環境・建設委員会速記録第三号

平成二十六年三月十七日(月曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長野上ゆきえ君
副委員長桜井 浩之君
副委員長河野ゆりえ君
理事小林 健二君
理事山内れい子君
理事相川  博君
米倉 春奈君
舟坂ちかお君
高椙 健一君
大西さとる君
小磯 善彦君
高橋かずみ君
林田  武君
こいそ 明君

欠席委員 なし

出席説明員
建設局局長横溝 良一君
次長前田 敏宣君
道路監邊見 隆士君
総務部長佐藤  敦君
用地部長今村 篤夫君
道路管理部長今村 保雄君
道路建設部長加藤 昌宏君
三環状道路整備推進部長長谷川金二君
公園緑地部長滝澤  達君
河川部長中島 高志君
企画担当部長相場 淳司君
総合調整担当部長梅田 弘美君
道路保全担当部長川合 康文君
道路計画担当部長横井 純夫君
公園計画担当部長五十嵐政郎君

本日の会議に付した事件
建設局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十六年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 建設局所管分
・第百二十九号議案 平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 建設局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第百号議案    東京都道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例
・第百一号議案   東京都河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例
・第百二号議案   東京都霊園条例の一部を改正する条例
・第百三号議案   東京都葬儀所条例の一部を改正する条例
・第百二十一号議案 平成二十六年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について

○野上委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、予算の調査について申し上げます。
 平成二十六年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十六年三月十四日
東京都議会議長 吉野 利明
環境・建設委員長 野上ゆきえ殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十四日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十日(木)午後五時

(別紙1)
環境・建設委員会
 第一号議案 平成二十六年度東京都一般会計予算中
        歳出 繰越明許費 債務負担行為 環境・建設委員会所管分
 第百二十九号議案 平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中
           歳出 環境・建設委員会所管分

(別紙2省略)

○野上委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより建設局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成二十六年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、建設局所管分、第百号議案から第百三号議案まで、第百二十一号議案及び第百二十九号議案、平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、建設局所管分を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取いたしております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○佐藤総務部長 去る二月二十五日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明を申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきますと、目次に六件の資料の件名が記載してございます。この順番に従いましてご説明を申し上げます。
 一ページをお開き願います。建設局の事業別予算、決算額の推移でございます。
 この表は、骨格幹線道路など表頭に記載しました建設局の主な事業につきまして、平成十七年度から平成二十四年度までの当初予算額と決算額、平成二十五年度当初予算額及び平成二十六年度予算案の額をあらわしたものでございます。
 二ページをお開き願います。道路橋梁費における事業別財源内訳でございます。
 この表は、平成二十六年度予算案における道路橋梁費につきまして、それぞれ事業別に事業費及び国庫支出金などの財源内訳をあらわしたものでございます。
 三ページをお開き願います。直轄事業負担金の推移でございます。
 この表は、直轄事業負担金につきまして、平成十七年度から平成二十四年度までの決算額、平成二十五年度当初予算額、平成二十六年度予算案の額及び各年度の主な事業箇所をあらわしたものでございます。
 四ページをお開き願います。建設局に係る中小企業への工事発注実績でございます。
 この表は、建設局が発注した工事につきまして、平成十六年度から平成二十五年度までの件数と金額をあらわしたものでございます。なお、平成二十五年度につきましては、十二月三十一日現在の数値でございます。
 五ページをお開き願います。首都高速道路関連街路整備の推移と今後の計画でございます。
 この表は、首都高速道路関連街路につきまして、平成十八年度から平成二十六年度までの事業費をあらわしたものでございます。
 六ページをお開き願います。建設局発注工事における事業別入札不調件数及び発生率でございます。
 この表は、建設局が発注した工事につきまして、平成二十三年度から平成二十五年度までの入札不調件数及び発生率をそれぞれ事業別にあらわしたものでございます。なお、平成二十五年度につきましては、十二月三十一日現在の数値でございます。
 以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○林田委員 それでは、都道における危機管理について質問をいたします。
 二月十四日、関東甲信越地域を襲った豪雪は、二月八日に積もった雪が残った上に降り続いたため、予想もしない積雪量となりました。都心部では三十センチ、西多摩地域では、平野部で六十センチ、山間部の奥多摩町、檜原村では、所によっては一メートルを超える積雪となったところもあります。
 この大雪により、奥多摩町、檜原村や青梅市の御岳地区では集落が孤立し、住民に多大な被害をもたらしました。
 今回起こった雪害に対して、東京都の防災危機管理体制はどうなっていたのか、よく検証していかなければいけないと思っております。そして、次に万一の大雪となった場合には、今回を教訓として速やかに対応できるようにしなければならないと思います。
 東京都では、大雪警報などが発表された際には、災害時に備え、どのような準備をしているのか、まずお伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 建設局では、降雪時における道路交通の安全を確保するため、あらかじめ稼働可能な資機材や労力の把握を行うとともに、地元協力業者の作業箇所等を定め、迅速かつ適切な除雪活動を実施する態勢を整えております。
 除雪作業は、地元協力業者による機械除雪及び人力除雪とし、路線の重要性、積雪量等を勘案して、登下校時及び通勤時の横断歩道橋や歩行者の多い駅周辺部の歩道、立体交差部や橋梁等の坂道、バス路線等の主要路線を重点的に実施することとしております。

○林田委員 奥多摩町では、大雪の予想が出ていた十四日の午後二時三十分に、町長を本部長とする雪害対策本部を設置し、職員十八名が二十四時間体制で情報収集を行いました。
 住民の中には帰宅困難者が出て、町で宿泊先を確保し、防災無線などで周知したと伺っております。十四日午後六時になると、都道二〇四号で雪崩が発生して通行どめとなりました。小河内方面でも各地で雪崩が発生し、車内に閉じ込められた人が発生し、消防などによって救助されたといいます。
 二月十五日になると、目の前は想像を超える積雪量でした。役場には、早朝から町民より、雪崩、倒木、停電、駐車場などの被害が次々と寄せられ、職員は対応に追われました。
 かつてない積雪に、民家はもとより都道、国道、町道の除雪は、到底、町の力だけでは不可能でした。
 今回、特に積雪が多かった西多摩地域において、都はどのように取り組んだのか、具体的にお伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 都では、二月十四日の早朝、大雪注意報発表を受け、速やかに雪害態勢を確保し、夕方には除雪作業を開始いたしました。
 西多摩地域では、職員による巡回点検で積雪状況を把握し、十四日十六時には、地域の生命線である国道四一一号などの除雪に着手いたしました。除雪は、地元協力業者等約七十者の協力を得て、雪崩等が発生している状況の中、巡回点検により現場状況を確認するなど、作業員の安全を確保しつつ実施いたしました。
 十六日夕方には、都は、地元町村から要請を受けた自衛隊と建設事務所で作業内容を確認いたしました。その後、現地で、地元町村も含めて三者で調整を重ねながら、自衛隊と緊密に連携して除雪を行いました。
 十九日午後には、地元町村や所轄警察署と調整した上、総務局とも意見交換し、一日三回の目視点検などにより安全を確認しながら、緊急車両等の通行を確保いたしました。
 引き続き精力的に除雪作業を行い、雪崩等の危険性を確認し、通行の安全性を確保した区間から順次通行どめを解除してきております。
 現在は、雪崩等の危険性が残る奥多摩周遊道路や都県境の一部区間を除き、全て通行どめを解除いたしました。

○林田委員 西多摩四市三町一村では、まず第一に建設局西多摩建設事務所と連絡、連携を図るなど、地域の建設業者に除雪の依頼をいたしました。まず生活道の確保をしなければならない。地元業者は、それこそ昼夜を問わず頑張ったと伺っております。
 しかし、それでも、膨大な雪の量に除雪は難航し、十六日早朝、奥多摩町では、河村町長が自衛隊の派遣要請を東京都総務局防災担当にお願いし、派遣が決まりました。私が地元で確認したところでは、十六日午後五時三十分、自衛隊第一弾が到着、午後九時に除雪重機などが到着いたしました。自衛隊員二十四名、重機三台で除雪作業が開始されました。この作業は十七日も続き、二十一日に終了いたしました。
 自衛隊は、十八日、十九日、二十日と自衛隊ヘリを出動させ、孤立集落へ物資の輸送を行ってくれました。自衛隊に加え、警視庁機動隊、青梅警察署員ら百名が十九日から入り、除雪作業を行いました。また、重機がなくても、消防団やボランティアなど多くの人たちによって除雪が行われました。
 そのような大雪との闘いの中で、住民の、東京都は何をしているんだ、動いているのは自衛隊や地元建設業者だけじゃないかという声が私のところにも随分届きました。しかし、現地の西多摩建設事務所や出先の各工区では懸命な努力をしておりました。
 今回のような想像を超える積雪、道路を埋め尽くした雪、住民にとっては、地元自治体はもとより、東京都が速やかに動いた、さすが東京都だという顔を見せることが住民の心に響いて安心させるのではないかと思います。そのためにも、今回の大雪への対応を検証し、今後の大雪災害に備えていかなければならないと思います。
 今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 今回の大雪に当たり、災害対応において重要な役割を果たす地元協力業者等におかれては、人手不足や高齢化を初め、資機材の確保といった課題に直面しながらも、限られた人員で、稼働可能な重機を最大限活用して作業に当たっていただいたと認識しております。
 また、現場の最前線である工区や出張所の職員は、地元町村の要請を踏まえ、昼夜を問わず関係者と調整を重ねるなど、早期の孤立解消や路線バスの運行再開に努めました。
 今回の除雪に当たり、災害時の資機材確保のため、中野区の環状七号線大和陸橋下に設置している道路防災ステーションのホイールローダーを青梅市内の都道に輸送し、幅員の狭い道路などの除雪に活用いたしました。
 今後は、まず通行どめ区間の一日も早い解消に努め、あわせて、都が保有する除雪車の機能向上を図るとともに、災害対応車両に東京都建設局の名前を表示するなど適切な現場広報や道路防災ステーションの拡大に向けた検討を進めてまいります。
 さらに、今回の大雪への対応を改めて検証いたしまして、他の防災機関との連携強化を図るなど、災害対応能力の向上に積極的に取り組んでまいります。

○林田委員 建設局といたしましては、今後、万一の雪害に対しまして、反省を含めた対応を進めていただけることをお伺いいたしました。よろしくお願いをいたしたいと思います。
 さて、今回の豪雪、雪害は、私の地元、奥多摩町、檜原村だけではなく都内全域であり、被害は各地で起こったわけでありますが、検証していただきたいことは建設局だけではないわけであります。当然、都の防災担当局、危機管理の担当者にも積極的に行動を起こしてもらいたかったと思っております。奥多摩町を例にとって質問させていただきましたが、正直いって、町から助けてくださいと声をかけて都が動き出すのでは実に情けなく、残念に思いました。防災担当者の猛省を願っております。
 次に、今回の雪害を踏まえ、早期に進めていただきたい多摩川南岸道路と秋川南岸道路の整備について伺います。
 今回の大雪では多くの集落が孤立しましたが、大雪に限らず、土砂崩れなどによって通行不能になった場合にも、避難や救急活動に大きな支障を来すことになります。奥多摩町や檜原村にとって、多摩川と秋川に沿って走る国道四一一号と檜原街道は、まさに命綱ともいえる道路であります。いつ新潟中越地震での旧山古志村のような危険な状況になるかしれません。
 このため、多摩川と秋川の対岸に、もう一つのルートとなる多摩川南岸道路と秋川南岸道路の整備が進められております。
 昨年、私が十一月の委員会で質問させていただいた中で、多摩川南岸道路の城山工区は平成二十七年の春の完成を目指すとの報告がございました。秋川南岸道路についても、一日も早く整備をされることが地元から望まれております。
 そこで、多摩川南岸道路と秋川南岸道路の整備について、進捗状況と今後の取り組みについて伺います。

○加藤道路建設部長 多摩川及び秋川の南岸道路は、地域の生活を支えるとともに、災害時には集落の孤立化解消などを図る重要な道路でございます。
 多摩川南岸道路の城山工区では、平成二十七年春の完成に向け、今年度、将門大橋の工事が完了し、平成二十六年度は、トンネル設備や将門連絡路などの工事を着実に実施してまいります。
 また秋川南岸道路は、今年度、路線測量などを実施いたしました。このうち、あきる野市荷田子地区において昨年十二月に事業説明会を行い、平成二十六年度は事業に着手いたします。
 今後とも、地元の理解と協力を得ながら、命の道となる都道の整備に全力で取り組んでまいります。

○林田委員 いろいろ質問させていただきましたけども、今回の大雪、雪害は想定外の大雪だったと思っております。また雪害だと思っております。
 そんな中にありまして、建設局も全く初めての行為だと思っておりますけれども、やはりこういった災害、雪害に対しまして、東京都が地元に安心していただけるような施策を行っていただきたい、こういう質問をさせていただきました。
 今、地球温暖化が進む中で、いつ、またそういった雪害が起こるかわからないわけでありまして、また来年このような雪が降ったときには、ことしの検証、反省を含めまして、ぜひとも速やかに地元に対応していただきたい、そのようにお願いを申し上げます。
 そして同時に、多摩川南岸道路や秋川南岸道路の促進、それも速やかに実行していただくよう切にお願いいたしまして、質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。

○小磯(善)委員 きょうは、環境・建設委員会、建設局の質問ということで、両「コイソ」が質問が大変長いということでございます。ちょっとずつ短くしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 まず、私の方からは、境川について質問させていただきます。
 私も、境川については二〇〇三年から十年以上質問をしておりまして、きょうで十二回目の質問でございます。もう局の方はよくご存じで、委員の方に申し上げますけど、境川というのは東京と神奈川の間を流れている川なんですね。だから境川というんですね。それで、二級河川なものですから、場所によっては、神奈川県が管理するところ、東京都が管理するところ、また神奈川県が管理するところと分かれている。上流が神奈川県、途中が東京都、下流が神奈川県なんですね。下流の方で海に流れているわけなんですけど、この河川の整備というのは下から整備しないといけない、川の方から。でないと、上の方を整備して、上でいっぱい水をのみ込んでそれを下に流したら、下が整備されていないとあふれちゃいますので、そんなことで下から整備しなきゃいけない。
 残念ながら、この境川というのは、時間五十ミリを目指しているんですけど、下流の神奈川県側の整備がなかなか進まないものですから--東京都で一生懸命、五十ミリのこの河川整備をやって、もうほとんどできているんですね。ところが、神奈川の方がまだなものですから、わざわざ東京都はそこを埋め戻しているというか、そんな状況なんですね。だから、本当は五十ミリ流していい河川の整備ができているのに、実際のところ、三十ミリぐらいしか水を流せない。そのために、実は東京町田市で水害が起こっているというのがこの境川でございます。
 それで、いろいろ監視カメラをつくっていただいたり、また、下流の方に調整池をつくっていただいたり、本当に建設局の皆さんにはご苦労をいただいて、心から感謝を申し上げる次第でございますが、まずは現在の境川の整備状況についてお伺いしたいと思います。

