環境・建設委員会速記録第十四号

平成十七年十一月二十九日(火曜日)
第九委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十三名
委員長ともとし春久君
副委員長林田  武君
副委員長大津 浩子君
理事大西由紀子君
理事西岡真一郎君
伊藤 興一君
原田  大君
河野百合恵君
石森たかゆき君
くまき美奈子君
東野 秀平君
こいそ 明君
吉野 利明君

 欠席委員 一名

 出席説明員
環境局局長大橋 久夫君
総務部長白石弥生子君
企画担当部長大野 輝之君
都市地球環境部長小山 利夫君
環境改善部長梶原 秀起君
参事柿沼 潤一君
自動車公害対策部長中島  博君
参事前田 敏宣君
自然環境部長福島 章人君
廃棄物対策部長森  浩志君
参事長嶋 博宣君
局務担当部長月川 憲次君
建設局局長岩永  勉君
次長浅倉 義信君
総務部長矢口 貴行君
用地部長藤井 芳弘君
道路管理部長石渡 秀雄君
道路建設部長道家 孝行君
公園緑地部長内海 正彰君
河川部長野村 孝雄君
企画担当部長林 健一郎君
道路保全担当部長阿部  博君
参事小田 昭治君
参事伊藤 精美君

本日の会議に付した事件
請願の取り下げについて
環境局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都自然公園条例の一部を改正する条例
・東京都浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例
・東京都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村の指定管理者の指定について
・東京都立大島公園海のふるさと村の指定管理者の指定について
・東京都立多幸湾公園の指定管理者の指定について
・東京都檜原都民の森の指定管理者の指定について
・東京都奥多摩都民の森の指定管理者の指定について
請願の審査
(1)一七第三五号 式根島における遊歩道整備及び観光地への水洗トイレ設置に関する請願
建設局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都葬儀所条例の一部を改正する条例
・神田川・環状七号線地下調節池(第二期)善福寺川取水施設設備工事(その六-二)請負契約
・東京都立木場公園外七公園の指定管理者の指定について
・東京都立芝公園外十九公園の指定管理者の指定について
・東京都立狭山公園外三公園の指定管理者の指定について
・東京都立長沼公園外四公園の指定管理者の指定について
・東京都立陵南公園外十六公園の指定管理者の指定について
・東京都立浜離宮恩賜庭園外八公園の指定管理者の指定について
・東京都立夢の島公園外一施設の指定管理者の指定について
・日比谷公会堂外一施設の指定管理者の指定について
・東京都立潮風公園外一公園の指定管理者の指定について
・東京都立駒沢オリンピック公園の指定管理者の指定について
・恩賜上野動物園外三施設の指定管理者の指定について
・東京都多磨霊園外七霊園の指定管理者の指定について
・東京都青山葬儀所の指定管理者の指定について
・東京都瑞江葬儀所の指定管理者の指定について
・東京都中野駐車場の指定管理者の指定について
・東京都三田駐車場の指定管理者の指定について
・東京都八重洲駐車場外四施設の指定管理者の指定について
請願陳情の審査
(1)一七第三六号   都道二三七号線、中の浦のスロープ工事中止に関する請願
(2)一七第三七号の二 式根島における観光シーズンに極力工事を中断することに関する請願
(3)一七第四一号   都市計画道路補助第一二八号線街路拡張工事に反対することに関する陳情
(4)一七第五三号   環状第八号線沿道の環境対策に関する陳情

○ともとし委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○ともとし委員長 次に、請願の取り下げについて申し上げます。
 お手元配布のとおり、一七第三二号、府中市緑町二丁目の産業廃棄物保管積替え施設開設反対に関する請願は、議長から取り下げの許可をした旨通知がありましたので、ご了承願います。

○ともとし委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、環境局及び建設局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び請願陳情審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をするにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより環境局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○大橋環境局長 今定例会に提出を予定しております環境局関連の案件につきまして、概要をご説明申し上げます。
 お手元の平成十七年第四回都議会定例会提出予定案件の概要をごらんいただきたいと存じます。
 今回提出を予定しております案件は、条例案二件と事件案五件でございます。
 一ページをお開き願います。初めに、条例案でございます。
 まず、東京都自然公園条例の一部を改正する条例についてでございます。これは、中等教育学校の設置に伴い、規定を整備するものでございます。
 次に、東京都浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例についてでございます。これは、浄化槽法の一部を改正する法律の施行に伴い、規定を整備するものでございます。
 続きまして、事件案でございます。
 東京都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村の指定管理者の指定についてなど、指定管理者の指定に係る五件でございます。これらは、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づき、各施設に係る指定管理者を指定するものでございます。
 以上が、今定例会に提出を予定しております案件の概要でございます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。

○白石総務部長 それでは、本定例会提出予定案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、条例案につきましてご説明申し上げます。
 資料1をごらんください。東京都自然公園条例の一部を改正する条例案についてでございます。
 一ページをお開き願います。改正理由でございますが、中等教育学校の設置に伴い、規定を整備する必要があるためでございます。
 改正案の内容でございますが、まず、宿泊施設の利用料金の種別の欄におきまして、中等教育学校の前期課程を中学校に含めることでございます。また、同様に、盲学校、ろう学校及び養護学校の小学部を小学校に、同じく中学部を中学校に含めることでございます。
 条例の施行期日でございますが、公布の日としております。
 二ページ及び三ページは本条例案、四ページ、五ページは新旧対照表でございます。
 次に、資料2をごらんください。東京都浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例案についてでございます。
 一ページをお開きください。改正理由でございますが、浄化槽法の一部を改正する法律の施行に伴い、規定を整備する必要があるためでございます。
 改正案の内容でございますが、まず、条例第十一条第二項で引用しております浄化槽法の条項を、第四条第五項から第四条第七項に改めるものでございます。
 次に、法と条例との重複規定の整備でございます。
 二ページをお開き願います。浄化槽保守点検業者に対する報告徴収、立入検査等の規定は、これまで条例第十六条で規定しておりましたが、新たに浄化槽法で規定するように法改正がなされました。このため、法と条例で規定が重複することになるため、条例から当該規定の条項を削除するものでございます。
 また、条例第十六条を削除することに伴い、同条の罰則規定である第二十条第四号及び第五号を削るものでございます。
 条例の施行期日でございますが、平成十八年二月一日としております。
 三ページ、四ページは本条例案、五ページ及び六ページは新旧対照表でございます。
 次に、事件案につきましてご説明申し上げます。
 資料3をごらんください。東京都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村の指定管理者の指定について外四件でございます。
 一ページをお開き願います。概要を表でまとめてございます。
 表の一番上から順次ご説明申し上げます。
 まず、整理番号1の、東京都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村の指定管理者の指定についてでございます。指定管理者の名称は奥多摩町、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十一年三月三十一日まででございます。
 ほかの四件につきましても、指定の期間は同じでございます。
 次に、整理番号2の、東京都立大島公園海のふるさと村の指定管理者の指定についてでございます。指定管理者の名称は、大島町でございます。
 整理番号3の、東京都立多幸湾公園の指定管理者の指定についてでございます。指定管理者の名称は、神津島村でございます。
 整理番号4の、東京都檜原都民の森の指定管理者の指定についてでございます。指定管理者の名称は、檜原村でございます。
 最後に、整理番号5の、東京都奥多摩都民の森の指定管理者の指定についてでございます。指定管理者の名称は、奥多摩町でございます。
 なお、これらの事件案は、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づき提出するものでございます。
 二ページから一一ページまでは、本事件案の詳細について説明してございます。
 以上でご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほど、お願いいたします。

○ともとし委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方、ご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 なければ、資料要求なしと確認させていただきます。

