委員長 | 白戸 太朗君 |
副委員長 | 斉藤やすひろ君 |
副委員長 | ほっち易隆君 |
理事 | 内山 真吾君 |
理事 | 風間ゆたか君 |
理事 | とや英津子君 |
竹平ちはる君 | |
土屋 みわ君 | |
龍円あいり君 | |
斉藤 りえ君 | |
アオヤギ有希子君 | |
清水 孝治君 | |
谷村 孝彦君 |
欠席委員 一名
出席説明員オリンピック・パラリンピック準備局 | 局長 | 延與 桂君 |
次長 | 小池 潔君 | |
技監 | 荒井 俊之君 | |
理事総務部長事務取扱 | 渡邉 知秀君 | |
理事 | 中澤 基行君 | |
計画推進部長競技・渉外担当部長兼務 | 川瀬 航司君 | |
パラリンピック部長 | 丸山 雅代君 | |
障害者スポーツ担当部長 | 加藤 みほ君 | |
大会施設部長 | 鈴木 一幸君 | |
開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 | 柏原 弘幸君 | |
スポーツ推進部長 | 鈴木 研二君 | |
国際大会準備担当部長 | 篠 祐次君 |
本日の会議に付した事件
オリンピック・パラリンピック準備局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 オリンピック・パラリンピック準備局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第五十三号議案 東京都体育施設条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・TOKYOスポーツレガシービジョンの公表について
・東京都パラスポーツトレーニングセンター施設運営計画の策定について
・有明アリーナ管理運営事業報告書(令和二年度)の公表について
○白戸委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、オリンピック・パラリンピック準備局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
第一号議案、令和四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、オリンピック・パラリンピック準備局所管分、第五十三号議案及び報告事項、TOKYOスポーツレガシービジョンの公表について外二件を一括して議題といたします。
本案及び本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○渡邉理事 去る二月十日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます文教委員会要求資料をご覧ください。
表紙をおめくりください。資料1、主な都立体育施設の稼働率でございます。
当局が所管しております主な体育施設につきまして、平成二十八年度から令和二年度までの五年間の稼働率の推移を記載してございます。
一枚おめくりください。資料2、主な都立体育施設の利用目的別件数でございます。
当局が所管しております主な体育施設につきまして、国際大会や全国大会など利用目的別の件数を、それぞれ平成三十年度から令和二年度までの三年間の推移を記載してございます。
一枚おめくりください。資料3、都立スポーツ施設の指定管理料の推移でございます。
十四の都立スポーツ施設の指定管理料につきまして、平成三十年度から令和四年度までの五年間の推移を記載してございます。
なお、平成三十年度から令和二年度までは決算額、令和三年度及び令和四年度は当初予算額となっております。
一枚おめくりください。資料4、都立体育施設の指定管理者における利用料金収入の推移でございます。
十二の都立体育施設の指定管理者における利用料金収入につきまして、平成三十年度から令和二年度までの三年間の推移を記載してございます。
以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○白戸委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○土屋委員 自民党の土屋みわでございます。よろしくお願いいたします。
初めに、都立スポーツ施設の有効活用についてお伺いいたします。
先般、TOKYOスポーツレガシービジョンが公表されました。都立スポーツ施設は、新規恒久施設の整備、既存施設のバリアフリー化などにより機能の向上が図られました。
今後、さらにアーバンスポーツやパラスポーツなどの大会のレガシーを生かした施設が誕生することで、将来的には十八施設になる見通しです。
その中で我が会派では、予算特別委員会の代表質問でも、戦略的活用やスポーツ利用にとどまらず、レジャー利用など、都民の様々な利用ニーズに応えることで、都民により愛される施設となるよう求めてきたところであります。
これら都立スポーツ施設の持つポテンシャルを都民の皆様にフルに活用していただくため、全十八施設のネットワークを生かした取組が重要だと思いますが、具体的な取組についてお伺いいたします。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 東京二〇二〇大会を契機に拡充された都立スポーツ施設について、全十八施設のネットワークでポテンシャルを発揮し、最大限活用してまいります。
具体的には、例えば、十八施設共通の施設ガイドや、3Dでの施設紹介映像をウェブで公開するなどし、各施設の概要や活用事例等を一体的に国内外に発信してまいります。
また、今後、各施設に関する総合案内などコンシェルジュ機能を強化し、例えば複数施設を利用する競技大会の受入れ調整など、様々なニーズに速やかに対応してまいります。
さらに、東京二〇二〇大会一周年記念やスポーツの日など、共通コンセプトによるスポーツイベントを複数の施設で開催するなど、スポーツムーブメントの醸成に寄与してまいります。
今後も、十八施設のネットワークを生かし、幅広い都民ニーズに応え、施設を最大限活用していくよう取り組んでまいります。
○土屋委員 最新の国際水準の設備を有する新規恒久施設をはじめ、東京のスポーツインフラが強化されてきているということでありますが、都立スポーツ施設の総合力をしっかりと発揮し、たくさんの都民に利用される施設にしていっていただきたいと思います。
また、このTOKYOスポーツレガシービジョンでは、全十八施設のネットワークで推進する取組とともに、施設を最大限活用するため、多様な活用を進めていく方針についても打ち出されています。
こうした施設の戦略的活用の考え方を、今後の実際の施設運営にどのようにつなげていくのか、お伺いいたします。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 都立スポーツ施設等を戦略的に活用するため、全十八施設のネットワークを最大限活用するとともに、各施設の特性を生かし、多様な活用を進めてまいります。
各施設では、来年度、既に数多くの競技大会の開催をはじめ、様々なスポーツ体験に加え、エンターテインメント、ユニークベニューなど、多様な取組が予定されております。
今後、具体的活用方策についてさらに検討を進め、来年度予定しております令和五年度からの次期指定管理者の選定に反映させ、各施設を、大会のレガシーとして多くの都民の皆様に利用される施設としてまいります。
○土屋委員 今後、さらなる検討を進め、都立スポーツ施設を最大限に活用し、都民に様々な価値を提供していけるように取り組んでいただくことを要望いたします。
大会後の新規恒久施設の有効活用も重要ですが、それと同時に、大会を機にスポーツ振興の取組がしっかりと地域に定着していくことも大切であります。
都はこれまで、東京二〇二〇大会の開催に当たり、区市町村が行うスポーツ教室や、オリンピック・パラリンピックに関する教育の実施など、大会に関連した取組への支援によって、区市町村と一体となって大会の開催機運を醸成してきました。
あわせて、区市町村立スポーツ施設の工事に対して支援を行い、スポーツ環境を充実させ、都民のスポーツの場を拡大してきました。
しかし、大会を契機にせっかく盛り上がったスポーツへの機運を絶やさないようにするためには、都が継続して区市町村を支えていくことが重要です。
こうした取組を地域のレガシーとして定着させていくため、今後もスポーツに対する区市町村の取組を支援していくべきと考えますが、今後の都の取組についてお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 都はこれまで、東京二〇二〇大会を契機として、区市町村が実施するスポーツ振興や地域の活性化につながる事業を幅広く支援し、大会の機運醸成を図ってまいりました。
大会後は、スポーツ振興の取組をレガシーとして定着させるため、ソフト、ハードの両面から支援をしてまいります。
ソフト面では、区市町村を支援する新たな補助制度を創設いたします。
具体的には、スポーツ実施率向上に寄与するスポーツ大会等の経費を補助いたします。特に国際大会等で活躍した東京ゆかりのアスリートを招聘したスポーツ教室など、都の政策と合致する取組に対しては補助率を引き上げます。
また、パラスポーツについても、普及啓発や運動機会の創出など、区市町村事業に対して支援を行います。
ハード面では、これまでの支援を拡充し、コロナ禍における新しい日常を踏まえ、オンラインによるスポーツ教室など、デジタル技術を活用したスポーツ実施に必要な整備導入も補助対象といたします。
○土屋委員 大会後も区市町村がスポーツ振興に主体的に取り組むことができるように、ソフト面からの支援事業を創設し、ハード面については支援対象を拡充するなど、都が区市町村への支援を継続していくことが分かりました。大会後も引き続きスポーツ振興に取り組んでいただきますようお願いいたします。
一方、パラスポーツの区市町村への補助については、先日の予算特別委員会の我が会派の代表質問でも、これまでの補助内容に加えて、新たな支援を行う旨のご答弁をいただきましたが、来年度の補助制度が具体的にどのようなものなのかをお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都はこれまで、区市町村に対し、パラスポーツの普及啓発事業や、障害のある方向けの教室や大会などに係る経費につきまして、三百万円を上限に経費の二分の一の補助を行ってまいりました。
来年度は、取組を一層加速させてまいりますため、一区市町村当たりの上限額を四百五十万円に拡大をいたします。
補助の内訳といたしましては、体験会や講演会等、都民の関心の向上に資する事業には百万円、スポーツ教室や大会等、障害のある方の継続的なスポーツ実施につながる事業には百五十万円を上限といたしまして、経費の二分の一を補助いたします。
また、新たに、障害のある方と接する福祉関係者や障害特性に合わせた指導ができる医療関係者等が協働して行う事業に対しまして、二百万円を上限といたしまして、三分の二の補助を行います。
こうした支援によりまして、地域におけるパラスポーツの取組を後押ししてまいります。
○土屋委員 スポーツと福祉、医療など、多様な主体が協働して行う事業への支援メニューについては、区市町村が、障害のある方の視点に立ち、創意工夫をしながら、パラスポーツを進めていける取組であると思います。
昨年十一月の事務事業質疑でも、障害のある方にスポーツや運動の楽しさを体感していただくためには、スポーツ部門が福祉部門などの現場の声をよく聞き、連携していくことが重要であると指摘させていただきました。
この新たな支援がそのインセンティブになることを期待していますが、そのためには、区市町村が核となり、ふだん接点の少ない分野の関係者同士を結びつけていく必要があると考えます。
それには、都の区市町村に対するきめ細かな支援も必要だと思いますが、来年度の取組をお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 障害のある方向けのスポーツ事業につきましては、自治体同士で事例やノウハウの共有を行う機会が少ないのが現状でございます。
そのため、都は来年度新たに、都内の自治体を幾つかのグループに分け、障害者スポーツの担当者連絡会議を実施いたします。
この会議におきましては、福祉施設において、安全で効果的な運動を定着させるための障害者スポーツ指導員や理学療法士の活用等、具体的な事例を紹介いたします。あわせまして、自治体間で現状の取組等についても意見交換を行います。
また、東京都障害者スポーツ協会から区市町村に対してアドバイザーを派遣し、地域の実情に応じたスポーツ、福祉、医療分野の連携の手法や、障害のある方のニーズに応じた事業の企画立案などにつきまして、専門的な見地から助言を行います。
こうした支援を通じまして補助制度の活用を促し、多様な主体の連携により、障害のある方がスポーツに親しむ機会が増えますよう取り組んでまいります。
○土屋委員 障害のある方がいつでも気軽にスポーツに親しむためには、まずは区市町村が知識やパラスポーツ振興に向けた信念をしっかりと持つことが重要であると考えます。
区市町村の自主性に任せっきりにするのではなく、都としても、この事業を通して積極的にアウトリーチを図り、区市町村の意欲をより一層引き出していただくことを期待しております。
これまで、スポーツ振興の取組を定着させていくための区市町村支援について伺ってまいりましたが、アスリートたちの地域での活躍もスポーツ振興に大きく寄与するものだと考えます。
昨年夏に開催されました東京二〇二〇大会では、東京のアスリートをはじめ多くの日本人アスリートが大活躍し、大いに盛り上がりました。アスリートがひたむきに努力し、世界の舞台に挑戦する姿は、見る人に勇気や希望をもたらし、スポーツへの関心を高めることにつながります。
このため、都は、引き続き東京のアスリートの競技力を高める取組を続けていくことが重要であると考えます。
また、競技力向上の取組の成果として得られた東京のアスリートの貴重な経験を、今後、スポーツの裾野拡大など、都のスポーツ振興にもつなげていくべきと考えますが、都の取組について伺います。
○鈴木スポーツ推進部長 都はこれまで、東京二〇二〇大会に向けて、競技人口の拡大やジュニア層の発掘、育成、強化などに取り組み、東京のアスリートの競技力を高めてまいりました。
こうした競技力向上の取組に加え、今後は、東京のアスリートが得た貴重な経験やその成果を地元や地域に還元するよう、活躍の場を創出してまいります。
このため、都が行うスポーツイベント等でアスリートを起用するとともに、国際大会などで活躍したアスリートに関する情報を発信し、地域で開催されるスポーツ教室や講演会など、アスリートの活躍の機会が広がるよう取り組んでまいります。
引き続き、アスリートの競技力を高めるとともに、アスリートの地域での活躍を通じてスポーツの裾野を拡大し、都のスポーツ振興につなげてまいります。
○土屋委員 アスリートが、地元や地域に愛され、応援され、スポーツ振興に向けた活躍の場ができることは重要だと思います。東京のアスリートの競技力向上に向けて、引き続き取組を行っていただきますようお願いいたします。
次に、一周年記念行事について伺います。
本定例会で、我が会派の代表質問に対し、都は、本年七月から十月までを大会一周年記念期間として、スポーツの価値を伝え、関心を高める様々な取組を推進していくとのことでありました。
節目の日の記念イベントなど、一周年記念の象徴となる事業については、代表質問でご答弁いただいたように、都が自ら様々な工夫を凝らし、しっかりと取り組んでいっていただけることを期待しているところでありますが、一方で、大会時、区市町村の様々な取組はもとより、町内会や商店街など地元の民間団体が行う地域のイベントやまちおこしといった取組を参画プログラムとして認証していたように、地域に根差したそれぞれの団体が主体的に大会一周年を記念し、地域から盛り上げ、そのレガシーを将来に引き継いでいけるような仕組みも必要なのではないかと思います。見解をお伺いいたします。
○川瀬計画推進部長競技・渉外担当部長兼務 東京二〇二〇大会においては、区市町村をはじめ、町内会や体育協会など地域に根づいた団体が実施するアクションについても、組織委員会が東京二〇二〇参画プログラムとして認証し、それぞれの地域で大会の機運醸成やレガシーにつながる多くの主体的な取組が展開されました。
こうした実績を踏まえ、大会一周年記念事業に当たっては、式典など直接的に大会を記念する取組のほか、それぞれの地域で進めている参加、協働や文化観光など、大会のレガシーの推進に資する取組を一周年記念事業として認証できるよう、IOCやIPCなどと調整してまいりました。
現在、区市町村から対象となる事業を募集するとともに、地域団体などの非営利団体も参画できるスキームの導入に向けた調整を行っております。
この一周年の節目を捉え、大会のレガシーがそれぞれの地域で将来にわたり根づいていくよう、区市町村や地域団体など幅広い主体と連携して、しっかりと取り組んでまいります。
○土屋委員 大会一周年記念事業に当たっては、大会のレガシーを将来にわたり地域から根づかせていけるようなスキームを検討されているとのご答弁でありますが、ぜひ区市町村や地域の民間団体としっかりと連携をし、地域からの盛り上がりが果たされるようにしていっていただきたいと思います。
続きまして、東京マラソン二〇二一について伺います。
東京マラソンは、二〇〇七年に創設され、エリートランナーと三万人を超える一般ランナーが東京都心の名所を駆け抜け、ランナー、ボランティア、そして、応援する方々により大会がつくられる、まさに東京が一つになる日として定着してまいりました。
しかしながら、ここ最近は、新型コロナ感染症の影響で、二〇二〇大会はエリートランナーのみの開催となり、昨年は二回延期となりました。
先般、ランナーの皆さんが心待ちにしていた一般ランナーが参加する大会が開催されましたが、その開催結果について、改めてお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 東京マラソン二〇二一は、三月六日日曜日に開催され、東京マラソン財団が専門家等のご意見を踏まえ、ランナー全員のPCR検査をはじめとする徹底した感染症対策を講じ、三年ぶりにエリートと一般ランナー約一万九千二百人が参加する大会となりました。
また、ボランティアは延べ約七千人の方々が参加し、大会を支えていただきました。
レース結果は、マラソンにおきまして、東京二〇二〇大会男子マラソンの金メダリストでありますエリウド・キプチョゲ選手が、同じく女子マラソン銀メダリストのブリジット・コスゲイ選手がともに大会記録を更新して優勝するほか、車椅子マラソンでも、東京二〇二〇大会で活躍した選手が優勝しております。
○土屋委員 当日、私もテレビ観戦をしておりましたが、キプチョゲ選手の快走で、昨年のオリンピックのあの興奮と、そして感動がよみがえってまいりました。
コロナ禍での開催は、感染防止対策の徹底など、主催者の皆様が大変ご苦労されたと思いますが、感染防止対策だけではなく、医療救護の体制なども重要だったと思います。
現場での医療救護体制や緊急搬送の状況などについてお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 今大会では、スタート、フィニッシュ及びコース上に二十一か所の救護所を設けるとともに、ランドクターと呼ばれる医師や、モバイル隊と呼ばれる自転車に乗った救命救急士がランナーと並走するなどの救急救護体制を確保しておりました。
