委員長 | 上田 令子君 |
副委員長 | 桜井 浩之君 |
副委員長 | 河野ゆりえ君 |
理事 | 小林 健二君 |
理事 | 山内れい子君 |
理事 | 相川 博君 |
米倉 春奈君 | |
舟坂ちかお君 | |
高椙 健一君 | |
大西さとる君 | |
小磯 善彦君 | |
高橋かずみ君 | |
林田 武君 | |
こいそ 明君 |
欠席委員 なし
出席説明員環境局 | 局長 | 長谷川 明君 |
次長 | 石野 利幸君 | |
環境政策部長 | 吉村 憲彦君 | |
環境政策担当部長 | 須藤 栄君 | |
都市地球環境部長 | 山本 明君 | |
環境都市づくり担当部長 | 谷上 裕君 | |
都市エネルギー部長 | 松下 隆弘君 | |
都市エネルギー推進担当部長 | 久原 京子君 | |
都市エネルギー技術担当部長 | 石川 裕通君 | |
環境改善部長 | 木村 尊彦君 | |
環境改善技術担当部長 | 島田 光正君 | |
自動車公害対策部長 | 山内 和久君 | |
自然環境部長 | 笹沼 正一君 | |
緑施策推進担当部長 | 臼井 郁夫君 | |
廃棄物対策部長 | 齊藤 和弥君 | |
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務 | 山根 修一君 | |
建設局 | 局長 | 横溝 良一君 |
次長 | 前田 敏宣君 | |
道路監 | 邊見 隆士君 | |
総務部長 | 佐藤 敦君 | |
用地部長 | 今村 篤夫君 | |
道路管理部長 | 今村 保雄君 | |
道路建設部長 | 加藤 昌宏君 | |
三環状道路整備推進部長 | 長谷川金二君 | |
公園緑地部長 | 滝澤 達君 | |
河川部長 | 中島 高志君 | |
企画担当部長 | 相場 淳司君 | |
総合調整担当部長 | 梅田 弘美君 | |
道路保全担当部長 | 川合 康文君 | |
道路計画担当部長 | 横井 純夫君 | |
公園計画担当部長 | 五十嵐政郎君 |
本日の会議に付した事件
陳情の取り下げについて
環境局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・清掃工場建設工事に係る損害賠償請求に関する民事訴訟の提起について
陳情の審査
(1)二五第四八号 湧水や希少種が存在する町田市本町田周辺の緑地(通称:くじら山)の保全に関する陳情
(2)二五第五三号 「町田市本町田七宅地造成工事」に関する陳情
建設局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・都立横網町公園(二十五)慰霊堂・慰霊塔耐震補強工事請負契約
・都営住宅二十四CH-一〇三東(葛飾区東新小岩一丁目・建設局施設)工事その二請負契約
・土地の買入れについて
・首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
・東京都立駒沢オリンピック公園の指定管理者の指定について
・東京都瑞江葬儀所の指定管理者の指定について
陳情の審査
(1)二五第三〇号 都立尾久の原公園の整備と全面開放に関する陳情
(2)二五第四〇号 西武新宿線田無駅南口から東にある都道一二号線の拡幅又は歩道整備に関する陳情
(3)二五第四二号 河川愛護月間の開催行事に関する陳情
(4)二五第四四号 新規都市計画道路の交通開放に関する陳情
(5)二五第四五号 都立東伏見公園計画の一部開園時期の凍結に関する陳情
(6)二五第四六号 石神井川の河川浄化に関する陳情
(7)二五第五一号 都立東伏見公園計画の事業に関する陳情
(8)二五第六〇号 都道における歩道の正常化に関する陳情
○上田委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
初めに、陳情の取り下げについて申し上げます。
お手元配布のとおり、陳情二五第五〇号の二、合流下水に関する陳情につきましては、議長から取り下げを許可した旨、通知がありました。ご了承願います。
○上田委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び陳情の審査を行います。
なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求を行うにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承を願います。
これより環境局関係に入ります。
初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。
○長谷川環境局長 平成二十五年第四回定例会に提出を予定しております環境局関係の案件につきまして、概要をご説明申し上げます。
お手元の資料1、平成二十五年第四回都議会定例会提出予定案件の概要をごらんください。
今回提出を予定しております案件は、事件案一件でございます。
表紙をおめくりいただいて一ページをお開き願います。清掃工場建設工事に係る損害賠償請求に関する民事訴訟の提起についてでございます。
これは、平成六年に行いました新江東清掃工場建設工事の入札において、被告を含む指名業者間で談合が行われたことに関連し、都に損害をこうむらせたとして、被告に対し、損害賠償金及び遅延損害金の支払いを求める訴えを提起するものでございます。
以上、今定例会に提出を予定しております案件の概要についてご説明申し上げました。
詳細につきましては、引き続き環境政策部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○吉村環境政策部長 それでは、平成二十五年第四回定例会提出案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
お手元の資料2、清掃工場建設工事に係る損害賠償請求に関する民事訴訟の提起についてをごらんください。
内容につきましては二ページ以降に記載されておりますので、二ページをお開き願います。
一、訴訟当事者でございますが、原告は東京都、被告は株式会社タクマでございます。
二、訴訟の目的の価額でございますが、一億六千二百四十四万三千六百二円でございます。
三、事件の概要でございますが、平成六年に行いました新江東清掃工場建設に係る工事請負契約の入札において、被告を含む指名業者間で談合が行われたことに関連し、都に損害をこうむらせたとして、被告に対し、損害賠償金及びこれに対する遅延損害金の支払いを求める訴えを提起するものでございます。
四ページをお開き願います。四ページから六ページにかけまして、本件に係るこれまでの経緯を記載しております。
本件談合が行われたことにより都に損害をこうむらせたことは、地方自治法の規定に基づき提起された住民訴訟において、平成二十一年十二月に認められたことから、被告は都に対し、六十八億八千三百三十二万一千六十五円の支払いを行っております。
住民訴訟の原告である住民は、その後、都に対し、地方自治法の規定に基づき、当該訴訟について弁護士に支払うべき報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払いを求める訴訟を提起し、都が支払うべき額が認定されたことから、平成二十五年七月に、都は原告住民に対し、一億六千九十七万二千六百二円の支払いを行っております。
都は、被告に対して、原告住民に支払った弁護士報酬相当額並びに都が負担した弁護士報酬請求訴訟に係る訴訟費用及び同訴訟の委任弁護士に支払った弁護士費用は、被告が行った談合によって発生した損害であるとして、平成二十五年十月、被告に対しその支払いの請求を行いました。しかし、被告からその支払いには応じられない旨の回答を受けたため、被告に対し損害賠償金の支払いを求める訴えを提起するものでございます。
なお、当事件案は、地方自治法第九十六条第一項第十二号の規定に基づき提出するものでございます。
以上でご説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言をお願いいたします。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
○上田委員長 次に、陳情の審査を行います。
陳情二五第四八号及び陳情二五第五三号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○笹沼自然環境部長 それでは、お手元の資料3、陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
整理番号1、陳情番号二五第四八号、湧水や希少種が存在する町田市本町田周辺の緑地(通称:くじら山)の保全に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
陳情者は、町田市の「くじら山」の緑を考える会代表高橋孝栄さん外五千三百十九人でございます。
陳情の要旨は三点ございまして、一点目は、町田市本町田周辺の緑地、通称くじら山を公園や保全地域などに指定して、将来にわたりその自然環境を保全すること。
二点目は、湧水や希少動植物は、必ず維持及び保護をすること。
三点目は、開発許可に関する手続を行う場合は、単に行政の判断のみならず、自然環境に関する学識経験者を含んだ審議会等、第三者の意見を聞くことを求めるものでございます。
現在の状況でございますが、1、本案件である町田市本町田周辺の緑地につきましては、東京における自然の保護と回復に関する条例、以降、条例とさせていただきますが、第四十七条第一項に基づく開発許可の申請前に、都市計画法第三十二条に基づく道路や公共下水道への接続等に関する町田市の同意が必要でありまして、付託日現在、事業者から都への開発許可の申請はなされておりません。
2、事業者であります土地所有者は、本緑地の開発に強い意向を示しておりまして、平成二十三年七月以降、多摩環境事務所に複数回来訪して、条例第四十七条第一項に基づく開発許可の申請手続に関する事前相談を行っております。
3、事前相談におきまして、一万平方メートル以上の宅地開発を行う場合には、事業区域の五%以上の緑地を確保することや、開発許可申請に必要な自然環境調査を実施し、その結果に基づき、希少動植物の生息または生育環境に適正な配慮を行うことなどを事業者に指導しております。
続きまして、お手数ですが二ページをお開き願います。整理番号2、陳情番号二五第五三号、「町田市本町田七宅地造成工事」に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
陳情者は、町田市の「本町田の緑と湧水を守る会」代表堤健児さん外七千七百七十人でございます。
