環境・建設委員会速記録第八号

平成二十二年六月十四日(月曜日)
第九委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長藤井  一君
副委員長野上ゆきえ君
理事中村ひろし君
理事高橋かずみ君
理事いのつめまさみ君
野田かずさ君
吉倉 正美君
山下ようこ君
かち佳代子君
林田  武君
松下 玲子君
こいそ 明君
中村 明彦君

 欠席委員 一名

 出席説明員
環境局局長有留 武司君
理事都市地球環境部長事務取扱大野 輝之君
環境政策部長森  浩志君
建設局東京都技監建設局長兼務村尾 公一君
次長影山 竹夫君
道路監山口  明君
総務部長藤井 芳弘君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 付託議案の審査(決定)
・第百十六号議案 平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為 環境・建設委員会所管分
・第百三十号議案 東京都立東京臨海広域防災公園の指定管理者の指定について
・第百三十三号議案 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○藤井委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で、理事会にご一任いただきました意見書一件については、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

ほう素、ふっ素等の排水基準への対応に関する意見書(案)
 平成十三年七月に導入されたほう素、ふっ素等の排水基準については、一部の業種の排水処理技術が開発途上にあることから、暫定排水基準が設定されており、これまで二度にわたり一部の暫定排水基準を強化するなどの見直しがされたところである。
 今般、現行基準が平成二十二年六月三十日をもって適用期限を迎えることから、平成二十五年六月三十日まで期限が延長されることとなった。
 しかし、新たな暫定基準の適用期間が終了する平成二十五年からは、更に厳しい一律の排水基準が適用されることとなる。先般の延長から、この三年間で排水処理技術に関し大きな進歩があったとはいえない現状において、このまま厳しい一律の排水基準が適用されることになれば、都内における多数の中小零細企業の事業場では、その対応に苦慮することが予測される。
 例えば、都内二十三区には約五百の電気めっき事業場が集積しているが、節水型の施設が多いため、排水濃度が高くなる傾向にある。また、これらの事業場は、市街地に立地し、狭あいな敷地で事業を営んでおり、排水処理施設の設置スペースを確保しにくい実情がある。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、大都市に立地する中小零細企業の現状を勘案の上、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 国が主体となって、大都市に立地する中小零細企業が導入可能な排水処理技術について、早期に調査、研究・開発を推進し、その普及・実用化に努めるとともに、中小零細企業が排水処理技術の導入を図る場合には、財政援助を行うこと。
二 地方自治体が行っている排水処理技術の研究・開発等に対して、必要な財政措置等を講じること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十二年六月 日
東京都議会議長 田中  良
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
経済産業大臣
環境大臣  あて

○藤井委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、了承願います。

○藤井委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分及び第百三十号議案並びに第百三十三号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○かち委員 それでは、第百十六号議案、平成二十二年度補正予算の建設局関係所管分について意見を述べます。
 今回の補正予算のうち、上野動物公園へのジャイアントパンダの導入については賛成です。しかし、財団法人道路整備保全公社から十億円の指定寄附を歳入し、交通安全施設費に全額計上する一方で、交通安全施設費の一般財源十億円を削減したことは見逃せない問題があります。交通安全施設費は一円もふえず、道路整備保全公社の指定寄附の目的は具体化されていないのです。道路整備保全公社の寄附金十億円のほとんどは、事実上東京マラソン法人化の財源に充てられることになります。
 また、公社の公益事業として実施する他団体への支援に関する支出規定で、寄附金はこの規定によることとされており、第四条で、執行に当たっては、あらかじめ理事会の承認を得なければならないとなっています。第四条二項で、例外として急を要する支援が発生したとき、または少額に限り、理事長が執行することができるとされていますが、補正予算の交通安全施設費が一円もふえていないことは、今回の寄附金が急を要する支援が発生したとは当たらないことは明白です。公社の寄附金が都の補正予算に計上された経過は、公社が定めたこの内規にも抵触する疑いがあります。急を要する支援が必要になったのは、東京マラソン法人化の財源確保だったといわざるを得ません。
 五月二十八日の公社の評議員会で、公社は、例えば新宿西口地下道にプロムナードギャラリーのようなものをつくる、地下歩道の照明をLEDのような省エネ型に取りかえる、地上部に上がる階段のリニューアルなど、その辺の事業費を積み上げた結果が十億円になったと説明しています。そして理事長は、私どもの思いとしては、通常なかなか税金でできない部分があるんじゃないかというところで、特にそういうところに充当していただければとの思いで指定寄附にさせていただきます。私どもの思いが東京都、とりわけ建設局に十分理解をしていただいていると信じておりますと発言しています。
 ところが、寄附金によって、これらの事業費は一円もふえていないのです。都の補正予算の組み方は、公社の指定寄附の趣旨を踏みにじるものであるといわざるを得ません。よって、本補正予算には反対するものです。
 以上です。

○藤井委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分及び第百三十号議案を一括して採決をいたします。
 本案は、起立により採決をいたします。
 いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立多数と認めます。よって、第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、環境・建設委員会所管分及び第百三十号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百三十三号議案を採決いたします。
 お諮りをいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、第百三十三号議案は、原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○藤井委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、有留環境局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○有留環境局長 発言のお許しをいただきまして、両局を代表して、お礼のごあいさつを申し上げます。
 今定例会に提案いたしました議案につきまして、ただいまご決定をいただきました。
 藤井委員長を初め各委員の皆様方には一方ならぬご指導を賜りまして、厚く御礼申し上げます。また、今定例会においてちょうだいいたしました多くの貴重なご意見、ご提言につきましては、今後の施策に十分反映させてまいります。
 今後とも一層のご指導、ご教示を賜りますようお願い申し上げまして、簡単でございますが、お礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○藤井委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時六分散会

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