環境・建設委員会速記録第十六号

平成十九年十一月二十八日(水曜日)
第九委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長谷村 孝彦君
副委員長石森たかゆき君
副委員長小沢 昌也君
理事原田 恭子君
理事山田 忠昭君
理事今村 るか君
村松みえ子君
橘  正剛君
吉田康一郎君
矢島 千秋君
こいそ 明君
ともとし春久君
高橋かずみ君
大津 浩子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
環境局局長吉川 和夫君
環境政策部長加藤 英夫君
都市地球環境部長大野 輝之君
環境改善部長石渡 秀雄君
環境改善技術担当部長柿沼 潤一君
自動車公害対策部長井戸 秀寿君
自然環境部長中島  博君
参事浅川 英夫君
参事小山 哲司君
廃棄物対策部長森  浩志君
参事木村 尊彦君
建設局局長道路監兼務道家 孝行君
次長島  博文君
総務部長影山 竹夫君
用地部長谷島 明彦君
道路管理部長藤井 芳弘君
道路建設部長山口  明君
公園緑地部長北村 俊文君
河川部長高橋 興一君
道路保全担当部長米田 秀男君
道路計画担当部長藤森 祥弘君
参事吉原 一彦君
参事安藤 英二君
参事小口 健藏君

本日の会議に付した事件
 環境局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都立小峰公園の指定管理者の指定について
請願の審査
(1)一九第二六号 私たちの安心と健康保持を前提とした産業廃棄物処理施設設置等の許可に関する請願
 建設局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都立公園条例の一部を改正する条例
・瑞穂大橋鋼けた製作・架設工事請負契約
・東京都立明治公園外一公園の指定管理者の指定について
・東京都立大神山公園の指定管理者の指定について
・東京都立横網町公園の指定管理者の指定について
陳情の審査
(1)一九第三七号の二 都道の整備促進に関する陳情
(2)一九第五三号 砂ノ浜海岸の人工リーフ設置計画を見直し自然のままの砂浜を保全することに関する陳情
(3)一九第六〇号 都市計画道路補助第五四号線の事業推進に関する陳情

○谷村委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局並びに建設局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料を要求することにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより環境局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 長谷川環境政策担当部長は、公務のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○吉川環境局長 平成十九年第四回定例会に提出を予定しております環境局関連の案件につきましてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、事件案一件でございます。
 お手元の資料1、東京都立小峰公園の指定管理者の指定についてをごらん願います。
 一ページをお開き願います。
 まず、提案理由でございますが、東京都立小峰公園に係る指定管理者を指定する必要があるためでございます。
 なお、本議案は、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づき、提出するものでございます。
 次に、内容でございますが、公の施設の名称は東京都立小峰公園、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成二十年四月一日から平成二十五年三月三十一日までの五年間でございます。
 二ページ及び三ページは本事件案でございます。
 以上でご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○谷村委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○村松委員 一点お願いします。
 指定管理者の応募団体名、これをお願いします。

○谷村委員長 そのほか、どうでしょうか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 ただいま村松委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○谷村委員長 次に、請願の審査を行います。
 一九第二六号、私たちの安心と健康保持を前提とした産業廃棄物処理施設設置等の許可に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○森廃棄物対策部長 それでは、お手元にお配りしてございます資料2、請願審査説明表をお開きください。
 整理番号1、請願番号一九第二六号、私たちの安心と健康保持を前提とした産業廃棄物処理施設設置等の許可に関する請願につきましてご説明申し上げます。
 請願者は、東久留米市、山岸康明さん外八千八百八十名でございます。
 請願の要旨でございますが、清水建材工業株式会社が、東久留米市前沢三丁目において産業廃棄物処理施設を建設し、産業廃棄物処理業を開始する計画がありますが、都は、産業廃棄物処理業の許可及び産業廃棄物処理施設の設置許可を行うに当たりまして、清水建材工業株式会社に対し、当該施設地域住民の理解が得られる十分な説明を行うよう指導していただきたいというものでございます。
 続きまして、現在の状況でございますが、事業者は、従前から同地においてかわら・屋根工事業を営んでおり、平成十七年には、保管及び積みかえを除く産業廃棄物収集運搬業の許可を取得しております。
 今回、新たに、廃プラスチック類、金属くず等を破砕する中間処理とともに、非飛散性アスベストを含む廃棄物の保管及び積みかえを行うことを計画しております。
 本年二月、事業者から多摩環境事務所に、産業廃棄物処理業の許可申請に係る事前相談があり、同事務所において事業の内容について指導を行っております。
 五月十二日、七月二十八日及び十月二十七日の三回、事業者により住民説明会が開催されました。住民側は、騒音、悪臭対策等について説明が十分でないとして、さらなる説明を求めております。
 都は、事業計画について、住民の理解が得られる十分な説明を行うよう事業者を指導しているところでございます。
 説明は以上でございます。