陳情の要旨は二点ございまして、一点目は、町田市本町田字二号二百四十九番外,通称名くじら山の二万平方メートルに及ぶ崖線緑地について、この地域の緑とそこに生きる生物たちをこのままの形で守るために、都の保全地域として指定すること。
二点目は、当該地域を都の保全地域として指定ができなかった場合は、湧水を含む緑地、動物及び地形に極力手を加えることなく、そのままの形で自然を残すことができるよう、事業者に対し指導等を行うことを求めるものでございます。
現在の状況につきましては、先ほどの整理番号1、陳情二五第四八号と同様ですので、説明は省略させていただきます。
説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○小磯(善)委員 ただいま上げられております陳情二件につきましては、私の地元町田市の本町田というところにある、そういうところでございます。そこの開発案件ということで、住民の皆様も、今後の動向については大変大きな関心を寄せていらっしゃるところであります。
都議選が終わった後、まだ夏でございましたけども、地元の皆さんとしては、何とかこの開発をとめたいという、そういう思いがあって、私なんかのところにも、請願の署名、紹介議員になってもらえませんかということで、そんなこともあって現地を視察したりさせていただきました。
また、その請願の文章じゃ、なかなか採択されないから、こういう文章なら何とかなるんじゃないのかとか、実はそういう交渉も地元の方ともさせていただきましたけども、地元の方々の思いが強くて、請願の紹介議員はいないけど、陳情という形できょうの委員会に付託をされていると、こういうことでございます。
この地域は、町田駅から歩いて大体十五分ぐらい、町田高校のすぐそばのところでございます。周囲を住宅が取り囲んで、市街地の海にぽっかり浮かぶ緑の島という、そういう感じでございます。何とか残したいという周辺住民の方々の思いというのは、私も大変理解ができるところでございます。
しかし一方で、この緑地は、以前町田市が公園などにしようとしたのですが、話がうまくまとまらなかった、そういうさまざまな経緯を経た上で、現在、開発という道に進んでいるという事実があります。
そういった意味で、本件陳情の審査に当たっては、こうした状況を十分に踏まえる必要がある、そのように思っております。
まず初めに、この緑地の自然環境の現況について確認したいと思います。
先ほどのご説明によれば、都はこの地を開発する予定の事業者に対して、現地の自然環境調査が必要になる旨を指導しているとのことでございますが、その調査の結果は把握できているのか、お伺いをしたいと思います。
○笹沼自然環境部長 都の指導によりまして、既に事業者は自然環境調査を実施しており、最終的な報告書は申請の際に提出されることとなりますが、事前相談の際に、資料として調査結果の報告書案が提出されております。
それによりますと、本件の緑地は高低差のある土地で、東西方向に水が流出しており、区域の大部分がクヌギやコナラの樹林地となっております。
確認された動植物は全体で九百十九種、うち希少種は三十種となっております。具体的な内訳を見ますと、植物は四百四十九種で、うち希少種はセイタカシケシダなど十二種、哺乳類は六種で希少種はゼロ、鳥類は二十九種で、うち希少種はモズなど八種、爬虫類はカナヘビを初め六種全てが希少種、昆虫類は四百十二種で、うち希少種はオオイシアブなど二種、魚類は希少種であるホトケドジョウ一種のみ、底生動物は十六種で、うち希少種はサワガニ一種となってございます。
○小磯(善)委員 開発予定の事業者さんの方で調査をされて、その調査内容について、今、報告がありました。
例えば、モズとか、またカナヘビとか、そういったのは現在は希少種とはなっておりますけども、昔はこの地元の多摩地域のあちこちで見かけることのできた多くの動植物が存在しているということを確認したわけでございます。
この二つの陳情では、今ご答弁いただいた幾つもの希少種が確認されている貴重な緑地を、今回、都が保全地域に指定をして、この自然環境を保全するということを求めていらっしゃるわけでございます。
そこで、改めて、保全地域制度の概要についてお伺いしたいと思います。
○笹沼自然環境部長 保全地域制度とは、東京における自然の保護と回復に関する条例第十七条に基づきまして、都内に残された貴重な自然地の保護と回復を図るため、都が指定する地域でございます。
保全地域に指定されたエリア内では、建築物等の新築、改築、増築、宅地の造成や土地の開墾などの形質変更、木竹の伐採などの行為が制限されます。
○小磯(善)委員 保全地域になりますと、建築物の新築、また増改築が規制をされる、それから、その土地の木竹の伐採までも制限して、残された貴重な自然地をしっかりと守っていく、そういう制度であるということでございます。
二つの陳情は、将来にわたり、あるいはこのままの形で本件緑地を保全したい、守りたいということでございますが、この本町田の緑地を東京都の保全地域に指定することができないのか、お伺いをしたいと思います。
○笹沼自然環境部長 保全地域の指定に当たりましては、山地や丘陵地の希少動植物が存在する良好な自然地であること、地権者や地元自治体の協力が得られること、自然環境保全審議会の意見を聞く手続を踏むことなど、幾つかの要件を満たすことが必要でございます。
とりわけ、保全地域に指定された土地は地権者の行為が著しい制限を受けることから、事前に地権者の同意を求めております。本案件におきましては、地権者が強い開発の意向を示しておりまして、保全地域の指定に向けた同意を得ることは困難であると認識をしてございます。
○小磯(善)委員 この緑地は、山地や丘陵地ではなく、市街地にございます。何より、地権者の同意となると、冒頭にも現在の状況として説明があったように、地権者である事業者の開発の意向が強いということで、なかなかそれは簡単にはいかないということなんだと思います。
都の保全地域に指定することが難しいということになりますと、次善の策として、いかに自然環境に配慮した開発をこの開発事業者の方へしっかりと促すか、それが重要になってくるというふうに思います。
土地所有者である事業者は、現在、都の条例に基づく開発許可の申請手続に関する事前相談を行っているということでございますが、その開発許可制度の概要について確認したいと思います。
○笹沼自然環境部長 開発許可制度とは、自然保護条例第四十七条に基づきまして、宅地の造成など土地の形質を変更することで自然環境に影響を及ぼす開発行為につきまして知事の許可を必要とする制度でございます。
また、自然環境に配慮した開発を事業者に促すことによりまして、開発と自然の保護の両立を図っております。
事業者には、条例、規則によりまして、一定の緑地面積を確保することや、希少動植物の生息または生育について適正な配慮がなされることなどが求められており、これらの要件を満たせば、都は開発を許可することとなってございます。
○小磯(善)委員 希少な動植物の生息、生育について適正な配慮を求めているということでございますけども、どの程度の配慮を求めているのか、その辺について具体的に伺いたいと思います。
○笹沼自然環境部長 具体的には、改変範囲の一部見直しや、緑化による新たな生息、生育地の創出、近隣の生息等に適した場所への移植などによりまして、自然環境調査で把握された全ての種類の希少動植物の生息または生育に適正な配慮がなされるよう検討させた上で、保全計画の作成を行うことを指導しております。
ただし、制度上、希少動植物をそのままの形で存続させることを事業者に強制することまでは困難でございます。
○小磯(善)委員 この開発許可制度では、希少動植物をそのままの形で存続させることは難しいということでございます。そして、移植などを含めて可能な限り配慮させていることは、今の答弁でわかったわけでございます。
ここは、希少な動植物もさることながら、地元の皆さんが常におっしゃるのは湧水ですね、恩田川につながる湧水が確認されていると。湧水がこう流れているところを開発させるのは、自然、本当にもったいないという、そういう思いが強いわけなんですけども、この湧水については制度上どのような配慮を求めているのか、お伺いしたいと思います。
○笹沼自然環境部長 自然保護条例施行規則第五十二条では、希少動植物への配慮に加えまして、事業区域の五%以上の緑地を確保することや、土地の造成、土地の形質の変更が必要最小限であり、かつ地形に順応した計画であることなどを規定しておりますが、湧水については具体的な規定が置かれてございません。
しかしながら、開発許可の審査に際しましては、原則として、湧水が存在する場所での土地の形質の変更を避けるよう求めており、やむを得ず変更する場合には、周辺の自然環境を考慮の上、水道(みずみち)の確保など水脈の保全について十分な配慮を行うよう指導しております。
ただし、当該事業区域内の湧き水など、現在の地形をそのままの形で残すことを事業者に強制することまでは制度上困難でございます。
○小磯(善)委員 ただいまの答弁で、湧水については、そのまんまというのはなかなか難しいんだけども、やむを得ず変更する場合は、周辺の自然環境を考慮の上、水道(みずみち)の確保など水脈の保全について十分な配慮を行うよう指導をしているということで、聞くところによると、湧水を守るというのはなかなか、技術的に結構大変な、難しいということも聞いているわけでございますけども、水道(みずみち)の確保とか水脈の保全、これはしっかりと、そのやり方の指導といいますか、そういった細かいところまで具体的に指導していただきたいなというふうに思います。
制度の運用上、湧水についても事業者に一定の配慮を求めていることがわかりました。
ところで、この陳情二五第四八号の陳情者は、開発許可の手続の際、審議会などの意見を聞いて判断するよう求めているが、条例では、三万平米以上のほか、その他知事が特に必要があると認めるとき、これに該当すると定めている。本案件は、この知事が特に必要があると認めるときに該当するのかどうか、お伺いしたいと思います。
○笹沼自然環境部長 自然保護条例第四十七条第三項のその他知事が特に必要があると認めるときとは、開発予定地で国内唯一もしくは都内唯一の希少種が確認され、それらの種がその地に自生していることが確認されるなど、野生動植物とその生息、生育環境の希少性が際立っている場合などがこれに当たるものと考えておりまして、これまで適用した事例はございません。
本開発は、その規模が三万平方メートル未満であるとともに、知事が特に必要があると認める場合に該当する状況も確認されていないことから、本件について自然環境保全審議会の意見を聞く予定はございません。
