環境・建設委員会速記録第二号

平成二十五年三月四日(月曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長大松あきら君
副委員長小宮あんり君
副委員長中谷 祐二君
理事高橋かずみ君
理事林田  武君
理事大塚たかあき君
大場やすのぶ君
西沢けいた君
柳ヶ瀬裕文君
かち佳代子君
松下 玲子君
小磯 善彦君
こいそ 明君
馬場 裕子君

欠席委員 なし

出席説明員
環境局局長大野 輝之君
次長紺野 秀之君
環境政策部長吉村 憲彦君
環境政策担当部長松下 明男君
都市エネルギー推進担当部長久原 京子君
都市地球環境部長山本  明君
環境都市づくり担当部長谷上  裕君
環境改善部長中村  豊君
環境改善技術担当部長島田 光正君
自動車公害対策部長山内 和久君
自然環境部長高橋 宏樹君
緑施策推進担当部長臼井 郁夫君
廃棄物対策部長木村 尊彦君
調整担当部長スーパーエコタウン担当部長兼務山根 修一君
建設局東京都技監建設局長兼務村尾 公一君
次長野口 宏幸君
道路監横溝 良一君
総務部長東  了一君
用地部長佐藤  敦君
道路管理部長今村 保雄君
道路建設部長佐野 克彦君
三環状道路整備推進部長長谷川金二君
公園緑地部長町田  誠君
河川部長邊見 隆士君
企画担当部長中島 高志君
総合調整担当部長今村 篤夫君
道路保全担当部長加藤 昌宏君
道路計画担当部長野崎 誠貴君
公園管理担当部長滝澤  達君
緑化推進担当部長五十嵐政郎君

本日の会議に付した事件
環境局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十六号議案 平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 環境局所管分
建設局関係
契約議案の調査
・第百二十五号議案 環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事(二十四 一―環二築地)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百三十号議案 土地の買入れについて
・第百三十二号議案 平成二十四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
・第百三十六号議案 平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費 建設局所管分
付託議案の審査(決定)
・第百三十号議案 土地の買入れについて
・第百三十二号議案 平成二十四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
・第百三十六号議案 平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費 環境・建設委員会所管分

○大松委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。
平成二十五年二月二十八日
東京都議会議長 中村 明彦
環境・建設委員長 大松あきら殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。

1 調査議案
 第百二十五号議案 環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事(二十四 一―環二築地)請負契約
2 提出期限 平成二十五年三月五日(火曜日)

○大松委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の中途議決に係る付託議案の審査並びに建設局関係の契約議案の調査を行います。
 これより環境局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百三十六号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、環境局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○大松委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百二十五号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○東総務部長 去る二月十五日の当委員会におきまして、契約案に関して要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。この資料は、環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事(二十四 一―環二築地)請負契約における入札経過でございます。
 本契約における件名、落札者、落札金額、開札日、入札経過をあらわしたものでございます。
 以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大松委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○馬場委員 それでは、契約案件、環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事についてお伺いをしてまいります。
 まず、当委員会に提出されました説明資料では、この契約金額から拝察すると低入札案件でありますが、落札者とされたというふうに読みとれます。この説明資料では、工事場所、契約の相手、契約金額、工期、契約方法、あと工事概要として述べられているだけですが、この件は、そういう意味では低入札案件であるというふうに思われますので、まず、この入札に関する手続について、もう少し詳しくその経過を教えていただきたいと思います。

○東総務部長 本契約案件については、平成二十四年十月十九日に東京都公報により公告いたしまして、公表を開始いたしました。
 同年十一月八日には、財務局が設置する一般競争入札参加資格確認委員会を開催いたしまして、希望業者の資格を確認しました。
 同年十二月七日に、その上で入札を執行いたしました。
 その後、本件は、予定価格が四億円以上を対象とする低入札価格調査制度案件でございまして、調査基準価格を設定しており、調査対象となった者に対し調査を実施いたしました。
 平成二十五年一月九日には、本契約案件の第二順位者である契約者について、財務局が設置する低入札価格審査委員会に付議し、契約の内容に適合した履行がなされると確認できましたので、落札者となったものでございます。

○馬場委員 本日、資料として提出をいただきましたものには、入札者の氏名、入札金額等が書かれております。本件の入札経過、今伺いましたことも含めて、最低入札額二十四億六百万円で入札されたJFEエンジニアリング株式会社は、低入札特別重点調査の対象となり、落札できません。落札者としないということになりました。
 しかし、その第二番目の株式会社IHIインフラシステム、ここは七十万円高く入札をした。この入札者、予定価格の七〇・八四%というふうになっております。これで仮契約がされているということで、本日、契約議案として提案されておりますが、この落札額では、この業者も低入札調査対象というふうに考えます。この調査の経過を教えてください。