○ともとし委員長 次に、請願の審査を行います。
 一七第三五号、式根島における遊歩道整備及び観光地への水洗トイレ設置に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○福島自然環境部長 それでは、お手元にお配りしてございます資料4、請願審査説明表の一ページをごらんいただきたいと思います。
 整理番号1、請願番号一七第三五号、式根島における遊歩道整備及び観光地への水洗トイレ設置に関する請願につきましてご説明申し上げます。
 請願者は、式根島ECOレンジャー代表山本功二さんでございます。
 請願の要旨でございますが、第一に、式根島には遊歩道がありますが、一部に整備が必要な箇所があり、観光のことを考え、整備していただきたいというものでございます。
 第二に、中の浦海岸及び石白川海岸には、土壌汚染を考え、合併処理浄化槽の水洗トイレを設置していただきたいというものでございます。
 次に、現在の状況でございます。
 遊歩道の整備につきましては、当該地の一部は、建設発生土等の一時保管場所などに利用されております。また、周辺におきましては、崩落した箇所があるなど、荒廃が進んでおりまして、歩行が困難な状況でございます。
 トイレの水洗化につきましては、中の浦海岸及び石白川海岸のトイレのし尿処理方式は、いずれもくみ取り式でございます。しかし、施設は十分に使用できる状態でございまして、し尿の漏えいが認められず、使用状況に応じた適正なくみ取り作業を行っておりまして、土壌を汚染するような状況ではございません。
 説明は以上でございます。よろしくご審査いただきますようお願い申し上げます。

○ともとし委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○河野委員 公衆トイレの水洗化についてお伺いをいたします。
 最初に、式根島の海水浴場などの公衆トイレの数、そしてその水洗化の状況はどのようになっているかをお示しください。

○福島自然環境部長 式根島内には、環境局が所管するトイレは七カ所ございます。そのうち三カ所については、改築に合わせて水洗化をしてございます。

○河野委員 水洗化されている公衆トイレもあるということで、陳情者は、海水浴場に水洗トイレをということで要望されておりますが、環境局として、自然公園の中にある式根島の公衆トイレの水洗化についてはどのようにお考えなんでしょうか。衛生上、環境上の問題を考えても、今の時代、当然の願いかなという思いはいたしますが、いかがでしょうか。

○福島自然環境部長 くみ取り式トイレにつきましては、給水管の布設状況や施設の傷みぐあいなど、それぞれの箇所の状況を見ながら、順次水洗化を進めているところでございます。

○河野委員 順次ということで、どれくらい先になったら七カ所が全部、残り四カ所ですか、水洗化になるかわからないんですが、式根島は、皆さんもご存じのように、夏の海水浴客とか、そういう方々が民宿に泊まられて、海や緑に親しんでいるという、観光で成り立っている島だと思います。島を訪れる観光客の人たちのために、公衆トイレをぜひ使いやすい形で水洗化ということで、島民の皆さんがいろいろな形で声を上げておられるということを私たちは伺っているんですが、局の方にはそういう声は届いていますか。

○福島自然環境部長 新島村からの要望等、局には届いてございません。

○河野委員 新島村そのものからはないということなんですが、私たち、実際、現地にお話を伺って、島民の皆さん、暮らしている、仕事をしている方々は、ぜひお願いしたいという声も、随分いろいろな形で上げられているようです。
 結論としては、私は、公衆トイレの水洗化は、島民の方々の生活や仕事を支援する上で必要である問題であると考えます。くみ取り式であるよりも、やはり水洗化した方が衛生面、環境面でもすぐれていますし、今、いろんな形での水洗化という方式もあるようですから、ぜひそういうこともご検討いただいて、島民の皆さんの要望にこたえてあげていただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○ともとし委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
   〔福島自然環境部長発言を求む〕

○福島自然環境部長 済みません。若干補足させていただきたいと存じます。
 水洗化にするという原則というものはあるんでございますけれども、当該トイレの水洗化につきましては、それぞれ五千万から六千万という多額な費用がかかります。それから、現在の施設の状況から見まして、まだ十分この先使用できる状態にございます。し尿の漏えいも認められてございませんので、現在の状況で適切に衛生的に管理ができるものというふうに私どもは思っております。

○ともとし委員長 他に発言はありませんね。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○ともとし委員長 起立少数と認めます。よって、請願一七第三五号は不採択と決定いたしました。
 請願の審査を終わります。
 以上で環境局関係を終わります。

○ともとし委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 柿堺道路監及び桐越道路計画担当部長は、公務出張のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○岩永建設局長 第四回定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 お手元配布の環境・建設委員会資料をごらんいただきたいと存じます。
 今定例会でご審議いただきますのは、東京都葬儀所条例の一部を改正する条例の条例案一件、神田川・環状七号線地下調節池(第二期)善福寺川取水施設設備工事(その六-二)の契約案一件、東京都立木場公園外七公園の指定管理者の指定についてなど指定管理者の指定に係る事件案十七件でございます。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
 詳細につきましては、総務部長より説明いたします。

○矢口総務部長 平成十七年第四回定例会提出予定案件の内容につきましてご説明申し上げます。
 資料1をごらんいただきたいと存じます。最初に、条例案につきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。東京都葬儀所条例の一部を改正する条例でございます。
 改正の理由及び内容でございますが、東京都青山葬儀所に利用料金制度を導入するため、利用料金の決定及び収受等に関する規定を整備するものでございます。
 二ページに議案、五ページ以降に新旧対照表を添付してございます。
 続きまして、資料2をごらんいただきたいと存じます。契約案につきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。神田川・環状七号線地下調節池(第二期)善福寺川取水施設設備工事(その六-二)でございます。
 本工事は、神田川の支川であります善福寺川の洪水を地下調節池に取水するため、善福寺川取水施設に水門設備を設置するものでございます。
 工事場所は杉並区堀ノ内二丁目地内、契約の相手方は三菱重工工事株式会社、契約金額は六億二百七十万円、工期は平成十九年三月三十日までとする工事請負契約を、一般競争入札によりまして締結しようとするものでございます。
 二ページをお開き願います。本件の施行場所の案内図でございます。案内図の中ほどの黒く表示してあります箇所が、工事場所でございます。
 三ページをお開き願います。上段の平面図及び下段の断面図をごらんいただきたいと存じます。
 本工事は、それぞれ黒く表示してありますように、三つのゲート及び動力設備を製作し、据えつけるものでございます。
 次に、資料3をごらんいただきたいと存じます。事件案につきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。今回予定しております事件案十七件は、すべて指定管理者の指定にかかわるものでございまして、件名は目次に記載してあるとおりでございます。
 三ページをお開き願います。事件案十七件の概要をまとめたものでございます。
 事件案につきましては、本概要にて順次ご説明申し上げたいと存じます。
 最初に、整理番号1の、東京都立木場公園外七公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、公の施設の名称欄にございますように、木場公園、善福寺川緑地など八つの公園でございます。指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号2の、東京都立芝公園外十九公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、芝公園、戸山公園など二十の公園でございます。指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号3の、東京都立狭山公園外三公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、狭山公園、八国山緑地など四つの公園で、指定管理者の名称は西武・狭山丘陵パートナーズ、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 整理番号4の、東京都立長沼公園外四公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、長沼公園、平山城址公園などの五つの公園で、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号5の、東京都立陵南公園外十六公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、陵南公園、小宮公園など十七の公園で、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 整理番号6の、東京都立浜離宮恩賜庭園外八公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、浜離宮恩賜庭園、旧芝離宮恩賜庭園など九つの公園で、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 整理番号7の、東京都立夢の島公園外一施設の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、夢の島公園及び夢の島熱帯植物館で、指定管理者の名称は日比谷アメニス夢の島グループ、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号8の、日比谷公会堂外一施設の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、日比谷公会堂及び日比谷公園大音楽堂で、指定管理者の名称は大星ビル管理・共立・日比谷アメニス共同事業体、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 整理番号9の、東京都立潮風公園外一公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、潮風公園及び台場公園で、指定管理者の名称は埠頭公社・テレポートセンターグループ、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 整理番号10の、東京都立駒沢オリンピック公園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、駒沢オリンピック公園で、指定管理者の名称は財団法人東京都生涯学習文化財団、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十一年三月三十一日まででございます。
 整理番号11の、恩賜上野動物園外三施設の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、恩賜上野動物園、多摩動物公園など四つの施設で、指定管理者の名称は財団法人東京動物園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十八年三月三十一日まででございます。
 整理番号12の、東京都多磨霊園外七霊園の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、多磨霊園、八柱霊園など八つの霊園で、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号13の、東京都青山葬儀所の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、青山葬儀所で、指定管理者の名称は日比谷花壇グループ、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号14の、東京都瑞江葬儀所の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、瑞江葬儀所で、指定管理者の名称は財団法人東京都公園協会、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十一年三月三十一日まででございます。
 整理番号15の、東京都中野駐車場の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、中野駐車場で、指定管理者の名称は東武ビル管理株式会社、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十一年三月三十一日まででございます。
 続きまして、整理番号16の、東京都三田駐車場の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、三田駐車場で、指定管理者の名称はスターツアメニティー株式会社、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十一年三月三十一日まででございます。
 整理番号17の、東京都八重洲駐車場外四施設の指定管理者の指定についてでございます。
 指定管理者による管理を行う施設は、八重洲駐車場、日本橋駐車場など五つの施設で、指定管理者の名称は財団法人東京都道路整備保全公社、指定の期間は平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日まででございます。
 指定管理者の指定に係る議案の提出は、地方自治法第二百四十四条の二第六項の規定に基づくものでございます。
 四ページ以降に議案を添付してございます。後ほどごらんいただきたいと思います。
 以上で平成十七年第四回定例会提出予定案件についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○ともとし委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方、発言を願います。