○小磯(善)委員 開発許可の審査に際して、都はこれまで蓄積してきた知識、経験に基づき事業者を適切に指導し、事業者の理解と協力を得て、可能な限り開発と自然環境の保護の両立に尽力していると理解いたします。
地権者の方にもみずからの土地を活用する権利があるわけでございますので、開発が進むことになれば、開発許可制度を通じて、これまでの質疑で答弁いただいたような可能な限りの配慮をしていただくしかないのかもしれませんが、私は、本日のこの陳情に賛同していらっしゃる多くの地元の方々の思いを実現できないものか、非常に悩ましい気持ちでいっぱいでございます。
先ほどのお話で、市街地にある緑地は都の保全地域の範疇ではないことはわかりましたけども、こうした市街地の身近な緑をそのままの形で保全する方法や制度は何かないのか、お伺いしたいと思います。
○笹沼自然環境部長 現在、都の自然保護条例によります保全地域は、おおむね三ヘクタール以上の山地や丘陵地の良好な自然地を対象に指定を行っておりまして、これ以外の市街地に残された良好な緑地は、都市計画法及び都市緑地法に基づく特別緑地保全地区制度によって保全を図ることとしており、地元市区町村がその指定権限を有してございます。
○小磯(善)委員 都の保全地域ということについては大変難しいという理解をしているわけでございますけども、この保全地域制度以外にも、身近にある良好な緑地を保全する手法、そういうものについて今、答弁をいただいたわけでございます。
また、その仕組みを活用するには、事業者あるいは地元の町田市の取り組み次第であるということも、制度上そういうことでございます。
町田市は、住民の皆さんに身近で貴重な緑地を、町田市緑の基本計画二〇二〇の中で保全候補地と位置づけており、地権者に対しさまざまな働きかけを行っているということも承知をしてございます。実際はなかなか難しい状況にあるとも聞いておりますけども、そこにこの問題解決の困難さがあらわれているんじゃないかなと、そう思うわけでございます。
現時点では開発許可の申請がなされていないため、今後については未定ということでございましょうが、仮に開発が進められる場合には、周辺住民の方々の意見も十分に踏まえながら、開発許可制度の中で可能な限りの保全をしていただくことを強く都に要望させていただきたいと思います。
そしてまた、長谷川局長も、ぜひ、部の方からいろんな報告を逐一聞いていただいて、開発をとめることは難しいかもしれませんけども、でも、開発されても、ここは本当にすばらしい多摩の自然を残したそういうまち並みだなと、そう思えるような都としての指導をしっかりやっていただくように、また、関心を持って取り組みをお願いしたい、こう申し上げて私の質問を終わります。
○米倉委員 四八号、湧水や希少種が存在する町田市本町田周辺の緑地(通称:くじら山)の保全に関する陳情、そして、五三号、「町田市本町田七宅地造成工事」に関する陳情について伺います。
町田市本町田周辺の緑地は、町田市の市街地の中で二ヘクタールというまとまった貴重な緑地であります。地元ではくじら山と呼ばれ、周辺の住民の皆さんから愛され親しまれてきた場所です。
地元では、月に一度、日曜日に自然観察会というものが行われ、既に二十回を超えて開催されてきました。私も十一月の自然観察会に参加させていただきました。航空写真からは想像できないほどの自然豊かな緑地でした。私が特に驚いたのが、湧水が想像以上に水量豊かであることと多くの鳥の鳴き声です。何羽ものヒヨドリ、ジョウビタキがさえずり、キツツキが木をつつく音も聞こえました。
また、この地域を歩いて回ることで、平地や谷地は宅地化が進みつつも、山の部分は林などが残され、まちを歩く市民の目に豊かな緑が入ってくる、そのような景観上の努力が町田市で行われてきたこともよくわかりました。
今回、二つの陳情を合わせると一万三千人を超える方がこの緑地の保全地域などの指定を求められ、保全地域に指定できない場合は、なるたけこの貴重な自然を残してほしいと願っていらっしゃいますが、願意はそのとおりだと思いました。
そこで、都のこの問題についての認識を伺います。東京都は、都市における緑は、都民に潤いや安らぎを与えるだけではなく、都市防災やヒートアイランド対策などの都市環境の改善、美しい都市景観の創出、生態系の保全への寄与など、その役割がますます多様に、かつ重要になっているとして、緑あふれる東京の再生を目指して緑の東京十年プロジェクトを作成し、緑地の保全と再生に取り組んでこられました。
そこで伺います。緑地の価値についてどう認識していますか。また、湧水の価値や役割についてどう認識しているのか伺います。
○笹沼自然環境部長 都市の緑は、潤いや安らぎ、風格ある都市の景観の創出など、都市の魅力向上にとって重要な要素であると認識しておりまして、都はこれまでも、緑の保全を図るとともに、平成二十四年度までの六年間で約五百七十ヘクタールの新たな緑を創出してまいりました。
加えて、現在は、生物多様性の保全、回復を図るため、生き物の生息空間としての緑の質を向上させるという新たな視点を取り入れ、江戸のみどり復活事業などの取り組みを既に進めているところでございます。
また、湧水につきましても、豊かな自然を育む水源として貴重な存在であると認識をしておりまして、都は、東京の名湧水を選定し普及啓発を図るとともに、地下水揚水規制等を通じて湧水の保全を実施しております。
○米倉委員 緑も湧水も貴重な存在だと認識されていることがわかりました。
では、この十年で、平成十年と平成二十年の調査でどの程度の緑地が失われたのでしょうか。そのうち、開発によってどの程度緑地が失われたのか伺います。
○笹沼自然環境部長 平成十年のみどり率は、当時の技術的な限界から衛星画像の判読による調査でございまして、デジタル航空写真を判読した平成二十年の調査と比較して明らかに精度が劣ってございます。このため、平成十年と平成二十年の調査結果の数値を単純に比較することはできないものと考えてございます。
なお、デジタル航空写真を使用した平成十五年と平成二十年のみどり率の調査では、区部でほぼ横ばい、多摩では、農用地や樹林地などを中心に約二ポイント減少してございますが、これは宅地造成などに伴うものと考えております。
○米倉委員 緑も湧水も貴重であると認めながら、開発によって緑地が失われていることを都も認識されています。それだけに、緑地を保全していく上で、ますます環境局の役割が求められていると思います。
では、本件のくじら山について、都は、どのような働きかけを業者や町田市に行ってきたか伺います。
○笹沼自然環境部長 開発等を通じた都市の更新は、都民の安全・安心で快適な生活の実現や都市の活力と魅力を高める取り組みであると認識してございます。
このような認識のもと、都は、都内における開発と自然の保護の両立を図るため、東京における自然の保護と回復に関する条例におきまして開発許可制度を設け、自然環境に配慮した開発を事業者に促してございます。
先ほど、本件陳情の現在の状況でご説明いたしましたとおり、本件の緑地につきましては、事業者から多摩環境事務所に事前相談が行われており、一万平方メートル以上の宅地開発を行う場合には、事業区域の五%以上の緑地を確保することや自然環境調査を実施し、その結果に基づき希少動植物の生息または生育環境に適正な配慮を行うことなどを事業者に指導してございます。
一方、町田市とは、本件緑地の動向につきまして適宜情報交換を行っており、現在、事業者は、本件の開発について、町田市の条例に基づき住民の方々と協議を続けていると聞いております。
○米倉委員 都の条例に基づき自然環境調査を実施したとのことですが、その結果で、レッドリストに記載されるような希少、絶滅が危惧される動植物が確認されていると聞いております。具体的にはどのようなものが把握されているでしょうか。
○笹沼自然環境部長 確認された動植物は全体で九百十九種、うち希少種は三十種でございます。内訳につきましては、先ほどご答弁したとおりでございます。
○米倉委員 もう一度、具体的にどのようなものが把握されているかお答えください。
○笹沼自然環境部長 では、内訳を申し上げますと、植物は四百四十九種で、うち希少種はセイタカシケシダなど十二種、哺乳類は六種で希少種はゼロ、鳥類は二十九種で、うち希少種はモズなど八種、爬虫類はカナヘビを初め六種が全て希少種、昆虫類は四百十二種で、うち希少種はオオイシアブなど二種、魚類は希少種であるホトケドジョウ一種のみ、底生動物は十六種で、うち希少種はサワガニ一種となってございます。
○米倉委員 市街地の中の緑地にもかかわらず、このくじら山に本当に多くの貴重な動植物が確認されていることがわかりました。
この自然環境調査の結果は、ことし九月の町田市議会でも確認されましたが、市は、動植物の保全に対しての知見を有していないと、この議会の中で答弁をされています。市に生態系や植物についての専門家がいない状況の中で、多摩環境事務所は、ただ開発の許可申請の手続を行うのではなく、多摩の緑や生態系を守る上で大事な役割があると思います。このことをどう認識していますか。
○吉村環境政策部長 多摩環境事務所でございますが、本事務所は、自然保護条例に基づく開発の規制に関することのほか、自然の保護と回復に関する事務に係る市町村の連絡調整に関する事務を分掌しております。
こうしたことから、市町村が行う環境保全に関する研修への支援や希少種に関する市町村からの相談対応、市の環境担当部署で組織された協議会での情報交換など、市町村への技術支援、情報提供などの協力を行い、多摩の緑や生態系を守る重要な役割をこれまでもしっかりと果たしていると思います。
○米倉委員 技術支援、情報提供など、これまでの経験や蓄積を生かして、市町村と比べて東京都は多数の専門職員を抱える立場ですので、この立場を生かして積極的な開発規制を行うことを求めるものです。
くじら山は、現在も多くの住民の皆さんが保全地域などの指定を求めている緑地です。市も、保全候補地に指定し、この緑地が大事だという立場で、何度も保全地域にするために努力をしてきました。ことし九月の町田市議会でも、保全候補地という位置づけというのはあると、町田市も立場を明らかにしています。
そこで伺います。保全地域に指定してほしいとの要望について、都の要件はおおむね三ヘクタール以上となっています。これは三ヘクタール未満もあり得るということでいいのでしょうか。
○笹沼自然環境部長 都の保全地域制度は、おおむね三ヘクタール以上の山地や丘陵地の良好な自然地を対象に指定を行っておりまして、本件緑地は、町田駅から近接した市街地の中にある約二ヘクタールの緑地でありますことから、現在の保全地域の指定の考え方には合わないものと考えております。
なお、本件のように市街地に残された良好な緑地は特別緑地保全地区制度によって保全を図ることとしており、地元区市町村がその指定権限を有してございます。
