環境・建設委員会速記録第二号

平成二十年三月三日(月曜日)
第九委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長谷村 孝彦君
副委員長石森たかゆき君
副委員長小沢 昌也君
理事原田 恭子君
理事山田 忠昭君
理事今村 るか君
村松みえ子君
橘  正剛君
吉田康一郎君
矢島 千秋君
こいそ 明君
ともとし春久君
高橋かずみ君
大津 浩子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
環境局局長吉川 和夫君
環境政策部長加藤 英夫君
環境政策担当部長長谷川 明君
都市地球環境部長大野 輝之君
環境改善部長石渡 秀雄君
環境改善技術担当部長柿沼 潤一君
自動車公害対策部長井戸 秀寿君
自然環境部長中島  博君
参事浅川 英夫君
参事小山 哲司君
廃棄物対策部長森  浩志君
参事木村 尊彦君
建設局局長道路監兼務道家 孝行君
次長島  博文君
総務部長影山 竹夫君
用地部長谷島 明彦君
道路管理部長藤井 芳弘君
道路建設部長山口  明君
公園緑地部長北村 俊文君
河川部長高橋 興一君
道路保全担当部長米田 秀男君
道路計画担当部長藤森 祥弘君
参事吉原 一彦君
参事安藤 英二君
参事小口 健藏君

本日の会議に付した事件
 環境局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十四号議案 平成十九年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 環境局所管分
 建設局関係
契約議案の調査
・第百七号議案 中川左岸防潮堤耐震補強工事(その三十)請負契約
・第百八号議案 環二地下トンネル(仮称)築造工事(十九 一-環二新橋第一工区)請負契約
・第百九号議案 中央環状品川線中目黒換気所下部工事請負契約
・第百十号議案 中央環状品川線南品川換気所下部工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百十八号議案 土地の買入れについて
・第百二十一号議案 平成十九年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
・第百二十四号議案 平成十九年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費 建設局所管分
付託議案の審査(決定)
・第百十八号議案 土地の買入れについて
・第百二十一号議案 平成十九年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
・第百二十四号議案 平成十九年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、繰越明許費環境・建設委員会所管分

○谷村委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の中途議決に係る付託議案の審査並びに建設局関係の契約議案の調査を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十年二月二十八日
東京都議会議長 比留間敏夫
環境・建設委員長 谷村 孝彦殿
契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第百七号議案 中川左岸防潮堤耐震補強工事(その三十)請負契約
第百八号議案 環二地下トンネル(仮称)築造工事(十九 一-環二新橋第一工区)請負契約
第百九号議案 中央環状品川線中目黒換気所下部工事請負契約
第百十号議案 中央環状品川線南品川換気所下部工事請負契約
2 提出期限 平成二十年三月三日(月)

○谷村委員長 これより環境局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十四号議案中、歳出、環境局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 ご発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で環境局関係を終わります。

○谷村委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百七号議案から第百十号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○村松委員 私の方から、第百九号議案と第百十号議案の請負契約について伺います。
 中央環状品川線中目黒換気所下部工事と中央環状品川線南品川換気所下部工事請負契約についてですが、この事業というのは、深さ七十一・一メーター、縦四十二メーター、横三十二・五メーターの換気所建設を請け負いする工事だということ、これが中目黒の換気所下部工事、それから南品川換気所工事というのは、深さが五十四・八メーター、縦三十九メーター、横三十三・五メーターの地下に換気所を建設する工事請負契約だということですが、この二カ所の換気所の下部工事について、地元の説明会は何回開催して、何人の住民が参加をしたのか、また、どんな意見が寄せられたのか、まず伺います。

○山口道路建設部長 中目黒換気所、南品川換気所の説明会の回数、参加等でございますけれども、東京都は、これまで都市計画変更素案あるいは環境アセスなどの説明会も含めまして、都の主催による説明会あるいは相談コーナーの開催、地元要請による住民団体等への意見交換会、あるいは自治会への説明など、さまざまな形での説明を重ねているところでございます。
 中目黒換気所周辺では、平成十三年の都市計画素案の説明会から現在まで、条例に基づく説明会や意見交換会などこれまで合計二十一回実施しておりまして、参加していただいた住民の方は、延べ八百人ほど出席していただいております。
 それから、南品川換気所周辺では、同様に説明会や意見交換会など合計十六回実施しておりまして、延べ五百五十人の参加をいただいているところでございます。
 また、これらの説明会等々で、住民の方々からは、中目黒換気所につきましては隣接する中目黒ハイツの換気所に面する住民の方から、工事中の騒音対策などについて意見が出されております。
 また、南品川換気所につきましては、低濃度脱硝装置の設置などについて意見が出されているところでございます。

○村松委員 先ほど、二十一回中目黒の説明会があったと、それから南品川は十六回というふうにいっていますが、これは換気所の工事のみですか。換気所のみの説明会なのか、それから最高何人集まったのか、最低人数、それもお示しください。

○山口道路建設部長 今お答えしたのは、最初の都市計画変更の素案の説明会から全部で、そこの地域で行った説明会の回数をお答えさせていただきました。
 当然、都市計画変更のときには、ここに換気所ができますということについてもご説明申し上げているので、換気所の説明に内容として入るという形で、今二十一回というふうにお答えさせていただきました。