○河野委員 指定管理者について、二点お願いします。
 一つは、特命を除いた指定管理者の法人団体の応募状況一覧。
 二つ目に、全国の道府県、政令市の公立公園における指定管理者の状況。
 以上です。

○ともとし委員長 ほかにありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 ただいま河野委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○ともとし委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 一七第三六号、都道二三七号線、中の浦のスロープ工事中止に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○道家道路建設部長 お手元に配布してございます請願・陳情審査説明表をごらんいただきたいと存じます。
 まず、整理番号1の請願一七第三六号をお開き願います。
 本件は、都道二三七号線、中の浦のスロープ工事中止に関する請願で、式根島ECOレンジャー代表山本功二さんから提出されたものでございます。
 要旨は、都道二三七号線、中の浦につくられているスロープの工事を中止していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、式根島は、人口約六百人でございまして、年間を通じて約三万人もの人々が観光に訪れ、にぎわう島でございます。都道二三七号線は、島内の循環道路として、観光、産業の発展など島の活性化に寄与する道路であり、現地の地形を考慮して整備を進めております。
 今回の請願におけるスロープにつきましては、この都道から中の浦海水浴場へ向かう高低差約十メートル下の村道への連絡路として、自転車や歩行者などの利便性を図るため、村からの要望も踏まえまして整備に着手したものでございます。
 式根島の北側には、泊、大浦などの海水浴場が多く、また、島内各所に観光スポットが点在しております。観光客の主たる移動手段はレンタサイクルでありまして、中の浦の海水浴場などを周遊する観光客は、都道やこのスロープを利用することになると考えております。
 事業に当たりましては、平成十四年十一月に開催した住民説明会の中で、スロープ計画平面図を提示し、地元住民の合意を得た上で実施をしております。
 また、その構造は、曲がり部につきましては見通しを確保するなど、安全性に配慮し、さらに、路面に降った雨水が直接海に流れ込まないよう、スロープ内に雨水ますなどを設置しております。
 村から早期整備の強い要望が出されており、今後とも利用者の安全性、利便性に十分配慮するとともに、周辺に島固有のクロマツを植栽するなど、十七年度内の完成に向け、式根島にふさわしい道路づくりを進めてまいります。
 なお、本件と同趣旨の請願が平成十七年三月二十九日に提出されており、不採択となっております。

○ともとし委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○ともとし委員長 起立少数と認めます。よって、請願一七第三六号は不採択と決定いたしました。

○ともとし委員長 次に、一七第三七号の二、式根島における観光シーズンに極力工事を中断することに関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○道家道路建設部長 引き続き、整理番号2の請願一七第三七号の二をお開き願います。
 本件は、式根島における観光シーズンに極力工事を中断することに関する請願で、式根島ECOレンジャー代表山本功二さんから提出されたものでございます。
 要旨は、式根島は観光の島であるので、観光客が多く来島する観光シーズンには、極力工事を中断していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、先ほどもご説明申し上げたとおり、都道二三七号線は、島内の循環道路として、観光、産業の発展など島の活性化に寄与する重要な道路であります。また、地元からも、島の重要な産業である観光振興にとって必要な道路を、一刻も早く安全で安心して利用できる道路となるよう、強く要望されているところでございます。
 このため、橋梁、擁壁工事や災害復旧工事など、工事規模及び内容などによっては、観光シーズンであっても工事を実施する必要がある場合がございます。
 今後とも、工事の実施が観光シーズンと重なる場合は、村や観光協会等関係者と十分な協議、調整を図りながら工事を進めてまいります。
 なお、本件同趣旨の請願が平成十七年三月二十九日に提出されており、不採択となっております。

○ともとし委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○ともとし委員長 起立少数と認めます。よって、請願一七第三七号の二は不採択と決定いたしました。

○ともとし委員長 次に、一七第四一号、都市計画道路補助第一二八号線街路拡張工事に反対することに関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○道家道路建設部長 整理番号3の陳情一七第四一号をお開き願います。
 本件は、都市計画道路補助第一二八号線街路拡張工事に反対することに関する陳情でございまして、世田谷区宮坂一丁目補助第一二八号線街路拡張反対の会代表野美山薫さん外三十九人の方から提出されたものでございます。
 要旨は、世田谷区宮坂一丁目地区における都市計画道路補助第一二八号線の街路拡張工事のための土地収用手続の開始の申し立てを行わないでいただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、補助第一二八号線は、地域交通の円滑化に寄与するとともに、都市防災の向上を図る上からも極めて重要な道路であり、地元区からも早期整備の要望を受けております。
 このため、弦巻五丁目から世田谷通りを越えて宮坂一丁目までの八百九十五メートル区間について、平成三年六月、事業に着手いたしました。
 これまで、地元住民への説明を重ねつつ、用地取得を進め、約八割を取得したところであり、弦巻五丁目付近から世田谷通りまでの区間は既に交通開放し、周辺の交通渋滞緩和と地域の交通安全に寄与しております。残る区間につきましても、事業効果の早期発現に向け、用地取得や街路築造工事を進めてまいります。
 また、宮坂一丁目から約二百メートル区間につきましては、事業の進捗状況などを踏まえ、今後、手続保留の解除を行ってまいります。
 なお、本件と同趣旨の陳情がこれまで七回提出されておりまして、平成十三年八月二十八日までに四回提出された陳情は、いずれも不採択となっております。また、その後に提出されました三回の陳情につきましては、状況に変化がないことから、委員会への付託が省略されている状況でございます。

○ともとし委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○河野委員 何点か伺います。
 地図を見ますと、世田谷区内を走る南北道路ということで、既に環状七号線、環状八号線が通っています。補助一二八号線は、この環七、環八の間に入る道のようですけれども、住宅が建ち並んでいる地域を縦断していく補助一二八号線、今、ご説明は少しありましたけれども、本当に住民の皆さんにとって必要な道路かどうかという点では疑問があります。一二八号線建設の目的をご説明いただきたいと思います。

○道家道路建設部長 補助第一二八号線は、地域交通の円滑化に寄与するとともに、馬事公苑につながる避難路として重要な役割を担うなど、都市防災の向上を図ることを目的としており、地元世田谷区からも早期整備の要望を受けている路線でございます。

○河野委員 それで、この一二八号線は、区立桜木中学のグラウンドと校舎の下を通って建設されるということで、その地下に潜った道路が出てきたところが、私立の女子中学と高校の鴎友学園の前に出てくる計画と聞いています。工事の期間中の影響はもとより、開通したら、桜木中学、そして周辺の学校施設などに騒音、振動、交通安全などで大きな影響が出るのではないかと心配されているんです。
 これまで、都内で学校のグラウンドや校舎の下に都市計画道路という大きな道路が通っているところがあるのかどうかという点では、私は疑問がありますけれども、学校の地下に道路をつくるような計画は問題が起こってくるのではないかと考えるものですけれども、いかがでしょうか。

○道家道路建設部長 学校の校庭の下に、あるいは校舎の下に道路があるかということでございますが、幾つか都内でも実例がございます。品川区の大崎高校のグラウンドの下を補助第二六号線が通るわけですけれども、これも今、事業中でございます。
 さて、工事中の安全対策でございますけれども、校庭部分が開削工事となりますので、世田谷区など関係機関と調整し、生徒の安全など万全を期してまいります。
 また、開通後などの騒音対策でございますが、低騒音舗装などを施行することによりまして、騒音の低下に努めてまいります。