○中島河川部長 境川の東京都管理区間につきましては、現在、島橋上流と鶴間橋上下流において護岸整備を実施しております。この整備の完了によりまして、護岸整備率は九七%になる見込みでございます。
 ただし、下流の神奈川県区間には、鉄道交差部など改修が困難な場所がございまして、整備が全体的に進んでいないことから、東京都区間は、河床掘削、すなわち川底の掘り下げができず、十分な流下能力を確保できておりません。
   〔発言する者あり〕

○小磯(善)委員 そうなんですよね。でも、そういう神奈川県と隣接しているんだから、本当に神奈川県に頑張ってもらいたいですけど。
 都は、中小河川の新しい整備方針というのを決めていただきました。その中で、多摩の中小河川については時間六十五ミリということで、これについていろいろご意見もございますけども、とりあえず六十五ミリを目指してやっていこうと。特に境川については、そういう都県境ということで、神奈川県が進まないから、境川には新たな調節池をつくって、それで安全・安心度を高めていこうと、こういうことでございます。
 そんなことで、まず調節池の整備による効果について伺いたいと思います。

○中島河川部長 境川では、新たな調節池を整備することによりまして、下流に未整備区間があっても、都が管理する中流区間の河床掘削が可能となり、治水安全度が向上いたします。

○小磯(善)委員 調節池の整備効果ということで理解をさせていただきました。
 都では、今年度、調節池計画の具体化に向けて関係者との調整を進めていると聞いております。関係者というのは町田市だと思うんですが。
 そこで、現在検討中の調節池の概要、また事業規模、そして今後の予定についてお伺いしますけども、私も、この六十五ミリを目指して境川に調節池をつくるといったときに、あるとき、思わず境川元年だというふうにいったわけでございますけども、一刻も早い取り組みをすべきであると思いますが、お伺いいたします。

○中島河川部長 調節池を早期に整備するには、用地取得を伴わない道路や公園などの公共用地を活用することが有効でございます。
 境川では、都が管理する中流区間内の公共用地におきまして、上部利用が可能な地下調節池を整備することを想定しており、現時点で、事業費は百五十億円程度と見込んでおります。
 平成二十六年度からは、配置計画を決定し、測量や設計を進めていくとともに、河川法に基づき策定いたします河川整備計画に位置づけまして、早期の工事着手を目指してまいります。

○小磯(善)委員 これは平成二十六年度東京都予算案の概要というものでございますけれども、この七三ページのところに境川中流調節池の整備ということが書いてございまして、平成二十六年度に基本設計を行って、河川整備計画策定などの手続を進めながら早期の工事着手、三十六年度の整備完了を目指します、総事業費百五十億円、こう明記をされているわけでございまして、これのとおり、しっかりと行っていっていただきたいというふうに思っております。
 一方、先ほど申し上げました、町田の根岸橋より上流は神奈川県管理区間でございますけども、でも、その川の片側は全部町田市なんですね。町田市が接しております。そんなことで、上流神奈川県管理区間の整備を進めるには、これに見合った都管理区間の流下能力向上が必要でございます。
 そこで、上流神奈川県管理区間の整備状況と、それを踏まえた都の取り組みについて伺います。

○中島河川部長 上流側の神奈川県管理区間におきましては、根岸橋から上流に向けて護岸整備に着手されておりますが、下流側の流下能力に合わせた整備内容となっております。
 根岸橋下流の都管理区間で、新たな調節池などの整備やそれに引き続く河床掘削を行いまして流下能力を段階的に向上させることにより、上流側の県管理区間におきましても河床掘削を可能とし、町田市区間全体の治水安全度の早期向上に努めてまいります。

○小磯(善)委員 ぜひ上流神奈川県区間の整備推進に向けた取り組みをさらにお願いしたいと思います。
 また、私は、この境川を管理する建設局に対して質問してまいりましたけども、一方で、都市整備局の方では特定都市河川浸水被害対策法を所管しておりまして、それの指定をすべきだと、こういうこともいってまいりました。いよいよこれが、二月には法に基づく指定の公示がこの境川で行われたというふうに聞いております。
 これは、著しい浸水被害が発生した河川に対して総合的な治水対策を講じることを目的とした法律でございますけども、境川の特定都市河川指定に伴う河川の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○中島河川部長 特定都市河川は、宅地化が進み、土地の保水能力が低下するおそれがある地域におきまして、開発に伴う浸水被害を防止、軽減するために指定いたします。指定により、河川や下水道の整備に加えて、雨水貯留浸透施設の設置の義務づけなどがなされるため、総合的な治水対策の強化が図られます。
 境川では本年六月に指定される予定でございまして、指定後は、河川管理者や下水道管理者を含め、東京都及び神奈川県の関係機関が共同して、流域全体の水害対策計画を策定いたします。
 新たな調節池などの河川施設整備もこの計画に位置づけ、治水安全度の向上を図ってまいります。

○小磯(善)委員 境川における調節池の整備を早期に具体化し、都民が安心して暮らせる都市の実現を図ることを強く要望したいと思います。
 ところで、昨年十月の台風二十六号は、伊豆大島を初め関東地方に多大な被害をもたらしました。境川でも、増水した川に女性が転落して、町田市や相模原市の警察、消防などの懸命の救助にかかわらず死亡するという痛ましい事故が発生をいたしました。
 そこで、台風二十六号による境川での死亡事故を踏まえ、とりわけ都県境を流れる境川においては、町田市や相模原市といった行政機関と東京都は災害時における連携を深めるべきと考えますけども、所見を伺います。

○中島河川部長 昨年十月の台風二十六号による死亡事故発生を受けまして、直ちに境川の河川施設を点検し、異常のないことを確認しております。また、翌週の台風二十七号の際には、町田市及び相模原市などと連携して、防災無線による河川増水に関する注意喚起や消防車による巡回監視を行いました。
 こうした取り組みを踏まえ、神奈川県、町田市、相模原市、大和市及び関係消防機関と境川行政連絡会議を設置し、都県境での災害時の連携を一層強化することといたしました。これを受け、来年度から、河川施設の合同点検、水難救助の合同訓練、河川増水時には各市の防災無線による緊急放送などを実施してまいります。

○小磯(善)委員 ハード、ソフト両面から境川の浸水対策を推進して、都民が安心して暮らせる都市の実現を図っていただくことを強く要望させていただきます。
 続きまして、道路整備でお伺いをさせていただきます。
 今、平成十八年度から多摩地域における第三次事業化計画を策定して、いわゆる都市計画路線の中で優先整備路線を選定しております。これによって、町田市内における都道の整備が順次着手して進められておりますけども、一方で、未着手となっている路線もあるわけでございます。
 町田市内の第三次事業化計画における都施行の優先整備路線の現在の状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○加藤道路建設部長 町田市内においては、第三次事業化計画の都施行優先整備路線のうち、鎌倉街道の薬師池地区の一部区間など三路線四区間、約三・一キロメートルで事業に着手しておりまして、用地取得や工事を進めております。
 また、町田街道の相原地区や鎌倉街道の薬師池地区の残る区間、芝溝街道の野津田地区など約五・四キロメートルが未着手でございまして、今後、計画的に設計や測量等を進め、着実に事業着手してまいります。

○小磯(善)委員 第三次事業化計画、十年間あるんですね。その十年間に事業着手するというのがこの整備路線でございますけども、八年間で三・一キロ、来年度、再来年度であと五・四キロ着手しないといけないということでございますので、スピードアップを図っていただいて、お願いをしたいと思います。
 今答弁にありました町田街道の相原地区、大戸踏切でございますけども、これは道路の立体交差計画については都市計画の変更があったわけでございますけれども、一方、地元では、立体化する道路と調和したまちづくりについて、検討会で議論が進められております。
 とにかく町田街道のこの大戸踏切というのは大変渋滞が発生をしておりますので、ここの立体化というのは、地元からの要望も大変強いわけでございます。何とか事業が進んでいるわけでございますけども、町田街道の相原地区の事業化に向けた現在の状況と来年度の取り組みについてお伺いいたします。

○加藤道路建設部長 町田街道は南多摩地域における幹線道路で、緊急輸送道路としても重要でございます。相原地区のうち、事業化を予定しているJR横浜線交差部の約五百四十メートル区間は、本線が鉄道の下を横断する構造であり、沿道とのアクセスのため必要な側道を設ける計画としています。
 昨年十一月に事業説明会を実施し、現在、用地測量を行っております。平成二十六年度は、事業認可を取得し、事業に着手いたします。

○小磯(善)委員 今の大戸踏切のところも町田街道でございますけども、この町田街道というのは、やはり町田の、何というか、背骨になるような大変大事な道路でございます。今、小山市民センター付近の小山地区について用地取得が進んでいるんですね。そろそろ工事が本格化するのではないかと地元の人も期待をしております。
 今回、町田の市議選があったのですけども、四年前も既に用地取得をされていたんですね。だから、四年間ずっと用地が取得されていた状況で、まだ道路になっていないのかという印象があるわけでございますけども、この現在の進捗状況と今後の取り組みについて伺います。

○加藤道路建設部長 小山地区の事業区間は、多摩ニュータウン通りの交差点付近から小山駐在所交差点までの延長約千二百五十メートルでございまして、このうち、西側の七百五十メートルは整備が完了しております。残る東の五百メートルについては、現在約九割の用地を取得し、これまで、沿道との高低差処理工事や企業者工事を実施しております。
 平成二十六年度は、残る用地の取得に努めるとともに、街路築造工事を実施してまいります。

○小磯(善)委員 相原地区では新たに事業がスタートして、また、小山地区では工事が本格化していくなど、町田街道が着実に拡幅整備されていることは非常に喜ばしいことであります。しかし、第三次事業化計画に位置づけられていないため、未整備のままの区間も実は大変多うございます。
 町田街道は、町田市にとって背骨となる重要な幹線道路であるため、ぜひとも次期の事業化計画では未整備の区間を優先整備路線に位置づけ、早期整備が実現するよう要望をしておきたいというふうに思います。
 それから、私からも、前回というか、二月に降りました大雪について質問させていただきます。
 西多摩地域では、一メートル以上の積雪で集落が孤立をして、周辺の市街地でも、通勤通学を初め日常生活などに支障を来して、地域の住民の方々は大変な不便な思いをされました。このため、各地域を管轄する建設事務所では、地元の方々から道路の除雪に関する要望を数多く受け、対応したと聞いております。
 私の所属するところの南多摩東部建設事務所さんの方にも、私からも何箇所も要望をさせていただいて、迅速にそれに対応していただいたことは大変感謝をしておりますけども、町田も本当に大変雪が降りまして、バスは全面ストップということで、もちろん車もなかなか出入りができないということで、本当にこの一日、半日は、ほとんど麻痺状態という状況だったというふうに思います。そういう中で、まずは都道が通行できるようになるというのが、やはりこれが大事なことだと思いますので、よろしくお願いします。
 ついては、今回要望のあった箇所を除雪の重点箇所として記録するなどして、今後の雪害対応にやはり生かすべきだと考えます。都道なんかでも、途中でぱっと、こちらに短い区間分かれていたりする都道があったりして、そういうところを、ついつい業者の人も忘れちゃう区間があるんですね。
 そういったことで、ぜひそういったところもしっかりと記録をして今後に生かすべきだと考えますが、お伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 建設局では、降雪時における道路交通の安全を確保するため、稼働可能な資機材や労力の把握を行うとともに、地元協力業者の作業箇所等をあらかじめ定め、迅速かつ適切な除雪活動を実施する態勢を整えております。
 今回の雪害に当たりましては、降雪直後より、地元建設業者の協力を得て除雪作業を開始し、地元の方々の要請も踏まえ、通行どめが解除された後も、歩道や車道脇に大量に残された雪を除雪して通行機能の確保に努めました。
 今後、除雪箇所を含めて、今回の除雪の活動を記録としてとどめ、路線の重要性、動員可能な態勢を含めて検証し、効率的に除雪作業が実施できるような態勢を整えてまいります。

○小磯(善)委員 ぜひ今回の除雪の活動を記録としてとどめて検証して、効率的な除雪作業が実施できるということは大変大事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、公園関係について質問させていただきます。
 先日の我が党の一般質問におきまして、葛西臨海水族園に移動水族館車を導入していくということが答弁で表明されました。私も、この委員会でそうした質問をさせていただいたわけでございますけども、この移動水族館の導入に向けた今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○滝澤公園緑地部長 新たに導入予定の移動水族館では、多摩地域を含む都内全域を対象として、特別支援学校を含む学校やお祭りなど地域の催事へも出張し、多くの種類の魚を展示するとともに、ヒトデなどの生き物に触れたりできる取り組みを行う予定でございます。
 この水族館車では、二名の専属職員を配置し、訪問先に合わせた環境教育プログラムなどを作成するとともに、車両の仕様などを定め、早期の運用を目指してまいります。

○小磯(善)委員 これ、早期の運用開始とおっしゃいましたが、年度内と思っていていいんですかね。--はい。
 都立動物園、水族館は、個人や企業など広く民間の支援を受け入れる手法の一つとして動物園サポーター制度を設けております。この制度を広く都民に伝え、自分の好きな動物のサポーターとなり、動物園運営に参加する楽しみを持ってもらうことは大変重要でございます。
 そこで、平成二十六年度から取り組む移動水族館事業などにおいてもサポーター制度をPRすることが効果的と考えますが、見解をお伺いいたします。

○滝澤公園緑地部長 都立動物園サポーター制度は、個人や団体などからの寄附金を飼育動物の環境改善に用いることで人々の動物園事業への理解と参画意識を促進する制度として、平成十六年度に発足いたしました。この制度は、ライオンやチンパンジーなど個別の動物に対する支援が中心であるため、葛西臨海水族園で飼育している魚類などの生き物は支援の対象とはなりにくいものでした。
 今後、移動水族館を実施することにより、水生生物への関心をさらに高め、理解の促進を図るとともに、葛西臨海水族園自体もサポーター制度の対象であることを広くPRし、移動水族館を含めた水族館事業の充実を図ってまいります。

○小磯(善)委員 そうですね、ぜひサポーター制度を葛西臨海水族園にも大いに活用、寄附が集まるように頑張っていただければと思います。
 小山田緑地の質問を二問させていただいて、終わらせていただきます。
 小山田緑地は町田市の北西部にありまして、多摩ニュータウンと近接する緑豊かな丘陵地にあり、その規模は、多摩地域を代表する大規模な公園の一つでございます。私は、この小山田緑地が多くの人たちに親しまれ、利用する方々にさらに喜ばれる緑地にしていきたいと考えております。
 そこで、緑豊かな貴重な自然に触れ合う機会を提供すべきと考えますが、その取り組みについてお伺いいたします。

○五十嵐公園計画担当部長 小山田緑地は多摩丘陵に位置しており、雑木林などの里山景観が残されているほか、トンボなどが生息する水辺、開放的な草地の広場などがあり、来園者は、静かで落ちついた雰囲気の中で散策しながら多摩丘陵の自然を楽しんでおります。
 こうした丘陵地公園の特性を生かし、自然に触れ合う機会を提供するため、ボランティアと協働し、年間を通じた野草や野鳥の自然観察会などを九回開催し、延べ千百四十名の方が参加をしております。
 また、里山ならではの取り組みといたしまして、地元の小学校と連携した、田植えから収穫までを行う田んぼづくりを実施し、大人から子供まで千三百十名の方が参加をしております。

