委員長 | 野上ゆきえ君 |
副委員長 | 河野ゆりえ君 |
副委員長 | 山田 忠昭君 |
理事 | 山内れい子君 |
理事 | きたしろ勝彦君 |
理事 | 小磯 善彦君 |
米倉 春奈君 | |
河野ゆうき君 | |
高椙 健一君 | |
大西さとる君 | |
高橋かずみ君 | |
こいそ 明君 | |
藤井 一君 | |
林田 武君 |
欠席委員 なし
出席説明員建設局 | 東京都技監建設局長兼務 | 横溝 良一君 |
次長 | 鈴木 尚志君 | |
道路監 | 邊見 隆士君 | |
総務部長 | 佐藤 敦君 | |
用地部長 | 今村 篤夫君 | |
道路管理部長 | 星野 宏充君 | |
道路建設部長 | 相場 淳司君 | |
三環状道路整備推進部長 | 川嶋 直樹君 | |
公園緑地部長 | 五十嵐政郎君 | |
河川部長 | 中島 高志君 | |
企画担当部長 | 奥山 宏二君 | |
総合調整担当部長 | 梅田 弘美君 | |
道路保全担当部長 | 川合 康文君 | |
道路計画担当部長 | 横井 純夫君 | |
公園管理担当部長 | 桜井 政人君 |
本日の会議に付した事件
建設局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十七年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 建設局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第九十三号議案 東京都駐車場条例の一部を改正する条例
・第九十四号議案 東京都立公園条例の一部を改正する条例
・第九十五号議案 東京都霊園条例の一部を改正する条例
・第九十六号議案 東京都葬儀所条例の一部を改正する条例
・第百十四号議案 平成二十七年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について
○野上委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
これより建設局関係に入ります。
予算の調査及び付託議案の審査を行います。
第一号議案、平成二十七年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、建設局所管分、第九十三号議案から第九十六号議案まで、及び第百十四号議案を一括して議題といたします。
本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
その際、要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○佐藤総務部長 去る二月十六日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
お手元の環境・建設委員会要求資料の方をごらんいただきたいと存じます。
表紙をおめくりいただきますと、目次に七件の資料の件名が記載してございます。この順番に従いましてご説明申し上げます。
一ページをお開き願います。建設局の事業別予算・決算額の推移でございます。
この表は、骨格幹線道路など表頭に記載いたしました建設局の主な事業につきまして、平成十八年度から平成二十五年度までの予算額と決算額、平成二十六年度当初予算額及び平成二十七年度予算案の額をあらわしたものでございます。
二ページをお開き願います。道路橋梁費における事業別財源内訳でございます。
この表は、平成二十七年度予算案における道路橋梁費につきまして、それぞれ事業別に事業費及び国庫支出金などの財源内訳をあらわしたものでございます。
三ページをお開き願います。直轄事業負担金の推移でございます。
この表は、直轄事業負担金につきまして、平成十八年度から平成二十五年度までの決算額、平成二十六年度当初予算額、平成二十七年度予算案の額及び各年度の主な事業箇所をあらわしたものでございます。
四ページをお開き願います。建設局に係る中小企業への工事発注実績でございます。
この表は、建設局が発注いたしました工事につきまして、平成十七年度から平成二十六年度までの件数と金額をあらわしたものでございます。
なお、平成二十六年度につきましては、十二月三十一日現在の数値でございます。
五ページをお開き願います。首都高速道路関連街路整備の推移と今後の計画でございます。
この表は、首都高速道路関連街路につきまして、平成十九年度から平成二十七年度までの事業費をあらわしたものでございます。
六ページをお開き願います。建設局発注工事における事業別入札不調件数及び発生率でございます。
この表は、建設局が発注した工事につきまして、平成二十四年度から平成二十六年度までの入札不調件数及び発生率をそれぞれ事業別にあらわしたものでございます。
なお、平成二十六年度につきましては、十二月三十一日現在の数値でございます。
七ページをお開き願います。橋梁整備費における主な事業箇所でございます。
この表は、平成二十七年度予算案における橋梁整備費につきまして、それぞれ事業別に主な橋梁名、所在地、路線名、交差部をあらわしたものでございます。
以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○野上委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○こいそ(明)委員 それでは、何点かお伺いしたいと思います。
初めに、都立公園関係につきまして質疑をさせていただきたいと思いますけれども、昨年十二月に発表されました東京都長期ビジョンでは、今後の十年間で新たに百七十ヘクタールの都立公園を開園するとされております。引き続き、公園の整備に鋭意取り組んでいただきたいと思うところであります。
この長期ビジョンでは、新たに公園の多機能利用による魅力の向上と、子育てしやすい環境の実現がうたわれております。知事も、都立公園での保育所、また、レストランの設置等々についても発言をされているわけでありますけれども、そこで、都立公園の多機能利用についてどのような検討がなされているのか、進められているのか、お伺いしたいと思います。
○桜井公園管理担当部長 都立公園の多機能利用につきましては、保育所やレストランなどの事業者へのヒアリング調査を行うとともに、関係局等の意見を聞きながら事業スキームの構築を進めております。
今後、保育ニーズの高い地域や公園内の貴重な緑に影響を与えない箇所の選定を進めるとともに、多面的な活用を誘導する仕組みを構築し、都立公園の魅力を高めてまいります。
○こいそ(明)委員 都民の利便性の向上を図るため、都立公園に保育所やレストランなどの導入を検討しているということでありますが、私、これは極めて東京の、多様するといいましょうか、さまざまな行政ニーズがあるわけでありますけれども、その中でも福祉関係、保育もそうでありますけれども、非常に需要が高い。
しかし、なかなか一定の用地が確保できない。本来であれば、園庭が確保されていて、そこで子供が本当に伸び伸びと駆けずり回れるような、そのような環境空間が必要だと思うわけでありますけれども、今回のこのような、今検討されているというお話がありますけれども、大変私は結構なことではないかなというふうに思います。
さりとて、これまで長年かけて整備してきた都立公園の貴重な緑を損なうことなく、また、公園周辺の住民の皆さんへの影響にも配慮しつつ、さらなる検討を進めていただきたいと思います。
次に、動物園関係でありますけれども、移動水族館、これにつきましてお尋ねします。
都立動物園、水族館の役割の中では、生き物とその生態環境を、生息環境を守ることの大切さを多くの来園者に伝える環境教育の取り組みは極めて重要だと思います。葛西臨海水族園は区部東部に立地されており、多摩地域からもなかなかそのアクセスが、良好というか、距離があるということでありまして、また都内には、病気等々、さまざまな事情で、残念ながら動物園にも水族館にも行けないお子さんや、また都民、高齢の方々も当然おられるんじゃないかと思うんです。
そのような中で、直接、水族館に足を運ぶことができないお子さんや、さまざまな都民の皆さんに対して、こちらから対応しようということの意味は大きいと思います。
まさにさまざまな事情により水族館を訪れることのできない方々に対して、海の生き物を運んでいく。施設においては、いろいろ観賞用の水槽がありますけれども、本当に癒やされますね。そのようなことの中からも、この移動水族館事業は、私は大変な意義あるものだというふうに強く強く思うところであります。
現在、専用車両の準備を整えて、そのお披露目が間近になってきていると、お披露目をすると聞いております。そこで、移動水族館事業の今後の取り組みについて伺いたいと思います。
○桜井公園管理担当部長 移動水族館事業は、都内全域を対象として、特別支援学校や病院、高齢者福祉施設などを訪問し、海の生き物や自然のすばらしさを伝えていく事業でございます。
専用車両二台の愛称を、うみくる号、いそくる号にそれぞれ決定いたしまして、三月二十一日には葛西臨海水族園にて車両のお披露目を行います。
三月下旬から江戸川区内の施設訪問を皮切りに、徐々に運転距離を延ばしまして、多摩地域を含めたさまざまな施設を訪問してまいります。
○こいそ(明)委員 海の生き物が、本当に身近に、直接見ることもできる、また触れることもできるというお話ですよね。まさに、先ほど何回もいっておりますけれども、お子さんにとっても、さまざまなご事情の都民にとっても、多くの方々にやはり、これは喜んでいただけるんじゃないか、楽しんでいただけるんじゃないかと思います。
そのような中で、今後とも、どうぞこの事業をさらに大きく、所期目的達成のために取り組んでいただきますように要望させていただきたいと思います。
では続きまして、多摩地域における河川の整備についてであります。
平成二十年九月の集中豪雨は、多摩地域各地で大変大きな被害をもたらしました。また、昨年六月の大雨も記憶にまだ新しいものでありますが、近年、全国各地で発生している集中豪雨への備えは、ここ多摩地域においても喫緊の課題であり、河川整備の重要性がまさにますます高まっていると思います。
そこで、ここ五年の多摩地域の中小河川の整備状況について伺いたいと思います。
○中島河川部長 多摩地域におきましては、市街化の状況を踏まえ、鶴見川、空堀川など三十六河川、約二百十七キロメートルの河川改修を行っていくこととしており、時間五十ミリの降雨に対応する護岸の整備を下流から順次進めております。このうち、大栗川や程久保川など八河川の整備が完了しております。
平成二十二年度から二十六年度までの五年間においては、十一河川、合計約五キロメートルの護岸を整備し、今年度末での護岸整備率は六二%となる見込みでございます。これに、霞川調節池や入間川分水路など、供用中の十三施設の効果を含めた治水安全度達成率は七六%となります。
○こいそ(明)委員 多摩地域各地で広範にわたって護岸や調節池の整備が進められてきております。これは大変に、大いに評価をさせていただくところでありますけれども、治水安全度はいまだ八割に達してない、これも現状だというふうに思います。引き続き、一層の整備促進を要望させていただきたいと思います。
また一方、河川は都市において、自然を生かす整備を行うことができる極めて貴重な環境空間であるというふうに考えます。私の地元でありますけれども、多摩市を流れる乞田川と大栗川と多摩川がありますけれども、この中小河川の一つである大栗川は、多摩ニュータウンとあわせて整備をされてきました。かなり蛇行しておりましたけれども、護岸がしっかりと整備をされてきたわけでありますが、水害に対する、まさに安全性は大幅に向上がされました。
しかし、コンクリートブロックで覆われた無機質というか三面、これは割と大栗川の方は多自然に若干近いわけでありますけれども、いわゆる構造的に護岸構造となっております。四季折々の変化を感じながら河川沿いを散策できる、また、そのような地域の方々に親しまれて、また、環境にも配慮した河川整備が、今、強く求められているのではないかと思います。
かねてから、安全で親しみやすい水辺づくりを、私も何回となくこの委員会でも要望させていただきましたけれども、このことも含めて、これを受けて、都においては着実に河川の親水または環境整備に取り組んでこられました。
そこで、大栗川の平成二十七年度の具体的な整備内容について伺いたいと思います。
○中島河川部長 大栗川につきましては平成二十一年度より、多摩市内におきまして護岸のり面の芝張りや桜の植栽、親水護岸の整備など、緑豊かで地域に親しまれる水辺空間の創出に取り組んでおります。
二十七年度は、明神橋から宝蔵橋までの左岸、右岸、合わせて約二百メートルの区間について工事を実施する予定でございまして、緑化などに加え、左岸で明神橋の下を通れる散策路を護岸中段に整備いたします。これにより、大栗川上流から宝蔵橋下流までの左岸約一・四キロメートルの区間で、途中にある三つの橋の下も含めて、連続して散策できるようになります。
○こいそ(明)委員 親水環境に配慮しつつ、安全で快適な歩行空間を創出していくことは、まさに重要です。今後も、多摩地域全体の河川が、取水機能もしっかりと果たしつつ、また、都民の皆さんに親しまれるように整備されることを要望させていただきたいと思います。
それでは次に、都道沿いの建物に設置された看板について伺いたいと思います。
去る二月十五日、札幌市中心部の繁華街で、市道沿いのビルの外壁約十五メーターの高さに設置されていた金属製の看板の一部が落下をしました。歩行者の頭部を直撃する痛ましい大事故が発生しました。報道によりますと、被害を受けた方は、今なお意識不明の重体だというふうにいわれています。
落下した看板は設置から三十年以上が経過し、外壁への取りつけ部分の腐食により強度が低下して、強風により落下したといわれておりますけれども、このような看板は、駅前や繁華街などの人通りの多い箇所へ設置されることが多いわけです。万一、落下した場合には、看板は凶器となる、歩行者を巻き込む重大な事故になる可能性が大いに高いわけであります。
今回の事故は札幌市で起こったものでありますけれども、類似の事故は、実は全国各地で発生しているんです。都市の規模が大きく、高度利用が進む東京においては、道路沿いに非常に多くの看板が設置されており、道路上の安全が脅かされたという点で、今回発生した事故は重く受けとめる必要性があるのではないかと思います。
そこでまず、都道沿道の建物に設置された看板について、道路管理者としてどのように把握をして、どのくらいの数の看板がこの東京に設置をされているのか、それをお伺いします。
○星野道路管理部長 都道の全路線を対象といたしまして、都道上空の看板の個数、規模、所有者などを把握する看板実態調査を実施しております。
平成二十六年度に実施した調査結果によりますと、都道上空に設置されている看板は約三万件でございます。
○こいそ(明)委員 三万件という大変多い数です。これは都道沿いということです。ですから、区道、市道、さまざま国道はありますけれども、大変な数があると。
そういう中で、ちなみに平成十九年六月、新宿区西新宿の大ガード付近に、長さ五メートル、幅一・五メートルの壁面看板が落下をして女性が負傷している。さらには二十五年五月、やはりこれも新宿区、この周辺のことだけでありますけれども、新宿駅前にて、ビル屋上の大型看板のステンレス製の枠が落下して、これもやっぱり歩行者が負傷した。二十六年三月にも、これは中野区でありますけれども、中野坂上駅付近で、縦一メーター、横〇・八メーターのものが落下をしたと。これは幸いにも大きな事故につながらなかったようでありますけれども、実はこれ、本当に一部なんですね。
私の地元もそうでありますけれども、これは要するに腐食した、さまざまな原因関係でということなんでしょうけれども、やはり首都、これから懸念される自然災害、集中的な雨もそうだし、強風もそうだし、今、竜巻もそうだし、いろんな要因が発生されていますよね。
このような中で、やはり私は、ぜひ、もう一段の認識、それから取り組みを求めるところでありますけれども、多くの歩行者が通行する、とりわけ都道上には、今ご答弁いただきましたように、三万件もの看板が設置されているということであります。本来このような看板の安全管理は、ビルオーナーなど看板の所有者に第一義的な管理責任があることや、その管理をメンテの会社が請け負っているということは承知しているわけでありますけれども、しかし、今回の、特に大事故になった札幌の事故を踏まえると、老朽化が進む看板があり、今、私が申し上げましたような自然災害、地震や台風などの自然災害も発生する中で、同じような事故が今後発生する可能性は否定できないと思うんですね。
看板の安全管理については所有者に委ねるだけでなくて、行政のかかわりも極めて重要となると考えるところです。報道を見ると、看板の安全性については行政の中でもさまざまな部署がかかわっていて、これはわかりにくい部分もあるんですね。
そこで、看板の安全性の確保に当たっては、行政は各関係法令に基づいて、まず、どのようなかかわりを持っているのかということを教えてください。
○星野道路管理部長 看板につきましては、屋外広告物条例に基づき屋外広告物を所管する都市整備局や区市が、また、建築基準法に基づき建築指導を所管する都市整備局や区市が、それぞれ安全性の確保に努めております。
また、道路管理者といたしましては、沿道の建物等に取りつけた看板が都道上空にかかる場合には道路の占用許可をしておりまして、許可に当たって安全性の確保に努めているところでございます。
○こいそ(明)委員 看板の安全性の確保は、野外広告や建築指導の部署が所管をするほか、道路の占用を許可している立場から、道路管理者もかかわっているとのことであります。このように行政がかかわる中で、設置基準に基づき新設され間もない看板の安全性は担保されていると思いますけれども、老朽化する看板も多く見られることから、いかにその安全性を継続して担保していくかということが課題だというふうに思います。
今回のような落下事故を未然に防ぐためには、所有者による安全管理はもちろんのことでありますけれども、落下の危険がある看板を行政がいかに把握するかが重要であり、そのためには行政によるチェックをより実効性あるものとしていくことも必要であると考えます。
今回の事故を受けて、野外広告や建築指導の所管部署が国交省の通知に基づく対応を行っているとは聞いておりますけれども、都道路上空の看板については、道路管理者も道路占用を許可している立場から、看板による事故防止をするための取り組みは極めて重要ではないかというふうにも考えます。
そこで、道路管理者として、看板による事故が起きないようどのような取り組みを行っているのか、また、今回の事故をどのように受けとめているのか伺いたいと思います。
○星野道路管理部長 占用許可を行う際には、看板が破損、腐食、脱落等しないよう適正な管理を行うことを許可の条件といたしております。それとともに、道路監察パトロールを実施することなどで事故防止に努めております。
また、屋外広告を所管する部署と連携いたしまして、看板設置事業者向けの講習会を活用し、看板の落下防止など適正な管理について注意喚起を行っているところでございます。
こうした取り組みに加え、今後は、例えば看板実態調査を活用し、歩行者の多い繁華街などの看板の情報を共有化するなど、屋外広告や建築指導を行う部署と連携した取り組みにつきましても検討してまいります。
○こいそ(明)委員 これ、先ほど申し上げました、有名な事案だったものですから、もう一回いわせていただくと、札幌ですね、十五メーター落下。これは実際上、があんと、地上に歩いている方、百キロだそうですね、看板。それぞれの重さ、二十五キロぐらいあったのかな、これが落下した場合、落下してしまったんだけど、百キロだそうですよ。ですから、大変な、物すごい危ないことはいうまでもないと思うんですね。
道路管理者として、引き続いて、道路上の安全確保のため、さまざまな工夫をしつつ、野外広告や建築指導とともに連携をして、今後ともぜひ取り組みを強めていただきたいなというふうにお願いします。
今回の質問は、看板の安全確保に向けた行政の取り組みに一石を投じさせていただくことを期待しつつ、次の質問に移ります。
また私の地元で申しわけないですけれども、稲城市内の坂浜平尾線という都市計画道路がございまして、多摩三・四・一七線、坂浜平尾線ということでありますけれども、現在、鶴川街道と平尾中央通りを新たに結ぶ区間で整備が進められております。
これは、神奈川県境、都県境ですね。新百合ケ丘から接続をしてくるわけでありますけれども、現在、その地域の中で、東京都と二つの区画整理組合の施行により区画整理事業が実施をされています。
区画整理事業の上平尾という地区では、保留地の処分がもう始まりました。極めて好調のようでありますけれども、もう一つの小田良地区というところでありますけれども、一部で、これも造成が行われてきました。両地区では、これは大きな事業であるわけでありますけれども、そのためにも、都施行区間について早急に整備していただきたいと、こういう要望が地元は極めて強くなってきております。
