員長 野上ゆきえ殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百七十六号議案 平成二十七年度中防揚陸施設撤去その他工事請負契約
 第百七十七号議案 環二地下トンネル(仮称)及び築地換気所(仮称)ほか築造工事(二十七 一-環二築地工区)請負契約
 第百七十八号議案 地下トンネル築造工事及び街路築造工事(二十七 二-環五の一千駄ヶ谷)請負契約
 第百七十九号議案 綾瀬川護岸耐震補強工事(その十)請負契約
2 提出期限 平成二十七年十月五日(月)

○野上委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局関係の付託議案の審査、環境局及び建設局関係の契約議案の調査並びに環境局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより環境局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百七十六号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際、要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○池田総務部長 去る九月十五日の当委員会でご要求をいただきました資料につきまして、ご説明を申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会資料をごらんください。
 表紙をおめくり願います。目次のとおり資料は二件ございます。
 まず、一ページをお開き願います。1、平成二十七年度中防揚陸施設撤去その他工事請負契約における入札経過でございます。
 本請負契約におけます件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過を記載しております。
 二ページをお開き願います。2、中防揚陸施設の利用状況でございます。
 施設を利用しております特別区、建設局及び港湾局ごとの利用内容、陸揚げ実績、運搬回数を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○米倉委員 今回の揚陸施設の撤去等の案件について伺います。
 これは、中央防波堤外側の東西水路が、二〇二〇年東京オリンピックのボート及びカヌースプリント競技のコース内にあり、障害物となるから撤去するということです。
 そこで伺いますが、揚陸施設は何年に整備されたものか。整備費用は幾らかかったのか。また、耐用年数は何年かを伺います。

○野崎調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務 今回撤去する揚陸施設は平成五年度末に竣工し、当時の建設費用は約六十五億円でございます。
 耐用年数につきましては、税制上の減価償却の考え方によれば、設備関係はおおむね十五年、建物は三十一年、橋梁は六十年でございます。
 また、大型クレーンなどの機械設備や電気関係の設備につきましては、それぞれの設備により異なりますが、耐用年数を過ぎております。

○米倉委員 六十五億円もの税金を投入してつくった施設は、今のご答弁のように、設備、例えば、クレーンなどについては耐用年数を過ぎていて、更新が視野に入ってくるということですけれども、建物や橋梁、つまり桟橋は、まだまだ使えるというわけです。
 それでは、現在ある揚陸施設を撤去してつくる新しい揚陸施設の整備費用は、幾らと見込んでいるのでしょうか。また、揚陸施設の撤去並びに新設費用については、ボートとカヌーの施設整備費、四百九十一億円といわれますが、この中に含まれるのでしょうか。

○野崎調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務 新しく建設する揚陸施設の整備費用につきましては、今後の適切な契約事務の執行に支障を来すおそれがあることから、答弁は控えさせていただきます。
 また、揚陸施設の移設に要する経費は、水上競技場の施設整備費に含まれているとオリンピック・パラリンピック準備局から聞いております。

○米倉委員 今のご答弁なんですけれども、今の揚陸施設の撤去については、ご答弁あったんですが、新設の費用についてはお答えがなかったと思うので、四百九十一億円に含まれるのか、もう一度お願いします。

○野崎調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務 ただいま移設と私からご説明させていただきましたが、移設とは、撤去並びに新設も含まれているということでございます。