○小磯(善)委員 「都立小山田緑地の生きものたち」ということで、こういう小冊子をつくっておられまして(実物を示す)、こういうのを見ながら散策するというのは大変有意義なことだと思います。
 私も、改めて、先週、この小山田緑地の方を歩かせていただきましたけども、まさに今答弁がありましたように、自然に触れ合う機会をこういう緑地で与えていただいているというのは大変ありがたいことだというふうに思っております。町田市全体が自然に触れ合う緑地といってもいいぐらいの市でございますけども、その中で、いわゆる谷戸というところで近隣の小学生たちが田んぼづくりをしているという、そういうところも見させていただいたところでございます。
 そういう小山田緑地を利用する方の声を聞くと、その緑などの自然の豊かさ、里山の景観などについて満足が得られているということでございます。また、小山田緑地の方でいろいろアンケート調査もされたようでございまして、そういう中で、もうちょっとイベントとか、そういったものも大いにやるべきであるということもあったようでございます。
 そこで、家族連れや子供たちが気軽に参加できるイベントの開催に際しては、より多くの参加者を募るためにも積極的な広報活動を行うべきと考えますが、見解を伺います。

○五十嵐公園計画担当部長 現在、小山田緑地では、家族連れや子供たちを対象といたしまして、城跡を訪ね、地域の歴史を学ぶイベントや、草地広場でのポニーの乗馬や流鏑馬の疑似体験ができるイベントを実施するなど、利用の促進に努めております。
 今後、こうしたイベントの広報活動に当たりましては、ホームページでの広報はもとより、地元町田市報への掲載、地元小学校や町内会を通じて周知するなど、さまざまな媒体を利用して効果的なイベントのPRに努めてまいります。

○小磯(善)委員 先週の土曜日、国営の昭和記念公園の方に行ってまいりました。そこでは、オリンピック・パラリンピック準備局がニュースポーツEXPOというのをやっていたんですね。もう今回で三回目だそうでございますけども、例えばネオホッケーだとか、クリケットだとか、スポーツクライミングだとか、キンボールとか、ほとんど遊びと変わらないような、そういっていいかな、遊びのような、そういうニュースポーツでございまして、これを三回ほど国営昭和記念公園でやっておりました。私も見させていただいて、本当に幅広い年齢層の方が楽しんでおられました。
 いわゆる野球とかバレーボールとかサッカーとか、ああいう種目というのは全体で一四%ぐらいの人しかやっていない。残りの方は、もうほとんどこういうニュースポーツ系を楽しんでおられるということでございまして、そういった意味では、小山田緑地の野球場とかサッカー場の隣にはかなり広い敷地がございますので、そういったところを利用して、こういったニュースポーツのイベントといったものもいいんじゃないかなと、こう思います。
 それからまた、これは、東京都予算案の概要の中に平成二十五年度事業評価というのが出ております。その中で、拡大、充実すべきものということで、153番で、事業名が多摩の魅力を引き出す都立公園の整備、こういうふうに出ております。今後の方向性としては、丘陵地公園のさらなる整備促進、集客施設としての里山体験施設などの整備を図るとともに、幹線道路から都立公園へのアクセスを確保するための事業手法を検討ということで、多分、小山田緑地じゃないらしいんですけども、でも、小山田緑地もまさにこれが当てはまるところでございますので、そういう方向性の整備をぜひお願いして、私の質問を終わらせていただきます。

○米倉委員 厚労省が平成二十年に発表した障害者の生活実態では、視覚障害者は全国に三十一万人いらっしゃいます。この間、私は何度か視覚障害者の皆さんと、まちや駅の点字ブロックが使いづらいということでご一緒に歩いたり、場所によっては関係機関に改善をしていただきました。
 そこで、都道の歩道部分のバリアフリー化、とりわけ視覚障害者の安全にとって重要である点字ブロック設置についての都の認識を伺います。

○川合道路保全担当部長 視覚障害者誘導用ブロック、いわゆる点字ブロックは、視覚障害者に正確な歩行位置と歩行方向を案内するためのものでありまして、安全な歩行を確保するための重要な施設と考えております。

○米倉委員 重要な施設だというご答弁でした。
 現在、都は、点字ブロックについてどのような考え方で設置をしているか、また、二十六年度の取り組みについて伺います。

○川合道路保全担当部長 点字ブロックは、東京都福祉のまちづくり条例の整備基準及び視覚障害者誘導用ブロック設置指針・同解説に基づきまして、視覚障害者が多く利用する道路や、視覚障害者が多く利用する施設と駅やバス停留所などを結ぶ道路の歩道上において、横断歩道の直前、バス停留所の乗車口などに設置しておりまして、平成二十六年度は三百十八カ所で実施することとしております。

○米倉委員 点字ブロックは利用者の意見を十分に聞いて設置すべきと考えますが、このことについて都の見解を伺います。

○川合道路保全担当部長 点字ブロックの設置に当たっての基準であります視覚障害者誘導用ブロック設置指針・同解説は、視覚障害者等の意見を取り入れて作成されたものでございます。また、道路上の占用物等を回避させるなど、複雑な経路を安全に誘導するためには、必要に応じて、視覚障害者と現地立ち会いを行った上で詳細に設計し、点字ブロックを設置しております。

○米倉委員 道路構造が複雑なところなどは、一緒に現地を歩いて、どのように点字ブロックを設置するか相談されているということでした。今後も一層、このことについて力を入れていただきたいと思います。
 同時に、本日要望したいのは、設置した後の周知徹底のことです。視覚障害者の団体からお話を伺ったのですが、事前の相談はある程度行われるのだが、設置後にそのことを、要望があった団体などには伝えられても、広く知らせることはやられていなかったり、設置後に歩いてみて検証することはやられていないとのことです。
 なぜこのことが大事かといいますと、点字ブロックはあちこちで切れていることが多く、あらかじめブロックがあると知っていれば、何とか探して、また誘導ブロックに沿って歩くことができますが、知らなければ、せっかくブロックが設置されていても探すのに大変な時間がかかり、また、足で点字ブロックを踏んだとしても、ただの突起物だと思ってしまうことも多々あるからなのです。この問題は、時には視覚障害者にとって命にもかかわります。
 去年の年末に視覚障害者の方から相談を受けました。私の地元豊島区の都電荒川線鬼子母神前駅付近の都電と都道が交差する部分についている点字ブロックが、現状では使えないから何とかしてほしいという相談でした。ご本人を交えて、建設局や交通局の担当者と現地を検証したところ、点字ブロックが切れていたり、ここから踏切だと注意を促す警告ブロックなどのつけ方が不十分で、普通に駅に向かって歩いていきますと、警告ブロックにたどり着かず、気づいたら線路の中に入ってしまう、こういうことがあり得ることがわかりました。この一年で、そうして線路の中で転倒された方がお二人いらっしゃると伺いました。現地を検証されたご本人も、月に二回はこの駅を利用されているそうなんですが、この日、歩いてみて、点字ブロックがあることが初めてわかったところが何箇所かあったとおっしゃいました。
 この地点については改善をしていただきましたが、やはり点字ブロック設置の際に当事者の方と歩くことが重要ですし、また、設置された後に広く知らせることが大事だということを私自身も強く実感いたしました。
 点字ブロックを設置した後の周知徹底、このことについては、より強く広げていただくことを求めまして、私の質問とさせていただきます。

○川合道路保全担当部長 点字ブロックの設置に当たりましては、必要に応じて、障害者団体等を通じ、事前に視覚障害者の現地立ち会いを行い、意向を十分に反映させております。
 設置後の連絡につきましては、障害者団体等に情報の提供をしております。
 また、視覚障害者には、同団体を通じまして情報の共有がされることが望ましいと考えております。

○米倉委員 要望された団体の方々へ、ブロックが設置されたということをちゃんとお知らせされているということは私も伺っております。ただ、やはり視覚障害者にとっては、そこにブロックがあるということを知ること自体がとても大事なことですので、ぜひ東京都として、ブロックを設置したところについては関係団体に周知することを検討していただきたいと要望しまして、質問とさせていただきます。

○大西委員 私からは、まず路面補修事業についてお伺いをいたします。
 道路は、都民生活の向上や経済の発展を支える、最も身近で基礎的な社会共通の基盤です。このため、天候や昼夜にかかわらず、道路の安全を確保する必要があります。
 私の地元の環状七号線、足立区のところでは、低騒音舗装というのが施工されています。これは、雨が降った際に照明が路面に反射せず、通行の安全確保にも効果があると考えます。一方で、施工されていない道路に行けば、路面は反射して、ぎらぎらというんですか、とても見えづらい。これは事故につながることも考えられると思います。
 まず、そこで、低騒音舗装の機能についてお伺いをいたします。

○川合道路保全担当部長 低騒音舗装は、表面に空隙を持たせた舗装で、路面騒音の低減効果があるとともに、雨水を舗装内に浸透させ、側溝等の排水構造物へ排水する機能も有しておりますので、降雨時の水はね抑制、照明の路面反射の緩和等の効果がございます。

○大西委員 低騒音舗装が効果的であるということですけど、そこで、今、現在までの都道における路面補修事業による低騒音舗装の整備実績はどのぐらいあるのか、お伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 低騒音舗装は平成七年度から本格的に導入いたしまして、現在は、沿道の用途が住居や商業で人口が集中しており、交通騒音対策が必要な箇所などで採用してきております。
 平成二十四年度末現在、低騒音舗装は、都道約二千二百三十キロメートルのうち、路面補修事業で約七百二十キロメートル整備してきております。
 今後とも、計画的に路面補修を実施し、道路の安全性確保や沿道環境の改善に貢献してまいります。

○大西委員 今のお話ですと、約三分の一になるんですかね。二千二百三十キロある都道の中で七百二十キロ、約三分の一ということ、これが多いか少ないかは評価の分かれるところかもわかりませんけど、やはり低騒音舗装というのは、僕はすごくすばらしいと思います。ぜひどんどん進めていただきたいという要望をいわせていただきます。
 続きまして、自転車の走行空間の整備について伺います。
 自転車は、ご存じのように、広く都民に利用される手軽な交通手段として活用されています。先日、知事は、安全対策、環境対策や健康増進など、一石二鳥にも三鳥にもなる自転車の活用に取り組みたいと評言しています。私も自転車走行空間の整備はとても必要だと考えています。
 そこで、都における自転車走行空間の整備状況について、まず伺います。

○川合道路保全担当部長 自転車は都市内の有効な交通手段であり、歩行者、自転車、自動車それぞれの安全・安心を確保しながら自転車走行空間の整備を進めることが重要でございます。
 都はこれまで、自転車交通量が多く事故の危険性がある区間などにおいて、道路構造や利用状況を踏まえまして、自転車レーンや、広い歩道内での構造的、視覚的分離などの手法を用いまして、約百二十六キロメートルの自転車走行空間を整備してまいりました。

○大西委員 百二十六キロということで、着実に自転車走行空間が整備されてきたということはわかります。
 しかし一方では、例えばヨーロッパ、欧州の方に目を向けてみますと、自転車を中心に据えて交通政策やまちづくりを行っているところもたくさんございます。例えば、おもしろい例なんですけど、コペンハーゲンでは、四、五十キロの間ですけど、時速二十キロで自転車が走ると、ほとんど信号がとまらない。ずうっと何キロもの間をとまらずに走るように、自転車に合わせて信号が調整されているというところも見れます。またパリでは、ご存じのように、ベリブという自転車のシェアのシステム、これが本当に効果が出ているわけでございます。また、いろんな都市で自転車の走行空間がきちんとされている。例えばアムステルダムなんかは、歩道と同じ量の自転車走行空間ができているところもたくさんございます。
 今回のこの予算を見てみると、補正予算を含めて、自転車の交通安全教育やシェアリングの普及促進も含めて、自転車にかかわる総合的な対策として十四億円が計上されています。この中には自転車走行空間の整備というのも上げられていますが、そこでまず、自転車走行空間整備の今後の取り組みについてお伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 都は、東京オリンピック・パラリンピックを契機に、既設道路の整備目標を百二十キロメートルとし、平成二十六年度は十一キロメートルを整備してまいります。また、競技場周辺などにおいて、自転車が安全に走行できる推奨ルートを検討してまいります。
 今後とも、自転車走行空間の整備を積極的に推進し、誰もが安全で安心して利用できる道路空間を創出してまいります。

○大西委員 東京、特に都心ですね、今回のオリンピックが開催される場所近くはアップダウンというのが非常に少なく、自転車走行には適していると思います。先ほど申し上げたように、専用レーンの整備が進んでいる他国にも倣って、どんどん整備を進めていただきたい。
 そして、私は、知事と同じく、この自転車というのは、道路の安全性向上だけでなく、環境貢献や健康増進、観光への寄与など、一石三鳥、四鳥にもなる交通手段と思っています。オリンピック・パラリンピックに向けて、まずは都心の自転車走行空間の整備、そして、それをどんどん周りに広げていくことをお願いしたいと思います。
 次に、第二次交差点すいすいプランについて、一つお伺いいたします。
 東京の最大の弱点である渋滞解消を図っていくためには、根本的な取り組みとして、幹線道路のネットワークの整備が必要です。しかし、道路ネットワークの整備には時間がかかることから、信号制御などソフト面を中心としたハイパースムーズ作戦、これは、混んでいるところの、渋滞によって右と左の信号の長さを変えたりして、とまらずにスムーズに行けるような形や、交差点の改良などのハード面の対策をあわせて実施することが非常に重要だと考えています。
 そこで、ハード対策である第二次交差点すいすいプランの基本的な考え方と、二十六年度の取り組みについて伺います。

○川合道路保全担当部長 第二次交差点すいすいプランは、交差点部において用地を取得し、右折レーンなどの設置により、交通渋滞の緩和、交通事故の防止、沿道環境の改善を図る事業でございます。その計画期間は十カ年であり、多摩地域を中心に、百カ所の交差点を対象に事業を実施しております。
 平成二十六年度は、約五十億円の事業費により、四十二カ所で用地買収や工事を実施いたします。

○大西委員 今、多摩を中心にということでございましたが、中には区部も必要なところもありますので、また推進をしていっていただきたいと思います。
 最後に、無電柱化についてお伺いいたします。
 東日本大震災や昨今の大型台風等によって、より一層の道路の防災機能の強化が必要となっています。電気、通信などのライフライン確保や電柱の倒壊による道路閉鎖の防止など、防災上重要な役割を担う無電柱化の推進は重要であると私も考えます。また、空を覆う電線をなくし、美しい都市景観としていくことは、まちづくりの上でも重要だと考えます。
 そこでまず、都道における無電柱化事業の状況について伺います。

○川合道路保全担当部長 都は、センター・コア・エリア内を初め、周辺区部と多摩地域の緊急輸送道路や主要駅周辺等において無電柱化事業を進めております。
 平成二十五年度末までの都道における整備実績は、施設延長で約八百三十キロメートルの見込みでございます。