○村松委員 人数は。

○山口道路建設部長 失礼いたしました。一回の最高のお集まりいただいた人数につきましては、中目黒が二百六十人でございます。それから南品川換気所については、百四十六人が最大のお集まりいただいた人数でございます。(村松委員「最少は、最少も聞きました」と呼ぶ)最少ですか。先ほど私がいろいろな形で説明会を開催していますというふうにお答えさせていただきまして、法的な問題、あるいは条例で定められているほかに、住民を対象にした意見交換会なども含めておりまして、そこで最少は中目黒では三人の方、それから南品川では六名の方、こういう形で一番少ない人数が出ております。

○村松委員 中目黒の三人というのは町会ですか、それとも地域住民のですか。

○山口道路建設部長 先ほどお答えしたときに、中目黒の方ではマンションの方から工事中の騒音という意見が出されているという形でお答えしましたけれども、三人の方につきましては、中目黒ハイツ八階に住んでいる方の説明会という形でございます。

○村松委員 なぜこういうふうに聞いたかというと、やはり対象の近隣住民がここに換気塔ができるのかということを知っているのかどうなのか、そのことを私は心配しているのです。
 そういう中で、今回の議案は深さが七十一メーターですが、これは地上へ出ますよね。地上の建設予定というのは、換気塔が地上どのくらいまでいくのか、それぞれお示しください。

○山口道路建設部長 換気所の高さでございますけれども、これにつきましては、沿道の建物の高さなどを考慮して計画しておりまして、中目黒においては五十メーター、それから南品川については三十メーター、こういう高さを考えております。

○村松委員 中目黒の換気塔の近く、あるいは南品川の換気塔の近くには、マンションあるいは学校などはありますか。その辺はどうでしょう。

○山口道路建設部長 中目黒換気所では、私立の中高一貫校が一校ございます。それから、主なマンションといたしましては約十棟、それから南品川換気所では、近隣には学校がなく、主なマンションが二棟ございます。
 なお、我々が考えている範囲、周辺にという範囲でございますけれども、これは目黒区だとか品川区で、中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例、こういうものがございまして、敷地境界から建物の高さの二倍の距離を大体範囲という形で想定しているところでございます。

○村松委員 先ほどの説明会の中での住民の皆さんの意見は、どんな意見が出たかということに対して、工事中の騒音とかあるいは運搬とかというふうにおっしゃっていましたけれども、私も説明会に出たときの話を伺ったのですが、皆さん口々に、この換気塔から出てくる汚染された空気、これが心配で、こういうところには換気塔は要らないという声が口々に出たというのですね。
 そういう都合の悪いことはなかなか答弁していただけないというふうに思うのですが、そもそもこの中央環状品川線に東京都が都民の税金を出さなければならない、その法的根拠はどこかあるのでしょうか。

○山口道路建設部長 この首都高品川線でございますけれども、ご存じのように、首都圏三環状道路の一つとしまして高速道路全体のネットワーク、これを効率よく機能させて、人や物の円滑な流れを実現するとともに、一般街路の渋滞緩和にも大きく寄与する重要な路線でございまして、この品川線が完成することによって、一都三県におきましては年間一千二百億の経済波及効果、こういうことだけでなく、CO2が年間九万トン減少するなど、環境面でも大きな効果が期待されております。
 したがいまして、東京都としましては、このような都民に多大な利益をもたらす品川線を早期に完成させるため、事業を行っているところでございます。

○村松委員 質問に全く答えてないじゃないですか。この中央環状品川線に東京都が都民の税金を出さなければならない法的根拠、これを私は聞いているのです。
 さっきのだらだらだらだらしたそういう答弁よりも、はっきりとあるかないか、答えてくださいよ。

○山口道路建設部長 品川線の必要性、それと東京都が事業をやるということにつきまして、今、お答えさせていただきましたが、東京都が首都高の道路建設に対する法的な根拠は何かというご質問でございますので、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法第六条におきまして、機構が資本を増加するときは、政府及び政令で定める地方公共団体は、予算で定める範囲内において機構に出資することとなっております。
 機構は、首都高速道路株式会社が実施いたします建設事業などにかかわる貸し付けを行っておりまして、東京都はこの資金となる機構に出資している、こういうことでございます。

○村松委員 早い話が、法的根拠は全くないんですよ。中央環状新宿線だって、出してないでしょう。さっきいったのは、会社に対する出資金は出すこともある、そういうふうにおっしゃっていましたけれども、これは単なる、東京都が頼んで早くしてくれと、自分たちも金を出すから、こういうことでやっているじゃないですか。
 本当にこういう問題は、私たち都民の大事な税金を、しかもこれだけ今、道路特定財源の問題で社会的な問題になっています、今、国会の中でも一番の大きな争点になっているのが、この道路特定財源のものだと思うのです。
 そういう意味からも、中央環状道路というのは首都高速道路株式会社が、本来、有料道路で料金を得た資金で建設すると、これまでずっとそういうふうにやってきたわけですよね。既に首都高速道路株式会社のときに東京都は出資している。それ以外に出さなければならない法的根拠は全くない、そういう意味からも、私は今度のこの予算には反対です。
 以上です。

○山口道路建設部長 品川線につきましては、その必要性につきましては、先ほどお答えさせていただきましたけれども、品川線をすべて有料道路、今までの首都高と同じような有料道路事業で整備するとなると、現行の料金を大幅に値上げしなければならない、そういうことで、事業着手のめども立っていなかったという状況でございます。
 こうしたことから、この路線、品川線を都市計画法に基づく都市計画事業としての街路事業と、首都高速道路株式会社施工の有料道路事業の合併方式で整備することとしたわけでございます。