○河野委員 道路をつくる場合に、いつも騒音とか振動とか心配ないですよということをおっしゃるんですけれども、なかなか私たちは納得できないものを持っています。
 今回の一二八号線ですが、周辺住民の方々から繰り返し陳情が出されているというのは、やはり都が進める道路建設に納得できないという意見が強いのではないかと感じています。大切なのは住民の生活と環境を守ることであり、そしてまちづくりは住民の方々の協力なしには成り立ちません。特に、計画の桜木中学からは、以前、遺跡も発掘されたということで、近くには学校が多く存在し、本当に文教地区という名前にふさわしい静かな生活環境が保たれている地域だと思います。
 陳情文に書かれているように、生活している住民が、今の道路のままで生活上十分機能しているとの意見を持っているわけですけれども、局は、住民のこうした意見についてどういうふうに受けとめていくのか、そのお考えを伺っておきたいと思います。

○道家道路建設部長 冒頭に申し上げましたとおり、補助第一二八号線は、都市防災の向上につながる大変重要な路線という認識でございます。
 さらに、この一二八号線を事業化するに当たりましては、地元に対し、説明会を何度となく開催し、理解の促進に努めてきたところでございます。事業着手後も、周辺住民への個別説明や話し合いなどを行うとともに、工事を実施する場合は周辺住民へ周知をしております。
 これまで約八割の用地を取得しており、周辺住民の理解はおおむね得られているのではないかというふうに考えております。
 今後とも、地元住民の理解と協力を得ながら、円滑な事業の推進に努めてまいります。

○河野委員 私は意見を申し上げます。
 何回も説明会を開いて努力されてきたということなんですが、やはり、東京都建設局としては、住民の意見を聞き、慎重な対応をすべきであり、この陳情については私は採択していただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○ともとし委員長 他に発言はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方のご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○ともとし委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一七第四一号は不採択と決定いたしました。

○ともとし委員長 次に、一七第五三号、環状第八号線沿道の環境対策に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○道家道路建設部長 整理番号4の陳情一七第五三号をお開き願います。
 本件は、環状第八号線沿道の環境対策に関する陳情で、環八道路から住民のくらしと環境を守る会杉野宏さん外二千八百七十八名の方から提出されたものでございます。
 要旨は、板橋区内の環状第八号線沿道の環境対策として、次の四項目を実現していただきたいというものでございます。
 第一といたしまして、都はこれまで、遮音壁の設置に当たっては、住民の意見を聞くと再三約束してきた。騒音対策として、新型遮音壁の採用など効果的な対策を実施すること。
 第二として、失われた自然林の緑の量を確保するための代替地は、平地面積が小さく、十数カ所に分散している。高木が育つことができる平地をまとめて確保すること。
 第三として、失われた緑の量を確保するため、植樹帯は可能な限り広くとり、コンクリートの擁壁をツタなどで緑化すること。
 第四として、相生町交差点の環境対策として、都は、八百平方メートルの緑地帯を整備すると平成十六年三月の委員会で答弁した。交差点周辺の環境に配慮して、少なくとも八百平方メートルの緑地を確保すること。
 以上四項目でございます。
 現在の状況でございますが、環状第八号線は、都心方向への通過交通を分散し、都内の慢性的な交通渋滞の緩和に寄与するとともに、都市活動や都民生活を支える重要な路線でございます。
 板橋区内におきましては、一・五キロメートルの区間で事業を進めており、現在、橋梁や街路築造工事などを実施しております。
 まず、一項目めについてご説明いたします。
 騒音対策は、環境影響評価書に基づき総合的に取り組んでおり、遮音壁につきましては、沿道の方々の意見を聞き、既に工事を実施しております。
 次に、第二と第三項目についてあわせてご説明をいたします。
 区立西台公園につながる若木地区の緑地につきましては、地元区や地域住民などの要望を踏まえ、歩道植樹帯やのり面緑化等に加え、本路線の東側に隣接する平地を含め、既存の緑地面積を超える広さを既に確保しております。
 最後に、第四項目についてご説明をいたします。
 相生町交差点付近の緑地につきましては、地元区や地域住民の要望を踏まえ、歩道植樹帯など道路区域内に約八百平方メートルの面積を既に確保しております。
 したがいまして、以上四つの項目につきましては、いずれも既に実施しております。

○ともとし委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○くまき委員 去る十一月十七日に民主党環境・建設委員で環状八号線の陳情箇所を視察いたしました。私は、視察現場の板橋区選出であり、沿線住民でもあるわけですから、日ごろより環八の話題には事欠きません。区民にとっても重大な関心事であります。
 この環状八号線の完成により、都心への車の流入を減少させ、私たちの生活がより一層快適なものになることを期待して、計画、着工された工事ですが、板橋区に限らず、沿線住民にとってみれば、車による騒音、大気汚染などが心配されるのは当然のことであり、東京都としても地域の声に十分配慮していくことが必要だと思います。
 大気汚染問題に関して、東京都は、環八に限らず、以前から対策に取り組んでいます。また、国に先駆けて、都条例でディーゼル車規制を実施するなど、取り組みは評価されます。
 そこで、環八の騒音問題についてですが、地域住民の一部には、東京都の事業を都が独自で環境調査をしたことで、その内容を疑問視する向きもあり、そうした方々が独自に調査を行い、十一月七日付の資料が東京都にも提出されました。
 その資料によりますと、平成十七年六月の東京都の検討資料は、日本音響学会の一九九八年モデルを使用しており、二〇〇三年モデルを使えば、かなりの地域で環境基準を超えるとの指摘がされております。実際、東京都は、騒音調査についてどのように予測を行っているのかをお伺いいたします。

○道家道路建設部長 環境調査についてのお尋ねでございますが、環境調査については、事業内容の一部変更に伴いまして、環境影響評価書の変更を行うことがございます。この環八でもそのようなことをしておりますけれども、変更を行う際には、その時点で環境局とよく協議して、その時点における適切な予測手法を用いることとしております。
 都はこれまで、環境影響評価書の変更に伴う騒音予測を行っておりますが、当初のものから予測手法を二回変更しております。
 まず一番当初でございますが、事業に先立ちまして、平成四年十月に、東京都環境影響評価条例に基づき、環境影響評価書を作成し、騒音予測を行っており、環境基準を下回っております。
 次に、平成十六年三月に手続を開始した環境影響評価変更届では、環境局と協議の上、当時の最新モデルであります社団法人日本音響学会のモデル一九九八によって騒音予測を行い、これまた環境基準を下回っているという状況でございます。
 さらに、今般、遮音壁の位置などの変更に伴いまして、環境局と協議した上で、最新モデル--最新モデルというのは、より実態を把握できるモデルということでございますが、その最新モデルである、同じく社団法人日本音響学会のモデル二〇〇三によって予測することといたしました。
 このモデルでの試算の結果、事業者として環境基準を下回ることを確認しております。

○くまき委員 わかりました。東京都も二〇〇三年モデルを使用して騒音の予測を実施したとのことですが、東京都が行った独自の調査結果に疑問や不信感を抱いている住民もいるわけですから、こうしたことが払拭されるような取り組みも必要だと思います。
 しかし、予測はあくまでも予測にすぎませんので、沿線住民の不安も理解できます。大事なことは、環状八号線が実際に開通したときの騒音がどのくらいになるのかだと思います。そこで、開通後の騒音調査はいつごろ行われて、環境基準を超えるような場合はどのような対策を講じるのかをお聞かせください。

○道家道路建設部長 開通後の騒音調査は、東京都環境影響評価条例に基づきまして、事後調査報告書に定めた平成十八年と平成二十二年に、事業者である東京都が実施することとなっております。
 条例に基づき事後調査を行い、その結果が予測と著しく異なった場合には、環状第八号線整備事業との関連を明らかにして、本事業が環境に著しい影響を与えているときには、環境保全のため、適切に対応いたします。

