環境・建設委員会速記録第十号

平成十六年十一月九日(火曜日)
第九委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十三名
委員長林田  武君
副委員長小磯 善彦君
副委員長高橋かずみ君
理事小松 恭子君
理事大塚 隆朗君
理事宮崎  章君
伊沢けい子君
河野百合恵君
真木  茂君
木内 良明君
三原 將嗣君
大西由紀子君
星野 篤功君

 欠席委員 なし

 出席説明員
建設局局長岩永  勉君
次長浅倉 義信君
道路監柿堺  至君
総務部長東岡 創示君
用地部長矢口 貴行君
道路管理部長石渡 秀雄君
道路建設部長依田 俊治君
公園緑地部長住吉 泰男君
河川部長原田 龍次君
企画担当部長野村 孝雄君
総合調整担当部長熊谷  清君
道路保全担当部長林 健一郎君
道路計画担当部長阿部  博君
公園管理担当部長内海 正彰君

本日の会議に付した事件
建設局関係
事務事業について(質疑)

○林田委員長 ただいまから環境・建設委員会を開会いたします。
 初めに、委員の退職について申し上げます。
 去る十一月七日付をもって北城貞治委員が公職選挙法第九十条の規定により議員を退職した旨、議長から通知がありました。
 なお、議席については、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○林田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより建設局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、建設局長から紹介がございます。

○岩永建設局長 去る十月二十八日の当委員会を欠席させていただきました幹部職員を紹介いたします。
 道路保全担当部長の林健一郎でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○林田委員長 紹介は終わりました。

○林田委員長 これより事務事業に対する質疑を行います。
 本件は、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○東岡総務部長 去る十月二十八日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の環境・建設委員会要求資料をごらんください。
 表紙をお開きいただきますと、目次がございまして、十三件の資料の件名が記載してございます。この順番に従いましてご説明いたします。
 一ページをお開き願います。道路補修費の予算と決算でございます。
 この表は、道路補修費について、平成七年度から十六年度までの予算額と決算額及び決算額の区部、多摩部別の内訳をあらわしたものでございます。
 なお、下の注書きにございますように、予算額、決算額には島しょ部を含んでおります。
 二ページをお開き願います。歩道の整備状況でございます。
 この表は、歩道の整備状況について、平成七年度から十六年度までの整備延長と決算額及びそれぞれの区部、多摩部別の内訳をあらわしたものでございます。
 なお、下の注書きにございますように、平成七年度から十五年度は決算、平成十六年度は当初予算でございます。
 三ページをお開き願います。交差点すいすいプラン一〇〇の平成十五年度実績と今後の計画でございます。
 この表は、交差点すいすいプラン一〇〇事業の平成十五年度の実績及び平成十六年度以降の計画として、規模、事業費、主な施行箇所をあらわしたものでございます。
 なお、下の注書きにございますように、規模欄の括弧は完成箇所数の累計でございます。
 四ページをお開き願います。バス停スムーズプランの平成十五年度実績と今後の計画でございます。
 この表は、バス停スムーズプランの平成十五年度の実績及び平成十六年度以降の計画として、規模、事業費、主な施行箇所をあらわしたものでございます。
 なお、下の注書きにございますように、規模欄の括弧は完成箇所数の累計でございます。
 五ページをお開き願います。踏切道あんしんプランの平成十六年度計画と今後の計画でございます。
 この表は、踏切道あんしんプランの平成十六年度の計画及び平成十七年度以降の計画として、規模、事業費、主な施行箇所をあらわしたものでございます。
 なお、規模欄の括弧は、先ほどの資料と同様に、完成箇所数の累計でございます。
 六ページをお開き願います。知事管理道路における通行どめを伴う道路冠水件数でございます。
 この表は、平成十二年度から十六年度までの都知事管理道路における通行どめを伴う道路冠水の件数をあらわしたものでございます。
 七ページをお開き願います。区部都市計画道路の整備方針(第三次事業化計画)による事業認可取得路線でございます。
 この表は、区部都市計画道路の第三次事業化計画による事業認可取得路線について、箇所、延長、事業認可日をあらわしたものでございます。
 なお、下の注書きにございますように、記載されている路線は、区部における都市計画道路の整備方針が策定、公表された本年三月十七日以降に事業認可を取得した路線と、今年度内に事業認可を取得する予定の路線でございます。
 八ページをお開き願います。国道(指定区間外)の整備費の推移でございます。
 この表は、指定区間外の国道について、平成十一年度から十五年度までの整備費の推移をあらわしたものでございます。
 九ページをお開き願います。中小河川の整備状況でございます。
 この表は、中小河川の整備状況について、平成十二年度から十六年度までの整備延長、事業費、主な事業をあらわしたものでございます。
 なお、下の注書きにございますように、平成十二年度から十五年度は決算、平成十六年度は当初予算でございます。
 一〇ページをお開き願います。スーパー堤防の整備状況でございます。
 この表は、スーパー堤防の整備状況について、隅田川、中川など河川別に、計画延長及び平成十五年度までの実績と、十六年度予算として整備規模と整備率を、また、十七年度以降については整備規模をあらわしたものでございます。
 一一ページをお開き願います。台風二十二号、二十三号における河川水位の状況でございます。
 この表は、台風二十二号と台風二十三号について、町田市内の河川とその他の地域の河川のそれぞれの観測所別に、護岸上端から水面までの値と平常水位からの上昇値をあらわしたものでございます。
 なお、表にございますその他の地域の河川は、護岸上端から水面までの値が小さかった上位三河川でございます。
 一二ページをお開き願います。三宅島の道路、橋梁、河川の復旧状況でございます。
 この表は、平成十五年度末の三宅島の復旧状況について、道路、橋梁は道路災害復旧の対象となった箇所と完了箇所数を、河川は計画数と完成数を、それぞれあらわしたものでございます。
 一三ページをお開き願います。都市公園の整備費、維持管理費及び用地の取得状況の推移でございます。
 この表は、都市公園について、平成七年度から十六年度までの整備費と維持管理費及び用地取得の規模、金額をあらわしたものでございます。
 なお、下の注書きにございますように、平成七年度から十五年度は決算、平成十六年度は当初予算でございます。また、用地の取得状況には用地会計を含んでおります。
 以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○林田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○三原委員 それでは、事務事業全般にわたって少々質問させていただきたいと思いますが、質問に入ります前に、新潟県中越地方では大変大きな地震がありまして、大勢の県民の皆さんが被災をされておるわけでありますが、東京都庁挙げて支援、救援をしておりまして、大変高い評価を得ていると、こう思いますが、所管の建設局からも道路の専門家、河川の専門家、また事務職の方もご一緒のようですけれども、現地に行かれて、新潟の被災者のために大変ご苦労して努力しておられる、こういうことを耳にしております。この場をかりて、現地にいらっしゃった職員の皆さんに心から敬意とご慰労申し上げたい、こう思う次第でございます。
 また、現地の被災者の皆さんには、心からお見舞いを申し上げたいと、こう思う次第でございます。
 さて、それでは質問に入らせていただきますが、まず、新交通日暮里・舎人線は、都議会で関係地域の議員が集まりまして、建設促進議員連盟をつくらせていただいておりまして、事業の進捗をバックアップしているつもりでございますが、そこで、議員連盟を代表する形で二、三お伺いをしておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 平成九年十二月三日の起工式以来、当局の大変な努力もあり、また予算も着実につけられて工事が進行してまいりました。ただ、途中で用地の確保の問題等もありまして、十五年度開業が十九年度開業というふうに四年間延期をされるという予想だにしない事態もありまして、議員連盟としても大変ショックを受けたわけでありますけれども、しかし、それなりの事情も理解できないわけではありませんでしたので、地域の住民の皆さん方には、我々議員連盟から十二分に理解をしていただくようお願いをしてきたつもりであります。そして、現在は、平成十九年度の開業は絶対間違いないんだなと、すべての議員が住民の皆さんから強く念押しをされているところでありまして、そういう立場から、十九年度といえばあと三年という感じでございますから、お尋ねをしておきたいと思います。
 そこで、十六年度ももう半ば過ぎたわけでありますので、これから工事を発注されるというのはほとんどないのかな、あっても一つか二つかなという気がいたしますが、十六年度の発注工事がまだあるのかどうか、そして、十七年度以降の工事の発注、これはどういうふうな形で発注されるのか、その工事内容によって、総合計でインフラ部分の費用がおおよそ幾らぐらいになるのか--これは当然、予算をどれぐらいつけるかという我々の重要な仕事にもかかわりますけれども、おおよその見込みの額、そして、それらのインフラ部分、最終的に十九年度、少なくとも十九年度の最初ぐらいには全部完成しないと、インフラ外と、そして電車を試験的に走行させるとか、そういう問題が残り何カ月か必要なんですね。
 つくばエクスプレスは来年の八月の終わりごろ開業だとうわさされておりますけれども、今、もう一年前に全線走行試験をやっているんですね。そうすると、日暮里・舎人線だって、十九年度というのは二十年三月というふうに理解をするとすれば、十九年の四月ごろには全線走行試験をやりますよというぐらいの体制に進んでないといけないわけですから、その辺も含めて、最終的にインフラ部分はいつ完成するのか、まとめてお答えいただきたいと思います。

○阿部道路計画担当部長 新交通日暮里・舎人線に係る三点のご質問にお答えいたします。
 一点目は、今年度のこれからの工事の発注でございます。
 平成十六年十月末現在で見ますと、支柱などの下部工事及び橋げた工事は、すべて完成または施工中でございます。また駅舎は、十三駅ございますが、そのうち三駅が施工中でございます。今年度は、さらに駅舎の工事一件を発注する予定でございます。
 二点目は、インフラ部の十七年度以降の発注予定等でございます。
 平成十七年度以降の発注予定工事は、残る九駅の駅舎の工事、床板や走行路などの上部仕上げ工事、エスカレーター等の昇降機設備工事などでございます。これらに必要な事業費は、約二百七十億円を見込んでおります。
 三点目は、インフラ部の完了の時期でございます。
 インフラ部のうち、支柱、けた、駅舎、これらは平成十八年度完了を目指して工事を進めてまいります。残りのインフラ部で、連絡通路、昇降機設備などにつきましても、十九年度前半までには完了させる予定でございます。

○三原委員 ありがとうございました。大分工事が進捗するというのが、説明で目に見えるような感じがいたします。要するに、そうすると、基礎工事をやって、支柱を立てて、けたを乗っけてというところまでの工事の発注は今年度で全部終わっていると、こういうことなわけですね。あとはただ工事が進めばいい。それから、駅舎については、ことし一つということで、残りが十七年度、ですから九駅ですか、それを発注すればいい、こういうことのようです。駅舎のほかに、当然、上りおりの通路みたいなものはあるんだろうと思いますけれども、そういうことになれば、十九年の早い時期に完成してくれれば、次の作業に移れるという意味で、少し安心をいたしました。
 もう一つ、関連街路の予算というのが必要だというふうに、我々、当初から聞いているわけでございますけれども、全部でき上がってから関連街路をやるということじゃなくて、並行的に作業は進んでいるとは思いますけれども、関連街路の状況と、これからの予算措置みたいなことについてお聞かせください。

○阿部道路計画担当部長 関連街路の主な内容と、それから全体の事業費ということでございます。
 初めに、全体の事業費ですが、関連街路整備の全体事業費は約二百六十億円でございます。
 その主な内容ですが、尾久橋通りの一部拡幅に伴う用地補償費あるいは道路復旧のための街路築造費などでございます。

○三原委員 わかりました。
 最終的に二十年三月に開業してもらわなくちゃ絶対だめなわけですから、そのご決意は、旧来も局長さん方がはっきり表明していただいておりますから、疑っているわけでも何でもありませんが、参考にひとつ、私、申し上げておきたいことは、かつて多摩モノレールが完成しましたときに、多摩モノレールの職員の皆さんの、全員を期待しましたが、そうもいきませんで、一部の皆さんが、この新交通日暮里・舎人線あるいは「ゆりかもめ」の建設のために合流していただいて、新交通建設事務所を立ち上げたという経緯があります。
 したがいまして、「ゆりかもめ」も、今、延伸事業をやっていますけれども、かなり完成に近寄っているわけでありますので、これから日暮里・舎人線が新交通建設事務所の最大の事業だと、こう思いますから、そういう体制をしっかり整えながら、インフラ部の工事をしっかり進めていただくということを期待するわけでありますけれども、いろいろと役所内の事情もあってお答えづらいかもしれませんが、そういう体制をしっかり組んでもらいたいという我々議員連盟の期待に役所側はこたえてもらいたいと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

○阿部道路計画担当部長 日暮里・舎人線につきましては、期待にこたえて、我々なりに一生懸命努力してまいりまして、これまで着実に整備を進めてきております。
 今後とも、平成十九年度の開業に向けまして、万全を期して事業に取り組んでまいります。

○三原委員 わかりました。
 そこで、日暮里・舎人線の開業にもかかわってくることで、舎人公園の整備について、二点伺いたいと思います。
 第一点は、三月の当委員会で、桜の名所にしようということを具体的に局側から答弁をいただきまして、せっかくやるならば桜のアダプト制で、住民参加型で公園を整備したらいいだろう、こういうことに話は進んできたわけでありますけれども、以来今日まで、局内でご検討は進んでいると思いますが、一つは、桜は一体いつごろ植えて、どれぐらいの期間の間にどれぐらい植えるのか、本数と期間の問題、そして時期と、こうあります。
 それから、あわせて、桜は種類が非常に多いわけですね。我々、一般的にはソメイヨシノというのをすぐ思い出しますけれども、しかし、我々素人でも、二月ごろ咲くカワズザクラとか、十月ごろ咲く桜とか、いろいろあります。したがって、この種類をどのようにそろえていくかというのが桜の名所にする大きな基本だと、こう思うんですが、桜を植える時期、それから全体で、何本ぐらいを何年間ぐらいかかって植えるのか、一年目でばっと全部植えたって構いませんけど、それから、そこで植える桜の種類、こういったことについて、今日までどのような検討が進んでいるか、お聞かせください。

○住吉公園緑地部長 桜を植える時期でございますが、植栽の適期である三月を予定しております。
 また、舎人公園全体で新たに七百本の植栽を予定しておりまして、公園整備の進捗に合わせ、本年度から四カ年程度を考えております。
 また、舎人公園に植える桜につきましては、将来、東京を代表する桜の名所となるよう工夫をしたいと考えております。
 一つは、広大な舎人公園にふさわしいお花見が楽しめるよう、大きな枝を広げ、一斉に咲き誇るソメイヨシノやオオシマザクラを車両基地南側のお花見広場などに群植してまいります。
 また、早春から晩春までの長期間にわたり花が楽しめるよう、カンヒザクラやカワズザクラ、サトザクラも植栽する予定でございます。

○三原委員 わかりました。
 上野公園は千百本とか千二百本あると、こういわれておりますが、東京の大半の人が、お花見といえば上野公園と、こういうぐらいでございますから、どうせきちっとつくるなら、それに負けないぐらい、上野公園よりも面積が広いんですから、しっかり桜を植えて、本当に東京の名所になるようにしてもらいたいと思いますし、おっしゃったように、いろいろな種類を適切に植えるということが重要なんで、もう一つは、十九年度、日暮里・舎人線が開業するということは、多分二十年三月末ごろの開業だろうなと思いますから、ちょうどそのときに桜が咲いてないとだめなんですよ。ですから、そこをよく考えて、三月終わり、四月初めに咲くのはソメイヨシノが中心ですから、そういうことも考えて、ぜひ植栽をしていただきたいと思います。
 ここで、実は、桜の名所にする大きな目玉は、アダプト制、里親制でやろうと、こういうことなわけです。そこで、ほかにもそういう例がありますから、私も現地に行ってつぶさに見たり、関係者のお話も聞いたり、もしそういう制度ができて、広く都民に呼びかけるんならば、まあ役所のPRなんていうのは余り当てにならないから、我々が一生懸命、桜の木を植えましょうよというPRをしてあげますよという、そういう会といいますか、部隊というか、そういうものもつくってあげましょうというぐらい、既に住民の皆さんは期待をしているわけであります。
 そこで、この桜のアダプト制をどの程度、今、詰めておられるのか、具体的にお金の話ですから、しっかりした事務処理しないとえらいことになりますから、そういった募集の事務処理をどういうふうになさろうとしておるのか、それを伺います。

○住吉公園緑地部長 舎人公園における桜のアダプトにつきましては、都民の寄附による桜の植樹と愛護運動によって新たな桜の名所づくりを目指すものでございます。
 植える桜の種類や本数、募集方法、都と地元区との役割分担等について調整を図っております。現在、最終的に募集要項を取りまとめており、年内の募集開始に向け、準備中でございます。

○三原委員 今、年内に募集開始というお話がありましたが、三月の委員会のときの答弁は、秋には募集開始ですから、秋の募集開始が、年内というと十二月ですから、役所用語では十二月も秋に入るのかもしれませんけど、これは委員会でちゃんと答弁した約束事だから、ぜひひとつ、そういう点については積極的に事務作業を進めてもらいたいと、こう思います。
 特に、一本幾らで里親を募集するかというのは重要なことなんで、皆さん方が関係区などと、あるいは専門家と調整されるのは、それで重要なことでありますが、あわせて、実際に桜の苗木を里親になって寄附をしようと思っている都民の皆さんがどんな雰囲気かということを、ぜひ、よく身をもって体現してください。皆さん方が机の上で考えることと実際にまちで生活している人たちの感覚とはかなりずれがありますから、とてつもない高い金額で出したりしたら、このプランはつぶれてしまいますよ。じゃあって、えらい安い金額でやって、三万人も五万人も応募者がいて、七百本しか植えないというんだから、そうなったらえらいことになるわけですから、だから、幾らぐらいの価格が一番適切かということを十分に詰めてもらって、もちろん苗木の値段もあるし、そこへ倒れないように支える木も大きいものをつけなきゃならないし、それから、ネームプレートもつけなきゃいけないし、それをまた植樹する人的な費用もかかる、こういうことを考えれば、それは確かにそう安い値段ではいけないと思いますよ。でも、あんまり高い値段では、なかなか都民からいい評価をいただけないということになりますから、十分に検討してください。
 特に、尾久の原公園なども、私、実際、見てまいりましたけど、プレートが高いところにあるのは、物理的にそうしておいた方がいろいろ事故が少ないということだと思うんですけれども、字が小さくて読めないんですよ。そういっちゃ失礼ですけれども、ご年配の方がたくさん寄附していると思いますね、金婚の記念とか何とかの記念とかというのが多いですから。だけど、お年寄りがあんな小さいプレートで、あんな小さい字で見えるのかなと思いましたよ。ですから、もし名前も入れて、プレートもつけてというんなら、やっぱり見て、ああ、これはあの人が里親になっている桜なんだとわかる方がいいわけですから、ぜひ、そう余り事務的に処置をしないで、実際に現場をよく確かめて、都民の皆さんの理解を得るようにしていただきたいと、こう思いますので、金額を含めて、これは検討課題ということで、強く要請をしておきます。
 それから、舎人公園のことでもう一つだけ、今、ドッグランをつくろうというのでご検討いただいているんですが、都内には今、何カ所、同時並行でドッグランをつくろうという検討をしておられるのか。あるいは、このドッグランは、一月半ばぐらいから正式に舎人公園でつくろうという決断をしていただいたはずですから、以来十カ月近くたっているわけですが、どのように今日まで検討されているか、状況を教えてください。

○内海公園管理担当部長 ドッグランでございますけれども、現在、ドッグランの検討は、区部で城北中央公園、舎人公園、水元公園、代々木公園--駒沢オリンピック公園では、もう既に開設をしてございます。
 多摩部につきましては、小金井公園、桜ヶ丘公園、それと、既にこれも開設してございますが、神代植物公園ということでございます。
 舎人公園のドッグランにつきましては、平成十六年の五月からドッグランボランティアの募集を開始いたしました。六月に第一回ボランティア総会を開催して、ドッグラン設置についての考え方をご説明いたしました。十月に開催したボランティア総会において、設置場所について、ボランティアの意見が現在まとまったところでございます。

○三原委員 これは、愛犬家の方と地域の獣医師の方などとよく連携をとってやってくださいよといってありますが、その地域の愛犬家の方や獣医師との連携はうまくいっていますでしょうかね。

○内海公園管理担当部長 ドッグランの管理運営にはボランティアや獣医師の協力が必要でございます。舎人公園では、ボランティア総会開催当初から、獣医師三人が会議に参加をしていただいております。
 ドッグランのPRは、しつけ教室の開催や、犬のふんの持ち帰りなどを呼びかけるマナーアップ活動を展開する中で、積極的に実施をしております。

○三原委員 ぜひ地域の皆さんと協力した形でこういう施設をつくってもらいたいと思いますが、問題は費用ですね。これは幾らぐらいの費用がかかるのか、それをただ都の予算でやろうというのか、最近の世情でいうと、先ほどの桜も里親制でやろうかといっているぐらいですから、ペットショップなどを経営しているような人たちに資金的な協力を得るというのも一つの道かなというふうに考えますが、そして、一番重要なことは、いつ一体そこをドッグランとして開放するのかという、その辺のことを最後に教えてください。

