文教委員会速記録第八号

令和八年六月十九日(金曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長関口健太郎君
副委員長清水とし子君
副委員長内山 真吾君
理事小川ゆうた君
理事ほっち易隆君
理事桐山ひとみ君
中山 詩都君
高橋  巧君
おけやまさと君
谷  公代君
ゆもと良太郎君
寺前ももこ君
せいの恵子君
細田いさむ君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化局局長古屋 留美君
次長山崎 太朗君
総務部長加倉井祐介君
都民生活部長井上  直君
消費生活部長志村 公久君
文化振興部長片岡 容子君
企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務田中 正之君
都民活躍支援担当部長久松 千恵君
男女平等参画担当部長志村 将憲君
女性活躍推進担当部長高橋 葉夏君
文化施設・連携推進担当部長杉山 浩二君
教育庁教育長坂本 雅彦君
次長末村 智子君
教育監瀧沢 佳宏君
総務部長山本 謙治君
企画部長女性活躍推進担当部長兼務相川 隆史君
都立学校教育部長秋田 一樹君
地域教育支援部長田近  隆君
指導部長山田 道人君
グローバル人材育成部長坂本 教喜君
人事部長臼井 宏一君
福利厚生部長渋谷 恵美君
高校改革推進担当部長布施 竜一君
教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務小林  靖君
特別支援教育推進担当部長西山公美子君

本日の会議に付した事件
意見書について
生活文化局関係
契約議案の調査
・第百三十九号議案 東京文化会館(八)改修工事請負契約
・第百四十号議案 東京文化会館(八)改修舞台機構工事請負契約
・第百四十一号議案 東京文化会館(八)改修電気設備工事請負契約
・第百四十二号議案 東京文化会館(八)改修給水衛生設備工事請負契約
・第百四十三号議案 東京文化会館(八)改修舞台音響設備工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百二十三号議案 令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 生活文化局所管分
報告事項(質疑)
・東京都男女平等参画推進総合計画の改定について
教育庁関係
契約議案の調査
・第百三十三号議案 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)(八)新築工事請負契約
・第百四十六号議案 都立東高等学校(八)空調設備改修工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百二十七号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第十一号 東京都小中学校等教材費、修学旅行費等及び入学準備金の助成に関する条例
・議員提出議案第十二号 東京都立小中学校等教材費、修学旅行費等及び入学準備金の助成に関する条例
報告事項(質疑)
・東京都立第一商業高等学校の改編に関する基本計画(案)について
・都立中央図書館整備に係る基本方針(案)について

○関口委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○関口委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

令和八年六月十七日
東京都議会議長 増子 博樹
(公印省略)
文教委員長 関口健太郎殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百三十三号議案 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)(八)新築工事請負契約
 第百三十九号議案 東京文化会館(八)改修工事請負契約
 第百四十号議案 東京文化会館(八)改修舞台機構工事請負契約
 第百四十一号議案 東京文化会館(八)改修電気設備工事請負契約
 第百四十二号議案 東京文化会館(八)改修給水衛生設備工事請負契約
 第百四十三号議案 東京文化会館(八)改修舞台音響設備工事請負契約
 第百四十六号議案 都立東高等学校(八)空調設備改修工事請負契約
2 提出期限 令和八年六月十九日(金)

○関口委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化局及び教育庁関係の契約議案の調査、付託議案の審査並びに報告事項に対する質疑を行います。
 これより生活文化局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百三十九号議案から第百四十三号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○加倉井総務部長 去る六月三日の当委員会におきまして要求のありました資料についてご説明申し上げます。
 令和八年文教委員会要求資料をご覧ください。
 目次に記載のとおり、今回要求のありました資料は三件でございます。
 一ページをご覧ください。1、東京文化会館の改修内容とその工程表でございます。
 建築改修工事のほか、各改修工事の内容とそれぞれの工程表を記載しております。
 二ページをご覧ください。2、東京文化会館改修中にバレエ・オペラの公演に利用できる代替施設でございます。
 代替施設の施設名称と席数を記載しております。
 三ページをご覧ください。3、東京文化会館の大ホールで直近一年間に行われたバレエ・オペラの公演でございます。
 東京文化会館において、令和七年四月一日から令和八年三月三十一日までに行われたバレエ、オペラの公演について、公演名、主催者及び公演回数を四ページまで記載しております。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○関口委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○おけや委員 立憲ミネ無のおけやまさとです。よろしくお願いします。
 それでは、東京文化会館に関する一連の改修工事契約に関連して質問いたします。
 先月から東京文化会館が約三年間の長期の休館に入りました。築半世紀を超えたこの歴史ある殿堂をこれからも長く愛される場所として未来へ引き継ぐため、今回の大規模な改修工事を行うことは大切であり、我が会派としても大いに賛成するところであります。
 しかし、神奈川県民ホールの休館に加え、来年にはBunkamuraオーチャードホールも休館が予定されていることから、首都圏で複数の大規模ホールが同時期に利用できなくなる状況が生じます。
 これに対し、ふだんこれらの施設を使っていた利用団体は、次の公演場所を見つけるのが難しくなるなど、不安の声が上がっています。
 首都圏全体で劇場が足りなくなることは、いわゆる二〇一六年問題の際にも危惧されておりましたが、結果として、同時期に重なることとなりました。
 そこでお尋ねします。今後、東京文化会館に限らず、都立の文化施設の大規模な改修を行う際、利用団体にしわ寄せが行かないよう、近隣の施設や民間の動きとどのようにスケジュールを調整し、対策を立てていくのか、見解を伺います。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 都は、都内におけるホール、劇場などの現状について、改修工事の予定、客席数などを定期的な調査により把握しておりまして、併せて公表することで、他施設とも共有しております。
 東京文化会館においては、休館予定を発表する前から利用団体にお知らせし、ご意見を伺うとともに、国に対して新国立劇場の活用について要望書を繰り返し提出するなど、芸術団体の公演機会の確保に向けた調整を行いました。
 今後の大規模改修工事におきましても、周辺施設の状況を踏まえ、関係機関との連携を図りながら、利用団体とも丁寧に調整してまいります。

○おけや委員 次に、休館期間中における利用団体のサポートについて伺います。
 東京文化会館が三年間使えない間、利用団体は代わりの公演場所を探すだけではなく、都外のホールへ行くための遠征費など、金銭面でも活動の面でも非常に大きな負担を強いられることになります。
 ただでさえ最近の物価高や円安で海外からアーティストを呼ぶ費用や舞台をつくるコストが上がっており、日本の芸術文化が危機に置かれております。
 この休館期間を乗り越え、東京の文化の担い手たちを守る必要があると考え、お尋ねいたします。
 東京文化会館の休館中、公演場所の確保に苦しむ利用団体に対して、会場の確保や遠征に伴う負担の軽減など、都としてどのような具体的な支援策を行っているのか、伺います。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 都では、東京ライブ・ステージ応援助成として、実績ある団体により企画される都内での舞台芸術活動に対して、会場費など経費の一部を助成しておりまして、今年度から、動員人数の多い公演活動に対する助成金額を増額させております。
 また、全国各地の劇場を活用した公演活動の助成の拡充について、文化庁へ直接出向いて国への要望を行っております。

○おけや委員 最後に、東京文化会館の価値の保存について伺います。
 東京文化会館は、世界中の音楽家から絶賛され、その音響は奇跡ともいわれています。館内には、自身も大のクラシック好きであった建築家、前川國男氏の音楽と建築への情熱とこだわりが随所にちりばめられております。
 昨年、ろう者と聴者が遭遇する舞台作品「黙るな 動け 呼吸しろ」が東京文化会館で公演された際には、桐山理事と共に観覧させていただき、作品の内容はもちろん、その施設のすばらしさに深い感銘を受けました。
 今回の工事で舞台や音響設備が更新されるとのことですが、デジタル化や最新技術ばかりに注目し過ぎて、これまで多くの人々に親しまれてきた絶妙な音響や、前川建築ならではの独自のデザイン、文化会館らしい雰囲気が失われてしまっては本末転倒です。
 そこで、今回の大規模改修において、世界最高水準の音響効果や歴史ある建築物といった東京文化会館のハード面のよさを守り、次の時代へどう引き継いでいくのか、都の見解を伺います。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 今回の大規模改修では、施設全体の経年劣化により全面的な設備機器更新等を行いますが、東京文化会館は、森をイメージした柱や落ち葉をモチーフにした床タイルなど、建物内部が周囲の自然と一体化した前川國男氏の代表的な作品でございます。
 改修に当たっては、建築意匠の保存やホールの優れた音響特性の維持に配慮しながら工事を実施してまいります。
 これからも施設利用者からも評価されている文化会館の魅力を維持しつつ、より安全で快適な環境で舞台芸術を楽しんでいただけるよう努めてまいります。

○おけや委員 ご答弁ありがとうございました。東京文化会館のもう一つの大きな魅力である音楽資料室ですが、休館中も江東区の青海に移転し、公開を続けるということで、大変評価しております。
 ぜひ大切なアーカイブを未来へ引き継いでいただき、再び東京文化会館に戻る際には、よりいいものになることを期待しています。
 改めて、この劇場の歴史に誇りを持ち、本質的な価値をしっかりと守り抜いていただくことを強く求めて、私の質問を終わります。

○細田委員 私からも東京文化会館の大規模改修について質問します。
 東京文化会館は、都民に質の高い芸術文化を提供する都の中核的施設であります。東京都の開都五百年祭事業の一環として、偶然にも、私の生まれた同じ年の昭和三十六年、一九六一年の春に開館後、長年にわたり、我が国の音楽文化の発展に重要な役割を果たしてまいりました。
 奇跡の音響と称されている音楽ホールだけではなく、世界遺産である国立西洋美術館を設計したル・コルビュジエの弟子に当たる前川國男氏が設計をし、師弟の建築物が共存して競演をすることで、上野における魅力的な空間が形成をされています。
 一方で、開館から相当の年数が経過していることから、現在は施設の老朽化対策に加えて、現代的なニーズやウオンツに応じた機能の向上も求められているのが現状です。
 そこでまず、都は、東京文化会館をいかに、どのように評価しているのでしょうか。見解を求めます。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 東京文化会館は、オペラやバレエ、クラシック音楽公演を中心に、国内外の著名な芸術団体による公演が行われるとともに、前川國男氏設計による代表的なモダニズム建築の一つであり、音楽の殿堂として、多くの人々に親しまれている芸術文化の創造発信拠点であると認識しております。

○細田委員 音楽のホールとして、殿堂の建物として、高く評価をされているとのことであります。
 私も、一時閉館になる直前の五月の初めに、東京文化会館を見に行って確認して見てまいりました。開館から六十五年が経過しており、これまで二度にわたって大規模改修が行われてきました。
 そこで、これまでの大規模改修の内容について伺いたいと思います。
 二度それぞれの改修について、具体的にはいかなる工事内容だったのか、質問をいたします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 平成九年度の工事では、約十四か月間休館し、大ホール音響反射板を奈落に収納できるようにしたほか、舞台設備や楽屋など、主に利用団体や来館者向けの改修を行いました。
 また、平成二十五年度の工事では、約半年間休館し、前回の工事でできなかった事務室等の改修に加え、東日本大震災を踏まえ、ホールの天井の耐震補強など、安全性の向上を図ったところでございます。

○細田委員 ご答弁は、開設後三十六年を経過して実施した二十九年前の第一回の改修、これは一年二か月をかけて音響反射板の収納の対策、また舞台設備、楽屋などの一部の改修であったということでございました。
 また、五十二年後の、今から十三年前の第二回目の改修は、僅か半年の間に一部改修と、今ご答弁にありました三・一一を踏まえた天井の耐震補強が行われたとのことであります。
 基本的にこれまでの改修は、限られた休館期間の中で、通常の老朽化対策などと時々の安全課題に対応するために実施してきたことが分かります。
 そして、次に、六十五年の歳月を経て、今回予定されている大規模改修についてです。今回の大規模改修は、約三年間の休館を伴います。これまでの改修より二倍以上に休館期間が長いと認識しています。
 昨今、工事が不調になる原因の一つとして、人材の確保、固定が長期間になることも挙げられています。
 そこで、今回の大規模改修の必要性について、局の見解を求めます。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 東京文化会館は、開館から六十五年が経過し、施設全体の経年劣化が進んでいることから、建築改修や設備機器更新などを行います。
 特に今回の改修では、二年程度の工期をかけて、竣工後初めてとなる屋上防水を全面改修いたします。
 文化会館が今後も親しまれる存在であるためには、これらの改修を行って長寿命化を図ることが不可欠でございます。

○細田委員 ただいまの答弁の中に、特に竣工後初めてとなる、いわゆる六十五年間で今までは手をつけていなかった屋上防水を全面改修していくというご答弁であります。通常、雨水などの被害を防ぐために屋上防水は当然のことであり、特に全面改修というこの意味、これをより分かるように伺いたいと思います。
 今まで東京文化会館は、防水施工のケアが基本的にできずに大丈夫であったのか、また、他のビルやマンション、建物と東京文化会館のこの屋上防水の全面改修は何が異なるのか、竣工後初めての屋上防水の全面改修について、この必要性、重要度について、改めて具体的で明快な答弁を求めます。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 東京文化会館は、屋根の形状が複雑ですが、屋上防水の方法については、一般的な建物と大きな違いはございません。
 これまでの改修では、休館期間の短縮と防水機能の維持の両面から部分的な改修により対応してまいりましたが、長い年月の経過で防水性能が低下しているため、建築物の根幹ともいえる屋根の防水性能を全面的に回復させることは極めて重要でございます。
 そのため、今回は単なる補修にとどまらず、適正な時間をかけ、防水槽を保護しているコンクリート床を全て撤去した上で、耐久性に優れたアスファルト防水槽を改めて施し、新築時のような防水性能を取り戻し、東京文化会館の長寿命化につなげてまいります。

○細田委員 屋上防水の全面改修をして、徹底的に雨水が室内に入っていくようなことを防いでいく、こういう抜本的な対策をしっかりとやっていただける、今回の大規模改修の必要性が分かりましたけれども、文化施設は高齢者や障害のある方も含めて、誰もが利用しやすい環境を整える、その取組が重要であります。
 また、一方で、東京文化会館は、日本のモダニズム建築を代表する前川國男氏が設計をされた文化的価値が高い建物であり、前川建築のよさを確実にとどめながら、誰もが利用しやすいよう、ユニバーサルデザインの視点を取り入れた環境整備を行っていくべきであります。
 例えば、周囲の雑音を排除してクリアな音声が聞こえるように、難聴者の聞こえを支援するためのヒアリングループなども整備していくように要望したいと思います。
 そこで、今回の大規模改修で、都はいかに環境整備に取り組んでいくのか、見解を求めます。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 今回の大規模改修では、客席の通路に手すりを設置するほか、今お話のありました難聴者の聞こえを支援するヒアリングループの導入や、授乳室の新設、施設内の全トイレの洋式化などを行います。
 改修に当たりましては、現在の建築意匠に調和する部屋の配置や仕上げ材の選定など、前川建築の魅力を維持しながら実施してまいります。

○細田委員 今回の大規模改修において、様々な制約がある中でも工夫をされて環境整備に取り組んでいく、この状況が答弁されたと思います。
 続いて、工事全体に関する対応について質問します。
 昨今、資材価格の高騰や人手不足など社会情勢の変化によって、公共工事全般における工期の遅延のリスクが指摘をされております。東京文化会館の改修工事においては、万一、工期に遅れが生じた場合には、文化事業への影響を最小限にとどめていく必要がございます。
 そこで、もし工期などの遅延が生じた場合は、いかに対応していくつもりなのか、質問をいたします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 工事の詳細な工程は、本契約後に受注者と精査する中で確定するものでございます。当局としては、今後の工事の動向を注視し、適切に対応してまいります。

○細田委員 財務の方の話になってくると思うので、ただ、原局である生活文化局が適切に対応すると。それをしっかりと見て、そして注視して、確実に実施していっていただけるということを確認させていただきました。
 工事期間中の進捗ですが、この工期の遅れなどが発生するリスクも踏まえて、進捗を引き続ききちんと把握するような取組を進めていっていただきたいと思います。
 東京文化会館は、上野公園という多くの人々が集まるエリアに位置しており、また、ちょうどJRの上野駅を出たところのすぐ左側といえばいいんでしょうかね、南側といえばいいんでしょうか、ところにあります。
 安全対策も十分留意の上、三年間の工事を進めていただくこと、このこともきちんと生活文化局も注視していただいて、取り組んでいっていただくことを重ねて要望しておきます。
 最後に、高い評価を受けている東京文化会館だからこそ、休館を惜しむ声も多くて、休館期間中の公演場所に困っている利用団体もあるのではないかと思います。本日、出していただきました資料でも、利用団体、そうそうたる我が国を代表する、世界の舞台で活躍している団体が使っている殿堂であります。
 公演を主催する利用団体の声を踏まえて、代替施設を探している団体について、いかに対応しているのか、都の答弁を求めます。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 都は、都におけるホール、劇場などの現状を把握するため、施設の客席数、利用実績のあるジャンルなどを調査し、公表しております。
 また、国に対しても、新国立劇場の活用や全国各地の劇場を活用した公演活動の助成の拡充について、必要な対応を繰り返し要望しております。
 今後とも周辺施設の状況も踏まえながら、関係機関との連携を図ってまいります。

○細田委員 東京文化会館は、単なる文化施設にとどまらず、都民の文化的生活の質を高める基盤であり、また、国内外における東京の文化発信の拠点でもあります。そのため、今回の改修に当たっては、老朽化への対応に加えて現代の多様なニーズに応える機能の充実が求められます。
 東京文化会館が将来にわたり都民に愛され続ける文化拠点として、その役割を十分に発揮できますよう、今回の大規模改修が万全に進められることを要望しまして、私の質問を終わります。

○清水委員 最初に、資料のご提供ありがとうございました。東京文化会館の改修工事の契約案件について質問いたします。
 老朽化による改修工事のため、東京文化会館は三年間の休館に入りました。首都圏では、先ほどもあったように、神奈川県民ホールが昨年春から改修のため休館中、Bunkamuraオーチャードホールも来年一月に休館するなど改修が重なって、オペラ、バレエの主立った大劇場が使えなくなっています。
 今年五月十七日付の東京新聞では、首都圏劇場危機、再びこうした事態が起きないよう調整機能が必要だ、こういうふうに報じています。
 日本共産党都議団は、東京文化会館について議会で繰り返し取り上げてきました。改修が明らかになった二〇二四年の文教委員会では、東京文化会館の大ホールがバレエやオペラ、クラシックコンサートなどを上演する上でかけがえのない特別なホールであること、劇場の不足は公演活動の衰退につながること、改修時期の調整や短縮などを求めています。
 また、そもそも東京都の文化施設は、多いように見えますけれども人口当たりでは決して多くはなく、また、多摩地域には都立の文化施設がないため、整備を検討することも求めてきました。
 実は、劇場不足の問題は、東京二〇二〇大会、東京五輪に向けて様々な施設が改修になる中で、品川のゆうぽうとホールの閉館が二〇一五年に起きた、そのときに二〇一六年問題として関係者から提起があって、東京都が関係団体と協議をしています。
 そして、そういうことを踏まえて東京都は、東京芸術文化評議会、この下に、ホール・劇場等問題調査部会、こういうものを設置して調査を行い、検討を重ねて、ホール・劇場等施設のあり方、こういう報告書をまとめています。にもかかわらず、今回同様の事態がなぜ起きているのでしょうか。
 劇場不足を踏まえて策定されたホール・劇場等施設のあり方、この文書の中で、劇場のリニューアル計画では、事前の調査から改修まで具体的にどのような作業が進められるのか、答弁を求めます。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 都が平成二十九年三月に策定したホール・劇場等施設のあり方に参考資料として記載したホール、劇場等のリニューアル計画推進フローでは、事前調査から始まり、劣化診断と現状調査等を経て、改修工事の実施としております。

○清水委員 このホール、劇場等のリニューアル計画推進フローによりますと、まずは関係者に事前調査を行って、他館の改修状況や、それから利用団体への影響、こういうものを把握した上で計画を具体的にしていく、そういう仕組みになっているんですね、手続になっている。
 そこで伺いますが、東京文化会館の改修に当たっての事前調査では、このフローに書かれているような市民を含む施設利用者、ヘビーユーザー、管理運営者などから意見聴取をすることになっているんですけれども、今回の改修に当たって、意見を聴取した方々からはどのような意見が出されているのか、お伺いします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 施設利用者等からの声は、通常の館運営の中で伺っておりまして、館内サインが見にくい、トイレが少ない、前川設計という建築的な価値を守ってほしいなど、多様な声を伺っております。

○清水委員 今、通常の館運営の中で意見を伺っているというふうな答弁がありました。このフローによりますと、関係者、特に市民を含む施設利用者、それから毎回毎回利用されているヘビーユーザーの方、管理運営者、こういう人たちから意見を聴取するというふうになっているんですね。先ほどおっしゃったような通常の館運営の中で聞こえてきている声を把握する、それとは全く別のものだというふうに思うんです。
 こういう通常の館運営の中で届いた声を聞くっていうのではなくて、改めてお伺いしますけれども、市民を含む施設利用者、それからヘビーユーザー、管理運営者などから意見を聴取するための場を設けられたことはありますか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 このフロー図は、ホール、劇場等の改修事業について調査、計画、設計、施工から再開に至るまでの一連の流れを整理した標準的なフローを参考資料としてお示ししているものでございます。
 今回の文化会館については、改修が館の在り方を大きく変えるものではないことから、フロー図に記された内容どおりに進めるものでもないというふうに認識しております。

○清水委員 通常の手続を定めたもので、これをしなかったからといって問題はないんだ、そういうふうな答弁だったんですけれども、今から十年前に改修や閉館が重なって、劇場不足の問題が起きた、いわゆる二〇一六年問題、これが大きな問題になったときに、都は、調査や協議を重ねてほかの館、それから関係者との調整をしておくようにホール、劇場等のリニューアル計画推進フロー、これを作成しているわけですね。
 最初に事前調査として、まず関係者の意見を聴取する。そういうことによって、誰がどういうふうに計画をしているのか、劇場不足が起きるような心配はないのか、こういうことを事前に分かるようにしておこうということで、わざわざこういうふうに設けられているんだというふうに思うんですね。
 改めて伺いますが、同じことがやっぱり繰り返されたわけですよね。
 そこの一番の原因は、事前にそういう人たちとの意見を交換して、どういうところに困るのか、そのための対策はどうしたらいいのか、ここがよく把握できていなかった、意見を伺うことがなかった、そこからスタートしている、そういうことではないかというふうに思うんですが、改めて、なぜそこを省いてしまったのか、お伺いします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 恐れ入ります、繰り返しになりますが、このフロー図は、ホール、劇場等の改修事業について調査、計画、設計、施工から再開に至るまでの一連の流れを整理した標準的なフローを参考資料としてお示ししたものでございます。

○清水委員 今回の劇場不足、十年前にも同じようなことが起きたのに、もう一度繰り返された。それは、やっぱり十年前の教訓が生かされなくて改修計画がスタートしている、そのことにまず一番の原因があるのではないかというふうに思っています。このことは厳しく指摘をして、次の質問に移ります。
 改修の具体的な内容についてお伺いします。
 大ホールや小ホールの内装、音響のように、東京文化会館の特徴、文化的価値を持つ部分について、どのような考え方で改修は行われますか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 改修に当たりましては、建物の意匠の保存やホールの音響特性の維持に配慮しながら工事を行ってまいります。

○清水委員 それから、この東京文化会館は、海外のバレエやオペラ、こういう招聘もたくさんされているんです。
 そういう海外からのバレエやオペラを招聘する場合などには、やっぱり大変な費用がかかるので、採算を取るためには二千席の確保が必要だ、こういう声がありますが、座席数についてはどうなりますか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 オペラの海外招聘公演のチケット代は、休館前に開催された例を引きますと、おおむね一人三万円から八万円程度で設定されておりまして、利用団体からは、採算を取るためには二千席以上必要というふうにいわれております。
 文化会館は、二千席以上設置することとしております。

○清水委員 もう一つ、前回の改修のときに日本共産党都議団は、エレベーターの設置を求めています。これ、利用される方々からずっと、たくさんの方から寄せられている要望でもあります。
 特に今、高齢化が進む中で、多数の方が利用する大劇場にエレベーターがない、これはちょっとまずいのではないか。エレベーターというのは必須だというふうに思うんです。
 東京文化会館は五階まで客席があるにもかかわらず、エレベーターがありません。エレベーターの設置を求める要望は繰り返し寄せられています。
 東京文化会館は、バリアフリー法では、エレベーターの設置について、まずどのような義務等が課されていますか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 東京文化会館は、バリアフリー法で規定される特別特定建築物であるため、増築や改築等を行う場合には、階段または段を設けてはならないなどの建築物移動等円滑化基準に適合させなければなりませんが、今回の改修においては増築や改築等を行わないため、同基準への適合は努力義務となっております。

○清水委員 増改築を行う場合には、建築物移動等円滑化基準に適合させなければいけない。しかし、この建物というのは、建設当初、つくったときにはまだそういうものがなかったので、後からできた法律ですから、基準ですから、増改築をするときには、それに合わせなさいねと、いわゆる既存不適格というふうなものになっているわけですね。
 ただ、じゃあやらなくていいのかっていうと、そういうわけではないというふうに思うんですね。
 やっぱり今の常識、社会の状況からすると、こういう規模の施設にはエレベーターを設置する、これは必要だというふうに思うんですけれども、東京都としては、東京文化会館にはエレベーターを設置する必要性はある、こういう認識はお持ちですか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 劇場を含めた施設のユニバーサルデザインに基づきまして、都では、福祉のまちづくり条例の基準に沿った必要な施設整備を進めております。

○清水委員 福祉のまちづくり条例等の基準に基づいて、そういうものを整備、進めているんだというふうなお話でした。
 この福祉のまちづくり条例の基準、これを見ますと、福祉のまちづくり条例第十七条、都市施設、劇場もこれに含まれます。都市施設、劇場を含む、こういう都市施設で改修をしようとする者は、整備基準のうち特に守るべき基準として規則で定めるものを遵守するための措置を講じなければならない、こういうふうにしているんですね。
 つまり、増改築でなくても、改修でも、あるべき基準に合わせる、そういう対策を講じなければいけないというふうに書いています。
 さらに、この条例の第十六条、都は、自ら設置する都市施設を整備基準に適合するよう率先して整備に努めるものとする、こういうふうに書いてあるんですね。つまり、東京都は、ほかの企業、ほかの建築主よりも率先してそういうものをやらなければいけない、こういうふうに定めているんです。
 増改築でないから、努力義務だから、できなくてもよいというものではなくて、やっぱり改修の場合でも整備基準に合わせる、こういう措置を講じること。
 しかも、東京都はそういうことを率先して行うべきっていうことが都の福祉のまちづくり条例の趣旨だというふうに思うんですけれども、東京都はそういう認識はお持ちですか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 劇場を含めた施設全体について、都では、福祉のまちづくり条例の基準に基づきまして、必要な施設整備を進めております。

○清水委員 それでは伺いますが、今回の改修に当たって、エレベーターの設置に関してどのような検討がなされて、どういう対応が取られるのか、お伺いします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 エレベーターを仮に設置するとしても、構造上、階段を使わないとエレベーターに乗れない上に、複数階の女性用トイレの一部を潰すことになるため、お客様サービス全体を考えると、設置は現実的でないと判断しております。

○清水委員 東京文化会館にエレベーターを設置するというのは、かなり難しい課題だというふうなことは理解をしました。
 エレベーターの設置は、施設の設置者である東京都として、やっぱりやらなければいけない、そういう課題だということは明らかだというふうに思います。今こういう難しい状況、課題を抱えているわけだけれども、じゃあ、だからしようがないということではなくて、引き続き調査研究は行って、エレベーター設置、これ、ぜひ実現していただくように求めます。
 次の質問に移りますが、都内をはじめ首都圏のホール、劇場の閉鎖、それから、東京五輪に向けた大型施設の改修などが重なって、実演芸術団体の公演の場の確保が問題になりました。いわゆる二〇一六年問題です。
 都は、東京芸術文化評議会の下に、先ほども触れましたホール・劇場等問題調査部会を設置して調査検討を重ねて、ホール・劇場等施設のあり方、これをまとめて、劇場不足などの事態が再び起こらないように対策を立てています。
 このホール・劇場等施設のあり方では、バレエ、オペラ等の劇場について、どのような考え方が示されているのか、都は、その考え方についてどのような認識を持っているか、お伺いします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 ホール・劇場等施設のあり方では、当時、バレエ、オペラ、ポップス音楽の公演に適した施設の閉鎖に伴いまして、代替となり得るホール、劇場等の確保に課題があるとの利用団体からの意見が紹介されております。
 また、公演のために必要なホール、劇場等の規模や施設整備は、ジャンルによって異なり、その要件に関する情報については、関係者の間で十分に共有されていないと指摘されております。
 こうした指摘を受けまして、各ジャンルの公演に適した施設の要件をはじめ、情報の共有が必要であると考え、調査の実施や公表に努めてまいりました。

○清水委員 各ジャンルの公演に適した施設の情報の共有、調査の実施、公表に努めてきたという答弁でした。
 今日提出いただいた資料にも、東京文化会館改修中にバレエ、オペラの公演に利用できる代替施設、十三の施設が載っています。これはバレエやオペラ、いずれかの公演実績がある施設だということですけれども、例えば、日本武道館や東京ドームやアリーナ立飛も入っているんですね。
 公益財団法人の日本舞台芸術振興会、NBSの専務理事の高橋典夫氏は、ブログでこういうふうに述べておられます。文化会館が休館するんですねと話しかけられた、三年間オペラの引っ越し公演はできなくなると答えると、サントリーホールではできないんですかと問い返されることがあって困惑した、野球場でサッカーの試合はできないのと同じだ。こういうふうに述べているんですね。
 だから、同じような規模のものがあれば代替できる、こういう認識はやっぱりちょっと甘いのではないかといわざるを得ません。
 今回の改修に当たって、ホール・劇場等施設のあり方に示されています施設整備などに関する情報共有や調整、具体的にどのように進められてきたのか、お伺いします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 東京文化会館におきましては、休館予定を発表する前から利用団体にお知らせをし、ご意見を伺うとともに、国に対しても新国立劇場の活用を要望するなど、芸術団体の公演機会の確保に向けた調整を行ってまいりました。

○清水委員 今日提出していただいたこの資料にも、僅か一年間ですけれども、東京文化会館で開かれたバレエ、オペラの公演、二ページにわたっているんですよね。それを新国立劇場などに協力いただいて、活用させていただくように要望しているということなんですけれども、例えば、新国立劇場の活用ができるようになった団体というのは幾つありますか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 聞き取りの情報ですと、三つから四つ程度の団体だと聞いております。