○谷村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○橘委員 それでは、ただいまの説明を踏まえまして、清水建材工業株式会社に関する請願案件に対する都の対応について質問いたします。
 いうまでもなく、東京は人口が集中しており、産業が高度に集積した大都市であります。こうした都市化された地域において産業廃棄物処理施設を設置する場合には、施設周辺の生活環境への十分な配慮と地域住民の理解が不可欠であると考えております。特に今回の案件につきましては、施設そのものは準工業地域に立地しているものの、近隣には住宅地域が広がっていることから、きめ細かな対応が必要であります。
 そこでまず、地域住民の理解を得るために、事業者はこれまでに三回の住民説明会を開催したとのことでありますが、この三回の説明会の具体的な中身、状況はどうであったのか、その点について伺います。

○森廃棄物対策部長 これまでの説明会の状況についてでございますけれども、五月、七月の説明会では、騒音や悪臭、さらに非飛散性アスベストの保管に対する住民の不安や心配の声が上がっておりました。これを受けまして、事業者は十月に三回目の説明会を行い、処理施設の計画や廃棄物の取扱方法について説明を行ったところでございます。
 住民側は一定の理解を示したものの、廃棄物の取扱量や施設の安全性などについてまだ疑問を抱いており、さらに説明の機会を求めている状況でございます。

○橘委員 今、答弁にございましたけれども、これまで行われた三回の説明会ではいまだ住民の理解が得られていないという、そういった説明でありました。私も請願者の代表の方と直接お会いしてお話を伺いましたけれども、そのお話によりますと、住民の疑問、それから不安に対して、事業者側の説明はいまだ十分とはいえない、そして納得できる状況でもないということでございました。
 こうした状況の中で、事業者と住民の間に入るなど、都の役割はこれから非常に大きくなると思いますけれども、この件に関して、東京都として今後事業者に対し、どのような指導を行っていくのか、都の方針を伺います。

○森廃棄物対策部長 事業者に対する今後の指導についてでございますけれども、都は、第三回の説明会の後に、住民側からどういう点について不安を感じているのか、話を聞き、次の説明会を実のあるものとするため、住民側に不安な点や疑問に思うことなどをまとめるよう提案いたしました。また、事業者側に対しましては、廃棄物の保管方法や騒音、臭気対策などをより具体的に示すよう指導しているところでございます。
 都は、事業者に対しまして、住民の要望や質問事項に誠実に対応し、住民の理解が得られる十分な説明を行うよう、引き続き指導してまいります。

○橘委員 ただいま、経過も含めまして説明をいただきました。これからの東京を、環境に配慮し、都民が健康で安心して暮らせる都市へとさらに進化させていくためには、廃棄物の排出を抑制し、リサイクルを徹底することが重要であります。そのためには、信頼性の高い廃棄物処理、リサイクル施設が必要であることはいうまでもありません。
 しかしながら、今回の廃棄物処理施設に対しては、地域住民の不安や心配が解消されていない状態であると思います。都は引き続いて住民の要望を十分に聞き取り、一方、事業者に対しては、騒音や悪臭防止などの環境保全対策をしっかりとるとともに、地元への説明を丁寧に、今までも十分説明はしてきたといっているようですけれども、懇切丁寧に説明をする、そういった姿勢をとっていくように強く指導していくことを要望し、私の質問を終わります。