本年二月には、私も同行いたしましたけれども、上平尾地区と小田良地区という両区整の組合が、都施行区間の早期整備について強く要望させていただきたいということがございました。これも実際にしていただいたところでございますけれども、そこで、坂浜平尾線の進捗状況についてお願いします。
○相場道路建設部長 道路整備に必要な用地は、これまでに約九九%を取得し、ほぼ完了いたしました。
工事につきましては、今年度、道路本体の工事に先立ち、周辺道路から事業用地へ出入りするための工事用搬入路と、隣接するキャンプ場への代替路を設置いたしました。また、京王相模原線との交差部につきまして、詳細設計を実施いたしました。
○こいそ(明)委員 工事に必要な用地取得もご努力いただいて、極めて、九九%という取得率になってきたと。本当にこれは感謝します。工事用搬入路の整備が完了するなど、本格的に工事へ入る準備が整ったというふうに思います。
ちなみに、今、私が申し上げた坂浜平尾線、多摩三・四・一七号線でありますけれども、これは延長七百三十メーターであります。その中で、北側は都道鶴川街道に隣接するわけでありますけれども、この北側の都施行区間約四百二十メーター、その間が、小田良地区が二百五十メーター、さらには上平尾地区は四百八十メーター、こういう区分になっております。上平尾地区の方は、平成二十二年に事業認可がおりて、平成二十四年からこれは整備が進んできております。
そういうことの中で、このいわゆる坂平線の今後の取り組み状況、これについてお願いします。
○相場道路建設部長 平成二十七年度は、橋梁や高低差処理に必要な擁壁など道路本体工事に着手いたします。
また、京王相模原線との交差部につきましても、鉄道事業者と施行協定を締結し、工事を開始いたします。
引き続き、関係機関と調整を図るとともに、橋梁や擁壁、鉄道交差部など、それぞれの工事を並行して進め、早期開通を目指し事業を推進してまいります。
○こいそ(明)委員 一日も早い開通を目指していただき、さらに着工して事業を進めていただきたいと要望させていただきます。
続きまして、これは多摩川中流部でありますけれども、関戸橋、これはもう非常に長い年月が、架橋されて八十年ぐらいですか、この橋のことについてちょっとお伺いします。
この関戸橋は、歴史ある鎌倉街道の一部をなして、古くから多摩地域の、多摩川のとりわけ中流域の交通を支え、防災上も重要な役割を担ってまいりました。
昨年、この関戸橋のかけかえについて、事業概要の説明会が開催されました。地元の住民に周知がなされたところでございますけれども、そこで、関戸橋のかけかえ事業について、これまでの取り組み状況をお願いします。
○相場道路建設部長 関戸橋は、多摩地域の主要な幹線道路であり、かけかえに当たりましては、交通機能を確保するため、仮橋を設置することとしております。
仮橋工事では、多摩市側と府中市側で用地が必要であり、このうち多摩市側の用地を昨年五月に確保いたしました。また、仮橋工事に支障となる電柱などの占用物件につきまして、両岸で移設工事に着手いたしました。
一方、工事を実施するには自然環境に配慮する必要があるため、アユなどの川魚や猛禽類、希少な植物などにつきまして環境調査を実施するとともに、各分野から八名の有識者を招き環境対策について検討を行い、環境団体の同意を得ることができました。
○こいそ(明)委員 工事の着手に向けて着実に準備が進んでいるということが理解できました。
先ほどちょっと触れましたけれども、架橋から八十年近くが経過して老朽化が進んでいるこの関戸橋のかけかえは、さまざま、地元もそうでありますけれども、整備の必要性については訴え続けられてきました。
地元も非常に関心を持っているわけでありますけれども、そこで、この関戸橋の今後の架橋、いわゆるその整備について、取り組みについて伺いたいと思います。
○相場道路建設部長 平成二十七年度は、引き続き、仮橋工事に支障となる占用物件の移設工事を実施するとともに、環境対策として、カワラノギクなど希少植物の移植を行います。
さらに、残る府中市側の用地を確保した上で、仮橋工事に着手いたします。
今後は、仮橋工事を着実に進め、関戸橋のかけかえ工事に全力で取り組んでまいります。
○こいそ(明)委員 ぜひ、そのような形で進めていただきたいと思います。
新しくかけかえられた関戸橋については、照明や高欄などのデザインに工夫を凝らしていただく中、これもまた地元からも要望があるわけでありますけれども、やはりこれだけ皆さんの思い、または、いろんな形で力を入れていただく架橋でありますから、何とかシンボル的なものも、ぜひここに取り入れていただきたいと思います。
今後も、地元だけじゃない、多摩地域、多摩川中流域の親しまれる橋となりますように整備をしていただきたいと思います。
続きまして、これも、道路整備が続いておりますけれども、もう一、二点お願いします。
多摩三・四・一五線、これは都道の鶴川街道整備についてであります。鶴川街道については、川崎県境側から鋭意事業が進んでおりますけれども、未着工の稲城市百村区間は、並行する都道の線形が悪くて、歩道もないなど、円滑な交通や歩道の安全性が実は確保されていない状況もあります。
私はかねてから、この多摩地域全体もそうでありますけれども、インフラの整備をする中でも、とりわけ都道の歩車道分離、これは実は、私が都議会議員に選出をさせてもらったときに、地元市内を歩いた中で、通学路でも、また安全帯といわれる歩道がU字溝のふた、上を歩いているとか、実際、白線が引いてあるけれども、歩道らしい歩道が整備されていない事情が当時、ですから今から相当前の話ですけれども、それから鋭意やっていただきましたので見違えるほどよくなりましたけれども、ともかく歩行者の安全を本来的にも確保しなきゃいけない歩道整備が、私は非常に強くそのとき思いました。以来、この歩車道分離といいましょうか、そのことについて非常な思いを持ち続けさせていただいたわけであります。
その中で、本区間は、稲城市施行の区画整理が廃止になりました。市施行による整備が困難となっていたわけでありますけれども、昨年十一月の本委員会で、私の質問に対しても、都施行路線として早期事業化を図るというご答弁をいただきました。
そこで、多摩三・四・一五線、稲城市百村区間の事業化に向けた取り組みについて伺いたいと思います。
○相場道路建設部長 本路線は、緊急輸送道路の機能強化や安全で快適な道路空間の確保の観点から、早期の整備が必要であるとともに、百村地区のまちづくりと一体となって進めていく必要があり、このたび、都と稲城市で組織する検討会を立ち上げました。
現在、地域の地形を把握するため、ことし一月から、市が実施しております現況測量に対し、本検討会におきまして技術的支援を行っております。
平成二十七年度は引き続き、稲城市によるまちづくりの取り組みと連携し、測量や設計を実施し、道路縦横断等の検討を進めてまいります。
○こいそ(明)委員 これは何回か取り上げさせていただきまして、今ご答弁いただきましたように具体的な調査や検討が始まったということ、よくわかりました。
本区間の整備に向けて、地元の要望が極めて強い、本当にこれは事故も、ここだけじゃありませんけれども、結構あるんです。かなりいろんな事故事案がある中で、地元の強い要望があるんですね。
これまで要請をしてまいりましたけれども、早期の事業化をお願いさせていただきたいと思います。
それでは続きまして、府中スマートインターチェンジについてであります。都心方向のハーフインターである稲城市インターチェンジを補完して、八王子、山梨方面へアクセスする機能を担うものでありますけれども、昨年、圏央道が開通して、中央自動車道と東名自動車道が結ばれました。その方向に接続する府中スマートインターチェンジによる効果も、さらに広域的に高まるものと期待がされているわけであります。
そして、三月七日土曜日、午後三時、南多摩地域や北多摩地域の長年の思い、悲願でありました、このスマートインターチェンジが開通しました。
当日は、広範な、住民は大いなる期待を持っていたわけでありますから、大勢の方々がこの開通のときに集まられました。大変雨が当日降っておりましたけど、子供さんから、鼓笛隊バンドから、地元の人は本当に多かったですね。
そういう中で、開通日当日は入り口料金所付近で記念式等、通り初めが開催され、私も招待を受け出席させていただいたわけでありますけれども、関係者、多くの住民が、今申し上げましたように、開通を大変喜んでおりました。改めて、期待とともに、この事業の重要性、大きさを実感したところでもあります。
一方、本事業は、高速道路ののり面やバス停の分合流部などを活用することで、新たな用地取得をすることはないんですね。少ない事業経費でも整備がされたと聞いております。いろいろ工夫していただいたということですね。
そこで、府中スマートインターチェンジの事業費と利用台数について伺いたいと思います。
○横井道路計画担当部長 府中スマートインターチェンジは、高速道路本体を中日本高速道路株式会社が、接続する一般道路を東京都と府中市が整備いたしました。
全体事業費は約二十二億円であり、そのうち都の整備費は約八千万円、市は約七千万円で、地元の自治体としては約一億五千万円を支出いたしました。
また、利用台数は、開通間もないことから、日に日に増加の傾向にあると聞いておりますが、計画では一日約六千台と見込まれております。
○こいそ(明)委員 この府中スマートインターチェンジは、多摩川中流域などの交通の円滑化や利便性の向上が図られるなど、大きな効果を発揮するものであります。私もせんだって、上り下り、通りましたけれども、本当に便利になったな、そういう実感もあります。
一日六千台もの利用者がある施設、ますます私はふえると思いますけれども、全体事業費の一割程度の地元負担で整備されたことは、非常に効果的で効率的な事業であると考えます。
隣接する稲城インターチェンジと相互に補完し、フルインターとしての機能を果たすことから、五年前に無料化された稲城大橋と相まって、南多摩地域のますますの発展につながるものと期待をいたしまして、本事業、いろんなことがありました。もう大変な、政権かわりましたけれども、いろいろな状況の中で、どうしても許可しないという元の総理大臣もいたんですよ。だめだという。だけれども、いろんなことがあったけれども、この間、元総理が来て喜んでテープカットしていました。だから、今となってみれば、みんなでやってよかったなということになったわけでありますし、関係者のご努力に心から、敬意もそうだけど、感謝を申し上げさせていただきたいなと思います。
最後になります。南多摩尾根幹線につきましてお尋ねをさせていただきたいと思います。
南多摩尾根幹線は、これは前にも取り上げさせていただきましたけれども、現在、暫定的な二車線で交通開放がされておりますけれども、慢性的な渋滞が年々刻々、深刻化をしております。その結果、渋滞を避けて、生活道路に通過交通が流入し、交通事故も発生をしております。
また現在、多摩ニュータウンの再生に向けた検討が地元市でも進められておるわけでありますが、本路線沿道では、業務商業用地の土地利用転換によるにぎわいづくりも検討されています。
私はこれまで、南多摩尾根幹線の重要性について繰り返し主張させていただいてまいりましたが、都においても、昨年十二月に策定、公表された東京都長期ビジョンの中で、南多摩尾根幹線が早期に広域的な道路ネットワークの形成を目指す路線の一つとして位置づけをしてもらいました。
そこで改めて、南多摩尾根幹線に対する建設局の認識を伺いたいと思います。
○相場道路建設部長 多摩三・一・六号、南多摩尾根幹線は、多摩ニュータウン地域内の交通の円滑化や安全の確保のみならず、調布保谷線と接続し埼玉県に至るなど、都県境を越えた道路網の一翼を担い、都市間の連携を強化する路線であります。
また、震災時には緊急輸送道路として迅速な救援、救急活動を支え、防災性の観点からも重要な路線でございます。
○こいそ(明)委員 建設局が南多摩尾根幹線の重要性を強く認識をされていることは理解できました。
一方、都市整備局も、東京都長期ビジョンを受け、去る二月十八日、南多摩尾根幹線の整備方針を策定し公表すると聞いております。
そこで、本整備方針の策定に当たり、建設局がどのようにかかわってきたのか伺います。
○相場道路建設部長 本整備方針では全線四車線とすることや、現在の掘り割り構造から平面構造に都市計画を変更することなど、道路構造の基本的な考え方と今後の事業の進め方を示しております。
建設局は、本整備方針の策定に当たり、沿道へのアクセスや将来の維持管理の視点を踏まえた道路の構造形式、環境アセスメントの調査内容などにつきまして、これまで道路整備を進めることで培ってきた知見を生かし、具体的な実施方法を都市整備局に提示するなど、連携して取り組んでまいりました。
○こいそ(明)委員 事業施行者であり将来管理者である建設局が、事業方針の策定に当たりしっかりとかかわってこられたということ、これにつきまして私も大変心強さを感じます。
ところで、先ほど答弁にもあったように、本整備方針の中で、道路構造を掘り割り構造から平面構造に変更するとありました。
そこで、掘り割り構造と平面構造の違いについて伺いたいと思います。
○相場道路建設部長 掘り割り構造は、新たに整備する本線から沿道へのアクセスに制約が生じ、本線に加え側道を整備いたしますと歩道幅員が十分に確保できない可能性もございます。
一方、平面構造は、地域の方々が利用しやすい形態であり、沿道との一体性が確保され、まちづくりの促進が図られます。
また、現在の道路用地を有効に活用して、車道の位置を工夫したり、低騒音舗装を採用することなどで沿道環境の配慮が可能でございます。
さらに、掘り割り構造で必要となります大規模な擁壁等が不要となるため、整備や維持管理コストなど、費用の観点からも平面構造が優位であると認識しております。
○こいそ(明)委員 さまざまな観点から平面構造が優位であると、認識が今示されましたが、地域のまちづくりを今後考える中でも、私も平面構造が、特に今のお話に対して同感であります。
ぜひ、早期整備を実現していただきたいわけでありますけれども、過去には地元も反対者がいました。そのような経緯を踏まえると、早期整備の実現のためには、本整備方針を地元に理解してもらう、協力を得ることも重要ではないかと思うわけでありますが、そこで、本整備方針策定後の取り組みについて伺います。
○相場道路建設部長 本年二月から三月にかけまして、都市整備局や地元市とともに整備方針に関する計五回の地元説明会を開催しました。合計約四百人の皆様に参加をしていただき、地元の意見を聞きながら周知を図ってまいりました。
引き続き、あすからパネル等を用いながら個別対話形式で説明を行うオープンハウスにおきまして、十分な理解が得られるよう丁寧に対応してまいります。
○こいそ(明)委員 まさに今ご答弁いただきましたように、約四百名の方々、これは今後とも引き続いてオープンハウスという新しい説明会をこれからしていただくわけでありますけれども、この説明会は非常に丁寧できめ細かく説明をされておられます。これは、都市整備局、また建設局からも行っていただいているわけでありますけれども、極めて地元としてもそういう評価であります。
最後に、終わった後に、満場拍手が出るというぐらいのいい説明会をしてもらっているわけでありますけれども、本整備方針策定後、早期整備に向けて地元の理解を促進するため、まさに丁重な対応がなされております。
引き続き、早期整備に向けて、都が取り組みを加速していくことが重要であると思いますけれども、そこで今後の取り組みについて伺います。
○相場道路建設部長 平成二十七年度は、多摩市鶴牧から稲城市百村の区間につきまして、環境アセスメントにおける現況調査のうち、猛禽類の現地調査を進めてまいります。
また、環境現況調査の一環といたしまして、道路中央部の土砂を一部撤去し、土質の状況を確認するための調査を実施いたします。
唐木田区間につきましては、現在の都市計画が平面構造であるため、現計画のとおり整備を進めることとし、現地で測量等に着手いたします。
また、これらの取り組みを推進するため、南多摩東部建設事務所におきまして、新たに人員を配置して執行体制を強化いたします。
○こいそ(明)委員 本路線の整備に向けて、それぞれ何会場もこの説明会を開いていただいております。また、そのような中で地元の機運も高まってきております。この機会を逃すことなく、ぜひ、早期整備をよろしくお願いしたいと思います。
最後に、南多摩尾根幹線の整備に向けた東京都技監の決意をぜひお願いします。
○横溝東京都技監 我が国最大の規模を有する多摩ニュータウンは、昭和四十年代に開発が開始され、まちづくりとあわせてさまざまな都市基盤が整備されてまいりました。
道路については、多摩ニュータウン通りや鎌倉街道、多摩川をわたる多摩川原橋や稲城大橋、是政橋などの整備が進んでございます。
また、鉄道は平成二年に小田急線の唐木田まで、同じく京王線が橋本まで直結することで、広域的な鉄道ネットワークも形成されてまいりました。
さらに、乞田川、大栗川などの改修が進むとともに、三沢川分水路の整備により、洪水への危険性を大幅に軽減しているところでございます。
このような中にありまして、残されていた大きな課題は、南多摩尾根幹線の整備でございます。今回事業化に向けてスタートが切れたことは大変大きな意義を持っておりまして、稲城、多摩、八王子、町田を含む南多摩地域、さらには相模原を含む都市圏の発展に大いに寄与できるものと確信をしております。
今後とも、都市整備局や地元市と一層連携するとともに、先生のご支援もいただきながら、南多摩尾根幹線の整備にスピード感を持って全力で取り組んでまいります。
○小磯(善)委員 私の方からは、都道、そして都立公園、土砂災害対策、河川整備と、このような順番で質問させていただきます。
南多摩尾根幹線につきましては、町田市民も大変喜んでおりまして、よかったというふうに思っております。
町田市内の都市計画道路の整備についてお伺いをいたします。
私の地元町田市内では、多くの箇所で渋滞が発生しておりまして、人や物の流れを円滑にするためには道路ネットワークを形成することが重要であります。このため、昨年十一月のこの委員会の事務事業質疑、ここでも第三次事業化計画における都施行の優先整備路線の状況と今後の取り組みについて確認をいたしました。また、同じく十一月には、町田市内の優先整備路線について、既に事業化した路線は早期完成をもっと、また、未着手の路線については、早期事業化を図るよう都知事宛て要望書を提出したところでございます。
そこで、今回改めて三次事業化計画の優先整備路線における事業中路線と、未着手路線の進捗状況と今後の取り組みについて、確認をしたいというふうに思います。
まず初めに、町田三・三・三六号線の木曽団地から市民病院までの区間で現在事業が進められております。本区間は、多摩都市モノレール町田延伸の導入空間であります。
東京都はこのたび、広域交通ネットワーク計画について中間まとめを発表したわけでございますが、都として優先して整備すべき鉄道路線として、五つの路線を国に示すという、そういう内容でございます。その五つの路線の中に、多摩都市モノレールの多摩センター駅からJR横浜線町田駅まで延伸するという、その路線が入ったわけでございます。多摩都市モノレールの町田延伸の導入空間が、この三・三・三六のところでございまして、ぜひとも早期に完成をさせていただきたいと思います。
そこで、本区間の進捗状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
○相場道路建設部長 町田三・三・三六号線の本区間は、町田街道のバイパスとして交通の円滑化や防災性の向上に資する重要な路線でございます。
現在、八百メートルの区間で事業中であり、これまでに約九〇%の用地を取得するとともに、地域の利便性向上のため、事業用地を活用し、一部で仮歩道を設置いたしております。
平成二十七年度は、橋梁の下部工事や電線共同溝等の街築工事に着手いたします。
引き続き、地元の理解と協力を得ながら、残る用地の取得に努め、整備を推進してまいります。
○小磯(善)委員 山崎団地から木曽団地のこの都道の整備が進められて完成したときは、地元で新しい都道ができたということでマラソン大会をやったという、そういう歴史がございまして、ぜひ、またこの木曽団地から市民病院まで続きましたらやったらどうかなと、こんなふうに思っておりますが、本区間については早期完成に向けて引き続き全力で取り組んでいただきたいというふうに思います。
次に、町田街道である町田三・三・三六号線の、今度は相原地域でございますが、町田街道とJR横浜線が平面交差する大戸踏切、ここを立体交差化することによって、渋滞解消だけでなく踏切事故をなくして安全性を向上させるとともに、JR相原駅周辺のまちづくりもあわせて促進されることが長年地元から要望されております。
前回の事務事業質疑で、平成二十六年内に事業着手するとの答弁がありました。その答弁のとおり、平成二十六年十二月に事業認可を取得して、用地説明会が開催をされ、私も出席したところでございます。