○清水委員 新国立劇場やNHKホールのように、東京文化会館と同等の設備を備えている劇場というのは、それぞれやっぱり主催公演を持っていて、空きそのものが少ない。それから、バレエやオペラ、そういうものは練習の期間も必要になりますから、そういうものまで入れて使わせてもらおうと思うと、なかなか誰もがそこに入れるというわけではなく、新国立劇場の場合でも三団体から四団体ぐらいというふうなお話でした。
 先ほどのNBS専務理事の高橋典夫氏はこういっているんですね。東京文化会館の三年間の改修期間中、活動の拠点がないまま、いかにNBS、東京バレエ団を存続させるかは、我々にとって大きな試練であり、まさに存続危機事態といえるとブログで述べているんです。
 同じく東京バレエ団の斎藤友佳理団長は、こうなると分かっていて何年も前から運動したのに、声が届かず今日がある、三年間で日本の劇場文化が大きく変わる気がしますと東京新聞のインタビューにお答えになっています。
 芸術団体の公演の機会の確保に向けた調整を行ったということでしたけれども、それはやはり十分果たせている、そういう状況ではないと思うのですが、いかがですか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 繰り返しになりますけれども、東京文化会館におきましては、休館予定を発表する前から利用団体にはお知らせをし、ご意見を伺うとともに、国に対しても新国立劇場の活用を要望するなど、芸術団体の公演機会の確保に向けた調整を行ったところでございます。

○清水委員 東京都としては、やることはやったということだというふうに思いますけれども、やっぱり東京文化会館を利用されている利用者の方々にとっては、まだ存続危機事態だとか、それから、このままいったら三年間で日本の劇場文化が大きく変わる、こういう懸念が示される。決して十分にそういう調整ができた、代替が確保できた、そういう状況ではないということは明らかだというふうに思います。
 都として、ほかの劇場などに代替施設としての協力をさらに求めていくこと、また、代替施設が見つからない場合には、仮設の劇場を整備することも含めて活動の場の保障をすることを求めますが、いかがですか。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 新国立劇場の活用や全国各地の劇場を活用した公演活動の助成の拡充について、これまで要望書を提出してきたほか、文化庁へ直接出向いて国へ要望も行っております。

○清水委員 引き続き東京都として、ほかの劇場などに代替施設としての協力を求めること。また、東京五輪のときには展示場が足りないということで、仮設のものをつくったり、そういう対応もしたんですね。だったら、東京文化会館についても、代替施設が見つからない、不足している、そういう場合には仮設の劇場を整備することも含めて、活動の場の保障をすることを改めて求めます。
 最後に、東京文化会館を拠点としている東京都交響楽団についてお伺いします。
 改修中、東京都交響楽団の活動拠点はどうなるのか、東京文化会館が使用できないことに対して、都としてどのような支援をするのか、お伺いします。

○杉山文化施設・連携推進担当部長 東京文化会館を拠点としていた東京都交響楽団は、改修工事に伴い仮事務所に移転しておりまして、文化会館での公演は、主に東京芸術劇場に場所を移して実施しております。
 都は、移転に伴う事務所などの賃借料の一部を負担しております。

○清水委員 今、仮事務所に移転して、公演は主に東京芸術劇場に場所を移して実施されていると。東京都としては、移転に伴う事務所などの賃借料の一部を負担している、そういうご説明でした。
 東京都交響楽団に対する都の補助というのは、ここ三十年間ずっと、大体約十億円のまま推移をしています。この間、物価高騰があったり人件費の高騰があったり、また、観客数がなかなか伸び悩んでいる、そういう中で、やっぱりこの補助金というものも、物価高騰や人件費などを踏まえたものに引き上げていくことを改めて求めます。
 最後に、NBSの専務理事の高橋氏の言葉を紹介したいと思います。
 ヨーロッパの主要都市では、オペラハウスや劇場は都市の象徴であり、文化政策の中心に位置づけられている、劇場は単なる娯楽施設ではない、創造の場として都市の文化水準を示し、人を呼び込み、観光を支え、教育機能を担い、国際都市としてのブランド形成にも直結する存在だ、だからこそ、劇場という文化インフラが改修工事を行う際には、国や自治体主導で代替劇場の確保や工期の調整、周辺施設との連携などが綿密に計画されなければならないのだ、若い世代が劇場に足を運ぶ機会が減れば、その文化は次第に継承されなくなってしまう、劇場が減れば公演数も減る、公演数が減れば若い世代が本物の舞台芸術に触れる機会も減る、そして、観客が減れば需要がないとみなされ、さらに劇場整備が後回しにされる、今起きていることは単なる施設不足ではなく、文化の循環そのものが痩せ細っていく危機だ。こう述べておられるんですけど、本当にそのとおりだというふうに思います。
 日本共産党都議団も、東京文化会館の改修の問題については都議会で繰り返し取り上げてきました。東京文化会館の改修に伴う劇場不足の問題は、東京の文化政策の問題である、こうしっかり位置づけて、国とも協力し、全力を尽くすよう求めて、契約案件の賛成意見といたします。

○関口委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○関口委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百二十三号議案、令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、生活文化局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○ほっち委員 よろしくお願いいたします。私からは、公衆浴場向け燃料費高騰緊急対策事業についてお伺いをしたいというふうに思っています。
 公衆浴場向け燃料費高騰緊急対策事業の補正予算ですが、公衆浴場は、公衆衛生を支えるだけではなく、地域のつながりを支える大切な存在であるというふうに思っています。
 しかし、最近の物価高騰により、私の地元である足立区でも、多くの浴場の事業者から、先日も総会がありまして、お伺いしましたけれども、やはり中東情勢の影響で先行きを不安視する声が上がっております。
 また、消耗品や工事費の値上がりに加えてLNG価格が上昇し、既に高い水準にあるガス料金がさらに上がるのではないかという懸念も強まっております。
 都はこれまでも、厳しい状況にある浴場事業者を支援するため、燃料費補助を行ってまいりましたが、浴場主からは、この補助のおかげで助かっているという声も多く寄せられております。
 都が今回も継続をして実施をする判断をしたことは評価をしたいというふうに思っておりますが、そこで改めて、都がこの補助事業を実施する背景と予算額の算出根拠についてお伺いをいたします。

○志村消費生活部長 燃料費は、公衆浴場の営業費用において大きな割合を占めておりますが、公衆浴場入浴料金統制額の指定により、経費の上昇分を即座に料金に転嫁できない状況にあるため、燃料費の負担増加に対して支援金を支給するものでございます。
 燃料費の単価は、高止まりの傾向が継続しているなど、先行きが不透明な状況にあるため、昨年度と同じ月額四万八千円を補助上限額として予算額を計上しております。

○ほっち委員 今の説明のとおり、公衆浴場は自らの判断では値上げができないため、補助金を継続しているという答弁であります。
 また、一方で、今年の統制額が値上げとなった場合には、その増収分を差し引くことを検討しているとの説明を受けております。
 統制額が値上げとなった場合、補助上限額について、いつ、どのように調整するのか、また、調整の時期と考え方についてお伺いをいたします。

○志村消費生活部長 統制額は、有識者、利用者、業界団体等で構成される公衆浴場対策協議会での意見を参考に都が決定しております。
 統制額を引き上げることとなった場合には、これまでの例に倣って、補助上限額から引上げによる増収額のうちの燃料費相当分を差し引く予定でございます。
 補助上限額は、本年七月に予定している統制額決定後、速やかに浴場事業者に周知してまいります。

○ほっち委員 民間事業者である以上、利用者からの収入で営業していくというのが基本であるため、料金収入が増える分を補助額から差し引くという考え方も理解をすることはできます。
 しかし、浴場主は、燃料費だけではなく幅広い経費の上昇に直面をし、先行きに強い不安感を抱いているため、できるだけ減額をせずに支給してほしいというふうに考えていると思います。
 補正予算を一旦計上した後に統制額の値上げ分を差し引いて支給した過去の事例と、その際の一月当たりの差引額についてお伺いをいたします。

○志村消費生活部長 令和五年六月に同様の補正予算を計上した際には、同年四月から九月までの六か月間、一月当たり三万円の補助上限額としておりました。
 その後、同年七月に統制額が引き上げられたため、七月から九月までの三か月分については、統制額引上げによる増収額のうちの燃料費相当分として、一月当たり六千円を差し引き、二万四千円を補助上限額として支給いたしました。

○ほっち委員 今お答えいただきましたけれども、過去の実例があるため、今回もその例に倣って実施するとのことですが、そのためには、統制額が利益を得られる水準に設定される必要があります。そうでないにもかかわらず補助金を減額するということでは、浴場主からは、なかなか理解が得られないのではないかというふうに考えます。
 そこで、近年二年間において、統制額に基づく浴場収入と浴場事業者が支出する費用との間に、どの程度の乖離が生じていたのか、お伺いをいたします。

○志村消費生活部長 統制額の検討に当たりましては、標準的な浴場の会計調査から算出した浴場側が負担する原価と、その時点の統制額に基づく収入額との差として、いわゆる乖離額を算出しております。
 令和六年においては、同年八月に統制額を引き上げたことによる増収により、実績額はほぼ乖離額が発生しない水準となっておりました。
 令和七年の実績額における乖離額につきましては、本年七月の協議会に向けて現在調査中でございます。

○ほっち委員 質問は以上ですけれども、最後に申し上げたいというふうに思っています。
 令和六年は赤字が発生しない水準とのことでありましたが、令和七年については統制額を据置きとしたため、大きな乖離額が発生していないか危惧するところであります。
 現在、浴場事業者が直面している苦しい状況を踏まえ、浴場経営が十分に成り立つような水準に統制額を設定するよう、都には、これまで以上に丁寧に検討するよう求めておきたいと思います。
 また、昨今の情勢を見ると、燃料費をはじめ諸物価がどこまで上昇するのか、全く予断を許さない状況です。今後、想定以上に燃料費等が高騰するなどの事態が生じた場合には、その状況を踏まえてしっかりと対応をしていっていただきたいと思っています。
 現在もアメリカとイランの停戦合意のニュース等々もありますが、実際、停戦をしたからといって、すぐに以前と状況が一緒になるのかといえば、やはりこの後、数か月間、大変厳しい情勢になるというふうに大変懸念をしております。そこにしっかりと柔軟かつスピーディーに対応をしていただきたいということを強く要望しておきます。
 公衆浴場の経営は非常に厳しい状況となっており、このままの状況が続けば、店を畳むしかないとの切実な声も聞こえてまいります。ぜひ東京都は、各区市町村ともいろいろと連携を取りながら、東京都がやるべきことと区の方がやるべき仕事、しっかりといろいろ両立していきながら公衆浴場という概念を理解していただいて、しっかりとこうした深刻な事態についても正面から受け止めて、公衆浴場の日常運営についても問題意識を持って、地元の区市とも連携を密にしていただきたいというふうに思っております。
 地域の大切なインフラである公衆浴場の経営を今後もしっかりと支えていただくことを強く要望して、質問を終わります。ありがとうございました。

○谷委員 よろしくお願いします。私からも公衆浴場向け燃料費高騰緊急対策事業について伺います。
 これまで都議会公明党は、長引く物価高騰の影響を受ける中小事業者等への支援を繰り返し要望し、都は、こうした要望を踏まえ、様々な支援策を継続して実施してきたところでございます。
 一方で、公衆浴場は、今お話もありましたとおり、物価統制令に基づく入浴料金の統制を受けているため、燃料費の高騰分を十分に価格へ転嫁することが難しく、厳しい経営環境に置かれています。
 私も地元の公衆浴場の経営者の方々から直接お話を伺いまして、中東情勢の影響を受けて、今後の燃料価格の動向が見通せず不安であるとの声をいただいております。
 こうした中、都は、今回の補正予算において、公衆浴場向け燃料費高騰緊急対策事業として総額一億七千万円を計上し、一浴場当たり四十三万二千円の支援金を支給するとしています。
 質問が重なって恐縮でございますが、地元からもいただいておりますので、改めて本事業を実施する背景と、この概要について伺います。

○志村消費生活部長 燃料費は、公衆浴場の営業費用において大きな割合を占めておりますが、公衆浴場入浴料金統制額の指定により、経費の上昇分を即座に料金に転嫁できない状況にあるため、燃料費の負担増加に対して支援金を支給するものでございます。

○谷委員 また、都内には現在、何浴場の公衆浴場があり、また、そのうち何浴場を本事業の対象として見込んでいるのか、あわせて、一浴場当たりの支援額の積算根拠についてを伺います。

○志村消費生活部長 都内の公衆浴場数は、昨年十二月末時点で四百十七浴場でございます。この中には、現在休業中の浴場も含まれていることなどから、三百九十浴場を対象として見込んでおります。
 一浴場当たりの支援額の算出に当たりましては、燃料費の単価は、高止まりの傾向が継続しているなど、先行きが不透明な状況にあるため、昨年度と同じ月額四万八千円で、九か月分の四十三万二千円を上限額としております。

○谷委員 先行きが不透明な状況ということで、本当にそのとおりで、公衆浴場の経営を取り巻く環境は、もう本当に依然として厳しく、燃料費に加え、人件費や設備維持費の上昇も大きな負担となっております。
 今回の支援は、令和八年七月から令和九年三月までの九か月間を対象とした緊急措置でございますが、公衆浴場は地域コミュニティを支える重要な社会基盤でもあります。都として、燃料価格の動向や公衆浴場の経営状況を継続的に把握すべきだと考えております。
 また、今後必要が生じた場合には、追加的な支援策についても、ぜひ検討していただきたいということを強く要望いたします。
 以上で質問を終わります。ありがとうございます。

○清水委員 私からも公衆浴場向け燃料費高騰緊急対策事業の延長の問題について質問をさせていただきます。
 この事業は、燃料費の負担増加分に対して支援金を支給するもので、支援金額の算出は、前年と比較した燃料費の上昇率を基に算出した燃料費推定額と実績額の差額等から算出した、一浴場一か月当たりの燃料費増加額を補助上限として設定されてきました。
 前年と比較した燃料費の上昇率を基に算出した燃料費推定額は、今年に入ってからどのように推移し、支援金額が算出されたのか、お伺いします。

○志村消費生活部長 燃料費の単価は、高止まりの傾向が継続しているなど、先行きが不透明な状況にあるため、昨年度と同じ月額四万八千円を補助上限額として予算額を計上しております。

○清水委員 燃料費の単価は高止まりをしているということでした。それから、先行きも不透明な状況なので、昨年度と同じ金額、月額四万八千円を補助上限としているということでした。
 さらに今、イラン戦争の影響に伴う物資の不足や値上がりが起きていますが、公衆浴場への影響について、都はどのように認識をしているか、お伺いします。

○志村消費生活部長 最新の経済情勢を踏まえた標準的な浴場の令和八年の収支見込みについては、本年七月に開催予定の公衆浴場対策協議会に向けて現在調査中でございます。

○清水委員 現在調査中ということですけれども、年明けからずっと始まっている問題でもありますので、入浴料統制額の改定待ちにならずに、そのときの議論まで待っているということではなくて、やっぱり急激に上がっていたり、物資が入らなくて大変になっていたり、そういう事態があらゆる分野で起きています。建設業や医療や福祉関係、浴場ではどうなのかということも、ぜひアンテナを高く張っていただきたいというふうに思います。
 次に、今年一月二十日、東京都公衆浴場業生活衛生同業組合から、東京都に対して入浴料金統制額に対する要望書が出されました。
 この要望書の内容についてお伺いします。

○志村消費生活部長 東京都公衆浴場業生活衛生同業組合からは、令和八年入浴料金統制額について三点。
 一点目は、燃料費や消耗品価格等の上昇、人件費負担の増大により、安定した浴場運営等が困難な状況に至っているため、適切な経営環境を確保できる金額。二点目は、建築費や修繕等に係る費用が高騰していることから、適切な設備投資や修繕を行うことができる金額。三点目は、次の世代の経営者や承継者たちが、意欲的に銭湯経営の運営や改善に取り組んでいける金額。こういったものとなるように検討してほしいとの要望が出されております。

○清水委員 こういう要望、入浴料金の統制額を決める際にこういうことをということで、こうした困難に見合う金額にしてほしいということですが、具体的に、やっぱり燃料費や消耗品価格の上昇、人件費の負担の増大によって、安定した浴場運営等が困難な状況になっているということ、建築費や修繕などに関わる費用の高騰によって、適切な設備投資や修繕も困難になっている、なかなか大変な状況が訴えられています。
 物価高騰に加えて、こうしたイラン戦争の影響も及んでいることを踏まえて支援金額の引上げ、これをすべきと考えますが、いかがですか。

○志村消費生活部長 本事業は、燃料費高騰に直面する公衆浴場の負担軽減に向けた緊急対策として、燃料費の負担増加分に対して支援を行うものでございます。

○清水委員 最初の答弁にあったように、この事業の年度内の継続に当たっては、都は、燃料費の単価は高止まりの傾向が継続していること、先行きが不透明な状況にある、こういう認識を示して、昨年どおりの金額を決めたというふうにご説明がありました。
 この公衆浴場向け燃料費高騰緊急対策事業というのは、二〇二二年の十月から始まっています。一番最初は半年間実施をされました。二回目は二三年の四月から、やはり半年間行われました。三回目は二四年の十月から始まっています。二〇二四年の十月以降というのは、期限が来るたびにそれを延長して、ずっと繰り返して延長して、今回の延長で二年以上に及ぼうというふうな状況になっています。
 つまり、こういう燃料の高騰で支援が必要な状況というのがずっと続いている。一時的なものではなくて、二年以上にわたるものだ、こういう状況だというふうに思うんです。これは本当に深刻な状況ではないかというふうに思います。
 先ほど、今回、統制額を改定して、もしそれが引上げになったら燃料分は差し引くんだ、こういうお話がありました。これまでには六千円ぐらい下がっている、そういう事例も示されました。やっぱりこれ、差し引くべきではないんじゃないかというふうに思います。
 公衆浴場組合も燃料費や物価高騰、人件費の高騰による経営環境の悪化に加えて、建築資材などの高騰による施設、設備の維持更新が難しくなっていること、こういう深刻な状況を訴えておられます。
 公衆浴場というのは、都民の公衆衛生とともに、健康増進や住民相互の交流など、福祉の向上に重要な役割を果たしており、日本の伝統文化を継承、発信する、そういう存在でもあります。
 江戸時代から続く日本の特別な文化、公衆浴場を存続させていくためにも、公衆浴場向け燃料費高騰緊急対策事業の期間の延長、支援金額の引上げを求めて、この補正予算案の賛成意見といたします。

○関口委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○関口委員長 次に、報告事項、東京都男女平等参画推進総合計画の改定についてに対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○中山委員 都民ファーストの会の中山詩都です。よろしくお願いいたします。
 現行の総合計画では、女性も男性も自らの希望に応じて輝ける、誰にとっても住みやすい社会の実現に向け、意識改革や環境整備に対応されてきました。
 特に、誰もが安心して働き続けられる社会の仕組みづくり、根強い固定的性別役割分担意識等の変革及び男女間のあらゆる暴力の根絶に向けた多様な主体による取組を中心に都の施策を推進するとともに、都民、事業者と連携をし、男女平等参画社会の実現に向けた自主的な取組を促してきたと伺っております。
 現行の総合計画を踏まえて取り組まれた施策とその効果について伺います。

○志村男女平等参画担当部長 現行計画の下では、都の附属機関等での委員の選任におけるクオータ制を導入し、女性委員の任用実績が令和四年の三八・七%から令和七年の四七・四%と大幅に上昇しました。
 また、民間団体及び学識経験者等で構成される女性も男性も輝くTOKYO会議を新たに第三者機関に位置づけ、計画の達成状況の把握や、意見及び助言を受けることで、計画の着実な推進と実効性を確保してきました。
 さらに、各局と連携した施策の展開により、世論調査においては、東京は女性が活躍できる都市だと思う割合が、令和二年の六六・九%から令和七年には八〇・二%に上昇し、女性活躍の意識の高まりが示されたところでございます。

○中山委員 現行の総合計画を踏まえて取り組まれた施策とその効果について分かりました。
 固定的性別役割分担意識等の変革は、社会において長い時間をかけて構築された価値観を覆すようなアクションが必要であり、幼少期だけでなく成人に対しても、固定的な役割分担意識や無意識の思い込み、アンコンシャスバイアスの解消に向けた取組を継続して行っていく必要があります。
 新しい総合計画(素案)では、四つのビジョンと八つの柱で施策を展開していますが、各施策の結果を数値の改善にとどまらせず、社会全体の意識改革につなげていくためには、計画実行前から、施策の対象者の心理行動変容や、その対象者が社会に波及させる影響力について検討する必要があります。
 総合計画の施策の効果が固定的性別役割分担意識等の変革にどうつながると考えているのか、都の見解を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 固定的性別役割分担意識や性別に関する無意識の思い込みは、自分自身の可能性や進路の選択肢を狭める要因となるなど、男女平等参画を阻むものであり、これらの意識の改革が必要です。
 戦略的な情報発信や研修の実施等によりまして、固定観念にとらわれない個人の選択肢の幅を広げ、誰もが自らの生き方を性別にとらわれず選択できる社会の実現につなげてまいります。

○中山委員 男女平等参画を社会全体で推進するに当たって、東京都は先陣を切って施策を推進すべきです。
 都内事業所に勤務する男性従業員の育業取得率は六割を超えたとのことですが、東京都で働く職員の皆様の男性育業の取得率について実績を伺います。
 また、男性育業の取得率以外で、男女平等参画に関する取組で東京都が民間事業者よりも先行しているものがあれば、その実績を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 令和七年十二月に公表された都庁の知事部局等男性職員の育業取得率は、直近の令和六年度実績で九九・三%となっております。
 また、令和七年の都における女性管理職比率は一八・四%であり、都内企業の一五・七%よりも高くなっております。

○中山委員 男女平等参画に関する世論調査では、社会通念、慣習、しきたりで、特に男女の地位の平等感には開きがあるという結果が出ています。
 職場の男性優遇は五三・九%、家庭生活の男性優遇は五三・四%である一方、社会通念等に関しては、男性優遇であるとの回答が七四・七%と非常に高い数字が出ており、まだまだ男性優遇社会であると多くの都民が感じているといえます。
 生活の大部分を占める職場や家庭生活における男女の平等感は、男性優遇が五〇%台であるにもかかわらず、社会通念、慣習、しきたりといった意識的な部分では男性が優位な社会であると感じているのは、法的、制度的な改善がなされても、制度利用をちゅうちょしてしまうことにつながるおそれがあると考えます。
 この空気を変えていくためには、東京都が新しい男女平等参画推進総合計画にのっとって施策を展開することに加え、強いメッセージを訴えていく必要があります。
 都民に対して何をメッセージとして届けるべきで、どのように伝えていこうと考えているのか、都の見解を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 今回の改定案では、誰もが自らの生き方を性別にとらわれず選択できる社会を目指しており、そのために約五百の関連事業を計画に位置づけております。
 これらの事業を多くの都民に知ってもらい、活用してもらうことが重要でございまして、SNSや様々なメディアを通じて、女性、男性、若年層等、ターゲットに応じた効果的な広報を行ってまいります。

○中山委員 女性は、結婚、妊娠、出産など、ライフステージの変化に応じて雇用、就業の選択肢が狭められることが多く、男女で比較した雇用、就業分野における各調査の結果からも、それが裏づけられています。
 そこで、男女平等参画推進総合計画(素案)にも多く記載がある、東京都が行っている女性のキャリアアップに関する事業は、都民からも広く受け入れられており、今後も力を入れて取り組んでいただきたく、高く評価をいたします。
 一方、男女で比較をして、女性の方がライフステージによってキャリアが左右されやすいということが、男性のキャリア支援をしなくてよいという理由にはなりません。キャリアは個人の裁量に大きく依存しており、おのおのの努力が大切であることは前提ですが、東京都が支援をするのであれば、性別に関係なく、全ての人が適切な支援を受けられる環境と窓口の整備が必要です。
 性別にとらわれない支援があり、男女関係なく、個人の能力や努力に対してバイアスのない適切な評価をされる社会こそが本当の意味での男女平等、その上での女性活躍であると考えますが、男女平等参画推進総合計画(素案)を実行した結果、どのような社会を目指しているのか、改めてビジョンとその実現に向けた都の意気込みを伺います。

○志村男女平等参画担当部長 計画では、第一のビジョンとして、男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現を掲げております。これは、人生の様々なライフステージに応じた支援や、働く場だけでなく、家庭、地域での活動を支援することで、性別によって制限されることなく、自分らしく生きていくことを目指すものでございます。
 雇用・就業分野における女性活躍の推進、男女平等参画を阻む意識の改革や環境整備、配偶者暴力対策を含め四つのビジョンを掲げ、新たに策定するアクションプランの下、計画関連事業を展開いたします。
 こうした取組により、男女平等や女性活躍の広がりを都民が実感できるよう、広報啓発を行うとともに、都庁全体で連携しながら施策を総合的に推進してまいります。

○中山委員 ご答弁ありがとうございました。男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現に向けて、新しい男女平等参画推進総合計画がよりよい計画になることへのご期待を申し上げて、質問を終了します。ありがとうございました。

○ほっち委員 男女平等参画や女性活躍に向けて、全庁で取組を推進することは重要であるというふうに思います。また、一方で、高齢単身世帯の増加など、社会環境が変化する中で、近年は、孤立や孤独など、様々な悩みを抱えた男性が増えてきていると感じており、こうした方々へ支援も大切であると考えます。
 今回、本委員会に提出された男女平等参画推進総合計画の素案では、基本理念として、誰もが自らの生き方を性別にとらわれず選択できる社会を掲げています。
 そこで伺いますが、改定計画案では、女性はもとより、男性についてはどのように考え、位置づけられているのか、お伺いをいたします。

○志村男女平等参画担当部長 本計画は、東京都男女平等参画基本条例の趣旨にのっとり、男女が対等な立場であらゆる活動に共に参画し、責任を分かち合う男女平等参画社会の実現を目指すものでございます。
 今回の改定案では、男女一人一人の生き方に着目し、第一のビジョンとして、男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現を位置づけたほか、男女平等参画を阻む意識の改革や環境整備、配偶者暴力対策などを掲げ、全体を通して、性別にかかわらず全ての人を支援するものとなっております。

○ほっち委員 男女平等参画を実現するための計画として、男女ともにあらゆる人が自ら望む生き方を選択できる社会、これを目指すものであるということであります。
 では、次期計画において、男性特有の悩みを抱えるような人に対しては、どのような取組を行うこととしているのか、お伺いをいたします。

○志村男女平等参画担当部長 例えば、東京ウィメンズプラザで実施している男性用の電話相談では、配偶者暴力対策を含めた問題解決や適切な支援を実施しており、本改定案では、こうした男性をターゲットとした施策も含まれております。
 また、思春期特有の悩みや子育てに関する悩みを抱える男性も利用できる相談窓口を設けるなど、男性も人生の様々なライフステージの中で自分らしく生活できるよう支援してまいります。

○ほっち委員 今、答弁にありましたけれども、東京ウィメンズプラザで男性用電話相談、私もこの質疑をしないと、この電話相談というのがあるんだということも全く知らないという状況なんです。隣の高橋さんにもお聞きをしたら、高橋さんも知らないという部分なんです。
 やっぱり女性は結構ピックアップされるなっていうふうに印象を持っていまして、男性っていうのもしっかりといるんだよというものも皆さんにご理解をいただいて、こういう相談窓口がありますよということも−−女性だと結構アピールしてくれるんですよ、実際、男性だとなかなか、男性って強いものだって思っているのかもしれないけれども、弱い男性もいるので、しっかりと相談窓口等々も告知をして、皆さんに知っていただけるようにお願いをしたいなというふうに思っています。
 最後に、計画期間についてお伺いをいたします。
 今回の改定案では、男女平等参画をより実効性のあるものにしようという思いがあることが分かりましたが、現行の計画は、計画期間が令和四年度から令和八年度、つまり今年度いっぱいであります。それを待たずに今回の改定とすることには、それなりの考えがあるものと推察します。
 そこで、次期計画の公表を今年の七月とした理由についてお伺いをいたします。

○志村男女平等参画担当部長 令和七年十二月に雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例が制定されたことを踏まえ、本改定案では、雇用、就業分野における女性活躍の推進を計画の一つのビジョンとして位置づけました。
 今回、本計画において、働く場とともに、誰もが自分らしく希望する生活ができる社会の実現のため、家庭、地域などでの活動への支援も打ち出すことが重要と考え、条例の施行と併せて七月に公表することといたしました。
 本計画と条例の取組を一体的に広報し、都庁全体で男女平等参画や女性活躍を推進してまいります。

○ほっち委員 今ご答弁いただきましたけれども、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っています。
 また、ちょっと同じことを繰り返すようなんですけれども、やはり女性もいて、男性もいて、様々な方がいるという中では、男性にも優しい都政をしっかりとつくっていただきたいというふうに思っております。
 新しい計画の下、男女問わず全ての人に寄り添い、支える取組を実施し、まさに男女平等参画を実現していただくことを強く要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○桐山委員 よろしくお願いします。これまでの計画の、まず総括について質問します。
 前計画では、女性就業率の上昇や女性委員任用率の向上、配偶者暴力相談支援センターの全区設置など、成果として挙げています。一方で、依然として固定的な性別役割分担意識や家事、育児負担の偏りなどの課題も残されています。
 都はこれまでの総合計画をどのように評価し、今回の改定で特に重視した課題を何と考えているのか、伺います。

○志村男女平等参画担当部長 現行計画期間におきましては、都の附属機関等での女性委員の任用実績が、令和四年の三八・七%から令和七年の四七・四%と上昇したほか、世論調査において、東京は女性が活躍できる都市だと思う方の割合が、令和二年の六六・九%から令和七年には八〇・二%に上昇するなど、東京における男女平等参画は進展したと考えております。
 今回の改定では、男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現、雇用・就業分野における女性活躍の推進、男女平等参画を阻む意識の改革や環境整備、配偶者暴力対策を四つのビジョンとして掲げ、取組を進めることとしております。

○桐山委員 ただいまの答弁では、成果ばかりが強調されている答弁のように思います。計画の改定に当たって、真に重要になってくるのは、これまでの計画の中でも進まなかった部分の検証が重要だと思っています。
 家事、育児負担の男女格差や社会構造への不満は根強く残っています。表面的な数字の成果に満足をすることなく、今回の改定でその根深い課題をどう打破していくのか、具体的な事案をしっかりと落とし込んでいかれるよう強く求めておきます。
 次に、今回の計画素案ビジョン1には、男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現が掲げられています。この理念は大変重要ですが、昨年の女活条例の制定以降、都の施策はスタートアップ支援や女性経営者の育成といった一部のキャリアアップや、華やかに輝く女性の発言ばかりが目立っております。
 華やかなリーダー育成だけではなく、地道に生活を支えている非正規雇用の女性や専業主婦層を含め、全ての人が置かれた環境にかかわらず真に自分らしく希望する生活を選択できるよう、計画全体のバランスと基本認識をどのように見直したのか、伺います。

○志村男女平等参画担当部長 男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現を掲げたビジョン1では、ライフステージに応じた切れ目のない支援と、家庭、地域での活動支援の二つの柱を設け、職業生活だけでなく、家庭や地域においても充実した生活を送ることができるよう支援を行うこととしております。

○桐山委員 ただいまの答弁では、ビジョン1で、切れ目のない支援と、家庭、地域での活躍支援の柱を設けたということだけ述べていらっしゃるという感じがしました。非正規雇用や専業主婦層が抱える孤立や経済的不安というリアルな困難に寄り添う姿勢が少し見えないのではないかと懸念します。
 柱を設けたという文言上の整理だけで満足することなく、都民の目には、予算や発信が一部のキャリア層に偏っているように映るのが現状だ、そういった声も届いています。地道に家庭や地域、あるいは非正規雇用で社会を支えている層へのアウトリーチや、孤独、孤立対策について、単なる相談窓口の紹介だけにとどまらず、具体的な事業として予算をしっかり傾斜させていくよう求めておきます。
 次に、今回、急遽制定をされた東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例の要素が計画に盛り込まれております。
 実際、労働施策では、産業労働局の所管でありますけれども、男女平等参画推進総合計画は、都のあらゆる施策に男女平等や多様性の視点を横断的に浸透させるための重要な全庁的指針だと思います。
 産業労働局が実施する非正規雇用から正規雇用への転換支援や、男女間賃金格差の解消に向けた取組が、単に文言として本計画に並ぶだけではなくて、実効性を持って推進されるよう、計画策定局である生活文化局として、どのように全局的な総合調整とリーダーシップを発揮していくのか、伺います。