○米倉委員 わかりました。新しい揚陸施設の整備費についてお答えいただけないということは残念なんですけれども、今ある施設の整備費は、六十五億円かかったということですから、新しくつくる揚陸施設というものも、現在のものの七分の一程度と伺ってはいますけれども、昨今、物価上昇などを考えますと、それでも数億円はかかるのではないかと思います。こうした費用がかかることは、あらかじめ想定可能だったと思います。
 ところが、私は、大変驚いているんですけれども、国際オリンピック委員会、IOCに提出した立候補ファイルには、揚陸施設の撤去と新設は周辺整備であり、本体工事ではないという理由で整備費用に盛り込まれていなかったんです。これでは、オリンピックにかかる費用をなるべく小さく見せようといわれてもおかしくないと私は思っているんです。
 そもそも東京都がオリンピック開催時に立候補して、開催概要計画書を二〇〇六年に発表して以降、海の森のボート、カヌースプリントの施設整備費用というものは、一貫して三百億円以上とされてきました。それが、二〇二〇年のオリンピックの立候補ファイルの段階になって、突然、六十九億円に縮減をされました。
 ところが、オリンピック開催が決まってみれば、積算を精査したといって一千三十八億円に整備費用ははね上がりました。そして、都民の批判を受けて、コストを削減したということで、今示していますけれども、四百九十一億円になりましたというのがこの間の経過です。それでも、当初の予算からいいますと七倍になっております。費用の高騰もひどいんですが、この費用の上がり下がりも余りにもひどく、これは局は違いますけれども、ずさんといわれても仕方ないと私は思っています。
 この競技場の整備費がこうも膨れ上がるのは、障害物となるさまざまな施設の撤去が必要だからです。
 また、ここは実は、軟弱地盤のために、地盤改良に少なくとも二百億円以上かけなければならないですし、強い海風をよける施設も整備しなければならないと。さらに、護岸に当たって反射する波を消すための消波装置というものも導入しなければなりませんし、潮の満ち引きの影響を受けないために水門を設置して、衛生を保つためには、この開閉のための装置も必要だと伺っています。
 多額の税金を使って、あらゆる対策をとらなければ競技場として使えない場所を、今、競技会場にしようとしているから、こんなにお金がかかるんだと思います。
 日本共産党都議団は、オリンピック・パラリンピック開催が決まった以上、競技会場の整備費は必要最小限に抑えること、そして、環境に優しい大会となるよう、施設整備計画の見直しを提案してまいりました。
 ボート会場については、ボート関係者からも提案されていた海風の心配もありません、そして外環のインターチェンジも近い、選手の輸送などの条件が整っている埼玉県戸田市の彩湖を会場にすることも提案してきました。この彩湖は、仮設で会場を整備する場合は、約五十億円でできるということも、埼玉県ボート協会の試算もあります。
 新国立競技場については、九割近い方々が見直しを求められました。こういう大きな見直しの声が起きた背景には、やはり高額な費用をかけて巨大な施設を整備するのではなくて、持続可能な環境に優しいオリンピックにしてほしいという思いがあったからこそだと私は思います。
 東京都政として、この思いを受けとめて、競技施設の整備をやるべきだとも思います。ですから、海の森競技場をつくるために、まだ使える施設を壊してまで新設するというやり方はおかしいということで、いま一度の見直しが必要であると指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、中潮橋の撤去に伴う配管海底切り回し工事について伺いますが、今回、そもそも、なぜこの中潮橋を撤去するのか、理由を伺います。

○野崎調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務 中潮橋につきましては、臨港道路南北線に接続する中防内五号線の橋梁整備に伴い、撤去することといたしました。

○米倉委員 そもそもこの臨港道路南北線の整備は、中央防波堤への巨大コンテナ港湾整備と一体でして、総事業費は一千百億円、東京都の負担は四百億円に上るといわれています。
 東京の人口は、二〇二〇年をピークに、二〇五〇年には一二%も減ると推計される中で、これほど巨額の経費をかけて整備すること自体、税金の使い方が問われる問題で、日本共産党は反対しています。
 加えて、臨港道路南北線の整備計画が具体化されたのは、二〇一三年なんですけれども、この中潮橋の撤去の検討は、それ以降に始められているということに今のご答弁ではなります。
 しかし、私どもが情報開示で入手したオリンピック・パラリンピック関連資料には、都と国際競技連盟との打ち合わせで、二〇一二年の段階で、中潮橋の橋脚がボートコースなどの障害にならないようかけかえを行うことと、そして、そのかけかえ費用は、ボート会場の整備費には含まないことが調整されたと書いてあります。
 臨港道路南北線の具体化が進み、環境局が検討を始める前に、中潮橋の撤去がオリンピック関連で先行して進められていたとしたら、これは問題だといわなければならないと思います。
 こうしたことからも、改めて競技場の再検討を行うことを主張するもので、中潮橋の撤去に伴う配管海底切り回し工事についても反対と意見を申し上げて、質問を終わります。