この事業は地元の期待も大きく、早期整備が求められており、今後、道路のアンダーパスなどの工事に着手するためには、まず必要な用地を確保することが不可欠であります。
そこで、町田街道の相原地区についての用地の取り組みの状況について伺います。
○今村用地部長 昨年十二月に用地説明会を開催後、早期に買い取りを要望される権利者の方々から順次、補償金算定のための建物調査や土地価格の評価などを進めております。
引き続き、一日も早い工事着手に向けて、関係権利者を初め地元の理解と協力をいただきながら、事業用地の早期取得に全力で取り組んでまいります。
○小磯(善)委員 ぜひ、一日も早い工事着工に向けて、用地取得に取り組むようお願いをしたいというふうに思います。
続いて、下小山田地区で整備が進められております町田三・四・四〇号線についてでございますが、この路線は、唐木田方面に向かう町田市道へつながる幹線道路であることから、またこれも早期の完成が望まれております。
そこで、町田三・四・四〇号線について、進捗状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
○相場道路建設部長 町田三・四・四〇号線では、現在、町田三・四・二〇号線との交差点から町田市道までの七百メートルの区間で事業を実施しております。これまで用地取得を進めており、現在の取得率は約二三%となっています。
また、今年度は、道路計画と重複する鶴見川のつけかえに必要な河川設計や関係機関との協議を実施いたしました。
平成二十七年度は、引き続き用地取得に努めるとともに、道路工事に必要となる鶴見川のつけかえ工事に着手することとしております。
○小磯(善)委員 平成二十七年度には工事に着手するということで、事業が着実に進められていることがわかりました。どうかよろしくお願いをいたします。
最後に、第三次事業化計画の着手状況についてお伺いいたします。
平成二十七年度は第三次事業化計画の最終年度を迎えますが、優先整備路線にはまだ事業に着手できていない路線がございます。
そこで、来年度に事業化を予定している路線についてお伺いいたします。
○相場道路建設部長 平成二十七年度の事業化予定でございますが、多摩南北五路線の一つであります鎌倉街道、町田三・三・八号線では、残る未着手区間の薬師池交差点から北側の約一キロメートル区間につきまして事業認可を取得いたします。
また、芝溝街道であります町田三・四・一八号線では、野津田車庫付近の約五百メートルの区間につきまして事業認可を取得いたします。
○小磯(善)委員 今回の質問で町田市の骨格をなす幹線道路であります鎌倉街道や芝溝街道が事業化されることが確認できました。特に、多摩南北道路の一つである鎌倉街道、ここにつきましては、第三次事業化計画に位置づけられている区間の全てが着手されるということになったわけでございます。
しかし、芝溝街道では、綾部原トンネル付近から金井入り口交差点の区間が未着手として残ります。また、町田街道の堺中学校付近から国道一六号の区間、また町田三・四・一八号線の矢崎橋から川崎市境の区間など、第三次事業化計画にはまだ着手できていない箇所が残っているわけでございます。
これらの未着手区間については、ぜひとも、今後策定される次期の事業化計画の優先整備路線に位置づけるように、ここは、確かに今いったところはそれぞれやはり渋滞発生箇所でございますので、都市整備局と連携をとっていただくということを要望したいというふうに思います。
それから、交差点すいすいプランについてお伺いをいたします。
多摩地域では片側一車線の道路が多く、渋滞が発生している交差点では、交差点すいすいプランにより右折レーンなどを設置し、渋滞緩和を図っていくことが重要であります。
町田市内は道路事情が悪く、市内全域で道路整備を進めてもらっているところでございますが、交差点すいすいプランにより完成した箇所では渋滞が緩和し、大変評価しております。
町田市内では現在事業中の箇所や、いまだ渋滞している箇所があることから、引き続き取り組みを進めていただきたいと思います。
都では、新たに第三次プランを策定すると聞いておりますが、交差点すいすいプランの町田市内におけるこれまでの整備状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
○川合道路保全担当部長 これまで町田市内では、交差点すいすいプランによりまして、二十カ所が完成または一部完成しておりまして、例えば、木曽交番前交差点におきまして渋滞が緩和するなど大きな効果が出ております。
今後は、第三次交差点すいすいプランを策定いたしまして、町田市内では小川原交差点など事業中の六カ所に加えまして、新たに渋滞している交差点四カ所を位置づけ、渋滞緩和に向け積極的に事業を進めてまいります。
○小磯(善)委員 ぜひともよろしくお願いいたします。
続きまして、大戸緑地の整備についてお伺いいたします。
これも地元でございますが、町田市にあります大戸緑地は、市の南西部、神奈川県との都県境に位置して、高尾山とハイキングルートでつながっております。また、多くの谷戸から構成されており、都県境を流れ相模湾に注ぐ境川の源流でもあります。大戸緑地では開園以前から地元のボランティア団体である大戸源流の会が、東京都との協働によって樹林の受け入れなどを実施して、暫定的な利用ができるようにしてまいりました。
平成二十一年度から都による本格的な整備が開始され、平成二十三年四月一日に都立公園として開園されたことから、整備された広場や園路を利用する人もふえ、地域に活気が出てまいりました。
また、大戸源流の会の方々も引き続き、町田市の大地沢青少年センターと連携し、豊かな自然環境を活用した体験プログラムを実施するなど、地域のコミュニティの核にもなっております。
平成二十六年度も新たに五・九ヘクタールを追加開園し、現在約十九・五ヘクタールにまで広がっており、継続的に整備が進められていることは非常に喜ばしいことであります。
そこで、平成二十七年度の整備の予定についてお伺いをいたします。
○五十嵐公園緑地部長 平成二十七年度は、公園中央の段木入と呼ばれる地区にある沢が、豪雨等の出水により護岸が侵食されているため、石を詰めた鋼鉄製のかごなどを用いた護岸や堰堤を整備し、利用者が安全に園内を利用できるようにしてまいります。
また、豊かな自然を楽しめるよう、樹木の間伐を行い、暗く鬱蒼とした樹林を明るくするほか、水生植物を観察できるデッキにつなげる園路を整備し、平成二十八年度には開園面積を約二十四ヘクタールにする予定でございます。
今後もボランティアの方々と協働し、大戸緑地の魅力をさらに高め、多くの都民が楽しめるような公園づくりを進めてまいります。
○小磯(善)委員 開園面積も大きく広がるということで、大変楽しみであります。今後とも大戸緑地の着実な整備を進めていただくことを要望いたします。
次に、先ほど、こいそ委員からもございました移動水族館のお話をいたしますが、先日の記者会見で、知事は移動水族館事業の開始について発表されました。移動水族館車の導入について本委員会においても、私も質問してまいりましたけれども、いよいよこの三月二十一日には車両のお披露目があるということで、多摩地区を含めた都民の期待は大変大きいわけでございます。
そこで、具体的な訪問先、これはどのように決めていくのかお伺いいたします。
○桜井公園管理担当部長 移動水族館車は、病院や福祉施設など来園することが難しい方々がいる施設や、都立公園など多くの方々が集まる場所を訪問する予定でございます。
訪問先の選定につきましては、専用車両の大きさや重量の制約があることから、訪問に当たっての条件を整理しながら試行期間を経て、夏前をめどに希望する施設の募集を始めてまいります。
○小磯(善)委員 昨年、本委員会で動物園、水族園サポーター制度について質問いたしましたけれども、移動水族館事業をより一層充実させていくために、今後サポーター制度をどのように活用していくのかお伺いいたします。
○桜井公園管理担当部長 都立動物園サポーター制度は、個人や団体からの寄附金を飼育動物の環境改善等に用いることで、人々の動物園事業への理解と参画意識を促進する制度でございます。
葛西臨海水族園におきましては、平成二十年度から制度の運用を開始しておりますが、これまでは水族園全体をサポートの対象としておりました。今回の移動水族館事業の開始に合わせまして、新たに移動水族館や世界の海など個々の展示エリアを支援の対象とすることといたしました。
これによりまして、多くのサポーターの支援を得て移動水族館事業の充実を図るとともに、葛西臨海水族園の魅力向上に努めてまいります。
○小磯(善)委員 ただいま、動物園サポーター制度について、今まで水族館全体でやっていたものを、個々の展示エリアごとにやっていくということで、これも大変、都民の関心も高まってくるというふうに思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
それでは、土砂災害対策についてお伺いいたします。
近年、局地的豪雨による土砂災害の頻発を受け、知事は、土砂災害防止法に基づく基礎調査を二年前倒しをして、平成二十九年度までに完了させると表明をいたしました。
土砂災害のおそれのある箇所を明らかにし、住民に周知することは重要であり、早急に実施すべきと考えますが、昨年の第三回定例会で我が党が明らかにしたとおり、指定済みの土砂災害特別警戒区域に老人ホームなどの要配慮者利用施設が数多く存在をしているわけであります。
そこでまず、土砂災害特別警戒区域内に存在する要配慮者利用施設の数を伺うとともに、都はこれらの施設に対して、どのような措置を講じているのかお伺いいたします。
○中島河川部長 これまで指定した約四千カ所の土砂災害特別警戒区域の中には、老人ホームや病院などが三十九施設ございます。これらの施設において、土砂災害から利用者の命を守るためには、まずは、施設の所有者が建物の安全や円滑な避難体制を確保し、必要に応じて行政による支援を行うことが基本でございます。
都は、昨年の広島での土砂災害を受けまして、市町村と連携し警戒避難体制に関する緊急点検を行い、その結果、三十九施設について利用者への避難場所の周知や災害情報の伝達手段の整備などが図られていることを確認しております。
引き続き、建物の構造などについて調査を進めてまいります。
○小磯(善)委員 要配慮者利用施設では、利用者の迅速な避難行動が困難であります。警戒避難体制の整備だけではなく、やはり砂防施設の整備、また、斜面対策などの実施が必要であります。
また、土砂災害警戒区域等の指定が進むと、区域内にある、いわゆる要配慮者利用施設自体の数もまた増加をしてくるわけでございます。
先ほどの三十九施設も含めて要配慮者利用施設の安全を確保するために、ハード対策を強力に講ずるべきと考えますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。
○中島河川部長 土砂災害に対して、老人ホームや病院などの安全を確保するためには、円滑な避難行動を促すソフト面での対応に加え、ハード面からの対策を行うことも重要でございます。
このため、土砂災害防止法に基づく基礎調査や昨年の緊急点検の結果を踏まえて、平成二十七年度から老人ホームなどの施設の立地状況や建物の構造、規模、避難の困難さなどを調査し、想定される被害の程度から対策を検討してまいります。
その結果をもとに地元自治体と連携し、所有者に必要な対応を促すとともに、土砂災害の危険性が高い箇所にあって、施設の移転や建物の補強などによる対策が困難な場合には、砂防施設の整備や斜面対策を重点的に進めてまいります。
○小磯(善)委員 被害の程度から対策を検討し、そしてまた個々の施設の移転とか、また建物の補強などが困難な場合には、砂防施設の整備や斜面対策を重点的に都が進めていくということでございまして、ぜひともこのハード対策をしっかりとお願いをしたいというふうに思います。
次に、土砂災害警戒区域等の指定についてお伺いいたします。
宅地造成等規制法に基づき、造成工事の許可を受け、施工が完了したのり面についても、土砂災害警戒区域等の指定がなされる場合があるようでありますが、その理由をお伺いいたします。
○中島河川部長 宅地造成等規制法は、宅地造成に伴う土砂災害を防止するため必要な規制を行うことを目的としており、例えば、切り土の斜面でも、地質の状態がよい場合には三十五度以上の斜面でも認められております。
一方、土砂災害防止法は、国民の生命及び身体を土砂災害から保護するために、土砂災害のおそれのある土地に対する警戒避難体制の整備、一定の開発の行為の制限や建築の構造の規制等を講じることを目的としております。この法律では、傾斜が三十度以上で斜面の高さが五メートル以上の急傾斜地などを対象としており、これに基づき、都として土砂災害警戒区域等の指定を進めております。
なお、土砂災害対策の円滑な推進のために、土砂災害防止法の基準と宅地造成等規制法の基準との整合を図るなどの措置を講じるよう国に要望しております。
○小磯(善)委員 ただいまの答弁のように、土砂災害防止法の基準と宅地造成等規制法の基準、この整合を図っていただくように国に要望をしていただいておりますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
続いて、区域指定の解除についてお伺いいたします。
特別警戒区域に指定された斜面において、のり枠などにより対策が実施され、大丈夫だと判断された場合、特別警戒区域の指定を解除するわけでございますけれども、警戒区域も解除していいのではないかという意見がありますけれども、見解をお伺いいたします。
○中島河川部長 土砂災害警戒区域は、傾斜が三十度以上で斜面の高さが五メートル以上の急傾斜地など、一定の要件に当てはまる場合に、土砂災害のおそれのある区域として指定しております。
このうち、斜面の崩壊等により建築物に著しい損壊を生じるおそれがある場合は、土砂災害特別警戒区域として指定しておりますが、のり枠の設置などの工事により、これに該当しなくなった場合は指定を解除いたします。
一方、対策工事を行ったとしても、警戒区域の指定要件に当てはまる場合には、引き続き警戒避難体制を維持する必要があるため、警戒区域としての指定を継続することとなります。
○小磯(善)委員 土砂災害防止法に基づき、対策済みの特別警戒区域は解除されるが、警戒区域が継続されることについては理解をいたしました。
しかしながら、本来、宅造法などで許可を得て建築されている施設もあるので、そうした施設のある区域において対策されているところについては、例えば対策済み警戒区域などとしてわかるような工夫もお願いをしたいなというふうに思っております。
最後の項目で、境川の整備についてお伺いいたします。
私の地元町田市を流れる境川は、神奈川県との境を流れる河川であり、下流部が神奈川県、中流部は東京都、そして、上流部はまた神奈川県と、このように一つの川で管理区間が分かれているわけでございます。
中流部の東京都区間では護岸整備がおおむね完了しているものの、下流の神奈川県区間の整備が進んでいないことから、河床掘削ができず、十分な安全性が確保されておりません。
私はかねてよりこの問題をたびたび取り上げ、都区間の安全性を早期に向上させるために、調節池の整備など都独自の対策を積極的に進めるべきと主張をしてまいりました。
都は、境川において、目標整備水準のレベルアップに対応する新たな調節池を先行して整備する方針を打ち出し、その第一弾として、町田市内の西田スポーツ広場に地下式の境川中流調節池を整備するため検討を進めております。
私は昨年の事務事業質疑において、私の主張に合致するこの調節池について質問し、一日も早く整備に着手することを要望いたしました。一方で、周辺は閑静な住宅地であることや、さまざまなスポーツ団体がこの広場を利用していることから、こうした関係者への一定の配慮と丁寧な説明もあわせてお願いしたところであります。
都が昨年十月に開催した地元代表者に対する説明会では、工事に対する多くの要望があったとも聞いております。今後は、工事の早期着手に向け、設計を着実に進めるとともに、工事による周辺住民や広場利用者への影響を極力抑える施工方法を十分検討していただいて、その結果を地域住民などにしっかりと説明して、事業への理解を一層深めていくことが重要と考えます。
そこで、境川中流調節池の早期着工に向け、地元対応も含めた今後の取り組みについてお伺いいたします。
○中島河川部長 都は昨年十月に、町田市と連携して地元町会の役員やスポーツ利用者団体の代表者などを対象とした説明会を開催し、調節池の必要性などを説明して、おおむねの理解を得ました。
一方で、本調節池は、貯留量約十五万立方メートルと大規模な地下構造物であり、資機材の搬出入も多い長期にわたっての工事となります。
このため、説明会では、周辺住民などへの影響を極力抑える施工上の工夫を講じてほしいとの要望が出され、現在、これを踏まえて施工計画を検討中でございます。
平成二十七年度は、地元住民などに対象を拡大した事業説明会を開催し、検討結果を説明して工事実施への理解を得るとともに、詳細設計を実施し、二十八年度の着工を目指してまいります。
○小磯(善)委員 境川中流調節池の早期着手に向けて着々と準備が進められていることがわかりました。今後とも丁寧な説明により、関係者との信頼関係を構築し、円滑に事業が推進されることを要望いたします。
一方、境川の治水安全度を向上させるためには、新たな調節池を複数カ所に分散して配置する必要があります。平成二十七年度予算案には、二番目となる境川中流第二調節池の検討費用が計上されております。境川の安全性を向上させる調節池の整備が着々と進んでおり、地元にとって大変ありがたいことと感じております。
そこで、境川中流第二調節池の概要と今後の取り組みについてお伺いいたします。
○中島河川部長 仮称境川中流第二調節池は、目標整備水準のレベルアップに対応して設置する調節池の一つであり、貯留量は約五万立方メートルとする予定でございます。
町田市木曽東にある境川クリーンセンターの敷地を建設候補地といたしまして、現在所有者である市と調整中でございます。平成二十七年度より主要構造の検討や地質調査に着手し、早期の着工を目指してまいります。
○小磯(善)委員 境川中流調節池に引き続き、第二の新たな施設の具体的な検討に着手することを評価いたします。
今後とも、境川の浸水対策を強力に推進し、安全・安心なまちを早期に実現することを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。
○河野(ゆり)委員 九十五号議案、霊園条例の一部改正と九十六号議案、葬儀所条例の一部改正について質問します。
まず、霊園条例の改正について伺います。
谷中霊園の立体埋蔵施設第四区が新設され、使用料を五十四万二千円に定める条例改正です。新設四区の前からある既存の第一区から第三区の使用料は幾らでしょうか。各立体埋蔵施設の公募開始年度と使用料をわかりやすくお示しください。
○桜井公園管理担当部長 谷中霊園の立体埋蔵施設ですが、第一区の公募開始年度は平成二十二年度で、当該年度の使用料は四十七万七千円でございます。
第二区の公募開始年度は平成二十四年度で、使用料は四十七万六千円でございます。
第三区の公募開始年度は平成二十五年度で、使用料は四十七万二千円でございます。
○河野(ゆり)委員 平成二十五年度公募開始の第三区の使用料四十七万二千円に比べて、第四区の使用料が五十四万二千円ですから、七万円の引き上げになります。使用者が実際に利用する一カ所当たりの遺骨埋蔵数三体は、一区から三区と四区も変わらない、そしてスペースも同じくらいと聞いております。
第四区の使用料を引き上げる理由についてご説明をお願いいたします。
○桜井公園管理担当部長 立体埋蔵施設は、使用許可を受けた日から二十年間は遺骨を地上の納骨スペースに埋蔵し、二十年経過後は施設内の地下に共同埋蔵するものでございます。
そのため使用者は、地上だけではなく地下の納骨スペース、さらには献花台や参拝広場なども含んだ敷地内の施設全体を使用するものでございます。このことから、これらの施設全体を使用料算定の基礎としております。
第四区は、第三区と比較しまして敷地面積は約一・四倍、建物の床面積は約一・五倍と施設の規模が大きくなっているとともに、第四区を施行した平成二十六年度は、建築資材や労務単価が高騰し施設の整備費が上昇したことから、第三区とは異なる使用料となっております。
○河野(ゆり)委員 平成二十五年の公募開始をした第三区からわずかな期間しかたっていません。遺骨の埋蔵数は変わらない、使用スペースも同じということで、第四区が新設ということで、今ご説明がありましたけれども、一挙に七万円の引き上げになる、これは負担が多過ぎるのではないかと思っています。
続いて、葬儀所条例について質問します。
今回の条例改正で青山葬儀所の式場使用料は、八時間以内の料金が九万六千円引き下げで、八十六万五千円から七十六万九千円になります。待合室料金は、これまで無料だったのが、八時間以内で十九万七千円の使用料が、これは新設ということでなります。差し引き九万九百円の増額です。
式場使用料の引き下げと待合室料金の新設について、算定方法など理由をご説明いただきたいと思います。