○志村男女平等参画担当部長 本計画に関連する庁内各局の男女平等参画施策について、その達成状況を集約、分析するとともに、第三者機関である女性も男性も輝くTOKYO会議に報告いたします。
 そこで出た意見や提案を庁内横断会議である東京都男女平等参画推進会議にフィードバックし、各局で新たな施策の検討等に活用することで、都庁全体で施策のPDCAサイクルを回してまいります。

○桐山委員 都庁全体でPDCAを回していくということは当然なことかなというふうにも思っています。
 この計画に掲げる各局の施策の進行管理として、生活文化局として、この条例局ですよね、ということでの司令塔ということで、進んでいない施策に対しては、やっぱり踏み込んで展開できるように他局に対しても強く働きかけることはできないのでしょうかということで、見解を求めます。

○志村男女平等参画担当部長 計画に関連する各局の事業について、三年ごとの目標と、目標に向けた年次計画をアクションプランとして取りまとめ、計画の着実な推進と改善を進めてまいります。

○桐山委員 今のご答弁の中では、この計画を今回さくさくっと見ると、結構、各局の五百に及ぶ事業が、もう掲載されているっていうことで終わってはいけないというふうに思っているんですね。ですので、質問として聞かせていただいたんですけれども、ただいまの答弁の中では、この三年ごとの目標と年次計画をアクションプランとしてまとめて、それをしっかりと改善を進めていくということではありますので、一歩踏み込んでいくのかなというふうなニュアンスは感じています。
 先ほどから申し上げているように、計画は、ただ各局の施策を並べているだけではなくて、やっぱり司令塔の機能ということで、輝くTOKYO会議で進行管理して第三者機関ですっていうことも分かりますけれども、一方で、しっかりと条例局としての、他局の進んでいない、例えば、先ほどから申し上げています非正規雇用の賃金格差の部分だったりとかそういったこともですね、この目標が達成できていなければ、しっかりと着実な推進と改善を求めていけるように、引き続きこの辺りは要望しておきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、二八ページ前計画の取組の評価と三四ページ基本的考え方を踏まえ、女性の健康と女性活躍の連動について伺ってまいります。
 私はこれまで、全ての人が健康で豊かな生活を送ること、そして女性の健康と女性活躍はセットで議論するべきだと一貫して訴えてきております。
 素案の二八ページにあります前計画の取組評価や三四ページの基本的考え方を見ても、健康の保持増進は不可欠な土台だということであります。月経随伴症状ですとか更年期症状、不妊治療など、ライフステージごとの健康課題というのは、やはりキャリアの継続の阻害や離職のリスク、ひいては非正規雇用化を招く大きな要因ともいわれています。
 知事が推進する、労働分野での活躍を実効性のあるものにするためにも、本計画の基本的考え方において、この女性の健康支援というものを、女性健康増進、保健医療局所管ではありますけれども、そういう枠だけに閉じ込めることなく、女性活躍や就労支援の施策とどう有機的に連動させていくのか、策定局の見解を求めます。

○志村男女平等参画担当部長 計画案には、女性特有の健康課題への企業と従業員双方の意識の向上など、女性が働きやすく、能力を発揮できる環境整備に向けた支援等も含まれております。

○桐山委員 というのであれば、生活文化局がしっかりハブという形になって、産業労働局と連携をされる中で、都内の企業に対して、女性の健康支援はコストではなくて人材確保と生産性向上のための投資であると、こういった意識を徹底させるような強力な企業啓発など、しっかりと連携した中で取り組んでいただきたいと求めておきます。
 次に、国、都条例の男女の枠組みと多様性、ジェンダーフリーの視点の調和について伺ってまいります。
 国の法律や都条例の名称が、この男女という二元論の立てつけになっていることは承知をしています。しかし、現代社会において、男女とも自分らしくを真に追求するならば、単に男と女という従来の枠組みで語るには限界があると思います。
 むしろこの枠組み自体が、自分らしく生きようとする当事者にとって、生きづらさや障壁になる側面もあるのではないでしょうか。
 法的な立てつけの難しさはあるにせよ、時代の変化に合わせ、多様なジェンダーやジェンダーフリーの視点を本計画の中でどのように調和させ、当事者が抱える生活上の困難に対応していくのか、都の認識を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 本計画は、誰もが自らの生き方を性別にとらわれず選択できる社会を基本理念としておりまして、性別にかかわらず全ての人を対象としております。

○桐山委員 今の答弁では、全ての人を対象というふうにご答弁いただいたところですけれども、行政現場や施策の多くは、依然として男と女という二元論に基づいて設計をされています。
 そのため、性自認が既存の枠に当てはまらない方などが生活困窮や住居の確保、就労支援の現場で制度のはざまに落ち込んでしまい、どこからも支援を受けられないという深刻な困難を抱えています。
 計画の基本理念に全ての人と書くだけでなくて、こうした二元論からこぼれ落ちる当事者たちのリアルな困難を救い上げるための具体的な配慮や、窓口対応のガイドラインなど、本計画の中でどのように担保していくのか、都の具体的な見解を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 多様な性につきましては、性自認及び性的指向に関する計画を関係所管局で策定するなど、担当所管において対応がなされているものと認識しております。
 なお、本計画は、性別にかかわらず全ての人を対象にしております。

○桐山委員 今ご答弁をいただいたんですけれども、その関係所管で策定するなど、担当の所管において対応がなされているものと認識をしているというふうなご答弁だったですけれども、先ほどから申し上げております中の、行政の現場での施策の多くは、依然としてやっぱり男女論、二元論に基づいて設計されているという現実があるのではないかというふうに考えるわけであります。
 実際の施策や窓口対応の多くが、やはりこの男女二元論に終始をしているということ、それが新たに、先ほどから申し上げているように、生きづらさや制度のはざまを生んでいるという危機感を、しっかりと局として改めて強く持っていただきたいというふうに思うわけであります。
 法や条例の立てつけが、やはりこの男女であることを言い訳にすべきではないというふうに思っている一方で、例えば、今、品川区では既に、ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例ということを施行されていて、今年度から、男女共同参画という名称そのものを改め、新たに推進計画をスタートされています。
 都は、性的指向や性自認による差別を許さないとした人権尊重条例があり、多様性の尊重をうたうオリンピック憲章の理念を、都市のDNAとして継承しているはずだと思います。
 こういった今回の本計画が全庁的な施策にしっかりと浸透させる羅針盤であるはずでありますから、各局がやっていることを認識しているというだけで終わらずに、しっかりとこの成案に向けまして、こういったところの視点をしっかりと入れていただけるように、ご配慮いただけるよう要望しておきたいというふうに思います。
 続きまして、DV被害に悩む女性の背景ということでは、経済的困窮や家庭内での孤立など、複数の課題が総合的にかみ合っているケースが多々あります。
 単に二つの計画の冊子を一つにまとめるというだけでなくて、DV対策、経済的自立支援及び相談体制の拡充や専業主婦層の孤立対策など、局や施策の壁を越えた包括的なアプローチが今回の統合によってどう評価されるのか、伺いたいと思います。

○志村男女平等参画担当部長 本改定案につきましても、現行計画と同様に、男女平等参画基本条例の行動計画、女性活躍推進法に基づく都道府県推進計画、配偶者暴力防止法に基づく都道府県基本計画を一つにまとめたものでございます。
 なお、配偶者暴力対策の実施に当たりましては、都庁関係局や国、区市町村等との連携の下、総合的に取り組んでおります。

○桐山委員 次に、第三者機関、女性も男性も輝くTOKYO会議の構成メンバーに対する懸念と検証の実効性について伺っていきたいと思います。
 本計画の進行管理を行う第三者機関として、女性も男性も輝くTOKYO会議がその役割を担うと説明を受けています。この会議体には、三十を超える多くの団体が参画をしていることも承知をしておりますけれども、その顔ぶれを見ますと、経済界や労働界が中心であり、生活の現場で苦しむ女性を直接支えている福祉系や保育分野などの実務家人材が十分に確保されていないのではないかと懸念を持っています。
 さきに述べました女性の健康課題や生活困窮、孤立といった、光の当たりにくい層の実態を正しく検証し、計画にフィードバックするためには、これらの福祉や保育、医療などの現場の視点が不可欠だと考えますが、会議体の構成の見直しや現場の声を反映させるための仕組みについて、都の見解を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 女性も男性も輝くTOKYO会議は、経済、労働、教育、医療など、様々な現場を持つ三十二の民間団体と学識経験者で構成される第三者機関です。
 都は、計画の達成状況等を定期的に報告し、計画の推進に向けた意見及び助言を受けております。

○桐山委員 今ご答弁がありましたように、現在参画している三十二の団体というのは、私は、経済界、労働界の代表が中心だというふうにも映っています。生活困窮に苦しむ女性や孤立する専業主婦、厳しい労働環境にある福祉、保育現場の生々しい実態というのを、直接知る立場の方々が十分にいるとはいえないのではないでしょうか。
 今回の質疑を通しまして、都の答弁は、意外とやはり表面的な成果を、まあ何でしょうかね、述べていらっしゃるということが多く感じられたというのがちょっと残念に思います。
 華やかなリーダー育成に偏った施策のバランスですとか、この縦割り行政の手続論ですとか、あるいは先ほど再質問した、男女二元論のはざまでこぼれ落ちる当事者の深刻な困難といった、こういった問題ですよね、課題。こういった現場のリアルな課題にしっかりと今後も向き合っていただきたいというふうに思う次第であります。
 この本計画が、単なる様々な計画の合わさったものだけに終わることなく、全ての人の困難に寄り添う実効性のある計画へとブラッシュアップされることを、成案の方に期待をさせていただきまして、質問を終わります。

○谷委員 よろしくお願いします。
 本計画の素案では、ビジョン1において、男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現を掲げ、柱の一つとして、ライフステージに応じた切れ目のない支援を位置づけています。
 一方で、少子高齢化が進展する中、育児だけでなく、介護と仕事の両立も大きな課題となっております。特に四十代から六十代の働く世代が親の介護を担うケースが増加しており、介護を理由に離職を余儀なくされる方も少なくありません。
 私もこれまで、働く女性の方々から介護と仕事の両立がいかに困難であるかについての切実な声を伺ってまいりました。介護のために勤務時間の変更を余儀なくされたり、また昇進や、これ特になんですけど、キャリアアップを諦めたり、中には離職を検討せざるを得ない方もいました。
 また、介護の担い手は依然として女性に偏る傾向があると感じています。就業継続やキャリア形成への影響も懸念されています。
 介護を理由として仕事を辞めることのない社会を実現するため、都は、介護と仕事の両立支援にどのように取り組んでいるのかを伺います。

○志村男女平等参画担当部長 総務省の調査では、二〇一七年十月から二〇二二年九月までの間で、介護や看護を理由として、女性が四万二千九百人、男性が一万五千四百人離職しております。
 次期計画では、ビジョン1で、男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現を掲げており、政策の柱であるライフステージに応じた切れ目のない支援の下、在宅介護サービスの活用などにより、介護等における不安や困難が軽減され、困難を抱える人も含め、誰もが自分らしく生きられるよう取り組んでまいります。

○谷委員 介護離職は本人の収入減少だけでなく、企業にとっても本当に貴重な人材の損失につながります。今後、高齢化がさらに進展する中で、介護と仕事の両立支援は、男女平等参画の観点だけでなく、この東京の持続的な成長という観点からも大変重要であると考えております。
 都は、企業における介護休暇制度の活用促進や、また、介護サービスとの連携など、介護離職防止に向けた実効性のある取組を強化すべきと考えますが、見解を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 民間の事業所において、育児や介護と仕事の両立支援制度は、一定程度導入が進んでおりますが、従業員の希望と実際の導入状況に差があるものも見られます。
 誰もが自分らしく希望する生き方をしていくためにも、介護等と仕事の両立の促進は重要であり、計画におきましては、仕事と家庭の両立支援制度が利用しやすい組織風土の醸成や相談支援、普及啓発等の事業を実施し、誰もが働き続けられる環境づくりを推進してまいります。

○谷委員 今ご答弁いただきましたとおり、本当に従業員の希望と導入状況に差があるものも見られるということで、私自身も働く女性の方々から、介護休業や、また介護休暇を取得したくても、自分が今いらっしゃる場所で人手不足や職場への遠慮から、本当に利用しづらいという声を数多く伺っております。
 ただいまのご答弁にもありましたが、制度を整えるだけでなく、やっぱり誰もが安心してこの制度を利用できる職場環境や組織風土をつくっていくことが本当に重要だと考えております。
 東京都においては、企業と仕事の両立支援制度をはじめ、企業への働きかけや相談支援の充実などを通じて、介護を理由に希望する働き方やキャリアを諦めることのない社会の実現に向けて、引き続き取り組まれるよう要望して、次の質問をさせていただきます。
 次に、ビジョン4において、配偶者暴力対策があります。この配偶者暴力だけでなく、あらゆる暴力から女性を守る視点が重要と考えております。
 この本計画において、配偶者暴力以外の性暴力や性被害について、どのように位置づけ、また対策を進めていくのかを伺います。

○志村男女平等参画担当部長 本計画では、配偶者暴力対策を四つのビジョンの一つに掲げております。
 また、男女平等参画を阻む意識の改革や環境整備を別のビジョンの一つとして位置づけ、その中で、配偶者暴力以外の痴漢やセクシュアルハラスメント、ストーカー等の性犯罪、性暴力に関する相談支援や啓発等の取組を推進することとしております。

○谷委員 別のビジョンに位置づけていらっしゃるということでご答弁いただきました。
 そして、またさらに、若年女性の支援について伺いたいんですが、困難や孤独を抱える若年女性の中には、いつも課題と思っているんですけれども、相談先につながれず、貧困やDV被害、性被害など複合的な課題を抱えていらっしゃる方もいます。
 こうした若年女性を早期に支援につなげるため、都はどのような取組を進めているのか、伺います。

○志村男女平等参画担当部長 都では、多岐にわたる課題や困難に直面する都民に対し、男女問わず若者の社会的自立を後押しする若ナビαなどの各種相談事業や職業訓練、都営住宅の入居機会の拡大等、様々な支援を行っております。
 こうした支援を必要とする都民が事業を活用することができるよう、関係事業局と連携し、効果的な広報を行うことで、各種事業の認知度を高めてまいります。

○谷委員 若ナビαも、私も本当に広げているんですけれども、本当に都には様々な相談窓口とか支援制度がありますが、本当に支援を必要とする方に、またこの困難を抱えた若者とか女性に、そういう方々に届いているのかっていうのが、いつも思っていることで、また、本当に届いているのかっていう視点がすごく重要だといつもいつも思っております。
 今ご答弁いただいたように、関係局が連携しということで、本当に関係局が連携していただいて、支援制度の認知度を一段と高めるとともに、必要な方を確実にこの支援につなげる取組の充実を要望して、質問を終わります。ありがとうございます。

○せいの委員 都がまとめた男女平等参画推進総合計画の改定素案が出来上がり、男女平等参画審議会にも五月末に報告がありました。私も傍聴させていただきましたが、改定素案に対し何人もの委員から、計画の枠組みが女性活躍とDV対策中心で、抜け落ちているものが多数ある、婚活は男女平等とは関係ない、世帯単位の施策が中心で、多様な人々への施策がない、女性の健康の扱いが限定的など、厳しい意見も出されていました。
 一定の文教委員会でも、先日の代表質問でも指摘をしましたが、今回の改定素案は、男女平等参画を二〇五〇東京戦略の枠内にはめ込み、女性活躍を企業の持続的な成長の手段とし、少子化対策のために女性に特定の生き方を押しつけるような内容になっており、容認できません。
 素案を確認し、気になる部分が数多くありますので、順次質問をしていきます。
 まず初めに、五月二十六日に開催された男女平等参画審議会についてお聞きします。
 五月二十六日に開催された男女平等参画審議会に議題の資料である男女平等参画推進総合計画(素案)を送付したのは、何月何日の何時何分でしたか。

○志村男女平等参画担当部長 審議会の開催に当たり、五月十四日から二十五日にかけまして、委員には計画改定に関して事前の説明を行っております。その後、五月二十六日零時二十二分に計画素案の最終版を送付しました。

○せいの委員 今のお答えで、審議会の当日の零時二十二分に送付されました。常識的に考えて、あり得ないと思います。審議会委員からも、資料が手元に届いたのが遅くて十分に確認することができなかったという声もありました。
 審議会の日程は事前に決まっています。また、今回の議題は、素案に対しての意見聴取です。
 なぜ当日の夜中に送付する事態になってしまったのでしょうか、お答えください。

○志村男女平等参画担当部長 当日の零時二十二分に送付したことに関しましては、業務の流れによるものでございます。(発言する者あり)業務の流れによるものでございます。

○せいの委員 業務の流れということですが、これ、あまりにも遅いですよね。素案というのは、全体が百八十九ページあります。本来は事前に配布して、内容を、やはり目を通してもらって、きちんと説明をして、そういうことが必要なんです。その上で、それぞれの審議委員さんが必要な調査をしたり、意見を整理して、会議に出席しなければ、審議会の場で責任ある発言はできません。
 しかも、こうした計画全体を網羅した案文を審議会委員の皆さんは初めて見た。三月の文教委員会でも申し上げましたが、答申はたった十四ページで、方向性だけを示すものでした。審議委員の皆さんは、二十六日に初めて計画の具体的な内容を見て大変驚かれた。この内容に対して、答申前には意見をいう機会がなかったというようなことだったと思います。
 そもそも前期の審議会答申は百二十ページ、さらに配偶者暴力対策関係の答申は、別の冊子で九十三ページ、合わせて二百ページ以上に及ぶ内容でした。ところが、今回はたったの十四ページにすぎない。
 これ、どのような理由によるものでしょうか。

○志村男女平等参画担当部長 まず初めに、先ほどの、零時二十二分に送ったところでございますが、内容の精査を、最終確認を行ったためでございます。
 今ご質問のところでございますが、本答申は、計画改定に向けて審議会の総会や部会で計十回議論した内容をまとめたものでございまして、審議会から都が受け取ったものでございます。

○せいの委員 十回やって、それを、審議会が出したものを都が受け取った。都はそれを受け取っただけということでいいんでしょうか。
 審議会の事務局は生活文化局が担っていて、答申の案文を示したのも生活文化局です。審議委員の皆さんは、初めて委員をする方がほとんどですから、こんなものなのかなと思っていたということも推測いたします。
 二十六日に具体的内容を見て、これらに対して自分たちは意見をいう機会がなかったのではないかと初めて気がついた方も多かったのではないでしょうか。明らかに事務局を務める生活文化局のミスリード、まあミスなのか意図的なのか、この辺はちょっと分かりませんが、不適切な運びだったと思います。このことは厳しく指摘をしておきます。
 このようなことが起こった背景には、女性活躍条例に合わせて計画を策定するという流れが先行をしていたということが事情としてあったのではないでしょうか。審議会でも、進め方が大きく変わった、審議会で議論してまとまっていない、女性活躍条例の施行が七月だからと合わせるのはどうか、こういう意見も出されていました。
 また、文教委員会には、審議会の意思は伝わるのかという質問や、複数の委員から、審議会で委員から出された計画素案への意見の扱いはどのようになるのかという声がありましたが、いかがでしょうか。

○志村男女平等参画担当部長 これまで審議会で議論した内容をまとめたものとして、この四月に答申を受け、答申を踏まえた計画素案を五月の審議会で報告いたしました。五月の審議会でいただいた意見も参考として、公表版の準備を進めております。

○せいの委員 審議会でも局長から説明がありましたが、結局、二十六日の審議会は、計画素案を報告したにすぎなくて、出た意見を取り入れるかどうかっていうのは都側の判断となります。これでは、しっかり審議会の意見を聴いて、答申を受けて計画を策定したということにはなりません。だまし討ちのようなものだといわざるを得ません。
 本来、本計画は、二〇二七年の三月末までの計画です。それが二〇二六年の七月に改定することになりました。
 計画に示された予定を変更することと、公表までのスケジュールについて、適切なプロセスと説明、承認はどこで行われたのでしょうか。また、その内容についての報告はどのように周知をされたのでしょうか。

○志村男女平等参画担当部長 本計画の改定に当たりましては、男女平等参画審議会で調査審議しており、計画改定のスケジュールにつきましても、その中で報告を行っております。

○せいの委員 その中で報告を行ったという、今お答えになったんですけど、この報告を行ったというのは、具体的に何月何日になったんでしょうか。

○志村男女平等参画担当部長 昨年度の審議会におきまして、令和八年度中に改定すると伝えており、五月の審議会で具体的な改定時期を報告いたしました。

○せいの委員 事前に伝えていたといっても、五月の審議会というのは五月二十六日のその当日ということだと思うんですが、あまりにも遅いというふうに思います。委員からもそのような意見も出ていました。
 今までのお答え聞いていると、本当に審議会の扱いが軽んじられているんじゃないかなというふうに感じています。今回の計画の改定は、審議会への諮問と答申をやっぱりやり直すべきではないかなと思います。今パブコメをしていますが、その意見もしっかり聞いて、つくり直すべきです。
 現在の計画期間は来年の三月末まであるわけですから、期間はまだ十分にあります。女性活躍条例に合わせる必然性はありません。このことをまず求めておきたいと思います。
 次に、計画の推進体制について伺います。
 二〇二二年の答申を受け、都では第三者機関を設置いたしました。令和五年度より、女性も男性も輝くTOKYO会議を第三者機関として位置づけていますが、この会議には、商工会議所や中小企業家同友会と医師会、各私立学校の協会、各PTA連合会、商店街振興会などが三十二団体参加をしています。
 そもそも、このTOKYO会議の成り立ちは、事業者の責務として男女平等参画を促進するために、東京都男女平等参画を進める会として設置されたものであり、第三者性を有する組織ではありません。役割がゆがめられていると思います。
 また、計画の推進体系を見ると、生活文化局が進捗を報告して、TOKYO会議から意見、提案を聞き取り、まとめるというふうになっていて、計画の実施状況を評価、監視する役割は明示されていません。
 さらに、都は、女性も男性も輝くTOKYO会議に報告し、得られた意見を庁内横断会議にフィードバックするとしていますが、実態は、都庁の内部で回しているだけの自己評価にすぎません。
 男女平等参画基本条例第十五条、これ、どのように書かれていますか。

○志村男女平等参画担当部長 第十五条は、行動計画その他男女平等参画に関する重要事項を調査審議するため、知事の附属機関として東京都男女平等参画審議会を置くとなっております。

○せいの委員 私たちは、審議会を、やはり行動計画を策定するときに諮問するだけの組織にしないで、第三者機関としての機能を持たせるべきだとこの間も主張をしてきました。
 今読み上げていただいたとおり、条例にも、審議会の目的は行動計画だけではなく、その他男女平等参画に関する重要事項を調査審議するためとあります。これに沿った運用を行うべきです。
 他の自治体では、審議会の二年任期の中に複数の審議会や小委員会などが組み込まれて、第三者による外部評価という点では、例えば東久留米市や清瀬市、目黒区などが実効性のある取組も行っております。抜本的な改善を求めておきます。
 次に、計画の内容についてお聞きをします。
 素案一六ページから、男女平等参画を取り巻く社会的背景が記述されています。その第一番目が人口減少、少子高齢化です。
 なぜこれを第一に描いたのでしょうか。

○志村男女平等参画担当部長 人口減少や少子高齢化は、男女平等参画に関わる構造的な課題であり、社会的背景として冒頭に位置づけております。

○せいの委員 人口減少や少子高齢化が男女平等に関わる構造的な課題っていうのは、ちょっと意味が分かりません。
 一六ページから一八ページまでに用いられている図表、これはどんなものがあるか、全部お答えいただいてもいいですか。

○志村男女平等参画担当部長 将来推計と比較(全国)、全国と都の人口推移、年齢階級別人口の推計、婚姻数(速報値)の推移、出生数(速報値)の推移でございます。

○せいの委員 今読み上げていただきましたが、男女平等参画を取り巻く社会的背景を説明する図表として、人口推移や将来推計がまず強調される、次に婚姻数の推移、さらには出生数の推移、さらに一九ページには、平均初婚年齢の推移、五十歳時の未婚割合の推移とグラフが続いていくわけなんですね。
 婚姻数や出生数、初婚年齢、未婚割合、これが男女平等の課題だといって計画にのせてしまう。そのロジックがあり得ません。
 これまで日本では、大臣が、女性は子供を産む道具だというような発言をして辞任に追い込まれるなどもしてきましたが、まさに女性は、結婚して子供を産んで人口増に貢献すべきだといわんばかりの書き方になっていると思います。
 そして、柱1のライフステージに応じた切れ目のない支援の主な数値目標でも、初めに記載されているのが婚活の具体的な行動を取る方の割合、プレコンセプションケアに関する妊産婦の認知度、妊娠、出産に関する支援が充実していると思う人の割合です。さらに、主な事業で紹介されているのが結婚おうえんキャンペーンのTOKYO八結びです。
 これには審議会の委員からも、婚活と男女平等推進はどう関係あるのかとか、婚姻率が上がったのは環境の影響ではないのか、あとは、婚活がピックアップ事業なのは疑問だとか、婚活が男女平等につながるのか、八結びを都が計画するのはいいけれども、計画にのせなくてもいいんじゃないですかというような疑問の声が上がっていました。
 婚活は、男女平等参画にどのような関係があるんでしょうか。

○久松都民活躍支援担当部長 結婚支援事業につきましては、これまで開催した出会いの場である交流イベントでは、定員を大幅に超える応募があるとともに、参加者の四割が婚活イベントへの初参加者であるなど、事業を実施する中で、安心して婚活できる環境や個々の希望に応じた結婚へのステップといった都民のニーズが明らかになってまいりました。
 このニーズを受け止め、ライフステージに応じ、切れ目のない支援を実現するため、計画関連事業として位置づけたものでございます。

○せいの委員 ニーズというふうにおっしゃっていますが、これも繰り返しいわせていただいていますが、行政が明確なメッセージを発すれば、それは都民にとって、やっぱり結婚することが望ましいとか、結婚しない選択は想定されていないっていうような無言の圧力として受け取られる可能性も、これは否定できないんです。
 結婚を望まない人、性的マイノリティーの方、様々な事情で結婚や出産を選択しない、あるいは選択できない人たちが、都政のメッセージの中でどのように位置づけられているのか、その点について十分な配慮と説明がなされているとはいい難いことから、審議会委員からも疑問の声が上がっていたということを認識していただきたいと思います。
 一方で、委員からは、女性の健康の扱いが限定的というような指摘もありました。今の現計画を確認してみますと、生涯を通じた男女の健康支援というのが柱の一つになっていて、その中には、性教育というワードは十八回記載されています。また、都の施策として、各年代に応じた健康支援及び性教育というのが位置づけられています。
 しかし、今回の素案には、この性教育っていうワードは、都民の意見の中に一か所のみになってしまいました。現計画でも授業も継続しており、婚活や少子化対策にとっても、これは大切にしなければならない視点です。
 素案において、国際基準である包括的性教育やリプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツの人権視点が著しく後退して、代わりに少子化対策のためのプレコンセプションケア、婚活支援、これらが強調されているのは問題だと思います。
 改めてお聞きしますが、包括的性教育とはどのようなものなのかを伺います。また、二〇二四年の女子差別撤廃委員会最終見解では、包括的性教育についてどのように述べられているか、伺います。

○志村男女平等参画担当部長 内閣府男女共同参画局の仮訳によりますと、女子差別撤廃委員会最終見解では、早期妊娠や性感染症を予防するための責任ある性行動を含む、年齢に応じた包括的な性に関する指導が、定期的な授業の提供を通じて、また、その内容と使用される用語に関して政治家や公務員が干渉することなく、学校の教育課程に適切に組み込まれることを確保すると書かれております。

○せいの委員 大変重要な指摘なんですね。
 続けて伺いますが、リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツとは何か、そして、その考え方、これについて伺います。

○志村男女平等参画担当部長 内閣府によりますと、性と生殖に関する健康と権利であり、性や出産に関する事項について自ら選択し、安全に妊娠、出産しながら、心身の健康を保っていられることなどが含まれます。

○せいの委員 こちらも本当に大事なことです。
 そして確認なんですが、先日の代表質問のときに我が会派が、リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツの質問したときに、ご答弁の中に同様にっていうお言葉があったんですけど、この同様にっていうのは何を同様に行うっていうことだったのか、ちょっと確認させてください。

○志村男女平等参画担当部長 健康への支援や相互理解のための普及啓発等、様々な取組でございます。

○せいの委員 ありがとうございます。包括的性教育とリプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツは、切り離されたものではなくて深くつながっています。性教育を通じて正しい知識や人権意識を学ぶことは、自分や他者の性と生殖に関する健康と権利を守って、尊重するために不可欠です。そして、これこそが、プレコンセプションケアの土台になります。
 性教育との関係からいえば、若いうちから性教育を通じて、自分や他者の体の仕組みを知ることで、将来のために今から自分の体をいたわっていこうというプレコンセプションケアの意識が自然と育まれます。
 リプロとの関係でも、産む産まないという自分で決める権利を前提に、もし将来産むという選択肢を選んだときに、安全に健康に産める体を自分で準備しておくという具体的な権利の行使にも当たります。
 性別を問わず、性や健康について正しい知識を持って、将来の健康を考えて健康管理を行うのがプレコンセプションケアであって、この二つの考え方を無視することはできません。幼少期から性別問わず、段階を追って学びを深めていくことを計画に位置づけること、これが重要であるということを改めて指摘をしておきます。
 次に、政策の柱1は、ライフステージに応じた切れ目のない支援についてです。
 こちらについて伺っていきたいんですが、国も女性支援新法で、女性をめぐる課題は生活困窮、性暴力、性犯罪被害、家庭関係破綻などの複雑化、多様化、複合化、コロナ禍により、こうした課題が顕在化し、孤独、孤立対策といった視点も含めて、新たな女性支援強化が喫緊の課題というふうにしています。
 私は三月の文教委員会の質疑で、現計画にある多様な人々の安心な暮らしに向けた支援っていうのが答申案では見えてこない部分がある、どのような議論になっていますかと伺いました。そのときのお答えは、答申案では、男女平等参画社会の実現に向けて、多様な人々と共生するとともに、様々な困難を抱える人々、そのことに自ら声を上げられない人々を取り残すことなく、それぞれの事情に応じた取組を推進していくべきとしておりますというふうにお答えいただきました。
 しかし、素案を確認する限り、様々な困難を抱える人々、そのことに自ら声を上げられない人々を取り残すことなく、それぞれの事情に応じた取組を推進していくべきという視点にかなり偏りがあるし、そもそも取組が少な過ぎます。
 この様々な困難を抱える人というのは、どのような人を想定されていますか。