○内海公園管理担当部長 今後、年内にドッグランの利用規約をまとめまして、舎人公園の他の公園利用者の方々でございますとか近隣住民の方々の調整をいたしまして、設置に向けての条件整備を進めながら、今後、先生ご指摘のような手法も含めまして、工事費の確保に努めてまいります。
 工事期間はおおむね一カ月程度を予定しておりますけれども、具体的にいつ開設できるかということにつきましては、まだ未定でございます。

○三原委員 いつできるのか未定だといわれちゃうと困っちゃうんですけれども、ひとつ年度内ぐらいに開園できるように最善の努力をしてもらいたい。申し上げたように、これだって一月末に決断してもらったんですから、一年ぐらいやってもまだ見通しが立ちませんといわれたんじゃ、都民としては失望してしまいますから、ぜひ来年の三月ぐらいまでに開園するという決意でやっていただくようお願いをしておきます。また来年、予算特別委員会もありますから。
 さて、最後に、一三八号線という道路があるんですが、通常、綾瀬新橋道路といいますが、これについて簡単に質問しておきます。
 ここは、一体開発誘発型街路事業とかいう国の事業に参加をしてというか、事業に取り込んでもらって、今日まで検討を続けてきているはずなんでございますが、これまた、そういう話が出たのが十三年八月ですから、以来丸三年を経過しているわけですが、調査しています、検討していますといったって、何を調査検討しているんだか、都民は一向に耳に入ってこないわけで、調査中のことはいえないかもしれませんけども、現況、この三年間どういうことをやってきたか、教えてください。

○依田道路建設部長 綾瀬新橋を含む補助第一三八号線の整備に当たりましては、綾瀬川の護岸が現在より約三メートル高く計画されておりまして、新しい橋は護岸の上を越すことになります。この結果、橋梁の取りつけ部において民地と道路との間に高低差が生じるため、沿道の土地利用に配慮する必要がございます。委員おっしゃいますように、このため、街路整備とあわせて、沿道の民間開発を一体的に展開する国の制度を活用いたしまして、平成十四年度から調査を開始いたしました。
 十四年度は、沿道の土地利用や建物状況などの調査を実施し、沿道の状況把握を行い、また十五年度は、課題の整理と沿道まちづくりに関する検討を行いました。
 今年度は、綾瀬新橋の構造の検討や沿道まちづくりの構想案作成に取り組んでおります。

○三原委員 三年がかりでいろいろ調査検討されて、それはご苦労なことで、そう簡単にできるものではないのはよくわかりますけれども、しかし、地元に、こういうことをやっていますよという中間説明ぐらいはあった方が、せっかく都が努力していることが、都民がよく理解できると思うんですね。
 したがって、この状況、かなり煮詰まっているんだろうという気がいたしますから、地元の方に、中間報告というような形で結構ですから、説明を一遍する、その中でまた地域住民の皆さんのご意見が出てくるでしょうから、それを受けて最終的に都の原案といいますか、素案といったようなものを出して、これはもう余りぐらぐらしませんよという感じでいかないと、なかなか事業が先に進まないと思うんですが、いかがでしょうか。

○依田道路建設部長 今後、年明けには、関係権利者などに対しまして調査の中間の報告を行いまして、地元の意向を把握し、これらを踏まえまして、足立区とともに沿道まちづくり構想を策定いたします。
 構想につきましては、できるだけ早期に地元へ説明を行って、事業化に向けた合意形成を図ってまいりたいと考えております。

○三原委員 わかりました。ぜひ中間報告を地元にして、東京都は一生懸命やっていますよということを示してもらった方がいいです。
 それから、できるだけ早く、来年の夏ごろのようなお話もありますけど、さっきいったように秋だって十二月だから、夏といったら十月ごろになっちゃうんじゃないかという気がしますけど、五月だって夏ですから、ぜひひとつ早め、早めにやる、これを強くお願いします。
 あわせて、きょうは事務事業でしたから、局の皆さんに総括的にお願いしておきますけど、一生懸命やっておられるのはわかります。中途半端な形で表に出すと、都民をえらい混乱させる、そういうご配慮もよくわかるんです。わかるんですけど、まあ丸一年たつとか丸二年たつとかいうんであれば、途中で中間報告のような形で都民に示していただくというのもまた重要なやり方だと思いますし、余り期間をかけずに、できるだけ期間を短縮して成果を出していただくということが重要なわけでありまして、業務多難で、途中で地震が出てくればそっちへ派遣するとか、いろいろ苦労は多いと思いますけれども、ぜひひとつ、都民に皆さん方の努力を時々情報開示をしていただいて、一緒に考えながらさらに事業を進める、こういうふうにやっていただければと思います。
 ちょうど三十分に一分前ぐらいですから、私の質問を終わりたいと思います。

○小磯委員 事務事業質疑でございますが、私が都議会に送っていただきまして三年半でございますが、その間に町田市のいろいろな道路事業が進んでいるなというふうに思っております。JR町田駅の前の三・四・一一、それから、綾部原トンネル、また、宿通りも用地買収を始めた。また、鎌倉街道の整備、町田街道の整備等々、本当に頑張っていただいているなという思いでございます。これもやはり建設局と、それから出先機関であります南多摩東部建設事務所の皆さんに頑張っていただいているおかげであると、感謝を申し上げる次第でございます。
 綾部原トンネルは、そういった意味でも町田の一つの象徴的な建設局の事業ではないかなと、こう思っているんですけれども、これが来年の三月ですか、今年度事業で完成をするわけでございますが、ぜひともこの開通式には、大変な事業を完成させたということで、東京都全体でお祝いをする、そんな意味合いも込めて、ぜひとも石原都知事にもおいでいただいて開通式をできればなというふうに思っておりますので、これは質問じゃございません、要望ということでお願いしたいなというふうに思っております。
 そして、きょう、こういう多摩地域というのは、南北道路の都道の整備、それからまた、すいすいプラン等の事業を一生懸命進めているわけでございますけれども、こうやって環境・建設委員会の副委員長という立場で質問させていただくという、こういう場を与えていただいておりますので、一つ一つきちっと、こういう公式の場で皆さん方のご答弁をいただければというふうに思って、そういうつもりで質問をさせていただきます。
 まずもって道路整備でございますけれども、事業がもう進んでいるものの、いわゆる早期完成についてお伺いをしていきたいと思いますが、まとめて伺います。
 町田三・三・三六号線でございますが、これが山崎団地、それから木曽団地の区間を、今されていると思います。この道路は、将来、多摩都市モノレールの導入路線ということで、地元としても大変期待をしているわけでございます。そういったところの、まずは山崎・木曽団地のところの整備状況、それから、ずっと先になりますけれども、南の方の鶴間地区でございますね、ここも着手をしております。それから、これはまだ着手いってませんけども、山崎・木曽団地以降の旭町地区、それから小川地区--さっきのは、小川地区の方が事業着手して、完成を目指していると。この旭町地区と鶴間地区が今から事業着手という区間でありますが、その現在の取り組みと進捗状況、今後の取り組みについてお伺いをしたいと思っております。
 それから、町田三・四・三七号線のうち、鶴間地区の現在の状況と今後の取り組み、それから、町田三・四・二三号線のうちの真光寺地区の現在の状況と今後の取り組み、これについて、まとめてお伺いをしたいと思います。

○依田道路建設部長 幾つかのご質問にお答えいたします。
 まず、町田三・三・三六号線でございますが、この路線は町田街道のバイパス機能を持ちまして、市内の円滑な交通と安全で快適な生活環境の確保に重要な路線でございます。
 お話の山崎団地地区でございますが、一キロ区間で事業中でございまして、既に用地取得は完了しております。今年度は、町田市道との立体交差部において、仮設ぐいの工事の準備を進めておりまして、今後、立体交差とあわせて街路築造工事を行い、平成十八年度の交通開放に向けて取り組んでおります。
 それから、山崎団地地区に続きます旭町地区でございますが、概略設計等を実施しながら、事業中区間の進捗状況等を踏まえまして、事業化を検討してまいります。
 さらに、鶴間地区の事業化につきましては、旭町地区の進捗況や財政状況等を勘案しながら対応してまいりたいと思っております。
 それから、小山地区でございますが、現在、多摩ニュータウン通りとの交差部付近から東側七百五十メートルの区間の現道の拡幅を実施しております。これまでに、この交差点を含む区間百九十メートルが完成しておりまして、用地取得が完了した箇所については、随時、歩道の設置や車道の拡幅などの工事を行っているところでございます。
 今後、残る区間の早期完成を目指しまして、地元の理解と協力を得て事業を進めてまいります。
 それから、町田三・四・三七号線でございますが、この路線につきましては、金森・鶴間地区において、延長六百八十メートルの区間で事業中でございます。既に四百六十メートルが完成しております。残り二百二十メートル区間の整備につきましては、残っております一件の用地取得を積極的に進めまして、早期完成を目指してまいります。
 それから、町田三・四・二三号線でございますが、この路線は、鎌倉街道線を補完する南北方向の幹線道路として、町田市と稲城市を結ぶ重要な路線でございます。真光寺十字路交差点から北側九百四十メートル区間のうち、真光寺交差点までの三百二十メートルは既に完成しております。残る六百二十メートル区間につきましては、用地の進捗状況を見ながら、地元の理解と協力を得て事業を推進してまいります。

○小磯委員 この山崎・木曽団地地区の三・三・三六につきましては、私も本会議の一般質問で完成年度をお伺いして、平成十八年度の完成予定ということで明確なご答弁をいただいているところでございますので、何としても事業完成に向けて頑張っていただきたいというふうに思っております。
 それから、三・四・三七号線、たしか一軒だけ残っておりまして、恐らくその一軒の家も、何とか、どうにかしたいと、ご本人も思っておられるんだと思いますので、いろいろと知恵も出しながら早期完成を目指していただきたい、こういうふうに思っております。
 それから、まだ事業着手してない部分で、三・四・四〇号線の、いわゆる市道の六三〇号線につながる三・四・四〇でございますが、この小山田地区の現在の状況と今後の取り組みがまず一つです。
 それと、町田三・四・一八号線のうち鶴川地区の状況と今後の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○依田道路建設部長 まず、町田三・四・四〇号線でございますが、この路線は、町田市の中心部と多摩ニュータウンを結ぶ地域の幹線道路でございます。町田三・四・二〇号線との交差部から、市道忠生六三〇号線までの七百五十メートルの区間については、今年度、測量を実施しておりまして、今後、町田市が整備いたします道路事業の進捗状況を勘案して、早期事業化を図ってまいります。
 それから、町田三・四・一八号線でございますが、この路線は、町田市から川崎市を経由し、世田谷区に至る多摩と区部を連絡する重要な東西方向の路線でございます。この路線のうち、川崎市境から西側八百メートル区間の事業化検討のための交通量調査を今年度実施中でございます。
 今後は、隣接する川崎市と連携するとともに、他事業の進捗状況や財源状況等を勘案しながら、事業化に努めてまいります。

○小磯委員 この市道六三〇号線というのは、唐木田の駅の方につながる、そういう道路でございまして、そういった意味では、三・四・四〇がつながると大変便利のいい道路になるかと思いますので、ぜひとも頑張っていただければというふうに思っております。
 それから、私が都市・環境委員会のときに請願がかけられまして、それで採択をされた道路事業に、いわゆる宿通りというのがございました。議会の意思として、その宿通りの採択をしまして、その後、建設局としても一生懸命予算の獲得に努力をしていただいたわけでございますけれども、私もあそこの道路を通るたびに、対向車が来ると、どうしてもやっぱり左に寄せなければ通れないという、大変狭い道路でございます。地域の皆様も、大変この宿通りの完成を待ち望んでいるわけでございますけれども、この宿通りについて、今後の取り組みを伺いたいんでございますけれども、まずは今年度の予算がどれぐらいあって、どのような状況なのか、そして、今後の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○依田道路建設部長 宿通りは、副委員長おっしゃるように、現況幅員が四メートル程度と狭く、歩行者の安全と円滑な交通を確保するため、事業に着手しておりまして、現在、用地の取得を進めているところでございます。
 今年度の予算は、約一億円を計上しております。

○小磯委員 今年度一億円、来年度一億円とかになっていくと、大体どれぐらいで用地取得を終わらせて拡幅する、そういう計画なのか、ちょっとその辺のところ、もしいえるんであれば。

○依田道路建設部長 この宿通りにつきましては、先ほど申しましたように非常に狭いということで、着実に事業を進めたいということでございまして、来年度以降につきましても必要な予算について確保に努めて、できるだけ短期間に工事ができるように努力をしてまいりたいと考えております。

○小磯委員 短期間ということは余り長くないということでございまして、三、四年のうちには--二、三年ですかね、完成するんじゃないかなというふうに期待をしておるわけでございまして、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、鎌倉街道の菅原神社のところから鶴川街道を、今、整備中でございますけれども、これについても状況と今後の取り組みを伺いたいと思います。

○林道路保全担当部長 鶴川街道、正式名称主要地方道世田谷町田線は、川崎市を経由して世田谷区に至る幹線道路でございます。
 副委員長お尋ねの鎌倉街道との交差点から北側七百六十五メートルの区間で、交通安全施設事業として歩道などの整備を実施しております。平成十五年度までに約二百五十メートルの工事を完了しております。本年度も引き続き用地の取得に努め、事業の早期完成を目指してまいります。

○小磯委員 いずれにしましても、今、私が質問してご答弁いただいたところは、町田市行政側からも、そしてまた地元の市民からも、大変要望が強く出ているところでございまして、そういった意味では、ぜひとも来年度も--今年度もまだ残る期間、それから、来年度もしっかりと予算をつけていただいて、頑張っていただきたいと。税収の方も、法人税の方が相当伸びているというふうに伺っておりますので、そういった予算も使っていただいて頑張っていただければ、こういうふうに思っている次第でございます。
 続きまして、すいすいプラン一〇〇でございますが、これも、百カ所のうち、十五年度末までで七十三カ所が完成して、十六年度でまたさらに十カ所の完成というふうに伺っております。そういうことで、町田市内における交差点すいすいプラン一〇〇についての取り組み状況をお伺いしたいと思います。

○林道路保全担当部長 ご質問の町田市におきましては、十八カ所を対象に交差点すいすい事業を進めてきており、平成十五年度末で、町谷原交差点など十二カ所が完成または一部完成しております。残る六カ所のうち、今年度は菅原神社前交差点など四カ所の完成を目指しております。
 引き続き、地元町田市や関係住民の理解と協力を得て、事業の早期完成に努めてまいります。

○小磯委員 今年度四カ所の完成というのは、これは確実に完成予定でございますか。

○林道路保全担当部長 完成を目指してまいりますが、先ほど申し上げましたように、一部完成という状況にとどまる場合もございます。

○小磯委員 多摩地域にはまだ多くの交通渋滞のいわゆる交差点が残っておりまして、また、次のすいすいプランというものの早期策定が待たれるところでございます。
 町田街道でも、十三カ所の整備予定箇所のうち九カ所が完成をしておりますが、現在、すいすいプランに入っていない町田街道で、まだ渋滞をする交差点が幾つかございます。例えば、滝の沢西交差点、それから森野交差点、それから三塚交差点ですね、そういったところが--すいすいプランというのは、右折れの部分をつくるのがすいすいプランというふうに伺っておりますが、左折れが必要なところも交差点にはあるわけで、三塚交差点なんかはそうだと思うんですけれども、そういったところをぜひとも次期のすいすいプランの中に盛り込んでいただければと、こういうふうに思っております。
 また、東京都は、多摩地域においても都市計画道路など整備を進めておりますが、これらの整備に伴う周辺道路の交通流の変化についても、十分考慮する必要があると考えております。例えば、先ほどいいました綾部原トンネル、これも今年度末には完成予定でございますけれども、完成後には、その周辺道路の交通流にも大きな変化が予想されます。綾部原トンネルができたがゆえにいろいろな自動車の流れが変わってくる、そういった意味で、大蔵、そして井の花交差点あたりのすいすいプランも必要になってくるんじゃないかなと、こういうふうに思っているわけでございますが、そのプラン作成に当たって、これらのことを十分に踏まえて、より円滑な道路交通の実現に向けた検討を進めるべきと考えておりますが、所見をお伺いしたいと思います。

○林道路保全担当部長 次期すいすいプランの策定に当たりましては、路線全体としての効果を一層発揮させるために、副委員長ご指摘のとおり、既存の交差点すいすい事業や他事業との連携を考慮した整備箇所の選定が重要と考えております。これまで以上に大きな整備効果を発現するために、現在進めております道路事業などとの連携を重視するとともに、都と地元の市や町とが協力して、より効率的な事業執行ができる体制づくりにも取り組んでまいります。

○小磯委員 このすいすいプラン一〇〇は、本当に町田市の場合などは、交通渋滞の解消に役に立っている事業でございますので、しっかり応援してまいりますので、何とぞ町田市内のすいすいプランの事業については、しっかりとお願いをしたいと思っております。
 続きまして、河川についての質問をさせていただきます。
 台風二十二号、そして二十三号はかなりの雨量であったと、こういうふうに思っております。そんなことで、今回、資料要求の中で、台風二十二号、そして二十三号の河川水位の状況の資料を出していただきました。町田市内の四つの川について、それぞれ、平常水位から、雨量といいますか、水位が上昇したところを主に載せていただいているようでございますけれども、特に境川は、根岸橋というところで、護岸上端から水面までの値というのが大変、残りわずかということになっております。例えば、台風の二十三号のところで、東京都内のナンバーワンが、谷沢川ですか、これがあと十九センチ、古川があと四十センチ、境川が都内で第三番目なんですね、護岸上端から水面までの値が五十二センチということで、あと五十二センチであふれる、ぎりぎりというところにあるわけでございます。
 そんなことで、やはり境川の改修についてはしっかりとやっていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに、この資料を見て思ったわけでございますが、まず、二十二号、二十三号の一時間当たりの雨量がどれくらいだったのかをお伺いしたいと思います。

○原田河川部長 雨量の件でございますけれども、東京都内には雨量観測所が百三十八カ所ございます。そのうち町田市内には、小山町など四カ所ございます。台風二十二号では、中町一丁目の雨量観測所で一時間当たり四〇ミリ、台風二十三号では、図師町で三四ミリという最大雨量を記録しております。

○小磯委員 天端まであと五十二センチということでございまして、台風二十三号に絞って、図師町で三四ミリという最大雨量と。境川が天端まで五十二センチということで、ちょっと計算しますと、雨量一ミリ当たり大体七・三センチの上昇であると、根岸橋は。そういうことでいきますと、あと五〇ミリ雨量まで一六ミリ、その一六ミリで七・三センチ掛けますと、百十六センチ、平常水位より上昇してしまうということなんですね。五〇ミリ降ると、あと百十六センチ上がってしまうということで、そうしますと、天端までの五十二センチをはるかに超えてしまうということで、やはり五〇ミリ対応にはなってないというのが、この数字から単純計算でわかるわけでございます。
 今回の台風二十二、二十三号の河川水位の状況を見ますと、町田市内やその他の地域において、水位がかなり上昇し、危険な河川があると思われますけれども、建設局として対策をとるべき河川はどこなのか、お伺いしたいと思います。

○原田河川部長 提出しました資料のとおりでございますけれども、台風二十二号、二十三号とも、護岸上端近くまで水位が上昇した河川もございましたけれども、洪水は生じませんでした。このことは、神田川で、環状七号線地下調節池に二十一万五千立方メートルの洪水を貯留するなど、これまで整備してきました施設が効果を発揮したものでございます。
 しかしながら、一時間五〇ミリの降雨に対応できる護岸整備率は、まだ五九%でございます。このため、四十六河川三百二十四キロのうち、市街化が進展し、水害の危険性が高い神田川、境川など十三河川につきまして、重点的に整備を進めております。

○小磯委員 この境川につきましては、下流神奈川県での流下能力というのが三〇ミリ程度となっており、五〇ミリ対応の整備は長年の課題でございます。
 そこで、神奈川県が五〇ミリ対応になれば、当然この境川も五〇ミリ対応にできる、そういう準備はしているわけでございますけれども、現在の神奈川県の整備状況及び東京都の整備状況がどのようになっておるのか、お伺いをしたいと思います。

○原田河川部長 境川の整備状況でございますけれども、神奈川県では、境川遊水池などの整備を進めております。この遊水池は、横浜市と藤沢市にまたがる、面積三十一ヘクタール、貯留量九十万立方メートルの計画規模で、現在の貯留能力は四十二万立方メートルでございます。
 一方、都におきましては護岸整備を進めておりまして、現在までに、都管理区間の根岸橋から鶴瀬橋上流までの十・五キロのうち九〇%が完成しておりまして、残る一・二キロが未整備になっております。

○小磯委員 この神奈川県の境川遊水池が、整備状況が半分でありまして、そういった意味では下流区域の整備がまだまだである、そういうことであろうかと思います。
 こうした中、東京都における未整備の箇所について、今後どのように解消していくのか、早急な対策をしていくべきであると思いますが、いかがでございましょうか。

○原田河川部長 未整備箇所の解消についてでございますけれども、平成十六年度から町田市木曽の境橋付近の護岸整備に着手します。この工事は、隣接する旧河川敷に洪水の一時貯留を確保するなど、下流への負担軽減を図りながら拡幅整備するものでございます。
 今後とも、神奈川県に整備促進を要請するとともに、境川遊水池などの進捗状況を勘案し、一時貯留などの工夫をしながら、流域全体の整合を図った整備を進めてまいります。