○村松委員 私も、この請願一九第二六号、採択の立場から意見表明をさせていただきます。
 この請願は、地元のそれぞれの自治体、東久留米の市議会におきましては、六千四百十四人の署名をもってこれが採択をされました。それから、小平の市議会の中でも全会派一致で意見書が採択をされております。この二つの、請願採択あるいは意見書の中身を見ても、東京都の果たす役割というのは大きいなということと、地元自治体の果たす役割というのも大きいということをつくづく感じたものです。
 東久留米の市議会の中での請願の中には、同社は従前より、かわら製造業を営んでおりますが、その際に発するシンナー臭に、我々地域住民は長らく悩まされ続けていました。シンナー臭の発生元が自社であるにもかかわらず、地域には何の説明も対策もとらない、この企業体質こそが我々が一層の不信感を抱く要因でもあります。という中身です。私たちの住みよい安全で安心な生活環境のため、今回の清水建材工業株式会社による産業廃棄物の中間処理事業には、住民は断固反対でありますので、どうかご同意をお願いし、ここに請願をするものです。ということで、この請願が東久留米では採択をされています。
 それから、小平の市議会におきましても東京都に対する意見書が出されておりますが、小平市--この清水建材、産業廃棄物が設置されようとしているところは本来は東久留米なんですが。小平市に隣接する東久留米市内で操業する清水建材工業株式会社が、東京都へ産業廃棄物処理施設等の許可申請の準備を進めていると伺っております。この施設は、廃棄物の中間処理施設として、破砕を行い、廃プラスチック類、木くず、金属くず、コンクリートくず等の建築廃材の処理と、石綿含有産業廃棄物、いわゆるアスベストも含まれる廃材の積みかえ、保管を行うとされています。廃棄物処理施設の操業で心配されるのは、人体への影響だけでなく、地域の自然環境や生活環境の破壊と、それによってもたらされる水、大気の汚染、生態系の破壊です。当該施設は、東久留米市と小平市が入り組んだ市境に近い地域で、住宅が建ち並び、東京都管理及び東久留米市管理の貴重な自然林とともに、グループホームや特別養護老人ホーム等の社会福祉施設もあり、小平市民の生活環境への影響も懸念されます。同施設設置に対して、近隣住民の反対の意見は明らかです。ということで、よって、小平市議会は、東京都に対し、市民の生命、財産を守り、自然環境を保全、保護する立場から、本施設の許可申請を地域住民の理解を得るまで許可しないよう強く求めるものです。こういう意見書が出されておりますので、私は、この議会での意見書というのはやっぱり市民の総意としてしっかりと受けとめて、東京都では対応していただきたい、決して地域住民の理解が得られないまま強行することのないよう強く要望して、私の意見表明とさせていただきます。
 以上です。

○谷村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認めます。よって、請願一九第二六号は採択と決定いたしました。
 これをもって請願の審査を終わります。
 以上で環境局関係を終わります。

○谷村委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○道家建設局長 第四回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 お手元配布の環境・建設委員会資料(建設局所管分)をごらんいただきたいと存じます。
 今定例会でご審議いただきますのは、東京都立公園条例の一部を改正する条例の条例案一件、瑞穂大橋鋼けた製作・架設工事の契約案一件、東京都立明治公園外一公園の指定管理者の指定についてなど指定管理者の指定にかかわる事件案三件でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 詳細につきましては、総務部長よりご説明いたします。

