環境・建設委員会速記録第七号

平成二十五年六月五日(水曜日)
第四委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長大松あきら君
副委員長小宮あんり君
副委員長中谷 祐二君
理事高橋かずみ君
理事林田  武君
理事大塚たかあき君
大場やすのぶ君
西沢けいた君
かち佳代子君
柳ヶ瀬裕文君
松下 玲子君
小磯 善彦君
こいそ 明君
馬場 裕子君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長大野 輝之君
次長紺野 秀之君
環境政策部長吉村 憲彦君
環境政策担当部長松下 明男君
都市地球環境部長山本  明君
環境都市づくり担当部長谷上  裕君
都市エネルギー部長松下 隆弘君
都市エネルギー推進担当部長久原 京子君
都市エネルギー技術担当部長石川 裕通君
環境改善部長中村  豊君
環境改善技術担当部長島田 光正君
自動車公害対策部長山内 和久君
自然環境部長高橋 宏樹君
緑施策推進担当部長臼井 郁夫君
廃棄物対策部長木村 尊彦君
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務山根 修一君
建設局東京都技監建設局長兼務村尾 公一君
次長野口 宏幸君
道路監横溝 良一君
総務部長東  了一君
用地部長佐藤  敦君
道路管理部長今村 保雄君
道路建設部長佐野 克彦君
三環状道路整備推進部長長谷川金二君
公園緑地部長町田  誠君
河川部長邊見 隆士君
企画担当部長中島 高志君
総合調整担当部長今村 篤夫君
道路保全担当部長加藤 昌宏君
道路計画担当部長野崎 誠貴君
公園管理担当部長滝澤  達君
公園再整備担当部長五十嵐政郎君
担当部長古屋 留美君

本日の会議に付した事件
建設局関係
契約議案の調査
・第百五十七号議案 若潮橋旧橋撤去工事(その二)及び新橋下部工事(その一)請負契約
・第百五十八号議案 善福寺川調節池工事(その二)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百四十五号議案 平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為 建設局所管分
環境局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百四十五号議案 平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 環境局所管分
・第百五十四号議案 東京都海岸漂着物地域対策推進基金条例
付託議案の審査(決定)
・第百四十五号議案 平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為 環境・建設委員会所管分
・第百五十四号議案 東京都海岸漂着物地域対策推進基金条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○大松委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
初めに、契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。

平成二十五年六月四日
東京都議会議長 中村 明彦
環境・建設委員長 大松あきら殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。

1 調査議案
第百五十七号議案 若潮橋旧橋撤去工事(その二)及び新橋下部工事(その一)請負契約
第百五十八号議案 善福寺川調節池工事(その二)請負契約
2 提出期限 平成二十五年六月五日(水曜日)

○大松委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局及び環境局関係の付託議案の審査、建設局関係の契約議案の調査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより建設局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百五十七号議案及び第百五十八号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○小宮委員 契約案件であります善福寺川調節池工事(その二)についてお尋ねいたします。
 善福寺川では、平成十七年の九月、一時間に最大一一二ミリという記録的な集中豪雨によりまして、杉並区内の二千三百を超える世帯が床上床下浸水するという大変甚大な被害がありました。
 東京都では、この水害を受けて、環七通りから上流約一キロメートルについて、河川激甚災害対策特別緊急事業、いわゆる激特事業などにより護岸整備を実施して、平成二十四年度末に完了いたしました。これによって、この区間の治水安全度が大幅に向上したと承知しております。しかし、激特区間の上流域には未整備区間が残っており、この流域の水害への備えというのは、いまだ十分とはいえません。
 激特区間の上流域に設置をされる今回の契約案件の善福寺川調節池については、平成二十四年度の搬入路などの準備工事に引き続き、いよいよ調節池の本体工事に着手をするということで、さらなる安全性の向上に向けた着実な取り組みを期待しております。
 そこで、改めて、この善福寺川調節池の概要とその整備効果について伺います。