○小磯委員 一般質問等でもさせていただいたわけでございますけれども、東京都の河川の整備促進を図るためにも、効果の高い境川遊水池の早期整備を神奈川県に強く働きかけていただきたいということを要望していきたいと思っております。
 また、今回、新しい国土交通大臣も、公明党の北側一雄さんといいまして、私の二年先輩で、よく存じ上げている方でございますので、また北側さんにもしっかりと私の方から要請をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 あと、公園緑地といいますか、小山田緑地について質問をさせていただきます。
 この小山田緑地、私の住まいのすぐそばにある緑地でございます。私自身は大変好きな緑地なんですけれども、なかなか、実際見ていて、町田の多くの市民が利用しているな、また、東京都民がこの緑地によく来ているなという雰囲気じゃないんですね、正直いって。うちの子どもなんかもサッカーをやっているころは、小山田緑地でサッカーをやったりしたんですけれども、すごい砂ぼこりで、本当に試合が終わったときには口の中まで砂ぼこりみたいな、そんな感じだったものですから、やはり小山田緑地というすばらしい緑地公園でございますので、何とか多くの都民の皆様に親しまれる、そういう公園緑地を目指してもらいたいなというふうに思っております。そんな意味合いを込めまして、ちょっと質問をさせていただきます。
 小山田緑地は、現在、開園面積が三十九ヘクタールということで、本当に町田市内でも最大規模の公園でございますけれども、現在どのように利用されているのか、現状のご説明、それから、もっと多くの人に利用していただくためにどのように取り組んでおられるのかをお伺いしたいと思います。

○内海公園管理担当部長 小山田緑地の利用の現状についてでございますけれども、小山田緑地には、雑木林のほか、ボール遊びもできる開放的な草地の広場、トンボなどが生息をする水辺があり、散策や軽スポーツなどに利用されております。グループや家族でのハイキングや幼稚園、学校の遠足場所として、動植物の観察や散策、森林浴などを楽しんでもらっております。
 次に、もっと多くの方々に利用していただく取り組みでございますけれども、自然観察会や季節の変化を楽しむイベントを企画して広く参加者を募るとともに、遠方からの来園者のための駐車場を整備し、その利便性の向上に努めております。
 また、ボランティアの人たちと協働して、谷戸の部分では水田の復活に取り組み、新たな見どころの創出に努めているところでございます。

○小磯委員 お聞きするところ、最近は、利用者の数はとっておられませんけれども、平成七年の時点で六万三千人というふうに伺っております。それ以降、恐らく利用者は大変伸びているとは思うんですけれども、やはりもっと利用者をふやすために、地元の市民の皆様とか利用者に、本当に地域の町内会とかそういうボランティアの方々だけでなくて、広く市民の皆さんにアンケートをとって、どういう公園にしていくと、もっと来園者がふえるのか、そういうアンケート調査をやっていただいて、意見を聞いたらどうかなというふうに思っておりますが、いかがでございましょうか。

○内海公園管理担当部長 多摩丘陵の趣を生かすため、今後とも、地元市を初めボランティア団体や周辺町内会など幅広く、多くの方々から直接意見を聞き、これを公園の管理やその利用増進に役立てていきたいというふうに考えております。

○小磯委員 そういう町内会とかボランティアの皆さんに意見を聞くのは大変大事だと思うんですけれども、そういう方々以外の、本当に一回しか行ったことのないような、そういう市民の皆さんとか、例えば、そこに行くバスでおりてきた人たちとか、また駅でおりてきた人たちとか、本当に幅広い方々に意見を聞くというか、アンケートをするというか、そういうこともぜひとも検討していただいて、さまざまな意見を集約した方がいいんじゃないかなというふうに思っておりますが、もう一回お願いします。

○内海公園管理担当部長 先生ご指摘のアンケートの件でございますけれども、利用者の方々、小山田緑地をご利用される利用者の方々からも、例えば、この公園をもっとよくするにはどのようにすればいいかということとか、また来園の目的でございますとか、それから、どういった交通機関を使ってここへ来たとか、緑地をどうやって知ったかというようなことを幅広くアンケートのような形式でご意見をちょうだいして、今後の公園管理に役立てていきたいというふうに考えております。

○小磯委員 ぜひともよろしくお願いいたします。
 最後に、地震の関係について三、四問質問させていただいて、終わらせていただきます。
 今回の新潟中越地震につきましては、先ほども三原委員よりご質問ございましたとおりでございまして、まず、東京都の皆様が、建設局の皆様が向こうに行かれていろいろと援助をされたことについて、心から敬意を表する次第でございます。
 東京都として、被災地の復旧を可能な限り支援することはもちろんのこと、地震被害の実態を十分に調査分析して、地震への備えをより充実していくことが、極めて建設局としては重要であるというふうに思っている次第でございます。
 今回、地震発生後いち早く建設局が現地に職員を派遣されたわけでございますけれども、その調査結果のうち、特に道路の被災状況についてどのように掌握をされて帰ってこられたのか、お伺いをしたいと思います。

○林道路保全担当部長 交通規制などの制約の中で、長岡市、小千谷市、川口町で調査を実施いたしました。限定された範囲ではありますが、その中で、落橋や高架構造物の倒壊などは一件も見られませんでした。これは、兵庫県南部地震との決定的な違いでございます。この違いは、兵庫県南部地震の教訓を踏まえ、橋の新設や既存橋梁の補強などに関する基準類が改定され、それに基づく橋脚補強及び落橋防止装置の設置など、耐震対策が行われた結果であると考えております。
 一方、震源地付近が我が国有数の地すべり地域であることから、大規模な地すべりやがけ崩れ、液状化、路面陥没などの発生が数多く見られました。
 今後とも、今回の震災被害に関する調査分析についての情報収集に努めてまいります。

○小磯委員 新潟の現地におきまして、橋梁の地震対策が機能しているということを確認したということでございました。東京都における橋梁の耐震対策の進捗状況について、町田市内の状況も含めてお伺いをしたいと思います。

○林道路保全担当部長 兵庫県南部地震を踏まえ、平成八年度に実施した道路防災総点検の結果、耐震対策が必要と判定した橋梁は五百五十八橋ございます。そのうち、防災上優先度の高い一次緊急交通路上の橋梁すべてを含む百八十七橋の対策を平成十五年度までに完了しております。
 町田市内では、境川などにかかる十橋が耐震補強の対象でありまして、平成十五年度までに森野橋など七橋の対策が完了しております。
 引き続き、工期短縮、コスト縮減などの工夫を加えながら、橋梁の耐震対策を着実に推進してまいります。

○小磯委員 この橋梁については、第一次、第二次、第三次ということで、対策の必要度に応じて順番にされているということでございますので、何とぞ全体として早急に耐震対策をしていただきたい、こういうふうに思っております。
 ところで、都道の上には高架構造で多くの首都高速道路が建設されております。これらの耐震性は、首都高速道路の利用者のみならず、下の一般道路の利用者にとっても大変気になるところでございます。
 そこで、首都高速道路の耐震対策について、その状況をお伺いしたいと思います。

○林道路保全担当部長 お尋ねの耐震対策につきましては、首都高速道路公団が東京都と同様、兵庫県南部地震に対応する基準に基づき実施しております。このうち橋脚の補強につきましては、平成十年度までに完了しており、現在、落橋防止装置の設置などを進めております。

○小磯委員 今回の地震災害の特徴として、大規模な土砂災害が挙げられておりますが、都におきましても、多摩地域の山岳部ではがけ崩れの危険性が比較的高いと思っております。公明党としましても、多摩地域におきますがけ崩れ等については早急な点検をするべきである、このような申し入れをさせていただいたところでございますけれども、道路管理では、がけなどの調査を実施すべきと、こういうふうに思っておりますけれども、いかがでございましょうか。

○林道路保全担当部長 多摩地域山間部の道路では、土砂災害防止や道路斜面の保全のため、昭和五十九年から五年に一度、山岳道路斜面の定期点検を実施しております。点検では、ヘリコプターによって撮影された空中写真の判読と現地調査により、道路斜面の地形、地質、災害の発生履歴の把握など、災害要因の早期発見に努めております。その結果に基づきまして、のり面保護や擁壁設置など、道路災害防除事業を計画的に実施しております。

○小磯委員 いずれにいたしましても、阪神大震災のときにそれを教訓としていろいろ打った手が、今、生かされているということが一つ、そしてまた、今回の新潟中越地震、またこれも教訓として打つべき手が必ずあるかと思っております。
 そういった意味で、建設局からせっかく現地に派遣をされておるわけでございますので、そうした方々のご意見をしっかりと伺って、今後の建設局としての対応をお願いしたいと、このように申し上げて私の質問を終わります。

○真木委員 民主党の真木でございます。私も選出が町田市でございますので、思い切り町田音頭を歌わせていただきたいというぐあいに思います。
 今、小磯議員からお話のありました問題、本当に町田市民にとりましては、大変な重要な課題、町田市民の願望のことでございますので、ぜひ私からもお願いをさせていただきたい、全面的にお願いをさせていただきたいというぐあいに思います。
 最初に、まずローカルソングを思い切り歌わせていただきまして、それから、少しでもユニバーサルな課題に引っ張っていけたらというぐあいに思っているところでございます。
 私は、公園、道路、河川、三点について、この順番でお尋ねをさせていただきたいと思います。
 それでは思い切り、まず、ご当地中のご当地でございますが、小山内裏公園、聞かせていただきます。
 これは、八王子市と町田市の境にできました、町田市の方が面積が大きい、三分の二が町田市でございますが、入り口が八王子市側にあって、町田市側からのアクセスが非常に悪いという問題がございます。全国、東京都じゅうにおきましても、指定管理者制度の第一号ということで大変注目を浴びている小山内裏公園、私も視察をさせていただきまして、指定管理者、大変よく努力されているということも勉強させていただきました。
 この注目を浴びている、七月にオープンしたばかりの小山内裏公園でございますが、大ざっぱにいいますと、眼鏡を思い浮かべていただきまして、八の字を横にした形になっています、園路が。そうしましたところ、今、町田市側からは、主には二カ所しか入り口がありません。もう一カ所、三カ所あるわけですが、それは非常にわかりづらいところからでございますので、八の字型のど真ん中、この結節点のところと左側の園の四分の一のところ、真下のところにあるんですね。そうしますと、町田市側から行く方にしてみると、この四分の一、眼鏡のところの四分の一を行くだけか、もしくはぐるっと回って四分の三行くか、もしくは、ぐるっと回れば八分の七ということですかね。片方の四分の一ですね、四分の三、全体でいけば八分の七を回る、そのように、バリエーションがちょっと悪い。ところが、多摩境駅、最寄りの駅であります、また人が住んでいるところに近いところに、(写真を示す)もう一つ右側の園、私から見て右側の園の下のところに、擁壁になっているんですけれども、擁壁が、階段だけ取りつけてある。階段は取りつけてあるんですけれども、その裏は、ちょっと見づらいと思いますが、けもの道状態。けもの道はあるんですね。けもの道はあるんですけれども、そのあたりは大変な斜面で、とても人が普通には登れない。ここにもうちょっと階段を整備していただいて、行けるようになれば、この下からこの下まで、ぐるぐると、全体でいえば八分の二、全体の四分の一、時間があればぐるっとこう行って八分の六、こうやってこう回れば八分の五回ることができる。非常にバリエーションがふえて、町田市民にとって親しみやすい。ちょっと公園に行こうかと--本当にすばらしい公園です、本当にいい公園をつくっていただいたというように感謝しているところでございますが、それをせっかく、その公園を町田市民がより親しめるように、もう一カ所、せっかく擁壁が崩れている、階段ができているところでございますので、けもの道はあるわけですので、普通の方にも歩けるような道にしていただければ、町田市民にとって大変親しみやすい公園になるというぐあいに思うのですが、お願いを申し上げます。

○住吉公園緑地部長 入り口園路の整備でございますけれども、小山内裏公園は、多摩丘陵の保全と動植物の保護を重視いたしまして、極力自然を残した整備計画といたしました。このため、整備に際しましては、学識経験者や自然保護団体、地域代表による小山内裏公園アドバイザー会議の指導助言により進めてまいりました。
 多摩境駅からの園路につきましては、平成十一年当時、貴重鳥類であるオオタカの営巣地に近く、影響が大きいことがアドバイザー会議から指摘されたため、整備を見送ったものでございます。
 オオタカの営巣地は、平成十四年より公園内のほかの場所に移動しております。今後、学識経験者などからの意見をよく聞きまして、オオタカに影響を与えない整備方法について検討を進めてまいります。

○真木委員 ぜひ、町田市民にとりまして四分の三あるこの小山内裏公園、町田市民にとりまして親しみの持てる公園となるべく、もう一つ通路をつくっていただけるようにお願い申し上げます。
 続きまして、大戸緑地についてでございます。
 この大戸緑地につきましても、私は西部公園緑地事務所にご案内をいただきまして、視察をさせていただきました。大自然塾の皆様や地元の相原保全会、相原まちづくり協議会、大戸町会の皆様、そうした方々が、大戸源流森の会をつくって、本当に土日、ボランティアで整備をしていただいた、その状況を視察をさせていただきました。大変すばらしい道ができていて、本当に、僕が子どものころ遊んだ三十年前の町田が残っているわけであります。これは大変すばらしい、ぜひご紹介をいただきたいということでお願いを申し上げました。
 それでも、聞く以上は行かなきゃいけないというぐあいに思いまして、この十一月三日、妻はついてきてくれなかったんですけれども、子どもと二人で、相原からバスをおりて、大戸緑地をずっと歩いて、よし、高尾山まで行っちまえということで、高尾山まで歩いてまいりました。
 そうしましたところ、やはりすばらしい道をつくってくださっているんです。(写真を示す)ちょっとわかりづらいところもあるんですけれども、今後は、人が歩けばだんだん、ますますわかりやすくなると思います。なのにもかかわらず、途中、一時間半ぐらいしてからやっと一人にすれ違っただけで、あとは本当に怖い状態ですね。人がすれ違わない、だれも歩いてないですね。うちの子どもは大変怖がっておりましたけれども、ところが、高尾山の方に抜けましたところ、たくさん多くの人に出会う。それほど、やっぱり高尾山の道は多くの方に周知されているにもかかわらず、できたばかりでありますから当然でございますが、この大戸緑地の、せっかくつくっていただいた散策路がほとんどの方に知られていない。これはやはり、大変すばらしいものをつくっていただいたんですから、建設局としてもホームページ等で紹介するなど、PRに努めていただきたいと思うわけでございますが、いかがでございましょうか。

○住吉公園緑地部長 真木委員には大戸緑地をご利用いただきまして、本当にありがとうございます。
 大戸緑地は、面積百二十四ヘクタールの都市計画緑地でございまして、全体の二五%、三十二ヘクタールを先行取得して、貴重な緑を確保しております。本格的な整備に先立ちまして、平成十五年度より、地元市の大地沢青少年センターと連携をしつつ、ボランティアの協力を得て、大戸源流森の会を設立し、見晴らし広場づくりや道標設置、自然観察会など、延べ二十八回の活動を行いました。また、大地沢夏祭りでも、マップを配布し、パネルを展示しております。
 今後、ホームページの活用を初め、大戸源流森の会と協働して、リーフレット、チラシなどを作成し、活動内容や成果をなお一層PRし、広く都民に大戸緑地を利用してもらえるよう努めてまいります。

○真木委員 ぜひよろしくお願いいたします。現地に来た人、大地沢というすぐ横の場所に来た人だけじゃなくて、相模湖から、もしくは高尾山から、大戸、町田に抜けてみようかと思えるような、そんな遠くの方が大戸緑地の存在を知っていただけるように、ご工夫のほどをお願い申し上げたいと思います。
 ローカルオンリーの話題は少しあれしまして、でも引き続きローカルからユニバーサルな問題へと少し広がる問題に対応していきたいと思います。
 道路の問題でございます。先ほど来、道路の名称につきまして暗号が飛び交っておりました。三・四・三六とか三・四・三七とかいうことで、非常に私としてもわかりづらい。これを何かいってて、おう、三・四・三七ねといって通じると、すごい道路通になったような気になって、何か錯覚をしてしまうわけでありますけれども、私のすぐ近くに三・四・三七という東京都道がございます。私が当選したときには、桑畑の、道幅が二・五メートルぐらい、三メートルぐらいしかない、すれ違えない道でありました。これが地図を見ると緑色でかいてある。何でだ、間違いじゃないのかと、いや、実は都道だということで、私は立候補してから、私がいつも通っている道が都道であるということを知ったぐらいの道でありました。それが、本当に私が当選をしたときには全く桑畑の道だけだったんですけれども、今は完全に開通をいたしまして、大幅に予算をふやしていただきましたことに、ご配慮をいただいたなと心より感謝を申し上げるところでございます。
 しかしながら、いまだにこの三・四・三七が都道であるということを知っている方は少ないわけであります。それとともに、この道は、昔の旧道の状態であったときには、藤沢街道といえば多くのタクシーの運転手さんも知っておりました。ところが、きれいな道になったときに、藤沢街道といったときに、知っている人がどんどん少なくなっちゃったんですね。これは鎌倉街道の一つでありまして、町田方面から藤沢に抜けていくということで、藤沢街道、僕は確かめておりませんけれども、藤沢の方に行くと町田街道というぐあいにいわれているようでございます。大変すばらしいなというか、いいなと。
 この町田街道をずっと行くと、つきみ野というところの近くには塚があって、旧道であったということがよくわかります、二またがあったり何なりしてですね。その藤沢街道という名称がこのまま消えてしまうのは大変名残惜しいし、地元の子どもたちに、これは旧道なんだよ、これは昔の鎌倉街道の一つなんだよということがわかることは、大変地元を愛する気持ちにもつながっていく。そして、それが都道であるということに--この道路は都道なんだと、私たちが何に使われているかよくわからない都民税というのはこうやって使われているんだなということの一つの説明でもありますので、都道であること、そして、これが旧道であることというのはやっぱり残していきたいという気持ちを強く持っております。
 普通、道路の名称は、起点及び終点で正式名称をあらわす、もしくは都市計画法上は三・四・三七とかいう形であらわすということでございますが、もう一つ、通称名というのがあります。しかしながら、この通称名は百二十九路線にしかつけられておりません。この通称名のルールについて、どうなっているんでしょうか。

○石渡道路管理部長 通称道路名は、交通の利便をより図るとともに、都民が道路に対して親しみを増すようにすることを目的に設定しており、広く都民に周知するため、告示しております。
 この背景には、第一に、国道や都道が路線距離が長いことから、地域ごとに通称名の設定が必要であったこと、第二に、なれ親しんだ名前をつけることで道路施設への親近感を醸成することが求められていたことなどがございました。
 このため、現在の通称道路名が設定された具体的な路線選定の基準は、二つ以上の区市町村にわたる交通上重要な道路であって、通称道路名を設定する道路が道路網として一体性を有することなどでございまして、その対象は主要な幹線道路となっております。

○真木委員 主要な幹線道路だけということなんですね。鎌倉街道、鶴川街道といえば私たちはわかるわけでありますけれども、これを町田府中線といわれても、何が何だか全然わからない。鶴川街道は、何か三つの道路の正式名称のくっついたものが鶴川街道であるというようなことも伺っております。そういうことだけじゃなくて、やっぱり通称名の方がよっぽど私たちについてはわかる、鶴川街道といった方がわかるわけであります。
 そういう重要性を持つ通称名でございますが、今いわれましたような幹線道路のみならず、三・四・三七というのは、東京都部分は全体でわずか数キロあるかないかの道路でございますが、だけれども、やっぱり地元にはそうやって藤沢街道として親しまれている、それを東京都は藤沢街道とネーミングしてやることによって、その道が都道であるということがわかる、地元の人たちからすれば、これが古道であることがわかる、昔の街道であるということがわかる、そうしたことからも、今までの基準にこだわらず、もうちょっと道路名称のつけ方についてご工夫を検討していただきたいというぐあいに思うわけでありますけれども、そうした小さな都道--小さなというんですか、短い都道、幹線道路ではない都道についての通称名の使用について、ご検討をお願いしたいと思います。

○石渡道路管理部長 道路は、交通機能のほか、街並みの形成や人々の交流の空間として極めて重要な施設でございます。
 また、都と地域の住民や団体などとが協働して道路管理や美化活動を行う取り組みも進めております。このため、多くの都民が道路施設に親しみや愛着を感じてもらうことがますます重要であり、そのための手法として道路の名称は重要な要素であると認識しております。
 しかしながら、道路の名称が広く都民に受け入れられる必要があるなど、合意形成が重要な課題となります。一方、一部の区市では、都道に愛称を設定しようとする動きも見受けられます。
 こうした状況を踏まえまして、交通の利便をより図れること、都民が道路により親しみを感じられることを基本に、ただいまのご意見を参考にさせていただきながら、総合的かつ多角的に検討を重ねてまいります。

