文教委員会速記録第二十一号

令和四年十二月十四日(水曜日)
第三委員会室
午前七時開議
出席委員 十四名
委員長入江のぶこ君
副委員長加藤 雅之君
副委員長伊藤しょうこう君
理事桐山ひとみ君
理事斉藤 りえ君
理事とや英津子君
北口つよし君
鈴木  純君
アオヤギ有希子君
大松あきら君
白戸 太朗君
阿部祐美子君
伊藤 ゆう君
清水 孝治君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化スポーツ局局長横山 英樹君
次長理事兼務渡邉 知秀君
総務部長久故 雅幸君
教育庁教育長浜 佳葉子君
次長福崎 宏志君
総務部長田中 愛子君

本日の会議に付した事件
意見書、決議について
付託議案の審査(決定)
・第二百六号議案 令和四年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、債務負担行為 文教委員会所管分
・第二百十六号議案 旅券法関係手数料条例の一部を改正する条例
・第二百十七号議案 学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十八号議案 都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十九号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・第二百三十二号議案 旅券法の一部を改正する法律の施行に伴う旅券の申請受理及び交付等に係る事務委託の変更及び規約の一部の変更について
・第二百三十三号議案 東京体育館の指定管理者の指定について
・第二百三十四号議案 駒沢オリンピック公園総合運動場の指定管理者の指定について
・第二百三十五号議案 東京武道館の指定管理者の指定について
・第二百三十六号議案 有明テニスの森公園テニス施設の指定管理者の指定について
・第二百三十七号議案 若洲海浜公園ヨット訓練所の指定管理者の指定について
・第二百三十八号議案 武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者の指定について
・第二百三十九号議案 海の森水上競技場の指定管理者の指定について
・第二百四十号議案 夢の島公園アーチェリー場の指定管理者の指定について
・第二百四十一号議案 カヌー・スラロームセンターの指定管理者の指定について
・第二百四十二号議案 大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場の指定管理者の指定について
・第二百四十三号議案 東京アクアティクスセンターの指定管理者の指定について
・第二百四十四号議案 東京都パラスポーツトレーニングセンターの指定管理者の指定について
・第二百四十五号議案 東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理者の指定について
・議員提出議案第十七号 東京都小中学校給食費の助成に関する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○入江委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 お手元に配布してあります会議日程の十二月十三日とあるのは、十二月十四日に読み替えることとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○とや委員 この際、英語スピーキングテストの報告、質疑を年内に求める動議を提出いたします。
 十一月二十七日に行われた英語スピーキングテストは、当事者である中学三年生や保護者など多くの都民から試験の重大な瑕疵が報告されていることから、実施状況について、十二月中に報告、質疑を行うことを求めます。
 以上です。

○入江委員長 ただいま、とや理事から英語スピーキングテストの報告、質疑を年内に求める動議が提出されました。
 本動議に対し発言の申出がありますので、これを許します。

○加藤委員 ただいま提出されました英語スピーキングテストの報告、質疑を年内に求める動議につきまして、都議会公明党としての意見を申し上げます。
 我が党は、英語スピーキングテストが終了した後、報告と質疑を行うことには理解を示しておりました。しかし、英語スピーキングテストに関しまして、今後、教育庁が行う来年一月三十日までの各種手続や、テストに関する詳細な分析を行う日程を考えると、二月の早い時期が妥当と申し上げてきました。
 また、年内に急いで報告を行い、質疑を行っても、教育庁としては十分な答弁ができないと聞いておりました。
 さらに、全受検生に結果が通知される前に当委員会で報告、質疑を行ってしまうと、そのこと自体が受検生に影響を与えかねないと危惧するものです。
 受検生にとっては、とにかく静かに見守ってほしいというのが多くの心境だと思います。
 本来、昨日の午後一時から、通園バスに園児が取り残されて死亡するという痛ましい事故を防止するための安全対策助成が盛り込まれた補正予算関連を含む重要な案件を決定する委員会が、全会派合意の下、予定されていました。
 これらの議案は、英語スピーキングテストとは全く関係ないものであります。にもかかわらず、同テストの早期報告と質疑を求める会派が、自らの主張する意見が通らないことを理由に、結果として、翌日である本日の朝七時まで委員会の開会がずれ込んだことは、都民生活に資する重要な議案を人質に取る時代遅れの手法であり、言語道断といわざるを得ません。
 以上のことから、都議会公明党は、この動議について反対いたします。