○邊見河川部長 この調節池は、善福寺川流域において、一時間五〇ミリの降雨に対応し、水害の早期軽減を図ることを目的とした施設でありまして、都立善福寺川緑地内の広場の地下を活用して設置するものでございます。深さ二十七メートル、外径六十メートルの地下式の調節池で、貯留量は三万五千立方メートルとなってございます。
 この調節池の設置によりまして、下流の未整備区間における治水安全度が高まるとともに、調節池よりさらに上流に向けても河道整備の新規着手が可能となります。

○小宮委員 この善福寺川調節池が、調節池より下流の治水安全度を高めながら、さらに、調節池上流の護岸整備に早期に着手可能となるということ、善福寺川流域の広域的な治水を考えると、大変大きな効果をもたらす、そういう施設であるということがわかりました。
 ところで、善福寺川には、道路の下にシールドトンネルで設置した環七地下調節池のほか、今回の補正予算で取水堰の改良工事を計上している、野球場と兼ねた和田堀第六号調節池など、その設置箇所に応じて調節池を整備してきています。
 そこで、今回の善福寺川調節池設置に当たっての工夫や特徴、今後の取り組みをあわせて伺います。

○邊見河川部長 この調節池の設置に当たっての工夫、特徴としては、既に開園している都立公園内に設置するものであることから、公園への影響を極力少なくし、限られた空間の中で貯留量を確保するため地下式としたこと、広場の形状や樹木の配置を考慮して、構造的に安定した円形とすることで構造物をスリムにするなどしたこと、また、五日市街道からの工事用搬入路を確保するなど、公園利用者や周辺への影響を極力少なくしたことなどでございます。
 今後は、調節池本体の工事を安全、着実に進めるとともに、排水ポンプなど機械、電気設備等の整備を進め、調節池上部を公園に復旧してまいります。
 取水開始は平成二十七年度末を予定しており、この事業によりまして治水安全度の早期向上を図ってまいります。

○小宮委員 調節池の整備に当たっては、緑が豊かで都民の憩いの場である善福寺川緑地への影響を考慮されるなど、さまざまな工夫をされているということがわかりました。
 搬入路の工事に当たっては、地域住民への説明もきめ細やかになされているという評価を、私も近隣の町会長さんから伺っているところです。
 また、この事業は、そこに暮らす方だけでなく、この緑地で毎朝ラジオ体操会などに励まれている、そういう皆さんからも大変関心の高い事業であります。
 引き続き、地域の皆さんのご理解を得つつ、ぜひこの調節池の早期完成を図っていただいて善福寺川の治水安全度を高める、そうした取り組みをしっかりと進めていただきたいと申し上げて、質問を終わります。

○大松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大松委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百四十五号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、建設局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○こいそ(明)委員 それでは、今回の補正予算案に関連をいたしまして、稲城市内の歩道整備について伺いたいと思います。
 私は、平成九年に東京都議会議員に当選させていただきまして以来、市内の都道整備、当時の状況を振り返りますと、車道もそうでありますけども、特に歩道が極めて狭隘というか、ないところもあったんですね。例えば、ランド線、それから都道鶴川街道、主要三路線の川崎街道、このあたりを見ても、白線が引いてある。ナシ畑がこの近くにあるわけでありますけども、白線が引いてあって、さらには、ほとんど歩道幅がない。そこにさらに電柱が立っておりますから、自転車で迂回しますね。だって、こっち側はもうナシ畑で、どおんと下に落ちてしまいますから、迂回しなきゃいけない。そうすると、どおんとはねられてしまいますね。慢性渋滞。そして、歩道はほとんどない。なおかつ、この歩道はガードレールがある。そこを歩いていても、U字溝のふたですよ。ガタガタガタガタ、つまずいてしまう。車いすが走れるまちをということでありましたけども、まあ、本当にそういう状況でありました。
 その中でお聞きしたいのでありますけども、私も、この歩道整備は何としてでも、これは都の街路事業としても極めて重要だと思っておる一人でありますけども、そこで、都道における歩道整備は、今までどのようにこの市内の中で進められてきたか、お願いしたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 歩道は、歩行者の安全確保はもとより、植栽等による良好な都市景観の形成、ライフラインの収容空間の確保など多様な機能を有しておりまして、とりわけ歩行者の安全を確保する上で、その整備を推進することは大変重要でございます。
 歩道の整備に当たりましては、自動車交通量や歩行者交通量、学校、病院など公共施設の立地状況等を総合的に勘案して整備箇所の選定を行いまして、車いすがすれ違うことができる幅員二メーター以上の歩道整備を計画的に進めております。
 あわせて、都市計画道路などの整備に当たりましても、幅員二メーター以上の歩道空間を確保しております。

