文教委員会速記録第十九号

令和五年十二月十八日(月曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長藤井あきら君
副委員長平田みつよし君
副委員長小林 健二君
理事田の上いくこ君
理事西崎つばさ君
理事とや英津子君
かまた悦子君
たかく則男君
龍円あいり君
斉藤まりこ君
鈴木  純君
風間ゆたか君
伊藤 ゆう君
川松真一朗君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化スポーツ局局長横山 英樹君
次長久故 雅幸君
総務部長奈良部瑞枝君
教育庁教育長浜 佳葉子君
次長田中 愛子君
総務部長山田 則人君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第二百一号議案 学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二号議案 都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・第二百三号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十二号議案 令和五年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 文教委員会所管分
・議員提出議案第十六号 東京都区市町村立学校の学校給食費等の助成に関する条例
・議員提出議案第十七号 東京都立学校の学校給食費等の助成に関する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○藤井委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書一件につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○藤井委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第二百一号議案から第二百三号議案まで及び第二百二十二号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、文教委員会所管分並びに議員提出議案第十六号及び第十七号を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申出がありますので、これを許します。

○川松委員 私からは、各会派の各議員から共同提出されました学校給食費等の助成に関する二件の条例案、議員提出議案第十六号及び十七号について申し上げます。
 私たち都議会自民党は、前回の東京都議会議員選挙におきまして、東京自民党政策集二〇二一年版において学校給食の無償化を公約に掲げておりました。
 都議会自民党は、小中学校の給食費の無償化について推進する立場であります。その前提で、私たちは、市区町村と連携をし、地域の実情に合った給食費の無償化を求めてきたわけであります。
 小池知事は、今定例会の所信表明において、学校給食の負担軽減に大胆に踏み出すことを明らかにし、我々の代表質問に対しても、学校給食費に関し、都立学校の負担軽減とともに、負担軽減に取り組む区市町村に対する支援について、予算編成の中で具体的に検討を行っていくという答弁が出されました。
 今後、財源を含め予算編成について都議会で議論するとともに、区市町村と協議をしていくことが必要となります。
 こうした状況にある中、学校給食費等の助成に関する条例案二件が議員提案されておりますけれども、都議会の予算審議、区市町村との協議といった事業化に必要な手順を無視した一方的な提案だといわざるを得ません。
 したがって、今回、議員提案された条例案二件に反対をいたします。
 以上です。

○斉藤委員 日本共産党の斉藤まりこです。
 私からも、この学校給食費無償化条例について、賛成の立場で意見を述べます。
 日本共産党都議団、ミライ会議、生活者ネット、グリーンな東京の四会派共同で提出された、都立学校と区市町村立学校の給食費を無償化する二本の条例案に賛成の意見です。
 物価高騰により都民の暮らしが厳しさを増す中で、特に教育に重い負担がかかっている子育て世代の負担軽減は、多くの都民の切実な願いです。給食費の無償化を求める都民の声の広がりの中、知事が今定例会で給食費の負担軽減に大胆に踏み出すと表明したことは重要な変化です。
 また、この間の委員会の質疑の中では、食育推進の重要性についても答弁されました。食材費の高騰によって給食の質に影響が出ないように、どの自治体に住んでいても豊かな食育が保障できるようにすることは、まさに東京都が果たすべき役割です。
 補助額などの詳細については、予算編成の中で検討していくということですが、市長会は、居住自治体によって格差が生じないように、国が給食費を全額補助するまでの間は東京都に支援してほしいと求めています。
 特別区長会も、学校給食を安定的に提供するために、東京都に財政支援をしてほしいと要望をしています。
 都内全ての自治体がこの給食費の無償化に踏み出せる支援こそ必要です。
 都立学校については、既に十を超える区が都立特別支援学校に通う区民の給食を無償化の対象にしている中で、まさか都立学校の給食を東京都が無償にせず一部負担軽減にとどまるなどということはありませんよねという声も届いています。給食のある公立学校の全ての子供たちの給食費を安定的に無償化することが求められています。
 そのためにも、東京都が全額負担をして、要綱ではなく、議会がしっかりと条例で定めることこそ、教育費を無償に近づけ、子供たちの教育を受ける権利を保障し、子育てに優しい社会の実現につながるものと考えます。
 この間、そして先ほどもですが、議員が予算を伴う条例提案、これをすることに対する議論がありますけれども、まず、そもそも、普通地方公共団体の議会の議員は、地方自治法第百十二条第一項の規定により、新たに予算を伴うこととなる条例案を議会に提出することはできるという政府の答弁が出ています。
 仮に予算編成を行う首長と調整ができなければ提案ができないとなれば、知事が認めるものしか提案できず、議員の議案提出権を大きく制約し、議員の手足を縛るものになります。
 議会の二元代表制の機能を守り、活性化をさせるという観点からいっても、議員には積極的に条例提案を行うことが求められていると考えます。
 以上、都立学校と区市町村立学校の給食を無償化する二本の条例案に賛成する立場を改めて表明し、日本共産党都議団の意見といたします。

○藤井委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、議員提出議案第十六号及び第十七号を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立少数と認めます。よって、議員提出議案第十六号及び第十七号は、いずれも否決されました。
 次に、第二百一号議案から第二百三号議案まで及び第二百二十二号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、文教委員会所管分を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、第二百一号議案から第二百三号議案まで及び第二百二十二号議案、令和五年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、文教委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○藤井委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、浜教育長から発言を求められておりますので、これを許します。

○浜教育長 所管二局を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 ただいま本定例会にご提案申し上げました議案につきましてご決定を賜り、誠にありがとうございました。
 藤井委員長をはじめ委員の皆様方におかれましては、様々な視点から調査、ご審議等を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。
 調査、審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご要望等を踏まえまして、これからの事務事業に万全を期してまいりたいと存じます。
 今後とも、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 以上、簡単ではございますが、お礼の言葉とさせていただきます。どうもありがとうございました。

○藤井委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時九分散会