救急搬送は二件でございましたが、いずれも脱水症状など重篤なものではございませんでした。また、AEDの使用事例もなかったと主催者の財団からは聞いております。
○土屋委員 今回の東京マラソンを安全に開催できたことは、これから予定しているほかのスポーツ大会につながるものと考えます。
先日の本定例会での我が党の代表質問に対し、東京二〇二〇大会の一周年記念行事の主な取組の一つとして、東京レガシーハーフマラソンを実施するとの答弁がございました。東京マラソンの経験も踏まえながら、東京二〇二〇大会のレガシーを継続させていくことが重要だと思います。
実施に当たり、どのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。
○篠国際大会準備担当部長 都は、東京二〇二〇大会で高まったスポーツの機運をレガシーとして継承するため、パラリンピックマラソンコースを活用した東京レガシーハーフマラソンを、東京マラソン財団と共に令和四年十月に創設いたします。
大会は、障害のある方を含め、一般ランナーからエリート選手まで幅広い多くのランナーが参加できる新たなスポーツの場としてまいります。
その第一回を、IOCと協力して、セレブレーションマラソンに位置づけて開催するとともに、翌年以降も毎年十月に開催し、大会のレガシーとしてまいります。
開催に当たっては、新型コロナウイルスへの対応や医療救護体制の確保をはじめ、東京マラソンで培った様々な運営ノウハウを活用し、安全な大会とすることなどにより、末永く多くのランナーが安心して参加できる魅力的な大会としてまいります。
○土屋委員 ありがとうございます。今回の東京マラソンでは、残念ながら沿道での応援は自粛になりました。コロナ後には、応援する多くの観衆で沿道がいっぱいになり、大会が一層盛り上がることを期待するところであります。ぜひ東京マラソンのように、多くのランナーに親しまれる大会に育てていっていただきたいと思います。
さて、先ほどはパラスポーツの普及啓発支援についてお伺いしましたが、最後に、東京都パラスポーツトレーニングセンターについて伺います。
先ほど来、何度も申し上げておりますが、かねてより我が会派は、パラスポーツの振興とパラアスリートへの支援を推進してまいりました。
味の素スタジアム内に整備される本施設についても、昨年の文教委員会において、東京のパラスポーツの競技力向上の拠点となるよう整備を進めるべきとの立場から、質疑を行わせていただきました。
今回、本委員会に報告された施設運営計画は、我が会派の意見を踏まえ、より具体化された計画であると評価いたします。
また、今定例会の一般質問でも、我が会派では、この施設を都におけるパラスポーツの中心的な施設とすべきと質問しており、それに対し、都は、この施設をパラスポーツの拠点として、パラスポーツのさらなる発展につなげていくとの答弁がありました。
東京二〇二〇大会で活躍するパラアスリートの姿に多くの人が勇気をもらったように、次世代のパラアスリートがこの施設から育ち、活躍できるように支えていくことが、都におけるパラスポーツの発展につながると考えます。
この施設を、パラアスリートや競技団体が継続的に活用しやすい施設とするため、都はどのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 パラスポーツの競技力向上のためには、競技団体等が安定的に練習などで利用できる場が不可欠であります。
本施設は、そうした練習に対応できるよう、体育室や多目的室、小体育室などを整備するとともに、パラスポーツ競技の強化練習会など、競技力向上の利用申込みを優先的に受け付ける予定でございます。
また、ゴールボールのゴールやシッティングバレーボールの設備など、パラスポーツ競技に特有の競技用具なども整備をし、パラアスリートにとって付加価値の高い施設としてまいります。
これに加えまして、パラアスリートのチームなどが本施設を利用する場合の料金を当面徴収しないことにより、継続的、安定的な利用を促進してまいります。
本施設の整備により、東京のパラアスリートの練習環境の充実につなげてまいります。
○土屋委員 この施設には、パラアスリートの利用に適した競技用具を整備し、優先的な受付も行うということであります。パラアスリートの方々に常に利用したいと思ってもらえる施設になることを期待いたします。
また、ご答弁いただきましたように、この施設ではパラ競技団体は利用料金が免除されるということでありますが、この点も、我が会派の意見を踏まえて、昨年の検討から具体的なものとなりました。
パラスポーツの競技団体などがこの施設を利用する際の料金の減免について、具体的な運用方法をお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 都立体育施設は、基本的に、受益者負担の観点から、利用者に利用料金をご負担いただくものでございますが、障害者手帳をお持ちの方が個人で利用される場合は料金を免除しております。
これに加えまして、今般整備するパラスポーツトレーニングセンターは、東京二〇二〇パラリンピックのレガシーとして、パラスポーツの振興を図る目的で整備するものであり、当面の間、パラアスリートのチームなどの利用料金を徴収しないことといたします。
具体的には、主に障害者手帳をお持ちの方で構成される団体等が本施設を利用する場合、当面、利用料金を免除いたします。
なお、本施設の将来的な利用料金の在り方につきましては、「未来の東京」戦略に掲げる二〇三〇年に向けた政策目標の達成状況や、パラスポーツを取り巻く環境等を踏まえて検討してまいります。
○土屋委員 障害のある方のスポーツ環境が将来的に充実することで、この施設が担うべき役割や機能も変わっていくと考えます。将来、この施設の利用料金などを検討する際には、多くの方からの意見を聞き、総合的、多面的に判断されることを強く要望いたします。
また、この施設をパラスポーツの練習拠点として整備する上でも、地元地域の方々に親しみを持っていただける施設とすることが欠かせません。
パラアスリートの利用に加え、地元地域の住民の方、とりわけ地域にお住まいの障害のある方にも利用いただけるよう取り組んでいくことも重要だと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 都立スポーツ施設として、近隣にお住まいの方々にも親しまれる施設としていくことは重要でございます。
そのため、本施設では、地域の方々をはじめとして、障害のある方にもない方にもパラスポーツの楽しさを知っていただけるよう、パラスポーツの体験教室等を定期的に開催してまいります。
また、地元市等とも連携しながら、パラアスリート等が参加するパラスポーツイベント等の開催なども検討してまいります。
加えまして、近隣の特別支援学校等にも本施設の利用を働きかけることで、地域にお住まいの障害のある方による利用も促進してまいります。
こうした取組によりまして、地域の方々にも身近なパラスポーツの場として本施設をご活用いただくことで、パラスポーツの振興につなげてまいります。
○土屋委員 地域の方々にもこの施設に親しみを持っていただき、パラスポーツを通じて、障害のある方とない方の交流がこの施設で新たに生まれていくよう、取組を進めていただくようお願いいたします。
昨年の夏に開催された東京パラリンピックは多くの方に感動を与えました。パラリンピックを見てスポーツを始められた方が、この施設で鍛錬を重ね、いつの日か世界で活躍し、その姿を見た次の世代の背中を押す。そのようにして、パラアスリートの情熱が世代を超えて継承されていくことこそが大会の真のレガシーになるのではないかと思います。
この施設を多くのパラアスリートに利用いただき、いずれは東京におけるパラスポーツの聖地となっていくことを大きく期待いたします。
そして、最後に、東京二〇二〇大会組織委員会には、多くの優秀な都職員が派遣されていましたが、来年度からは都の各局に散らばって配置されると伺っております。コロナ禍で行われたこの東京二〇二〇大会は、準備、実施等、大変だったことと思います。この唯一無二の経験を、今後は各局で都政発展のためにご尽力いただきますことを願いまして、私のオリンピック・パラリンピック準備局に対する質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○内山委員 今日はここから質問させていただきたいと思います。
まず、有明アリーナ管理運営事業報告についてお伺いしたいと思います。
今回、委員会に報告のありました令和二年度の有明アリーナ管理運営事業報告書に関しまして、まず、有明アリーナの運営方針について確認をしていきたいと思います。
東京二〇二〇大会時にバレーボールと車椅子バスケットボールの舞台となった有明アリーナは、大会後、スポーツのみならず、コンサートなどにも積極的に利用してもらうことが期待をされています。
その有明アリーナの運営方針について、都としては初めての取組であるコンセッション方式を導入した目的について、改めて確認をさせていただきたいと思います。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 有明アリーナは、東京の新たなスポーツと文化の発信拠点といたしまして、質の高いスポーツ観戦の機会提供や魅力的なエンターテインメント等の誘致、開催を進めていくこととしており、そのため、民間事業者のノウハウを最大限活用できるコンセッション方式を導入いたしました。
コンセッションにより、民間事業者に長期間にわたる運営権を設定し、民間事業者の運営ノウハウや創意工夫を生かした追加投資や柔軟な運営を行うことにより、質の高いサービス提供と施設の収益性の向上を可能といたしまして、有明アリーナの持つポテンシャルを最大限に発揮して、将来にわたり有効に活用していくこととしております。
○内山委員 ありがとうございます。
コンセッション方式においては、運営を担う運営権者が、民間ならではの創意工夫を生かして業務に取り組んでもらうということが重要でありますが、今回の運営報告書を見ますと、大会延期期間中にも積極的に開業に向けた取組を行っていることが評価をされています。
その中でも、ロールバックチェアの前倒し整備や無観客ライブの実施が評価をされているようでございますが、具体的に有明アリーナの運営等にどのような効果があったのか、お伺いしたいと思います。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 可動収納式の仮設観客席でございますロールバックチェアにつきましては、運営権者が東京二〇二〇大会後に整備する計画でございましたが、大会の延期期間中に前倒しで整備することが可能となりました。
この期間に整備を済ませておくことにより、東京二〇二〇大会の円滑な運営に資するとともに、イベント事業者にとっても、使いやすい、設置と撤去が容易な仮設観客席を開業当初から備えておくことができ、円滑な開業に向けた準備が行えることとなりました。
また、無観客ライブにつきましては、延べ百六十万人の視聴があり、多くの方に、コロナ禍の中、自宅で楽しめるコンテンツを提供できたことに加え、イベント業界などにも有明アリーナを効果的にPRすることができました。
○内山委員 民間事業者の創意工夫を生かして無観客ライブを行ったことによって、多くの人が視聴し、施設の有効なPRにつながったことは評価できると思います。
一方で、コロナ感染症の終息については、まだ先行きが不透明な面がありますが、スポーツ大会やイベントの誘致活動は順調に進んでいるのか、お伺いしたいと思います。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症の今後の感染状況につきましては、まだ楽観できない状況が続いておりますが、そうした中でも、運営権者は、各種競技団体と大会開催に向け積極的に交渉を進めるとともに、イベント事業者等にも働きかけ、コンサートなどのイベント誘致に取り組んでおります。
こうした取組によりまして、来年度は、八月の開業後、週末はほぼ利用予定が入るなど、順調に利用される見込みとなっております。
○内山委員 コンセッション方式によって民間の事業者の創意工夫が発揮され、開業へ向けた準備が円滑に進められているということが確認をされました。引き続き、施設のポテンシャルを最大限発揮して、多くの都民に利用していただき、親しんでもらえる施設となるよう努めていただきたいと思います。
続きまして、辰巳水泳場閉鎖とアクアティクスセンターの開業についてお伺いをしたいと思います。
現在、東京辰巳国際水泳場で数多くの国際、国内競技大会等を開催しておりますが、東京アクアティクスセンターの開業に伴い、競技大会等を円滑に引継ぎしていく必要があります。どのように取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 東京アクアティクスセンターにつきましては、大会後、必要な改修工事を実施した後、令和五年春頃の開業を目指しております。
改修工事の実施に当たりましては、組織委員会による仮設施設の撤去工事から速やかに引き継ぎ、建物の内部と外部の工事を同時に施工するなど、工期短縮に努めております。
現在、東京辰巳国際水泳場では、国内外の大会を年間約百大会開催しておりますが、こうした大会を東京アクアティクスセンターでしっかりと引き継いでいくことが重要でございます。
そのため、東京辰巳国際水泳場の閉館と東京アクアティクスセンターの開館が切れ目なく行われますよう、綿密に日程調整を行ってまいります。
また、施設運営に当たりましては、東京辰巳国際水泳場の運営ノウハウを東京アクアティクスセンターへ円滑に引き継ぎ、大会のみならず、子供から高齢者まで誰もがスポーツや健康増進に取り組む場を引き続き提供し、多くの都民に利用される施設としてまいります。
○内山委員 円滑な引継ぎに向けて、どうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、海の森水上競技場についてお伺いをしたいと思います。
今年一月に公表されましたTOKYOスポーツレガシービジョンによれば、海の森水上競技場は、来年度は一部再開業とされています。一部ということは、来年度はまだ工事などで施設のどこかが利用できない状態にあると考えられますが、完璧な状態でなくても、可能な限り施設を利用してもらえるようにしていくべきではないかと考えています。
施設を利用したいと考えている団体は少なくありません。工夫次第でできることもいろいろあると思います。
そこで、来年度の施設の状況及び利用計画について、利用者との調整をどのように行っていくのかも含めてお伺いをしたいと思います。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 海の森水上競技場では、本年四月二十九日に、敷地内の一部で工事をしながら可能な範囲で施設をご利用いただく一部再開業を行います。
一部再開業の期間は、陸域での植栽工事や倉庫等の建築工事等の予定がございますが、利用希望のある競技団体等に具体的に利用したいエリアや期間を確認し、工事工程等を調整することで、競技大会等の利用につなげております。
例えば、七月のアクアスロン大会や十月のトライアスロン大会では、水面から上がって次の種目に移るための必要なエリアや、選手及び関係者の駐車スペース等につきまして、工事との調整を行い確保するなどし、大会開催の見込みが立ったところでございます。
このほかにも、ボートやカヌーの競技大会や体験会、イベント等の都民利用についても多くの利用が見込まれておりまして、引き続き、利用者の希望を丁寧に聞きながら、多くの都民に施設をご利用いただけるよう取り組んでまいります。
○内山委員 ありがとうございます。東京二〇二〇大会を契機に整備した施設につきましては、早期に多くの都民に利用していただき、そのよさを知っていただくことは大変意義のあることだと思っています。
工事の期間中も可能な限り利用者の希望を踏まえた工夫を凝らし、利用促進の取組を進めていくことを期待しております。
続きまして、先般、スポーツレガシービジョンに有明アーバンスポーツパークの整備内容のイメージが公表をされました。今は組織委員会の撤去工事が続いているようでございますが、都民の皆さんから、早く利用してみたいという期待の声が数多く寄せられています。
開業へ向けた現在の取組状況についてお伺いをいたします。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 東京二〇二〇大会での日本選手の活躍により関心が高まったスケートボードをはじめとする若者に人気のある都市型スポーツに親しめる場として、仮称有明アーバンスポーツパークを大会レガシーを活用して整備することとしております。
都では現在、アーバンスポーツパークが、多くの都民にスポーツを楽しんでいただくとともに、地域のにぎわい創出にも貢献する施設となるよう、民間事業者の創意工夫を生かす運営手法について検討を進めております。
可能な限り早期に都民の皆様にご利用いただけるよう取り組んでまいります。
○内山委員 ありがとうございます。既に大会終了後、七か月、八か月が経過をしております。雨ざらしで使われていないコースは劣化等も進んでいるとの関係者からの声も上がっています。楽しみにしている都民の皆さんのために、心待ちにしておられる競技関係者のためにも、早期の利用を要望しておきたいと思います。
また、スケートボードのマナーの普及啓発についてお伺いをしたいと思います。
有明アーバンスポーツパーク周辺では、環境悪化を心配する声も同時に寄せられています。また、東京都全域でも、スケートボードの公道利用や公園利用に関して、反発の声やトラブルがあると聞いています。
大会レガシーとして生まれたスポーツをさらに育てていくための都の取組についてお伺いをしたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 スケートボードが競技として発展していくためには、技術の向上のみならず、マナーを普及啓発していくことが重要でございます。
都が整備するアーバンスポーツパークの運営に当たっては、競技団体等と連携し、迷惑になる場所では滑走せず、周囲に十分配慮するなど、スポーツとしてのスケートボードのマナーもしっかりと周知、啓発していくように取り組みます。
また、マナーを都全体に普及啓発するためには、都民に身近な区市町村との連携も不可欠であります。
都としましては、区市町村がスケートボード等のスポーツ体験教室を開催する場合、その費用の一部を支援することとしていますが、このような機会も活用しながら、マナーの普及啓発を図ってまいります。
○内山委員 ありがとうございます。マナーの啓発を区市町村と連携して進めるとのことでありました。体験教室等の機会を捉えて、ぜひ、技術だけではなくて、マナーについても伝えていっていただきたいなと思っています。
スケートボードに限らず、スポーツの入り口って、ああ、これ格好いいなとか、こんなことができたらいいなという入り口があると思うんです。そこで同時に、マナーを守ってやることも格好いいんだということ、これはいろいろなところでいわれていると思いますけど、そこもぜひ伝えていただけると、スケートボード全体が大会を契機に盛り上がったものでありますが、そこがさらにしっかりと継続的に育っていくのではないかなというふうに思っています。
続きまして、先ほども少し言及がありましたが、レガシーハーフマラソンについてお伺いをしたいと思います。