○米倉委員 都市整備局が所管する特別緑地保全地区とのすみ分けなどもあるでしょうが、条例上は禁じているわけではないと思います。今日的には、緑地が宅地開発にさらされ、減少傾向に歯どめがきいていない事態です。また、多摩地域の自治体の財政上困難な状況を鑑みるならば、都として、三ヘクタール未満の土地であっても保全地域とすることを初め、さまざまな手段を尽くすことが求められていると思います。
また、自然保護条例十一条には、区市町村との連携が定められています。自然の保護と回復に係る施策を実施するときは、特別区及び市町村との連携に努めるものとする、そして、この十一条第二項には、必要と認める支援を行うものとすると書いています。
東京都として、保全地域などに指定する努力、また指定できない場合は、市と連携し、少しでも緑地を残す努力をすべきではないでしょうか。いかがですか。
○笹沼自然環境部長 都は、保全地域の指定を初め、開発許可制度や緑化計画書制度の運用など自然の保護と回復に関する施策を推進するに当たりまして、日ごろから区市町村と連携し、保全地域等における適切な維持管理のノウハウや開発動向に係る情報交換、屋上緑化の先進事例等に関する現地見学会の開催など、必要な技術支援や情報提供等を行ってございます。
○米倉委員 必要な技術支援や情報提供とおっしゃっておりますが、このくじら山では、自然保護条例に基づく緑地の五%を確保すれば開発はできますよという立場ではないですか、現在の東京都は。私から見て、そういうふうに見えてしまいます。
資料としていただいた開発計画図によると、五%以上の緑地は確保されるとのことですが、これは、もとある自然ではありません。一度、樹木などは全て伐採したところに緑地を再生する、湧水も埋めてしまうというのが今の計画ではないでしょうか。
多くの住民が今望んでいるのは、今ある自然を、そして湧水や希少な動植物を保全してほしいということです。機械的に五%以上の緑地を確保したから開発を進めていいですよということではなく、貴重な緑地、湧水、希少動物をどう守っていくのか、環境局にはこの立場にしっかりと立っての取り組みを求めます。
また、自然環境保全審議会へかけてほしいという住民の願いも当然だと思います。二ヘクタールだからと機械的に判断をせず、もともとこのくじら山の周辺にも、宅地ではなく緑地が広がっていました。大きな緑地だったものが、開発でここまで小さくなってしまったわけです。第三者の意見を聞く場を設けてほしいと、多くの住民の皆さんが願っていらっしゃいます。残された貴重な緑をどうできるだけ保全していくか、こういう場をつくっていただきたいと私からも求めておきます。
今回、二件陳情が提出されました。四八号、湧水や希少種が存在する町田市本町田周辺の緑地の保全に関する陳情、五三号、「町田市本町田七宅地造成工事」に関する陳情について、願意に賛成をしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○山内委員 私からは、陳情四八号、そして五三号について、趣旨採択の立場から意見を申し上げます。
くじら山の緑は、都市の中にある貴重な存在であり、多くの市民に愛されています。ホトケドジョウが生息するなど、まちの中に奇跡的に残っている緑地だから、このまま保存したいという陳情者の強い思いはよくわかります。
陳情にある保全地域ですが、保全地域に指定するには地元自治体の意思が重要であり、地権者との合意に至る必要があります。東京都の保全地域指定には厳密な決まりがあるわけではなく、良好な自然環境が存在するくじら山を関係者の合意を得て指定することは可能だと考えております。町田市から相談があれば、都は、ぜひそれに応じていただきたいと思います。
また、保全地域以外にも、緑地保全を目的として公有地化を図る手法には特別緑地保全地区があるほか、トラストや市民公募債、また、それらの組み合わせなどがあります。保全地域の指定が無理だとすれば、こうした手法を使って町田市が公有地化するときには、都としてぜひとも支援をしていただきたいと要望いたしまして、私の意見といたします。
○上田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
まず、陳情二五第四八号を採決いたします。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○上田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第四八号は不採択と決定いたしました。
次に、陳情二五第五三号を採決いたします。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○上田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第五三号は不採択と決定いたしました。
陳情の審査を終わります。
以上で環境局関係を終わります。
○上田委員長 これより建設局関係に入ります。
初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。
○横溝建設局長 第四回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明を申し上げます。
お手元配布の環境・建設委員会資料(建設局所管分)をごらんいただきたいと存じます。
今定例会でご審議いただきますのは、都立横網町公園(二十五)慰霊堂・慰霊塔耐震補強工事など契約案二件、土地の買入れについてなど事件案四件でございます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。
詳細につきましては、総務部長よりご説明いたします。
○佐藤総務部長 引き続きまして、第四回定例会提出予定案件の内容につきましてご説明を申し上げます。
まず、資料1をごらんいただきたいと存じます。契約案につきましてご説明を申し上げます。
表紙をおめくり願います。今回提出を予定しております契約案二件の件名は、目次に記載のとおりでございます。
一ページをお開き願います。都立横網町公園(二十五)慰霊堂・慰霊塔耐震補強工事でございます。
本工事は、耐震性の向上のための補強と劣化が顕著な部分の補修を行うものでございます。
工事場所は墨田区横網二丁目三番二十五号、契約の相手方は戸田・小沢組建設共同企業体、契約金額は十一億九千七十万円、工期は平成二十八年二月二十四日までとする工事請負契約を一般競争入札によりまして締結しようとするものでございます。
二ページをお開き願います。本件の工事場所の案内図及び配置図でございます。
案内図の中ほど、着色しております箇所が工事場所でございます。
また、配置図の中ほどに本工事の対象となる慰霊堂及び慰霊塔の配置を示してございます。
三ページをお開き願います。構造物の形状は、南立面図及び慰霊堂・慰霊塔一階平面図のとおりでございます。
四ページをお開き願います。都営住宅二十四CH-一〇三東(葛飾区東新小岩一丁目・建設局施設)工事その二でございます。
本工事は、第五建設事務所江東治水事務所合同庁舎の建設工事を施工するものでございます。
工事場所は葛飾区東新小岩一丁目二百八十三番一、契約の相手方は前田・金子建設共同企業体、契約金額は二十三億三百七十万円、工期は平成二十八年八月二十二日までとする工事請負契約を一般競争入札によりまして締結しようとするものでございます。
五ページをお開き願います。本件の工事場所の案内図及び配置図でございます。
案内図の中ほど、着色しております箇所が工事場所でございます。
また、配置図の中ほど、網かけをしている箇所の北側、鉄骨造四階建て部分が建設局施設となっております。
六ページをお開き願います。構造物の形状は、一階平面図及び断面図のとおりでございます。
次に、資料2をごらんいただきたいと存じます。事件案につきましてご説明を申し上げます。
表紙をおめくり願います。今回提出を予定しております事件案の件名は、目次に記載のとおりでございます。
一ページをお開き願います。事件案の概要をまとめたものでございます。事件案につきましては、本概要にてご説明申し上げたいと存じます。
最初に、整理番号1の土地の買入れについてでございます。
本件は、高井戸公園用地を買い入れるもので、土地の所在は東京都杉並区久我山二丁目八百七十三番四十五外の、雑種地二万九千九百六十六・六七平方メートルでございます。
予定価格は、八十一億五千九百九十二万四千二百四十一円でございます。
次に、二ページをごらんいただきたいと存じます。整理番号2の首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意についてでございます。
都道首都高速三号線渋谷入り口の設置、及び平成二十六年三月三十一日までを期限として実施している料金割引について、平成二十八年三月三十一日まで期限を延長とする変更を行うものでございます。
変更に対する同意に係る議案の提出は、道路整備特別措置法第三条第七項により準用する同条第四項の規定に基づくものでございます。
次に、三ページをごらんいただきたいと存じます。整理番号3の東京都立駒沢オリンピック公園の指定管理者の指定についてでございます。
指定管理者による管理を行う施設は、公の施設の名称欄にございますように東京都立駒沢オリンピック公園で、指定管理者の名称は公益財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成二十六年四月一日から平成二十八年三月三十一日まででございます。
指定管理者の指定に係る議案の提出は、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づくものでございます。
次に、四ページをごらんいただきたいと存じます。整理番号4の東京都瑞江葬儀所の指定管理者の指定についてでございます。
指定管理者による管理を行う施設は、公の施設の名称欄にございますように東京都瑞江葬儀所で、指定管理者の名称は公益財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成二十六年四月一日から平成二十八年三月三十一日まででございます。
指定管理者の指定に係る議案の提出は、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づくものでございます。
五ページ以降に議案を添付してございます。後ほどごらんをいただきたいと存じます。
以上で平成二十五年第四回定例会提出予定案件についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○大西委員 高速道路事業の同意に関してですけど、まず一つ目が、大口・多頻度割引と会社間乗り継ぎ割引が、全体に対するどのぐらいの割合かがわかるような資料をひとつお願いいたします。