○こいそ(明)委員 先ほども申し上げさせていただきましたけども、平成九年当時の話にちょっと触れさせていただきました。当時、稲城市は、まちづくり、都市基盤整備がまだ道半ばであったという感がいたしましたが、その中でも、とりわけこの三路線、いわゆる市内における都道の三路線、ここの渋滞が激しかったわけでありますけれども、さらに、激しいところにおいて歩道がほとんど整備されていなかった状況があるんですね。
 そういう中で、今お話をいただきましたけども、市内の都道における平成九年当時と現在の幅員二メートル以上の歩道整備状況についてお願いしたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 稲城市内の都道における幅員二メーター以上の歩道整備状況につきましては、平成九年度において、道路管理延長十六キロメートルに対しまして、歩道整備延長は五・四キロメートルでございまして、整備率は三三%でございます。
 また、平成二十四年度末現在におきましては、道路管理延長二十三キロメートルに対しまして、歩道の整備延長は十九・一キロメートルでございまして、その整備率は八三%でございます。
 平成九年度からの十六年間で、読売ランド前停車場線、通称ランド線でございますが、この歩道整備事業や鶴川街道などの道路整備により、歩道整備延長は約三・五倍となっておりまして、着実に歩道整備を進めてまいりました。

○こいそ(明)委員 ただいまご答弁もございましたように、平成九年当初から見ると、稲城市内の歩道整備延長が、三・五倍と非常に高い伸びになっております。これは本当にご努力をしていただいた結果だというふうに思っております。
 また、今回、補正予算案に計上されている都道鶴川街道の稲城市東長沼地区において、現在、歩道整備が実施されているわけでありますけども、そこで、本事業の進捗状況と平成二十五年度の取り組みについて伺いたいと思います。
 それともう一点、都道の鶴川街道の百村区間というのがあるんですね。百村地区というのがあるんです。ここのところがまだまだ、非常に交通渋滞が激しいんですけども、歩道が、はっきりいってない状態に等しいですね、あそこ。
 ですから、このような大変ご努力をしていただいて高い伸びに、整備率が上がってきておりますので、この区間も歩道がぜひ整備されるようにお願いしたいと思います。あわせてお伺いしたいと思います。

○加藤道路保全担当部長 稲城市の東長沼地区の歩道整備事業につきましては、稲城福祉センター入り口交差点から稲城市役所西交差点において、延長約二百二十メートルの北側区間の歩道を、現状一・五メートルから四・五メートルに拡幅するものでございます。この整備によりまして、既に整備されています交差点前後の歩道と連続させ、安全で快適な歩行空間を確保することができます。
 本事業は平成十八年度に事業着手し、平成二十四年度までにすべての用地取得を完了させております。平成二十五年度は、全区間の歩道設置工事を行いまして、年度末までに事業を完了させる予定でございます。
 引き続き、地元の理解と協力を得ながら、早期の完了に向けて取り組んでまいります。
 また、先ほど先生がお話しされました百村区間に関しましても、今後の整備状況等を勘案しながら、今後検討してまいりたいと思っております。