○志村男女平等参画担当部長 計画におきましては、ひとり親など困難を抱える人を含め、誰もが持てる力を存分に発揮できる環境の整備を推進しております。

○せいの委員 現在の計画には、多様な人々の安心な暮らしに向けた支援として、ひとり親、高齢者、若年層、障害者、性的少数者と項目を分けて述べています。その中では現状と課題も分析がされています。今回の素案には、課題が解決されていない現状であるのにかかわらず、障害者、性的少数者の視点はなくなってしまいました。
 それ以外にも貧困の解消、男女賃金格差の解消、性的搾取の防止、さらに若年女性の困難、人身取引問題、メディアやSNSによる人権侵害、防災、避難所の運営等とかLGBTQ、障害、性教育、こういうところが素案の中に欠如しているか、あったとしてもほんの僅かになってしまいました。
 今回の計画素案を作成するに当たって、二〇二四年の国連女性差別撤廃委員会の総括所見、勧告ですね、このような視点は生かされなかったのでしょうか。見解を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 本計画は、男女共同参画社会基本法にのっとり、国の男女共同参画基本計画を勘案して策定しております。

○せいの委員 国の男女共同参画基本計画を勘案して策定っていうふうに今おっしゃいましたが、この勧告は、国に出されていたとしても、実行していくのは各自治体になって、東京都もその役割があるっていうことをしっかり念頭に持って計画を策定していかなければならないということを指摘しておきます。
 三月にも申し上げましたが、どの分野、どの立場にいる女性でも、その一人一人の女性の願いや困難に光を当てて、その方が自分らしい生き方を選択できるよう丁寧に支援する計画を策定していただきたいと思います。
 次に、政策の柱4についてお聞きをします。
 ここでは、政策の柱の四番目に企業の持続的な成長を掲げています。
 この意図ですね、これはどのようなものなのかというところを伺います。

○志村男女平等参画担当部長 仕事と家庭の両立支援制度を利用しやすい組織風土の醸成や女性の就労環境の向上など、男女ともに働きやすい職場環境づくりを目指していくためでございます。

○せいの委員 素案の三五ページには、雇用、就業分野における女性活躍の推進のところに、東京が今後も持続的な発展を遂げていくためには、人口の半分を占める女性の活躍が鍵、四八ページには、女性の発想や創造力を企業の持続的な成長につなげるため、労働慣行の見直しや多様性のある組織づくりを支援などの記述もあって、審議会の委員からも、企業に期待するのは環境整備であって、企業の持続的成長というのはおかしいという意見も出ていました。
 今回の今読み上げたところでは、やっぱり東京とか企業というのが主語になってしまっているわけなんです。残念ながら、一体誰のための女性活躍なんだか分からなくなってしまいます。
 仕事と家庭の両立支援制度を利用しやすい組織風土の醸成など、男女ともに働きやすい職場環境づくりを目指すっていうんであれば、企業の持続的な成長とすることに違和感が生じます。文言の修正を求めたいと思います。
 今回の素案では、ビジョン2に雇用、就業分野における女性活躍の推進が位置づけられており、スタートアップに関する事業は数多く掲載されている一方で、女性が多く働き、なかなか処遇改善が進まない医療、介護、福祉の現場については全く触れられていません。
 医療、介護、福祉など女性が多いケア労働の分野の処遇改善は重要だと思いますが、見解を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 お話の件におきましては、担当所管において適切な対応がなされていると認識しております。

○せいの委員 今回、医療、介護、福祉など女性が多いケア労働の分野の処遇改善についてっていうことでお聞きをしたのは、雇用、就業分野で女性が担うことが多いこのようなケア労働について、素案の中で触れられていないということが問題だと思ったからです。
 女性活躍の推進が位置づけられるのであれば、担当所管でということではなくて、計画にしっかりと位置づけていくことが必要ではないでしょうか。
 前回の文教委員会での女性活躍政策の実効性の確保及び国民主権に基づく制度の再設計に関する陳情、この審査でも陳情者の方からは、介護、福祉の現場で働く中で、現在の女性活躍に違和感を覚えて、現場の実態と乖離したまま進むことで、かえって現場の負担や分断を生みかねないという懸念を持っているというふうにもおっしゃっていました。
 介護、福祉、保育など女性が多く従事している分野では、深刻な人手不足や低賃金、責任過重が続いていて、そういう状況の改善こそ優先的に取り組んでほしいというふうに述べていらっしゃいました。こうした思いに共感する女性は本当に多いと思うんですね。
 女性活躍政策やそれに関わる計画は、こういう声に応え、日々の日常生活を必死に支えている、多様な生活背景を持っている、ライフステージを持っている個人と、またその個人差を抱えながら生きている、そういう広範な都民の権利にこそ資するべきだと思います。
 そういう意味からいえば、女性の働き方として、非正規雇用を理由とする賃金、労働条件の差別も、これも大きな問題です。非正規雇用の半数は女性であり、雇用形態を通じたジェンダー不平等、女性差別にもなっています。
 女性の半数を占める非正規雇用は、雇用形態を通じた女性差別であって、均等待遇や同一価値労働同一賃金の取組を強化することが必要なんですが、都としてどう対応を行うんでしょうか、お答えください。

○志村男女平等参画担当部長 担当所管におきまして、女性が活躍しやすい職場環境づくりや処遇改善に適切に対応しているものと認識しております。

○せいの委員 担当所管がやっているというご答弁は、率直にいって無責任だと指摘せざるを得ません。
 計画素案の九七ページでは、男女の所定内給与の差を雇用形態別に見てみると、男性の割合が大きい正社員と女性の割合が大きい非正社員の間の差が大きくなっています、また、男女の所定内給与の差を年齢別階級で見ても、同じ雇用形態でも男女間に給与差があって、その差は年齢とともに拡大するという傾向がありますとこれ記述しています。
 そこに示されているグラフを見れば、五十五歳から五十九歳の男性の正社員、正職員の所定内給与額は四百五十九万一千円、同じ年齢区分の女性の正社員、正職員以外、つまり、非正規雇用の所定内給与額は、これちょっと数字が書いていないんですが、グラフを読み取ると二百十万円程度というふうになっています。
 計画素案の一〇〇ページには、女性の正規雇用比率は、年齢階級別に見ると三十代以降で低くなる傾向(L字カーブ)があり、女性労働者の過半数が非正規雇用となっていますとあります。正社員を増やす必要があるとの方向性が示されています。
 こうした現状認識と方向性が示されているのですから、男女平等を所管する生活文化局として、少なくとも積極的に推進する立場を表明していただきたいと思います。
 東京都としてできることはたくさんあります。社員を正規雇用する中小企業に支援金を給付し取組を促すこと、入札や公契約で正規雇用率の高い会社や団体のポイントを高くすること、医療や福祉、教育などの補助金の算定に正規雇用の考え方を含めるなども重要です。
 実際に私立学校の労働組合からは、正規雇用なのか一年契約なのかも教育の質に影響して、子供たちのために補助金の算定で勘案してほしいという要望も伺っています。そうしたことに取り組んでいただきたいと思います。
 さらに日本に非正規雇用がここまで増えたのは、九〇年代に法律がそれを許すものに変えられたからです。国に法改正を提言することなどにも、ぜひ取り組んでいただくことを要望いたします。
 公務員の非正規雇用である会計年度任用職員の問題も深刻です。日本共産党都議団が二〇二四年に行った調査では、都の会計年度任用職員は、六十一歳未満の現役世代では七二・六%が女性でした。
 さらに、私たちは、昨年、都職員の男女別賃金格差を調査して発表しました。その結果、都職員の平均給与は、男性正規職員が七百九十四万円、一方、会計年度任用職員の平均給与は四百二十二万円で、男性正規の約半分、差額が三百七十二万円にも上ることが明らかになりました。都職員の雇用状況も、まさに先ほど紹介した計画素案の記述と同じ状況になっています。
 東京都では、女性相談支援員や消費生活相談員、学校司書、スクールカウンセラーなど、女性の多い専門職を会計年度任用職員として雇用をしています。事務職を含め、都民にとって必要な仕事を安い賃金で女性に担わせています。
 会計年度任用職員制度は、女性を非正規雇用に追いやる側面があると思いますが、認識を伺います。

○志村男女平等参画担当部長 会計年度任用職員制度は、地方公務員法に基づくものでございまして、担当所管が対応しているものと認識をしております。

○せいの委員 もちろん法律の問題もあります。短時間勤務が必要な方もいらっしゃいますので、終身雇用の短時間勤務公務員制度をつくることも必要だと思います。ぜひ国に提言していただきたいと思います。
 同時に、職員を会計年度職員で雇用するか正規職員で雇用するかは、都が決めることですから、正規職員として雇用すればいいということです。
 さらに、会計年度任用職員でも雇用年限を撤廃したり、経験年数に応じた給与体系にすることも自治体の判断で可能です。実際に、雇用年限の撤廃は、区部では十七区十三市にも広がっていて、更新四回までに固執する東京都は、遅れた存在になっています。
 代表質問でも局長は、生活文化局に担当部署を設け、全局で構成する推進会議を設置し、総合的に施策を進めているとご答弁しました。だとしたら、こうした問題も総務局に提起して、都庁から率先して非正規雇用をなくしていく取組を進めていただくことを強く要望をいたします。
 そして、ウィメンズプラザについてもお聞きします。
 計画素案では、東京ウィメンズプラザの機能強化が位置づけられています。私たちは、以前からウィメンズプラザの機能や体制の充実を求めてきました。
 男女平等参画は、やはり女性自身が立ち上がり行動することや、市民レベルでの活動がなければ前進はしません。行政は、その育成や支援、活動しやすい場の提供、また事業を共同で行うなど、こういう役割が求められています。
 ウィメンズプラザでは、女性団体など、男女平等参画に関する活動を行っている団体の利用登録制度があって、優先的に施設利用やロッカーの年間利用などをすることができます。
 施設内には資料の作成や印刷ができるワーキングルームや保育室もあるなど、活動しやすい環境整備が図られています。図書室には、男女平等参画に関する図書や行政資料、民間団体の資料、学芸誌などがあって、私の知り合いもウィメンズプラザの図書室で求めていた情報を得ることができたというふうにいっていました。
 こうした機能は、さらに充実させることが必要ですし、また、さらに女性団体やジェンダー平等の活動に取り組みたい都民に対し、施設の貸出しにとどまらない、相談に乗ること、仲間づくりへの支援、活動が発展するような支援をすることが求められています。
 ウィメンズプラザ自身が広報啓発事業に積極的に取り組むことや、活動を掘り起こし、解決に向けた問題提起をしていくような調査研究機能を持つことも必要です。
 計画の素案の三九ページには、男女平等参画推進の拠点として、専門性のある人材の配置や育成を進め、持続的かつ実効性のある運営体制を整備強化する必要がありますというふうに書いてあります。
 この専門性とはどのような専門性を想定しているのか、伺います。

○志村男女平等参画担当部長 ウィメンズプラザの職員が備えていることが望ましい専門性は、男女平等参画推進や女性活躍推進、DV防止などに関するものでございます。

○せいの委員 男女平等参画推進などに関する専門性が求められているっていうことは、もちろん当然です。例えば、女性団体や都民の学習、それらの活動を支援するには、社会教育主事のような役割や専門性が求められると思いますし、さらに調査研究できる専門性、またDVを含む様々な相談に乗れる専門性、そういったものも重視していただきたいと思います。
 持続的かつ実効性のある運営体制の整備強化をする必要があるともいわれています。これらは専門的な知識とともに経験の蓄積と不可分のものだと思います。つまり、専門性のある方をきちんと正規雇用するなど、ふさわしい処遇で安定して働けるようにすることが不可欠です。
 そもそも素案では、女性の半数が非正規雇用であることに対し、改善すべきだという立場を示しておりますが、ウィメンズプラザの専門員を会計年度任用職員としてしか雇用していないのは、その立場と矛盾するのではないでしょうか。

○志村男女平等参画担当部長 常勤職員との役割分担や職務内容を確認の上、職を設定しております。

○せいの委員 会計年度任用職員のことは先ほども申し上げました。会計年度任用職員の職を設定するかどうか決めるのは東京都なのですから、現状でよいとは決してしないでいただきたいと思います。
 ウィメンズプラザでは、相談は基本的に会計年度任用職員の相談員が受けて、男性相談については民間委託をしていました。それがこの四月から、それ以外の相談も二十一時までの夜間の部分を民間委託したとお聞きしています。
 その内容と理由を教えてください。

○志村男女平等参画担当部長 電話応答率と利用者の利便性の向上を図るため実施したものでございます。

○せいの委員 利用者の利便性の向上というふうにいいますが、相談受付時間などはこれまでと同じなわけですから、利用者にとって何か利便性が向上したという話ではないです。
 二十一時までの相談となりますと、シフトを組まなければならなくて大変です。やはり求められる専門性や労働条件と処遇が見合わないと人員の確保も難しくなります。結局、専門性のある方々を大切にしないひずみが、都民サービスにも影響を与えているということだと思います。
 本来、相談業務は、相談者の悩みや困難を解決するとともに、そうした中からジェンダー平等に関する普遍的な課題を掘り起こし、全体の改善につなげることもできます。そのためには、やはり相談は直営で行っていく、そのための体制づくりや処遇改善などに取り組んでいただくことを要望いたします。
 そして、最後になりますが、質問します。
 国際基準であるフィフティー・フィフティーに向けて、クオータ制などの積極的改善措置、ポジティブアクションを、これ導入は行わないのか、このことについて伺います。

○志村男女平等参画担当部長 都の政策の決定過程に多様な価値観や発想を反映させるため、都でもクオータ制を導入し、附属機関等の委員構成について、男女いずれの性も委員総数の四〇%以上とするよう条例を改正するとともに、庁内に呼びかけ、その達成状況について調査、公表を行っております。

○せいの委員 女性差別撤廃委員会の一般勧告では、意思決定システムにおける平等かつインクルーシブな代表を実現するための締約国の義務において、具体的な義務で、政治的、公的意思決定におけるパリティーを求めています。
 我が会派も、東京都男女平等参画推進総合計画に関する申入れの中で、都の附属機関等の女性委員の割合は、充て職も含めて四〇%以上にすることを求めています。また、都における女性管理職の比率が低下したことを直視して、女性の幹部、管理職への登用機会を増やし、早期に男女同数となるようにすることについても、その比率をさらに引き上げていくよう、都として努力を継続していただくように求めておきます。
 今、都民の意見聴取も今回の計画について行われております。審議会委員の意見や都民の意見をしっかりと計画に反映させていくことを強く求めて、質問を終わります。

○高橋委員 よろしくお願いします。男女平等参画推進総合計画について伺います。
 次期計画ビジョン1では、男女ともに自分らしく希望する生活ができる社会の実現を掲げ、ライフステージに応じた切れ目のない支援を柱1としています。
 結婚は、ライフステージの中での大きなポイントとなるものであり、結婚を希望する方の望みがかなうような支援をすることは重要でありますが、結婚支援については、現計画では取組の事業として位置づけられていませんでした。そうした中で、今回改正する計画に結婚支援を位置づけたことは非常に意義があるものと考えます。
 そこで伺います。結婚支援を次期計画の事業に位置づけた理由を伺います。

○久松都民活躍支援担当部長 結婚支援事業については、現計画策定後の令和五年十月から、リアルの出会いの場である交流イベント、ウェブ相談などを開始し、令和六年九月から、AIマッチングシステム、TOKYO縁結びを本格スタートさせました。
 交流イベントでは、毎回定員を大幅に超える応募があるとともに、参加者の四割が婚活イベントへの初参加であるなど、イベントを開催する中で安心して婚活できる環境や、一人一人が希望する結婚へのステップなど、都民のニーズが高いことが明らかになってまいりました。
 こうしたニーズを受け止め、都民が思い描くライフステージに沿った切れ目のない支援を実現するため、結婚支援事業を計画関連事業と位置づけたものでございます。

○高橋委員 結婚支援事業を計画に位置づけた趣旨については理解しました。
 その上で、計画に、未婚の男女で結婚意向のある都民の、婚活の具体的な行動を取る方の割合を六五%まで向上するという数値目標を掲げていますが、その目標を達成するためにも取組を広げていくことが重要です。
 そこで、結婚支援事業の取組と今後の展開について伺います。

○久松都民活躍支援担当部長 都は、結婚を望む方々が一歩を踏み出せるよう、機運醸成イベントや交流イベント、AIマッチングシステム、TOKYO縁結びの提供、婚活、結婚関連団体との連携など、多様な取組を進め、昨年度は九万人が参加いたしました。
 さらに、末広がりの八の令和八年を結婚のきっかけにしたい特別な一年と位置づけまして、TOKYO八結び、結婚おうえんキャンペーンを展開し、支援を強化しております。
 令和八年八月八日には、麻布台ヒルズで、これまでの規模を拡大し、機運醸成イベントを開催するなど、他自治体や地域団体、民間企業などとも連携し、結婚に向けたムーブメントを東京から社会全体に広げていきたいと考えております。

○高橋委員 都が結婚支援に積極的に取り組んでいることがよく分かりました。
 こうした事業をより広めていくためには、実施して終わりだけではなく、参加者の声や実施結果を丁寧に把握し、次の取組に生かしていくことが重要です。
 そこで、支援事業の実施を今後どのようにフィードバックし、事業展開していくのかを伺います。

○久松都民活躍支援担当部長 事業をより充実させたものにしていくため、利用者の声を生かすことは重要でございます。そのため、イベントの実施後は、アンケートやインタビュー等により、参加者の声や利用状況を把握するとともに、成果や課題の整理を行っております。
 そうした中では、安心して参加できる環境に対する評価が寄せられる一方で、より多くの出会いの機会の創出や、参加しやすい形式を求める声などもいただいております。
 こうした結果を分析し、都民のニーズを酌み取り、事業規模の拡大や運営方法の改善、質の向上に努め、結婚を希望する都民の一歩を後押しし、自分らしく希望する生活ができる社会の実現につなげてまいります。

○高橋委員 ありがとうございます。個々の事業については、実施結果を検証し、次の施策へと着実に反映していくことは極めて重要であります。
 結婚は、あくまで一人一人の価値観や選択に基づくものである、そういったことを踏まえつつ、結婚を望む方が安心して一歩を踏み出せる環境を整えていくことが都の役割であると考えます。
 今後とも都民の多様な価値観に十分配慮しながら、利用者の視点に立った支援の充実に努め、結婚を希望する方に寄り添った取組を一層推進されることを期待しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○関口委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で生活文化局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時四十三分休憩

   午後四時開議

○関口委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百三十三号議案及び第百四十六号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○内山委員 戸山地区学園特別支援学校は戸山高校の隣地に開設されることから、開校後は両校の交流を積極的に行い、相互の理解を深めていくことが、これからの社会を担う若者には必要ではないかというように思っています。
 そのためには、双方の学校が校内の体制を整えることというのはもとより、新たに建設をする特別支援学校においては、こうした取組を想定した整備というものも大切ではないかと考えています。
 特別支援学校の施設整備に当たっては、備えるべき部屋の基準というのがあるのは承知をいたしておりますが、私としては、交流を前提としている部屋があることをあらかじめ示していくということは必要ではないかと考えています。
 そこでお伺いをいたしますが、今回の工事で建設される校舎では、両校の交流を想定した部屋はあるのか、伺いたいと思います。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校、仮称でございますが、につきましては、隣地となる戸山高校との交流も見据え、新校舎の多目的室や体育館などでの活動を想定しております。

○内山委員 様々な理念だとかソフトというものが、こちらについてはもう少し後になるかもしれませんが、そういったものがあって、そしてハード面をつくっていくと、よりそういったものというのは体現していきやすいんではないかなと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。
 そういった中で、この戸山地区において、特別支援学校と高校との交流をどのように進めていくのか、現時点においてで結構ですので、東京都教育委員会の見解を伺いたいと思います。

○西山特別支援教育推進担当部長 都教育委員会は、現在、隣接、近接する都立特別支援学校と都立高校各五校におきまして、障害のある生徒等とない生徒や、教員同士が相互理解を図った上で、共に学ぶ協働活動を実施しております。
 戸山地区学園特別支援学校(仮称)の開校に当たりましては、開設準備室を設置し、様々な準備作業を実施することとしておりまして、協働活動の実施に向けては、現在の取組を踏まえ、戸山高校と連携し具体的な内容の検討を行ってまいります。

○内山委員 ありがとうございます。物理的に離れた場所においても、やはりそういった相互の交流だとかっていうものは重要だと思っておりますが、こういった、まさに隣接する学校であれば、しっかりとそういったことを行いやすい環境でもありますし、そういったところで様々な活動というのが、ほかに対するメッセージにもなると思いますので、ぜひソフト、ハード両面において、しっかりと進めていっていただきたいなというように思います。
 最後に、この戸山地区学園の特別支援学校は、約百七十億円の建設工事となるということでございました。直近の特別支援学校の新築工事や改築工事を見てみますと、墨田地区第二特別支援学校が約百億円、村山特別支援学校が約七十四億円となっており、これらと比較すると高額になっているという指摘もあります。
 建築工事は、土地の条件や建物の規模などにより建設費が変わるため、一概に比較ができないということは承知をしておりますが、これまでの特別支援学校の建築工事と比較して、なぜ高額となっているのか、伺いたいと思います。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)につきましては、土地の形状等から、建設工事に当たりましては、適切な工事順序を勘案した十分な工期を設定するなどの必要があるためでございます。

○内山委員 ありがとうございます。土地の形状ということで、あの場所も確かに傾斜もありながらということで理解をしました。
 しっかりとこういった適切な工事というものを進めていっていただきたいということを最後に申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○ほっち委員 よろしくお願いいたします。戸山地区学園特別支援学校は、知的障害教育部門と肢体不自由教育部門が設置をされ、新宿区内では初の都立特別支援学校となると聞いております。
 同校の開校により、周辺の特別支援学校の教室不足の解消が期待されるものであり、今回の新築工事は、保護者をはじめとする関係者の方々にとって待望の工事というふうになります。
 新しい学校が開設されるに当たっては、地域との関係も大変重要な要素であると思います。学校と地域が信頼関係、また協力関係を構築し、地域住民の方々が学校を支援する、学校の存在が地域の助けとなる、そういったよい循環による学校運営が望まれるところであります。
 特にこの戸山地区学園特別支援学校の予定地の南側地域は、明治通りとの高低差があり、住民の方々が災害時の避難に不安を覚えているというふうに聞いております。
 学校建設を機に、地域住民の災害時の避難経路の選択肢を増やすことを考慮した対応を期待しますが、工事における計画はどのようになっているのか、お伺いをいたします。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の新築工事に当たりましては、災害発生時、地盤面の低い南側地域から至近の大通りであります明治通りに通り抜けができるよう、地域の方々の要望を踏まえまして、学校敷地の一部に通り抜け通路を整備する計画としております。
 学校敷地内に設ける通路につきましては、学校として必要な機能を備えることを前提とし、敷地の形状や法令等を踏まえまして、階段として整備することといたしました。

○ほっち委員 地域の要望を基に、発災時のための備えとして、学校敷地の一部を通り抜け通路として、住民の方々が使えるようにするとのことであります。
 この通り抜け通路は、先ほどお話ありましたけれども、階段状にするとのことでありますが、最近、地域の方からは、これをスロープ状にしてほしいという要望もあるというふうに聞いております。
 これまでの地域住民の方々への対応状況と、今後どのように対応していくのか、お伺いをいたします。

○西山特別支援教育推進担当部長 都教育委員会では、これまでに通り抜け通路を設置することや、通路を階段状とすることにつきまして、工事計画説明会などにおいて地域の方々に説明をしております。
 また、地域の方からは最近になりまして、通路の形状に関しスロープ状にしてほしいというご意見のほか、それぞれの立場からのご意見をいただいております。
 通り抜け通路につきましては、学校として必要な機能を備えた上で地域の要望に最大限応えるため、敷地条件や法令等を踏まえて検討した結果、階段状としております。
 通り抜け通路の運用方法につきましては、開設準備室を設置した後に地域住民の方々と協議し、丁寧な対応を行ってまいります。

○ほっち委員 私もあの現場を見させていただきました。確かに高低差があったりとか、いろんな状況があって、自分があの場に生活をするとなると、本当にいろいろ難しいんだよというところもあるんだなということも理解をさせていただいております。
 本定例会でこの契約事案が可決をされれば、工事が開始されることになります。地域住民の方々の中にも、先ほど答弁の中でいろいろありましたけれども、様々なご意見があるというふうに思いますが、東京都としては、様々な立場の方の意見にしっかりと耳を傾けながら工事を前に進めていっていただくことを要望して、私の質問を終わります。

○桐山委員 よろしくお願いします。私からも都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の新築工事について伺います。
 まず最初に、先ほども少し答弁に出ておりましたが、本契約は百七十億五千万円と大変大規模なものとなっています。特別支援学校の整備は重要であり、児童生徒の教育環境の充実につながるものと期待しておりますが、通常の学校整備は平均八十億から百億だと伺っておりますが、今回、通常学校整備と比較しても高額な契約となっています。
 この学校は細長い敷地形状に加え、高低差もあると伺っておりますが、契約額が高額になった主な要因について伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 特別支援学校の整備に係る契約額につきましては、それぞれの学校の立地や学部の構成等によりまして異なることから、一概に比較できるものではございません。
 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)につきましては、土地の形状等から、建設工事に当たっては、適切な工事手順を勘案した十分な工期を設定するなどの必要があるためでございます。

○桐山委員 この契約額については、それぞれの学校の条件によって異なり、一概に比較できないということでございました。また、本件につきましては、細長い敷地の形状とか高低差への対応など、通常の学校整備とは異なる条件があることも理解をしたところでございます。
 一方で、百七十億円を超える大規模事業であることには変わりはありません。今後も資材価格や人件費の高騰が続くことも想定をされていることから、工事費の適正な執行と工期管理に万全を期していただくよう求めておきます。
 次に、本件は一般競争入札でありながら、結果としては一者応札となっています。
 建設業界における資材の価格や人件費の高騰が続く中ではありますが、都として、この競争性は十分確保されたと考えているのか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 本件は、財務局において電子入札による一般競争入札を実施したものでございます。電子入札は、ほかの入札者の存在を知り得ない仕組みでございまして、結果的に一者入札となりましても、競争性が担保されております。
 法令等に基づく競争性や公正性を確保した適正な契約手続により、事業者が決定されております。

○桐山委員 一者応札であっても、制度上の競争性や公正性は確保されているとのことでした。
 しかしながら、建設業界では、技術者不足や資材価格の高騰などにより、大規模案件への参入が難しくなっている現状もあります。今後も学校整備が続く中で、事業者が参加しやすい環境づくりや適切な発注方法について、不断の検証をお願いしておきます。
 次に、本校の開設はまだ先とはなりますが、特別支援学校を必要とする児童生徒は年々増加しています。
 保護者の皆様にとっては、通学区域や進学先の見通しが大きな関心事であることから、今後、どのようなスケジュールで通学区域の公表や開設準備を進めていくのか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 通学区域につきましては、開校までに児童生徒の在籍状況を踏まえ、近隣の都立特別支援学校とも調整の上、設定する予定でございます。
 また、新設校におきましては、開校前に開設準備室を設置し、教育内容や地域との協力関係づくりなど、開校に必要な様々な準備を行うこととしております。

○桐山委員 通学区域については、今後の在籍状況を踏まえて設定するとのことでございました。本校の整備は、増加する特別支援教育のニーズへの対応として大変重要な取組であり、完成後は周辺地域の教育環境改善に大きく寄与するものと期待しています。
 一方で、新宿区については、現在、中野特別支援学校や練馬特別支援学校が学区域になっておりますけれども、知的障害部門の児童生徒数は増加傾向にございまして、中野特別支援学校については、この過密化への対応としても現在建て替え工事が進められ、現在仮設校舎で教育活動が行われています。
 この戸山地区学園特別支援学校(仮称)が開設されるまでには、なお長い期間を要します。その間も周辺校では、児童生徒数の増加が見込まれることから、教室不足や学校規模の拡大による教育環境への影響が生じないよう、新設校整備だけではなく、既存校の教育環境確保についても引き続き取り組んでいただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○細田委員 私からも、まず、都立戸山地区学園特別支援学校の新築工事について質問いたします。
 昨年の十一月の事務事業質疑の際には、坂本教育長から、特別支援学校における教育環境の一層の向上について、力強い答弁をいただきました。今回の新設の計画は、その取組の一つであると理解しております。
 特別支援学校に入学する子供たちが増えている中、都として、子供たちの受入れ環境のさらなる整備に取り組んでいくことは非常に重要であります。教育庁施設整備計画を着実に進めるとともに、迅速に子供たちを受け入れるためにあらゆる角度から対応策を検討して、特別支援学校における教育環境の一層の向上に結びつけていくということを、昨年も具体的な例をたくさん挙げていただく中で決意をしていただきました。
 そこで確認いたしますが、戸山地区学園特別支援学校について、想定している障害種別や学校規模などの概要について答弁を求めます。

○西山特別支援教育推進担当部長 今回、新設工事を計画している都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)は、知的障害教育部門の小学部、中学部及び高等部と肢体不自由教育部門の高等部を設置する学校とする予定でございます。
 また、施設上の学級規模は五十九学級、児童生徒数は約三百七十名を想定しております。

○細田委員 知的障害教育部門と肢体不自由の教育部門のある、いわゆる併置校を設置する計画とのことでありますが、この場所にそうした部門の学校を設置することや、併置校として設置することの意義について、都教委はいかに考えているのでしょうか。見解を求めます。

○西山特別支援教育推進担当部長 知的障害特別支援学校の在籍者数の増加や、児童生徒の障害の重複化に対応するとともに、区立特別支援学校を含む全都的な配置バランスを踏まえまして、今回、本校を新設するものでございます。
 また、複数の障害教育部門を併置する学校を設置することによりまして、それぞれの部門の専門性を相互に活用して、障害が重複する児童生徒に対する教育内容、方法の充実を図ることができると考えております。

○細田委員 今、地域の状況を踏まえました計画であることと、そして、複数の障害教育部門の専門性、これを相互に連携、また活用して、教育内容の充実などについて期待ができる学校計画をしていることを理解いたしました。
 しかしながら、一方で、知的障害の特別支援学校では、児童生徒数の増加に伴う教室不足の解消がまさに喫緊の課題であります。
 このような中、この学校は、新宿区内に設置する学校でありますので、少なくとも新宿区在住の児童生徒は対象になることと思いますが、通学の区域はどの範囲を想定してくださっているのでしょうか。
 また、この学校を新設することによって、知的障害特別支援学校の教室不足解消にいかに寄与することができるのか、都教委の見解を求めます。

○西山特別支援教育推進担当部長 戸山地区学園特別支援学校(仮称)の知的障害教育部門の通学区域につきましては、設置場所である新宿区に在住の児童生徒が通っております中野特別支援学校の通学区域を中心に、児童生徒の在籍状況を勘案しながら、近隣の都立特別支援学校とも調整の上、設定する予定でございます。
 本校の設置によりまして、周辺校における教育環境の改善につながると考えております。

○細田委員 この学校を新設することにより、周辺の特別支援学校における環境整備につながっていくことを期待していきたいと思います。
 次に、新築工事で建設される校舎について質問します。
 戸山地区学園特別支援学校は、今申し上げましたように併置校でありまして、児童生徒数も多い学校である三百七十名と理解しております。
 子供の数が多ければ、当然でありますが、スクールバスの数も、そして保護者や放課後デイサービスの事業者などの送迎車両の数も多いのではないかと推察するものであります。
 大都会の中で新しい特別支援学校を建設するに当たっては、駐車場の計画が大変に重要であると考えますが、今回の工事中には、いかなる計画がされているのでしょうか。
 また、この学校では、大通りに面しているのが明治通り側のみの一か所になり、ここに車両の出入りが集中することになると思いますが、安全対策をいかに行っていくのか、併せて答弁を求めます。