○谷村委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。

○村松委員 私は、第百九号議案、第百十号議案に反対の意見を述べます。
 中央環状品川線の換気塔地下部の工事請負契約、南品川、中目黒部の請負工事契約については、本来、東京都は中央環状線へ都民の税金を投入する必要が全くない。どうしても道路を建設する必要があるのなら、首都高速株式会社がみずからのお金で建設すべきものであり、都民の貴重な税金を投入することには反対です。
 そして、第百八号議案、環二地下トンネル(仮称)築造工事請負契約については、環二地下トンネル工事の新橋ランプの請負工事についてですが、環状二号線の沿線には、新橋・虎ノ門地区再開発事業が含まれます。
 この地域では、九百四十二人の地権者が地域のコミュニティを支えてきたのに、再開発事業によってそこに住み続けられなくなり、一昨年の調査で、地権者の再開発ビル入居希望者は百四十五名になったと、議会で答弁されています。
 これを見ても明らかなように、長年住みなれた場所に住み続けられなくなるような、再開発事業に連動するこの事業予算には反対です。
 以上です。

○谷村委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案につきましては、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○谷村委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百十八号議案、第百二十一号議案及び第百二十四号議案中、歳出、繰越明許費、建設局所管分を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○高橋委員 最初に、付託議案第百十八号議案、石神井公園の用地取得と整備についてお尋ねいたします。
 春のような暖かい日が続いたと思うとまた寒さが戻ってくる、まさしく三寒四温、三月の声を聞き、少し気は早いと思いますが、桜の開花が待ち遠しく思われます。
 私にとって桜といえば、近所にある都立石神井公園の桜であります。石神井池の水面に映る満開の桜は、大変風情があります。二十三区内にあるとは思えない、自然豊かな公園であり、私も、子どものころにはこの公園で魚釣りやザリガニ釣りに興じた覚えもあります。
 また、公園内には東京都指定旧跡の石神井城跡など、この地の歴史を伝える文化財があり、子どもから高齢者まで、大変地元に親しまれている公園であります。
 今般、石神井公園用地の取得のために六十八億円余の補正予算を組んでおりますが、本公園について、何点かお伺いいたします。
 初めに、石神井公園の現在の開園状況、並びに今回の補正で取得する土地を整備することで開園率はどう変化するのか、伺います。

○小口参事 石神井公園は、計画面積約四十一ヘクタールであり、そのうち現在約二十一ヘクタールを開園しており、開園率はおよそ五一%となっております。
 今回取得予定の土地は、面積約二・二ヘクタールであり、整備、開園することで、開園率は約五六%となります。

○高橋委員 石神井公園の事業がかなり進展すると、ただいま伺いました。
 初めに述べたとおり、石神井公園は自然環境と歴史資産に恵まれた公園であります。また、震災時に避難場所となるなど、防災上の役割も重要と考えております。
 今後、取得予定地においてどのような整備を予定しているのか、整備内容とスケジュールについて伺います。

○小口参事 石神井公園は、自然環境や歴史資産に恵まれ、水と緑のネットワークの拠点となる公園であります。
 また、東京都地域防災計画で、震災時の避難場所やヘリコプター活動の拠点として位置づけられ、防災公園としての機能を充実させる必要があります。
 このため、震災時にヘリコプターによる救出救助や物資輸送が円滑に行われるよう、また、平常時には、都民が自然の中でレクリエーションを楽しめるよう、取得予定地に広場などを整備してまいります。
 スケジュールは、平成二十年度に設計を行い、二十一年度に整備を行う予定であります。

○高橋委員 大規模な用地の取得は、公園面積の飛躍的拡大を早期にもたらすものとして、大いに期待するところでありますが、この石神井公園の計画区域には、今回取得する予定の三井住友銀行所有の石神井運動場と、日本銀行が所有する石神井運動場があります。
 まず、三井住友銀行の石神井運動場について伺いますが、今回、当運動場を取得する理由を改めて伺います。

○谷島用地部長 緑あふれる都市を実現していくため、平成二十年度末までに都立公園を七十ヘクタール開園させる目標を定め、計画的な整備に取り組んでおります。
 この目標を達成するためには、早期に開園に結びつくことができる用地の取得が必要でございます。今回取得する用地は、約二・二ヘクタールという大規模用地でございまして、取得による事業発展の効果が高いものでございます。
 今般、関係権利者との協議の進展もございまして、年度内取得が可能となったものでございます。

○高橋委員 当運動場については、平成十一年三月に一部の土地を取得した後、現在に至っていると聞いておりますが、その経緯を詳細に伺わせていただきます。

○谷島用地部長 当運動場につきまして、平成十一年三月に約四五%の用地を取得しました。
 その後、財政再建推進プランが策定され、用地の新規取得については、その必要性を十分検討しながら可能な限り抑制することとなりまして、当運動場の残る用地の取得を見送らざるを得ませんでした。
 この間、三井住友銀行からは用地取得を求める要請が継続的に行われてまいりました。さらに、石神井公園が防災公園ネットワークの一環として位置づけられ、災害時にはヘリコプターの臨時離着陸場の機能を発揮させるために、都道からの緊急車両等の出入り口を確保する必要が生じております。
 こうしたことから、改めて関係権利者との折衝を再開し、おおむね合意に達したものでございます。