○入江委員長 発言は終わりました。
 とや理事の英語スピーキングテストの報告、質疑を年内に求める動議について、起立により採決いたします。
 本動議に賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○入江委員長 起立少数と認めます。よって、本動議は否決されました。
 この際、委員長より申し上げます。
 本動議については否決となりましたが、あわせて、英語スピーキングテストの報告については、二月中旬、つまり一定開催日の前、事前説明日をめどに、説明、そして質疑を行いたいと思いますが、よろしいですね。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○入江委員長 それでは、そのようにさせていただきます。

○入江委員長 次に、意見書、決議について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書二件、決議一件につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○入江委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第二百六号議案、令和四年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、債務負担行為、文教委員会所管分、第二百十六号議案から第二百十九号議案まで及び第二百三十二号議案から第二百四十五号議案まで並びに議員提出議案第十七号を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申出がありますので、これを許します。

○アオヤギ委員 日本共産党都議団を代表して、付託議案に対して意見を述べます。
 まず、第二百六号議案、一般会計補正予算のうち、生活文化スポーツ局所管分と教育庁所管分の私立幼稚園や特別支援学校等における送迎バス等の安全事業について意見を述べます。
 静岡県の認定こども園のバス置き去りによって、幼い子供の命が奪われました。この事件を受けて、国は、送迎バスの安全装置などの義務化を行うことを決め、今定例会でも、特別支援学校や区市町村立学校、私立幼稚園などの施設に安全装置を設置するための補正予算が組まれました。
 安全装置を設置することは重要ですが、機械が誤作動や故障などを起こした場合、対応はできません。何よりも子供の命を守るため、送迎バス乗務員の配置基準をつくり、予算もつけて、確実に乗務員を配置することが重要です。
 また、機器の設置補助に当たっては、都民の税金を投入することから、都民の納得のいく適正な価格と透明性を確保することを求めます。
 次に、第二百三十八号議案、武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者の指定についてですが、株式会社東京スタジアムは、都の政策連携団体の一つであり、都立施設の指定管理者の指定を行う場合は、民間事業者に優先して政策連携団体を指定すべきだと思います。
 しかし、東京スタジアムの経営改革プランは、武蔵野の森スポーツプラザの指定管理というビジネスチャンスを生かすという記述もあり、収益増加に力点が置かれています。
 本来なら、都立の体育施設の性格上、収益増加で利益率の高い借手を見つけることよりも、都民のスポーツ利用や利便性の向上に力を入れていただくべきと思います。
 また、第一期に監査から指摘があったダイバーシティープロジェクトについては、事業計画には一期のダイバーシティープロジェクトを継続とあり、検討していなかったことへの検証が確認できませんでした。
 公共施設の指定管理者は、企業として利益を上げることが目的ではありません。
 よって、この施設の指定管理の指定については反対いたします。
 次に、第二百三十九号議案、海の森水上競技場についてですが、この施設については、私どもは、五輪においても必要なく、別の施設で実施を提案していました。
 今回、新規恒久施設として指定管理の提案ですが、海に面する施設ですので、安全性の確保は最優先にされなければなりません。
 この受託者は、二十以上もの業務を再委託する提案になっています。水門の管理など専門性が必要な業務が業務委託されれば、安全性が確保されたとはいえないと思います。
 さらに、自主事業の収益を維持管理費に充てるようになっており、安全管理にどれくらい費用や人員をかけているのか、質疑では分かりませんでした。
 また、維持管理費は、指定管理料のほかに、都は消波装置の管理費も必要で、今後、二十億円以上の費用が再設置には必要だと考えられます。
 安全性の確保、費用の面からも、本議案には反対です。
 第二百四十号議案、夢の島アーチェリー場及び第二百四十二号議案、大井ふ頭中央海浜公園ホッケー競技場についてです。
 アーチェリー場は、構成団体六者全てが株式会社で構成されています。公園との一体管理をしていくものですが、人が行き交う公園での安全性の確保は最優先にされなければなりません。
 都は、事業者に対してレクリエーションなどの具体化を求めていますが、本来のスポーツ施設の安全管理が後回しになっては本末転倒です。
 また、政策連携団体が構成団体には入っておらず、株式会社のみの構成であり、利潤を追求することが至上命題である株式会社には、都のスポーツ振興を肩代わりし、同時に、施設の安全管理を担保するということはできないと考えます。
 よって、本議案にも反対です。
 同様の理由で、第二百四十二号議案、大井ふ頭中央海浜公園ホッケー場にも反対です。
 ホッケー場については、これまで利用ができたラグビーや野球が利用できない状況にあり、現在のホッケーの利用状況は、質疑では分かりませんでした。
 スポーツ施設は、都民の意見を聞き、広く都民に開かれた施設とするべきだと考えます。
 次に、二百四十一号議案、カヌー・スラロームセンターについてですが、事業者として、水質管理やコスト削減、集客など、一定の努力を行っていると思います。
 一方、年間十万人の来場者数の確保や、競技団体との連携での大会誘致の目標も設定されているものの、日本カヌー連盟のホームページを拝見しましたが、例えば国際大会でいえば、日本ではほとんど開催されておらず、本施設は使われておりません。
 主要競技大会の日程では、今年度はカヌー・スラロームセンターは二回、来年度は三回です。
 もちろん、選手の練習場として、競技力向上のために活用されていることは重要ですが、現在の使用状況も、どうしてもレジャーに傾倒しています。
 私どもは、もともとカヌー・スラロームセンターについても恒久施設を整備することに無理があるのではないかと申し上げてきました。事業者の努力は評価いたしたいと思いますが、事業計画から、公的役割という点でも先行きが危惧されます。
 本当に指定管理者の運営がふさわしいのか、この施設を持ち続けることが都として適正な判断なのか、都民参加で根本的な検討が必要だと考えます。
 よって、反対といたします。
 次に、私どもが提案した議員提出議案第十七号、東京都小中学校給食費の助成に関する条例についてです。
 学校給食の食材費高騰が深刻です。東京都及び区市町村は、今年度、国の地方創生臨時交付金のコロナ禍における原油価格、物価高騰対応分を活用して、給食食材費への支援を行っています。臨時交付金を活用した自治体は、五十にも上ります。
 しかし、臨時交付金は、二〇二二年度末で終了です。特に多摩地域の自治体からは、臨時交付金がなくなったら、補助を続けられないとの声が上がっています。このまま臨時交付金がなくなれば、保護者負担を上げるか、給食の質を下げるかでしかなくなる現状があります。
 都からは、代表質疑でも食育の大切さが述べられました。学校給食は、食育の場でもあり、教育の一環でもあります。憲法に定められた、義務教育は無償とする大原則にのっとって、今こそ東京都が学校給食費補助に踏み出す必要があります。
 そうしたことから、区市町村立学校と都立学校に対し、給食費の半額相当の補助を提案しております。ぜひ議員各位の賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げまして、意見とさせていただきます。