○桜井公園管理担当部長 青山葬儀所の利用料金は、式場及び待合室のいずれも土地の使用料、建物使用料、維持管理経費により算定をしております。
○河野(ゆり)委員 条例では使用料金の上限を定めておりますが、では実際に青山葬儀所で葬儀をする場合に、都民の式場使用料などは平均して今幾らぐらいかかっているのでしょうか。
○桜井公園管理担当部長 青山葬儀所は、条例の上限額の範囲内で、都の承認を受けて指定管理者が利用料金を設定する利用料金制を採用しております。
都民が式場及び待合室を八時間利用した場合の利用料金は、現行の条例の上限額である八十六万五千円の範囲内で、指定管理者が六十九万円と設定をしております。
○河野(ゆり)委員 実際に、お葬式を青山葬儀所でした場合には、大体六十九万円ぐらいということで今お答えがありました。
私、青山葬儀所ということでインターネットで検索してみました。そうすると、葬儀は日比谷花壇にお任せくださいというのが出てくるわけですね。業界トップの実績となっておりました。そこのページには、三百名以下の小型葬儀は、待合室が利用料なしで五十万円、三百名以上の小型のお葬式では六十五万円、それぞれ八時間の利用の場合ですね。小型葬儀で待合室を使わないでも、大体、葬儀というのは準備、お通夜とか式、そういうことで二日間にわたる場合が多いですから、その支払いを考えますと、式場使用料ということでは百万円のお金が青山葬儀所の場合は小型でもかかるということになります。
民間の葬儀所の町屋斎場や桐ケ谷斎場、こういうところも調べてみました。式場使用料はおおよそ二十三万円ぐらいの、何千円という端数はありますけれども、そういう金額です。大田区にある臨海斎場と比べても、青山葬儀所の使用料は高いと私は感じておりますけれども、これはいかがでしょうか。
○桜井公園管理担当部長 青山葬儀所の利用料金は受益者負担の観点から適正に算定をしております。
なお、青山葬儀所と町屋斎場、桐ケ谷斎場、臨海斎場とでは立地条件が異なりまして、式場と待合室を合わせた収容可能人数につきましても、青山葬儀所が六百二十名であるのに対しまして、町屋斎場が八十二名、桐ケ谷斎場が三百二十名、臨海斎場が百三十四名と、施設規模が異なるため単純に利用料金の比較はできないと考えております。
○河野(ゆり)委員 今回の条例改正で、金額を比べますと、待合室料金の新設、これの料金で式場使用料引き下げと比べると、約二倍ということでありますから大きな金額だと思います。臨海斎場は、金額、式場使用料、十万円です。葬儀費用全部でも六十数万円、これでお葬式が挙げられると、このようにネットでも紹介されています。
ご説明にありましたように、式場規模などの違いはあるかもしれませんけれども、やはり青山葬儀所の使用料は高額でありますし、待合室料金の新設が都民の負担をもたらすことは明らかであります。
葬儀の考え方、今、変わってきておりまして、なるべく費用がかからないようにしたい、また、親しい身内で静かに送りたいという人がふえております。その背景には、家計の苦しさももちろんあるわけです。都民大多数の生活実態を把握した料金設定にすべきと考えています。
あわせて、九十三号議案、駐車場条例の一部改正について意見を申し上げます。
八重洲駐車場など五カ所を駐車時間三十分までごとに二十円、板橋四ツ又駐車場、三十円引き上げとなっています。
上限額引き上げの理由は、近傍の民間駐車場の料金水準が上がったためとのことですが、上限額の引き上げは、これもやはり都民の負担増につながってまいります。受益者負担の適正化とか近傍同種といった考え方に基づいて、都民の負担をふやす方向に向かうのではなくて、都民の生活を守っていく、その考え方に立つべきだと考えます。
以上の理由から、九十三号、九十五号、九十六号の議案に反対であることを申し上げます。
次に、東部低地帯の河川施設整備計画など、河川の整備について質問いたします。
二〇一二年十二月に、東京都が最大級の地震が発生した場合においても、水門、排水機場、堤防の各施設が機能を保持し、津波による浸水を防止するとして、整備計画が明らかにされました。全ての水門、排水機場と水門外側の堤防、防潮堤は二〇二〇年までに完了させる、水門内側の堤防、護岸は二〇二二年までに完了という計画になっています。
そこでお聞きいたしますけれども、この整備計画の進捗状況、それから、整備計画に基づいて進められる平成二十七年度の取り組みについてお答えをお願いいたします。
○中島河川部長 都は整備計画に基づきまして、緊急性の高い水門、排水機場等全二十二施設と水門外側の防潮堤約四十キロメートルを平成三十一年度までに、水門内側の護岸約四十六キロメートルの対策を三十三年度までに完了させることとし、整備を進めております。
二十七年度は、防潮堤につきましては、隅田川など約八キロメートルの工事に着手いたします。これにより、計画延長の約五割を事業化することとなります。
また、水門内側の護岸につきましては、中川など約二・三キロメートルの工事に着手いたします。
水門などについては、今井水門など三施設におきまして門柱の補強などの対策に着手し、これにより計十三施設を事業化することとなります。
○河野(ゆり)委員 江戸川周辺では本当に長く待ち続けていた今井水門、この水門がある新中川は開削でつくられまして、昭和三十年代に川が流れたんですが、当時、記憶では、東洋一の水門とかいわれておりましたが、この水門が長く私たちを守ってくれてきたわけですけれども、平成二十七年度から耐震化着手ということで安全対策が進んだと、地域の方々の期待をしておりますので、そのことを申し上げておきます。
そして、まだ未着手の新川水門や旧江戸川の東葛西の残された護岸、そして妙見島の耐震化などがありますから、整備計画で定めた年次に向けて、ご答弁にありましたように努力されるように要望をしておきたいと思います。
次に、江戸川区内に私は住んでおりまして、すぐそばに新川という川があるんですが、ここが耐震護岸の工事、そして、歩道の整備などにあわせて、昔はコンクリートの護岸で向こう側が見えないような川だったんですけれども、おかげさまで景観がとてもよくなりました。散歩や釣りを楽しめるということで、水辺の憩いの場にもなっています。
同じように、江東もたくさんの川が流れておりますが、江東区の小名木川でも、遊歩道の整備で護岸の散策を楽しんでおられる方を多く見受けます。
護岸の整備は進められてきましたが、この小名木川では、小松橋、小名木川橋、ここの東側で工事の不備か設計に問題があったのか、雨が降ると護岸に設けられた遊歩道に水がたまってしまって、雨上がりになっても歩けないような状況も発生していると。
これについては、これまで地元からも、この状態を何とかよくしてほしいと要望が出されていたようですけれども、建設局は承知されているでしょうか。そして、対策についてはどのようなお考えをお持ちなのか、ご説明をいただきたいと思います。
○中島河川部長 小名木川の扇橋閘門の東側の区間では、都が護岸の耐震化とあわせて、水辺に近い低水路部に遊歩道を整備しており、地元の江東区が日常的な維持管理を行っております。
このうち、小松橋からクローバー橋までの約六百メートルの区間については、地下水の湧水も多く、歩行面がぬれて滑りやすいとの指摘が江東区に寄せられておりました。
このため、江東区と調整の上、特に湧水の多い区間を優先し、既に約四百五十メートルの区間におきまして、都が排水施設を設置するなどの対策を実施いたしました。残りの区間につきましても、引き続き二十七年度に対策を行うこととしております。
○河野(ゆり)委員 せっかく堤防の耐震化が実施され、遊歩道もできて歓迎されている、そういうことなので、聞くところによりますと小名木川の堤防耐震化はまだこれから事業が残っているところもあるということですけれども、こういう遊歩道、私もお隣の区ですからよく行きますけれども、きれいに整備されております。こういう場所について、ふぐあいな場所ができたら急いで改善していただきたい、住民の皆さんもそのことを要求されておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
それで、河川の問題ですが、やはり小名木川です。河川は、災害があったときに、船で人や物資の搬送を行うなどの役割を果たす大事な公共水域であります。いざというときに備えた対策が講じられていなくてはなりません。その点で、放置船舶の対策は重要だと思います。
都は、二〇一〇年五月に東京都船舶の係留保管計画、改訂版を出しています。この計画では、二〇〇九年五月現在ですけれども、放置船舶は七百八十四隻、これは河川と港湾区域合計の数でありますが、七百八十四隻となっています。その後、我が党の畔上三和子議員が文書質問しておりますが、都は二〇一三年の五月現在で、放置船舶の数は五百三十七隻と答えており、河川区域の数は五百十六隻で九六%を占めています。二〇〇九年の数が七百六十隻。そうしますと、四年間で二百四十四隻減っておりますが、現在の放置船舶の数、これは何隻ぐらいあるんでしょうか。
私も現地に行ってまいりましたが、今も放置船舶数、相当数あると感じました。都が把握している放置船舶の数、河川区域について、これについてお示しをいただきたいと思います。
○中島河川部長 都内の河川における放置船舶数でございますが、平成二十六年五月現在、プレジャーボートや営業用船舶などが四百三十三隻ございます。
○河野(ゆり)委員 いろいろご苦労があって、取り組みもされてきていると思うんですけれども、いまだ四百三十三隻、放置船舶があるのですから、やはり対策が急がれると思います。
東京都が行ってきた放置船舶をなくしていく、そうした取り組みについて、どのようなことが努力として行われてきたのか、これもお示しいただきたいと思います。
○中島河川部長 都は、東京都船舶の係留保管の適正化に関する条例に基づき、係留保管適正化計画を策定し、放置船舶の所有者に対する指導警告を強化しながら、あわせて受け皿となる係留保管施設を整備することにより適正化を進めております。
警告を行っても自主的な移動撤去がなされず、河川管理上著しい支障が生じている場合には、行政代執行などを行っております。
○河野(ゆり)委員 そういう法的な手段も講じて執行を行っているということでありますが、なかなか一挙になくしていくということは持ち主さんの関係でも難しいことがあると思います。
でも、努力はお願いしたいということで、次の質問をさせていただきますが、小名木川のプレジャーボート対策なんですね。先ほど部長もご答弁されましたが、東京都の船舶の係留保管適正化計画、この冊子がそうなんですが、いろいろ地図もつけられておりまして、具体的に決めていることがあります。河川区域におけるプレジャーボートの係留保管施設の整備目途というんですか、これも示されております。
河川区域を三つのエリアに分けて、小名木川は一番放置船舶が多い中央部エリアというここに定められているわけですね。この中央部エリアで、二〇〇九年五月の現在で百六十三隻の放置船舶、プレジャーボードがあるわけです。
都が整備した係留保管施設の収容余力というのも一覧表になって示されておりまして、この中央エリアでは収容余力ゼロ、そのために都としては八十隻程度の施設を整備するとしているんですね。
なぜ八十隻かというと、大体、放置船舶の数と、それから、きちんと収容していく場合に、都がつくった、例えば暫定係留施設とかそういうところに収容をしてくださいということでオーケーする人が大体半分ぐらいということで、こういう百六十三隻の放置船に対して八十隻程度の施設を整備するという目標が出されたのかなと私は感じているんですが、これがどうなっているんでしょうか。この係留保管適正化計画に基づいた整備の状況と、設置の計画、設置箇所などについて、東京都が今お持ちの計画、お考え、お聞かせいただきたいと思います。
○中島河川部長 中央部エリアではこれまで、亀島川に十隻分、係留保管施設を整備済みでございます。また、竪川におきましても、耐震化工事に合わせて現在整備を進めております。
引き続き、利用されていない船舶や指導警告に基づく自主廃船などの数を考慮しつつ、既存の収容余力を勘案しながら適正化に必要となる係留保管施設を整備してまいります。
○河野(ゆり)委員 地元の方の意見も含めてお願いを、要望をさせていただきたいと思います。
江東区ではNPO法人の方々が、水辺に親しもうということで、小名木川や隅田川などで乗船体験をやりましょうということで呼びかけ合って催しをされています。この取り組みでも放置船舶のことが問題になりまして、川の景観、見ばえを損なっているとか、船の運航にも支障を感じる、こういう意見が寄せられているそうです。
すばらしい水辺環境を体感できる河川にすること、そして同時に、本当にこれは大事なことだと思うんですけれども、災害に強い都市東京として放置船舶対策や河川施設の耐震化、この問題では、引き続き東京都が力を入れて取り組みを進めていただけるように要望いたしまして、私の質問とさせていただきます。以上です。
○大西委員 私からは、最初は都立霊園についてお伺いをいたします。
都では、来年度から、谷中霊園において立体式墓地の四期目の募集を行うことに伴い、今回、東京都霊園条例の一部改正を提案しておりますが、それに関して、都立霊園について簡単に質問させていただきます。
日ごろ、都民に接していると、都立霊園に対する都民の期待の大きさは常に感じております。都では、いわゆる先祖代々のお墓である一般墓地のほか、少子化が進展する中で、お墓の承継者がいない方でも安心して利用ができる、都が使用者にかわって遺骨を守る合葬式墓地、樹林墓地、立体式墓地の募集も行っております。
そこで、合葬式墓地や樹林墓地、立体式墓地のそれぞれの特徴と、設置している霊園について改めて伺います。
○桜井公園管理担当部長 合葬式墓地は、一つのお墓に多くの遺骨を共同で埋蔵する墓地で、承継者のいない方々が墓地に対する不安を解消することができるよう生前に申し込むことができるものでございます。
樹林墓地も、生前に申し込むことができる合葬式墓地の一つでありまして、死後は自然に帰ることができるよう、樹木を植栽した区域内の土の中に遺骨を共同で埋蔵するものでございます。
立体式墓地は、使用区画が明確で個別に参拝ができるという一般墓地のメリットと、使用者の将来の管理が不要になるという合葬式墓地のメリットをあわせ持っております。
また、合葬式墓地は小平霊園、多磨霊園、八柱霊園に、樹林墓地は小平霊園に、立体式墓地は青山霊園、谷中霊園に設置をしております。
○大西委員 こうした合葬式の墓地、樹林墓地、立体式墓地のうち、特に平成二十四年から募集を開始いたしました小平霊園にある樹林墓地につきましては、都民の人気が特に高いと聞いております。
そこで、平成二十四年度から二十六年度までの三年間の樹林墓地の募集結果と、都としての見解を伺います。
○桜井公園管理担当部長 平成二十四年度は、五百体の募集に対しまして八千百六十九体の申し込みがあり、平均倍率は十六・三倍となりました。そのため、平成二十五年度は募集数を千六百体にふやしましたが、一万五千八百三十三体の申し込みがあり、平均倍率は九・九倍となりました。平成二十六年度も千六百体の募集を行いましたが、一万六千九百二十九体の申し込みがあり、平均倍率は十・六倍となっております。
こうした募集結果を踏まえますと、生前から申し込みができ、死後は自然に帰ることができる樹林墓地につきましては、都民の高いニーズがあるというふうに考えております。
○大西委員 今のご答弁のとおり、この募集結果からも明らかなとおり、樹林墓地に対する都民の期待はとても大きいものがあります。ある程度の広さの場所がないと、新たに都立霊園内に樹林墓地を整備することは難しいという理由もわかります。
また一方、最近では樹木墓地という新しい形態の募集も始まっております。これも大変人気が出ると思います。当然、人気が出れば倍率は高くなり、結局、結果的には入れなくなってしまうわけでございます。
ぜひ、多摩地域の小平霊園だけでなく、区部の青山霊園や谷中霊園においても、立体式墓地に加えて、樹林墓地や樹木墓地のような、死後は安らかに自然に帰ることができる墓地の整備も検討していただきたいという要望をさせていただきます。
次の問題に移らせていただきます。
私の地元の足立区の話なんですが、足立区には、その中心部を環七通り、環状七号線が東武電車の線路をまたぐところに西新井陸橋というのがあります。そこで今、長寿命化の工事が始まっておりますが、この西新井陸橋の工事内容とその効果について、まずは伺います。
○川合道路保全担当部長 西新井陸橋は昭和四十二年に建設され、既に四十七年が経過し、高齢化が進んでおります。このため、将来にわたり健全な状態を維持できるよう、老朽化した床をコンクリート製から鋼鉄製に取りかえることにより耐久性を向上させ、橋の寿命を延ばすものでございます。
○大西委員 それでは、この工事の工期を確認させていただきたいと思います。
○川合道路保全担当部長 西新井陸橋の長寿命化工事につきましては、平成二十六年八月に着手しておりまして、平成二十九年三月までの工期を予定しております。
○大西委員 二年半を超えるという大きな工事で、まだこれからあと二年かかるわけですね。また、この工事は橋の床を取りかえるということですが、東京の大動脈である環七通りの交通規制が必要となるため、当然、渋滞という大きな問題が懸念されるわけです。
工事による渋滞を招かないように、都はどのような取り組みを行っているのか伺います。
○川合道路保全担当部長 工事による交通への影響を少なくするために作業を段階的に分けて行い、必要最小限の部分的な車線規制にとどめるよう配慮してございます。
車線規制につきましては、地元への説明会や広報への掲載、都のホームページ等においてお知らせし、都民の皆様の理解と迂回等のご協力をお願いし、渋滞の抑制に努めております。
○大西委員 私も自治会長をしておりますので、よく周知徹底の紙が回ってきて、全戸に配布したりしてやっているんですけど、一方で、真ん中に東武鉄道が走っています。そのために迂回路が少ないのも事実でございます。ただ、北側にはちょっとした陸橋とかトンネルはあるんですが、南側の方はその先が竹ノ塚の事故があって、今、高架をする大きな踏切までないという状況なんですけど、南側においてはほとんどない状態になっています。それが今、関原三丁目地域、南側ですが、これに足立区による補助一三八号線、環七南通りというのが整備が進められています。これはもう三分の一が完全に供用されています。あと三分の一がほぼでき上がっている、あと三分の一を残すのみになっているんです。
迂回路確保という観点から、例えば、環七南通りが開通後に、あと三分の一なんですから、東京都がもうちょっと足立区に対して早めるように働きかけるなどして、環七南通りの開通後に西新井橋の工事を行うということも選択肢の一つであったとは考えますが、その点、いかがお考えでしょうか。
○川合道路保全担当部長 西新井陸橋につきましては、平成二十二年五月に、鉄道上でコンクリート製の床の一部に損傷が確認され、緊急工事による応急措置を行ったところでございますが、今回の長寿命化工事は、環七通りや跨線橋という重要性や橋の状態を総合的に判断し、橋の安全性を高めるために、周辺の道路整備状況にかかわらず、抜本的な対策として優先的に着手いたしました。
○大西委員 工事をすぐにでも着手しなければならないと、そういう必要性があったということは理解できます。ただ、足立区、当然、足立区のみならずですけど、西新井陸橋に近接して大谷田陸橋や梅島陸橋、江北陸橋、当然、環七ができたときにつくられているわけですから、ほとんど建設時期も同じ時期にできている陸橋がたくさんございます。
この近接する大谷田陸橋や梅島陸橋、江北陸橋の現状と、今後の長寿命化、当然、こちらの同じ時期にできているわけですから、またやらなければならないのかどうか、その辺の予定について伺います。
○川合道路保全担当部長 都では、全ての管理橋梁につきまして、五年に一回の定期点検を行うことで橋の状態を把握し、その結果に基づき、部分的な維持工事や抜本的な長寿命化工事などを実施することとしております。
大谷田陸橋など三橋につきましては、直近の定期点検結果ではおおむね健全な状態にあるため、現時点では長寿命化工事の予定はございません。
○大西委員 先ほどの三つの橋に関しては、今のところは大丈夫であると。一方で、西新井陸橋は緊急性があったからすぐにやったということで理解はできるんですが、これから将来のことにもなりますが、またどこかの一つで緊急性がありました、だからそこをやる、工事をする、そのときに当然、車はとまっちゃうわけですよね。
そういうこともあるわけですから、だんだん、もう四十七年が経過しているということですので、これからまた五年足されて五十年を超えてからまたチェックをする、そういうときにぜひ考えていただきたいのが、あと三つあるわけですから、もしやることになれば当然、同時にやっていただいて、なるたけ渋滞の大変さを一時期、分散させない方がかえっていいのかなと私は思うところでございます。
最後にもう一度、長寿命化工事の工期を、西新井陸橋、あと二年かかるわけですから、少しでも短くする方法はないのか伺います。