○真木委員 ぜひぜひ、都民が都道であるということを認識できる、親しみが持てる、そうしたことでご検討をお願いしたいと思います。
 さて、続きまして、本日のメーンイベントでございます河川についてお尋ねをさせていただきます。
 私は勝手に演説が長くなる部分もあるかと思いますが、手短に質問しますので、ぜひ手短にご答弁をいただきたいというぐあいにお願いを申し上げます。
 まず、この質問のきっかけでございますが、(写真を示す)これは境川、私は境川のすぐ近くに住んでおります。台風二十二号、土曜日の夜でございましたけれども、夕方ですね、六時から私は会合がありまして、スーツを着て出かけなければならない用事がありました。その台風二十二号、史上最強といわれながらも、私の家の近くでは、午後四時ぐらいまでは、あれ、本当かなという感じでありました。そうしましたところ、テレビでいっていたとおり、近くになって急に激しくなるという台風でありました。五時を過ぎたところから大変な激しい雨、六時から私は会合だったんですけれども、これはちょっとやっぱり境川を見に行こうと。私の家の近くではあるんですが、鶴間橋のところに見に行きました。
 鶴間橋を私が選んだのは、これは家の近くだからということではなくて、鶴間橋がずっと、先ほど質問がございました、境川、五〇ミリ対応で整備が基本的にできております。しかしながら、神奈川県ができないからといって、三〇ミリ対応が残されている五カ所のうち、一カ所、二カ所目は東京都管理の上流部分、そして、ずっと間があって、三、四、五と下流の部分に固まって三〇ミリ対応が残してあります。これはわざと残してあるわけであります、神奈川県に被害が行かないように。東京で被害を少し分け合ってあげようという大変美しい話なのかなというぐあいに思うわけでありますが、しかし、それはとんでもない話だということで、私はこの間ずっと改修を要求してきたところでございます。
 そして、私が考える上で一番危ないと思われる鶴間橋、ここのところがどうなっているのかというのが一番気になっていたものですから、私はそこを選んで見に参りました。もう午後五時四十分でございましたので、真っ暗でございましたけれども、見に行きましたところ--これは翌日の状況でございまして、まだ川が大分多くなっています。一メートルぐらい普段よりも水位が多いわけでございますが、このはしご、まあ見えないですけどね、もう本当にぎりぎり、一メートルのところまで水が来ておりました、目の前まで。はしごがかかっているんですけれども、はしごが上から二つ目までしか見えなくて、三つ目のはしごは隠れていました。で、二つ目のはしごのぎりぎりのところまで水が迫っておりました。私は、そのときには五分間しかいなかったわけでありますが、そこが最高水位かどうかわかりませんが、その経験を私のホームページで書きました。その後わずか五分間の間に、巡回をしている消防団の車を見た、しかしながら、東京都の職員も町田市の職員も見えなかったけれども、消防団の車は見たということで、消防団の皆さんに敬意を表して、ちょっと書かせていただきました。
 私は、南多摩東部建設事務所の直通番号を知っているから、電話しようかと思ったけれども、嫌らしいと思ったので電話をしませんでした。だけれども、問題は、この川の危険箇所と思われるところの最高水位、一メートルまで迫ったということを東京都が把握しているかどうかが問題だということを私は書きました。
 そうしましたところ、いろいろな方面からご意見、メール、お電話をいただきました。真木さん、それは東京都の事務所に見ろというのは酷だよとか、しっかり私たちは見ていますというようなご意見をいただきました。だけど、出てます、出動してますということが問題じゃないんです。本当にこの場を見て、一メートルまで迫ったということ、もしくは最高水位はもっと来ていたかもしれない、そのことを把握しているかどうかが問題だということを書いたんですよということで、議論が始まりました。
 そして議論をさせていただいたところ、東京都、地元建設事務所、そして東京都の河川部、非常に頑張ってやっていることがとてもよくわかりました。しかし、素人目で見て、あれと思う疑問もありましたので、以下、非常によくやっていただいている、最新の設備も入れてすごい努力もされている、さらに、人も徹夜で警戒をしていただいたり、早朝から来ていただいているということを踏まえた上で、素人が考えてあれと思ったところにつきまして、以下、質問をさせていただきたいと思います。
 演説が長くなりましたが、以下、これからは手短にいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 さて台風二十二号、これは来る前、どのように認識をし、そして終わった後、今はどのような認識でありますでしょうか。

○原田河川部長 台風二十二号でございますけれども、台風二十二号は、過去最強の勢力を維持して東京地方を直撃するという予報がございました。そのため建設局では、局長名で各建設事務所へ万全の対応、対策を図るよう指示しました。台風が通過した際、東京では、護岸上端近くまで水位が上昇した河川もありましたけれども、河川整備の効果もありまして、洪水を免れました。

○真木委員 東京都として、そうした危険な認識を持っていた台風二十二号に対して、防災体制、出動体制はいかなる体制をとっていたでしょうか。

○原田河川部長 体制でございますけれども、台風二十二号は九日に来てございます。九日の午前五時五十六分、東京都水防本部を設置しまして、警戒配備体制をとりました。午後三時二十分には、第一次非常配備体制をとり、建設局では四百十名の職員が水防活動に入りました。南東建は二十一名、河川部は十六名の体制でございました。

○真木委員 午前五時五十六分に警戒体制を出して、もう八時前には皆さん、この新宿都庁にいらっしゃったということでございます。本当にご苦労さまでございます。そして、徹夜の方も含めて、多くの職員の方々がこの台風二十二号、二十三号を初めとする台風に備えられているということ、これは私は、出ていただいているということは当然信じておりましたけれども、こういった体制で、それぞれ基準があってやっている、注意報が出た段階でもう既に体制を組んで、警報が出たらすぐ出動体制になるというような基準があるということは存じ上げませんでした。東京都の皆さんのその努力に心より敬意を表する次第であります。
 先ほど、境川の水位についてご説明がございました。根岸橋で一番警戒を要する水位に達したということも伺いました。そうした中で、水位計のついているところの状況はわかりましたが、境川においての水防上危険箇所というのはどこだと認識しておりますでしょうか。

○原田河川部長 境川には、東京都水防計画に基づきます水防上注意を要する箇所が鶴間の東京女学館短大から鶴間橋上流と木曽の境橋付近の左右岸の四カ所、定められております。

○真木委員 今、お答えにありました後ろ側、境橋付近というのは、これは工事中だったということでございます。そうしますと、本当に恒常的に水防上注意を要する箇所というのは、鶴間橋、これは私が見に行ったところでございます。これは、そういう位置づけになっているということは、私は全く知りませんでした。しかしながら、私も素人で考えて、ここが一番危ないだろうという思いで行ったところ、やっぱりそこが東京都も水防上注意を要する場所ということに指定をしていただいておりました。それは心より敬意を表します。
 しかしながら、そこの場所における最高水位を把握しておりますでしょうか。

○原田河川部長 境川では、三カ所の水位計がございます。河川全体の水位を把握しておりますけれども、このため、水位計がない箇所におきましては、水位を推測しております。しかしながら、その箇所での最高水位は把握しておりません。

○真木委員 (写真を示す)こちらは、再現フィルムじゃありませんけれども、下は水でございますけれども、はしごの二段目というのは幾つかなと、二段目が見えるぎりぎりになったから、どれくらいかなということで、十センチぐらい下げたところ、二段目のはしごが八十四センチ、それから十センチぐらい下げた約九十五センチぐらいのところまで、ここが天端でございますが、九十五センチぐらいまで来てたんだろうなというぐあいに私は推測をしております。それは、私が見に行った五分間であります。そこが最高水位かどうかはわかりません。ここは、私は危険箇所、危険箇所と思っておりましたが、東京都の用語では、水防上注意を要する箇所ということだそうです。注意を要する箇所の水位を把握しなくていいのかなと思うわけでありますけれども、現在、オール東京における水防上注意を要する箇所における最高水位を把握しているかどうか、その現状について確認をいたします。

○原田河川部長 今、工事中の場合を除きまして、水防上注意を要する箇所につきましては、都内で六十四カ所ございます。
 それで、最高水位を把握しているかということでございますけれども、注意を要する箇所と水位計がある箇所は三十六カ所でございまして、そこ以外につきましては、先ほど申しましたように水位を推測するということになってございます。

○真木委員 水防上注意を要する箇所なんですね。水防上注意を要する箇所なんですから、やっぱり注意を要してほしいなというぐあいに思うわけであります。私は南東建がどのような巡回をしたのかという経過ももらいました。その中には、立ちどまってしっかりと見に行ったという記録の中には、下流部分、その注意を要する箇所はないようでございます。推測をしていたということでございますが、九十五センチぐらい、これ、最高水位かどうかわからないわけですね。その最高水位を、やはり注意を要する箇所については把握すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○原田河川部長 先ほどいいましたけれども、水位につきましては、三カ所の水位計で、町田としましては把握しております。必要に応じまして巡回等を行っておりまして、監視をしておるという状況でございます。
 今後、現場状況に応じまして適正に対処していきたいというように考えてございます。

○真木委員 車では走っていただいたということでございますが、立ちどまって見ていただいたものの記録の中には、この下流部分は入っておりません。ぜひ、注意を要する箇所、注意を要していただくように--やはりとりわけそこの、先ほどありましたけれども、鶴間橋のところは改修できるんですね。今、三〇ミリ対応で残されているんです。河床は削ってないんです。私はこの河床を削ってほしくないです。カワセミが来るところなんですね。大変すばらしいところです。その河床を削ってほしくないんだけれども、あふれるんであれば、話はやっぱり別次元で議論しなきゃいけません。削れば、そこはちょっと治水能力がふえるわけであります。
 そうしたことをやっぱり東京都として把握していかなければ、削らなくてもいいのかどうか、そこを、私はなるべく削ってほしくないからこそ把握していただきたいという思いでございます。ぜひ把握するように努めていただきたいと思うところでございますが、何も東京都の職員が全部把握するのは無理であります。これはもう、絶対にずうっと張りついていろなんていうのは、そんなばかげた議論をするつもりはございません。ならば消防団、私が見ている間でも巡回をしておりました。また、市の職員もいらっしゃるわけであります。もしくは近隣の住民もいるわけであります。私が見に行ったときに、かっぱを着てじっと見ている方がいらっしゃるから、てっきり東京都の職員だと思って私が近寄っていったら、向こうも親しげに話しかけてきました。後でよく聞いたら、目の前の家の大和市民の方でありました。そうした方々が常に記録して、三段目が隠れたのは初めてだというぐあいにいったんですね。はしごの三段目が隠れたのは初めてだといってました。そういったいつも見ている方がいらっしゃるわけです。そして、今、目の前からカメラで写真を撮ってもらってもいいわけですね。
 そうしたことについて、最高水位を把握するネットワーク体制みたいなものをつくる必要性はございませんでしょうか。つくっていただきたいと思いますが、どうでしょうか。

○原田河川部長 協力体制でございますけれども、水防監理団体でございます町田市とか地元消防団とは、水防体制の中で連携を組んで水防活動に当たっております。
 注意を要する箇所の最高水位の把握につきましては、水防体制の中で把握するとともに、今、真木委員ご指摘の近隣住民との協力体制を今後さらに強めるようにしていきたいというように考えます。

○真木委員 ぜひお願い申し上げたいと思います。
 そして、この二十二号、二十三号は、めったに、この近年の中でもない大きな台風でありました。終わってからでもいいんですけれども、すぐそれをチェックしようというような、全都における、川がどこまでいったのかというような最高水位をチェックしようなんていう指示を出してもいいんじゃないかなというぐあいに思います。
 今さら、もう今から取り組んでもだめだと思いますけれども、ぜひ、本当に危なかったところはどこなのか、注意を要する箇所が本当に正しいのかどうか、ほかにもっと危ないところがあるかもしれないですね、宅地造成が急に進んだところ、そうしたことを常に把握--大きな雨の後は、これはめったにないチャンスなんですから、チャンスといっては語弊がありますけれども、把握する努力をしていただきたいというぐあいに思います。
 さて、そうした議論を新宿本庁で、また現場事務所でさせていただきましたが、そうした中で、水位計が正しくないというような情報を得ました。これは、真偽のほどはわかりません。しかしながら、水位計が正しいかどうかというのを、やっぱり目視と確認をすべきだと思うんですね。水位計というのは圧力--僕はてっきり物差しが刺さっているんだと思っておりましたら、圧力ではかるということですから、結構高度な機械です。高度かどうかわかりませんけれども、そうすれば間違いとかもありやすいかと思います。そうした、水があふれていない場合、もしくは護岸が損壊していない場合でも、今、何時何分、どこどこにおいては水位が何・何メートル、これを記録して残しておくというようなことをすべきじゃないかなと思っておりますが、今はその記録をするようになっておりますでしょうか。

○原田河川部長 通常、水防活動の際におきましては、巡回によります目視の際、安全確認が目的で行っています。そういった場合の状況については、その報告は行っておりますけれども、今いわれる何時何分の水位ということは把握してございませんけれども、水位の全体の状況、そういったものは把握してございます。

○真木委員 水位計の精度を確認する、これは水位計の精度、普段三十センチのときに、三十センチだ、うん、正しいというんじゃ、やっぱりだめですよね。これが四メートルになったときに、四メートルが本当に正しく出ているのかどうか、四メートルになると、一メートルぐらい平気で誤差が出るなんていうことも、場所によってはあるかもしれません。そうした水位計の精度を確認する、また、本当にどこが危ないか、そうしたことを把握する、また、上流でどれだけの雨が降ったときに、どれだけ、下流では何時間後にどうなる、そうしたことも今後わかるわけでありますので、あらかじめ決まったフォーマットをつくっておきまして、データを記録し、保存しておく、分析する、そういった工夫が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○原田河川部長 今のご意見につきましては、巡視の際のマニュアル化などを検討させていただきたいと思います。

○真木委員 本当に貴重な--貴重なといっては語弊がありますが、大変な雨が降って、東京都の治水能力を確認する上で貴重な経験だったというぐあいに思います。今は水位計による記録しか残ってないわけでありまして、どこが本当に改修の優先度が高いのかとか、そういうのが今わからない。せっかく大きな雨が降ってくれたのに、わからないわけですね。そうしたことを、本当に危険なところ、改修が必要なところはどこかということを知る上でも、今後ぜひ記録を残していただけるようにお願い申し上げます。
 さて、水位計が正しくない、これは真偽のほどはわかりませんが、そういう情報を得た中で、水位の基準である天端、川の天の端が、その基準が本庁と建設事務所の間で基準点が違うことが判明をいたしました。新宿本庁ではここを天端といっている、だけれども、建設事務所では、このさらに上の部分を天端といっている、そういったことが判明をいたしました。これは南東建だけの問題でありましょうか。

○原田河川部長 建設事務所と本庁でございますけれども、水防災総合情報システムというのがございまして、このシステムを、同じデータを共有しているということになっております。
 さらに、水防活動を円滑に進めるためには、現場の状況に応じた基準点を設定し、運用している箇所もあると認識しております。

○真木委員 これはどういうことかと申し上げますと、橋の部分は、必ず堤防はかさ上げされています。橋の下が天端より下に来たら大変なことになっちゃう。橋が流されるわけですから、橋の下の部分が天端よりも上に来るように、堤防自体がかさ上げされている。そのかさ上げされている上の部分、ここは水防上、何の意味もないわけですね。そこから五メートル、十メートル下がった両サイドに行けば、もとの水位というか、レベルに下がっておりまして、ここが本当の水防上の天端なんです。
 にもかかわらず、橋の上のかさ上げされた部分を上だととらえている可能性があるわけであります。そして、今まで地元事務所ではここが天端だ、本庁ではここが天端だといっていた、これはやっぱり誤解を招く。本庁と地元が連絡をしていて、天端までもう百二十センチに迫りました、大変ですといっているのに、本庁では、百二十センチもあるじゃないか、問題ないと。実はもう三十センチなのに、天端がかさ上げされているのが九十センチあるから、だから地元では百二十センチと大騒ぎしている、実は三十センチ、だけど本庁では、まだ百二十もあるじゃないか、大丈夫だなんていうことになりかねないわけですね。これは統一すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○原田河川部長 ご指摘の箇所につきましては、護岸がございまして、さらにかさ上げされている護岸がございます。そういった特殊な例でございまして、今後、表示の仕方につきましては、統一化を含めまして調整していきたいというように考えております。

○真木委員 橋を基準にしている、測量点がいつも橋なんでありますけれども、今、特殊な事例といわれましたけれども、必ずしもそうは思いません。橋である限り、必ずかさ上げされているわけでありまして、橋がほとんどのポイントになっております。橋でやっぱり考えていくと、どうしてもそういった誤解が生ずるんじゃないのかなと、橋じゃないフラットな部分、本当の天端のところで測量していくというようなことも必要なんじゃないかなというぐあいに思います。
 さらには、最近見なくなりました、川の横に、護岸に書いてあります目盛り、これは余り美観的にいいわけじゃないですけれども、そうしたことも改めて検討する必要があるんじゃないかなという意見を申し上げておきたいと思います。
 さて、そうした水防上のシステムの中で、東京都も最新のハイテクを使っているわけでありますけれども、水位予測みたいなことも今はできる、他県ではやっているということも聞いております。東京都としても水位予測みたいなことを考える必要があるんじゃないか、さらには、私、総務委員会にいたときに、携帯電話を活用した情報収集システムをつくれということで、総合防災部に提案をいたしました。そうしましたところ、今年度、四百五十万円で、間もなく入札に入るようでございますが、大変すばらしいシステム、携帯カメラを活用しての、今、ここでは水が出ている、ここでは火が出ている、そういったことがすぐ、東京都職員から情報を送ってもらって、画面にぱっと地図と一緒に出るというようなシステムを総合防災部でつくっています。そうした水位予測システムや携帯電話を活用した水位管理、そうしたこともハイテクを使ってやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○原田河川部長 水位予測システムでございますけれども、現在、河川の水位予測情報の提供について検討を始めております。
 それから、今の携帯電話を使ってのご提案につきましては、ITの技術推進を活用しまして、今後の課題としていきたいというように考えてございます。

○真木委員 最後に--最後じゃありません、まだまだ続きますけれども、川の洪水はなかったことでありますけれども、しかしながら、やっぱりあふれた後のことも考えておかなければなりません。あふれたときにどの区域まで浸水するのかという予測があれば、住民の方々も用意することができる、あるいは安心していられるということがあります。洪水した後の、どこまで浸水するかといった予想について、どのように取り組んでいるのかを確認します。

○原田河川部長 浸水予測でございますけれども、整備水準を上回る降雨によりまして予想される浸水区域及び浸水深さを図示しました、通称浸水予想区域図といっておりますけれども、浸水予想区域図を作成しております。現在までに十六河川を公表しまして、今後、境川など多摩地区の五流域につきまして、平成十七年度の公表を予定しております。

○真木委員 それでは、その根幹であります河川改修についてお尋ねをいたします。
 河川改修、私が当選をして--なぜ先ほどの鶴間橋のところ、ここは狭まったままなんだろうということを、当選する前からずっと不思議に思っていて、当選して初めて建設事務所に行ったときに、何であそこ、狭まったままなのということを聞いたときに、神奈川県のせいだよということを教えてもらいました。
 私は本会議質問で、早急に神奈川県に改修を求めろ、神奈川県に強い姿勢で臨めということを要求をし、五カ所あるうちの一カ所、ことしから改修工事が入りました。これは答弁は求めませんけれども、神奈川県には、いつまでたってもまだ改修のめどが見えてまいりません。今、東京都と神奈川県は河川協定で、ようかん型、縦でぽんぽんと切っておりますが、都県境のほかの川では、左岸は地元側、境川でいえば左岸は東京都、右岸は神奈川県というような、そうした護岸整備をしているところもあるわけですよね。江戸川なんかはそうですよね。であるならば、それぐらいの強い決意を持って、決意はまあいいですけれども、本当に神奈川県にそれを交渉でいえとはいいませんけれども、でも、それぐらいの覚悟を持って、いつまでも整備を進めなかったら東京都は左岸だけ整備するぞというぐらいの決意を持って、神奈川県と交渉を進めていただきたいというぐあいに思います。
 その上で、これから神奈川県に河川改修を要求していく中で--残り五カ所あるうち一カ所の河川改修が始まりました。残り四カ所、河川改修が未着手であります。この四カ所の河川改修に当たりましては、今、境川はフェンスで囲まれて、親水スペースが少ないところでございます。残りの四カ所においては、横に公有地がある。東京都の土地であったり、神奈川県の土地であったり、町田市の土地であったりするところがあるわけですね。護岸改修の際には、ぜひ親水スペースをつくっていただきたいというぐあいに思うわけでありますが、ご見解を伺います。

○原田河川部長 境川の改修に当たりましては、治水対策を基本としておりますけれども、旧河川敷を活用しまして、根岸橋下流右岸と境橋下流左岸の二カ所のテラスとか広場を整備してまいりました。
 本年度実施します木曽の境橋付近の工事におきましては、地元の要望等を踏まえまして、旧河川敷を散策路として整備します。残る未整備箇所の整備につきましては、関係機関との調整を図りながら親水化の整備に努めていきたいと思います。

○真木委員 ぜひ親水化を促進していただきたいと思います。
 さらに、境川の河畔には--境川は河岸段丘でございます。東京都側、左岸の方は緩やかな河岸段丘、そして右岸側が急激に削り取られているがけでございます。そのがけのところに非常に貴重な緑が残っておりまして、境川、昔は曲がりくねった川でございましたので、その神奈川県部分にも東京都の旧河川がたくさん残っております。そうした旧河川の緑地を、これはもう本当に貴重な緑となっておるものですから、ぜひ守っていただきたいというぐあいに、まずお願いを申し上げておきます。
 その中でも、今、象徴的な事象となっておりますのが、公所といわれる地域の緑地でございます。この地域が今、区画整理されまして、本当に貴重な、学者が来ても貴重だという森が半分切られてしまいました。しかし、東京都の努力もあって、半分は残すことができました。この間の東京都のご努力、ご理解に心より感謝と敬意を表したいと思いますが、残った、本当に貴重なこの緑をどのように守っていくのかにつきまして、見解を伺います。