○野崎調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務 環境局の方から追加でご説明をさせていただきます。
 先ほどの揚陸施設につきましては、確かに、大型クレーンなどの機械設備や電気関係の設備につきましては、更新時期を迎えておったものでございますが、加えて、建物や桟橋も、減価償却としての年数は残ってございましたが、実際には、潮風に当たってさび等の発生がひどく、傷みが激しかったために、施設全体の改修または更新につきまして、そろそろ判断すべき時期が来ていたというのは事実でございます。
 また、中潮橋につきましては、臨港道路南北線に接続いたします支線の新しい橋梁整備に伴いまして撤去するとしたことでございまして、オリンピック・パラリンピック大会の開催決定の前から計画、準備をしていた、大会とは別目的の事業でございます。

○米倉委員 私、質問を求めていないので、もう結構なんですけれども、いろいろご説明あったんですけれども、今なんておっしゃいましたか、耐用年数についてなんですけれども、今ご説明にあったように、基本的には、桟橋は六十年もつということで事前に伺いましたけれども、オリンピックの競技場の話の前に、ここの改修について、どういうふうにやるかという検討はなかったと伺っています。
 やっぱりそういう中で、私は、ちゃんと施設だとかも、これはきちんと点検をして、必要でしたら更新はすべきだと思うんですが、このご説明を伺う限りでは、オリンピックに伴うもので、そもそもオリンピック競技場にこれだけの費用をかけていいのかという、この都民の思いも受けとめて、再検討していただきたいということで、私の質問を終わらせていただきます。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。

○米倉委員 第百七十六号議案、中防揚陸施設撤去その他工事契約について意見を述べます。
 本議案は、中央防波堤の東西航路が、二〇二〇年東京オリンピックのボート及びカヌースプリント競技のコース内にあり、障害物となるから撤去するということです。
 現段階では、整備費用は四百九十一億円とされますが、我が党は、競技会場の整備費は必要最小限に抑えること、そして環境に優しい大会となるよう施設整備計画の見直しを提案してきましたので、揚陸施設の撤去には反対です。
 また、中潮橋の撤去は、臨港道路南北線の整備に伴うものとのことですけれども、二〇二〇年以降に人口減少する東京で、多額の税金を投入して整備するということ自体に反対であるため、橋の撤去に伴う配管海底切り回し工事についても反対です。
 以上の理由から、百七十六号議案には反対であることを意見として申し上げます。

○野上委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案につきましては、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○野上委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百六十七号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○野上委員長 次に、報告事項、私債権の放棄についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○野上委員長 これより建設局関係に入ります。
 契約議案の調査を行います。
 第百七十七号議案から第百七十九号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○佐藤総務部長 去る九月十五日の当委員会におきまして、付託議案に関し、要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきますと、目次に四件の資料の件名が記載してございます。この順番に従いましてご説明を申し上げます。
 一ページをお開き願います。環二地下トンネル(仮称)及び築地換気所(仮称)ほか築造工事(二十七 一-環二築地工区)請負契約における入札経過でございます。
 この資料は、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 二ページをお開き願います。地下トンネル築造工事及び街路築造工事(二十七 二-環五の一千駄ヶ谷)請負契約における入札経過でございます。
 この資料は、本請負契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 三ページをお開き願います。綾瀬川の護岸における耐震対策の推移でございます。
 この資料は、綾瀬川における耐震対策工事の工事延長、着手率及び主な事業箇所につきまして、平成二十四年度から平成二十六年度までの実績、平成二十七年度の当初予定をあらわしたものでございます。
 四ページをお開き願います。綾瀬川における最大水位の状況でございます。
 この資料は、水戸橋及び花畑水門、二つの観測所における平成二十二年から平成二十七年までの綾瀬川の年間最大水位、観測日、気象現象をあらわしたものでございます。
 なお、平成二十七年の最大水位につきましては、九月十日時点の数値でございます。
 以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小磯(善)委員 契約案件の環二地下トンネル及び築地換気所ほか築造工事についてお伺いをいたします。
 ここは、昨年の三月二十九日に、マッカーサー道路と呼ばれていたその幹線が開通をしたところ(「新虎通り」と呼ぶ者あり)新虎通りね、そう、新虎通りということで、今開通をしたところでございますが、その道路の延長線上の工事ということになります。
 これは、道路の工事というのは、道路建設というのは、快適で安全な都市環境を形成するためには、暮らしに不可欠な道路などの都市インフラを計画的、効率的に整備することが重要でございます。
 我が党では、道路ネットワークの整備によって交通渋滞を緩和し、快適で利便性の高い都市の実現や地域間連携の強化を図るとともに、災害時の緊急輸送道路の確保など、防災性の向上を訴えてきたところでございます。本案件の環状第二号線も、都市の骨格を形成する区部の重要な道路であると。
 そこで、改めてこの環状第二号線整備の必要性についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 環状第二号線は、江東区有明から千代田区神田佐久間町に至る骨格幹線道路であり、臨海部と都心部の連絡を強化し、地域交通の円滑化や避難経路の多重化による防災性の向上を図る上でも、極めて重要な路線でございます。また、臨海部では、新たなまちづくりも進んでおり、これらの開発により発生する交通需要に対応する必要がございます。
 本路線は、アクセス機能を向上させるとともに、新たな交通機関を導入するための礎ともなってまいります。
 さらに、オリンピック・パラリンピック競技大会開催時には、選手村と競技会場等を結ぶ大動脈となることからも、早期完成が待たれている路線でございます。