○川合道路保全担当部長 都では、長寿命化工事に際し、最先端技術の活用や契約方法の工夫などにより工期短縮を図りまして、工事による周辺への影響を可能な限り少なくするよう努めております。
西新井陸橋でも、橋全体を一括して発注するなど効率的な工事を行うことで工期短縮を図っております。今後とも、新工法を採用するなど、工期短縮に努めながら長寿命化工事を推進いたします。
○大西委員 何といってもあと二年かかると。皆さんが渋滞のないように頑張っていただいているのはわかりますが、やはり環七の両方向を一車線ずつにしてしまわなければならない、このときはすごく混んでしまいます。思ったほど混んでいないときもあることも事実ではございますが、やはり大変なときもございます。
例えば、これは一つのあれですけど、予算額をふやせば工期が短くなるならば、ぜひ予算額もふやしてほしい、それは足立区民のみならず全都民にも関係する費用対効果としては決して悪いものではないと思います。
何らかの工夫をして、少しでも工事期間、工期期間を短くしてほしいという強い希望を要望させていただいて、私の質問を終わります。
○山内委員 質問させていただきます。
都立公園は、木や草花、水、芝生のある広場、広がる空など、密集した市街地において豊かな緑のまとまりを、そして、都市に潤いや人々への心の安らぎを与えています。
豊かな樹林地には見事な大木が育ち、多くの市民から親しまれています。二〇二〇年東京五輪のカヌースラローム会場に予定されていた都立葛西臨海公園が見直されるきっかけになったのも、多くの市民が、建設局が長い年月をかけて復活させたなぎさとともに、三十年近くかけて育った緑、大地に根を張った大木等を会場建設のために壊さないでほしいという強い要望だったと思っております。
都立公園は、私たちが快適な都市生活を送る上で不可欠であり、二千ヘクタールを上回る公園を都が継続的に整備し管理していることは評価をしております。
そこで、都立公園における樹林などの維持管理について、二〇一五年度当初予算説明書には、公園樹林の戦略的メンテナンスと記載がされております。この戦略的という言葉がとても気になってしまうんですが、この樹林の戦略的メンテナンスの考え方について、お伺いいたします。
○五十嵐公園緑地部長 公園樹林の戦略的メンテナンスは、これまでの園路沿いや広場の周辺における利用者のけがを防ぐための剪定や枯損木の伐採に加え、公園全体の樹木や樹林を対象として利用者の快適性を高めるとともに、都市に潤いを与える良好な樹林を形成するため、区域を定め、オリンピック・パラリンピックの開催に向け計画的に樹木を健全に大きく育てるための維持管理を実施するものでございます。
また、通常行っている目視による点検に加えて、専門家による樹木診断を実施し、診断結果を踏まえ樹勢回復等の措置を進めていくものでございます。
○山内委員 樹木診断の結果の活用についてですけれども、一般的に、樹木診断では、容易に治療ができないとの結果が出ると、安全性が優先されて樹林は伐採されてしまうことが多いと聞いております。
長年にわたって樹木に親しんできた住民は、樹木が大きくなるにつれて愛着も増していきます。例えば、樹齢百年を超える桜が多くの人々に愛されている弘前公園では、老木であってもできる限り枝を切らずに方杖で支えるなどのさまざまな手当をして立派な花を咲かせています。
同様に、人々に愛着を持たれている都立公園の樹木も丁寧に扱っていただきたいと思っております。
改めて、どのように公園の樹木や樹林を管理していくのかをお伺いいたします。
○五十嵐公園緑地部長 都立公園の樹木や樹林には、植栽後数十年経過し、公園のシンボルとして親しまれているものも多いことから、管理に当たりましては、植栽された場所や植え方等の違いを踏まえ、適切な措置を行っております。
例えば、同じ種類の樹木であっても、単独での植栽か樹林となっているかにより管理の方法を変えております。具体的には、単独の樹木では樹形を整える剪定を中心といたしますが、樹林を明るく開放的な空間とする場合には間伐を行うなど、状況に応じた方法で行っております。
また、樹木診断の結果、異常等が発見された場合でも、画一的に伐採するのではなく、植えられている場所や目的、由来を踏まえ、今の姿を残す必要がある場合には、将来にわたり育成していくための方策を講じてまいります。
○山内委員 今のご答弁で、画一的に伐採するのではなく将来にわたって育成するための方策を講じていくという言葉、非常に期待しております。
枝折れや不適正な剪定によって、木々の寿命は大きく左右されるといわれています。樹木診断でたとえ不健全木と診断が出ても、土壌を含む環境条件を改良したり、その木が持つ樹勢、木の元気さを調べたり丁寧に対応することで、まだ十分健康に生きていく可能性があると専門家もおっしゃっています。
公園の魅力の基本である緑の美しさを再認識し、公園樹木の質の高い植栽管理をしていただきたいと思います。
また、万が一、伐採するような場合には、事前に市民への情報を公開し、意見交換をするように要望いたします。
次に、都立公園のトイレについてお伺いいたします。
都立公園は、プレーパークの活動も踏まえ、さまざまな遊具が設置され、自由に遊べる芝生の広場があるなど、子育て世代や園庭のない保育所などにとって自由に伸び伸びと遊ぶことができる貴重な空間です。高齢者も子供も障害のある人も、多世代が憩い、交流する場でもあると思います。
そのため、年齢や身体の状況など、さまざまな条件に合わせたトイレが求められています。
特に、車椅子利用者や乳幼児の子育て世代にとっては、まだまだ不便を感じることが多いのが現状です。近年は、お父さんが子供と一緒に遊びに来ている姿がふえ、ほほ笑ましく思っておりますが、子供を抱いてトイレを利用する場合やおむつをかえる場所で苦労しているとも聞いております。
これまで、だれでもトイレが東京都福祉のまちづくり条例に基づいて公園で整備されておりますが、さらなる整備が望まれるところです。今後は、それに加えてベビーベッドやベビーチェアの設置も望まれるところです。
そこで、現在のベビーベッドとベビーチェアの整備状況、二〇一五年度のトイレの整備、改修予定をお伺いいたします。
○五十嵐公園緑地部長 都立公園では、障害者やお年寄り、子育て中の親子など、誰もが安心して公園を利用できるようにトイレの改修整備を進めており、ベビーベッド、ベビーチェアについては、これまで八十一の都立公園のうち、ベビーベッドは六十七公園、ベビーチェアは四十四公園で設置しております。
平成二十六年三月に策定いたしました東京都福祉のまちづくり推進計画に基づき、五年間でベビーベッドやベビーチェアを設置したトイレのある公園をそれぞれ七十公園にする計画を進めております。
平成二十七年度は、代々木公園や小金井公園を初め七公園で十一棟のトイレの整備や改修を行い、ベビーチェアを設置した公園は四十六公園となる予定でございます。
○山内委員 舛添知事は、地価の高い都内では用地の確保が難しいために、都立公園に保育所を整備すると発言していらっしゃいます。子育ち、子育てに都有地を有効活用することは生活者ネットワークも要望をしてきたことですので、検討をしていただきたいと思っております。
ただ、現状では、園庭のない保育所等が都立公園を多く利用しております。民間による大がかりなカフェというのが今、整備されておりますが、まだまだ、必要なものがそれだけではないと思っております。
今、お話をいただきましたベビーベッドやベビーチェアのあるトイレの整備はもちろんですけれども、子育て世代や高齢者が交流できたり、食事をとったり、休憩できるようなちょっとした心地のよい空間のさらなる整備を要望いたしたいと思います。
以上です。
○高橋委員 私から、最初に、都立公園におけるボール遊びについてお尋ねいたします。
最近では、子供たちが外で思い切り遊べる場所が少なくなっています。子供たちが仲間とスポーツをして遊ぶことが、子供の成長には極めて大切であります。
昨今、少年による悲惨な事件が起きておりますが、子供や中高生が公園で一緒に体を動かし、汗をかき、スポーツを通して仲間づくりができれば、少しでも非行を防ぐことができるのではないかと思います。
私が子供のころには、近くの空き地で野球などをして走り回っていました。しかし、今はこうした場所がありません。小学校の校庭開放があるといっても、中高生は使わせてもらえないというのが現実であります。
また、最近の公園では、危険だということで球技が規制されていることが見受けられます。
現在、都内には八十一カ所の都立公園があり、その中でも無料で広く開放している公園が七十カ所あります。区立公園と比べて広く大きな広場のある都立公園では、子供たちが自由にサッカーや野球、バスケットボールなど、さまざまなボール遊びをできるようにすべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
○桜井公園管理担当部長 都立公園は、都民にとってレクリエーションの場でありまして、子供たちが元気に伸び伸びと活動できる場とすることが重要でございます。
そこで都では、公園の特性や状況に応じて安全にボール遊びができる公園づくりを進めてまいりました。例えば、都立城北中央公園などにおきましては、サッカーや野球などができるよう、フェンスなどで区切って広場を整備したほか、公園内の野球場で元プロ野球選手などによる野球教室を昨年、石神井公園など五公園で実施をしております。
また光が丘公園など十八の公園で、合計四十四個のバスケットゴールを設置し、主に中学生、高校生の利用者が譲り合いながら自由に使っていただけるようにしております。
今後、騒音の問題など、他の公園利用者に配慮しながら、大泉中央公園にバスケットゴールの設置を検討してまいります。
○高橋委員 公園で子供たちがボール遊びを楽しむことができる取り組みをしてきたことはわかりました。
しかし、公園の野球場における野球教室の実施では一過性に終わってしまい、無料の広場で手軽に遊べることにはつながらないと思います。広場でバットを振るのは難しくても、せめて自由にボール遊びができる場所があれば、それだけで楽しいものと考えます。近所の公園で仲間とボール遊びをするとか、休日、家族と公園に行ってボール遊びをするといったことが不自由なくできることが大切ではないでしょうか。
そこで、都立公園の広場で気軽にキャッチボールなどができるように、さらなる普及への取り組みが必要と考えますが、見解を伺います。
○桜井公園管理担当部長 都立公園におきましては、本年一月二十五日から善福寺公園の子供広場で、プロ野球チームから寄附を受けたキャッチボール用具を小学生以下の方とそのご家族を対象に貸し出す新たな取り組みを始めまして、二月末までに三十三組の利用がございました。
今後とも、この取り組みを他の公園にも広げることにより、気軽にスポーツを楽しんでいただけるよう公園の利用を推進してまいります。
○高橋委員 野球のグローブやボールなど、キャッチボール用具の貸し出しをする事業を始めたことは、手ぶらで公園に来て気軽にキャッチボールができるだけでなく、この公園の広場はキャッチボールができる広場なのだなと明確になるため、これはとてもよい取り組みであると考えます。
公園で自由にボール遊びができるようにすることは、きめ細かい公園の運営が必要となるため、管理は大変となりますが、青少年の健全な育成に寄与することができるので、今後とも、こうした取り組みを推進していただくよう強く要望しておきます。
次に、都立公園における釣りについてお尋ねいたします。
元気な高齢者の方が健康を維持するためには、家にこもらず外に出かけることが大切であると思います。外に出かけるきっかけの一つとして、釣りがあります。釣りは、魚との知恵比べであり、頭を使い、工夫を重ねて腕に磨きをかける奥深いものであります。家の近くに、池がある公園で釣りができれば、高齢者にとっては大変ありがたいことと思います。
しかし、都立公園では、原則として釣りが禁止されています。その一方で、マナーを守りながら釣りができる公園もあります。
そこで、一部の都立公園での釣りを認めた経緯と、釣りができる公園数について伺います。
○桜井公園管理担当部長 都立公園は、青少年の健全な育成の場としてだけでなく、高齢者の健康づくりや仲間と交流できる場としても重要な役割を担っております。
都立公園では、条例により、原則として鳥獣、魚介などを捕獲することを禁止しております。しかしながら、開園以前は釣り堀であった浮間公園の浮間ヶ池などでは、例外的に釣りを認めております。
現在、釣りができる都立公園は、池などがある二十一公園のうち四公園でございます。
○高橋委員 釣りは、自身の趣味として楽しむだけではなく、子供や孫と一緒にできるなど、世代を超えた会話の機会やきずなを生み出す有益なものであると考えます。
公園内で釣りが楽しめるようにすることは、高齢者の健康維持や生きがいにもなるよい取り組みなので、生態系等に十分配慮しつつ、都民福祉の向上という観点から原則規制を緩和し、引き続き、ルールやマナーを守る、より多くの公園で釣りができるよう強く要望しておきます。
次に、中小河川の整備についてお尋ねいたします。
首都東京は、人口や資産の集積、地下鉄や地下街などの土地利用の高度化等により、浸水リスクがますます増大しており、これらを水害から守るためには、治水機能を一層向上させ、安全性を高めていく必要があると考えます。
近年、都内各地で局地的なゲリラ豪雨とも呼ばれる集中豪雨が増加していることから、都は、中小河川の整備方針を策定し、目標とする整備水準を、これまでの時間五十ミリから、区部では七十五ミリに引き上げました。整備の進め方については、時間五十ミリまでの降雨は河道で流下させることを基本とし、それを超える降雨については調節池により対応することとしており、双方をバランスよく整備していくことが重要であります。
私の地元練馬区を流れる石神井川では、平成十七年や二十六年の豪雨に際しても、西武新宿線武蔵関駅付近で多くの住民が浸水被害を受けるなど、区部上流部における安全性を早期に高めていく必要があります。
そこで、水害対策の基本となる石神井川の区部における護岸整備状況について、お伺いいたします。
○中島河川部長 石神井川では、下流から順次、護岸整備を進めてきておりまして、これまでに練馬区石神井町五丁目付近の螢橋下流までの約十七キロメートルの区間について整備が完了しております。
現在、螢橋から扇橋及び扇橋から本立寺橋までの二区間、合わせて約二・五キロメートルにおいて事業認可を取得しており、このうち、螢橋及び都営上石神井アパート付近など三カ所で護岸整備を実施しております。平成二十七年度も引き続き工事を進め、区部の区間における時間五十ミリ降雨に対応する護岸整備率は八七%となります。
今後とも、スピード感を持って事業を行ってまいります。
○高橋委員 ただいま答弁のあった都営上石神井アパートは、広大な敷地を有しております。
私はかねてより、この都営住宅を含む区間の河川整備に当たっては、洪水の流下能力の向上に加えて、下流の南田中団地で実施されたのと同様、住宅の建てかえによって生まれる空間を有効に活用し、護岸を緩傾斜にして、地域の方々に潤いや安らぎをもたらすことができる自然豊かな親水空間とするよう提案してきました。
そこで、都営上石神井アパート付近における整備について伺います。
○中島河川部長 当該区間の整備に当たりましては、平成十九年度より、地元の川づくり懇談会などを開催し、建てかえにより生み出される川沿いの幅約四十メートル、延長約二百メートルの敷地の活用方策などについて意見交換を行ってまいりました。
そこでの議論も踏まえ、護岸を緩やかな傾斜とすることで、川のすぐそばまで近づける緑地として敷地を活用するとともに、河川沿いの遊歩道には桜を植栽するなど、人々が集い、自然と触れ合える緑豊かな水辺空間を整備してまいります。
今年度から、西豊城橋下流八十メートルの区間で工事に着手しており、今後とも、治水安全度の向上とあわせ、周辺の環境にも配慮した整備を進めてまいります。
○高橋委員 護岸整備率はおおむね九割に達し、水害に対する安全性は高まってきました。また、地元の意見を取り入れた親水空間の整備など、さまざまな取り組みを行っていることがわかりました。
今後とも、一層の整備促進をお願いいたします。
さらに都では、中小河川の整備方針に基づき、レベルアップに対応した新たな調節池の検討が進められております。先日の第一回定例会における我が党の中小河川整備に関する代表質問に対して、今後十年でレベルアップに対応する調節池も含め、計十三の施設を完成させ、都内に貯留量を一・七倍に拡大すると東京都技監から力強い答弁がありました。
中でも、都が計画している広域調節池の整備は、白子川地下調節池と環七地下調節池を連結させることにより、広範囲な地域を近年頻発する局地的で短時間のゲリラ豪雨から守る極めて有効な対策であることを、私がかねてより都議会の場において申し上げてきたものであり、一層の整備推進を望むものであります。
そこで、広域調節池の現在の取り組み状況について伺います。
○中島河川部長 仮称環状七号線地下広域調節池は、現在整備中の白子川地下調節池と、既に完成している神田川環状七号線地下調節池を新たなトンネルで連結する総貯留量約百四十万立方メートルの調節池であり、その量は小学校のプールおよそ五千倍分に相当いたします。
白子川、石神井川、神田川の三流域にまたがるこの調節池は、計五河川のレベルアップに対応した洪水を貯留するとともに、調節池の容量を各流域間で相互に融通することにより、局地的かつ短時間の時間百ミリの豪雨にも効果を発揮いたします。
現在、連結区間となる内径十二・五メートル、延長五・五キロメートルのトンネルの主要構造などを検討しており、平成二十七年度に詳細設計を実施するなど、二十八年度の着工を目指し取り組みを進めてまいります。
○高橋委員 広域調節池の整備に向け、着々と検討が進んでいることがわかりました。一日も早い着工と完成を強く要望しておきます。
都議会自由民主党は、東京を世界で一番の都市にすべく、その実現に向け、政策一つ一つを着実かつ速やかに実行していくことが肝要であると考えております。
中でも、防災対策、とりわけ治水対策は重要な取り組みの一つであります。これまでの河川整備への取り組みを大いに評価するものでありますが、引き続き豪雨に打ち勝つ安全で強靱な都市をつくり、都民が安心して暮らせる東京の実現を図っていただけるようお願いして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○野上委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
午後三時二十五分休憩
午後三時四十分開議
○野上委員長 休憩前に続き委員会を開きます。
質を続行いたします。
発言を願います。
○米倉委員 特定整備路線について伺います。
都はこれまで、特定整備路線の整備によって延焼遮断帯が形成され、大規模な市街地火災を防ぐことができるとしてきました。
延焼遮断帯としての効果についての都としての唯一の検証は、延焼シミュレーションです。しかし、路線によっては、シミュレーションに用いた図面の制約などからシミュレーションの結果のとおりとならないおそれがあります。
そこで伺います。
特定整備路線では、二つの図面があります。延焼シミュレーションなどに利用した現地の測量を行っていない段階での既存の図面と、測量を行った段階での図面、例えば国への道路認可申請に出した図面があります。この二つの図面は違いがあるのか、それとも全く同じものか、異なっている場合どちらが正確か、お答えください。
○横井道路計画担当部長 延焼シミュレーションで用いた図面は、航空測量などをもとに、また、事業認可申請に使用した図面は、現地の測量により作成したものであります。
測量の方法、実施時期、縮尺などに違いがあり、同一のものではありませんが、いずれの図面もその時点で入手し得る正確な図面でございます。
○米倉委員 同じ路線ですけれど、図面は異なるにもかかわらずどちらも正確な図面であるというわけですが、しかし、どちらも正確とおっしゃいますが、測量を行っていない段階での既存の図面は、建物や敷地が計画線にかかっているか否か正確にわかるのでしょうか。
○横井道路計画担当部長 延焼シミュレーションで用いた図面は、委員は測量を行っていない図面というご説明がありましたが、あくまでも測量方法として航空測量に基づく図面でございます。
したがいまして、そこに記入する都市計画線につきましても正確に入れられるものでございます。
○米倉委員 私は今、この既存の図面について、測量を行われる前の段階の図面について、これが建物や敷地が計画線にかかっているか否か正確にわかるものかどうか伺いました。もう一度ご答弁お願いします。
○横井道路計画担当部長 延焼シミュレーションに用いました航空測量などをもとにした図面は、いわゆる都市計画図の議定図といわれるものと同様でございまして、縮尺が二千五百分の一でございます。
また、事業認可申請に使用します図面は現況測量で、五百分の一の図面を作成しております。
したがいまして、鉛筆一本の幅も、地図上では幅の大きさが大分異なります。そういう意味で、それぞれの縮尺に応じた、あるいは使用目的に応じた縮尺を用いているものでございます。