○影山総務部長 引き続きまして、提出予定案件の内容についてご説明申し上げます。
 資料1をごらんいただきたいと存じます。最初に、条例案につきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。東京都立公園条例の一部を改正する条例でございます。
 改正の理由及び内容でございますが、教育委員会が所管いたします有料施設が知事に移管されたことに伴い、教育委員会所管施設に関する規定を削除するものでございます。
 二ページ以降に議案及び新旧対照表を添付してございます。
 続きまして、資料2をごらんいただきたいと存じます。契約案につきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。瑞穂大橋鋼けた製作・架設工事でございます。
 本案件は、歩行者の安全な通行確保及び耐震性、耐荷力等の機能向上を図ることを目的といたしまして、新橋架設のための鋼けたを製作・架設する工事でございます。
 工事場所は江戸川区江戸川四丁目地内、契約の相手方は日本橋梁株式会社、契約金額は七億一千六百七十三万円、工期は平成二十二年三月十日までとする工事請負契約を、一般競争入札によりまして締結しようとするものでございます。
 二ページをお開き願います。本件の施工場所の案内図でございます。
 案内図中ほどの黒く表示してあります箇所が工事場所でございます。
 三ページをお開き願います。本工事は、瑞穂大橋の鋼けた百六十三・三メートルの製作・架設を行うものでございます。
 形状は、上段の平面図及び下段の側面図・標準横断図をごらんいただきたいと存じます。
 次に、資料3をごらんいただきたいと存じます。事件案につきましてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております事件案三件は、すべて指定管理者の指定にかかわるものでございまして、件名は目次に記載してあるとおりでございます。
 一ページをお開き願います。事件案三件の概要をまとめたものでございます。
 事件案につきましては、本概要にて順次ご説明申し上げます。
 最初に、整理番号一、東京都立明治公園外一公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、公の施設の名称欄にございますように、明治公園及び青山公園で、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成二十年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号二、東京都立大神山公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は大神山公園で、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成二十年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号三の東京都立横網町公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は横網町公園で、指定管理者の名称は財団法人東京都慰霊協会、指定の期間は平成二十年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 指定管理者の指定にかかわる議案の提出は、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づくものでございます。
 二ページ以降に議案を添付してございますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上で平成十九年第四回定例会提出予定案件についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○谷村委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○村松委員 二点お願いします。
 一点目は、指定管理者の応募団体名。
 二点目、八都県市が管理する都市公園における指定管理者の導入状況。
 お願いします。

○谷村委員長 そのほか、よろしいでしょうか。--ただいま村松委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○谷村委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、一九第三七号の二、都道の整備促進に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○米田道路保全担当部長 ご説明申し上げます。お手元にございます資料4の陳情審査説明表をごらんいただきたいと存じます。
 表紙をおめくりいただきまして、整理番号1の陳情一九第三七号の二をごらんいただきたいと存じます。
 本件は、都道の整備促進に関する陳情で、小金井市の露口哲治さんから提出されたものでございます。
 その要旨でございますが、一点目は、都道一三四号線(連雀通り)の小金井市中町一丁目十番十七号から中町一丁目十二番十六号地先の間までは、道路幅が狭く歩道もないため、拡幅整備をすること。二点目は、都道一五号線(小金井街道)の、前原坂下交差点東側歩道の小金井市中町四丁目四番九号から十二番六号間沿い部分は、歩道が狭く大変危険であるため、都市計画道路の整備方針以外で、早急に対処することというものでございます。
 現在の状況でございます。
 連雀通り(都道恋ケ窪新田三鷹線)の小金井市中町一丁目十番十七号から中町一丁目十二番十六号地先までの約二百七十メートルの区間は、幅員七メートル程度で歩道が設置されていない箇所でございます。当該区間の西側では、小金井街道前原坂上交差点までの区間で、都と地元小金井市が協力して、みちづくり・まちづくりパートナー事業により、道路の拡幅整備を進めております。
 当該区間に新たに歩道を設置するには、用地を取得して拡幅整備をする必要がございますが、沿道に民家などが密に建ち並んでいるため、地域住民の理解と協力が不可欠であります。
 このため、地元小金井市が歩道設置について地域の意向確認などの取り組みを始めたところでございまして、都としてはこの動向を踏まえて検討していく必要があります。
 次に、小金井街道(都道府中清瀬線)の小金井市中町四丁目四番九号から同十二番六号地先までの約七十メートル区間は、現在、車道幅員七・九メートルで両側には有効幅員〇・九メートル程度の歩道が設置されている箇所でございます。
 当該区間の東側には最大四メートル程度の高低差で市道が並行しており、かつ幅員が二・五メートルと狭いため、市道側への拡幅整備が困難な箇所であります。
 このため、現況の都道の中での歩行者の安全対策が考えられますが、その場合には交通管理者との協議や地元調整などが必要となります。
 以上でございます。