都は今年の秋に、新たに東京レガシーハーフマラソンを創設するとのことです。東京マラソンがある中で、どのような開催意義があり、また、それをどのように都民に説明をしていくのか、お伺いしたいと思います。
○篠国際大会準備担当部長 東京レガシーハーフマラソンは、東京二〇二〇大会の開閉会式が行われた国立競技場やパラリンピックマラソンコースなど大会のレガシーを活用するとともに、東京の都市の魅力を発信することなどを目的として創設いたします。
フルマラソンである春の東京マラソンに加えて、毎年秋に、より挑戦しやすいハーフマラソンとして開催することで、障害のある方を含め、より多くのランナーが参加しやすい大会といたします。
大会開催に当たっては、多くの都民や事業者のご理解とご協力が不可欠でございます。大会の意義等について、ホームページやSNSなど、都やマラソン財団の広報媒体を活用して丁寧に説明をしてまいります。
こうした取組を通じて、東京マラソン同様、より多くの都民から愛され、国内外のランナーに参加していただける魅力的な大会を目指してまいります。
○内山委員 ありがとうございます。ハーフマラソン、いいですよね。私も三年前に東京マラソンに初めてチャレンジしたときは、三十キロ手前でリタイアになりましたので、ハーフマラソンだったら結構余裕を持って完走できていたんじゃないかなというふうに−−すみません、私の恥をさらしてしまいました。
関連をして、先般開催された東京マラソン二〇二一についてお伺いをしたいと思います。
コロナ禍での開催となったため、定員三万八千人を今回は二万五千人に縮小することや、重層的なコロナ対策を行っているということは承知をしています。
何を隠そう、私も、三年前に走っていながら、今年も当たったんです。ですので、当事者の一人として−−いろんな注意のメールだとかPCR検査だとか、体調管理のアプリだとか、本当にかなり気合を入れて、安全をしっかり確保しながらやっていくんだという思いが伝わる、そういった内容でありました。
そういった中で、しかし、本当に今、誰がコロナになるか分からない、もしくは誰が濃厚接触者になるか分からない。私も、そこを何かすり抜けているような、いつ自分がなってもおかしくないんだけど、本当にぎりぎりのところをすり抜けているような感覚で今過ごしていまして、参加予定者の中にも様々な事情があって、出走に不安を抱えていたり、そういったことが様々あったんじゃないかなと思います。
そういった方々に対してどのような取組を行ったのか、お伺いしたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 東京マラソン財団では、コロナ感染時に重症化のリスクがある六十五歳以上の高齢者や基礎疾患を有する方等に対し、参加をお控えいただくよう呼びかけをしました。
それに応じて参加をお控えいただいた方には、二〇二三大会以降に出走権を移行するとともに、参加料を全額返金することといたしました。
なお、最終的に、出走者数は二万人を切る約一万九千二百人でございました。
○内山委員 ありがとうございます。財団が、出走へのご不安を抱えている方に対して、丁寧な対応をしていただいたことが確認をされました。
当初、三万八千人を二万五千人に縮小といったところが、結果的には二万人を切る一万九千二百人になったということも、やはり大会成功や多くのメディアが好意的に報道された要因の一つではないかなというように感じています。
そういった中で、コロナ禍において安全な大会が開催できた要因をどのように考えているのか、分析をされているのか、お伺いしたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 今回の東京マラソンは、ランナー全員へのPCR検査の実施や沿道観戦の自粛など、徹底した感染症対策を講じて開催いたしました。
多くの制約の中で開催された大会でありましたが、参加者からは、コロナ禍だが参加者の明るい表情が多くてこちらもうれしくなった、大きな大会で走るのはやっぱり気持ちがいいなどの喜びの声をいただきました。
こうした大会が実現できたのは、感染対策を守って、ぜひ大会を成功させようという皆さんの協力があったからだというふうに考えております。ランナー、ボランティア、そしてテレビで応援いただいた方々など、関係する全ての方にご協力をいただいたおかげで、安全な大会ができたと考えております。
○内山委員 まずは本当にお疲れさまでした。
安全な大会を実現するためには、参加するランナー自身が自覚を持ち、行動することが重要と考えています。
今回の東京マラソンの大会のテーマは「もう一度、東京がひとつになる日。」でありました。参加されたランナーはもとより、参加のリスクを考え、出走を控えられた私のような方、また、ご自宅でテレビにて観戦、応援をされた方、その他関係者の方々の全ての思い、行動が一つとなったことで、安全な大会が開催できたものと考えています。
また、こういった大会ができたということは、全国の、特に屋外で様々なイベントをやられる方々にとっても、大きなメッセージになったのではないかなというように思っています。
そういった中で、東京マラソンも東京レガシーハーフマラソンも、ランナーだけでなく多くの都民の理解を得て開催し、東京の活性化につなげていっていただきたいなと思っています。
また、ちょっと個人的な、個人的でもないですけど、話になりますが、三年前に東京マラソンに初めて出させていただいたときに、こんなにすばらしい大会なのかと思ったんです。もう楽しくてしようがないです。リタイアしましたよ、リタイアしましたけど、楽しいんです。いろんなところで盛り上げて、一つになっているってこういうことなのかと思ったんですが、やはり多摩地域の人間としては、その輪に入れているのかなという思いもあったわけです。
そういう意味では、多摩地域を走るとなると四十二・一九五キロでは当然足りませんから、なかなか難しいとは思うんですけど、そういったところも、ぜひ今後、何かしら検討していっていただきたいなというふうに思っています。
続きまして、パラスポーツについてお伺いをしたいと思います。
東京二〇二〇大会で、世界で二回目となりました夏季のパラリンピック、私も本当にオリンピックに続いてテレビにかじりついて見て、毎日NHKのダイジェストを見て涙を流すという日々を送っていました。オリンピックもそうなんですが、特にパラリンピックというのは、選手の皆さんの背負ってきた人生というものが本当に色濃く出る大会だなというふうに感じていました。
さらに、一方で、私も、リオ大会のときのパブリックビューイングで、実はパラスポーツ体験というのをしたことがありまして、車椅子のレースのものなんですが、あれも、見るとやるとじゃ大違いで、あんなに大変なものをアスリートの皆さんはこいで操って競技をされているのかと、本当に改めて感服した次第であります。
本当に、パラスポーツを見るのも大事ですけど、そうやって自分で感じる、やってみるというのも、パラスポーツの入り口として大変よい機会になったなというふうに感じていました。
そこで、こうしたパラスポーツの体験機会の確保について非常に重要だと考えていますが、来年度、都はどのように取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。
○丸山パラリンピック部長 都は、東京パラリンピックの二十二競技が体験できるプログラムを平成二十七年度から実施し、これまで二十万人以上の方にご参加いただきました。
来年度からは、夏のパラリンピック競技以外も含めたパラスポーツ体験プログラムとしてリニューアルし、VR体験等も充実いたします。
また、パラスポーツ応援プロジェクト、チームビヨンドの競技観戦会の会場でパラスポーツの体験を実施するなど、する、見るを同時に行うことで、より一層の理解促進につなげてまいります。
さらに、次世代を担う若者のパラスポーツへの関心の向上を図るため、大学の学園祭等にも出展いたします。実施に当たっては、大学生に参画してもらうことで、支える人材の育成にもつなげてまいります。
こうした取組により、東京二〇二〇大会を契機に高まった都民のパラスポーツへの関心、理解の一層の向上を図ってまいります。
○内山委員 ありがとうございます。様々な工夫を凝らしながら、体験機会の確保に努めていくということが分かりました。引き続きしっかりと取り組んでいただきたいなというように思います。
ただいまの答弁にもありましたとおり、東京二〇二〇大会を契機として、パラスポーツに対する関心は、かつてないほどに高まったのではないかなと思っています。
都が今年一月に公表した都民のスポーツ活動に関する実態調査によれば、パラスポーツに関心のある都民の割合は、前回調査よりも十ポイント近く増加しておりまして、関心を持ったきっかけとして、東京二〇二〇パラリンピック大会を見たからと答えた人が約七割に上がったということでありました。
こうしたことからも、トップレベルのパラスポーツ競技大会を見る機会が継続してあることは、パラスポーツへの興味、関心を、今後さらに継続、高めていくことにつながると考えています。
そこで、都が実施しているパラスポーツ国際大会支援の取組についてお伺いをしたいと思います。
○丸山パラリンピック部長 都は、平成三十年度から、都民がトップレベルのパラアスリートの試合を観戦する機会を増やすため、競技団体による国際大会の開催を支援してまいりました。
具体的には、都が大会を共催し、運営に係る経費の一部を支援するとともに、大会の情報発信や観戦促進につながる広報協力などを行っております。
東京二〇二〇大会後には、対象をパラリンピック競技以外にも拡大するなど、制度の充実を図りました。支援対象となる大会には、体験会やアスリートとの交流など、競技団体が都と連携して普及啓発に取り組むことなども求め、大会開催がさらなるパラスポーツの振興につながるよう取り組んでおります。
今後とも、都民の観戦機会の拡大を通じて、パラスポーツの魅力を広く発信してまいります。
○内山委員 ありがとうございます。ぜひ今後とも国際大会の開催支援に積極的に取り組んでいっていただきたいなというように思っています。
今のご答弁で、支援の対象をパラリンピック競技以外にも広げていくというお話がありました。実際、パラリンピック競技以外にも、魅力的で、まだ知られていないスポーツはたくさんあります。
例えば、昭島市ではブラインドボクシングというのがあります。これだけ聞くと、何かすごく危なそうな競技のように感じるんですが、決してそういうことはなくて、目が見えない方も、私のように目が見える人間は目を見えないようにして、お互い鈴をつけて、様々なルールを決めて行うというすごく楽しいスポーツで、なかなかスポーツに取り組みづらい視覚障害の方も楽しんで行えるということで、結構好評を博しているようであります。
東京大会で盛り上がったパラスポーツへの関心が高まっているこの機を捉え、パラリンピック競技以外の多様なパラスポーツにもしっかりと光を当てて、様々な障害のある方が自分に合ったスポーツを楽しめるようにしていくべきと考えますが、来年度の都の取組についてお伺いをしたいと思います。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都はこれまで、都立特別支援学校を活用した体験教室やチャレスポTOKYOにおきまして、知的障害者や聴覚障害者を対象とした競技やレクリエーションスポーツなど、幅広いスポーツの体験機会を提供してまいりました。
また、東京から世界を目指す選手を発掘する障害者スポーツ次世代ホープ発掘事業におきましても、パラリンピック競技だけでなく、知的障害者バスケットボールなどの競技も対象としてまいりました。
来年度は、これらの取組に加えまして、競技スポーツの魅力を発信する専用サイト、パラスポーツスタートガイドにおきまして、掲載する競技を増やしますほか、アスリートへのインタビューや上達のポイントを紹介する動画など、掲載コンテンツの充実を図ってまいります。あわせまして、SNS等も活用しながら広く周知をしてまいります。
今後とも、障害のある方がそれぞれの状況やニーズに合わせてスポーツを楽しめるよう、パラリンピック競技以外も含めた多様なパラスポーツの振興を図ってまいります。
○内山委員 ありがとうございます。ぜひ今後も、障害のある方が自分に合ったスポーツを見つけられるように、幅広いパラスポーツの普及に取り組んでいただきたいというように思います。
大会後の市区町村のスポーツ支援に関しましては、先ほど質問、ご答弁ありましたので割愛をさせていただきますが、感染症対策への経費なども支援することで、区市町村がスポーツ振興の取組を継続して実施できるということになりますし、オンラインスポーツ教室などは、高齢の方でも自宅にいながらスポーツに親しめるということもあると思います。
コロナ禍のような状況においてもスポーツが継続できるよう、今後も市区町村への支援をお願いしたい、これは意見を述べさせていただきたいと思います。
続きまして、子供の外遊び運動等促進事業についてお伺いをしたいと思います。
近年、ゲーム機の普及などによって子供たちが屋内にとどまり、外で遊ばなくなったというふうにいわれています。これがさらにコロナ禍で拍車をかけておりまして、子供たちの運動離れ、体力の低下等が懸念をされているところであります。
屋外で体を動かすというのは、子供の体力のみならず、心身ともに健全に発育していく上で極めて重要ではないかと思っています。
そういった中で、私自身はスポーツもやってきましたが、屋外で、キャンプ等で、スポーツには結構抵抗のある子供たちが、キャンプ活動で野山を駆け回っているという姿も見てきました。そこでは本当に、スポーツではその子たちは見せることができない、きらきらした笑顔というのが、野山を駆け巡るときには見えてくるということもありました。
そういう意味では、総合的に考えて、子供たちが積極的に外で遊ぶという取組を推進していくことが重要だと思います。
都は先日、我が会派の増子議員の代表質問に対して、子供に人気の出演者を起用するなど、子供たちを引きつける動画を作成、発信し、子供同士や家族が身近な地域で外遊びを楽しむきっかけをつくっていくと答弁がありました。とてもすばらしい取組だと期待をしています。
動画の作成に当たりましては、幅広く子供の興味を喚起するような内容とすることが必要だと思います。どのような内容にするのか、お伺いしたいと思います。
○篠国際大会準備担当部長 幼少期から体を動かす習慣を身につけることは、子供の基礎的体力の向上や運動習慣の定着につながり、重要でございます。
このため、都は、子供が日常的に体を動かし、スポーツに親しむきっかけとなるよう、来年度、外遊び運動等を紹介する動画を複数作成し、発信してまいります。
動画は、未就学児から小学生までをターゲットに、運動やスポーツに抵抗のある子供でも屋外で楽しく体を動かすことができる遊びや、親子でできる運動などを幅広く取り上げてまいります。
こうした取組により、子供同士や家族が身近な地域で外遊び運動等を楽しむきっかけをつくってまいります。
○内山委員 ありがとうございます。スポーツの根底にあるもの、もしくは幼児、小学校低学年が行う体を動かすものというのは、ある種スポーツでありながら、一方で、レクリエーションだったり、さっきいったキャンプで野山を走り回るとか、そういうようなものがベース、根底にあるんだと思います。
いきなり幼稚園生にサッカーをやろう、野球をやろうといっても、必ずしもできる子ばかりではないですし、そういう意味では、そもそも体を動かすというところからスタートするんじゃないかなというふうに思っています。
そういった中で、動画の内容に加えて、発信方法や事業の実施に当たっては、ノウハウを有している団体等の意見を聞くことも重要かなというふうに思っています。どのように工夫をしていくのか、見解を伺いたいと思います。
○篠国際大会準備担当部長 動画の作成、発信に当たっては、子供の興味、関心を引きつけるよう工夫が必要でございます。
このため、子供の外遊び運動等に関する知識やノウハウを有する団体や有識者の協力を得るとともに、子供たちに人気の出演者を起用することにより、それぞれの強みを生かした訴求力の高い動画を作成してまいります。
また、こうした動画をホームページやSNSなどの都の広報媒体に掲載することに加え、子供が多く参加する各種イベントなどで積極的に放映するとともに、出演者が持つ媒体でも紹介してもらうなど、発信力を最大限活用した効果的な浸透を図ってまいります。
こうした取組により、外遊び運動等に親しむきっかけをつくり、子供たちの運動実施、運動習慣の定着化につなげてまいります。
○内山委員 ありがとうございます。動画を作成するというのは、なかなか難しい部分というのもあるんじゃないかなと思っているんです。ユーチューブを見れば、世の中にはもう既に動画というのはあふれていますし、例えばエクササイズの動画というのもかなりありますし、子供が遊んでいる動画もかなりあります。
結構安易に考えてしまうのは、例えば外遊びを紹介しているユーチューバーに動画をつくってもらおうとなったとすると、それって何も生み出していないです。だって、放っておいたって、その人はそういう動画をつくって発信しているわけですから。
例えば、すごく有名というか、発信力のあるユーチューバーなんだけど、ふだんは結構インドアな方が、例えば運動の、あまり発信力はないんだけど、運動のスペシャリストや、キャンプの外遊びのところに遊びに行って、そこでいろいろ、ああ、こんなの楽しいんだね、じゃあみんなで外に出てみようよというのだと、二つの価値を結びつけることによって、新たな価値が創造できるというような気がするんです。
なので、ぜひ動画の作成に当たっては、かなり工夫をして、ただ都が動画を作って、誰が見るんだか分からないようなものを発信するということにならないように、ぜひ様々なアプローチをお願いしたいなというように思っています。
最後に、だれでもフィットネス推進事業についてお伺いをしたいと思います。
コロナ禍において外出や運動の機会が減り、先ほどは子供の話ですが、子供たちだけではなくて、シニアの皆様も含めて、運動不足や体力の低下が深刻化しています。
そのため、我が会派は、令和四年度の予算に対して、子供を起点に、スポーツジム等と連携をして、家族、高齢者、地域コミュニティ全体による体力確保、健康維持の支援を要望してまいりました。
先般の代表質問では、子供や高齢者を対象に、スポーツジム事業者のノウハウ等を活用して、気軽に楽しく取り組める運動を紹介する事業を来年度新たに開始するとの答弁がありました。
都は、子供や高齢者を対象に、スポーツジム事業者のノウハウ等を活用して、気軽に楽しく取り組める運動を紹介する、だれでもフィットネス推進事業を来年度新たに開始するとのことでございますが、具体的な事業内容についてお伺いをしたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 誰もがスポーツに親しむことができる機会を確保し、スポーツの実施を促進するとともに、都民の健康維持増進を図ることは重要でございます。特に子供や高齢者の中で、本格的な競技スポーツの実施が難しい方や、スポーツに対して消極的または無関心である方に対しては、取組の強化が必要であります。
このため、都は来年度、スポーツジム事業者のノウハウ等を活用して、物理的にも心理的にもハードルが低く、誰でも気軽に楽しく取り組める運動を紹介する動画を作成いたします。あわせて、SNS等を活用し、効果的な広報活動も展開いたします。
この取組により、子供や高齢者に体を動かすことの楽しさを伝えることで、運動意欲を喚起し、継続的なスポーツ実施や運動習慣の形成へとつなげてまいります。