○大西委員 徐々に整備が進んでいるということでございますが、この無電柱化、私が今住んでいるところは足立区の西新井というところなんですけど、その西口というのは、広いところが、大きな工場があったところが転居して再開発が行われたところです。そこは、正直いって物すごくきれいです。やっぱり大きな違いは、電柱が--当然、道路も整備されている、公園もきちんと整備されている、計画的につくられたまちですけど、やはり電柱がないというのはすばらしいと、僕も毎日この都庁に来るときに、駅まで歩くたびにいつもそう思うんです。そのきれいさだけではなく、先ほどから話が出ましたけど、安全性も含めて非常に有意義でございますので、東京の都市景観を向上させ、安全・安心なまちとするためには、これからも無電柱化をさらに一層推進していくことが必要だと思います。
 最後に、都道における二十六年度の無電柱化の取り組みについてお伺いをいたします。

○川合道路保全担当部長 平成二十六年度は、施設延長約四十六キロメートルの電線共同溝の工事を実施いたします。
 今後とも、高度防災都市の実現と風格ある都市景観の形成に向け、都道の無電柱化を積極的に推進してまいります。

○大西委員 積極的に推進していくという今の心強いお言葉で、私たちもみんなで応援して頑張りたいと思いますので、ぜひ展開をよろしくお願いして、私の質問を終わります。

○山内委員 質問させていただきます。
 東京都霊園条例の一部を改正する条例案のうち、小平霊園の樹木墓地についてお伺いしてまいります。
 都が平成二十四年度から小平霊園で募集しております樹林墓地は、高い公募倍率からも明らかなとおり、都民ニーズに合致しているものと考えております。来年度から募集予定の樹木墓地も、その名称からは樹林墓地に近いものだと考えられますが、名称だけでは、なかなか都民にはその違いがわかりづらいと思います。
 そこで、来年度から募集する予定の樹木墓地の特徴をお伺いいたします。

○滝澤公園緑地部長 樹林墓地と樹木墓地は、いずれも、死後は安らかに自然に帰りたいという都民の思いに応えるため、樹木を植栽した区域内の土の中に遺骨を埋蔵する形式の墓地でございます。
 樹林墓地は納骨施設に多くの遺骨を一緒に埋蔵いたしますが、樹林墓地は樹木の周辺に遺骨を個別に埋蔵する形式となっていることが特徴でございます。

○山内委員 お墓に対する思いは人それぞれであり、樹林墓地のような合葬式ではちょっとと思う人にとっては、個別に埋葬される樹木墓地への期待はあると思います。
 間もなくお彼岸です。都立霊園にもたくさんのお墓参りの方が訪れると思います。樹木墓地は樹木の周辺に納骨するとのことですが、そこで、墓参者はどのようにお墓参りをすることになるのか、お伺いいたします。

○滝澤公園緑地部長 樹木墓地には、樹林墓地と同様に、参拝用の広場に共用の献花台を設置し、そこで献花や焼香をしていただくことになります。
 なお、承継者のいない方も利用されるため、指定管理者である東京都公園協会が、毎年五月四日のみどりの日に、樹林墓地と一緒に献花式をとり行っていくこととしております。
 今後とも、墓参者や都民のニーズを踏まえた霊園運営に努めてまいります。

○山内委員 亡くなった後、冷たい石の下ではなく、樹木や樹林に囲まれて安らかに自然に帰ることができることは、当人にとっても望みではないでしょうか。遺族や友人、知人にとっても、四季折々の季節を感じながら、公園のような自然の中で亡くなった方をしのぶことができると思います。
 また、これからますますひとり暮らしや核家族がふえる中で、承継者がいない都民でも、こうした墓地の趣旨に沿って、みどりの日に献花式を行うなどの配慮がなされていることは心強いことです。
 今後とも、多様化する都民ニーズに応えていく観点からも、こうした多様な墓地の取り組みをさらに進めていただくよう要望いたします。
 次に、自転車政策についてお伺いしていきたいと思います。
 環境、エネルギー、健康などの面から自転車が見直され、ヨーロッパ各国の総合的な都市交通計画における自転車政策が日本でも取り上げられるようになって久しいものがあります。中でもロンドンは、イギリスの他都市に比べ、自転車政策がおくれていましたが、ロンドン・オリンピックの開催決定を機に、交通需要対策の一つとして自転車を位置づけ、さらに、人に優しい、地球に優しい交通への政策転換方針として打ち出したことで、一挙に自転車政策が進んだということです。
 舛添知事は、二〇二〇年に向けて自転車レーンの整備を加速させるとしております。東京都でも、これまで自転車走行空間の整備を進めていますが、断片的で連続性がないのが実情だと思います。安全でスムーズな自転車走行には、交差点も含めて、連続した自転車レーンにすることが重要です。
 国土交通省と警察庁が二〇一二年に策定いたしました、安全で快適な自転車利用環境創出ガイドラインには、自転車通行空間における設計の基本的な考え方が示されています。
 そこで、都は、ガイドラインを踏まえ、どのような工夫をし自転車レーンの整備に取り組んでいるのか、お伺いいたします。

○川合道路保全担当部長 都は、自転車レーンの整備に当たり、ガイドラインにおける設計の考え方を踏まえ、平たん性の確保、通行の妨げとなる段差や溝の解消に努め、滑りにくい構造を採用するなど、自転車走行の安全性を向上させる取り組みを行っております。
 加えて、自転車レーンを可能な限り連続させるため、限られた道路空間の中で、車両のために設けられた停車帯やゼブラ帯を活用するとともに、右折車線のある交差点では、排水機能を確保した上で車道の端にある街渠の幅を狭めるなど、自転車走行空間を確保する工夫を交通管理者と連携して行っております。
 今後とも、自転車走行空間の整備を推進し、誰もが安全で安心して利用できる道路空間を創出してまいります。

○山内委員 街渠とかいっても、なかなかおわかりにならないかと思いますので、きょう、資料を配布させていただきました。これは都道です。この幅があるグレーのところが街渠に当たるわけですが、二枚目のところが、排水溝のところのグレーチングぶたというところになっております。
 自転車走行空間や自転車レーンといいますと、スポーツ自転車がすいすい走れるようなイメージがありますけれども、ここは都道なんですけれども、ごらんになっておわかりいただけるように、通勤や通学や買い物、子供から高齢者まで、日常的に自転車で行き来する道路です。この街渠が広かったり、あるいはがたがたしている、溝があったりとか、グレーチングぶたが滑るというような課題があります。こういう道路をできるだけ平たんにして溝をなくしていくということ、それが非常に重要なことだと思います。
 ママチャリ、かごがついて、ライトがついて、乗りおりが楽な自転車が、こういった道路を都道でも安心して走行できるようにしていくことが、人にも自転車にも優しい道路だと私は思っております。ママチャリは日本の文化であると私は考えております。
 二〇二〇年の東京大会までに自転車レーンを百二十キロ整備するということですが、一キロを百二十カ所つくっても意味がないわけです。こういった連続性みたいなことが重要だと思います。
 先ほど例に挙げましたガイドラインは、実際に自転車で走行して課題を発見し、改善策を提案していると聞いております。この中に路面についての現実的な手法が示されており、先ほどいったように、交差点に限らず、街渠の幅あるいは道路の舗装面との段差、グレーチングぶたの改善によって安全性、快適性を向上させた事例等が紹介されております。
 現場である建設局がこうした工夫、改善策を提案することによって、市民や、広くは観光客にも安心・安全な連続性のある自転車走行空間が創出できると思っております。
 ぜひこういった事例を含めて工夫していただき、都心の、今オリンピックに向けて進められているところだけではなく、広く、いろんな多摩の地域でも自転車走行空間を広げていけるように、つなげていけるように頑張っていただきたいと思います。
 私の質問はこれで終わります。

○川合道路保全担当部長 道路交通におきましては、歩行者、自転車、自動車全ての安全性を向上させるよう適切に維持管理を行っておりまして、理事ご指摘の工夫につきましても、既に行っているところと認識しております。
 なお、今回、理事ご指摘の箇所につきましては、すぐに補修するよう、地元建設事務所に指示しております。

○こいそ(明)委員 それでは、何問かお尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず初めに、先ほどからもお話がありましたように、無電柱化の関係についてお聞きしたいと思います。
 無電柱化事業は、電柱や電線類で損なわれる都市の景観を向上して、災害時の電柱の倒壊による道路閉鎖を防ぐなど、都市防災においても重要な役割を担っております。この事業は、魅力にあふれ、活力に満ち、安全・安心が確保された多摩地域の実現に向けて積極的な推進が必要ではないかと思うところであります。
 そこで、特に多摩地域における無電柱化事業の現状と取り組みについてお願いします。

○川合道路保全担当部長 多摩地域におきましては、震災対策上重要な位置づけにあります緊急輸送道路や、利用者の多い主要駅周辺などにおいて無電柱化事業を進めておりまして、平成二十五年度末までに、電線共同溝等の整備を約百六十二キロメートル見込んでおります。
 平成二十六年度は、既設及び新設、拡幅道路におきまして六十六カ所で事業を実施する予定でありまして、このうち、四十四カ所で施設延長約十二キロメートルの電線共同溝の工事を実施いたします。

○こいそ(明)委員 着実に無電柱化事業を推進しているということであります。
 特に私の地元の関係でいいますと、多摩ニュータウン通りという、これは幹線道路でありますけども、南側の無電柱化がほぼ完了しつつあります。着実に進んでいるということは認識をしておりますけども、しかしながら、京王、そして小田急の永山駅から多摩ニュータウン通りにつながる多摩三・四・一九号線の、特に多摩消防署前交差点から永山橋交差点までの区間については、いまだ無電柱化がなされておりません。
 新住区域、いわゆるニュータウン区域と東京都区整区域では、同じ路線であっても道路整備水準が全く違う、異なっている。歩道整備も違いますね。区整部分については非常に狭い。
 それから、いろんな点もあるわけでありますけども、特にこの無電柱化については少なくとも、相当の時間が経過しているわけであって、この区間を無電柱化するならば、多摩ニュータウン--これは先ごろ、選挙中でありましたけども、舛添知事も来られて、多摩ニュータウンの再生とともに、この周辺のことについて私も直接話をさせてもらって、非常に敏感に、何というんですか、受けとめてもらったところもあるわけでありますけども、多摩ニュータウン通りを基軸とした多摩センター駅から永山駅までの連続した無電柱化が実現することから、かねてより無電柱化を引き続いて要望してきたところでありますけども、多摩三・四・一九号線における平成二十六年度の取り組みはどのように行っていくのか、お願いします。

○川合道路保全担当部長 多摩三・四・一九号線の多摩消防署前交差点から永山橋交差点の区間は、利用者の多い主要駅の一つであります永山駅につながることから、無電柱化を進める対象区間としております。
 本区間につきましては、これまで進めてきた電線管理者との無電柱化の実施に向けた調整が整ったことから、平成二十六年度は、事業化のための現況測量を実施いたします。
 今後とも、国や電線管理者と連携し、良好な都市景観の創出と都市防災機能の強化に向けまして、無電柱化を積極的に推進してまいります。

○こいそ(明)委員 じゃ、お願いします。
 続きまして、多摩三・三・七号線の整備の状況についてお願いしたいと思います。
 私は、都議会議員に当選させていただいて以来、一貫して事業の推進に全力を傾注してまいったところでありますけども、JR南武線の全面高架化であります。昨年十二月に完成をされましたし、過日は、大雪が降ったちょうどあの土曜日でありましたけど、式典も無事に、大変盛会裏に行われました。
 その中で、この事業にあわせて、交差する幹線道路、多摩三・三・七号線の整備が行われておりますけども、本路線は、是政橋につながり、南多摩地域にとって、南北方向を結ぶ主要な幹線道路であるというふうに位置づけされています。
 平成二十三年四月には、四車線のうち二車線が暫定的に開放されましたが、そこで、多摩三・三・七号線の整備の状況について伺いたいと思います。

○加藤道路建設部長 多摩三・三・七号線は、JR南武線と交差し、是政橋と川崎街道を結ぶ重要な幹線道路でございます。
 これまで、踏切を除く区間で電線共同溝工事等が完了しており、現在は、高架化により踏切が撤去された区間や川崎街道交差点部において四車線化に向けた工事を行っております。
 引き続き工事を着実に進め、本年秋には全区間を四車線化する予定でございます。

○こいそ(明)委員 多摩三・三・七号線の整備がまさに着実に進んでいるということを確認させていただきましたが、南多摩地域における幹線道路ネットワークのさらなる強化を図るためにも、早期の完成を改めて要望させていただきたいと思います。
 続きまして、都道鶴川街道についてでありますけども、多摩三・四・一五号線の鶴川街道について、これは何回も取り上げておりますので、本日の質疑は、特に三・四・一五号線における事業中区間の二十六年度の予定をまず教えていただきたいと思います。

○加藤道路建設部長 本路線は、南多摩地域における道路ネットワークを形成する重要な幹線道路でございます。
 現在、神奈川県境から延長約一・八キロメートルの区間において、幅員九メートルの現道を二十メートルに拡幅する事業を行っております。
 平成二十六年度は、用地取得に努めるとともに、地質調査等の調査設計や、若葉総合高校入り口交差点付近の右折レーン設置などの工事を引き続き進めてまいります。

○こいそ(明)委員 この路線の東側部分、三・四・一五号線の路線でありますけども、いまだ整備着手していない区間があるわけであります。平成九年の時点で、私が当選をいたしました平成九年でありますけども、稲城市内の東京都道における幅員二メートル以上の歩道整備率は三三%であったわけでありますけども、平成二十四年度末には八三%まで引き上げていただきました。このように整備を非常に加速度的に行っていただきましたけども、鶴川街道のこの区間、中間部分でありますけども、今なお歩道が整備されていないところがあります。
 この地区では、かつて土地区画整理事業の計画があったために、本区域は市施行で整備すると当時はなっておりましたが、しかし、市が平成二十年に区画整理事業の廃止の都市計画決定を行った経緯によって、これが全くもって整備ができていないわけであります。
 これは早急にぜひ整備をしていただいて、歩行者の安全の確保を高めていくべきだと考えるわけでありますけども、そこで、多摩三・四・一五号線の、いわゆる百村区間でありますが、未着手区間の事業化に向けた都の見解をお願いしたいと思います。

○加藤道路建設部長 本路線のうち、未着手の百村区間を整備することにより、緊急輸送道路の機能が強化され、歩行者の安全性が向上するものと強く認識しております。
 本区間は、稲城市施行の土地区画整理事業の区域内であったため、市施行と位置づけられてありましたが、お話のとおり、市が平成二十年に土地区画整理事業の都市計画を廃止した経緯がございます。
 今後、市は、道路整備の前提となるまちづくりを検討すると聞いております。この計画や前後区間の整備状況を勘案し、本区間の事業推進に向け、稲城市、建設局及び都市整備局が連携して、積極的に事業の方針等を整理してまいります。