次に、中央環状線迂回利用についてでございますが、これの全体に対する通行量の割合とか、要は、どれだけこれが効果があったのかなかったのか、そういうものがわかるような資料をひとつお願いいたします。
そして最後に、首都高速は新しい料金体系となりましたが、五百円や七百円、九百円、千二百円とかいろいろな価格帯がございますけど、この価格帯ごとの通行量がわかる資料をお願いいたします。
以上です。
○河野委員 私の方からは、都立公園における指定管理者制度の導入状況について資料をお願いします。
○上田委員長 ほかにいらっしゃいませんか。--ただいま大西委員、河野副委員長より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出をお願い申し上げます。
○上田委員長 次に、陳情の審査を行います。
陳情二五第三〇号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○滝澤公園緑地部長 お手元配布の資料3、陳情審査説明表の整理番号1、陳情二五第三〇号をごらんいただきたいと存じます。
本件は、都立尾久の原公園の整備と全面開放に関する陳情で、荒川区の老人クラブ尾竹長寿会、長島長吉さん外百四十五名の方から提出されたものでございます。
その要旨は、都において、広域避難場所でもある都立尾久の原公園を整備し、早期に全面開放していただきたいというものでございます。
この要旨に対する現在の状況をご説明いたします。
東京都下水道局の東尾久浄化センター内の工事におきまして、土壌中のダイオキシン類の濃度が環境基準値を超過したことが判明したため、都は、当該地の隣接敷地であります都立尾久の原公園を閉鎖し、土壌等の調査を平成二十四年十二月から平成二十五年三月にかけて行いました。
その結果、公園区域の一部から、環境基準値を超過したダイオキシン類と重金属等が検出されましたが、環境基準値以下であった区域につきましては、東京都地域防災計画において避難場所として位置づけられていることもあり、平成二十五年六月一日から開放しております。
また、現在、立ち入りを制限しております環境基準値を超過した区域につきましては、今後、ダイオキシン類対策特別措置法や土壌汚染対策法に基づき適切に整備を行った上で開放いたします。
説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○桜井委員 それでは、陳情二五第三〇号、尾久の原公園の整備と全面開放に関する陳情についてお伺いをしたいと思います。
先ほど説明がありましたとおり、当公園の一部の土壌からダイオキシン類と重金属等が検出されたわけでありますが、ことしの五月までは、都はこの公園を全面閉鎖しており、地元住民から早期開放の要望が寄せられるとともに、東京都地域防災計画における避難場所としての位置づけから、六月には公園の一部を開放されたということだと思います。
公園の一部でも開放されたということは、地元の方々にとって大変喜ばしいことだったと思います。しかしながら、一方で、公園内には環境基準を超過したダイオキシン類などがまだあるわけでありまして、公園を利用する方々の中には不安もあると思います。
そこで、環境基準を超過している区域では、現在、具体的にどのような対策をとられているのか、お伺いをいたします。
○滝澤公園緑地部長 ダイオキシン類等が環境基準値を超過した区域につきましては、立ち入りを制限するためフェンスを設置しております。また、土壌の飛散防止のため、シートがけによる対策を行うとともに、汚染土壌が風により飛散して周辺環境に影響を与えていないかどうかを確認するため、大気のモニタリング調査も実施しております。
今後とも、利用者が安心して公園を利用できるよう、関係法令に基づく適切な整備が完了するまで対策を継続してまいります。
○桜井委員 それでは、引き続きしっかりした対策に今後とも努めていただきたいと思います。
この陳情は、ことしの第二回定例都議会におきましても、同様な陳情が出されております。都議会としても趣旨採択といたしました。法律に基づき必要な手続をとらなければなりませんが、地元住民の方々はもとより、広く都民のためにも、安全な都立公園として早期に全面開放できるよう強く求めるとともに、陳情者の願意を踏まえ、本件は、前回同様、趣旨採択が妥当であると考えを申し上げまして、質問を終わります。
○米倉委員 都立尾久の原公園の整備と全面開放に関する陳情について質問します。
先日、尾久の原公園に行き、地域の皆さんから話を伺いました。都立尾久の原公園は荒川区唯一の都立公園であり、子供からお年寄りまで、多くの住民の皆さんの憩いの場になっています。残念なことに、土壌中のダイオキシン類の濃度が環境基準値を超えたことが判明し、現在は基準値を超えた箇所については閉鎖されています。
そこで伺います。今後、法令などに基づいて適切に整備を行った上で開放するとのことですが、どのような手続が必要になるのでしょうか。
○滝澤公園緑地部長 ダイオキシン類対策特別措置法に基づく手続としましては、対策地域の指定について環境審議会へ諮問し、答申を受け、地元区への意見照会を経て対策地域を指定いたします。その後、汚染対策について対策計画案を作成し、地元区への意見照会、公聴会による意見募集、環境大臣への協議を行った上で決定し、対策を実施してまいります。
なお、重金属等の対策は、ダイオキシン類の対策とあわせて実施してまいります。
○米倉委員 今回の陳情は早期整備の要望であります。今の答弁をお聞きしていると、多くの手続が必要で、開放まで一定の時間がかかるように思います。公園開放のめどが早く明らかにされると願意に沿うことができると思います。
そこで伺います。どの時点で整備スケジュールは明らかになるでしょうか。
○滝澤公園緑地部長 整備スケジュールにつきましては、対策計画が決定した時点で明らかになります。
○米倉委員 都立尾久の原公園の早期の全面開放は、第二回定例会でも陳情が提出され、趣旨採択にされています。できるだけ早く公園を開放してほしいという住民の皆さんの願いに応えるよう、遅滞のない都の取り組みを求めます。
陳情の願意に沿って趣旨採択をお願いしまして、終わります。
○上田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第三〇号は趣旨採択と決定いたしました。
○上田委員長 次に、陳情二五第四〇号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○川合道路保全担当部長 整理番号2の陳情二五第四〇号をごらんいただきたいと存じます。
本件は、西武新宿線田無駅南口から東にある都道一二号線の拡幅又は歩道整備に関する陳情で、西東京市の天野敬也さんから提出されたものでございます。
その要旨でございますが、西東京市向台町一丁目の西東京消防署田無出張所前の交差点から西武新宿線田無駅までの都道一二号線が大変狭く、歩行者の安全が確保されていないので、改善し対策を講じていただきたいというものでございます。
次に、現在の状況でございます。
都道一二号調布田無線は、調布市小島町一丁目交差点から西東京市北原交差点に至る延長十・七キロメートルの地域幹線道路でございます。
本陳情区間は、西東京市向台町一丁目の西東京消防署田無出張所前の交差点から西武新宿線田無駅付近までの延長約七百十メートル、幅員七・二メートルから九・五メートルの都市計画が定められていない道路であり、平成二十三年度の自動車交通量は、平日十二時間当たり約三千五百台となっております。また、当該区間と並行して、都市計画道路西東京三・四・二〇号線が西東京市道一一九号線として整備されております。
本陳情区間に新たに歩道を設置するには、用地を取得して拡幅整備する必要がございます。しかし、沿道には、既に密集した市街地が形成されているとともに、特に歩行者が多い石神井川から田無駅側の区間においては、両側にマンションなど堅牢な建物や店舗が密に建ち並んでいるため、沿道の地域住民の理解と協力が不可欠でございます。
一方、現道内における歩行者等の安全対策につきましては、平成十八年度に車道と歩行空間を明確にする路側帯のカラー化を実施しており、近年においては、安全な通行を維持するため、路面や側溝の段差補修、バス会社との協議なども実施いたしました。
また、指定された時間帯において、路線バス、タクシーを除く自動車の通行規制が交通管理者により行われております。
こうした状況や今後の交通状況の変化を踏まえ、引き続き、地元西東京市を交えて地域住民や関係権利者の意向を確認するとともに、現道内の可能な安全対策も検討していく必要がございます。
説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言をお願いします。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第四〇号は継続審査といたします。
○上田委員長 次に、陳情二五第四二号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○中島河川部長 整理番号3の陳情二五第四二号をごらんください。
本件は、河川愛護月間の開催行事に関する陳情で、西東京市の天野敬也さんから提出されたものでございます。
その要旨でございますが、都において、河川愛護月間の開催行事に、それぞれの河川の現状を見せて環境学習へも応用していただきたいというものでございます。
この要旨に対する現在の状況でございますが、河川愛護月間は、身近な自然空間である河川への国民の関心の高まりに応えるため、地域住民、市民団体と関係行政機関等による流域全体の良好な河川環境の保全、再生への取り組みを積極的に推進するとともに、国民の河川愛護意識を醸成することを目的といたしまして、国土交通省が昭和四十九年に定め、国、都道府県、市町村が主体となりまして、河川愛護運動を毎年七月に実施するものでございます。
東京都におきましても、地域住民、市民団体、関係行政機関等と協力し、この月間中に、河川愛護の意識が広く市民の間で醸成されるよう、川を歩こう、施設見学会、清掃活動等の市民団体、区市との協力行事、川のパネル展、川のフォトコンテスト、東京の川を考えるシンポジウムを実施しております。
このうち現地で行う、川を歩こうでは、隅田川や石神井川などを、職員が川の様子や歴史、川づくりなどについて解説することによりまして、日ごろ何げなく歩いている川をより身近に感じ、川への理解を深められる取り組みを実施しております。