○原田河川部長 河川沿いの緑地、公所地区でございますけれども、公所地区には約一・六ヘクタールの旧河道を含めまして、自然が色濃く残されております。この地区につきましては、旧河道敷を含めた大規模な区画整理事業が行われておりまして、この事業の進捗に合わせまして、関係者と協力しながら良好な環境の保全に努めていきたいというように考えてございます。

○真木委員 その河川の跡を初めといたしまして、河川の管理に今、多くの市民が参加をしております。そうした中で、例えばその森は、市民団体の皆さんが一生懸命取り組んで東京都や相模原市、大和市などに働きかけて、残ることが決定をいたしました。その後の森の管理などについて、非常に熱心に、この森にかかわっていきたいというぐあいにいっているわけであります。
 そうした今後の旧河川の管理などについて、建設局では、道路ではアダプト制度を適用されております。管理委託をするというような形でやっておりますけれども、河川については、今までは、清掃に市民が参加するというような、市民参加という形ではありますけれども、清掃に参加するというようなものでありました。河川においても、道路と同じような、一歩踏み込んで管理委託をしていく、そうした市民参加のあり方というのも検討していただきたいと思いますが、いかがでありましょうか。

○原田河川部長 今後の民間活用につきましては、地域の実情を踏まえまして、NPOなど市民団体の知識と経験を活用するなど、市民参加のあり方を検討していきたいと思います。

○真木委員 ちょうど四十五分になりました。この間、私の質問、見に行った経験から素朴な疑問を河川部の皆さんにぶつけていく中で、いろいろなことがわかりましたし、河川部の皆さんが非常によくやられていることがとてもよくわかりました。この間のご努力に心より敬意を表しますとともに、さらに河川行政が前進するようにご活躍をお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○林田委員長 この際、議事の都合によりおおむね十分間休憩いたします。
   午後三時五分休憩

   午後三時十六分開議

○林田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○河野委員 私は、旧中川と新川の整備、それから指定管理者制度について、三点の問題でお伺いをいたします。
 初めに、旧中川の河川整備について質問します。
 旧中川は、ご存じのとおり、荒川の木下川排水機場から墨田区、江東区、そして江戸川区の間を蛇行して流れています。大きな地図を用意できなかったんですが、これですね。下流に小名木川排水機場がありまして、ここで再び荒川に流れ込むという川です。この間、東京都の方で事業をされまして、親水化が進み、護岸が整備されてまいりました。釣りや散歩などを楽しめるということで、住民からは大変喜ばれている親水化が進んだわけです。
 最初にお尋ねしておきますが、この旧中川の親水化と護岸の工事は、いつの年度から始まって、進捗状況はどのようになっているのか、あわせて今後の整備計画、スケジュールについてお示しをいただきたいと思います。

○原田河川部長 旧中川の整備についてでございますけれども、旧中川につきましては、水位低下、それから堤防の強化工事ということを平成五年からやっておりまして、完了してございます。
 引き続き、環境や景観に配慮しました整備を行ってきており、その整備率は五五%でございます。
 今後の見通しでございますけれども、今後とも財源確保に努めまして、計画的かつ着実な事業執行に努めていきます。

○河野委員 これまでもかなり時間はかかっておりますが、それでも整備は進んできております。
 実は、きょうお伺いしたいのは水の問題なんです。江戸川区の方の平井の住民の方から、この夏以後、現在もそうですけれども、水の汚れとにおいがひどくなったという意見が寄せられております。私も現地に行ってまいりました。水が藍色に近いグレーのような濁りを見せておりまして、蔵前通りにかかっている江東新橋から下流の方の京葉道路、中川新橋の間が一番水の汚れがひどいというふうになっております。
 この場所は、対岸は都立の亀戸中央公園があって、緑にも比較的恵まれていまして、本当に地域の人たちの憩いの場、ウオーキングを初めとした健康の場などに活用されております。しかし、この夏以後の水の汚れで、特ににおいがひどくなったということで、人がなかなか集まってこなくなっております。この旧中川は、東京都が今、整備事業を進めているわけなんですけれども、流域の状況について、このようなことが起こっていることを把握しておられるでしょうか。

○原田河川部長 水質につきましては、環境局の水質測定結果で、生活環境項目の三つ、BODとSS、DO、そういったものを指標としてございますけれども、BOD、生物化学的酸素要求量、それからSS、浮遊物質でございますけれども、この基準値は満たしてございます。それから、DO、溶存酸素でございますけれども、この基準値は満たしてございません。水質につきましては、そういった状況でございます。
 それから、においにつきましては、大雨の後などに非常に苦情があるということは承知してございます。

○河野委員 そのにおいの発生も含めてなんですが、水がこんな状態になったのは何が原因かというのが問題だと思うんです。地域の人に聞きますと、ちょうど今、墨田区寄り、木下川排水機場に寄った方で工事を東京都がやっておりまして、この工事用の船が通ると、沈殿した川底の土壌が水面に上がってきて、においがまき散らされると感じている人がいます。だから、ヘドロが原因だと思っている人なんですね。それからまた別の人は、上流の木下川の排水機場と下流の小名木川の排水機場の水門が閉じられていて水が動かない、だから、水が死んでしまっていることによる、水質というか、においの発生なんかが起こっているんじゃないかといっている人もいるんですね。
 とにかく流れている水の中にはごみも混じっておりますし、それから、夏には白いオイルボールもたくさん浮いていたということで、今、水質のことは環境局の所管だというご答弁で、いろいろ示していただいて、その分野の問題はわかったんですが、この汚れの原因について、どうなんでしょうか、どのようなご判断をお持ちか、伺っておきたいと思うんですが。

○原田河川部長 臭気とか汚れでございますけれども、そういったものの原因の特定には、原因物質の究明調査とか発生源の確認等、そういったものの詳細な調査が必要であると考えております。

○河野委員 その詳細な調査は、どこがされるんでしょうか。

○原田河川部長 河川の維持管理につきましては、特別区における事務処理の特例に関する条例というものがございまして、それに基づきまして都と区の役割を定めてございます。これによりますと、都は計画に基づく護岸整備を行い、区は護岸等の維持管理を行うということになっております。
 臭気を初めとします水質浄化につきましては、関係区と、臭気などの原因を把握することも含めまして、今後協議していきたいと--現在も協議しておりますので、関係区と、臭気等の原因を把握することも含めて協議しております。

○河野委員 そうすると、私が今お尋ねしている旧中川の水の変化について、これから墨田、江東、そして江戸川の三区と、原因のことも含め、協議していただけるということで受けとめてよろしいんでしょうか。

○原田河川部長 今後とも、関係区と協議していきたいというふうに思っております。

○河野委員 もう一つだけ、このことで伺うんですが、原因の究明とかはしてくださるんですが、結局、水辺が、やっぱりみんなが集まってこないと、せっかくの親水化が生きないわけですよね。この対策、いろいろ地域の人は、さっきヘドロの問題で、しゅんせつしてくださらないかとか、あるいは水が生きるように動かしてくれないかとか、いろいろなことをおっしゃっているんですけれども、この対策方については、どんなようなお考えをお持ちなんでしょうか。

○原田河川部長 水が滞留していることが原因じゃないかというご意見でございますけれども、しゅんせつ事業につきましては、河川の浄化対策とか治水対策、そういったものを目的にしまして、平成十四年度から十八年度までの計画を定めまして、隅田川などの九河川を対象に実施しているところでございます。
 ただし、旧中川につきましては、この計画の対象となってございません。旧中川等の河川水は、北十間川の樋門とか扇橋閘門等を通じまして取水して、木下川排水機場から荒川に放水することによって、流れは生じているというように認識してございます。

○河野委員 旧中川はその九河川の対象になっていないということで、今のお答えですと、対策はどうするのかというのがちょっとなかなか見えないご答弁だったんです。水は排水機場から動かしているということはわかりまして、水が死んでいるという地域の方々のご心配については一定の答えを示していけるのかなとは、私は今、答弁を聞いて思いましたけれども、とにかく、せっかくよい状態で、釣りの人なんかもたくさん集まってきておりました。
 都の職員の皆さんはご存じだと思うんですが、亀戸中央公園、都立の公園から平井の方に渡ってくるところには、ふれあい橋という橋がかかりまして、大変その橋の周りが、遊歩道がつけられて、いい状態で散策路になっているんです。そのほかにも、親子連れで釣りの会の人たちが楽しみに来て、多いときは二百人ぐらいの都民の方が集って、ハゼ釣りなどを楽しんでおられたのが、今はほとんど姿が見れないという状態に変わってきておりますので、ぜひ、原因の調査を区とも協力してやっていただけるということですが、このにおいと汚れの問題で、一日も早くよい状態に復元されるようにご努力を私は求めておきたいと思います。
 この旧中川の問題で、もう一点伺います。
 さっきお話しいたしましたけれど、墨田区の木下川排水機場の方から、ずっと工事が下の方に進んできていまして、今、平井六丁目あたりに、鋼矢板がずっと川に打たれていて、そこに土が運び込まれています。そのあたりは全部ヨシとかいろいろな植物も茂って、多くの鳥や虫や、いろいろな生き物が集まってきているんですね。
 私の知り合いの人が野鳥の会の関係者でありまして、ここを観察したときに、鳥だけでも三十を超える鳥が集まってきているということをいっております。その野鳥の会の関係者の人が、今、大変関心を持っているのが、セイタカシギという大変珍しい鳥がここにいるということで、皆さん、観測に見えております。(写真を示す)セイタカシギというのは、きょうカラーで用意できなかったし、ちょっと小さいんですけど、こういう鳥なんです。ピンクの足が長くて、そして白と黒の羽を持っていて、大変美しい鳥で、このセイタカシギは、絶滅危惧種といわれている鳥なんですね。それが、墨田、江東、荒川のいわゆる住宅が密集している市街地の間を流れている旧中川の川岸で子どもを産み育てているんです。このことが、今、自然保護や野鳥の会の皆さんに大変関心が呼ばれていまして、こういう希少生物といわれるものをぜひ大事にしていくような行政を進めてほしいということがいわれているんですけれども、東京都のお立場、特に建設局のお立場として、こういうセイタカシギなど希少な生物の保護について、どのような立場で河川整備事業などに当たっておられるのか、お考えを伺っておきたいと思います。

○原田河川部長 整備でございますけれども、木下川排水機場から平井橋上流までの区間につきましては、自生しますヨシ類を現地に再生するなど、自然の回復を図ってきております。引き続き、平井橋上流から江東新橋までの未整備区間につきましても、浅瀬とか湿地など、動植物の生育に配慮した整備を進めていきたいというように考えてございます。

○河野委員 ヨシの話なんですが、実は、セイタカシギは、ヨシが生えているようなところでは育たないんだそうです。これは干潟とか水田とか、水が比較的薄くたまるようなところで、そして、地面が比較的むき出しになっていたり、石ころがころころ転がっていたり、そういう比較的乾いたところに卵を産むんですね。そこで抱いてかえらせるということで、江戸川の旧中川のセイタカシギは、ことしの五月に卵を抱いている姿が発見されまして、それで、六月ぐらいには、よちよち歩くひなの姿が見えてきたと。私も驚いたんですが、その姿をずうっとビデオで撮っている都民の方もいらっしゃるんですね。やっぱり希少な生物を大事にして共生していこうという、すごく命を大事にする思いの人がたくさんいるんだなと感動もしているんですが、今、自然の回復を図っているって答弁をいただいたこの地域なんですが、いろいろな形で、その生息条件に合った形でここの自然を守っていくゾーンとして河川整備に当たっていただきたいと思うんですが、その辺のお考えはいかがでしょうか。もう一度お答えをお願いしたいと思います。

○原田河川部長 セイタカシギがヨシは合わないということは、ちょっと私、初めて聞くんですけれども、その整備に当たりましては、浅瀬とか湿地とか、そういったことも十分やっていきたいというように考えておりまして、そういった整備がそういう鳥類にいい環境であるというようなことだと思いますので、引き続きそういう整備を進めたいというように考えてございます。

○河野委員 ぜひお願いします。セイタカシギは、環境省の絶滅危惧種、レッドデータブックでも、絶滅危惧の【1】B類ということで、かなり高いランクに希少生物として位置づけられている、東京でも珍しい鳥でありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、地域の方の要望をこの際紹介させていただきますと、とにかく墨田区、江東区、江戸川区、どちらの側でもいいから、遊歩道を全部つけないで、人が余り入らない形で鳥などが保護されるような、そういうゾーニングも考えられるんじゃないかという意見も出ておりますし、それから、ぜひこういうことに詳しい専門家の方の意見なども取り入れられて、東京都として、建設局として工事に当たっていただきたいということがいわれておりますので、地元区との協議も含めてご努力をいただくようにお願いをしておきたいと思います。
 次に、新川の問題を伺わせていただきます。
 新川の整備については、昨年のこの建設局の事務事業質疑でも、私、質問いたしました。さらに近隣の皆さんから引き続いて要望が寄せられておりますので、改めてお尋ねをいたします。
 新川は、一九九九年の春に、新渡橋というところまで荒川の方から整備が進んでまいりまして、その後続けて、東側に順次整備が進むとだれでもが思っていたんです。しかし、九九年以降、全く事業が進まずにストップしておりまして、昨年、私が質問したときに河川部長にお答えいただいたのは、平成十六年度から工事に着手するという、そういう内容のご答弁でありました。
 今、私、この新川のすぐ北側に実は住んでいるんです。私のところに来るにはあと何十年かかるかななんて思いながら見ているんですが、毎日のように新川の近くを通っていますけれども、一向に、十六年着手とご答弁いただいたものが、姿が見えないという状況です。これは、地域の町会の皆さんもみんなおっしゃってて、私一人の感想じゃないんですが、十六年度について着手するというふうにおっしゃった東京都の事業の進捗、十六年度、どのようなことに都は取り組まれたのかを教えてください。

○原田河川部長 十六年度でございますけれども、間違いなく十六年度から、残りの一・七キロにつきましては、新渡橋側から工事を着手していきます。ただ、十六年度といいましても、年明けからになります。

○河野委員 実は、平成十五年の二月の末、だから十四年度末に都と区が共同で住民の皆さんに説明会をやっていますよね。だから、来年の春ぐらいに、春というか年明けに着工するということは、二年間事業が進まなかったということと同じかななんて思ってしまうんですが、この未整備の区間一・七キロについて、どうなるかということが大変関心を持たれております。
 十五年の二月に都と区が示した案では、一・七キロを二つに分けて、一つはやすらぎ散策ゾーン、もう一つはふれあい親水ゾーン、これを西側から順次東に整えていくということがいわれているんですが、この二つのゾーンの整備計画がどうなっているかということでは、私は住民にきちんと目標年度も示して、どうなりますということをおっしゃっていただかないと困ると思うんです。整備計画、どうなっているのか、目標年度も含めて示していただけるものがあったら、ご答弁をお願いしたいと思います。

○原田河川部長 新渡橋から新川口までの区間についてでございますけれども、この地域については、特性を踏まえまして、今、河野委員の方から発言がございましたやすらぎ散策ゾーンとふれあい親水ゾーン、二つのゾーン分けをして整備を進めるということになっています。
 やすらぎ散策ゾーンにつきましては、安らぎの場を提供する区域として、今年度より工事に着手していきます。ふれあい親水ゾーンにつきましては、植物とか生物との触れ合いを楽しめる場を提供するという区域として、やすらぎ散策ゾーンの整備状況を踏まえて、今後、実施していきたいというように考えてございます。

○河野委員 私、今、整備というか、どういうふうに整えるというよりも、いつぐらいまでにどうなるかという期間のことを中心的にお答えいただきたかったんですが、その辺のことはどういうふうに受けとめておけばいいんでしょうか。

○原田河川部長 なかなか難しい質問でございますけれども、私ども、いつまでと明確にはいえませんけれども、今後とも、財源の確保に努めながら、計画的かつ着実に整備を進めていきたいというように思っております。

○河野委員 くどいようですけれども、それではやっぱり地域の方は納得しないんですね。きょうは事務事業質疑ということで、本当は明確なご答弁をいただきたかったんですけれども、これから、東京都が来年の春に、年明けにというお話でしたけれども、事業に着手していくんであれば、当然、説明会もされるでしょう。そのときまでには、きちんと、住民の皆さんから質問があったときには、このスケジュールの問題についても答えられる準備をしていただきたいですし、それがなかったら、やっぱり本当の意味で東京都の責任を果たしているということにはならないんじゃないかと思っていますので、ぜひそこはご努力をいただきたいと思います。
 それからもう一つ、新川の問題で、この川は東京都の管理する一級河川なんですが、比較的川幅が狭い、住宅地を通り抜けている川です。それで、昭和二十年代ぐらいから護岸がつくられてきたんだけれども、どんどん江戸川区などは地盤沈下がありまして、そのたびにかさ上げをして、コンクリートが黒ずんで、大変古い、老朽化した護岸になっています。
 ことしは全国的に災害が発生いたしましたけれど、あの護岸を毎日見ていますと、もし東京に大きな地震が起こったときに耐えられるのかと、これは生活者の私自身の不安でもあります。水害や震災対策上、この川の整備、護岸の整備、急がれる問題なんですが、なかなかご答弁、スケジュールをお聞きして、難しかったようですけれども、こういう古い、老朽化した護岸について、このままで大丈夫なのかということでは、もし住民の皆さんからご質問があったりした場合には、東京都はどのようにお答えになるんでしょうか。

○原田河川部長 耐震護岸の件でございますけれども、新川の既設護岸につきましては、昭和二十年代から三十年代にかけまして整備されてございまして、地盤沈下によりますかさ上げを繰り返してきております。このため、昭和五十一年に平常時の水位を低下させまして、地震、水害への安全度を向上させてございます。
 こうした経緯を含めまして、液状化対策についての地盤改良を行うなど、地震に強い護岸を整備してきております。

○河野委員 私は、必ずしも地震に強い整備がされているとは見られないですね。よくもう一度調べていただいたり、住民の皆さんが納得するようなご説明を、都の責任で果たしていただきたいと思っています。
 とにかく平成五年からこの新川の整備、いわれてきまして、ずっと遅々として進まずという状況が続いております。きょう、この委員会の資料で中小河川の整備状況というものも出していただきましたけれど、この中小河川整備のための予算は、毎年毎年減少しているという状況もあります。新川のように住宅地を流れて、住民生活に密着した、そういう河川、ここは防災や、本当に耐震対策などでも整備が急がれると思うんですが、こういう生活に密着したところの事業にこそ、東京都の予算を手厚く配分してほしいということを、この機会に改めて申し上げたいと思います。
 最後の問題で、指定管理者制度について伺います。
 ことし七月から小山内裏公園に都立公園として初めて指定管理者制度が適用されました。建設局としても、初めての制度の導入ということで、この問題、どのように受けとめているかということを、私、質問したいものはあるんですが、これはまた改めて、別の機会に伺うということにしたいと思います。
 私は、指定管理者制度そのものは多くの問題点があると感じておりますので、順次お尋ねをしていきたいと思います。
 このいただいた事業概要を見ますと、公園は本来無料で開放されなくてはならないと記されております。都民の健康保持、文化生活の向上、非常災害のための公共広場との位置づけがされておりまして、今、都立公園はそういう位置づけのもとで、原則無料で利用できているわけですね。指定管理者制度のもとでは、例えば私が住んでおります江戸川区にある篠崎公園のバーベキュー施設、これは今、無料でみんなが使えますが、この先、制度が変わった場合にどうなるのかということを考えてしまうわけです。バーベキュー施設や、あるいは会議施設など、これまで無料で都民が利用できたものが守られていくのか、また、指定管理者制度のもとで、公園内で指定管理者が収益事業を行ったりしたいということになった場合にはどういうふうなことになるのか、これを伺っておきます。

○内海公園管理担当部長 公園内の施設を有料化することは、指定管理者の権限ではございません。
 また、公園内で営利を目的とした事業の実施については、都の許可が必要でございます。

○河野委員 東京都の許可があればできるという、収益事業などの問題はあるということが(「自動販売機、自動販売機」と呼ぶ者あり)自動販売機だけ。(「その程度、キャンプ場はただ」と呼ぶ者あり)いえいえ、それはわかりませんが、後でまたそのことは伺います。
 次の質問です。指定管理者は、公の施設の管理や運営に当たって、いろいろな分野の企業などが参入できる制度であります。昨年、地方自治法が改正になりまして、指定管理者制度が法で定められましたけれども、これを受けて三菱総合研究所などは、ことしの三月に各企業に呼びかけまして、八十社の参加で研究会を開催しました。
 そしてその後、五月に、四十九の企業が参加して、パブリックビジネス研究会を設立して、大手のゼネコンや情報産業企業がこの四十九社に名前を連ねています。呼びかけの趣旨は、新規市場の拡大ということがうたわれていまして、そして、この研究会は、パブリックビジネスには潜在的に十兆五千億円の市場規模があると、そのような分析もしています。研究会は、ビジネスチャンスの拡大というメリットを享受することができるというふうに、あからさまなコメントも出しております。こうした経済界の動きの中で、東京都がこの指定管理者制度にどのような立場で臨むのかということが問われているんだと思うんです。
 今後のことを想定いたしますと、指定管理者として公園の管理運営を全く経験したことがないような異業種の企業や、あるいは資本力を持った大企業などが参入してくることがあり得ると思いますけれども、選定に当たって東京都はどのような立場で臨まれていくのかを伺います。