○高橋委員 次に、石神井公園にあるもう一つの日本銀行所有の石神井運動場は、練馬区が用地を取得し、公園化することになったと聞いております。
 日本銀行は、以前から石神井運動場の閉鎖に向けて調整を進めてきたと仄聞しております。
 昨年十一月の委員会において、私は用地を取得して公園化を進めるべきと要望いたしました。
 そこで、このたび練馬区が取得するに至った経緯について伺います。

○小口参事 日本銀行所有の石神井運動場は、三宝寺池の北側に位置する面積約四・七ヘクタールの運動場であり、昭和五十年からテニスコートや野球場の一部を練馬区民にも開放してきました。
 この運動場については、これまでも日本銀行から継続的に用地取得の要請がありましたが、日本銀行から公園として購入しない場合には、十九年度中に民間に売却したいとの申し入れがあり、都と区で公園化の方策を探ることにしました。
 同時に、日本銀行に対しては、都議会環境・建設委員会で出された公園化への要望を伝えるとともに、都と区の検討結果が出るまで土地の売却を保留するよう申し入れるなど、公園化への協力について積極的に働きかけを行ってまいりました。
 これらの結果、地域の緑を保全する観点から、最終的に練馬区が用地を取得し、公園化することに至ったものであります。

○高橋委員 現在、日本銀行石神井運動場は、さくでご案内のとおり囲われ、一般の人が自由に立ち入ることができない場所であります。今回、ようやく私のみならず、地元の皆様方の長年の公園化の夢がかなうわけであります。
 練馬区は、平成二十二年度に用地の一部取得と実施設計を行うと聞いております。今後、区がこの運動場のさくを現状のまま残して、さくの中を整備するだけでは、都立公園と区立公園がただ隣接しているという状態になり、都民、区民、住民の理解が得られないと思います。双方の公園がつながり、相乗効果をもたらすよう、都と区の間で協力すべきと考えますが、所見を伺います。

○小口参事 日本銀行運動場は、石神井公園の開園区域に隣接しており、豊かな樹林とオープンスペースをあわせ持ち、三宝寺池の水源涵養地として重要であります。
 既存の石神井公園と区の整備する公園とをつなげることは、災害時の避難を容易にするとともに、利用者がより広く散策を楽しむことができるなど、公園の機能を向上させるものです。
 そこで、双方の公園が自由に行き来でき、また一体として緑の保全が図れるよう、区と綿密に調整してまいります。

○高橋委員 ぜひとも、地元練馬区との調整を密にお願いしたいと思います。
 この件については最後になりますが、都立公園は、街路樹や水辺の緑とともに、緑のネットワークを形成する上でその拠点となる重要な施設であることから、今後とも効果的かつ効率的な整備に努めていただきたいと思います。
 公園事業を推進する上で、地元自治体の協力を得ることは有効と考えますが、都の所見を伺います。

○小口参事 都が用地取得や整備を進めるに当たって、地元自治体の協力は事業を円滑に進める上で大きな力となるものであります。
 公園事業においては、防災公園の整備を優先的に進めるとともに、水と緑のネットワークの拠点となる公園整備に取り組んでいますが、その整備予定を検討するに当たっては、地元の協力も重要と考えております。
 今後、地元自治体の協力を得ながら、水と緑の回廊で包まれた美しいまち東京の実現に向けて、公園事業を進めてまいります。

○高橋委員 「十年後の東京」の実現を目指し、今後も地元自治体と連携して、東京を緑あふれる都市へと変え、首都東京の価値をさらに高めるようお願いいたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、付託議案第百二十一号議案、連続立体交差事業についてお尋ねいたします。
 都内には約千百六十カ所の踏切があり、交通渋滞だけでなく、踏切事故や緊急車両等の通行の障害になるなど、安全で快適な都市活動の阻害要因となっております。
 これらの踏切問題を解消するため、さまざまな取り組みが行われておりますが、中でも、連続立体交差事業は非常に効果的であり、都民からも期待されている事業であります。
 私は、これまでも連続立体交差事業の取り組みについて何度か質問してきておりますが、まず、連続立体交差事業の踏切除却の実績をお伺いいたします。

○藤森道路計画担当部長 連続立体交差事業によります踏切除却の実績でございますが、都では、昭和三十六年以来これまで、京王線の府中駅付近や小田急線の狛江駅付近など、事業が完了いたしました十七路線三十カ所で、二百五十五カ所の踏切を除却いたしました。
 また、現在事業中の八路線十カ所のうち、東急目黒線など三路線三カ所で四十三カ所の踏切を除却しており、合計二百九十八カ所の踏切を除却いたしました。

○高橋委員 これまで、都が踏切除却に努力してきたことが理解できました。
 しかしながら、いまだ都内にはいわゆるあかずの踏切が数多く残っております。一日も早い踏切の除却のため、引き続き連続立体交差事業の積極的な推進をお願いします。
 私の地元である練馬区内においても、西武池袋線石神井公園駅付近の連続立体交差事業が昨年五月に国から事業認可を受け、夏ごろから工事が行われております。
 この事業により、富士街道などの慢性的な交通渋滞や踏切事故の解消に加え、鉄道により分断されている地域の一体化が一挙に実現することから、地元住民も事業の早期完成を望んでおります。
 そこで、この連続立体交差事業の進捗状況について伺います。

○藤森道路計画担当部長 本事業は、西武池袋線練馬高野台駅から大泉学園駅までの延長二・四キロメートルを高架化するものでございます。
 このうち、練馬高野台駅から石神井公園駅を含む延長一・二キロメートルの区間につきましては、昨年八月に回線工事に着手し、今月中に下り線の回線切りかえを行う予定でございます。