○内山委員 ありがとうございます。答弁にもありましたように、継続的なスポーツ実施や運動習慣の形成につなげていくというところが極めて重要で、肝になってくると思います。
そのため、動画の内容に関しては、先ほども、動画を作成するのは結構難しいですよという話をさせていただきましたが、繰り返し取り組みたくなるような趣向を凝らすことで、動画をきっかけにフィットネスに興味を持った方々が、引き続き実施しやすいよう工夫をすることが必要であると考えています。
動画の作成に関しましては、スポーツジム事業者のノウハウ等を活用するとのことでありますが、具体的にどのように連携して取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 子供や高齢者が継続的にスポーツを実施し、運動を習慣化するには、興味を持って取り組みたくなるような内容とすることが必要でございます。
このため、動画の作成に当たりましては、体力や年代等に応じた魅力的な運動プログラムを作成できるノウハウや企画力を持った事業者と連携して取り組んでまいります。
具体的には、実際にプログラムを幅広く展開している事業者と連携することで、子供や高齢者に人気のダンスや歌を取り入れるなど、訴求力を高めるほか、スポーツ活動の継続実施につながるよう検討してまいります。
○内山委員 子供たちやシニアの皆様は、特にコロナ禍の影響を受けやすく、運動機会が減少しているため、きっかけを提供し、ぜひとも継続的なスポーツ実施につながるよう取組をお願いして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○斉藤(や)委員 皆様から東京マラソンについての質問がございましたが、私も簡単に、東京マラソンから質問をしたいと思います。
まず、コロナ禍での開催は大変にご苦労があったと思うんですが、大成功に終わった。
私もツイッター、SNSの発信を結構しているんですけれども、東京マラソンと検索すると、たくさん、参加した方々の声が載っています。私も、開催が決まりましたということで、一般参加の方も含めてやりますよという、オリ・パラ準備局で作られたチラシを載せただけで、自分が今まで一生懸命やっている中で非常に多くの方のアクセスがあったぐらい関心が高かった。
参加した方には、本当にこういう状況の中で開催したことが励みになったということと、また裏腹に、なぜこういう状況でマラソンができるのに飲食店はというようなお声もありましたけれども、とにかく前に進むという意味では、とても大切な試みであったことは間違いございません。単にスポーツという範囲を超えて、社会全体に、日本全体に希望をともすすばらしい大会の成功であったということで、関係者の皆さんに心から感謝申し上げたいと思います。
その上でなんですけれども、今までの質問、答弁と重なるところは省きまして、同じように、これから先、また感染がどうなるか分かりません、第六波はこういうことでしたけれども、今後、ほかのマラソン大会やイベントなどの参考になることが今回の大会にございます。
特にランナーへの対応など、具体的な部分、簡単で結構でございますので、感染防止対策をどのように行ったかということを、ちょっと議会で明らかにしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 東京マラソン二〇二一におきましては、東京マラソン財団が専門家等のご意見を踏まえ、徹底した感染症対策を講じまして、安全な大会を実施いたしました。
具体的には、ランナーにつきましては、全員を対象に、大会前後のアプリによる健康管理、PCR検査での陰性確保、大会当日の検温などを行いました。
また、三密を回避するため、定員の縮小、スタート時間を四回に分散することや、更衣室を屋内から屋外へシフトするなどの取組を行いました。
さらに、フィニッシュ後は、感染リスクを高める行動を避け、真っすぐ帰宅することを促しました。
沿道での観戦や応援につきましては自粛をお願いし、テレビでの観戦を呼びかけました。
○斉藤(や)委員 完走した方を含めて余韻を楽しむということでは、そのままいろんな方と楽しい時間もつくっていただきたかったんですが、今回は自粛をお願いして、終わったらそのまま帰っていただいたと。帰りにミカンを頂いた方から喜びの声がございました。それがとてもうれしかったということであります。
今回、開催に当たり二重にも三重にもコロナ対策を講じていたこと、安全を確保したことが今のご答弁でも一端が分かりました。こういった努力によりまして、三年ぶりに、都民をはじめとする一般ランナーが安心して参加できる大会が開催できたと思います。
振り返りますと、新型コロナの影響で、昨年は延期により実施されず、そして、一昨年はエリートのみの開催でありました。このため、参加エントリーをしていたにもかかわらず参加できなかった方が多数発生したわけです。
抽せんに当たっても走らなかった方もいるということを今ここで聞きましたけれども、参加できなかった方の対応はどうなっているのかをちょっと伺いたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 二〇二〇大会の一般の部の中止や二〇二一大会の延期などに伴いまして、参加できなかった方々につきましては、二〇二三大会または二〇二四大会へ出走権を移行する措置を行っており、どの大会へ参加するか、ご希望を確認しているところでございます。
○斉藤(や)委員 参加したいんだけれども、できなかった方というのは、実はコロナで非常に顕在化しているんですけど、以前からもございました、いわゆる抽せんに外れた方々なんですね。
東京マラソンは参加倍率が高いために、何回も落選された方がおられる。その方に対して優先的に参加できる仕組みを導入するように、我が会派は訴えてまいったところです。
今後、私たちが提案したことも踏まえまして、どのような取組をしていくのか、伺いたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 二〇二〇大会、二〇二一大会及び二〇二三大会に連続して落選された方に対しましては、二〇二四大会から特別枠の抽せんを行うこととしております。
募集数につきましては、定員の一割に当たる三千八百人を予定しておりますが、二〇二四大会につきましては、出走権移行等の状況を踏まえまして、最終的に決定するとしております。
○斉藤(や)委員 東京マラソンへの参加を熱望されている方がおられます。いまだに参加できていない方が多数おりますので、ぜひその方々への配慮もお願いしたいと思います。
これは勇退した私どもの栗林のり子委員が、もう熱心にこれをお訴えしてきたことを今、胸に秘めながら、延與局長に質問させていただいております。
今後も都民の一層のスポーツ振興のために、また、世界最高峰のマラソン大会です、この東京のプレゼンスを世界に発信していくためにも、東京マラソンの着実な開催に取り組んでいただくことを求めまして、次の質問に移りたいと思います。
私が質問しないと、触れていただく方、もっと増えてほしいんですけど、ラグビーでございます。ラグビーワールドカップのレガシーについて質問したいと思います。
東京二〇二〇大会のレガシーも重要でございますけれども、その前年に行われたラグビーワールドカップ二〇一九の日本大会のレガシーも同様に重要であるということを訴えてまいりました。
ラグビーワールドカップ二〇一九では、日本中が大いに盛り上がりまして、日本代表の目覚ましい活躍に触発された多くの子供たちが、ラグビースクールに入りたいということで、多く集まっているような報道もされたわけです。私の地元目黒区でも、この大会を契機に、東京都の協会公認のラグビースクールが誕生したわけであります。
今年は何だと、何なんだと。今年は、ニュージーランドにおきまして、女子のワールドカップが開催予定となっているわけであります。日本ラグビーの中で、女子ラグビーというのは国際的に非常に強いんですね。
日本ラグビーのフットボール協会によりますと、日本で女子ラグビーが誕生したのは約四十年前のことでありますけれども、その競技人口が非常に増えていまして、最近この十年間を見ますと、倍増しているというお話もございます。
ジェンダー平等ということで、男子も女子もないということもあるんですが、女子ラグビーという一つのスポーツの祭典がありますので、ぜひ、女子ラグビーについても、二〇一九大会同様に盛り上がることを期待する一人であります。
こうしたタイミングも捉えまして、女子への普及の視点も大切にしながら、大会のレガシーとしてのラグビーの盛り上がりを、この東京に、スポーツフィールド東京にぜひ定着をさせていくことが必要であるというふうに考えます。都の取組について伺いたいと思います。
○篠国際大会準備担当部長 都は、ラグビーワールドカップ二〇一九を契機に高まったラグビー熱を長く継続させ、東京にラグビー文化を定着させるため、大会の翌年から、レガシーイベント、TOKYO RUGBY MONTHを実施しております。
昨年秋には、新型コロナウイルス感染対策を徹底しながら、都内四会場において、小中学生を対象とした初心者向けラグビー体験会や交流試合などを実施いたしました。このうち駒沢陸上競技場会場では、ラグビースクールに通う女子小学生を対象とした合同練習会や交流試合を初めて行いました。
女子日本代表選手などから指導を受け、参加者からは、女子コーチに教わりうれしかった、他のチームの女の子と練習するのは初めてで、とても楽しかったなどの声が聞かれました。
令和四年度につきましては、これまでの取組に加えて、例えば女子選手育成のための指導者クリニックを実施するなど、企画を充実し、東京におけるラグビーの普及と裾野拡大に取り組んでまいります。
○斉藤(や)委員 篠部長にも、それから中澤理事にも、現地で、イベントのたびに現場でもお会いをさせていただいて、今回の、今ご答弁があったRUGBY MONTHにおける駒沢オリンピック競技場の会場では、女子の指導というものを初めて試みていただきました。
今お言葉を拾っていただいたんですが、やはりラグビーの世界も、男性のレジェンドたちは大変多いんですけど、やっぱり女子は女子で先輩たちから教わりたいんですよね。
そして、世界のワールドカップで活躍するような日本代表の選手から声をかけられたり、あるいは、日頃練習も男子と交ざってやっているんですけれども、いろんなクリニックについても、なかなか聞けないことが聞けたとか、とても大きな喜びの声がありました。
開催日程の関係で参加する方が限られていたんですけれども、こうしたことをやっぱり継続していくような努力が、ラグビー関係者も含めて、東京の協会も含めて大事だということを、その後、話をしているわけであります。私も女子選手の姿が大変印象的だったわけです。
引き続き、東京のラグビー文化の定着に向けまして、子供たちがラグビーに触れる機会を、親しむ機会が提供できるように、女性と子供、こうしたキーワードで私はご提案を様々してまいりましたけれども、これは他の、建設局の所管ですけれども、今年はたしか代々木公園のグラウンドがラグビーができるような形で整備されまして−−代々木公園の競技場は原宿駅に近いんです。原宿というと女子のメッカということで、私がなかなか歩きづらい雰囲気のまちでございますけれども、原宿の名を冠したガールズラグビーフェスみたいなイベントを、これは提案でございまして、皆さんを心配させるようなことはいたしません、ぜひ提案をさせていただきたいと思いますので、今後の取組をよろしくお願いします。
そして、もう一つ、ラグビーといいますと、私は、オリ・パラ大会も、パラリンピックの成功なくしてオリンピックの成功なしということも、我が会派は訴えてまいりましたが、被災地支援ということを大事なキーワードとしてまいりました。
オリ・パラ大会の被災地に対するメッセージもあったんですけれども、前年のワールドカップ、ラグビーの二〇一九についても、そうした角度でご提案をさせていただいたものです。
ラグビーワールドカップ二〇一九のときには、被災地の復興という視点で、東日本大震災で被災された地域の子供たちに、東京で行われた試合を観戦してもらったわけです。
先般の予算特別委員会において、我が会派の、復興オリンピック・パラリンピックのレガシーを着実に残していくべきとの質問に対しまして、都は、被災県と連携し、復興の進む東北をフィールドに、今度は都民が東北のエリアにというイメージもありますけれども、都民と被災県の方々が現地でスポーツ交流する事業を展開するとご答弁をいただいたところであります。
東京二〇二〇大会と併せまして、ラグビーワールドカップ二〇一九のレガシーといたしましても、被災地との絆を継続していくべきである、その取組も行うべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。
○篠国際大会準備担当部長 都はこれまで、都と被災県との間で様々な交流を行っており、ラグビーワールドカップ二〇一九においても、東北の小中学生を招待し、東京スタジアムで行われた試合を観戦してもらうとともに、東京の子供たちと交流を行いました。
来年度からは、ラグビーワールドカップの開催都市の一つである岩手県、東京二〇二〇大会で競技が行われた宮城県や福島県と連携しながら、東北において被災県の方々と都民がスポーツで交流する取組を実施してまいります。
事業実施に当たっては、地元の要望に沿った内容となるよう、現在、各県の意向を丁寧に聞いているところであり、両大会のレガシーを有効に活用するなど、効果的な事業を展開し、都民と被災地の絆を未来に継承してまいります。
○斉藤(や)委員 ありがとうございます。例えば都民と被災県の方々との交流に、今、岩手県とお話がございましたが、釜石鵜住居復興スタジアムを活用すれば、岩手県民、また都民にも喜ばれるのではないかと考えます。
東京二〇二〇大会のレガシーやラグビーワールドカップ二〇一九のレガシーとしての視点も踏まえながら、今後事業を検討していくことを求めておきたいと思います。
実は鵜住居のラグビーの競技場、二〇一九年に台風が来たんです。スコットランド戦を皆さん思い出すと思うんですけれども、横浜の日産スタジアムでは、この大会を開催するために、みんなで総出で水をくみ出すようなスタジアムでの努力もありましたけれども、その日に、釜石は、実はカナダ対ナミビア戦というのがあったんですね。これは中止になりました。
ですから、せっかくのワールドカップのときに、実は被災地でありながら、またそういう台風によってイベントが中止になってしまって、そのときに例えば子供たちという点でいくと、ボールをデリバリーする子供たちがいるんですね。ボールデリバリーキッズというんですけれども、そういった子たちが本当に涙を流して残念だといっていた、そのような報道もありました。
三年前のことですから、そうした方々がいらっしゃるんですね。ですから、そのときにはかなわなかったけれども、ぜひそのことも踏まえて、涙を流した少女に対しても、本当に探し出して、イベントを開催することができたら、きっとまたつながっていくんだなというように思ったりもします。
そうした細かいことはこれから先のお話でございますが、あくまでも被災県、当事者である県の状況に、意向にしっかりと寄り添いながら、ぜひともスポーツを通じての未来を感じるイベントを成功させていただきたいなと、このように思います。
続きまして、MTBIの話をまたここでいたします。
もう各委員の皆さんは、生活文化局、そして、昨日の教育庁、もう何でというふうにいうと思うんですけれども、大事だからお話しします。
MTBIというのは、マイルド・トラウマティック・ブレイン・インジャリーの略で、軽度外傷性脳損傷といいます。アメリカでは非常に有名なんですね。アメリカンフットボーラーは、交通事故に遭うぐらいの激しい当たりで、ヘルメットをかぶっているから大丈夫だろうというのは違っていたんですよね。
実は脳の中に重大な損傷が起こっていて、往年のプロ選手でO・J・シンプソンさんとか、いろんなスーパースターが、実はその後の、引退した後の人生は必ずしも華やかじゃないんです。いろんな事件になってしまったり、人間関係に苦しんだりしている実情があって、よく調べてみると、実は脳の中にそうした変容が起こっている。これは脳を解剖して発見されたことなんですけど、激しいスポーツのときには、脳の健康もしっかりと分かった上でやらなきゃいけないということであります。
これは長くなりますとあれなんですけど、ラグビーの世界では、かなり厳しくプレーの禁止が国際的に決まっていて、脳振盪を起こした場合には、本人が大丈夫だといっても二週間試合に出られないとか、そういったルールがもう決まっています。
この話をなぜこの場でするかといいますと、アーバンスポーツパークの話にちょっと入りたいと思うんです。
先般報告がございましたレガシービジョンを拝見しますと、新たに、これは内山理事からもお話がありました、ほかの委員からもありましたが、有明アーバンスポーツパークが開設されるということですが、二〇二〇大会で若いアスリートが大変活躍したスポーツでもあります。自分もという、親子でという方も増えていると私は思いますが、スケートボードであります。
スケートボードをこの機会に始める人も増えていくと思うんですけれども、実はこのスケートボード、転倒したときに、骨折はもちろんですが、頭を打つ可能性が非常に高い。スノーボードなんかは、早くから皆さん、ヘルメットをしながら−−スキーをしながらヘルメットをかぶっている人はおられませんけれども、スノーボードから始まって、頭部を打つことの重要性ということは指摘されていましたが、いよいよスケートボードが非常に身近になってくるとなると、頭部を打った場合の脳に対するMTBI、軽度外傷性脳損傷の危険性もまた増してくるんじゃないかと思うので、今日改めて、ここでも質問させていただくわけであります。
今、私がラグビーのことを紹介しましたが、コンタクトするスポーツでも脳振盪、MTBIを防止することは重要なんですが、やっぱりこういった新しいタイプのスポーツにおいても、特にスケートボードにおいては予防というものが大切であると思います。
初心者であっても安心して練習できる環境整備がこれからされていきます。それとともに、利用する方には、自分自身がそういった知識を持って、MTBIについて気をつけようというようなことも含めて案内を行っていただいて、安全に利用できるように運営するべきというふうに私は考えるわけですが、都の取組を伺いたいと思います。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 東京二〇二〇大会で注目を集めましたアーバンスポーツのレガシーを大会後に引き継いでいくため、仮称有明アーバンスポーツパークを整備し、スケートボードをはじめ、アーバンスポーツに親しんでいただける場を提供してまいります。
スケートボードにつきましては、大会時に使用した施設を活用するとともに、初心者にも安全に楽しんでいただけるよう、平たんなエリアを整備いたします。
また、お話のございましたMTBI防止など、利用者の安全確保を図ることは重要でございまして、ご利用の方にはヘルメットの着用を義務づけるとともに、自治体や競技団体等とも連携し、スケートボードなどを行う際のMTBI予防の大切さや、安全対策についてしっかりと周知、啓発してまいります。
○斉藤(や)委員 ありがとうございます。楽しいひとときが一変して悲しいことにならないように、そういったことも大切だということ、健康、大事でございます。スポーツとして発展していくために安全が確保され、安心に取り組めるような環境づくりが不可欠でありますが、MTBIもしっかり重視していっていただきたいと思います。