○谷村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一九第三七号の二は継続審査といたします。

○谷村委員長 次に、一九第五三号、砂ノ浜海岸の人工リーフ設置計画を見直し自然のままの砂浜を保全することに関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○高橋河川部長 ご説明申し上げます。整理番号2の陳情一九第五三号をごらんいただきたいと存じます。
 本件は、砂ノ浜海岸の人工リーフ設置計画を見直し自然のままの砂浜を保全することに関する陳情で、大島町の大島波乗り会会長の吉岡一弥さん外二千九百八十八人の方から提出されたものでございます。
 要旨は、大島町間伏の砂の浜海岸への人工リーフ設置計画を見直し、自然のままの砂浜及びビーチブレーク--これは海底が砂のサーフエリアのことでございます--を残し、保全するよう努めていただきたいということでございます。
 現況についてご説明申し上げます。
 砂の浜海岸は、波浪による侵食が著しく、砂浜が五十年間で約六十メートル後退しております。このまま放置すれば背後地の家屋や道路に損傷を与え、甚大な被害の発生が懸念されます。
 このため、多くの島民から侵食対策の要望を受けまして、これまでにも環境や測量調査等を実施してきましたが、今後も、砂の供給量と海岸からの流出量を把握する調査を行い、対策を検討してまいります。
 侵食対策としては、養浜によって砂を補充する方法がございますが、砂の流出を防止する抜本的な対策とならないことから、波浪を減勢させ侵食を防止し、ウミガメなどの生物の生息にも配慮した人工リーフの設置が最も適した工法であります。
 さらに、この工法は、都内においては確実に侵食を防止する効果があらわれており、全国的にも広く採用されております。
 海岸の侵食を防止し、島民の安全を確保するとともに国土を保全することは極めて重要であり、その抜本的な対策として、人工リーフを基本とした事業化の検討を進めてまいります。

○谷村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○村松委員 砂ノ浜海岸の人工リーフ設置計画を見直し自然のままの砂浜を保全することに関する陳情、このことについて質疑を行います。
 私たち環境・建設委員の皆さんに、波乗り会の吉岡会長からこういったお手紙が寄せられたと思います。
 この中には、私たちは海岸保全事業に反対しているわけではありません。現在東京都が基本として進めようとしている人工リーフの設置については、慎重に対応してほしい。少なくとも首都圏を代表する自然海浜の価値を見直してほしい。ぜひ現場を見てほしい。私たちの願いを聞いてほしいとの切なる願いのみですと、書かれております。
 私は、このお手紙に書かれているように、一度現地を委員会として見た上で、この陳情の審議をしてもいいのではないか、このように思います。
 しかし、この後、採決がされるようですので、何点かの質問を行います。
 まず、大島の人口、どのくらいなんでしょうか。

○高橋河川部長 大島町が公表している平成十九年四月末時点の人口は八千九百五十二人であります。

○村松委員 大島の人口八千九百五十二人のうちの、今度の署名数というのは二千九百八十八人ということですよね。ということは、この大島の島民の皆さんの割合からしたら、三人に一人から四人に一人という割合での署名になると思います。
 この陳情の中身を見ましたら、砂の浜海岸は、子どもたちや海水浴客、そして私たちサーファーや釣り人の利用のみならず、ウミガメの産卵場所としても知られる、大島で唯一現存する自然のままの砂浜海岸である、このように書かれておりますが、本当に私たちも一回現場を見て、陳情者の皆さんからお話を聞いた上で審議をしたい、つくづく私は思ったものです。
 これまでの議事録を見ますと、建設局は波による砂の流動調査、これを行っているということですが、具体的にはどのように行われるんでしょうか。

○高橋河川部長 今年度を含め、二カ年をかけまして、沢から供給される砂の量と海岸から沖へ流出する砂の量を把握する調査を行ってまいります。
 供給量調査は、河口付近に観測ポイントを設け、沢から供給する砂の量をはかるもので、平成二十年一月から二十一年三月ごろまでを予定しております。
 海岸から沖への流出量調査は、砂浜や海底の測量を行い、砂の流出量を求めていくものであり、二十年五月から二十一年三月までを予定しております。
 なお、これらの調査結果を踏まえ、より侵食対策に効果的で、自然にも優しい人工リーフの検討を行ってまいります。
 それから、先ほど島民の三分の一とございましたが、議会事務局に問い合わせまして、私どももその内容を知りたかったものですから、その陳情の署名人の、閲覧を願い出たんですが、議員の先生方にも私どもにも閲覧はさせないと、こういうことでございましたので、先ほど先生からございました、島民の、という話については、不承知でございます。

