環境・建設委員会速記録第十三号

平成二十六年十一月十三日(木曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長野上ゆきえ君
副委員長河野ゆりえ君
副委員長山田 忠昭君
理事山内れい子君
理事きたしろ勝彦君
理事小磯 善彦君
米倉 春奈君
河野ゆうき君
高椙 健一君
大西さとる君
高橋かずみ君
こいそ 明君
藤井  一君
林田  武君

欠席委員 なし

出席説明員
建設局東京都技監建設局長兼務横溝 良一君
次長鈴木 尚志君
道路監邊見 隆士君
総務部長佐藤  敦君
用地部長今村 篤夫君
道路管理部長星野 宏充君
道路建設部長相場 淳司君
三環状道路整備推進部長川嶋 直樹君
公園緑地部長五十嵐政郎君
河川部長中島 高志君
企画担当部長奥山 宏二君
総合調整担当部長梅田 弘美君
道路保全担当部長川合 康文君
道路計画担当部長横井 純夫君
公園管理担当部長桜井 政人君

本日の会議に付した事件
建設局関係
事務事業について(質疑)

○野上委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより建設局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○佐藤総務部長 去る十月二十一日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきますと、目次に十一件の資料の件名が記載してございます。この順番に従いましてご説明を申し上げます。
 一ページをお開き願います。中小河川の整備状況の推移でございます。
 この表は、中小河川の事業費につきまして、平成十七年度から平成二十五年度までの整備延長と決算額、平成二十六年度の当初予算額をあらわしたものでございます。
 二ページをお開き願います。東部低地帯耐震、耐水対策の整備状況の推移でございます。
 この表は、東部低地帯における耐震、耐水対策の事業につきまして、平成二十五年度の決算額及び平成二十六年度の当初予算額をあらわしたものでございます。
 三ページをお開き願います。都市公園の維持管理費、整備費及び用地取得状況の推移でございます。
 この表は、都市公園につきまして、平成十七年度から平成二十六年度までの維持管理費と整備費及び用地の取得状況の規模と金額をあらわしたものでございます。
 四ページをお開き願います。道路補修費の予算、決算額の推移でございます。
 この表は、道路補修費につきまして、平成十七年度から平成二十五年度までの予算額と決算額、平成二十六年度の当初予算額をあらわしたものでございます。
 五ページをお開き願います。歩道の整備状況の推移でございます。
 この表は、区部、多摩部別の歩道の整備状況につきまして、平成十七年度から平成二十五年度までの整備延長と決算額、平成二十六年度の当初予算額をあらわしたものでございます。
 六ページをお開き願います。骨格幹線(主要路線)、地域幹線道路の整備費の推移でございます。
 この表は、骨格幹線道路と地域幹線道路の整備費につきまして、平成二十二年度から平成二十五年度までの決算額、平成二十六年度の当初予算額をあらわしたものでございます。
 七ページをお開き願います。特定整備路線の計画概要と進捗状況(建設局施行)でございます。
 この表は、特定整備路線につきまして、整備計画の概要と進捗状況をあらわしたものでございます。
 八ページをお開き願います。自転車走行空間の整備状況と整備費の推移でございます。
 この表は、自転車走行空間の整備状況と整備費につきまして、平成二十二年度から平成二十五年度までの整備延長と決算額、平成二十六年度の当初予算額をあらわしたものでございます。
 九ページをお開き願います。土砂災害警戒区域等の指定の推移でございます。
 この表は、土砂災害警戒区域等の指定の状況につきまして、平成十七年度から平成二十五年度までの区域指定箇所数と所在区市町村をあらわしたものでございます。
 一〇ページをお開き願います。遮熱性舗装、保水性舗装の整備状況の推移でございます。
 この表は、遮熱性舗装及び保水性舗装の整備につきまして、平成二十一年度から平成二十五年度までの整備状況をあらわしたものでございます。
 一一ページをお開き願います。プレジャーボート等の不法係留の推移でございます。
 この表は、プレジャーボート等の不法係留船舶につきまして、平成十七年度から平成二十六年度までの隻数をあらわしたものでございます。
 以上で、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○こいそ(明)委員 それでは、何点かお尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず初めに、親水性に配慮した河川の整備ということでお願いします。
 親水性に配慮した河川整備でありますけども、私の地元の、いわゆる多摩地域全体でもそうなのでありますけども、貴重な自然に恵まれて、多くの人々がその自然に触れ合う空間が当然点在しているわけであります。川という空間は、その中でも非常に重要な親水環境ではないかというふうに思うんですね。
 私の地元の多摩市を流れる大栗川という川がありますが、多摩ニュータウンとあわせて整備をされて、水害に対する安全性は極めて向上したということはいうまでもありません。
 しかし、いわゆる三面コンクリートブロックで覆われた護岸構造であるために、地域の人たちに親しまれるような、また、環境に配慮した整備が当然望まれてきているわけであります。
 都民にとって、川の河川環境、または、川沿いを散策する中で、ほっとする空間というんですかね、憩いを感ずる空間というのでしょうか、その中でも、このような親水環境に配慮しつつも、安全で快適な歩行空間を創出することも重要だろうというふうに思うのでありますが、そこで、大栗川の今年度の具体的な整備内容について伺いたいと思います。

○中島河川部長 都市において河川は、水と緑に触れ合うことのできる貴重なオープンスペースでございまして、治水機能を確保しつつ、緑豊かで親しまれる水辺空間を創出することが重要でございます。
 大栗川につきましては、護岸のり面の芝張りや桜の植栽、親水護岸の整備を行っておりまして、今年度は、明神橋右岸上下流約二百六十メートルの区間について、来月から工事に着手いたします。
 この工事では、緑化などに加え、明神橋の下を通ることのできる連続した散策路を護岸中段に整備いたします。
 また、川沿いの道路で、通学路となっているものの、道路幅が狭く歩道がない区間におきまして、護岸上部に新たな歩行スペースを設け、子供たちを初めとする歩行者の安全を確保してまいります。

○こいそ(明)委員 今後とも多摩地域の河川が都民に親しまれるように、これからもさらに着実に整備されることを期待し、要望いたします。
 それともう一点、東京都内の路上工事対策についてであります。
 毎年、年末年始または年度末に路上の工事が目につく、私もそういう経験、体験もしておりますけども、声がささやかれます。
 路上工事は、電気、ガスなどのライフラインの維持向上を図る上で必要であることは承知しているわけでありますけども、一方では、交通渋滞など都民の生活に与える影響も大きい。
 平成二十四年の当委員会の事務事業質疑においても、路上工事に伴う交通渋滞の抑制に努めていただきたいと要望したところでありますけども、そこで、現在、都は、路上工事に伴う渋滞対策としてどのような取り組みを行っているのか、伺いたい。

○星野道路管理部長 都は、東京都道路工事調整協議会において平成二十五年度に策定した第四次五箇年計画に基づき、路上工事の平準化や繁忙期である年末年始、年度末における工事の抑制を行い、円滑な交通の確保に取り組んでおります。
 また、インターネットにより都民向けの工事予定情報を提供しておりますが、平成二十五年度からは、区部の三十三路線に加え、鎌倉街道など多摩部の十路線につきましても事前周知を図っているところでございます。

○こいそ(明)委員 路上工事に伴う渋滞対策については、多摩部の路線についてもインターネットによる工事予定情報の提供を開始するなど、都は積極的に取り組んでおられることは理解いたしました。さらに引き続き、路上工事に伴う渋滞対策を進めていただきたいと思います。要望いたします。
 続きまして、南多摩の尾根幹線道路の早期整備について伺いたいと思います。
 なかなかこれ、今までも--渋滞がますます深刻さを増している、渋滞が非常にひどい区間でありますけども、その中でも、ちょっと触れさせていただきますが、東京都は、世界をリードする魅力とにぎわいのある国際都市東京の実現を目標として掲げて、広域交通インフラの強化等を戦略として掲げております。
 こうした中で、東京が世界の都市としての競争を勝ち抜くため、最大の弱点である交通渋滞の解消が強く求められていると思います。
 そこで、平成二十五年の東京の都市計画道路の整備率を見ると、区部では六四%、多摩部では約五九%となっております。事業中の路線延長は、区部が約百四十キロメートル、多摩部が約百二十キロメートルと、整備率の高い区部において事業中の路線が多いわけでありますけれども、私も常々いわせていただいておりますけども、要するに、これは多摩格差であるということがいえるのではないかと思います。
 そこで、尾根幹線道路の早期整備の促進を強く要請する立場から質問を行います。
 この路線については、多摩ニュータウン地域を横断する南多摩の東京西南部、神奈川県境を経て国道一六号や圏央道に至り、また、調布保谷線を経由すると埼玉県にもつながるなど、多摩地域のみならず、まさに東京圏の発展を支える重要な広域幹線道路であるわけであります。
 また、本格的な緊急輸送道路にも指定されています。災害時にも重要な役割を果たす道路であることはいうまでもありません。
 現在、本格的な暫定二車線の形で交通開放されておりますけども、その中でも、放置され続けている、道路中央部分に高さ六メートルを超える残土が、脈々というか営々というか、山脈のごとくつながっております。これは見通しが極めて悪い。後ほどまた触れますけども、災害対策上も極めて問題があるというところであります。
 尾根幹線道路は、既に用地買収を完了しております。中央部分では完了している。道路の整備をまさに待つばかりでありますけども、道路行政が今まで何をしてきたのか、抜本的な道路整備は遅々として進んでいないのも現状であります。
 この間、橋本、相模原などの発展も相まって、尾根幹線道路の渋滞は年々深刻化しており、地域住民にとっては、なぜ用地が確保されているのにもかかわらず整備がいまだ行われないのかと、まことに不思議な状況になっています。
 私はかねてから尾根幹線道路整備の重要性を訴えてまいりましたが、改めて尾根幹線道路の意義と役割について伺いたいと思います。

○相場道路建設部長 南多摩尾根幹線は、都市間の連携を強化するとともに、震災時には迅速な救援、救助活動を支える重要な路線でございます。

○こいそ(明)委員 ちょっと短いね。続けます。
 こうした、今まで抜本対策がまさに打たれてこなかった路線でありますけども、このような状況に風穴をあけたのが、ことし五月の舛添東京都知事の、尾根幹線道路と多摩ニュータウン再生へ向けての一歩となった視察でありました。
 とりわけ尾根幹線道路の視察では、雨が降る中、知事が多摩ニュータウンの諏訪四丁目団地地先の、まさに尾根幹線道路でありますけども、ガラまじりの残土の上に立って、用地が確保されているにもかかわらず整備がされずに放置している状況を、その後、知事みずからも語っております。
 知事は、現地の記者会見で、南多摩尾根幹線は直ちに整備促進するよう検討を指示したいと述べております。それを受けて、私は、東京都議会第二回定例会の一般質問で尾根幹線道路の整備促進について質問いたしましたときに、知事は、多摩ニュータウンの再生を実現する、さらに、前都技監でありますが、尾根幹線道路の早期事業化に向けて積極的に取り組むと答弁をされております。このことの認識について伺いたい。

○相場道路建設部長 知事が、南多摩尾根幹線道路のようなネットワーク上重要な幹線道路を一日も早く完成させるべく整備を進めていきたいと思うと発言されたことを重く受けとめ、現在、都市整備局が事業化に向けた構造形式に関する検討などを行っているところでございます。
 今後とも、地元市の理解と協力を得ながら、関係局と連携し、事業化に向けて積極的に取り組んでいきたいと思っております。

○こいそ(明)委員 先ほど申し上げましたように、こうした知事や都議会の動きに対して、地元の--これは四市といいますか、かなり連綿とする道路形成するネットワークでありますが、とりわけ中心部、ニュータウン再生の中心ということになる多摩市でありますけども、地元多摩市は歓迎の意向を示しながら、その具体的な行動として、二年前になりますか、市議会の全会一致をもって尾根幹線道路の整備促進の意見書を提出しております。
 また、知事視察、私の本会議質問後に、ことしの十月になりますけども、十月六日に、私と多摩市議会の自民党の議員団と一緒に、知事宛て、そしてまた関係局長に対して、尾根幹線道路の早期本格整備の要望書も手渡させていただきました。
 さらに十月二十二日に、私と多摩市長が、建設局の都技監に対して、直接、尾根幹線道路の整備の促進要請を行ったところであります。
 そうした一連の真剣な要請を受けて、建設局としては早期整備に向けた検討を重ねてきたと思われますが、具体的な検討内容について伺いたい。

○相場道路建設部長 繰り返しのご答弁になりますが、現在、都市整備局が事業化に向けた構造形式に関する検討などを行っているところでございます。

○こいそ(明)委員 建設局長は東京都技監であり、すなわち、建設局と都市整備局を全体的に責任を持つ立場でありますから、都技監からお答えいただいても、これはよろしいかなと思っています。
 続けますけども、これはあらゆる場でお話をされておりますけども、知事が早期整備の必要性を判断している尾根幹線道路に対して、地元の私たちもスピード感を感じないんですね。淡々とルーチンワークのように作業しているように見えてならないというか、これはどういうことなのかということですね。極めて問題ではないかと。そう見えるような実態は極めて問題ではないかということです。
 ことし九月に公表された都の長期ビジョンの中間報告では、二〇二〇年のオリンピックで来訪する国内外の人々に多摩ニュータウンの再生の現場を見てもらうこととされ、都営住宅では、一部の建てかえを二〇二〇年に完成させるため、既に現場にもう入っています。
 ついては、尾根幹線道路の早期整備も、少なくとも、オリンピックの年度に向けて速やかに着工し、二〇二〇年にある程度の形ができていると私どもは考えておりますけど、これについてどうでしょうか。

○相場道路建設部長 南多摩尾根幹線につきましては、昭和五十一年三月と平成十四年六月に、多摩市議会により、尾根幹線の中央部分についての自動車専用道路計画は再検討し、過去の経緯を十分に踏まえた道路構造等の計画作成を図るように求めた意見書が知事に提出され、平成十八年に第三次事業化計画の優先整備路線から外れた経緯がございます。
 昨年四月、多摩市議会より、全会派一致で南多摩尾根幹線整備の積極的推進に関する意見書が知事へ提出されましたことから、改めて整備を再開できるよう、関係局が検討を進めているところでございます。
 今後とも、地元市の協力を得ながら、関係局と連携し、事業化に向けて積極的に取り組んでまいります。

○こいそ(明)委員 今、五十一年というお話ですよね。私も都議会に来て、平成九年ですから、今、五期目になります。その間、私は一貫して尾根幹線道路の整備促進を訴えてきました。それとともに、外したというけど、何とか第三次道路整備計画にはのせてもらいたいと。
 その中で、当時は、もう本当に住宅の際というんですかね、ぎりぎりのところを通る、これを何とか少し戻してもらえないかというのが地元の願意だったと思うんです。それは現実になりましたね。いわゆる住宅の際の道路ではなくなりました。
 そういう大きな変化の中で、五十一年のときの状況を今さら引きずっていると私は思いませんけども、さまざまに地元から、議会から、団体から、要請が間違いなく繰り返し繰り返し上がっていることはご案内だと思うんですね。地元の議会も全会一致で、まさに要請がしっかりと上げられてきていると。地元だけではありませんけど、とりわけ地元はもう固まっていますよ、はるか前に。
 私も繰り返し繰り返しやってきたつもりだ、この問題についても。しかし、全然進まない、一向に。意味がわかりませんね。
 その中で、尾根幹線道路は、先ほどいいましたけども、既に用地買収はほとんどできています。用地買収はできているというか、ほとんど多摩市域では用地買収しなくていいところですね。もう完了し、側道では交通開放がされている。
 幅員を広げない--道路工事、アセスの問題がいろいろあるかもしれないけども、どうなのか。尾根幹線道路の整備を行う際にアセスが必要だと、この中でもありますけども、その根拠性も教えていただきたいと思いますけども、アセス等を理由とした尾根幹線道路の完成時期をずらす、引き延ばすような感じが見られてならないという声も出てきております。これについてどうなのでしょうか。

○相場道路建設部長 多少繰り返しになりますが、本路線の概成区間につきましては、現在、都市整備局で構造形式に関する検討を行っているところでございます。
 都市計画変更が必要となった場合、環境アセスの手続は、東京都環境影響評価条例の規定及びその趣旨に基づき都市整備局の所管となり、建設局は、都市整備局からの依頼により、現況調査や資料作成などを協力することになります。
 現在、事業化に向けた検討を行っているところであり、現時点ではまだ完成時期を明言できませんが、今後、早期事業化に向けて取り組んでまいりたいと思います。

○こいそ(明)委員 アセスをかけるといっても、例えば、今の掘り割り構造でいく場合はアセスはかけなくていいですね。計画変更もしなくていいわけですよ。そういう検討、選択肢というのはどうなのか。
 さらに、今、アセスは都市整備局というお話があったけども、これに対して、建設局が出すわけですね、それ。ということは、建設局がかなりの意思、意向をあらわすことができるわけですよね。こっちから出すわけだから。金は建設局が出すわけだから、全く関係ないということはない。
 こういう中で、私は、これはまた繰り返して申しわけないけど、またいうかもしれませんけど、東京都知事が早期にやりましょうということを表明している、あらゆる場で、本会議でも。我々はやるべきだという話をしている。あらゆる形で、地元市長も含めて、議会も含めて促進すべきだといっている。これは早期なんですよ、早期。できるところから始めていきましょうということですよ。
 きょう、実は私、この質疑をする前に、十一時ぐらいだったかな、知事と話しました。どうも知事がいっていることと局がいっている対応は違うんじゃないかと。知事は早期ですよねと。そのとおりと。できるところはやるんですよねと。そのとおりと。いや、もっといろんなことをお話しされていましたよ。
 我々は与党ですから、知事がこれをやるんだということと地元が一致結束してこれを推進していこうというところになったら、私はこういう時間でもいいますよ、それは。与党なんだから、俺たちは。はっきりいって。あなたたちは権限もあるし、いろんな認可権、権限を持っているかもしれない。だけど、我々だって民意を代表してきているんだよ。いろんな流れで我々もいい続けてきているんだよ、はっきりいって。
 何か知らないけど、早期が早期ではないでしょう。何か知らないけど、外堀を埋めよう埋めようと、外堀を埋め始めて、結果的には、相当先の事業認可で、完成がはるかかなたみたいなことを平気で書く。だって、事業局が持って行かなかったら、政策推進局の方は受け取りますよ、それ。
 そういういろんなことをしながら、何で知事がいっている早期着工、早期整備ができないのかどうなのか、答弁くださいよ。

○相場道路建設部長 都市計画変更が必要となった場合には、環境アセスの手続は、条例の規定及びその趣旨に基づき都市整備局の所管となります。建設局は、都市整備局からの依頼により、現況調査や資料作成などを協力することとなります。
 本路線の概成区間につきましては、現在、都市整備局で構造形式に関する検討を行っているところでございまして、関係局と調整の上、判断されることとなります。

○こいそ(明)委員 私は事業に協力をする立場なんです、はっきりいって。皆さんと一緒になって、いいまちをつくっていきたいと思って、同じなんですよ。何でこうも、ここに来ていろんな動きをするのかよくわからないけど、私には全然よくわからない。
 先ほどいったけども、知事がやるといっているんだから。きょうだって、午前中にいっていますよ、できることをやると。だけど、なるたけ、なるたけ、早期整備をするということがなるべく早くになって、なるべく早くが普通の整備になって、だって、今お話ししたのは普通の整備ですよ、これははっきりいって。緊急性も何も感じないね、私は。今のお話をずっと聞いていても。
 私たちは与党だよ、はっきりいって。何でこれがかみ合わないんだ。そして、何でこの質疑の前で答弁調整もできないんだよ。そんなばかなことあるか、そんなの。都技監、答弁してくださいよ。

○横溝東京都技監 南多摩尾根幹線につきましては、多摩ニュータウン地域の交通の円滑化のみならず、調布保谷線と接続し埼玉県へ至るなど、都県境を越えた道路網の一翼を担う都市間連携を強化する大変重要な路線であると認識しております。
 こういう中にありまして、過去の経緯をひもといてみますと、もともと都市間に接続する道路は、地下方式とかいう形で真ん中を通過していく大きな道路としてつくり、多摩ニュータウンエリアにつきましては、側道として別の道路をつくって整備していく形になっておりました。
 こういう中にありまして、多摩市のある地域が大反対運動を起こしまして、都市計画局時代に地元説明会をやったときには、学校の教室から靴を投げ出して当時の課長が逃げ出すようなことまでやったということで、大変、地域で大反対運動があった場所でございます。このために、長い間、尾根幹線整備がとまっていた経緯がございます。
 こういう中にありまして、こいそ都議からも先ほどお話がございましたように、大変ご熱心に地元を説き伏せ、この路線の整備に邁進されたということの中で、今回、整備の方向を前向きに進めていこうという話が出てきてございます。このために、この間も、こいそ都議と多摩市長を含めて、私どものところに早期の整備促進のご要請に来られました。
 こういう中にありまして、先ほどお話ししたように、構造形成が、現在、掘り割り構造と側道形式になっておるものをどういう構造形式にするのか、平面構造にするのかどうかということの検討を行った上で、これを事業化せざるを得ない。車線数もどういうふうにするのかということについても決めなきゃいけない。
 この作業につきましては、残念ながら、側面的な支援は我々は一生懸命やりますが、その手続、決定は都市整備局の所管でございます。(「だって、自分が管轄しているじゃない」と呼ぶ者あり)いや、とりあえず都市整備局の所管でございます。
 こういう中にありまして、こういうものにつきましては一生懸命やっていくというのは、先ほどお話ししましたように、非常に重要な路線でございますので、やはり魅力あふれた多摩地域を実現するためにも、都市整備局、地元市と一層連携を図りながら、こういう広域ネットワークにつきまして積極的に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

○こいそ(明)委員 今、東京都技監からお話ししていただきましたけども、確かにそれは、先ほど私がいったけども、際ですよ。団地のもうぎりぎりといっていいぐらい際に四車線以上のものをばんばんつくられたら、これはどうなるかというのは当たり前の話、はっきりいって。こんなのは当たり前ですよ。それをもう少しこっちに振ってくれということでやったわけじゃないですか、これ。緩衝帯がばっちりできたんです。
 その後において、慢性的渋滞が日増しに上がる、さらには、緊急輸送道路でありますから、当然、救急車両も消防車両も、あらゆる緊急車両が通過する。今は通れません。
 そして、多摩市は、ここのところちょっと落ちついていますけども、連続放火事件、七件ですよ。空き家の放火を入れて七件だ。連続放火事件のとき、あそこは通れないんだ、はっきりいって。緊急輸送道路に指定しておきながら、尾根幹線道路、通れないのか。それで俺たちは、にこにこ笑ってそうですか、構造を変えるから待っていてくれ、リニアモーターカーが走るまで待っていてくれと。待てるわけないじゃない、そんなのはっきりいって。人の命もかかっているんだよ。
 続けますけど、本年になって残土を搬出したという話は聞いていますけども、これは建設局内部の事務所、あそこは南東建があるけど、南東建だけじゃないね。そこの土の仮置きをしていたところですよね。
 これは、私は知事に直接聞いたけども、知事がいっているのは、諏訪、永山にもともと積まれていたガラまじりの残土を搬出と。
 建設局がこのたび搬出しようとした残土は、知事がいっている場所とも全然違うんじゃないかと思うんだけども、このあたりはどうなのか。