○東総務部長 本件は、東京都契約事務規則に基づく低入札価格調査制度の対象となる案件でございまして、調査基準価格を設定しております。
 入札におきましては、この価格を下回っていたため、落札の決定を保留いたしまして、まず、第一順位のJFEエンジニアリング株式会社、次に、第二順位の株式会社IHIインフラシステムについて、当該契約内容に適合した履行がなされるかどうか否かについて調査を実施いたしました。
 調査に当たりましては、低入札価格調査制度に係る調査マニュアルに基づきまして、直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費等の四項目の適用基準について、調査資料に基づいて調査を実施いたしました。
 第一順位の特別重点調査対象となったJFEエンジニアリング株式会社については、四項目のうち一般管理費ですが、本社総務部門の人件費、広告費、光熱水費などの一般管理費の項目が、入札金額に対して五%という規定を下回っていたものですから、落札者としなかったものです。
 次に、第二順位の株式会社IHIインフラシステムについては、提出された資料に基づきまして、低価格で入札した理由、積算内訳及び施工体制等について、ヒアリング等による調査を行い、東京都契約事務規則に基づく財務局が設置する低入札価格審査委員会で審査した結果、契約内容に適合した履行がなされると確認できましたので、落札者と決定したものでございます。

○馬場委員 第一番目の入札者は落札者とならない、つまり適用基準に合わなかった。今回落札者となった株式会社IHIインフラシステムさんについては、七十万しか違わない状況の中で、この適用基準をどういうふうにクリアしたのかということが、私にはちょっと理解ができません。
 まず、低入札価格審査委員会というところに審査にかけたということですが、その前に、建設局さんとすると、この入札者が妥当というふうに判断されて審査に送られたということなのかどうかの確認を一点させていただきたいと思います。
 なぜなら、都市基盤を整備する公共事業、公共工事は安全性重視ということで、低入札での落札による工事不良を防ぐことを目的として、この低入札価格調査制度というのが導入されたというふうに私は思っています。このことは、その条件、低入札で落札をするというハードルが高いというふうに思っております。
 そういうことから考えますと、どういう観点でこの調査がなされて落札者として認められたのか。
 また、この落札者は、インターネットでちょっと見せていただきましたが、大阪の業者です。都での実績はあるのでしょうか。また、あれば、その実績工事の落札率、施工状況はどんな状況にあるのかお伺いいたします。(こいそ委員「そもそもの予定価格をどう積算したかなんだよ」と呼ぶ)

○東総務部長 低入札価格調査は、工事の適正な履行及び工事品質の確保などの観点から行っているものでございます。先ほどご説明しましたように、直接工事費以下、四項目の適用基準に該当している者の中から、調査では、仕様及び数量の確認、技術者の配置、雇用関係、あるいは施工体制や安全対策、労務関係等、多方面から入札者の履行能力を確認しております。
 落札者の積算金額につきましては、けた及び鋼製橋脚の製作工におきまして、自社工場保有の専用機械設備を使用することで作業の効率化を図ることや、鋼材費においてグループ全体での集中購買を行う等、コスト低減の結果であることを確認しております。
 こうした調査結果をもとにしまして、財務局が設置する低入札価格審査委員会において審査され、当該入札価格で適正な履行が可能と判断され、落札者となったものであります。
 落札者でございます株式会社IHIインフラシステムにつきましては、東京支店がございまして、平成二十三年度には二件の契約実績がございまして、そのうち一件につきましては、国分寺陸橋(仮称)鋼けた製作・架設工事がございます。施工の状況につきましては、現在、平成二十六年三月七日完了に向け、施工計画どおりに進捗しておりまして、施工上の問題はございません。

○馬場委員 この会社の、今お話しいただいた、この工事より前に受注されているのが二件あって、そのうち一件の国分寺陸橋は、予定価格九億三千万、契約金額は六億六千万、やはり落札率は七一%という同じような状況にあります。やはりこれも低入札案件だというふうに思います。このときにどういうふうな調査があったかということも、申しわけありません、私、ここの委員でなかったのでわからないのですが、問題なしというふうにおっしゃられましたが、工期は二十六年三月であり、今回の工期、二十六年十一月もあわせて、まだ先に工事が残っている状況だというふうに思います。
 今後、今の政治の状況や経済の状況の中で、材料や工賃が高くなるのではないかというふうにも予想されておりますし、工賃も、それから人も足りなくなるのではというふうな、被災地との関係でも話があります。
 この本契約案件において、予定価格の七〇・八四%、十億四千万円も低い価格での事業実施がどのようにできるのか、工期の延伸が発生しないのか危惧をされるところです。実施に向け、どのように取り組むご覚悟であるのか、伺いたいと思います。