○内海公園管理担当部長 公園の指定管理者の選定に当たりましては、公園施設などでの維持管理業務の実績を有することを応募資格として規定をいたします。その上で、公園管理の知識や公園施設等での良好な業務実績を有しているかなどの選定基準に基づき、適切に選定をしてまいります。

○河野委員 今、ご紹介をいたしましたパブリックビジネス研究会の資料、こういうのがちゃんと、研究会の提言というのが、ことしの九月十五日に出ております。この文章を読みますと、指定管理者の選定に当たっては、実績優先とか地元優先とかいうことがないように国や地方自治体に働きかけていくということが述べられております。そうしますと、営利の世界に都立公園が巻き込まれてしまう、こういうふうなことが想像できるわけですね。資本力のある大企業がビジネスの場として一層の規制緩和を求めてくることは、明らかになるんではないかと私は思います。
 私はそういう点で、今、部長にお答えいただきましたが、良好な業務実績とか、実績を持っていることが選定の基準になるということでありますが、こういう経済界の動きもあるということをしっかりと見きわめて対応していただきたいということを申し上げておきます。
 それから、関連してもう一点伺っておきます。
 この研究会は、指定管理者に手を挙げた民間からの提案によって、自主事業を認めてもらうこと、それから、施設設置の目的から逸脱しない範囲で条件を融和することなどを国や自治体に求めていきたいということもいっているんです。こうした財界の研究会などがいっている要求が受け入れられた場合に、さっき質問いたしました、無料で今使えているバーベキュー施設などが、指定管理者が手を挙げたところ、民間からの提案、そういうところで有料化になってしまうことも起こり得るというのを、私たちは心配しているんです。都民の経済的な負担増を招いて、都民が都立公園を利用しにくくなるような状況が起こってはならないと思いますが、こういう問題について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。

○内海公園管理担当部長 先生ご指摘のシンクタンクの研究等については、私どもも承知をしてございます。しかしながら、民間事業者から具体的な提言、要求などは、現在のところございません。
 また、先ほどもご答弁申し上げましたけれども、現在、無料の施設を有料にするということにつきましては、公園条例で有料施設としての規定をしなければなりません。つまり公園条例の改正が必要ということになりますので、そうしたご懸念は無用だと存じます。

○河野委員 懸念は無用かどうかは、これからの推移を見ていかないと、私はわからないと思います。かなりの資本力を持つ企業が集まって、こういうことを提言していこうということが研究会でうたわれているわけですから、私は、そのことはきちんと都が受けとめて、やはり認識を新たにしていただきたいというふうに思っています。
 都立公園は、今まで公園協会が管理運営に当たってきました。そのもとで、中小の零細業者の皆さんなどが造園などの業務に携わってこられました。公園協会が指定管理者に選定された場合は、こうした今までの経過を踏まえて、零細な業者に従前どおり仕事が回っていくことは可能な問題だと思うんですが、全く関係ない企業やグループが指定管理者に選ばれた場合には、仕事がこうした零細な業者の人たちに確保される保障があるのかどうかというのも一つの心配があります。
 これまで都民のための良好な公園づくりの下支えとなってきた零細な業者にとっては、本当に死活の問題ともいえることが、この指定管理者制度の導入の中で起こっております。中小零細規模の関係業者が抱いているこのような不安について、東京都はどのように認識され、そして、今後どう対応されていくのか、お答えをいただきたいと思います。

○内海公園管理担当部長 指定管理者の業務のうち主要でない業務、例えば清掃作業などでございますが、こうした事実行為につきましては、指定管理者は第三者に委託をすることができるということでございます。どのような業務を委託するか、また、どのような業者に委託させるかというようなことにつきましては、これは指定管理者が判断することでございまして、都が関与することではございません。

○河野委員 私は、それは不況の中で頑張っている中小零細の業者の皆さんにとっては、大変冷たいお答えだといわざるを得ません。東京都がこれまで公園の管理運営に力を注いできたと同時に、そういう方々のご協力も受けてきたわけですから、やはり不安のない形で対応していただくように、これは強く求めておきたいと私は思います。
 もう一つ、指定管理者の問題でお伺いをしたいんですが、ことしの六月十日の当委員会の議案の審議で、都立公園など、指定管理者制度を適用する場合には、公園をグループ化していくということが局の方からの答弁で示されております。事業概要を見て考えるんですが、平成十七年度にはこの指定管理者制度を都立公園に適用していくとなれば、準備の具体的な作業に入っていく年度になるんですが、今、グループ化ということについては、どういうような方法で、どういうやり方というんですか、考えておられるのか、現段階での検討の状況をお示しいただきたいと思います。

○内海公園管理担当部長 指定管理者につきましては、十八年度からの導入を考えてございます。導入に当たりましては、効果的、効率的な公園の管理運営のため、公園の機能や地理的条件を考慮したグループ化が必要だというふうに考えてございます。
 また、平成十八年四月から指定管理者による管理を開始するということになりますと、遅くとも平成十七年の夏ごろから公募を行う予定でございます。

○河野委員 質問は最後にいたしますが、地方自治法上は、公の施設の管理運営は自治体が直営で当たることもできるというふうになっておりますね。都民の健康とか文化、環境、そういうものに大事な役割を果たしている都立公園に指定管理者はなじまないと私は考えるものです。東京都が公の責任を明確にして管理運営されるのが望ましい施設と感じていますが、直営について改めて検討していただく、そのことが必要ではないかと感じているんですけれども、この問題はいかがですか。

○内海公園管理担当部長 これまで都立公園では、管理委託制度により、民間の活力を活用し、公園利用者のサービス向上に努めてまいりました。管理委託制度がなくなる十八年度以降につきましては、管理委託制度にかわって用意された指定管理者制度により、利用者へのより一層のサービス向上を図っていく所存でございます。
 ご指摘の現在管理委託している都立公園を直営に戻す考えはございません。

○河野委員 最後に、私、指定管理者について意見を申し上げます。
 今、公園の問題を中心にして管理者のことをお聞きいたしましたけれど、都立公園は特に鳥や魚や虫や木々や、命あるものが存在している場であります。都民の健康と文化、憩いの場でもあり、環境や防災上も大切な役割を担っています。この管理運営に当たっては、豊かな経験を生かして、良好な施設として都民に提供される管理運営が望まれます。
 六月の委員会で、我が党の小松都議が意見を述べておりますが、公園は都民を守る場であり、いわゆる不採算部門の施設であります。ビジネスチャンスとばかりに大手の企業が指定管理者に名乗りを上げようとして、営利追求の場になっていくかもしれないという、そういうおそれがありますが、そういったことにはなじまない施設だと思います。建設局がとるべき立場は、指定管理者制度導入先にありき、こういう立場ではなくて、自治体としての責任をしっかりと果たしていく立場、そのことが都としてふさわしい立場であるということを申し上げまして、質問を終わります。
 以上です。

○大西委員 野川の自然再生について、少しお聞きしたいと思います。
 総理大臣の私的諮問機関であります二十一世紀「環の国」づくり会議における自然再生型公共事業の推進の提言などを受けて、平成十五年一月に施行した自然再生推進法の目的とその事業を最初に伺います。

○原田河川部長 自然再生推進法でございますけれども、地域住民など多様な主体が参加して、過去に損なわれた自然環境を取り戻す自然再生を目的として施行されたものでございます。
 その内容は、自然環境を保全、再生、創出またはその状態を維持管理することでございます。

○大西委員 国分寺崖線に沿って流れる野川、ハケの湧水を集めて流れる貴重な川なんですが、野川が自然再生事業に指定されたと聞いておりますが、その野川における自然再生事業の内容と現在の進捗状況を伺います。

○原田河川部長 野川での事業内容でございますけれども、都立武蔵野公園内の洪水調節池を湿地再生するものでございます。これまでに生き物、水量等の現況調査を実施してきておりまして、現在は湿地再生に向けた整備内容などの検討を進めているところでございます。

○大西委員 自然再生推進法によれば、実施者の発意により協議会を立ち上げ、事業を進めることになっておりますが、この野川の場合の自然再生協議会の立ち上げ状況とかそういうのはどういうふうになっていますでしょうか。

○原田河川部長 現在、東京都では、市民団体、地元自治体などの協力を得ながら、協議会の立ち上げについて検討を進めているところでございます。

○大西委員 ここは、昔からといいますか、かなり市民参加で野川を守っていこうという機運の高いところですので、この協議会を立ち上げようと思えば、即立ち上がるんじゃないかと思うんですが、いつごろの予定になるでしょうか。

○原田河川部長 関係機関と今、協議に入っているわけでございますけれども、関係機関との協議が調い次第、速やかに協議会の準備に入りたいというように考えてございます。

○大西委員 速やかというと(「来春」と呼ぶ者あり)来春という先輩の意見がありますが、ぜひ、本当に湧水、それから、この近くは、市民の参加でこの地下水を守ろうという運動が非常に盛んなところでもあります。それに、東京で残された唯一の湧水地域ということで指定されておりますし、また一方では、直接的には関係があるかないか、ちょっとあれですが、ことしの異常な野川の渇水のこともあります。そういう意味では、ますます関心が高まっております。そして、こういうものを守るのは、何よりも地域の人たちの、やはり協力なしではできないわけですので、ぜひ、せっかくのこの事業の立ち上げ、急いで検討していただいて、進めていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、流域連絡会について伺います。
 東京都では、地域の親しめる川づくりを進めるために、都民と行政と河川にかかわる情報、意見交換の場として流域連絡会を設置していますが、現在どのような取り組みがそれぞれの場所で行われているのか、お聞きします。

○原田河川部長 流域連絡会でございますけれども、都民と行政が共通の認識に基づきまして協働、連携して、地域に生きた、親しめる川づくりを進めるために、東京都が公募委員とか関係自治体の参加を得て設置しているものでございます。
 現在、野川など十二の連絡会を設置しておりまして、その中では、河川の整備のあり方とか河川環境などにつきまして、情報、意見交換を行っているところでございます。

○大西委員 その中の野川流域連絡会は、どのくらいの頻度で開催しているのか、また、情報共有の場として機能することが望まれるわけなんですが、その辺はどうでしょうか。

○原田河川部長 野川の流域連絡会は、全体会というのがございまして、そのほかに水量、水質、生き物、その三つの分科会から成り立ってございます。
 これの開催でございますけれども、毎年二十回以上は開催されております。
 その流域連絡会では、市民と行政が協力しまして、生き物の生息調査とか湧水調査などを行っております。

○大西委員 分科会でかなりの活動をしているというふうにとっております。そういう中で、ことしの夏のかつてない水がれについても、この緊急連絡会と、それから都が一緒になりまして、緊急事態を宣言し、そして、その原因究明を行っていると聞きますけれども、現在、その中での取り組みはどういうふうになっていますでしょうか。

○原田河川部長 渇水についての取り組みでございますけれども、都市部の河川では、市街化の進展に伴いまして、雨水が地下に浸透しにくくなってございます。それで、河川にわき出す水量が減っているということでございまして、河川の水量確保は、水循環によりまして維持されることが望ましい、また、生き物の生息環境の観点などからも重要な課題でございます。このため、関係部局と連携し、対策を検討してございます。

○大西委員 本当に水にかかわった人たちは、今回の水がれの現象も、原因が一つでないということからこのような多方面からの検討が行われているんだと思います。こういう市民を育てていくことが、いわゆるこの地域で水を大切にしようという中から、雨水浸透ます事業とかも環境局でやっていますよね。でも、なかなか厳しい状況の中で、私どもとしては、これはずっと続けてほしいと思うんですけれども、そういう意味では、市民がこういうことに関心を持って成長することによって、みずからこの雨水浸透ますを、家をつくるときには利用しようとか、そういうことが自発的に行われるわけですので、ぜひこのことをもっと多目的に、それから多様な取り組みの中で継続して進んでもらうことを要望して、この水の問題を終わりたいと思います。
 次に、連続立体交差事業について伺います。
 JRの中央線、三鷹-立川間の連続立体交差事業、今、どんどん工事が進んでいるわけなんですが、そこで新たに生み出される高架下の利用について伺いたいと思います。
 これを都は貴重な都市空間として多目的に利用できると、この高架下のことをしているわけですが、その高架下利用のルールと現状について伺います。

○依田道路建設部長 高架下の利用につきましては、都市における道路と鉄道との連続立体交差化に関する要綱により規定されております。これによりますと、地方公共団体は、鉄道事業者に協議の上、鉄道事業の業務に支障のない限り、高架下を公共の用に利用することができるとされております。
 また、高架下の使用料でございますが、高架下貸付可能面積の一五%までは、公租公課相当額で利用できます。一五%を超えて利用する場合は、有償で利用することができるというふうにされております。
 JR中央線についてでございますが、この要綱に基づきまして、具体的な利用計画の策定のため、ことしの六月、東京都沿線六市鉄道事業者から成る高架下利用検討会を発足いたしました。現在、利用可能な箇所や面積を調査しているところでございます。

○大西委員 連続立体交差化に関する要綱十条で、都市計画事業者である都は、高架下に利益を伴わない公共利用のための施設を設置しようとするときは、鉄道事業者に協議することになっています。そういう中で、小田急線和泉多摩川駅から狛江駅-喜多見間の連続立体交差事業では、公共的な使用として、福祉作業所、福祉のアンテナショップ、青少年のための運動スペース、文書倉庫、それからリサイクルストックヤードなどがありますが、これ以外の路線についての事例等がありましたら、教えてください。

○依田道路建設部長 高架下の利用には、地方公共団体が利用する部分と鉄道事業者が利用する部分がございます。地方公共団体が利用している事例といたしまして、西武池袋線や京王線等の高架下では、自転車の駐車場、区役所や市役所の出張所、集会所などがございます。

○大西委員 小田急線の連続立体交差事業に際して、側道の整備、それから、関連する駅前のまちづくりについて、鉄道会社、そして行政と住民、市民が協議の場を持ったと聞いています。狛江市では、住民、市民運動の結果、狛江駅北側、側道わきに広がる緑地を道路として整備するかわりに、都市緑地保全地区として残すことができています。巨大な都市事業の一つである鉄道の連続立体交差事業は、当然のことながら、その地域に大きな影響、そして負荷も与えるわけです。地域に根差し、社会性の向上、コミュニティ再生の目的を持って魅力的なまちづくりを進めていくには、まず鉄道事業者に社会的責任、社会的貢献も進めてもらうことが重要だと思います。
 今回の中央線の立体交差事業も、総事業費の約九〇%を多摩のそれぞれの市が負担し、JRは一〇%です。そういうことも考えれば、確かに土地はJRのものですけれども、その利用については、もっと社会的な貢献というものも考えてもらうことが必要かなと、改めて思っております。
 高架下利用については、地域住民のニーズに応じた施設が設置できるように、東京都はやはりコーディネーター役として地元市の意向を十分に反映した利用計画になることのために一働きしていただくことが必要だと思うんですが、その辺はいかがでしょう。

○依田道路建設部長 連続立体交差事業は、交通渋滞や地域分断を解消するなど、都民生活と都市活動を飛躍的に向上させる、極めて効果の高い事業でございまして、地元の強い要望を受けて実施しており、鉄道事業者、地元区市などと綿密に連携を図りながら、社会的責任を果たすべく進めております。
 この費用につきましては、先ほど沿線市が九〇%というお話がございましたけれども、国と都と沿線市で九〇%でございます。
 なお、高架下の利用につきましては、地域のまちづくりと密接に関連をするため、従来から地元市の利用計画が十分反映されるよう調整を行ってまいりました。
 今後とも、高架下利用検討会において鉄道事業者に働きかけを行うなど、調整を図ってまいります。

○大西委員 そうです。正確には国と都と、それから市が九〇%、ある意味、行政という意味では同じだと思っております。
 駅についても、いろいろな市民の要望がございます。そういう中で、駅舎のイメージも含めて要望があるわけなんですけれども、そういう、今回新しくなるような駅の市民、市との協議の場というのは、もう進んでいるんでしょうか。

○依田道路建設部長 JR中央線連続立体交差事業に伴います駅舎については、建築費等のコスト面での検討を含め、JR、東京都、地元市の三者で協議をしていくこととしております。
 デザインにつきましても、地元市が住民の意見を聞いた上で駅舎の協議の場に参加しているものと認識しております。

○大西委員 それは六市が集まった、そういう駅舎イメージ会みたいなものが発足しているというふうにとらえていいんですか、沿線六市で。

○依田道路建設部長 JR中央線は、三鷹から立川間で立体化の事業を行っておりますが、東側区間と西側区間、大きく二つに分けて事業を進めております。
 東側区間につきましては、既にそういった形で検討を進めておりますが、西側区間につきましては、今後、体制を整えてやっていく予定になっております。

○大西委員 この駅についても、いろいろな市の要望があると思いますが、その調整としては、東京都が市民の意向、市の意向をぜひくんだ形で、JRとの交渉にも臨んでいただきたいということを要望しておきたいと思います。だれもが使う駅ということで、本当に夢も広がっておりますので、ぜひその辺も含めてよろしくお願いして、質問を終わります。

○高橋委員 私から石神井川の河川整備についてお尋ねいたします。
 ことしは例年の約四倍となる、十個にも及ぶ台風が上陸し、全国各地に大きな被害となりました。このうち関東地方を駆け抜けた台風二十二号では、石神井川の流域である練馬区の石神井においても、一時間に三九ミリ、下流の板橋区常盤台においては四六ミリという非常に強い降雨がありました。今回の雨においては、幸い河川からの洪水はありませんでしたが、内水による家屋への被害が発生いたしました。上流域には未整備区間も残っており、都民を水害の危険から守るためには、さらなる整備が必要となるわけでありますが、まず最初に、これまでの整備状況についてお伺いをいたします。

○原田河川部長 石神井川につきましては、一時間五〇ミリの降雨に対処できるよう、着実に整備を進めてきております。
 平成十五年度の護岸整備率は、石神井川全体で六三%、区部区間におきましては七八%でございます。
 なお、平成十六年度末までに最下流より笹目通り上流の山下橋までの区間について、整備を終える予定でございます。

○高橋委員 次に、現在整備を進めている南田中団地付近については、工事に先立つ事業用地の取得がかなり進んでいると聞いております。そこで、用地の取得状況をお伺いいたします。

○矢口用地部長 石神井川の山下橋から井草通りにあります螢橋までの事業区間九百八十メートルにおきます用地取得状況についてでございますが、平成十五年度末までに約一万一千平方メートルを取得しまして、取得率は九八%となってございます。
 現在、残る用地三カ所、二百二十平方メートルにつきまして、鋭意折衝を続けておりまして、早期の用地取得に努めてまいります。

○高橋委員 また、自宅の敷地に都市計画線がかかり、残った土地では再び家が建てられないような場合に、敷地全部を買ってほしいなどの要望が多数あると聞いております。どのような対応をしているのか、お伺いいたします。

○矢口用地部長 敷地全体の用地取得についてのお尋ねでございますが、ただいま副委員長からお話がありました都市計画線外の残った土地、これは土地収用法では残地と呼んでおります。この残地につきましては、原則として事業用地としては取得しませんが、面積が小さくなることや形が不整形となることから生じる損失分を残地補償として金銭補償をいたしております。
 しかしながら、残地が狭小となり、従来のような土地利用ができず、生活再建が困難となる場合には、権利者と十分話し合いながら、残地を含めた用地を取得しているところでございます。

○高橋委員 現在整備中の区間については、おおむね用地取得を終えているようでありますが、近年頻発する局地的な豪雨など、水害の危険から都民を守るためには、用地取得箇所について工事を着実に実施するとともに、引き続き上流区間の整備を進めていくことが重要であると考えております。
 その際の河川環境への配慮もあわせて、今後の取り組みについてお伺いいたします。

○原田河川部長 用地の取得が進んでおります山下橋から螢橋間につきましては、早期完成に向けて積極的に整備を進めてまいります。
 また、その上流でございます螢橋から新青梅街道と交差する扇橋までの一・一キロ区間につきましては、本年五月に事業認可を取得しておりまして、今後とも国費等財源確保に努め、計画的な事業の推進に努めてまいります。
 なお、整備に当たりましては、地元区とも連携を図りながら、地域に親しまれる川づくりを進めてまいります。

○高橋委員 河川環境の整備に当たっては、取得した事業用地をポケットパークや散策路として整備するなど、有効に活用することを要望しておきたいと思います。
 次に、地域幹線道路の整備状況についてお尋ねいたします。
 道路は、都市活動や都民生活を支える基本的な都市施設であり、申すまでもなく都市再生を図る上で重要な役割を担っております。道路整備のおくれは交通渋滞や都市環境の悪化を招く要因となっており、これらの解決のためには、道路の早期整備が急務であると考えます。
 私の地元である練馬区内では、環状八号線の整備が進められ、大田区から北区に至る骨格幹線道路の完成が近づいております。このような幹線道路の整備とあわせ、地域のまちづくりや防災性の向上などに寄与する地域幹線道路の整備を行うことも大切であり、現在、整備を進めている地域幹線道路については、地元でも大いに関心があるところでございます。
 最近、西武池袋線中村橋駅付近の補助第一三三号線を目白通りから南側、また、千川通りから北側を見ますと、見通すことができるようになっております。いよいよ事業の完成も直近だなと期待しているところであります。
 そこで最初に、西武池袋線中村橋駅付近で事業中の補助第一三三号線について、工事の進捗状況をお伺いいたします。