○相場道路建設部長 南多摩尾根幹線の中央部分にあります土砂の大半は、昭和四十年代から始まりました多摩ニュータウン開発によって発生したものであります。
 また、そのほかに、委員お話しのように、当局などの工事で発生した土砂を一部区間で仮置きしております。
 当局が仮置きした土砂につきまして、約九千三百立方メートルを本年九月から撤去しており、さらに約八千立方メートルを年度内に撤去する予定でございます。

○こいそ(明)委員 それは、どこからか持ってきて積んだのを仮置き場にして、また戻すだけじゃない、そんなの。そうじゃないよ、私がいっているのは。ガラまじりの残土を何とかしてくれというんだよ。
 それこそ、車が走っている、見通しだって、真っすぐじゃないから、こうなっているわけじゃない。そこのところにわあっと積んであって--あの地域だって百二十ミリぐらいの集中的な雨が降っています、何回も何回も。連続の大雨だって続いているわけだ。地盤が緩むんだよ、地盤が。そのときに、見通しも悪くて、積み上げられたガラまじりが一気にそこに落ちてきたらどうなるの、はっきりいって。皆さん、そういうことも少しは考えてよ。私は何回も指摘しているけど、全然動かない。そうじゃないでしょう。
 本来やるべきところの箇所というのは、今、私が申し上げたこういう場所じゃないのか。ガラが入っているんだから。コンクリート片が入っているところが結構ありましたよ、ちょうど一番上に上ったら。かなり高いねなんて知事もいわれていたけども。ガラがまじっている。それがもし、そういう地盤がどんどん緩んできたときに崩落しないといえますか。
 絶対崩落しないといってくれるんだったらいいよ、一筆くれるんだったら。そうしたら、私、地元で配るから。安全対策というか、その対策をしっかり講じていますよ、全然問題ないんだといい切ってもらえるんだったら、それはいい切ってよ。我々は心配でたまらないんだよ。
 だから、私は、地元からもこういう形で都議会に出させてもらっているから、地元の声をしっかりいわなきゃ、おまえ何をやっているんだと。当然、皆さんだってそうかもしれないけど。だから、こういう話もしっかりいわなきゃしようがないんだよ、はっきりいって。
 私だって真剣にやっているんだよ、このことも。ガラ、何とかしてくれよ、残土。もう一回、答弁。

○相場道路建設部長 残土につきましては、道路に流れ出ないような傾斜をつけて盛り土をしてございます。敷地は管理柵で囲い、年一、二回草刈りを行うとともに、監察車によるパトロールを週一回、巡回班が週二回パトロールを行うなど、不法占拠や不法投棄などがないように維持管理をしております。
 現在、都市整備局が本線整備の方針について検討を行っておりまして、土砂の撤去につきましても、この検討結果に基づき適切に対応してまいりたいと思います。

○こいそ(明)委員 ぜひ当該のところをお願いしますよ。何回もいって申しわけないけど、やっぱりこれは知事の発言、行動から動いている話なので、それに基づいて--まだ続けますけど、残土は何とかしないといけないと何回かいわれていますね。これは知事ですよ。
 それと、知事の答弁や東京都長期ビジョン中間報告を受けて、都市整備局が、都営住宅の建てかえについて、もう住民説明に入りました。早いね、そっちの方が。当然、多摩市も全面的に都営住宅の建てかえに協力する意向だと聞いています。
 都営住宅の建てかえは、尾根幹線が早期に整備されることを前提として、尾根幹線道路沿いの沿道の土地利用転換と歩調を合わせて計画を立てると聞いています。都営住宅と多摩市が多摩ニュータウン再生に向けて横断的な協力体制をとっている中で、道路の所管である尾根幹線道路の整備だけが手つかずであっていいのかということであります。
 そして、次に行きます。先ほどガラの話をいいましたので、これはもうぜひ、重ねて強く強く要望します。
 尾根幹線道路を早期に整備しなきゃならない。沿道における土地利用転換による商業系の誘致も、相模原などの周辺地域におくれをとってしまう。
 きょうも九都県市の会議があったそうですね。相模原市長と東京都知事もお話をされて、お互いに、うちはこうやる、うちはこうやる、一緒に頑張りましょうという話をいわれたそうでありますけども、ところが尾根幹線は手つかずだね。
 多摩ニュータウンの再生は、高齢化の進行、若年世代の流出、住宅団地の老朽化、バリアフリー対策のおくれなど多くの問題が凝縮しており、これを解決するために、コンパクトシティーを目指したまちづくりが軌道にいよいよ乗り始めたところであります。
 都営住宅の建てかえ等、他の事業と連携を図りながら再生を進めていくべきであり、尾根幹線の道路事業をこのようなペースで進められることは極めて遺憾であります。多摩ニュータウン再生の旗印のもとに同時並行的に進められている他の事業と連携をとりながら、尾根幹線の整備を当然早期に進めるべきではないかと思います。
 尾根幹線道路のおおむねの完成時期は、やはり二〇二〇年を目標とすべきだと思いますが、このあたりの見解もお願いします。

○相場道路建設部長 繰り返しの答弁になりますが、現在、事業化に向けた検討を行っているところでございまして、現時点では、まだ完成時期を明言できませんが、今後とも、地元市の理解と協力を得ながら、関係局と連携し、早期事業化に向けて積極的に取り組んでまいります。

○こいそ(明)委員 もうちょっとやらせてもらいますけど、尾根幹線の整備でありますけども、今の話を聞いていると、一般的なスケジュールなんですよ。本当にゆっくり。しっかりやっていくという一つの話だけども、早期整備なんて全く響かない。一般的なスケジュールで道路整備を行おうとしていることは本当に理解に苦しむ。
 リニアが開通する二〇二七年に尾根幹線道路が整備され、それから沿道土地利用が開始されても全く遅いんです。皆さんと都市整備局の誰々さんが持って行った資料、あれを見ました。私も政策局からもらって。ひどいね、全くひどい。まちづくりをどう考えているのかなという感じがしました。
 この建設局のスケジュールには、これは都市整備局が絡んでいますけども、道路沿道におけるまちづくりの観点が欠落しているといわざるを得ません。リニア開業に向けて、相模原や橋本では、既に再開発や区画整理が大がかりに実施され、商業、業務の集積が極めて着実に行われております。その波にのみ込まれずに、リニアのもたらす影響を橋本、相模原と享受することも、東京都側としては必要じゃないか、大命題ではないかと。尾根幹線道路がリニアが開通する二〇二七年に整備されても、それから沿道の土地利用を開始したのであれば、間違いなく今、申し上げた地域におくれをとってしまい、挽回はかないません、はっきりいって。
 少なくともリニア開業の五年か六年前には尾根幹線道路の整備がおおむね形づくられる、尾根幹線道路の沿道で豊かな土地利用が開始される中で二〇二七年のリニア開業を迎えることこそは、東京都にとっても千載一遇のチャンスになるのではないか。知事判断を生かして、私はやっぱりオリンピックまでに尾根幹線の整備をおおむねできるように最大の努力をし続けるべきではないかなと、これは要請も含めて思います。
 先般、知事がロンドン視察に行き、ロンドンでは、オリンピックを機に都市力を飛躍的に高めたといっております。それに倣って、二〇二〇年の東京オリンピックを契機として、東京を世界都市として成熟させようと知事も頑張っている。世界一の都市というのは、これは自民党の政策ですよ。
 長期ビジョンで都が尾根幹線道路の早期整備を掲げる中で、建設局としては、尾根幹線の整備促進に向けて万策を講じる考えがどうなのか、伺いたいと思います。--東京都技監がやってよ。

○横溝東京都技監 先ほどもお話し申し上げたとおり、南多摩尾根幹線については、広域的な連携をとるための大変重要な道路だと認識しております。
 ただし、本線につきましては、掘り割り構造という形になっておりまして、立体構造でいくと。それから、側道がございまして、側道は地域道路として今、決定をされています。
 こういう中にありまして、現在、都市整備局の方で、その構造形式、例えば平面構造にする、そういうことについて今、検討している最中でございます。それをもしも変更する場合には、環境アセスメントの手続が必要でございます。そういう手続を経た上で全線として整備される形になってまいりまして、その整備の主体となるのは建設局という立場でございます。
 したがいまして、私どもも、構造形式等について、都市整備局と一緒になってしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。

○こいそ(明)委員 いずれにしても、あえて何でこれだけやっているかといったら、やっぱり局長が東京都技監だからよ。いろいろな面で、両局の圧倒的な力を持っているじゃないの。さまざまに最大の力を持っているじゃないの。都市整備局の方でやれよ、都市整備局はこうしろよといったら、彼らは動きますよ。何で動かないのかなと。
 それから、今、調査をするといったけど、先ほど申し上げたように、要するに、都住側の方はもう入っていますよ。これから地元説明に入る。それで、こちら側の方はまだ全然だ、道路側の方は。何で入らないのか、入れないのか。
 調査ぐらい、じゃあ来年からと。できないことを私も所管部の方と話したら、これはできるんですね。できるといっていましたよ。何で指示しないのかなと。できることからやりましょうとみんないっているのに、何でできることからやらないのかなと思えてならないね。これは本当に不思議だね。
 予算だって一千万だそうじゃないですか、この調査に要する費用というのは。担当者がどうする、どうするとはいっていましたけども、これだけの大事業をやる中で一千万は、私たちの感覚としては高いかもしれないけども、しかし、どうなのかなという感じもしますね、このぐらいの支出は。
 都市整備局は、都営住宅の建てかえを実施し、二〇二〇年までに一部を完成させるスタートを切った。二〇二〇年ですよ。また、URも先般、多摩ニュータウンで団地再生と医療拠点の整備を始めるとアナウンスをしました。こうした多摩ニュータウン再生の動きと歩調を合わせて--こういう動きは、実は全国から注目をされつつありますね。いろいろな雑誌にもどんどん出始めた。これは、多摩地域だけじゃない、東京のやっぱり大きなインパクトが出ると思う。
 尾根幹線道路を、いわゆる多摩ニュータウン再生の動きと歩調を合わせて、オリンピックまでに一定の形をつくり上げていく。知事や前都技監も答弁をしていただいたように、尾根幹線道路の整備促進を積極的に推進することにつながるのではないかと思うんですね。
 今、都技監からまたお話を聞こうと思ったら、ダブっちゃったから、これはいいです。
 冒頭で述べましたように、尾根幹線道路は、南多摩の背骨だけではなくて、この広い多摩地域の自立にとって必要不可欠な道路路線です。多摩地域における交通のかなめとなる背骨がない中でオリンピックを迎えることはどうなんだということですよ、はっきりいって。今度は幾らコンパクトにまとめる、まとめるといっても、これは東京オリンピックじゃないですか。今の計画でいくと、何か皆さんのお話を聞いていると、オリンピックってという話だな。オリンピックまでに何とか形を整えてくださいよといっても、何か知らない、一般道路整備みたいな話ばかりする。
 構造の問題だって、掘り割り構造でなぜ悪いんだよ。あれは幾つかの要因があったけども、環境基準をクリアするための一つの要因、要素でもあったわけでしょう。だったらいいじゃないの、環境配慮で。都市計画の変更をしなくて済むんじゃないの、これ。そういう選択肢はどこにあるのかなと。
 早くやろう、早くやろうじゃない、一般道路整備みたいに。さっきからいっているとおりに、中央部分というのは買収しなくていいんだから。やり方はいろいろあるはずなんだ、はっきりいって。調査だってすぐ入れるはずなんだよ、これ。何で入らない、何でやらせない。不思議でしようがないね、私は。
 この尾根幹線でありますけども、沿道におけるまちづくりを充実させ、魅力ある多摩ニュータウンに再生された姿で二〇二七年のリニア開業を迎えるシナリオを守ることは重要じゃないですか。リニアが開通して、相模原、橋本の方にどうぞどうぞという道路をつくることがどうなのかということですよ。だって、今の計画を見ればそうじゃないですか。両局で持って行ったあの文書にそう書いてあったよ。
 そういう中で、しっかりやっていくという、このチャレンジが、多摩の発展だけじゃなくて東京全体の発展につながり、日本の国際競争力を強めるんじゃないですか、はっきりいって。何でも後、後。それだけのもっともらしい理由は確かにあるかもしれないけど、早くやる理由は全然出さないじゃない。
 建設局が、知事や都政が目指すべき方向を真摯にやっぱり受けとってほしいね。そして、実現することこそ、私は重要ではないかと思いますよ。今の新しい知事は、そう明確にいっているんだよ。だって、私と話したのもきょうだもの。明確にいっていましたよ。
 私たちは、さっきからいっているように知事与党だよ。皆さんと一緒になって都政を推進していく立場じゃないの。時にはパートナーになることもあるんじゃないの。一緒になっていいまちをつくっていく、東京をつくっていくという思いは同じじゃないの。なぜこれがこうなるかは、私は五期やっていたけど、本当にわからない。
 そして、これだけが最後の最後まで答弁調整が、きょう、私に、午前中、電話も来ない。全然この部分については腰が引けちゃっているんだよね、何か知らないけど。
 知事がいっているということの認識と、長年、与党の議員としての立場でも繰り返しいっていることという認識をやっぱり持っていただきたいな。
 最後に、都技監お願いします。

○横溝東京都技監 繰り返しますが、南多摩尾根幹線につきましては、多摩ニュータウン地域の交通の円滑化のみならず、調布保谷線と接続し埼玉県へ至るなど、都県境を越えた道路網の一翼を担い、都市間の連携を強化する重要な路線であるということは認識してございます。
 ただ、構造形式等の変更等につきまして、所管の局があるわけでございますので、しっかりと伝えてまいります。

○こいそ(明)委員 都技監がやれといえば、できる話だよ、こんなこと。はっきりいって。ぜひお願いしますよ、本当に。強く強く要望させていただきます。早期完成、早期整備。これはもう、あの地域だけじゃないですよ、オール三多摩、東京全体の話なんだから。強く強く要望します。
 次に、あと二点。
 府中スマートインターチェンジの整備について、現在の進捗状況と開通時期について伺いたい。
 それから、鶴川街道、多摩三・四・一五号線における事業中区間の進捗状況を伺いたい。

○横井道路計画担当部長 府中スマートインターチェンジについてお答えさせていただきます。
 府中スマートインターチェンジ整備にかかわる工事は、中日本高速道路株式会社、東京都、府中市の三者で行っておりますが、このうち都道と府中市道の工事は年内に完了する予定でございます。
 また、中日本高速が行う本体工事につきましては、本年九月に、開通に必要な全ての工事契約が整い、その工事工程を調整した結果、来年三月に開通の予定でございます。
 引き続き、開通に向けて着実に進行管理を行ってまいります。

○相場道路建設部長 多摩三・四・一五号線の進捗状況でございますが、現在、神奈川県境から約一・八キロメートルの区間におきまして、幅員約九メートルの現道を二十メートルに拡幅する事業を実施しております。既に約五七%の用地を取得し、若葉総合高校入り口交差点付近につきまして、右折レーン設置工事の契約手続を進めております。
 引き続き、残る用地の取得に努めるとともに、早期に事業効果が発揮されるよう、着実に工事を推進してまいります。

○こいそ(明)委員 そこで、多摩三・四・一五号線の未着手区間の事業化に向けた都の見解を伺いたいと思います。

○相場道路建設部長 多摩三・四・一五号線のうち、未着手の百村区間につきましては、緊急輸送道路の機能強化や安全で快適な道路空間の確保等の観点から、早急な整備が必要であると認識しております。
 また、先日、稲城市から、本区間の都施行による整備につきまして要望書が提出されたところでございます。本区間は、沿道まちづくりと一体となって整備を進める必要があり、稲城市の協力も不可欠であると考えております。
 今後、本区間の整備の必要性を踏まえ、都市整備局や稲城市と調整を行い、都施行路線として早期事業化を図ってまいります。

○こいそ(明)委員 特に尾根幹線関係について時間を割かせていただきましたけども、極めて私も、東京都議会議員になって、一貫してこの問題に取り組んできました。いよいよ動いたな、いよいよ動き始めると、地元もそうでありますけども、非常に強い期待感を持っております。
 そういう中で、私も地元の議員として、やっぱり使命がそこにあるという思いの中で、大変失礼なことを申し上げたかもしれませんけども、これはまさに多摩地域の、東京の本当の骨格幹線道路として、また、周辺道路、それから周辺全体に必ず供することになってまいりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 また引き続いて、予算の時期にこれを取り上げさせていただきたいと思いますけども、よろしくお願いいたします。

○小磯(善)委員 私からは、河川整備、公園、そして道路ということで質問をさせていただきます。
 まず河川整備、町田市を流れております境川でございます。境川という川につきましては、東京都と神奈川県の境を流れるということで境川と。また、その境川は、神奈川県と東京都を流れているということで、この下流部分については神奈川県の管理で、中流は東京都の管理、そして、上流はまた神奈川県の管理という形になっているわけでございます。
 東京の管理区間においては、東京都の方で一生懸命、事業を推進していただいて、いわゆる河道の整備についてはほぼ済んでおります。ただ、川はやはり下流から整備をしないといけない。上流を河道整備して思い切り河川水を流して、下流の方が整備されていないと、下流の方が洪水、溢水をしてしまうということで、下流側の整備を待たなければならない、そういうことでございます。
 そんなことで、東京都の管理区間の境川については、河道の整備はできているんだけれども、神奈川県の方で溢水してはいけないということで河床掘削ができない、河床を掘ることができないという状況でございます。
 そういう中、私もずうっと、この--平成二十年の八月に時間百ミリを超える豪雨がありまして、町田市の東京都管理区間でも、そういったことで境川が溢水をしたわけでございます。それ以来、その前からもずっと訴え続けているわけでございますけれども、たびたびこの境川のことについては質問を重ねてきたわけでございます。
 十月には二回台風が来襲して水防団待機水位をやはり超えるなど、早期の治水安全向上が望まれているところでございます。
 私はかねてより、下流、神奈川県の整備促進も、もちろんこれは東京都から神奈川県にしっかり訴えるべきだということをいっていました。しかし、それも大事だけれども、東京都管理区間で調節池の整備などさまざまな工夫をして、東京都でできることは積極的に進めることが必要と、そのような主張をしてきたわけでございます。
 そういう中で、東京都が平成二十四年に新たな整備方針を策定して、目標整備水準を、これまでの一時間に五十ミリの雨に耐えられる川という目標から、多摩部においては時間六十五ミリに引き上げるということになりました。
 この境川では、目標整備水準の引き上げに対応する新たな調節池を先行して整備して、下流の整備を待たずに、都の区間の安全度を早期に向上させるということを打ち出したわけでございます。まさしく私がこれまで主張してきた内容でありまして、これまでの都の努力を大いに評価するとともに、一日も早くこの計画が実施に移ることを期待しているところであります。
 現在、都は、目標整備水準の引き上げを反映した河川整備計画を策定中であり、九月にその原案が公表されたところであります。
 そこで、河川整備計画策定の意義と策定までの今後のスケジュールについてお伺いいたします。

○中島河川部長 河川整備計画は、計画的に河川整備を実施すべき区間につきまして、河川法に基づき河川管理者が定めるもので、おおむね二十年から三十年後の目標と、それに向けた具体的な整備内容を明らかにいたします。
 境川水系の河川整備計画につきましては、管理者である東京都、神奈川県及び横浜市が共同で策定中でございます。
 これまでに原案を作成、公表し、パブリックコメントを実施するとともに、学識経験者の意見聴取を行ったところでございまして、今後、関係市長への意見照会を行った上で、年度末に策定する予定でございます。

○小磯(善)委員 目標整備水準のレベルアップを実行に移す上で必要不可欠な法定計画でございます。新たな調節池の整備に向け、着々とこの作業が進んでいるということを理解したところであります。
 河川整備計画の内容についてでありますけれども、河川整備計画原案に示されている計画対象期間の設定の考え方と目標とする降雨への対応方法についてお伺いをいたします。

○中島河川部長 境川の河川整備計画の対象期間は、おおむね三十年としております。これは、本年六月に改定した豪雨対策基本方針などと整合を図り、中期的目標として設定したものでございます。
 また、目標降雨である年超過確率二十分の一の降雨、これは一年の間に二十分の一の確率で降る強さの雨ということでございますが、それへの対応につきましては、豪雨対策基本方針に基づき、時間五十ミリの降雨までは河道整備で対処し、これを超える十五ミリ分の降雨につきましては、流域対策と新たな調節池で対処いたします。

○小磯(善)委員 対象期間は三十年、そしてまた、年超過確率二十分の一の降雨への対応、六十五ミリのうち五十ミリまでは河道整備、残りの十五ミリ分については流域対策と新たな調節池で対応ということでございます。
 そして、この河川整備計画原案には、東京都管理区間において合計約七十六万立米の調節池を新たに整備すると記載されております。この七十六万トンということは、環七地下調節池が五十四万トンということでございますので、大変規模の大きい調節池であるという認識があるわけでございまして、この工事を進めていくこと自体が、町田市民にとっては大変ありがたいことだなと感じているわけでございます。
 その総貯留量の算定方法、それから、今後の具体的な調節池の設置場所の選定の考え方についてお伺いいたします。

○中島河川部長 総貯留量は、目標降雨により河川に集まる流量を、下水道網や地形などを考慮して流域を分割したエリアごとに算定し、河川の流下能力を上回る部分につきまして貯留すべき量として集計したものでございます。
 これをためる調節池は、洪水の貯留に効果的な場所への分散配置するものとし、今後、川沿いの公園など用地買収の必要がない公共用地を基本に具体的な設置場所の選定を行い、事業の効率化を図ってまいります。

○小磯(善)委員 この地下調節池の場所の選定については、今おっしゃったような話になってくるんだと思うんですけれども、いわゆる東京都管理区間の上流がまた神奈川県という難しい川になっているわけでありまして、上流は神奈川県の管理区間なんだけれども、でも、左側は町田市なんですよね。神奈川県の管理区間なんだけれども、左側は町田市という。神奈川県の管理区間でそこがまるきり神奈川県というわけではなくて、ですから、町田市の住民が神奈川県の河川整備の進捗状況によって、二十年の八月は境川が溢水したという箇所があるわけでありまして、そういった意味で、東京都の管理区間の中でなるべく上流に近いところに調節池をつくっていただくと、また神奈川県の上流部については河川整備が進んでいくというか、安全度が高まるということでございますので、その辺もよろしくお願いします。
 今後、複数の調節池を整備することになりますが、現在検討が進められている境川中流調節池は、その第一弾であり、早期整備を期待しております。
 そこで、境川中流調節池の概要と現在の取り組みについてお伺いいたします。

○中島河川部長 境川中流調節池につきましては、町田市の協力を得て、現在、暫定的に西田スポーツ広場として利用されている町田市金森の市所有地に整備いたします。構造は地下式とし、貯留量は約十五万トンとなる予定でございまして、現在、基本設計及び地質調査に着手し、主要な構造や施工計画を検討中でございます。
 この調節池が完成いたしますと、下流の神奈川県区間の整備を待たずに、調節池上流に向けた河床掘削が可能となります。