○米倉委員 今、縮尺が違うですとか、鉛筆の幅によって変わるというお話がありましたが、ということは、この既存の図面は、計画線に建物がかかっているかどうか正確にわかるものではないということでよろしいでしょうか。
○横井道路計画担当部長 まず、延焼シミュレーションに用いた図面は、平成二十五年度に、まだ実際に事業化をする前に既存の航空測量等に基づいてつくられた図面でございます。
また、実際に事業化に当たりまして事業認可申請に用いる図面は、まず現況測量という測量を行い、その中に、既に既存の地点等々で決まっています都市計画のポイントを、正確な測量によってはかり出して、それを地図上に落とした上で、都市計画決定権者である都市整備局と確認の上、最終的にそれを都市計画線が入った図面として事業認可申請に用いるものでありまして、延焼シミュレーションで用いた段階の図面は、そういう意味で、最終的にこの線であるというふうに都市計画の確認を受けている線ではございません。
○米倉委員 つまり、この既存の図面というものは、その後に実際に測量が行われるわけですが、実際に道路ができた場合に、計画線に建物がかかるかどうかということは一致するということなんですか。
もう一回いいますけど、この既存の図面というものは、実際に道路ができた際に、道路にどの建物がかかるかどうか、それが正確に合っている図面かどうかということを私は伺っているんです。
○横井道路計画担当部長 先ほどもご答弁させていただきましたとおり、最終的な都市計画線の位置は、事業認可申請に当たって現地で測量した五百分の一の図面に落とした都市計画線、これで、認可申請がこの線で決まります。
また、延焼シミュレーションで行った図面は二千五百分の一という、つまり、五分の一に縮まった縮尺の図面でございますので、委員ご質問の、計画線がきちっと建物に当たっているかどうか、そこをきちんと確認できるものではありません。
○米倉委員 つまり、今のご説明は、実際に道路がどのように今ある住宅の中の建物にかかるかどうかというのは、測量後に国に出した地図だということでいいんでしょうか。
○横井道路計画担当部長 事業認可に当たりまして必要な図面は、それに基づきまして実際に地権者の皆さんの土地の境界をきちんと定めて、それによって土地の面積を確定し、それによって土地を取得させていただくという目的も持つ図面でございまして、そういう意味で五百分の一という、大変大きく精度の高い図面を使っております。
一方、延焼シミュレーションにつきましては、それぞれの道路の持つ延焼遮断効果を一定の条件でシミュレーションすればよいという、そこまでの精度を要していないということでございます。
○米倉委員 つまり、土地の境界を確定させるための図面が測量後の図面だということだと、今、理解をしました。
そうなりますと、今まで東京都は、既存の図面、測量前の図面ですが、これは計画線にかかっているか否かを判定する役割を持つものではないと。それならば、先日の委員会で、既存の図面などにより都市計画線にかかって補償対象となる物件については、耐火や準耐火に建てかわると想定して延焼遮断効果を確認したといいますけれど、その前提が崩れるということではないかと思います。(「そうじゃない」と呼ぶ者あり)だって、実際に測量前の図面と測量後の図面で違うというお話があって、測量後の図面が土地境界を確定させると、そういう図面だというお話でした。では、今のことでよろしいか、もう一度伺った方がいいですか。(発言する者あり)済みません、続けます。
いろいろ、今、部長は、このシミュレーションに用いた測量前の図面と測量後の図面は性格が異なる、用途が違うということはおっしゃっているんですけれど、結局、計画線に建物などがかかるかどうか正確にわかるといういい方は今、おっしゃられなかったですよね。--わからない。
では、済みません、もう一度伺います。今、図面が二つあります。測量前の図面と測量後の図面があります。どちらも東京都は正確とおっしゃいますけれど、測量を行っていない段階の図面というのは、建物が計画線にかかるかどうか正確にわかる地図なのか、お答えください。
○横井道路計画担当部長 まず図面につきましては、いわずもがなかもしれませんが、五百分の一の図面と二千五百分の一の図面では五倍の幅が違うわけで、一メーターの幅も五メーターになってしまうということでございます。したがいまして、いわゆる用地をお譲りいただくような大切な図面につきましては、その精度を上げてきちっと面積を確定しなければなりません。
一方、これから事業化をする、その特定整備路線を選定していこうとするときに、その路線がどれだけ延焼遮断に効果的かということを一定の仮定のもとでシミュレーションをするという中では、二千五百分の一の図面で十分に私どもの目的を達しているということでございます。
○米倉委員 私はスケールの話をしているのではなくて、今、五メートルの幅が実際あるとお話があったんですけれど、では、その五メートルの誤差によって、実際に道路にかかると思った建物がかからない場合があるんじゃないかと、そういうふうに、実際の計画線にかかるかどうか正確にわかるものかどうかと聞きました。もう一度お答えください。
○横井道路計画担当部長 私どもが行いました延焼シミュレーションは……(米倉委員「かかるかかからないか、正確にわかるかどうかを」と呼ぶ)かかるかかからないかというのは、何を求められてかかるのか、かからないのか、つまり延焼シミュレーションでは、その線が建物にかかっていれば建てかえをして耐火構造にしたというふうにシミュレーションをしているということになるんです。
○米倉委員 結局、部長のご答弁は、計画線に建物がかかるかどうか正確にわかる図面だというふうには答えられなかったんです、今、測量前の図面について。そういうお答えでした。
それもそうだと思うんです。というのは、昨年九月の本委員会において、我が党の河野委員の質問に対して、部長自身が、補助二八号についてですけれども、この路線に関しましては、現在、測量作業が終わっていないため、都市計画線にかかっている建物棟数については確定しておりませんと答えていらっしゃるんですね。つまり、測量作業が終わらない段階では、都市計画線にかかっている建物は確定できないということなんです。
ところが、今お話ありましたけれど、奇妙なことに、都市計画線にかかっている建物が確定できないにもかかわらず、一四四号線を初めとした特定整備路線の延焼シミュレーションは、この図面に基づいて、計画線にかかって補償対象となる建物は建てかえると想定して行って、その結果から、東京都は特定整備路線一四四号が延焼遮断帯として確実に機能することがわかりましたといい切っているんです。
伺いますが、なぜ都市計画線にかかっている建物が、確定できない段階での図面に基づいたシミュレーションによって確実に機能するということがいえるんですか。
○横井道路計画担当部長 延焼シミュレーションは、東京消防庁の手法や総務局の被害想定を考慮して、風向、風速、建物の状況などの条件を仮定して、特定整備路線のあり、なしによる焼けどまりの効果を確認したものでございます。
したがいまして、沿道建物の状況だけを変えてシミュレーションを行ったとしても、その結果で特定整備路線の必要性が少しも変わるものではございません。
○米倉委員 私の質問の答弁になっていないと思います。
さっき、既存の図面とその後の測量後の図面と、鉛筆の幅で五メートルも変わり得るというお話があって、私はそもそも東京都自体が、測量が終わらないと何軒建物がかかるかは確定しないというふうにいっているじゃないかということをご紹介した上で、なぜそういうことをいっていたにもかかわらず、延焼遮断帯として確実に機能するといういい方ができるんですかと伺いました。
これは非常に重要な問題だと思います。私たちがなぜこの問題にこだわっているかといいますと、延焼シミュレーションの前提条件となっている、計画線にかかっている建物の建てかえが不正確である可能性が生まれるんです。実際には建てかえが行われず、一四四号線が整備された後も燃えやすい建物のままで残ることがあり得ると。そのため、道路を越えて、その向こう側から火が燃え移って延焼突破されてしまう危険性があるから、今、問題にしているんです。
私たちは情報開示請求で、測量後のより正確な図面である国への認可申請に出された道路の図面を入手して調べました。そうすると、図を持ってきたんですけれど、この赤い丸で囲っているところにある建物、ここもここもここも計画線にかかっていないんです、測量後の図面では。しかし、シミュレーションではかかっているという想定で、建てかわっている想定なんです。これが測量前と測量後の図面の違いなんです。
そうなるとどうなるかといいますと、例えば、道路の向こう側からこの建物に火が燃え移ると、都がシミュレーションされているように、この地点が発火点として、これが一四四号線ですけれど、シミュレーションでは道路に対して直角に風が吹くという場合に、乗り越えて、二カ所、火が飛び移るんです。そういう可能性があると東京都がシミュレーションしていらっしゃいます。ほかの箇所についても、この緑の地点から発火したとして、ここの一四四号線に対して直角に風が吹いた場合に、ここの建てかわらない住宅に燃え移る可能性があるというふうにシミュレーションされています。これはつまり、延焼遮断帯としては機能せず、都民の命、住宅が大規模に失われる可能性があるということなんです。
この事業を通じて、都民の貴重な税金が四十四億円も投入され、約六十棟の建物が道路線にかかって住居を失い、長年親しんできた土地から離れなければならないかもしれない、住宅のコミュニティも壊される、そうまでしてつくっても延焼遮断効果が働かず、都民の生命や財産が失われる、こうしたことは決してあってはならないと思います。
私は、七本という都内で最も多くの特定整備路線が計画されている豊島区選出の都議として、住民の皆さんの声を伺ってきました。池袋本町には、現道のない住宅街を十字に道路が分断し、補助七三号線、八二号線を整備しようとしています。家も土地も丸ごとなくなるという七十代のご夫婦は五十年以上住んでいらっしゃいます。町会や地元のカラオケ会、ダンス会など、長年、地元の住民同士との交流を深めてまちづくりにかかわってきて、人間関係も池袋本町で築いてこられました。あと数年で八十歳になるのに、この地域を離れては暮らしていけないと、人とのつながりがなくなってしまうとおっしゃいました。
この地域では、住民による道路について考える会がありますけれども、この会に寄せられる声には、例えば八十代、九十代のご夫婦から、事業認可がおりてから動悸がしていると、安定剤を飲んでも落ちつかない、この年になって池袋本町からは離れられないと不安の声、切実な声が寄せられているんです。不正確なシミュレーションでは、地域の皆さんも都民も納得できません。
そこで伺いますが、都が行った測量前の既存の図、これによるシミュレーションでは、建てかえられて不燃化されることになっていた建物が、測量に基づく、より正確な図で見ると、線にかからず、建てかえられずに燃えやすい建物が残ると、そうした可能性が否定できません。そうである以上、より厳密な事業認可申請に用いた図面によって改めてシミュレーションをやるのが防災に責任を負う都のあるべき姿だと思いますが、いかがでしょうか。
○横溝東京都技監 シミュレーションというものは、一定の前提条件をつくらなければシミュレーションというのができません。ですから、シミュレーションを行う時点の最新のデータを用いてやるのがシミュレーションであります。ですから、正しいシミュレーションというのを逆にいうと伺いたいぐらいなんですが、一定の前提条件をつくります。
ですから、今回の場合は東京消防庁のシミュレーションの手法、これを活用しておりますので、その手法にのっとって、風がこちらから吹く、夕方の何時からだとかという形でシミュレーションしているわけです。
ところが、例えば風は幾らでも、三百六十度吹きますし、一日は二十四時間あるわけですから、その時間が何時かということまで全部シミュレーションしろということになってしまうか、あるいは、一軒の家が建て直ったら、それも全部変わったんだから全部シミュレーションし直しなさいということにもつながってしまうようなことでございますので、我々が行ったのは三・一一、あの起きた直後に、どういう形でこれを改善できるか、そのための手法として、消防庁さんともよく相談しながら、そのデータを使って、そのとき最新のデータでシミュレーションしたということでございます。
正しいシミュレーションというのは、我々が申し上げるんだとすれば、前提条件をつくってやったものが正しいシミュレーションでありまして、それ以外の要素を入れたら、逆に不正確なものになるというふうに感じます。
○米倉委員 私は今、シミュレーションの手法自体を問題にしているんじゃないんです。消防庁のシミュレーション自体が不正確だということではなくて、その前提である、そもそも道路にかかるかどうか、その違いがあるということをいっています。
何でこういうことをいっているかといいますと、計画線に建物や敷地がかかっているかどうかの判断は、既存の図面と測量に基づく図面では根本的な違いがあるということなんです。これは都自身が、先ほど私、二回、答弁をご紹介しましたけれど、測量が終わっていなければ計画線にかかる建物棟数は確定しないというふうにおっしゃっているわけで--今、だから問題にしているのは、根本的に測量前と測量後で違いがあるんだということなんです。
例えば、昨年二月の本委員会で、私は補助二九号線にかかって、建物がどのくらいあるか質問したときに、都は、事業認可を申請した地域については約百七十棟と数字を出したのに対して、残りの区間、測量が終わっていないために確定しておりませんと答えていらっしゃるんです。(発言する者あり)だから根本的に違いがあるといっているんですね。
測量が終われば、一つ一つの建物がかかっている、かかっていないかがいえるんです。測量の前には、たとえ既存の図面はあっても、かかっているか否か確定しないというのは、繰り返していますけれど、都自身のお言葉なんです。ですから、繰り返していますけれど、測量前の既存の図面に基づいて不燃化され、建てかわるとした設定が、測量後の図面でそうならないことが判明した建物があり、そこに燃え移る可能性が否定し切れないという以上は、改めてシミュレーションをやるべきだと、それが行政のあるべき姿だと思います。
続いて、補助二八号線について質問します。
この延焼シミュレーション結果、二八号線については、都は、昨年九月のこの委員会において、今回のシミュレーションの想定では、道路の両側に燃えやすい建物が残り、燃え広がっている箇所がございますと答弁をされています。これは、二八号線を整備しても延焼突破されるというシミュレーション結果が出ているということでよろしいですね。
○横井道路計画担当部長 昨年九月の本委員会でご答弁いたしましたとおり、補助第二八号線の延焼シミュレーションでは、道路の両側に燃えやすい建物が残り、一部燃え広がっている箇所もありますが、道路の沿道地域としては、延焼面積が約三五%減少していることを確認しております。
実際の震災時には(米倉委員「ちゃんと質問に答えてください」と呼ぶ)ですから、延焼遮断の効果は確実にあるということを申し上げているんです。突破しているところがありましても、延焼面積は約三五%、その地域で減少しています。
実際の震災時には、地震の大きさや気象、沿道建物など千差万別な状況が想定されるわけで、一部の条件だけを変えて、改めて委員ご要望のシミュレーションを行うということは考えておりません。
道路の延焼遮断効果というのは、国土交通省が公表しているとおり、阪神・淡路大震災でも確認されており、道路整備により地域の防災性は確実に向上いたします。
今後とも、都民の命を守る特定整備路線をこれまで以上に都としては積極的に進めてまいります。
○米倉委員 今、部長は、突破している部分があるということは認められました。
そのいろんなシミュレーションというか、状況があるということをさっきからおっしゃっていますけれど、都自身が、道路に対して直角に風を吹かせるというのは最も苛酷な想定なんだということを説明されてきたと思います。しかも実際に火が移るというのは、結局、距離が問題になりますよね。火災が起きた際に受熱点、幾らの温度に道路の向かい側の建物が達するかどうかで火が移るかどうかは決まるわけで、直角に吹くということは最短の距離になるわけです。そういう意味で、最も厳しい条件でやっていると説明をこれまでもされてきましたけれど、そういう中でも突破している部分はあるということはお認めになりました。
ところで、都は、この二八号線については、他の特定整備路線と異なって、延焼突破されていても、道路は延焼遮断に有効であり、先ほどもご答弁ありましたけれど、延焼面積を減らすことを確認などとしています。しかし、延焼遮断とは何か、延焼面積を減らすことではないと、これも都自身が答弁されていますけれども、例えば、おととしの本会議で、我が党の白石議員の質問で、都の延焼シミュレーションでは、道路で本当に住民や地域が安全になるか、一番肝心な点が確かめられていないのではないかと尋ねたことに対して、横溝都技監みずからが、本シミュレーションは木密地域全体の火災に対する安全性を検証するものではなく、特定整備路線のあるなしによる焼けどまり効果を路線ごとに確認するために実施したものでございますと答弁されていることに示されています。
そこで伺いますけれど、延焼シミュレーションとは、特定整備路線のあるなしによる焼けどまり効果を確かめたもの、これは間違いないか確認をさせていただきます。あわせて、補助二八号線が延焼突破することがシミュレーションで確かめられていながら、なぜ有効だと都は主張されるのかも伺います。
○横井道路計画担当部長 まず、延焼シミュレーションにつきましては、先ほどもご答弁しましたように、特定整備路線のあるなしによって焼けどまりの効果があるかないかを確認するというものでございます。
また、実際のシミュレーションは、何度もいっておりますように、一定の条件を仮定して行っているものでございます。
一方で、実際の震災時には、先ほども申しましたが、その地震そのものの大きさ、それによる建物倒壊の被害の状況、またそのときの気象の風速、風向、また、今時点ではなくて、特定整備路線ができ上がった後、さらに未来永劫、それは道路として機能しますので、そういう時代における建物の状況、全てがいろんな条件、パターンがありまして、まさにそれを全て想定をしてやるということは全く意味がないものだというふうに考えております。
したがいまして、一定の条件で私どもはシミュレーションをし、その条件のもとで特定整備路線の延焼遮断の効果を確認したものでございます。
また、先ほどお話がありました延焼面積の減少というのは、まさしくその特定整備路線を線的につくりまして、それによって焼けどまりの範囲がふえて延焼面積が減少したものであり、まさしく延焼遮断の効果といってよろしいと思っております。
○米倉委員 一定の条件を仮定してというお話がありますけれども、それをいわせていただくのでしたら、じゃ、何でもうちょっと強い風でのシミュレーションはないのかというのが、私はあのシミュレーションを見たときに率直に思いました。国のシミュレーションだとかに倣ったらいいんじゃないかというふうに思っているんです。
いろんな面積のことだとかおっしゃいましたけれども、延焼遮断というのは、広辞苑でいうところの遮り断つこと、塞ぎとめることですよね。これが延焼遮断帯として必要なんだと都が説明する上では、その効果があるかどうかというのがすごく決定的なことだと思います。
なぜなら、先ほど延焼面積を減らすというお話がありましたけれども、例えば都のシミュレーションで延焼突破されているところがあると。面積は、表がありますよね、その中では減っているんですけれども、それは火災発生後の六時間後にどうなるかという時点でのことにすぎないんです。
炎は六時間後にとまるわけではなくて、これが十二時間後にどうなるかと。結局焼き尽くしてしまうんですね。しかも、飛び移れば結局、道路をつくった反対側も燃え広がるということになるわけなんです。そういう結果が強く予測される路線があると私は先ほどからいっているわけでして、だからこそ、シミュレーションをやり直してほしいということを求めているんです。
補助二八号線について、ここでは五十三億円という多額の都民の税金が投じられます。にもかかわらず、都自身の行ったシミュレーションで、道路を整備しても延焼突破するという結果が出されて、都民の生命と財産を脅かす危険があります。それにもかかわらず、この事実に、先ほど突破は認められましたけれども、正面から向き合っていない都に特定整備路線の整備を強行する資格があるかどうか問われていると私は指摘せざるを得ません。
私たちは、延焼シミュレーションは、道路に垂直方向に風を吹かせて、炎が道路の向こう側に移るかどうかという延焼突破されるかどうかをはかるだけであって、道路を整備すれば本当に地域が安全になるのか、例えば首都直下地震の被害想定でやっているように、空気が乾燥する冬の北風ではどうなるのかなどは検証がされていないと指摘をしてきました。また、道路整備によるデメリット、特に町会や商店街の分断や立ち退きによるコミュニティの弱体化から地域の防災力が低下しないかも考えるべきだと主張をしてまいりました。