○くまき委員 ただいま適切に対応するというご答弁でしたので、事後調査でもし環境基準を超えるようであれば、新型遮音壁の設置も含めた十分な対応を強く要望いたします。
 次に、緑化対策についてですが、環状八号線の整備によりまして、若木地区では七千平米の緑が失われることになります。これに対して、東京都は、八千平米を超える緑地を確保したと説明しています。また、陳情では、平地面積が小さく、十数カ所に分散していると指摘されております。
 先日、私たちも現地を視察しましたが、確かに、東京都が確保したとする緑地は何カ所にも分断されていました。やはり緑地の確保とは、単に面積だけではなく、連続したものが望ましいと思いますが、環状八号線の東側に隣接する緑はどのようにしているのかをお聞かせください。

○道家道路建設部長 若木地区では、既存の緑地面積は、傾斜地で、委員のお話にもありましたとおり、約七千平方メートルでございました。これにかわる緑地面積として、既に八千六百平方メートルを確保しております。このうち、本路線の東側に隣接する平地につきましては、現在建物がある土地も含めまして、ほぼ一団となった土地を、既に約千九百平方メートルの面積を確保しております。
 今後、建物の移転や側道の工事に合わせて、高木や低木などの植栽をし、緑化を図ってまいります。

○くまき委員 わかりました。先日、私たちが視察したときは、まだ建物があってよくわかりませんでしたが、それらも含めて用地の確保が進められているということであれば、一団となった連続した緑地が確保されつつあるということで理解をいたします。
 まだ幾つか残されている残地もあるようですが、用地の確保を早急に進め、緑地の確保に積極的に取り組まれるようお願いをいたします。
 また、視察した際に、斜面については、緑化ブロックで植栽するなどの緑化を行っていましたが、擁壁は工事中でした。直立した擁壁壁面については、何か緑化対策は講じないのでしょうか、お聞かせください。

○道家道路建設部長 擁壁は、壁面に凹凸を持たせ、自然石のイメージを抱かせるデザインで仕上げるとともに、擁壁前面の歩道には高木や低木などの街路樹を植栽することで、周辺環境に十分配慮してまいります。

○くまき委員 緑の緑化、騒音対策についてはわかりました。しかし、沿線住民にとってみれば、騒音被害などを心配するのも当然のことだと思います。これまでの間に陳情署名も三千名近くにふえており、東京都として、これだけの署名が集まっていることを真摯に受けとめて、これからも地域の方々に対して誠意ある説明を十分になされることを最後に意見要望としまして、質問を終わらせていただきます。

○伊藤委員 私は先日、東京外環道路推進議連の視察に参加をさせていただきました。東京上空から、首都圏、なかんずく首都東京の二十一世紀の発展を担う東京の道路の整備事業の重要さを確認させていただきました。交通網の整備が、経済効果のほか、渋滞緩和あるいは大気汚染対策、また交通事故対策などの課題にさまざまな効果があることを、自分の目で理解を深めてまいりました。
 しかし私は、都の進める道路整備事業を推進する一方で、道路建設の際に、当該の地域住民の方々にとりましての環境破壊、大気汚染、騒音など危惧される課題も同時に解決していかなければならないという考えの立場から、今回陳情が出されております環状八号線沿道の環境対策の件について質問をさせていただきます。
 まず初めに、改めて今回のこの環状八号線の道路整備の効果と、また、北町・若木地区の遮音壁を含めた工事の現在の進捗状況について伺います。

○道家道路建設部長 環状第八号線は、都心方向への通過交通を分散し、都内の慢性的な交通渋滞の緩和に寄与するとともに、都市活動や都民生活を支える重要な路線でございます。
 北町・若木地区における工事の進捗状況でございますが、トンネルや擁壁などの構造物はおおむね完成し、引き続き、トンネルの照明設備や道路の舗装などを実施中でございます。
 遮音壁の設置につきましては、擁壁部のほとんどの区間で遮音壁の支柱を立てるための準備工事を完了しており、現在、遮音壁の製作に取りかかっているところでございます。

○伊藤委員 地域の住民の方々から出された要望の中には、遮音壁の先端を円筒型に改良した新型の遮音壁を設置してほしいという願いであるようですが、今回、都が設置予定をしている遮音壁と地元の方々が望んでいる新型の遮音壁とでは、環境に対する影響はどのように違いが出るのかをお伺いします。

○道家道路建設部長 遮音壁の設置など事業の実施に当たりましては、費用対効果を考えて、環境基準を下回るよう、通常の遮音壁の形式でその高さや位置を決めております。環境影響評価書では、保全の措置として遮音壁を設置することにより環境基準を下回るとされております。
 都の設置する遮音壁と先生お話しにありました円筒型遮音壁と同じ高さで比較いたしますと、社団法人の日本騒音制御工学会の資料によりますれば、円筒型遮音壁の方が二ないし三デシベル減音効果があるとされておりますが、一方で、設置費用が約三割高くなるということでございます。

○伊藤委員 ありがとうございます。新型遮音壁にはそれなりの騒音に対する減音効果がある。また、現段階では環境基準を達成できる対策がとられているということで理解をいたしましたけれども、先ほどもございましたが、開通後、騒音にかかわる環境基準を超えた場合には、この新型の遮音壁を導入設置するなど対策を講じる考えがあるのかをお伺いいたします。

○道家道路建設部長 条例に基づく事後調査を実施いたしまして、その結果が予測と著しく異なった場合には、環状第八号線整備事業との関連を明らかにして、本事業が環境に著しい影響を与えているときには環境の保全のため適切に対応をしてまいります。
 具体的には、その時点での最新の遮音壁を含め、さまざまな形式について検討し、周辺の状況や住民のご要望などを調査しながら、費用対効果などを勘案し、総合的に対応してまいります。

○伊藤委員 その辺の事後調査もぜひともよろしくお願いいたします。
 さて、私の自宅の方に地元の方々が送ってくださった資料によりますと、もともとあって失われた自然林を確保するための代替地の平地面積が小さく、数十カ所に虫食いのように分散をしている、こんな図もございました。東側に隣接する平地を連続して確保することはできないのか、また、緑地の総面積とその内訳、また整備の時期についてもお伺いいたします。

○道家道路建設部長 若木地区では、既存の緑地面積は傾斜地で、先生のお話にありましたとおり、約七千平方メートルございました。これにかわる緑地面積として、既に約八千六百平方メートルを確保しているところでございます。
 この内訳でございますが、歩道植樹帯で約二千四百平方メートル、緑化ブロックによる緑化で約一千百平方メートル、歩道のさらに外側に約四千二百平方メートル、このほか、のり面などで約九百平方メートルなどを確保しております。
 このうち本路線の東側に隣接する平地につきましては、現在建物がある土地を含めてほぼ一団となった土地として既に約千九百平方メートルの面積を確保しているところでございます。
 今後、建物の移転や側道の整備進捗に合わせまして、平成十八年度から高木や低木などの一部植栽を実施し、緑化を図ってまいります。

○伊藤委員 冒頭にも申し上げさせていただきましたけれども、東京の道路事業の推進、これも非常に大事なことでございます。また、それに伴って地域の方々から懸念される、危惧されるこうした課題にしっかりとこたえていく、こういうことも大事だと思います。また、特にこの環状八号線の件につきましては、道路整備に伴って失われた自然林などに相当する緑地面積を確保すること、また景観などにも十分に配慮をすること、また騒音に係る対策をしっかり講じるなど、地域住民の方々の要望、意見をよく聞いていただきながら、事業を円滑に進められることを要望して、私の質問を終わります。

○河野委員 では、お伺いします。
 皆さんのお話にありましたように、環状八号線、約二キロの相生から北町にかけての道路建設は本当に住民の皆さんが長い間いろいろと心配もし、そして東京都にも働きかけ、東京都の方でも住民の声を聞くということで事業が進められてきたと思います。
 最初に伺っておきたいのは、環状八号線の建設について、平成四年の環境アセスメントで、都知事が環八の建設については環境保全に万全を期すと意見を表明しています。当時示している東京都の基本姿勢、十年以上が経過しているわけなんですけれども、変わりがないかということについて、初めに確認の上で伺っておきたいと思います。

○道家道路建設部長 この環状八号線の環境影響評価書における知事からの審査意見書でございますが、審査意見書では、環境保全の措置の実効性の確保に万全を期すことが求められると意見が付されており、当然のことながら、事業者としてこれに従って取り組んでおります。