○小磯(善)委員 十五万トンということでございます。ですから、全体で七十六万トンの調節池を新たに整備するということでございますので、今回の十五万トンの調節池の約五カ所分といいますか、そういったものを五つぐらいつくるような、そういう規模であるということでございます。それが五つになるのか、四つになるのか、ちょっとそれはわかりませんけれども、そういう規模でございます。
 設計等の作業が進められており、一日も早く整備に着手できるよう、さらなる努力を期待するものでございます。
 ただいまの答弁にもございましたように、当該地は、現在、暫定的なスポーツ広場として、地元自治会のほか、計十二団体の皆さんが利用されております。また、周辺は静かな住宅地でもございます。治水対策が最優先であることはいうまでもありませんが、調節池整備を円滑に進めるためには、利用者や周辺住民への一定の配慮も必要と考えます。
 そこで、境川中流調節池の整備を進めていく上で、スポーツ広場利用者や周辺住民への配慮をどのように行うのか、お伺いいたします。

○中島河川部長 境川中流調節池は、容量の大きな地下式構造物でございまして、資機材の搬出入も多い、長期間にわたっての工事となります。このため、現在、広場の利用者や周辺住民への影響を最小限に抑える施工計画を検討中でございます。
 今後、検討結果を関係者に説明し、理解を得ながら整備を進めてまいります。

○小磯(善)委員 工事を円滑に実施し、完成させ、早期に安全性を高めるためにも、関係者に対する一定の配慮と、そしてまた丁寧な説明をお願いしたい、このように思います。
 最後に、上流側の神奈川県区間の状況について。
 先ほども申し上げましたが、上流の方から見て左岸側は町田市域であり、平成二十年八月にはこの地域も水害に見舞われ、地元住民は早期の対策実施を望んでおるところでございます。
 去年の予算特別委員会で、私、写真のパネルを示しながら質問をいたしました。というのは、平成二十年八月のときに土のうを積んだのですが、その土のうが五年たってもずっと積んだままということで、これでいいのかという質問をしたわけであります。
 つい最近調べていただいた中では、土のうを積んでいる区間がまだ二・三キロあるということでございまして、そういった意味では、この上流、神奈川県管理区間の早期の整備をしていただきたいと思うわけでございますが、上流、神奈川県管理区間の整備状況と、これを踏まえた都の取り組みについてお伺いをいたします。

○中島河川部長 平成二十年八月の水害を受けまして、神奈川県は、根岸橋から上流に向けて、下流側の流下能力に合わせた護岸整備を実施中でございまして、また、最上流部では、今年度より風間遊水地の整備を開始しております。
 都といたしましては、新たな調節池の整備や、それに引き続く河床掘削により、都が管理する中流部の流下能力を段階的に向上させるとともに、それにより根岸橋上流側の県管理区間の整備を促進し、町田市区間全体の治水安全度の早期向上を図ってまいります。

○小磯(善)委員 東京都区間の治水安全度の向上とともに、上流区間の整備促進のためにも、時間六十五ミリ降雨に対応する新たな調節池の整備促進を強く要望して、河川の質問はこれで終わらせていただきます。
 続きまして、公園の整備でございますが、町田市には小山田緑地という丘陵の緑地、公園がございます。この小山田緑地は、町田市の北西部に位置する、雑木林、また、谷戸の風景が広がる多摩地域を代表する大規模な緑地でありまして、多くの方々に利用されております。
 園内には、コナラ、クヌギ等の雑木林のほか、開放的な広場、また水辺があり、自然に親しむことができる多摩ニュータウンと近接する都民の憩いの場でございます。豊かな自然や失われゆく多摩丘陵の懐かしい風景の保全において、小山田緑地の整備は大変重要な役割を担ってきております。
 そこで、小山田緑地のこれまでの整備状況についてお伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 小山田緑地は、多摩丘陵の緑の骨格を形成する公園として、自然豊かな里山環境の保全、回復を目指して整備を進めております。
 現在、約四十九・一ヘクタールの区域で事業を進めており、これまで、緑の林を抜ける木道、スポーツを楽しむ野球場や運動広場、富士山を臨むことができるみはらし広場、数多くのトンボが飛来するトンボ池等の整備を行い、緑の保全と魅力的な公園づくりを進めております。
 平成二十五年度は、新たに五カ所、約一ヘクタールにおいて、自然の中での散策や休憩のための園路や広場、ベンチ等を整備し、本年六月に追加開園し、現在約四十四・三ヘクタールを開園しております。

○小磯(善)委員 私も小山田緑地を改めて散策させていただいて、本当に多摩丘陵の豊かな緑地ということで、改めて小山田緑地のよさを感じさせていただきました。
 そういう中で、これまでの整備状況については理解できたわけでございますけれども、やはり公園を訪れる方の考えと、その公園に隣接する住民の方、また、公園の中にといいますか、公園の中を分け入っていくと、そこにまた住民がいらっしゃる、そういう方々の関心というのは、また違った部分もございます。
 そういう中で、私が地元の方から伺った話に基づいてお話をさせていただきますと、十月二十二日の局地的な降雨によりまして、小山田緑地の南口付近で泥水が歩道へ流出したということがございました。歩行者の通行に支障が生じたと地域の住民から聞いているわけでございます。
 また、現在、事業を進めている大久保地区というところがございますけれども、谷戸の多い地形で、起伏、急傾斜地があるために、また、小山田緑地公園の整備のために、どうしても水がずうっと流れてきて、たまってしまう部分があるんですね。そういう雨水の流出があって、この処理についても、地元からいろいろな要望を受けたところでございます。
 公園の外周部の道路には、雨水のための下水道というものがないことから、公園の雨水処理には、都としても非常にご苦労されているんだと思いますが、今後、この雨水処理を含めて小山田緑地をどのように整備していくのか、お伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 今年度は、地域の方々の関心が高い雨水の処理について、地元市との協議を開始し、谷戸地形など自然特性も十分に考慮しながら、貯留施設の設置などの対策を検討してまいります。
 また、今年度も用地取得を進めており、引き続き、面的な整備が進められるよう、関係権利者の理解と協力を得ながら用地の取得に努めてまいります。
 今後とも、小山田緑地につきまして、多摩丘陵の豊かな自然を保全するとともに、都民が自然に触れ合えるような整備を着実に推進してまいります。

○小磯(善)委員 この雨水処理につきまして、地元市との協議を開始して、対策の検討を開始するということでございますので、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 また、地元住民からはこのほかにも、公園計画中の中に個人の家が数軒あって、そこに救急車とか消防自動車とかが通れる道が欲しいとか、そんな要望も多々ございまして、いろんなそういった近隣住民の方の要望に耳を傾ける、そこで一緒になって考えていただく、そこでできることからしっかりやっていく、そういう姿勢を示していただくことが、この公園整備、また用地取得ということが推進されるんだと思いますので、ぜひよろしくお願いを申し上げます。
 最後に、道路のことについて質問をさせていただきます。
 町田市内の道路整備でございますが、町田市では、市内の多くの箇所で渋滞が発生しており、人や物の流れを阻害しているということでございます。この流れを円滑にするためには、道路のネットワークが極めて重要であります。
 都と市では、この道路ネットワークの整備を計画的に進めるために、平成十八年度に多摩地域における第三次事業化計画を策定して優先整備路線を設定しております。
 これに基づいて、都は、町田市内において順次事業に着手し、道路整備を進めておりますが、一方で、優先整備路線に選定されていながら、いまだ未着手となっている路線があり、地域の発展の阻害要因となっております。
 そこで、町田市内の第三次事業化計画における都施行の優先整備路線の現在の状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 町田市内におきましては、第三次事業化計画の都施行優先整備路線のうち、鎌倉街道の薬師池区間の一部など三路線四区間、約三・一キロメートルで事業に着手しており、用地取得や工事を進めております。
 また、町田街道の相原地区の約〇・五キロメートルにつきましては、現在、事業認可を申請しており、年内には事業に着手いたします。
 引き続き、鎌倉街道の薬師池地区の残る区間や芝溝街道の野津田地区など、未着手路線の着実な事業化に向け、測量や設計に計画的に取り組んでまいります。

○小磯(善)委員 この第三次事業化計画が来年度で終わります。そういった意味では、今年度の残りと来年度をしっかり、事業の進捗をお願いしたいと思います。
 十一月九日、つい最近でございますけれども、先ほど、こいそ明委員がおっしゃっていた南多摩尾根幹線の小山地区の部分、多摩三・一・六号線、小山地区が開通をいたしました。十一月九日の正午に開通いたしました。
 我々地元住民には、五日に渡り初めみたいなものをさせていただいたわけでございますが、事業期間が平成七年度から二十八年度、事業延長七百五十メートル、幅員は三十二・五メートル、事業費七十九億円ということで、この交通を開放していただいたところでございます。
 上の方を見ますと、大変見晴らしのいいところでございますけれども、ここは、そのまま尾根幹線が町田街道におりてくるんですね。ただ、町田街道におりたら、その先に道路がないというのが実態でございます。
 そんなことで、東京都の都市整備局としても、この先の方を、相模原三・五・三につながるところについては都市計画に入っていないので都市計画をやっていこうかと。そしてまた、相模原の方でも、二十七年度中に相模原市のマスタープランの改定があるので、その中に入れていこうということで、何とかこの南多摩尾根幹線の、町田街道でまた渋滞が発生しますので、その渋滞がなくなるような形になるように、我々も今、取り組んでいるところでございますけれども、そういったことで……(「一六号まで」と呼ぶ者あり)そうそう、一六号までね。多摩と町田がつながっているんですよね、町田の先が相模原ということで。だから、同じ「こいそ」、「小磯」ということで名前までつながってしまっているわけでございますけれども、一六号までつながると。そうすれば、南多摩尾根幹線の意義もまた大変よくなるんじゃないかなと思います。
 災害時における都市の安全性を高めるためには、都県を越えた道路ネットワークの形成が重要であります。稲城市、多摩市、八王子市、町田市にまたがる南多摩尾根幹線は、第三次事業化計画において、広域的な幹線道路ネットワークとしてのあり方も踏まえ、概成区間の整備形態等について検討していく路線となっており、町田街道を越えて神奈川県側の道路との接続も期待されているところでございます。
 知事も就任以来、折に触れ、災害時等における広域的な連携強化の重要性に言及をしているわけでございます。
 そこで、広域的な道路ネットワークの形成に向けた建設局の取り組み、認識をお伺いしたいと思います。

○横溝東京都技監 東京を中心とする半径七十キロの範囲は、東京圏として日本最大の広域都市圏を形成しております。この都市圏の発展のためには、陸海空のそれぞれの拠点の発展と、これを結ぶ広域道路ネットワークの形成により、人、物の流れを円滑にすることが極めて重要であります。
 特に災害などのリスクが発生した場合においても、企業の業務が中断しないようにBCPが確実に機能するとともに、都民生活に支障が出ないようにすることが重要でありまして、インフラ整備に当たりましては、ダブルネットワークの確保など、広域ネットワークの形成により安全性を高めていかなければなりません。
 また、ひとり東京の骨格幹線道路が整備されても、都県境を越えて結ぶ道路、橋梁等が未整備では、人命救助や物資輸送、住民避難等に大きな影響が生じます。
 このようなことから、東京都技監として、隣接する神奈川県、千葉県、埼玉県の三県それぞれと共通認識を持ち、そして連携することで、行政区域を越えた首都圏における広域道路ネットワークの形成に傾注してまいります。

○小磯(善)委員 ただいまは、都技監の積極的な前向きのお話を伺いました。
 引き続いて、各県や地元市と連携をして検討を進めていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

○河野(ゆり)委員 私は、公園、東部低地帯河川堤防耐震化、そして液状化について順次伺います。
 初めに、都立公園の維持管理を中心に伺います。
 健康で文化的な生活を送る上で、公園は大切な役割を果たしています。都市公園法では、その目的を公共の福祉の増進に資するとしていますが、東京都の都立公園についての基本的な考え方をまずお示しください。

○桜井公園管理担当部長 都立公園は、自然環境の保全機能のほか、防災機能、景観形成機能、レクリエーション機能など多くの機能を有しておりまして、首都東京の風格を高め、安全で快適な都民生活に欠くことのできない都市施設でございます。

○河野(ゆり)委員 そのご答弁のように、本当に風格を高め、安全で快適な都民生活という点でも、公園の維持管理についてはいろいろな努力が必要だと思います。誰もが利用しやすい公園、安全な公園であるように維持管理される、それは大前提になると思います。
 その立場から、二つの公園の現状に基づいてお聞きします。
 一つは、葛西臨海公園です。
 野鳥たちの楽園として注目されている公園でもあり、中には、鳥類園、水族園など、いろんな施設がありますし、都民や子供たちの学習の場ともなっています。港湾局所管の人工なぎさ、葛西海浜公園とともに、多くの来園者が訪れております。
 ほとんどの人がJR京葉線の葛西臨海公園駅前広場から公園に入ります。駅前広場から駐車場に入る道路をまたぐ形で橋がかかっています。この地域のいわゆるメーンストリートともいえる橋なんですが、何年も前からひずみが生じております。橋の欄干に亀裂が発生、また、つまずかないようにカラーコーンを置いて注意を促しているような箇所もあります。橋だけでなくて、指定管理者の公園協会サービスセンター事務所前の石のフェンスも亀裂が生じております。
 二つ目は、江東区にある夢の島公園です。
 明治通りにかかっているかもめ橋の西側に段差ができたままで、車椅子の人から通行が困難だと改善要望が出されております。
 二つの公園とも湾岸部の埋立地にある公園ですが、ひずみや段差が生じている原因と、そして、こうした現状について建設局は掌握されているでしょうか。また、改修の要望についてはどのように対応されるのか。
 どの公園でも心地よく過ごせる都立公園の維持管理に向けて、建設局の考え方とあわせてご答弁をいただきたいと思います。

○桜井公園管理担当部長 葛西臨海公園中央園路の手すりや夢の島公園かもめ橋の園路の段差ですけれども、これは埋立地である土地の不等沈下が原因と考えられまして、利用者に対し、直ちに危険を及ぼすものではございません。
 都立公園では、毎日の巡回において日常点検を実施しているほか、特に遊具におきましては、専門業者による年二回の安全点検を実施し、利用者の安全確保に努めております。
 点検において利用者の安全にかかわるふぐあいが発見された場合には、安全性を重視して使用を停止するなど応急措置を講じるとともに、補修のための計画を策定し、順次改修を行っております。

○河野(ゆり)委員 今のお答えですと、葛西臨海公園の橋についても、かもめ橋についても、地盤沈下で、そして、使用に当たっては直ちに危険はないというご答弁なんですけれども、これは都民の思いからはちょっと違っていると思います。
 特に、私は車椅子使用者のことをお話ししました。実際に通ってみて非常にふぐあいがあって、いろんな方の助けをかりなければ、かもめ橋の段差を乗り越えることができなかったという声が届いているわけですね。
 こういうところについて、公園の指定管理者であります、ここはアメニス夢の島というんですか、そういうところと相談して建設局が対応をしていくということは可能なことなんじゃないかと思いますけれども、今のご答弁では非常に納得がいきませんので、もう一度お考えをお示しください。

○桜井公園管理担当部長 夢の島公園のかもめ橋につきましては、一般的には通行はできません。あるイベントのときには使えるように工夫をいたしましたけれども、基本的には、かもめ橋につきましても、利用者に対し直ちに危険を及ぼすものではないというふうに考えております。

○河野(ゆり)委員 どうも私が申し上げていることが正確にご理解いただけていないようです。私は、危険というよりも、むしろ誰もが安全に心地よく公園で時を過ごせる、そのための施設の維持管理について建設局にお伺いをしているわけなんですね。
 ですから、葛西臨海公園も、つまずかないようにカラーコーンが置いてあるというような状況、それから、イベントのときにたまたま車椅子の人が通ったみたいなご答弁でしたけれども、実際には、あそこはそういう障害を持っている方々もお通りになるわけですよね。そこの認識はいかがなんですか。

○桜井公園管理担当部長 点検におきまして利用者の安全にかかわるふぐあいが発見された場合には、応急措置を講じるとともに、計画を策定しまして改修を行ってまいります。

○河野(ゆり)委員 公園はとにかく、何度も申し上げておりますが、どの方も安全で安心して過ごせる空間として都民に提供されるべきだと思います。
 今、安全ということを強調されましたけれども、私が申し上げましたような観点から、改めて建設局として、各公園の指定管理者、そういう方々、関係者の人たちと情報交換などをして対応を進めていただきたい、このことを強く申し上げておきたいと思います。
 次に、指定管理者について伺います。
 先ほど述べましたように、葛西臨海公園は、港湾局所管の葛西海浜公園と隣接しております。二つの公園を公園協会が指定管理者として一体管理しているわけですね。
 海辺の土地を港湾局が建設局から借りて桟橋を設けています。この桟橋は何年も使っていなくて、さびだらけ。老朽化という状態です。
 私のところに公園利用者から連絡がありました。桟橋に入らないように囲った金網ネットのフェンスが壊れたままで放置されている、桟橋に入ったりする人がいるかもしれないので、事故が起きないかどうか心配だという内容でした。
 東京都に問い合わせをしたところ、取りつけ部の土地は建設局所管、桟橋は港湾局所管ということで、修理をどこがするのか、その責任の所在が不明確でありました。結果的には、指定管理者の公園協会が簡易なネットフェンスで覆うという対応をしております。
 指定管理者制度導入後、指定管理者は、葛西臨海公園のように複数局の所管公園を一括して選定を受ける、あるいは夢の島公園のように、公園はアメニスグループ、駐車場は公園協会、東京スポーツ文化館というんですか、BumBはPFI区部ユース・プラザ株式会社と、一つの公園内で複数の指定管理者が存在するという複雑な維持管理体制となっている場合があります。
 安全で魅力ある公園として都民サービスの向上に努める上で、各所管局と指定管理者の連携、また、指定管理者間の連携などはどのように取り組まれているのか、お答えをいただきたいと思います。

○桜井公園管理担当部長 複数の施設管理者がいる公園では、管理する区域を明確にし、それぞれの管理者が責任を持って管理をしております。
 管理に当たりましては、施設管理者同士が常に連絡をとり合える体制を整えているほか、葛西臨海公園では、施設管理者が集まって定期的に連絡会を開催し、連携を深めております。

○河野(ゆり)委員 私は、現場からの声も聞いて、ここに質問に立っております。今、部長がおっしゃったように、関係各機関の連携、情報交換に努めておられる、それはやっておられるかもしれませんが、十分とはいえない、それも実感であります。一層、その点では努力を強めていただくようにこの場では要望しておきます。(「具体的にいわなきゃわからないよ」と呼ぶ者あり)具体的にいっても、いろいろ答弁はあれですから……。
 それから、指定管理者制度について、もう一点伺います。
 指定管理者制度は、公的施設の管理運営を民間に委ねるという考え方のもとに法律がつくられました。民間に委ねることで、利潤を求めてのサービスの切り下げなどが懸念されてきました。
 指定管理者の選定は、総合評価で点数がつけられる、そういう仕組みになっているということですが、評価基準として、いかに財政負担を少なくして維持管理できるか、そこが重視されることもあるのではないでしょうか。維持管理費用を安くする、いわゆるコストダウンする、その一方で、サービスや補修はレベルダウンということになってはならないと考えます。
 指定管理者は、来年一斉に選定がえがあるとのことですが、改めて建設局としてのスタンス、指定管理者制度についてのお考えをお示しいただきたいと思います。

○桜井公園管理担当部長 指定管理者の選定に当たりましては、団体の能力、管理運営水準の確保、効率的な管理運営の三点につきまして評価をし、最も適した団体を候補者としておりまして、平成二十五年度の管理運営状況評価におきましても、いずれの団体も良好な評価を得ております。

○河野(ゆり)委員 東京都には、東京都立公園条例というものがあります。この第一条にいろいろ書かれているんですけれども、都立公園の健全な発達と利用の適正化を図り、都民の福祉の増進と生活文化の向上に寄与することを目的とすると書かれてあります。この条例の精神に沿って、都立公園のこれからの運営、維持管理に当たっては、指定管理者の人たちとも十分な相談、関係各局とも相談して進めていただくことを求めておきたいと思います。
 それから、五つ目の質問です。
 舛添知事就任後、世界一の都市東京の実現が強調されています。年末に発表される予定の東京都長期ビジョンの中間報告にも、この世界一の東京ということが最初に記述されています。ロンドン、ニューヨーク、パリを抜いて世界一になるというアピールであります。
 公園についての現状は、この観点からしてどうでしょうか。
 事務事業概要の一〇二ページに、一人当たりの公園面積が、東京二十三区、全国主要都市、そしてロンドン、ニューヨーク、パリ、ベルリンなどの比較が出ております。国内の主要都市の中で東京都は低い水準で、区部で四・四五平方メートルです。国際比較では、ロンドンは二十六・九平方メートル、ニューヨークは十八・六平方メートル、パリは十一・六平方メートルです。だから、やはり東京都との差が大きいのがはっきりとしています。
 長期ビジョンの中間報告には、東京で暮らす人や訪れる人全てが、安心、快適な環境の中、上質なサービスを受けつつ、文化やスポーツに親しみながら充実した時間を過ごすことができるようにするとあり、そして、世界のどこよりも上質な生活ができる都市を実現する、この目標が掲げられています。その目標の実現のためにも、都立公園をふやすことは、今、重要ではないでしょうか。
 公園でも世界一の都市東京といえるような到達をぜひ実現していただきたいと考えますが、具体的にはどのようなビジョンをお持ちか、お示しいただきたいと思います。

○桜井公園管理担当部長 都立公園は、水と緑のネットワークを形成する緑の拠点でありまして、これまで積極的に整備を進め、本年六月時点で都立公園の開園面積は約二千五ヘクタールとなっております。
 今後とも、「二〇二〇年の東京」で掲げた平成三十二年までに百七十ヘクタールを開園するという目標の実現に向けまして、着実に公園整備に取り組んでまいります。

○河野(ゆり)委員 さっき紹介しました都立公園条例には、敷地面積の標準ということで、東京都が一人当たり十平方メートルですか、これをきちんと進めていくんだということも書かれております。
 都民からは、都立公園を身近にふやしてほしいとか、利用しやすい工夫をしてほしいという要望が寄せられております。
 ご答弁にありました二〇二〇年までに百七十ヘクタールを新しく開園する目標、これは大事だと思いますけれども、先ほど申し上げました国際都市の比較あるいは東京のほかの全国の主要都市の比較から見ても、東京都の公園面積の現状は極めておくれているというのが実情なので、ぜひ、事業費の確保も含めて、さらに一層のご努力を求めておきます。
 もう一つ、公園、緑に関して要望をさせていただきます。
 公園は緑をふやす大事な役割を担っております。建設局は、公園や街路樹を良好な状態で維持していくために、樹木の剪定を行っております。その剪定枝を活用して、海の森の資源化センターで堆肥化しているのは大事な取り組みだと思います。
 資源化センターは港湾局の用地であるということで、使用期限があると聞いております。剪定枝の堆肥化は、これからも継続していくべき大事な事業と考えますが、ぜひ環境保全に役割を果たしている剪定枝の堆肥化の継続を建設局がサポートしていただきますように、この場で求めておきたいと思います。
 次に、東部低地帯の河川堤防の耐震化について質問をいたします。
 二〇一二年十二月、建設局は、地震、津波に伴う水害から三百万人の命、暮らしを守るとして、十年間の計画期間で東部低地帯の河川施設整備計画を発表しました。防潮堤四十キロ、護岸四十六キロ、水門、排水機場などは二十二施設をレベル二の強度で耐震化することが明らかになりました。
 計画は、水門、排水機場、防潮堤は二〇二〇年、水門内側の護岸は二〇二二年までの完了という二段階のものであります。この進捗状況はどうでしょうか。
 資料を出していただいておりますが、平成二十四年度に発表されましたこの事業、現在、どのような進捗状況になっているのか、具体的にお示しください。