さらには、道路整備という方法だけではなく、例えば電気火災を防止するために、強い地震の揺れで自動的に電気が落ちる感震ブレーカーを普及すればどうなるのか、まちのコミュニティの力を強化して初期消火の能力を向上すればどうなるのか、そういうものの効果も検証し、地域にその結果も明らかにしながら、地域の方々とふさわしい対策を講じていくべきだとも主張をしてきました。
しかし都は、こうした検証も不十分なまま、また、地域の住民の反対や不安に十分に応えないままに特定整備路線を強行し、三千億円を超える税金を投入しようとする一方で、住宅の耐震助成は対象地域をごく一部に検討することを続け、拡充する姿勢を示さず、来年度予算も七億七千万円にとどめています。これでは、首都直下地震が起きたときに住民の命を守る対策とは到底いえないということを指摘しておきます。
次の質問に移らせていただきます。
都は、全路線で特定整備路線事業認可を取得しました。多くの地域で用地買収に向けての住民説明会が開催されており、これから立ち退きを迫られる住民の皆さんからは、生活がどうなるか不安や疑問の声が出されております。
そこで伺いますが、特定整備路線の整備による立ち退きに伴い、都営住宅へ移転するため、年間何軒の都営住宅が確保されているか伺います。
○今村用地部長 移転先としての都営住宅ですが、公募の例外として特定整備路線を含めて公共事業のための枠を確保し、あっせんしております。
平成二十六年度は、年間六十戸の枠を確保しております。
○米倉委員 今年度六十戸とのことですが、特定整備路線二十八区間当たり二戸程度にしかなりません。
私の地元豊島区にはそもそも都営住宅が少なく、地元に住み続けたいと思い都営住宅に入りたいと要望したとして、入居できるのかと不安の声が上がっています。
そこで伺いますが、立ち退き予定者が都営住宅への移転を希望した場合、どのようにあっせんされることになるのか、また、移転希望者の要望のマッチングはどのようにして行われるのか、希望と全く異なる遠隔地へのあっせんなどということはあるのか、伺います。
○今村用地部長 あっせんに当たりましては、入居を希望する方の収入基準など、都営住宅の入居条件を満たすかどうかをまず確認いたします。その上で、関係権利者の事情や要望を伺い、希望に沿う空き家があった場合は物件を紹介いたします。
希望と異なる場所に入居するかどうかも含めて、今後、関係権利者のお一人お一人の意向を確認した上で対応してまいります。
○米倉委員 建設局が道路などの整備に伴って移転する都民のために確保している都営住宅で、実際に近年利用されている軒数は、平成二十五年度は十四戸、二十六年はこれまで二十二戸と伺っています。
そこで、特定整備路線に当たって、年間に確保されている都営住宅の軒数を、実際に都営住宅移転の希望が大きく上回る場合、さらに軒数を確保することはできるのかを伺います。
○今村用地部長 今後、関係権利者お一人お一人の移転や再建の意向を伺う中で、都営住宅への移転を希望される方については事情や要望を確認した上で対応してまいります。
先ほどから、都営住宅が移転先として不足している、足りないとおっしゃいますけれども、現在、民間賃貸アパートなどにお住まいの方々に対しては、都営住宅の入居条件を満たして希望される方にはあっせんをいたします。それ以外に民間のアパートへの移転であれば、移転するための敷金、礼金、引っ越し代、向こう二年間の家賃差額などを補償し、移転していただくことになります。その際の移転先につきましては、相談窓口を活用し、数多くの物件を紹介してまいります。
いずれにしても、権利者お一人お一人の移転先の意向を確認の上、対応してまいります。
○米倉委員 今年度が二十二戸という実績は伺っているんですけれども、これから事業が進んで、この確保している軒数を希望が上回る場合、さらなる軒数を確保することができるのか、もう一度お願いいたします。
○今村用地部長 希望が上回るかどうかも含めて、お一人お一人に確認をしてまいります。
○米倉委員 私は幾つもの特定整備路線の計画線となる部分で聞き取り調査をしてきましたが、移転を求められる高齢者には、長年住み続けてきたまちを離れたくないという声が非常に多くあります。特定整備路線の整備が進んだ場合に、都営住宅への入居を希望した方がふえる場合は、入れるように住宅数を確保すべきだと考えます。
また、関係者の方に伺っても、このような公共事業に伴って都営住宅に移転する世帯数が必ずしも多くないのは、希望する地域に希望する条件の都営住宅の空きが少ないということが理由の一つになっていると伺っています。
特別な支援を行うと都はいっているわけですから、希望者が地元に住み続けることを保障するために、かつて白鬚東防災拠点づくりでやったように、都の責任で都営住宅やコミュニティ住宅を新たにつくるよう都市整備局などと協議をすべきだと意見を述べておきます。
次に、移転貸付制度についてです。
特定整備路線に当たり特別な支援を行うとして、移転資金貸付の金利優遇を行うと都はしております。確かに金利は低いのですが、貸付限度額は年収の四分の一の二十年分ですから、年金生活者などの収入の低い方はたくさんの金額を借りることはできません。また、借入金の返済能力が十分であること、確実な連帯保証人がいることなどの要件は借りる際の高いハードルとなっています。また、借家人などで担保物件を提供できない場合でも五百万円が限度です。
そこで伺いますが、特定整備路線には、木密地域ということで、高齢化も進んでいるといわれております。七十代、八十代で、身寄りのない単身高齢者、国民年金のみを収入としている方は、そもそも貸し出しが可能なのでしょうか。満額で月収六万四千四百円のときにどれくらい貸してもらえるのか、返済期間は何年くらいになるのかを伺います。
○今村用地部長 貸付金につきましては、関係権利者が都からの補償金、自己資金、移転に要する経費などをもとに、移転資金を借り入れるかどうか、幾ら借り入れるか、ご自身でお決めになることでございまして、お示しの条件だけではお答えのしようがございません。
〔発言する者あり〕
○米倉委員 もう終わりますので。幾ら借り入れるかは、本人が決めることといわれましても、高齢者の場合、借りたいと思っても借りられない場合があるんだと思うんです。
この都の制度は、最終の支払いが八十歳までと決められていますから、七十代、八十代で一緒に債権を担ってくれる方がいらっしゃらなければ、そもそも借りられないという方がたくさん生まれると思うんです。こうしたことを考えても、特定整備路線の整備に伴う立ち退きで生活の再建のめどが立たないと負担に感じる方がいらっしゃるのはもっともだと思います。
私は改めて、特定整備路線を強行するのではなく、地域の方々の要望にきちんと耳を傾け、反対の多い路線については白紙撤回することを求めて、地域ごとにふさわしい防災計画を地域の方と地元区とともにつくり上げることを要望して、質問を終わります。
〔今村用地部長発言を求む〕
〔米倉委員「求めていないです」と呼ぶ〕
○今村用地部長 委員は、私どもの用地取得の進め方が強引で親身でないようなことをおっしゃられますけれども、建設局はこれまでも、道路、河川、公園の整備に当たりまして、大勢の権利者の方々から用地を提供していただき、数多くの事業を実施してまいりました。
どんな事業でも、用地取得に当たっては、関係権利者の方々との信頼関係なくしては大切な財産をお譲りいただくことはできません。このため、現場の用地担当者が何度も足を運び、ご説明を重ね、疑問や要望に一つ一つお答えする中で信頼関係を少しずつ構築して、ようやく契約に至るというのが用地の現場でございます。
こうした我々の用地取得の進め方は、特定整備路線でも変わることはございません。今後とも、関係権利者お一人お一人と十分相談をしながら用地取得を進めてまいります。
○河野(ゆう)委員 私の方からは、都立公園について伺いたいと思います。
今後も都立公園に関しては、多機能利用の面だったり防災機能の面だったり、いろいろ進めなきゃいけないところがあると思いますけど、その面について質問させていただきたいと思います。
城北中央公園は、戦前の防空緑地である都市計画上板橋緑地を起源に持つ公園であり、昭和三十二年に開園しました。そして、昭和四十五年に現在の名称になったという経緯があります。
本公園で、城北地区最大の運動公園であり、地元板橋区、また高橋先生の練馬区と半分半分なんですけど、広く使われております。東京都地域防災計画においては、広域避難所や、救出、救済の活動拠点にも位置づけられている防災上重要な公園であります。
都立城北中央公園の現状と、来年度の整備についてお伺いしたいと思います。
○五十嵐公園緑地部長 城北中央公園は、板橋区と練馬区とにまたがり、石神井川の南北に広がる計画面積四十三・六ヘクタールの公園で、現在、約二十六・二ヘクタールを開園しております。
川の北側は大小二面ずつの野球場、九面のテニスコート、陸上競技場など多くのスポーツ施設の整備が既に完了しております。
加えて、これまで避難場所や大規模救助救出活動拠点として防災機能の強化を図るため、ソーラーパネルつきの入り口表示灯や防災トイレの整備、緊急車両が通行しやすいように入り口や園路を改修してまいりました。
平成二十七年度は、川の南側にある都指定史跡である茂呂遺跡の外周部の土砂流出を防ぐ土どめと外周柵の改修などを実施してまいります。
○河野(ゆう)委員 ありがとうございます。今の答弁で、城北中央公園は既に二十六・二ヘクタールを開園しており、まだこれでも計画面積の六割しか完成されておりません。残る地域に関してもさらなる事業の進展が期待されるところであります。
そこで、今後どのように拡張の事業を進めていくのか、お伺いしたいと思います。
○五十嵐公園緑地部長 城北中央公園につきましては、今年度、新たに約五ヘクタールの事業認可を取得し、現在約七・二ヘクタールの区域で事業を進めており、このうち約二ヘクタールの用地を取得いたしました。
今年度、事業認可を取得した区域につきましては、地元に対して事業説明会や質問会を開催するとともに、個別の意向調査を実施し、住民の意向を確認しながら用地測量を行っております。
引き続き、地元への丁寧な説明を行うなど、関係者の理解と協力を得ながら着実に事業を進めてまいります。
○河野(ゆう)委員 先ほど用地部長さんからの答弁もありましたけど、本当に丁寧に進めていただいておりまして、買収に当たっては、やはり地権者の方たちというのは生活がかかっているわけです。それを大変時間をかけていただきながら、いろいろ用地の説明会をやっていただいたり、質問会を開いていただいたり、真摯に聞いていただいていることに感謝申し上げたいと思います。
ただ、特にこの地域、小茂根五丁目地域ですけど、この近隣の町会が、やはり住民の方たちがかなり少なくなってしまうということも懸念している部分でありますので、ぜひ、より丁寧にこれからも進めていただければと思います。
住民の理解と協力を得ながら事業を進めていただいていることは大変重要なことであり、しっかりと取り組んでほしいと思います。
また、地元からは、既に開園した区域についても、少し公園自体が夜になると暗いという指摘もありまして、もう少し明るくしてもらいたいとか、さまざまな声があります。そうした声も聞いていただきながら、城北中央公園を多くの都民が訪れて魅力のある公園にしていただきたいと思いますけど、今後の整備についてお伺いいたします。
○五十嵐公園緑地部長 城北中央公園は、さまざまなレクリエーションに対応した健康づくりの場の形成、武蔵野の原風景の創出による緑の拠点づくりなどを整備の方針としております。
既に開園している石神井川の北側は、発災時に園内において円滑な避難や救出、救助活動を支援するため、今後、非常用発電設備を設置し、防災機能の強化を図るとともに、安全・安心な公園づくりを進めてまいります。
また、石神井川の南側は、さまざまな桜を植栽したお花見の広場や川沿いの景観を眺める広場などを整備することにより、明るく広大な空間を創出し、城北中央公園のさらなる魅力向上を図ってまいります。
○河野(ゆう)委員 ありがとうございます。
このパークマネジメントマスタープランにも書いてありますけど、公園でのスポーツによる健康づくりとか、そういった面で、これから公園の多機能利用というのが求められていると思いますので、ぜひこれからも、そういったことも含めて検討していただきたい。
きのう、板橋区長と意見交換をする機会がありまして、ぜひ地域の核となるようなスポーツ施設にもしたいというふうな気持ちを区長もいっておりましたので、ぜひとも、そういったことも含めてお願いしたいと思います。
また、これは質問項目を事前には調整していないですけど、板橋区内にももう一つ、赤塚公園と、先ほどの浮間公園もありますけど、赤塚公園にもいろいろな意見として、駐車場を整備してほしいとかさまざまな声がありますので、ぜひ地元の声を聞いていただきながら、より使いやすい公園整備に努めていただきたいと思います。
次に、鉄道立体化についてお伺いしたいと思います。
私の地元にある東武東上線大山駅付近は、鉄道立体化を目指した大山まちづくり総合計画が板橋区により策定され、駅周辺のまちづくりが動き出しました。
鉄道立体化は、地域の分断の解消や、災害時の円滑な避難など、地域の安全性向上に寄与するため早急に進めなければならない事業であり、区民の悲願でもあります。昨年の九月二十五日に行われました都議会第三回定例会本会議において、私の質問に対して、連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけていただきました。
そこで、東武東上線大山駅付近の立体化に向けての今年度の取り組みについてお伺いしたいと思います。
○相場道路建設部長 都は、昨年九月に、東武東上線大山駅付近を連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけ、その後、直ちに鉄道事業者と協定を締結し、航空測量や鉄道敷地内の測量を開始しております。
平成二十七年度は、国の補助対象事業として、事業範囲や構造形式などの調査、検討を実施いたします。
今後とも、鉄道事業者や地元区と連携を図りながら、鉄道立体化に向け積極に取り組んでまいります。
○河野(ゆう)委員 構造形式を検討するということでありますけど、地元では、圧倒的に地下化をお願いしたいというふうな意見が多いです。というのは、板橋区議会に私がいたとき、立体化調査特別委員会という委員会を設置しまして、平成二十一年に、このシミュレーションとして、地下化のときと高架のときと、それぞれ区の方で調査をしました。
その結果として、まちづくりが地域を分断されてしまうことの解消として、東上線の立体化をするということにもかかわらず、地上に高架化していくときには、最初の上に上げるときの部分で三つの踏切が潰れてしまうということで、除去はされるんですけど、逆に行き来ができなくなってしまうということで、これでは元も子もないと。ぜひ、地下化していただくことによって、その場合は、踏切というか、通行ができなくなるのが一カ所だけと、しかも影響の低い踏切であるというふうに我々は考えていて、商店街や地域の人たちは高架の方がいいだろうということをいっておりましたので、ぜひそのことだけ私の意見として今、表明させていただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(発言する者あり)いや、地下化です。失礼しました。商店街も、地域も地下化がいいといっておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。以上です。
○きたしろ委員 まず冒頭、建設局の人たちに感謝をしたいという御礼を申し上げたいと思います。ようやく古川の調節池があと一年で完成をすることになります。本当に済みません、ありがとうございました。
それでいて、そのときにも土地の用地の買収があったんですよね。でもそれは建設局あるいは都市整備局もそうですけれども、やはり丁寧に、信頼関係を結んだ上で、用地買収というのはでき上がったと私は思っております。
そういった意味で、皆さん方は公僕としての使命感を忘れずにやっているんだなということに心から感謝を申し上げたいと思います。
元お巡りですから、次は命を守るということでやっていきたいと思います。
都立公園は、都市に風格を与え、憩いと安らぎを提供するとともに、発災時には、救援部隊の活動拠点や火災等の危険から都民の命を守る避難場所として重要な役割を果たします。
昨年末、策定された東京の防災プランが目指す世界一安全・安心な都市東京にふさわしい災害対応力を備えるためには、都立公園において、大規模災害時や停電時でも防災機能が確実に発揮されるよう、さらなる充実を図ることが重要であると考えております。
そこで、今後の都立公園における防災機能の強化についてお伺いをいたします。
○五十嵐公園緑地部長 都立公園は、都民を災害から守る極めて重要な都市施設であり、都はこれまで、防災トイレやソーラー式公園灯、ヘリコプター離発着場となる広場等を整備して防災機能を高めてまいりました。
今後は、災害時に停電となっても公園管理所や主要な園路などの照明が機能を発揮し、安全・安心な避難と、昼夜を問わずに行われる救出救助活動を支援するため、全ての防災公園に非常用発電設備を設置するとともに、避難者へ災害情報を提供するデジタルサイネージ等の施設整備を進め、公園の防災機能をさらに強化してまいります。
○きたしろ委員 舎人公園もそういった災害の発電ができ上がるということでございますけれども、そういったことで、皆さん方が都民の命を守るんだという、やはりその気持ちを、担当部署だけではなくて職員全体がその気持ちを持ってもらいたいなというふうに思います。
私がかねてから必要と主張してきた災害時のライフラインの途絶に対応する非常用発電設備を、避難場所等となる都立公園に整備するとのことでありますけれども、これは非常に有効な都市の防災対策であり、着実かつ速やかに整備に当たる必要があると考えます。
そこで、この非常用発電設備の整備スケジュールについてお伺いをいたします。
○五十嵐公園緑地部長 大規模救出救助活動拠点や、オリンピック・パラリンピックの競技会場やライブサイトなどとなる公園から順次整備を進め、平成三十六年度までの十年間で全ての防災公園に非常用発電設備等を設置してまいります。
今後とも、都立公園の防災機能強化の取り組みを通じて、安全・安心な東京の実現に向けて着実に取り組んでまいります。
○きたしろ委員 私の地元の芝公園など多くの都立公園が避難場所の指定を受けています。都民の安全・安心を確保するため、しっかりこの取り組みを進めていただきたい、そしてスピーディーに実現を目指してもらいたいと思います。
ところで、都立公園でも、災害時にヘリコプターの活動拠点となるような広場の改修等が行われてきましたが、ヘリコプターは、災害時の救出救助や緊急物資輸送などの活動に有効な手段です。私の地元の港の芝公園にも、スポーツ施設としてあります野球場がヘリポートとして指定をされているところです。
以前、総務省消防庁の消防防災ヘリコプターの効果的な活用に関する検討会の委員にもなっていました、私の古くからの友人である軍事アナリストの小川和久氏によりますと、防災機能強化として、ヘリスポットと呼ばれるヘリコプターの活動強化拠点の設置も重要であるということを彼から聞いてきました。それは、ヘリコプターの空路というのは、道路上だとか河川の上ということを割と指定されるそうなんです。消防に関する一例ですけれども、公園だけでなく、災害時のヘリコプターの空路となる河川や道路沿いに活用可能な場所を確保することができれば、さらに防災性が高まっていくものではないかと考えます。
中型で四十メートル、四十メートルのスペースがあればいいと。大型になりますと百メートル、百メートル、これはなかなか難しいかもわかりませんけれども、その辺のところを常に念頭に置いておいていただければありがたいなと思います。
今後、東京の防災プランに基づき、世界一安全・安心な都市を目指し、関係各局と連携した多様な取り組みを進めていただくことをお願いして、私の質問を終わります。
○林田委員 何点か質問させていただきます。
まず初めに、山間部での除雪の体制等について伺います。
昨年、平成二十六年二月に、関東甲信越地域を豪雪が襲いました。東京の山間部にある奥多摩町や檜原村では、所によっては一メートルを超える積雪となりました。かつてない想像を超える積雪量で、西多摩建設事務所や地域の建設業者の懸命な努力にもかかわらず除雪が難航した状況は、まだ記憶に新しいところであります。
昨年のこの環境・建設委員会で、私は、平成二十六年の大雪の対応を検証し、今後の大雪災害に備えていかなければならないとの観点から質疑を行い、早急に災害対応能力の向上に取り組んでいくべきだと申し上げました。
ことしも冬季の降雪がありましたが、幸いなことに、東京では大きな被害には至りませんでしたが、建設局においては、道路管理の立場から、いざというときの雪害への対応能力の向上に取り組まれてきたと思います。