○河野委員 周辺住民の皆さんが最も心配されているのは、車の走行による騒音、それから自動車排ガスによる大気汚染です。
 騒音については、先ほどもお話がありましたけれども、東京都が、株式会社長大という会社ですか、ここに依頼をして予測調査の結果を出しています。先ほど、一九九八年のモデルと二〇〇三年の最新モデルを使って調査をして、それぞれ環境基準を下回っているということが都の調査の結果で明らかになったというお話がありました。
 この点でちょっと私、今までお話を、説明を受けてきたのと少しニュアンスが違うのかなと思ったことがあるので、その点について確認の意味で伺わせていただきたいと思います。
 九八年の予測モデルを使ったということは、地域住民の皆さんに第四建設事務所が説明されていたことであり、また、住民の方々がその予測調査を見て、環境総合研究所という別なところに調査依頼をして騒音予測調査を出されております。
 これは、東京都の第四建設事務所と株式会社長大というところで、環状八号線環境対策検討資料というものが、ことし十七年六月の日付で出たプリントを、私、苦労して、一生懸命、局にもお願いしたりしていろんな形で手に入れて見てみたんですが、ここには、ことし十七年六月の検討資料には、予測手法とか予測項目、予測式とか出ているんですが、基本式というところで、道路交通騒音の予測式は、道路環境影響評価の技術手法、財団法人道路環境研究所の二〇〇〇年十一月によるもので算定したとなっているんですね。
 これが、さっきおっしゃった最新の予測モデルということで受けとめてこの資料を読むべきなのか、それとも、ことしの七月ですか、第四建設事務所が環八の騒音対策や道路構造について皆さんにご説明したときに皆さんが受けとめている九八年モデルを使っての予測調査であったのか、この点がちょっと今のご答弁の中では、これまでの経過も私ずっといろんな資料を読んできまして、非常に不鮮明になっておりますので、もう少しわかりやすい形でご説明をいただければと思います。

○道家道路建設部長 ただいま第四建設事務所の説明資料の件についてお話ございましたが、現時点で騒音の予測につきましては、現時点では、先ほども詳しくご説明いたしましたとおり、社団法人日本音響学会のモデル一九九八というもので予測をしているものでございます。
 さらに、先ほどもご説明しました、今般、遮音壁の位置等の変更をすることになりまして、それに当たって、やはり、これまた先ほど申し上げたように、そのときの最新の予測手法を使うということで、環境局と協議をしたところ、現在の最新の予測式である同音響学会のモデル二〇〇三--一九九八の次のバージョンだと思いますが、二〇〇三を使って予測するということで今協議をしておりまして、このモデルで試算した結果は、先ほど申し上げたように、事業者として環境基準を下回ることを確認しているということでございます。
 事業が長いものですから何回か変更がございまして、その都度その都度、環境局と協議をし、その都度、より正確な把握をするために最新の予測モデルを使っているということでございます。

○河野委員 最新のモデルを使って予測調査されたということはよかったと思います。
 正確を期す上でもう一回伺いますが、今般というのは、ことしのいつの時期なんでしょうか。その点だけ確認させてください。

○道家道路建設部長 先ほど、今般環境局と協議をしモデル二〇〇三を使うことで予測を始めたとお話ししましたが、この遮音壁の位置等の変更でございますが、ことしの十一月からの話でございまして、これについては私ども二〇〇三年モデルを使うことで予測をしておりまして、先ほど申し上げたように、私どもの予測としては環境基準を下回ると確認しておりますが、環境局のほうでは、環境審議会にこの件を図ってご了承いただくという手続が、恐らく年明けになるというふうに思っております。

○河野委員 今ご答弁伺っていて、もう環境基準クリアしたことが確認されたみたいな受けとめに私自身はなったものですから、確認させていただきました。
 それでもう一つ伺っておきたいのは、住民の皆さんが依頼されて調査した環境総合研究所というところの調査では、やはり二〇〇三年の最新モデルを使って四カ所の調査をされているわけですね。その箇所は、若木トンネルの板橋区内のところと、それから若木三丁目と西台一丁目の合流地点とか、相生交差点の周辺とか、四カ所ぐらいやられているわけなんですけれども、このうち今申し上げた三カ所が、昼間そして夜間それぞれに基準値をオーバーすると。二〇〇三年モデルで使っても、この四カ所の調査の結果はオーバーするところが幾つもあるということが出ているんですけれども、東京都が長大に依頼して行った調査と、ここの環境総合研究所が出した数値がどうしてこういうふうに違ってくるのか。一方ではオーバーします、一方では基準値内におさまっていますというのは、どういうことなんでしょうか。これは、専門家じゃないから私たちもわからないので、改めてこの委員会できちんと住民の皆さんの立場に立って明らかにしていただきたいと思います。

○道家道路建設部長 委員ご指摘の資料につきましては、私どもも関係住民の方からいただいておりますが、恐らくその株式会社環境総合研究所が作成したもので、陳情者の方が関係者に説明用に使用した資料だというふうに認識しております。
 その資料ということで、前提でお話しいたしますと、私どもが環境局と相談しながら使っているモデル二〇〇三とモデルは同じでございますが、そこに打ち込む設定条件が違っているというふうに私は認識をしております。
 例えば、環状八号線では低騒音舗装を、ほとんど全面的に舗装することにしておりますけれども、その低騒音舗装について、環境総合研究所作成の資料では、その効果を見込んでいないとか、車の走り方が定常走行、非定常走行--なかなか難しい話ですけれども、要するに信号間隔が長ければそれほどとまったり発車したりする回数が多くならないで少なくなるわけで、そういうスムーズな走りを定常走行と呼んでいます。それ以外に、かなりしょっちゅうとまったり、しょっちゅう発進したり、あるいはアクセルを吹かしたりということが多いものを非定常走行と考えますが、私どもとしては、環状八号線、新設道路で幹線道路でございますので、かなり信号間隔が長いということで、これを定常走行、スムーズに走れる道路という位置づけでしておりますが、この環境総合研究所が作成した資料の条件では、非定常走行という扱いになっています。この辺が大きな違いで予測結果に違いが出ているものと思います。
 私どもはこの予測につきまして、当然、所管する環境局と十分協議をしてやっておりますので、私どもの予測は適切であるというふうに考えております。

○河野委員 また改めていろいろなデータが出たときに私たちも精査させていただきたいと思います。
 低騒音の舗装を環八に、局の方で努力してそういった舗装をかけていかれるというお話なんですが、この低騒音舗装は、三デシベルくらいですか、音の低減効果があるということで、私もホームぺージなどでいろいろ検索したら出てきましたので、騒音対策には効果があるのかなと受けとめています。
 しかし問題は、低騒音舗装というやり方が、何年かたつと騒音低減効果がどんどん下がっていくという、まだ技術的には十分な、これで万全だというものにはなっていないということもいろんな資料で出てきておりますが、こういう低騒音舗装をかけた路面が、騒音低減効果がなくなっていくんじゃないかという見解については、局の方はどういうお考えをお持ちでしょうか。

○道家道路建設部長 環状第八号線では、先ほども申し上げましたが、沿道環境の対策といたしまして低騒音舗装を導入しております。
 低騒音舗装につきましては、劣化の程度に応じまして所定の性能を確保するよう適切な維持管理に努めてまいります。

○河野委員 車によって四年ぐらいで音の効果がなくなっちゃうとか、六年間もつとか、走る車によっていろいろ違うようですけれども、そのときの適切な維持管理という点では努力はされるんだろうと思うんですが、さらに住民の皆さんが騒音で苦しむことがないように、舗装についてもご努力をお願いしたいと思っています。
 それで低騒音舗装の問題で、さっきいろいろ環境の、騒音予測のモデルで条件の設定が違っているんじゃないかというお話がありましたけれども、その点で三つほど伺っておきます。
 第一は、低騒音舗装をしても上り勾配では大型車などがエンジンを吹かして騒音が高まるのではないかという疑問があります。
 二つ目には、東京都と長大が予測したものは、平らな路面を走る--さっき定常走行というお言葉がありましたけれども、信号のない平らな道を走る、普通に走るという予測設定でやられておりますが、相生から若木にかけてのあの環八は、相生の陸橋からおりてきて平らになり、また若木のトンネルに上がっていくというか、アップダウンの繰り返しで、定常走行ですか、そういう走り方になじまない路面なんじゃないかと思うんですが、この点で予測値は正確な値といえるのかどうか。
 それから、長大の予測は、エンジン音が小さい条件で設定したという指摘もあります。
 この三つについて局のお考えをお示しください。