○中島河川部長 都は、平成二十四年十二月に策定した整備計画に基づき、現在、計画的に工事を進めております。
 二十五年度までに、約九・二キロメートルの堤防と水門等二施設の工事に着手し、このうち堤防約二・八キロメートルと水門管理センターの耐震対策が完了いたしました。
 二十六年度は、新たに約八・九キロメートルの堤防と月島川水門など八施設の事業を実施しております。

○河野(ゆり)委員 私が住んでおります江戸川区に流れている新中川、この川は開削でつくられた川で、葛飾区から江戸川区内を流れております。
 流域の地盤高は満潮位以下の低地でありまして、その周りはずっと、狭小家屋が非常に多い地域です。江戸川区内では、右岸、左岸ともに地盤が軟弱で、液状化の可能性が高い地域ということになっています。そういう地域が広範囲に及んでいるわけですね。
 計画では、新中川護岸の完了年度は二〇二二年ということですが、都の整備計画全体が今、一日も早い耐震化実施が望まれている、そういう中で、新中川護岸、残り七年半の期間内で目標年度どおりに護岸の耐震化が実施されるかどうかが、江戸川区民、葛飾区民などから注目されています。
 現在の取り組みと見通しをお示しいただきたいと思います。

○中島河川部長 新中川では、整備計画に基づき、約十・七キロメートルの堤防補強を実施いたします。
 現在、地質調査や堤防の耐震性能照査及び耐震対策の設計を行っておりまして、平成三十三年までの完了に向けて整備を進めてまいります。

○河野(ゆり)委員 ぜひご努力をお願いいたします。
 首都直下型地震の発生確率が高まっているといわれている今、東部低地帯河川堤防の耐震化は切実な要望となっています。現在、さまざまな要因で土木、建設関係の人員不足などもいわれていますけれども、ぜひ目標年度どおりに完了しますように、改めて東京都建設局の努力を求めておきます。
 この河川の堤防に関して、もう一点伺っておきます。
 都は、江戸川区と国土交通省が共同事業化している江戸川のスーパー堤防事業に、河川法によって、国直轄事業ということでの三分の一の事業費負担を行います。
 江戸川区内では、夏から秋の雨が多い季節に、荒川流域などで浸水被害が起きているんです。低地帯であるがゆえの浸水被害です。東部低地帯の護岸強化は、そういう意味でも本当に望まれている対策なんですけれども、江戸川で区と国土交通省が行っているスーパー堤防事業は水害防止などに役に立たないといわれている。そういう意味では大変批判の強い事業です。
 東部低地帯河川堤防耐震化、多くの人が望んでいるこの事業について、東京都として予算配分を重点的、優先的に講じられるよう私は求めるものですが、いかがでしょうか。

○中島河川部長 東部低地帯は、都や国が管理する河川に囲まれておりまして、この地域を洪水や高潮による水害から守るためには、国と連携し、堤防や水門等の強化を図っていく必要がございます。
 現在、国が実施しております江戸川のスーパー堤防事業につきましては、副委員長のお話にありましたように、河川法第六十条の規定に基づきまして、都が費用の三分の一を負担するということとなっております。

○河野(ゆり)委員 私たちは、この地域に住んでいるがゆえの住民の率直な感想として、やはり、雨が降るごとに内水氾濫というんですか、床下浸水などがいっぱい起きる地域の中で、二百年に一度とかいわれる洪水のために、いつあるかわからないような大雨のところにスーパー堤防を築くということで、たくさんの住民に犠牲を強いるよりも、そして莫大な税金をそこにつぎ込むよりも、建設局が打ち出しました、やはり身近なこういう東部低地帯河川堤防の耐震化、このことについて力を入れてほしい、そういう要望を日ごろ抱いて生活しているところであります。そういう住民要求について、その要求の存在を建設局としても十分に受けとめられて、河川堤防対策について施策を講じられるように求めておくものであります。
 次は、液状化対策について伺います。
 平成二十四年に、東京都が液状化予測の改訂版を出しております。江戸川区でも、東日本大震災、二〇一一年三月十一日のときに液状化が発生いたしました。私もすぐにそのとき現地に駆けつけましたが、道路や公園やいろんなところが水と砂で埋もれて、本当に大変な事態を目の当たりにいたしました。液状化によって、民間住宅やマンションも大きく傾くなどの被害が出ました。
 都の液状化予測改訂版には、液状化は直接人命にかかわるものではないが、ライフラインが破損したり、住宅に被害が出る、財産に対するものや地震後の生活に不便さをもたらすと書かれてあります。
 液状化被害予測は広範囲に及んでおりますが、この予測に基づいて、建設局として被害防止策にどのように取り組んでいかれるのか、お示しをいただきたいと思います。

○奥山企画担当部長 東京都土木技術支援・人材育成センターでは、地域ごとの液状化発生の可能性を目安として示しました東京の液状化予測図を作成し、公表しております。
 橋梁や護岸など主要構造物の整備に当たりましては、この予測図や地質調査、道路橋示方書などの技術的基準などに基づきまして液状化の可能性を検討し、対策の必要性があると認められた場合には、地盤改良や基礎部分の強化などの対策を実施しております。

○河野(ゆり)委員 今、橋梁とか、そういうところの対策について、東京都として、建設局として対応していくというご答弁がありましたので、ぜひご尽力いただきたいと思います。
 災害が起きますと、今、盛んにいわれるのが、自助、共助が大切、このことであります。でも、液状化は、自助努力では対応できない問題があるのではないかと考えます。
 三月十一日、二〇一一年のときですね、江戸川区では、戸建て、マンションなど民間住宅の地盤改良などは区が三分の二の負担をするということで、被災された、液状化の被害に遭われた住民の方々への生活再建の支援をしました。ここは国の制度の対象にならなかったということもあって、東京都も被災された方々への支援を行ったと聞いています。しかし、この対策は、江戸川区、東京都ともに、このときだけの単発の支援策だったんですね。
 液状化に対応できる民間建築物の安全性の確保や、万が一、不幸にして液状化の被害が発生したときの復旧支援について、東京都はどのような対策を講じられるのでしょうか。今、検討されていることがあったらお伺いしたいですし、本当にこういう液状化が起こると深刻な悩みを抱えておりますので、ぜひご答弁をいただきたいと思います。

○奥山企画担当部長 建設局では、東京の液状化予測図のほか、地盤調査データを作成し公表しております。
 民間建築物の液状化対策につきましては、建物の所有者や設計者に対しまして、都市整備局や区市が相談等に応じる体制を整えておりまして、これらのデータは、この相談体制等においても活用されているところでございます。

○河野(ゆり)委員 建設局の方で出されました被害予測データが存在するということは、本当に重要な、大事なことだと思います。そのデータを活用して被害予防対策、そして、被害が起きた場合の対策について全庁的な検討を進めていく、このことについても、やはり今、東京都として方向性を持つべきなんじゃないかと思いますので、私は、地域の方々の、現実に見た生々しい被害の様子などの経験も通して感じている、そのことを申し上げて、東京都の努力、とりわけ被害予測データを公表された建設局の努力を要望しておきたいと思います。
 事務事業概要に、都立公園の液状化について調査、開発ということが出ております。具体的にはどのように調査がされて効果が上がっているのか、これをお伺いしておきたいと思います。
 都立公園は、災害時の広域避難場所に指定されている。そうしたことを踏まえると大事な調査だというふうに感じておりますが、ぜひ今、取り組まれております都立公園の液状化問題についての調査の現状をお示しください。

○五十嵐公園緑地部長 都立公園において震災時に生じる可能性のある液状化現象への取り組みについては、平成二十四年度の東京の液状化予測の公表を受けて、過去の被害状況や効果的な対策事例の収集を行うとともに、都立公園において液状化発生の可能性の高い区域の確認等を行っているところでございまして、引き続き、防災機能や安全性を確保するための検討を実施してまいります。

○河野(ゆり)委員 そういう努力されている調査研究に基づいて都民の財産、生命を守る、そういう立場で施策が検討されることを改めて求めるものであります。
 最後の質問になりますが、今月六日付けで、建設局は平成二十六年度建設局マイスター制度指導技術者認定の発表をしております。分野別では、建設局在籍者で、今回の認定において地盤・防災の認定者の方々の数はゼロになっています。今の在籍職員の方は十二名という数字も示していただいております。
 事務事業の説明でも人材育成の重要性に触れておられますが、都民の生命と財産に密接にかかわる地盤・防災について専門性を持つ職員の育成がおくれているのではないかと、この今月六日付けの発表を見て感じているものなんですけれども、この点での認識をお示しいただきたいと思います。

○奥山企画担当部長 建設局では、ベテラン職員のすぐれた技術力を局全体で共有し活用するため、平成二十一年度に建設技術マイスター制度を創設いたしました。この制度に基づきまして、これまでに二百三名の指導技術者を認定し、今年度新たに四十四名を認定する予定でございます。
 本制度の地盤・防災の分野につきましては、お話にありましたように、今年度は認定者はありませんでしたが、これまでに十五名が認定されまして、現在十二名の指導技術者が在籍しております。
 この認定された指導技術者は、局の研修講師として活動するほか、各部署における技術的課題の解決に向け助言を行っており、職員の技術力の維持向上や人材育成に努めているところでございます。

○河野(ゆり)委員 最後に要望させていただきます。
 このゼロ名というのが、地盤・防災と、橋梁と、それから計画・調整・環境というんですか、そういう分野で、今回の認定者、マイスターの認定を受けた技術者というんですか、専門性を持つ職員の方がいらっしゃらなかったわけですよね。トータル人数でも道路が一番多くて、今回、十五名の認定、トータル六十七名の在籍職員がいらっしゃるということで、そういう意味では、努力はされていると思うんですけれども、申し上げました地盤・防災の分野とか、そういうところでは、専門性を持つ技術者の育成が難しいものもあるかもしれませんけれども、まだまだおくれているというのを、この表を見て実感として思ってしまうんですね。
 この地盤・防災だけではなくて、都が専門性を持つ人材育成にもっと力を入れてほしいという要望は各方面からあるんです。今、申し上げた橋梁、街路樹の問題、公園の問題などの緑化対策、さらに液状化や土砂災害の専門職員について、局が事務事業の方向で示されておられるような人材育成、これが大事だということをいっているわけですから、きちんとそのことが進められていくような努力をしていただきたいと思います。
 建設局は、都民生活と極めて密着した社会インフラの整備、維持管理を担当されています。だからこそ、専門的な技術や知見を持つ人材育成に力を入れていただかなくてはなりません。一層の努力を強く求めまして、私の質問を終わらせていただきます。
 以上です。

○大西委員 建設局では、近年の規制緩和の流れを受け、道路空間を活用する東京シャンゼリゼプロジェクトというのに取り組んでおられますが、まず、この東京シャンゼリゼプロジェクトはどういうものかをお伺いいたします。

○星野道路管理部長 これからの東京では、公共空間としての道路を生かし、周辺地域と一体となったまちの活性化を図っていくことが重要でございます。そのため、このプロジェクトは、都市再生特別措置法による道路占用制度の規制緩和を活用することで、オープンカフェなどの設置を可能とするものでございます。

○大西委員 プロジェクトが道路占用制度の規制緩和によるものということですね。
 このプロジェクト、活用するためには一定の要件を満たすことが必要だと考えますが、例えばどのような要件があるのか伺います。

○星野道路管理部長 このプロジェクトを実施するための主な要件といたしましては、対象となる都道が都市再生特別措置法における都市再生整備計画区域内にあること、歩行者の通行部分が三・五メートル以上確保されること、歩行者と自転車の通行の分離が可能であることなどでございます。

○大西委員 このプロジェクトでは、対象となる道路の条件などを定めているということです。しかし、このプロジェクトを推進し、道路空間を最大限に活用するためには、民間の力を引き出すことが重要であると考えます。
 そこで、このプロジェクトの実施において民間がどのようにかかわっていくのか、伺います。

○星野道路管理部長 このプロジェクトの実施に当たりましては、地域の民間企業や町会などにより構成される団体が実施主体となり、道路管理者等の許可を受け、オープンカフェなどの設置、管理運営を行っていくものでございます。

○大西委員 これ、シャンゼリゼプロジェクトという名前なんですね。(「いい名前だよ」と呼ぶ者あり)いい名前ですね、これ。
 ちなみに、これは環二だけじゃないんですね。全体的なところなわけですね。
 みんな、パリのシャンゼリゼを考えていただきたい。このパリのシャンゼリゼ大通りというのは、世界から人が集まり、それにより文化や流行の発信基地としての要素も十分兼ね備えております。オープンカフェでのくつろぎのみならず、世界のトップデザイナーのショーウインドーやブティックが軒を並べているこのシャンゼリゼ。
 要するに、ここの東京のシャンゼリゼプロジェクトも、地元の活性化を図るのみならず、地方の情報発信の基地になり得ると考えます。例えば、伝統芸能や祭り、各種の食材や食品といったものを、紙とかインターネットではなく現物を見せる、いわば地方のショーケース的な要素が存在するとも考えられます。
 このショーケース的な要素を最大限に発揮するには、行政主導ではなかなか進まないと考えます。そこで、民間の力をかりて、この道路を最大限に活用してもらうことも肝要だと思いますので、そのことをお伝えさせていただきます。
 続きまして、バスベイについてお伺いいたします。
 片側一車線の道路等においては、バス停でのバスの停車により渋滞が発生することから、バスベイの設置による渋滞対策が有効であると考えます。都道においてもバスベイ設置の取り組みが行われておりますが、平成二十六年度の整備箇所は、たった一カ所となってしまっています。
 片側一車線道路等における渋滞対策として、バスベイの整備を推進すべきだと考えますが、都の今後の取り組みについて伺います。

○川合道路保全担当部長 バスベイの整備は、乗降客のためのバスの停車による後続車両の渋滞や無理な追い越し等による交通事故を防止するとともに、安全な走行空間を確保するものであります。
 委員お話しの平成二十六年度に整備する予定の一カ所は既設道路におけるものでありますが、既設道路の整備においては新たに用地の取得が必要となることから、整備の必要性が高く、地元の理解と協力が得られる箇所について実施するものでございます。
 なお、都市計画道路の整備など道路の新設、拡幅に際しても、必要な箇所においてバスベイの整備を行っております。

○大西委員 続きまして、都立公園のナイター設備についてお伺いいたします。
 東京都心には、ボール遊びを思いっきりできる場所がやはり少ないのは事実でございます。私の自宅のすぐ近くの小学校のグラウンドはナイター設備が完備しており、夜までサッカーボールを追いかける子供の姿が毎日見られます。
 ところで、都立公園のスポーツ施設では、ナイター設備があるのは幾つぐらい整備されているのか、まず伺います。

○桜井公園管理担当部長 都立公園のスポーツ施設でナイター設備があるものは、全て有料のスポーツ施設でありまして、かつナイター使用料もかかる施設でありまして、野球場で十六公園、三十二面、テニスコートで十五公園、百八面、サッカー場で二公園、二面、陸上競技場で一公園、一競技場でございます。

○大西委員 私の地元の足立区にある舎人公園の野球場にはナイター設備が整い、遅くまで野球を楽しんでいる姿も見られます。
 一方で、その反対側にあるサッカーができるプレイグラウンドにはナイター設備がありません。サッカーを楽しみたいという多くの方からナイター設備の整備の要望が寄せられていますが、いかがでしょうか。

○桜井公園管理担当部長 舎人公園の野球場は有料施設でありまして、ナイター設備を利用する際にはナイター使用料も必要でございます。
 これに対し舎人公園プレイグラウンドは、サッカーなどの球技だけでなく、幼児の集団利用などに使われております。また、団体利用の申し込みがない場合には、広く一般に開放している多目的広場でありまして、使用料も無料でございます。
 このように施設の設置目的が異なっておりますことから、舎人公園のプレイグラウンドにナイター設備を設けることは考えておりません。

○大西委員 例えば、昼の部と夜の部など、制度自体を変更して、使っていない夜の部分だけでも有料で開放するという新しい制度を創設すべきだと考えますが、見解を伺います。

○桜井公園管理担当部長 都は、一定の整備水準を備えた有料のスポーツ施設にナイター設備を設けております。一方、プレイグラウンドは、幼児の集団利用にも使われる無料の多目的広場でございます。
 昼間無料の施設にナイター設備を設け、夜間のみ有料施設とする制度の創設は考えてございません。

○大西委員 今のは聞いていておかしいですよね。(発言する者あり)と私は思います。
 まず、夜、全く使われていないわけですよね。使われてない、そこに--見ていただければわかりますが、プレイグラウンドは、単なる広場じゃなしに、ちゃんとしたグラウンドにはなっているわけです。そこにちょっとつければ済むわけですよね。
 制度が違うから、もともとつくられた目的が違うからと、せっかく使いたい人がたくさんいる--特に、この場所は周りに民家がありません。光が漏れるという、光がまぶしいという苦情も出るはずがないし、うるさいというはずもない。一方で、たくさんの人、特にサラリーマンとか昼間働いている人が、帰ってから夜、サッカーやいろいろなことをしたい。しかし、野球場であったら、マウンドがあるから、そこでサッカーはできない。テニスも当然できませんよね。そういう中で、そういう施設があるにもかかわらず--一方で、お金を払ってでも使いたいと。
 昼間の子供たちに開放するのは、それは無料のままで当たり前だと思います。だったら、制度を変えて、日没後は使用料を取ってもやるということも考えていただく方がいいんじゃないかなと私は思います。
 これに答弁を求めても、多分、行ったり来たり同じことになる、冷たい答えが返ってくるのは見えていますから余りいいませんけれども……(「お願いの仕方なんだよ、お願いの」と呼ぶ者あり)そうですか。では、先生からお願いしてもらう……。
 そういうことで、やっぱりたくさんのそういう希望があるということで、それに対して何らかのできる方策というのもぜひ考えていただきたいなということをお願いいたしまして、私の質問を終わります。

○野上委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十二分休憩

   午後三時三十一分開議

○野上委員長 休憩前に続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山内委員 まず、ホームレス対策についてお伺いしていきます。
 路上生活者、いわゆるホームレス状態にある人たちへの対応について、建設局はこれまで、公共施設からの退去を図るだけでは、別の公共施設に移動するだけで根本的な解決にはならないとして、福祉保健局のホームレス地域生活移行支援事業と連携しながら対策に取り組んできたと聞いております。その成果もあって、ホームレスの人は減少しているといいます。
 そこで、建設局が管理する道路、河川、公園のそれぞれにおけるホームレスの人数について、五年前と現在の数値についてお伺いいたします。

○梅田総合調整担当部長 五年前の平成二十一年八月時点では、道路が二百九十人、河川、二百五人、公園、六百五十一人で、合計千百四十六人でございました。
 直近の調査であります平成二十六年の八月調査現在では、道路、百五十九人、河川、八十八人、公園、二百一人、合計四百四十八人となっております。
 全ての施設で減少が見られ、合計で比較いたしますと六百九十八人の減少となっております。

○山内委員 建設局が管理する各施設では、どのようなホームレス対策を実施してきたのか、お伺いいたします。

○梅田総合調整担当部長 建設局管理施設でのホームレス対策といたしましては、建設事務所及び公園緑地事務所の職員などによりまして、巡回や清掃を通じて公共施設の不適正利用を是正するための指導、警告を強化してまいりました。
 また、都や区などが進めております福祉施策とも連携することで適正化を図ってきたところでございます。

○山内委員 ことし六月、ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画の第三次計画が策定されました。
 建設局としても、福祉施策と緊密に連携して自立を促していくとしておりますけれども、そこで、福祉施策との連携とはどのようなものか、お伺いいたします。

○梅田総合調整担当部長 施設管理者が巡回や清掃を行った際に、ホームレスに自立支援事業を所管する区の窓口を紹介するなどの対応を行ってまいりました。
 また、必要に応じまして、区の福祉職員と同行して巡回などを行っております。

○山内委員 近年、ホームレスへの襲撃事件の報道が相次いでおります。
 ことし六月から七月に、ホームレスを支援している市民団体が野宿者への襲撃の実態を調査したところ、約四割の人が襲撃を受けた経験があるという報告を聞きました。
 常に路上や公園にいるわけではないので、巡回をしても把握し切れないとは思いますけれども、ホームレスの人が見えないように身を隠すのは、襲われないためだそうなんです。
 無抵抗のホームレスの人が襲撃される事件はたびたび起き、この十年間に十人もの人が亡くなっています。
 こうした事件について、建設局はどのように認識しているのか、また、どのように対応しているのか、お伺いいたします。

○梅田総合調整担当部長 ホームレスを襲撃する行為は、ほかの犯罪と同様に、決して許されるものではございません。
 建設局では、そのような情報が入った場合には速やかに警察へ通報するなど、適切に対応しております。

○山内委員 第三次ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画にも、施設管理者の役割として、ホームレスの人権に配慮し、また、自立支援策との連携を図ることが明記されております。
 また、国のホームレスの自立の支援等に関する基本方針でも、行政、民間団体、地域住民等で構成する協議会を設けて、ホームレスに関する各種の問題点について議論し、具体的な対策を講じるとしてあります。
 ホームレスの支援を行っているNPOなどとも連携するとともに、さらなる建設局の協力を期待いたします。
 次に、都立公園におけるプレーパークについてお伺いしたいと思います。
 私の子供のころは、河川敷や小山のある野原のような公園で陣取り合戦をしたりして駆け回っておりました。
 プレーパークは、子供たちが遊ぶ様子を見て、自分のころとは随分違うと感じた市民が、子供たちが生き生きと遊ぶことのできる場を手づくりで生み出したいという要望からつくったものだそうです。
 現在、市民団体の活動と連携して、子供たちが外で思い切り遊べる冒険遊び場やプレーパークが普及してきておりますが、都立公園ではどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。

○桜井公園管理担当部長 都立公園におけるプレーパークは、冒険遊び場として、通常、公園ではできない木登りや泥遊びなど、子供が自分の責任で自由に遊ぶことができる広場でございます。
 プレーパークにおきましては、子育て支援や社会教育活動の一環として、地元の区市が主催、共催、後援などを行い、ボランティア団体などの活動団体が安全に配慮しながら運営をしております。