○西山特別支援教育推進担当部長 本工事において建設される新校舎では、明治通り側にスクールバスのバスヤードを計画しておりまして、中型バス十台、小型バス十台が駐車できる予定となっております。そのほか、敷地北側に保護者等のための車両駐車スペースを十九台分設置する予定でございます。
 また、開校に当たりましては、スクールバスと放課後等デイサービス事業者などの車両の出入りについて、児童生徒が安全に下校できるよう、開設準備室におきまして運用を検討してまいります。

○細田委員 分かりました。よろしくお願いいたします。限られた敷地の中で安全対策を講じる予定があることを確認させていただきました。計画がきちんと前に進むよう取り組んでいっていただければと思います。
 工期の予定は、令和十四年十月までとのことであり、現在の社会経済状況を踏まえますと、工期の遅れが心配なところではございますが、戸山地区学園特別支援学校の開校に向けて、引き続いて教育庁全体でのご尽力をお願いいたします。
 続きまして、都立東高等学校空調設備改修工事について質問いたします。
 私の地元江東区にある同校は、名前のとおり東京の東にありまして、荒川下流の護岸の近くにある高校です。国内で唯一、東という一文字の高校はここだけのようです。
 さて、この東高校の空調設備改修工事につきまして、まず、改修の概要について質問いたします。

○秋田都立学校教育部長 都立東高等学校の空調設備につきましては、平成九年の校舎建築以降、本格的な改修を行っておりませんで、老朽化が進んでいるということから改修を行うこととしたものでございます。
 同校の空調設備は、現在、中央熱源方式を採用しておりまして、改修後も引き続き中央熱源方式とすることとしております。

○細田委員 平成九年、一九九七年に新校舎が建設されて以来、二十九年間使い続けてきた空調設備を改修するとのことであります。
 改修後も、今答弁がありました中央熱源方式、これを採用するということなんですが、理由は何でしょうか。
 また、このメリットについては、どのようなものがあるのでしょうか。答弁を求めます。

○秋田都立学校教育部長 都立東高校の空調設備ですが、冷暖房の熱源となります冷温水発生機の経年劣化が著しく進んでいたため、令和二年度に当該機器の交換を行っております。
 この冷温水発生機の法定の耐用年数は十五年となっておりまして、また、今回の工事の設計時点でこの機器の稼働状況を確認した際、特に問題がなかったということから、現行のこの冷温水発生機を活用できる中央熱源方式を引き続き採用することとしたものでございます。
 また、今回の改修におきましては、この中央熱源方式を採用いたしますが、個別の部屋ごとに冷暖房の稼働、停止を制御できるシステムを導入いたします。これによりまして、使用していない部屋の冷暖房を停止するといったことが可能となっておりまして、省エネ、利便性の点も考慮した計画となっております。

○細田委員 まずは、まだ十分使用できる設備を有効に活用する、このために引き続いて中央熱源方式を採用されるということであり、省エネなどの点も考慮しているということであります。
 そして、個別にも分けて使うことができるという、今、部長からの答弁もありましたが、中央熱源方式を採用することについて、学校から教育庁へはいかなる意見があったのでしょうか、質問します。

○秋田都立学校教育部長 学校に対しましては、中央熱源方式を採用することにつきまして説明をいたして、理解を得ているところでございます。
 一方の学校からの要望でございますが、長期休業期間等で生徒が長期間不在となる期間がございますので、こういった期間でも使用する部屋ということで、職員室、校長室、多目的ホールなどにつきましては、個別に調整できるようにしてほしいという要望がございました。
 そのため、これら要望のあった部屋につきましては、個別空調方式を採用することとしております。

○細田委員 分かりました。よろしくお願いいたします。さて、学校からの要望に応えている改修工事であるということを評価いたします。
 しかし、今回の改修工事、当たり前のことですが、体育館は対象になっておりません。
 学校体育館は、都議会公明党がリースも活用できるよう求めまして、空調設置の実施が行われ、実現されましたけれども、東高校の今の現状というのはどうなっているのか、質問をいたします。

○秋田都立学校教育部長 東高校の体育館でございますけれども、現在リース方式により空調を設置しておりまして、生徒の教育環境を確保しているところでございます。

○細田委員 ご答弁、分かりました。体育館や武道場についても、リースによる空調設置を行って対応しているとのことであります。
 私も校長先生と意見交換を行いましたが、これから非常に暑くなる夏が続きます。同校の体育館は、この空調設備だけでは、今、暑さ対策が賄えず、さらなる暑さ対策の措置を講じていただけないか、こんな声もございました。
 体育館のクーラーは設置済みですけど、今は効きが弱いところもあって、終業式、始業式など、温度次第では、教室からのオンラインの配信に切り替える対応をしているということであり、他校におきましても広く見られる状況であるということを伺っております。
 このような声にも対応できるよう、体育館の断熱強化、屋根の塗装、遮熱塗装だとか体育館内の断熱材をしっかり増していくだとか、体育館の改善を図り、また、クーラーのリース契約もしっかりと見据えていただいた上で、増設の検討等も行っていただいて、もちろん予算がかかる話ですけれども、しっかりと暑さ対策に対応していただけるよう、昨年度の質疑も踏まえまして、今回も今年度に暑さ対策、しっかりと力強く前に進めてきてくれたわけでありますけれども、さらなる暑さ対策の取組の拡充を引き続いて前に進めていっていただくことを求めておきます。
 そして、この東高校におきましては、また、雨漏りがあるような場所も風向きによって発生して、幾つもの箇所が、複数の箇所がそういう場面もあるということなので、可能でございましたらば、その現状も点検調査、そして可能なものであるならば、早期改修をしていただきますよう、併せて要望しておきます。
 今後とも大規模な改築工事はもちろんのこと、こういった個別の設備の改修工事を確実に実施していただき、教育庁は子供たちの快適な教育環境を確保していただきますよう求めまして、質問を終わります。

○せいの委員 私からも、都立戸山地区学園特別支援学校の新築工事について伺います。
 先ほど来お話がありますが、この学校は、新宿区で初の知的部門の特別支援学校となるというところと、あとは肢体のお子さんが、高等部のお子さんもこちらに来るということになっています。
 今の新宿区在住の知的部門のお子さんたちは、小中学部は中野の特別支援学校、高等部は練馬特支に通っている。そういう状況があるので、通学時間が短縮されるということになれば本当に何よりかなというふうに思っています。地域で待ち望まれていた学校ですので、この新築工事に対しては賛成をするものです。
 その上で、やはり今、都内ではいろんな障害に対する理解も広がってきて、きめ細かな教育ニーズの高まりもあって、特別支援教育の対象となる児童生徒数が増加傾向にあるということから、以下、幾つかお聞きをしていきたいと思っています。
 もう一度確認させていただきますが、この学校の学区域はどこを想定されているんでしょうか。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の通学区域につきましては、児童生徒の在籍状況を踏まえながら、近隣の都立特別支援学校とも調整の上、設定する予定でございます。

○せいの委員 新宿にお住まいのお子さんたちは、もちろん対象になると思います。
 今回の計画だと、五十九教室三百七十人という規模になっていて、これ、やっぱり大きめだと思うんですね。
 こういう規模になった経緯と今後の児童生徒の予測について、どのように考えていらっしゃるのか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の規模につきましては、児童生徒数の将来推計などを踏まえ設定をしております。
 令和七年三月に取りまとめました東京都特別支援教育推進計画(第二期)第三次実施計画に示しておりますとおり、公立特別支援学校在籍者数の推計では、知的障害教育部門の児童生徒数につきまして増加傾向、肢体不自由教育部門の児童生徒数につきましては緩やかな減少傾向にございます。

○せいの委員 今のお答えで、知的障害教育部門は、児童生徒については増加傾向で、肢体不自由教育部門の児童生徒は、緩やかに減少傾向ということが分かりました。
 そういう中でも、やはり全体的には児童生徒数が増加をしているということでは、先ほども、この学校、少し大きめではないですかというふうにいいましたが、本校の新設によって、やはり周辺の特別支援学校が大規模化していたり過密化しているっていう状況がある中で、ここが解消されるのかというのはとても重要だと思っているんですが、この点についてはいかがですか。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の設置によりまして、周辺校における教育環境の改善につながると考えております。

○せいの委員 先ほどもちょっといいましたが、現在、新宿区在住の児童生徒は、知的障害教育部門の方たちは中野特別支援学校、肢体不自由の場合は永福学園に通学しているというふうに聞いています。
 少なくともこの二校については、過密が緩和されるという見込みになるという認識でよいでしょうか。

○西山特別支援教育推進担当部長 繰り返しのご答弁となりますが、都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の設置によりまして、周辺校における教育環境の改善につながると考えております。

○せいの委員 この中野特支と永福学園の児童生徒が、どれぐらい移ってくるだろうという人数の想定みたいなものっていうのはどうでしょうか。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の通学区域につきましては、児童生徒の在籍状況を踏まえながら、近隣の特別支援学校とも調整の上、設定する予定でございます。

○せいの委員 ちょっと人数の想定っていうところとは若干、答弁が違ったかなと思うんですが、現在、多くの特別支援学校では、児童生徒数の増加に伴って、やはり教室不足が起こって、特別教室の普通教室への転用っていうのが行わざるを得ない状況っていうのも起きてきていますので、この辺、明確にしていただきたいなというふうに思っての質問でした。
 今回の新築工事において、現時点で考えている教育環境への配慮、こういうことについてどのように考えているか、伺いたいと思います。

○西山特別支援教育推進担当部長 基本計画検討委員会の報告書にも記載しておりますとおり、都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)における安全かつ快適な教育環境を確保するとともに、児童生徒の発達段階、障害特性等に応じた教育内容、方法に配慮した整備を行うこととしております。

○せいの委員 教育的配慮の面では、今お答えいただきました安全かつ快適な教育環境を確保するとともに、児童生徒の発達段階、障害特性に応じた教育内容、方法に配慮した整備、本当に大事だと思いますので、しっかりこの点についてはお願いをしたいと思います。
 今後の児童生徒数の増加を考えたときに、どのような対策を取っていくかということも重要だと思うんですが、この辺について、今の段階でのお考えをお示しください。

○西山特別支援教育推進担当部長 児童生徒数の将来推計や全都的な配置バランスなどを勘案した上で、特別支援学校の新設や増改築などを実施しております。

○せいの委員 私の地元にあります北区内にある北特別支援学校と王子特別支援学校、かなり児童生徒数が増加しておりまして、学校がもう大規模化しているんです。
 本来、やっぱり児童生徒一人一人の特性に応じた教育っていうことを考えた環境ということであれば、大規模化というのは望ましいことではないと思います。児童生徒の特性や体調をやっぱり考えても、スクールバスに一時間近く乗車しなければいけないっていうような状況も早急に改善を図らなければいけない、こういう問題もあります。
 居住場所から近くて通いやすい場所に、適正規模の特別支援学校を配置していくこと、このことがやっぱり都に求められていると思いますので、改めて私からも求めさせていただきます。
 先ほど来お話がありましたが、この計画地の地元の住民の方からは、学校敷地内に明治通りに抜けられる通路の設置をしてほしいというご要望があって、これについては、先ほどのお答えで階段を整備する、ただ、学校として必要な機能を備えることが前提だというお答えでした。
 要望を受け止めて、通路を整備することになったということは本当に評価したいと思います。しかし、住民の方からは、やはり階段じゃなくてスロープをつくってほしいっていう要望だったんですよね。
 事前に担当の方からいろいろお話をお聞きしたら、スロープをつくるとなると百三十メートルにもなってしまうということも聞いております。この間、先ほどもお答えありましたが、地元の住民の皆さんとも何度か話合いを行っているということもお聞きしています。
 こういう中で、やはり包み隠さず今の検討状況っていうのはしっかりとお伝えした上で、住民の方の納得を得られるところまで話合いを行っていただいて、着地点を見いだしていただきたいということを要望しておきます。
 学校として必要な機能を備えるということはもちろん、これ前提なのはそうなんです。ただ、地元住民の方たちには、今後、様々な形で学校運営にも協力していただくこともありますし、やはりご意見などは今後もしっかりと聞いていただいて、地元住民の方たちが納得いくような対応を求めておきます。
 続きまして、特別支援学校施設整備標準、これにちょっと照らしながら、建築計画について質問をさせていただきます。
 教室等の標準面積をこの中では示しているんですが、本校は十分その面積が確保されているのか、また、知的部門の教室面積は五十七平方メートル、肢体部門の教室面積は六十五平方メートル確保されているかどうか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の整備に当たりましては、特別支援学校施設整備標準等を踏まえた計画としております。

○せいの委員 続けてお聞きしたいんですが、標準とされている特別教室の数、室数、これは確保できているのでしょうか。また、特別教室の面積は確保できているのでしょうか。お答えください。

○西山特別支援教育推進担当部長 繰り返しの答弁になりますが、都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の整備に当たりましては、特別支援学校施設整備標準等を踏まえた計画としております。

○せいの委員 二回続けて同じご答弁で、明確に確保できているというお答えではありませんでしたが、特別支援学校施設整備標準等を踏まえた計画としているということで、確保できていない教室もあるということなんでしょうか。
 将来の使用目的の変更、障害の程度や状態による間仕切りの位置の変更及び教室の増築等を考慮した計画とするというふうにこの計画にはなっていますが、将来的な設計から十分対応できる教室数、もしくは教室の増築をできる設計にはなっているのでしょうか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 繰り返しの答弁で恐縮ですけれども、都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の整備に当たりましては、特別支援学校施設整備標準などを踏まえた計画としております。

○せいの委員 繰り返しの答弁をいただいておりますが、同じお答えが続いていますが、やはり考え方を持って設計されていると思うので、現状の計画は上がってきていることですので、その同じ答えじゃなくても答えられることは、私の質問は違うんですから、あると思いますので、しっかりお答えをいただければと思います。
 特に図案を見ますと、普通教室の大きさと見比べると、特別教室の面積が基準を満たしていないようにもちょっと見えるんです。
 もう一度、特別教室の面積は確保できているか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 児童生徒の教育活動に支障の生じない面積で整備をしております。

○せいの委員 支障が生じない面積という新たなお答えをいただきました。
 なぜこれを聞いているかというと、文部科学省も令和八年四月十日に全国の公立特別支援学校を対象とした教室不足の調査結果を公表しまして、そういう中で、都道府県の不足教室数は、やっぱり東京都が四百五十八教室で最多だっていうふうになっています。特別支援学校設置基準に基づく面積確保の状況についても調査がされていて、全国の千百三十二校のうち、設置基準上の必要面積を満たしている学校の割合は、校舎面積で六八・八%、運動場面積で五七・二%にとどまっているという状況にあるということなんです。
 文部科学省が本結果を受けて、各都道府県教育委員会に対して、教室不足解消に向けて集中取組計画の着実な実施を促す通知というのを出しているようなんですが、これは都教委にも届いていると思いますので、都教委としても適切な対応をお願いしたいと思います。
 続きまして、地下に普通教室、これ地下といってもちょっとあれなんですが、地下に普通教室を配置しているという図面になっているんですね。
 日照、換気、また崖、こういうところについての影響はないのか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 地下一階平面図という表現がございますが、敷地内の低い部分に建てる建物の一階部分に当たるものでございます。
 校舎建築に当たりましては、建築基準法をはじめとする法令等にのっとりまして、適切に計画をしております。

○せいの委員 承知しました。
 次に、保健室について。
 肢体不自由教育部門を設置する学校については、バイタルチェック等を行うためのスペースを考慮した計画とするというふうになっています。
 本校は、配慮された保健室となっているのか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 施設整備に当たりましては、特別支援学校施設整備標準等を踏まえた計画としております。

○せいの委員 やはり今、医療的ケアが必要なお子さんも増えておりますし、保健室というのは、やはりとても重要な役割を果たしています。スペースや設備、これしっかりと考慮して計画をしていただきたいと思います。
 また、医ケアのお子さんの保護者の方が一緒に付き添ったりとか、待機するっていうような場合も考えられますので、ぜひ近くにそのようなスペースも確保していただけるようにと要望をしておきます。
 敷地が狭く、校庭や体育館などの共有スペースの利用が過密になることが予測されます。とはいえ、児童生徒の安全な動線を確保しつつ、児童生徒にとって十分な運動量や活動機会を担保することは欠かせません。
 グラウンド面積について伺います。また、運動量や活動機会の十分な確保についてはどのように配置されているのでしょうか、併せて伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の整備に当たりましては、特別支援学校施設整備標準等を踏まえた計画としております。

○せいの委員 明確にお答えはいただけないっていうところなんですが、もう一つお聞きしますが、トイレですね。これは、便所については、幼児、児童生徒の分布の状況及び動線を考慮し、幼童生徒が利用しやすい位置に計画するとしています。
 十分な量と配置、これは、いただいた図面からは、トイレというのは記載されていないので分からないんですが、十分な量と配置を考慮されているのか、伺います。

○西山特別支援教育推進担当部長 繰り返しの答弁となりますけれども、都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)の整備に当たりましては、特別支援学校施設整備標準等を踏まえた計画としております。

○せいの委員 私も繰り返しお伝えしますが、同じお答えを何度もいただくというのは、ちょっと違うのではないかなと思いますので、しっかりとお答えを質問に合わせてかみ合うようにいただければと思います。
 トイレは、子供の体調管理からもとても重要です。また、場所の配置っていうのは、子供たちが行きやすいかということもありますし、あとは教員とか職員が安全に連れていくことができるかっていうことを考えても、本当に十分な配慮が求められると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 本学校は、新宿戸山という都心の混雑エリアに位置しています。生徒が公共交通機関を利用して自力通学する際、通勤通学ラッシュに巻き込まれずに安全に通学できる仕組みも必要ですし、さらにはスクールバスにおいて、周辺道路の交通量や通学車両がスムーズかつ安全に発着できる敷地内スペースが必要だと思います。
 先ほどのお話の中で、中型が十台、小型が十台、バスが止められて、保護者スペースが十九台ありますよというお答えがありました。
 放課後デイサービスのお迎えの車両等の待機場所というのはどこになりますか。

○西山特別支援教育推進担当部長 明治通り側にスクールバスのバスヤードを計画しておりまして、駐停車スペースについては適切に確保しております。

○せいの委員 今、本当に放課後デイサービスをご利用されている方は多いので、私の地元でも、時間帯になると学校内に入れないお迎えの車が、違うところにだあっと列をなして待っているということもあります。この場所が明治通りですから、やはりこの辺はしっかりと配慮をしていただくということが必要になると思いますので、適切に確保していただくようによろしくお願いいたします。
 そして、最後になりますが、この学校の建築設計に当たって、現場の声とか意見っていうのは聞いていただいたのか、聞いていただいたとしたら、どこの範囲、学校の関係者とかそういう、どこの範囲なのかっていうことをお聞きしたいと思います。

○西山特別支援教育推進担当部長 都教育委員会のホームページに掲出しておりますとおり、基本計画検討委員会の委員でございます都立永福学園及び都立中野特別支援学校から意見を聞いております。

○せいの委員 今後詳細な設計が行われると思いますが、やはり現場で働く方、さらには児童生徒の保護者の方、そういう様々な方の意見を積極的に聞いていただいて、児童生徒にとってよりよい教育環境になるように、これは進めていただきたいということを再度要望して、質問を終わります。

○ゆもと委員 都立学校の工事について質問をいたします。
 今定例会では、都立学校の工事案件が二件付議をされております。都立学校の施設整備は、児童生徒の教育環境の整備の観点からも、都立高校の魅力向上の観点からも非常に重要であります。
 しかし、昨今の中東情勢の影響による部材の不足や暑さ対策による作業の中止など、都立学校の工事を含めた公共工事については、これまで以上に不確定な要素が多く存在するようになっております。
 特に中小の工事業者にとっては、工事を受注したものの、これからの不確定要素によって指示された工期どおりに施工ができないのではないかという不安感が強く、なかなか工事に手挙げができないという声も聞いております。
 最近は、都立学校の工事においても不調案件が発生しているとのことでありますが、不調の要因の一つとして、工事業者のこの不安感があるのではないかと考えているところであります。
 児童生徒の教育環境を安定的に整備をしていくためには、施工業者が安心して適正に施工できる体制を整え、工事を確実に実施することが重要であります。ついては、都立学校の工事において、中東情勢の影響や暑さ対策など、やむを得ない事情により工期を延長する場合、どのように対応しているのか確認をさせていただきたいと思います。
 延長する工期の設定や契約金額の変更についてはどのように決定するのか、また、違約金についてはどのような考えに基づき発生するのか、併せて質問をいたします。

○秋田都立学校教育部長 都立学校の工事につきましては、工事契約の約款に基づき実施しております。
 具体的には、受注者から工期の延長の申出があった場合や、契約金額の変更が必要となった場合には、受注者と協議の上で変更する工期や金額を定めております。
 また、違約金についてでございますけれども、受注者の責めに帰すべき事由により、工期内に工事を完了できない場合に徴収することとしております。
 都教育委員会は、これまでも受注者から工期延長の申出があった場合には、各現場における実情を踏まえまして、受注者と協議を行っております。
 今後とも資材等の不足、暑さ対策に伴う作業中止など、やむを得ない事情により工期延長の必要が生じた場合には、現場の状況を十分に確認した上で、工事が安全かつ確実に完了できるよう対応してまいります。

○ゆもと委員 例えば、熱中症アラートが昨年だと、たしか夏四十日ぐらい出ているんですよね。例えば、その間工事が予定の半分ぐらいしか進まなかったとして、じゃあ二十日分は工期延長を見ましょうみたいな単純な足し引きで工期の延長を設定されるとどうなるかというと、ただ単に二十日間工事を振り替えればいいって皆さん思うかもしれないけど、現場は全ての人や資材の調達をそこからやり直さなければいけないから、単純に二十日で終わるという話ではないんですね。
 だから、実情を踏まえて協議をするという話だったと思いますが、この実情の酌み取り方が非常に重要だと思いますので、そこは丁寧にやっていただきたいなと思います。それができないと、公共工事に、先ほども一者応札って話がありましたけれども、こういう状況が散見をされるようになると、結果的に公共工事の質が、競争力が働かないことによって低下をするとか、または不調になると、その工期が一発で決まらないからもう一回入札をかけなければいけない、余計な手間暇がかかってきたりします。
 全体のスケジュールにも大きく影響してくるところだと思いますので、この実情を踏まえて協議をする、この部分にぜひ施工業者の立場にも十分理解を示した上で、双方納得の上で工期設定や、または金額の増額等も決定をしていただければなと、これは要望をさせていただきたいと思います。
 二問目の質問ですが、もうこれ既にほかの委員さんからも出ておりますが、戸山地区学園特別支援学校の契約金額、これ百七十億円、非常にほかと比べて高額になっております。
 これ、物価高騰の影響だけではなくて、先ほども答弁あったんでもう質問はいたしませんが、土地の形状によって百七十億円という数字になっているという説明なんですが、これどうなんでしょうかね。土地の形状という理由だけで多くの人が、これだけ数十億円、ほかと比べると高いと感じるものが、納得ができるのかなというところについては、少し考えるところがあるんじゃないかなというふうに思います。どうして百七十億円になったのか、その理由については丁寧に説明、発信、これをしていただきたいなというふうに思います。
 民間の住宅でいうならば、これ坪単価っていう計算の仕方があります。この坪単価の計算をすると、様々な事情があって単価がそれぞれ違う。比較をするのには非常に分かりやすい数字だと思います。
 上がった分は何で上がったのか、その部分についての説明をそこに加えられれば、非常に納得感というものが生まれると思いますので、この点は今後の説明責任を果たす上での工夫の中で意識をしていただければなというふうに思います。
 続いて、戸山地区学園特別支援学校は、必ずしも物価高騰の影響ではないようでありますが、物価高騰や部材の不足、暑さ対策など、工事を取り巻く状況は厳しいものがあります。
 不調や工期延長があれば、当初予定していたスケジュールから大きくずれることもある中で、学校の施設整備、特に改築などは、計画的に行っていく必要があります。また、スケジュールがずれ込むことによる学校運営の影響を最小限に抑えることが重要であると思います。
 どのように取り組んでいくのか、この点についてお伺いいたします。

○秋田都立学校教育部長 老朽化した都立学校の施設を計画的に更新し、児童生徒の教育環境を確保することは重要でございます。
 都教育委員会ではこれまで、学校の築年数や老朽化の度合いなどを総合的に勘案いたしまして、都における主要施設十か年維持更新計画に位置づけて、改築等を計画的に進めてきております。
 今後、昨今の社会情勢により工期延長が発生するなど、計画に変更が生じる場合にも、関係局とこの連携を密に行うとともに、現場の状況をよく確認し、学校運営、工事施工が円滑に進むよう丁寧に調整を行ってまいります。

○ゆもと委員 先ほどの一問目で伺いましたが、その答弁の中にも、工事現場の実情を勘案し、工期の延長や金額の設定に努めるという話があり、なおかつ今の答弁だと、計画を円滑に進めていくというふうに、もう一方ではいっている。つまり、計画はなるべく狂いが生じないように進めるといっているんですね。
 これ、言葉でいえば、それはそうなんでしょうけれども、これ、形に実際にしていくっていうのは、簡単なことではないというふうに思います。
 業者に負荷がかかり過ぎると応札する業者が集まらなかったりという状況も生まれます。その一方で、計画が狂わないようにやってもらうためには、ある程度工事現場で、工期の中で収めるということに対して、やはり発注側からすればこだわらなければいけない。これ、矛盾することを二つどうやってバランスを取るのかという話になってくると思います。
 現実的には、中長期の計画が重要だと思います。現実的な計画、これが必要によってはもう一回、設定をし直すということも必要な場合も生じてくるかもしれません。この実情をしっかりと踏まえて、学校現場に影響が起こらないような、中長期の学校の建て替え整備計画、これが円滑に進んでいくように、これからも留意をして進めていただければと思います。
 以上で質問を終わります。

○関口委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○関口委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 初めに、第百二十七号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○関口委員長 次に、議員提出議案第十一号及び第十二号を一括して議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○清水委員 今定例会に提案いたしました、東京都小中学校等教材費、修学旅行費等及び入学準備金の助成に関する条例並びに東京都立小中学校等教材費、修学旅行費等及び入学準備金の助成に関する条例について、提案理由の説明をいたします。
 本条例案は、都内の小中学生を対象に、修学旅行などの宿泊行事や学校で使用する補助教材の費用を無償にするとともに、入学準備金を支給するものです。
 都内では、学校給食無償化に続き、さらに修学旅行費や教材費などを無償にする新たな流れが広がっています。
 日本共産党都議団が行った都内区市町村の教育費無償化の状況調査によれば、今年六月時点で、修学旅行の無償化に踏み出しているのは十二区四村、移動教室などの宿泊行事を無償にしているのは十三区一市、補助教材や学用品などを無償にしているのは十一区三町村、入学準備金など入学時にかかる費用を支給しているのは四区二町村でした。このうち、二〇二三年度以降に何らかの無償化をした自治体は十八区一市であり、無償化の流れが新たに急速に広がっています。
 同時に、区部では約八割の自治体が無償化を前進させているのに対し、多摩地域では一市のみ、島しょではゼロと格差が生じています。
 憲法二十六条のとおり、本来、義務教育は無償であり、学校教育に係る私費負担の解消は長年の課題となってきました。都内でも費用が払えず、修学旅行に参加しない子供がいます。
 保護者からは、物価高騰の下、教育費の負担が重い、多摩地域は無償化が遅れているので、都に支援してほしいなどの声が届いています。
 東京のどこに住んでいても子供たちに教育を保障できるよう、また、都立学校については、都の責任を果たすためにも教育費無償化の流れをさらに前へ進め、私費負担を解消し、子供たちの教育を受ける権利を保障することが求められています。
 そのため、日本共産党都議団は、小中学校の教育費を無償化する条例を提案するものです。
 無償化するのは、修学旅行や宿泊行事の費用と学校で使用する補助教材の費用です。それから、小中学校それぞれの入学時に入学準備金十万円を支給します。
 対象者は、区市町村立と都立の小学校、中学校、特別支援学校の小中学部の児童生徒です。入学準備金は、これに加え、国立、私立の学校や外国人学校等への入学者も対象にします。
 費用は、事業を実施する区市町村に都が十分の十を助成します。都立学校については東京都が事業を行い、全額負担します。
 説明は以上です。ご審議、ご賛同をよろしくお願いいたします。

○関口委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○関口委員長 次に、報告事項、東京都立第一商業高等学校の改編に関する基本計画(案)について外一件に対する質疑を一括して行います。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○内山委員 ありがとうございます。五月二十八日に東京都立第一商業高校の改編に関する基本計画(案)が都教育委員会より公表されました。
 今回の第一商業高校の改編は、歴史と伝統を有する学校を新しい時代にふさわしい学校へと発展させようとする大きな挑戦であると受け止めております。
 学校の改革は、新しいものをつくるだけではなく、これまで築き上げてきた歴史や伝統をしっかりと受け継いだ上で、新たな価値を加えていくことが重要です。
 第一商業高校は、大正七年の創立以来、百年以上にわたり、商業教育を通じて社会を支える人材を育成してきた伝統ある学校であります。これまで簿記や情報処理などの専門教育を実施するとともに、地域や産業界との連携を図りながら、多くの卒業生を社会へ送り出してきました。
 こうした歴史の中で培われた実践的な学びや自ら挑戦する校風は、第一商業高校の大きな財産として現在まで受け継がれているものと思います。その上で、今回の改革は、都立高校全体の新たなモデルとなる可能性を持つ重要な取組であると考えています。
 そこでまず、第一商業高校を改編の対象とした理由についてお伺いをしたいと思います。

○布施高校改革推進担当部長 社会のグローバル化やデジタル化が進展する中、生徒一人一人の可能性をさらに伸ばす新たな教育の充実が求められております。
 第一商業高校は、大使館やスタートアップ企業等が集積する渋谷区に所在しておりまして、実践的な教育を行ってきた伝統と実績がございます。また、大学や企業等の外部機関との連携や、探究的な学びに積極的に取り組んできた学校でもございます。
 第一商業高校が培ってきた実践的な教育を継承いたしまして、新たな時代に求められる大学や企業等と連携した国際金融教育や英語力の向上に加えまして、探究的に学ぶ国際バカロレア教育の実現をする学校としまして、今回の改編に最もふさわしい学校だと判断しております。

○内山委員 ありがとうございます。ただいま答弁にもありましたとおり、今回の改編の大きな特色は、国際金融教育を教育の柱の一つとして掲げていることだと思います。
 東京は、世界の中で存在感を示す都市として、国際金融都市を目指しておりますが、なぜ高校段階から国際金融を学ぶのか、それが生徒の将来にどのような意味を持つのか、今回の改編で国際金融教育を実施する理由についてお伺いをしたいと思います。

○布施高校改革推進担当部長 社会のグローバル化やデジタル化が進展する中、国際金融や経済の動向を理解しまして、主体的に判断、行動しながら国際社会で活躍できる人材を育成することは重要でございます。
 高校段階では、国際金融に関する基礎的な知識の習得とともに、国際的な視点で自ら果たすべき役割を理解し、世界経済や金融の仕組みを題材に探究する力を育成することにより、大学等での専門的な学びにつなげていくことが必要でございます。
 こうした取組の充実を図っていくことで、生涯にわたりまして学び続ける姿勢を身につけまして、国際社会の持続的な発展に貢献することのできる人材を育成してまいります。