○こいそ(明)委員 積極的に行っていただいている、これから行っていただけるということでありますけども、もう一点だけちょっと聞きたいのは、今まで、私も何回となくこの路線についての整備着手に向けて--これは建設局だけではないのはよく認識しておりますけども、地元市、そして都市整備局、これらとの連携調整、連携するということですけれども、その調整的なものはどうやって行われてきたのかなと。その点をちょっとお聞かせください。

○加藤道路建設部長 委員のお話のとおり、百村区間に関しては、非常に重要な道路という認識のもとに、これまでも、市と担当者間でも、この後のまちづくりの進め方についても協議しておりますし、関係する都市整備局とも、今後この路線をどうしていくかということも、機会あるごとに調整を進めているような状況でございます。

○こいそ(明)委員 これは本当に、現況はもうご認識というか、状況は把握していただいていると思いますけど、何というんですか、非常に交通量がふえてきた、そして、その近くは子供たちが通学路として通行する、その現況の中では歩道が全くない。U字溝のふたをかけてという、そこもちょっとないですね。全くないので、どうにか、道路のまさに専門家であるところの建設局で、ぜひこのあたりをしっかりと、より積極的にお願いをしたい。重ねて要望させていただきたいと思います。
 続きまして、これは多摩川にかかる多摩川中流部の架橋についてでありますけども、関戸橋の整備であります。
 これはかねてから訴えをしたところでありますけども、昭和五十五年度に発足した多摩川架橋及び関連道路整備促進協議会などと連携を図りながら整備促進を、関係者の皆様方の努力もあって、多摩川中流部では橋梁の整備が着実に進んできたと認識をしておりますし、そのとおりだと思っております。
 そこで、改めて、この多摩川中流域の架橋整備がどのように進められてきたのか、この点をまずお願いします。

○加藤道路建設部長 多摩川中流部では、立日橋から多摩水道橋までの区間において、これまで、府中四谷橋を初めとする橋梁の新設や、是政橋など既設橋梁の拡幅、かけかえ整備を進めてまいりました。
 その結果、昭和五十五年当時の五橋十二車線から、現在は九橋三十四車線へと、交通容量は約三倍となりまして、道路交通状況は大きく改善されている状況でございます。

○こいそ(明)委員 着実に整備が進んできているということであります。
 次に、これは私の地元でありますけども、関戸橋についてでありますが、歴史ある鎌倉街道の一部をなして、多摩川を渡る橋梁では古くから多摩地域の交通を支えてきたという橋梁であります。
 そこで、関戸橋の整備の必要性について、改めて伺いたいと思います。

○加藤道路建設部長 関戸橋は、一日の交通量が四万五千台を超える重要な橋梁でございまして、災害発生時には緊急輸送道路としての役割も担っております。
 橋梁は、昭和四十六年にかけられた上流橋と、昭和十二年にかけられた下流橋の二橋に分かれており、下流橋は架設から七十五年以上が経過し、かけかえが必要でございます。また、歩道のない下流橋には、歩行者の利便性と安全性の向上を図るためにも、歩道を整備することが必要でございます。

○こいそ(明)委員 関戸橋の整備の必要性は確認をさせていただきました。
 関戸橋はこれまで、多摩市と府中市を結ぶ、いわゆる顔でありますけども、長年、両市及び周辺の方々に親しまれてきたわけであります。新しい橋は、機能性は当然でありますけども、照明などのデザインについても工夫を凝らすなど、地元といいましょうか、非常に広範囲にわたる話でありますが、地域が親しめるように検討をぜひしていただきたいと思います。
 昨年三月の委員会では、平成二十五年度に事業着手するとの答弁があったわけでありますけども、そこで、関戸橋の取り組みについて伺いたいと思います。

○加藤道路建設部長 関戸橋のかけかえに当たりましては、現在の交通機能を確保する必要がございまして、仮橋を設置して整備を行ってまいります。
 平成二十五年度は、五月に多摩市、六月に府中市において事業概要説明会を開催し、仮橋工事に必要な用地の折衝に入るなど、事業に着手いたしました。
 引き続き、工事の実施に向け、関係機関との協議や設計業務などを進めていく中、歩道や照明などのデザインを検討してまいります。

○こいそ(明)委員 関係の皆様方のご努力が当然あって、事業の着手ということになってきたわけでありますけども、地元住民、また地域全体的にも、この関戸橋が新しく生まれ変わることは心から喜んでいるというところであります。この橋が末永く地域に親しまれ、地域全体のシンボルとなるように取り組んでいただきたいと思います。
 続いて、南多摩尾根幹線関係について質問します。
 多摩ニュータウン地域を横断するとともに、神奈川県境を経て国道一六号、そして圏央道に至り、また、調布保谷線を経由すると埼玉県にもつながる広域幹線道路であります。さらに、現在整備中のスマートインターチェンジが完成をすれば、稲城大橋、スマートインターチェンジ経由で、中央道の八王子、山梨方面にもアクセスすることができる道路となるわけであります。このように、南多摩尾根幹線は、多摩地域のみならず、東京圏の発展を支える重要な広域幹線道路であるわけであります。
 しかしながら、暫定的な二車線の形で交通開放がされており、近年では、大型商業施設関係の店舗や、さまざまな業種、業態の店舗が立地をしてきております。このような沿道利用が進んできているために、平日の朝夕や休日には大渋滞が発生をしているという状況であります。
 このような大渋滞を改善するため、当面の対策として、東京都建設局は交差点改良工事を行ってきました。直近でありますけども、平成二十四年度には多摩東公園交差点で工事が行われました。
 工事が行われたわけでありますけども、今までの交差点改良工事は、どこをどのように行われてきたのか、改めてここで教えていただきたいなと思うとともに、この改良工事の整備効果と他の交差点改良工事の今後の取り組みについても教えていただきたいと思います。

○加藤道路建設部長 都では、南多摩尾根幹線の主要な交差点で実施した交通量や渋滞長の調査結果を踏まえ、対策が必要な交差点で改良工事をしております。
 平成十九年には、多摩卸売市場前の交差点で工事を完了しております。
 そして、昨年度、右折レーン延伸の改良工事を行った多摩東公園交差点では、本年度、調査を行ったところ、交差点の渋滞長が最大で七割減少するなど、渋滞が緩和する効果が得られております。
 また、多摩市総合福祉センター前交差点についても、早期に改良工事を実施するため、現在、関係機関と協議を行っております。

○こいそ(明)委員 かねてから、当委員会でも何度となく、この尾根幹線の整備促進方についての質問も取り上げてきたわけでありますけども、当面の対策として交差点改良工事が行われ、順次それも進められてきたということであります。
 渋滞緩和効果が得られていることもわかりましたが、この整備は引き続いて進めていただくとともに、しかし、これはあくまでも当面の対策であって、抜本的にこの大渋滞を解消させるためには、既に確保されている用地を利用して、さらなる整備を行う必要性が当然あるのではないかというふうに思うんですね。
 一方、南多摩尾根幹線整備についてはこれまで、沿道住民との経緯があり、平成十年には、地元の多摩市議会から都に対して、道路構造や沿道環境への配慮に関する意見書が出されたと。昨年四月には整備推進の意見書が改めて出されるということになってきたわけでありますけども、このような動き、環境が変わってきたわけでありますけども、今後、抜本的に整備を進めていく必要性が当然あるわけであります。
 都において本路線の所管は、計画については都市整備局でありますけども、しかし、今、この道路管理を行っているのは、側道も本線も建設局が管理をしているわけであります。
 そういう中で、道路構造設計、環境対策、やはりこのあたりも、さまざまなノウハウを持っている建設局が積極的に整備促進に向けて、これはまた関係局との連携が必要でありますけども、進めていただきたいなと。
 そこで、現在の南多摩尾根幹線整備についての建設局の認識を伺いたいと思います。

○加藤道路建設部長 南多摩尾根幹線は、都市間の連携を強化するとともに、震災時には迅速な救援、救助活動を支える重要な路線と認識しております。
 本路線の概成区間の事業化に当たりましては、これまでの経緯を踏まえると、地元多摩市の協力が不可欠でございまして、また、都市整備局は、将来の交通需要、整備効果等の課題を整理した上で慎重に対応していくこととしております。
 今後、多摩市が整理する予定の沿道まちづくりのあり方等を参考に、建設局は、道路の整備形態や沿道の環境対策について積極的に提案するなど、都市整備局や地元市と一層連携して検討を進めてまいります。

○こいそ(明)委員 選挙中からもそうでありますけども、舛添新知事は、多摩ニュータウンの再生、再構築ということをかなり取り上げて発言もしていただいています。少なくとも、ニュータウン再生は、この尾根幹線整備なくしては進められないということもあるんですね。ですから、その意味合いからも、ぜひしっかりと整備促進に向けた取り組みを図っていただきたいなと思っております。
 そういう中で、先ほどから触れておりますけども、本線整備の予定地である道路中央部分、高さ六メーターを超える残土が放置されていますね、何十年間も。見通しが極めて悪い、圧迫感がある。側道の幅員が狭いわけでありますから、地元住民からも苦情が当然にして寄せられてきております。何キロもわたって置かれるような残土置き場というのは少ないんじゃないですか、東京都内でも。
 数キロにわたって残土がずっと展開している、うずたかく積まれている、平気で。環境だって景観だって、めちゃくちゃ悪い。当たり前ですよ、はっきりいって。これが何十年間も放置されている。整備する整備するといっても、もう買収しなくていいわけだから。道路中央部分については買収しなくていいんですよ。しかし、管理しているのは建設局でしょう。それをこのまま放置して果たしてどうなんだということであります。
 せんだって、これは近畿圏で、残土を何とかしてくれ、このまま放置したらだめだと、警告を何回も何回も地元の人たちが発しているにもかかわらず、行政当局が対応しなかったことによって大変な災害が発生した。一件や二件じゃない。
 東京都の建設局が管理している道路が、もしも--もしもと余りいえないけども、これが、首都直下震災、三十年以内に七〇パーセントの確率だ、それから、百何十ミリの集中的な雨が降る。だって、現実に起きているでしょう。これは絶対大丈夫といえるんですか、はっきりいって。
 さっきもいったけど、そこを一台や二台走っているわけじゃないですよ、大変な量の車両が通行している。子供もそうだ、各年代層もそうだ、ご年配の方々もそうだ、通行していますよ、そこに。そこのところに、もしものことがあったらどうするんだということですね、はっきりいって。
 この点について、今申し上げたけども、緊急の通行だって、当然、今の状況でも困難なんですよ。救急車が走れない、消防車が走れない、パトカーが走れないような状態がほとんど続いているんですよ、現実、今の側道では。
 そういう中で、まさに広域幹線道路である尾根幹線がこのままでいいわけがないわけであって、そこで、残土をどのように管理して、どのようにこれを処理していくのか教えてください。

○加藤道路建設部長 南多摩尾根幹線における車道部の中央部分は、道路予定地として管理しております。
 この道路予定地にあります土砂に関しましては、多摩ニュータウン事業や当局の工事で発生したものでございまして、飛散防止や除草など、必要な日常管理を行っているような状況でございます。
 この土砂につきましては、これら、このような日常管理の視点に加えまして、安全性あるいは交通状況とか、そういった視距の見通し、沿道の状況を踏まえて、改めて確認した上で、関係部署間の調整を行い、適切な管理を行ってまいりたいと思います。

○こいそ(明)委員 今ご答弁いただきましたけども、改めて確認した上で、それから、適切な管理を実施していくために各局間の調整をするというけど、今まで、私、何回もこれは取り上げていますよ、要請させていただいていますよ。
 それで、今までこれはどのぐらい調整しているんですか。

○加藤道路建設部長 この件に関しましては、地元の私どもの建設事務所、南多摩東部建設事務所、あとは建設局の本庁の私の部署、そして都市整備局の多摩ニュータウンがございますので、そこと、今回、道路視距等も含めまして、改めて会議を行っているような状況でございます。
 これまで数回行っておりまして、今後また改めて--これまで担当者間で行っておりますので、もう少しその状況を上げながら検討を進めてまいりたいと思っております。

○こいそ(明)委員 いずれにしても、状況認識はわかっていただいていると思いますけど、しかし、少なくとも、これ、やはり積極的に調整を図っていただいて--先ほどご答弁にあったように、土をどこかへ持っていくというけど、そんな量じゃないじゃないですか、あれははっきりいって。連綿として続いているんですよ、数キロも、高さもそうだけども。そんな、ちょっと掘って、また持っていくという程度だったら、全然現況は変わらないです、そんなの。
 あれだけの土があそこにあるということ、移動するには計画的にやっていかなきゃ大変だということもわからないことはないですよ。だけど、少なくとも、手つかずで、あれが日常の中で通常的に、当たり前になっているという感覚は、これはおかし過ぎますよ。あそこは残土置き場じゃないんだから、はっきりいって。残土置き場にしちゃっているんだから。だから、おかしいでしょうというのは当たり前でしょうということなんだよ。やっぱり残土置き場は用意してくださいよ、はっきりいって。
 あの土を持っていく持っていくといっても、どこへ持っていくの、これ。ですから、調整を急いでいただいて、ぜひ計画的に取り組んでいただかないと、なかなか厳しいと思いますね。
 この残土は、先ほどから申し上げておりますけども、長期間、放置をされているという状況です。しっかりと今後、対応をさらに強めていただくということで要望させていただきたいというふうに思います。
 次は、スマートインターチェンジの整備について行います。
 中央高速道路の府中スマートインターチェンジは、都心方向へのハーフインターである稲城インターチェンジを補完すると。先ほども出ましたけども、八王子、山梨方向へアクセスする機能を担うことになるわけですね。このインターチェンジは、多摩地域の広域的な観点からも非常に大きな意義があると思うところでもあります。
 地域住民からも大きな期待が寄せられているわけでありますけども、現地では工事も進んでいるようでありますけども、現在の進捗状況と今後の見通しについてお願いします。

○横井道路計画担当部長 本事業は、調布インターと国立府中インターの間、八王子方面へのETC専用の出入り口を整備するもので、現在、中日本高速道路株式会社が出入り口の擁壁工事などを進めております。
 引き続き、年内の開通に向けて、舗装や設備などの工事を行うとともに、都と府中市では、接続する一般道の改良工事を行ってまいります。
 今後とも、関係者による工程調整会議などを通じ、開通に向けてしっかりと進行管理を行ってまいります。

○こいそ(明)委員 平成二十六年に完成ということですよね。これは、平成二十六年度、予算年度じゃなくてという意味ですかね。(横井道路計画担当部長「年内」と呼ぶ)年内。
 工事が順調に進捗していることはわかりましたけども、多摩川中流部地域における交通の利便性向上、その早期実現は、まさに、あの中流部の全体的な多摩都民の悲願です。引き続き、一日も早い開通に向けて取り組んでいただきますように要望させていただきたいと思います。
 次に、都立桜ヶ丘公園のドッグラン整備について伺いたいと思います。
 都立公園に整備されたドッグランは十一カ所あります。最後に残っていたのが都立桜ヶ丘公園内のドッグラン整備でありました。私は、この件も何回か取り上げさせていただきましたけども、早期整備に向けた建設局の対応も求めさせていただきましたけども、地元で行うドッグランの検討会で意見の取りまとめを一緒にやらせていただくなど、積極的にかかわってきたつもりでもあります。
 しかし、初めの段階では全く話が進まなかった。ドッグランの整備には、当然、賛成派と強い反対派があるわけでありまして、特に丘陵地公園では、自然公園の破壊、生態系の保護などの課題がさまざま出されてきておりました。なかなかうまくいかなかったというのが、当時の実情、実感でありますね。
 そこで、なぜ桜ヶ丘公園のドッグラン設置が今までうまくいかなかったのか、そして、その後においては、なぜ進むようになってきたのかも含めてお願いします。