○山内委員 では、都立公園におけるプレーパークの活動状況についてお伺いいたします。

○桜井公園管理担当部長 現在、都立公園では、戸山公園を初め十二公園で延べ十三団体が登録され、さまざまな取り組みが行われております。例えば東村山中央公園では、市民団体の運営により、ロープを使用した遊びやハンモック、木工、火起こしなどが行われており、多くの子供たちが参加をしております。
 この取り組みは、公園の有効利用や活性化にもつながるものと考えておりまして、引き続き、地元区市の協力を得ながら、こうした場の提供を行ってまいります。

○山内委員 子供が育つには遊びが欠かせません。冒険家のようにわくわくしながら、失敗も痛い思いも、時には大人をはらはらさせるようなことを体験しながら、世界を切り開いていく力を身につけていくんだと思います。そうしたその子の育ちに必要な心の糧を、顔が見える関係の大人の地域の人が見守り、支えるのがプレーパーク、冒険遊び場です。
 私も、地元国立や国分寺のプレーパークに立ち寄ることがありますけれども、幼児や小学生はもちろん、十代、二十代の若者もたくさん遊びに来ております。ひきこもり状態であった若者や不登校の子供の居場所にもなっております。高齢者も障害のある人も、そして、障害のある子供もたくさん来ておりました。
 子供、子育てを孤立化させないように、全庁を挙げて支援していく政策を掲げている東京都として、市民の手でこうしたように運営されているプレーパークをさらに支援していただくように要望したいと思います。
 次に、人と自然と環境に優しい道路づくりについてお伺いしたいと思います。
 まず、街路樹についてです。
 緑が減少している東京において、街路樹は、快適で美しい都市空間をつくり出すことはもちろんですが、環境面でも、さまざまな生き物が生息する身近な緑空間として、私たちの暮らしに親しみや潤い、生命感、安らぎなどを与えてくれる貴重なものとなっています。
 そこで、街路樹の役割と都内の街路樹の整備状況についてお伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 街路樹は、緑陰確保や景観の向上、沿道の生活環境の保全や都市環境の改善、交通の安全確保などの機能があり、都市に潤いや安らぎを与えるとともに、ヒートアイランド現象の緩和などにも大きな役割を果たしております。
 都では、緑あふれる東京の再生を目指し、新設する道路での植栽や、今ある道路での街路樹間への植栽等を行っております。
 これにより、都内には、平成二十五年度末現在、都道のほか、国道、区市町村道を合わせて約八十九万本の街路樹が整備されております。

○山内委員 緑陰の確保とはおっしゃるのですが、実際には、緑陰が欲しい夏の時期に無残にぶつ切りにされ、丸裸にされて、びっくりすると同時にがっかりする街路樹に出くわすことがあります。
 造園業の方からも、木陰がもったいないとか、この時期に木陰をなくすほどの強い剪定をするなんて考えられないと、驚きの声が多く届いております。
 そこで、街路樹の剪定はどのように行われているのか、お伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 街路樹では、路線ごとに目標とする樹形を設定の上、樹種や樹勢に応じた剪定を行っております。
 具体的には、剪定は、樹形の骨格を形成し、混み過ぎた枝を除去して通風や採光を良好にして枝枯れや病気の発生を防止するとともに、強風による倒木を防ぐものでございます。
 剪定に際しては、街路樹剪定士が事前に見本となる剪定を行い、剪定業務従事者がその見本に倣うことにより、良好な樹形の維持に努めております。
 また、夏季に行う剪定につきましては、緑陰を確保するため、適切な時期に作業できるよう引き続き取り組んでまいります。

○山内委員 今のご答弁のように、建設局では、剪定事業者に良好な樹形の維持をするために見本剪定を提示しているということですけれども、この徹底を要望いたします。
 街路樹は、狭い歩道や植樹スペース、電線や地下埋蔵物、排気ガスや路面が固められることによる土壌の悪化など、さまざまな制約の中で、自然状態や公園などの樹木と比べて常にストレスにさらされております。また、老朽が進み、強風などによる倒木などの危険もあります。
 緑豊かな街路樹を健全に維持するために、東京都では、街路樹診断や、大径木を元気で生き生きとした街路樹に再生していく大径木再生大作戦の取り組みを進めておりますが、その内容についてお伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 都では、樹勢の低下などによる街路樹の倒木を未然に防ぐため、街路樹診断を実施しております。
 具体的には、樹勢低下に伴い、倒木することがないように、必要に応じて、土壌改良などによる樹勢回復や伐採及び植えかえなどを行うものでございます。
 また、大径木再生大作戦は、幹回り九十センチメートル以上の街路樹を対象に、防災上重要な三十八路線において、災害時の倒木により避難や救援活動等に支障を来さないよう、地下の根株部分も含めて診断を行い、災害に強い街路樹へと回復、更新する事業でございます。

○山内委員 街路樹の中には、景観や歴史的価値の高い樹木や、私の地元の国立のように、桜にかける思い入れや関心の高い地域もあります。
 そこで、街路樹診断や大径木再生大作戦での診断結果を受けて、実際にどのように対応しているのか、お伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 街路樹診断の結果、倒木の危険があると判断された樹木については、安全性確保の観点から、事前に告知等を行った上で速やかに撤去を行い、その後、新たな樹木を植栽して緑の確保を図っております。
 また、撤去の必要がないと判断された樹木については、その状態に応じて経過を観察したり、土壌改良や肥料散布、活力剤の注入といった樹勢回復のための措置を行っております。
 さらに、地域の特性等に応じて植栽帯の規模や構造の改良を行うなど、既存の樹木の保全を図りながら街路樹の成育の健全化に努めております。

○山内委員 街路樹は、道路構造上、道路附属物と位置づけられておりますけれども、命あるものです。
 大径木再生指針では、伐採すべきと判断された場合であっても、拙速な伐採はせずに、伐採以外の手法を検討するとあります。害虫や落ち葉の苦情等も多く聞きますが、都内の自治体では、落ち葉感謝祭と名づけて、地域住民が率先して落ち葉の清掃をして親しんでいる地域もあります。
 木が切られてしまうことに心を痛める市民は非常に多いです。苦情対応に追われ、伸びた枝をただ切り落とすのではなく、道路事情に合わせた樹形を考えて、樹木の生育サイクルに合わせた時期に剪定を行い、樹木の健康を保ち、美しい景観を創出していくように管理していくことが重要です。
 銀座の並木が歌に歌われたように、街路樹は愛されております。ヨーロッパの美しいまち並みのように、ぜひ大切に保っていただきたいと思います。
 二〇二〇年東京五輪でのマラソンコースについて、暑さ対策として、国では細かい霧状の水滴を噴出するミストを路上に設置することを検討していると聞いておりますが、街路樹のように、自然を生かした緑陰や風の道など美しい暑さ対策こそ重要にしていっていただきたいと思います。
 次に、自転車走行空間についてお伺いいたします。
 生活者ネットワークはこれまで、人と自然と環境に優しい道づくりとして、自転車走行空間の整備の拡充を提案してまいりました。
 そこで、改めて都道における自転車走行空間の整備状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 都道におきましては、平成二十五年度末現在で百二十六キロメートルの自転車走行空間が完成しております。
 また、平成二十四年度に策定いたしました自転車走行空間整備推進計画を前倒しし、車道の活用を基本といたしまして、オリンピック・パラリンピック開催までに新たに百二十キロメートルを整備してまいります。

○山内委員 歩行者にも危険にならないように自転車利用者が安全で安心して走行するためには、さまざまな工夫を行いながら自転車走行空間を整備することが必要です。
 国土交通省と警察庁が二〇一二年十一月に策定したガイドラインでは、自転車レーンの整備に当たり、車道の端の路面について、自転車走行の安全を向上させるために、平たん性の確保や、通行の妨げとなる段差や溝の解消に努め、滑りにくい構造にすることとされております。
 そこで、都は、ガイドラインを踏まえて、どのような工夫をし、自転車走行空間の整備に取り組んでいるのか、お伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 都は、自転車走行空間の整備に当たり、ガイドラインにおける設計の考え方を踏まえ、限られた道路空間の中で自転車走行の安全性を向上させる取り組みを行っております。
 例えば平和橋通りにおきましては、排水機能を確保した上で車道の端にある側溝の幅を狭めるなど、自転車走行空間を確保する工夫を行っております。
 今後とも、道路事情も踏まえた上で、誰もが安全で安心して利用できる自転車走行空間の整備に取り組んでまいります。

○山内委員 警視庁の調査によりますと、交通事故に占める自転車乗車中の負傷者や死者数の割合は、東京都が全国に比べて高いんだそうです。また、昨年の自転車の対歩行者事故は、全国の約三三%を東京都が占めているといいます。
 一九七〇年、交通事故死者が史上最多といわれた際に、車と自転車の分離による事故防止を目指し道路交通法を改正、また、道路構造令に自転車歩行者道の規定を盛り込みました。
 ところが、自転車が歩道も走れるようになったことで、歩道での自転車と歩行者、特に高齢者の事故の危険性が高まってしまったと、元建設省の官僚で、今、自転車交通の研究者をしていらっしゃる方が指摘しております。特に交差点においては、車道より、歩道を走行する自転車の方が車のドライバーにとって死角になり、事故に遭う危険性が高いと聞いております。
 車道の左側走行のルールを徹底するとともに、車道の路面整備、路面上に進行方向をペイントするなど、事故対策のための道路整備は待ったなしの状況と考えます。
 市街地、非市街地、幹線道路と地域内道路など分類をしながら、ぜひいろんな工夫で、歩行者や自転車、そして車にも安全で安心、快適で優しい道路整備に取り組んでいっていただきたいと思います。
 次に、街路灯や公園灯などの省エネ化についてお伺いいたします。
 道路を維持管理していく中で環境負荷を減らすことが人にも優しいことに通じます。特に道路では、道路照明の省エネ化などが電力使用量を抑えられるなど環境負荷軽減に有効と考えますが、これまでの取り組みについてお伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 都では、CO2排出量を削減するため、平成二十年度から、都道における既設街路灯の水銀ランプにつきまして、セラミックメタルハライドランプなど省エネ照明へ転換を進め、省エネ化対象七万三千六百灯全てを平成二十五年度までに完了いたしました。
 省エネ照明に転換することによりまして、既存の水銀ランプに比較して、消費電力、CO2排出量ともに約四割削減となります。
 引き続き、一部のトンネルにLED照明を採用するなど、道路照明の省エネ化に取り組んでまいります。

○山内委員 中央分離帯などで、ドライバーの注意を喚起するためのブリンカーライトという表示灯があるようです。最近、そのブリンカーライトという表示灯にソーラーを利用したものを見かけます。こうした工夫を今後も検討して、省エネ化を進めてほしいと思います。
 次に、首都高速道路中央環状品川線の整備についてお伺いいたします。
 来年三月に全線開通する首都高速中央環状品川線、品川区八潮から目黒区青葉台までの約九・四キロメートルのトンネルの工事が、報道陣に十月に公開されました。
 そこで、改めてこの工事に関する費用負担についてお伺いいたします。
 道路は、道路法によって無料開放原則とされています。利用者は、道路を通行する際に、原則として料金を課されないことになっております。
 しかし、自動車が専用で利用する道路は、道路利用者の直接的な負担を求める有料道路制度として、事業主体は公団、民営化した後は首都高速道路株式会社ですけれども、道路建設と運営費用をそこが賄うことになっております。
 そこで、有料道路における出資金、建設費や維持管理費等の費用負担についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 通常、首都高速道路事業に対し、国と都が事業費の一二・五%ずつを出資いたしまして、残りは首都高速道路株式会社がみずからの資金を調達しております。
 また、維持管理費につきましては、料金収入で賄われております。

○山内委員 ところが、品川線のトンネルに関しては、片側の一本は首都高速道路株式会社の有料道路事業で行い、もう一方の片側は建設局が街路事業で建設することになったとのことです。都が街路事業で行うことになると、費用負担が大きく異なってきます。
 そこで、街路事業になるトンネルの費用負担はどのようになるのか、また、現在、どのくらいの事業費が見込まれているのか、お伺いいたします。
 また、有料道路事業であれば利用料金として償還されますが、街路事業の場合はどうなるのでしょうか。お伺いいたします。

○相場道路建設部長 品川線は、平成十七年の公団民営化により整備時期のめどが立たない状況であったこと、また、全てを首都高が有料道路事業で整備すると当時の料金を値上げする必要があったことなどから、早期着工ができるよう、都施行による街路事業との合併施行方式で整備することといたしました。
 街路事業のうち約半分が国負担であり、全体事業費は、工事中であるため、現時点において確定はしておりません。
 また、街路事業につきましては、有料道路事業の償還計画の対象ではございません。

○山内委員 有料道路事業の建設費等は、建設にかかわる資金を借り入れによって調達して、開通後に利用者から徴収する利用料の収入で返済する償還制がとられています。しかし、この品川線のトンネルは、片方のトンネルは有料道路であるから利用者が負担し、片方のトンネルは広く税金で負担するという合併施行になっております。
 現時点では、都が税金で負担する片方の総額、約二千億円と報道されております。二千億円の半分は、先ほどご答弁でありましたように国が負担するとはいえ、非常に大きな金額です。しかも、税金で負担されているにもかかわらず、無料になるわけではなく、利用料金は首都高速道路株式会社に入ることになります。
 今回、ご答弁にありますように、早期着工のために都税を投入しておりますけれども、私は、本来ならば民間である首都高速道路株式会社が進めるべきであると申し上げます。
 最後ですが、土砂災害対策についてお伺いいたします。
 近年、ゲリラ豪雨の頻発により、土砂災害の危険に関する関心が高まっています。
 都は、土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域の指定を進めておりますが、市街化された地域にも危険な地域があります。
 土砂災害警戒区域や特別警戒区域の現在までの指定状況についてお伺いいたします。
 また、指定の際に、住民への説明や宅地への影響はどのようになっているのか、お伺いいたします。

○中島河川部長 都はこれまでに、土砂災害警戒区域六千九百九十三カ所、特別警戒区域三千九百八十六カ所を指定しております。
 土砂災害警戒区域に指定した場合、区市町村によるハザードマップの作成など、地域の警戒避難体制の整備が促進されます。
 これに加え、特別警戒区域では、新たな開発や建築を行う際には、建物の構造規制や斜面対策などによる対応が義務づけられます。
 また、区域の指定に当たっては、地域ごとに説明会を開催し、指定の目的や効果などについて周知を図っております。

○山内委員 特別警戒区域に指定されても、新たな開発や家を建て直すときでなければハードの対策がとられることはなく、対策を講じるときにも補助制度がありません。
 土砂災害防止法には、建築物の移転を勧告できる規定があります。この規定の趣旨と、これまでの実績についてお伺いいたします。

○中島河川部長 土砂災害防止法では、都道府県知事は、土砂災害が発生し、その後も斜面に土砂が残るなど、住民の生命または身体に著しい危害を生じるおそれが大きいと認める場合には、特別警戒区域内の建物の所有者などに対し、移転などの勧告ができることとなっております。
 国によりますと、これまで移転勧告を行った実績はございません。

○山内委員 建物への損害と、そこに住んでいる人に危害が生じるおそれが差し迫っている場合というのは曖昧であり、なかなか判断が難しいかと思います。
 本来、危険な地域の宅地開発は避けるべきだと考えますが、そこに住まなければならない場合には、少なくとも避難できるような体制をつくっておく必要があります。
 土砂災害警戒区域における豪雨時の避難について、建設局が行っている自治体への支援はどのような内容か、お伺いいたします。

○中島河川部長 建設局では、区市町村が避難場所等を示した土砂災害ハザードマップを作成するための基礎資料として、警戒区域を明示した図面や航空写真などを提供しております。
 また、大雨による土砂災害発生の危険性が高まった場合に、区市町村の避難勧告などの判断に資するよう、気象庁と共同で土砂災害警戒情報を発表しております。

○山内委員 最近、ようやく危険地域の土地利用のあり方について議論が広がっています。建設局としても、調査と指定だけでなく、都市整備局や自治体と協力して土地利用について検討していただきたいとお願いいたしまして、私の質問を終わります。

○林田委員 私からは、多摩山間部の道路整備について伺っていきたいと思います。
 本年九月に発表されました東京都長期ビジョン中間報告の行政課題の中で、多摩・島しょ振興対策の重点事項の一つが、防災対策の強化を進めることであります。
 そして、多摩の山間地域においては、土砂崩れ等による道路の寸断や集落の孤立化を防ぐために、多摩川南岸道路や秋川南岸道路、仮称梅ヶ谷トンネルなどの道路整備推進を明記していただきました。本当にありがたいと思っております。
 西多摩地区の山間地域では、一年の間、台風や集中豪雨に何度も見舞われ、ことしは加えて豪雪もあり、道路が通行どめになることも数知れません。
 思い返しますと、発生から十年になる新潟中越地震では、最大震度七を記録し、多くの道路が寸断され、旧山古志村など六十一地区の集落が孤立いたしました。また、道路が被災したことによって、避難や救援物資の輸送が困難になったほか、電気、ガス、水道のライフラインにも甚大な影響が及んだことは忘れることはできません。
 多摩の山間地域の多摩川南岸道路、秋川南岸道路、そして梅ヶ谷トンネルの早期実現を、私は都議会本会議の中で、委員会の中で要請してまいりましたが、長期ビジョンに明記された中で、いま一度、要請、提唱をいたしたいと思っております。
 多摩川南岸道路は、奥多摩町氷川から海沢までの区間が完成しており、現在、整備を進めている城山工区についても、あと少しのところまでやってまいりました。早期完成をよろしくお願い申し上げます。
 まず、秋川南岸道路の進捗状況について伺っていきたいと思います。
 檜原村では、あきる野市からつながる幹線道路は檜原街道しかなく、いつ起こるかわからない集中豪雨、土砂災害によって通行不能、陸の孤島になることが懸念されます。
 このために、檜原街道の防災性を高め、さらに観光シーズンの渋滞解消にも必要なもう一本の道路、秋川南岸道路を早期に実現、完成してほしいと願っております。
 そこで、秋川南岸道路の事業化に向けた取り組みと進捗状況についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 秋川南岸道路では、あきる野市戸倉から檜原村本宿までの第一工区につきまして、これまで地形測量や環境調査、道路線形等を検討する基本設計などを実施しております。
 このうち、昨年十二月に事業説明会を開催したあきる野市荷田子地区におきましては、既に用地測量を完了したところであり、年度内に事業着手し、用地取得を進めてまいります。
 今後とも、地元の理解と協力を得ながら、命の道となる都道の整備に全力で取り組んでまいります。

○林田委員 なお一層の皆さんのご努力によりまして、一日も早く完成しますよう改めてお願い申し上げます。
 次に、梅ヶ谷トンネルの推進について伺います。
 私の地元であります日の出町では、都道一八四号線が日常生活や地域の産業、観光を支える重要な道路となっております。しかし、この道路は行きどまりの一本道であり、一たび道路が寸断すると、集落が陸の孤島になってしまいます。
 また、並行する都道二五一号線では、土砂崩れの発生によって、平成二十三年には二カ月半、さらに、ことしの六月にも二十日間の通行どめとなり、地域に大きな影響を与えました。
 このため、地元では、都道一八四号線と都道二五一号線を結ぶトンネル、梅ヶ谷トンネルの実現に向けて平成二年から要望活動を続けてきたことは、ご承知のとおりであります。私も、都議会議員になって以来、強く働きかけてまいりました。
 平成十九年、ようやく調査費一千万円をつけていただきました。以来、今日まで環境調査、地質調査、路線測量を進め、地元も早期の事業化を期待しております。
 この梅ヶ谷トンネルについても、昨年の環境・建設委員会で強く要請をし、早期実現に向けてしっかり取り組んでいくとの答弁をいただいたところでありますけれども、梅ヶ谷トンネルの事業化に向けた取り組みと進捗状況について、再度お伺いいたします。

○相場道路建設部長 梅ヶ谷トンネルは、日の出町と青梅市を結ぶ新たな路線であり、本路線の整備により、一般都道一八四号線の代替ルートが確保され、防災性が向上するとともに、地域の産業や観光の振興が図られます。
 現在、道路やトンネルの予備設計を実施しており、今月二十七、二十八日には、日の出町と青梅市で事業説明会を開催し、その後、用地測量を実施いたします。
 引き続き、必要な調査、設計等を進め、地元の理解と協力を得ながら、平成二十七年度の事業化に向けて取り組んでまいります。

○林田委員 私も、こいそ先生もそうですけれども、しつこくいろいろ地元のことはいわせていただいております。
 先ほど冒頭に申し上げましたように、今回、東京都長期ビジョン中間報告の中に、私が今、申し上げました多摩川南岸道路、秋川南岸道路、それに加えて梅ヶ谷トンネルの早期実現を目指すというようなことを明記していただきました。心からありがたいと思っております。
 まず、明記していただいたからには一日も早い実現を地元では望んでいるわけでありまして、建設局の皆さんのさらなるご努力をお願い申し上げたいと思います。
 そういうことをよろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○米倉委員 都立公園、霊園の防災機能の充実について伺います。
 首都直下地震がいつ起きるかわからないという中で、震災対策は都民の大きな要望になっています。
 私の地元豊島区では、今、共産党豊島区議団が区民アンケートを行っています。二千人を超える方が回答を寄せてくださっていますが、震災対策での一番の要望は避難場所の確保となっています。
 実は、豊島区には、公園の数が少ない上に、都立公園のような大きな公園もなく、住民一人当たりの公園面積は座布団一枚分もないといわれています。
 そうした中、地震が起きた際に避難場所は十分に確保されているのか、また、避難場所は、いざというときに避難しやすいものになっているかが豊島区の住民の大きな関心となっています。
 市街地大火から住民の命を守るための避難場所、広域避難場所ともいいますが、豊島区では、都立施設では雑司ケ谷霊園、染井霊園が指定されています。雑司ケ谷霊園には約二万人、染井霊園は近隣の駒込中学校などを含む一帯として六万六千人の住民が避難の対象となります。
 建設局はこれまで、知事が指定した避難場所のうち、都立公園については防災機能の強化充実を進めるとして、公園の入り口や園路の改修、防災トイレや非常用照明の設置などを行うとしています。
 そこで、初めに、防災トイレについて伺います。
 東日本大震災では、災害時のトイレの確保は大きな課題として浮かび上がりました。首都直下地震が発生し、市街地大火となった場合には、鎮火するまでに一日から二日程度かかるとされています。それだけに、大人数の避難者のトイレの確保は切実な問題です。
 そこで、避難場所と指定される都立公園や霊園について、首都直下地震が起こった際にも使用できる防災トイレやマンホールトイレの整備状況について伺います。

○五十嵐公園緑地部長 防災トイレは、災害時にも利用できる機能を備えた常設のトイレであり、建物の老朽化に伴う建てかえや、身障者や高齢者、子供連れなども使用できる誰でもトイレなどを新築する際に整備をしております。
 マンホールトイレは、広場など、まとまった敷地が必要であるため、平常時の利用を阻害しない場合に設置しております。
 防災トイレやマンホールトイレについては、区市と協議の上、避難場所に指定されている都立の五十二公園と三霊園に設置してまいりました。