○入江委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、議員提出議案第十七号を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○入江委員長 起立少数と認めます。よって、議員提出議案第十七号は否決されました。
 次に、第二百三十八号議案から第二百四十二号議案までを採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○入江委員長 起立多数と認めます。よって、第二百三十八号議案から第二百四十二号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百六号議案、令和四年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、債務負担行為、文教委員会所管分、第二百十六号議案から第二百十九号議案まで、第二百三十二号議案から第二百三十七号議案まで及び第二百四十三号議案から第二百四十五号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○入江委員長 異議なしと認めます。よって、第二百六号議案、令和四年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、債務負担行為、文教委員会所管分、第二百十六号議案から第二百十九号議案まで、第二百三十二号議案から第二百三十七号議案まで及び第二百四十三号議案から第二百四十五号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○入江委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○入江委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○入江委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、浜教育長から発言を求められておりますので、これを許します。

○浜教育長 所管二局を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 ただいま本定例会にご提案申し上げました議案につきましてご決定を賜り、ありがとうございました。
 入江委員長をはじめ委員の皆様方におかれましては、様々な視点から調査、ご審議を賜りまして、お礼を申し上げます。
 調査、審議等の過程で賜りましたご意見、ご要望等を踏まえ、これからの事務事業に万全を期してまいりたいと存じます。
 今後とも、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 以上、簡単ではございますが、お礼のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○入江委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午前七時十九分散会

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