○佐野道路建設部長 本契約案件につきましては、低入札価格調査制度に基づきまして、契約予定者から提出された調査票及び確認資料によりまして、積算内容、施工体制、工程管理、品質管理、安全管理などにつきましてヒアリングを行い、問題がないことを確認しております。
 また、工事の実施に当たりましても、同制度に基づき、現場における監督体制を強化し、工程管理、品質管理、安全管理などにつきまして、厳格に現場管理を行ってまいります。
 資材価格の変動につきましては、工事請負契約書におきまして、特別な要因により、工期内に主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動が生じ、契約金額が不適当となったときは、契約金額の変更を請求できると規定されております。
 今後とも、公共工事の品質確保に努めてまいります。

○馬場委員 最後に、意見を申し上げさせていただきます。
 この資料によれば、入札者十五名のうち十一名が七〇%台、三名が八〇%台、最後の一名が一〇〇%で入札をされています。専用機械等の使用、安く材料が手に入るということですが、七〇%台で並んでいる十一者、ここが全部そういう状況なのかどうかということも、これは想像でしかないのですが、とにかくどういう状況でこういうことが可能なのかと。また逆に、こいそ委員さんの言葉じゃないですが、そもそも予定価格の考え方がおかしいのか。七〇%台で入札が可能であるという状況を私はどう考えたらいいのか、実は理解に苦しむような状況です。このような状況、落札額、私どもに提出をいただきました契約金額のみの資料をもってして、この契約が大丈夫なのかどうか、妥当なのかどうかというのを判断するというのは、私は大変難しい状況だと申し上げざるを得ないと思います。
 であるなら、判断が難しい、つまり低入札での落札というような案件につきましては、この議案を提出されるときに、私どもに資料として、低入札価格審査委員会での審査はどうであったのか、その結論、落札者を決定する理由はどうであったのかということを付して提案されるべきだというふうに考えております。そのことを強く求めまして、私の質問を終わります。
 以上です。

○高橋委員 私から、第百二十五号議案、契約案件、環二勝どき高架橋鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事についてお尋ねいたします。
 東京の最大の弱点である交通渋滞解消はもとより、都民が最も求めている防災性の向上やまちづくりの推進などのためにも道路整備は不可欠だと思います。さきの代表質問でも、我が党として、幹線道路ネットワークを形成し、防災の強化にも資する幹線道路の整備推進を要望しております。
 現在事業中の環状第二号線は、区部の重要な骨格幹線道路であり、臨海部と都心部を結ぶ新たなルートとして早期整備が必要であると考えております。このたび、環状第二号線整備について契約案件が付議されていることから、工事内容を含め質問いたします。
 まず、改めて環状第二号線の整備の必要性についてお伺いいたします。

○佐野道路建設部長 環状第二号線は、江東区有明を起点とし、中央区、港区などを経て、千代田区神田佐久間町を終点とする全長約十四キロメートルの骨格幹線道路でございます。
 本路線のうち、現在未整備となっている豊洲から虎ノ門までの区間におきまして事業中でございます。
 本区間の整備は、臨海部と都心部の連絡を強化し、地域交通の円滑化や防災性の向上を図る上で極めて重要でございます。とりわけ臨海部の有明北地区や晴海、勝どき地区などは水域に囲まれておりまして、都心方向へ抜ける主要な道路は晴海通りのみとなってございます。
 このため、地域の安心・安全を高めるためにも、晴海通りにつきましては、勝鬨橋の長寿命化対策により既存ストックの一層の充実を図るとともに、環状二号線の整備を進めることで、早急に避難経路の多重化を図っていくことが重要でございます。
 また、これらの地区では、住宅とオフィスなどの複合大規模開発等、新たなまちづくりが急速に進められ、交通量のさらなる発生集中が予測されており、環状二号線の受け持つ交通量は一日約六万台となってございます。
 このように、環状二号線は、水域に囲まれた臨海部における避難経路の多重化とともに、新たなまちづくりにより発生する交通需要に対応するためにも早期整備が必要でございます。