○米倉委員 発災時には、避難者七十五人当たり一基の災害用トイレの確保に努めると聞きます。
 避難場所となっている都立公園や都立霊園についても、非常用トイレを抜本的にふやすことが求められていると思いますが、整備計画はどうなっているか伺います。
 また、全ての避難場所となっている都立公園、霊園で、いつごろまでに災害用トイレが設置されるとなっているかも伺います。

○五十嵐公園緑地部長 東京都地域防災計画では、避難場所におけるトイレの機能の確保は区市町村の役割となっております。
 このため、都は、避難場所に指定されている都立公園、霊園において、区市との協議が調った段階で防災トイレやマンホールトイレを設置してまいりました。
 避難場所の多くは、都立公園、霊園だけでなく、その周辺の学校などの施設と一体となって指定されていることもあり、引き続き、区市との協議を踏まえ、検討してまいります。

○米倉委員 区市と協議を進め、整備を促進することを強く求めるものです。
 その中で、雑司ケ谷霊園、染井霊園について防災トイレの早期整備を求めるものですが、現行計画ではどうなっているか、伺います。

○五十嵐公園緑地部長 雑司ケ谷霊園のトイレについては、誰でもトイレの増設に合わせて防災対応を図る計画でございましたが、工事の契約が不調となったため、今後、工事の手続を進める予定でございます。
 また、染井霊園のトイレにつきましては、建てかえの時期に合わせて整備を検討してまいります。

○米倉委員 雑司ケ谷霊園の誰でもトイレの増設と防災対応の早期実現を強く要望するものです。
 染井霊園のトイレについても、首都直下地震の危険は切迫しているのですから、トイレの建てかえ時期を待つことなく、早期に災害時に使用できるものへ変えることを要望します。
 次に、避難場所の入り口表示灯について伺います。
 大地震はいつ起きるかわかりません。多くの住民の皆さんが、夜、地震に襲われたら、暗闇の中、避難場所にたどり着けるかを不安に感じていらっしゃいます。
 都は、避難場所に指定される都立公園などについて、太陽光パネルにより、災害時にも暗闇で見ることができる入り口表示灯を設置しています。雑司ケ谷霊園や染井霊園にも設置されていますが、大きな霊園の入り口一カ所のみとなっています。しかし、避難者はあらゆる方向から避難場所を目指します。
 そこで、表示灯の設置数をふやすことについて、都の今後の計画、予定を伺います。

○五十嵐公園緑地部長 入り口表示灯については、ソーラー式であることから、採光が可能な位置を選定する必要がございます。既存の樹木や工作物等を考慮し、利用者数の多い入り口付近などに設置をしているものでございます。
 雑司ケ谷霊園や染井霊園では、順次、入り口表示灯をふやす予定でございます。

○米倉委員 ぜひ、この霊園を初め避難場所と指定されている都立公園について、必要な箇所については入り口表示灯を設置していただきたいと思います。
 あわせて、入り口だけでなく、避難場所の中にも必要な照明が確保される必要があると考えます。染井霊園の近隣住民からは、夜、避難することになったとき、とにかく明かりがないと困るという声が上がっています。
 太陽光パネルを載せた照明灯をふやしていくべきだと思いますが、いかがですか。

○五十嵐公園緑地部長 霊園は、墓所と通路とが敷地の大部分を占めており、ソーラー式照明灯の設置に利用できる空間には制約があります。
 このため、既存の樹木や工作物等を考慮し、採光が可能な位置を引き続き選定してまいります。

○米倉委員 避難場所内の非常時に使用可能な照明についても、さらなる充実を要望しておきます。
 次に、雑司ケ谷霊園の雨水対策についてです。
 雑司ケ谷霊園は、大雨が降ると、たまった雨水が霊園北側の入り口から滝のように住宅街へ流れることが長年の問題になっていました。
 そのため、霊園では、常に土のうを用意しておき、大雨が降るたびに、この北側の入り口に管理者が土のうを積んで、霊園の外に雨水が流れ出ないように対策を行っていますが、現場での対応だけでなく、根本的な対応が必要です。
 都として今後どのように対策を行っていくか、伺います。

○五十嵐公園緑地部長 霊園北側の入り口の雨水処理については、既に、雨水を浸透させる側溝や、一時的に雨水を貯留させる施設を通路の下に設置する工事に着手しております。

○米倉委員 次に、都立公園のトイレ整備について伺います。
 都立夢の島公園を利用したある高齢者から、公園内の公衆トイレについて、洋式トイレがなく、使用できなかったという声がありました。現地を確認したところ、五カ所の公衆トイレで、男女ともに、洋式トイレを利用できる箇所は一カ所のみでした。
 この公園は四十三万平米あり、園内には二つの競技場にコロシアム、東京スポーツ文化館に野球場六面、熱帯植物館が設置されているなど、本当に大きな公園です。本来は、五つの公衆トイレのそれぞれに洋式トイレが設置されることが望ましいと思います。
 そこで、都立公園のトイレのバリアフリー化、洋式トイレの設置の重要性について、都の認識を伺います。
 また、洋式トイレの整備をどのように進めているか、伺います。

○五十嵐公園緑地部長 都立公園の歩行空間のバリアフリー化を推進することや洋式トイレを設置することは、高齢者や障害者が公園を快適に利用する上で必要な取り組みでございます。
 都立公園や霊園のトイレについては、東京都福祉のまちづくり条例の施設整備マニュアルに基づき整備を進めております。
 また、条例が制定された平成七年以前に建築されたトイレについては、建てかえに合わせて、施設整備マニュアルに基づき、順次、整備を進めております。

○米倉委員 公園のバリアフリー化、洋式トイレの設置の取り組みは必要とのことですが、施設の建てかえ待ちにせず、建設局として整備目標を持つことが重要だと思います。
 例えば、国は、二〇二〇年までに都市公園のトイレ四五%をバリアフリー化すると整備目標を掲げています。都としても、いつまでにどこまでバリアフリー化を進めるか、積極的な目標を持った取り組みを要望します。
 また、福祉のまちづくり条例では、公園内に複数のトイレがある場合は、一カ所のトイレに一つ以上は洋式トイレを設けることとしています。この水準で、都立公園内のトイレのバリアフリー化、洋式トイレの増設を進めていただきたいと思います。
 特に夢の島公園は、東京オリンピックの会場として予定されています。都は、オリンピック・パラリンピックのレガシーとして、オリンピック・パラリンピック関係の施設や公共交通だけでなく、東京のまち全体が障害者や高齢者を初めとする全ての人々にとって安全で快適に移動できるようになり、ユニバーサルデザイン都市東京の実現が促進されるとうたっています。
 こうしたことからも、少なくとも夢の島公園については洋式トイレの増設を図るべきですし、他の都立公園のバリアフリー化も、これまで以上に積極的に進めていくべきです。
 次に、都立公園や霊園のトイレへのオストメイト対応のトイレの設置も重要です。
 直腸がんや膀胱がんなどが原因で臓器に機能障害を負い、手術によって人工的に腹部へ人工肛門や人工膀胱の排泄口を造設した人をオストメイトといいますが、国内には約二十万人のオストメイトがいらっしゃるといわれています。
 この十年、日本オストミー協会はオストメイト実態調査を行っていますが、常に高い要望として、公共の建物やデパートなどにオストメイト対応のトイレを設置してほしいが挙げられています。
 また、四割の方が便、尿の漏れを生活上の悩みとして掲げ、外出時に尿もしくは便を貯留するための装備にかかわるトラブルが生じることがあるので、何らかの不安を感じているという方が六割もいらっしゃるというのです。
 実際にお話も伺いました。外出や電車に乗る際には、急にトイレに行くとなった場合、山手線なら、どこの駅の何口にオストメイト対応トイレがあるかは頭に入れています、公園に行く場合は、トイレはどこにあるかと事前に調べます、漏れたりしたときは、この器具を洗ったり張りかえたりしなければならないので、オストメイト対応のトイレがあれば最高なんです、また、仕事している者にとっても、急にトイレの必要性があり、公園のトイレを使ったりすることがあるので、対応したものがあると助かります、こういう話を伺いました。
 都は、東京都福祉のまちづくり条例の施設整備マニュアルでも、公園内にトイレがある場合には、オストメイト対応のトイレを一つ以上設置することとしています。
 増設を進めるべきですが、いかがですか。

○五十嵐公園緑地部長 平成二十一年に東京都福祉のまちづくり条例が改正され、オストメイトと呼ばれる人工肛門をつけた方などが利用できる水洗器具を設置する基準が新たに定められたことから、改正後は、誰でもトイレの新築や建てかえに合わせて設置をしております。

○米倉委員 誰でもトイレの新築や建てかえで設置していくこととあわせて、オストメイト整備については、一つの公園に最低一つは早急に確保することを求めるものです。
 最後に、自転車走行空間の整備についてです。
 先ほど質問がありましたので、要望だけ申し上げます。
 都は、自転車走行空間の整備として、自転車走行空間整備推進計画を前倒しし、オリンピック・パラリンピック開催までに百二十キロメートル整備していくとしています。都が自転車走行空間の整備を車道の活用を基本に積極的に進めていることは重要だと思います。
 既に自転車走行空間が確保されている都道については、歩道上で自転車と歩行者の空間を色分けすることで整備されている箇所も今あります。これはこれで前進なのですが、歩行者との接触の危険性が高く、また、歩道を基本としている以上、自転車は徐行しなくてはならず、自転車らしい快適な走行は困難です。
 ですから、国は、自転車走行空間の計画として、車道側に確保する自転車レーンや自転車の専用道など、車道通行を基本としたガイドラインを策定しました。都が平成二十四年に策定した東京都自転車走行空間整備推進計画でも、どのような整備を行うかについては、スペースが確保されるならば、自転車道や自転車レーンの設置をしていくことを基本としています。
 歩道に色分けや線を引く形で自転車走行空間となっている都道については、既に自転車が走るだけの道路幅は確保されているのですから、今は歩道の側にある自転車走行空間を、何らかの方法で自転車も快適に走れる自転車レーンや自転車道に変えていくことが可能なものがあると考えられます。
 今後、既存の都道について、自転車歩行者道についても、自転車レーンのある道路に改変していくことを検討すべきだと思いますので、要望しておきます。
 以上で質問を終わらせていただきます。

○高橋委員 最初に、事業概要の三一ページにある道路の建設についてお尋ねいたします。
 交通渋滞は東京の最大の弱点であり、また、災害に備えるため安全な避難路などを確保する必要があります。
 このため、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックだけでなく、その先も見据えて、世界で一番の都市東京づくりの一つとして、着実に道路整備に取り組むことが不可欠であります。
 私はこれまでも、都議会議員として、機会あるたびに都内の幹線道路ネットワークの形成など道路整備の必要性を訴え、早期整備を要望してまいりました。
 そこで、東京の道路整備の重要性について、都の認識をお伺いいたします。

○相場道路建設部長 道路は、円滑な交通の確保、都市間の連携強化など社会経済活動を支えております。
 また、災害時におきましても、迅速な救助救援や緊急物資輸送を可能とし、延焼遮断帯を形成するなど、都民の生命や財産を守るために必要であります。
 さらに、緑豊かで幅の広い歩道や自転車走行空間の確保、無電柱化などにより、安全で快適なまちづくりに寄与いたします。
 このように、道路は重要な都市基盤であり、都は、引き続き道路整備を積極的に進めてまいります。

○高橋委員 我が党では、災害に強い安全な東京をつくることや、人と物の流れがスムーズに行き交う首都圏をつくることを提言しております。これら提言を実現するためにも、引き続き東京の道路整備の推進を強く要望しておきます。
 次に、私の地元である練馬区内の道路整備についてお尋ねいたします。
 先ほどご答弁いただいたとおり、道路整備は極めて重要でありますが、練馬区の都市計画道路の整備率は約五〇%と、東京都区部の整備率約六四%に比べ、非常に低い整備水準であります。さらに、笹目通りを境とした練馬区の西部地域に目を向けると、私が試算したところ、約二七%と極めて低い状況にあります。
 そこで、練馬区の西部地域における道路整備の取り組みなどについてお伺いいたします。
 まず、昨年の事務事業質疑でも質問しましたが、目白通りの延伸部となる放射第七号線が位置する練馬区の大泉学園町や西大泉は、日常の交通手段として路線バスなどの自動車への依存度が高いにもかかわらず、道路整備が非常におくれております。また、本路線は、区部と多摩地域を結ぶ骨格幹線道路であり、外環アクセスとしても重要な路線であることから、早期の整備が必要であります。
 そこで、放射第七号線の進捗状況と今後の予定について伺います。

○相場道路建設部長 放射第七号線は、北園交差点から西東京市境までの約二キロメートルの区間で事業中であり、これまでに約八五%の用地を取得し、昨年度から、都道練馬所沢線の西側の一部区間におきまして街路築造工事を実施しました。
 今年度は、新たに、その東側において無電柱化を図る電線共同溝などの街築工事を実施し、平成二十七年度には北園交差点付近でも工事に着手する予定であります。
 今後とも、残る用地の取得に努め、早期開通を目指し、全力で整備を推進してまいります。

○高橋委員 放射第七号線の事業中区間の整備により新たな道路ネットワークが形成されることから、地域の利便性向上が図られます。このため、地元も大いに期待しており、早期開通に向け、関係権利者の理解と協力を得ながら積極的に整備を推進することを強く要望させていただきます。
 次に、補助第二三〇号線の整備についてお尋ねいたします。
 練馬区北西部地域は、東京都区部において数少ない鉄道交通不便地域の一つであり、この地域の住民にとって地下鉄大江戸線の延伸は長年の悲願であります。
 補助第二三〇号線は、光が丘から大泉学園通りまでの約四キロメートルの区間が地下鉄大江戸線の導入空間として予定されております。このうち、約半分の光が丘から土支田通りまでの区間が開通し、道路ネットワークの形成が着実に進められているところであります。
 そこで、残る事業中の土支田通りから大泉学園通りまでの区間について、進捗状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 補助第二三〇号線は、土支田通りから大泉学園通りまでの二・一キロメートルの区間で事業中であり、これまでに約三六%の用地を取得しています。今年度から、土支田通り付近におきまして配水管設置工事に着手いたします。
 また、並行する別荘橋通りは、狭隘で歩道がなく危険であることから、歩行者の安全を確保するため、事業用地を活用し歩行者用通路を整備いたします。
 引き続き、地元の理解と協力を得ながら用地取得に努め、整備を推進してまいります。

○高橋委員 私は、地下鉄大江戸線の延伸に関しては、昭和六十三年に設立された大江戸線延伸促進期成同盟の活動にも積極的に参加しており、副知事を初め関係局長に早期整備を要請してまいりました。
 繰り返しになりますが、地下鉄大江戸線の延伸は地元の長年の悲願であります。この実現のためにも、用地の取得に努め、補助第二三〇号線を早期に整備されるよう強く要望いたします。
 次に、西武新宿線上石神井駅南側の立野橋交差点付近で事業中の補助第二二九号線についてお尋ねいたします。
 現道の千川通りは、千川上水緑道と並行した幅員五・五メートルの歩道もない狭隘な道路であり、特に歩行者、自転車の安全な通行に支障を来していることから、これまでも事務事業質疑におきまして早期の拡幅整備が必要と訴えてまいりました。
 昨年十月には、南側に千川上水緑道と一体になった緑豊かな歩道が整備され、歩行者及び自転車が安全に通行できるようになりました。残る工事も着実に進めてもらいたいと思います。
 そこで、補助第二二九号線の進捗状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 補助第二二九号線は、立野橋交差点から青梅街道までの四百三十メートルの区間で事業中であり、既に約九七%の用地を取得し、南側の歩道の開放に続き、車道の切りかえ工事を実施いたしました。
 今年度からは、北側の電線共同溝設置工事に着手する予定であります。
 引き続き、関係権利者の理解と協力を得て、残る用地の取得に努めるとともに、北側についても、新たに歩道を整備し、植樹帯で歩行者と自転車を分離した、人に優しい道路空間を創出してまいります。

○高橋委員 北側の工事にも着手することにより、地域の方々は、整備が着実に進展していることが実感できると考えます。引き続き、安全性の効果が大いに期待できる補助第二二九号線の一日も早い完成を目指し、事業を進めていくことを強く要望しておきます。
 次に、補助第一五六号線についてお尋ねいたします。
 地域の安全性や防災性を向上させるためには、ただいま答弁いただいた補助第二二九号線のように、幅員の狭い都道を都市計画線に沿って拡幅整備していくことも重要であります。
 補助第一五六号線は、練馬区谷原五丁目で目白通りから西に分岐し、西東京市に至る路線であり、外環ノ2から大泉学園通りまでの区間は完成しております。
 しかし、目白通りから外環ノ2までの区間はいまだ拡幅整備がなされておらず、緊急車両の通行や災害時の救援活動等に支障を来すのではと危惧しております。
 そこで、補助第一五六号線のうち、目白通りから外環ノ2までの区間の現状と計画についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 補助第一五六号線の目白通りから外環ノ2までの現道は、幅員が約七メートルで、歩道は未整備でございます。
 本区間は、路線バスのルートとなっており、また、震災時に円滑な物資輸送を支える緊急輸送道路にも指定されております。
 都市計画では、完成区間と同様に幅員を十六メートルに拡幅することが定められております。

○高橋委員 目白通りから外環ノ2までの区間を計画幅員で整備することにより、交通の安全性が確保されるとともに、緊急輸送道路の機能が十分発揮され、地域の防災性が向上するものと考えます。
 ぜひ、地元要望が強いこのような路線についても、今後、整備を前向きに検討していただくよう強く要望いたします。
 次に、富士街道についてお尋ねいたします。
 富士街道は、練馬区西部地域において東西方向を結ぶ重要な都道であり、地域の生活を支えております。
 本路線では、現在、石神井公園駅付近など二カ所で拡幅整備が進められておりますが、石神井警察署付近では、片側歩道で非常に狭い上、車道も狭く、車のすれ違いにも困るような未整備区域が残されております。
 この区間は、石神井公園駅や練馬区役所石神井庁舎などを利用する歩行者や自転車も多く、歩行者の安全を確保し、交通事故を防ぐためにも拡幅整備が必要であると考えております。
 平成二十二年、平成二十五年の環境・建設委員会では、拡幅を求める陳情が出され、趣旨採択となっており、その審査の際、私は早期に事業化が図られるようお願いしたところであります。
 そこで、富士街道の未整備区間の取り組み状況についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 富士街道の未整備区間約六百メートルにつきましては、当委員会における陳情審査におきまして趣旨採択となったことも踏まえ、平成二十二年度から交通量調査などを進めてまいりました。
 本区間は、計画幅員などを定めた都市計画道路には位置づけられておらず、また、沿道にはマンションなどを含む約八十棟の建物が両側に建ち並んでおります。
 このため、道路の幅員や、拡幅による沿道への影響などにつきまして比較検討を行うとともに、地元区との調整を実施してまいります。

○高橋委員 未整備区間において、拡幅整備に向けた検討を進めているとの答弁をいただきました。
 本区間と接続する石神井中学校前交差点では渋滞が発生していることから、拡幅整備とあわせて改良されれば、渋滞解消などに大きな整備効果が発揮されるものと考えております。
 また、西武池袋線の高架化とともに、石神井公園駅の南口では駅前広場の整備が進み、市街地再開発事業の立ち上げの準備が開始されるなど、富士街道の重要性が一層高まってきております。
 本区間の拡幅整備を進めるには、多くの建物が建ち並ぶなど課題もあり、地元の理解と協力が不可欠となりますが、引き続き早期事業化に向け取り組んでいただくようお願いしておきます。
 次に、事業概要の三六ページにある東京外かく環状道路についてお尋ねいたします。
 外環は、東京から放射状に延びる高速道路を環状に連結し、首都圏の交通渋滞の緩和や環境改善、さらには、災害時の緊急輸送、非常時の迂回機能確保等に資する必要不可欠な高速道路であり、今般、国の日本再興戦略にも位置づけられた国家プロジェクトであります。
 都議会では、今期、私が会長を仰せつかっております超党派による外環促進議連は、平成十三年に結成して以来、整備促進を図り、一日も早い完成に向けて、要望活動などさまざまな取り組みを行ってまいりました。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックのためにも、是が非でも大会開催までに開通させるべきであります。
 その実現のため、私はかねてから、トンネル工事を東名ジャンクション側だけではなく大泉ジャンクション側からも行うべきと強く主張してきたところ、トンネル工事が両側から進められることになり、整備促進につながりました。
 そこでまず、外環の工事を初めとした全体の進捗状況についてお伺いいたします。

○川嶋三環状道路整備推進部長 外環全体の進捗状況についてでございますが、国など事業者は、ことし三月に大深度地下使用認可と都市計画事業承認、認可を取得いたしました。続いて、四月には東名及び大泉ジャンクション両側から施工するシールドトンネル工事に、また、七月には大泉ジャンクションにおいてシールドマシンの発進基地となる立て坑工事に着手するなど、いよいよ工事が本格化してきています。
 事業に必要な用地につきましては、ことし九月末時点で、東名ジャンクションで約五割、中央ジャンクションで約六割、大泉ジャンクションで約六割を取得しており、精力的に取り組んでおります。

○高橋委員 開通に向け、着々と進んでいることがわかりました。
 私の地元、練馬区大泉地域は、現在、関越道と外環の端末となっており、周辺では、連日の交通渋滞や、生活道路への通過車両の混入による交通安全上の問題が生じております。外環の整備は、このような交通渋滞の解消、快適で安全な生活道路の確保や良好なまちづくりの切り札として、地元の期待は非常に高いものであります。
 そこで、大泉ジャンクション地域の進捗について伺います。

○川嶋三環状道路整備推進部長 大泉ジャンクション地域の進捗についてでございますが、都は、国から大泉ジャンクション地域の用地取得事務を受託しており、現地に設置した外環大泉事務所を拠点として、用地取得が必要な面積約四・六ヘクタールのうち、ことし十月末時点で約三ヘクタールを取得するなど、着実に推進しております。
 また、大深度地下より浅い地下空間を使用するための区分地上権の設定についても、必要となる測量をおおむね完了するなど、鋭意取り組んでございます。
 このほか、国など事業者は、立て坑工事に加え、関越道と外環本線をつなぐ連絡路や工事用道路の整備工事などに着手しております。