○依田道路建設部長 補助第一三三号線は、地域の円滑な交通を確保するとともに防災性を高める重要な路線でございまして、現在、練馬区内の千川通りから目白通りを結ぶ四百十五メートルの区間で事業中でございます。
 工事の進捗状況でございますが、現在までに、西武池袋線高架下の八十メートルを整備し、既に完成した部分と合わせまして、二百メートルが整備済みでございます。

○高橋委員 この補助第一三三号線については、昨年の九月の委員会で質問した際、駅前のスーパーマーケットも契約ができたと聞いておりますが、その後の用地取得状況について伺います。

○矢口用地部長 千川通りから目白通りまでの区間におきます用地の取得状況については、平成十五年度末までに八三%を取得してございます。
 今、先生からお話がありました、懸案でありましたが、駅前のスーパーマーケットは、十六年三月に更地化されまして、残る用地は三カ所となってございます。このうち移転先の確保に難航しておりました一棟につきましては、この十六年五月に契約をすることができました。残る二カ所につきましては、土地の境界確定に問題が残っておりますが、引き続き粘り強く折衝を重ね、用地取得にご協力いただけるように努力してまいります。

○高橋委員 この補助第一三三号線の今後の見通しについてお伺いいたします。

○依田道路建設部長 この事業中区間の早期開通に向けまして、交差点の交差方法など、交通管理者との協議などを進めるとともに、用地取得の進捗に合わせ、工事を進めてまいります。

○高橋委員 次に、西武新宿線上石神井駅南側の千川通りの拡幅のため、現在、用地取得を行っている補助第二二九号線の進捗状況についてお伺いいたします。

○矢口用地部長 補助第二二九号線につきましては、西武新宿線上石神井駅南側の立野橋の交差点から青梅街道までの四百三十メートルにつきまして、平成十四年二月に事業認可を取得したところでございます。
 この区間の用地取得につきましては、補正予算などを投入しまして、現在までの二年間におきまして約二千九百平方メートル、五四%を取得してございます。
 今後の用地取得につきましては、共同住宅あるいは工場、あるいは商業施設など、折衝に時間を要する案件が残っておりますけれども、権利者の理解と協力が得られますように、きめ細やかな折衝を行ってまいります。

○高橋委員 次に、用地取得が終了している路線についてでありますが、西武池袋線大泉学園駅付近で事業中の補助第一五六号線について、完成の見通しと整備効果についてお伺いいたします。

○依田道路建設部長 補助第一五六号線は、大泉学園駅前の大泉学園通りとの交差部を含む両側三百九十メートルの区間で事業中でございます。既に二百三十メートルが完成しておりまして、交通開放をしております。
 未整備区間では、現在、今年度末の完成を目指して工事を進めております。この区間の完成によりまして、大泉学園駅周辺の交通渋滞が緩和されるとともに、歩行者などの通行の安全が確保されるものと考えております。

○高橋委員 最後にお伺いいたします。練馬区春日町から早宮四丁目にかけて事業中の補助第一七二号線についての完成の見通しと整備効果についてお伺いいたします。

○依田道路建設部長 補助第一七二号線は、練馬区内では、環状八号線から早宮通りまでの八百八十メートルの区間で事業中でございます。
 既に環状八号線から八百メートルは完成し、残る八十メートルでは今年度末の完成を目指し、工事を進めております。
 この区間の完成によりまして、環状八号線と早宮通りが直接結ばれ、防災性の向上が図られるとともに、生活道路から通過交通が排除され、歩行者などの安全が確保されるというふうに考えております。

○高橋委員 以上の説明により、練馬区内の都市計画道路の整備状況がよくわかりました。練馬区内の都市計画道路の完成率は約四二%と低く、区部全体の完成率であります約五七%に対し、いまだにおくれている状況にあるわけであります。ぜひ引き続き、骨格幹線道路である環状八号線はもとより、地域幹線道路の整備を着実に進め、良好な都市環境と円滑な都市交通が確保されることを期待させていただきます。
 しかし、これをもってしても、練馬区の生活環境は十分とはいえないと思います。実際、杉並方面から関越道練馬インターチェンジへの抜け道となっている特例都道下石神井大泉線などは、通過交通が流入し、交通渋滞を引き起こすなど、地域の居住環境に影響を及ぼしておるわけでありまして、地域の安全性の向上等を考慮すれば、都市計画道路の積極的な整備とあわせ、都市計画に位置づけられていない幅員の狭い都道の整備についても検討し、豊かで快適な地域生活を実現するよう要望し、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○大塚委員 私からは事務事業について、公園についてお伺いしたいと思いますが、先ほど来お話があるとおり、台風二十二号、二十三号、そしてまた、先般起こりました新潟の中越地震ということで、都民の防災または耐震に対する意識というものは、こういった悲惨な被害者がまだかなり多い中で、都民の方々もいつ起こるかわからない直下型の地震についての心配、また都民の関心というものが非常に高いということであるわけでございます。
 そこで、公園はレクリエーションの場の提供、自然環境の保全、都市景観の確保など、都民生活に欠くことのできない役割を担っております重要な都市施設の一つであります。
 しかし、一方で、東京にはまだまだ緑が不足していると考えておりますし、東京の緑づくりといわれる、根幹ともいえる都立公園の整備についてですが、まず、災害時の避難場所、都市環境の改善や都民の憩いの場などとしての公園の価値はますます高くなっていくと考えますが、現在の東京都の公園整備の目標と進捗状況についてお伺いをいたします。

○住吉公園緑地部長 現在の目標でございますが、緑の東京計画におきましては、平成二十七年度までに、都民一人当たりの公園面積七平方メートルの確保を目標としております。
 財政状況の厳しい中ではございますが、事業の重点化などを進め、平成六年度から十五年度までの十年間で、日比谷公園約二十個分に当たる三百九ヘクタールの都立公園を開園してまいりました。
 平成十五年四月一日現在、都民一人当たりの公園面積は、五・四三平方メートルとなっております。

○大塚委員 平成二十七年度に七平米ということですから、大分先の目標であるわけですけれども、そういう努力をされているということはよくわかったわけでございますけれども、先ほど、震災対策の観点ということで、都の防災公園の整備についてお伺いしますけれども、阪神・淡路の地震以来の震度七ということで、冒頭申し上げたとおり、悲惨な被害が出ておるわけでございます。
 また、東京都では、総務局が中心に震災対策に力を注いでいるところでありますが、都立公園は貴重な大規模スペース、オープンスペースとして、防災の面からも非常に有効であり、今後のより一層の事業の推進が必要であると考えますが、事業局として、防災対策の観点、そしてまた、どのような取り組みを東京都の都立公園として考えているか、お伺いいたします。

○住吉公園緑地部長 平成十五年修正の東京都地域防災計画では、環状七号線に沿った水元公園など八公園と多摩部の三公園を大規模救出救助活動拠点として新たに位置づけ、首都東京を守る防災公園ネットワークの形成に努めております。
 これらの都立公園では、公園区域の拡張を図るとともに、大型車両の出入りに対応した入り口の拡張や、ヘリポートとしても使用可能な広場の整備などを進めております。

○大塚委員 今、環七、環八を中心に防災ネットワークがあるということでございますけれども、地震が発生した場合に、大量の救援物資などを輸送する場合、また道路による輸送が中心になるわけでございますけれども、新潟で起きた地震、がけ崩れあるいは道路の分断で、避難や物資の輸送がなかなかできづらいというような実態もあるわけでございます。
 そこで、防災公園を相互につなぐ道路上の橋梁の耐震性についてお伺いいたします。

○林道路保全担当部長 震災時におきまして、都民の安全な避難や緊急輸送を確保し、防災関係の初動対応を迅速に行うためには、橋梁の耐震性向上による道路機能の維持が極めて重要となります。防災公園のネットワークを形成している道路は、防災上優先度の高い緊急交通路の一次路線であり、この路線上の橋梁は、阪神・淡路大震災を踏まえ改定されました基準に基づく耐震補強を平成十五年度までに完了しております。

○大塚委員 震災対策としての公園の整備、そしてまた道路の整備については、しっかりやっていただきたいと思うわけでございます。
 ことしの夏の猛暑ということで、ヒートアイランド現象というものが話題になっております。そこで、公園は今、東京都として、その対策上重要な役割を担っておるわけでございますけれども、現在どのようなヒートアイランド対策上の公園の整備について、お考えをお伺いしたいと思います。

○住吉公園緑地部長 ヒートアイランドに対しまして、都立公園の大きな緑は、都市の中で気温の上昇を抑える、いわゆるクールアイランドを形成しております。
 都立公園の整備と改修に当たりましては、緑が持つ環境改善機能を最大限に発揮させるため、アスファルトやコンクリートの舗装面を少なくしたり、既存の園路舗装を樹木の生育にとって効果的な透水性舗装に変えるなど、ヒートアイランド対策の拠点となるよう取り組んでまいります。

○大塚委員 環境の面、そして防災の面ということで、都市公園、また道路の対策についてお伺いいたしましたけれども、さらに、先ほど、最初の質問にありました目標の達成、そしてまた震災対策に一層の努力をしていただきたい、そういうことを要望したいと思います。
 また、財政状況が大変厳しいということで、東京都が独自で公園の整備などがなかなか厳しいということもよくわかりますけれども、昨年の都市計画審議会の答申の中で、公園整備は民間の力も入れてやっていこうというような答申もあったというふうに私は記憶しておるんですけれども、このことも、これからの公園整備については大変重要な視点だと思っておるわけでございまして、この辺のお考えを最後にお聞きして、私の質問を終わらせていただきます。

○住吉公園緑地部長 これまでも施設整備に当たりまして、思い出ベンチ事業や動物園のサイン設置など、民間活力を生かしたさまざまな取り組みを行っております。
 今後も、緑の東京計画に基づく防災公園ネットワークの構築や水と緑の骨格地区の形成に取り組むとともに、その実現に当たりましては、国庫補助事業の拡大や民間の知恵と力を活用した整備手法の検討を行い、都立公園の整備を進めてまいります。

○小松委員 最後、しんがりですので、頑張ります。(笑声)
 まず、プレーパークについて伺おうと思います。
 子どもにとって遊びとは、生活そのものです。子どもは思い切り遊ぶことによって学び、育ちます。その遊びも、室内一人でゲーム機に熱中するのでなく、外で、地域で、仲間同士や異年齢集団で思い切り遊びたいものです。しかし、私たちのころと違って、今の子どもたちは、放課後も休日も、塾におけいこにと、余りにも忙し過ぎます。そのためか、少しの時間を利用しての一人ゲームが得意です。地域では、休日も放課後も、子どもらの歓声が聞かれなくなりました。そんな中で、今、子どもたちに思い切り遊べる冒険遊び場、すなわちプレーパークの取り組みが全国で広がりつつあります。東京でも、世田谷の羽根木パークを初め、既に四十数団体が活動しているということです。
 そこで伺います。まず、このプレーパークについての認識、所見を伺います。

○内海公園管理担当部長 プレーパークは、通常、公園ではできない木登りや泥遊びなど、子どもが自分の責任で自由に遊ぶことができる場所でございます。子育て支援、社会教育活動の一環として、区市が中心となって取り組む事業だと考えてございますが、都立公園としても、区市と連携しつつ、そうした、いわゆる場の提供を行ってまいります。

○小松委員 おっしゃるように、プレーパークは、自分の責任で自由に遊ぶことを大切にした遊び場です。全国では行政が事業として行っているところや、世田谷の羽根木パークのように、住民が運営を担って行政との協働事業を行っている活動、こうしたいろいろですが、都内での実態を把握していらっしゃいますでしょうか。

○内海公園管理担当部長 プレーパークは、ボランティア団体を中心に運営されておりまして、本年十一月現在、都内には、先ほど先生ご指摘の羽根木プレーパークの会を初め、四十を超える団体が、主に区立、市立の公園を利用して活動してございます。

○小松委員 プレーパークの多くは、ゲリラ的に公園の一部や民有地を使用して立ち上げられているんですが、ここでは、公園緑地部ですので、都立公園でのプレーパークがどうなっているのか、どんな取り組みをされているのか、お聞かせ願いたいと思います。

○内海公園管理担当部長 これまでも、各種イベントの開催時には、プレーパーク的な利用を認めた事例はございます。公園内で活動している団体の要望にこたえまして、戸山公園、光が丘公園など五公園で、本年九月から来年三月まで、試行として、ボランティア団体にプレーパークとしての占用を許可しております。

○小松委員 五公園で九月から試行ということですが、具体的にどのように行われているか、お聞かせ願いたいと思います、例を挙げて。

○内海公園管理担当部長 例えば、ただいま申し上げました戸山公園では、大久保地区にのびのび広場と子供の広場、この二カ所でプレーパークを試行してございます。毎週水曜日と土曜日に開催をしてございまして、二十名程度の子どもたちが火おこしや泥んこ遊び、草すべりなど、さまざまな遊びに興じております。

○小松委員 とにかく、今までの都立公園の概念というのは、火を使ってはいけません、何はいけませんと、禁止条項がたくさんあったわけですが、都立公園の中で、今おっしゃったような火おこしや泥んこ遊びができる、すなわちプレーパークは、自分の責任で自由に遊ぶ、一切禁止条項はつくらない、これが原則ですから、このプレーパークを都立公園で試行していくことは、大変すばらしいことだと思うわけです。
 今回の試行の中では、どんなことを検証していこうとされているのでしょうか。

○内海公園管理担当部長 プレーパークを試行していく中で、第一に、団体が区市の子育て支援とどのような連携がとれるのか、第二に、どういう場所なら他の公園利用者の妨げや近隣住民の迷惑にならないか、第三に、それぞれの団体がどのような活動をし、どのような要望があるのかなどの把握をしてまいります。

○小松委員 そういう中で、六カ月間の試行では、きっとさまざまな要望が出されていくと思うんですが、これら五公園での団体というのは、既にこれらの公園で、園側や区や市と話し合いで、プレーパークとして実践を積んでいるところもあります。各団体からどんな要望が出されていますか。そして、これら要望にどう対応されているでしょうか。

○内海公園管理担当部長 プレーパークを実施している団体からは、シャベルやホースなどの道具類の貸し出しや、古タイヤなどの団体の活動に必要な資材の保管場所の確保、公園内の水道の使用などの要望がございます。
 道具類の貸し出しや水道の使用など、現在でも可能な範囲で、団体の要望には対応してございます。

○小松委員 要望を私も聞いてまいりました。最低必要なのは遊具や材料の保管場所です。私の地元でも、都立東村山中央公園で月一回の冒険遊びが取り組まれておりますが、保管場所は切実な要望だといっております。保管場所さえ確保されていれば、持ち運び困難なさまざまな大きな材料や遊具の使用が可能になると。できたら常設遊具など、例えば戸山公園ですとタイヤが積み重なってありますね。または木の遊具などありますけれども、各公園に設置していただけないものか。
 また、東村山市では、以前から、市が保険金を負担して青少年団体に責任者賠償保険を掛けています。このことで責任者は大変安心できるということなんです。他の四団体がどうなっているかはわかりませんが、地元市と話して必ずこの保険を掛けていただきたい、こう思うものです。
 また、東村山の中央公園には障害者用トイレもあり、階段は一切ない、バリアフリーになっていますので、車いすなど障害を持つ子どもたちも参加しております。これは何もプレーパークに限らず、どこの公園でも当然設置されるべきものです。私も前にこの質問をしたことがあります。バリアフリー法施行以後の公園にはこれらが必置されておりますが、それ以前の公園で設置されていないところには、プレーパーク実施いかんにかかわらず、障害者用トイレやバリアフリー対応の公園を求めるものです。
 また、今、都立公園でのプレーパークの禁止条項として、テントなど張って一泊することは許されておりませんが、戸山公園を見ればたくさんのブルーテントもあります。決してあのようにねぐらにするわけでもないので、遊びのプログラムの一つとして行うので許可すべきと思いますが、いかがでしょうか。
 あわせて、将来的にどう発展させようと考えているかもお聞かせ願いたいと思います。

○内海公園管理担当部長 現在試行しております各公園で、各団体からいろいろな要望を受けていることは私も承知をしてございます。そうした中に今先生ご指摘のようなご要望もあるというふうに聞いてございます。今後、どのようにプレーパークとしての場を提供していくかということは、その試行の結果を踏まえまして検討してまいりたいと存じます。

○小松委員 プレーパークの最後に一つ、意見だけ申し上げたいと思います。
 プレーパークに大切なのは、このハード面と同時にソフト面でのプレーリーダーの存在です。今、よその人のことは知らないという若者がふえる一方で、子どもらのために役立つなら何かやりたい、ボランティアリーダーや、さらにはプレーリーダーを仕事としてやっていけるならという若者もふえているんです。今は公園緑地部ですのでハード面のインフラ部分と関連事項に絞りましたが、試行を通して担当局や各自治体との連携、協働作業で、子どもらにとって本当の意味での冒険遊びを思いっきり楽しめるようプレーパークをつくり上げてもらいたい。このことを求めて、次の質問に行きたいと思います。
 今ここに読売新聞十一月一日号があります。六年ぶり小平霊園のさいかち窪、幻の池ということで、東久留米市を流れる黒目川の源流といわれながら普段は乾燥したくぼ地のさいかち窪に、台風二十三号などの影響で六年ぶりにわき水による池が現れた、幻の源流の復活を歓迎する声も大きいと。
 私も急いで行きました。まあ見事な水が流れている。去年、何とかしてこのさいかち窪に水をと、この委員会で審議した、あのときの思いが全くうそのように、すばらしい水が流れておりました。
 そこで、昨年六月の委員会の審議では透水性舗装や浸透ますの設置のお答えなどを伺っておりますが、これらの効果もあったんでしょうか。また、昨年の実績もあわせてお伺いしたいと思います。

○住吉公園緑地部長 小平霊園のさいかち窪に六年ぶりに池が復活した原因は、十月上旬の長雨やその後の台風によりまして、月間雨量七〇〇ミリにも達した大雨のもたらした効果が大きいと思います。また、これまで都が行ってきました園路の透水性舗装や浸透ますの設置も池の出現に役立ったと考えております。
 昨年までの実績でございますけれども、小平霊園では、老朽した園路の改修を平成十三年度から進めまして、十五年度までに透水性舗装八千八百平方メートル、浸透ます七十八カ所を整備いたしました。平成十六年度につきましては、さいかち窪に流れ込む雨水管の改修二百三十メートルを行うほか、透水性舗装三百平方メートル、浸透ます二十四カ所の整備を予定しております。

○小松委員 今回のこの池があらわれたのは、確かに台風の大きな影響だと思います。しかし、この浸透ますや透水性舗装、これらがやはり今後長い間には必ず効果をあらわしてくるのではないかというふうに思います。さいかち窪に水が流れる状況、これを少しでもよくするため、都として今後どのように進めるつもりか伺います。

○住吉公園緑地部長 実は私も先日、さいかち窪に行ってまいりました。雑木林の中を縫って清冽な水が流れる様子は、昨年の委員会で星野委員がお話しになりました、まさに武蔵野の原風景を見る思いがいたしました。これまで都が進めてきました小平霊園内のあらゆる園路、広場からできるだけ雨水を地下に還元するという施策が間違いではなかったと確信した次第でございます。
 今後とも、老朽化した園路の改修にあわせ、透水性舗装の活用と浸透ますの設置とを進め、積極的に雨水浸透を図ってまいります。

○小松委員 部長おっしゃったように、やはり水が流れる、わき水が出てくる、これはまさに浸透を図るということが大変大事だと思います。その辺では、ぜひ今後ともこれらを活用することによって、さいかち窪はきのうきょうになりますと大分水も減ってきましたので、これを今無理に何かをやってということではなく、長い将来にかけて、また雨も期待しながら浸透性を深めて、さらに進んでいっていただきたいというふうに思います。
 時間がないので次へ進みますが、次は水害、河川、それらの問題です。
 まず、ことしは過去の記録を大幅に上回る十個もの台風が日本列島へ上陸し、各地で大きな水害が発生しました。その中で十月には東京にも二個の大きな台風が上陸したわけです。幸いにも川の堤防の決壊とか川の洪水による大きな浸水はなかったようですが、道路冠水や床上、床下浸水は二回の台風とも出ているようです。全体からとりましたら、こういう床上浸水、床下浸水、道路冠水などというのが出ておりますけれども、建設局としてはどのようにこれらをとらえていらっしゃるでしょうか。

○原田河川部長 台風によります被害の状況のお尋ねでございますけれども、台風二十二号、二十三号ともに都内では、資料にございますように、護岸上端近くまで水位が上昇したわけでございますけれども、洪水被害は生じなかったというようにとらえてございます。

○小松委員 きょうは時間もないし、建設局の質疑ですので、いわゆる下水のマンホールからあふれたとか、床上、床下の浸水などについては割愛させていただきますし、お答えもいただけませんでしたが、しかし、都民にとっては河川も下水も関係ないんですよね。とにかく床下になった、床上だ、その被害で東京都が何とかしてほしい、区や市が何とかしてほしいという願いになるわけですから、川の洪水がなかったからというのではなく、ぜひ担当局が連携をとり合って水害対策に対応していただきたいと思います。
 そこで先日、ちょっときょう持ってくるのを忘れたんですけれども、「週刊朝日」だったと思うんですが、水害の起こりやすい都内二十五カ所として報道されておりましたが、都としてはこれをどのようにとらえ、また把握されているんでしょうか。