○道家道路建設部長 環八の当該地区におきましては、二つの陸橋の部分のところに坂道がございますが、それ以外はほぼ平たんな道路でございますので、私どもの考えとしては、勾配による影響というのはないのではないかというふうに考えております。
 それから、エンジン音が小さい条件で設定されているというご指摘でございますけれども、規制速度などを十分に勘案いたしまして、適切な条件で設定した上で予測を行っております。

○河野委員 本当にご苦労はされていると思うのですね。低騒音舗装とか、それから私も現地に行きましたけれども、普通のああいう、例えばうちの方にある環七なんかは平らなところに遮音壁は設置されておりません。高架のところにしかされていないけれども、環八のあの地域には平らな部分にも遮音壁を設けますとか、いろいろ住民の皆さんと合意を形成していろいろご苦労されているのはわかります。
 そういうことも含みおきながら、先ほど新しい遮音壁、丸い吸音盤というんですか、防音壁の上に丸い吸音盤をつける。それをつければ遮音壁が一・五メートルから二メートルつけたと同じだけの効果が上がるような、そういう新型のものも開発されていて、ぜひ設置してほしいという声があるということを、先ほどほかの委員の方からもお話がありました。局の方は、状況を見て、費用対効果も考えながら、問題が起こったら対応するということだったので、私はぜひこのことは伺おうとは思っていたんですが、さっきご答弁がありましたので省きますけれども、そういう点で引き続き、費用対効果とかという言葉を抜きにして、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 最後に、緑の問題で伺っておきたいと思います。
 武蔵野の崖線がずっと延びてきていた地域ということで、環状八号線の建設によって伐採された樹木の量は七万立方メートルといわれています。面積にして七千ということもありますが、今、局の方では緑をできるだけ多く配置していくということで用地買収なども進めているというお話がありましたが、今、到達についてはお話がありましたけれども、七万立方メートルものたくさんの緑の量が失われたこの地域に、一体今の状態で、用地買収が見込まれているものも含めて、どれくらいの緑量が復元されるのかということについて計算されておられましたら、お聞かせをいただきたいと思います。

○道家道路建設部長 緑の量につきましては特に試算しておりませんが、先ほどから答弁申し上げておりますように、既存の緑地が七千平方メートルあったものを、これにかわる緑地として八千六百平方メートル、ふやして確保しております。
 緑の量につきましては、樹木ですね、樹木については、成長いたしますので、長い目で見て地域の環境に寄与できる緑に我々としても育てていきたいというふうに考えております。

○河野委員 これから伸びていく木もありますし、それからさらに努力されて用地を買収されていくこともあるでしょうから、今の時点で計算してくださいというのは無理かもしれませんが、ここの道路整備を進めていく中で、緑地をどれくらい確保し、そして緑量がどれくらいになっていくのかということを、できるだけ住民の皆さんにもわかりやすい形で試算していただいて、情報を提供してあげていただきたいというふうに思います。
 さっきも私が伺おうと思った陳情項目の三の擁壁の問題もお話がありましたので、ぜひ、局のご努力を求めておきたいと思います。
 私は相生交差点の問題について伺っておきたいんです。今まで八百平方メートルの緑のための土地を確保したということを伺っています。相生交差点は、今、首都高速が上に通り、そして都道二〇一ですか、二層構造の道ですが、今度環八ができましたら三層構造の交差点になってまいります。それで、ことしの六月に、東京都の大気汚染を測定する住民団体の皆さん、大気汚染測定運動東京連絡会というところがあるんですが、ここの方々が二〇〇五年六月二日から三日、二十四時間測定で二酸化窒素を測定するカプセルを取りつけた値が出ています。相生交差点は、〇・〇九六ppmということで、環境基準値の〇・〇六ppmを大きく上回る値が、二層構造の現在でも出ているんです。
 ですから、ここには、音の問題だけではなくて、環境対策として局の方では大気浄化槽というすごいシステムもつくっておられますが、緑をより多く配置していくことは大切な課題になっていると思うんですが、この相生交差点の環境対策ですね、三層構造になればさらに厳しい環境悪化の条件が加わることになりますので、今後の問題についてどのように取り組まれているか、再度お伺いをしておきたいと思います。

○道家道路建設部長 相生交差点付近の環境対策でございますが、緑地につきまして歩道植樹帯など道路区域内に約八百平方メートルの面積を既に確保しております。

○河野委員 これまでのお答えと変わらないので、ぜひ今後も努力していただきたいということを重ねてお願いしておきたいと思います。
 最後にお伺いをしておきます。
 去年の各会計決算特別委員会で私どもの板橋選出の古館都議が建設局について質問しています。住民等の意見を聞いてこの環八の事業を進めていくということを局の方で答弁をされているんですけれども、もう本当に開通を目前に控えて多くの方々が騒音、振動、大気汚染、いろいろな生活環境の変化の中で不安が解消されないままでいらっしゃいます。
 議会で答弁されてきたように、今後とも関係住民の要望について受けとめていく姿勢を貫いていただきたいと私は強く思うのですけれども、そのことを、局の決意を最後にお聞きいたしまして質問を終わらせていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

○道家道路建設部長 東京都はこれまでも道路整備に当たりまして、地元の理解と協力を得るために、さまざまな説明会におきまして道路の整備の必要性や沿道環境の保全などについて説明をし、さらに個別の相談に応じさせていただくなどきめ細やかな対応をさせていただいております。
 また、この当該環状八号線では、地元にインフォメーションセンターを設置するなど説明責任を求める声に十分こたえているというふうに考えております。
 今後とも地元住民の理解と協力を得ながら、円滑な事業の推進に努めてまいります。

○大西委員 私もこの問題について少しお聞きいたします。
 今の答弁を聞いていてちょっと気になったんですけれども、よく費用対効果というのが強調されておりましたし、それから、著しく違った場合、アセスを後でやると。その場合、環境との著しく違った場合というこの基準なんですけれども、これはどれほどの著しい違いというものがあるのか、ちょっと教えてください。

○道家道路建設部長 環境基準にはさまざまな基準がございますけれども、それぞれによって、そのときの周辺状況などによってそれが周辺に与える影響が著しいものかどうか、環境局とも協議して判断をしてまいります。

○大西委員 こういうあいまいなものがやはり不安をあおっていくのかなと思いながらちょっと聞いておりました。
 それから、確かに費用対効果は重要です。先ほどの騒音対策として、今住民が求めていらっしゃる新型の円形の遮音壁を採用すれば、二から三デシベル減音効果があって、三割高くなると。もしこれが事業終了後著しく変化があって、それでまたこれを採用しなければならないと考えたときに、普通は、例えば家を建てるときに、最初からやっている方がよっぽど費用はかかりません。あとからリフォームなり何なり手を加えることによる方がかなり、費用対効果といった場合にどんどんつぎ込まなければいけないという常識的なものがあるんですけど、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。

○道家道路建設部長 アセス条例に基づく事後調査を行って、環境保全のために対処が必要になった場合でございますけれども、先ほどもご答弁いたしましたが、具体的にはその時点での最新の遮音壁を含め、さまざまな形式について検討して、周辺状況や住民の要望を伺いながら、やはり費用対効果などを勘案して総合的に対応するものでございます。
 そして、現在の一般的な壁のような遮音壁でございますが、それと円筒型の遮音壁とございますけれども、もし、そういう事後調査を行った結果何らかの対応が必要で、その時点で円筒型の遮音壁を設置するという、仮定でございますが、そういう場合には、頭の部分に円筒型の遮音壁を新たにつけ加えることが可能でございます。

○大西委員 ちょっと答弁からずれたように思っておりまして、費用対効果から考えて--答弁いただくと、質問からちょっとお答えがね。私は、費用対効果を考えたときに、最初からやるという方がより節約できるんじゃないかというふうに考えているんですけれども、どうですか。