○内山委員 ありがとうございます。大変意義ある挑戦だと思います。
 一方で、第一商業高校は、百年以上にわたり商業教育を実践してきた学校であります。そのため、商業科のまま教育内容を充実させるということはできなかったのかという疑問を持つ方もいると思います。
 学校改編は、教育内容だけでなく、学校の在り方そのものを変える大きな改革であるからこそ、その必要性がとても重要だと思います。
 そこでお伺いいたします。国際金融教育は商業科のままでは実現できなかったのか、普通科に改編する理由についてお伺いをしたいと思います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 国際金融に関する専門的な学びは、大学段階において深化が図られる分野でありまして、高校段階においては、大学での高度な学びへ円滑に接続することが重要でございます。
 そのため、文系、理系に偏らず、国際金融と経済を理解するために必要な教養科目等の授業を行ってまいります。
 商業教育の専門性に加えまして、数学や英語などの大学の学びにつなげる普通教科、科目の充実を図るため、普通科の枠組みを活用し、柔軟でバランスの取れた教育課程を編成することといたしました。

○内山委員 ありがとうございます。改編後の学校には、国際金融と併せて国際バカロレアコースの設置が示されております。国際バカロレア教育は、世界共通の教育プログラムとして高い評価を受け、現在、都立国際高校において、主に英語で授業を行うディプロマプログラムを実施し、多くの卒業生を海外大学へ送り出し、大学卒業後も国際社会の様々な場面で活躍をしていると伺っております。
 しかし、今回の導入につきましては、一部の教科を日本語で学ぶ日本語ディプロマプログラムが示されております。
 そこでお伺いをしたいと思いますが、なぜ新たに日本語における国際バカロレア教育を導入することとなったのか、お伺いをしたいと思います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 国際バカロレア教育は、英語力の向上に加え、自ら課題を発見し、多面的に考察するとともに、自らの考えを論理的に表現し、多様な人々と協働しながら解決するなど、探究や対話を重視した世界的に評価されたプログラムでございます。
 この学校では、国際的な視野と探究的な学びを重視する国際バカロレア教育を実施することによりまして、国際社会において自ら課題を設定し、主体的に行動できる人材の育成を目指します。
 国際バカロレアコースでは、日本語による言語活動を通じ思考を深め、論理的に表現する力を育成するとともに、外国語の学習と有機的に結びつけ、複数言語を用いた発信力の向上を目指してまいります。
 日本語による探究的な学習活動を通じて、論理的思考力や高度なコミュニケーション能力を育成してまいります。

○内山委員 ありがとうございます。日本語ディプロマプログラムを導入することにより、生徒が日本語で深く思考し、自らの考えを論理的に表現するとともに、多様な価値観を理解しながら世界へ発信できる力を身につけていくことができる点に大きな意義があると考えています。ぜひ世界と伍して活躍できる人材を育成していただきたいと思います。
 一方で、国際バカロレア教育は、探究的な学習や論述、課題研究など、他の高校教育とは異なる専門性の高い教育プログラムであり、その教育効果を十分に発揮するためには、教育プログラムだけではなく、それを支える教員の育成が極めて重要であると考えています。
 今回導入する日本語ディプロマプログラムは、都立高校では初めての取組であり、質の高い教育を継続的に実施していくためには、専門性を有する教員を計画的に育成をしていく必要があります。
 そこで、国際バカロレアの教育を担う教員の育成について、どのように行っていくのか、伺いたいと思います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 国際バカロレアの教育を推進するに当たりましては、国際バカロレアの理念やプログラムに精通した上で授業を行うことができる教員を育成していくことが必要でございます。
 このため、国際バカロレアコースの教員に対しましては、国際バカロレア機構が指定するワークショップを受講させるとともに、機構から講師を招き、教員が協働して学び合う機会を設けるなど、指導力の向上を図ってまいります。

○内山委員 ありがとうございます。国際バカロレア教育が効果的に実施されるよう、先駆者である都立国際高校で培われた知見も活用しながら、質の高い教員の育成に取り組んでいただきたいと思います。
 これまでの答弁で、国際金融教育と日本語ディプロマプログラム、それぞれの目的や意義について理解をすることができました。一方で、一つの学校で国際金融教育という新たな教育に取り組むだけでも大きな挑戦である中、さらに、都立高校で初となる日本語ディプロマプログラムを導入することとなります。私は、この二つの教育を同じ学校で実施するからこそ、新たな教育効果が生まれるのではないかと期待をしております。
 その相乗効果について、都教育委員会としてどのような教育効果を期待しているのか、お伺いしたいと思います。

○布施高校改革推進担当部長 グローバル社会においては、国際金融を体系的に学び、国内外の課題を論理的に整理、分析するとともに、その解決に向けて主体的に行動できる人材の育成が求められております。
 このため、第一商業高校を国際金融を中心とする新たな商業教育の価値を創出するフラッグシップ校といたしまして、あわせて国際的な視野と探究的な学びを体系的に育成できるよう、国際バカロレア教育を実施するコースを併置いたします。
 これによりまして、国際金融を論理的かつ体系的に理解する力の育成を図るとともに、大学における高度な学びへの円滑な接続を実現いたします。
 また、国際社会において自ら課題を設定することで、主体的に行動できる人材を育成してまいります。

○内山委員 今回の第一商業高校の改編は、先進的な取組をスピード感を持って進めているものと受け止めております。この取組は、一校の改革にとどまるものではなく、これからの都立高校の在り方を示すモデルとして、その成果を都立高校全体の教育力向上へとつなげていくことが重要であると考えています。
 さらに、今回の改編は、百年以上の歴史を持つ第一商業高校の伝統を継承しながら、新たな時代に対応した教育へと発展させるものであり、都立高校改革を象徴する取組の一つであると考えています。こうした改革を着実に進め、その成果を都立高校全体の発展につなげていくことが求められております。
 そこで、都立高校改革における第一商業高校の改編の位置づけについてお伺いしたいと思います。

○布施高校改革推進担当部長 都立高校の魅力向上等に係る懇談会におきまして、国際金融と英語を一体的に学ぶ学校づくり、また、既存の枠にとらわれない柔軟な専門教育の必要性について議論が行われました。
 そうした考え方を踏まえまして、国際金融教育と国際バカロレア教育の手法を活用した商業教育の新たな特色化を図ることといたしました。
 本計画案では、社会経済情勢や生徒、保護者の進路ニーズの変化を踏まえまして、商業教育の中核的価値を基盤としまして、第一商業高校を新たな商業教育の価値を創出するフラッグシップ校としまして、令和十年四月に改編する予定でございます。
 新たな学校は、国際金融教育を柱とする唯一の都立高校でございまして、この学校で得られた成果をほかの商業高校のみならず、広く都立高校全体へ波及させてまいります。
 本取組につきましては、都教育委員会としましても都立高校改革の重要なテーマと位置づけておりまして、着実に進めてまいります。

○内山委員 ありがとうございます。ただいま、第一商業高校の改編を着実に進め、都立高校改革を牽引するモデルとして取り組んでいくとの答弁をいただきました。
 今回の改編は、単に新しいコースを設置するというだけではなく、百年を超える歴史と伝統を有する第一商業高校の新たな挑戦であります。私は、これまで培われてきた第一商業高校の伝統に、国際金融教育と国際バカロレア教育という新たな価値を加え、学校をさらに発展させていく取組であると受け止めております。
 また、本日の質疑を通して、教育委員会が今回の改編を都立高校改革の重要な取組として位置づけ、その成功に向けて強い熱意と覚悟を持って取り組んでいる考えであることを確認することができました。
 百年を超える歴史を持つ第一商業高校をバージョンアップするからには、単に時代の変化に対応するだけではなく、これからさらに先の百年、二百年にわたって歴史と伝統が受け継がれ、多くの生徒や卒業生、地域の皆様から愛され続ける学校へと発展させていただきたいと思います。
 そして、この取組が第一商業高校だけでなく、都立高校全体のさらなる魅力向上の教育の充実につながることを期待いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 続きまして、都立中央図書館整備に係る基本方針(案)についてお伺いをしたいと思います。
 都教育委員会は、昨年四月に都立中央図書館の在り方を策定しましたが、その後どのような検討を進め、今回の基本方針(案)を公表したのか、まずお伺いしたいと思います。

○田近地域教育支援部長 昨年四月に都立中央図書館の在り方を策定して以降、同年七月に建築やまちづくりの専門家等を加えた新たな有識者会議を設置し、サービスの内容や必要な施設などについて検討しました。
 有識者会議では、訪れたくなる魅力的な建物や、利用者が交流できる空間の必要性、学術界や産業界、観光客などの多様な人々との共創、さらには広域図書館が果たす役割など、ヘルシンキの図書館や石川県立図書館などの先進的な図書館の事例も交え、様々なご意見をいただいたところでございます。
 これらの議論も踏まえ、新たな都立中央図書館が目指す四つの図書館像を整理した上で、今月、都立中央図書館整備に係る基本方針(案)を公表しました。

○内山委員 ありがとうございます。私も十年前まで市議会議員でありまして、そのときにちょうど昭島の中央図書館を新しくするというところで、全国の図書館を幾つも巡った中で、これからの図書館というのは、書庫であったり、もしくはただ勉強するために静かにいられる場所というのではなくて、これから様々な役割というものが重要になっていくということを学びました。もう十年前の話ですけど、その時点でもそういった議論がされていたのを覚えています。
 そういった中では、先ほどご答弁がありましたとおり、この基本方針(案)の中では、創造・交流図書館というコンセプトを実現するため、四つの図書館像、世界都市東京の知の広場となる図書館であるとか、知を広げ、学びを深められる図書館であるとか、誰もが知的創造・発信を生み出せる図書館であるとか、また、自然を感じ、知がひらく図書館、こういったものが示されております。
 そこで、この四つの図書館像に基づき、新しい図書館では、具体的にどのようなサービスや空間が提供されていくのか、伺いたいと思います。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、従来の強みである豊富な蔵書、司書の高度かつ専門的なレファレンスなどを生かしていきます。その上で、魅力的な外観や内装デザインを持ち、屋外とつながった居心地のよい空間を設け、国内外の来訪者が気軽に立ち寄れる場所といたします。
 また、館内に大きなオープンスペースを設けまして、子供や観光客も含め、多様な人々が参加できる様々なワークショップなどの開催を通じて、利用者の交流に結びつけます。
 こうした工夫によりまして、子供から大人、障害者などが交流を深める中で、新たな知が生まれる場を創造してまいります。

○内山委員 ありがとうございます。この新たな中央図書館の方向性では、子供から大人、障害者など、誰もが活動できる図書館を目指しているということでございます。
 障害のある方を含む多様な人々との交流を生み出すためには、インクルーシブな視点が重要であると考えますが、新たな図書館における取組についてお伺いをしたいと思います。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、子供から大人、障害者など、誰もが様々な活動ができ、そこで様々な交流が生まれる開かれた図書館を目指しております。
 具体的には、点字資料や読み上げ機能がついた電子書籍の充実を図り、障害のある方でも資料にアクセスしやすい環境にします。
 また、神宮前五丁目地区まちづくり事業において、新たな中央図書館も含め、障害の有無等を問わず、多様な人々が利用しやすい場所となるよう、インクルーシブの視点も踏まえた計画とすることとしており、これらソフト、ハードの両面で整備を進めてまいります。

○内山委員 ありがとうございます。
 最後となります。この都立の中央図書館というのは、広域図書館であります。そういった意味においては、区市町村立図書館への支援であったり、これまで専門的な調査研究サービスを担っておりますが、この新たな図書館においても、都民サービスの充実を図る観点から、区市町村立図書館や、また都立学校との連携というものをしっかりと行いながら、質の高い図書館サービスや学びの環境を提供していくということが重要であると思います。
 そこで、新たな中央図書館が果たす役割や、区市町村立図書館や都立学校への支援についてお伺いをしたいと思います。

○田近地域教育支援部長 中央図書館は、二百三十万冊を超える蔵書等を活用し、必要な資料や情報を的確に案内するレファレンスサービスや、都民のニーズが高いビジネスや健康、医療などの情報を重点的に利用者に提供しております。
 また、区市町村立図書館への資料の貸出しや職員の研修、都内公立図書館の蔵書等を一度に検索できるシステムの運営を行っております。
 さらに、校外学習で来た児童生徒に司書がレポート等の書き方を講義するなど、学校支援にも取り組んでおります。
 新たな中央図書館においても、こうした活動を支える蔵書を三百四十万冊まで増加するとともに、分野別の専門研修等により司書の専門性を高めます。そして、司書による高度なレファレンスサービス等により、利用者の課題解決をサポートいたします。それに当たっては、民間の力も活用してまいります。

○内山委員 ありがとうございます。中央図書館が新しくなるわけですから、これまでの取組から一層、区市町村立図書館や都立学校等の支援というものも充実をさせていただきたいと思います。
 私からは以上です。ありがとうございました。

○ゆもと委員 都立中央図書館整備に係る基本方針(案)について質疑をいたします。
 先ほど内山副委員長からも触れておりましたが、図書館を書庫としてはいけないんだというふうに思います。
 新たな図書館では、AIなど最新のデジタル技術を用いながら、利用者の知の探究を支えることが期待をされると思います。中央図書館の強みは、江戸東京に関する貴重資料等の膨大な知の集積であり、来館者がその知を用いながら創作活動を行い、新たな価値を創出し、未来の東京につなげていくことを期待したいと考えております。
 まず、新たな中央図書館におけるデジタル技術を活用した創作活動はどのようなものを想定しているのか、この点についてお伺いをいたします。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、デジタル技術の活用により、利用者一人一人の知的探究を支え、その成果を創作活動へつなげていくことを重視しております。
 特に江戸東京をはじめとした豊富な資料を有するという強みを生かし、歴史的知見を新たな価値の創造、発信につなげる取組を想定しております。
 具体的には、VRや動画編集など、様々な創作活動が可能となる最新のデジタル機器を備えます。それを使って、例えば利用者が江戸東京の貴重資料のデジタル展示を見て感じたことを映像等で表現できるなど、利用者の探究、創造を支援してまいります。

○ゆもと委員 今までにない取組として、このデジタルの部分は非常に期待をしたいというふうに思っております。特にAIを活用するということは、もうこれからの図書館にとって必須事項だというふうに思います。
 例えば、東京の今の知の集積、これをAI化して、多くの人がこれを活用ができる、そういう環境を整えることによって、図書館の効率性であったり多くの人の利用頻度を上げる、要は都民サービスの向上にもつながると思います。新たな方策、ここに対しては、今、試行錯誤されているところだと思いますので、大きく期待を寄せさせていただきたいと思います。
 新しい図書館で利用者が知的体験を行うには、日々進化するデジタル技術を活用していく視点も大変重要であると思います。
 そこで、デジタル技術をはじめ、時代の変化やニーズに対応したサービスを提供するといった観点から、民間の活力をどのように活用していくか、この点について東京都の考えをお伺いいたします。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館においては、司書による専門的サービスは引き続き都が担いつつ、新たに付加する創造交流機能については、時々の最適なデジタル技術を用いて効果的に実施できるよう、例えば指定管理者制度等の民間活力を活用していくことを想定しております。
 具体的には、デジタル技術を活用した体験型サービスの企画運営、利用者の創造活動を促進するプログラムの実施などを想定しております。

○ゆもと委員 どういうアイデアを持った人と組むかというのが大事だと思いますが、最も大事なのは、東京都が何をしたいかっていうことですね。東京都がどういう図書館にしていくかっていうことを、しっかり軸を持っていないと、いろんなことは確かにできるんだろうけれども、そのコンセプトがずれてしまうと、恐らく出来上がったものに対しては、みんながこれは一体何なんだろうということになってしまうことにもなりかねない。ぜひ、この軸となるもの、これをしっかりとぶらさないで、民間活力、これをうまく活用していただければと思います。
 続いて、新たな中央図書館の移転先は神宮前五丁目地区の都有地としており、この地区は交通利便性がよく、周辺にも教育機関やスタートアップ企業等が集積をする立地であります。また、当地区で進められているまちづくりでは、中央図書館をはじめ、劇場や起業支援等が導入される予定であります。
 そこで、中央図書館は神宮前五丁目地区のまちづくりの導入機能とどのように連携を図るのか、この点についてお伺いをいたします。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館の整備地である神宮前五丁目地区は、誰もが集い、つながる、開かれた智の創造拠点を将来像に掲げまして、まちづくりを行うこととなっております。
 その中で中央図書館は、まちづくりの中核となる機能として、この地区に導入予定の劇場や起業支援等の多様な機能と連携を図り、複合的で総合的な効果を発揮できるよう、整備に取り組みます。
 具体的には、劇場の上演作品に関連した本の展示や、スタートアップ企業と連携したプログラムの実施など、新たな気づきを得ることができる機会を利用者に提供してまいります。

○ゆもと委員 ただ単に図書館を建て替えるということじゃなくて、まちづくりの中核として図書館を位置づけて、この辺一帯のまちづくりを図っていくということだと思います。
 特にその中で、今ご答弁いただいた中で、やっぱりソフトコンテンツをどうやって織り込んでいくか、これがすごく重要だと思います。このソフトコンテンツっていうのは、その時々によって打てるものが変わっていきます。ということは、ここの工夫次第で、その図書館が今後どう活用されるかということも変わっていくと思いますし、まちづくりの中で、運用面も考えて図書館がどうあるべきなのか、この点に非常に期待をさせていただきたいというふうに思います。
 続きまして、次の質問に移ります。
 都立中央図書館整備に係る基本方針(案)によると、都立中央図書館の果たす役割として、閲覧サービスの提供や調査研究への支援、都内区市町村立図書館へのレファレンス支援や協力貸出し等が主なサービス内容と位置づけております。
 レファレンス支援とは、図書館や専門機関において、利用者の調べ物や研究、学習の目的に合わせて必要な資料や情報を探し出し、課題解決をサポートする業務やサービスと承知をしておりますが、都立中央図書館の果たす役割として期待するものが、書物を研究機関や区市町村立の図書館に貸出しをすることに終始をするのであれば、書物のデジタル化を図り、そのデータを共有できる環境を整えることで、その役割の多くは果たされると考えております。
 私は、新たな都立中央図書館に期待するべき役割としては、例えば、図書館と大学などの教育機関や調査研究機関と連携し、調査研究の発信の場として図書館が活用されることや、教育機関と調査研究機関との結節点として人材交流の役割を果たすなど、地域が限られる市区町村では対応が難しい連携拠点や発信機能を果たす智の創造拠点を目指すべきだと考えております。
 都立中央図書館を智の創造拠点として機能させるために、広域行政を担い、世界に向けての発信力のある東京都として、中央図書館が果たしていく役割について、東京都教育委員会の考えをお伺いいたします。

○田近地域教育支援部長 現在、都立中央図書館は、東京の中核的公立図書館として、区市町村立図書館への協力貸出し等の支援を行うとともに、都立学校への学習支援などに取り組むなど、教育分野との連携を図っております。
 新たな中央図書館の移転先である神宮前五丁目地区周辺は、国際課題解決のための研究等を行う国連大学や、大学や高等学校等の教育機関が集積しております。新たな中央図書館では、これらの機関と連携し、例えば、図書館内で研究成果等を発信できる場を設けたり、研究者と学生等との交流の機会を提供するなど、智の創造拠点としての機能を発揮してまいります。

○ゆもと委員 都立中央図書館整備に係る基本方針(案)の中に、この大学との連携というのは書いてあるんですが、国連大学や青山学院、近くだから連携を図ろうということだと思うんですが、東京都には都立大学があって、都立大学は都政に関わる様々な課題解決を図ることに対して調査研究を進めていたり、まさに都立大学こそ連携をしながらいろんな発信や研究を進めていくべきなんじゃないのかなというふうに個人的には思っております。
 東京都が持っている今ある環境や皆さんが連携できる機関、これをよくよく冷静に考えていただいて、東京都らしい図書館、東京都じゃなければできない図書館を目指していただきたいと思います。今のは要望です。
 続いて、次の質問に移ります。
 神宮前五丁目地区のまちづくりに導入される機能と連携を図り、複合的で総合的な効果を発揮させるためには、まちづくりと一体となって検討を進めていくことが重要だと考えます。
 今回の基本方針(案)を踏まえ、新たな中央図書館について今後どのように検討を進めていくのか、この点についてお伺いをいたします。

○田近地域教育支援部長 現在、基本方針(案)についてパブリックコメントを実施しており、寄せられた意見も参考に基本方針として取りまとめていきます。
 神宮前五丁目地区まちづくりでは、来年春頃に事業者公募に係る募集要項を策定する予定であり、中央図書館についても、引き続き社会状況を踏まえつつ、まちづくりと連携しながら検討を進めてまいります。

○ゆもと委員 よろしくお願いします。
 我が会派の代表質問にて触れましたが、新たな中央図書館は、世界から人が集うようなランドマークとなるように進めるべきと要望をいたしました。
 神宮前五丁目は、既に都内でも洗練された東京の文化発信エリアの一つであります。新たな中央図書館には、神宮前五丁目地区まちづくりの景観上からも期待されるものがあると考えます。斬新な建物をつくるというよりは、その建築物に東京ならではのヒストリーを語れる要素を組み込むこと、このことを大切にすべきと考えております。
 図書館像に基づき提供するサービスや空間イメージには、シンボリックで魅力的な建築物等と示されておりますが、今後、施設の整備概要の決定の中で、コンセプトや設計について、どのようなプロセスで決定をしていく予定なのか、この点についてお伺いをいたします。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館は、世界都市東京のランドマークとしてふさわしい外観と内装を備え、多くの来訪者を引きつける建築物となることを目指します。
 今後、都教育委員会は、基本方針(案)に掲げる新たな中央図書館の実現に向け、まちづくりと連携しながら、具体的な建築物の機能等を取りまとめてまいります。

○ゆもと委員 先日、我が会派の代表質問でも触れましたが、新たな中央図書館の建築に当たり多摩産材を用いるなど、東京らしさも取り入れた建築物となるように改めて要望をさせていただきます。
 続きまして、第一商業高校についてお伺いをいたします。
 先般、教育委員会から東京都立第一商業高等学校の改編に関する基本計画(案)が公表をされました。この基本計画(案)では、第一商業高校を普通科へ改編し、国際金融教育と国際バカロレア教育を特色とする新たな学校として整備をしていく方向性が示されております。
 企業経営や経済活動が持続的に発展をしていくためには、まず理念やビジョンを明確にすることが重要であると考えられております。企業でいえば、経営理念や中長期経営計画が進むべき方向を示すように、この学校においても、基本計画は、その学校がどのような人材を育成し、どのような教育を行うかを示す極めて重要な指針であると考えます。
 特に今回の改編は、百年以上の歴史を持つ第一商業高校の教育内容や学校の在り方を大きく発展させるものであり、その理念や教育の内容がどのような考え方の下でつくられたのかは大変重要であると考えます。
 そこでお伺いをいたします。第一商業高校の改編の基本計画(案)に示された理念や教育内容は、誰がどのような過程を経て作成をしたのか、また、計画策定に当たってどのように広く都民の周知を図るのか、この点についてお伺いをいたします。

○布施高校改革推進担当部長 本計画案の作成に先立ちまして、昨年十一月から、都立高校の魅力向上等に係る懇談会及びその専門部会におきまして、魅力ある都立高校の在り方などについて議論を行ってまいりました。
 その中で、国際金融と英語を一体的に学ぶ学校づくりの必要性等について提案がございまして、学校や大学、金融業界等の外部有識者などの意見を踏まえまして、教育庁内で検討を重ね、計画案を作成したところでございます。
 新たな学校では、探究と知の深化、国際的視野と多文化理解、主体性と挑戦を教育方針としておりまして、柔軟な教育課程を編成してまいります。
 なお、本計画案は、現在パブリックコメントを実施しておりまして、都民の皆様の意見を広く聴取した上で、来月、基本計画を作成いたします。その後、都教育委員会のホームページや広報紙への掲載などを通じまして、広く都民の皆様に周知してまいります。

○ゆもと委員 都民の皆さんの共感を得ながら進めていくということは非常に大切だと思います。丁寧に進めていっていただければと思います。
 続いて、国際金融教育で育成する人材像についてお伺いをしたいと思います。
 基本計画(案)の作成過程についてご答弁をいただきました。第一商業高校の改編に当たり、商業高校の取組について振り返ってみたいと思います。
 都立商業高校では、簿記や情報処理等の実践的な学びを通じて、地域や産業界を支える実践的な人材を育て、社会に送り出してまいりました。一方で、現在の企業活動は、国内だけで完結するものではなく、為替や金利、国際情勢の変化は、企業経営や私たちの暮らしに大きな影響を与えております。
 実際に、企業経営の現場では、数字やデータを分析しながら将来を見通し、世界の動きを踏まえて判断する力がこれまで以上に求められております。
 こうした中、今回、第一商業高校において、国際金融を特色とした新たな教育に挑戦することは大変意義がある取組であると考えます。
 そこでお伺いをいたします。改編後の第一商業高校で実施する国際金融教育は、どのような人材の育成を目指しているのか、この点についてお伺いをいたします。

○布施高校改革推進担当部長 経済活動のグローバル化が進展する中、これからの商業教育においては、国際金融を軸として世界経済や社会の動向を理解し、多様な人々と協働しながら課題解決に取り組むことが重要であります。
 そのため、新たな学校では、国際金融に関する知識の習得に加え、金融データや経済指標を分析するための数学的思考力、世界とつながるための英語力、情報活用能力などを総合的に学んでまいります。
 こうした学びを通じ、変化の激しい社会においてデータや根拠に基づいて判断し、東京や世界で活躍できる人材の育成を目指してまいります。

○ゆもと委員 私が高校生だったら非常に魅力的なカリキュラムだなというふうに思います。ただ、これ結構、教える方は大変だなと思うんですね。これを教育現場の中にどうやって落とし込んでいくのかということについては、かなり工夫が要ると思います。
 ただ、仮にこれが形になったとしたら、ここを卒業した子たちって、多分、大学進学を目指してもいいんだけれども、高校を卒業しただけでもかなり即戦力で経済活動のフィールドの中で活躍できる、そういう知識は身につくんじゃないのかなというふうに思います。期待をしていきたいと思います。
 ただいま人材像についてご答弁いただきました。しかし、人材育成は理念だけでは実現できません。重要なのは、生徒が日々の学びの中で何を学び、どのような経験を積むのかであります。
 国際金融という、株式投資や資産運用を思い浮かべる方も多いと思います。しかし、本来の国際金融は、為替や金利、企業活動、国際貿易など、世界経済の仕組みを理解するための学びであり、企業経営やビジネスとも密接に関わってまいります。
 特に東京には、金融機関や商社等、世界とつながる企業が数多く集積をしております。こうした東京の強みを生かしながら、教室だけでは得られない実践的な学びを提供していくことが重要であると考えます。
 そこでお伺いをいたします。国際金融教育では、具体的にどのような取組を行うのか、この点についてお伺いをいたします。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 新たな学校では、国際金融に関する基礎的な知識の習得に加え、為替や貿易、企業活動、各国の経済政策など、人々の生活や社会とも深く結びついている事象を実践的、経験的に学んでまいります。
 そのため、国際金融の知見を有する大学の教授や金融機関、商社、IT企業等の実務家など、学校外部の専門家を招聘するとともに、企業が提供する国際金融に関するプログラムを活用するなど、教育活動の充実を図ってまいります。
 これらの取組を通して、教員の専門性の向上と生徒の学びを後押しいたしまして、国際金融に関する基礎的な素養を確実に身につけさせ、大学等での専門的な学びにつなげてまいります。

○ゆもと委員 ありがとうございます。ここでも大学ってワードが出てきましたけど、やっぱりここでも都立大とこの商業高校、これがうまく連携を図りながら、ある意味、大学、高校で一体となって、ほかでは学べない東京ならではの商業高校からの改編ですよね、これを進めていっていただければと思います。
 特に、この新たにつくられる学校を卒業した子が、その中でしっかりと成績を残したら、その子はさらに今後、都立大で学べるような環境をつくるとか、いろいろな連携の仕方みたいなのはつくり出せると思います。ぜひ魅力ある高校にリニューアルをしていただければと思います。
 次に、就職重視から大学進学重視へ大きく方向転換をした理由、この点についてお伺いをしたいと思います。この改編の意義について伺います。
 第一商業高校は、百年以上にわたり、実践的な商業教育を通じて多くの人材を社会に送り出してきました。その歴史と伝統は高く評価されるべきものであります。
 一方で、近年の企業活動は、急速に高度化、国際化をしております。金融、デジタル、AI、データ分析などの分野では、高校卒業後も大学等で専門的な知識を学び続けることが求められております。
 そうしたことから、今回の改編で、大学進学を前提として専門性を高めるという新たな方向性が示されたことは、大変意義があることと感じております。
 そこでお伺いします。第一商業高校を普通科に改編し、就職から大学進学に比重を置いた教育に転換する理由、この点についてお伺いをいたします。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 社会経済情勢の変化の中で、社会で活躍するビジネスパーソンには、より高度な素養が求められるため、高校での学びに加え、大学等における高度な学修につなげていくことは重要でございます。
 このため、実践的な教育を行ってきた伝統と実績を有する第一商業高校を改編いたしまして、国際金融に関する基礎的な知識や考え方を身につけさせるとともに、大学や企業等と連携した実践的、探究的な学びを通じて、生徒の知的好奇心や学習意欲を高める教育を推進してまいります。

○ゆもと委員 国際金融都市東京を掲げております。まさに、その都市をつくっていく、そういう人材を育むことができる可能性みたいなものを答弁の中からも数多く感じているところであります。
 都立高校で初めてとなる国際金融教育を実施する学校として、この学校ならではの体験や取組を充実させることが重要でありますので、しっかりとこの点は取り組んでいただきたいと思います。
 そのためには、世界とつながるための英語力を身につけることも重要であるので、その充実にも大きく期待をしたいと思います。
 また、国際金融は、大学で深める学びであるからこそ、大学との連携や円滑な接続、これは先ほども申し述べましたが、特に都立大を意識しながら、この接続は、私は不可欠だと考えております。
 ぜひこういった取組を一つ一つ形にしていただいて、多くの人たちがこの学校で学びたい、そういう学校にこれから生まれ変わることを心から期待をしまして、私の質問を終わります。

○桐山委員 それでは、私からは、中央図書館整備に係る基本方針(案)について質問してまいります。
 国内外の観光文化拠点としてのデザイン性と機能性及びそのベンチマークについて伺っていきます。
 整備予定地であります神宮前五丁目地区は、アパレルショップやアミューズメント、教育機関が立ち並び、世界中から多様な人々が集まる東京のシンボル的エリアです。この地に移転するからには、単なる本を保管する箱ではなく、国内外から人が訪れたくなるような卓越した建築デザインや、知的好奇心を刺激する機能性が求められるかと思います。
 方針案には、ヘルシンキの図書館や石川県立図書館などの事例、さらには、東京の新たなランドマークとなるシンボリックな建築という言葉が並んでおりますが、立地の特性を最大限に生かし、世界に誇る知の観光拠点とするためには、具体的に国内外のどのような先進事例を参考にし、どのような差別化を図ろうとしているのか、見解を伺います。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、新たな中央図書館は、魅力的な外観や内装によって来訪者の興味を引き出し、多くの方が訪れる場としております。