○高橋委員 環状第二号線の整備は、地域の安全・安心を高め、新たな開発に伴い発生する交通需要に対応するためにも、非常に必要性が高いことを確認いたしました。
 次に、現在事業中の豊洲から虎ノ門までの区間の進捗状況と、今回の提案工事の概要について伺います。

○佐野道路建設部長 現在事業中の豊洲から虎ノ門までの区間につきましては、ほぼ全線で工事に着手しております。
 このうち、都心部の汐留から虎ノ門までの区間では、区画整理事業や再開発事業と一体的に工事を行っております。
 また、臨海部の豊洲から汐留までの区間では、隅田川及び朝潮運河にかかる橋梁工事及び勝どき地区の高架橋の下部工事、地下トンネル工事を行っております。
 契約案件の環二勝どき高架橋鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事は、橋梁の主構造である鋼けた及び鋼製橋脚を工場で製作し、現地に架設するものでございます。
 勝どき高架橋は、橋長約五百三十メートルであり、交通の円滑化を図るため、清澄通りとの立体交差や、朝潮運河及び隅田川にかかる橋梁の高さに合わせ、本線部を高架形式としてございます。
 また、地域の利便性のため、沿道から本線へアクセスする側道の一部もあわせて施工するものでございます。

○高橋委員 現在事業中の豊洲から虎ノ門までの区間は、ほぼ全線で工事が進められているといった答弁がありました。今後も着実に整備を進めていく必要があると考えます。
 そこで、現在事業中区間の今後の取り組みについて伺います。

○佐野道路建設部長 現在事業中区間のうち、新橋から虎ノ門までの約九百二十メートルにつきましては、本線トンネルの設備工事などを進め、平成二十五年度末の交通開放を目指します。引き続き、地元の理解と協力を得ながら、環状二号線の平成二十七年度開通を目指して全力で整備を進めてまいります。
 今後とも、地域の発展に寄与し、都民の生命や財産を守る命の道としての道路整備を積極的に推進してまいります。

○高橋委員 東京都内の都市計画道路の整備率は、いまだ約六〇%と低い水準であります。私の地元の練馬区内も約四八%と低く、幹線道路である放射第三五号線なども早期整備が望まれており、さきの平成二十四年第二回定例会と第三回定例会において整備促進を要望いたしました。
 東京の道路整備は、交通渋滞の解消はもとより、地域の防災性の向上を図るためにも必要であります。引き続き、幹線道路ネットワークの整備を推進していくことを強く要望して、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○かち委員 私からも、第百二十五号議案、環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事請負契約について質問をいたします。
 きょうは質問をいたしませんけれど、先ほど、低入札価格制度のことについての質疑がありました。私もこの委員会で繰り返し質疑をしてきたところでございますけれど、結局、低価格入札の都の仕組み自身が、末端の二次、三次、四次の下請の工賃まで的確に支払いができているかどうかをチェックするシステムがないということなんですね。一次下請までにとどまっているということであります。
 そして、今のような円安の中で物価がどんどん上がってくる、あるいは来年には消費税が上がるというような状況の中で、一番調整されやすいのが、やっぱり人件費、工賃だというふうに思うんです。そういうところをきちんと確保する仕組みづくりがどうしても必要だということで、その改善策をまた強く求めておきます。
 本契約案件は、環状二号線の臨海地域を結ぶ道路橋梁部分のうち、今回は、中央区勝どき五、六丁目の高架道路五百二十四メートルの工事契約であります。本線は、都心と臨海地域を結ぶ骨格幹線道路と位置づけられ、沿道の都市再開発や都市再生を促進し、推進してきました。
 さて、本線は、虎ノ門―新橋間を地下で、汐留から地上に上がり、築地市場内を貫通して隅田川を橋で渡り、今回の勝どき地域を高架で通り、さらに朝潮運河を橋で渡り、晴海を地上で走って、この部分は都市整備局ですけれど、その先に既に完成している豊洲大橋までが建設局の新規増設工事であります。
 この臨海地域における建設局関係の道路橋梁の延長と総事業費は幾らになるのでしょうか。

○佐野道路建設部長 環状第二号線は、江東区有明を起点とし、千代田区神田佐久間町を終点とする全長約十四キロメートルの骨格幹線道路でございます。現在、未整備となっている豊洲から虎ノ門までの区間について事業中でございます。
 事業中区間のうち臨海部につきましては、晴海から汐留までの区間と豊洲大橋を建設局で所管しておりまして、その事業延長は合計約二・四キロメートル、事業費は約一千三百億円でございます。
 本区間の整備は、臨海部と都心部の連絡を強化し、地域交通の円滑化や避難経路の多重化による防災性の向上を図る上で極めて重要でございます。