○滝澤公園緑地部長 都立公園のドッグランは、平成十五年に八公園で設置を計画いたしまして、その後、都内全域をカバーするため、四公園を追加した十二公園に設置することといたしました。
 ドッグランの設置に当たりましては、設置可能な場所の確保、駐車場の確保、ボランティア団体等の協力、近隣住民の理解の四つを全て満たすことを条件としております。
 桜ヶ丘公園のドッグランは、平成十八年から十九年にかけて検討会を五回実施いたしましたが、都が提案した公園内の設置候補地では、近隣住民の理解が得られなかったため、設置には至っておりません。

○こいそ(明)委員 当時のドッグランの候補地は、ご答弁にありましたように、設置条件を、都が第一義的に当てはめていくと。都の提案が最初だったんですね。設置の賛成、反対派がいる中で、当時は話をまとめる熱意、これはちょっといい過ぎかもしれませんけど、なかなか厳しかったのではないかと思うんですね。
 その中で、桜ヶ丘公園内のこのドッグラン設置の検討が平成二十一年から再開がされたんですね。私も西部公園緑地事務所の皆さんとともに、所長、担当課長さんもそうですよ、それから公園緑地部の滝澤部長もそうでありましたけども、丁重に住民の話し合いを吸い上げていきましょうということで、改めてそういう思いの中で取り組みを始めたんですね。
 本当に長い時間がかかりましたが、遠回りが近道じゃないかと、こんな話もあるわけであって、都も粘り強い対応をし続けていただいたことは本当に評価します。諦めずに長年住民と議論した結果、昨年七月の検討会でドッグランの設置が決定しました。
 全くもって反対派の方が多くいたけども、最後の最後まで意見は聞いたけども、最後はみんな賛成ですよ。個人的に犬は大嫌いだという方も含めて、最後は認めていただきました。これは、粘り強い、さまざまな対応をしたことだと思いますけどね。これこそ私は、私見でありますけども、桜ヶ丘公園でありますけど、ドッグランの桜ヶ丘モデルといえるんじゃないかと。
 要するに、反対派の意見は強い、強力な意見がありました、私もほとんど出ましたけど。だけど、その中で、誠心誠意、答弁対応をしましたよね。それから、専門家の方々からも来ていただいたり、ご意見をそこへ出していただいたり、多面的な有効な話し合いが本当に続けられてきたと思うんですね。
 そこで、ドッグラン設置の話が再開してから決定までのプロセスの中で行った、これまでとは違う新たな取り組みについて教えていただきたいと思います。

○滝澤公園緑地部長 新たな取り組みといたしましては、まず検討会において、ドッグランの運営経験を持つ有識者に、ドッグランが犬を飼う人たちだけの施設ではなく、マナー向上により地域の環境美化にも寄与する施設であるというご意見をいただくなど、地域住民が共通認識を持ってドッグランの設置を検討してまいりました。
 さらに、ドッグラン設置場所の決定は、地域住民が主体となり、獣医師などの専門家の意見を聞きながら候補地を選定するなど、公園や周辺の自然環境を確保しつつ、地域住民の公園利用にも配慮いたしました。
 このような取り組みにより近隣住民の理解が得られまして、設置できるようになりました。

○こいそ(明)委員 先ほどいっておりますけども、地域住民と議論を尽くし尽くしたわけですね。検討を重ねて重ねてきた。その中で、コンセンサスを本当に得るまでは、時間を重ね、何回もやってきたわけでありますけども、年限も結構経てきましたけども、そういう中で、私はやはり、地域に本当の意味で理解してもらう施設こそがと思うんですね。
 その中で、すばらしいドッグランになると思っておりますけども、また、一日も早く利用ができるような整備を進めていただきたいと思いますし、現在の状況及び整備完了の時期について改めてお伺いします。

○滝澤公園緑地部長 桜ヶ丘公園のドッグラン整備は、丘陵地の地形や緑豊かな自然を生かしたドッグランといたしまして、昨年十二月に着工後、計画どおり整備を進めております。
 これまで、ボランティア団体等の協力を得るため、ドッグランボランティア総会を四回開催いたしました。
 現在、利用規約を決定するなど着実に準備を進めておりまして、今月には、四回目の総会とあわせて、ドッグランボランティア研修会を開催いたしました。
 平成二十六年四月のオープンを目指してまいります。

○こいそ(明)委員 本当にこのように大変な、はっきりいって一回は潰された、反対派によって潰されたんですよ。だけど、その後において、改めて呼吸合わせをしながら、真摯に向き合って、丁寧に丁寧に、何回も何回もやってきた。それは効果を全く得たわけですね。そして、さっきもいったけども、全員が--もう相当な方が最後は集まりましたね、決定するときに。場所も幾つかの選定もあったけども、最後はみんなが賛成してくれた。これは私は理想形に近いと思いますよ。
 そして、ボランティアの方々も率先垂範して手を挙げてもらって、せんだって、私もその総会に出させてもらいましたけども、非常に意見が建設的だったんですね、ものすごく前向き、建設的で。
 ですから、ドッグラン、十二番目になったんですかね、こういう計画がとりあえずここに成ったようでありますけども、そういう中で、私は、当たっていただいた職員の皆さんに敬意を表しますよ、本当に粘り強く対応してくれたから。真摯に、本当によくやっていただいたなということで、本当にありがたく思っておりますし、今後、公園利用者の期待に沿うドッグランの完成を目指して着実に整備をしていただきますようにお願いをいたします。
 最後に、河川整備でありますけども、特に大栗河川、乞田河川の親水の配慮について、整備の状況についてお願いします。いきなりで申しわけないです。

○中島河川部長 都市において、河川は、水と緑に触れ合うことのできる貴重なオープンスペースであり、治水機能を確保しつつ、緑豊かな水辺空間を創出することが重要であると考えております。
 こうした認識のもと、大栗川や乞田川につきましては、護岸のり面の芝張りや管理用通路の植栽、水辺の散策路の設置のほか、水面のすぐそばまで近づける親水護岸の整備もあわせて行ってまいりました。
 これまでに、大栗川では、大栗橋から明神橋までの左岸側で一・三キロメートルを整備し、また、乞田川では、諏訪下橋から新大橋までの両岸で〇・七キロメートルを整備してまいりました。

○こいそ(明)委員 特に大栗川、乞田川は、着実に整備が進んでいると。本当に評価をさせていただきます。今後も、地域、地元の人々に親しまれるような整備を進めていただきたいというふうにお願いいたします。
 川沿いを散策することは、とても楽しみだ、ほっとする、いろんな思いを持ちながら、四季折々の草花も確認しながら、それから水辺の状況も見ながら、川沿いを散策することに対する効能というんでしょうかね、やはりあると思うんです。
 しかし、この中でもあえていわせていただくならば、大栗川の右岸側には、散策路が実はないんですね。左岸側のような整備がやはり必要ではないかというような思いもありますし、そういう声も現実にあります。
 そうすれば、もし整備されていくならば、橋のところで道路を横断するための迂回もなくなるのではないかと。私も、市民にとってはより利用しやすくなるのではないかと。
 こうした点を踏まえて、特に大栗川における今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○中島河川部長 二十六年度は、大栗川右岸、明神橋の上下流で二百六十メートルの整備を実施してまいります。
 整備内容として、護岸のり面の緑化に加え、明神橋の下を通れるような連続した散策路の整備を予定しております。
 今後とも、地元の理解、協力を得ながら、地域にとって利用しやすい形で整備を行ってまいります。

○こいそ(明)委員 大栗川と乞田川の整備について聞いてまいりましたけども、今後も、多摩地域全体の河川が、治水もしっかりその機能を果たせるように、また、都民の皆さんに親しまれるような河川が整備されますように大いに期待しているところでありますので、よろしくお願いいたします。

○野上委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時四分休憩

   午後三時十九分開議

○野上委員長 休憩前に続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小林委員 東京都霊園条例の一部改正案に関連して何点かお伺いをさせていただきます。
 昨今の社会の変化によって、日本のお墓事情もさま変わりしてきております。少子化や核家族化などを背景として、お墓の継承者がいないという問題も大きくなってきております。
 いわゆる日本の伝統的な先祖代々の墓というものから、新たな埋葬の形式も注目されてきています。海に遺骨をまく海洋散骨、ロッカー式の納骨堂、さらには、ふだんは収蔵棚におさめられている納骨箱が遺族の操作によって礼拝室まで自動的に運ばれてくる自動搬送式納骨堂などもあるようです。
 私も、今まで何度かお墓に関するご相談をいただいておりますが、都立霊園を希望される方々も多く、都民の都立霊園に対する期待というものも感じております。
 今回の東京都霊園条例の一部改正案には、来年度から新たな施設として、小平霊園で樹木墓地や小型芝生墓地の募集を行うための内容が盛り込まれておりますが、霊園を提供している都としても、社会事情の変化を敏感に感じ取りながら、墓地のあり方というものに対応していかなければならないと思います。
 そこで、都は、都民の墓地に対するニーズをどのように捉えているのか、お伺いいたします。

○滝澤公園緑地部長 都は、都民の墓地に対するニーズを把握するため、インターネット都政モニターアンケートを実施しております。
 これによりますと、都民がお墓を求める場合に重視する条件としては、複数回答を可能として、霊園へのアクセスが七六・〇%、墓石を含むお墓の価格が七一・九%、維持管理経費が六五・三%となっております。
 また、お墓を求める上での問題としては、お墓の価格が高いことが六八・六%、お墓の不足が四三・〇%、承継者がいないことが三九・七%となっております。
 この結果から、都民は、お墓へのアクセスや価格を重視するとともに、承継者の問題を抱えていることなどを把握しております。

○小林委員 都民としては、アクセスや価格、承継者の問題を抱えているようでありますが、ご遺族の中でも、多くのご年配の方がお墓参りに行かれるということを考えると、アクセスの利便性を重視するのはうなずけるものだと思います。
 また、価格については、東京でお墓を求めるというのは経済的負担も大きいというのも理解できます。だからこそ、都立霊園を希望される方も多いのではないかと思います。
 特に問題なのは、お墓はあるが承継者がいないということであり、この問題は今後ますます深刻化してくるものと思います。このような承継者がいないという問題に対して、都立霊園における取り組みについてお伺いします。

○滝澤公園緑地部長 都はこれまで、承継者がいない都民でも安心して利用することができるよう、使用者にかわって都が管理する合葬式墓地を整備し、募集を行っております。
 また、死後は安らかに自然に帰りたいという思いに応える新たな合葬式墓地として樹林墓地の募集を行うとともに、来年度からは、新たに樹木墓地の募集も行う予定でございます。

○小林委員 承継者がいない都民への対応として、合葬式墓地や樹林墓地の募集を行っているとのことですが、既に都立霊園をお使いの方であっても、無縁になっているお墓や、将来、承継者がいなくなり無縁になってしまう可能性のあるお墓もあると思われます。
 都では、こうしたお墓に対してどのように取り組んでいるのでしょうか。

○滝澤公園緑地部長 都では、縁故者がいない墓所につきまして無縁改葬を行うとともに、無縁化を防止する観点から、承継者の問題を抱えている方を対象に、一般墓地などから合葬式墓地への施設変更制度を設けております。
 施設変更に当たりましては、合葬式墓地への使用料を免除するとともに、既に埋蔵している遺骨に加えて、使用者本人及びその配偶者も死後に利用することができます。
 都では、こうした取り組みにより、新たな空き墓所を生み出しまして、平成二十一年度から二十五年度までの五年間で、一般墓地など四千百六十三カ所の再貸し付けを行うことで墓地需要に応えております。

○小林委員 都立公園における公募結果を見ますと、樹林墓地などの合葬式墓地だけでなく、一般墓地や芝生墓地に対するニーズというものもございます。
 都民にとって価格の問題も大きいということでありますが、来年度から募集予定となっている小型芝生墓地は、都民の関心も高いのではないかと思います。
 そこで、この小型芝生墓地の概要についてお伺いいたします。

○滝澤公園緑地部長 都はこれまで、都民の墓地需要に応えていく観点から、一般墓地や芝生墓地に加えて、合葬式墓地などを供給してまいりました。
 小型芝生墓地は、霊園の敷地を有効活用するとともに、全体として統一感のある美しい景観を保つことができる墓地としまして、五百区画を新規に整備いたしました。
 一般墓地と比べて負担を抑えながら供給数をふやすために、既存の芝生墓地の区画面積が三から六平方メートルであるのに対して、小型芝生墓地は区画面積を二平方メートルと小さくすることとしました。
 今後とも、都民の墓地需要と多様化するニーズに的確に対応してまいります。

○小林委員 都が承継者のいない都民のために、合葬式墓地や樹林墓地、樹木墓地を整備し、さらに、従来よりも安い小型芝生墓地を供給するなど、社会の変化、多様化するニーズに対する取り組みは大変に重要なことと思います。
 首都東京ならではのさまざまな課題があるかと思いますが、都立霊園に対する期待は大きいものがございますので、その都民の期待に応えていける霊園の提供を、今後ともぜひともお願いをしたいというふうに思います。
 次に、都立公園についてお伺いいたします。
 昨年の予算特別委員会におきまして、都立公園の防災機能の強化、特に防災訓練の充実という観点から質問をさせていただきましたが、都は、都立公園における防災関連施設の整備について、今年度までにおおむねの整備を完了する方針で進めてこられたと思います。
 都における防災公園のこれまでの整備状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○五十嵐公園計画担当部長 建設局が所管する八十一の都立公園のうち、地域防災計画において避難場所や救出、救助の活動拠点などに位置づけられた六十公園を防災公園として整備を進めております。
 避難場所となる公園では、夜間でも避難者を安全に誘導するソーラー式の入り口誘導灯や園内灯の設置のほか、防災トイレなどの整備を行っております。
 また、救出、救助の活動拠点となる公園では、ヘリコプター離着陸場となる広場や緊急車両の出入り口、主要園路の拡幅などの整備を行っております。
 今後、防災公園の機能のさらなる強化充実を図るため、避難者への情報伝達や生活用水の確保などに必要な新たな防災関連施設について調査検討を進めてまいります。