○小磯(善)委員 環状第二号線が、この地域交通の円滑化、そしてまた防災性の向上に資するという重要な路線であることを改めて確認をさせていただきました。
 虎ノ門地区におきましては、この都内でも珍しい立体道路制度、いわゆる道路の上に建物をつくる土地利用が認められている、そういう立体道路制度を導入して、再開発事業と一体となった道路整備により、地権者の方々に配慮した新しいまちづくりが進められております。
 虎ノ門ヒルズを中心として、再開発ビルに、この地権者の方が戻ってきてお住まいになっているというふうにお伺いをいたしております。発展が続く臨海部においても、環状第二号線の整備は多くの人々が期待をしているところであります。
 そこで改めて、環状第二号線の事業中区間の進捗状況についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 現在、虎ノ門から豊洲までの区間におきまして、事業中でございます。そのうち、虎ノ門から新橋間につきましては、平成二十六年三月に本線地下トンネル等が開通いたしました。残る新橋から豊洲までの区間につきましては、現在、築地市場内の本線トンネル工事を除き、全線で工事を進めております。
 これまでに、新橋から汐留までのトンネル躯体が完成し、築地から豊洲までの橋梁につきましては、隅田川にかかる築地大橋など四つの橋梁の桁架設が、先月、全て完了いたしました。

○小磯(善)委員 今のご答弁で、全線開通に向けて、着実にその整備が進められているということが理解できたわけでございます。
 本案件の契約によって、いよいよ最後のこの築地地区の本線トンネル工事に入ることになりますけれども、そこで、今後の築地地区の工事の進め方についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 本工事は、築地地区におきまして、地下トンネル、換気所及び擁壁等の土木工事を行うものでございます。
 本案件契約後、速やかに換気植栽工事などに着手いたします。あわせて、残る換気塔などの建築工事や設備工事の発注を進めてまいります。
 また、早期に臨海部と都心部のアクセスを確保するため、仮道路の整備を、既に隣接する築地川沿いで進めており、豊洲新市場開場後、速やかに暫定開通させます。
 今後とも、競技大会開催に向け、二〇二〇年早期に環状第二号線を確実に開通させるため、全力で取り組んでまいります。

○小磯(善)委員 切迫する首都直下型地震などの自然災害から都民の命と暮らしを守るためにも、避難や救援を支える環状第二号線の整備が重要でございます。
 また、オリンピック・パラリンピック競技大会まで五年を切ったわけでございますが、二〇二〇年大会に重要な役割を担う環状第二号線の一日も早い完成を強く訴えて、私の質問を終わります。