○桐山委員 今のですと、江戸東京関連の所蔵資料などは、東京の歴史や文化を伝達する役割を果たすということもあるかと思うんですけれども、その辺についてはどのようにお考えなのか、伺います。

○田近地域教育支援部長 また、江戸東京関連の所蔵資料等を活用しまして、東京の歴史や文化を伝達する役割を果たしてまいります。

○桐山委員 今、ご答弁の中で歴史文化の発信について触れられましたけれども、具体的なベンチマークや他館との差別化のビジョンについては、いささか具体に欠ける答弁だということで、非常に残念です。
 私は、この事業に対しましては反対する立場ではなく、むしろ賛成をし、大いに期待しているからこそ伺っております。
 方針案にもある石川県立図書館などは、私は実際行ったことはありませんが、いろいろ調べて写真などで拝見させていただきますと、とても本に囲まれた、それこそ円形劇場の空間そのもので、すごくアートのような空間です。一目見ただけで、行ったことはないけれども行ってみたいと胸が躍るような、まさにこれこそがサードプレースなのかなというふうに感じました。それ自体が観光名所にもなっているということであります。
 これからプロポーザルで事業者から公募、選定をしていくわけですけれども、神宮前という世界的な一等地にふさわしい、国内外から人々がわざわざ観光に訪れたくなるような圧倒的なデザイン性や、居心地のよさということを備えたすてきな施設にしていただきたいというふうに思います。
 ただ、民間任せにせず、都がしっかりと主導権を持って魅力的な空間をぜひプロデュースしていただくことも要望しておきたいと思います。
 次に、多摩・島しょ地域におけるデジタル格差とアクセスの不利益解消について伺いたいと思います。
 多摩・島しょ地域の都民への利益還元についてです。
 新たな整備予定地は、先ほども申し上げましたように、渋谷区神宮前五丁目であり、二十三区中心部の利便性が高まる一方、私が住んでいますのは西東京市ですから、二十三区と比較的隣接をしております地域ではありますが、もっと西に参りますと、多摩地域や島しょ地域の都民にとっては物理的な距離が遠くなり、不便、不利益が生じる懸念があります。
 方針案には、遠方からでもアクセス可能な非来館サービスの充実がうたわれておりますが、単にネットで見られますというだけでは、地域格差の解消にはなりません。
 神宮前の図書館に足を運ぶことが難しい多摩・島しょ地域の都民が、今回の移転によって確実にメリットを享受できるよう、デジタルアーカイブやオンラインレファレンスの強化における、地域格差を生ませないための具体的な数値目標や支援策について伺います。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、新たな中央図書館では、遠隔地からもデジタル技術を活用して、都立図書館の資料にいつでもアクセスできることとしております。

○桐山委員 いつでもアクセスできるという方針案の方針、これは方針案にも示されているので、文字どおりでしかないんですが、私が伺ったのは、地域格差を生ませないための具体的な数値目標や支援策のことを伺っております。
 ただネットでつながりますというおざなりな答弁だけでは、多摩の都民は置き去りのままであると強く指摘をしておきたいと思います。
 国分寺市にあります都立多摩図書館との役割分担及び多摩地域の市町村立図書館や学校現場への後方支援についても伺っていきたいと思います。
 都立図書館は、これまで広範な調査研究を担う中央図書館と、国内最大級の雑誌コレクションや児童青少年資料サービスを強みとする多摩図書館が、まさに車の両輪として機能してきております。
 一方、今回の神宮前の基本方針(案)を見ますと、新中央図書館に子供の体験機会の創出や創作活動など子供が、次世代育成に関する機能が多数盛り込まれております。この神宮前に大規模な箱物ができることで、これまで国分寺の多摩図書館が専門性を発揮して一手に担ってきた児童青少年サービスの機能と重複しているのではないかとも感じます。
 両館の明確な役割分担を示した上で、新中央図書館の最先端インフラ、高度な資料管理能力を、多摩図書館のネットワークを通して、財政やデジタル人材の不足に悩む多摩地域の市町村立図書館や学校への後方支援としてどう還元していくのか、具体的な強化策を伺いたいと思います。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、都内の区市町村立図書館への協力貸出しや協力レファレンス等により、地域全体での資料や情報の共有を行うこととしております。

○桐山委員 地域全体での共有というのは当然ですけれども、都立図書館には、公立図書館国内最大級の雑誌コレクションを持つ国分寺の多摩図書館という、既にすばらしい広域拠点があります。これと明確な役割分担を示すべきだと思います。財政や人材不足に悩む市町村への強力なバックオフィスの支援となるよう求めておきます。
 敷地内の高低差による高齢者、障害者への物理的バリアの排除についても伺ってまいります。
 高齢者や障害のある方々に対するアクセシビリティーについてです。
 整備予定地であります神宮前五丁目地区は、有識者からも指摘をされているとおり、敷地内に相当な高低差がある土地だといわれています。
 方針案では、この高低差を特色として生かすとしておりますが、一歩間違えれば、高齢者や車椅子利用者、視覚障害者にとって、移動を拒む致命的な物理的障壁になりかねません。
 民間事業者が一体的に整備する複合建築物において、景観の美しさやデザイン性ばかりが優先をされて、社会的弱者の移動や利用が制限されることがあっては本末転倒だと思います。
 誰もが精神的、物理的に迎え入れられていると感じられる、このユニバーサルデザインをどのように基本設計の段階から義務づけるのか、伺います。

○田近地域教育支援部長 有識者から、全ての人が中央図書館に物理的にアクセスでき、それを創造へと結びつけることができるよう進化するとよいとの意見がありました。それも踏まえて検討してまいります。

○桐山委員 有識者の意見を踏まえて検討するということでありますけれども、敷地の高低差が社会的弱者の障壁にならないようにするのは当然の義務だと思います。それらの意見を検討で終わらせるだけではなくて、民間デザイン性ばかりが優先されませんように、バリアフリーが後回しにされることがあっては本末転倒だと思いますので、その辺もしっかりと取り組んでいただきたいことを要望しておきます。
 先端技術と情報バリアフリーについてでありますけれども、方針案では、VRやARを用いた体感型展示やロボットの活用などが華やかに描かれています。
 しかし、これらの最先端機器の操作性の難しさや、インターフェースの設計いかんによっては、高齢者や特定の障害を持つ方々が利用できず、館内で新たなデジタルバリアが生じる懸念も一方であるかと思います。
 読書バリアフリー法への留意が示されておりますけれども、これら新たなデジタルサービスや機材の開発導入に当たり、高齢者や障害当事者の意見を開発段階から反映させ、誰も置き去りにしない情報アクセシビリティーをどう担保するのか、伺います。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、読書バリアフリー法に留意し、障害のある方でも資料にアクセスしやすい環境の整備を行うこととしております。

○桐山委員 私が伺っているのは、高齢者や障害当事者の意見を開発段階からどう反映されるのかというふうに聞いておりますので、再質問します。

○田近地域教育支援部長 現在、基本方針(案)についてパブリックコメントを実施しておりまして、都民の意見を聞いているところであります。子供から大人、障害者など、誰もが様々な活動ができる開かれた図書館を目指してまいります。

○桐山委員 今、基本方針(案)に関してのパブリックコメントを実施して、様々なご意見を頂戴するということは理解をさせていただいているところであります。しかし、パブコメ上だけではなく、私が求めているのは、具体的な実装の現場の話を申し上げています。
 東京都には、議員提案した東京都障害者情報コミュニケーション条例を制定し、障害者の特性に応じた多様な情報取得やコミュニケーションの手段を確保することを都の責務として定めております。また、国の障害者差別解消法や読書バリアフリー法でも環境整備や合理的配慮が義務づけられています。
 今回のLibrary for Creationというコンセプトの下、VRやAR、先端デジタル技術を活用した情報取得をうたうのであれば、それらのシステムを構築する、まさに開発の段階から、障害当事者など、実際に触ってもらったり、検証するプロセスをしっかりと組み込むことこそが、都の条例や法律が求める真のアクセシビリティー担保になるのではないかと考えます。
 単なる書類上のパブコメということで、みんなの意見を聞いたんだっていうことで終わらせるだけではなくて、開発現場における当事者の参画の仕組みを、方針に私は明記をすべきと考えますが、再度その辺についても見解を求めます。

○田近地域教育支援部長 繰り返しになりますけれども、現在パブリックコメントを実施して、都民の意見を聞いているところでございます。障害者など、誰もが様々な活動ができる開かれた図書館を目指してまいります。

○桐山委員 同じ答弁になってしまったんですけれども、しっかりとこの当事者の、そもそもの開発段階、触ってもらったり様々な声を聞く中で、新しい施設に障壁が生まれないようなことを、しっかりと事業者と連携しながら取り組んでいただくことを強く求めておきたいと思います。
 次に、区分建物買取りスキームにおける将来の修繕積立費や維持管理費の財政リスクについて伺っていきたいと思います。
 財政規律と将来的な維持管理コストについてですが、今回、延べ床面積四万平方メートルを上限とする大規模施設を、民間事業者が整備をした後に、区分建物として都が買い取るというスキームが示されています。
 東京都は、かつて深刻な財政危機と財政再建時期を経験しており、いつまでも現在の潤沢な税収が続く保証はありません。区分所有となれば、将来的な外壁や共有部分の修繕積立金とか管理費の決定権を民間事業者に握られ、都の財政負担がブラックボックス化するリスクがあるのではないかと懸念もしています。
 財政が厳しくなった時代も見据えて、買取り後のランニングコストや修繕負担のルールにおいて、都の財政規律を守るための契約上の縛りをどのように設ける方針か、伺います。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館の管理運営や修繕につきましては、適切に対応してまいります。

○桐山委員 管理運営や修繕に適切に対応というご答弁だけなんですけれども、これでは全く答弁にはなっていないというふうに感じます。
 区分所有という、まれにないスキームということで示されているからこそ、その適切な具体的なルールや縛りを今から契約に盛り込むべきだと申し上げております。
 将来的に共有部分の修繕積立金や管理費の決定権を民間事業者に握られて、都の財政負担がブラックボックス化するリスクが私はあるんじゃないかというふうに大変懸念しているんです。
 財政が厳しくなった時代も見据えて、都の財政規律を守るための契約上の縛りをどのように設ける方針なのか、もう一度答弁をお願いします。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館の管理運営や修繕につきましては、様々な状況を踏まえ適切に対応してまいります。

○桐山委員 様々な状況で判断していくということでありますけれども、今後、事業者を選定するに当たりまして、この事業者を募集する際の公募条件の中でも、都の財政規律と図書館としての独立性を守るための維持管理の算定ルールや縛りを、あらかじめ明確に盛り込んでおくべきだと私は感じておりますので、ぜひその辺りを検討するよう求めておきます。
 次に、資材の高騰局面における買取り価格の上限設定と都民負担の抑制について伺いたいと思います。
 この初期投資における都民負担の抑制については、昨今の深刻な建築資材の高騰や人件費の高騰を踏まえれば、民間事業者が整備を終えた段階での最終的な請求額、都の買取り価格が当初の想定予算を大幅に超過するリスクが極めて高いといわざるを得ません。お金があるから幾らでも払うという姿勢は、断じて認められません。
 事業者公募の条件において、都の買取り価格に絶対的な上限設定をするなど、物価高騰を言い訳にした予算の膨張を防ぎ、都民の血税を守るための確実な歯止めをどう講じるのか、明確な答弁をお願いしたいと思います。

○田近地域教育支援部長 様々な状況を踏まえまして、適切に対応してまいります。

○桐山委員 様々な状況を踏まえ適切に対応というご答弁でしかありませんが、物価高騰による予算膨張の言い訳をあらかじめ認めているようなものではないかなというふうに思います。
 重ねて申し上げますけれども、私は反対している立場じゃないというのは冒頭で申し上げたように、賛成の立場だからこそ、昨今の資材の高騰という現実のリスクに対して、今のうちに、この予算の歯止めという守りを固めて、無事に完成させてほしいというふうに提案をしていることでございます。
 お金が潤沢にある今の東京だから、丼勘定で民間事業者のいいなりになることは断じて認められません。ですから、事業者公募の条件において、都の買取り価格のいわゆる総額上限、キャップですよね、を明記するのかしないのか、この辺りの有無についてのご答弁も求めておきたいと思います。

○田近地域教育支援部長 繰り返しで恐縮ですが、様々な状況を踏まえて適切に対応してまいります。

○桐山委員 今、指摘事項は何個か申し上げましたので、ぜひ検討していただきたいなと思います。
 最後に意見を述べさせていただきますが、本日、教育庁の答弁は、せっかくのこの先進的な基本方針(案)であるにもかかわらず、私の答弁では結構おうむ返しとか、適切に対応という言葉の裏に隠れて、具体的なビジョンとか課題認識を語ろうとしないということが見受けられます。
 これまでの知事与党さんの答弁を見ていますと、例えば具体的にっていうような内容の答弁っていうのは散見されるわけです。その辺りはしっかりと、委員会の場ですから、常任委員会の委員会の場ですから、しっかりと細かいところまで答弁をしていただかないと、なかなかどういう状況なのかという確認すらできないわけであります。しっかりとその辺りは厳しく指摘をさせていただきたいと思います。そういう答弁差別がないようお願いをしたいというふうにお願いをするところであります。
 我が会派というのは、都民の利益にかなうかという絶対的視点から、この移転新設コンセプト自体には期待をし、応援する立場から建設的な提案を行っているつもりです。
 だからこそ、神宮前の箱に行けない多摩・島しょ地域の都民へのデジタル支援、国分寺の多摩図書館との役割分担、高低差やデジタル機器における都の障害者情報コミュニケーション条例の精神に沿った当事者目線のバリアフリー、そして、過去の財政再建の教訓を忘れない厳格な財政規律を、方針の段階からしっかりと縛りをして書き込むべきです。
 教育庁におかれては、議会からの前向きな提案を真摯に受け止め、都民の血税には一寸の無駄もなきよう検討するよう求めておきたいというふうに思い、私の質問を終わります。

○関口委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後六時十二分休憩

   午後六時三十分開議

○関口委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○谷委員 よろしくお願いします。
 私からも、東京都立第一商業高等学校の改編に関する基本計画(案)について質問させていただきます。
 長年にわたり実践的な商業教育を通じて多くの人材を育成してこられた歴史と伝統あるこの都立第一商業高等学校でございますが、改編後の教育の基本理念の中に、生徒一人一人が、生涯にわたり学び続けられる姿勢を身につけ、地域社会、国家、国際社会の持続的発展に貢献することが掲げられております。
 この教育理念は、これからの時代に求められる人材育成の方向性を示す大変意義深いものと私は受け止めております。
 今回の改編は、中学生や保護者にとって、進路選択に大きな影響を与えるものであり、十分な情報提供が重要と考えております。
 そこで、受検を検討する生徒や保護者が安心して進路選択ができるよう、教育課程や入学者選抜の考え方等について、改編の内容をどのようなスケジュールで周知を進めていくのかを伺います。

○布施高校改革推進担当部長 今後についてですが、来月、基本計画を策定した後、新たな学校の課程や学科、コースのほか、学校規模や改編年度等について速やかに都教育委員会のホームページに掲載し、広く都民の皆様に周知してまいります。
 また、八月の都立高校の合同説明会等を通じまして、中学生や保護者の方々に積極的に周知してまいります。
 そのほか、入学選抜の方法や具体的な教育課程の内容など、改編に向けた検討を進めまして、本校の受検を検討する生徒が学校選択の判断材料とすることができるよう、可能な限り早期に周知を図ってまいります。

○谷委員 ただいま八月の都立高校合同説明会等を通じて中学生等に積極的に周知していただくというご答弁をいただきました。ありがとうございます。
 この具体的な時期と場所を明示していただいたということは、受検生や保護者にとって大変重要であると考えています。今後も丁寧な情報提供に努め、安心して進路選択ができるよう取り組まれることを要望させていただきます。
 また、現在、都立第一商業高等学校に在籍している生徒や、改編前に入学する生徒が不安を抱くことがないよう、卒業まで安心して学べる環境を確保することも重要であります。実際に保護者会等も緊急で行われたということも伺っています。
 この四月に、また、入学したばかりの生徒の保護者の方からも、改編によって現在の生徒の学習環境や進路指導に影響はないのかとの声も寄せられております。
 そこで、現在のビジネス科の生徒に対し、資格取得支援や進路指導をはじめ卒業まで、これまでと同等以上の教育環境をどのように確保していくのかを伺います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 現在のビジネス科の生徒につきましては、卒業まで現行の教育課程に基づく教育を着実に実施するとともに、資格取得に向けた指導や、就職、進学に関する進路指導などにつきましても、これまでと同様に支援を行ってまいります。
 その上で、既存のビジネス科におきましても、国際金融及び国際バカロレアの取組を取り入れるなどしながら、生徒の希望進路の実現に向けて、カリキュラムの充実を図ってまいります。

○谷委員 ただいまご答弁いただいたことで、在校生に対しても資格取得支援や進路指導を含め、これまでと同様の教育環境を確保しながら、さらに学びの充実を図るというご答弁をいただきました。在校生への配慮が示されたことを大変ありがたいと思っております。
 世界の動きが私たちの暮らしに大きな影響を与える時代だからこそ、自ら考え、学び、未来を切り開く力を持った若者を育成することが重要です。
 この今回の改編が、これからの時代を生きる子供たちの可能性を大きく広げるものとなることを期待し、質問を終わります。ありがとうございます。

○清水委員 私からは、都立中央図書館整備に係る基本方針(案)について質問をさせていただきます。
 都立中央図書館は、都民の調査研究や学習活動を支援するため、都内区市町村立図書館で収集が困難な専門書や高価な本を含む約二百三十二万冊の豊富な資料をそろえるとともに、都内区市町村立図書館への支援を行っています。
 司書職員は、資料の収集、整理、保存のほか、レファレンスサービスや展示等によって、資料を都民へつなぐ役割を担っています。
 都教育委員会は、二〇二五年四月に都立中央図書館の在り方を策定し、それを踏まえて、このたび都立中央図書館整備に係る基本方針(案)が示されました。
 文部科学省が示している図書館の設置及び運営上の望ましい基準によれば、都道府県立図書館には、域内の図書館への支援、研修、調査研究、区市町村立図書館の求めに応じた資料の保存等の施設整備、住民の利用促進に向けた新たなサービス等に関する調査研究、区市町村立図書館等の要求に十分応えるための資料の整備、域内の図書館の職員の研修を行うことなど、区市町村立図書館とはまたちょっと異なる役割が求められています。
 そこで伺いますが、都立中央図書館の整備に当たって、現在、中央図書館が果たしている図書館の設置及び運営上の望ましい基準に示された機能はどのように維持拡充されるのか、説明を求めます。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、図書館の設置及び運営上の望ましい基準に基づき、都立中央図書館としてサービスを展開することとしております。

○清水委員 図書館の設置及び運営上の望ましい基準に基づいて、都立中央図書館としてサービスを展開するということなんですけれども、その中身をお聞きしているんですけれども、いかがですか。

○田近地域教育支援部長 望ましい基準は、図書館法第七条の二に基づく基準でありまして、都道府県立図書館の支援機能等の項目を示したものでございます。

○清水委員 お伺いしたのは、それに基づいて今度の新たな図書館の方ではどういう機能が維持され、また拡充をされているのかっていうことなんですが、もう一度お答えください。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)には、既に望ましい基準に基づき、閲覧サービスの提供や調査研究の支援などをサービスの内容としていると記載しております。

○清水委員 ありがとうございました。現在の都立中央図書館の図書館の設置及び運営上の望ましい基準に基づいた取組として、基本方針(案)では具体的に次のようなものが挙げられています。
 国内公立図書館で最大級の豊富な蔵書と質の高いレファレンスサービスの提供、江戸時代後期から明治時代の中期の資料を中心に重要文化財を含む貴重資料の所蔵、都市・東京情報、ビジネス情報、法律情報、健康医療情報、この四つの分野について重点的に情報を集めたコーナーを設置して、高い資料管理能力と資料保全技術、公立図書館で唯一の資料保全室を持っていて、この資料保存についての調査研究、また劣化、損傷した資料の修復も行っていて、東日本大震災で被災した資料についてこれまで培ってきたノウハウを生かして修復も行っているということです。まさに国会図書館に勝るとも劣らないすばらしい取組をしているというふうに思います。
 このように、現在の都立中央図書館の取組や機能、今後も変わらず堅持をしていく、さらに、どの機能も決して後退させることはない、こういうことが必要だというふうに思いますが、いかがですか。

○田近地域教育支援部長 基本方針の案では、図書館の設置及び運営上の望ましい基準に基づき、都立中央図書館としてサービスを展開しております。

○清水委員 今ご答弁にあったように、そういう取組をされているわけですね。それが現在はかなり高いレベルにあると。それが新しい図書館になったとき、そういうことをやるっていうことは分かった。だけど、その水準はどうなるかっていうのをお聞きしているんです。
 水準は、さらに上を目指していかなければいけないというふうに思います。そういうふうになるんですか。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、例えば資料保全など様々な機能に関わる設備や人員を確保してまいります。

○清水委員 今でも確保はされているわけです。設備もあります。それはかなり高い水準だということは、今までの議論で確認をされていることです。それがそのまま維持をされるのか、それとも後退をするのか、それとも、さらに拡充をしていくのか、そこが問題になってくるところだというふうに思うんですね。
 基本方針にはそういうところがはっきり書かれていないんですよ。やりますというふうには書かれているんだけど、それは今までよりもよくなるのかどうか、肝腎のところがないんですね。その辺はいかがなんですか。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、望ましい基準に基づきまして、都立中央図書館のサービスを展開するとしております。

○清水委員 望ましい基準に基づいてということですので、今のものが後退するということはないだろうと。むしろ目指す方向に向かって拡充をされていく、そういうことをぜひ望みたいというふうに思います。
 次に、図書館の設置及び運営上の望ましい基準は、都道府県立図書館は、図書館サービスを効果的、効率的に行うための調査研究に努めるものとする。その際、特に、図書館に対する利用者及び住民の要望、図書館運営に関わる地域の諸条件、利用者及び住民の利用促進に向けた新たなサービス等に関する調査研究に努めるものとするとしています。
 新たな中央図書館では、研修、調査研究、区市町村立図書館の求めに応じた資料保存のための施設設備、これはどれくらいの広さが確保されるのか、また、人員体制はどのように拡充をされるのか、お伺いします。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、収蔵能力を三百四十万冊まで拡大するとしております。
 新たな中央図書館では、様々な機能に応じた広さや、それに必要な人員体制を確保してまいります。

○清水委員 基本方針(案)では、現在二百八万冊の収蔵能力を、かなり大幅に増やして約三百四十万冊まで拡大をする。これまでよりも大幅に拡充されるということになります。
 また、施設規模も約二万三千平米から約四万平米へと倍近くになります。こうした規模や機能にふさわしく−−様々な機能に応じた広さやそれに必要な人員体制ということですから、こうした規模や機能にふさわしく、研修、調査研究、区市町村立図書館の支援などのための広さ、人員、これをしっかりと拡充していただくということを求めておきます。
 次に、現在の中央図書館が持っている調査に必要な書誌データを独自に整備している高度な資料管理能力、それから公立図書館で唯一の資料保全室と修復技術、そのための設備、人員体制、これはどのように拡充されますか。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、資料保全など様々な機能に係る設備や人員を確保してまいります。

○清水委員 先ほどやり取りがあったように、資料の数は膨大に増えます。広さも大きくなります。当然、こうした新しい中央図書館では、資料保全などの様々な機能に関わる設備や人員、これは確保するのは当然なんですけれども、これまでよりも増やす、そういうイメージでよいのでしょうか。

○田近地域教育支援部長 繰り返しですが、様々な機能に係る設備や人員を確保してまいります。

○清水委員 拡充をするというふうな明快な答弁はないんですね。そこがすごく心配なところなんです。
 確保はするといっても、現在のレベルのまま、スペースのまま、人員のまま、こういうことではなかなか、せっかく蔵書も増やし、施設規模も大きくしたのに、そこが拡充されない、それにふさわしいものにならないということではあってはならないというふうに思います。
 具体的な数字は示せなくても、拡充の方向、それだけはやっぱり表明していただけないかなと思いますが、いかがですか。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)に示しましたとおり、望ましい基準に基づき、サービスを展開していくこととしております。

○清水委員 ぜひこちらの面についても、設備、人員体制、後退させない、拡充をさせていく、このことを強く求めて、次の質問に移ります。
 令和七年の二月十日から、令和七年の三月十一日までに行われた都立中央図書館の在り方についてのパブリックコメント、こんな声が寄せられていました。
 国会図書館との比較になるが、一、都立中央図書館は開架に加えメールの取り置きで最大十二冊まで約十分で取り置きカウンターにそろい、異常に効率的であるのに対して、国会図書館は五冊ごとの毎回出納で約三十分かかり、時に長蛇の列となる。二、都立中央図書館の書籍のカバー率は洋書及び古書以外ではおおむね国会図書館レベルと同レベルである。ただし雑誌のカバー率は低い。三、都立中央図書館では出版後三十年以内の書籍であればセルフコピーできるので十円で足りるが、国会図書館は全て二十五円、こういうふうに、実際に使われている現場の声、しっかりした分析を述べられています。
 この方は、都立中央図書館のこうした機能が、残念ながら都民に知られていない、新たな都立中央図書館が設置される際には、こうした機能が承継、普及することが望ましい、このように述べておられます。とても貴重な意見だというふうに思います。
 また、都立中央図書館の在り方には、収蔵能力の確保について次のように述べられています。
 現在の中央図書館の収蔵能力は約二百八万冊(開架資料を含む)である。これまで、書架の増設や、東京都立図書館資料収集方針、東京都立図書館資料保存方針に基づき原則一点を収集、保存するための複本の除籍、多摩図書館への雑誌の移管等を行ってきた。
 平成二十八年度末には収蔵余力がなくなったため、平成二十九年度以降は多摩図書館の移転改築に合わせて中央図書館の資料を含めた収蔵庫を多摩図書館内に設置し、長期保存に必要な収蔵能力を確保してきたところである。
 中央図書館の所蔵冊数は、令和五年度末時点で約二百二十九万冊であるが、今後も複本の除籍や多摩図書館の収蔵庫の有効活用等により、収蔵能力の維持、確保に努めることが必要である。
 このため、新たな中央図書館の整備に当たっては、多摩図書館内の収蔵庫も将来的には狭隘化することが見込めることから、デジタル化の進展による出版物の動向を注視しながら、将来収集する資料の収蔵スペースのほか、新たな機能を発揮するための資料や作品の集積スペースについても確保することを見据えて検討していくことが必要である、こういうふうに書いてあります。
 利用者の方も日本一と認める高度な資料管理能力、公立図書館で唯一の資料保全室と収集、修復技術といった設備、人員、これを、それから収蔵能力、これはやっぱり増やしていかないといけないということが在り方でも書かれていましたが、こういう規模にふさわしく拡大されるわけですから、当然それに合わせて設備や人員体制も拡充していくことが必要だというふうに思いますが、いかがですか。

○田近地域教育支援部長 基本方針(案)では、収蔵能力を拡大するとしております。ですので、新たな中央図書館では、様々な機能に応じた広さ、それに必要な人員体制を確保してまいります。

○清水委員 こちらについては拡大するというふうな答弁がありました。ぜひ、拡充を求めておきます。
 都立中央図書館整備に係る基本方針では、新たな機能として創造、交流機能が柱になっています。こうした場は、静かに本を読む場とのすみ分けが必要だと考えますが、どのようになりますか。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、建物内に設けるエリアに応じて適切な機能を発揮できるように対応してまいります。

○清水委員 静かに本を読む空間と創造、交流の空間というのは、やっぱりごっちゃにはできないと。エリアごとに分けていくということが必要になるというふうなお話でした。
 では、その割合はどういうふうになりますか。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、建物内に設けるエリアに応じて適切な機能を発揮できるように対応をしてまいります。

○清水委員 創造、交流の機能と、それからいわゆる昔ながらの従来の図書館の機能の部分、それを適切に分けていくっていうことなんですけれども、もう構想はできているわけですから、どれぐらいの割合で配分をしていくのか、そういうこともおおよそめどは立っているのではないかというふうに思いますが、半々なのか、それともやっぱり交流スペース、創造スペースというのは、一定の広さが必要になるので、そういうものの方が多く占めるようなことになるのか、その辺についてはいかがですか。

○田近地域教育支援部長 基本方針では収蔵能力等を示しておりますけれども、新たな中央図書館では、建物内に設けるエリアに応じて適切な機能を今後発揮できるように対応するということでございます。

○清水委員 収蔵能力、収蔵冊数はうんと増えるわけですから、それにふさわしい広さ、そういうものを読める、そういう広さを確保していただきたいというふうに思います。
 次に、閲覧席についてお伺いしますが、この基本方針(案)では、千八百席の閲覧席を設けるという、ここだけすごく具体的に書いてあるんですね。
 この千八百程度の閲覧席というのは、静かに本を読む空間に設けられる椅子なのか、それとも創造、交流スペースに設置されるものも含むのか、含む場合には、本を読む空間と創造、交流スペースの内訳、どういうふうに想定しているのか、お伺いします。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、閲覧席に関しましても機能を十分に発揮できるように対応を適切に図ってまいります。

○清水委員 具体的なことはお答えにならないんですけれども、少なくとも基本方針の案には千八百という数字を出されているわけです。そうだとしたら、この千八百の根拠になるものはあったのだというふうに思います。
 議会の審議の中で、これはとても大事なことだというふうに思いますので、この千八百の内訳、想定、教えてください。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館にふさわしい規模として基本方針で示したものでございます。

○清水委員 新たな図書館の基本方針としてふさわしい数なんだということですけど、その千八百という数の根拠、どういうふうに置いたら千八百になるのか、そこをお聞きしているわけです。
 それに対して抽象的な言葉でしかお答えがないんですけれども、少なくとも千八百という具体的な数字を出されたわけですから、その根拠はあるはずなんです。その点について、もう一度答弁をお願いします。

○田近地域教育支援部長 現状は約九百席の閲覧席を千八百席程度設けるとしておりまして、ふさわしい規模と考えてございます。

○清水委員 現状の九百席から千八百ということで倍になるわけですね。その椅子をただ置くだけでも倍の広さが必要になるわけで、それをどういう配分で置くのか。例えば創造、交流スペース、いろんなものを見られるような観客席みたいのも必要になってくるかというふうに思います。
 そういうものに大部分が充てられるのか、そうではなくて、図書館の機能、みんなが静かに本を読む、または、いろんなグループでディスカッションもできる、そういうふうな形で配置をされるのか随分違ってきますので、ふさわしい規模でということでしたけれども、ぜひ、どちらかに偏るとかっていうふうなことのないように検討していただきたいというふうに思います。
 文部科学省の図書館の設置及び運営上の望ましい基準では、都立図書館について、域内の図書館への支援、施設整備、調査研究、図書館資料、職員について定めています。
 ここは都立中央図書館の果たす役割の中でも特に重要な、一番重要な点であって、整備方針でもそのように位置づけるべきだというふうに思いますが、残念ながらこの基本方針の中には、そうした位置づけになっていないんです。
 ここはやっぱり整備方針でもそのように位置づけるべきだと考えますが、いかがですか。