○かち委員 延長二・四キロメートル、事業費は約千三百億円とのことですが、現在工事中の虎ノ門―豊洲間は全長四・八キロメートルであり、そのうち建設局所管分は約三・六キロメートルです。事業費は約千七百九十億円とも聞いております。多額の財源を必要とするものです。
 先日、現地を視察させていただきましたが、四方を海に囲まれている埋立地域の中に、都市再生緊急整備地域とも位置づけられ、再開発が進められてきた結果、巨大なマンションが林立するという状況に改めて驚きを感じました。
 今回の事業区間は、幅三十から四十メートルの道路が、隣接するマンションの三階、四階部分のわきを通ることになります。本線の四車線と側道の二車線で六車線の幹線道路になるわけですが、なぜ高架でなければならないのかといいますと、それは清澄道路との交差を避け、立体化するためだと思います。そのために二車線の側道が必要になるわけです。また、地上部分の歩道から橋を渡ろうとしたら、八メートルの落差があるため、階段とスロープとのことですが、人には優しくなく、車中心の道路といわざるを得ません。
 先ほどの質疑で、本道路完成によって、発生交通量は六万台と予測されているようですけれど、車線がふえれば車を呼び込みます。このような大型道路により、日量六万台の車の走行は、住宅地への騒音や大気汚染の影響を免れないということです。
 そこで、一昨年十二月の議会でも、隅田川橋梁の築地市場の岸壁への取りつけ工事の契約案件が提出され、質疑をしましたが、営業中の築地市場の一部桟橋を撤去し、当面、仮設道路につなぐ橋梁の取りつけ工事とのことでしたが、現在の進捗状況はどのようになっていますでしょうか。

○佐野道路建設部長 隅田川橋梁につきましては、橋長約二百五十メートルでございまして、幅員約三十メートルから五十メートルのアーチ型式の橋梁でございます。
 現在の工事の進捗状況でございますが、橋げたを支える下部工事につきましては、平成二十二年度から工事に着手しております。
 また、平成二十三年第四回定例会の議決を経て着手いたしました上部工事につきましては、現在、橋梁の主構造である鋼製の橋げたを工場で製作しております。
 引き続き、地元の理解と協力を得ながら、環状第二号線の平成二十七年度開通を目指して全力で整備を進めてまいります。

○かち委員 市場の豊洲移転計画は、土壌汚染対策のおくれから、少なくとも一年延期ということです。築地が移転するまでは仮設道路で対応するとのことですが、その仮設道路を整備するためには、二棟の冷蔵庫を撤去しなければなりません。そこを利用している仲卸業者の方々にとっては、冷蔵庫が使えなくなり、新市場開業も一年おくれということになり、重大な影響を受けることになります。
 このような道路建設は見直すべきであることを申し上げ、私の質問を終わります。

○大松委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。

○かち委員 それでは、第百二十五号議案について意見を述べます。
 本案は、環状二号線の臨海地域における道路工事の請負契約であります。本線は、都心と臨海部を結ぶ骨格幹線道路として、臨海地域を含む沿道の開発を誘発するなど、都市再生の基軸として位置づけられているものです。
 平成十五年には、築地市場の豊洲移転計画との絡みから、勝どき―汐留間が地下から地上化になりました。それに伴い、今回の勝どき五、六丁目間の高架道路の工事契約となったものです。
 本線の臨海地域における環状二号線の建設局関係だけでも千三百億円という巨額の財政負担を要し、日量六万台の自動車走行量が予測され、騒音、大気汚染などの環境悪化は免れません。
 さらに、築地市場の豊洲移転を前提にした場内貫通道路については、市場関係者への理解と合意が不十分な中で、隅田川橋梁の下部取りつけ工事を進め、仮設道路敷設のために営業中の冷蔵庫の撤去を要するなど、まさに道路建設先にありきのやり方であり、認められません。
 その延長上の今回の工事契約には異議あることを申し述べ、意見とします。

○大松委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案については、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大松委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百三十号議案、第百三十二号議案及び第百三十六号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、建設局所管分を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で建設局関係を終わります。

○大松委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百三十号議案、第百三十二号議案及び第百三十六号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百三十号議案、第百三十二号議案及び第百三十六号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大松委員長 異議なしと認めます。よって、第百三十号議案、第百三十二号議案及び第百三十六号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
  午後一時三十九分散会

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