○河野(ゆり)委員 私も、環二地下トンネル及び築地換気所ほか築造工事請負契約議案について質問をいたします。
 環状二号線は、江東区有明を起点として、中央区、港区、新宿区、文京この各区を経由し、千代田区神田佐久間町に至る総延長十四キロの都市計画道路です。
 環状二号線の名はありながら、平成五年の新橋から有明へ延伸する都市計画決定の変更で、現在のような環状線とはいえない計画路線になっています。その後、平成十年、汐留-虎ノ門区間の本線地下化の都市計画変更。さらに、平成十九年に、晴海-汐留区間が、全線地下方式から橋梁と高架道路方式に計画変更されています。
 これまでの経過を踏まえて、契約議案に関連し、確認事項も含めまして幾つかお伺いをいたします。
 まず初めに、環状二号線建設の建設局所管分は三・六キロと聞いていますが、全体事業費についてお示しをいただきたい。また、これまでの執行額についてもお答えをお願いします。

○相場道路建設部長 現在、事業中の虎ノ門から豊洲までの建設局所管分の全体事業費は約一千七百九十億円でございます。平成二十五年度までの執行額は、約一千百億円でございます。

○河野(ゆり)委員 建設局所管分の総事業費だけで、約一千八百億円ですから、大変大きな額の道路建設事業だといえます。
 私は、この間、この環状二号線全線が、どれくらいの費用で、建設費で開通できるのかということを調べてまいりましたが、なかなか難しい問題があります。
 都市整備局が、区画整理で環二の建設を進めている有明北、豊洲、晴海、汐留地区の事業費は、まちづくりと道路建設の事業費の切り分けが難しいとのことで明らかにされていません。
 また、臨海副都心開発地域の分も含めると、環状二号線全線に投入される事業費は全部で幾らになるのか、これも算出できないということで、私は、この問題では、都民にきちんと公開すべきと考えるところです。
 建設局としても、今後、各所管局と連携して、この費用のあり方について、都民に公開ができるように努力されるよう要望しておきます。
 次の質問に移ります。
 今回の工事契約は、新大橋通りから築地大橋取りつけ部までの延長五百七十二メートルの部分です。
 そもそも、環状二号線の晴海-豊洲間と東雲運河は橋梁で、それ以外のところは全面地下道路の計画でしたが、平成十九年の都市計画変更で、築地-勝どき間が地上化に変更になりました。これに対し、都民の台所といわれている築地市場を分断する道路計画変更に反対の声が強く上がりました。市場との関連では、地下トンネル道路なら、この混乱は起きなかったと想像できます。なぜ築地-勝どき間を地上に変更する、このことが必要だったのか、ご説明をいただきたい。
 また、地上化により、築地から築地大橋に上がり、勝どき高架陸橋へ続く構造となっておりますが、地上との高低差があるため、そのための勾配もかなりあると感じます。
 築地の地上部から築地大橋へ上がっていく部分の勾配や高さ、それから工事が盛んな勝どき高架橋の最も高いところの高さ、これはどれくらいあるのか、そして車両等の通行の安全性はどうなのか、この点をお聞きしておきます。

○相場道路建設部長 築地市場の豊洲移転決定に伴い、道路を地上化することが可能となりました。地上化することにより、築地市場跡地におけます土地利用の増進、築地、勝どき、晴海地区間の連携強化、勝どき地区における避難ルートの拡充など、防災性の向上が図られます。
 築地大橋の築地側の高さは約五メートル、勝どき陸橋の最も高い地点の高さは約十メートルでございます。
 勾配につきましては、道路構造令で定められた基準を守り、適切な道路線形を確保しており、安全性に問題はございません。

○河野(ゆり)委員 豊洲移転の問題に関しては後で伺いたいと思います。
 勝どき高架橋の高さが十メートルということは、勝どき地域などの環二沿いに、今、建設されている住宅ですね、それから、どんどん建設も進んでおりますが、こうした高層住宅の三階、四階の高さに当たると思います。
 音は、上に抜けますから、広がっていきますから、近隣住宅への自動車走行の騒音、あるいは排ガスによる大気汚染の影響は、近隣の方々に及ぼされるというふうに私は判断をしております。
 議案の説明資料を見ますと、築地換気所は複雑な構造となっています。委員会の資料では、今回の入札は、東京都技術提案型総合評価方式の案件と書いてあります。
 地下三十二メートルの換気所設置のこともあり、こうした入札方法がとられたのかと思いますが、地下に設置される構造物には、どのような設備が入るのでしょうか。また、換気塔の高さは、地上何メートルでしょうか。あわせて、虎ノ門にも換気所が設けられておりますが、築地換気所との関連やその構造など、二つの換気所の関係についてもご説明をいただきたいと思います。