○高橋委員 事業者も都も、精力的に事業に取り組んでいることがわかりました。
 事業の実施に当たっては、用地取得の一層の推進が肝要だと考えます。ことし七月、私は外環促進議連会長として、トンネル施工に必要な権利設定が円滑に進むよう、区分地上権設定に係る税制改正を国土交通大臣に直接要望してまいりました。そして、この要望を受け、八月、国土交通省が財務省に税制改正を要望いたしました。この件について、引き続き注視するとともに、一日も早い完成を願うものであります。
 次に、外環の地上部街路、いわゆる外環ノ2についてお尋ねいたします。
 外環の大泉ジャンクションと重複する地域では、都道の土支田通りと井草通りが、外環本線の整備により分断され、その機能を失います。また、これらの都道は、一方通行で歩道がない狭隘な道路であり、歩行者、自動車の双方にとって危険な状況にあることを私はかねてから危惧しております。
 さらに、この地域では、外環本線と外環ノ2の二つの都市計画線が錯綜し、多くの土地や建物が両方の計画線にまたがっているため、二つの計画線にまたがる用地を同時に買収し、関係権利者の円滑な生活再建を図らなければなりません。
 私は、このような状況に対応するため、大泉ジャンクション地域における外環ノ2の早期整備が必要であると主張してまいりました。
 既に東京都は事業に着手しましたが、現在の進捗と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○川嶋三環状道路整備推進部長 外環ノ2についてでございますが、大泉ジャンクション部には、高架構造である関越道と地下トンネル構造である外環本線をつなぐ連絡路や、目白通りに接続するインターチェンジが設置されるため、高架橋の橋脚や地下トンネルの出入り口など、さまざまな構造物が地上部につくられます。これらの工事に伴いまして、委員ご指摘のとおり、都道の土支田通りと井草通りが分断されるため、その機能を確保する必要がございます。
 また、これも委員のご指摘のとおりでございますが、外環本線と外環ノ2の二つの都市計画線があるため、両方の計画線にまたがっている関係権利者の方々に対しては、用地を同時に取得することで円滑な生活再建が図られるよう配慮する必要がございます。
 このため、この大泉ジャンクション部におきましては、外環ノ2を外環本線と同時に整備することとし、平成二十四年九月、事業に着手いたしました。
 都は、現在まで鋭意、用地取得を進めてきており、今後とも、関係権利者のご理解とご協力をいただきながら全力で取り組んでまいります。
 また、整備に当たりましては、往復二車線の車道とともに、安全で快適なゆとりある歩行者、自転車空間、緑豊かな植樹帯を設けるなど、地域の方々が親しみを持てる道路空間を創出してまいります。

○高橋委員 大泉ジャンクション地域の外環ノ2についても、着実に取り組んでいることがわかりました。
 大泉ジャンクションや外環ノ2の整備に当たっては、地元の理解と協力を得られるよう丁寧に対応するとともに、地域の方々が緑や潤いを感じながら安心して生活できる空間を創出していくよう要望いたします。
 さらに、先ほども申し上げましたが、都内の都市計画道路の整備率を見ると、区部では六割を超えたところでありますが、私の地元練馬区では約五割、中でも西部地域は三割にも満たない極めて低い状況であります。この地域において、南北方向を結ぶ外環ノ2は必要不可欠な都市計画道路であります。
 私はかねてから、地域のための道路として、上石神井駅周辺を初め、外環ノ2の練馬区間の早期整備を訴えてまいりました。そして、いよいよ地元の意見を十分反映した計画案が、今月十八日の都市計画審議会に付議されるとのことであります。ここに至るまで、都は、地元の意見を何度も聞きながら丁寧に取り組んできたと聞いており、大いに評価するところであります。
 引き続き、外環ノ2の練馬区間の調査設計を進め、事業化に向けて取り組んでいただくよう強く要望しておきます。
 次に、事業概要の四二ページにある連続立体交差事業についてお尋ねいたします。
 都内には、いまだ千カ所を超える踏切が存在しております。これら踏切による道路交通の阻害は、安全で効率的な都市活動の障害となり、市街地の分断が都市の活力や魅力を損なっております。そこに高齢化社会が進行する中、高齢者を巻き込んだ踏切事故が絶えず、日常生活を脅かす原因ともなっております。
 人と物の流れがスムーズで安全な道路交通の実現や、沿線地域の発展のためには、これら踏切問題を抜本的に解消する連続立体交差事業の推進が必要不可欠であります。私はこれまで、その推進について、都議会の場を通じて機会あるごとに訴えてまいりました。
 私の地元練馬区で進められている西武池袋線、練馬高野台駅から大泉学園駅間の連続立体交差事業については、平成二十三年四月に、練馬高野台駅から石神井公園駅を含む約一・二キロメートルの一期区間が高架化され、六カ所の踏切が除却されております。残る石神井公園駅付近から大泉学園駅までの約一・二キロメートルの二期区間については、平成二十五年十一月に下り線の高架化が完了し、現在、この区間の三カ所の踏切除却に向けて、上り線の高架化工事が着実に進められてきております。
 この区間の高架化によって、練馬高野台駅から大泉学園駅までの全線が高架化され、交通渋滞や地域分断が解消されることは地元の願いでもあり、本年三月の環境・建設委員会での私の質問に対し、平成二十六年度内に確実に全線高架化するとの答弁を得ております。
 そこで、本事業の全線高架化の時期についてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 本事業のうち二期区間につきましては、現在、高架橋が完成しており、軌道工事や電気工事を進めるなど、上り線を高架に切りかえるための準備を整えています。これら工事を年内に完成させ、国による鉄道施設の検査を経た後、平成二十七年一月中に上り線の高架切りかえを行い、残る三カ所の踏切を除却いたします。
 これにより、平成十九年五月に事業に着手してから約八年で、練馬高野台駅から大泉学園駅間の九カ所あった踏切が全てなくなります。

○高橋委員 地元住民が心待ちにしていた全線高架化が無事完了するように、引き続き、安全に注意して切りかえ工事に取りかかっていただくようお願いいたします。
 また、事業を実施している区間以外にも、練馬区内には、池袋線の大泉学園駅から保谷駅付近や新宿線の井荻駅から東伏見駅付近などの鉄道立体化の検討対象区間があります。このうち西武新宿線については、上石神井駅周辺に引き続き、本年五月には、連続立体交差化を視野に入れた武蔵関駅周辺のまちづくり構想が策定されるなど、沿線まちづくりの取り組みが進められており、地元から期待が高まっております。
 本区間を含め、連続立体交差化が早期に実現することを改めて要望しておきます。
 次に、事業概要の七九ページの中小河川の整備についてお尋ねいたします。
 ことしの八月は、北海道から九州にかけて記録的な大雨があり、特に広島県では、大規模な土砂災害が発生し多くの死傷者が発生するなど、全国各地で豪雨による被害がありました。
 東京においても、ことし九月には、区部東部において時間約百ミリの猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が発表されました。また、幸い大きな浸水被害はありませんでしたが、台風十八、十九号と、二週続けて勢力の強い台風が関東地方を直撃しています。
 首都東京を水害から守るためには、治水機能を一層向上させ、安全性を高めていく必要があると考えます。
 都ではこれまでも、河川整備を効果的かつ効率的に進めるため、護岸整備とあわせて調節池の整備を行ってきており、既に十河川、二十四カ所で完成し、浸水被害の軽減に大きく寄与しております。また、現在も引き続き、都内で五カ所において調節池の整備が進められております。
 私の地元にある白子川地下調節池もその一つであります。この調節池については、平成十七年に二度の水害を受け、調節池整備の重要性を強く訴え続けてきた結果、平成十一年以降中断していた工事が十年ぶりにようやく再開されたものであり、その早期完成が待ち望まれます。
 そこで、白子川地下調節池の整備状況についてお伺いいたします。

○中島河川部長 白子川地下調節池につきましては、平成二十一年度より事業を再開いたしまして、二十二年度から着手した延長三・二キロメートルのシールドトンネル工事が本年一月に完了いたしました。現在、トンネル内部の整備を進めておりまして、今年度末に完了する予定でございます。これにより、大雨の際に、白子川からの暫定取水が可能となります。
 引き続き、調節池の運用に必要な排水ポンプや受電設備などの工事を実施いたしまして、二十八年度末の調節池全体の完成を目指してまいります。
 この調節池が完成いたしますと、取水可能量が大幅に増大し、下流の安全度が向上するとともに、上流に向けてさらなる河道整備の促進が可能となり、これまで以上に早期に上流での水害を軽減させる効果がございます。

○高橋委員 白子川地下調節池の整備が着実に行われていることがわかりました。
 引き続き、白子川地下調節池の工事を進めていただき、平成二十六年度末の暫定取水と二十八年度末の完成を期待しておきます。
 白子川や石神井川は、これまでにもたびたび浸水が発生し、多くの住民が被害を受けております。早期に河川の整備を進め、水害に対する安全性を高めるためには、調節池だけでなく、護岸の整備も忘れてはなりません。
 現在、護岸について、時間五十ミリの降雨に対応する整備を進めており、先ほどの答弁では、白子川地下調節池が完成した際には、上流への整備促進が可能とのことであります。
 そこで、白子川の整備状況について伺います。

○中島河川部長 白子川は、埼玉県境を流れる延長十キロメートルの河川でございまして、都施行区間は、このうち八・六キロメートルでございます。
 都施行区間の板橋区内二・七キロメートルは、既に整備が完了しております。
 練馬区内におきましては、比丘尼橋下流調節池などの完成を受け、平成十四年度から、調節池上流に向け順次整備を進めておりまして、これまでに一・五キロメートルが完了し、今年度は、大泉学園通りの学園橋のかけかえとその上下流の整備を行っております。
 引き続き、護岸整備を進めるとともに、白子川地下調節池完成後には、上流に向けて順次河床の掘削を行うなど、時間五十ミリの降雨に対応する流下能力を早期に確保してまいります。

○高橋委員 今後とも、治水対策の両輪として護岸と調節池の整備を進め、浸水被害を早期に軽減させるとともに、さまざまな工夫により、人々に安らぎを与える空間として整備していただけるようお願いしておきます。
 また、私はかねてより、都議会の場において治水対策の重要性について繰り返し発言し、中小河川の整備を促進するとともに、白子川地下調節池をさらに延長して環七地下調節池と連結させることで、白子川や石神井川だけでなく、広範囲な地域を水害から守ることが可能となることをこれまで提案してきました。
 都が策定した中小河川の整備方針でも、広域調節池は効果的な対策例として示されており、私の主張とも合致しております。
 そこで、広域調節池の整備に向けた取り組み状況について伺います。

○中島河川部長 中小河川の整備方針では、時間五十ミリの降雨までは護岸整備で、それを超える降雨には調節池で対処することを基本としております。
 広域調節池は、環七通りと目白通りの地下を利用し、環七地下調節池と白子川地下調節池とを、内径十二・五メートル、延長約五・五キロメートル、貯留量約六十八万立方メートルのトンネル式の新たな調節池で連結するものでございます。
 現在、主要構造の検討や現地での測量などを実施しておりまして、この施設の完成により、神田川、石神井川、白子川の三流域間で調節池の容量の相互融通が可能となり、局地的かつ短時間の時間百ミリの豪雨にも効果を発揮してまいります。

○高橋委員 都民が安心して暮らせる東京の実現に向けて、一日も早い事業の着手を期待しておきます。
 次に、事業概要の一〇八ページにある多様な生物が生息する都立公園づくりについてお尋ねいたします。
 私の地元である石神井公園の三宝寺池には、ミツガシワやコウホネなど希少な水生植物が生息する植物群落があり、国の天然記念物にも指定されております。また、この公園では、池の周りや樹林地において、市民団体による自然観察会が定期的に開催されているほか、多くの都民が四季を通じて豊かな自然に触れ合っております。
 こうした樹林地や水辺空間を初めとした良好な自然環境を有する都立公園は、都市における動植物が生息、生育する貴重な空間となっております。
 また、都立公園は都心部から多摩部にかけて八十一公園あり、そのような場所において多様な生物が生息、生育できる環境を整備していくということは、公園のみならず、その周辺地域の都市の生態系の質を高める上で大変重要であると考えます。
 そこで、都立公園における生物多様性の保全の進め方についてお伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 都では、都立公園の生物多様性の保全を進めていくために、平成二十四年度より、専門家の意見を聞きながら、多様な生物が安定して生息、生育できる環境整備のための検討を進めてまいりました。
 具体的には、公園の規模や地形、広域的な緑とのつながりや公園利用の状況など、さまざまな視点から重点的に取り組みを進めていく公園の選定を行い、公園ごとに自然環境の現況を把握した上で保全目標を定め、ボランティアや研究機関等とも連携を深めながら事業を進めていくことといたしました。
 平成二十六年度には、武蔵野の面影を残す石神井公園や東大和公園など四公園において、多様な生物が生息、生育できる環境整備のための計画づくりに着手いたしました。

○高橋委員 武蔵野の面影を残し、樹林や水辺といったさまざまな自然環境が残る石神井公園において事業の検討を進めているとのことですが、そこでの多様な生物が生息、生育できる環境整備に向けた取り組みについて伺います。

○五十嵐公園緑地部長 石神井公園では、平成二十六年度は自然環境調査を実施しており、天然記念物に指定されている水生植物群落のほかにも、園内には、都内で近年数を減らしているウラナミアカシジミといったチョウの仲間や、キンランやギンランなどの絶滅危惧種も生息、生育することがわかってまいりました。
 また、生物多様性の保全と活用に向けた計画づくりのための検討会を設置し、六月に第一回目を開催いたしました。検討会には、ボランティア活動団体や地域住民の方々も参加し、公園内の樹林地や水辺の環境における課題等について幅広く議論いたしました。
 今後は、検討会において議論を重ねまして、石神井公園における生物多様性の保全と活用の方向性を明らかにし、整備に向けた計画の具体化を図ってまいります。

○高橋委員 地域の水と緑のネットワークの拠点となる石神井公園において、多様な生物が安定して生息、生育できる環境が整備されることは、周辺地域の自然環境へも良好な影響を大いに与えることになるでしょう。
 また、四季を通じて多くの来園者が訪れる都立公園において、こうした取り組みを行うことによって、広く都民への生物多様性に関する普及啓発効果も期待できることと思います。ぜひとも、今後、多くの都立公園において生物多様性に配慮した取り組みが推進されるよう期待しております。
 さて、ここまで、建設局が取り組んでいる事務事業の現状と今後の方針について、具体的な事業を取り上げて質問してまいりました。ご答弁を伺った結果、道路、河川、そして公園の全てについて、地域の課題や実情を十分に把握し、その解決に向け、きめ細かな配慮をしながら着実に事業が進捗していることがわかりました。
 改めていうまでもありませんが、これらの都市基盤は、地域の都民生活を支えるだけでなく、首都東京を、そして広く日本を支えるインフラでもあります。建設局はこれまでも、都市基盤整備を通じて都民生活の向上に貢献されており、そのことに改めて敬意を表するものでありますが、先ほど申し上げたとおり、都市計画道路の整備が多く残されていることや、治水安全性のさらなる向上が必要なことからも明らかなように、都市基盤の整備は道半ばの状況であります。
 そこで、最後に、建設局の事務事業全体を俯瞰し、東京都の都市基盤に対する決意について東京都技監からの答弁を求めまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○横溝東京都技監 東京の都市基盤の整備に当たりましては、東京の都市構造はいかにあるべきかということから考える必要があると考えております。
 国土づくりのひもをとくと、戦後からバブル期まで一貫して東京への集中が日本の発展を牽引する重要な手段として捉えられてきました。しかし、バブルを目の当たりにし、昭和六十年代前半には、多極分散型国土形成が四全総で打ち出され、大都市への人口と産業の集中を抑制し、地方の振興が打ち出されております。
 そして、ことし三月には、国土のグランドデザイン二〇五〇の中で、急速に進む人口減少や巨大災害の逼迫など、国土をめぐる大きな状況の変化や危機感を共有しつつ、二〇五〇年を見据え、ダイバーシティー、集約型都市、レジリエンスなどが掲げられました。
 時代の変遷の中で、その時代にふさわしい計画がつくられ、実行されていくことは必然であります。そのような中にあって、いつの時代も変わらぬキーワードが、交通対策、災害対策、そして快適な空間形成にかかわる都市づくりであり、それに向けた都市構造の形成であります。計画的に整備することで、さまざまな問題をコントロールできるからこそ、不退転の決意をもってインフラ整備を進めることが必要です。
 このことを前提に、東京都技監として、困難な課題に対して毅然と立ち向かうとともに、既存の概念にとらわれることなく、創意工夫を行いながらインフラ整備を着実に進め、東京の発展と都民の幸せのために、今後とも全力で取り組んでまいります。

○河野(ゆう)委員 よろしくお願いいたします。私からも、若干地元のことを質問させていただきたいと思います。
 道路、連立、公園、河川の順番で質問させていただきます。
 首都直下型の発生が危惧される中、震災時は特に甚大な被害が想定される木造密集地域の防災性を向上させることは喫緊の課題であります。都は、木密地域不燃化十年プロジェクトを立ち上げ、建物の不燃化や延焼を遮断する特定整備路線の整備に取り組んでおります。
 これらの取り組みを加速し、木密地域の防災性を高めることが重要でありますが、そこで、特定整備路線が防災上どのような効果があるのか、改めてお伺いしたいと思います。

○横井道路計画担当部長 木造住宅密集地域は、老朽化した木造住宅や狭隘な道路が多く、震災時には火災の延焼などにより大きな被害を受ける危険性があります。
 特定整備路線は、このような木密地域のうち地域危険度などが高い整備地域において、道路を越えた燃え広がりを防ぐとともに、避難路や緊急車両の通行路となります。また、その整備が沿道建物の不燃化を促進するなど、防災上大きな効果がございます。

○河野(ゆう)委員 私の地元板橋区では、補助二六号線、補助七三号線及び補助八二号線の三区間が特定整備路線に選定されております。
 このうち、大山地区であります補助二六号線は、都市整備局が事業化に向けた取り組みをされております。
 建設局が行う補助七三号線及び補助八二号線についても、沿道に火災危険度の高い地域があり、早期に事業化するべきであります。
 これら二区間の取り組み状況と今後の予定についてお伺いいたしたいと思います。

○横井道路計画担当部長 補助第七三号線及び補助第八二号線の沿道は、地震に対する火災危険度が最も高いランク五の地域があるなど、火災の延焼により被害を受ける危険性が高い地域でございます。
 両区間につきましては、平成二十五年七月及び平成二十六年六月に地元説明会を開催し、現在、設計や測量作業などを進めております。今年度中には事業認可を取得し、事業に着手する予定でございます。

○河野(ゆう)委員 事業に協力することにより移転が必要となる住民の方々は、特定整備路線の整備の必要性を理解しつつも、事業に伴う移転や再建に不安を感じていることも事実であります。
 そこで、関係権利者の生活再建をどのように支援していくのか、お伺いします。

○今村用地部長 特定整備路線の整備に当たりましては、関係権利者の生活再建に十分配慮し、理解と協力を得ながら事業を進めていくことが重要でございます。
 このため、民間事業者のノウハウやネットワークを活用した相談窓口を路線ごとに設置いたします。あわせて、優遇金利による移転資金の貸し付け、都営住宅や代替地のあっせんなど、関係権利者の意向を踏まえた生活再建の支援を行ってまいります。

○河野(ゆう)委員 今後も、生活再建に十分配慮し、地元に丁寧に説明しながら用地取得を進めていただきたいと思います。
 また、この両区間は、補助七三号線は池袋の劇場通りから中山道、一七号までつながるような道路で、そして、ここには東武東上線の下板橋駅があります。ここは、もしもこれが開通したときには、あかずの踏切となると予想されます。
 そして、補助八二号線、これは豊島区に入りますけど、明治通りから山手通りにつながる、そして東武東上線の北池袋駅の横を通る。埼京線と東武東上線を二つまたがるような大きい踏切になりますので、こちらについても、今後、将来的なこととして、これらの踏切問題の解消もぜひとも取り組んでいただきたいと思っております。要望させていただきたいと思います。
 さて、ことしの第三回定例会本会議において、私の一般質問に対しまして、特定整備路線である補助二六号線と交差する東武東上線大山駅付近については、連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけたとの答弁をいただきました。鉄道の立体化は、踏切事故解消など地域の安全性向上にも寄与するため、早急に進めなければならない事業であると思います。
 そこで、東上線大山駅付近の取り組みについてお伺いいたします。

○相場道路建設部長 特定整備路線である補助第二六号線と交差いたします東武東上線大山駅付近の鉄道立体化につきましては、道路整備計画の具体化やまちづくりへの取り組みの熟度などを踏まえ、本年九月、事業候補区間に位置づけました。
 現在、事業範囲や構造形式などの調査を実施するため、鉄道事業者と調整を始めたところであります。
 今後とも、鉄道事業者や地元区と連携を図りながら、鉄道立体化に向け取り組んでまいります。

○河野(ゆう)委員 都民が安心して暮らせる安全なまちを実現するため、今後も道路整備や連続立体交差事業などのインフラ整備を着実に進めていただきたいと要望いたします。
 続きまして、公園に関して質問させていただきます。
 公園は、散策やスポーツ、憩いを得るなど、多様な目的で多くの方が利用されるものであり、これら公園を利用する方々の声をよく聞き、公園の運営に反映させることが大切であると考えます。
 そこで、都立公園の運営に当たって、地域や利用者の声をどのように聞き、どのように生かしているのかをお伺いいたします。

○桜井公園管理担当部長 都立公園では、各公園の管理所に意見箱を設置いたしまして、利用者からの要望を把握するほか、毎年、百名以上の利用者アンケートを行い、集まった声を公園の管理運営に生かすよう取り組んでおります。
 また、地域のボランティア団体や自治会、町会などさまざまな団体と協議会などを設立して、広く意見を聞いております。
 これにより、公園利用のルールづくりや共同のイベント開催、防災訓練の実施など、地域との連携を密にする取り組みを行っております。

○河野(ゆう)委員 ありがとうございます。
 私の地元板橋区には城北中央公園がございます。隣の練馬区と隣接しておりまして、半分の土地は練馬区にあるわけですけど、先日も本当に早い対応をしていただきました。
 この城北中央公園の中のこども広場、先ほど大西委員さんの方からも似たような質問がありましたけど、私の場合は早く対応していただきまして、このこども広場の中に……(発言する者あり)いや、ナイターではないんですけど、こども広場というところなんですけど、午前中は子供が使っていない、そういうところで、地域の老人会の方たちがグラウンドゴルフで使いたいということで、午前中の週に二回、実験的に使わせていただくという対応をしていただいて、こういうような、ぜひいろいろな、四角四面な対応ではなくて、本当に利用者の声を聞いて、ぜひともそのような取り組みをしていただきたいと思っています。
 そこで、私の地元である城北中央公園において、地域や利用者の声を聞いて公園の運営に反映させる取り組みについて、現在の状況を伺いたいと思います。

○桜井公園管理担当部長 城北中央公園におきましても、管理所に意見箱を設置するほか、利用者アンケートを毎年行っており、日々寄せられる利用者からの声や要望を公園の運営に反映しております。
 また、ボランティア団体、四団体と毎月一回の連絡会を開催して意見交換を行うほか、地元住民や消防署等と連携した防災訓練を実施するなど、地域との連携強化を図っております。