○原田河川部長 今の都内二十五カ所というのは内水のことだというように判断しておりまして、私どもは水害のことにつきましては、先ほど答弁もしましたように、注意を要する箇所百二十六カ所を水防計画に定めておるという状況でございます。

○小松委員 そうですね。この二十五カ所を見て、ほら、建設委員だということで私のところにいってきた人がいますけれども、確かに今都内で起きるのは、さっきから出ているように内水の被害なんですね。そういうことで、先ほど申し上げましたので繰り返しません。
 でも、実際に起こった水害に関する情報というのは、今どのように収集して取りまとめているのですか。

○原田河川部長 水害被害の情報でございますけれども、水害情報につきましては、洪水とか高潮、土石流などによる被害状況につきまして、家屋などにつきましては区市町村が、道路など公共施設につきましてはその管理者が調査をします。それを集計しまして、東京都が水害記録としてまとめております。

○小松委員 ところで、ことしの異常なほどの集中豪雨、特に福井や新潟、三重などに大きな被害をもたらした大雨が東京を襲うと大変なことになると思うんですが、私も福井の被災現地を視察、調査してまいりましたが、もう一カ月後だったと思うんですが、まだ生々しいつめ跡に心が痛む思いでした。
 そこで伺います。ことしの降雨量、最大はどの程度のものだったんでしょうか。また、そのような雨が、万が一東京に降ったらどんな状態になるんでしょうか。

○原田河川部長 ことしの最大の大雨につきましては、気象庁によりますと、台風二十一号で、三重県の宮川村というところがございまして、一時間一三九ミリ、日雨量は三重県の尾鷲市の七四一ミリが最大と聞いております。
 それから、都がどういう状態になるかということでございますけれども、三重県で観測されたような大雨は東京都としては想定しておりませんけれども、都市部で大水害となりました平成十二年の東海豪雨というのがございまして、それを想定した浸水予想区域図によりまして、浸水の深さ、その面積、そういったものを公表しております。

○小松委員 今回は七四一ミリで、私は今回こんな大変な雨だったら東京はどうなるのと聞いたんですけれども、その平成十二年というのは何ミリだったんですか。

○原田河川部長 平成十二年の東海豪雨、これは市街化されたところで被害が実際に起きた豪雨でございまして、一時間降雨につきまして一一四ミリ、総雨量五八九ミリでございます。

○小松委員 五八九ミリで大変なことになると。今回のように七〇〇ミリを超える雨量だと、要するに、東京の中小河川はみんな洪水してしまう、こう見てよろしいんでしょうか。
 台風の被害が大変になる予想がされるわけですけれども、そのような事態に対して、今七〇〇ミリは予定していないけれども、五八九ミリ、これは想定しているんだということですので、例えばそれでも結構です、このような事態に対して都ではどのような対策を行っているんでしょうか。

○原田河川部長 東京都では、中小河川の護岸整備とか調節池の設置など、ハード対策を着実に実施してございます。それにあわせまして防災情報の迅速な提供などのソフト対策を進めております。ソフト対策として、現在、インターネットなどを利用しました雨量、河川水位の提供、そういったものをしてございます。それから浸水予想区域図の作成、公表などを実施しております。また、都民の避難などに有効なハザードマップにつきましては、作成する区、市などに必要な基礎データの提供とか技術的な援助を行っております。

○小松委員 まずハード対策をしっかりやっているというんですけれども、護岸整備といっても、今東京の中小河川は一時間五〇ミリ対応の整備ですよね。それでは、ことし東京で五〇ミリを超えた雨、これはどのぐらいあったんでしょう。

○原田河川部長 都内で一時間五〇ミリを超えた雨は、台風二十二号などによります大雨など五回でございます。

○小松委員 ことしは確かに雨が多かったといいますけれども、五〇ミリを超える雨量が年何回かある。そして、ことしのようなめちゃくちゃな、ああいう豪雨というのも今後あり得る可能性があるわけです。あさってやります温暖化の影響なども出てくるわけですからね。毎年そうした平均五〇ミリを超える雨が三、四回、そしてまた福井や三重のような雨が万が一降らないとも限らないということで、今のハード対策では到底足りないのではないか。もっとレベルアップが求められると思うんですが、今後の計画、あわせて所見を伺いたいと思います。

○原田河川部長 現在、ハード対策としまして一時間五〇ミリ対応を進めてございますけれども、まだその進捗率が六割、五九%でございますので、まだまだそういったことを着実に進めたいというように考えてございます。

○小松委員 いつ聞いても五九%と、これはふえないんですよね。本当に一年に一%もふえないような状況。でも、その前に、まず五〇ミリどころか、例えばこの川なら私は自信を持っていえるんですけれども、空堀川。空堀川では、五〇ミリ対応の基礎的なものはあるけれども、まだ三〇ミリ対応の完成もないんですね。ですけれども、例えば空堀川が、三〇ミリですよ、今の五〇ミリをもう一回深くするんじゃなくて。これが終わるのはいつごろですか。
 そしてまた、都内の五〇ミリというと今六〇%弱だということですけれども、見通しはどのくらいかかるんですか。

○原田河川部長 空堀川の完成でございますけれども、昭和四十六年に事業着手してございまして、ようやく護岸整備率は七〇%というところでございます。この工事につきましては、ネック、いわゆる西武多摩湖線の工事とかいろいろの問題がございまして、こういった改修の見込みを立てるのはなかなか難しい状況でございまして、すべてを完成するには相当の期間が必要というように考えてございます。

○小松委員 相当の期間が必要というのは私も思っているんだけれども、担当局としては、担当部としては、どのぐらいをめどにするんですか。どうせできるころ、おらはもうこの局にいないわじゃなくて、もっとやっぱり出すべきだと思うんですけれども、その辺いかがでしょうか。

○原田河川部長 先ほども申しましたように、空堀川につきましては、今七〇%の整備を終えているということでございまして、先ほどいいました西武多摩湖線との交差部とか、非常に重点的に整備を進めているわけでございますけれども、空堀川につきましては重点的に整備する河川というように東京都としては位置づけておりまして、今後とも計画的に整備を進めてまいりたいと思っております。

○小松委員 答えになっていないんだけれどもな。こういうのを私の責任にされると困るのよね。時間がかかってね。
 私はこの先、全体のを聞きたかったの。でも、それはもう大変だというから、じゃあせめて、もう七〇%までいってあと三〇%、これが何年たっても三〇%進まないんだけれども、これがあと何年ぐらい先なんですか。そのぐらいは出してくださいよ。何年先は出ないということですか。

○原田河川部長 ネックになるような箇所を今鋭意進めてございまして、繰り返しになりますけれども、重点的にやっているということと、それから順次、東大和市内の庚申橋上流におきまして今年度中をめどに事業認可を取得すべく事務手続中でございますので、少しずつきちんとやっているということでございます。

○小松委員 これ以上聞いても平行線だからやめますけれども、でも、やはりもうずっと下流からやってきて、上流はあと少しなんですよ。これこそ--あなたに求めたってしようがないんだけれども、予算をきちっとつければ十分に目標を持ってできるはずです。ぜひ早くやっていただきたい。それができ上がって今度は五〇ミリですからね、随分遅い話じゃないですか。本当に長くかかっているわけです。
 今夏の異常な気象もかんがみて、ぜひいっときも早い完成を求めるということで、これは終えておきます。
 とりあえずは水害の被害をいかに軽減するかなわけですが、その一つとして、日ごろからハザードマップの作成が重要だと思うんですけれども、これが住民、居住者に徹底するということがやられているのかどうか、その取り組みの状況を伺いたいと思います。

○原田河川部長 ハザードマップの件でございますけれども、東京都ではそれのもとになります浸水予想区域図、そういったものの作成、公表に努めておりまして、これまで神田川など十六河川の浸水予想区域図を公表しております。現在、空堀川など多摩地域の十一河川について浸水予想区域図の作成を行っております。また、ハザードマップにつきましては、新宿区や中野区など十区において作成、公表済みでございます。今後とも区、市などと連携しまして、ハザードマップの作成を推進していきたいというように考えてございます。

○小松委員 これは、区や市の協力なしにはできないことでありますので、ぜひ指導、連携を強めていただきたいというふうに要望しておきます。
 さて、この改修工事が進められております空堀川の問題で、今度は水害というよりは、東村山市富士見町四丁目付近では、河川整備に伴って旧川敷となる土地をどうするかということで、さまざまな意見が出されているようですけれども、都はどのように把握されておりますか。

○原田河川部長 富士見町四丁目付近の改修については、来年度以降実施予定でございます。本年六月、その整備案につきまして地元説明会を行ったところでございます。その際、河川の改修に伴って生じます旧河川敷などの取り扱いにつきまして、埋め立てた後、広場などとして整備を望む意見と、ビオトープなどの形態で水辺を残した整備を求める意見、そういったものをいただいてございます。

○小松委員 皆さん本当に夢を持っていろいろ考えておられるようですので、この箇所の整備の今後の進め方はどのようにされていくのでしょうか。

○原田河川部長 今後、それぞれの要望内容とか維持管理などにつきまして、関係市とも協議し、整備方針を定めていきたいというように考えてございます。今後とも、空堀川の整備に当たりましては、地域の住民、そういったものに親しまれる川づくりに努めてまいります。

○小松委員 いずれにしましても、地元住民の意見を十分に聞きながら、そして新川も旧川の川敷も、川に親しめる親水河川あるいは親水河川公園として、皆の知恵を結集して住民に喜ばれる河川にしていただきたい、このことを要望しておきます。
 さて、この空堀川なんですが、この夏の干上がりはひどいものでした。空堀川に限らず、都内でも水なし川があちらこちらにできたようです。特に、空堀川は川底まで干上がったところも多くあり、せっかく居ついておりましたカルガモやシラサギ、またはヤマメやアユなど、多くの水辺の植物たちがあっという間にいなくなってしまったんですね。河川は、水が流れて初めて水辺の潤いを感じ、川岸の散策などを楽しむことができるわけで、水のない川ほど無味乾燥なものはありません。と同時に、悪臭も出てきて大変なんです。このような今夏の都内における河川の干上がり状態をどう把握されておるでしょうか。

○原田河川部長 干上がりの問題でございますけれども、東京では、この七月、最近十年間の平均の降雨量一九〇ミリに対しまして二四ミリが観測されるなど、非常にことしの夏の降雨は少ないものでございました。また、背景としましても、都市化の進展に伴いまして雨水が地下に浸透しにくくなり、河川にわき出す水が減ってきてございます。こういったことから、空堀川とか野川などで水がれが生じたと考えてございます。

○小松委員 本当に干上がってしまって残念だというお声をあちこちで聞くんですけれども、都はこれに対してどうしようとされているんでしょうか。今までの取り組みもあわせて。

○原田河川部長 水がれが生じている河川の水量確保につきましては、潤いのある水辺の創出とか生物の生息環境の確保という観点から重要な問題と認識しておりまして、今までも取り組んでございますし、これからも取り組んでいきたいというように考えてございます。

○小松委員 どうも余り具体的に答えが返ってこないんですけれども、難しいんですよね。例えば空堀川について申し上げますと、今後さらに干上がりの心配の一つに、来年四月から森永乳業が二〇〇五年度以降は都内の学校用給食の牛乳から手を引くということなんです。これがなぜ関係しているかと申しますと、実は、学校給食の牛乳瓶の洗浄水が空堀川に流され、水のない空堀川の水量確保に役立っていたんですね。本当は雑排水を流しちゃいけないんだけれども、森永に対してはきちんと浄化をするということで、逆に流すことをお願いしていたわけです。そこがもうこの牛乳瓶も洗わないということになりましたので、ますます空堀川になってしまうんですね。
 今おっしゃったようなこれまでの取り組みでは、到底夏の干上がりは改善されないと。例えば、全く水のなかった野火止用水に、あれは処理場の二次水じゃない、三次水でもない、二・五ぐらいの(「一応三次水」と呼ぶ者あり)一応三次水を活用しているわけですけれども、このほか、地下水の活用とか、雨水を貯留して川に戻すことだとか、根本的な対応策、これを積極的に取り組むべきと思うんですが、いかがでしょうか。

○原田河川部長 東京都におきましては、これまで河川の水量を保全するために、野川などにおきましては河床に粘土を張るというようなこともやってきました。(小松委員「野川はさっき聞いたからいいよ」と呼ぶ)はい、わかりました。
 空堀川の水量確保につきましては先ほど答弁しましたけれども、関係局及び地元市と連携して、具体的な対策の検討を進めていきたいと思っております。さまざまな対策案を検討してございますけれども、なかなか難しい問題が多くて、水利権の問題とか財源確保、そういった非常に大きな問題が多いというように認識しております。しかし、これらの課題解決に向けまして、今後引き続き関係局、地元市とともに検討していきたいというふうに考えてございます。

○小松委員 空堀川の沿線には、この空堀川に清流の復活を、水量の確保をと大変熱心に取り組まれているNPOの団体があることもご案内のことかと思います。こうした住民団体の知恵もかり、一緒になって、また環境局などとも連携して、清流復活というと建設局はだめなのね、水量確保をするため、全力を尽くすことを求めて次へ進みたいと思います。
 最後です。道路関係でちょっと何点か、とっとっとっと伺います。
 まず、丸の内地区の再整備についてです。
 本事業は、十六年度の重点事業として最初に載せられているもので、本年度の予算としては、大手町プロジェクトと合わせて三億円というのが計上されておりますが、丸の内地区の地下街の歩行者専用道路として既に先行部分もあるわけです。この事業の全体事業費と都の負担額は幾らでしょうか。

○依田道路建設部長 丸の内地区の地下歩行者専用道の全体事業費は九十億円を想定しております。そのうち、平成十四年に竣工しました丸ビル前の歩行者専用道の事業費は三十億円でございまして、そのうち東京都の負担は二億円でございます。残りの事業の負担については現在協議中でございます。

○小松委員 これらの事業というのは、そもそも丸ビルを初めとしました東京駅、丸の内地下街のビルをつなぐ歩行者専用道路でありまして、これらビルが建たなければ、都もあえて億単位のお金を使って道路をつくる必要もなかったところではないでしょうか。なぜ都が一部分でも負担するんですか。

○依田道路建設部長 地下歩行者専用道は、東京駅周辺における地域の活性化と歩行者の利便性の向上、交通結節機能の拡大等を図るもので、都としても必要な道路でございます。そのため、丸の内地区の再整備とともに官民共同で地下歩行者ネットワークを整備するものであり、都が応分の負担をするものでございます。

○小松委員 一般の歩行者も通るので官民共同で整備するとおっしゃっておりますが、私の地元の例えば東村山の本町プロジェクト、これは都営団地の跡地で、建設局は関係ないわけですが、ここでは通り抜け道路も何もかも、道路はすべて業者負担でやるという予定になっております。当然そこには地元の住民だけでなく、通り抜け道路もありますから、私もそこをしょっちゅう通らないと自分の事務所に行けないんですけれどもね。
 このように、業者負担でやっているという局もあるわけですよ。利潤追求のために建てられる大企業の超高層ビル、この利便性のためにつくられた道路になぜ都費を支出するのかということで、これはお聞きしてもまた同じ答えが返ってくるからもう聞きませんけれども、結果として一般歩行者の利便につながれば、そのことがまた逆にビルにとっても必ずメリットにつながるはずです。
 こうした問題がほかにも多々あります。大企業には甘い東京ともいわれるゆえんではないでしょうか。出す必要がないところに、財政が厳しい中、出している都の対応には納得できないことを申し上げておきたいと思います。
 同じように、これは出す必要がないのに民間に出している。今度は、出す必要のないのに国にお金を出している道路の問題です。まず伺います。一般国道で指定区間と指定区間外という区分がありますが、例示しながら説明してください。

○石渡道路管理部長 一般国道は、道路法の規定によりまして指定区間国道と指定区間外国道の二種類に区分されています。指定区間国道は、一般国道のうち、政治、経済、文化上、特に重要な都市を結ぶ道路など政令で指定された区間で、国が管理する道路でございます。例えば、千代田区から渋谷区までの青山通りなどでございます。
 指定区間外国道とは、それ以外の区間で都道府県などが管理する国道でございまして、例えば青梅市から都県境までの青梅街道などでございます。

○小松委員 青梅街道が国道だったと聞いて、これは驚いているわけです。つい先日まで青梅街道は都道とばかり、都議会議員の私が思っていたんですから大変浅はかだったわけですが、それはなぜかというと、青梅街道の問題を、そして予算のことをいえば、必ずこれは、予算書を見ても、都の予算から出ているからなんです。管理費はすべて都費で賄われているということですよね。国道の指定区間と指定区間外の維持管理費について、それぞれだれがって国と都ですけど、幾ら負担しているのか伺いたいと思います。

○石渡道路管理部長 指定区間国道の維持管理費につきましては、道路法により都が十分の四・五を負担しております。指定区間外国道につきましては、維持管理費全額を都が負担しております。

○小松委員 これも、幾らかと聞いてもお金が出ないんですね。私、今幾ら払っているんだということをお聞きしたんですけれども、聞いてもまた平行線になるでしょう。法律に決められているからといって、指定区間はもとより指定区間外についても、国道である以上、道理的にも国が負担すべきと思いますが、いかがでしょうか。

○石渡道路管理部長 指定区間外国道の維持管理費は、道路法の規定によりまして、道路の管理に関する費用は当該道路の道路管理者の負担とすることになっており、道路管理者である都が負担しております。

○小松委員 常日ごろから、都から国を変えていくんだといっている石原知事ですが、道理に合わない国施策についてのこの都費負担は、国に対して是正を働きかけていくべきと思いますが、せめてそれはできませんか。

○石渡道路管理部長 先ほども述べさせていただいたとおり、道路の維持管理費につきましては本来道路管理者が負担すべきものであり、指定区間外の国道の維持管理費は、道路管理者である都が負担しております。また、指定区間内の国道の維持管理費の地方負担につきましては、これは本来国が負担すべきものとして国に対して廃止を強く求めております。

○小松委員 ぜひ指定区間外道路についても、国道であるならば国に是正を求めることをまた改めて求めたいということをお願いしておきます。
 次に、骨格幹線道路の整備についてです。
 平成八年度以降に区別されるようになった骨格幹線道路の整備費とその割合の推移を伺いたいと思います。

○依田道路建設部長 骨格幹線道路の整備費の推移は、平成八年度は千五百八十億円、平成十二年度は八百二十億円、今年度は九百四十億円でございまして、それぞれの年度の建設局予算に占める骨格幹線道路の整備費の割合はそれぞれ二三%、二一%、二五%と推移しております。

○小松委員 確かに八年度と比べますと予算額そのものは減っていますけれども、局予算、土木費予算そのものが減っておりますので、占める率は十六年度が最高になっています。
 ちなみに、この五年間を見ますと、額も比率も全く減っていないどころか、ふえているのがわかります。十二年度二一・三%から、ことしが二四・七%までふえております。そして、予算額としては八百十六億一千五百万ですね。そして、ことしが九百三十九億九千九百万というように額も比率もふえてきているわけですね。今は大変財源が厳しい、また財政プラン、第二次プランというように各局が苦労している。予算でも一〇%シーリングといっている中です。
 最後に、これはもう局長に伺いたいと思います。今の三点合わせまして、丸の内の歩道づくりでは、民間にこの地域だけで億単位の金を出し、一方、国道であるにもかかわらず、指定区間外では法律に決められているからと維持管理費すべてを都費で出すだけでなく、それを国に要請もしていかない。さらに、骨格幹線道路整備には毎年一千億近い予算でこの五年間全く減っていない。
 一方、先ほどからありますように、水害対策はちっとも--さっきの空堀、年度をいえなかったでしょう。あれは部長がかわいそうですよね。予算がないんだもの。あの小さな空堀が、いつまでたっても水害対策では三〇ミリで進まない、こういう状況。多摩の歩道も、前回どこかで質問しましたが、一年間二キロメートルしか進んでいない。こうしたところにこそ、もっと予算をつけるべきと思いますが、最後に局長のご答弁を聞いて質疑を終わります。

○野村企画担当部長 局事業の全体的あり方についてのお尋ねでございますが、東京の都市基盤施設の整備はいまだ不十分でございまして、東京を魅力と活力のある都市に再生し、産業の活性化や国際競争力の向上を図るためには、都市基盤の整備は極めて重要であります。とりわけ東京の道路ネットワークを形成します骨格幹線道路は、都民生活や都市活動を支えるとともに、防災性の向上にも寄与する重要かつ緊急性の高い事業であり、今後とも積極的に事業を推進してまいります。
 また、水害から都民の生命、財産を守り、安心して暮らせるように、中小河川の改修や環七地下調節池の整備を着実に進めております。さらに、都民に潤いと安らぎをもたらし、防災の拠点ともなる公園の整備に加え、地域の実情に応じて快適な歩行空間の確保に向けた歩道の整備や電線類の地中化など、都民生活に密着した都市施設の整備にも積極的に取り組んでおります。したがいまして、事業が偏重しているのではないかというご指摘は当たらないものというふうに考えてございます。

○林田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○林田委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で建設局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十二分散会

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