○小林委員 新たな防災関連施設について調査検討していくとのことでございますが、来年度予算の中には、新規に舎人公園非常用発電設備の整備費が盛り込まれております。
 この舎人公園をスタートに、各地域の防災公園における非常用発電設備の設置を推進していただくとともに、それぞれの防災公園の立地状況や周辺環境にも着目しながら、その地域の実情に即した防災公園の整備をお願いしたいというふうに思います。
 来年度予算の中には、私の地元練馬区の都立城北中央公園の用地整備の予算も盛り込まれておりますが、城北中央公園は、大規模な防災公園として、さらに拡張されるというふうに伺っております。
 城北中央公園は大変に地域住民に愛されている公園で、区内の都立公園で唯一ドッグランも設置されており、また、茂呂遺跡、栗原遺跡という二つの遺跡も存在しております。
 地域住民の方々に愛されているからこそ、よりよい公園として維持してもらいたいとの意識も高く、かつて栗原遺跡における復元された竪穴住居の損傷が激しく、せっかくの遺跡なのだから、ぜひとも修復してもらいたいとの地域の方のご要望もいただきました。教育庁に要望し、修復を実現もしていただきました。地域住民にとっての大事な公園でありますので、今後の拡張にも大きな期待がなされております。
 そこで、城北中央公園の事業の進捗状況と今後の展開について確認をさせていただきます。

○五十嵐公園計画担当部長 城北中央公園は、計画面積約四十三・六ヘクタールの運動公園であり、東京都地域防災計画において、避難場所及び大規模救出活動拠点に位置づけられております。
 現在、約二十六・二ヘクタールを開園しており、旧石器時代からの遺跡の保存や、テニスコート、野球場などに加え、防災トイレ、かまどベンチなどの整備を行ってまいりました。
 公園の拡張整備のため、新たに約五ヘクタールの事業認可取得に向け、平成二十六年一月に、関係権利者への事業説明会を開催いたしました。
 今後とも、石神井川沿いの緑に包まれたスポーツと歴史の公園として、また、安全・安心な機能を備えた公園として整備を進めてまいります。

○小林委員 今後は、城北中央公園の整備とともに、新たに練馬区の都立公園として練馬城址公園の整備も予定をされております。
 具体的な取り組みは今後になるかと思いますが、昨年の予算特別委員会の際にも申し上げましたが、地元区や地域住民と綿密に調整を図って、よくよく意見を集約して整備に当たっていただきますよう要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○河野委員 私は、提出されている条例案、そして事件案などに関連して質問します。
 初めに、百号議案、道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例について質問いたします。
 条例改正案では、国の道路法等施行令の一部改正による規定の整備ということで、新たに太陽光発電や風力発電設備に関係する道路占用料を追加するということですが、占用料徴収の対象に追加する理由をご説明いただきたい。
 また、道路上などに太陽光や風力発電設備をするという場合は、どういう具体的な例が想定されるのか、これについてもお示しをいただきたいと思います。

○今村道路管理部長 道路占用料等徴収条例の根拠法令であります道路法施行令が平成二十五年四月一日に一部改正されまして、太陽光発電設備及び風力発電設備が許可対象物件として追加されたところでございます。
 このため、東京都におきましても、これらの設備を許可対象物件とし、占用料額を設定する所定の規定の整備を行うこととしたものでございます。
 国土交通省の説明によりますと、例えば道路上のアーケードへの太陽光パネルの設置などが想定されているところでございます。

○河野委員 想定する場合なんですけども、商店街などが管理しているアーケードに太陽光発電などが計画された場合にも、ここに占用料が徴収される仕組みができたと受けとめていいのかなというふうに、ご答弁を聞きながら思いました。
 二つ目の質問ですが、今回の道路占用料の改定で引き下げになる主なものに、市部の電柱とか電話柱や管路などがあります。大体二割程度の減額になりますが、こうした占用料の支払い元は、お金を納めるのは、東京電力とか、東京ガスとか、NTTとか、大手の企業だと思うんです。
 一方で、表を見ますと、特別区の一級地、二級地の看板や工事用足場は、料金引き上げになります。看板、工事用足場などは、中小零細業者や個人商店から徴収する占用料だと思います。
 建設局からご説明をいただきましたが、どうしてこういう料金の改定の額が出るのかという点では、固定資産税評価額に基づいて、受益者負担の適正化から料金を算出しているということでありました。
 市部の大手企業が負担する電柱や管路は、ほぼ二割の減額です。区部の中小業者の看板代などの負担は引き上げというのは、私なんかはちょっと不公平感を感じてしまいます。
 都は、中小業者や商店の営業の困難、今の現状を鑑みる必要があるんじゃないかと思うのですが、こうした零細な仕事を営む人たちの、都民のための支援はどのようにされてきているのでしょうか。

○今村道路管理部長 まず、今回の条例改正案の基本的な考え方を申し上げますと、平成十六年度に施行されました現在の占用料額を、平成二十五年度の固定資産税評価額等をもとにした占用料額に改めようとするものでございますので、区部と市部と町村部それぞれ、十年間の固定資産税の評価額に、上がったところ、下がったところができますので、これがベースになるということをまずご説明させていただきたいと思います。
 改定に当たりましては、その積算原価を基本としつつ、激変緩和やあるいは国道との均衡も考慮しながら占用料額を算定しております。
 なお、看板の占用料につきましては、許可基準に合った適正な看板の設置を促すため、減額または免除の制度を既に導入してきているところでございまして、これは表示面積五平方メートルまでの小規模看板を対象としておりまして、主な所有者である中小の事業者にも配慮しているものでございます。

○河野委員 この道路占用料の改定のたびに、そういうご説明もいただいております。
 道路占用料について、各種の料金の改定状況を、別表をつけていただいていましたから見てみました。ご説明がありましたように、中小業者や商店に一定の配慮を東京都がされてきている、それは私たちも前から伺っておりますが、それにしても、やはり負担は引き上げになります。それだけではなくて、祭礼、地域のお祭り、そういう際の旗ざおや幕にかかる道路占用料も引き上げということになります。
 私はこれを見まして、東電などに負担してもらう道路占用料の中で、地価が上昇している区部の電柱とか変圧器などは料金は据え置きになる、そういう金額であります。経済的に力がある大手会社にこそ応分の負担を求めるべきであり、私は、百号議案には反対の意見を申し述べておきます。
 続いて、百一号議案、河川流水占用料等徴収条例改定について伺います。
 流水占用料の改定案一覧表の資料によりますと、都内を一から五までの五つの級地に分けて、さらに占用の種別を第一種から第十種まで分けて占用料金が示されています。
 都心五区の千代田、中央、港、新宿、渋谷の流水占用料が引き上げになる金額と引き上げ率が示されております。
 区部では、二級地、三級地で、第二種の軌道埋設物、水道管とか下水道管ということらしいのですが、その料金と、電線、架空線などは引き下げになります。
 でも、生活や仕事に関係する第一種、例えば屋形船屋さんなどが負担している桟橋、専用橋、それから、中小業者の人の負担が多いと思われる第三種の仮設小屋、工事用の建物が、区部全体と市部で料金が引き上げ、負担増となります。
 そこで、ご説明をいただきたいのですが、流水占用料の改定額で引き上げ率が大きい第一種についての算定方法と負担増の状況について、わかりやすくお示しいただきたいと思います。

○中島河川部長 占用料、区部につきましては、今、副委員長からもありましたけれども、三つの地域で区分しております。
 改定の内容でございますけれども、土地の固定資産税評価額に基づいて算定しております。
 その結果でございますが、中央区、港区などの一級地では、年額で一平方メートル当たり九千七百六十三円を一万二千二百三円に、また、文京区、台東区などの二級地では、三千六百六十七円を三千九百一円に、江戸川区、江東区などの三級地では、同じく二千二百六十九円を二千三百二十三円に改定するものでございます。

○河野委員 特別区の一級地、二五%近い引き上げになりますよね。一平方メートル当たりの金額、年額ということですが、船などの面積などを考えると、支払う方についていえば、大変負担の多い金額じゃないかと思うんです。
 第一種の占用料は、屋形船の業者や船で運送業を営んでいる中小業者の人が多い、そういう業種の方が負担する料金だと思います。また、船屋さんだけじゃなくて、河川の堤防、土手下に住んでいる人が土手下の家から上の道に上がっていく通路、階段も河川流水占用料の対象になると聞いています。
 東京都には、この問題で過去何回か、船を使った水運業を営む業者の方とか土手下に住んでおられる住民の方から、流水占用料が何年かに一回必ず引き上げられて負担が大きいということで、是正を求める要望が出されてきたと思います。
 都民の生活や中小業者の生活、営業は依然として厳しい状態が続いております。第一種流水占用料などについて、生活、そして営業を支援する対策はどのような状況になっているのでしょうか。

○中島河川部長 平成十八年度からでございますが、船の桟橋、また個人の使用する通路、橋などの用途を第一種として区分した上で、中小企業者のなりわいや個人の生活に配慮し、減額措置を講じております。
 この減額措置につきましては、今回の条例改正においても引き継いでおります。

○河野委員 私は江戸川ですから、ご承知のとおり、江戸川には屋形船屋さんがたくさんというか、どんどん減っているんですけど、あります。
 実際に、営業している屋形船屋さんに聞いてみました。経済の冷え込みが続いている中で、お客が減っているんだそうです。かつては、江戸川でも一晩に六十そうくらいの船が動いていたんだけれども、今は、屋形船業者そのものが減ってしまって、一日十そう動いているかどうか、そういう状態になっているということを語っておられました。
 そして、年間に支払う船の停泊料、さっきの第一種の桟橋、専用橋のお金は、一平米当たりにすると何千円と、江戸川なんかの場合では、さっきご答弁いただきましたように、一平米当たり二千数百円の金額ですけども、屋形船屋さんは船を一そうだけ持っているわけじゃないですからね、二そう、三そう、四そうと持っている。
 そういう業者の方が払う年間の流水占用料というのは何十万にも及んでいるわけで、そのお金の負担だけではなくて、お客さんを乗せて、例えば江戸川から臨海の方を通って隅田川をさかのぼっていく、隅田川でスカイツリーが見たいよというお客さんをおろす、そこに船を着けるときに、別の料金が取られるんだそうですね、船着き場に着ける。乗船のときに取られ、下船のときに取られるということで、何千円もの料金を支払わなくてはならない。船を動かすたびにそのお金は出ていくわけですね。
 そういう点では、流水占用料については、前から私も地元の人からいわれていましたけれども、何年かに一回引き上げになっていくというのは、何かもっと方法がないのかということで、負担感が大きいということを東京都にぜひいっていただきたいということを述べられております。
 固定資産税の変動と受益者負担といって料金が改正、値上げになっていくというのは、都民や中小業者を苦しめているものになっています。したがって、百一号議案にも反対ということを申し上げます。
 続いて、百三号議案、葬儀所条例の一部を改正する条例について質問いたします。
 都立の瑞江葬儀所、これも江戸川区にあるわけなんですけど、この火葬料は二年前にも値上げになっています。今回また、都民の火葬料ということで、一・〇六八倍、五万四千六百円から五万八千三百円に引き上げる、その案が出されています。
 毎回値上げですけれども、例えば過去五年をとってみて、私たちは瑞江火葬場といっているんですけど、正式には瑞江斎場ですね、瑞江斎場の火葬料の推移をお答えいただきたいと思います。

○滝澤公園緑地部長 瑞江葬儀所の火葬料は、平成二十年度からは二万四千三百円、二十二年度からは三万六千四百円、二十四年度からは五万四千六百円となっております。

○河野委員 今回提出されている条例案どおりに料金が改定されて五万八千三百円に引き上がったとしたら、平成二十年度の料金に比べて二・四倍の値上げになります。
 調べてみましたけれども、大田区にあります臨海斎場、ここは、大田区、品川区、世田谷区、港区、目黒区など五区が一部事務組合をつくって運営している公営の斎場ということでした。
 臨海斎場の火葬料は、現在の段階で問い合わせましたら二万三千円ということでした。平成二十年の瑞江斎場の火葬料よりも、今、安いわけですね。低額になっています。
 瑞江斎場は東京都公園協会が指定管理者として運営していますが、公営の瑞江斎場は、どうしてこのようにどんどんと火葬料が引き上げになり、都民の負担がふえるのか、これもご説明いただきたいと思います。

○滝澤公園緑地部長 火葬料は、受益者負担の原則から、都の他の使用料と同様に原価を基本としております。
 火葬料の原価は、固定資産税評価額による土地使用料、建物使用料、維持管理経費等の諸経費により、一件当たりに要する経費として算出しております。
 これまでは火葬料の原価との乖離が大きかったので、激変緩和の観点から一・五倍を上限として改定してまいりましたが、今回の改定により原価に追いつきました。

○河野委員 この五万八千三百円ですか、ここで原価と同額になったといいますけれども、近所の葬儀屋さん、葬祭業者の方の意見を聞いたら、また値上がりですかという声が返ってきて、驚いておりました。
 火葬料は原価と同じになったというお話なんですけれども、今回、一・五倍の引き上げということで料金が示されているひつぎ保管料は、原価との関係では、これからどうなっていくのでしょうか。

○滝澤公園緑地部長 ひつぎ保管料や控室料も、受益者負担の原則から、火葬料と同様に原価を基本としております。
 今回の改定により、火葬料とひつぎ保管料は値上げとなりますが、控室料については値下げとなります。
 今後とも、受益者負担の適正化を図る観点から、使用料の見直しを行ってまいります。

○河野委員 火葬料は原価に追いついたから、今回、一・〇六八倍という係数を掛けた金額が出されています。しかし、ひつぎ保管料は一・五倍ですね。この引き上げということで、上限いっぱいの料率がかかっているというふうに私は想定しています。だから、この次にもし料金の見直しがあったとしたら、このひつぎ保管料も、さらに引き上げられていくことが予想されます。
 答弁の、受益者負担の原則から適正な使用料見直しをするというお言葉の中に、これからも、原価に追いつかないものについては値上げを、その計算方式に従ってやっていく、値上げはまだ続きますよということを示されていると受けとめざるを得ません。
 火葬料についても、今は原価と同額になったということでありますが、この先、原価の計算をした場合に、それが上がるようなことがあれば、また火葬料の値上げもあり得るということもいえるんじゃないかと思います。
 私、先ほども申しましたように、江戸川区に住んでおります。瑞江斎場は公園協会が運営に当たって、職員の方も大変親切に応対してくださっております。私たちも、ありがたく思っております。
 また、民間の斎場では、控室や待合の場所の使用は有料になっているわけなんですけれども、瑞江斎場は広いロビーがあるんです。そこのロビーを無料で使用していいですよということで、控室のお金の負担が大きいという人には、そこのロビーを使ってもらうことで控室料は取りませんというような配慮もされているので、これもありがたいことだということは承知しています。
 しかし、火葬料について見れば、毎回のたびに値上げを続けていること、先ほども、五年前と比べて二・四倍もの値上げになっている。私、母を十数年前に亡くしましたけど、私の母をお願いしたときは、火葬料はたしか一万円台でした。そういう点では、これからも火葬料をこのように値上げを続けていくということは、やはり区民の負担増にも直結するもので納得できないものがあります。
 臨海斎場は、土地使用料や建物使用料は原価の算定に入れないで、維持管理費だけで算定する方法をとっているということでありました。
 都民や葬祭業者から値上げはやめてほしいという切実な声が寄せられていることをこの場でご紹介し、百三号議案についても反対を表明させていただきます。
 次に、百二十一号議案、平成二十六年度の連続立体交差事業に関連して、京王電鉄の京王線の調布駅付近の事業について一点お尋ねをいたします。
 京王線調布駅周辺の連続立体交差事業は平成二十四年から地下化されて、現在、鉄道の跡地利用とあわせて、駐輪場の整備が計画されています。調布市では、調布駅北側に四千台、南側に三千八百台の駐輪場が必要として、市の自転車等対策実施計画などに基づいて検討が進められているということです。
 このうち、北側では、既に半分の台数が確保される見通しがついているというお話も聞いておりますが、問題は南側だといわれています。京王電鉄は、線路の跡地に三棟の商業施設を建設する計画を持っていて、駐輪場については、その商業施設に何台を確保するかをまだ明らかにしていない段階だそうです。
 調布市は、南側の公園下に市営地下駐輪場を千九百台分、約十九億円をかけて建設するという計画を出しているようでありますが、市の財政負担が大変大きいということなどから、議論が続いているところだそうです。調布市民は、利便性がよい場所に駐輪場が設けられることを望んでおります。
 京王電鉄は、線路の跡地利用として、三カ所に計千四百台分の計画案を出しています。
 これについて、さらに京王電鉄の努力を求めて、線路の跡の敷地の利用面積を広げること、あるいは二層式にして収容台数をふやしていく、こうした要望が出されております。鉄道事業者として、また、駅前商業ビルの開発事業者としての京王電鉄の協力が、調布市や市民から望まれているわけです。
 東京都は、調布駅周辺の連続立体交差事業をめぐるこうした状況について把握されておられるかどうか、お尋ねをしておきます。