○河野(ゆう)委員 ボランティア団体だけではなくて、さまざまな団体、地元の町会だったり、そういう自治会等も参加をしていただいて意見を聞くことが重要だと思います。より広い都民の声を聞いて、さらに取り組みを進めていただきたいと思います。
 次に、河川について、これは千川上水についてお伺いいたします。
 千川上水は、河川といっても、今は使われていない法定外公共物ということだと思うんですけど、私が生まれ育った板橋区大山というまちにも千川上水というのがありまして、そこには、今はもうヒューム管が下に埋設されている、暗渠化されたわけです。これは昭和三年、四年のころに暗渠化されて、七、八十年たつわけなんですけど、そこに千川上水があるということを知らないで、ふだんから一般の方が通行されている。
 そのような歴史的な、年号でいうと何年だかわからないんですけど、千六百何年ぐらいにできた千川上水、これは玉川上水から分水をして江戸のまちの方に入ってくる、こういう重要な当時の千川上水というものがあって、そこが暗渠化されてからは、我々は地元に住んでいてもなかなか、存在すら忘れられているようなところがあり、隣の練馬区は千川通りという名前がついておりますので、千川上水の緑地帯があり、そういう認識はあるのかもしれませんけど、なかなか地元にいてもそういうことを知らない。マンホールなんかも、千川上水というふうに書いてあるマンホールも、実はまだあるぐらい、よく見てみると、そういうふうな歴史的な遺産が残っております。
 歴史的な遺産なわけですけど、残念ながら忘れ去られてしまうのではなくて、こういうものを我々地元板橋区としても生かしていきたいということが、今、補助二六号線の話がありましたけど、この大山のまちづくりの中で、そういうような声がたくさん上がっておりました。
 そういう中で、そういう暗渠から開渠をするということが、清流復活事業ということで、二十六、七年前なのでしょうか、東京都が、武蔵野市から練馬区の関町あたりでしょうか、五キロぐらいの区間を開渠されたと。
 練馬区の入り口のところまで開渠されたわけですけど、水がそのときには流れていて、私も区議会時代に、水がどのぐらい流れているのかということで調べてもらったんです。第四建設事務所に行きまして調べていただきました。そのときには、その水がずうっと流れて、板橋区の川越街道のあたり、大山の入り口のあたりまでは、一日当たり三千立米ぐらい水が流れていたんですけど、それが、その先、板橋区役所まで行って、JR板橋の方まで行く大体一・五キロぐらい、二キロ弱ぐらいですけど、その区間を流れている間に水が渇水してしまっているような状態がありまして、それから水はどうなっているのかなということをずっと気にかけておりました。
 今回いろいろ調べて大体わかってきたんですけど、その水の流れについて、暗渠区間はどのようになっているのか、状況についてお伺いしたいと思います。

○中島河川部長 千川上水は、河川法の適用のない法定外公共物であり、練馬区の伊勢橋から下流の暗渠区間、約十五キロメートルにつきましては、地元区への移管が整うまでの間、都が使用許可、維持管理などを実施しております。
 この区間につきましては、平成十七年度から老朽化等の調査を行いましたところ、損傷や土砂の堆積が判明したため、補修工事等を行ってきており、これに伴い、平成二十二年に通水を停止しております。

○河野(ゆう)委員 板橋区内の東武東上線大山駅周辺においても、現在まちづくりが進められておりますけど、このまちづくりマスタープランの中にも、千川上水のことが、可能性としてですが、少し触れられております。
 こうしたまちづくりの動向を踏まえて、歴史的遺産である千川上水の清流復活を、例えば板橋区がやりたいということになったときにはどのような扱いになるのか、暗渠区間の清流復活についての見解を伺いたいと思います。

○中島河川部長 千川上水の武蔵野市から練馬区までの開渠区間、先ほど委員からお話がありましたけど、約五キロメートルにつきましては、地方分権一括法の施行に伴い、平成十八年に地元区市に財産を譲与しておりまして、暗渠区間の移管につきましても、地元区と協議を継続しております。
 暗渠区間の大部分は、千川通りなど幹線道路の下に位置しておりまして、切り開いて水路として復活、復元することは困難な状況ではございますが、地元区が空間的に余裕のある場所などで清流復活に取り組む場合には、都として支援してまいります。
 また、通水の可能性につきまして、堆積物の除去や補修などにあわせて、引き続き調査検討してまいります。

○河野(ゆう)委員 暗渠化された水路をもう一度復活させるというのは大変難しい事業だと思いますけど、まちづくりに寄与するような事業として板橋区がやりたいということであれば、ぜひとも東京都も全面的なご協力をいただければ大変ありがたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○きたしろ委員 久しぶりにこの委員会に戻ってまいりましたので、おとなしい男ですから、よろしくお願いをいたします。
 私が政治テーマとして持っている一つには、水と緑の都、環境に優しいガーデンシティー東京の実現ということをいつもいっております。そういう中で、一つだけ、お礼をいっておきたいと思います。
 私が都議会議員になってから、もう十年余になりますけれども、古川の調節池が順調に進んでおります。あと一年で完成をすると思いますので、港区の古川沿道の人たちが本当に喜んでおりますことを、御礼とともにご報告させていただきたいと思います。
 質問に入ります。平成二十六年予算特別委員会において、道路をにぎわいの場として活用するための新たな取り組みである東京シャンゼリゼプロジェクトの概要についてお伺いをしたところです。
 環状二号線のことですけれども、私の地元である新虎通りにおいては、このプロジェクトの活用が始まっていますけれども、その進行状況と今後の展開についてお伺いをいたします。

○星野道路管理部長 新虎通りにおける東京シャンゼリゼプロジェクトにつきましては、平成二十六年、本年六月十一日に、第一号となりますオープンカフェが二カ所誕生し、また、八月には新たに一カ所設置されたことにより、現在、オープンカフェは三カ所となっております。
 今後は、このプロジェクトにより定めた特例道路占用区域におきまして、地元が要望する飲食や物販などの店舗が歩道上に展開されるよう、再開発事業を施行する都市整備局や地元区などと連携いたしまして、着実に推進してまいります。

○きたしろ委員 シャンゼリゼといわれるようになるには、パリの方はコンコルド広場とエッフェル塔、この新虎通りは日比谷神社と虎ノ門ヒルズ。そして、その日比谷神社は遷宮をしてもらったんです。地元の神社に移ってもらった。だから、そういう地元の人が移転をしたり、遷宮をしたりして協力しているんですから、都市整備局と一緒になって、まちづくりを踏まえた上で、この新虎通りをまさにシャンゼリゼのようにやっていっていただければというふうに思います。
 今後の展開については、お話をお伺いしました。この新虎通りが東京を代表する魅力あふれる道路空間となるよう、東京シャンゼリゼプロジェクトを進めていただきたいと思っております。
 ところで、道路をにぎわいの場として活用していくためには、オープンカフェや店舗の設置だけではなく、これらとあわせて、さらに多くの人々が新虎通りに訪れてくれるような魅力を高める取り組みも重要と考えます。
 この環状二号線で移転せざるを得なかった人たちも結構多いわけですから、その人たちも、いま一度この新虎通りに行って、シャンゼリゼ通りでオープンカフェでお茶でも飲んでみようという気持ちにさせなきゃいけないと思っているんですけれども、魅力を高める取り組みを、都としてはどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。

○星野道路管理部長 このプロジェクトによるオープンカフェや店舗の設置とあわせ、イベントを展開することは、まちの魅力を高め、にぎわいの創出を図る上で相乗効果が期待できると考えております。
 このため、地域イベントといたしまして、例えば、ヘブンアーティストなどのパフォーマンス等を道路空間を活用して実施することなども考えられます。
 都といたしましては、地域住民や地元区などで構成されているエリアマネジメント団体と引き続き協力し、新虎通りがまちのにぎわいを創出する場として一層活用されるよう、積極的に支援してまいります。

○きたしろ委員 今後、新虎通りでは、地域の人々が主体となって、地域のにぎわいと魅力を高める取り組みが検討されることと思います。ぜひとも関係各局が連携して、先ほど申し上げましたように、まちづくりという観点からも、この取り組みを支援していただきたいと考えております。
 また、新虎通りには、自転車が安全、快適に走行できる空間も整備されつつあります。
 私は先日、自民党の海外視察でオランダ・アムステルダムの自転車道を見てきました。歴史的に、馬車による輸送等のためにつくられてきた道路をもととして道路が整備されてきたヨーロッパは、道路空間のありようが、日本とは歴史的にも文化的にも異なることを実感いたしました。ぜひ、日本の、東京の自転車利用の現状を踏まえた日本流、東京流の安全・安心な自転車走行空間を整備していっていただきたいと考えております。
 自転車走行空間を連続して整備していくことで、環境に優しい乗り物である自転車を利用して、新虎通りにも多くの人々が訪れることができるようになります。にぎわいづくりとともに、こうした取り組みも積極的に進めていっていただきたいと要望をいたしておきます。
 次に、文化財庭園についてお伺いをいたします。
 都は、江戸時代につくられた大名庭園など九庭園を有しており、都民は、歴史を体感したり、美しい景色に触れることができます。都立庭園は、かけがえのない歴史文化遺産であると同時に、国際都市東京の顔として、おもてなしの場としても大切な施設であります。
 特に、東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まった今日、世界中からの来訪者に日本の文化を紹介することが大変重要であります。オリンピック憲章においては、文化プログラムが人類の文化の普遍性と多様性を象徴するものとして重視されています。それに貢献できる都立庭園であってもらいたいと思います。
 そこで、都立庭園において日本の文化を紹介する取り組みが必要だと思いますので、まず、その所見をお伺いいたします。

○桜井公園管理担当部長 都立の九庭園は、いずれも国または都の指定を受けた文化財でございます。平成二十五年度には、国内外から二百四十一万人もの観光客が訪れる日本文化を紹介する重要な観光資源でございます。
 例えば、浜離宮恩賜庭園ではこれまで、正月開園の際に実施するタカ狩りの実演、羽根つきやこま回しの体験など、日本の伝統文化を体感できるさまざまなイベントを実施してまいりました。
 また、庭園が伝統技能によって美しく保たれていることを知っていただくため、伝統技能見学会を開催するとともに、冬には雪つりで庭園の趣を演出しております。

○きたしろ委員 今、浜離宮恩賜庭園の話が出ましたけれども、先般も東京大茶会がございました。私も参加をさせていただいておりますけれども、ああした伝統文化、道(どう)、茶道というようなものを、外国の人たちだけでなく日本の人にも参加してもらうということは、本当に日本の心を大切にするという意味では大事な取り組みじゃないのかなというふうに思います。
 かつて私が予算特別委員会で質問した、新たな松の茶屋の建築工事が実施されておりました。同様に、私が本会議で質問した、私の地元、芝公園の由緒あるもみじ谷についても、明治期の資料を収集しながら、修復に向けた検討が進められていると聞いております。このもみじ谷を設計したのは東京都の官吏の人でございました。議員として質問したかいがあったなというふうに感じているところです。
 私が質問した茶屋を、新たな観賞地点や休憩等の場として引き続き復元し活用を図ることは、浜離宮恩賜庭園を用いて江戸の伝統文化を今に伝えるために重要であると思いますが、現在の取り組みについてお伺いをいたします。

○桜井公園管理担当部長 この庭園には、かつて五棟の茶屋がありましたが、戦災などにより全てが焼失したため、これまでに中島の茶屋や松の茶屋を復元し、往時の姿の再現を目指しております。
 現在、燕の茶屋の復元工事に着手し、今年度中に完成する予定でありまして、このほか四棟目となる鷹の茶屋の復元に向けた準備を行っております。
 今後とも、茶屋などの復元に取り組み、庭園の魅力を高め、国内外に日本の伝統文化を発信してまいります。

○きたしろ委員 伝統文化を発信するには、そうした施設を利用するということは非常に大切なことだと思います。これからもそうした茶屋の復元や芝公園のもみじ谷の修復に向けた検討などを進めて、世界に向けて東京の誇れる文化財庭園や歴史ある緑豊かな空間の魅力を発信していただきたいと思っております。
 前回の一九六四年、昭和三十九年の東京オリンピック・パラリンピック大会を契機として、東京は劇的な変化を遂げました。世界有数の都市として大きく発展をいたしました。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、さらに大会後に向けましても、東京を世界で一番の都市としていくために、安全・安心で快適な都市基盤を整備し、都市空間の魅力向上に取り組む建設局の役割は、ますます大きくなっていくものと思います。期待を込めて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○山田委員 それでは、本日の委員会、最後の質問者ということでございます。大変お疲れさまでございました。
 私からは、建設局所管の事務事業であります道路、河川、公園等のこの三項目について質問をさせていただきますが、既に多くの委員の皆さんからご質問がされております。重なる点もあろうかと思いますけれども、その点については、ご配慮いただいてご答弁をいただければと思う次第でございます。
 東京は日本の首都として、政治、経済、文化など多くの機能が集積し、我が国の発展を牽引してきました。この首都東京の都市活動や都民生活を支える上で、道路、河川、公園などの都市基盤は欠かすことのできない極めて重要な役割を担っていると思います。そのため、建設局の果たす役割は、私は極めて大きいものがあると思います。
 二〇二〇年には、オリンピック・パラリンピックが五十六年ぶりに東京で開催をされます。世界で一番の都市東京の実現のためには、積極的な都市基盤の整備が重要であると思います。ぜひ建設局の皆様には、なお一層のご努力、ご尽力を願うところでございます。
 それでは、まず初めに、道路整備、多摩地域の道路ネットワークの整備についてお伺いいたしたいと思います。
 魅力にあふれ、活力に満ち、安全・安心が確保された多摩を実現するためには、物流、経済の活性化、生活の利便性や防災性の向上に資する道路整備が極めて重要であると考えます。
 私の地元であります西東京市においては、多摩南北の骨格幹線道路であります調布保谷線や、これと接続し多摩と区部を結ぶ西東京三・三・一四号線などの事業が進められており、西東京市内のみならず、市域を越えた大きな効果が期待をされております。
 調布保谷線では、昨年四月に西武新宿線との立体交差区間を含む約二キロメートルが開通いたしましたが、整備効果が高く、青梅街道から西東京市保谷庁舎までの平均所要時間が六割も短縮をされました。このように、調布保谷線の開通により、地元から利便性が向上したと大変喜ばれております。残る埼玉県境までの西東京区間の早期完成が強く望まれているところであります。
 そこで、この調布保谷線の整備状況についてお伺いいたしたいと思います。

○相場道路建設部長 本路線は、川崎街道から埼玉県境に至る都市計画道路であり、保谷庁舎から西東京三・四・一三号線までの区間につきましては、今年度末に交通開放する予定であります。
 これにより、西武池袋線との交差部が立体化されるとともに、保谷駅へつながる新たな道路ネットワークが形成されます。
 残る埼玉県境までの区間は、本路線と接続いたします西東京三・三・一四号線とあわせて、平成二十七年夏を目途に交通開放し、都県を結ぶ広域的な骨格幹線道路であります調布保谷線を全線開通させます。

○山田委員 調布保谷線が、二十七年夏を目途に、全線開通に向け、今、着実に工事が進められているということがよくわかりました。
 この調布保谷線は、埼玉県側の都市計画道路であります保谷朝霞線につながっております。地元の住民の皆様から、埼玉県への延伸について尋ねられることが多いわけであります。埼玉県では、本年七月に保谷朝霞線の地元での説明会を行ったと聞き及んでおります。整備について具体的な動きが埼玉県でも始まったのではないかと思います。
 都県境を越えた、このような広域的な道路を整備するためには、関係する行政間の十分な調整が必要であると考えます。ぜひこうした機会を捉えて、両都県における協議を積極的に進めていただきたいと思います。
 そこで、埼玉県との協議が行われたというのは聞いておりますけれども、その協議状況と内容についてお尋ねいたしたいと思います。

○相場道路建設部長 都県にまたがる都市計画道路の整備方針や事業化に向けた課題などにつきまして、埼玉県との共通認識を深めるため、今年度は両都県の関係部長級による調整会議を立ち上げました。この中で、接続する保谷朝霞線を調布保谷線に合わせて四車線で整備する方針を確認するなど、順次、調整を進めております。

○山田委員 ぜひ今後とも、都県境を越えた広域的な道路ネットワークの形成に向けて協議を進めていただきたいと思います。そして、その協議の状況についても、ぜひお伝えいただければと思います。
 地元の悲願であります調布保谷線、来年の夏に全線開通とお聞きをいたしましたけれども、ぜひそれに向けて全力で取り組んでいただきますことを強く要望いたしておきます。
 次に、中小河川の整備についてお尋ねをいたしたいと思います。
 治水対策は、洪水などの災害から国民の生命と財産を守り、安全で安心できる住みよい生活環境を実現するために、最も根幹となる重要な社会資本整備であると思います。
 私の地元西東京市を流れる石神井川の整備については、さきの第三回定例会の一般質問で、都市計画街路や東伏見公園などの他事業とも連携を図りながら事業を進めているというご説明を伺ったところであります。緑豊かな当地区において貴重なオープンスペースでもあります。憩いのある豊かな生活環境を実現させるべく、早期の河川改修整備を願うところであります。
 そこで、石神井川の東伏見地区における整備状況についてお伺いいたします。

○中島河川部長 石神井川の東伏見地区におきましては、練馬区との境となる溜渕橋から上流に向け、時間五十ミリの降雨に対応する護岸の整備を進めておりまして、平成二十五年度までに調布保谷線の東伏見橋までの〇・八キロメートルの整備を終えております。
 整備に当たりましては、溜渕橋下流の武蔵関公園から東伏見公園までの連続した区間を石神井川沿いの緑豊かな遊歩道で結ぶことにより、水と緑のネットワークの形成を図っております。
 引き続き、調布保谷線の上流区間〇・三キロメートルにおいて事業を進めておりまして、東伏見公園と一体的に整備することにより、水辺に近づきやすく、緑豊かな親水空間を構築してまいります。

○山田委員 引き続き、地域の環境に配慮した河川整備を進めてほしいと思います。
 一方で、いわゆるゲリラ豪雨と呼ばれます局地的な集中豪雨が都内各所で多発しております。ことし七月の集中豪雨では、石神井川の水位が急上昇はいたしましたけれども、氾濫警戒情報が発表されましたが、氾濫することはありませんでした。石神井川では大きな浸水被害はありませんでしたが、中小河川整備の本分であります水害対策は積極的に進める必要があると思います。
 こうした降雨状況の変化に対応するため、平成二十四年に中小河川における整備方針を都が策定をし、目標整備水準を、先ほどもいろいろご答弁がありましたけれども、これまでの五十ミリ降雨から引き上げて、一時間五十ミリまでの雨は河川の護岸を整備して対処する、それを超える雨におきましては新たな貯水池で対処するという整備方針が示されました。
 そこで、中小河川における現在の整備状況と、目標整備水準の達成に向けた取り組みについてお伺いをいたします。

○中島河川部長 都はこれまで、時間五十ミリの降雨に対処できるよう、河川の拡幅や調節池、分水路の整備を着実に進め、治水安全度の向上に向けて取り組んでまいりました。
 平成二十六年度は、都内二十七河川で事業を行っておりまして、整備状況を示す治水安全度達成率は、昨年度より一ポイント上昇し、今年度末に都全体で七八%となる予定でございます。
 また、地域の降雨特性の違いを踏まえ、区部七十五ミリ、多摩六十五ミリに引き上げました目標整備水準の達成に向けまして、新たな調節池の整備に取り組んでおります。これまでに、石神井川や神田川など五流域において五カ所の調節池の設置箇所を決定し、現在、主要構造の検討や現地での測量を実施しております。

○山田委員 どうもありがとうございました。
 それでは、最後に、都立公園の整備についてお伺いいたしたいと思います。
 公園につきましては、日常生活の中で自然の美しさや季節の移り変わりを感じ、心が癒やされる場所であると思います。私もたまに、ジョギングなどのスポーツ、散策とか、公園を利用させていただいておりますけれども、都内の公園には、地元の市区町村立の小規模の公園から、大規模な都立公園や国営の昭和記念公園まで、さまざまございます。
 公園は、都民の憩いの場であるとともに、多くの役割があると思いますけれども、都立公園の役割についてお伺いをいたしたいと思います。

○五十嵐公園緑地部長 都立公園は、都民に安らぎやレクリエーションの場を提供する重要な都市施設でございます。
 とりわけ公園の豊かな緑は、風格ある都市景観を形成するとともに、ヒートアイランド現象を和らげ、都市環境の改善に寄与しております。
 また、広々とした空間は、震災時における避難場所や救援復興活動の拠点となるなど、都立公園は、快適で安全な都民生活に欠かすことのできない役割を果たすものでございます。

○山田委員 今ご答弁がございましたけれども、都立公園は、安らぎやレクリエーション、都市景観や都市環境、そして防災にも寄与しているということであります。まさに都立公園は、都市に住む私たちの生活を支えてくれる大変重要な都市施設であると思います。
 そして、今日の都立公園があるのは、都民の皆さんや、議会あるいは行政等が問題意識を共有して、一歩一歩取り組みを続けてきた成果であると思います。
 そこで、都市生活に欠かせない都立公園のこれまでの整備状況についてお伺いいたします。

○五十嵐公園緑地部長 都立公園は、水と緑のネットワークを形成する広域的な緑の拠点であり、緑あふれる東京の実現に向け、これまで積極的に整備を進めてまいりました。
 都立公園の開園面積は、本年六月の時点で約二千五ヘクタールとなっており、平成十二年に策定されました緑の東京計画における平成二十七年度までに二千ヘクタールを開園するという目標につきましては、一年前倒しで達成をいたしました。
 これにより、都立公園の面積は、昭和三十九年の東京オリンピック開催時と比べて約四倍となり、都民一人当たりの公園面積も、当時の約一平方メートルから約五・八平方メートルへと大幅に増加いたしました。

○山田委員 本年六月に、都立公園の開園面積は、五十年前のオリンピックの開催時と比べて約四倍の二千ヘクタールを超えたとのご答弁を今いただきました。これまでの関係者のご努力を高く評価し、また、感謝を申し上げたいと思います。
 そして、私の地元の東伏見公園の整備も、道路整備、河川整備と連携して進められております。
 確かに、都立公園は目覚ましい勢いで拡大はしてきておりましたが、多摩地域において、身の回りの畑や雑木林が減少していることを考えますと、東京の緑を守り、ふやしていくためには、やはり都立公園の役割というのはますます高まっているのではないかと思います。
 そこで、多摩地域の今後の都立公園の整備についてお伺いいたしたいと思います。

○五十嵐公園緑地部長 多摩地域には、バラに代表される神代植物公園や、桜の名所である小金井公園、さまざまな里山体験が可能な野山北・六道山公園など、多様で魅力的な公園があり、多くの都民に利用されております。
 最近では、北多摩地域における緑の拠点として六仙公園や東伏見公園が、南多摩地域においては多摩丘陵と高尾山を結ぶ大戸緑地を開園いたしました。
 今後とも、多摩地域に残る豊かな自然環境、雑木林や谷戸などに象徴される里山景観、歴史的資源などを次世代へ継承するため、地域の特色を生かした都立公園の整備を進めてまいります。

○山田委員 多摩地域の都立公園の整備を積極的に進めていくとのご答弁をいただきました。ありがとうございます。
 今後とも、都民の潤いと憩いの場であり、さまざまな役割を担う都立公園の整備に積極的に取り組み、東京の緑を守り、次世代に引き継いでいってほしいと思います。
 最後に、冒頭申し上げましたけれども、二〇二〇年、五十六年ぶりにオリンピック・パラリンピックが東京で開催をされます。建設局の皆様には、世界で一番の都市東京の実現のために、今後なお一層の努力をぜひお願いいたしたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で建設局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時五十九分散会

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