○こいそ(明)委員 平成二十五年度に東長沼地区の歩道整備が完了することは本当に喜ばしいといいますか、ありがたいことだというふうに思っております。
 しかし、先ほどから申し上げておりますように、稲城市内における都道の歩道、高い整備水準にありますけど、まだまだ歩道そのものがないというところもあるわけであります。そして、先ほど申し上げましたように、非常に狭い、U字溝のふたかけ状態の中で通行している交通状況の話、それが通学路なんですね。
 ですから、そういう現状もございますので、幅員が極めて狭い都道の中における、さらなる歩道整備というのはなかなか大変だと思いますけども、今、ご検討いただくということでございますので、ぜひ今後、よろしくお願いしたいと思います。
 安全で快適な歩行空間の整備をぜひ今後も推進していただきますように、そして、今までも取り組んでいただきましたことにも心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

○かち委員 私からも、第百四十五号議案、補正予算建設局関係について質問します。
 今回、国の地域の元気臨時交付金の活用として、建設局関係では六十二億四千五百万円が計上されています。その内訳として、交通安全施設費に一億円、街路整備に五十億三千二百万円が充てられていますが、そこで何点かお聞きします。
 ただいまも、道路整備における交通安全対策、歩道の整備とかバリアフリー、そして交差点改良、こういうものが非常に重要だということがいわれましたけれど、道路橋梁費の中で、交通安全施設費一億円を充てて四カ所の事業が掲載されていますが、その理由は何でしょうか。
 また、今年度の交差点改良と歩道整備のそれぞれの箇所数と予算はどのようになっているのかお聞きします。

○加藤道路保全担当部長 平成二十五年度補正予算案として計上している歩道整備や交差点改良など四案件につきましては、平成二十四年度に実施に至らなかった工事を着実かつ計画的に事業を推進するため、平成二十五年度に予定している工事とあわせて実施するものでございます。
 また、今年度の当初予算額につきましては、歩道整備では、歩道のバリアフリー化を含めまして七十カ所、約六十八億円、交差点改良では、第二次交差点すいすいプラン等五十九カ所、約五十二億円となっております。

○かち委員 ただいまのご説明で、平成二十四年度に計画をしていたけれど実施に至らなかった件について掲載したということですけれども、至らなかった理由は何なのでしょうか。

○加藤道路保全担当部長 理由でございますが、先ほども申しましたとおり、至らなかった理由としましては、実際に契約行為が調わなかったといった内容でもございます。
 しかし、このようなことから、私どもは、道路の工事に当たりましては、交通管理者、水道あるいはライフライン等事業者、そして地元区市町村の関係機関と綿密な協議を行うとともに、地元の理解と協力を得ながら、実施に必要な予算確保を経て、着実かつ計画的に実施しているわけでございます。
 このようなことから、今回改めて、事業を推進するために補正予算として計上したわけでございます。

○かち委員 交通安全対策などこそ、もっと率先して前倒しで取り組んでいくべきものと思っています。これは前倒しというよりも、今回の件は、昨年度の計画が契約不調によって実施されなかった分であるということですね。四カ所、一億円程度ですから、一カ所二千万から三千万円程度の工事が契約不調になるということは、それだけ予定価格が低過ぎたということではないでしょうか。中小の建設業者が直接参入できるという、こういう事業こそ、実態に見合った予定価格の設定にすべきだということを申し上げておきたいと思います。
 道路橋梁費五十二億三千二百万円のうち、五十億を環状二号線の築地市場内の用地費の一部に前倒しで充てるとのことですが、臨海地域の環状二号線の工事の進捗状況はどのようになっていますか。

○佐野道路建設部長 環状第二号線は、交通の円滑化や地域の安全性の向上に加え、都市再生の拠点を支え、東京の魅力づくりや国際競争力の強化を図る上でも極めて重要な骨格幹線道路でございます。
 本路線の整備によりまして、新たなまちづくりに伴い発生する交通需要に対応するとともに、水域に囲まれた臨海部の晴海、勝どき地区などの避難経路が多重化され、防災性の向上が図られます。
 さらに、都市再生を強力に推進し、アジアヘッドクオーター特区の形成に必要不可欠でございます。
 現在、豊洲から虎ノ門までの約五キロメートルの区間で事業中でございまして、築地地区を含む全線で工事に着手してございます。
 今後とも、地元の理解と協力を得ながら、環状第二号線の平成二十七年度開通を目指して全力で整備を進めてまいります。