○村松委員 ここにちゃんと、会長吉岡一弥さん外二千九百八十八人と書いてありますから、この署名数は確かだと思うんです。島民であるかないかということは、これはもし島民でなかったとしても、ここの陳情には賛成ですよということで書いてあるんですから、私はやっぱり大事だというふうに思うんです。
 調査方法が、先ほどお話しされましたが、私たちに示すこういう航空写真で撮って、五十年前と比べて今は六十メートルの砂が侵食された、そういうふうにいっているんですが、私はもっと丁寧な調査が必要じゃないのかなというふうに思うんです。
 例えば毎年同じ日に、同じ場所で、木かなんかを設定して、砂浜の位置を同じ時間できちんとはかる、そういうことをやっていくことが大事かなと。そのことが、いつからいつまで、どんな理由で砂が動いたのかなって。東京都の建設局の方でも、大波が来ることによって、来るときは砂を沖の方に運ぶ、逆に流れることによって砂を持っていく、そういうことがありますので、東京都が調査した砂の流動というのもわからない部分があったというのも、この間の資料を見ればわかるんですが、そういう方法というのは考えられないんでしょうか、毎年一定の日にちと一定の時間と同じ場所で調査するということは。

○高橋河川部長 人工リーフを設定するために、現地の状況を正しく把握する必要がございます。当然のことながら、土木工学的と申しましょうか、海岸工学的と申しましょうか、そういう工学的な技術に基づいてやることになります。
 当然人工リーフの設定に当たりましては、潮位、波浪、海底地形、底質、漂砂、施工条件、海浜流などを調査しなければなりません。
 先生、砂の後退について近年やっていないのか、こういうお尋ねでございますが、当然のことながら、つかむ作業としまして、我々やっております。平成四年、平成十年、平成十五年はやっております。
 平成四年から平成十年までの間には、六・六メートル後退しております。平成十年から十五年までは、十・六メートル後退しております。四年から十五年までは十七・二メートルでございまして、平均しますと一・六メートル後退しております。これは二十三年から平成七年度までの平均の一・二を大きく上回っております。
 また、十年から十五年の間には十・六メートルでございますので、割りますと、二メートルを超える数字になろうかと思います。以上でございます。

○村松委員 今のお話ですと、平成十年から十五年までの間に、一・六メートルの砂が流出しているということで理解してよろしいんですか。

○高橋河川部長 申し上げましたのは、平成十年から十五年までは十・六メートルでございます。

○村松委員 そういった砂の流動というのもあるかもしれません。陳情者も島の住民なんですね。島を愛し、島のことを真剣に考えていると思うんです。島の若者が楽しみにしている波乗り、この場所を、東京都が決めたからということで押しつけるやり方、これはやっぱりよくないと思うんです。
 陳情を出した方々も含めた皆さんと、粘り強い話し合いを私はやる必要があると思うんです。合意の中で、どうしたら砂の流動を防ぐことができるのか、こういうことを検討する必要があると思うんですが、人工リーフを設置するということで決めちゃったから、もう実行するということだけなんですか。こういう陳情を出した人たちとの合意のための話し合いというのは、やるつもりはあるんですか、ないんでしょうか。

○高橋河川部長 都はこれまで、陳情者であります大島波乗り会を含む地元住民と、意見交換会を行ってまいりました。その場所は、ちょうどこの海岸の一番近くの集落でございます大島町間伏の文化会館で、平成十六年二月二十四日、平成十七年一月十六日、調査段階でございますので、そのお話し合いした内容は、侵食の進行状況、ウミガメの産卵状況、海岸利用状況、想定される対策等を行ってまいりました。
 お話しの陳情者との話でございますが、この計画は平成五年に地元の方々から、国土保全の立場から陳情を受け、委員会において採択されたことに端を発しておりますが、国土保全のため、波を減勢させるということと、サーファーがサーフィンを楽しむために大きな波を必要とするということは目的が相反しまして、同一箇所においてこの二つの願いを両立させることは不可能でございます。
 しかしながら、我々は今までもこうであったように、これからも島民の皆さんには、ウミガメが産卵する砂浜の後退状況や背後にある野増の集落や都道大島循環線に重大な影響を及ぼすおそれがあるということを含め、これまで同様、丁重に説明してまいります。