○道家道路建設部長 私どもは公共工事でございますので、最小の費用で最大の効果を上げるというのは当然の責務でございます。今回、環境基準を下回るということが効果でございます。それを達成するために環境影響評価をし、現在、設置を予定している遮音壁の形式でそれを下回ることが可能だという結論でございますので、その形をとったということでございます。

○大西委員 それでは、ちょっと質問を変えます。
 環八道路から住民のくらしと環境を守る会の方々は、道路建設にそもそも反対なんでしょうか。

○道家道路建設部長 これまで環状第八号線の整備に当たり、さまざまな地元説明会や個別説明を重ねておりまして、道路事業そのものについては一定の理解が得られているものというふうに認識をしております。

○大西委員 先ほどの質問の中でも、知事もこの環八建設については環境保全に万全を尽くすようにということを宣言した中で工事が始まっております。しかし、なぜこのような陳情が出てきたのか、これを建設局としてどのように考えていらっしゃいますか。

○道家道路建設部長 板橋区内の環状第八号線の沿道の環境対策につきまして要望が出されたものというふうに理解しておりまして、私どもとしては、さらに沿道住民の方々の理解と協力を得られるように、さらに努力をしてまいります。

○大西委員 ちょっと答弁がはっきりわからなかったんですけれども、住民に理解と協力を求める。理解と協力を求めるんであれば、その不安の声というものをちゃんと受けとめているところの核というものはどういうふうに考えていらっしゃいますか。

○道家道路建設部長 今、先生おっしゃった核というのが、ちょっと私は……(大西委員「不安を受けとめてから理解と協力を求めるんですよね」と呼ぶ)沿道の皆様にはさまざまなお考えがございまして、私ども環状八号線の事業効果について広い観点からご説明をし、まず理解と協力を求めるということをしております。
 そういうことをしました結果、多くの方の用地の提供という協力を得まして事業が促進されてきたということも事実でございます。また一方、沿道にお住まいの方で、工事中あるいは事業供用後の沿道環境についてご疑問や不満を抱かれる方も数多くいらっしゃるということも承知しております。それについては、私ども環境影響評価条例というのがありまして、それに伴って、先ほどの知事の審査意見書じゃございませんが、そういう意見も出ております。そういうことをきちんと守りながら、環境基準をきちんと守りながら、適切な対応をし、そのことによって皆様の理解と協力を得ていきたいというふうに思っております。

○大西委員 多分、住民の方々がここまで来た中で再度このような陳情を出す中には、やはり東京都が行った環境の検討資料と、それから自分たちが行った環境総合研資料との違いというものに対して、しっかり答えていただきたいというお気持ちだと思います。そこの違い云々がいろいろ先ほどから議論されたわけですけれども、私は、いろいろある中で、住民の方がいっていらっしゃる中で、都の検討資料では、昼間、夜間とも時速五十キロを前提として予測を行っているが、現実に生じる騒音レベルを予測するためには、それが規制速度を上回っているとしても、夜間の幹線道路における走行速度の実態、つまり実態を用いて予測する必要があるんじゃないかという、これは非常に納得しちゃうんですよね。
 やはり、現実にどうあるかということを踏まえた中での調査というものが必要ですし、例えばこういう道路を検証する場合も、最悪最大の条件でやるべきだと思うんですけれども、ちょっとこの都の検討資料を見せていただいた中では、かなりそこを狭めているというんですかね。そういう中で、ある意味、実態に合わない中での検討--それがアセスの条件であれば、ここが問題だということもいえるんですけれども、その辺はどういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。

○道家道路建設部長 東京都の環境影響評価条例でございますが、何回か技術指針を変えてきておりますけれども、やはりその技術指針に基づいて、きちんとした調査、評価をするということが基本でございます。すなわち、あるルールに基づいて評価をするということでございます。
 そのルールの中には、例えば先ほど先生お話のありました規制速度というのがございます。実態と合わないかもしれないじゃないかということでございますが、私どもとしては、やはり規制速度というのは一つのルールでございますので、その範囲でまず予測をするということを常としております。
 そういうことがあって、さらに供用開始後何らかの問題が生じるではないかということについては、このアセス条例の中でも、先ほどから出ております事後調査ということがきちんと位置づけられておりまして、これは供用開始後でございますので、現実の数値を測り、予測と比べ、さらに著しい影響がある場合には適切に対応するということが求められるわけで、やはり環境アセス条例のルールの中できちんと対応できるものというふうに考えております。

○大西委員 先ほどからずっと聞いておりますと、平成十七年の十一月に、住民が求めているのと同じ、二〇〇三年の最新型の予測をやった。先ほど、オーケーだった、それをクリアしているんだということでしたけれども、よく聞いてみると、まだこれはしっかりとクリアしているというふうにいえるわけでもないと思ってしまったんです。
 それからもう一つ、やはり、これからの道路建設というのは、今回のように、道路に単に反対している人たちだけじゃない。特に、ここはすぐそばに公害日本一の大和町交差点を控えており、そういう地域であれば、二重三重の対策を求めることは、住民感情として非常に理解できます、私は。
 そういう意味では、この工事に対しても、費用対効果プラス、それは本当の意味で必要十分条件としての費用対効果のある工事方法にしなければいけないんではないかなと思うんです。もしそういうふうな対策がとられていれば、今回のような陳情は出てこないんではないかなと思います。
 今後、こういうことが非常に多くなるんですけれども、単に都のアセスだけではなくて、いろんな数値、科学的な数値をどこかでしっかりと判断できるような、そういう対策というものが今、東京都に求められているんじゃないかなと思っております。その辺は、環境局だけに任せるんじゃなくて、少し協力し合って、新しい何か、不安をちゃんと安心にかえられるような、そういう仕組みというものが必要になってきているんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○道家道路建設部長 これは一般論でございますが、技術というものは日進月歩でございます。環境アセス、環境保全にかかわる技術も日進月歩だというふうに認識をしております。
 私どもとしては、先ほどからくどくど申し上げておりますが、その時点での最新の知見に基づく、そういうルールに基づいて環境への影響を調べ、必要な対策をするということで、それに対して、先生もおっしゃったとおり、必要十分な対策をとっているつもりというか、とっております。
 そういうことで、新しい対策については、やはり環境アセスの進め方に限らず、それぞれ担当部署、私どもも含めて日々研さんしていく必要があるというふうに思っております。

○大西委員 この問題は最終的には事後アセスにかかってくるわけなんですけれども、工事が、本線の完成が十七年度、そして側道が平成二十年度に完成し、そして十八年度、二十二年にアセスを実施するということを聞いておりますので、著しく異なった数値が出た場合というのが非常に気になりつつも、これ以上ちょっとここの場では質問できないんですけれども、やはり今必要とされているのは、こういう不安というんですかね、環境、こういうものにはお金をつけなきゃいけないということだと思います。
 費用対効果は必要です。しかし、本当に検証する場合も最大最悪の条件を十分に考えた中での数値が必要でありますし、そういう意味では、今回の検討委員会の不十分さを住民の方たちが今指摘されているわけですが、しっかりとその不安を解消しているとはちょっと今の答弁の中でも思えません。
 特にこの道は、定常走行とかいろいろ出てきておりましたが、信号が少なく、そしてアップダウンはあるとはおっしゃっていますが、そういう条件であればあるほど、時速五十キロで静々走っている車というのは現実には余りいません。これは警察の管内でありまして、道路を建設する立場からいえば、やっぱり実態に合った調査というもの、数値を上げるということ、これは今後の課題だと思っておりますので、ぜひその辺を要望したいと思います。
 特にこのアセスについては、またこれからも私たちもいろいろと見ていかなければいけないと思っておりますが、ぜひこういう道路を、必ずしも反対ではない、しかしやはり受け入れるには自分たちの健康を守ってもらわなきゃいけないという住民の本当に切実な願いをしっかりと受けとめていただきたい。今のところこれしかいえないんですけれども、ぜひこの陳情は、そういう意味で、住民に立った立場からすればやはり趣旨採択にしたいと思っています。

○ともとし委員長 他に発言はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○ともとし委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一七第五三号は不採択と決定いたしました。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時四十六分散会

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