○相場道路建設部長 換気所は、地下四階、地上二階の構造となっており、地下一階が自動車の走行空間となります。
 地下二階、三階には、排風機、電気集じん機、消音機などのトンネル換気設備を設置いたします。地下四階には、排水ポンプ等の設備を設置いたします。地上部には、トンネル内の安全を確保するための監視室を設置いたします。
 トンネルの換気方式につきましては、国土交通省で定めました道路トンネル技術基準に基づき、計画交通量やトンネルの延長、構造などを考慮し、決定し、虎ノ門換気所と同様の構造となっております。
 トンネルは、内回り線と外回り線を区分した構造であり、築地と虎ノ門、それぞれ一カ所ずつの換気所を設置することといたしました。
 なお、換気塔の設置は、今回の工事に入っておりませんけれども、高さは約四十五メートルでございます。

○河野(ゆり)委員 続いて、市場関係者と環状二号線沿線住民との合意形成についてお尋ねをいたします。
 昨年十二月十七日、新市場建設協議会が開かれて、中央卸売市場のホームページで議事録が公開されています。
 中央卸売市場、すなわち東京都は、水産や青果などの市場関係者に、来年、平成二十八年十一月に豊洲新市場へ移転の必要があると説明しています。
 議事録の卸組合などの方々の発言には、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに間に合うよう環状二号線を開通させる、そのためには、平成二十九年四月までに、築地市場を解体させなくてはならないと説明を受けているとあります。
 一方で、ことし二月、築地市場移転問題について、水産仲卸事業者にアンケートが実施されています。取り組んだのは、守ろう築地市場パレード実行委員会と東京中央市場労働組合で、回答率は四〇%とのことです。
 アンケートには、環状二号線に関して、東京都は、移転を急ぐ理由として、二〇二〇年東京五輪、環状二号線を挙げているが、どう思うかという設問があります。この回答を見ますと、オリンピックのための移転の強行は、本末転倒と答えた方が七三%、何をおいても協力すべきは一〇%です。
 さきに紹介した昨年十二月の新市場建設協議会では、来年十一月とした都の移転提案は了承されていますが、苦渋の選択という発言や水産卸の組合の方は、冷蔵庫や機材の移転はどうなるのか、移転先の豊洲についていえば、ハード面、ソフト面とも答えは何も出ていないと、深い苦悩を示す発言が続いています。
 また、環状二号線が地下道路から地上に変更になったときに、勝どきや晴海地区に居住する住民の方々からは、生活環境悪化の懸念があるとの意見が出され、今も、この問題では納得ができないと表明している人たちがいらっしゃいます。
 建設局は、こうした築地市場関係者の意見や悩み、また、環二沿線住民の環境悪化を招かない生活環境を求める要望にどのように対応されてきたのでしょうか、ご説明をお願いします。

○相場道路建設部長 都の中央卸売市場と市場の各業界代表者とで構成いたします築地市場環状第二号線工事調整専門委員会に建設局も参加し、工事及び工事中の業務運営等につきまして、協議、調整を行っております。
 また、業界代表者のみならず、市場で働く方々に対しましても、工事内容の説明や個別要望への対応など、きめ細やかに行っております。
 地域住民に対しましては、環境対策といたしまして、環境アセスメントを実施し、公害の防止、自然環境及び歴史的環境の保全、景観等の保持につきまして配慮をいたしております。
 また、地元説明会の実施、お知らせの配布、作業時間への配慮などに加え、広報センターを設置し、情報発信に努め、工事への理解を図っております。
 二〇一三年一月に提出されましたオリンピック立候補ファイルにおきまして、環状第二号線は、二〇二〇年までに完成することが明記され、オリンピックスタジアムパーク、選手村、IOCホテル間を結ぶ大動脈になると位置づけられております。その完成時期を守ることも重要だと考えております。
 今後とも、市場関係者や地域住民の理解と協力を得ながら工事を進めてまいります。