また、施設見学会では、環七地下調節池や扇橋閘門などふだん見られない施設を開放し、職員が説明しながら案内することによりまして、施設の役割や治水事業の重要性について認識できる取り組みを実施しております。
さらに、清掃活動等の市民団体、区市との協力行事では、目黒川や野川などで、市民団体等と職員が一緒になり、地域住民の方々と川の清掃や生物の調査などを行うことにより、川に触れ、親しんで、川の環境問題や生態系等について再確認できる取り組みを実施しております。
引き続き、河川に対する理解を深めるために、河川愛護月間の行事を積極的に実施してまいります。
説明は以上です。よろしくご審査のほどお願いいたします。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○こいそ(明)委員 それでは、陳情二五第四二号関係について、何点かお尋ねをしたいと思います。
特に河川愛護月間という、この陳情の趣旨の中でありますけども、河川事業は、水害を減少させて人々へ安全と安心をもたらして、さらに、河川の特徴を踏まえつつ、水や緑と触れ合う、安らぎと潤いのある貴重な水辺環境、空間を創出するなど重要な役割を担っている、こういう認識を当然持つわけでありますけども、このような中で、この河川愛護月間が、本陳情にあるように、河川を歩いたり、いろいろな行事等も行われておりますけども、実際どのように行われてきているのか、そのあたりをお願いします。
○中島河川部長 都におきましては、都民の川への理解を深めるため、毎年七月に河川愛護月間の行事を実施しており、平成十一年度からこれまで十五回開催してまいりました。
今年度は、石神井川など五河川で、職員と都民が川沿いをともに歩く、川を歩こうのイベントや、環状七号線地下調節池など四カ所の施設見学会を実施いたしました。
また、東京の川の魅力、川への親しみや愛着を捉えた写真を募集し表彰、都庁展望室などで展示するフォトコンテスト、有識者の講演や市民団体の活動発表などにより身近な東京の川について知識を深めていただくシンポジウムなども開催し、河川愛護月間中に、合わせて二十四行事を実施いたしました。
○こいそ(明)委員 この陳情にあるように、河川を歩く、これは石神井川でありますけども、五河川を歩いて、歴史なり環境のさまざまなことを説明しながら歩くということでありますから、大変いい催しといいましょうか、行事ではないかと思いますが、今、十五回というお話がありましたけど、これ、全国一斉にやるわけですよね。よって、東京都としても、この運動月間を利用して--今、答弁もいただきましたけども、そのようなさまざまな行事をされているのですけども、いま一つ、要するに河川でありますから、それは、それぞれの河川流域によって、いろんな催しをやるのでしょうけども、都民に向けて、そのPR、広報というのはどのようにされているのか、これをちょっと聞かせていただきたいと思います。
○中島河川部長 都が主催する行事は、全て「広報東京都」やホームページに掲載するとともにプレス発表を行い、ツイッターも活用するなど広く周知しております。
また、川のフォトコンテストの作品募集に当たっては、カメラ店などにもチラシを置き、市民団体、区市と協力して行う清掃活動では、各団体がホームページや広報に掲載するなど、行事の内容に応じた周知を図っております。
行事への参加者は年々増加しており、今年度は約一万八千人の方々に参加いただいております。
○こいそ(明)委員 いずれにしても、河川により親しみ、今、治水的なことをいわれておりますけども、まちにとっても、潤い、そしてまた、さまざまな要因、要素を我々にもたらしてくれるわけであります。そのような観点からも、これをもう一段、東京都の河川管理者としての立場も当然そうでありますけども、しっかりと東京のメッセージというんですかね、東京の河川というのはこういうような状況であり、なおかつ、管理をしている東京都建設局は、このような形で、河川の整備なり、河川に対する、水辺環境等に対するさまざまな配慮行為を行っているとか、こういうものをもう少し行う必要性というのはあるように感じるんです。
本陳情を見ても、特に月間についてという中でありますけども、いろいろ陳情願意が書いてありますが、やはりもう少し周知をする、理解度を広範に、月間のときは、ある程度徹底する必要性があるのではないかと思えてならないのですが、十五回やられているということは、実績が当然あるわけであって、それについては、ちょっと誤解点もあるのかなと、この陳情を見た中でね。そのあたり、どうでしょうか。
○中島河川部長 河川愛護月間で行うさまざまな行事は、都民が河川に対する理解を深めるよい機会であると考えております。
これまでもホームページ等で周知してきたところでございますけれども、今後も広報手法を工夫し、都民がより参加しやすい環境を整えてまいります。
また、こうした愛護月間での活動を初め、日ごろから河川施設の現場見学会の開催や地域のイベントにおけるパネル展示などを行っており、引き続き河川事業を積極的にPRしてまいります。
○こいそ(明)委員 せっかくいい機会で、PRというのは、本当は七月だけじゃ当然ないのでしょうけども、しかし、少なくとも月間の中で--今回の陳情というのは、月間ということで、その行事に対しての陳情が入っているわけでありますけども、いま一つ、理解を深めるというのでしょうか、東京の河川に対する思いというのか、河川の整備も含めた全体的な話でありますけども、このようなことが、大変申しわけないけども、私はPRが不足しているのではないかと思えてなりません。
本陳情は陳情でありますけども、観点がちょっと違うような感じもするんだけども、いずれにしても、PRの徹底というのは、今後ともさらに一層--せっかくいいことをやっても、浸透していかなくて、反対に違った捉え方をされたら、これはうまくないですよね、せっかくいい政策を行ったとしても。ですから、そういう意味合いからも、ぜひ河川の魅力をこれからも積極的に広報することを、月間はもとより、通じてやる必要性はあるのではないかなと。
私も中小河川の流れている近くにおりますけど、やっぱり河川の持ついろんな意味合いというのは、改修整備をしてもらった後にも非常に強く感じておりますし、三々五々的に、月間だけじゃないけども、いろんなものを自主的にやられていますよ。清掃活動をしたり、また、親子連れで歩いたりとか、さまざまな年代層が、やはり水辺というのはいいんだなと。水辺はなるたけ近づけられますからね。今までは阻害的な形もあったけども、そういうことを踏まえながらも、ぜひ東京の魅力度、河川の魅力というんですか、こういうことをぜひPRしていただきたいなと。
特に、明年の月間に当たっては、いま一段の広報体制の整備と、周知徹底じゃありませんけど、これをぜひやられる必要性があるのではないかと要望いたしまして、終わります。
○上田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第四二号は不採択と決定いたしました。
○上田委員長 次に、陳情二五第四四号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○加藤道路建設部長 それでは、お手元の陳情審査説明表の整理番号4、陳情二五第四四号をお開き願います。
本件は、新規都市計画道路の交通開放に関する陳情で、西東京市天野敬也さんから提出されたものでございます。
陳情の要旨は二点ございまして、一点目は、新規に交通開放する都市計画道路について、交通開放へのルールを作成すること。
二点目は、新規に都市計画道路をつくる際は、十分に接続道路の状況を加味することというものでございます。
現在の状況でございますが、一点目につきましては、都は、都市計画道路の整備において、交通渋滞緩和や地元の利便性向上などの事業効果早期発現に向け、用地の取得状況や整備の進捗に合わせて交通開放を行っております。
また、都は、道路の設計、施工や管理を行い、警視庁は、信号機調整など交通の規制や管理を行っております。
円滑で安全な交通の流れを確保するため、設計、施工、交通開放の各時点において、その都度、警視庁と協議を行うとともに、地元自治体とも接道について協議を行い、道路の形態などを決定しております。
調布保谷線は、稲城市の川崎街道から西東京市の都県境に至る路線であり、多摩地域の都市間連携の強化や地域の活性化にも不可欠な骨格幹線道路でございます。
平成二十四年度には、三鷹、武蔵野市内の二カ所、約一キロメートルの区間について一方通行を相互通行にするなど、事業効果早期発現のため、暫定二車線で交通開放いたしました。
また、平成二十五年度には、西東京市の東伏見稲荷神社付近から西東京市保谷庁舎付近までの約二キロメートルの区間で交通開放いたしました。
本区間の交通開放後は、西東京市から調布市までの既に交通開放されていた区間と合わせ、約十一キロメートルがつながり、平均所要時間が約十三分短縮されました。
引き続き、関係機関と調整を図り、着実に都市計画道路の整備を推進し、効果的な交通開放を行ってまいります。
二点目につきましては、都は、多摩地域におきまして、第三次事業化計画に基づき都市計画道路を順次整備し、幹線道路ネットワークの形成を図っております。これにより、交通が分散されるため、交差道路を含めた既設道路についても渋滞緩和を図ることができます。
あわせて、渋滞交差点等では局所的な交差点改良を実施することにより、渋滞緩和を図っております。
西東京市においては、南北方向の調布保谷線について一部区間を平成二十五年四月に交通開放するとともに、東西方向の青梅街道や新青梅街道に並行する西東京三・四・九号線については平成二十三年度に事業着手しております。これらの整備により道路ネットワークを形成して北原交差点等に集中する交通を分散し、渋滞緩和を図ってまいります。
また、北原交差点では、平成十九年度から平成二十一年度に、車線を拡幅して交通を円滑化する改良工事を実施しております。
説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第四四号は不採択と決定いたしました。
○上田委員長 次に、陳情二五第四五号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○中島河川部長 整理番号5の陳情二五第四五号をごらんください。
本件は、都立東伏見公園計画の一部開園時期の凍結に関する陳情で、西東京市の天野敬也さんから提出されたものでございます。
その要旨でございますが、石神井川上流の問題を解決せずに、都立東伏見公園内に親水広場及びワンドを作成することは危険であるため、都立東伏見公園計画の一部開園時期を凍結していただきたいというものでございます。