そこで、昨年の大雪の経験を踏まえ、除雪体制の強化に向け、今年度どのように取り組んできたのか、お伺いいたします。
○川合道路保全担当部長 降雪に備え、あらかじめ稼働可能な資機材や労力の把握を行っておりますが、今年度は、地元協力業者を前年度比十一者増の二百九十二社体制に強化いたしまして、除雪作業の箇所を事前に定めるなど体制を整えました。
この協力業者の全ての使用車両に建設局の表示を行う一方、都が保有する除雪車二台を走破性の高い新型車両に更新いたしました。あわせて、搬出した雪の置き場所について地元自治体等と調整するなど、連携を強化いたしました。
また、資機材を確保する道路防災ステーションを新規一カ所開設し、計二カ所にふやすとともに、平成二十七年度夏ごろを目途に三カ所目を開設いたします。
○林田委員 昨年の大雪の経験を踏まえまして、東京都の顔が見えないという地元の声に対し、東京都としてさまざまな体制強化を図ってきたということであります。特に、協力会社の使用車両について、東京都建設局の表示をしたと、そんなお話も今お伺いいたしました。
大雪への備えは、依然として油断できない状況ですので、今年度の体制強化に終わることなく、引き続き強化を図ってもらうようお願いいたします。
こうした体制強化に加え、もう一つ重要なこととして、災害等の発災時に現場の状況を速やかに把握するということが挙げられます。特に、気象状況が変わりやすい山間部の道路では、雪だけでなく、台風や豪雨への備えも必要であります。刻々と変わる降雪や降雨の状況を迅速に把握することが、速やかな対応、被害の防止につながるものと考えております。
そこで、多摩山間部の道路において、積雪状況等を迅速に把握するためにどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。
○川合道路保全担当部長 都はこれまで、多摩山間部である奥多摩町の国道四一一号や都道二〇四号など、三路線におきまして五十三台の監視カメラを設置しております。
昨年二月の大雪時におきましても、刻一刻と変化する積雪状況を庁舎のモニターで確認いたしまして、除雪作業や雪崩に伴う通行どめの判断等を迅速に行うことができました。
平成二十七年度は、昨年二月に記録的な降雨があった陣馬街道に監視カメラを新設いたしまして、設置済みの三路線とあわせて監視体制の強化に取り組んでまいります。
○林田委員 大変すばらしいことだと思っております。
監視カメラを設置するということは、私も発災時の迅速な状況を把握するために大変有効だと考えております。引き続き、監視カメラの整備を拡大していただきますよう要望しておきます。
次に、西多摩山間部の道路整備について伺います。
私の地元であります西多摩山間部の道路は、地域住民の生活や産業の振興などに欠かすことのできない社会基盤施設となっております。しかし、ひとたび土砂崩れなどによって通行不能になった場合、避難や救急活動に大きな支障を来すため、地域にとってはまさに命綱であります。
昨年十二月に発表された東京都長期ビジョンの中でも、多摩地域の防災対策の強化として、災害時の代替ルートとなる道路整備を掲げており、梅ヶ谷トンネルや多摩川南岸道路、秋川南岸道路の整備が位置づけられました。本当にありがたいと思っております。今回の我が党の代表質問では、日の出町と青梅市を結ぶ梅ヶ谷トンネルについて、平成二十七年度に事業着手するとの答弁もいただいたところであります。
一方、昨年三月の環境・建設委員会では、現在整備を進めている多摩川南岸道路の城山工区について、平成二十七年春の完成に向け工事を着実に実施していくとの答弁をいただいているところであります。完成まであと少しのところまで来ておりますが、地元では、一日も早い開通が期待されております。
そこで、多摩川南岸道路の城山工区における開通予定について伺います。
○相場道路建設部長 多摩川南岸道路は、地域の生活を支え、観光振興に資するとともに、災害時に集落の孤立化解消を図るなど、国道四一一号の代替路で命の道となる重要な道路でございます。
このうち、海沢地区と棚沢地区を結ぶ約二・八キロメートルの城山工区では、本年五月末の交通開放に向け、トンネル設備や国道四一一号への連絡路など、残る工事を着実に進めてまいります。
城山工区の開通により、既に整備済みの区間と合わせ、約五・一キロメートルの区間でダブルルートが確保されることになります。
○林田委員 開通は五月末ということでございますが、五月三十一日には、奥多摩町が誕生して六十周年を迎える記念式典が予定されておりますので、多摩川南岸道路の新たな区間の完成とあわせて、地元にとっては大変喜ばしい限りでございます。引き続き、多摩川南岸道路の残る区間についても早期整備をお願いいたします。
次にもう一つ、秋川南岸道路の整備について伺います。
本路線の整備も、多摩川南岸道路と同様に西多摩山間部において大変重要な事業であります。昨年十一月の事務事業質疑では、事業化に向けた取り組み状況を確認したところ、檜原村本宿からあきる野市戸倉までの第一工区のうち、一部の区間で年度内に事業に着手するとの答弁をいただいております。また、檜原村にとって、秋川沿いに通る檜原街道は唯一の道路でありますので、秋川南岸道路の早期完成は地元にとって長年の願いとなっております。
そこで、秋川南岸道路の第一工区について、今後の取り組みについて伺います。
○相場道路建設部長 秋川南岸道路の第一工区では、あきる野市荷田子地区で事業に着手し、本年一月に用地取得の交渉を開始いたしました。
平成二十七年度は、引き続き用地取得を進めるとともに、工事に向けた詳細設計を実施いたします。
また、檜原村とあきる野市にまたがる下元郷地区では、早期事業化に向け、関係機関との協議を行い、トンネルや橋梁区間を含む道路の線形を決定し、自然環境調査など必要な調査設計を進めてまいります。
○林田委員 ただいま、檜原村にかかる区間につきましても、事業化に向けた作業が進められていることを確認させていただきました。
先ほどの多摩川南岸道路とあわせて、秋川南岸道路についても事業を推進していただくよう改めてお願いを申し上げます。
最後になりますが、羽村大橋の整備について伺います。
羽村大橋は、羽村市とあきる野市を結ぶ重要な橋梁であることは申し上げるまでもありません。しかしながら、羽村大橋と奥多摩街道が丁字路でぶつかる羽村大橋東詰交差点では、以前、奥多摩街道に右折レーンがなく、終日、車の渋滞がひどく、交差点の改良が望まれておりました。
東京都では、渋滞解消のため、平成十七年度から十八年度に約一億円をかけて奥多摩街道を拡幅し、羽村大橋方面の右折レーンが設置され、車がスムーズに流れるようになりました。しかし、東詰交差点に至るあきる野市内の秋多三・三・九号線が開通したことによって便利になったところですが、あきる野市からこの交差点を経由して羽村方面に向かう車が増大し、朝夕のラッシュ時には再び渋滞が発生するようになりました。
私は、地元の強い要望を受けて、建設局に対し、この東詰交差点のさらなる渋滞対策とあわせて、現在、下流橋だけの架設となって本橋の整備についても、これまで要望してまいりました。その要望が実りまして、渋滞対策にも寄与する本橋が整備されることとなり、都では、平成二十年度から交通量調査や概略設計などを開始していただいたと聞いております。
一方、本橋につながる福生三・四・一二号線は、羽村駅西口区画整理事業の区域内を通過することから、まちづくりと一体となって進めていただく必要がありますが、この土地区画整理事業も、換地計画が定まるなど具体的に動き出してまいりました。
そこで、羽村大橋の整備に向けたこれまでの進捗状況について伺います。
○相場道路建設部長 羽村大橋は、福生三・四・一二号線の一部であり、本路線は奥多摩街道と接続し、さらに新奥多摩街道ともつながるなど、新たな道路ネットワークを形成し、まちづくりにも資する重要な道路でございます。
このため、本橋の整備に向けまして、これまで環境調査や橋梁比較設計などを行っており、平成二十六年度は、橋梁整備とあわせて改良する東詰交差点の交通処理などを検討いたしました。
また、本橋は史跡に指定されております玉川上水をまたぐことから、羽村市や管理者である水道局と史跡の改変範囲や施工方法等の協議を行っております。
○林田委員 まさに羽村、あきる野市を結ぶ大きな動脈となっております羽村大橋の整備に向けて準備が進んでいることがわかりました。
現在、羽村駅西口区画整理事業も、建物の移転工事が始まるところまで進んでまいりましたので、羽村大橋の整備を早期に進めていただきたいと思います。
そこで、今後の取り組みについて伺います。
○相場道路建設部長 平成二十七年度は、環境調査を継続し、希少動植物の保全対策を検討するとともに、羽村大橋と奥多摩街道が新たに立体交差する区間の橋梁設計などを進めてまいります。
また、平成二十七年度内に事業説明会を開催し、用地の取得を行うなど、事業に着手いたします。
引き続き、史跡の改編や河川占用に関する協議を進めるとともに、土地区画整理事業と調整を図りながら、工事の早期実施に向け、積極的に取り組んでまいります。
○林田委員 いよいよ羽村大橋が事業化されることが確認できました。本当にありがとうございます。
引き続き、地元の理解を得るとともに、土地区画整理事業と連携をしながら、羽村大橋の整備を着実に進めていただくようお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山田委員 私からは、道路事業に関して、何点か質問をさせていただきます。
まず初めに、新みちづくり・まちづくりパートナー事業についてお伺いをいたします。
道路は、都民の日常生活を支える最も基礎的な社会基盤として重要な役割を果たしております。私は、多摩地区の発展のためには、多摩南北道路などを骨格とした効率的な幹線道路ネットワークの整備が重要であると考えております。
私の地元の西東京市においても、多摩南北道路五路線の一つであります西東京三・二・六号線、調布保谷線が、本日十二時に、西東京市役所の保谷庁舎付近から西武池袋線を立体横断し、保谷第一小学校までの約一キロメートル区間が、一昨年の東伏見地区の交通開放に引き続きまして、交通開放が行われました。
そしてきょうの交通開放に先立ちまして、今週の十五日に、市長や関係者や多くの市民が参加をいたしまして、交通開放記念イベントが行われ、通り初めが行われたところであります。その際には、中学生のブラスバンド、あるいは、地元地域の商店街の方たちもお祝いとして参加をしていただき、お赤飯が配られたということでありまして、大変盛大な交通開放の記念イベントでありました。
そして、そのイベントに参加をされた多くの皆様から喜びの声が聞かれたところでもありますし、ぜひ最後の全線開通が一部残っておりますけれども、ことしの夏までには開通するというお話であります。ぜひ一日も早く整備促進がなされるよう皆様に期待をし、お願いいたすと同時に、これまでのご努力に心から感謝を申し上げたいと存じます。
一方で、幹線道路の整備とあわせて、地域の道路ネットワークも重要であり、まちづくりを進めていく上で効果のある都道を整備していくことも必要であります。西東京市内の西東京三・四・一一号は、開通した調布保谷線に接続する道路で、沿線には西東京市役所の保谷庁舎や小中学校がありまして、今年度事業が完了したことにより、歩道の整備や無電柱化が図られ、安全性や利便性が向上いたしております。
この路線、西東京三・四・一一号線は、西東京市が新みちづくり・まちづくりパートナー事業として整備を進めてきたものであり、この事業は地元の要望も強く、市が主体となり実施しており、地域のまちづくりや交通の円滑化に大きく寄与するものと考えております。
そこで、新みちづくり・まちづくりパートナー事業の取り組み状況についてお伺いをいたします。
○相場道路建設部長 新みちづくり・まちづくりパートナー事業は、多摩地域のまちづくりに密接に関連し、地元市からの整備要望が強い都道を市と連携協力し整備するものであり、平成二十一年度から二十七年度までを事業期間として、十一市、十八路線で事業を実施しております。
このうち、昨年十一月に完成いたしました西東京三・四・一一号線を含め、これまでに七路線が完成しております。残る十一路線につきましては、平成二十六年度末で用地取得率が約八割となっており、用地取得が進捗している区間から順次、工事を実施してまいります。
引き続き、関係者と一層の連携を図り、早期完成に向け努めてまいります。
○山田委員 事業期間が平成二十七年度までということでありますが、この事業は、地域でまちづくりを行う上で重要な役割を果たしておりまして、市長会でも、平成二十八年度以降も事業中の路線を完成させることはもとより、新たな計画として事業を継続することを熱望いたしております。
そこで、本事業の今後の予定についてお伺いをいたします。
○相場道路建設部長 本事業は、多摩地域における交通の円滑化や歩行者の安全性、利便性の向上など、地域のまちづくりに寄与する大変重要な事業であり、市長会からの要望につきましても承知いたしております。
このため、平成二十八年度以降の事業継続につきましては、事業中路線の進捗状況や地元自治体の意向、まちづくりとの整合などを踏まえ、関係部局と調整を図りながら検討してまいります。
○山田委員 ぜひ平成二十八年度以降も事業が継続できるよう、よろしくどうぞお願いいたしたいと思います。
次に、交差点すいすいプランについてお伺いをいたします。
多摩地域には、幅員の狭い道路が依然として多く残っており、交通集中による渋滞が発生する要因の一つとなっております。渋滞解消のためには、道路ネットワークの充実とともに局所的な対策を実施し、交通のボトルネックを解消することも大変重要であります。
都では、交差点すいすいプランによる整備が行われており、これまでの完成個所では高い事業結果が得られ、大いに評価をいたしております。
そこで、交差点すいすいプランのこれまでの状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
○川合道路保全担当部長 交差点すいすいプランでは、これまで多摩地域を中心に、百十カ所で整備を行い、例えば秋川街道の交差点で通過時間が最大十三分以上短縮されるなど、大きな効果が出ています。
今後、新たに第三次交差点すいすいプランを策定し、渋滞している交差点七十六カ所を対象に、平成二十七年度からの十カ年で整備に取り組んでまいります。
○山田委員 私の地元の西東京市におきましても、渋滞している交差点が多く見受けられるわけでありまして、市民生活にも大きな影響を及ぼしております。その改善が必要であると感じております。
この現行プランに基づきまして、現在、西東京市内で交差点改良事業が進められておりますが、引き続き取り組んでもらいたいと考えております。
そこで、新たに第三次プランを策定するとのことでありますけれども、本プランにおける西東京市内の取り組みについてお伺いいたします。
○川合道路保全担当部長 西東京市内で現在事業中の保谷小前交差点と保谷新道交差点につきましては、引き続き第三次プランに位置づけ、早期の完成を目指してまいります。
また、渋滞調査の結果から、新たに一カ所を第三次プランに位置づけ、西東京市内の渋滞緩和に向け積極的に事業を進めてまいります。
○山田委員 どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
それでは次に、道路の維持管理についてお伺いをいたします。
これまでの発展を支えてきた社会基盤施設を安全な状態で継続的に活用するため、日ごろからはメンテナンスへの注目が高まっております。特に道路は、都民生活や経済活動に直結することから、日々の点検から小さな変化を見落とさず早期に対応することが事故防止につながると考えております。
このため、各建設事務所において日常的に行っております道路巡回点検は、大変重要だと考えます。
そこで、都では、道路巡回点検をどのような体制で実施しているのかをお伺いをいたします。
○川合道路保全担当部長 道路巡回点検は、各建設事務所に配置いたしました巡回点検班により実施いたしまして、全体で三十班体制となっております。この点検は都の直営で実施してまいりましたが、平成十九年度から民間委託を導入いたしまして、現在は約半数の十四班を民間事業者へ委託しております。
この道路巡回点検で異常、破損等を発見した場合には、緊急措置等を行うなど、適切に対処し、事故の未然防止に努めることで道路の安全を確保しております。
○山田委員 道路を良好に保つための日々の道路巡回点検は大変重要な業務でありまして、このような取り組みの地道な積み重ねにより、都民が安心して道路を利用できることであります。
おおむね半数の巡回点検班が民間委託ということでありますが、都の直営班と同様に、管内の地理や道路状況に詳しく、異常、故障を的確に判断できる点検員が望ましいと考えます。地域に精通し、地元に愛着を持っている民間事業者がかかわる方がより安心だと考えるものであります。
私の地元の西東京工区でも、平成二十年度から巡回点検班が民間委託となっておりますが、より安心な維持管理が期待できる、この地元の民間事業者がより活用されるよう、委託制度を運用してもらいたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
最後に、街路灯のLED化についてお伺いいたします。
街路灯は、夜間における都民の安全を確保するために重要な道路施設であります。また、地球環境上の大きな課題であるCO2排出量の削減対策や、さらなる節電対策として、街路灯の省エネ化は極めて重要な施策と考えております。
東京都は、平成二十年度から、都道における既設街路灯の水銀ランプについて、セラミックメタルハライドランプなどの省エネ照明へ転換を進め、平成二十五年度までに完了しております。
近年、省エネ長寿命化の特徴を持つLED照明が急速に普及し、市場の生活道路においても、街路灯、防犯灯をLED化する自治体がふえてきております。私の地元の西東京市においても、今年度、街路灯約一万六千灯をLED化するということが決定をいたしております。
そこで、都における街路灯のLED化の取り組みについてお伺いいたします。
○川合道路保全担当部長 平成二十六年度から、道路照明のさらなる省エネ化を図るため、LED照明の導入に向けた現況調査と課題の整理を行っております。
LED照明は、省エネ、長寿命というメリットを持つ反面、従来のランプに比較しまして光の広がりが少ないという特性を配慮して配置計画を行う必要がございます。このため、平成二十七年度から配置計画等の検討や課題解決に向けた試験施工を進め、既設のセラミックメタルハライドランプの更新時期を勘案し、街路灯のLED化に取り組んでまいります。
○山田委員 そのLED照明の導入に向けた検討を着実に進めていただき、維持管理の効率化にさらに努めていただくことを期待いたしたいと思います。
最後になりますけれども、災害協定ということでお尋ねをいたしたいと思います。
一方、災害時における対策を講じておくことも重要と考えております。二十年前に起こりました都市型地震災害であります阪神・淡路大震災では、建物の倒壊や火災だけでなく、電柱や街路灯が倒れ、夜間における明かりの確保が困難となりました。
被災者の救出、救助や、各施設の応急復旧のため、道路の障害物除去が最優先となりましたが、その後は、生活の安全・安心を確保するため、早期に明かりを取り戻すことも大切であります。このため、東京で地震が発生した場合には、道路における照明についても早期復旧が重要であり、復旧体制を整えるため、行政のみならず、電気事業に精通した民間事業者の協力を得ることも検討していく必要があると考えます。
そこで、発災後における都道の街路灯復旧において、民間事業者の協力を得るため、どのように取り組んでいるかをお伺いいたします。
○川合道路保全担当部長 発災後、道路照明の早期復旧を図るためには、街路灯の保守点検等を担っている民間事業者と平常時から連携し、復旧体制を整えておく必要がございます。
このため、都では、こうした民間事業者団体と災害時の具体的な取り組み内容等について検討を行っております。
今後、この検討結果を踏まえまして、電気事業者や地元の協力業者等との連携強化を図ってまいります。
○山田委員 では最後に、災害時に街路灯を早期復旧するためには、街路灯の専門家である民間の力、特に現場を熟知した地元企業の協力が必要不可欠であります。
ただいま都と民間事業者団体との間で、先ほど申し上げましたけど、災害協定を結ぶなど、今後とも都民の安全・安心のため、官民一体となって取り組んでいただきたいことを要望し、質問を終わります。どうもありがとうございました。
○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野上委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上で建設局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後五時十一分散会
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