環境・建設委員会速記録第十一号

平成十七年十月四日(火曜日)
第九委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長ともとし春久君
副委員長林田  武君
副委員長大津 浩子君
理事大西由紀子君
理事西岡真一郎君
伊藤 興一君
原田  大君
河野百合恵君
石森たかゆき君
くまき美奈子君
東野 秀平君
こいそ 明君
吉野 利明君

 欠席委員 一名

 出席説明員
環境局局長大橋 久夫君
総務部長白石弥生子君
建設局局長岩永  勉君
次長浅倉 義信君
道路監柿堺  至君
総務部長矢口 貴行君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百八十五号議案 東京都道路公社の道路の整備に関する基本計画の変更に係る国土交通大臣への認可申請について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○ともとし委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書中、意見書一件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

アスベスト問題における被害者救済など、抜本的な対策に関する意見書(案)
 本年六月下旬に、アスベストを使用していた事業場の労働災害事例が公表され、その後も多数の企業がアスベストによる労働災害事例を公表している。また、一部では従事者だけでなく、その家族や工場周辺の住民への影響があったことが明らかになり、今やアスベストによる被害は国民全体の問題となっている。
 我が国においては、吹き付けアスベストの使用規制など、暫時使用制限を強化してきたものの、ここまでアスベストによる被害が拡大したのは、対策の早かったヨーロッパ諸国と比較して、対応の遅かった国の怠慢に根本的な原因があることは否定できない。
 アスベストによる疾病は、潜伏期間が数十年と極めて長いことから、今後も被害者が増加することが予想され、国民の不安も長期にわたるものと考えられ、アスベスト製造・使用状況等の追跡調査も含め行政の果たすべき責務は極めて大きい。
 また、アスベストの輸入量は、昭和三十年代後半から急増し、ピーク時の昭和四十九年には三十五万トンを超える量を輸入している。これらの大半が建材として使用されている実態を見れば、今後増加する建築物解体工事におけるアスベストの飛散問題は重大である。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、被害者の救済、疾病の予防、新たな被害者を生じさせないための飛散防止措置などの対策を総合的、抜本的に講じるため、次の事項を実現するよう強く要請する。
1 例外的に使用が認められているアスベスト含有製品については、平成二十年までに全面禁止するとしているが、代替化の促進を図り、全面禁止の前倒しを実施すること。
2 アスベストに起因する被害者や死亡者の家族などに対して、補償の仕組みを緊急に制定し、万全な救済対策を実施すること。
3 建築物解体時のアスベスト飛散防止対策や使用中の建物のアスベスト対策が徹底されるよう、法制度の整備を早急に行うこと。
4 子どもをアスベスト暴露から守るため、幼稚園、保育園及び学校などについて、優先的な対策を講じること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十七年  月  日
東京都議会議長 川島 忠一
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
環境大臣  あて

○ともとし委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承を願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○ともとし委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 付託議案の審査を行います。
 第百八十五号議案を議題といたします。
 本件については、既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対して発言の申し出がありますので、これを許します。

○河野委員 第百八十五号議案に反対の立場から意見を述べます。
 東京都道路公社が建設し管理してきた練馬駅北口駐車場は、一九九五年の供用開始から既に十年が経過しています。当初の計画に比べて利用は低い水準にとどまり、このままでは、来年度から八年間資金ショートが発生するという事態です。
 事態打開のために東京都は、道路公社に二十六億三千五百万を貸し付け、道路公社も内部留保から一億五千万円を拠出して、計二十七億八千五百万円を政府貸付金等に一括返済し、駐車場施設と債務を練馬区に引き継ぐというものです。練馬区は、今後三十年にわたって債務返済を負うことになります。
 また、建設時の出資金十九億と、一九九八年からの財政支援分約六億、合計二十五億は、道路公社への債務償還が終了した後に返済されるということになります。
 そもそもこの事業は、バブル期に公共事業拡大政策が進められたもとでの建設で、計画そのものの見通しが甘かったといわざるを得ません。そのことに反省なく、区に負担を転嫁することは認められません。
 また、区移管になっても、駐車場収入が好転する見込みは不透明で、債務返済の見通しにも懸念があり、都民、区民の税金の使い方に照らして問題があります。
 したがって、第百八十五号議案に反対します。

○ともとし委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 第百八十五号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決をいたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○ともとし委員長 起立多数と認めます。よって、第百八十五号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○ともとし委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○ともとし委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○ともとし委員長 この際、所管局を代表いたしまして、岩永建設局長より発言を求められておりますので、これを許します。

○岩永建設局長 お許しをいただきまして、両局を代表し、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 本定例会に提案をいたしました議案につきましては、ご調査、ご審議の上、決定をいただき、まことにありがとうございました。これまでの過程で皆様からちょうだいいたしました貴重なご意見、ご指摘などにつきましては、今後の事業執行に反映させてまいりたいと存じます。
 引き続き、ともとし委員長を初め委員の皆様のご指導、ご鞭撻のほどをお願い申し上げまして、簡単ではございますが、御礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○ともとし委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時七分散会

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