この要旨に対する現在の状況でございますが、石神井川は、小平市御幸町に源を発し、北区堀船付近で隅田川に合流する延長約二十五・二キロメートルの中小河川であり、このうち、西東京市の富士見橋から隅田川合流点までの約二十二・六キロメートルを都市計画決定しております。
西東京市内の石神井川上流部におきまして、公共下水道の雨水管に混入した生活排水が流入している箇所があることにつきまして、都は、雨水管の管理責任者である市に対して、早期に河川への流入防止を図るよう、強く要請してまいりました。この結果、特に生活排水が多く流れ込んでいた箇所について、市による改善が既に実施済みでありまして、残る箇所についても、市が鋭意対策を進めており、今回の認可区間の整備が完了する時期までには水質の改善が図られる見込みでございます。
都は、時間五十ミリの降雨に対する治水安全度の早期向上を目指して、下流から順次河川改修を進めてきております。整備に当たりましては、可能な箇所において自然と触れ合える緩傾斜護岸を整備するなど、良好な水辺空間の創出を図ることが重要でございます。
本陳情区間である坂下橋から柳沢橋上流までの約三百メートルにつきましては、東伏見公園拡張の計画区域内にあることから、公園と同時に都市計画事業認可を取得したものでございます。
河川改修により治水の安全性を早期に高めるとともに、河川と公園が一体となりまして、水と緑に親しめる良好な水辺空間の創出に取り組んでまいります。
説明は以上です。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○山内委員 本陳情二五第四五号につきましては反対ではございますが、幾つか、確認のため質問をさせていただきたいと思います。
都立東伏見公園は、東伏見神社や都市計画道路が敷地と重なっております。ことし四月に、石神井川の河川整備と道路開通もあわせて、公園の一部が開園されました。これから次の段階に入り、既に事業認可された部分の整備を進めていくことになっているということです。
そこでまず、東伏見公園全体の整備計画はどのように策定されたのか、内容と手続についてお伺いいたします。
○五十嵐公園計画担当部長 都立東伏見公園の整備計画は、平成十二年十一月に東京都公園審議会に諮問し、平成十三年六月に答申を得て策定しました。
整備計画では、石神井川や調布保谷線と一体となった緑豊かな潤い空間を創出するとともに、地域の防災拠点となる公園づくりを目指しております。
整備計画に基づき、平成十四年から事業に着手し、道路事業及び河川事業と連携しながら事業を進め、本年四月に約二・七ヘクタールを開園いたしました。
○山内委員 この陳情で問題にしているのは、これから整備する親水広場のエリアのことです。
そこで、親水公園部分についての整備はどのようなスケジュールで行われているのか、お伺いいたします。
○中島河川部長 東伏見公園のうち石神井川が流れる区域につきましては、親水公園として、河川と公園で一体的な整備を行ってまいります。
平成二十四年九月に合同で事業説明会を開催し、都市計画法に基づき、本年三月に事業認可を取得いたしました。今月には事業対象区域内の地権者の皆様へ用地説明会を実施いたしました。
今後、鋭意用地取得に努め、河川と公園が連携して整備を行ってまいります。
○山内委員 陳情している方は石神井川上流の水質を問題にされており、西東京市では、その解決に向けて努力していると聞いております。
また、石神井川の現況は、水量が少ないため草が生い茂り、川におりることができないとのことです。
そこで、ワンドをつくるということですが、水質、水量の確保をどのように進めるのか、お伺いいたします。
○中島河川部長 親水公園の整備に当たりましては、例えば石材、石で内部を補強した土の堤防とし、川に地下水がしみ出しやすい構造とするなど、可能な限り湧水の活用を図ってまいります。
また、上流部で生活排水が混入している箇所において、西東京市による対策が進められてきており、引き続き、改善していくよう今後とも要請してまいります。
○山内委員 先日、実は私も東伏見公園に行ってまいりました。子供から高齢の方までたくさんの方たちがボール遊びをしたり、お弁当を広げたりして楽しんでいらっしゃいました。ただ、開通した調布保谷線そばの石神井川は、草が生い茂り、残念なことに水がよどんでおりました。
都は、引き続き生活排水の混入改善を西東京市に求めていくとともに、今ご答弁にありましたけれども、湧水や雨水等を生かして、石神井川を水質、水量ともに良好な川にしていくよう要望いたしまして、私の意見といたします。
○上田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第四五号は不採択と決定いたしました。
○上田委員長 次に、陳情二五第四六号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○中島河川部長 整理番号6の陳情二五第四六号をごらんください。
本件は、石神井川の河川浄化に関する陳情で、西東京市の天野敬也さんから提出されたものでございます。
その要旨でございますが、都において、石神井川上流部の河川汚染対策としてエコバイオブロックを投入していただきたいというものでございます。
この要旨に対する現在の状況でございますが、石神井川は、小平市御幸町に源を発し、北区堀船付近で隅田川に合流する延長約二十五・二キロメートルの中小河川でございまして、一時間五十ミリの降雨に対する治水安全度の早期向上を目指して、下流から順次河川改修を進めてまいりました。
石神井川では、高度成長期に流域内の田畑などが急速に宅地化されるとともに公共下水道が整備され、家庭雑排水が下水道管に接続することなどにより、河川の水量は減少しておりますが、水質は大幅に改善されてまいりました。
こうした中、上流部に当たる西東京市におきまして、公共下水道の雨水管に混入した生活排水が流入し、川に流れ込んでいる箇所がございます。
このため、都は、水質改善の抜本的な対策として、雨水管の管理責任者である市に対して、早期に流入防止を図るよう、強く要請してまいりました。
この結果、特に生活排水が多く流れ込んでいた箇所につきましては、市による改善が既に実施済みでありまして、残る箇所につきましても、市が鋭意対策を進めており、水質の改善が図られる見込みでございます。
今後とも、西東京市と連携を密にしながら、生活排水の流入防止を図り、石神井川の良好な河川環境の維持向上に取り組んでまいります。
説明は以上です。よろしくご審査のほどお願いいたします。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第四六号は不採択と決定いたしました。
○上田委員長 次に、陳情二五第五一号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○五十嵐公園計画担当部長 資料3、陳情審査説明表の整理番号7、陳情二五第五一号をごらんいただきたいと存じます。
本件は、都立東伏見公園計画の事業に関する陳情で、西東京市の都立東伏見公園計画について誠意ある対応を求める地域関係者の会代表栗原千恵子さん外十二名の方から提出されたものでございます。
その要旨は、第一に、都立東伏見公園の計画を進めるに当たっては、公園事業に対する理解を得られるよう関係者に説明会を開くなど、きめ細かな対応を図っていただきたい。
第二に、都立東伏見公園の用地買収については、地域関係者と十分話し合い、関係者の同意を得ていただきたい。
第三に、都立東伏見公園の用地買収の際、関係者が立ち退きに同意した場合には、代替地を紹介するなど関係者の意向を踏まえた丁寧な対応をしていただきたいというものでございます。
この要旨に対する現在の状況をご説明いたします。
東伏見公園は、水と緑のネットワーク拠点の一つとして「二〇二〇年の東京」に位置づけられた、計画面積約十三・七ヘクタールの総合公園でございます。
本公園の整備は、計画地を南北に貫く調布保谷線、南側を流れる石神井川の整備と相互に連携させ、道路、公園、河川事業の相乗効果を高めることで、水と緑にあふれる魅力的な都市空間を目指しております。
都は、平成十四年から公園の事業に着手し、現在、八・二ヘクタールについて事業認可を取得して、約二・七ヘクタールを開園しており、公園事業の拡大に努めております。
公園事業を進めるに当たっては、都は事業認可の取得に先立ち、事業説明会を開催しているほか、個別に公園事業の説明を行うなど、関係者の理解を深めるための対応を行ってきております。
また、事業用地の取得に際しては、これまでも、関係権利者との個別の折衝において、補償や生活再建などについて丁寧な説明を行ってまいりました。
さらに、関係権利者の要望に応じて、移転資金の貸し付け、移転先の情報提供など再建に向けた支援を行っております。
今後とも、関係権利者の意向を踏まえ、きめ細やかに対応し、理解と協力を得ながら事業を進めてまいります。
説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○小林委員 それでは、陳情二五第五一号、都立東伏見公園計画の事業に関する陳情につきまして、簡潔に二点お伺いをさせていただきます。
私の地元は練馬区でございますが、隣接しております西東京市の方々とも多くのご縁をいただいておりまして、都立公園という関係から、東伏見公園についても、今まで数々のご相談をいただいております。
今回の陳情の要旨は、東伏見公園の計画を進めるに当たって、きめ細かな対応、丁寧な対応を求めるものでありますが、大規模な公園計画であるからこそ、用地買収に関係する方々も多く、地元の関心は大変に高いと認識をしております。
初めに、東伏見公園の事業について、これまでの地元との対応状況についてお伺いいたします。
○五十嵐公園計画担当部長 都立東伏見公園は、平成十四年に事業認可を取得して以降、着実に事業を進め、現在八・二ヘクタールで事業を行っております。
その間、地元に対しては、事業説明会や用地説明会を延べ九回実施したほか、個別の説明などを行い、事業への理解や協力を得てまいりました。その結果、本年四月に約二・七ヘクタールを開園し、公園事業の推進に努めております。
○小林委員 平成十四年の事業着手でございますので、既に十一年が経過しており、整備区域において四期にわたって事業認可を取得していると聞いておりますが、私も関係者の方よりお話を伺ったところ、そのほかの地域で、事業区域にはなっているものの、今後どのように事業展開がなされていくのかが見えず、不安を感じている方もたくさんいらっしゃいました。
事業認可を取得する地域において、今後どのように事業を進めていくのか、お伺いをいたします。
○五十嵐公園計画担当部長 東伏見公園は、計画区域約十三・七ヘクタールのうち、石神井川と市道の伏見通りを除く全域の約十三ヘクタールを優先的に整備する区域に設定しております。