その観点からも、東京都が全部やることは無理ですので、各地域ごとに啓発のリーフレットを福祉保健局の包括補助を使って作成していただいているんですね。ですから、もう既にありますので、そうしたものを活用させていただくとか、地元区との連携もございますけれども、そうした地域とも連携しながら、既にあるものを活用していただいて、MTBI予防啓発用のリーフレットを配布するなど、安全確保、啓発活動に力を入れていただくことをお願いしていきたいと思います。
次に、ウインタースポーツについてお伺いしたいと思います。
先日、北京のオリンピック・パラリンピックが閉幕いたしましたけれども、この大会での日本勢の活躍、大変すばらしい活躍がございました。ウインタースポーツにも注目が集まっています。
レガシービジョンでは、東京辰巳国際水泳競技場が新たに東京辰巳アイスアリーナに改修されて、二〇二五年度に開業する予定とされております。
北京大会で盛り上がったウインタースポーツへの関心を、その先のスポーツ振興へつなげていくため、東京辰巳アイスアリーナを、一般の都民利用はもちろんのことですが、アイスホッケーやカーリングなどの競技団体が競技力向上に利用できるように検討していくべきと考えますが、見解を伺います。
○鈴木スポーツ推進部長 国際大会でのアスリートの活躍を都のスポーツ振興につなげていくことは重要でございます。
東京辰巳アイスアリーナは、アイスホッケーやフィギュアスケートなどの国際規格に適合するメインリンクを整備するほか、サブリンクにはカーリングの競技ラインを整備する予定でございます。
こうした施設を競技団体の大規模大会や強化練習会などでご利用いただくほか、施設の主催によるジュニアアスリート向け教室の開催も予定しております。
さらに、選手や競技団体の利用ニーズを踏まえまして、早朝、夜間にチーム等による専用利用の時間帯を設けることで、アスリートの練習環境の充実を図ります。
今後、競技団体とも連携しながら、本施設をアイススポーツの拠点とすることで、東京のスポーツ振興につなげてまいります。
○斉藤(や)委員 ウインタースポーツ、例えば南町田では、昨年の十二月に、たしかグランベリーでしたか、東急が南町田駅の隣接したところにパークを造った。その中に期間限定でスケートリンクを造ったんですよ。十二月十一日から二月二十七日までですか。
私、ちょっとのぞいたんですけど、本当に狭いところでスケートを楽しんでいるんです。そういう姿を見たときに、もっと広いところで、親子でという場所があれば、きっと楽しみがまた増えていくんだろうなと思いました。大変に期待をするところであります。
アイスホッケーなども今回も非常に注目されましたけれども、練習する場所にすごく困っておられて、競技団体の、実際にプレーしている学生を含めて、まだ知らない人が多いんです。本当にできるようになるということは大変な喜びだと思うんです。
ですから、東京においてもウインタースポーツ、アイスホッケーの拠点もできるんだということをしっかりと皆さんに知っていただきたいと私は思います。
東京に様々なスポーツに取り組める環境が整備されれば、興味を持った方が多様なスポーツによりチャレンジすることができるようになりますし、また、次世代の選手の育成にもつながってまいります。
東京二〇二〇大会のレガシーであります競技会場を、最大限に都民に愛される場所として活用を考えていただくことで、東京のスポーツ振興を強力に進めていただきたいと思います。
次に、パラスポーツトレーニングセンターについて伺いたいと思います。
昨年、本委員会で計画が発表されまして、中間まとめの報告を受けた際に質問をさせていただきましたが、既存の施設をパラスポーツの施設として活用して、障害のある人とない人が一緒にスポーツに取り組める場とすることは大変大事なことで、評価します。
質疑の際に、この施設の整備に当たりましては、利用が予想される方々をはじめ、多くの方々から意見を伺って、よりよい施設にしてほしいということを要望いたしました。
施設運営計画の中間まとめにつきましては、パブリックコメントを実施したとのことですが、都民からどういった意見があって、最終の計画にそれがどう反映されたか、伺いたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 都は、昨年九月から十月にかけて、本施設の運営計画の中間まとめに対してパブリックコメントを実施し、都民の皆様から計十九件のご意見を頂戴いたしました。
例えば、スポーツを始めたいと考えている障害のある方が参加しやすいスポーツ教室や広く都民が参加できる教室を開催してほしいといったご意見や、施設にパラスポーツの競技用具を備えてほしいといったご意見をいただきました。
こうしたご意見を計画に反映し、施設が行うスポーツ教室の実施イメージを新たに記載したほか、各部屋に整備予定の競技備品を示すなど、施設運営計画の具体化を図りました。
○斉藤(や)委員 パブリックコメントを反映しながら、運営計画をより詳細なものにしていったというご答弁がございました。
施設でできることが具体的にイメージとして伝わりますと、じゃあその施設に行ってやってみようという気持ちになるものであります。自分もこういった教室なら参加したいなとか、この施設を利用したいなという人が増えていくものです。
新しくオープンする施設でございますから、施設を積極的にPRしていただきまして、障害がある方、ない方も含めてですけれども、障害のある人の利用増進につなげていただきたいと思います。
また、この施設はパラスポーツの施設でありまして、障害のある方が利用しやすい施設にしていくことから、求められることがたくさんあります。昨年の質疑では、アクセシビリティ・ワークショップの取組などを踏まえながら、利用が想定されるユーザーの方のご意見もきちんと伺う必要があるということも要望いたしました。
そこで、この施設を障害のある方が利用しやすいアクセシブルな施設とするためには、専門家や障害者、当事者の意見を反映することも欠かせないと思いますが、都はどういった取組をしてきたか、伺いたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 スポーツ施設の整備に当たり、専門家や障害のある方にご意見を伺うことは大変重要でございます。
これまで都は、パラスポーツの各競技団体、チーム等に対してヒアリングやアンケートを実施し、ご意見を運営の検討に活用いたしました。
また、本施設のアクセシビリティー等について、学識経験者などの有識者や車椅子利用のアスリート、視覚障害や聴覚障害のあるアスリートの方にご協力をいただき、ヒアリングや現地視察を実施いたしました。
この結果、例えば、案内サインの向きや高さ等についてご助言をいただいたほか、障害のある方が利用する際に必要なサポートなどについてもご意見をいただきました。
こうしたご助言を踏まえ、施設の開業に向けて、ハード、ソフトの両面でできる限り対応してまいります。
○斉藤(や)委員 我が会派の要望を受けていただきまして、学識経験者、車椅子利用者、視覚障害者、聴覚障害者など、様々な方からのご意見をいただいたとのご答弁でございます。これらの方々はアスリートの方ということでありまして、実際に施設を利用される方に近い方、アスリートじゃない方も利用されるようになるわけですけれども、そういった方々から声を聞いていただいたことを評価したいと思います。
参加された方々には、東京二〇二〇大会のアクセシビリティ・ワークショップのメンバーもいらっしゃったというふうに伺っております。パラリンピック開催都市のレガシーとなる施設として重要な取組であると考えます。
この施設がパラリンピック開催都市の大きなレガシーの一つとなることを望んでいますが、この施設のコンセプトを実現するためにも、施設の魅力を高めることが重要であり、そして、そのためには、この施設からパラリンピックの価値や記憶を伝えていく、これはとても大切なことです。
この施設の魅力を高め、パラリンピックのレガシーを継承する、そうした場としても活用していくべきとありますが、どういったことを考えているか、伺いたいと思います。
○鈴木スポーツ推進部長 本施設におきまして、パラリンピックのレガシーを継承していくことは大変重要でございます。
そのため、パワーリフティング用のベンチセットやゴールボール用のゴールなど、東京二〇二〇パラリンピックの競技備品を有効活用してまいります。
これに加えまして、エントランス付近に大会の記録と記憶を伝えるパラリンピック関連の展示スペースを設け、パラリンピック聖火リレーのトーチの展示などを行う予定でございます。
こうした取組によりまして、本施設から東京二〇二〇パラリンピックの価値や感動を世代を超えて伝えてまいります。
○斉藤(や)委員 ありがとうございます。この施設が、パラリンピックのメッセージ、価値を伝えるシンボリックな施設となり、都民がパラスポーツに親しむ場となっていくことを期待したいと思います。
これから毎年、多分、レビューというか「未来の東京」戦略 version up 二〇二二がありますけれども、本当にオリンピック・パラリンピックを経た都市として、気づきがたくさんパラの世界にはございます。そうした気づきを全ての都民の方々、国民の方々に共有できるように、こういった施設を大切に育てていくことが大事だと思っております。
お互いの違いを、多様性を認め合う、尊重し合う、共生社会の実現につながるものとして、都としてしっかり取り組んでいただくことで、この施設においても、多様性と調和、こうしたことを重視した大会の理念をしっかり継承していただきたいと思います。
今日は委員会で延與局長、私は特別委員会に参加していないので、局長と四年前、江陵でお会いしました。あれは平昌のオリンピックで、我が会派がパラリンピックの冬季大会をとにかく視察するということで行ってまいりましたが、あれから四年たったわけですね。
その間に、本当にオリンピック・パラリンピック準備局の皆様のチームワークとご努力によって、コロナも乗り越えて、大会を成功に導いていただきましたこと、心から感謝を申し上げたいと思います。
そして、私は、自分は北海道のどさんこの血が半分流れているんですが、小学校のときにはスケートリンクをグラウンドに造るようなところにいたんです。消防車がぱっと来まして、水をまいて、グラウンドがスケートリンクになっているところで、私はスピードスケートの靴を初めて履きました。夕張にも行きました。夕張は今度はスキーですね。最初はジーパンをはいて、友達が、もういいよ、そんな別に装備なくてもといきなり連れていかれて滑ったのが小学校六年生の頃でした。
そして、高校ではラグビーと巡り会いましたが、何をいいたいかというと、小さなお子様のときでも、そういったスポーツと巡り会った人生がいかに楽しいものであり、そして、それが生涯にわたって、一つ植えられた種は、必ず芽を出し、すばらしい花になり、実を結んでいくものなので、できるだけ多くの方々にスポーツの持つ可能性、すばらしさを、健康を得るということも併せまして、体験していただきたい。
共にこれからも様々な分野で皆様お仕事をされると思うんですけれども、しっかりとスポーツ振興、私も一緒にお仕事させていただいたことを一つのご縁として頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします。質問を終わります。
○アオヤギ委員 日本共産党のアオヤギ有希子です。
スポーツ振興とTOKYOスポーツレガシービジョン、都立体育施設の利用料金の改定の条例案について伺います。
東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会が終わりましたが、私たちは、大会を通じ、都民のスポーツを振興し、大会が終わってからも、継続的に支援、発展させていくことが重要だと求めてきましたが、改めて伺いますが、東京二〇二〇大会後、都民スポーツを発展させていくことは重要だと思いますが、いかがですか。
○鈴木スポーツ推進部長 都は、大会の成功に向けて、スポーツ施設の整備などに加え、バリアフリーやパラスポーツの振興についても取り組んでまいりました。
こうした取組がレガシーとして芽生えている今、機を逃さず、大会の成果をスポーツの振興に生かし、都市の中で根づかせていく姿を示すため、先般、TOKYOスポーツレガシービジョンを公表いたしました。
今後、大会で得た成果を、スポーツフィールド東京の実現につなげてまいります。
○アオヤギ委員 大会のレガシーといったときに、やはり五輪憲章の精神を大切にし、実現していくことが重要です。それはやはり、私は、スポーツを権利として捉えていくことだと思います。
スポーツと人権について、オリンピック憲章ではどう記載されていますか。また、スポーツ基本法ではどのようになっていますか。また、東京都として、その重要性についてどのように認識しているのか、お伺いします。
○鈴木スポーツ推進部長 スポーツ基本法では、前文において、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であるとされています。また、オリンピック憲章では、オリンピズムの根本原則において、スポーツをすることは人権の一つとされています。
都は、スポーツ基本法の趣旨を踏まえ、東京都スポーツ推進総合計画において、スポーツの力を全ての人々が享受できるよう、スポーツ振興に取り組むこととしております。
○アオヤギ委員 五輪憲章でも、スポーツ基本法でも、スポーツは人権だと、全ての人々の権利だとしっかり位置づけられています。
都も、スポーツ基本法の趣旨を踏まえとお答えいただきました。その立場に立っていると理解いたしますが、本来であれば、都も、スポーツは人権の一つであり、重要だとはっきりお答えいただきたかったと思います。やはり、都としてスポーツ振興条例を制定し、スポーツを権利として位置づけていくことが必要だと思います。
スポーツの権利といったときに、やはり第一に来るのは、スポーツをするということだと思います。その点で、TOKYOスポーツレガシービジョンでは、いつでもどこでもスポーツに触れられる場を拡大し、世界最高水準のスポーツ実施率を実現とありますが、都民がするスポーツについて、都はどのように支援していくのですか。
○鈴木スポーツ推進部長 都は、世界最高水準のスポーツ実施率に向け、スポーツの場を東京の至るところに広げられるよう、地域のスポーツ振興への支援や参加型スポーツイベントの実施、大学や民間企業等との連携などに取り組んでおります。
○アオヤギ委員 スポーツの場を至るところに広げられるよう、地域スポーツ振興への支援などに取り組んでいるとのことで、それはぜひ、さらに充実させていただきたいと思います。
スポーツの場が東京の至るところにあるといえるためには、それが都民にとって利用しやすいことが重要です。その点で、今回の都立体育館施設の利用料金の上限の引上げの条例案については、都民の方から納得のいくものではないというご意見をいただいています。
今回、都立体育施設の利用料金の上限を上げる理由について、施設の改修をしたからだと伺いました。
ところが、利用者からは、例えば東京体育館は、オリンピック仕様にするということで、ライトがLEDになったり、車椅子エレベーターが設置されたが、それ以外は変わっていない、それでこのように値上げをするのは納得がいかないと声が上がっています。どういうことなのでしょうか。
○鈴木スポーツ推進部長 東京体育館につきましては改修工事を行ったわけでございますが、この東京体育館の改修工事では、老朽化対応の工事を行ったほか、大会後の都民利用を見据えて、機能向上やアクセシビリティー向上の工事を行いました
老朽化対応としましては、空調設備や受変電設備の更新工事を行ったほか、大型映像装置の修繕工事を行いました。
機能向上のための工事としては、照明を瞬時に点灯や消灯、調光ができるLED照明とすることで利便性を高めました。
アクセシビリティーの向上としましては、二十四人乗りのエレベーターを新たに設置したほか、車椅子席の増設、分かりやすい案内サインの設置などを行いました。
○アオヤギ委員 オリンピックのレガシーとしてオリンピック仕様にしたものを利用料金に反映されては、都民は納得いかないと思います。
また、改修のたびに利用料金に上乗せしていくと、際限なく値上げになり、都民が安心して使えなくなってしまいます。
バリアフリー対応は、設置者の責任で行うべきもので、利用料金に上乗せすべきではないと思います。
そして、駒沢オリンピック公園の屋内球技場、第一球技場に至っては、今回は何も改修していないということです。便乗値上げではないかと思うほどに変わっていないと聞いています。いかがですか。
○鈴木スポーツ推進部長 本条例の利用料金につきましては、指定管理者を選定する年度の前年度または施設の改修や改築などにより原価や利便性に変化が生じた場合に受益者負担調査を行い、これらの結果を踏まえ、必要に応じて条例に定める利用料金を改定しております。
駒沢オリンピック公園総合運動場、屋内球技場及び第一球技場につきましては、平成二十六年度から二十八年度に改築工事を実施いたしました。
この改築工事に伴い実施した受益者負担調査の結果を踏まえ、平成二十九年第一回東京都議会定例会で条例料金の改定を行った際、入場料を徴収する場合の条例料金は、原価に基づいて料金を改定いたしました。
一方、入場料の徴収またはこれに類する取扱いをしない場合の条例料金に関しましては、原価と当時の現行条例料金との間に著しい乖離があったため、一・五倍を限度として利用料金の改定を行いました。
今般、次期指定管理者の選定の前年に当たり、受益者負担調査を再度行った結果、原価が現行条例料金よりも上回ったため、国や他団体、類似施設の利用料金などを勘案した上で、原価に基づき料金を改定するものでございます。
○アオヤギ委員 駒沢オリンピック公園第一球技場は、平成二十八年まで大規模改修し、平成二十九年に値上げを提案。そのときは、原価と当時の条例料金が一・五倍以上の開きがあったため、一・五倍まで値上げをしたけれども、値上げ後の条例料金と原価がまた乖離が少なくなって、値上げをできると、今回提案されているということであります。
だから、今回は改修なしの値上げになるということですけれども、平成二十九年第一回都議会定例会において、駒沢オリンピック公園の条例料金の値上げを行った際、一・五倍以下に抑えたとか、これは、今後また値上げをする予定と説明をしましたか。
○鈴木スポーツ推進部長 今後値上げをするといったようなご説明は、当然そのときはしておりませんが、一・五倍を限度としたということについてでございますけれども、これにつきまして、平成二十九年第一回東京都議会定例会におきまして提出をしました資料に、改定前の料金と改定後の料金を併記して示しているものでございます。
現行料金と、それから原価との間に著しい乖離が見える場合、原則、倍率一・五倍を限度として改定を行うということは、平成二十九年度東京都予算案の概要の付属資料、使用料、手数料の改定等の中に記載され、周知されているところでございます。
○アオヤギ委員 議会に提案するときに、値上げ前と値上げ後の料金を出すのは当たり前だと思うんですけれども、一・五倍以下に抑えるというルールも決まっているのは分かるんですが、これは二段階に分けて、一・五倍以内に一回上げて、そしてまた、今回一・五倍以内に上げているということであります。
値上げの考え方を示しても、激変緩和したとか、この料金が値上げの途中であるということは説明されていません。まさに今回の値上げは、寝耳に水の便乗値上げであるといわざるを得ません。