○村松委員 十分な説明というのと、それから懇談ですよね。意見を聞いて、どうしたら歩み寄りができるのか、そういうことを私はやってほしいというふうに思うんです。
 それで、ことし産業労働局が出しました大島観光産業活性化戦略、うらやましがられる大島づくり、こういう冊子の中で、大島のすばらしい特徴というのが書かれているんです。
 大島の美しい海岸線と自然のままの砂の浜ということで、島を取り巻く海岸線は極めて美しく、砂の浜や第二砂の浜の自然のままの砂浜を、首都圏にはもはや貴重な存在で、これらのことを話すと、一様にすごいですねと喫驚する、このように産業労働局では位置づけているんですよね。
 それで、この中でもいわれているんですが、何が大島観光のお宝であるかに関しては、再三述べているように、御神火の三原山を初めとして、ほとんど自然のまま残されている砂の浜群、そして東海の花彩島を構成する約三百万本のツバキや、約百八十万本の大島桜等の固有種の花々などで、まずはその確認であり、ついでその実態の調査である。自然のまま残されている砂の浜に関しては、大島浜調べとして、人工的施設の有無によって以下の四段に分類し、海浜がほとんどあることを確認し、アピールすることがねらいである。全く人工的施設のない純自然海岸、浜におりる階段灯だけの純自然海浜、当然この割合が高いほど全国的に見ても貴重であるし、誘致圏である首都圏においては強い競争力を発揮することは間違いない、このように書かれているんですが、やっぱりここで陳情者がいっているように、島内唯一のビーチブレイクを失ってしまうと。
 確かに砂の浜は徐々にではあるが、侵食されていることは事実かもしれない。しかし、人工リーフの設置によって、そのすべてが解決するとは思えないというふうにも書かれているんですね。仮に一時的に砂の浜の侵食は食いとめられたとしても、海底に人工物が存在し、沖では不自然に波が崩れ、サーファーも、動物、ウミガメも寄りつかなくなる、そのような砂の浜になる可能性が高いのです、このように陳情者は述べております。
 私はこの陳情に書かれているように、砂の浜海岸は子どもたちや海水浴をしている人たち、そしてサーファーの皆さんの利用を、これまでも、これからも続けられるようにするために、こういった関係者と粘り強く議論をして、一度失われた自然というのはもとに戻すことは非常に困難だということは、だれもが承知していると思うんですね。
 ですから、私は今度のこの陳情はぜひ採択をしていただきたい、このことを求めて、質問を終わります。

○谷村委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○谷村委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一九第五三号は不採択と決定いたしました。

○谷村委員長 次に、一九第六〇号、都市計画道路補助第五四号線の事業推進に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山口道路建設部長 ご説明申し上げます。
 整理番号3、陳情一九第六〇号をごらんいただきたいと存じます。
 本件は、都市計画道路補助第五四号線の事業推進に関する陳情で、世田谷区の水野貞さん外一名から提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、上祖師谷地域の防災性向上や環境改善のため、都市計画道路補助第五四号線の榎交差点から神明神社までの間において、さらなる事業促進に向け努力していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、補助第五四号線は、渋谷区富ヶ谷二丁目を起点とし、世田谷区上祖師谷五丁目を終点とする幅員十五メートル、延長約九キロメートルの東西方向の補助幹線道路でございます。
 本陳情区間は、補助第二一六号線の榎交差点から神明社を通り、補助第二一七号線までの延長六百八十メートルでございます。本区間に並行する都道は、歩道のない狭い道路にもかかわらず、周辺駅への交通アクセスとして路線バスが運行しております。本区間を整備することにより、安全で快適な歩行者空間の確保や交通の円滑化、路線バスの定時運行などの効果が期待されます。
 また、震災時の避難場所であります都立祖師谷公園への避難路が確保され、周辺地域の防災性の向上にも寄与するものでございます。
 本区間は、平成十六年一月に事業着手し、地元住民の理解と協力を得ながら、平成十八年度末までに約三割の用地を確保いたしました。引き続き用地取得に努めるとともに、来年度、用地取得が進んでいる補助第二一七号線側から工事に着手し、事業効果の早期発現に向けた事業の推進に取り組んでまいります。