事業認可の区域や時期については、現在の事業区域の進捗状況を見ながら、平成三十二年度までに段階的に取得してまいります。
今後とも、事業を進める際には、事業説明会や用地説明会を開催するとともに、個別に丁寧な説明を行うなど、関係者の理解と協力を得られるよう努めてまいります。
○小林委員 今まで四期にわたって事業認可を取得しているので、次は自分たちの地域に関係してくるだろうという方々が、今後の取り組みについてまだ説明されていないという不安を感じておられるというふうに聞いております。
今のご答弁ですと、そもそもまだ事業認可自体が取得されていないため、地域の方々に具体的な事業説明会を行える段階に至っていないということであるとは思いますが、いち早く、少しでも不安を拭っていくためにも、今後の進捗状況によって、速やかな事業説明に取り組んでいただくようお願いをいたします。
また、先日の事務事業質疑で、事業用地の取得について何点かお伺いをさせていただきましたが、その際にも申し上げましたが、当事者の皆様は生活の変化、また環境の変化を求められるわけで、ある意味、人生の一大転機を迫られるといっても過言ではないと思います。だからこそ、心を尽くして、心を配った対応が大切であると思います。
陳情要旨にあります、きめ細かな対応、地域関係者との十分な話し合い、そして丁寧な対応をぜひともお願いいたしまして、私の質問を終わります。
ありがとうございます。
○河野委員 私も、陳情二五第五一、都立東伏見公園計画の事業に関する陳情について質問をいたします。
先日、私も東伏見公園の整備状況を実際に見てまいりました。公園は、ことし四月に一部開園されていますが、公園としての整備はまだこれからと感じるエリアがたくさんあることもわかりました。
全体は十三・七ヘクタールの都市計画決定がされているとのことですが、開園部分は二・七ヘクタールですから、全体面積の二割満たずということで、今後かなりの時間がかかる事業と判断しました。
そこでお伺いいたします。現在事業中区域の面積はどのくらいあるのでしょうか。また、移転しなくてはならなくなる家屋、これは何棟ぐらいあるのか、お答えください。
○五十嵐公園計画担当部長 都立東伏見公園は、現在、八・二ヘクタールで事業認可を取得し、そのうち約二・七ヘクタールを開園しました。
残る五・五ヘクタールの事業認可区域において、今後、移転が必要となる家屋数は約百十棟でございます。
○河野委員 五・五ヘクタールの事業を進めていく中で、百十棟の家が移転しなくてはならない、この大きな事業を進めていくには、関係住民、権利者の理解と合意を十分に得ることが大切だと考えます。
陳情者も、そのことを求めて都議会にこの陳情を出されているわけですが、関係者に対しての住民説明会、これは先ほど延べ九回ということもおっしゃいましたけれど、直近の開催も含めまして、どのような状況だったのか、また、住民参加の状況についてもご説明をいただきたいと思います。
あわせまして、建設局が把握されている地域住民の皆さんの意見あるいは要望についてもご報告をいただければと思います。
○五十嵐公園計画担当部長 平成十三年から延べ九回の事業説明会及び用地説明会を行い、延べ五百七十九人の参加人数でございました。そこで出された意見は、土地や建物の補償に関することや、今後の事業予定に関することなどが主なものでございます。
○河野委員 ご答弁ですと、いろいろスケジュールのこととか移転補償のこととかということでくくられてしまうのですが、地域の皆さんは切実な声を出されている、私たちのところにもそういう声が届いています。最初の公園計画は昭和十六年だった、昔は西武柳沢駅が畑の中にあるだけの場所だった、家がこんなにも建てられ、時代が変わってきているのに、どうして何十年も前の計画に私たちが従わなくてはならないのか、こういうご意見もあると伺っておりますし、永住の地と思ってここで生涯を終えるつもりだった、あるいは都の計画を聞いて戸惑っている、先祖からもらった土地で愛着があるので離れたくない、お金云々の問題ではない、こういうお話も聞いております。
そしてさらに、先日、十一月六日ごろも説明会が開催されているようですけれども、都のいうことを聞かなければ強制的な土地収用もあり得るのかとか、紹介をすれば切りのない、こういういろんな住民の皆さんの声があるわけです。
地域には高齢者の方が多くて、東京都の説明を理解するのが困難な、そういう状況の人が多いことも心配されております。事業を進めるに当たっては、都は、こうした意見や不安があることを受けとめて進めていただきたいというふうに思います。
最後に、確認をさせていただきます。
西東京市議会の議事録を見てみました。東伏見公園の事業について、市長は、事業の実施については市民の理解と協力が必要であると考えておりまして、今後とも、東京都には地域住民に丁寧な対応をするように求めてまいりたいと答えておられます。
また、ちょうど一年前の去年の十一月二十日、この環境・建設委員会で、我が党のかち佳代子議員がこの公園の問題で質問をしておりますが、公園緑地部長は、関係権利者の協力を得ながら、きめ細やかに対応してまいりますと答弁されております。この答弁どおりの姿勢で整備に臨まれることが大事だと考えます。
整備事業について、これまでの東京都の考え方を堅持される、このことを再度確認させていただきたいと思います。
○五十嵐公園計画担当部長 東伏見公園の整備計画は、石神井川や調布保谷線と一体となった緑豊かな潤い空間の創出や、地域の防災拠点となる公園づくりを目指しております。
平成十四年から事業に着手しており、着実に事業を推進してまいりました。
今後とも、丁寧に説明を行い、住民の理解と協力を得ながら事業を進めてまいります。
○河野委員 局の姿勢を改めて表明されましたので、よろしくお願いいたします。
陳情者の願意、これは妥当であると私どもは判断しておりますので、その意見をつけまして、質問を終わらせていただきます。
以上です。
○上田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第五一号は趣旨採択と決定いたしました。
○上田委員長 次に、陳情二五第六〇号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○川合道路保全担当部長 整理番号8の陳情二五第六〇号をごらんいただきたいと存じます。
本件は、都道における歩道の正常化に関する陳情で、府中市の片野晴彦さんから提出されたものでございます。
その要旨でございますが、都道における歩道を高齢者や障害者等が安心して通行できるよう、都において、次のことを実現していただきたいというものでございまして、一点目は、歩道切り下げを行う場合は、歩道平たん部の有効幅員が二メートル以上確保できる場合に限り許可するよう改めること。
二点目は、歩道の有効幅員及び横断歩道等に接続する歩道と車道との段差、基準は二センチメートルでございますが、この段差について年二回の点検を行うこと。
三点目は、都建設事務所に対する都道への要望には、本局が助言し、迅速に対処できるよう改善することでございます。
次に、現在の状況でございます。
まず一点目でございますが、歩道の切り下げは、道路に隣接して暮らす住民の生活や営み、社会経済活動によって車両の出入りが生じるため必要となるものであり、その承認に当たっては、歩行者等の安全に配慮し、必要最小限の範囲で認めております。
歩道に植樹帯等がある道路において切り下げを行う場合には、歩道内の連続的な平たん性を確保するため、植樹帯等の幅員内で歩道に傾斜を設け、車道とのすりつけを行うことを原則としております。
また、歩道に植樹帯等がない道路において切り下げを行う場合には、歩道平たん部の有効幅員を二メートル以上確保するものについて認めております。
なお、歩道平たん部の有効幅員が二メートル以上確保できない狭い道路であっても、歩道の切り下げが必要となる場合がございます。この場合におきましては、特殊な歩道切り下げブロックの使用などで歩道平たん部を最大限確保させた上で切り下げを認めております。
次に、二点目でございますが、道路の管理に当たっては、日常的な巡回点検や定期的な点検、台風や震度四以上の地震などが発生した際に行う異常時点検等により道路の状況を的確に把握し、点検結果に応じ、応急的な維持修繕や計画的に補修補強を行うことで、道路利用者等の安全・安心の確保に努めております。
このうち、道路の施設とバリアフリーの点検につきましては、歩道部を中心に徒歩や車椅子を使用した目視点検を平成十二年度より年二回実施しており、各建設事務所において、維持管理を担当する職員を中心に、多くの職員やボランティアの参加を得て、道路施設の損傷やふぐあい、路上放置物などの点検を行うとともに、歩道や横断歩道等に接続する歩道と車道との段差などの点検を実施してきております。
さらに、横断歩道等に接続する歩道と車道との段差など、都道に係る要望等については、職員が現場を確認した上で修繕を行うなど、高齢者や障害者等が安心して通行できるよう努めております。
最後に、三点目でございますが、建設局や各建設事務所には多くの要望が寄せられておりますが、都道に係る要望は、本庁や各建設事務所で受け付け、その都度、関係する建設事務所の担当部署に伝え、適切に対応を行っているところでございます。これらの要望に対しましては、現場確認を行った上で、必要に応じて、応急的な維持修繕や計画的な補修補強工事等を実施しております。
本庁においては、建設事務所がこれらの維持補修等を迅速かつ確実に実施できるよう、必要な予算措置や技術的な助言などを行っております。
また、都では、平成十一年度から国土交通省等の道路関係機関と協力して、道路に関する苦情、相談の窓口集約化と、適切かつ迅速な対応を行うため、道の相談室を設置し、住民サービスの向上に努めております。
説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○上田委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○上田委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○上田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第六〇号は不採択と決定いたしました。
陳情の審査を終わります。
以上で建設局関係を終わります。
なお、本日審査いたしました陳情中、採択と決定いたしました分については、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時五十分散会
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