○田近地域教育支援部長 基本方針案では、図書館の設置及び運営上の望ましい基準に基づき、都立中央図書館としてサービスを展開するとしております。

○清水委員 確かに基本方針(案)では、知を広げ、学びを深められる図書館、この中で、目指すものとして、従来の強みである、豊富な蔵書や高度かつ専門的なレファレンスサービスの提供により、人々の課題解決を支援する、こうは書いてあるんです。
 この同じ、知を広げ、学びを深められる図書館の項目では、目指すものとして三つ挙げられているんですね。一つ目が、一人一人の興味や関心に合わせ、集中して取り組んだり、対話を通じて新たな価値観に気づくなど、多様な学びができる仕掛けを備える。二つ目が、デジタル技術を活用したサービス等により、遠方からでも所蔵資料にアクセス可能な図書館を目指す。三つ目が、従来の強みである、豊富な蔵書や高度かつ専門的なレファレンスサービスの提供により、人々の課題解決を支援する。この三つなんですね。
 一つ目と二つ目、一つ目は仕掛けを備える、二つ目は目指すと整備、発展の方向、こう示しているんですけれども、この三つ目のレファレンスについては行う、支援をするということで、現状維持とも思えるような、さらに上にしていく、発展をさせていく、そういう表現にはなっていないんです。
 域内の図書館への支援や調査研究、図書館資料の収集、保存、区市町村立図書館の職員の研修、都立中央図書館の果たす役割の一番重要な部分だというふうに思うんです。
 だけれども、そこの部分について都立中央図書館整備に係る基本方針では、ここの部分の位置づけが大変弱くて、そのために整備の方針も現状を述べることにとどまっているのではないかというふうに思うんです。
 やっぱりここはきちっと充実をさせる、さらにいいものにしていく、こういうふうに位置づけて方針をつくるっていうことが必要ではないかというふうに指摘をしておきたいと思います。
 最後に、神宮前五丁目地区まちづくり事業は、都有地を七十年間プラス建物を建設する期間の定期借地権により貸し付けて、公募型のプロポーザル方式によって、事業者を選定することが六月一日に発表されました。
 再開発全体を、都立図書館をその軸として、智の創造拠点として、劇場機能や子供の体験機会創出機能、起業支援機能、女性活躍支援機能などを持たせていくとされていて、図書館以外の部分は、民間事業者の所有と運営になります。
 図書館部分は、区分建物を都が買い取るとされていますが、これもレファレンス、選書などの司書が行っている専門的なサービス以外は、先ほどの創造、交流スペースですね、ここは指定管理者等の民間活力を活用する、こういう方向が示されています。
 こうした手法を取っていることなどから、智の創造拠点といっても、都民の誰もがアクセスできて、文化的な、また知的な要求に応え、創造を支える機能よりも商業利用や営利が優先されるのではないかという心配の声が都民から上がっています。
 これらのことを含め、神宮前五丁目に整備するこの図書館の在り方について大きな懸念があるといわざるを得ません。
 日本共産党都議団は、現在の有栖川公園にある中央図書館も廃止するのではなくて生かして、多摩も合わせて三館体制にすることも求めてきました。
 改めて、都立図書館の果たすべき役割の重要性を認識して、それにふさわしい整備を強く求めて、質問を終わります。

○高橋委員 よろしくお願いします。
 第一商業高校について質問させていただきます。
 都が二〇五〇東京戦略において、国際金融都市の実現を掲げる中、国内外で幅広く活躍できる国際金融人材の育成はまさに今取り組むべき重要な政策課題であります。
 このたび示された基本計画(案)では、歴史と伝統ある第一商業高校を舞台に先進的な教育を展開していく方針が示されました。
 そこで質問します。都立高校改革における第一商業高校の改編の位置づけについて伺います。

○布施高校改革推進担当部長 社会のグローバル化の進展等を背景に改編する第一商業高校は、新たな商業教育の価値を創出するフラッグシップ校でございまして、この学校で得られた成果は、広く都立高校全体へ波及させてまいります。
 本取組について、都教育委員会は、都立高校改革の重要なテーマと位置づけて着実に進めてまいります。

○高橋委員 第一商業高校をフラッグシップ校として、その成果を都立高校全体へ波及させ、着実に推進していくという前向きなご答弁をいただきました。
 都立高校全体の魅力向上を図る上で、この商業や、あるいは工業といった専門高校の存在は、ほかにはない独自の強みを持つ、まさに目玉であり、これからの東京の産業を支える人材育成の要でもあります。
 だからこそ、今回の先進的な改革を一校の取組にとどめることなく、都立高校全体の底上げへと確実につなげていくことが重要です。
 基本計画(案)では、第一商業高校の改編の取組を生かして、各商業高校の強みや地域特性に応じて商業教育の価値を創出することが示されています。
 今から数年先を見据えて、商業高校において社会で必要とされる力を育成することが重要であると考えます。
 そのためには、より意欲のある生徒が専門的な学びを受けられるよう、各商業高校の魅力を向上させていくことが重要です。
 そこで、現在の都立商業高校の学習内容の充実を図る取組と、中学生及びその保護者に魅力を発信する取組について伺います。

○秋田都立学校教育部長 都教育委員会は、商業高校の生徒が民間団体の実施する会計や英語、デジタル技術等に関する資格試験を受ける後押しを行っているほか、今年度からは、税理士試験等の資格試験につきましても、事前の学習講座に参加する場合の経費負担について支援を行っております。
 また、一部の商業高校におきましては、将来の起業に役立つプログラムや、観光ビジネスに関しても外部講師による授業を実施しているところでございます。
 さらに、こうした様々な取組を含めまして、商業高校の魅力を広く発信するため、PRイベントを新たに開催してまいります。

○高橋委員 ご答弁ありがとうございました。第一商業高校のみならず、都内のあらゆる商業高校において、生徒の挑戦を後押しする経費負担や外部連携、そして、新たな魅力発信イベントなど、時代に即した教育改革が多角的に展開されている姿勢を高く評価いたします。
 私の選挙区の江東区も、亀戸と越中島にそれぞれ江東商業と第三商業がございまして、どちらも本当にすばらしい学校、商業高校でございます。
 これらの商業高校や工業をはじめとする専門高校がこれからの東京の教育、そして産業の発展を牽引する目玉として輝き続けられるよう、都教育委員会のさらなる尽力を期待いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○おけや委員 立憲ミネ無のおけやまさとです。よろしくお願いします。
 それでは、私からも、都立中央図書館整備に係る基本方針(案)について質問いたします。
 二問予定していたんですけれども、ほかの委員とかぶっておりますので、一問だけに絞って質問させていただきます。
 誰もが学べるような智の拠点へと進化させようという今回の基本方針(案)は、これからの東京にとって非常に有意義なものであり、我が会派としても大いに期待しております。
 この新しいサービスを進めるに当たり、本の選定やレファレンスといった専門的な仕事は都が直接行い、新しく加える機能については、指定管理者制度などの民間の力を使う想定とのことです。
 現在、中央図書館には七十一名の司書がいて、年間四万件を超える高度なレファレンスに対応しています。民間ノウハウが入る期待がある一方で、一つの図書館の中に都が直接やるところと民間が運営するところが混ざることになります。
 例えば、専門的な調べ物をしたい人への対応と、民間のイベントやカフェなどの案内の窓口がばらばらになってしまわないか、また、これまで培ってきた司書の高い専門性が運営が分かれることで薄れてしまわないかといった現場の一体感への心配があります。
 新しい中央図書館に民間の力を入れるに当たり、司書が持つ高い専門性の人をどう守り、民間の運営部分とスムーズに連携させていくのか、都教育委員会の見解を伺います。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、司書による高度なレファレンスサービスや内容に応じた専門機関等への紹介を行い、利用者の課題解決を引き続きサポートいたします。
 それに当たっては、民間の力も活用してまいります。

○おけや委員 まだ具体的な計画はこれからだと思いますけれども、ぜひ東京の顔となるような図書館になるよう、会派一同応援させていただきますので、頑張ってください。
 続きまして、東京都立第一商業高等学校の改編に関する基本計画(案)について質問いたします。
 都立第一商業高校は、大正七年につくられてから百年以上もの間、実務をしっかり学び、卒業後の就職をはじめ、経済界で生きていく力を育んできた歴史ある名門校です。
 今回の改編は、そうした伝統を土台にしながら、これからの時代を生き抜くグローバルな人材を育てるための先進的な挑戦であり、我が会派としても、東京のこれからの教育を牽引するフラッグシップ校として非常に前向きに捉え、後押ししていきたいと考えています。
 一方で、今回の改編に合わせ、既存のビジネス科の募集が止まることについて、卒業生や実業教育を大切に思う人たちからは、大切な選択肢が減ってしまうのではないかと寂しがる声も出ています。
 そこで伺います。これまでこの学校が築いてきた商業教育の歴史や、社会で役に立つキャリアをつくるという大切な価値を新しい学校にどう引き継いでいくのか、都教育委員会の見解を伺います。

○布施高校改革推進担当部長 新たな学校では、第一商業高校が培ってきました実践的な教育を継承いたしまして、大学や企業等と連携した国際金融教育や英語力の向上に加え、探究的に学ぶ国際バカロレア教育を通じまして、これからの時代を担う人材の育成をしてまいります。

○おけや委員 ありがとうございます。国際金融教育が強みとの答弁でした。今回の改編によって普通科となり、大学進学が生徒たちのメインの進路になると聞いております。
 だからこそ、日々の受験勉強と受験科目ではない、この国際金融教育をどう両立させ、生徒の強みに変えていくか検討していただき、いわゆるカリキュラムオーバーロードにならないよう要望いたします。
 では、次に、新しくできるグローバル・ファイナンスコース(仮称)の教育の質と体制について伺います。
 昨年、政府が金融経済教育の推進方針を打ち出し、高校での金融教育が本格化する中、保護者の間では、若いうちから生きた経済を学ばせたいというニーズがとても高まっています。
 実は私も、今週の日曜日に第一商業高校の周辺、代官山を歩いてみましたが、最先端のビジネスやトレンドが集まるエリアに近く、非常に恵まれた立地だと肌で感じることができました。この場所を生かした最先端の学校ができることには大きな期待が寄せられています。
 一方で、このコースで予定されているミクロ、マクロ経済の理論やデータ分析といった高校のレベルを超えた高度な授業をしっかり続けていくためには、教える側の体制が鍵になります。
 国際金融という専門的な分野を教えられる先生や、外の専門家、大学などとどうやって安定して協力していくかが大きな課題です。
 東京を支えるリーダーを育てるため、専門的な知識を持った先生の確保や、外部の講師、企業としっかり連携できる仕組みをどうつくっていくのか、都教育委員会の見解を伺います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 国際金融の知見を有する大学や企業等の外部の専門家等と連携をいたしまして、教員の専門性の向上を図るとともに、生徒の学びの充実を後押ししてまいります。

○おけや委員 ありがとうございます。高校生ではなかなか知ることができない職業選択の幅が広がるように、ぜひ金融だけでなく商社など幅広い業界の皆様と触れ合える機会をご用意していただくことを要望いたします。
 最後に、国際バカロレアコース(仮称)の導入と、これからの動きについて伺います。
 これまで都立国際高校などのIB教育は、英語での授業が多くハードルが高いものでした。そのため、今回の日本語で学べる国際バカロレアの導入は、多くの中学生にとっても、海外の大学や国内の難関大学を目指せるチャンスになるとして、大変評価しております。
 現在、この改編案について、都民の皆様からパブリックコメントを集めている最中ですが、寄せられている意見をどのように受け止め、これからの具体的な授業内容や入試方法、そしてみんなが気になっている新しい校名の決定につなげていくのでしょうか。
 今回のパブリックコメント募集以降、新校の開設に向けた具体的なスケジュールはどうなっているのか、また、集まった都民や専門家の声をどのように計画へ生かし、今後の情報発信や学校の魅力アップにつなげていくのか、都教育委員会の見解を伺います。

○布施高校改革推進担当部長 基本計画(案)におきましては、第一商業高校を令和十年四月に改編する予定としております。
 現在、パブリックコメントを実施しておりまして、都民の皆様の意見を広く聴取した上で、来月、基本計画を策定いたします。
 その後、都教育委員会のホームページ等を通じまして、広く情報を発信してまいります。

○おけや委員 ありがとうございます。中学生の方々にとって、とてもよい選択肢になると思いますので、ぜひしっかりと広報していただくことを期待いたします。
 結びに、今回の改編で学校の形は新しく生まれ変わりますが、時代がどれほど進んでも、これまで築き上げてきた実社会で生きる学びという実業教育の精神と歴史の重みは決して忘れてはなりません。
 新しい校名の決定や、これからの準備に当たっても、この偉大な歴史を何よりも大切に築きながら、すばらしい学校をつくり上げていただくことを強く求め、私の質問を終わりにいたします。

○細田委員 私からも、都立中央図書館整備に係る基本方針について質問をさせていただきます。
 もう随分重なるところもあるんですが、あんまり時間を取らないので、そこも質問をさせていただきます。
 まず、中央図書館の基本方針の案では、都民の知る権利に応えて必要な情報へのアクセスを保障する役割や、様々な課題を支援する機能を引き続き担っていくことになっています。そして、新たに創造、交流機能が付加されて、知的な創作活動や学びの深化、さらには、利用者同士の交流の場を提供することも示されております。
 まず、中央図書館の資料について、いかなる考えの下、資料を収集、管理してきたのかを質問させていただきます。

○田近地域教育支援部長 中央図書館では、区市町村立図書館で収集が困難な専門書など、多様な資料を収集しております。
 また、都民サービスの向上を図るため、こうした資料の電子化やデジタル化を進めております。
 具体的には、著作権の保護期間を満了した資料のうち、江戸時代から昭和初期までの資料価値が高く、調査研究に資する資料を電子化し、デジタルアーカイブとして公開しております。
 また、劣化や損傷が見られる資料については、館内で修復を行うなど、長期にわたり資料を保全する取組を実施しております。

○細田委員 収集した資料を将来にわたって保存をしていくためには、まず、必要な収納スペースを確保しなければなりません。
 今回、整備により、どのくらいの蔵書を置くことが可能になるのか、新たな図書館の収蔵能力について、改めて質問いたします。

○田近地域教育支援部長 現在の中央図書館は、都民の調査研究や学習活動を支援するため、約二百三十万冊を超える資料をそろえております。
 また、ビジネスや健康、医療などの情報を重点的に集め、都民の課題解決の取組を支援しております。
 新たな図書館では、資料を約三百四十万冊まで置けるよう収蔵スペースを確保し、都民が様々な情報にアクセスできる環境を整備してまいります。

○細田委員 今後は、貴重な資料を適切に保存するだけでなくて、それらをいかに都民に分かりやすく提供して活用してもらうのか。つまり資料の収集、保存から資料の活用へとつなげていく視点が重要になります。
 そこで、貴重な資料を後世に確実に残すだけでなくて、それらを広く都民に還元して学びへとつなげていくために、都の教育委員会はどのような取組を進めていくつもりなのか、見解を求めます。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館では、蔵書数を大幅に増やし、都民が必要な情報にアクセスできるようにします。
 また、司書の専門的知見を活用し、テーマ別での資料の配架など、来館者に思いがけない本との出会いを生み出す魅力的な取組を行います。
 さらに、現在実施しているインターネット上で本を探すブックシェルフ等に加え、江戸東京の貴重資料についてデジタル技術を用いた展示を行い、歴史文化に触れられる環境をつくることで、利用者の学ぶ意欲を高めてまいります。

○細田委員 次に、今まさに、この資料を収集、保存から活用ということで答弁していただきました。
 もう一つ、今のところで戻って、置くスペースの話をさせていただきましたけれども、これをまさにこのDXの問題、今回もデジタルをしっかりと活用してほしい、また、一般の方々からの意見は、しっかりと、バリアフリーは当然としてDXをフル活用してほしい、このようなお声もいただいているところであります。
 そこで、一つ申し上げたいんですけれども、これはDXを活用した保存のことであります。そして、この今回の誰もが集える、誰もが学べる、誰もが知に触れてつくり上げていくことができる、つながる、開かれた智の創造の拠点であるとともに、誰もがそこに参画して貢献できる、こういうDXの使い方を一つお話しさせていただきたいと思います。
 国立国会図書館では、蔵書及び自治体の行政文書をスキャンのデータとして保存していく、この維持管理を今しています。この仕事、国立国会図書館の蔵書のデータを請け負って、紙の書面をPDFにデータ化する作業に障害者の方が活躍をされています。
 例えばスキャンをする、そのスキャンをするのは、車椅子の身体障害者の方を中心に、最近では精神障害を患っている方も担当されています。
 また、画像の検査では、知的障害者の方が綿密にチェックをする、そして異物の混入や紙面上の特性も見事に判別をされるということで、国会図書館の厳しいデータ化をする基準を遵守したルールの中で、図書館側のこのエラー率の評価では、すばらしいという成績を障害者施設が中心となって、障害者の方々がこのような仕事で貢献しているということであります。
 とてもすばらしい成績を残していて、この丁寧さと後世に残せる貴重な仕事であるということで、彼らのモチベーション、職務としての矜持が、私たちは後世に人の役に立つんだ、こういう仕事ができるんだっていうことで、非常に丁寧な仕事をして貢献ができているっていう状況を、先日、確認をしてまいりました。
 また、その障害者の賃金というのが、工賃の水準、障害者賃金月当たり二万円台、ところが、この仕事で法定最低賃金以上に向上していくことになるということは、彼らにとっては、最低賃金であったとしても、こんな賃金がもらえるようになったという中から、生活保護からも脱却して、納税者になれて喜んでいる方々もいる、こういうような話が実はございます。
 そして、都議会公明党は、今回の第二回の定例会の本会議でも、ちょっとこの件、取り上げて、局に質問をさせていただいた福祉局の方からは、デジタル化の進展に伴って、紙の資料のデータ化などの業務も優先調達の対象になっていますよと。こうした施設を庁内の説明会で周知するとともに、各局での一層の調達を働きかける、このような取組を推進していきますというような答弁も、直近、今週いただいたところであります。
 そこで、このようなDXで貢献できる、誰もが来られる、ユーザーとして、お客様として来られるんじゃなくて、参加してつくっていくことができるという取組も、ぜひこの日本の公立図書館のリーダー、最も公立図書館のリーダーということで期待をされている、都民からの声も届いている、今の、現時点の有栖川にあります、この都立中央図書館もそうなんですけれども、今回のことはさらに期待をさせる。
 先ほども拡充の議論が出ていましたけれども、都民の方からは、拡充していくとすばらしい図書館になっていくんだという期待があるわけで、もちろんそうなっていくんだというふうに確信しておりますけれども、そういう場面に行くときの今に、ぜひ今いったようなことも検討を重ねていっていただいて、都立中央図書館にかなうようなことであるならば、こういう選択肢もあるねっていう門戸を広げて、前向きな検討をしていっていただくことをここで要望しておきます。
 続きまして、公共建築物における図書館におけます建物についてちょっと伺いたいと思うんですけれども、外観や内観等の建物の魅力で、誰もが行きたくなる図書館、東京で一番、日本で一番の図書館を目指してほしい、このような声もあります。
 本当にそうあってほしいと思うし、多分、皆様方のお力でそうなっていくんだっていうふうに私も期待をしております。そのような場所にもできますし、非常にすばらしいと思います。
 私は、地元が江東区で、木を扱う川下のところの人間なので、お訴えさせていただきたいんですけれども、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が、令和三年には脱炭素社会の実現のために、建築物での木材利用の促進に関する法律へ改定されました。 国のロードマップでは、二〇三〇年を目指して、木造、木質化の選択をしやすい環境をつくり、木材の安定供給を図っていくということであります。
 そして東京都は、収穫期を迎えている多摩産材の利用の促進に向けまして、様々な取組を重ねてきているところであります。
 このような中で、新設する都立中央図書館は、まさに緑地で、琵琶池などの自然を生かして、自然を感じられる、リラックスできる空間を創出していくとしております。
 この案に出ているパースの、この絵を見ても何かあれですよね、東京都庭園美術館を見ているような、こんな雰囲気があるような水と緑と木がふんだんに使われるところであるんだよねっていうことを、やはり同じような方向を見詰めてくださっているんだと思うんです。
 そこで、耐震化された安全な建築物をベースにして、その上で、多摩産材などの木材をふんだんに使用して、その基準値が各自治体で、これ以上使えますよって、二十三区内でも港区だとか、江東区だとか一生懸命やっていますけれども、東京都はさらにリードしてふんだんに使って、そして都立中央図書館の整備を進めていくべきだと、私は求めますけれども、都の答弁を求めます。

○田近地域教育支援部長 新たな中央図書館は、魅力的な外観や内装デザインを持ち、屋外とつながった居心地のよい空間を設け、国内外の来訪者が気軽に立ち寄れる場所といたします。
 今後とも、中央図書館の魅力的な建築に役立つ工夫について検討を進めてまいります。

○細田委員 よろしくお願いします。
 以上で終わります。

○せいの委員 私からは、第一商業高校改編基本計画について伺います。
 東京都立第一商業高校、大正七年の創立以来、百年以上にわたって卒業生を輩出してきた歴史のある都立の商業教育校です。
 今回の改編で、グローバル・ファイナンスコースと国際バカロレアコースの二コースが設置される、そして、二コースの生徒は分け隔てなく同じクラスに所属するという予定になっているとお聞きをしています。
 本計画案の三ページ及び四ページでは、生徒や保護者の進路ニーズの中心が就職から大学進学へと変化していることを挙げ、これまでの専門学科、ビジネス科を普通科へと改編し、大学進学への接続を大前提としたフラッグシップ校を設置する方向性が示されております。
 ビジネス科のまま国際金融教育を深めていくのではなくて、普通科に枠組みを変更した理由について伺います。また、普通科にすることによるメリットについて見解を伺います。

○布施高校改革推進担当部長 商業教育の専門性に加えまして、数学や英語などの大学の学びにつなげる普通教科、科目の充実を図るため、普通科の枠組みを活用することといたしました。

○せいの委員 国際金融の学びっていうことは、本来大学などにおいて深めていくものと考えますから、幅広く様々な学びに触れ、進路を選択できる環境の充実、ここは図っていただきたいと思っています。
 東京都として、今後の都立商業教育全体の配置や役割分担についてはどのような構想を計画しているのでしょうか。その中で本校の位置づけはどうなっているのかを伺います。

○布施高校改革推進担当部長 新たな学校は、国際金融教育を柱とする唯一の都立高校でございまして、この学校で得られた成果を他の商業高校に波及させてまいります。

○せいの委員 今、得られた成果を他の商業高校へ波及というお言葉がありました。基本計画(案)の一九ページにも、他校への随時波及というふうに載っています。どのような意味を持っているのか、伺います。

○布施高校改革推進担当部長 新たな学校は、国際金融教育を柱とする唯一の都立高校でございまして、この学校で得られた成果をほかの商業高校に波及させてまいります。

○せいの委員 国際金融教育を柱とする唯一の都立高校であって、得られた成果を他の商業高校へ波及をしていくと。今回の改編によって得た学びを他の都立商業高校でも生かしていきたいというような意味ということでよろしいでしょうか。−−はい。
 従来のビジネス科のよさを潰すことのないように十分配慮していただくことを、まず求めておきます。
 改編後の第一商業高校には、国際バカロレアコースが設置されます。国際バカロレア教育は、都立校では国際高校で行われておりますが、これを日本語で行うのは本校が初めてとなります。
 国際バカロレアコースを導入する理由について伺います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 国際的な視野と探究的な学びを重視する国際バカロレア教育を実施することにより、国際社会において、自ら課題を設定し、主体的に行動できる人材の育成を目指すことを目的としております。

○せいの委員 すみません、続けてお聞きしたいんですが、国際バカロレアコースの生徒にとっては、グローバルファイナンスの授業は、一年次に行うだけになります。
 なぜ国際金融を学ぶ高校に国際バカロレアコースを併置するのか、伺います。

○布施高校改革推進担当部長 グローバル社会におきましては、国内外の課題解決に向けて主体的に行動できる人材の育成が求められております。
 このため、第一商業高校を国際金融を中心とする新たな商業教育の価値を創出するフラッグシップ校として、あわせて、国際的な視野と探究的な学びを体系的に育成できるよう、国際バカロレア教育を実施するコースを併置いたします。

○せいの委員 国際バカロレア教育の魅力というところは、英語力を向上させながら探究する力を育むことにあるんだということはお聞きをしています。
 議論を進めていくに当たって、既に先行して国際バカロレア教育を行っている国際高校で、探究的な学びとか国際的な視野がしっかりと育まれているかというような検証っていうのは行われたのでしょうか。

○布施高校改革推進担当部長 国際バカロレアコースを設置するに当たりましては、従前の取組である国際高校の取組についても、しっかり成果を見ております。

○せいの委員 今、成果を見ているというふうにお答えいただきましたが、その成果はどのように測っているかというところがちょっと分かりません。調査、検証をしっかりしていただくことを求めておきたいと思います。
 次に、教育を行う教員についてもお聞きをいたします。
 国際金融の最前線で活躍する外部人材は、必ずしも高校生を教えるプロではない。そのため、教員との調整業務などが生じるのではないかと思います。
 また、教員が国際バカロレア教育を教えるための研修やプログラムも必要になります。ただでさえ多忙な学校現場をさらに疲弊させて、結果として生徒への教育を低下させることにつながらないか、このことについて見解を伺います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 知見を有する大学や企業等の外部の専門家等と連携いたしまして、教員の専門性の向上を図るとともに、生徒の学びの充実を後押ししてまいります。
 また、国際バカロレアコースの教員に対しましては、国際バカロレア機構が指定するワークショップを受講させるなど、指導力の向上を図ってまいります。

○せいの委員 金融やデジタルの技術の第一人者であっても、高校生の発達段階に応じた学習指導のノウハウとか評価基準を持ち合わせているとは限りません。
 また、単位を認定する教科、科目として、授業を外部人材に委ねる場合、教育の内容や質が不統一になるというリスクも考えられます。
 さらに、外部人材による授業を成立させるためには、指導案の作成の支援とか、定期考査の作成、採点補助、生徒へのフォローアップ、さらにはバカロレアの厳しい評価基準とのすり合わせなど、やはり本校の常勤の教員が裏方として、莫大な調整業務を背負うことにもなりかねません。
 改編に当たっては、教員に対しての研修はもちろんですが、十分な時間を担保すること、そして、過重な負担を強いることがないように求めておきます。
 私が確認したところ、第一商業高校の改編は、都立高校の魅力向上等に係る懇談会で議論されてきたと把握しています。
 懇談会に提出された報告資料によると、国際金融教育の必要性について、二〇五〇東京戦略で位置づけられている国際金融都市東京の実現に向けて、金融関連のプレーヤーの裾野拡大、国際金融人材育成と書かれております。
 高校一年、二年の段階から、国際金融人材という非常にピンポイントなキャリアパスを提示して、それに特化した教育を行うというのが、自己の適性を模索している途中にある高校生の多様な進路選択を狭めることにはつながらないのかというところについて見解を伺います。

○小林教育改革推進担当部長都立高校改革調整担当部長兼務 国際金融に関する専門的な学びは、大学段階において深化が図られる分野でありまして、高校段階においては大学での高度な学びへ円滑に接続することが重要でございます。
 そのため、商業教育の専門性に加えまして、文系、理系に偏らず、大学の学びにつながる、柔軟でバランスの取れた教育課程を編成することとしております。

○せいの委員 高校というのは人格形成や幅広い教養を育む場であると私は考えています。高校生が本来持つべき多様な可能性を早い段階で狭めてしまうことがないように、そして教育を、経済界と一体になって、国際金融都市東京をつくるための人材育成の道具としてはならないというふうには感じています。
 都立高校の魅力向上等に係る懇談会の第一回で報告されている都立高校に関するアンケート、この対象は、都内の公立中学三年生、その保護者、都立高校一年生で、主な調査項目は、高校を志望する際に重視する点や、都立高校の改善を要する点などでした。
 その結果を見ても、もちろん中高生のニーズの中に、国際金融人材育成を望むなんていう意見は上がっていないわけです。
 都立高校に関するアンケート調査で、国際金融について学びたいという声はどれぐらいあったんでしょうか。

○布施高校改革推進担当部長 アンケート調査では、世界や金融、経済について学びたいという要望がございました。

○せいの委員 どれぐらいあったかっていうところにはお答えなかったんですけど、世界とか金融とか経済について学びたい、そういうことなんだと思うんですよね。都教委から審議会に報告した調査結果のまとめの中にも、やっぱり書かれていませんでした。
 こういうふうに国際金融を学びたいというふうに回答したとされている、この世界や、金融や経済について学びたいっていうふうに回答した生徒、中高生たちは、国際金融都市の実現のために学びたいというよりも、やっぱり自分がよりよく生きていくために、自分の将来のために身近な問題であるお金に関することを学んでみたい、知ってみたいということではないかと思います。
 懇談会の第二回では、都教委から検討テーマとして、グローバル化やデジタル化等に対応できる人材づくりというのが提示されまして、工業科や商業科など専門学科高校について、二〇五〇東京戦略も踏まえて、どのような人材の育成に取り組むべきかというのが議論をされました。
 その中で、委員からは、人材育成のみを強調し過ぎると、生徒に負担や学びの息苦しさにつながる懸念があり、公教育として生徒一人一人に寄り添う視点が必要、目的意識が明確でない生徒に対しても、学びの意味を支えることが公教育の重要な役割であるといった意見も出ておりました。そのとおりだと思います。
 委員からこういう意見があったということは承知されておりますでしょうか。

○布施高校改革推進担当部長 委員からは様々な意見をいただいておりまして、その中で議論を行って、我々の方で検討を重ねてきたものでございます。

○せいの委員 じゃ、承知されているということでよろしいですね。
 都立高校の魅力向上について考えるとき、公教育の在り方っていうのを外して考えることはできないと思います。
 公立高校は私立高校と比べて、かかる料金が低廉であること、どこに住んでいても身近にあって誰でも通うことができて、誰にも成長の機会が保障されているということが重要です。
 都立高校への願いは本当に様々あって、都立高校に関するアンケート調査でも、学習指導や進路指導を充実させてほしい、文化祭や体育祭などの学校行事の充実をさせてほしい、部活動を頑張りたい、生徒の個性を尊重する学校がいい、きれいな学校に通いたい、こういうようなことも書かれているんです。
 都立高校の魅力向上にとって大切なことは、社会に役立つ人材を育成できる高校かどうかではなくて、一人一人の願いを受け止められる学校になっているかどうかではないでしょうか。
 どの学校でも、きれいな校舎や学校設備が整っていて、都内に住む誰にでも豊かな学びを、かけがえのない高校生活を保障するかどうかが重要だと考えます。
 本来、高校は子供たちの人格形成や幅広い教養を育む場です。政府や経済界の意向に沿った特定の形に子供をはめ込む場ではありません。政治や経済界の干渉によって教育をゆがめるようなことは許されません。見解を伺います。

○布施高校改革推進担当部長 新たな学校では、探究と知の深化、国際的視野と多文化理解、主体性と挑戦を教育方針としておりまして、柔軟な教育課程を編成することとしております。

○せいの委員 魅力向上といって、都立高校での教育をやっぱりゆがめるというようなこと、グローバル人材、国際金融人材の育成の枠に押し込めることはやめるべきだと思います。
 お答えいただきました探究と知の深化、国際的視野と多文化の理解、主体性と挑戦、こういうことですね、改編後の第一商業高校の教育方針とするのであれば、子供たちの成長を後押しして、高校生が本来持つべき多様な可能性や進路の選択肢を、どんな環境にあっても手にすることができることが都立高校の役割であるとの認識を持って改編を行うように求めて、質問を終わります。

○関口委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○関口委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時四十三分散会