○かち委員 本路線は、築地市場内を貫通する予定になっていますが、その必要面積と経費の概算はどのぐらいになるのであって、資金繰りはどのような計画になっているのかお聞きします。

○佐藤用地部長 環状第二号線の整備に必要な築地市場内の土地取得面積は約一万六千七百平方メートルでありまして、その価格は概算で約三百億円でございます。
 本件につきましては、東京都公有財産規則に基づき、中央卸売市場から建設局へ有償で土地の所管がえを行うものでありまして、一般会計から特別会計である中央卸売市場会計へ、平成二十四年度から分割して支払うこととしております。

○かち委員 市場内の必要用地は一万六千七百平方メートル、三百億円の費用は、二十四年度から二十七年度までの分割支払い計画になっているということですけれど、しかも、同じ都の財源の中で一般会計から特別会計に移すだけのことですよね。それを前倒しで五十億円を市場会計に繰り入れるということですが、これが、地域の活性化と雇用を生み出すための今回の臨時交付金の活用によってどのような効果を生み出すのかということです。
 どういう位置づけのもとに、今回、環状二号線の市場内用地購入費用に前倒しで充てたのかお聞きします。

○東総務部長 今回、地域経済活性化・雇用創出臨時交付金、いわゆる地域の元気臨時交付金でございますが、これは地方の資金調達に配慮し、経済対策の迅速かつ円滑な実施ができるよう、今回限りの特別の措置として創設された新たな交付金でありまして、その補助率は一〇〇%でございます。
 今回の築地市場の事業用地取得費は、先ほどもお話ししましたように、来年度支払い予定があるのですが、それを前倒しして中央卸売市場会計へ支出するものでありまして、通常であれば都の単独費で実施すべきところであります。しかしながら、今回限りの特別の措置として国から一〇〇%の交付金を導入することができまして、一般財源を充当しないことにより都の財政負担を軽減することが可能となりまして、結果、都民への負担軽減に寄与するものと考えております。
 建設局では、その交付金を活用しまして、本件も含めまして、歩道整備、防潮堤の耐震、耐水対策あるいは公園の防災機能向上など、道路、河川、公園の都市基盤施設の整備推進を図るため、今回、補正予算を編成したものでございます。

○かち委員 今回の補正予算の中でも最も大きな比率を占めるのが、この環状二号線への五十億の取り扱いですよね。環状二号線というのは、築地市場を豊洲に移転することを前提に進められている工事であって、しかも、現状では、築地市場は今なお営業中です。にもかかわらず、桟橋の一部を撤去移動し、橋脚の取りつけ工事が行われているものであり、我が党は以前から反対をしているものであります。
 今回、国の臨時交付金の五十億の活用の仕方についても、地域の活性化、雇用創出につながるものとは思えません。むしろ、交通安全対策など都民生活に密着した形で雇用創出にも寄与するように使うべきだと考えます。
 こういうところにこそ前倒しで使うべきだということで、今回、百四十五号議案については反対であることを申し述べ、質問を終わります。

○大松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○大松委員長 ところで、昨年度から今年度にかけまして、私を初め当委員会の所属委員の皆様方が出席をされました道路開通などの完成を記念する式典が多数ございました。
 例えば、多くの地元の皆様方が歩き初めを行ったことで大変印象深く残っております府中清瀬線や、圏央道にアクセスする新滝山街道の全線開通、箱根駅伝で有名な踏切を除却した京急蒲田駅付近の連続立体交差事業などがございました。
 いずれも、実に長い年月をかけてつくり上げられたものであり、東京都技監を初め、建設局のご努力に深く感謝申し上げます。
 また、今後に目を転じますと、木密地域における特定整備路線の整備、新たな整備水準に基づく中小河川の整備、東部低地帯における耐震、耐水対策、防災公園の整備など、まだまだやるべきことが山積しております。
 そこで、長年にわたりまして都市基盤整備の現場に携わってこられました都技監から、これまでの成果や今後の都市基盤整備に当たっての思い、見解をお伺いしたいと思います。