○高橋委員 順調に事業が進んでいるということで、非常に安心をしたところでありますが、昨年の第一回定例都議会で、建設局長に前向きな答弁をいただいた南北の仮設地下通路を含め、事業の今後の取り組みについて伺います。

○藤森道路計画担当部長 今後の取り組みについてでございますが、練馬高野台駅から石神井公園駅を含む区間につきましては、本年夏までに上り線の回線切りかえを完了し、その後、高架橋工事に着手いたします。
 また、残る大泉学園駅までの区間につきましては、引き続き用地取得を進めてまいります。
 なお、石神井公園駅構内の南北の仮地下通路につきましては、本年秋に供用いたします。
 今後とも、必要なダイヤの確保に努めるとともに、地元区や鉄道事業者と連携を図りながら、連続立体交差事業の積極的な推進に取り組んでまいります。

○高橋委員 この事業はまだ始まったばかりでありますが、今後本格化する回線工事や高架橋工事の施工に当たり、沿線住民の理解を十分に得るとともに、早期完成をお願いします。
 また、引き続き新たな連続立体交差事業を、積極的に立ち上げていくべきと考えます。知事も、先日の施政方針において、来年度から西武新宿線と京王線において新しい区間に取り組んでいくと、表明しております。
 練馬区内には、同じ路線である西武新宿線の井荻から東伏見駅付近を初め、西武池袋線の椎名町から桜台駅付近、大泉学園から保谷駅付近の三区間が、都の踏切対策基本方針における鉄道立体化の検討対象区間に位置づけられています。
 これらの区間についても、鉄道の立体化は住民の悲願であります。一日も早く実現することを強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○村松委員 私の方からは、平成十九年度東京都一般会計予算に繰越明許が計上されておりますが、どんな事業に充てられるのか、最初にお伺いします。

○影山総務部長 お尋ねの繰越明許費でございますが、地方自治法に規定されているものでございますが、十九年度補正予算では、道路橋梁費として二事業、河川海岸費として三事業、合わせて五事業、百七十七億八千二百万円を計上してございます。

○村松委員 道路街路事業というお話がありましたが、その中で、具体的に事業名をお示しください。

○山口道路建設部長 街路事業におきまして補正予算を計上した路線でございますけれども、JR中央線などの連続立体交差事業、これが百三十五億円、それから上野地区の地下歩行者専用道、それから環状第六号線、国分寺三・二・八号線でございます。

○村松委員 国分寺三・二・八号線の事業にも計上されているということですが、この事業の全体像と居住者への影響について伺います。

○山口道路建設部長 国分寺の三・二・八号線の事業の概要等でございますけれども、この国分寺三・二・八号線は、多摩南北五路線の府中所沢線の一部でございまして、多摩南北道路、これはもうご存じのように、交通の円滑化はもとより、多摩地域の自立性向上、都市間連携に資する極めて重要な道路でございます。
 今回補正予算等計上しましたのは、先ほど申し上げましたように、府中所沢線の一部であります国分寺三・二・八、これが多喜窪通りから五日市街道まで約二・五キロメートルの区間でございます。この区間におきましては、JRの中央線、西武国分寺線との立体交差をするとともに、主に住宅地を通過することから沿道環境に配慮いたしまして、四車線の両側に十メーターの環境施設帯を設けて、総幅員三十六メーターとして、質の高い道路として整備を進めていく道路でございます。
 これは昨年の十一月に事業認可を取得いたしまして、用地取得に伴う関係権利者の数は約七百五十人ぐらいでございます。現在、用地を取得しているところでございます。

○村松委員 事業費はどのくらい予定していますか。

○山口道路建設部長 この区間、二・五キロの事業費でございますけれども、約五百四十億円を予定しております。

○村松委員 答弁にありましたが、多喜窪通りから五日市街道までの二・五キロ、ここに、三十六メーター道路で五百四十億円かけると。ここには七百五十人というか、世帯数でいったら二百五十世帯、もっとあるのかもしれないのですが、この道路建設は、既存の道路を拡幅するのか、それとも新たに道路を建設するのか、その辺はいかがでしょうか。

○山口道路建設部長 この国分寺三・二・八号線につきましては、都市計画道路として決定されておりまして、この区間につきましては、現道はございません。ですから、新設する道路として整備を進めているところでございます。

○村松委員 先ほどの答弁の中に、この道路を建設するに当たって、府中街道の交通渋滞の話がありました。この交通渋滞を解消するということですが、現在の府中街道の交通量と、それから、その交通量をどのくらい減らせば渋滞が解消できるのか、それについてはいかがでしょう。

○山口道路建設部長 先ほどお答えしましたが、国分寺三・二・八号線につきましては、多摩地域の骨格をなす幹線道路として整備を進めまして、交通渋滞の緩和や地域の防災性を図るために、今事業を進めているところでございます。
 ご質問にありました府中街道の交通量でございますが、現在、本区間と並行する府中街道の交通量は、一日当たり一万七千台から二万一千台となっております。これにつきましては、今、この道路ができることによってどのぐらい減少するのかということでございますけれども、三千台から五千台、車は減少するのではないかと予測しております。

○村松委員 それでは、国分寺の三・二・八号線道路の交通予測量、これはいかがなのでしょう。

○山口道路建設部長 当該区間の環境影響評価を行ったときの交通量でございますけれども、供用開始を予定しております平成二十七年度では、一日当たり一万八千台から三万一千台、こういう数字を予測しております。
 なお、周辺の道路がおおむね完成すると想定しております十年後の平成三十七年では、一日当たり二万三千台から三万九千台と予想しております。