オリンピック・パラリンピックを開催した結果、利用料金が上がり、都民が利用しづらくなるとか、負担が増すということにつながっては本末転倒ではありませんか。
○鈴木スポーツ推進部長 利用料金の改定は、サービスを利用する方と利用しない方との公平性を担保する受益者負担の考えに基づき、改修等が実施された場合には、受益者負担の適正化を進めるため実施をしております。
今回の東京体育館の料金改定は、老朽化対応や機能向上の改修工事を行った結果、原価が変化したことから、受益者負担の適正化を図るものでございます。
なお、条例料金の改正は、施設の利用料金の上限額を改定するものでありまして、実際に適用する料金につきましては、これまでも、指定管理者からの提案に基づき、施設の利用実態や周辺の類似施設の状況などを総合的に勘案して、適正な料金となるよう配慮してまいりました。
今後も、都民の理解が得られ、また利用しやすい料金となるよう、適切に対応してまいります。
○アオヤギ委員 オリンピックの後にスポーツに親しむ人を増やすといっても、料金が高くなれば、やはり利用できる人が絞られていくことになります。今後は都民の理解が得られるようにしていただきたいと思います。
条例上の料金を値上げしても、上限なので、実際は安いことがあるというご説明でしたけれども、今回改定があった利用料金のうち、現在は実際の利用料金が条例料金と同程度の料金になっている区分は何か、お示しください。
○鈴木スポーツ推進部長 現在の料金で条例料金と実際に適用する料金が同程度となっている例をご説明いたしますと、まず、東京体育館のメインアリーナをアマチュアスポーツ以外で利用する場合で、入場料を七千円以上徴収するような場合。同じく、東京体育館のメインアリーナをアマチュアスポーツ以外で利用し、入場料を徴収しない場合でスタンドを使用する場合。それから、東京体育館のサブアリーナをアマチュアスポーツ以外で利用する場合で、入場料を七千円以上徴収する場合。同じく、東京体育館のサブアリーナをアマチュアスポーツ以外で利用し、入場料を徴収しない場合。そして、駒沢オリンピック公園総合運動場の第一球技場及び屋内球技場をアマチュアスポーツ以外で利用し、入場料を徴収しない場合でスタンドを使用する場合でございます。
なお、いずれの施設につきましても、アマチュアスポーツで利用する場合には、条例料金よりも低額の料金設定となっております。
○アオヤギ委員 プロスポーツで料金を取る場合など、その施設の最高額が条例上の料金に設定されているということです。ということは、指定管理者は、入札するときに、条例料金を最高額に設定し、提案し、今落札できているということです。
条例料金を値上げすれば、それが施設の最高額となり、アマチュアの方の料金はその半分とか、最高額を基に減額が決まりますので、全ての区分が値上げされてしまうことになります。
体育施設では、三密を避けるために使用人数を通常の半分程度にしているのが現状です。各競技団体のガイドラインに従うと、半分ぐらいになる場合もあるし、施設側から半分くらいの人数で使用してほしいといわれていることもあるそうです。このような状況をご存じでしょうか。
○鈴木スポーツ推進部長 都立スポーツ施設では、都が定めたガイドラインに従って、施設内の消毒や換気の徹底など、感染防止対策を行っているほか、利用団体等に対しては、イベント開催時の規模要件の遵守をお願いしております。
利用団体は、こうした状況を踏まえ、参加者数の見直しやソーシャルディスタンスの確保など、三密の回避に努めており、その結果、通常より利用人数が減った例があると聞いております。
○アオヤギ委員 こうした身近なスポーツ団体は、大会をする人を制限するために参加者が減り、ふだんの練習の人数も減り、団体の存在が危ぶまれる。または、小中学校などを利用した団体は一切練習できず、その結果、大会が開けないなど、深刻になっています。
スポーツの実施率を上げるためには、こうした団体の皆さんを支援することが重要です。ところが、都立施設では、利用料を半額にしてくれるなどの対応がないために、負担になっているそうです。
コロナ禍でもスポーツを継続することを考えれば、減免や使用料の補助を行うべきではありませんか。
○鈴木スポーツ推進部長 体育施設の条例料金は、施設の管理運営に係る原価に基づき、施設単位で設定されているものでありまして、利用人数に基づき料金が設定されるものではございません。
また、利用人数に応じた利用料金の減免は行っておりません。
○アオヤギ委員 区市町村の施設などでは、会議室の利用料をコロナ禍で減額する、また、利用人数に応じて料金を減額するなどの対応をしています。コロナ禍のスポーツの団体の皆さんを、ぜひ支援に踏み出すことを求めます。
スポーツをするということ、また、その支援を考える場合に、するの内容も重要です。都では、週一回以上のスポーツをする人の割合、スポーツ実施率を七〇%にすることを目標にしていますが、その中には、駅などで意図的に階段を利用した人も含まれます。駅で階段を利用するのはスポーツなのでしょうか。
○鈴木スポーツ推進部長 スポーツは、すること自体で喜びや楽しみを感じられるほか、健康の維持増進に寄与するとともに、地域の活性化など、人々の生活向上という点において重要な役割を果たす多様な力があります。
このため、都は、これまでスポーツに縁のなかった方にも気軽に楽しんでいただくことを目指し、スポーツをルールに基づいて勝敗や記録を競うものだけではなく、余暇時間や仕事時間等を問わず、健康を目的に行われる身体活動、さらには、遊びや楽しみを目的とした身体活動まで幅広く含むものとして捉えております。
健康づくりのためなど、目的を持って自主的に行うものであれば、意識して階段を利用することはスポーツに含まれるものとしております。
○アオヤギ委員 駅で階段を利用するのも、目的を持って自主的に利用すればスポーツだということです。しかし、駅で階段を利用することが都民が享受すべきスポーツの権利だと、幸福で豊かな生活を営むためのスポーツだといえるでしょうか。
駅の階段利用は健康増進にはなると思いますし、都民の運動量を考えるときに、指標の一つとして挙げることはあり得るかもしれません。しかし、駅の階段利用がスポーツだという認識で、駅の階段を上っている人はスポーツをしているから十分だ、それでスポーツ実施率が高くなっているから十分だという認識で、スポーツ振興の到達度、達成度を測るなどということになったら、政策の方向性を誤ることになりかねません。このことは厳しく指摘をしておきたいと思います。
次に、都民のスポーツの活動で、この一年に競技スポーツをした人はどの程度でしょうか。
○鈴木スポーツ推進部長 令和三年一月に公表しました都民生活に関する世論調査における都民のスポーツ活動、障害者スポーツの調査結果によると、頻度にかかわらず、一年間に何らかのスポーツや運動を行った人は八七・三%でありました。
このうち、例えばテニスや野球など、試合などで相手と勝敗を競い合う競技的スポーツを実施した人は一二・七%でございました。
なお、例えばウオーキングや体操など、自宅や職場、近所等で日常的に行うことができる比較的軽いスポーツ、運動を実施した人は七三・二%でございました。
○アオヤギ委員 一年に一回でもテニスや野球などの競技的スポーツをした人は一二・七%とのことです。階段利用を含め、何らかのスポーツを行った人は九割近くに上る一方で、やはり大変少ないと思います。
TOKYOスポーツレガシービジョンでは、競技人口の拡大ということを掲げています。裾野を広げていくことが重要です。ここで競技スポーツの裾野がどのように支えられているかを考えなければならないと思います。
例えば、継続的に競技スポーツをしている小学生はどこでスポーツをしているのか、調査はありますか。
○鈴木スポーツ推進部長 先ほどの都民のスポーツ活動、障害者スポーツの調査については、満十八歳以上を対象としており、小学生の状況に関する調査は実施しておりません。
○アオヤギ委員 競技人口の拡大ということで、裾野を広げるということでも、子供たちがどこでスポーツをしているのかというのは大事なことだと思います。
ある小学生のバレーボールクラブは、複数の学校の小学生が集まってつくっているクラブですけれども、先ほど申し上げたような状況で、コロナの感染防止のため、学校の体育館を貸してもらえず、でも子供たちはバレーボールをやりたい、ストレスもたまる、かけがえのない子供時代に、大好きなバレーボールができないのは悲し過ぎるということで、保護者からの要望もあり、屋外の公園で何とか練習をしているとのことでした。
こうした努力があって、子供たちがスポーツを好きになり、大人になっても楽しんで、結婚して子供ができたら子供と一緒に楽しむなどということを通して、裾野が広がっていくのではないかと思います。
もちろん、子供のクラブだけではなく、大人が競技スポーツを楽しむクラブやサークルもたくさんあります。こうした活動がスポーツの裾野を広げているわけで、そこに目を向け支援していくことが重要です。
これらのクラブは、身近な学校施設を練習場所にしていることが多いですが、小中学校が統廃合されることにより、練習場所が少なくなってしまっているというお話を伺いました。
特に部活動のない小学校は、土日や放課後にバレーやサッカー、野球、卓球、空手、剣道など様々なサークルに本当によく利用されていることが多いです。争奪戦にもなっています。
学校のスポーツ利用は、学校が使わないときに可能ならば貸してもらうという位置づけですから、なかなか計画を持ったり、コントロールしたりできませんけれども、実際は都民の貴重な練習場所になっているということに目を向ける必要があると思います。
スポーツ振興を考えるときに、都民がどこでスポーツをしているかに着目し、意識的に確保していくことも大切ではありませんか。
○鈴木スポーツ推進部長 都は、「未来の東京」戦略におきまして、まちの至るところでスポーツをする、見る、支えることができるスポーツフィールド東京を実現していくこととしております。
具体的には、都立スポーツ施設について、戦略的にスポーツでのさらなる活用等を進めるほか、都民に身近なスポーツの場として、区市町村のスポーツ環境の整備や地域スポーツクラブの取組に対して支援を行うなど、東京の資源を最大限に活用し、取り組んでまいります。
○アオヤギ委員 都民の皆さんからは、統廃合した後の土地や施設はスポーツでも利用できるように位置づけてほしいと求めていらっしゃいます。東京都としても、そうした視点で、区市町村と連携して、スポーツの場を確保していただきたいと思います。
また、スポーツレガシービジョンでは、都立スポーツ施設十八に加え、区立スポーツ施設千二十六、市町村立スポーツ施設八百十六と書かれていまして、スポーツインフラのバージョンアップ、身近なスポーツの場の整備を支援と書かれています。
東京二〇二〇大会に向かう過程では、区市町村立のスポーツ施設の利用拡大につながる改修や新規施設建設、増設に補助がありましたが、今はバリアフリー補助だけになってしまいました。区市町村のスポーツ施設の整備にも手厚い支援をすることを求めておきます。
また、区市町村や地域スポーツクラブを支援とお答えになりました。これも重要です。同時に、先ほど申し上げましたとおり、東京のスポーツの裾野を支えているのは、それぞれの単一の自主的なスポーツクラブやサークルです。
先ほど、子供の調査はないというお話でしたけれども、子供の団体、大人の団体も含め、ぜひそこに光を当てていただいて、これらの団体の状況や求められている支援について、しっかり調査もしていただいて、当事者の意見も聞き、単一の種目、地道なスポーツクラブやサークルがコロナ禍を乗り越えて活動を発展させられるよう、財政支援も含めて支援していただくことを要望します。
最後に、五輪で建設した新規恒久施設について一言申し上げます。
これらの施設が、今後、都民のスポーツの場として、誰もが利用できる、愛される施設になることを期待していますし、そうなるような方針を持ってほしいと思います。
同時に、本当に都民やアスリートに望まれて、利用され、運営できる見込みがある施設なのかという視点でも重要です。そこは冷静な目を持って判断していただくことも必要だと申し上げまして、質問を終わります。
○白戸委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩といたします。
午後三時十五分休憩
午後三時三十五分開議
○白戸委員長 休憩前に引き続きまして委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○風間委員 事務事業質疑の際に、ボランティアレガシーネットワークですか、その辺のことを伺いまして、生活文化局と連携しながら、ボランティアマインドの醸成というのをお願いしてきたところですけれども、来年度からは、生活文化局とスポーツの領域というのが一緒になっていくということから、ますますこういったことが一緒にやっていけるのだろうなということで、大変に期待をしているところであります。
今日の議論の中でも、スポーツの定義であるとか、運動、また体を動かすこと、それが健康増進につながるということで、全て人の生活の中に含まれているものだと思いますので、スポーツというものが何なのかどうかということよりも、都民の皆さんが体を自発的に動かすことによって健康が増進されるように、生活文化局とスポーツと一体となって進めていってもらえればなと思います。
一方で、スポーツの意味とか効果というのは、応援する側にも相当なエネルギーを生み出すということなんだと思います。それは、ボランティアをするという形で応援をするということもあろうかと思いますし、テレビの前で座ってスポーツの応援をしていても、これなかなか健康にはつながらないかもしれませんけれども、もしかすると、メンタル的には非常に健康につながっているということかもしれません。
都民の皆さんが、あらゆるシーンでスポーツに触れ合って、元気、活力、こういうことが増進されていくようなことを望むものであります。
私が用意していた今日の質問は、ほとんどほかの委員の皆さんから質問がありましたので、一点お伺いしますけれども、こういったスポーツの振興、増進ということで、市区町村がそれぞれ取り組んでいることかと思います。
この間、かなり様々な予算がついて、地域でもいろいろなことができるということも、私、自治体議員をしていましたから、その効果というものを見てきたところでありますけれども、これでオリンピック・パラリンピックが東京で終わったということで、今後、この予算が途切れてしまうとなると、なかなか自治体予算だけでやっていくというのは困難な面も確かにあるわけですね。
来年度、都として、この辺りどのように取り組んでいくのかということを確認させてください。
○鈴木スポーツ推進部長 都はこれまで、東京二〇二〇大会を契機として、区市町村が実施するスポーツ振興や地域の活性化につながる事業を幅広く支援してまいりました。大会後も、住民が身近な場所でスポーツに触れる機会が増えるよう、引き続き支援をしてまいります。
具体的には、地域で実施するスポーツ大会やアスリートを招聘したスポーツ教室等の経費を補助することで、区市町村によるスポーツ振興の取組を支援いたします。
また、障害のある方の継続的なスポーツ実施につながる事業や、パラスポーツに対する都民の関心の向上に資する事業のほか、スポーツと福祉、医療等の分野の関係者が協働して行う事業に係る経費を補助いたします。
こうした取組を通じて、区市町村におけるスポーツ実施を促進し、都全体のスポーツ振興を進めてまいります。
○風間委員 ありがとうございます。
事務事業質疑のときにも伺いましたけれども、あまり体に負荷がかからない形で取り組めるスポーツの中には、やっぱりボッチャがあるんだろうと思います。
先日、渋谷区のLINE登録を私なぜかしていますけれども、渋谷区の案内では、ボッチャ東京カップの案内等が来たりしていますけれども、やはりボッチャを通じて老若男女、運動が得意でない人も得意な人も一緒に楽しんでいけるようなユニバーサルスポーツの推進ということには、引き続き来年度も取り組んでいっていただくようにお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
○龍円委員 こんにちは。
私は、インクルーシブな社会の実現を目指していて、これまでスポーツのインクルーシブという観点から、スペシャルニーズのある人、ない人、そして、身近な地域で日常的に運動やスポーツを楽しめる環境を推進するという観点で、今日も質問させていただきたいと思います。
ということで、まずは、都立特別支援学校の体験教室についてでございます。
この体験教室は、今年度から本格実施されていて、十一月の事務事業質疑では、今年度は、いろいろなスペシャルニーズのある人が参加しやすいように、プログラムの工夫をしたり、本格的に競技スポーツを始めたい人が基礎的な技術を学べるような、複数回のプログラムを実施しているということを伺いました。
ぜひ来年度も多くの特別支援学校を会場に体験教室を開催して、内容の工夫を重ねながら、様々な人が集まる場にしていただきたいと思います。
来年度の特別支援学校活用促進事業の実施校数と体験教室における取組についてお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都は、障害のある方などが身近な地域でスポーツ活動ができますよう、都立特別支援学校の体育施設の活用促進を図っておりまして、来年度は、実施校数を二十七校から二十九校に拡大をいたします。
体験教室につきましては、誰もが参加できるレクリエーションスポーツの教室のほか、新たに、パラアスリート等の卓越した技に間近に触れ、交流できるプログラムを実施いたします。
体験教室を支えるボランティアにつきましては、東京二〇二〇大会を機にボランティア活動に関心を持った方にも参加いただけますよう、ホームページを通じて広く募集を行います。あわせまして、近隣大学等への協力の呼びかけを強化し、将来のパラスポーツを支える若い世代のボランティア活動も促してまいります。
今後とも、障害の有無にかかわらず、スポーツを通じて交流できるよう取り組んでまいります。
○龍円委員 来年度は、何と、パラアスリートと交流できるようなプログラムを開催したりですとか、大会ボランティアの方々や若者のボランティアへも呼びかけていくということで、まさに大会のレガシーとしてこの体験教室が育っていくのかなというふうに感じています。
継続的に続けていくことで、最初はボランティアで支える側なのかもしれないんですが、いずれは、スポーツを一緒に楽しむ仲間になっていくような、そんな取組を進めていただけたらと思います。
さて、スペシャルニーズのある人の中には、人工呼吸器を使用している医療的ケアがある人ですとか、重度の肢体不自由がある方などもいらっしゃって、なかなか外出してスポーツや運動を楽しむことは現実的には難しいのかなという方もいらっしゃると思います。そういう方々でも、このコロナ禍でオンラインを活用することが一般的になりましたので、工夫すればスポーツ活動に参加することができるのではないかなというふうに思います。
医療的ケアや重度のスペシャルニーズがある方々がスポーツ活動に参加できる機会を提供するために、東京都の今後の取組についてお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都が実施いたしました障害者のスポーツに関する意識調査によりますと、スポーツを実施していない方の約一三%が、その理由として、活動したいが身体的にできないことを掲げておりまして、とりわけ重度障害者につきましては、その理由を掲げる方が四割近くに上っております。