○村尾東京都技監 まず、発言の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。
 建設局はこれまでも、都議会、とりわけ環境・建設委員会の皆様のご支援をいただき、東京の都市基盤整備を推進してまいりました。昨年秋からに限りましても、道路、河川、公園の各事業で成果が着々と上がっております。
 具体的には、新滝山街道の全線開通による圏央道アクセス道路六路線二十五キロの完了や、道路、河川、公園の三事業を連携させた調布保谷線の開通、東伏見公園の開園並びに石神井川の改修の式典をとり行うことができました。さらには、京王線を初めとした三路線、五十五カ所の踏切を除却いたしました。また、全国都市緑化フェアを成功裏のもと開催することもできました。
 こうした成果を多くの都民の方々に喜んでいただき、職員一同、都市基盤整備に携わる、この上のない喜びを感じたところでございます。
 都市基盤整備には、多くの年月を要します。また、その効果があらわれるまでも同様でございます。しかし、職員一人一人が真剣に現場で具体的な測量や設計、地元調整に奔走し、用地を確保して工事を進めていく努力は、確実に未来に向け、成果として結実してまいります。
 加えて、建設局では、完成した施設の日々の点検、補修業務や橋梁の長寿命化など着実に推進することで、都民生活や都市活動を支える都市基盤施設の安全を守るため、二十四時間三百六十五日、局一丸となって当たっております。
 都議会の皆様とともに整備を進め、入念に維持管理された都市基盤は、未来の孫子にも利用され、より活力ある安全で安心な魅力あふれる都市東京の礎になっていくことと確信しております。
 その意味で、木密や中小河川、さらには堤防、水門について、将来に向けた新たな水準の計画を委員会の皆様と議会の皆様と打ち出せたことは、東京の将来のための大きな第一歩と考えております。
 我々世代一人一人が志を持って都市基盤整備を進めることで、これからも国際競争力を高め、都民の安心・安全と潤いを提供する良質なストックを建設し、次世代に確実に引き継いでまいります。
 都議会の皆様方からいただきましたご厚情に改めて御礼を申し上げますとともに、東京の都市基盤整備への引き続きのご支援、ご協力を心からお願い申し上げまして、決意の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

○大松委員長 まことにありがとうございました。
 以上で建設局関係を終わります。

○大松委員長 これより環境局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百四十五号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、環境局所管分及び第百五十四号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○大松委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百四十五号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分及び第百五十四号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 初めに、第百四十五号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大松委員長 起立多数と認めます。よって、第百四十五号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分は、原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百五十四号議案を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認めます。よって、第百五十四号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○大松委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大松委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、大野環境局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○大野環境局長 発言のお許しをいただき、両局を代表して御礼のごあいさつを申し上げます。
 今定例会に提案いたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。大松委員長を初め各委員の皆様方には、一方ならぬご指導を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
 また、今定例会においてちょうだいいたしました多くの貴重なご意見、ご提言につきましては、今後の施策などに十分反映させてまいります。
 今後とも、両局に対して、より一層のご指導、ご教示を賜りますようお願い申し上げます。
 以上、甚だ簡単でございますが、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○大松委員長 発言は終わりました。
 この際、私からもごあいさつを申し上げたいと思います。
 昨年十月、このメンバーでスタートいたしました環境・建設委員会でございましたが、委員長という大役を仰せつかり、委員会の円滑な運営に努めてまいりました。
 この間、小宮副委員長、中谷副委員長を初め理事、委員の皆様方には、委員会運営に多大なるご協力をいただき、心より感謝申し上げます。
 これからそれぞれの選挙ということになるわけでございますが、ご出馬される皆様方のご健闘を心からお祈り申し上げたいと思います。
 改めまして、委員の皆様方、そして環境局、建設局の理事者の皆様方、大変にお世話になりました。心から御礼申し上げ、私のあいさつといたします。まことにありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十七分散会

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