○村松委員 現在の府中街道の車、三千から五千台を減らせば、何とか交通渋滞が解消すると。しかし、この三・二・八号線が通れば、一日一万八千から三万八千台と。ということは、府中街道もこの三・二・八号線道路、これでは全体の車の量がふえるということですよね。いかがでしょうか。

○山口道路建設部長 先ほどお答えしましたように、この区間の環境影響評価を行うときに交通量を想定しております。このときには周辺の開発状況、こういうものも見込んでおり、というか、車の発生、到着、こういうものを予測しているわけでございまして、全体の多摩の発展を見込んで交通量を予測しているところでございます。

○村松委員 私は、ここを通過する国分寺の人たちはどうなのだろうというふうな思いがあります。この府中街道の交通渋滞の解消を口実にして、先ほど答弁がありましたが、七百五十人の人が大きな影響を受けると。これだけの事業計画に対して、関係者、地元の住民の皆さん、この人たちの賛成は得られているのでしょうか。

○山口道路建設部長 この区間につきまして、昨年の十一月に都市計画事業としての事業認可を得たというお答えをさせていただきました。ここに至るまで、既存の都市計画道路の幅員を、沿道環境に配慮するため、四車線の道路の両側に十メーターずつの環境施設帯を設けるということで、総幅員三十六メーターに拡幅いたしました。これにつきましては、当然、都市計画変更等を伴い、また、先ほどお答えしましたように、アセス、環境影響評価を行っております。
 したがいまして、私どもとしましては、計画の素案段階からさまざまな形で住民の方に説明をし、事業を展開してきたわけです。
 したがいまして、現況測量、用地測量等々ご理解いただいた結果として、関係権利者も七百五十人ということがわかったということで、大方の住民のご理解は得て事業を進めていると理解しております。

○村松委員 随分認識が違うなあと思うのですよ。本当にこの地権者の人たちから、十分な賛成、共感を得ているといい切れますか。

○山口道路建設部長 今、おおむねの方のご理解を得て事業を進めているというふうにお答えをさせていただきました。百人中百人の理解を得ているということではなく、一部まだご理解いただいてない方もいらっしゃるかもしれませんが、私どもとしましては、沿道の住民の方々に丁寧に説明し、ご理解を得て、この重要な国分寺三・二・八、一日も早く事業を進め、完成にもっていきたいというふうに考えているところでございます。

○村松委員 一部反対とおっしゃっていましたけれども、一部理解していないという人がいましたけど、その人たちはどういう意見を持っているのか、どんな認識がありますか。

○山口道路建設部長 反対というか、ご理解を得ていない点でございますけれども、幾つかありますが、国分寺三・二・八号線、この都市計画道路の必要性、それから、隣にあります府中街道、これを使えばいいのではないか、こういうような意見のほかに、やっぱり地元としましては、早く事業に入って用地を買収してほしいと、こういう意見もございます。

○村松委員 部長は、ここの国分寺三・二・八号の道路予定地、そこの住宅街をずっとごらんになったことはありますか。

○山口道路建設部長 私、担当としまして現地も見ておりますし、この南側、府中三・三・八、東八から多喜窪通り、ここの拡幅のとき、担当課長として現場でもいましたし、本庁でもやっておりました。そういう中で、現場は十分知っているつもりでございます。

○村松委員 現場は知っているかもしれないけれども、現場に住んでいる、この現地に住んでいる人たちの本当の心までわかっているのですか。大体、私もおととい行ってきたのですが、そこに住んでいる人たちにとっては、自分たちの人生にかかわる問題なのですよね。私、本当に見てきて、大変平穏な生活をしているのですよ。区画整理がきちんと進んでいて、本当に落ちついたいいまちだというのをすごく感じたのですね。ここに住んでいる人たちが三十年から四十年住み続けて、今の年代といったら六十代から八十代、中には九十代の人もいるのです。こういう人たちが立ち退かなきゃならない、こういう重要な問題なのですよ。
 それから、この立ち退き問題は、一軒丸々その立ち退きにひっかかる人もいれば、家の半分、あるいは端しかない、一部屋ひっかかるだけ、こういう複雑な問題も絡んでいるのですね。私はそういう意味からも、現場を知っているから--やる方向でしか物は見えない。やっぱりここの中で暮らしている人にとって、この道路の建設というものはどういうものなのか、こういうことをきちっと見る必要があるというふうに思うのです。
 それから、私がいいたいのが、さっきおっしゃっていましたけれども、交通渋滞のある、その理解を示していない人たちが、あの府中街道の改良、こういう問題もいっているのですよね。これ、何とかならないか。そうすれば、あの三・二・八号線をつくらなくてもいいのではないか、こういうふうにもいっているのですよ。
 今、国の方でも、社会資本整備審議会というところの道路分科会で、品格ある国土と快適な生活の実現に向けた道路政策、これを国土交通省に建議として出しているのですね。そこに何と書いてあるかというと、道路政策の改革の視点の項で、既存ストックの徹底的な利活用として、これまで蓄積してきた道路ストックを徹底的に活用し、その利用価値を高め、いかに道路利用者にとってより使いやすい道路にするかという改善の視点が今後一層重要になる、としている。そして、既存道路の部分的な改良については、既存道路の質的向上を主眼とする改良や更新が重要な分野として認識されるべきである、こういうふうに書かれているのですが、東京都は、この道路部会の建議、どのように受けとめているのか伺います。