そこで、都は来年度から新たに、スポーツ会場に配置した小型ロボットを活用いたしまして、重度障害者がスポーツ活動に参加できる事業を開始いたします。
具体的には、都が主催するパラスポーツの体験教室や観戦会等におきまして、重度障害者が、福祉施設にいながら遠隔でロボットを操作することによりまして、他の参加者と共にスポーツを実施したり試合を観戦したりするほか、イベントの運営ボランティアとして活動する機会も提供いたします。
こうした取組によりまして、重度障害者が、する、見る、支えるの様々な面からスポーツ活動に参加できる機会を創出してまいります。
○龍円委員 小型ロボットということなので、恐らくOriHimeのようなロボットのことだと思うんですけれども、OriHimeがボッチャをしたりとかするようなことになってくるのかなと思うんですが、この新たな取組、医療的ケアのある方ですとか、重度障害がある方々にとっては、スポーツの可能性を広げることになると思いますので、ぜひまた取組が始まったら、どのような状況なのか教えていただけたらと思います。
次に、支える人についてお伺いいたします。
スペシャルニーズのある人がスポーツをするには、多くの支える方々がいてくださる必要があり、去年の事務事業質疑では、ボランティアを希望する人と募集する団体をつなげるTOKYO障スポ&サポートの取組についてお伺いしたところです。
初めての方でも不安がなく参加していただけるような、eラーニング講座を配信したりですとか、ボランティアしたい人とされたい団体のマッチングをしたりなど、様々な工夫をされていることを確認させていただいたところでございます。
コロナ禍で、残念ながら募集情報がなかなか少ないということですが、多くの方がこのサイトに登録をいただいたと聞いておりますので、来年度の取組に期待いたします。
さて、ボランティアと同じように大事なのが、障害者スポーツを地域に根づかせるためには、様々なスペシャルニーズを理解し、その特性に応じた指導を行える専門知識を持った人材も不可欠です。都の来年度の取組についてお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都は、地域におきまして、障害者スポーツ事業の企画や障害のある方への指導を行う人材を育成するため、区市町村職員やスポーツ推進委員、医療福祉関係者等を対象といたしまして、障害者スポーツセミナーを開催しております。
来年度は新たに、教育関係者等を対象としたセミナーを開催し、障害のある生徒とない生徒が共に参加できる体育授業を行うための知識やノウハウ等を実践的に学べる機会を提供いたします。
また、スポーツや医療、福祉分野の団体の研修会等に講師を派遣するパラスポーツ研修キャラバン事業につきまして、これまでの六団体に東京都作業療法士会を追加し、七団体に拡大をいたします。
今後も、こうした取組を通じまして、障害のある方に対し、専門知識を生かした指導やサポートが行える人材の育成に取り組んでまいります。
○龍円委員 自治体職員向け、教育者関係向けの研修、そして、医療、福祉分野向けの研修に、作業療法士の方々にも担っていただけるようになるということでした。もともと、何かの分野でスペシャリストの方々に、スペシャルニーズのある人たちのスポーツを支える形で人材として活躍していただけることはとても重要な取組だと思いますので、できるだけ現場に実際に入っていただけますように、セミナー実施後の参加者のフォローもよろしくお願いいたします。
次に、パラスポーツの普及についてお伺いいたします。
都はこれまで、大会に向けて様々なイベントを実施してきましたが、チャレスポTOKYOも、スペシャルニーズのない人にもパラスポーツの魅力を伝えてきたイベントだと思います。
私も足を運ばせていただき、パラスポーツの各競技を体験したりですとか、とても楽しいイベントで、うちの息子も喜んでおりました。
ただ、スペシャルニーズのある人の来場は、そのうち約一割というふうに聞いております。パラリンピック大会が終わったからこそ、パラスポーツの魅力を知っていただくこういうイベント、ぜひ続けていただきたいと思っています。
今後は、スペシャルニーズのある方々により参加していただきやすいような工夫をしながら、チャレスポTOKYOとして継続していってほしいと考えますが、来年度の都の取組をお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都は、平成二十四年度から、パラスポーツの普及とともに、障害のある方にスポーツを始めるきっかけを提供することを目的といたしまして、参加体験型イベント、チャレスポTOKYOを実施いたしております。
このイベントでは、障害のある方を含め、誰もが参加しやすいよう、気軽に取り組めるレクリエーション種目を含めた体験ブースを設置いたしますとともに、障害特性に応じた指導ができるスタッフを配置し、きめ細かなサポートを行っております。
来年度は、特別支援学校や福祉施設等にステージイベントや出展ブースへの協力を依頼いたしまして、児童生徒や福祉施設利用者などの来場につなげてまいります。
また、オンラインの活用等によりまして、より多くの障害のある方の参加を促進してまいります。
加えまして、新たに、メインイベントのほかに、地域の福祉関連のイベントにも出展をいたしまして、より身近な場所で、障害のある方がパラスポーツに触れ、気軽にその楽しさを体感できる機会を提供してまいります。
こうした取組によりまして、多くの障害のある方にスポーツを始めるきっかけを提供してまいります。
○龍円委員 都立特別支援学校や福祉施設にステージイベントへの協力を依頼するとのことでした。特別支援学校には、比較的、生まれたときから先天的なスペシャルニーズのあるお子さんが多くいらっしゃって、必ずしもパラリンピックに出られる障害種別ではないお子さんが多いかと思います。
いろんなスペシャルニーズのある子供たちの憧れのヒーローなんかにも登場していただけるような工夫も併せてしていただけたらうれしいです。
例えば、今週末、三月二十一日は世界ダウン症の日なんですよね。ダウン症のあるお子さんたちにとっては、世界ダウン症水泳大会の金メダル候補である村井海人君という方がいらっしゃるんですが、スーパーヒーローなんですよね。彼に憧れて水泳を習っているお子さんも多くいらっしゃいます。
そんないろんな舞台で活躍したり、頑張っているアスリートにも出演していただけるような工夫をしていただけたら、より一層参加したくなるイベントになるのではないかなと思います。
それから、このチャレスポTOKYO、地域の福祉イベントなどにも出展していくとのことでした。これもすごくうれしいなと思って聞きました。地域の福祉イベントというのは、スペシャルニーズのある人やその家族にとっては、その地域に住んでいる仲間とかお友達が一斉に集合する場ですので、すごく毎年楽しみにして参加していることが多いんですが、そこにチャレスポTOKYOがやってくるということになったら、とっても楽しみだなというふうに思っております。
ぜひ、区市町村などに出展できることを広くお伝えしたり、あとそれから、福祉保健局とも連携しまして、チャレスポTOKYOを身近な地域で楽しめるような取組を進めていただきますようお願いいたします。
次に、パラスポーツ競技団体の支援についてお伺いします。
パラスポーツに興味を持った方に対して、競技スポーツのことを知ってもらったりとか、実際にチャレンジしてもらうためには、その受皿となる競技団体がしっかりと活動が持続可能であることが重要かと思います。
大会後もパラスポーツ振興に向けて、競技の普及や選手育成の役割を担う競技団体への支援が必要だと考えますが、来年度の都の取組についてお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都はこれまで、都内を統括する障害者スポーツ競技団体の基盤強化を図るため、コンプライアンス講習会等の実施や、プロボノを活用した団体の運営支援など、様々な取組を行ってまいりました。
また、選手の競技力向上を目的として、競技団体が実施する練習会や強化合宿等の経費を支援してまいりました。
来年度は新たに、団体が行うパラスポーツ普及に係る取組についても上乗せして支援をいたします。
具体的には、競技スポーツに触れる機会を増やすため、初心者でも気軽に参加できる体験教室の開催や、団体のホームページや動画コンテンツの作成、チラシやパンフレットの配布など、競技普及の取組に係る経費についても対象といたします。
今後とも、こうした取組によりまして、競技団体が障害者スポーツ振興において主体的な役割を果たせるよう、団体の活動を積極的に支援してまいります。
○龍円委員 確かにパラスポーツをやってみたいと思うと、まずはホームページを検索すると思うんですが、そのホームページが何年もそのままになっているような状況で、一体どこにアクセスしたらいいのか分からないということになると、やりたいと思ったものの、何かやれなかったなということになってしまうので、こういったきめ細やかな団体支援を今後始めるということなので、ぜひしっかりと取り組んでいただきますようお願いいたします。
次に、東京都パラスポーツトレーニングセンターについてお伺いします。
まずは、パラリンピックのレガシーとなるものですので、このセンターが創設されることをとても意義があることだと思います。
この施設は、パラスポーツの競技力向上の拠点とするほかに、普及、振興の場としても活用するということですが、パラアスリート以外の一般のスペシャルニーズのある方々の利用についてはどのようにしていくのでしょうか。
○鈴木スポーツ推進部長 本施設をパラスポーツに親しめる場としていくために、障害のある方にとって利用しやすいものとすることが必要でございます。
そのため、本施設は障害のある方もない方も利用可能でありますが、障害のある方のスポーツ実施機会を確保するため、パラスポーツの利用申込みを、それ以外の利用に先立って受け付ける予定でございます。
加えまして、主に障害者手帳をお持ちの方で構成される団体等が本施設を利用する場合は、利用料金を当面免除いたします。
さらに、パラスポーツの楽しさを知っていただけるよう、競技経験のない方も参加しやすいパラスポーツの教室等も定期的に開催する予定でございます。
こうした取組により、本施設を通じて障害のある方のスポーツ実施を促進してまいります。
○龍円委員 パラスポーツの競技団体が優先的に利用できるのは、安定的な練習機会の確保につながると思います。アマチュアの団体にとっても、継続的な活動の支援になることと思います。
さて、スペシャルニーズのある子を育てる親としてこのセンターに期待したいのは、パラスポーツのコミュニティをつくり出してほしいというふうに思っております。
先ほどお伝えしたように、世界ダウン症水泳のメダル候補、村井海人君は、ダウン症児やその親にとってはスーパーヒーローですし、憧れですし、その水泳をやってみるきっかけをつくってくれている子です。
もし息子と水泳教室に参加して、そのプールでは海人君が練習しているなんていうふうなことになったら、海人君が練習している様子を見に行ったりとか、あとは、練習を継続していくモチベーションになるんじゃないかなと思います。
さらに、海人君による水泳教室ですとかトークショーでもあれば、喜んで参加するんじゃないかなと思うんですね。こういうロールモデルとなるお兄さんやお姉さんがいることは、次の世代の育成にすごくいい影響を与えるんじゃないかなと思うんです。
また、そういう活動がある中で、親とか子供同士の友達としての仲間づくり、つながりが生まれて、コミュニティが育っていくと思うんです。
スペシャルニーズのある人や家族にとって、こういうコミュニティというのは、ほかには代え難いものであって、一生涯の付き合いになっていくことも少なくありません。
また一方で、海人君のようなアスリートご自身にとっても、応援してくれる仲間とかファンが身近にいる環境は、きっと力になっていくことと思います。
こんな環境の中で、例えば海人君が世界大会で優勝した日には、そのコミュニティにとっては家族のことのようにうれしくなると思いますし、次に続いていく選手が育っていくんじゃないかなというふうに思います。
東京都がせっかくこのようなセンターをレガシーとして開設するのであれば、人に着目してコミュニティを育てていくことにより、パラスポーツ競技が東京に根差していくような取組を進めていただけたらと思います。
そこで、スペシャルニーズのある子供たちがアスリートの練習を見学したり、交流する機会を定期的に設けていただいて、次世代の育成や競技を盛り上げていくことについてどのように取り組んでいきたいのか、都の見解をお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 障害のある方や障害児にパラスポーツに関心を持ってもらうためには、アスリートの活躍を身近に感じられる取組が重要でございます。
そのため、本施設では、東京二〇二〇パラリンピックで活躍したアスリートを紹介する展示等を実施いたします。
また、アスリート経験者を講師としたパラスポーツの体験教室の開催も検討しております。
さらに、競技団体等と連携して、アスリートの練習などを見学する機会も提供できるよう今後検討してまいります。
アスリートの活躍が次世代アスリートの育成につながるよう、本施設としても様々な取組を進めてまいります。
○龍円委員 ありがとうございます。アスリートたちが講師となる体験教室の開催ですとか、競技団体の見学なども検討してくださるということが分かりました。
お伝えしたように、こういう取組はすばらしいコミュニティを育て、競技団体への応援ともなりますので、ぜひ取り組んでいただけますようお願いいたします。
さて、こういうつながりの中で、これからパラスポーツ競技に本格的に取り組みたいという方を、この施設ではどのように後押ししていくのか、お伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 パラスポーツ競技を始めた方が活動を続けるためには、地元のチームなどのスポーツコミュニティに参加するなど、共に活動する仲間がいることは非常に重要であります。
そのため、本施設で行うパラスポーツ体験教室の参加者等に対して、本施設で活動するチームを紹介するほか、都や競技団体が実施するパラスポーツ競技の選手発掘事業等についても情報提供してまいります。
加えて、地域のパラスポーツ団体等にも体験教室の運営にご協力をいただくなど、教室参加者と地域のスポーツコミュニティとのつながりが生まれるような取組を検討してまいります。
パラスポーツを始める方が、競技団体や地域のスポーツチームなどに参加できるよう後押しすることで、本格的な競技スポーツの実施や継続につなげてまいります。
○龍円委員 センターとして、一般の参加者とパラスポーツ団体との交流が生まれるような取組を検討してくださるということだったと思います。
そういう交流から団体への参加、ひいては競技団体に加わるアスリートが生まれてくるかもしれません。質問しているだけで、すごくわくわくしているんですけれども、こういう取組を続けていただけることで、このセンター出身のトップパラアスリートというのが将来誕生するんじゃないかなということを、ここで予言しておきます。
続きまして、去年の一般質問で、スペシャルニーズのある人にとって特殊な器具が必要で、それが高価だったり、手に入りにくかったり、体に合わせてカスタムメードしないとならないことから、スポーツに踏み出せない方もいらっしゃる話をさせていただきました。
パラリンピックで多くの選手が身につけているので、知っている方も増えたと思うんですけれども、スポーツ用の義足、ブレード、板ばねというものがあります。板状の義足なんですが、アスリート用は五十万円ぐらいするということで、さらに体に合わせて作る必要があって、利用するには専門家による調整やカスタマイズも必要ということなんですね。
ブレードがあればスポーツに踏み出したい方が、残念ながら諦めているということは、すごく残念だなというふうに思っています。
江東区にギソクの図書館という施設があります。数多くのパラアスリートをサポートしていたり、著名人の、五体不満足の著者の乙武洋匡さんの義足プロジェクトを実施しているところなんですが、その施設が今、力を入れているのは、子供にブレードを届けるプロジェクトです。
お子さんはどんどん成長するので、本来、高価なブレードは利用できないでこれまで来ました。そこで、今までよりも安価なブレードを子供用に開発して、子供に貸し出して、成長に合わせて調整とサポートを続けることで、子供時代から運動やスポーツができるサポートをしているというものなんです。
いつもは見学していた体育に、ブレードをつけて参加した子供の感動した話とかを聞かせていただきました。また、つい先日なんですが、未就学児、小っちゃいお子さんが、運動やスポーツというより、このブレードをつけて、ほかの子たちと一緒に走り回ることもできたというふうにお話を伺っております。本当にうれしかったんじゃないかなというふうに思います。
小さい頃から、みんなと一緒に走り回ったり、体育などに一緒に参加して育つことは、その子にとっては本当に貴重な経験になるんじゃないかと思います。
ただ、これは民間企業の善意によって行われているもので、なかなか全ての必要なお子さんにこのようなサービスを提供することはできないんじゃないかなと思います。
そこで、前置きが長くなりましたけれども、パラスポーツのセンターにおいても、ギソクの図書館のようにブレードを貸し出して、利用できて、専門家による調整とかサポートをすることで、スペシャルニーズのある人が子供の頃からスポーツや運動にアクセスできるようなサポートも検討してくださるよう、ここで要望させていただきます。ぜひよろしくお願いいたします。
さて、スペシャルニーズのある人にとって、日常的にスポーツや運動ができる場所があることも重要です。
多摩地域には、国立市にある多摩障害者スポーツセンター、そして、今日質疑したパラスポーツトレーニングセンターがあると思います。
区部には、北区に障害者総合スポーツセンターがありますが、私の地元渋谷区のような都心部から、これらの施設は、日常利用するにはちょっと遠いのかなというふうな印象があります。
しかし、渋谷区には、東京二〇二〇大会の聖地、国立競技場がありまして、そのすぐ隣には都立東京体育館があります。国立競技場は、建築時に最先端のバリアフリーを施しました。視察に行ってみましたが、本当に隅々にまで配慮が行き届いている施設でした。今後も世界的なパラスポーツの大会が開催されていくことになるのかなというふうに思っています。
その隣にある東京体育館こそが、スペシャルニーズのある人たちが安心して利用できる施設であるべきなんじゃないかなというふうに思います。
レガシービジョンにおいて、都は、既存施設のバージョンアップを行ったとしています。東京体育館では、東京二〇二〇大会に向けて、スペシャルニーズのある人に対してどのような対応を実施したのか、確認させてください。
○鈴木スポーツ推進部長 東京二〇二〇大会のオリンピックとパラリンピックにおいて卓球会場となりました東京体育館では、大会に向けて様々なバリアフリー化を実施いたしました。
例えば、メインアリーナ二階の車椅子席を二十九席から五十五席に増設し、全てに同伴者席をつけたほか、盲導犬ユーザーなども使える付加アメニティー席を十二席、障害のある方が周囲に気兼ねなく利用できる区画席を八席新設しました。
また、メインアリーナの二階に直接アクセスできるエレベーターを新設したほか、エントランス前の広場から国立競技場へ向かう通路への階段脇にはスロープを設置しました。