○加藤道路建設部長 総合的な駐輪場計画の策定や、商業施設開発に伴う附置義務駐輪場については、調布市が条例に基づき実施するものでございます。
 市は、調布駅周辺におきまして七千八百台の駐輪場を確保することとしており、このうち、鉄道跡地に千四百台を設置する予定でございます。
 市からは、京王電鉄に対し、開発事業者として駐輪場の附置義務台数以上の設置協力を求めていると聞いております。

○河野委員 この問題とあわせて、もう一つの京王電鉄の問題で意見を述べておきます。
 調布市では、市も市議会も、この問題の論議、検討をずっと続けておられます。市議会の答弁で、市の担当者は、京王電鉄に対して、鉄道事業者としての地域への貢献も働きかけていきたいと述べています。
 地域住民の足となる公的な性格を持ち、沿線住民を顧客としている鉄道事業者の京王電鉄が、地方自治体や住民の要望に応えて、そのまちで共存共栄の立場に立っていく、そうした方向に向けて協力するのは当然だと思います。連続立体交差事業の事業者である東京都が、こうした市の要望、市民の要望の後押しをするように、この機会にお願いをしておきたいと思います。
 あわせまして、京王電鉄の笹塚、仙川、二つの駅の間の連続立体交差事業について意見を申し上げます。
 ことし二月二十八日、国土交通省が東京都に対して本線の事業認可を出したことが報道されました。そして、同じ日に、沿線住民が事業認可の差しとめを求めて東京地方裁判所に提訴したことも報道されました。
 今回の事業認可は、笹塚、仙川、両駅間の七・二キロを高架にするという事業認可です。この路線については、東京都は、世田谷区間は複々線として地下にして、在来線の部分は高架にするという、高架と地下併用方式を選択して準備を進めてきた経緯があります。
 平成二十二年に、この連続立体交差事業について方法書案の意見募集がされていますが、このときに寄せられた意見は千三百通に及び、そのうち九六%が高架による環境悪化の懸念と全面地下化を求める、そういう内容のものでありました。東京地裁に提訴した今回の住民の要望、それは地下化というものであります。
 我が党は、本線の連続立体事業について、これまでも、渋谷区、世田谷区、関係両区、それから地域関係住民の合意形成が重要であることを述べてまいりました。放射二三号線、補助一五四号線などの道路拡幅事業と駅前広場をつくる計画が含まれていることもあり、道路づくり先にありきの計画ではないかとの懸念もあります。
 国の事業認可がおりたことを理由にして、都が事業を強行することがないよう要望するとともに、連続立体のあり方の根本的な検討と、それから住民の合意形成に努力されるようにお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 以上です。

○高橋委員 私から、連続立体交差事業についてお尋ねいたします。
 都内にある千を超える踏切は、交通渋滞や地域分断だけでなく、緊急、救急活動の妨げとなるなど、安全で快適な都市活動の阻害要因になっております。さらに、都内でも高齢者を巻き込んだ踏切事故が発生しており、抜本的な対策が求められています。
 このような踏切問題を解消するには、数多くの踏切を一挙に除却する連続立体交差事業の推進が必要不可欠であります。私はこれまで、都議会の場を通じて、幾度となく本事業の重要性を訴えるとともに、積極的な推進を要望してまいりました。
 私の地元練馬区で進められている西武池袋線の練馬高野台駅から大泉学園駅間の連続立体交差事業については、平成二十三年四月に、練馬高野台駅から石神井公園駅付近までの約一・二キロメートルの区間が先行して高架化され、六カ所の踏切がなくなりました。そして、昨年十一月には、三カ所の踏切が残されている石神井公園駅付近から大泉学園駅までの約一・二キロメートルの区間について、下り線が高架化されました。
 そこで、今回の下り線の高架化によってどのような効果があらわれているのか、お伺いいたします。

○加藤道路建設部長 西武池袋線連続立体交差事業は、練馬高野台駅から大泉学園駅までの約二・四キロメートルの区間を高架化することで、九カ所の踏切を除却し、交通渋滞や地域分断を解消するものでございます。
 このうち、昨年十一月に下り線を高架化した石神井公園駅付近から大泉学園駅までの区間にある三カ所の踏切では、一日の遮断時間が約四割減少し、交差する都道下石神井大泉線では、最大二百二十メートルあった交通渋滞が百三十メートルに減少するなど、大幅に緩和されました。
 また、高架化後に行ったアンケート調査では、約九割の方が踏切待ちによるいらいらが解消されたと回答したほか、踏切の横断時間が短くなり安全になったとの高齢者からの意見や、早く上り線を高架化してほしいなどの意見をいただいております。

○高橋委員 下り線の高架化により、多くの効果が得られていることがわかりました。
 しかし、地元の願いは、全線高架化による交通渋滞や地域分断の解消であります。現地を見ると、地上にあった下り線路がなくなるなど、着実に工事が進んでいるようです。
 そこで、全線高架化に向けた取り組みについて伺います。

○加藤道路建設部長 石神井公園駅付近から大泉学園駅までの区間につきましては、地上にあった下り線の撤去が完了し、現在、上り線の高架橋の基礎工事を進めております。
 高架橋工事の完了後、引き続き、軌道工事や電気工事等を進め、平成二十六年度内には確実に上り線の高架化切りかえを行い、全線高架化してまいります。

○高橋委員 平成二十六年度内には確実に全線高架化するとの答弁をいただきました。引き続き、安全に注意しながら、一日も早い全線高架化をお願いします。
 次に、京王線の連続立体交差事業について伺います。
 我が党は、連続立体交差事業の積極的な推進について、かねてより要望してまいりました。先日、我が党の議員の一般質問に対しまして、建設局長から、先月末、京王線笹塚駅から仙川駅間の連続立体交差事業に新たに着手したとの答弁がありました。
 そこでまず、この区間の事業の概要について伺います。

○加藤道路建設部長 本事業は、京王線笹塚駅から仙川駅までの区間の延長約七キロメートルを高架化する事業で、事業期間は、平成二十五年度から三十四年度を予定しております。
 高架化する本事業により、この区間にある踏切二十五カ所全てが除却することができ、踏切による交通渋滞や地域分断が解消されます。
 また、明大前駅と千歳烏山駅では、地元区により駅前広場や駅へのアクセス道路の整備が進められ、交通結節機能が強化されることとなります。

○高橋委員 地元の皆様は、一日も早く、目に見える形で事業が進むことを望んでいることと思います。
 そこで、都がどのように事業を進めていくのか、今後の取り組みについて伺います。

○加藤道路建設部長 本事業につきましては、平成二十四年十一月に用地測量説明会を開催し、現在、全区間にわたり用地測量を実施しております。
 平成二十六年度は、用地補償説明会を開催し、物件調査などを行いまして、用地取得を進めてまいります。
 今後とも、区や鉄道事業者と連携し、地元住民の理解と協力を得ながら、事業の推進に積極的に取り組んでまいります。

○高橋委員 連続立体交差事業は、道路交通の円滑化と市街地の一体化を図ることで、地域の活性化や安全性向上など、まちづくりにとっても極めて効果の高い事業であります。
 今後とも、円滑な事業の推進のため、地元の皆様の声を聞き、連続立体交差事業に一層精力的に取り組んでいただくようお願いします。
 また、事業を実施している区間のほかに、検討中の区間についても一日も早い事業化が望まれております。これまで私が幾度となく要望してきた西武新宿線の井荻駅から東伏見駅間についても、地元の皆様は大きな期待を寄せています。ぜひ東京都は、本区間の連続立体交差化を早期に実現するよう、改めて要望しておきます。
 ありがとうございました。

○桜井委員 最後の質問者ですので、よろしくお願いいたします。
 それでは、私の方から、自転車走行空間整備についてお伺いをしたいと思います。
 従来から申し上げておりますが、自転車は、都民の生活に欠かせない身近な交通手段であり、その利用が拡大していることから、道路利用者が安全に使える道路空間とするため、自転車走行空間の整備を進めることが重要であります。
 都は、自転車走行空間整備推進計画に基づき、自転車交通量が多く事故の危険性がある区間などのほか、複数の観光スポットや集客施設を結び自転車の利用促進が期待できる区間についても、優先整備区間として整備を進めていると聞いておりますが、その中で、東京オリンピック・パラリンピックが開催が決定し、今後は、国内はもとより、海外からも多くの観光客が見込まれるわけであります。
 今回の補正予算では、自転車走行空間の予算も計上されております。そこで、自転車走行空間に関する補正予算の内容についてお伺いをいたします。

○川合道路保全担当部長 都は、補正予算により、東京オリンピック・パラリンピックを契機に自転車走行空間の整備を加速するため、選手村と競技場を結ぶ路線につきまして、設計を前倒しして実施いたします。
 また、来訪者や観光客など自転車利用者の利便性を高めるため、競技場周辺や観光地周辺などにおいて、安全で快適に走行できる自転車推奨ルートを検討いたします。

○桜井委員 ただいまの答弁で、補正予算の内容につきましてはよくわかりました。
 今回の調査設計の検討結果をもとに、オリンピック・パラリンピックへ向けた取り組みを着実に進めていただきたいと思います。
 また、自転車は、短距離移動にすぐれ、観光スポットを気軽にめぐれることから、観光振興にも寄与するものであります。
 私の地元である墨田区には多くの観光資源があり、自転車の日常的な利用だけではなく、観光地を手軽にめぐるための交通手段として自転車を利用することも重要であると考えます。
 フランスのパリにおいては、既に自転車推奨ルートがあり、凱旋門やエッフェル塔などの観光地をめぐることができると聞いております。
 そこで、今回の自転車推奨ルートの考え方についてお伺いをいたします。

○川合道路保全担当部長 自転車推奨ルートは、東京を訪れる人などが自転車を安全に走行できるルートを提案することで、自転車による回遊性や利便性、快適性を高めることを目的としております。
 東京オリンピック・パラリンピックを契機に、競技場や観光地周辺に多くの人々が訪れることが予想されるため、競技場や選手村、観光地、大規模集客施設などを結ぶルートのほか、日常的に利用するルートや健康増進に寄与するルートも選定してまいります。
 なお、既設の自転車走行空間を最大限に活用するとともに、関係自治体などと連携して、大会終了後も観光等に寄与するルートを選定いたします。

○桜井委員 自転車走行空間の整備は、一朝一夕にできるわけではないと思います。こうした自転車推奨ルートの提案も有効だと考えます。このため、交通安全の視点だけでなく、観光利用も視野に入れた自転車推奨ルートの検討をぜひ進めていただきたいと思います。
 先ほど申し上げたパリでは自転車シェアリングが展開されており、現在、江東区でも、環境負荷低減のため実証実験が行われております。将来的には、地元自治体の連携などによる行政区間を超えた広域的な自転車シェアリングの利用環境が整うことを視野に、自転車走行空間の整備を促進していくことを期待いたします。
 交通渋滞の緩和や環境負荷の低減などにも有効な自転車利用が拡大する中、安全で快適な自転車利用環境を整備するため、自転車に関するさまざまな取り組みを積極的に進めていただきたいと思います。
 最後に、局長の決意をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

○横溝建設局長 自転車走行空間の整備は、これからの東京におきまして積極的に進めていかなければならない大切な、重要な政策だというふうに考えてございます。
 整備計画に当たりまして考慮しなければならないのは、東京の都市構造をどう考えていくかということなのかなというふうに思っております。
 例えばパリなんかの場合には、ナポレオン三世の時代にまちがしっかりとでき上がっていて、裏道まで広幅員の道路ででき上がっているわけですね。そういう中にありまして、交通速度につきましては、三十、五十、七十という速度で決まっている。
 このうちメーンとしてつくっている自転車道、走行空間は三十キロのところでございまして、そこにゾーン三十、これは、日本では平成二十三年ぐらいから導入されているのですが、三十キロ走行のところを、ちょっと意地悪というのか、緑色に塗ったりとか、ちょっと狭くしたりしながら、自動車自体がスピードを本当に出せないように、三十キロ以内でおさまるような形をとりながらという政策を、実はパリなんかはとっておりまして、そういうところに自転車走行空間をつくってきている。
 五十キロぐらいの速度のところにつきましては、幅員を四・五メーターとって、バスと自転車道を同居させまして、バスから一メーター離れても隣の車線には出ないぐらいの自転車走行空間をつくっている。それだけ道路空間が広いというのがあるわけですね。
 そういう都市の構造の違いなんかを考えながら、どう進めていくかということを考えたときに、一つに、パリのまちは、先ほどいったように、ほとんどが広幅員できちんとでき上がっているのに対して、東京はどうかと考えると、国道が大体二百三十キロぐらい、都道が二千二百キロぐらい、区市町村道が約二万キロぐらいというふうになっているわけでございます。
 今考えてみますと、最後にいった区市町村道とどうやって連携するかということをしなければ、自転車道を非常に大きく拡大していくというのは難しいのかなというふうに思っております。
 そういう意味で、利用者の安全性、快適性を考えた場合には、そういう区市町村道との連携が必要だということで、桜井副委員長の今お話がございましたような形で区市町村との連携をしっかりしていかなきゃいけないということで、新知事になりまして、東京においての推奨ルートというのを考えていく必要があるだろうということで、今回、競技場周辺ということに絞って、とりあえずスタートさせようというふうに考えてきたところでございます。
 今後、こういう推奨ルートの取り組みを強めていく中で、自転車走行空間の早期拡大を図っていくというような取り組みを強めていきたいというふうに考えてございます。

○桜井委員 ぜひよろしくお願いします。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で建設局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時十四分散会

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