○山口道路建設部長 いろいろご意見、ご質問をいただいたわけでございますけれども、まず当初に、現場を見ただけ、知っているだけではないかというようなことでございますが、全く私ごとで、この席でお答えしていいのかどうかわかりませんが、私の妻の実家がこの路線から二百メートルぐらい離れているところでございまして、そこの目の前の細い五メーター道路が全く通過交通になっている、そんなようなところでございます。
 したがいまして、この道路ができることによって、住宅地に入っている通過交通が排除されるということで、沿道の方にも十分ご理解を得られるのではないかというふうに思っております。
 今申し上げたように、道路は、骨格幹線、地域幹線、あるいは、今申し上げたような地区内の生活道路、これらがネットワークとして形成されてこそ機能を発揮するものでございます。この国分寺三・二・八につきましては、先ほどもお答えしましたけれども、多摩地域における南北方向の骨格幹線道路でありまして、これを整備することは、多摩の自立性の向上、都市間の連携を図る上で重要なものでございます。
 また、住宅地に流入している通過交通を誘導しまして、府中方面の緊急医療施設とのアクセス性の向上など、地域の安全性、防災性の向上にも資する路線でございます。
 その建議につきましては、今申し上げたように、道路はネットワークとして、いろんな骨格幹線だとか地域幹線、生活、こういうようなものがネットワークとして形成されてこそ機能を発揮するものでございます。今後も、この府中所沢線、国分寺三・二・八の整備による道路ネットワークを充実するため、積極的に事業の推進に取り組んでまいります。

○村松委員 全く答えになってないではないですか。国土交通省に出している道路部会のこの建議に対して、東京都はどういうふうに認識しているかという、そういう質問なのですよ。
 先ほど、沿道、要は三・二・八号線よりちょっと離れたところに実家があるとかなんとかいっていましたけど、沿道の人と直接その被害をこうむる人、これはやっぱり温度差はあると思うのですよ。そういうことを何もかも一緒にして、私は論じてほしくないというふうに思うのです。
 それで、再度伺いますけれども、この国土交通省に対する建議、これに対して東京都はどういう認識を持っているのか伺います。

○山口道路建設部長 先ほどお答えしたというふうに私は理解しているわけでございますけれども、道路は、新設だけではなく既設の道路も含めまして、骨格幹線だとか地域幹線、あるいは生活道路、これがネットワークとして形成されてこそ機能を発揮する、こういう考え方でございます。
 したがいまして、既存の道路だけで十分というふうに思っておりませんので、新設道路も含めて道路の整備に今取り組んでいるところでございます。今後とも積極的に取り組んでいきたいと考えております。

○村松委員 今のは全体の動きを本当に無視した発言だといわなきゃならないというふうに思います。この建議に書かれているように、この建議の中には、厳しい財政的制約の中で、道路をめぐるさまざまな社会的ニーズに応えていくために、と打ち出したこの建議を受けて、府中街道の交通渋滞を解消するために、交差点改良事業や右折レーンを設置するなど、まさに質的向上のために改良に力を入れるべきだ、私はそう思います。
 都はこれまで、すいすいプランで、小平市上水本町交差点の改良工事を実施しておりますが、この成果はどうでしょうか。

○米田道路保全担当部長 今お尋ねの交差点の通過に要する時間でございますけれども、事業の前、十五分かかっておりましたのが、事業後では三分ということになっております。

○村松委員 ピーク時交差点待ち三回が、ピーク時通過所要時間三分八秒、これが、ピーク時交差点待ちが一回になって、さらにピーク時通過所要時間十六秒だと。本当にこれは大きな成果だ。私は、こういうところこそもっとやるべきだというふうに思うのですよ。
 それで、今後の府中街道での交差点改良事業計画について、実施時期も含めて示してください。いつまでに完了するのかお示しください。

○米田道路保全担当部長 府中街道の交差点すいすいプラン一〇〇及び第二次交差点すいすいプランでございますけれども、平成十九年度末までに七カ所において事業を実施してまいりまして、既に四カ所が完成しております。
 今後につきましては、新たに一カ所追加して、四カ所で事業を進める予定にしておりますけれども、これにつきましては、地元のご協力をいただきながらやるということで、完成時期については確定しておりません。

○村松委員 私は、こういう事業こそ前倒ししてでも力を入れて進めることが、今大事だ。やるべきことをやった上で、また議論するならともかく、国分寺三・二・八号線だけは突出して力を入れて、ほかのことについては後回しというようなことは、絶対あってはいけないというふうに思います。
 私は、多くの住民の皆さんの人生にかかわるこの計画、都民の莫大な税金を投入する、実施するこの計画には賛成しかねる、このことを述べて、この問題についての質問は終わります。
 次に、第百十八号議案、土地の買入れについてですが、昨年の十一月二十六日に行われました決算特別委員会で、我が党の松村友昭議員の質問の中で、石神井公園全体を、一日も早く買収して、全体的な公園として石神井公園の整備を図っていくべきと思うと、こういう質問に対して、小口参事、「石神井公園の優先整備区域内にある三井住友銀行所有の運動場についてのご質問でございますけれども、この運動場につきましては、石神井公園の防災機能の向上を図る上で整備が求められている場所でもあります。そこで、私どもとしましては、優先整備区域に位置づけまして、今後、財政状況を踏まえまして、計画的な取得に努め、整備してまいりたいと考えております。」、このように答弁しております。
 今回の石神井公園二・二ヘクタールの土地の買い入れについては、大いに賛成するものです。このときの質問の中で、日銀の運動場の公有化を求める質問を松村都議がやっておりますが、現在、その用地は練馬区の方で買収予定という話が、先ほど答弁にありました。この面積と買収額というのは、東京都が買収した面積と比べてどうなのか、お示しください。