サブアリーナの選手用更衣室では、出入口を自動扉に改修するなどアクセシブル対応を実施したほか、一般の男子、女子トイレにオストメイト用設備やベビーチェアを設置するなど、トイレ機能の分散等を実施いたしました。
○龍円委員 ありがとうございます。東京体育館において様々なバリアフリー化を実施し、ハード面ではスペシャルニーズのある方たちが利用しやすい施設であることが分かりました。
次に、ソフト面です。
東京体育館では、令和四年度、スペシャルニーズのある人に関してどのような事業を実施するのか、お伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 東京体育館では、新たに令和四年度から、様々な障害種別の方が参加できる障害者スポーツ交流会を開催し、障害のある方にスポーツをする楽しみや達成感を味わってもらうことで、スポーツの継続的な実施につなげてまいります。
本事業では、運営を支えるボランティアを募集し、障害のある方やボランティアが障害者スポーツを通じて交流する機会を創出いたします。
さらに、今年度に引き続き、一般都民やスポーツ指導者を対象とした障害者スポーツ入門セミナーや講座を実施し、パラリンピアンによる講演や障害者スポーツの体験等を通じて、障害者スポーツへの理解促進と関心を高める取組を実施いたします。
○龍円委員 ありがとうございます。ソフト面では、障害者スポーツ交流会を開催して、セミナー講座を実施しているということでした。
東京体育館、私、家が近いのでよく行くんですけれども、フィットネス、ヨガ、ダンス、子供向けの水泳教室など、様々なプログラムが実施されています。ぜひ、これらをスペシャルニーズのある方も利用できるような配慮ですとか、サポートができるような工夫をしていくことも検討していただきますよう、要望させていただきます。大会の聖地においても、パラレガシーにしっかり取り組んでいただけたらと思います。
このような取組は、もちろん東京体育館だけではなくて、ほかの都立スポーツ施設でも実施していく必要がありますので、今後も各施設での積極的な取組を推進して、東京中のスペシャルニーズのある人もない人も、スポーツや運動が楽しめるまちづくりを進めていただきますよう要望させていただきます。どうもありがとうございました。
○竹平委員 よろしくお願いします。
初めに、都立スポーツ施設の有効活用についてお伺いします。先ほども同様なご質問がありましたけれども、重ならないようにしたいと思います。
大会を契機に、都立スポーツ施設は大幅に拡充をされました。こうした施設を、都民に愛されて、親しまれ、多くの人に利用してもらえる施設にしていくことが何よりも重要でございます。
改めて、都立スポーツ施設をどのように活用し、どういった価値を都民に提供していくのか、お伺いいたします。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 都立スポーツ施設等を最大限活用していくため、広域的なスポーツ施設として、大規模な競技大会を開催することはもとより、地域住民をはじめとした多くの都民の皆様に利用されることが重要であります。
このため、子供から高齢者まで楽しめる幅広い体験メニューを提供するほか、コンサートなどの音楽イベントや、地域や周辺施設と連携したイベントなど、施設の特性を生かした多様な利用を進めることとしております。
こうした取組により、多くの都民の皆様に、健康づくりや様々なスポーツ体験の機会の提供、スポーツを通じた子供たちの育成、エンターテインメントの提供による潤いのある生活の創出など、かけがえのない価値を提供し、一人一人が健康で豊かに暮らせる東京の実現につなげてまいります。
○竹平委員 公共スポーツ施設の役割は、都民誰もが利用しやすい施設とし、スポーツやレクリエーションをはじめ多様な活用を図り、都民の健康増進をはじめ豊かな暮らしを実現することであります。
都民の皆様が、将来にわたり施設に親しみを感じ、様々な目的でご利用いただけるよう、それぞれの施設の特色を生かして、最大限の活用を要望いたします。
次に、地元江戸川区にございます、新たに整備されましたカヌー・スラロームセンターについてお伺いいたします。
このカヌー・スラロームセンターは、日本初の人工コースを有する施設であり、世界を目指す選手の練習環境がようやく整いました。
東京二〇二〇大会でも、国際競技団体などから極めて高い評価を受けたと聞いており、選手たちの練習はもちろん、様々な競技大会の開催に利用してもらい、カヌースラロームの聖地となっていくことが期待されます。
それに加えまして、今後は、都民の皆様にも気軽に利用していただける機会を積極的に提供し、地域でも愛される施設とすべきと考えますが、都民が利用できる取組としてはどのようなものがあるのか、お伺いいたします。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 カヌー・スラロームセンターでは、本年七月二十三日に、敷地内の一部で工事をしながら可能な範囲で施設をご利用いただく一部再開業を行います。
再開業後は、競技大会や練習での利用に加えまして、都民が利用できる水上レジャーやイベント等での利用も進めてまいります。
具体的には、初めての方も参加できるラフティングやカヌー体験会、障害者向けカヌー体験会や、それを支えるボランティアの講習会、水上遊具等によるレジャー体験会の機会の提供など、多彩な事業を予定しております。
多くの都民に施設を体験していただきまして、ご利用いただくことで、愛され、親しまれる施設となるよう取り組んでまいります。
○竹平委員 ありがとうございます。私も地元でカヌーを体験させていただきましたけれども、選手のようなわけにはいきませんけれども、大変楽しかったです、初心者でしたけれども。
江戸川区では、子供たちも、学校などでもプールに水を張った状態でカヌーをしたりとかで、大変みんなで盛り上げてこのオリンピックを迎えたという、そんな状況でございますけれども、今お話がございましたように、カヌー・スラロームセンターで様々な取組も進めていくとのことでございます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
施設を最大限活用し、多くの方にご利用いただくことで、施設の価値を都民により深く理解していただくことにつながると思います。今後は、さらに創意工夫を凝らして、利用促進の取組を進めていくよう強く要望いたします。
次に、パラスポーツについてお伺いいたします。
昨年夏の東京大会は、幾多の困難を乗り越え、多くの関係者のご努力で無事に開催をされました。
都は、大会の成功に向けて、障害の有無にかかわらず、誰もが参加しやすい大会となるよう、都立の競技会場のバリアフリー化を推し進めてきました。
その際、障害当事者からも意見を聞き、大規模な工事などによらない設備面などでの工夫、例えば、視覚に障害のある方向けに、文字の大きさ、また色のコントラストなどに配慮したサイン表示の方法や、介助のために車椅子対応トイレを利用した際にプライバシーを確保できるようカーテンを設置することなど、様々な提案がなされたと伺っております。
こうしたソフト面での工夫をレガシーとして生かしながら、都民の身近にある地域のスポーツ施設においても障害のある人の施設利用が進むよう、環境整備を働きかけていくべきと考えますが、都の取組をお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都は、平成二十七年度に、障害のある方の施設利用に際し、施設管理者等が配慮すべき点をまとめた障害者のスポーツ施設利用促進マニュアルを作成し、区市町村等への普及を図ってまいりました。
来年度は、スポーツ施設におきまして、東京二〇二〇大会を契機に進められた新たな取組事例を収集した上で、本マニュアルを改定いたします。
具体的には、大会の競技会場をはじめとする公立、民間のスポーツ施設に対して調査を行いまして、スタッフによる支援や設備面での工夫、分かりやすい情報発信等の好事例をマニュアルに掲載いたします。
改定に当たりましては、障害当事者や有識者、スポーツ施設職員、区市町村職員等を構成員といたします検討委員会を設置いたしまして、様々な立場の方からご意見を頂戴いたします。
改定後のマニュアルにつきましては、区市町村や民間のスポーツ施設等に配布いたしますとともに、あらゆる機会を捉えて内容の周知を図り、障害者の受入れを促進してまいります。
○竹平委員 特に障害当事者の意見を取り入れることはとても重要だというふうに思います。実際に何が困るのか、こうしたら利用しやすいといった、障害当事者しか分からないこともあろうかと思います。
そういったことで、障害当事者の意見を踏まえまして、ぜひこのマニュアルの改定にしっかりと取り組んでいただき、さらにその普及にも力を入れていっていただきたいと思います。
次に、バリアフリーに配慮したウオーキングコースについてお伺いいたします。
我が都議会公明党の今定例会の代表質問における、より多くの障害者がスポーツに親しめるように都の総力を挙げて取り組むべきとの指摘に対して、新たに、バリアフリーに配慮したウオーキングコースを提案するとの答弁がございましたが、具体的にどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都は来年度、障害のある方に気軽にウオーキングに取り組んでいただくための事業を実施いたします。
まず、既存のウオーキングアプリに、車椅子での移動距離を歩数に換算する機能や、視覚障害者向けの読み上げ機能などをカスタマイズし、障害のある方がウオーキングを習慣的に行えるよう普及啓発を進めます。
あわせて、緩やかな勾配や車椅子が通れる道幅など、バリアフリーが整ったウオーキングコースを複数設定いたしますとともに、アプリを活用しながら、このコースでのウオーキングの楽しさを体感していただくイベントも開催いたします。
また、日常的にウオーキングを続けていただくために、アプリを活用したウオーキング実績に応じてノベルティーを提供するキャンペーンも予定しております。
本事業につきましては、ウオーキングの効果やコースの魅力などを動画やパンフレットにより広く都民に広報いたしますほか、特別支援学校や福祉施設等に周知を図ってまいります。
○竹平委員 気軽に取り組めるウオーキングを通じて、スポーツ実施に誘導するという新たな試みだと思います。
バリアフリーコースが整ったコースということですが、障害のある方の外出には、車椅子でも使えるトイレが近くにあることなど、きめ細やかな配慮も必要だと思います。
また、ウオーキングする場所がバリアフリーであっても、最寄り駅など、自宅からのアクセス経路がバリアフリーであるかどうかということも大切でございます。ぜひ、そのような情報も併せて提供いただくよう求めておきます。
一方、スポーツに取り組みやすい環境を整備したり、スポーツの楽しさを発信したりしても、スポーツや運動にそもそも関心がない人の心には響きません。
都の調査によりますと、半数以上がスポーツに無関心な層であるという結果が出ています。こうした障害者にもスポーツに関心を持ってもらえるようにするためには、先般の第一回定例会の代表質問でご答弁がありましたように、体を動かすことの重要性を発信するなど発信の切り口を工夫することも必要だと考えますが、都の取組をお伺いいたします。
○加藤障害者スポーツ担当部長 都は、スポーツや運動に関心のない方や苦手意識を持った方にも始めるきっかけを提供するため、来年度は、体を動かすことの健康面での効用に着目した情報発信を行います。
具体的には、運動が障害のある方の身体機能維持向上にもたらす効果につきまして、障害の種別ごとの解説や、運動を楽しんで実施している人の体験談等によりまして伝える動画を制作いたします。
動画は、ホームページやユーチューブで発信いたしますほか、SNS等に広告を掲載することによりまして、多くの方の視聴につなげてまいります。
また、身近な人から障害当事者に視聴を勧めていただけますよう、都立特別支援学校の教員や福祉施設職員等に動画の内容をコンパクトにまとめた冊子を配布いたしまして、周知をいたします。
○竹平委員 障害者がスポーツに親しめる環境を整えるために、いろいろな工夫をしていくことが分かりました。
障害者のスポーツ実施率は、目標の五〇%に対し、まだ三五・四%と、一層の取組の強化が必要であります。障害者の生活の質を向上するためにも、各事業により積極的に取り組んでいただきますよう要望いたします。
次に、女性アスリートの活躍、そして、スポーツインテグリティーの推進について質問をいたします。
東京二〇二〇大会では、日本人アスリートのメダル獲得数が過去最大となり、東京ゆかりの多くのアスリートの活躍は、国民に大きな感動と勇気を与えました。加えて、女子種目における過去最多のメダル獲得など、女性アスリートの活躍も目立ちました。
また、開催されました冬季オリンピック大会におきましても、日本人アスリートの活躍をテレビでも大変拝見させていただいたところでございます。
そこで、東京のアスリートが今後さらに活躍していくために、全てのアスリートが競技に集中し、安心してスポーツに取り組める環境を守ることが重要と考えますが、都のスポーツインテグリティーの推進に向けた取組についてお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 アスリートが安心してスポーツに取り組むためには、スポーツ界における暴力、暴言やハラスメントなどの根絶、ジェンダー平等などの課題への対応が重要でございます。
このため、都は、令和元年度からスポーツ・インテグリティ推進事業を開始し、都内競技団体の役員やスポーツ指導者等に対し、健全なスポーツを実施していく者としての責任を再認識するための研修を年三回実施しています。
今年度は、女性アスリートへの適切な指導方法や、暴力、ハラスメント等の具体事例とその予防策などについて、講演やパネルディスカッションを実施しています。
令和四年度は、対象者に選手を加えるなど拡充し、女性アスリートをはじめ全てのアスリートが安心して活躍できる環境をつくってまいります。
○竹平委員 スポーツの現場を担う地域の指導者が、スポーツにおける暴力やハラスメントの根絶を図ることの重要性や、また、女性アスリート特有の健康課題への対応などを学び、スポーツの指導に生かすことが重要でございます。
より多くの地域の指導者に普及啓発を図るための取組についてお伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 競技団体や地区のスポーツ団体のみならず、地域のスポーツ指導者の方々に、暴力、ハラスメントの根絶など、スポーツインテグリティーの推進に向けた取組を理解してもらうことは重要でございます。
このため、東京都体育協会に加盟する競技団体や地区のスポーツ団体の会議等を通じて、地域のスポーツ指導者等に研修への参加を呼びかけ、また、その内容をお伝えしております。
令和二年度からは、より多くの方々が参加しやすいよう、研修をオンラインで配信するとともに、研修内容を繰り返し確認できるよう、アーカイブでの配信も行っており、これらの取組を来年度も実施してまいります。
今後も地域のスポーツ指導者にスポーツインテグリティーの重要性を理解していただけるように、東京都体育協会を通じて地区のスポーツ団体等とも連携し、さらに普及啓発を図ってまいります。
○竹平委員 今ご説明がございましたように、スポーツ指導者がスポーツインテグリティーの重要性を認識できますように、さらに研修を充実させて、一層の普及啓発に努めていただきたいと思います。
そして、女性アスリート特有の健康課題に対応した支援を含めて、全てのアスリートが競技に集中し、安心してスポーツに取り組めるよう環境を整えていただきますよう要望して、質問を終わります。ありがとうございました。
○斉藤(り)委員 立憲民主党の斉藤りえです。
障害者スポーツセンターにおける障害者対応についてお伺いいたします。
昨年の東京二〇二〇大会、そして、先日閉会しました冬季の北京二〇二二大会でのパラアスリートの活躍は、スポーツの無限の可能性を示すと同時に、多くの感動をいただきました。これは、障害の有無に関係なく、パラスポーツへの関心を高めただけではなく、多様な存在、多様な価値観への尊敬の意識を高めたと捉えています。
改めて、大きな大きな挑戦をされたアスリートの皆様、そして、アスリートを支えた全ての皆様に心からお礼申し上げます。
さて、そうした障害者スポーツへの機運の高まりは、これから障害者スポーツに挑戦をしたいといった方や既に取り組まれている方で、高いレベルを目指したいという方の背中を押すことにつながると理解しています。
そこで、都の障害者スポーツセンターにおいては、障害者の様々なニーズに対してどのような運動教室やレッスンを提供しているのか、お伺いいたします。
○鈴木スポーツ推進部長 障害者スポーツセンターでは、初めて運動する方向けに、スポーツ医事相談、障害の種類や状況に応じた運動相談を行っているほか、ヨガやアクアビクスなど、障害のある方でも始めやすい教室をスポーツ導入教室として実施しています。
また、初心者向けの卓球教室やアスリート向けの水泳選手育成教室など、レベルに応じた運動教室を実施しています。
個人利用に際しては、一人で来館してもスポーツを楽しんでいただけるよう、利用者をサポートするスタッフを配置し、障害の程度に応じたきめ細やかな対応を行うとともに、要望や技量に応じた助言や指導を行っております。
○斉藤(り)委員 障害者スポーツの専門施設としての整備や、多様な機会の提供はなされているということは理解しました。
一方で、コロナ禍において、そうした施設や機会を活用したいという思いがあっても、施設に向かうことを不安に感じる方々も少なくないと想像できます。
こうした状況下で安心・安全にスポーツに取り組むために、センターではどのような工夫をされているのか、お伺いします。
○鈴木スポーツ推進部長 障害のある方は基礎疾患を有している場合も多く、新型コロナウイルスに感染した際の重症化リスクが高いことから、徹底した感染拡大防止対策を実施しながら、運動機会の確保をしていかなければなりません。
感染拡大防止対策としては、施設ごとに利用時間を設定し、使用しない時間を活用して消毒を徹底しております。また、利用人数を制限するなど、感染拡大防止に努めております。
さらに、センター等で行う参集型の教室に代えて、障害のある方でも手軽に参加できるオンライン教室や自宅でできる体操の動画配信など、コロナ禍でも実施できるプログラムを用意し、障害のある方の運動機会の確保に努めております。
○斉藤(り)委員 東京大会に向けて、また、東京大会以降も続く障害者スポーツへの注目の機会を逃してはいけないと感じております。
障害者スポーツセンターは、機運の高まりに応えていける施設だと認識しておりますので、ぜひとも多くの方々に利用いただき、また、多様な価値観を広めていける役割も担える施設でもあると思いますので、今後も積極的に応援していければと思っております。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○白戸委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○白戸委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後四時三十一分散会
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