○谷村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○矢島委員 議題となりました都市計画道路補助第五四号線事業促進の陳情について、お伺いをいたします。
 都市計画道路の事業化につきましては、道路交通体系のみならず、地域の防災性、安全性も優先着手の評定に加えられ、優先路線の選考が行われました。
 補助五四号線も、この点について地元に大きな期待があることは理解できます。しかし、現実には、平成十六年に事業着手しているにもかかわらず、用地の取得が進行せず、工事段階に至っていない状況から、地元では、東京都の事業の進め方への不安や不信感があるのではないかと心配をしております。
 そこで、この路線のこれまでの経過についてお伺いいたします。

○山口道路建設部長 都市計画道路補助第五四号線につきましては、平成十一年十二月に早期事業化を求める陳情が都議会に提出されまして、趣旨採択がされました。
 その後、事業説明会を開催いたしまして、地権者の皆様方のご協力を得ながら測量作業を行いまして、平成十六年一月に都市計画事業の認可を取得いたしました。
 事業認可取得後の平成十六年五月には用地説明会を開催しまして、物件調査などを経まして、用地買収に着手いたしました。平成十八年度末までに約三割の用地を取得しているところでございます。

○矢島委員 限られた予算の中で用地取得が進められたわけですので、このご苦労は想像にかたくありませんけれども、平成十六年一月の事業認可から間もなく四年が経過しようとしております。十八年の末で三〇%、この問題をどのように考えるべきか。事業認可後四年を経た都市計画道路事業の進捗の水準について、お伺いいたします。

○山口道路建設部長 本路線は、平成十六年一月から平成二十二年三月まで、都市計画事業の認可を取得しておりまして、現在、用地取得を鋭意進めている段階でございます。引き続き、都としても国費の財源確保に努めまして、全力で整備に取り組んでまいります。

○矢島委員 行政の苦しさがよくあらわれていることで、いっている意味はよくおわかりになると思いますので、これ以上この点については申し上げませんけれども、地元の意向はしっかりよく考えていただきたい。
 その上で、地元の心配は今の事業でありますから、この事業の促進を今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○山口道路建設部長 事業効果を早期に発現できるように、用地取得が進んでおります補助第二一七号線から神明社まで約百四十メートルの区間につきまして、来年度、平成二十年度から、排水管や電線共同溝の設置工事などを行っていく予定でございます。
 残りの区間につきましても、榎交差点から都立祖師谷公園までの用地を重点的に取得いたしまして、用地取得の進捗に合わせて、順次工事を実施してまいりたいと考えております。
 今後とも、地元区や地元住民の理解と協力を得ながら、事業を推進してまいります。

○矢島委員 平成二十年度より一部工事に着手するということですが、実際に見える工事が始まることは、地元の皆さんの安心につながるに違いないと思います。
 ほかの路線でも、補助五四号線と同様に、事業着手後、なかなか見える工事が始まらない路線もあろうと思います。東京都は優先路線を選定し、事業化を進めているのですから、事業に着手しましたら、可能な限り都民に完成時期を明示していく必要が今後あろうかと思います。
 そこで、意見だけ申し上げさせていただきますが、東京都では、路線の完了期間宣言をしております。平成十八年から二十一年度完成分は既に行われておりますので、次は二十一年度ごろに選定になろうかと思います。補助五四号線につきましても、事業促進を求める地元の声に積極的にこたえる意味でも、事業進捗を一層促進し、完了宣言路線とする覚悟で、できたら完了路線にするということで取り組まれることを強く要望し、質問を終わります。

○谷村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○谷村委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一九第六〇号は趣旨採択と決定いたしました。
 これをもって陳情の審査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十七分散会

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