○河野(ゆり)委員 いろいろな方法で努力してきたというお答えだと思います。
 おっしゃった調整専門委員会ですか、これは、特に公開ということで設けられた機関ではないと思うんですね。そこで話し合われたことを印刷物にしたりして、それぞれのところへ届けているということなんでしょうけれども、やはり私は、もっともっと工夫を凝らした意見の聴取は必要だと思います。
 そして、先日の朝、勝どき地域に行ってみました。環二建設工事の音は、本当にやむことなく続いているという状態です。今現在、周辺住民の方々の住環境に影響を及ぼしている、こういう実態もあるということを私自身は認識してまいりました。
 先ほど紹介しました新市場建設協議会での市場関係者の発言は、その時期まで、これは平成二十八年十一月、来年ですね、その時期までに移転しないと、平成二十九年四月までに築地市場を解体し、環状二号線建設がオリンピックに間に合わないということだから、東京都の至上命題のオリンピックのために移らざるを得ないのかという意見や、いきなり繁忙期の年末を迎えることになる、またさらに、豊洲市場の物流問題はどうなっているのかなど、東京都への意見や疑問は多岐にわたっております。
 築地市場開設から、ことし八十年と聞いておりますが、丸ごとそっくり移転を求められている市場関係者の苦悩は、本当に深いものがあるということを私は感じておりますので、そのことを申し上げておきます。
 もう一点、お伺いいたします。
 この間、東京都は、当委員会の答弁、議事録で振り返ってみましたが、一貫して、環状二号線の全面開通は、平成二十七年度といってきました。それは今年度ですよね。先ほど部長は、二〇二〇年までに開通ということで、本当に時間のずれがあるわけです。
 こうして、平成二十七年に完成させるからということで、私たちも、この事業を見てきたわけですけれども、今回の契約議案の工期を見ますと、平成三十一年七月三十一日となっております。
 しかし、市場関係者には、平成二十八年、来年十一月に豊洲へ移転してください、オリンピックまでに環二建設が間に合うように協力せよ、このようにして、せき立てるように移転を求めているあり方、一体どうなのかと。
 二〇二〇年開通だということを、私たちは、正式にどの場で聞いたのかと思いながら、部長の答弁をお聞きしていたわけなんですけれども、こういう今までの平成二十七年に全線開通といっていた東京都の今までの姿勢が、市場の人たちには、とにかく早くどきなさいということで、時期をせかせるようにして、今、移転を求めていると。みずからが約束してきた平成二十七年までの全線開通、東京都は、これに全く間に合わないのに、市場関係者には、どうして期限を切って移転をせよと要求しているのか、とても、情報公開の点でも問題がある、合意と理解を求めていく点でも問題があると思いますが、どうしてこのような事態が起きているのか、お答えをいただきたいと思います。

○相場道路建設部長 本事業を進めるに当たり、築地市場の移転時期を関係者と調整してまいりましたが、豊洲新市場の開場時期が、平成二十八年十一月になりましたことから、本年三月の予算特別委員会の答弁で、築地市場内の本線トンネル工事を含む環状二号線の開通時期を修正させていただいたところでございます。

○河野(ゆり)委員 私たちは、委員会でお話を伺って、東京都の方針を見るわけなんですけれども、環二の開通が二〇二〇年ということで変更されたということは、この場で初めて正式にお伺いをいたしました。
 環状二号線は、沿線住民や築地市場の関係者の合意が形成されないまま、今、建設が進められています。このような環状二号線の建設は、私は、住民が本当に主体となった東京のまちづくりを進めていくという上でも、やめるべき、見直しが必要である、このことを申し上げまして、質問を終わります。

○大西委員 私からは、この百七十九号議案、綾瀬川の護岸耐震補強工事の契約について、少しお伺いをいたします。
 綾瀬川は、私の地元足立区を流れる河川でございますが、周辺には、地盤が低く、洪水や高潮への備えが必要な地域が広がっており、最下流の中川との合流部にある上平井水門という水門と堤防を整備することによって守られております。
 この綾瀬川では、堤防全面の補強工事を順次進めてきておりますが、平成二十四年度に策定した整備計画に基づき、さらに耐震性を強化していくことが重要であり、早期の耐震対策が求められております。
 そこで、今回のこの工事の目的と内容について、改めてお伺いをいたします。