○小口参事 先ほど委員から、平成十八年度各会計決算特別委員会第三回分科会質疑で松村委員からご質問とありましたけれども、日にちが十一月ではなくて、十月の二十六日だったと記憶してございます。
 それで、今ご質問いただきました中身ですけれども、日本銀行の石神井運動場につきましては、面積は四・七ヘクタールでございます。取得は練馬区がすると聞いてございますけれども、取得価格については、私どもはわかりません。

○村松委員 私は、東京都が二・二ヘクタール、練馬区が四・七ヘクタール、何で東京都がこの大きい方をとらないのかなと。都立石神井公園という名前がついているわけですから、私は、やっぱり東京都がこれを取得すると。練馬区が取得した場合においても、その半分ぐらいは出す、そのくらいの気持ちはあるのですか、計画。

○小口参事 石神井公園につきましては、優先整備区域が現在六・三五ヘクタール設定してございます。それで、今回の補正で二・二ヘクタール、都が取得するということにさせていただいております。六・三五ヘクタールの中には石神井池の水面も入ってございますけれども、まだ残りの優先整備区域を私どもは持ってございます。東京都は、優先整備区域の整備を優先して整備するということで方針を固めて、事業をとり行っております。
 日本銀行石神井運動場につきましては、四・七ヘクタールではございますけれども、優先整備区域には入れてございませんので、私どもの事業で速やかに着手する予定ではございません。

○村松委員 私は、やっぱりここに東京都の姿勢があらわれているというふうに思うのですね。優先整備区域といいますけれども、そこの練馬の区民あるいは東京都民にとって、これだけ地球温暖化問題がいわれている中で、日銀の運動場が民間に売られるかもしれない、こういうときこそ、やっぱり東京都は練馬区と一緒になって、お金も出して、口も出してやる必要があるというふうに思うのですよ。私は、そういう意味では非常に消極的だというふうに思います。
 そこで伺いますが、多摩地域を含めて、今後開発されそうな緑地がある場合は、東京都は関係局と連携して、保全のために努めていくべきだと思いますが、その辺について見解を伺います。

○小口参事 ただいま、多摩地区の都立公園についても、都として整備が急がれるものについて整備をすべきだというご質問だというふうに伺いました。その点につきましても、私どもとしましては、都立公園については、防災公園、水と緑のネットワークの公園として整備が必要なものについて一生懸命取り組んでおりますし、これからも取り組んでいくつもりでございます。
 その中で、平成十八年三月に、整備が必要な優先整備区域というものを初めて決めたわけで、その整備について着々と整備できるよう、「十年後の東京」の中で、また、それに至る実施プログラムの中で、事業をしていくように努めてまいります。

○村松委員 私は、東京都が目をつけているといいますか、ここは整備していこうという、そういうところについては整備するけれども、突発的な開発の行為というのが出てくる場合ってあるのですよね。そういうときに、東京都が地元の区市町村と一緒に保全する立場に立てるかどうか、そのことが私は求められているというふうに思うのです。
 これだけ世界を挙げて地球温暖化問題をいっているし、特に東京の場合は、世界から比べても、日本全体から比べてみても、地球温暖化問題では温度を高めているわけですから、そういう意味からも、緑が果たす役割というのは物すごく大きい役割を果たしているというふうに思うのです。そういう意味からも、東京都が積極的にこういった問題を進めていただきたいと、このことをお願いして、質問を終わります。

○谷村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で建設局関係を終わります。

○谷村委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百十八号議案、第百二十一号議案及び第百二十四号議案中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○村松委員 付託議案第百十八号議案、土地の買入れについては、練馬区の石神井公園の土地の買い入れですので、大いに賛成です。
 第百二十一号議案、平成十九年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更にも賛成です。
 また、中央環状品川線のシールド工事の中止に伴う返還については、もともと都民の税金をつぎ込んでつくる道路ではないため、この予算にも賛成です。
 しかし、第百二十四号議案の平成十九年度東京都一般会計補正予算のうちの繰越明許の国分寺三・二・八号線については、不要な道路建設であり、反対です。
 また、上野広小路地下歩行者専用道路について、地元では八千名の住民監査請求が出されるなど、住民の理解がない事業であります。百二十六億円の台東区の予算と、東京都が地下歩道建設に百億円出して建設するというものですが、予想を超える地下水のため、建設費が三十五億円の増額出資になったという経過があります。
 また、地下駐車場建設の理由として、路上駐車の減少と円滑な交通を挙げておりますが、浅草の雷門では、地下駐車場建設をしても、土曜日、日曜日の路上駐車は減っていないし、車の量はふえていると。台東区では、駐車場をつくることによって車を呼び込み、環境を悪化させることや、莫大な税金を地下駐車場建設に投入する一方で、敬老祝い金の廃止、無料入浴券を五十円負担させる、こうした住民無視の事業を進めることには反対であることを表明します。
 以上です。

○谷村委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百二十四議案中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○谷村委員長 起立多数と認めます。よって、第百二十四号議案中、歳出、繰越明許費、環境・建設委員会所管分は、原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百十八号議案及び第百二十一号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認めます。よって、第百十八号議案及び第百二十一号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十分散会

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