○三浦河川部長 今回契約予定の工事は、平成二十四年四月に東京都防災会議が示した最大級の地震が発生した場合においても、津波などに対して堤防が機能を保持できるよう耐震対策を実施するものでございます。
 具体的には、綾瀬川の左岸、常磐線橋梁の上流部、約〇・三キロメートルの区間におきまして、既設の堤防全面へ鋼管矢板を打ち込むとともに、河床の地盤改良を行うことにより、堤防の損傷や沈下に対する補強を行います。
 また、必要に応じて、堤防直下の地盤改良と鉄筋の増設による堤防本体の補強もあわせて行ってまいります。

○大西委員 想定される最大級の地震への対策として、地盤を固めたり、堤防を補強するなどの工事を行っていくということでございますが、津波などの水害からこの地域を守るためには、綾瀬川の堤防の耐震対策を着実に進めていく必要があると思います。
 そこで、綾瀬川の堤防の耐震対策の取り組み状況、進捗状況についてお伺いをいたします。

○三浦河川部長 綾瀬川では、平成二十四年十二月に策定いたしました整備計画におきまして、十一・二キロメートルの堤防で耐震対策を実施し、三十三年度までに完了させることとしております。
 このうち、二十六年度までに、約三割の三・一キロメートルの工事に着手をしておりまして、二十七年度は、本工事のほかに新加平橋上流左岸にも着手をするなど、合わせて一キロメートルの事業化を行う予定ございます。
 残る区間につきましても、堤防沿いの生活道路への影響などを考慮した施工方法を十分検討し、対策完了に向け、計画的に事業を進めてまいります。

○大西委員 この綾瀬川における耐震対策、これは順調に進捗をしていっているということでございます。本当にありがたい話でございます。一方、この九月九日から十一日にかけて発生した関東・東北豪雨では、鬼怒川の堤防が決壊し、低地帯の広範囲に浸水被害が発生し、水害の恐ろしさというのが改めて感じられたわけでございますが、実は、この綾瀬川の流域でも強い雨が降り続き、上流では氾濫危険水位を超えるところも出ております。
 実際、テレビでも、隣にある中川とこの綾瀬川が危ないというテロップが流れて、私も正直びっくりしましたし、中川は相当危なかったようで、足立の近藤区長も、避難勧告をいつ出そうかというところまで、相当考えて悩んだということを、先日のどこやらの挨拶でしておりましたが、大変、我々も不安な気持ちを抱いたのも事実でございます。
 そこで、今回の豪雨では、綾瀬川の水位は、どの辺まで上がったのかを伺います。

○三浦河川部長 今回の豪雨による綾瀬川の水位は、東京都管理区間の花畑水門の観測所で、近年では最大であるAPプラス三・二二メートルまで上昇いたしました。
 なお、堤防の天端高さは、おおむねAPプラス五・五メートルであり、これよりは約二メートル下でございました。

○大西委員 今回の堤防の高さには、まだ、少しの余裕があったということでございますが、万が一、大震災により堤防が損傷していた場合には、広範囲に浸水するおそれがあります。耐震対策の完了に向けて着実に進めていっていただきたいと思います。
 引き続き、東部低地帯の安全のために、綾瀬川だけではなく、先ほど申し上げました中川などの堤防や上平井水門等の施設についても、耐震事業を確実に推進していっていただきたいという要望を最後に申し上げさせていただきまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はいずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。

○河野(ゆり)委員 第百七十七号議案、環二地下トンネル及び築地換気所その他請負工事契約について意見を述べます。
 本議案は、中央区築地五丁目地内における工事です。築地市場内に設置する地下の換気所から地上部へ道路を貫通させる工事で、その前提は、豊洲新市場への移転です。土壌が有害物質で汚染された豊洲への市場移転は、今なお、市場関係者の中で反対の声が根強く、食の安全を求める都民の合意も形成されていません。
 環状二号線は、建設局所管分だけでも千七百九十億円もの巨額の事業費を要するものです。大型道路をつくれば車は集中してきます。沿線住民からは、生活環境の悪化は免れないとの懸念も出され、住民と市場関係者の合意が形成されていない状況のもとで工事を進める東京都の姿勢は認められません。
 百七十七号議案に反対を表明し、意見といたします。

○野上委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 第百七十七号議案につきましては、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告し、また、第百七十八号議案及び第百七十九号議案につきましては、いずれも異議がない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 意義なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十四分散会

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